なぜAppleはBeatsを欲しがるのか

世界最強のブランドが別のやはり強力なブランドを買うのは、そんなに驚くべきことではない。Beatsへの巨額な投資に意味があるとすればそれは、オーディオファンたちの馬鹿笑いや一部のApple通たちの不満顔を超えたところの、どこかにある。

まず理解すべきなのは、利益の出にくいハードウェアの世界でBeatsが、ハードウェアスタートアップとして成功していることだ。Beatsの競合他社は、その多くが、せいぜい等外者であり、同社と同じぐらいの知名度のある企業は、ぼくの知るかぎりない。ヘッドフォン市場のローエンドには南極海のオキアミのように多数の企業がうじゃうじゃといるが、彼らは某国製の安物を自己ブランドで高く売っているだけだ。ハイエンドはどうか。AppleはBoseやGradoを買っても良かったかもしれないが、Appleが望むスケールに対応できるのはBeatsだけだ。Beatsなら日産数千台ぐらいは楽勝だし、製品のクォリティもAppleのそのほかのアクセサリ製品と肩を並べうる。

Beatsは、確実に買収されるだろうか? 情報筋は、まだ不確定要素がある、と言っている。つまり明確な否定ではなくて、ゆがんだ微笑を伴う戸惑いだ。情報筋のそんな反応自体が、興味深い。

Beatsは、マーケティングの奇跡だ。同社はパートナーシップの失敗という灰の中から、何度も何度も蘇生してきた。最初はMonster Cable、次はHTC。HPのラップトップのパッケージの中に閉じ込められそうになったが、生きて脱出できた。オーディオのグルを自称する連中からの、執拗なあざけりにも耐えてきた。

一言で言うとBeatsとは、高価な人気ブランドであり、しかし消費者から見て価格と価値はつりあっている。高すぎる感はなく、自分のワードローブのおしゃれアイテムにヘッドフォンも必要なら、それはBeatsになる。なぜか? 皮肉屋はスタイルのせいだ、と言う。現実派はブランドイメージとデザインが良い製品がBeatsのほかにない、と言う。ヤングアダルトやティーンに対するマーケティングがきわめて難しい、と疫病の流行のように言われているこの時代に、Beatsだけはマーケティングに何度も何度も成功している。

Appleが1999年に、MP3プレーヤーでメディアシンクシステムでもあるSoundJam MPを買収したときもやはり、それに重要な意味があるとは思われなかった。同社はデスクトップ用の簡単な音楽プレーヤーを作っていて、市場ではほとんど無名だった。というか1999年には、MP3自体も、あやふやな存在だった。Napsterが1999年6月にローンチしたが、すぐに死んだ。そんなとき、Appleが、そんな二流のMP3プレーヤーアプリケーションを欲しがるとは、誰も思わなかった。

2001年1月1日に、SoundJam MPはiTunes 1.0に変身した。

2013年にBeatsは、高価格のヘッドフォンの市場の64%を専有していた。どんな経営者でも陶酔するようなマーケットシェアだ。昨年の時価総額が10億ドルだったから、30億ドルの買値でも安い。

でもなぜ、AppleはBeatsが必要なのか? 若い音楽ファンをAppleの重要な顧客層の一部にしたいのかもしれない。安定的に売れる製品が、もっとほしいのかもしれない。Lobotの強化バージョンのような、低音が重厚に響くヘッドフォンを、連中は好きなのかもしれない。Dreに会いたいのかもしれない。

でも唯一確実なのは、この買収には明確なねらいがある、ということだ。われわれがまだ、それを知らないだけである。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Neil YoungのPonoMusic, Kickstarterの爆発的ヒットに次ぐ‘その後’をCEOに聞く

Kickstarterにはときどき、何千人もの人がその実現を望み、こぞって資金を提供する大ヒットプロジェクトが登場する。FLAC形式による高品質な音楽ダウンロードサービスと、それ用の音楽プレーヤーを作ろうとしているPonoMusicは、それの最近の例だ。

PonoMusicの目標額は80万ドルだったが、一週間あまり前の締切り日には620万ドルをかき集めた。協同ファウンダがNeil Youngであったり、投資者の中にはBruce Springsteenがいるといった有名人現象も、PonoMusicにとって有害ではなかったと思うが、セレブたちの影響力だけでこれだけのお金は集まらない。PonoMusicの主張に対しては批判も多いけど、でも、多くの人たちがPono Playerのようなものが欲しい、と願っていたからこそ、資金募集が大成功したのだ。

お金が集まったからには、PonoMusicものんびりしてはいられない。むしろ、これからがいよいよ正念場だ。今回はPono MusicのCEO John Hammに会って、Pono Playerのプロトタイプに触らせてもらい、また今後の計画について話を聞いた(上のビデオ)。彼によると、プレーヤーの完成と発売は今年の10月を予定、それを目指して全社邁進しているところ、という。現時点で力を入れているのは、サンフランシスコの本社の要員を増やすことと、VCからの資金調達のお膳立てだ。

彼へのインタビューを、上のビデオでご覧いただきたい。

〔訳注: 日本ではたとえばオーディオ装置メーカーのオンキョーが、FLAC音源の有料ダウンロードサービスと、iOS用プレーヤーアプリを提供している。[onkyo flac]で、検索してみよう。〕

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YouTubeの音楽ビデオに歌詞が表示されるMusiXmatcのChrome用エクステンション

YouTubeで音楽ビデオを見ながら一緒に歌いたいけど、歌詞を知らない、なんてことよくあるでしょ。そのとき助けてくれるのが、MusiXmatchが作ったChromeエクステンションだ。この、イタリアとイギリスの二国籍企業の社内的ハッキング作品は、同社が正式なライセンスを得ている歌詞データベースから歌詞を取り出して、YouTubeのビデオにオーバレイする。

単純にそのエクステンションをインストールして、YouTubeの音楽ビデオを見る。そこにMusixMatchのボタンがあったら、それを押すと歌詞の字幕が表示される。まるで急に、カラオケビデオが始まったみたいに。

ただし今のところ、歌詞のタイトルと音楽ビデオのタイトルが完全に同じでないといけない。自称世界最大の公式歌詞データベースを誇るMusixMatchには、ほとんどの曲の歌詞があるといわれるが、この、曲名とビデオの題名のマッチング問題は今後の課題だと同社は言っている。

おもしろい裏話がある。同社はそれまで音楽ビデオを提供するVEVOとパートナーしていたが、VEVOが歌詞の表示を嫌ったため関係は解消した。ビデオに合わせて歌うのは、人気があるのにね。社内でいろいろ議論した挙句、YouTube用のChromeエクステンションを作るのがベスト、という結論に達した。中でもとくに、“許可を求める”必要がないのがよい。

曲の作者や発行者に歌詞の使用料が行かないわけではない。同社と彼らとのあいだにはすでに、収益共有の契約があり、それはiOS、Android、WP8、Mac、W8、Spotify、それに同社のAPIなど幅広いプラットホームをサポートしている。

MusixMatchは今、GoogleのPC→TVドングルChromecastのサポートに取り組んでいる。歌詞が流れるYouTubeビデオが、テレビで見られるようになるのだ。同様のカラオケスタイルの歌詞表示は、すでにAppleのAirplayにも提供されている。これによってiPhoneアプリがAppleTVとシンクして、今聞いている曲の歌詞をテレビ画面に表示するのだ。

同社は最近、IK Multimediaとパートナーしてハードウェアにも進出した。それはiOSアプリ用の、“カスタムデザインの”マイクロフォンアクセサリだ。

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ファンがコンサートで撮ったしろうとビデオに良質なサウンドをシンクするEvergig, すでに$1.35Mを調達

あなたが、かっこいい音楽ビデオを作りたいと思っているミュージシャンなら、Outlistenを利用する手もある。FanFootageは、ファンたちがいろんな角度から撮ったビデオを、一本のビデオに編集してくれる。こういった、ビデオツールを提供しているサイトは、ほかにもいろいろある。とくに多いのが、ファンがコンサートで撮ったビデオに音楽をシンクしてくれるサービスだ。でも残念なことに、それらは音質が良くない。FanFootageは、アーチストが承認したHDの録音を使うが、でも、もっとほかのやり方があるはずだ。

Evergigは、今日(米国時間3/19)公開ベータでローンチしたばかりのサービスだが(誰でもサインアップできる)、ファンが撮ったコンサートビデオの共有や視聴ができるサイトだ。ファンが行きたいコンサートを指定すると、バンドがファンたちに、このアプリを利用してビデオを撮るようすすめる。

そうするとEvergigは、クラウドソースなコンサートビデオにHDのオーディオをシンクする(レーベルとの契約がある場合)。あるいは、ビデオの音声に手を入れて音質を改良する。多数のファンが撮ったビデオを、アルゴリズムを使ってランクづけし、上位のものを編集してプロフェッショナルなサウンドをつける。その結果をevergig.comで視たり、オンラインで共有したりする。これらすべてに関し、同社はパテントを取っている。

たとえばこれは、U2のコンサートだ。Switchcamに似てる、とも言えるね。

このパリのスタートアップは、すでにPartech Venturesと360 Capital Partnersから135万ドルを調達している。

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Samsungユーザ限定の音楽ストリーミングサービスをどのAndroid機からでも使えるハック登場

今朝(米国時間3/7)Samsungが、Milkという名前の新しいサービスを立ち上げた。広告のない、無制限の、音楽ストリーミングだが、SamsungのGalaxy系統の製品を持ってる人しか利用できない。

ただし、Androidアプリをデバイスの種別によって完全にロックすることは、相当難しい技術のようだ。ローンチからわずか数時間後には、Androidコミュニティの手によって、このサービスがSamsung以外の機種でも使えるようになった。

100%完璧なハックではなくて、ログインはできないから自分の‘ラジオ局’を保存することはできない。でもAndroidPoliceによると、そのメインの機能、すなわち音楽のストリーミングは、完全にできる。

注意点:
1) Androidデバイスをrootで使うこと。
2) 合衆国国内にいること。VPNなどによってその‘外見’を装ってもよい。

上の二つの条件を満たせば、あとは、あるテキストファイルの2行を書き換えるだけでOKだ。AndroidPoliceに、詳しいインストラクションがある

Milkのサービスの本体はSlackerだから、Slacker直接使ってもよい*。Milkの悪趣味なユーザインタフェイスはなくなるし、広告も入るが、基本的にはまったく同じサービスだ。〔*: 日本は永遠に音楽ライセンス後進国でありつづけるという後ろ向きの悪趣味に固執する気のようだから、Slackerも当然日本ではだめ(文句を言われていない最初のうちだけOKだったが)。〕

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GracenoteがMusicmetricと提携して音楽リコメンデーションRhythmへソーシャルデータを導入

Sonyグループの音楽メタデータプロバイダGracenoteの今日(米国時間3/5)の発表によると、傘下のインターネットラジオ/音楽リコメンデーションサービスRhythmがMusicmetricのソーシャルデータの導入により、すこし‘賢く’なる。

Rhythmは企業やブランドなどが自分のインターネットラジオを作るためのホワイトレーベルサービスだ。それ自身は音楽のライセンスを提供しない。Gracenoteはユーザを音楽プロバイダに結びつけることよりもむしろ、ユーザが自分でラジオ局を独自に運営すること、それを支援することに関心がある。

Gracenoteでいちばんよく知られているのは同社のMusicIDプロダクトで、これは曲の同定を助ける。Google MusicやXbox Oneなども、これの機能を利用している。

MusicmetricからRhythmが拾うことになる情報には、BitTorrentのアクティビティにおけるトレンドや、Gracenoteが”感情レポート”と呼んでいるものが含まれる。ちょっと聞いてみたい曲があるとき、その曲の評判がポジティブかネガティブかという情報のことだ。自分でインターネットラジオをやって、Beez In The Trapばかりかけるわけにもいかない、よね。

Rhythmで作ったラジオ曲には、ユーザのテイストに合わせて曲を選ぶ機能がない。むしろ音楽ライセンスに十分な予算を確保できるところが、幅広い選曲をしていくことを想定している。その欠点を補うのが、Musicmetricからの情報だ。これなら、待望の、フォークとデスメタルのミックスなんかも、見つけて選曲できるだろう〔ジョーク!〕。

なお、最近のニュースによると、TribuneがGracenoteを1億7000万ドルで買収することになった。

画像: FLICKR/POP CULTURE GEEK; CC BY 2.0のライセンスによる(画像はトリミングした)

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電弧が直接空気を振動させるプラズマスピーカーARC, Kickstarterで早くも目標突破

音楽をどうやって聴いてる? ヘッドフォンかな? AirplayやBluetoothスピーカーのこともある? それも、まあ、クールだけどさ、ぼくは今や、プラズマで聴くね。二つの電極のあいだでスパークが飛ぶとき、少量のオゾンが発生する。それだけのことだけど、クールな人たちはそれで音を出すんだ。

実は、ぼく自身はそうやって音楽を聴いてるわけではない。KickstarterでARC Plasma Speakerに出資したらそうなる、ということさ。まだ、出てから24時間経っていないけど、すでの目標の1万ドルを突破している。今でも増加中だ。きわめて特殊な人たちしか魅力を感じないプロジェクトだと思うし、また意外性のある科学的プロジェクトや物理の実験をDIYするのが好きな人たち向けだと思うけど、今回は全員がそうなったみたい。

ARCは、電弧というものの性質をうまく利用している。それは電極間の空気をイオン化して圧縮するが、そのときに音、つまり空気の振動が発生する。ふつうのスピーカーに使用されている、磁力の変化で振動する振動板、コーン紙のようなものは要らない。ARCは木製のケースに収納され、それを手作りするためのキットが、Kickstarterの支援者には89ドルで提供される。木製じゃなくて、内部が見える透明アクリルなら119ドルだ。完成品なら225ドル。発売は、7月の予定だ。

Kickstarterには、前にもプラズマスピーカーが登場したことを、覚えておられる方もいるかもしれない。それは今回とは別のグループで、目標額は達成したけど続かなかった。今回のARCプロジェクトは、そのときのチームにいた二名が作った。ただしデザインなどはずいぶん良くなったから、今度こそ長寿かもしれない。

その二名、Matt ChapmanとDavid Stoyanovが作ったシアトルのExcelPhysicsが、ARCの会社だ。同社は、DIYの放射能測定器なども作っている。同社の目標は、クールな物理学的プロジェクトを、世の中にお安く提供することだ。

ARCへの入力は、これまでのふつうのスピーカーへの入力と同じでよい。だから今使ってるスピーカーと交換するのも簡単。また、ハンドルがついてるから可搬性もある。もっとふつうの、商品らしいデザインでもよかったのでは、と思うが、でも物理学ギークの友だちをビックリさせるためには、今の方が良いだろうね。

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Amazonは全メディアコンテンツ、アプリ、ゲーム等をテレビやホームシアターに流し込むSTBを3月に発売?

Re/Codeの記事によると、Amazonは3月にテレビ用のセットトップボックスをローンチするらしい。つまり、この、eコマースとデジタルメディアの巨人が今実際に、ストリーミングTV製品の開発に勤しんでいるというのだ。しかもそれは、昨年のホリデイシーズンに出ると噂された製品の発売時期が延ばされたもの、ということらしい。

そのAmazonのストリーミングボックスは、同社のデジタルメディアのコンテンツをテレビで視るための製品だ。まずAmazon Instant Videoのタイトルがあるし、合衆国のAmazon Primeの会員に無料で提供されるコンテンツもある。音楽のカタログも膨大だから、ひまだった(かもしれない)ホームシアターの稼働率を上げるには恰好だ。

Re/Codeの記事は、AmazonのそのガジェットがAndroidデバイスだ、と言っている。ただしKindle Fireのときと同じく、独自にフォークしたAndroidが搭載される。そのセットトップボックスがゲーム機にもなるのか、その辺ははっきりしないが、でも本誌の情報筋が前に漏らしたところによると、確かにそいつはゲームもサポートする。また、最近、別の業界筋から聞いたところによると、昨年暮のショッピングシーズンを逃したにもかかわらず、ゲーム機能はある、ということだ。

Amazonがストリーミングのためのメディア製品を消費者に提供するのは、至極当然だ。しかもそれがAndroidでAmazon Appstoreから何でもインストールできるとなれば、アプリのオープンなライブラリの整備が遅れていた一部の競合他社は一気に追い抜かれてしまうだろう。問題は料金だが、Amazon Primeの会費が20~40ドル値上げされるという噂が本当なら、このハードウェアとコンテンツの完全無料化が、すでに織り込み済みなのかもしれない。

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人の聴力の周波数特性に合わせて音楽の音を調整するSoundFocusが$1.7Mを調達

スタートアップについて書くことは何でも好きだけど、誰が見ても世の中の役に立つことをやっているスタートアップなら、書いていて力が入る。今回は、その一つだ。

SoundFocusは、難聴の人や一部の周波数がよく聴こえない人の、音楽を聴く体験を改善する手助けをする。その同社がこのほど、170万ドルの資金を調達した。

このラウンドの投資家は、Kapor Capital(LotusとEFFの協同ファウンダMitch Kaporのファンド)、Y-Combinator、Greg Badros、Ovo Fund、RTA Capital、Vegas Tech Fund、Garry Tan、Alexis Ohanian、そしてHarj Taggarだ・

本誌が始めてSoundFocusを取り上げたのは去年の夏で、同社がiOSアプリを出したときだ。

そのアプリはiPhone内蔵の音楽ライブラリの曲と、Spotifyからストリーミングされる曲をサポートし、音楽を聴く人の聴力の周波数特性に合わせて音を自動的に調整する。

ユーザがこのアプリを最初に立ち上げたときは、1分間の聴力テストが行われて、その人に聴こえやすい周波数と聴こえづらい周波数を調べる。その後、そのアプリ経由で曲をかけると、音が正しく調整される。たとえば高い周波数が聴こえにくい人に対しては、高音のレベルを適正化する。周波数特性のチェックと、それに合わせて行う音の調整は、片耳ごとに行われるから、片方の耳だけ不具合な人でも、このアプリを十分に使える。

こんなビジネスを思いつく、きっかけは何だろうか? 協同ファウンダのAlex Seligは子どものときから聴覚障害があり、両方の耳に補聴器が必要だった。彼はもう一人の協同ファウンダVarun Srinivasanに、Microsoftのカンファレンスで出会い、二人一緒に、人間の聴覚を改善する仕事をしよう、ということになった。

アプリは完全に無料だが、彼らは何で収益を得ているのだろう?

彼らは去年から、スマートフォンに依存せず、どんな音楽にも対応できる、独立のハードウェアを開発していた。未だにその詳細は明かされないが、無料アプリはそのハードウェアの前宣伝、と考えているようだ。今はまだ、人の聴覚に周波数特性の違いがあることすら、知らない人が多いのだから。

SoundFocusはApple App Storeのここにある。今はまだ、iOSだけだ。

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家中のどの部屋でも音楽を鳴らす安上がりなネットワーキングソリューションBeep

ホールホームオーディオ(whole home audio, 全宅オーディオ)という難問に挑むことは、多くのメーカーにとって、風車とたたかうドンキホーテの無謀に等しかった。唯一成功しているSonosは、未だに、一部のオーディオファンのニッチから抜け出せない。そしてSamsung、Apple、Sonyなどなどは、それを目指す試みすら見せていない。でも、今度のこれは、もしかしたら、うまくいくかもしれない。

Beepは、ユーザのネットワーク(無線LAN)にどこからでも接続して音楽をコントロールする、とてもシンプルなプラットホームだ。それは小さなボックスの前面に大きなダイヤルがついていて(上図)、その正体はネットワークのダムターミナルだ。音楽は、Pandoraなどのサービスから受信してもよいし、あるいは自分の携帯からストリーミングしてもよい。ダイヤルは音量ボリュームとポーズボタンの役を担う。そしてこのボックスのラインアウトをスピーカーの入力につなげばよい。Beep自身はアンプを内蔵していないが、ほかのメーカーのスピーカーにBeepを組み込む計画はある。

Google出身のDaniel ConradとShawn Lewisが創った同社は、SqueezeboxやPandoraから人材をスカウトしてBeepを完成させた。今はまだ、ちょっとパワー不足のようだが、この春(~秋)の正式発売までにはいろんな機能を充実させる予定だ。

ぼくは長年Sonosを愛用しているが、Beepのような安価な全宅オーディオのソリューションは大歓迎だ。創業者たちの出自が良いし、製品のルックスも良いから、成功の予感がする。色はブラス(真鍮)とシルバーの二種類があり、作りはしっかりしていて使いやすい。彼らは自分たちの企業と製品にコミットしているし、経験も豊富だ。音楽を家中のどの部屋でも鳴らすという長年の難問が、彼らによってやっと解かれるのだろう。それを、期待したい。

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Beats Music: なぜいまどき音楽ストリーミングの新人が?勝算は?

Beats Musicは、すでに過密競争状態である音楽ストリーミングサービスの世界に最近登場した新人で、既存の競合製品の良いとこ取りをして、モアベターなインターネットラジオサービスを提供しようとしている。

ユーザがアーチストや音楽ジャンルに関する「好き」や「嫌い」をいくつかこのサイト上で入力すると、Beatsは4種類のメニューを表示する。

最初のメニューは“あなたにぴったし”(Just For You)で、ユーザが入力した情報からおすすめをリストアップする。第二の“センテンス”(Sentence)は、今自分がしていることや感じていることを、言葉遊びゲームMad Libsふうの文章で入力する。第三の“ハイライト”(Highlights)” 今ヒットしている曲。最後はジャンルやアーチストで検索をする検索メニューだ。

それらのプレイリストは、なかなか良くできていて、SongzaやiTunesにも負けない。Beatsでは、プレイリストをアルゴリズムではなく人間が作っているのだ。

でも、料金が、競合他社と比べてどうだろうか。月額10ドルで、1週間の無料試用期間がある。

この混み合ったスペースへの割り込み方としては、なかなかユニークでおもしろいと思うが、問題は、毎年120ドルを払う人がいるか、だね。

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Spotifyでこれまでに一度も聴かれていない曲だけを聴けるForgotify

インディーミュージックだって? 終わったよ。今のインディーって、かぎりなくメジャーに近いだろ、な? ほんとにクールなガキたちがやってる音楽は、誰も一度も聴いたことのないのばかりさ。

そこでForgotifyの出番だ。ForgotifyはSpotifyを調べて、再生回数ゼロの曲を取り出し、その、誰もがまだ聴いたことのない曲だけを聴かせる。

そんなに多くないだろ、って?

きみは、間違ってる。Spotifyが10月に発表したデータによると、同サイトの2000万あまりの曲のうち、その80%は一度以上聴かれている。残りの20%は、一度も聴かれていない。つまり再生回数ゼロの曲は400万曲ある。

もちろん、一度も聴かれないのには、それなりのわけがあるのだろう。Sptifyは必ずしも敷居が高くない“局”だから、XXXXの曲をKidzBopがカバーしたのをアマチュアがさらにカバーしたのとか、しかもそのXXXXは原曲の録音がどこにもなくて、昔一度だけ聴いたことのある誰かのうろ覚えの曲だったとか、そんな粗悪な音源が多いのだろう。

でも、中には本当にいい曲もある。そんなレアな宝石を見つけたときには、全宇宙サイズの満足感に浸れる。きみは、ノイズの中で溺死しそうになっていたシグナルを救出したのだ。

しかし、きみがその曲をForgotifyで聴いたら、再生カウントがゼロでなくなるから、もう二度とこのサイトでは聴けなくなる(のだろう)。つまり、その曲は、誰かが一度聴いたら終わりだ。Snapchatの写真みたいに。

でもそれなら、Forgotifyそのものも短命に終わるかもしれない。Forgotifyで聴かれる曲数の方が、Spotifyの新曲登録数よりも多ければ、Forgotifyは自分を食い尽くして終わりになる。

Forgotfyはここだが、曲を聴くためにはSpotifyのアカウントが必要だ。

[ところで、今朝ぼくの部屋のラジオではLordeの"Royals"が87回も鳴っていた。]

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YouTubeから音楽をストリーミングしてくれるChromeエクステンションStreamus

Chrome使ってる? 一日中大量の音楽を聞いてる? では、このエクステンションをチェックしよう。

RdioやSpotifyのような音楽ストリーミングサービスは、煎じ詰めると何をやっているのか? 曲を検索する、プレイリストに加える、そしてそれらの曲を再生する。それだけだ。それを、YouTubeの大量の(ときどき合法性に疑問のある)音楽ライブラリでやってみよう。しかも超高速超簡単に。

それが、ChromeエクステンションStreamusだ。過去数か月、人知れず開発が進められていたStreamusは、最近日の目を見た途端、ヒットチャートの上位に上がってきた。

Streamusで曲を検索すると、3秒後には再生が始まる。別のタブに行く必要はないし、アプリケーションを開く必要もない。こんな感じだ(下図):

Chromeの何でもバー(Omnibar, アドレスと検索の兼用バー)に“Streamus”とタイプし、続けて曲名をタイプする。YouTubeの検索結果がドロップダウンするので、どれかをクリックすると、すぐにバックグラウンドで再生が始まる。今見ている/仕事をしているページを離れる必要はない。

たくさん曲を聞きたかったり、全部再生するのに一日かかりそうな大きなプレイリストを作りたかったら、兼用バーの横にある小さなボタンを押す。すると下の図のようなドロップダウンメニューが出る:

ここから、曲を選んでプレイリストに加える。そのプレイリストを保存して後で聴いてもよい。これまでに指定したアーチストの曲を次々かけてくれる“ラジオモード”もある。機能は簡素そのもの、必要最低限のものしかないが、それがこのエクステンションのねらいだ。わざとらしいソーシャル機能はない。ヒットチャートリストのようなものもない。アーチストの人気順リストもない。曲を指定して、その曲を再生するだけだ。

このエクステンションの作者は、とても優秀だ。まず、これまでの各リリースのドキュメンテーションをReddit上で提供している。ユーザは自分が使っているリリースについて、作者に質問ができる。「xxxxはChromeのバグのせいですか?」なんて。

無料でしかもベータに入ったばかりだから、欠点もある。ソースがYouTubeだから、お粗末なトラックもある。探している曲とは全然違う曲がかかることもある。YouTube上のビデオはしろうとの作品が多いから、そのサウンドトラックにもいろいろ問題があるのはしょうがない。自分の携帯をジャムの瓶に入れて、コンサートで盗み録りしたような、ひどい音質のもある。でも、はやいし、無料だし、使いやすいから、仕事のBGMとしては十分だ。

このエクステンションが広く使われるようになったら、YouTubeは何と言うだろうか? Streamusはビデオの音声だけを再生する。YouTubeのクレジットはどこにもない。だから、YouTubeが文句を言いそうな気配はある。

このエクステンションはChrome Web Storeのここで入手できる。

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インターネットの上でも音楽の‘アルバム’が可能だ: 3pletが制作サービスを提供

今でもCDを買う人はいるし、ビニール(LPレコード)でなくちゃ音楽じゃないと主張する頑固者もいる。でも今や多くの人にとって音楽は、DRMのないMP3など、デジタルのストリーミングでやってくる。そこでなくなったのが、CDやレコードのアルバムには必ずついていたカバーデザインやライナーノート、歌詞カードといったアートワークの数々だ。そもそも今では、‘アルバム’という概念が古語になってしまったのかもしれない。3plet*は、昔のCD体験の良かった部分と、今のデジタル技術の良い部分を組み合わせて、アルバムのようなアート表現形式を復活させようとする。〔*: 3plet, たぶんトリプレット(triplet)と発音する、と思う。〕

ミュージシャンは、3pletのアプリを使って、アルバムのカバーアート(美術、グラフィック)や、バンドと音楽に関する解説文、歌詞、関連コンテンツへのリンクなどをまとめる。アーチストのYouTubeチャネルやソーシャルネットワークも統合される。そうやって出来上がるアルバムアプリは、Android、iOS、Windows Phoneなど、モバイルのすべての主要プラットホームで使える。

アプリは無料で提供され、ユーザはそのアルバム中の1~3曲を無料で聞ける。つまり3pletのアプリは、バンドのためのモバイルのプレゼンテーション制作ツールだ。全曲聴きたくなったユーザは、お金を払って(アプリ内購入で)そのアルバムを買う(10ドルぐらいが多い)。

このサービスによってバンドには、収入を得る方法と、クリエイティブの出力という、二つのもの同時に得られる。3pletによると、そのバンドのコンサートに行くような熱心なファンも、このデジタルアルバムを買うはずだ、という。コンサート会場でCDを売るみたいにして、このアプリを売ってもよいだろう。

エストニアでVlad DavydovとValery Mifodovskyが作ったこのアプリはミュージシャンに、定額のアプリ作成料金と、アルバムのアプリ内購入へのマージンを課金する。

最初のころ3pletは、主にロシア語圏でテストしマーケティングしてきたが、これからは合衆国や西ヨーロッパにも積極的に売っていくつもりだ。今は有名なミュージシャンたちにも売り込んでいるところだが、スター級のアーチストのアルバムはまだほとんどない。3pletは今、MIDEMが主催する音楽スタートアップのコンペMidemlabで、ファイナリストに残っている。優勝すればもちろん、知名度は一挙に上がるだろう。

〔訳注: 一般的に言って、インターネットは印刷に比べてはるかに多様なメディア表現が可能なのに、今日までのインターネット上の音楽提供形式は、印刷時代のアルバムよりもずっとずっと貧しい。なんとか、変わってほしい。〕

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AOLが手放したWinampとShoutcastはインターネットラジオ集積サイトRadionomyが買収へ

本誌TechCrunchのオーナーでもあるAOLは、同社の古い在庫であるWinampとShoutcastを、最初は閉鎖するつもりだったが、その後売ることに心変わりした。噂では、買い手はMicrosoftと言われていたが、しかしそれは虚報だった。この2社を買うことになったのは、ベルギーのブラッセルに本拠を置く国際的なインターネットラジオアグリゲータRadionomyだ。

Radionomyとのつながりに最初に気づいたのは、WinampのフォーラムのユーザBryon StoutCarsten Knoblochだった。彼らは、Winampのネームサーバ(DNS)がRadionomyに転送されていることを発見した。その時点ではShoutcastのDNSは変わっていなかった。本誌の信頼すべき情報筋によると、しかし買収案件は2社を含み、金曜日までには契約が完了するという。

Radionomyのカタログにはおよそ6000のインターネットラジオ局が載っているが、DIYのプラットホームであることを売りにしていて、誰でもチャネルを作れる。Shoutcastのカタログには50000あまりのラジオ局が載っているから、Radionomyの業容拡大を助けるだろう。Winampのメディアプレーヤーソフトは傘下ラジオ局の番組制作を助け、またそのほかのサービスも提供できるようになるだろう。

買収によってこの二つのプロダクト/プラットホームは、より商用的な場に置かれることになる。たとえばRadionomyに投資しているMusicMaticは、商店などのためのオーディオ/ビデオ番組を制作している。

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デジタル音楽でとことん満足したい人のための今年のギフトガイド

アメリカのホリデイシーズン(今年は11/29~暮れ)には空気中に音楽が満ちる。ショッピングモールのスピーカーからはクリスマスキャロルや有線の聞き古した定番曲が垂れ流される。でもこのギフトガイドでご紹介するのは、そんな騒音ではなく、人の聴覚に喜びを与える品々だ。しかもここでは、音楽性の点でも文句ないものを選び抜いた。

Phiaton Chord MS 530 ($349)

快適さと、良いスタイルと、優れたノイズキャンセリングと、良い音を一つの製品にまとめるのは難しいし、それにBluetoothまで加えるとなると、ほとんどクレイジーだ。でもPhiatonのPhiaton Chord MS 530は、それを実現している(コードが要らないのにコードという名前なのは皮肉だが)。このPhiatonsはほぼ同じ価格のBose QC15と違って、ノイズキャンセルをoffにできる。でも耳に密着するヘッドフォーンは、音楽を聴くための理想の環境ではないけどね。なお、Bluetoothを使えない環境では、ふつうにコードをつけて使える。

Cambridge Audio Minx Xi ($899)

これは前に詳しいリビューを書いたことがあるが、でも再び取り上げる価値があると言えるほど、良い製品だ。CambridgeのオールインワンストリーマーとDACは、音楽愛好家のベストフレンドだ。とくにオフィスでMacを使ってると相性が良い。有線でもワイヤレスでも性能に差はないし、ポッドキャストやインターネットラジオのストリーミングを簡単確実につかまえる。少々お高いが、デジタル音楽の愛好家に今年何かを贈るなら、これできまりだ。

Blue Microphones Nessie USB Mic ($99.95)

音楽といえば、実は出力ばかりではない。Blue Microphones Nessie USB Mic (マイクロフォン)はその逆だ。ポッドキャスト用のマイクとしては最高だ、と思う。しかも平均的なユーザにとっては、Yeti Proなどの高価な専用機よりずっと良い。ガシガシといったノイズは、内蔵のフィルタが消してくれるし、スタンドが良いからデスクからのノイズも拾わない。ヘッドについている位置調整アームが、ちょっと扱いにくいと思うのだが、それが欠点だとしても良い製品であることは変わらない。

Sennheiser HD 598 ($187.46)

これは新製品ではないけど、ぼくの最高のお気に入りのヘッドフォンだ。上の写真で分かるようにオープンバックだからノイズは垂れ流すから、オフィスとか、音楽趣味の異なる同伴者がいるとまずいかもしれないが、それほど気になる音量でもない。音漏れゼロにしたいならQC 15にすべきだが、HD 598はスタジオなどふつうの空間で聴くのと変わらない音楽が聴ける。上のMinx Xiのような良いDACを使うと、なお良い。

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デジタル音楽は本格的なオーディオファンからずっとバカにされてきたが、でもここでご紹介した製品は、そのギャップを填めてくれる。音にうるさい人にプレゼンとしたって、恥ずかしくはない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


2013年インターネット上のヒット曲はこれだ(アメリカの音楽サイト)

【注記: 日本からはアクセスできないサイトもあるので、記事中の曲名やアーチスト名をYouTubeなどでご利用ください。】

2013年もあと数歩で終わりだから、窓の外を見つめ、なんだか感傷的になりながら、今年のヒット曲をマッシュアップして聴くのも良いかもしれない。今年は良い年だったけど、良かったのはOne Directionが香水を発売したことだけじゃない。もっと、いろいろある。というわけで、インターネットの上のいろんな音楽サービスを訪ねて、今年どんな曲に人気があったか調べ、みなさんとお祝いをしよう。

Gizmodoの昨日の記事によると、ミュージシャンにギャラ(薄謝)を払うことにしたSpotifyが、2013年にもっとも多く再生された曲トップ100のプレイリストを作った。まず、グローバルでもUSでも、Macklemoreが”Can’t Hold Us”と”Thrift Shop”でトップファイブを独占。Imagine Dragonsの苦悩のシャウト”Radioactive”とDaft Punk and Pharrellの”Get Lucky”がそこに同席している。今年分かったのは、単純な繰り返しの多い曲が好まれること。”We’re up all night to get lu-cky”のループなんて、わざわざ5分も聴く必要ないよね。

iHeartRadio

歌のカテゴリーで今年多くの局(ユーザ作成局)が使ったのは、”Thrift Shop”だ。9月~11月では、Katy Perryの”Roar”がいちばん多く使われた。Bruno Marsの”When I Was Your Man”は、今年いちばん多く‘親指が立った’曲だが、たぶん10~12月では”Roar”がいちばん親指を稼ぐだろう。

アーチストのカテゴリーでは、局作りに最大の貢献をしたのがDrakeで、Bruno Marsは上で述べたように、親指でトップ。

iHeartRadioで人気最大のライブ局は102.7 KIIS-FM Los Angeles、カスタムではDrakeだ。個人的にどうしても名前を挙げておきたいMiley Cyrusは、人気59位から4位へジャンプした。

まとめ: あの傷心でベビーフェースのBruno Marsがやってるように、誰もが、スポットライトを浴びてシャウトするときには元カレ元カノを美化する。“I was wrooo-ooo-oooong”(ぼく/私は間違っていたぁぁぁ)って。

Songza

Songzaで最大のプレイリストは(降順で): Today’s Biggest Hits、Today’s Happy Pop、The Rap Report、Today’s Country Hits、Drop-a-Beat Workout、Blogged 50。

Songzaのチームによると、今年ニッチ的にブレークしたのはI’m A Boss(オープンカーの屋根をたたんで手の中指をまっすぐ伸ばしてハンドルを握ってぶっ飛ばすときに聴く曲)、Every Summer Dance PartyAt A ’90s School DanceThe Twerk TapeVodka Escapades: Ladies Be Pre-Gaming、そしてUp All Nightだ。

なお、Twerk TapeはTwitterとFacebookの上では、これまでの1年半あまり、トップ人気のプレイリストだ。Mileyのせいではないね。

まとめ: 人間の本性は誰もが考えるとおり。

8tracks

iHeartRadioやSongzaはポップスやヒット曲が中心だが、8tracksの2013年のトップ曲はインディーやフォーク系が多い。ここで一番多くプレイされ、三番目に多くLike(いいね!)されたのが”The last indie playlist you’ll ever need”(あなたが絶対に必要としないインディープレイリスト)だから、それも当然。このサービスのトップテンは:

1. Passenger, “Let Her Go”
2. The Neighborhood, “Sweater Weather”
3. Birdy, “Skinny Love”
4. Ed Sheeran, “Kiss Me”
5. Ed Sheeran, “Give Me Love”
6. Icona Pop, “I Love It”
7. Imagine Dragons, “Radioactive”
8. Imagine Dragons, “On Top Of The World”
9. Avicii, “Wake Me Up”
10. The 1975, “Chocolate”

まとめ: Death Cab For Cutieの “I’ll Follow You Into The Dark” が21位だ。これのリリースは、2006年。

[画像出典: Getty; Flickr: San Francisco Foghorn, Dominic Simpson, Steve Hunt]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iPhoneでギターを正確にチューニングする自動調弦器Roadie

ご存知のように、ローディーの仕事は、ステージのセットアップ、その取り壊し、飲み物の用意、そしてギターのチューニングだ。でもこれからは、ローディーの仕事が一つだけ楽になり、何かほかのことができる。こちらのローディー(Roadie)は、弦を張って使う楽器のための自動チューニングマシンで、iPhoneがギターの音を聞き、そしてモーターがマシンヘッドを回して正しい位置に調弦する。これで、たくさんのローディーが失業するだろう。

Band IndustriesのBassam JalghaとHassane Slaibiが作ったRoadieは、深圳のインキュベータHaxlr8rで生まれ、今では製品としてほぼ完成している。マシンヘッドとモーターのホルダーのサイズがほぼ合えば、ギターに限らずどんな弦楽器でも調弦でき、代替チューニングもできる。単純に、弦を外したり巻いたりにも使える。速いから、演奏中でもたぶんOKだ。今ならKickstarterで69ドルで買える。

ギター(など)用のチューナーは前からいろいろあるが、コンピュータが音をチェックして、いろんな構成(~音階)をセットアップできるのは、たぶんこれが初めてだ。Instrument Doctorという機能を使うと、弦やギター本体の不良や劣化を指摘してくれる。充電はMicroUSBで行い、一回の充電で6000回調弦できる。Bluetoothでスマホと通信し、アプリはiOS用とAndroid用が用意されている。

発売は6月を予定している。夏のロックシーズンに間に合うように。ぼくは自分の耳でチューニングするから、つねに不正確だ。ぜひ、こいつを使いたい。ぼくのへたくそなギターも、かなりましな音になるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google MusicがiOSから使える, 有料機能も1か月は無料

Google Play Musicが今日(米国時間11/15)、iOSにやってきた。今週の初めに、もうすぐローンチするという報道があったばかりだ。このアプリはAppleのiTunes RadioやPandora、Spotify、Rdioなどの音楽ストリーミングサービスと競合し、無料のスタンダードサービスと有料のAll Accessオプションを提供する。いずれもユーザの音楽コレクションをクラウドに保存し、それらの曲はダウンロードせずにそのままストリーミングして聴ける。All Accessにはラジオ機能もある。

スタンダードサービスは、最大20000曲をクラウド上のストレージに保存できるが、All Accessでは曲数に制限がない。モバイルアプリだけでなく、デスクトップからもWeb上のインタフェイスplay.google.com/musicで自分がアップロードした曲をストリーミングできる*。Androidアプリは、すでに前からある。〔*: 曲のアップロードはWebインタフェイスからはできない。スタンドアロンのアプリケーションGoogle Music Managerを使用する。アルバムジャケット写真のアップロードなどは、Webページから可能。〕

月額9ドル99セントを払ってAll Accessのユーザになると、曲を指定して聴くだけでなく、‘ラジオ’的に聴くこともできる。一部の競合サービスと違ってAll Accessでは、ラジオで流れる曲を自由にスキップできるし、また親指アイコンでリコメンデーションを改良できる。

All Accessのユーザは、さまざまな編成済みコンテンツにもアクセスできる。たとえばNew Releases(新譜)、Staff Picks(おすすめ)、評論家などが作ったプレイリスト、などだ。

もちろん、プレイリストの作成や、ファイルを保存してオフラインで聴く、などの機能もある。またユーザが“親指アップ”をした曲や最近ライブラリに加えた音楽、自分のアカウント上で買ったり無料でダウンロードした曲などは、自動的に作られるプレイリストへ入る。

音楽を聴いているときキューの管理ができ、しかもそれは音楽ストリーミングの邪魔をしない。ローンチの時点で、ストリーミングはBluetooth、AirPlay、Chromecastなどででき、アプリのiPadへの移植も今進めている。

アプリのインタフェイスはとてもシンプルで、画面横に行き先を選択する”My Library”、”Playlists”、”Radio”、”Explore”などのリンクメニューが表示される。”Radio”はAll Accessだけだが、曲やアーチストやジャンルを指定すると、それらの曲がラジオのように流れる。”Explore”は、さまざまなプレイリストやリコメンデーションを見つける。画面上部には検索ボックスと、オフライン再生のための保存を指定する矢印ボタンなどがある。

iOSの上では、Google Musicの有料部分は、iOSのアップデートとともに無料で提供されるようになったiTunes Radioと競合するだろう。ただしiTunes Radioは広告が入るが、Google MusicのAll Accessには入らない。有料に見合ったサービスを求めるユーザには、重要なことかもしれない。

iOS上のローンチを記念してGoogleは、試用期間と称する最初の1か月はAll Accessを無料にする。1か月はいや、という方はWebやAndroidから有料ユーザになるとよいだろう。

アプリは今、iTunes App Storeのここにある。

アップデート: iOSの上でもWeb版にアクセスできるが、それをやるとiTunesへのリクエストがタイムアウトになる。ただし状況は、人によって違うかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


超簡単でいろんな悪ふざけもできるドラムマシンKeezy, 無料でiOSに登場

Keezyがあれば、誰でも今すぐ音楽を作れる。こいつは超簡単なドラムマシンアプリで、8つのボタンのどれかを押しながらスマホのマイクに向かって歌や音などを録音し、そのボタンを押して再生する。この“あなたの指がリズムボックスになる”iOSアプリKeezyは、リズムセクションの伴奏を付ける、自分の声でハモる、DJふうのエフェクトを付ける、などなどの使い方ができる。

Keezyを作ったのは世間の常識から外れたアートを志向するデベロッパハウスElepathだ。そのファウンダJake LodwickはVimeoやBustedTeesの協同ファウンダで、College HumorのCTOでもある。Elepathの目標は、“現代的なマインドのためのツールと玩具を作ること”だそうだ。要するに、おもしろくて、しかも思考を刺激するアプリを作ること。必ずしも本格的なビジネスは追求しない。たとえば備忘録アプリ”ThingList“は、見たい映画、行きたいレストラン、最新のいたずら計画、などを、アホでも忘れないためのアプリだ。

Elepathはつねに前衛を意識しているので、Keezyにはメニューがなく、使い方も超簡単だ。ボタンを押して録音、それをタップして再生、黒いドットをドラッグすると、サンプルを削除したり、最前のアクションをアンドゥーする。使い方は、これだけだ。音楽アプリは最近ますます複雑になるばかりだが、Keezyはその真逆を行っている。また一般のドラムマシンのように、サンプルを見つけてそれらをボタンに割り当てるという面倒な操作がない。

下のビデオでは、サウンドのマジシャンReggie WattsがKeezyを使って曲を作っている。

Keezy派手な色と反応の良さは、使っていて楽しい。友だちに一言二言何か言ってもらって、それをミキシングしてラップにできる。本物の楽器のオクターブをサンプリングして、それで自分のメロディを演奏できる。Elepathのドキュメンテーションには、おならマシンにする、悪口生成器にする、などの例がまじめに紹介されている。

ドラムマシンアプリはほかにもいろいろあるが、セミプロ的なお値段の高いの(例: DM1)や、使い方が難解で初心者にはムリなの(例: Molten)や、自作の音ではなく既存の楽器の音を使うもの(例: iDrum)などが多い。Keezyで大ヒットする名曲を作るのは無理かもしれないが、初めての友だちとでも、ほんの数秒で楽しく遊べるようになる。

Keezyは無料のiOSアプリだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))