自動運転車からは見えない歩行者を影で予見するシステムをMITが開発

どの点を見ても自動運転車の能力はまだ人間ドライバーを超えてはいない。でも、最終的には自動運転車に搭載された技術が、コーナーの向こう側を見るなど人間には推測すらできないことをやってのけるかもしれない。この件については、何年も前から研究開発が進められているが、MITの最新システムは既存技術を使って低コストで、まるで手品のようなワザをやり遂げる。

Toyota Research Institute(TRI)が支援しているMITの研究プロジェクトが、影の微小な変化からコーナーに何か動くものが入ってくることを予見するシステムを作った。それは自動運転車で使えるだけでなく、同じスペースで人間と一緒に仕事をするロボットにも役に立つ。例えば、病院のお手伝いロボットなどだ。

そのシステムは汎用の学式カメラを使い、コンピュータービジョンの一連のテクニックで光の強さや密度の変化をモニターして、影が動いているものの影か、静的なものの影かを判定する。そして動いているものなら、その道筋を予測する。

これまでのテストでは、この方法はカメラではなくLIDAR(ライダー、レーザーによるセンシング技術)を利用する既存のシステムよりも有能だった。もちろん、LIDARはコーナーの向こう側を予見できない。コーナーの向こう側から何か動くものがやってくることの検出では、このMITのシステムがLIDARを使ったシステムより0.5秒早かった。自動運転車の世界で0.5秒は十分に長い時間だ。事故を起こすと避けるの違いにも結びつくだろう。

目下、この実験は屋内で行われていて、コーナーの向こうからやってくるものの速度はそんなに速くないし、光は都市の本物の屋外のように激しい変化がない。だから実用化までには、研究者たちの課題がまだ山のようにたくさんある。でもうまくいけば未来の自動運転車は、路上の歩行者や自転車やほかの車に、十分敏速に対応できるようになるだろう。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

ヒュンダイが自動運転車によるロボタクシーサービスをカリフォルニアで試験運用

韓国・ヒュンダイの電動自動運転機能を搭載するクロスオーバーSUV車であるKonaの一群が、中国の自動運転企業であるPony.aiの自動運転システムを搭載し、米国ニューヨーク拠点のライドシェアプラットホームであるViaを利用して、来週から公道上で乗客の送迎を開始する。

そのロボタクシーサービスはBotRideと呼ばれ、11月4日からカリフォルニア州アーバインの公道で営業する。完全な自動運転車ではなく、人間のセーフティードライバーが常時運転席に座る。しかしカリフォルニア州でのライドシェアのパイロット事業は例が少ない。これまで自律車を用いたライドシェアサービスの営業が許可されたのは、AutoX、Pony.ai、Waymo、Zooxのわずか4社だ。

乗客がスマートフォンのアプリから乗車をリクエストすると、近くの場所を指示されるので、そこで待っていると拾ってくれて、またそこで降ろしてくれる。このようなライドシェアの仕組みはViaのシステムが動かし、そしてこのプラットホームは、同じ乗客による同じルートの複数回の乗車を狙っている。そのための予約や乗客と車の割り当て、QRコードによる車の特定などはViaのプラットホームが扱う。Viaの事業には二つの面があり、シカゴやワシントンD.C.、そしてニューヨークでは一般消費者対象のシャトルサービスを運用している。そして今度のロボタクシーサービスでは、クライアントが自分のプラットホームで自社のシャトルを展開する。

ヒュンダイによるとBotRideは、今後の完全な自動運転に備えてユーザー体験を検証することが目的だ。その「今後」がいつのことなのか、それは未定のようだ。しかしいつであれ、今回のパイロット事業はそれに向けての重要な足がかりだ。

Coverage area of Hyundai robotaxi pilot

現代自動車(Hyundai Motor Company)の事業開発部長であるChristopher Chang(クリストファー・チャン)氏は「同社はBotRideを利用して自動運転のライドシェア環境における消費者行動を研究する」とコメントしている。

「BotRideのパイロット事業は、今成長途上にある新しいモビリティー事業の展開と最終的な商用化のための重要なステップだ」と同社の高度製品戦略担当マネージャーであるDaniel Han(ダニエル・ハン)氏は語っている。

BotRideはヒュンダイというよく知られた名前が頭に付く。しかしPony.aiとViaの技術的貢献度も極めて大きい。Pony.aiは自動運転車の世界では新人だが、すでに17億ドル(約1847億円)の評価額で3億ドル(約326億円)を調達しており、トヨタやヒュンダイと提携している。

中国とカリフォルニアで操業しているPony.aiは従業員が全世界で約500名、2016年の後半にSequoia Capital ChinaとIDG Capital、およびLegend Capitalの投資で創業された。

同社はまた、カリフォルニア州自動車局から公道上の自動運転車のテストを許可され、カリフォルニア州公共事業委員会(CPUC)からこれらの車のライドシェアサービスでの利用を許可された数少ない自動車企業グループのひとつだ。CPUCの規則により現在のところPony.aiは乗車に対して課金できない。

画像クレジット: Hyundai/Pony.ai

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ボルボが輸送車に特化した自動運転車の事業部を立ち上げ

Volvo Group(ボルボグループ)が、鉱業や港湾業など、あらゆる種類のロジスティクスのハブ間で物を移動する、業務用専用の自動運転輸送にフォーカスした専門的な事業部を設立した。同社はこれまで、すでに個々のプロジェクトで採石や鉱山、スウェーデンのイェーテボリにある取扱量の多い港などで自動運転技術を導入してきた。

同社は自動運転技術のこの種の利用への需要が増えているのを見て、それに特化した事業部門を作ろうと決めたようだ。新たに作ったグループはVolvo Autonomous Solutionsと名付けられ、その公式ミッションを「自動運転による輸送の開発、商用化、および売り上げを加速すること」とした。そのフォーカスする輸送形式は「大量の品物や素材を一定のルートで一定の受け入れ先へ移動するニーズに対応すること」だ。

「このセクターに期待される成長は顧客からの直接的なフィードバックにも由来している」と同社は言う。Volvo Groupの社長でCEOのMartin Lundstedt(マーティン・ルンシュテット)氏は声明中で、「顧客からの問い合わせが非常に増えている」と述べている。

公式には、Volvo Autonomous Solutionsは2020年の1月まで親会社の傘下というかたちになる。しかし、その後の新しいトップはすでに探しており、同社がこの新興市場のポテンシャルを大きいと見ていることは明らかだ。

消費者向け自動車の自動運転とは違って一定ルートで製品や商品を運ぶ自動運転輸送は、現代のテクノロジーの能力の大きさや多様さによくマッチしている。自動運転をこのように業務用に利用すれば、例えば人間が運転する車の多い都市部における運転の混沌と複雑さを解消でき、また一定のルートを維持することによる輸送効率の向上も期待できる。

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Waymoが顧客にメールで完全自動運転車サービスの到来を告げる

Google(グーグル)の親会社であるAlphabet(アルファベット)傘下で自動運転車を研究・開発しているWaymo(ウェイモ)が、そのライドシェアアプリの顧客に送ったメールで「今度乗車されるときは人間のセーフティードライバーがいないかもしれない」と告げた。そのメールは、コピーがRedditにポストされて広まった。

メールのタイトルは「Completely driverless Waymo cars are on the way」(運転手がまったくいないWaymoカーがもうすぐやってくる)で、米国南西部にあるアリゾナ州フェニックス郊外で同社のライドシェアアプリを使っている顧客に送られた。

初期の体験乗車事業(Early Rider Program)とWaymo Oneサービスはどちらも、自動運転のChrysler Pacifica(クライスラー・パシフィカ)のミニバンを使って、チャンドラーやテンペなどのフェニックス郊外地区をカバーするジオフェンス領域のフェニックス住民にシャトルサービスを提供した。これらの自動運転乗車体験はすべて、人間のセーフティードライバーがハンドルを握った。

今度からのドライバーレス(Driverless)はその名のとおりセーフティードライバーがいないが、最初はWaymoの社員が同乗するようだ。

Waymoはコメントをくれなかったが、本誌が確認したところによると、メールはWaymoの体験乗車事業early rider programのメンバーに送られた。下図は、そのメールのコピーだ。

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Googleの自動運転プロジェクトから生まれたWaymoは、その技術の最初のテストを2009年にGoogle本社のあるカリフォルニア州マウンテンビュー周辺で行った。その後の歩みは、堅実でゆっくりしていた。やがてテスト領域を他の都市にも広げ、独立してWaymoになり、車の設計やセンサー類の改良を積み重ねた。

2016年にWaymoは、アリゾナ州チャンドラーにテストと実事業のためのセンターをオープンし、そことそのほかのフェニックス郊外地区でテストを重ね、一般民間人のための体験乗車事業を開始した。そして、徐々に本格的な商用化へと進んでいった。2017年4月にローンチした体験乗車事業では応募者を厳格に選別し、参加にあたっては秘密保持契約を結んだ。

12月には商用の自動運転車サービスWaymo Oneとそのためのアプリを立ち上げた。体験乗車事業のメンバーはWaymo Oneに移され、ゲストの同乗や、体験をおおやけに話すことが許された。さらに最近ではフェニックスにもうひとつの技術サービスセンターをオープンして容量を倍増し、商用車両を増車した。

人間運転手のいないWaymo車はときどき見かけるが、一般人のためのシャトルサービスには使われていない。このメールの内容が実現すれば、同社の自動運転車事業にとって重要な節目になるだろう。

しかし、まだまだ疑問も多い。完全な自動運転車は最初何台配置されるのか。Waymoはそれらにどんな制限を導入するのか。おそらく最初の数か月は特定のシンプルな環境で運用し、その後もっと複雑な状況へと拡張されるのだろう。

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自動操縦エアタクシーよる公共交通ネットワークでEHangと広州市が協力

自動操縦の旅客用および貨物用低空飛行航空機、貨客積載ドローンを作っているEHangが、そのエアタクシーの初の実用ネットワークを広州市に構築する。同社の発表によると広州市は、その全市的展開パイロット事業の主催団体になる。

パイロット事業は、低空を回転翼で飛ぶ航空機が都市の交通機関としてふさわしいことを示すだけでなく、そのネットワーク全体を中央的な交通管制ハブから自動的に運用管理できることを実証する。その交通管制ハブは、EHangと広州市の共同開発になる。

EHangは今年の初めに中国の民間航空局から自動操縦旅客航空機サービスの唯一のパイロット企業として認められ、すでに今年初めウィーンでEHang 184に乗客を乗せて飛行をデモし、また2018年には広州市でも数回の飛行を行った。

交通管制システムにより自動操縦航空機ネットワークの安全な運用を確保するだけでなく、EHangは広州市と共同で、そのネットワークの運用に必要なインフラストラクチャも構築している。たとえば自動操縦は、その初期的段階だけでなく、その運用をサポートする垂直離着陸場Vertiportの使用についても試験される。また都市交通機関として定着するために必要な、商用パートナーとの協働も行われる。

都市の公共交通機関のこのような新しい技術によるネットワークは、成長著しく交通量の増大も激しい広州市のような都市にふさわしい。しかもこの低空飛行航空機のネットワークは、過密都市において自動運転車などの陸上車に比べてアドバンテージが大きいだろう。自動運転車は、従来の一般車両や歩行者、自転車などとの争いや折り合いが運用の難点だが、都市上空の低空域は完全に空いている。

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今アメリカ全国でテスト走行している自動運転車は1400台あまりで80社以上の企業が関与

今日(米国時間6/11)ワシントン,D.C.で行われたUber Elevate Summitで、米運輸省長官Elaine Chao氏が、アメリカの路上で現在行われている自動運転車のテストに関する数字をいくつかシェアした。それによると、現在テスト中の自動運転車やトラックなどの車両の総台数は1400台あまりで、その企業数は80社以上、D.C.を含めて37の州でテストは行われている。

これにより現在アメリカでテストされ開発されている自動運転車の全体的な概要と規模が分かる。関連して、公道で自動運転車のテストを開始した最初の州のひとつであるカリフォルニアでは、現在62社がテストの実行を登録している。上でChao長官が挙げた80社あまりに対して62社だから、相当な数だ。

Chao長官はドローンの数字も挙げたが、それによると、現在アメリカで登録されているドローンの機数は159万機あまりであり、内37万2000以上が商用として登録されている。さらにそのうち13万6000機は、登録者が商用のドローンオペレーターであり、Chao長官はこれに関し、アメリカに新しい職種が生まれた、と言った。

スピーチの後半で長官が強調したのは、現在彼女が統轄している運輸省とその執行部は、「テクノロジーに関して中立的で命令や支配をしない」ことだ。また同省は、「勝者と敗者を決めるような行政はしない」。今回D.C.に集まったオーディエンスはほとんど民間部門の人たちだから、彼女の言葉を聞いて喜んだことだろう。

Chao長官の下で米運輸省が導入し、つねに改良に努めているガイドラインやルール、そして各種事業はもっぱら業界寄りであり、業界にとっての障害物を取り除くという姿勢だ。その姿勢は、自動運転技術やドローンの運用、そして宇宙船の打ち上げ能力への商用アクセスにも及んでいる。しかし最近Chao長官は、彼女のそのような姿勢がもたらす利害の衝突の可能性に関して批判されている。

画像クレジット: Ford

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

自動運転車にアップグレードできない化石燃料車を買うことは経済的狂気とイーロン・マスクは主張

火曜日(米国時間6/11)に行われたTesla(テスラ)の今年の株主総会で、CEOのイーロン・マスク氏(Elon Musk)は従来の化石燃料車を歯に衣を着せずこき下ろした。彼は、電動車でない全自動運転対応車を買うことは「経済的に正気じゃない」と言った。その主張は、テスラがこれから売ろうとしている車の擁護でもある。

マスクは前にも、2016年10月以降に生産されたテスラ車はすべて、そのままで完全な自動運転車になれる、今年の自動運転車用車載コンピューター以前のものはコンピューターを交換するだけだ、と言っている。そのコンピューターは、これまでのNvidiaのチップに代わって登場したテスラ製のチップだ。

彼はまた数か月前にも、来年は100万台のロボタクシーが公道を走っている、と主張した。2016年10月から今日までに売れたテスラ車、Model X、Model S、Model 3がすべて含まれるならそれは不可能な台数ではない、と彼は言った。

自動運転に関するテスラの進捗に関してマスク氏は、年末までには運転者の監視を要する自動運転車、自宅のガレージから職場まで介入を要しない車を発売できる、と言った。そして来年の目標は、監視の要らない自動運転車、さらにその後は規制当局との協力を前提として、運転席に人間がいない完全自動車を発売できるという。

マスク氏は、漫画のような比喩でこの話を締めくくった。いまどき、今後自動運転車に換えることのできない車、しかも従来的な化石燃料車を買うことは、「馬に乗って折りたたみ式携帯電話を使ってる」ようなものだ、と。

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Tesla Model 3に自動パーキングモードがついた

あのModel 3が自分で駐車できるようになった。Summonと呼ばれるその機能はTeslaの新しいセダンにやってきた。

SummonはTesla車のネット接続と自動運転機能を活用した賢いシステムだ。オーナーは駐車場所に止めてエンジンを切るようModel 3に命令できる。しかもガレージのドアも操作できる——すべて運転席に座ることなく遠隔操作による。 Teslaはこの機能をModel SとModel Xには昨年導入した。

これはModel 3の発売後にTeslaか追加した最新機能だ。会社は生産目標の達成に向けて血眼になっているところだが、Model 3のつながるプラットフォームのおかげで、生産後の車にも機能を追加することが可能だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Uberはアリゾナ州の路上の自動運転車のテストを禁じられた

先週、試験走行中の車の一台が道路を横切ろうとする歩行者を死亡させるという事故を起こしたUberは、アリゾナ州の公道上での自動運転車のテストを禁止された。州知事Doug DuceyはUberのCEO Dara Khosrowshahiに送った書簡を公開し、その中で彼は、車載カメラが捉えた事故の様相を、“不穏当かつ怖ろしい”と形容している。

これまで同州における自動運転車の試験にきわめて前向きだった知事は、Uberなどの企業がその事業をアリゾナの路上で行うことを奨励していたが、今回は州の運輸局に対しても、Uberによる自動運転の試験の許可を“保留”にするよう指示した。

Uberはすでに事故以降および捜査の結果待ちの間、同社の自動運転試験車のテストをアリゾナ以外のすべての市場でも中止している。

このライドシェア企業がアリゾナで試験の運用を開始したのは2016年だが、その前にはサンフランシスコの路上で自動運転SUVを走行し、州の路上における無許可試験としてカリフォルニア州陸運局より直ちに中止を命じられた。そのときUberはテスト車全車をアリゾナ州に移すという派手な手に出て、Duceyはそれを強力に支持し、Uberの自動運転パイロット事業が彼の州へ移転したことを歓迎した。

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[ビデオ]: Uber自動運転車の死亡事故のときドライバーはよそ見をしていた

アリゾナ州テンピーの警察が、Uberの自動運転車による死亡事故の、直前の状況を撮ったビデオを公開した。そのビデオには、Uberから見た街路と、自動運転車の運転席にいる人間介助者の様子が写っている。

警告: このビデオには視聴者を不快にさせる要素があります。

そのビデオは、被害者が暗い通りを横切ろうとしたとき、Uberの自動運転によるVolvo XC90が時速60キロメートルで彼女にぶつかる様子を写している。そしてそのとき、自動運転車のお世話をすべき人物は、衝突の直前に下を向いている。その介助者が何に気を取られたのかは、よく分からない。また、明らかに自動運転車のセンサーの感知圏内を歩行速度で横切って行く被害者を、Uberのシステムが検出せず反応しなかった理由も、よく分からない。

Uberが本誌TechCrunchにくれた、事故関連の声明はこれだ:

私たちの心は被害者の家族と共にある。私たちは地元の当局によるこの事故の調査に全面的に協力している。

3月19日の事故以来Uberは、ピッツバーグとテンピー、サンフランシスコ、およびトロントの公道からすべての車両を引き上げた。自動運転モードで動いている自動運転車で死亡人身事故が起きたのは、今回が初めてである。国の道路交通安全局によると、同局は事故調査専門チームをテンピーに派遣した。局のスポークスパーソンは本誌TechCrunchにこう述べた: “この調査チーム派遣行為は、自動化技術を含むすべての自動車両と装備の安全性に対するわれわれの細心の監督と権能に基づくものである”。

“道路交通安全局はまた、この事故に関してUber, Volvo, および国と州レベルの監督当局と接触している。われわれは情報を調査し、必要な措置を講ずる”。

事故のあとToyotaは、アメリカにおける自動運転のテストを中断した

この悲しい事故は、自動運転車が解決すべき状況を表している。そのシステムには暗視能力が必須であり、また、Twitterなどによって注意力を逸(そ)らされてはならない。

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トヨタが自動運転車の公道テストを休止、Uberの事故を受けて

Toyotaは、Uberの自動運転テスト車が歩行者の死亡事故を起こしたことを受けて、同社の自動運転システム‘Chauffeur’のアメリカにおける公道試験を一時停止する。

警察が発表した最初の所見では、被害者が道路の横断歩道以外の場所を急いで横断しようとしたため、人間運転者でも事故を避けることはきわめて難しかっただろう、という。しかしToyotaはBloombergの取材に対して、“テストドライバーたちの心情に及ぼす事故の影響”を考慮したため、と言っている。

ToyotaのスポークスパーソンBrian Lyonsによると、同社はその事故の原因や自動運転産業の未来に対する影響を考慮したわけではない。それは、他の自動車メーカーや業界関係者がこれまで言ってきたことと同じだが、Uberの事故に関するすべての情報が公になるまでは最終的な意思決定をしない、という各社の消極性を表しているようだ。

Toyotaは、完全な自動運転システム‘Chauffeur’と、事故を未然防止するための高度な運転者補助(ないし‘介入’)システム‘Guardian,’の両方を研究開発してきた。後者はいわば、人間運転者のフェイルセーフ化だ。

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日産、ドライバーの心を読んで反応時間を短縮する技術を開発

Nissanの最新研究プロジェクト‘brain-to-vehicle’(B2V)は、ドライバーがハンドルをまわそうと思ったり、ブレーキを踏もうと思っただけで行動を予測する技術を開発している。このニューラルインターフェースは、反応時間を短縮するだけでなく、脳の信号に基づいて乗り心地も制御する。同社は今年のCESでこの技術を披露する。

NissanはCESに先立ちこのB2V技術を公開し、反応時間を0.2~0.5秒縮めるところをデモで紹介している。わずかな時間のように感じるかもしれないが、1秒以下の判断が事故の有無を分ける路上の運転では大きな違いになる。

ブレーキ、アクセル、方向変更などを予測することで、ドライバーアシスタンス(ADAS)機能を大幅に改善できる可能性があるほか、運転以外の機能にも役立つ。Nissanは、ドライバーの不快感を検出することで、ドライバーの予測に沿って車を走行させることができると期待している。拡張現実を利用してドライバーの目に見えるものを変化させることで、路上での安全性を高めることも考えられる

NissanはCESでドライビングシミュレーターを使用して様々な機能を披露する予定なので、参加者は現実の動作を見ることができる。SFシリーズの「ブラックミラー」の世界を彷彿させるが、この技術から得られるデータを利用して、ADASが改善され、もっと賢く能力の高い自動運転車への道が開かれることが期待できる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

コネクテッドカーにおけるビッグデータ技術開発のためToyota、Intel、EricssonなどがR&Dコンソーシアムを立ち上げ

テクノロジー業界の著名な企業数社がToyotaとチームを組んで、自動運転車と未来の高度な自動車技術をサポートするビッグデータシステムを開発することになった。

このたび日本の自動車大手と手を握るのは、Denso, Ericsson, Intel, そしてNTT Docomoだ。グループは今日(米国時間8/11)、Automotive Edge Computing Consortium(自動車用エッジコンピューティングのコンソーシアム)という共同事業体の立ち上げを発表した。発表によると、年内にそのほかの“適切なグローバルのテクノロジーリーダー”〔複数形〕を仲間に加えていく予定だ。

各社の共通の問題意識は、未来のコネクテッドカー(インターネットに接続された自動車)におけるデータの使い方だ。地図のリアルタイム構築や、運転の補助機能などのサービスを理論から実装へと孵(かえ)すためには、それが欠かせない課題だ。そしてさらにそのためには、大量のデータを安全確実に処理できなければならない。

グループの声明文はこう述べている: “2025年には各月の車両とクラウド間データ量が10エクサバイトに達すると予想される。それは現在の量のほぼ10000倍である。このような予想増加量はネットワークとコンピューティングインフラストラクチャの新しいアーキテクチャを要請し、それらが分散リソースとトポロジーを認識できるストレージ容量をサポートできなければならない”。

10エクサバイトは、100億ギガバイトである。なにしろ、膨大な量のデータだ。

控えめに言ってもToyotaはこのところ、コネクテッドカーの分野で相当多忙だった。先週はマツダとの株式持ち合いにより、AIと自動運転技術を前進させていくことになり、今年の顕著な進展としてはほかに、コネクテッドカーに関するNTTとの提携、ブロックチェーンの研究開発着手、AIスタートアップ育成のための1億ドルのファンド創設、などがある。

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Uberの自動運転車、アリゾナで衝突事故

Uberにとってはまたも悪いしらせだ。相乗りサービスの巨人は自動運転中のVolvo SUVがアリゾナ州で衝突事故に巻き込まれた。車は横転し付近の人間が運転する少なくとも2台の車が損傷を受けた。

事故直後の様子は、写真動画でTwitterに流れた。マスコミにコンテンツを販売する@FrescoNewsというサービスのユーザーが投稿した。ツイートによると事故はアリゾナ州テンピで発生し、これまでのところ怪我人は報告されていない。

Uberも事故および写真に間違いがないことを確認したとBloombergに伝えた。本誌はUberに問い合わせており情報が入り次第続報する。アップデート:Uberから以下の声明が届いた。「当社は本事象について調査を続けており、車両の後部座席に乗客は乗っていなかったことを確認した。」

現在わかっているのは、アリゾナでUberの自動運転車が事故で横転し、今も捜査が続いているということだけだ。Uberは事故当時車両が自動運転モードだったことを認めている。重大な負傷は報告されていない。

地元紙の報道は、別の車がUberのSUVに進路を譲らなかったために衝突を起こし、その結果自動運転車が横転したことを示唆している。Uberのドライバーは運転を代わって事故を防ぐことができなかったものと思われる。

Uberの第3世代自動運転車集団は、昨年12月にサンフランシスコからアリゾナに場所を移してテストを再開した。Uberがカリフォルニア州での自動運転テストの認可に必要な同州の規制に従うことを拒否したためだ。試験車には人間ドライバーが同乗しているので許可は必要ないと同社は主張した。

当時アリゾナ州のグ・デュシー知事は、「このようなテクノロジーとイノベーション」を歓迎するとツイートした。デュシー氏は今日のUberの事故について公式見解を述べていない。

Uberの車両が横転したことから見て、衝突は高速走行時に起きたと考えられ、かなり重大な事故の可能性を示唆している。これに対してGoogleが長年テストを続けている自動運転車のWaymoで報告されているのは殆どが軽微な事故であり、例えば低速走行時の追突などだ(後続の人間が運転する車による)。

Uberの自動運転車が関与した事故は昨年12月にカリフォルニア州でも起きており、同社の車両が赤信号を無視した。Uberはこれを人的ミスであり自動運転技術の欠陥ではないと主張した(ただしNew York Timesによると、Uberの2つ情報源が反対の証言をしている)。

最近リークした内部文書も、Uberの自動運転技術が着実な改善をしていないことを示唆している。

去る2月、Uberの自動運転プロジェクトの責任者は、Uberがフェニックスおよびピッツバーグでそれぞれ12台の自動運転車を走らせていることを認めた(この人物に対しては、GoogleのWaymoの技術を盗み、昨年 8月Uberに買収された自動運転トラックのスタートアップ、Ottoの設立に利用したいう疑惑がもたれている)。

今月始めにNew York Timesは、Uberが認可されていない地域で運行していることを調べる当局の捜査を回避するために、独自のソフトウェアを利用していることを報じた。その後Uberは、同社が「多目的」に利用していると主張するそのツールの利用方法を見直すと発言した。

Uberは、性差別体質が企業カルチャーを蝕んでいるとの疑いもかけられている。最近では社長のJeff Jonesが辞任 したことや採用担当チームに多様性データを渡していなかったと報道されたことも、ファウンダー・CEOのTravis Kalanickに大きなプレッシャーを与えている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

自動運転車をめぐるGoogleとUberの法廷闘争が過熱、問題の技術者の一人が行方不明

自動運転車の開発をめぐるGoogleのUberに対する法廷闘争が、すでに最初から醜い様相を呈している。両社の弁護士はこれまでの二日間、Uberへ移った元社員〔複数形〕に盗まれたとGoogleが主張する企業秘密の閲覧許可に関して、激しく言い争った。そして今日、Uberの弁護士は法廷で、それらの技術者の一人を見つけることができなかった、と述べた。

Googleの自動運転車部門〔Waymo社〕は、自動化車両の開発で第一級のエンジニアだったAnthony LevandowskiがGoogleから企業秘密を盗み、その後唐突に退社した、としてUberを訴訟した。直後に彼は自分自身の自動運転トラックの会社Ottoを創り、それをUberが6億8000万ドルで買収した

原告企業のWaymoは、Googleの親会社Alphabet傘下の自動運転車企業だ。同社の主張では、2016年の1月にLevandowskiは、セキュリティ対策の施されているリポジトリから14000件の機密文書を無断でダウンロードし、その直後に退社した。同社は、ほかに二人のエンジニア、Radu RadutaとSameet Kshirsagarを、いくつかの文書を無断で持ちだしてから、同じくUberに雇用された、として告訴している。

Radutaは、すでにUberにいない、とUberの弁護士Arturo Gonzalezは法廷で語り、Uberは彼の所在を見つけられなかった、と言った。Waymoの主張によるとRadutaは、同社のメカニカルエンジニアだったが、Uberへ移る直前の昨年7月に、自動運転車関連の文書数件をダウンロードした。

Gonzalezは記者たちに、今後Uberは、この件はすべてGoogleとLevandowskiとの間(あいだ)の問題である、と主張していくつもりだ、と述べた。Gonzalezは、Levandowskiと彼の元雇用主〔Google〕との契約を、引証した。

Uberはまた、同社の社内弁護士の誰一人として、Googleの企業秘密が含まれている法廷提出文書の、元の完全な形を見ることが許されなかった、とWaymoを反撃した。そして両社は、Uberの社内弁護士Nicole Bartow一人だけが、その文書の閲覧を許される、という合意に落着した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Udacityが自動運転車シミュレーターをオープンソース化、Unityで実装されている

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自動運転車には、人間の脳に代わって自動車を運転するソフトウェアが必要だ。そこでオンライン教育のUdacityは、その分野のナノ学位(nanodegree)を設けている。その学科の教材の一つとして自動運転車シミュレーターがあるのだけど、同社はこのほどそのシミュレーターをオープンソースにした。ゲームエンジンUnityの知識や経験のある人なら十分理解できるし、新しいシーンをロードしたり、新しい仮想テストコースを作ったりできる。

自動運転車のソフトウェアに関する教育は、その多くが仮想環境で行われる。教育を実車でやるのは費用的にも、また規制という点でも難しいからだ。しかも、そのための安全な環境を確保するのも難しい。大きな投資をして実際に自動運転車を作るところならともかく、Udacityのような総合教育機関の手には余る、大きすぎる課題だ。

Udacityは自動運転車ナノ学位の教材の一環としてオープンソースの自動運転車を一台作っているが、そのコードは世界中の何百人もの学生たちから提供され、オープンソースのライセンスで利用できる。その詳細は昨年9月に発表されたが、使用車は2016年型Lincoln MKZだ。この車種が選ばれたのは、自動運転ソフトウェアやそのコンポーネントの世界で広く利用され、それらを自動運転ソフトウェアのデベロッパーのために売っている企業もあるからだ。

今回シミュレーターをオープンソースにしたのも、そういったオープン化努力の一環だが、この大きくて複雑な問題に取り組んでいる人びとに、さらに基礎的なツールが提供されることになるだろう。Grand Theft Auto Vのようなシミュレーションツールも、自動運転ソフトウェアの試運転には十分使える仮想環境を提供する、と実証されているが、ツールは多いほど良い。しかもUdacityのファウンダーSebastian Thrunは、以前Googleで自動運転車プロジェクトを指揮していた人物なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

アメリカの一般消費者の見解: 「自動運転車は人間運転者よりも優秀」

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企業向けのさまざまなサービス日本)を提供しているPwCが、自動車技術の未来に関する最新のアンケート調査の結果を発表した。そしてそれによると、アメリカ人は、自動運転車や配車サービス(ride hailing, 流している車を呼ぶこと)、カーシェアリングサービスなどの概念を、徐々に受け入れつつある。たとえば回答者の66%が、自動運転車は平均的な人間運転者よりも優秀だ、と考えている。

その調査は、アメリカ国内で16歳以上の1584名に対して行われ、交通の未来について質問をした。それによると、新しいテクノロジーの受容は年齢よりもその人のテクノロジー観に依るところが大きく、また人びとは、派手な宣伝文句などよりも実用的な技術を求めている。

21歳から49歳までをカバーするジェネレーションXとジェネレーションYの人たちがいちばん、新しい自動車技術に熱心な関心を持っている。50歳以上と20歳以下の層は、自動車技術にそれほど関心を持っていない。

興味深いのは、お金を払ってでも利用したいと考えている技術の上位三つがどれも、事故や犯罪や災害など緊急事態に関連していることだ。全体で2/3以上の回答が集まったそれら三つは、完全で網羅的な車両追跡、車両の遠隔停止、そして運転者制御(運転者の運転権を奪う)システムだ。これらに比べると、ジェスチャーによる制御や、スマートフォンの完全な統合などは、ずっと下位である。

Uberのようなライドシェアリング*の利用は、徐々に普及が進んでおり、回答者の37%が、一度以上は利用したことがある、と答えている。一度も使ったことがない、と答えた回答者も、その55%は、試してみたい、と答えている。でもUberさん、気をつけた方がいいよ。回答者の74%が、“ライドシェアリングは経済を阻害しない”、と答えているが、しかし72%が、その業界には“規制が必要”、としている。カーシェアリングは、これらと趣(おもむき)がやや異なり、Zipcarやcar2goなどの利用経験者はわずかに23%、“試してみたい”もわずかに37%だ。〔*: ride-share == ‘便’の共用、相乗り…しかし実態は一人/一グループの利用が多いので、ride hailing(車を呼ぶこと、配車をリクエストすること)が言葉として定着しつつある。car-share == 車本体の共用、運転は利用者自身がする。インスタント・レンタカー、みたいなもの。〕

自動運転車に関しては、もっぱら安全性が心配されている。車がハックされる、という懸念もある。しかし一方では肯定的な見方も多くて、自動運転車は高齢者には好適で、高齢者本人が運転するより事故が少ない、と期待されている。つまり自動運転車は安全性が心配だけれども、法規の遵守や衝突事故の少なさでは優(まさ)っているだろう、と見なされている。

自動運転車には何も利点がない、という回答は13%ある。また、自動運転車の中で拡張現実のディスプレイなどのハイテク機能を利用するとき、プライバシーの一部を放棄してもよいか、という問いには、60%がノーだ。安全性が心配と答えた回答者のうち、全回答者の53%に相当する人びとが、“自動運転車は怖い”、と答えている。われらがロボットの君主たちには、まだまだ克服すべき課題が多いようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))