Facebook、圧縮アルゴリズムのZstandardとストレージエンジンのMyRocksをオープンソース化

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今日(米国時間8/31)Facebookは、圧縮アルゴリズムのZstandardをオープンソース化する。時代遅れとなったDeflate圧縮アルゴリズムを使用しているzlibライブラリーを置き換えることが、このロスレス技術の目的だ。さらにFacebookは、zStandardに加え、ストレージエンジンのMyRocksもオープンソース化する。MyRocksは、Facebook社内でMySQLデータベースのストレージ効率を高めるために使われている。

いずれも、カリフォルニア州サンノゼで行われたFacebookの@Scaleカンファレンスで発表された。このカンファレンスは、大規模な技術的課題を抱えるエンジニアたちを集め、オープンソース技術の発展に力を入れている業界各社と共に解決するのを支援することを目的としている。ZstandardやMyRocksを使うと、デベロッパーは大規模で多様なユーザー基盤に効率よくスケーリングできるプラットフォームを作ることができる。

重要なインフラストラクチャーの更新や置き換えを考えているエンジニアにとって、最大の恐怖は新しいライブラリーがシステム全体をダウンさせてしまうことだ。Facebookのインフラストラクチャー技術担当VP、Jay Parikhは、ZstandardもMyRocksも、デベロッパーに公開する前にFacebookで全社規模でテストされていることを誇らしげに語った。

「ここにいる全員が両製品を使っている」とParikhは言った。

Zstandardをテストした6ヵ月間に、Facebookはすばらしい結果を残した。zlibと同じ圧縮比ならZstandardの方が5倍も速かった。圧縮時間が同じなら、ファイルサイズは10%小さかった。

MyRocksもまた、ストレージ効率を著しく改善した。InnoDBとの比較で、MyRocksは同じ量のデータを半分のサーバースペースに保存することかできた。

「オープンソースにすることは、コミュニティー全体の利益になる。単独の企業が所有しているよりも、オープンソースにした方が早く普及する」とParikhは話した。

Facebookは、同社のオープンソースソリューションが新たな業界標準になることを期待している。

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Intel、ソフトウェア開発者向けドローン、Aeroを発表

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火曜日(米国時間8/16)に行われたIntel Developer Forumで、Intelが新しいハードウェア製品を発表した ― Aero Ready To Fly と名付けられたそのドローン(クワッドコプター)は、ホビイストや商用ドローン業者ではなく、ソフトウェア開発者を対象とした製品だ。

Intelの新型ドローンは完全組立て済みで、IntelのAero Compute Boardを塔載している。Linux OS、動作認識ソフトウェアのRealSense、およびサンタモニカのスタートアップ、AirMap製ソフトウェア開発キットがプレロードされている。AirMapは、ドローンユーザーが安全かつ合法な場所を飛ぶのを支援するシステムだ。

NVIDIAAmbarellaQualcomm等のチップメーカーも、急成長中で未だ形勢の定まらない国内外ドローン市場でシェア獲得を目指している。

これまで各社は、ドローン本体のメーカーや、動画撮影、航空データ取得等の機能を拡張するカメラ等のシステムを作るメーカーに自社のマイクロプロセッサーを売ることで成長してきた。

例えばAmbarellaは、DJIドローンの内蔵カメラや、3D Roboticsのドローンに塔載可能なGoProカメラ向けにチップを供給している。Qualcommのプラットフォーム、Snapdragon on Flightや4Kカメラは、Tencent-Zerotechのドローン、YING等で使用されており、飛行中にTencentのソーシャルメディアプラットフォーム、QQとWenxingにデータを送信できる。

Intelはドローン技術スタートアップの出資者でもある。狭い場所で障害物を自動的に避けるドローンを作るYuneec、商用ドローンのオペレーティングシステムを開発しているAirware、固定翼ドローンや農業用その他の商用ドローン向けソフトウェアのメーカーである、PrecisionHawl等に投資している。

またIntelは、今年1月にドイツのオートパイロット技術企業、Ascending Technologiesを買収した。

AirMapのソフトウェア開発キットがIntelのドローン塔載されることは、スタートアップにとってまたとないチャンスだ。同キットは今週、カリフォルニア州サンタモニカで行われた非公開のデベロッパー向けカンファレンスで発表されたばかりだ。

すでにAirMapは、DJIをはじめ3D Robotics、Aeryon Labsといった主要ドローンメーカーと提携関係にある。

AirMapのCEO、Ben MarcusはTechCrunchに、「ドローンを日常生活の一部にする」ことがAirMapの使命だと語った。

Marcusは、ドローンを広く安全に普及させるためには、ドローンの飛ぶ低空領域をカバーする空間管理システムが不可欠であり、空中状況に関するリアルタイム情報をドローン運営者や製造メーカ伝える必要があると話した。

AirMapは、空港あるいはドローンの飛ぶ場所や状況を知る必要のある規制当局等にもデータを提供している。

Aero Ready-to-Flyドローンは今年末までに発売される予定だが、Intelは正確な発売日と価格を公表していない。

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Apple、6月13日午前10時のプレスイベントの招待状を発送

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つい先ほどAppleは、Bill Graham Civic Auditoriumで行われる次期プレスイベントの招待状を発送した。これまでと同じく、イベントは6月13日の午前10時(PT)、WWDCの初日に行われる。例によって彼らが何を発表するのかはわからない。しかし、いくつか可能性の高いものはある。

まず、AppleはiOS 10を発表するに違いない。おそらくOS X 10.12も。WWDCはデベロッパーカンファレンスなので、満場のデベロッパーの前で最新ソフトウェアのイノベーションを披露するのは理にかなっている。

iOS 10の目玉機能のひとつは大きく改善されたSiriかもしれない。このバージョン2のSiriは、コンテキストや補足質問を理解できるものと思われる。SDKも提供されるので、Amazon Echoのような複雑なアクションを起こさせることも可能になる。

しかしAppleは、この機会をその他の発表のためにも利用してきた。今回噂されているのは新MacBook Proだ。新しいノートパソコンには、TouchIDセンサーとキーボードの上にOLEDミニ画面が付き、新しいIntel Skylakeプロセッサーを塔載すると言われている。

Appleの外部ディスプレイはもう何年も更新されていない。WWDCで新しいレティナディスプレイを発表する意味は十分にある。デベロッパーは巨大なディスプレイが大好きだから。だったらMac Proも改訂されていい。

AppleがApp Storeを刷新し、発見しやすくデベロッパーにもっと多くのオプションを与えるという噂もある。改善の余地があるApple Musicについても何か話をするかもしれない。

一つ、確実なことがある。Appleが新しいiPhoneを見せる可能性はない。通常彼らは新しいiPhoneを9月の個別イベントで発表する。本誌は現地にチームを送り込んでイベントのライブログをお送りし、最新ニュースをカバーする。

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Facebook、新しいデベロッパーツールを発表。アカウントキット、プッシュ、引用シェア等

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今日のF8カンファレンスの主役はチャットボットかもしれないが、Facebookは様々な開発ツールを公開して、デベロッパーがアプリを開発し、成長させ、そして収益化する手助けをしようとしている。Facebookは、開発プラットフォームのPasreを閉鎖する予定だが、新たなウィジェットやボタン、API等を追加している。

アカウントキットは、アプリ用の新しいプラグインで、ユーザーはFacebookアカウントだけでなく、電話番号またはメールアドレスを使ってサインアップできる。これは、ダウンロード後にサインアップするコンバージョン率が高くなることを意味している。インドの音楽サービス、Saavnは、アカウントキットで電話番号によるサインアップを追加してから、アカウントサインアップが33%増加したという。

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ユーザーはFacebookでリンクを投稿する時、テキストを引用するのが大好きだ。Facebookがウェブやモバイルサイト向きに作った新しいプラグインを使うと、引用部分が強調された特別なタイプのニュースフィード記事を作ることができる。デベロッパーは、自動的に引用したり、テキストを選択するとポップアップするボタンを置いて、ユーザーがコピー&ペーストしなくて済むようにできる。

Account Kit_phone number login_2デベロッパーはカスマイズ可能なプッシュ通知とアプリ内通知を使って、キャンペーンをプッシュしてユーザーをアプリに引き込んだり、既にアプリ内にいるユーザーを新たなコンテンツやオプションに誘導することができる。

Facebookは、デベロッパー向けドキュメントを新たに16ヵ国語に翻訳して、翻訳の手間を省いて開発に時間を費やせるようにした。

またFacebookのAnalytics for Appsが強化され、デベロッパーはプライバシーに配慮した匿名の方法でユーザー情報を得られるようになった。年齢、性別、国、言語だけでなく、いいね!や関心事、教育レベル、職位等も収集できる。

さらにデベロッパーは、既に自社アプリを使っているユーザーからこれらの情報を収集して、同様の層をターゲットにしたFacebook広告を買えるようになった。例えば、ソフトウェアエンジニアに特に人気のあるアプリがあれば、Analytics for Appsを使ってそのことを知り、同様の人たちをターゲットにした広告を打ってユーザーを獲得することができる。

全体的に見て、これらのツールはデベロッパーをFacebookエコシステムに引き寄せ、それを強化してFacebookアカウントの価値を高めるよう説得すると共に、Facebook広告を買う気にさせようとするものだ。

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MicrosoftとHackerRank、Bingの検索結果ページに実行可能コードを挿入

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遅かれ早かれ、どのプログラマーもコードの断片やアルゴリズムを検索することになる。しかし殆どの検索エンジンは、コード検索に特化していないので、いくつかのリンクにたどりつく(その一つはStackOverflowである可能性が高い)。このたびMicrosoftは、HackerRankと協力してBingの検索結果ページに直接コード片を挿入する ― しかも、そのページ内でコードを編集したり実行したりできると。

2016-04-07_1108これを見るためには、例えば“string concat C#” や似たような質問を検索すれば、Bingがエデェターを開く。ウィジェットを使って、別の言語に切り替えることもできる。探しているアルゴリズムによって、C、C++、C#、Python、PHP、およびJavaのオプションがある。

HackerRankの共同ファウンダー、Vivek Ravisankarは、現在同プロジェクトでは最も頻繁に検索される項目に焦点を絞った80以上のコード片を用意していると私に語った。

Microsoftはこれを、生産性向上および学習、両方のためのツールと位置づけている。
「あるアルゴリズムやコードが、対象の言語でどう書かれているかを学習できるだけでなく、ユーザーは同じ解が他の様々なプログラミング言語でどう作られているかを知ることができる ― プログラミング言語のロゼッタストーンを提供したい」と BingのUX機能および共有ツール担当グループ技術マネージャー、Marcelo De Barrosは言った。

Visual Studioユーザーなら、MicrosoftのDeveloper Assistantプラグイン(以前はBing Code Searchアドオンと呼ばれていた)を試す価値がある。IDEの中から2100万件のコード片とサンプルを再利用できる。

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Infinitのファイルストレージプラットフォームは、クラウド、サーバー、ローカルPCのディスクをすべて統一する

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ファイル転送のスタートアップ、Infinitが提供する新サービスは、DevOps[開発・運用]エンジニアたちのストレージに対する考え方を変えるかもしれない。Infinitの新たなストレージプラットフォームを使うと、あらゆる種類のストレージ媒体をバーチャルドライブに統合し、どのコンピューターやサーバーからでも利用できる。シームレスで、非中央集約型のシステムだ。

「われわれはDevOpsエンジニアやシスアドが、夢のストレージソリューションを数分間で作れる答を持っている」と、共同ファウンダー・CEOのBaptiste Fradinが私に言った。「例えば、ネットワークにつながった複数ストレージが、パリを始めとする世界中のオフィスにあったとする。私はそのストレージ資源をすべて統合し、どこからでも自由に利用できるようにする」。

インストールしたら、わずかなコマンドラインだけで、ストレージ資源を集約し、巨大なバーチャルドライブを作ることができる。このサービスは、サーバーやコンピューターのハードディスクの他、AWS S3、Googleクラウドストレージ、Backblaze B2、さらにはDropboxやGoogle Driveといった消費者向けサービスにも対応している。

その後もストレージ基盤を簡単にスケールアップ/ダウンしたり、アクセス権の付与、冗長性のカスタマイズなどができる。DevOpsエンジニアはスクリプトを書けば簡単にバーチャルドライブを追加できる。Dockerに似ているが、そのストレージ版だ。嬉しいことに、同社は将来このファイルシステムの各レイヤーをオープンソース化する計画だ。

内部では、ファイルは暗号化されピアツーピアモデルを使って分散化されている。冗長性を設定すれば、システムはサーバーがダウンした時自動的に復旧する。これはファイルストレージプラットフォームでは新しいアプローチであり、既存のエンタープライズ向けソリューションよりずっと良い。

一般社員ユーザーは、GUIベースのデスクトップアプリをダウンロードして、既存のドライブを追加できる。バーチャルドライブはFinderに表示され、フォルダーをドラッグアンドドロップしたり、ファイルを開いたり保存したりできる。ネットワークドライブを使うのと全く同じ感覚であり、重要なファイルを扱う企業にとって優れたソリューションになるだろう。

Infinitのターゲットは、社員300~400名の中規模企業だ。こうした会社にとって、サーバーやクラウドのストレージを統一できることは非常に有効だ。これを使えば、社内の誰もが使える統一ストレージプラットフォームを安価に作ることができる。

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Oculusがすぐ使えるPCセットを、ASUS、Alienware、Dellが1499ドルで来週から予約受付

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Oculusは、バーチャルリアリティーに飛び込むのに必要なものすべてを、人々が簡単に手に入れられるようにしたがっている。ASUSAlienware、およびDellとの提携によって、OculusはOculus対応PCセットを1499ドルで2月16日午前8時(PST)から予約販売する。セットで買うと、PCが100ドルから200ドル安くなる。

Desktop_xps_8900セットには、Oculus Riftとこれを動かせる強力なゲームPC、モーションセンサー、Xbox Oneコントローラー、リモコン、および同時発売のゲーム、EVE: Valkyrie Founder’s PackとLuckY’s Taleが含まれる。出荷は4月の予定。

この発表で、単体で599ドルのRiftを使うためには一体いくらかかるのかが、かなり明確になってきた。これは間違いなくハードコアPCゲーム向けのハイエンド製品であり、カジュアルなメディア好きのものではない。

セットの価格を見ると、Oculusが開発に協力した99ドルのヘッドセット、Samsung Gear VRとは明らかに一線を画している。Gear VRはSamsungのスマートフォン、Galaxyで動作し、Galaxyの価格は600ドル前後。つまり、Riftセットの方が2倍ほど高い。

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セット商品は、Best BuyAmazon、およびMicrosoftストアで来週から予約できる。すでにRiftを予約している人は、アップグレードしてPCも入手することが可能で、来週予約ページに表示されるコードを使ってディスカウントを受けることができる。今持っているPCでRiftを動かせるかどうか不明のときは、この情報ページを見るか、この互換チェックツールをダウンロードして実行すればよい。

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今問題なのは、果たしてOculusが、この価格でRiftに価値を見出す人を十分な数探しだし、デベロッパーに開発意欲を起こさせられるかだ。

最も数多く売れたものが、第一優先で開発するプラットフォームになる。その意味でOculusはもちろん、VRのiOSになろうと狙っている。

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Oculusのファウンダー、Palmer Luckey:「市場への一番乗りは難しい」

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クリスマスの前日、Oculusのファウンダー、Palmer LuckeyはTwitterで、来年Q1のいつかやってくる消費者版Riftについて話し、みんなの気分を盛り上げた。

この製品については山ほどの疑問があり、Oculusが実際にどうやってRiftを流通させるかというのもその一つだ。同社のファウンダーはチームの当初の使命を支援し続けており、Facebook傘下となってからは特に力が入っている。人々の期待を操作することは困難だが、Luckeyはか「市場一番乗りは難しい」と話し、かなり巧みに操っているようだ。

[以前言ったことの繰り返しになるが、VRは、誰もが買えるようになる前に、誰もが欲しがる物になるだろう。]
[将来の進歩や大量生産によって、いずれVRは全員のものになるだろうが、第一世代は主としてアーリーアダプターのものだ]

[OculusがVR革命をリードしたのと同じように、この現実把握でリードすることは偶然ではない ― 市場への一番乗りは困難なのだ]

Oculus Riftの価格を明かすことなく、LuckeyはFacebookが「パートナー」として助けてくれることによって、1500ドル以上という現在デベロッパーキットを持っていない人々を仰天させるような価格を避け、初期の利益をあまり心配しなくてもよくなったことを明確にほのめかしている。価格は〈かなり〉の金額になるだろうし、もっと重要なのは、一つのチームを〈かなり〉信頼する必要があることだ。果たしてその価値はあるのか?それは、20億ドルの質問だ。

[今すぐハードウェアで利益を上げる必要のある会社ならずっと高い価格になっていただろう ― 1000ドル+と考えてほしい。強欲ではない、現実だ。

最後のツイートは、Riftが1000ドルを切ることをほぼ示唆しており、それは既にVRに入り込んでいる人々や、もっと知識を得てこのメディアのチャンスに賭けようという人々にとっての「スイートスポット」と考えられている価格だ。もちろん、それでも高い。

2016年がバーチャルチアリティーにとって飛躍の年であることを疑う余地はないが、重要なのは、みんなが試す前に葬ってしまわないこと…それは無料以上のどんな価格でも常に難しい。

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Oculusのファウンダー曰く:Riftの出荷は「目標通り」2016年Q1

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Oculus Riftについて最も多い質問は、「いつ手に入るのか?」であり、同社のファウンダーは、辛抱強く待っている人々に最新状況を伝え続けている。

ファウンダー、Palmer Luckeyが発信した一連のツイートによると、Riftは来年Q1の出荷目標に向かって進んでいるようだ。

[嬉しいニュース:製造は順調に進んでいて、すごいRiftのQ1出荷は予定通り]
[予約分は新年早々にやってくる。ストレスのない休日を楽しんでくれ。予告なしに出荷することはない]

この前にデベロッパーには、ハードウェアの早期製品が送付される旨のメールが届いている。いよいよVR時代の始まりだ。

この最新情報は重要だ。なぜなら、市場、会社(Facebook!)、ファン、そしてバーチャルリアリティー全般に興味のある人たちにとって、将来のプランはOculus初の消費者向け製品の発売にかかっているからだ。同社は独自タイトルも発表し、それは楽しみではあるのだが、VRコミュニティーは、Oculusが勝手に行動して自分たちが開発するオープンプラットフォームがなくなることを恐れた。それは起きそうにない。

最近 LuckeyはOculusの計画についてGameinformerのインタビューに答え、ゲーム業界が多大な努力でVRの発展を支えてくれていると言った。

ゲーム業界は、VRでやっていることの発祥の地ともいえるため、VRに必要な基盤をすべて作ってきた。われわれは高いフレームレートで動くゲームエンジンを使える。山ほどの3Dオブジェクトをレンダリングできるゲームエンジンもあり、その描写は非常に高速で写真のようにリアルだ。もしそれらがなければ、そしてもしゲーム業界がなければ、今のVRはあり得なかった。

その大変な努力は、まだまだ多くの物がやって来ることを意味している。そしてどうやらOculusは、消費者市場でHTCのViveをあっさり打ち負かしそうだ。それは、FacebookとOculusにとって実に大きい勝利となるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleのBigQueryがアップデートで細かいコスト管理を提供、監査ログやストリーミングAPIの改良も

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GoogleのSQLベースのビッグデータ分析サービスBigQueryが今日(米国時間12/15)アップデートされ、ユーザは暴走クェリで費用が発生することを避けやすくなり、また大量のデータを自分たちのデータベースへ直接ストリーミングできるようになった。

またこのアップデートにより、BigQueryの監査ログがベータで導入された。この機能によりITのアドミンたちは、ユーザがこのサービスの上でやってることを把握しやすくなる。

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クォータをユーザが設定できるようになったので、クェリが処理するデータ量をプロジェクトのレベルやユーザのレベルで制限できる。設定の単位量は、ユーザレベルでは10TB、プロジェクトレベルでは50TBだ。BigQueryの処理料金は1TBあたり5ドルである。

担当マネージャのTino Tereshkoは今日の声明文の中で次のように述べている: “BigQueryできめ細かい費用管理ができるようになったことは、従来の固定サイズのクラスタに慣れていた方にも歓迎されるだろう。固定サイズの場合は費用も定額であり、スケーリングが難しかった。サイズが固定では負荷の増加と共にパフォーマンスが劣化し、しかも簡単にはスケーリングできない。今回のきめ細かいコストコントロールにより、企業はBigQueryの利用に関しても十分な予算管理ができるようになるだろう”。

同じくコスト管理の面では、今回のアップデートによりBigQueryのユーザは、自分たちのクェリが実際にどのように実行されているのかを、容易に見ることができる。そのために提供されるのがQuery Explainと呼ばれるグラフィカルなツールで、これを使えばパフォーマンスのボトルネックがどこにあるかも、分かるようになる。

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そしてStreaming APIも改良され、EUのユーザがEU内のデータセットをロードできるようになった。またストリーミングの待ち時間(“ウォームアップ”)もなくなり、ビッグデータの分析はデータの最初の行がテーブルにストリーミングされた直後からすぐに始まる。これまでのウォームアップは数分を要したが、これからはデータが直ちに可利用になる。

Streaming APIをよく使うユーザのために新たに導入された’テンプレートテーブル‘機能により、INSERTリクエストをストリーミングする場合既存のテーブルをテンプレートに指定できる。

今回のアップデートで、いちばん分かりやすいメリットは、クェリのコスト管理が改善されたことだろう。GoogleはAmazonやMicrosoftに対抗してなるべく多くのエンタプライズユーザを獲得しようと努めているから、そのためにはコスト管理機能がとりわけ重要だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

感動的映画「CODEGIRL」、YouTubeで11月5日まで無料公開

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Alphabet、テクノロジーのあらゆる面で多様性を支持するこの会社が、あるプロジェクトに光を当てる力になろうとしている、それは映画 “CODEGIRL“だ。映画製作者、レスリー・チルコットの作品で、彼の名前は「不都合な真実」や「スーパーマンを待ちながら」で聞いたことがあるだろう。

Googleの “Made With Code” ブロジェクトの一環で作られたこの新しいドキュメンタリー映画は、YouTubeで11月5日まで無料公開される。映画館には数週間のうちに配給される。

Susan Wojcicki(YouTubeのCEO)が映画を次のように要約している:

“CODEGIRL” は、Technovation主催による世界規模の企業家精神とコーディングのコンテストで競う、60カ国5000人の少女たちを追跡した物語だ。少女らは自分たちの地域コミニュティーの問題を解決するためのアプリを3ヶ月かけて開発した。映画で彼女たちは、ライバルを評価し、先生や地元のメンターと交わり、コーディングを学び、1万ドルの資金と支援を勝ち取ることを目指して、アイデアを売り込む。

Wojcickiは、コードを書く女性が少ない理由の一つとして「露出」のなさを挙げ、Google自身の調査結果を引用した:

少女たちは、大衆文化の中で他の少女や女性のポジティブなロールモデルを見る機会がない。11カ国の人気映画を調べたところ、コンピューター科学やテクノロジーに関わる役どころの女性はわずか20%以下だった。

YouTubeはこの映画を封切るのに最適な場所と言える。AdAgeはつい最近、何人かの人気女性ユーチューバーが、一部の一流セレブ以上の影響力を与えていることを報告している。

あなたも、ハッシュタグ “#Rallyforcodegirl” を使ってこの映画を支援できる。

原文へ
 
(翻訳:Nob Takahashi / facebook

エンジニアの作る製品は醜い

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なぜエンジニアは醜い製品を作るのか?エンジニアリングやソフトウェア開発プロセスのどんな特質が、実際にユーザーが使うのが不可能なユーザーインターフェースを生むのか。

ユーザーの不満を呼ぶ最悪の事態

短い回答:エンジニアリングの仕事でいちばん面白いのは、ソリューション分野の可能性(コンピューターにさせられるクールなこと全部)に熱中することだ。エンジニアはパワーや柔軟性を制限する選択(デザイン)を好まない。エンジニアは不必要な複雑性を排除することより潜在的機能を追加することを尊重する。エンジニアはデザインの問題をエンジニアリングで乗り切ろうとする。

新しい製品を考えるとき、このソフトウェアは何をすべきかを理解することから始める。言い換えると、問題に対するソリューションから始め、問題そのものが正しく構成されていることを前提とするが、往々にしてそうではない。

そこに内在するのがテクノロジーには何ができるかという理解だ。これはエンジニアが夢中になる部分であり、新奇な技術的ソリューションに関しては特にそうだ。このテクノロジーに何をさせられるだろうか? 実際それができるのか?特に、そのテクノロジーが中途半端に理解されていたり、現在開発中であったりすると、エンジニアは終りなき可能性の探究に魅了される。

最終製品が十分解明されたテクノロジーを使うかどうかに関わらず、アプリを作る際には必ず様々な課題が持ち上がり、それを探究する様々な道は近道であることもあり袋小路かもしれない。ソフトウェアを作ることは、実は非常に難しい。

エンジニアリングのフラクタル性

エンジニアにとって、これは楽しい部分だ。エンジニアは誰でも更地の開発が大好きだ。それは、トレードオフや制約や乱雑な既存コードを気にすることなく地形を探査できるからだ。そのプロセスは一種の冒険であり、可能性と潜在力のテクノロジー空間を探索できる。これは実に素晴らしいことであり、エンジニアリングを面白くする大きな部分を占めている。

人々のために選択することは彼らを侮辱しているのではなく、彼らの生活からゴミを取り除いているのだ。

小さなアイデアをいくつも作ることから始め、新たな方法でそれを集めて次々と強力なコンセプトを開発していく。このためにエンジニアは、様々な機能のツマミやボタンやしかけを作り、それが〈できる〉ことを容易に探究できるようにする ― 〈すべき〉ことではなく。たった今あるクールな機能だけでなく、できる能力のすべてを仲間うちに見せることで、社会的な報いを受けられる。

可能性のエクスタシーは、エレガントな製品を作ることと直接相反する。製品とは基本的に、取捨選択して何かを明瞭に見せることであり、それは非常に複雑なことだからだ。これは木を見て森を見ずどころではない。両者の理想と大志が直接相反している。

「ちゃんと動く」何かと、部品の詰まった箱を渡されることの違いは極端であり、自らの道具を与えられたエンジニアは、常に部品の側に間違える。概してエンジニアはソフトウェアを柔軟性の尺度で見て、消費者にあらゆる可能なパワーを与えようとする。そのパワーはユーザーに多くのプレッシャーを与える。人々のために選択することは彼らを侮辱しているのではなく、彼らの生活からゴミを取り除いているのだ。

使い勝手のよい製品を作るために大切なのは、アイデアを集め、それを試し、いじり回して何がうまくいくかを見つけることだ。これはエンジニアを興奮させる部分だ。しかし第2の部分は、様々な意味で、もっと難しい。放置して、選択をして、(ユーザー視点で)必要のない興味のない機能を削ることだ。エンジニアから出てくる機能の多くは絞り込まれておらず、だから乱雑でややこしくて明確な目的がない。

避けられない問題、それは製品で重要なのはテクノロジーではないということだ。製品とは現実の人々が人生をより良く、より面白く生活していくのを助けるためにある。テクノロジーは人々をそこへ連れて行くために必要だが、製品を作るためには十分ではない。テクノロジーは単なる配管であり、物事を可能にする枠組みにすぎない ― 人々が気にかけるようなものではない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ソフトウェアの未来はAPIが支配する

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これからは、ユーザーインターフェースではなく、API ― ソフトウェアプログラム同志のやりとりを統治するルール ― がソフトウェアを支配する時代になる。

Intel CEO Brian Krzanichが8月に同社の年次デベロッパーフォーラムで、モノのインターネットに力を入れることを宣言した時、彼は既に多くの人々が知っていることを強調した ― ソフトウェアエンジニアリング新時代の夜明け。それはAPIファースト設計と呼ばれ、これを採用したデベロッパーは途方もない機会を得る ― そして、そうでないデベロッパー(および会社)は大きなリスクを負う。

Intelは、APIの重要性を認識している唯一の大企業ではない。最近IBMは、 IBM BluemixでAPI管理の分野に参入した。これは企業が自分たちのAPIをデベロッパーがどのように使っているかを知るためのサービスで、そのフィードバックに沿って設計できる。OracleはAPI管理スイートを6月に拡張し、成長する収益機会に乗じようとしている。他のプレーヤーたちも、API中心ソフトウェア開発の準備をここ数年着々と進めている。

通常、新しい製品や機能を設計する際、デベロッパーはまずUI画面をデザインし、ユーザー体験がどうなるかを示すよう求められる。このアプローチが一般的になった理由はいくらでもある。タッチスクリーンは新しい世代のコンピューター利用を可能にし、われわれがハードウェアと対話する方法を根本から変えた。

つながったデバイス、無人走行車、および高度な医療テクノロジーは、APIファースト設計が可能にする新技術のごくわずかな例にすぎない。

AppleとGoogleは、消費者にとっても企業にとっても使いやすさが優先事項であることを証明した。さらに、拡張/仮想現実プラットフォームの台頭は、人々がコンテンツを体験する新しい方法を常に探求していることを証明した。しかしデバイスが急増するにつれ、システム-システム間の対話が、人-システム間の対話を支配し始めた。システムは美しいインターフェースを必要とせず、必要なのは確実に定義された契約だ。彼らはAPIを必要としている。

モバイルだけでも、異なるインターフェースを10種類は思いつくことができる。さらにはウェブ、クライアント-サーバー、シンクライアントと挙げればキリがない。すべてを掌握する唯一の方法はAPIレイヤーに集中することだ。離散化したインターフェースレイヤーについて考えることすら無意味だ ― 特にサービスを提供する立場では。Netflixを見てほしい。あんなにシンプルなユーザーインターフェースを持つビデオストリーミングサービスが、一体どうやって6300万人以上のユーザーが世界中から何百種類ものデバイスを通じて彼らのビデオライブラリーをアクセスする規模を維持できているのか? 卓越したAPIだ。

モノのインターネット(IoT)― Business Insider Intelligenceによると近々テクノロジー世界の中心になる ― がこのパラダイムシフトを強く動かしている。このデバイスの多様性は、既に動き始めているトレンドをさらに後押しする。

デバイスが人々を数で上回るようになると、それらをつなぐシステムは驚くほど複雑化する。APIは、こうした接続の基盤を成す。デジタルハードウェア間のモルタルだ。この複雑さが、巨大エコシステムの中で既存レイヤーの上に部品を積み上げるフルスタックエンジニアリングからの、構造的移行を進める舞台を整えた。

APIファースト設計はそれを採用したデベロッパーに途方もない機会を与える ― そしてそうでないデベロッパーには大きなリスクを。

Apple、Googleを始めとする他のIT巨人たちも同じAPI中心の未来を推進している。新たな相互接続分野 ― 典型例を挙げるならApple Watch等のウェアラブルやGoogleの無人走行自動車 ― はわれわれの日常生活におけるAPIの重要性の高まり示している。部屋で一番賢い人たちが何か新しいことを始めた時は、注意を払った方が良い。それはコンピューターや画面がなくなるという意味ではなく、デベロッパーに全く新しい世界の機会が切り開かれる予兆だ。

API中心開発への移行に失敗した結末は、個人にとっても会社にとっても深刻だ。API周辺技術の習得に失敗したデベロッパーは、自身のスキル価値を急速に下げ、職の安定性は減少する。

企業にとって影響はさらに拡大されうる。この技術的革命に乗り損ったスタートアップは競争力を失う。劣った製品を作るかもしれないし、完全に撤退するスタートアップもいるだろう。革新の先端で生きられない会社は縮んでいくパイの一切れになる。

よりつながった世界に突入するにつれ、驚くような新しい可能性が出現する。デベロッパーは「一口大」のものを消費したがる。Amazonがこのアプローチを広めた ― 彼らはデベロッパーにシステムが何をするかを伝え、自らは脇へ退いた。IT企業にとって「伝える」とはAPIを渡すことだ。最善の組み合わせによるプラットフォームの繁栄を可能にするマイクロサービスに向かって、世界が動いてきたのは不思議ではない。

つながったデバイス、無人走行車、および高度医療技術は、APIファースト設計が可能にする新たなテクノロジーのごくわずかな例だ。こうした革新が起きるためには、強固な基盤の上に構築されなくてはならない。それはシステム設計を基盤レイヤー ― API ― から始めることを意味している。

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引き抜き防止訴訟で、Apple、Googleらに4.15億ドルの支払い命令

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合衆国地方裁判所のLucy Koh判事は今日(米国時間9/2)、シリコンバレーの引き抜き防止協定訴訟で、4.15億ドルの和解成立を認めた。この金額は、以前の和解金3.24億ドルが少なすぎるとして却下されたのを受けたものだ。

訴訟には6万4000人以上の労働者が関わっている。問題はGoogle、Apple、Intel等の大企業が互いに従業員を引き抜かないとする秘密協定を結んだことに端を発する。この種の取り決めは従業員の移動を抑制し、その結果給与も抑えられる効果を生む。

おそらくこの勝利はシリコンバレーの労働者にとって精神的な意義を持つだろうが、それでもまだ軽微に感じる。この金額は、税その他の控除前で1人当たり6500ドル弱に当たる。訴状に名を連ねた従業員の2005年から2009年にかけての基本給に基づいて計算された。

各個人について、もし協定がなければどれだけもっと高く自分を売れていたかを知る術はないが、今日の技術者の給与状況を踏まえれば、和解金額は微々たるものだ。

裁定は、従業員の引き止めと福祉に多大な費用をかけてきた各社にとってばつの悪い結果となった。従業員用のプールを作る約束は結構だが、同時に社員の収入の可能性を制限する取り組みを組織的に進めていたとすれば、そのポーズには不誠実さを感じざるを得ない。

Facebookは、協定に「ノー」と言ったことで知られている。これを、Facebookは従業員の最善の利益を考えていたと考えることも、当時は十分人気が高かったので自由競争をやめたくなかったと考えることもできる。いずれにせよ、決断は際立っている。

この訴訟も、その軽率な状況も新しい話ではないTechCrunchが2012年に書いたように、スティーブ・ジョブズのあるコメントがこの集団訴訟の原因の一つとなっている。

互いの社員を勧誘する電話やその他会社間で採用を競う行為を止めるために、われわれはどんな手段でも取る必要がある。

その金額は、犯した過ちを会社に正させための授業料としてはあまりにも少ない。それでも、これは大きな成果だ

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GitHub、シリーズBで2.5億ドルを調達。これからはリスクも冒す

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ソフトウェア開発の協同作業とバージョン管理サービスをオープンソースのGitツールで提供するGitHubが、Sequioa Captalのリードで2.5億ドルの資金を調達したと今日(米国時間7/29)発表した。Andreessen Horowitz、Thirive CapitalおよびInstitutional Venture Partnersも本ラウンドに参加した。

同社は2008年に設立され、これまでに計3.5億ドルを外部資金から調達した。会社は評価額について語っていないが、WSJの記事によると、現在20億ドル前後をさまよっているという。GitHubの2012年のシリーズAラウンドは、Andreessen Horowitzがリードした。当時同社の評価額は7.5億ドル前後だったとみられている。

GitHubのCEO・共同ファウンダー、Chris Wanstrathが新ラウンド発表の直後、同社はこの新規ラウンドを利用して成長を加速し、(殆どの会社がそうするように)営業および技術チームを拡大するつもりだと私に話した。「ラウンドは加速のためではなく、われわれが大きく考え、大きなリスクを負えるようになるため」とWanstrathは言った。

Chris Wanstrath

Chris Wanstrath

これはGitHubの買収が近いらしいことを意味しているが、彼は海外戦略を推進したいとも話した。最近同社は日本にオフィスを設立し(最初の会合も開いた)、他の地域でも進めていくに違いない。

「われわれにとって、GitHubはまさしくデベロッパーがすべて ― 本質は人だ」とWanstrathは言った。「これまでやろうとしてきたのは、コミュニティーを支える人々をもっと多く集めることだ」。

既にGitHubユーザーの約70%は米国外から来ているので、ユーザーのいる所に会社が出ていくのは自然の成り行きだ。

GitHubの企業向けサービスも、2011年に立ち上げて以来極めて順調に伸びており、これは多くの大企業が古いソフトウェア開発手順を改め、Gitのようなツールで改革しようとしていることも一因だ。同社は企業数については明らかにしていないが、Wanstrathは私に「驚くほど順調」であり、このところ「絶好調の四半期」が続いていると話した。

Gitが、多くのスタートアップでバージョン管理システムの事実上の標準となっており、現在GitHubが〈サービスとしてのGit〉を提供する各社をリードしていることは間違いない。Atlassian、Microsoft、GitLab等もクラウドあるいは社内用に同様のサービスを提供しているが、GitHubがここ数年多くの人々の心を把んでいることは明らかだ。

GitHubは、現在約1000万人のユーザーが2500万以上のプロジェクトで(2014年1月には1000万だった)協同作業を行っていると言っている。同社が無料アカウントを配布していることを踏まえると、それらユーザーの何人がこのサービスに料金(5ドル/月から)を払っているかはわからない。

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Google、Microsoft、Mozilla他が協力して、ウェブ用新バイナリーフォーマットWebAssemblyを公開

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GoogleMicrosoftMozilla、および WebKitプロジェクトのエンジニアらは今日(米国時間6/17)、ウェブ用アプリケーションをコンパイルするための新しいバイナリーフォーマットWebAssemblyを共同開発したことを発表した。

ウェブは標準を糧に成長を果たし、そのプログラミング言語は、良くも悪くも、JavaScriptだ。数年来、デベロッパーがJavaScriptの限界をある程度回避できるようにと、他の言語からJavaScriptにコードを変換するコンパイラーを開発する取組みが数多くなされてきた。あるプロジェクトは言語に新たな機能を追加し(例えばMicrosoftのTypeScript)、あるいはJavaScriptをスピードアップした(Mozillaのasm.jsプロジェクト)。今、そうしたプロジェクトの多くが、WebAssemblyという形で団結しようとしている。

新フォーマットの狙いは、プログラマーがブラウザー用のコード(現在はC/C++が対象、他言語も続く予定)をコンパイルし、JavaScriptエンジンの中で動作できるようにすることだ。コード全体の構文解析(モバイルでは特に時間がかかる)が必要なくなり、WebAssemblyははるかに速くデコードすることかできる。

デベロッパーに単一のコンパイルターゲットを提供し、それが全ブラウザーで実装されたWeb標準となる、というのがWebAssemlyの考え方だ。

通常、JavaScriptファイルはサーバーからダウンロードされる単純なテキストファイルで、それをブラウザー内のJavaScriptエンジンが構文解析し実行する。WebAssemblyチームがバイナリー形式の採用を決めた理由は、標準のJavaScriptテキストファイル以上に圧縮が可能であり、エンジンがasm.jsコードを構文解析するよりバイナリー形式をデコードする方が圧倒的に速い(現在のプロトタイプで最大23倍)からだ。

Mozillaのasm.jsは、ウェブにネイティブ並みのスピードをもたらすことを長年目標としてきた。ブラウザーでネイティブコードを走らせるGoogleNative Clientプロジェクトも同様の目標を掲げていたが牽引力は比較的小さかった。WebAssemblyは、各プロジェクトの良いところをブラウザーにもたらすことができるかもしれない。

第一ステップとして、WebAssemblyチームはasm.jsとほぼ同じ機能を提供することを目指している(そしてデベロッパーは現在asm.jsコードのコンパイルに使用しているのと同じEmscriptenツールをWebAssemblyでも使うことができる)。

この初期段階に、チームはpolyfill libraryと呼ばれる、WebAssemblyコードをJavaScriptに変換してどんなブラウザーでも動くようにするツールも公開する計画だ ― WebAssemblyをサポートしていないブラウザーでも動くように(これはどう見ても少々不合理だが、全ブラウザーがこのコードをネイティブに動かせるようになれば不要になる)。また長期的には、その他のツール(コンパイラー、デバッガー等)も開発し、他の言語(Rust、Go、C#等)のサポートも追加する予定だ。

JavaScriptの発明者(かつ短期間Mozilla CEOだった)Brendan Eichが今日指摘したように、主要なブラウザーが新フォーマットをネイティブにサポートした時点で、JavaScriptとWebAssemblyは再び分化できるようになる。

そしてチームは、プロジェクトの狙いはJavaScriptを置き換えることではなく、もっと多くの言語をウェブ用にコンパイルできるようにすることだと念を押す。実際、JavaScriptとWebAssemblyが共存し、アプリケーションの一部がWebAssemblyモジュールを使い(アニメーション、ビジュアル化、圧縮等)、ユーザーインターフェースの殆どはJavaScriptで書かれたままという状態は十分考えられる。

主要ブラウザーのベンダーが全員揃ってこのようなプロジェクトで協力することは珍しいので、今後数ヵ月、数年先が大いに注目される。

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Appleはこうやって、まだ存在しないデバイスの体験をデザインする

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Appleは、新製品に関する情報を必要最少限しか公開しないことで有名だが、それはハードウェアが完全な形になるまでそこで動くソフトウェアを作らないという意味ではない。また、ハードウェアやソフトウェアが孤立して別々に作られているわけでもない。ではどうやって、物理的デバイスの情報や触れる機会が限られる中で、製品アイデアを考えたりプロトタイピングを行うのだろうか?大まかな流れはこんな感じだ。

原則として、Appleは初期段階のプロトタイピングについて、最少限の時間とリソースで実行すべきであり、物理的あるいはソフトウェアのプロトタイプが極めて限られた環境でも可能であると考えている。そのアプローチでは、デバイスやアプリのできるだけ多くの側面を模倣することによって、プロジェクトに実際のリソースを割当てる前に、どうすれば最良のものを作れるかを学びとる。

例えば、まだ存在すらしていないApple Watchのためにアプリを作るなら、まず一連の静止画と、Keynote等のアプリで基本的アニメーションを使って作った仮の対話システムからスタートし、プログラミングはまだ一切関わらない。次に、ターゲットとなるハードウェアのラフなモデルと組み合わる。存在しないウォッチの場合、それはiPhone上でシミュレートされた時計サイズの四角形かもしれない。

この初期段階で鍵となるのは、たとえアプリの構造やプログラミング、およびそれが動くハードウェアの大部分が偽物であっても、それを使った体験はできる限りリアルにすることだ ― そのために、デバイスが使われるであろう環境でそれを使い、実際にそれを使うことになる人たちの助けを借りる。現実世界の環境にできるだけ近づけることで、製品デザインに影響を与えるハードウェアとソフトウェアに必要な変更について、一切の物理的プロトタイプも1行のコードも作ることなく、学習することができる。

ここでプロセスに入ってくるのが再帰性だ。今行っていることは、既にソフトウェアとハードウェア両方のデザインに影響を与えているが、いずれも実際にはまだ存在していない。この方法でアプローチすることによってプロセスの費用は抑えられ、さらに重要なことに、柔軟性が著しく増すためにプロセスのどの段階でも、打ち切ったり劇的な変更を加えたりすることが容易になる。念入りにかつ専門的に模倣された対話システムを使うことによって、本物のプログラミングや制作よりも敏速に動くことができる。

社内でも、社外のサードパーティーデベロッパーにとっても、新製品が発売される時点で、Appleが高品質なソフトウェア体験を準備万端整えておくことは決定的に重要であるが、こうしたプラットフォームのために開発している人たち全員に、最終製品を使うぜいたくが許されているわけではない。

サイクルは3つの要素からなり、一巡しては新たに繰り返される。まず偽のアプリまたは製品を作り、それを本物のユーザーでテストしてフィードバックを集め、そのフィードバックを次のバージョンに反映させる。しかし決め手となるのは、大がかりなコーディングや機能的ハードウェアやネットワーク機器の製作は、プロセスを進める上で実際に必要になるまで行わないことだ。ハードウェアはソフトウェアによるシミュレーションが可能であり、手動プロセスを隠して自動化されたふりをするなどの創造的回避策によって、正式なプログラミングレイヤーの開発を置き換えることができる。

Appleの強味であり、ライバルと一線を画しているのは、ソフトウェアとハードウェアの体験を密に組み合わせる能力だ。特に印象的なのが、目かくし状態を含むプロセスの中でどうそれを実現しているかであり、それはiOS、Mac、そして今やwatchOSを含めたプラットフォームで動作し、それを補完するアプリやガジェットからなる成長するエコシステムを支えるデベロッパーたちにとって、特に重要な意味を持つだろう。

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来週のWWDC、新Apple TVの発表は期待薄との報道

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事前の状況は、来週のWorldwide Developer Conferenceで新しいApple TVが出ることを示していたが、新たな信頼できる情報によると、見るべきものは期待できないようだ。Apple製品の正確な予想で定評のあるNew York TimesのBrian X. Chenは、最近Appleが新たなセットトップ・ストリーミングボックスの発表を中止する決定を下したと報じた。

NYT記事は、「同製品の概要を話した人々」を情報源に挙げ、「まだデモできる状態にない」だけだと書いている。さらに、Apple TVコンテンツが主な障璧の一つであり、それはAppleの各種デバイス横断で使うライブプログラム用チャンネルが、まだ完全ではないためだと説明している。

そのコンテンツパッケージについては去る3月にWSJが、来週のイベントで発表された後、9月にスタートする可能性を示唆していた。仮にサービスそのものがなくても、新たなハードウェアにはオープンなApple TV SDKが提供され、どのサードパーティーデベロッパーでもこのプラットフォームをターゲットにできるようになると考えられていた。
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WWDCに登場すると思われるのは、AppleのJeff Williamsが以前紹介したネイティブWatchデベロッパープラットフォームで、年内の一般公開に先立ちこのデベロッパー向けカンファレンスで発表されるだろう。Watchそのもので動くApple Watchアプリは、9月に発売されるであろう新型iPhoneハードウェアと共にデビューする可能性が高い。

新TVがなくとも、Appleにはイベントで話すべき内容が山ほどある。ネイティブ開発ツールの発表が確実である他、iOS 9とOS Xの新バージョンやWatch OSの次期主要アップデートのプレビューも見られるかもしれない。

AppleはTechCrunchの質問に対してコメントを拒んだ。

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Microsoft、スマートフォン用Windows 10の名称を決定

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MicrosoftはWindows 10に数多くのバージョンを用意していることを今日(米国時間5/13)明らかにし、何より重要なことに、そのスマートフォン向けOSの名前は「Windows 10 Mobile」になる。

ソフトウェア会社は、Windows 10がシングルプラットフォームであり数多くのフォームファクターのデバイスをサポートできるという考えを再三述べてきた。それは真実であるが、Microsoftは様々な方法でこのOSに調整を加えてきた(Windows 10 Mobileの動くところはここで見られる)。

内訳はこうだ:

  • Windows 10 Home: 両親向けWindows 10。
  • Windows 10 Mobile: Windows Phoneを持っている友達向けWindows 10。
  • Windows 10 Pro: ビジネス向けWindows 10。
  • Windows 10 Enterprise: エンタープライズ向けWindows 10。
  • Windows 10 Education:学校向け数量割引版
  • Windows 10 Mobile Enterprise: このエンタプライズ端末は自分を管理できない!
  • Windows 10 IoT Core: ATMその他日頃あまり考えることのない物事向けWindows 10。

Microsoftは公式ブログで、Windows 10が「予定通り」今夏の一般公開に向けて進んでいることを公表した。同社の説明によると、Windows 10をテストしている人数は390万人に上る。数字は繰り返し更新されており、同社がこれを好調と見ていることに間違いはない。

私はMicrosoftがこいつを単にWindows 10と呼ぶことを期待していたのだが、過去の歴史的命名体系は、捨て去るには大きすぎたようだ。

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Apple、サードパーティー製バンドを作るための “Made for Apple Watch” プログラムの詳細を発表

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もしあなたが、Apple Watch用のサードパーティー製バンドを作ろうと思っているなら、そのための正式な方法についての情報が公開された。Appleは今週、「Made for Apple Watch」プログラムの詳細を公式サイトで発表し、標準に合致した留具(lug)の作り方や、Apple自身がアクセサリーメーカー用に留具を提供することに関する情報を公開した。

Appleはこれまでも、Apple Watchのベルト作成をサードパーティーに開放しないと示唆したことはなかったが、これでプログラムの概要が確認された。これは「Made for iPhone(MFI)」等Appleの他の「Made for」プログラムと同じく、Apple自身によらない他社製品が一定の基準を満たすことを確実にするものだ。MFI認証の取得は少々厄介であり、MFIデバイスで使用するチップ内蔵LightningコネクターをAppleがすべて提供するようになってからは特にそうだ。

今回Appleは、留具部品をメーカーに提供するだけでなく、メーカー自身で部品を作る選択肢も用意している。そのためには極めて用途の限定された譲渡不可能なライセンス契約が使用される。サードパーティー製部品に対するAppleの基準は高いに違いないが、Appleから供給を受けるにせよ、自社開発するにせよ、そのコスト優位性や困難さは未だに不明だ。

これでアクセサリーメーカーは、様々なタイプのベルトを作ることが可能になり、Apple Watch Sportバンドやレザーリンクバンドのようにストラップ自身に留具を組み合んだり、クラシックレザーバンドのような伝統的構造にすることもできる。

Made for Apple Watchプログラムが軌道に乗るまでには時間がかかると思われるので、認証済みサードパーティー製バンドが今すぐ市場に出回ることはないだろう。MFI認証Lightningアクセサリーが数多く出回るようになったのはかなり後だったが、あの場合の方が部品の複雑性は高かったに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook