社員のうっかりメールで機密情報が社外に漏れることを防ぐ機能がGoogle Appsに加わる

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Google Appsの“何でもあり”バージョン(10ドル/月/人)Google Apps Unlimitedに今日(米国時間12/9)から、新しいプライバシーツールData Loss Prevention(データ喪失保護)機能が加わる。それは、社員がうっかり機密情報を外部にメールすることを防ぐ機能だ。

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Unlimitedを使っている企業は、この機能を有効にして、さまざまなルールを指定できる。たとえば、社会保障番号やクレジットカードの番号のあるメールは送らずに隔離する、など。番号だけでなく、特定のキーワードなども“禁句”として指定できる。極秘裏に進行しているプロジェクトが、外部に漏れることを、防げるだろう。既製のルール集合は今後もっと多くする、とGoogleは言っている。

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今のところGoogleの既製のルールがカバーしているのは、合衆国とカナダとフランスの社会保障番号、運転免許証の番号、イギリスの国民健康保険番号、すべてのクレジットカード番号、銀行の店番号、銀行口座のSWIFTコードなどだ。

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なお、チェックはメールの本文と添付ファイルの両方に対して行われる。

ルールは発信だけでなく入信メッセージに対しても適用できる。また、ルールの適用を特定の部課や社員たちに限定することもできる。社内のみと指定されたLAN上のメールも、それが外部に送られようとしたときには送出を拒絶される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

InboxのSmart Replyはユーザーに代わって着信Gmailに返信する―Googleの機械学習は進歩中

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一部では「メールはもう死んだ、次第に滅びるだけだ」と考えられているらしい。しかしGoogleはそう考えていない。高度な機械学習と人工知能テクノロジーをinboxに適用してメールを大きく進歩させようとしている。

Inboxは言うまでもなくGmaiをベースにしたメール・クライアントだが、今回の改良で人々がコミュニケーションを図る方法が改善され、いわばメール体験の効率性を測定するバーが跳ね上がった。今日(米国時間11/3)、Googleが公開したSmart Replyはユーザーに代わって自動的に返事をするテクノロジーで、同社としてInboxに対する最大のアップデートの一つだろう。

Googleによれば、Smart Replyは今週中に一般に利用できるようになるという。機能は概ねこうだ。ユーザーがメールを受け取ると、Smart Replyがその内容を「読む」。そして内容に応じて、予め設定されている3種類の基本的な返信の一つを選んで送信する。返信内容は画面下部に表示される。

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Googlesでこのサービスの開発を担当したエンジニアのBálint Miklósは次のように説明する。「メールの返信をいささか貯めこんでしまうユーザーの場合、Smart Replyはコミュニケーションをたちどころに大きく加速させる。ユーザーは即刻返信のメールを出すことができる」。

「たちどころの加速」の秘密はInboxに設定された短い自動返信メッセージだ。これがSmart Replyの処理の入り口となる。

このアプリはまた使用するにしたがって自ら「学習」する。もしX氏が開発したプロダクトに関する情報をメールで送ってきたとき、ユーザーが何も介入しなければシステムは自動的に「さらに詳しい情報を送ってください」という短いメッセージを返信する。 以後同じ人物から製品情報が送られてきた場合、Inboxはユーザーにいちいちオプションを表示することなく、同じメッセージを(繰り返し)返信することになるだろう。

受信トレイの混雑を解消しようというのは他にも多くのアプリが試みているが、Smart ReplyはTL;DRという小さなアプリを思い起こさせた。これは今はシャットダウンされているEverything.meというAndroidのアプリ・ランチャーの共同ファウンダーの一人が開発したもので、読むのに手間を食う長いメールをメッセージアプリのメッセージのように短く要約し、さらに返信の雛形も提示してくれる。

このアプリもSmart Replyもそうだが、重要な点は、一般ユーザーにとって大量のメールの返信をスマートフォン上で書くのが苦痛だという点にある。そこでこの苦痛を軽減するテクノロジーというのは理にかなっている。

今回のSmart Replyは、モバイル・アプリが次第に認識、予測能力を高めていることの証でもある。他の分かりやすい例としてはAppleのSiriや
Google Nowなどがある。また連絡相手がユーザーの付近に来るとその旨表示するLinkedInのアプリもその仲間かもしれない。スマートフォンの小さな画面での大量の入力を省き、ユーザーにアプリを使いやすいものにさせることが大きなトレンドだ。また入力量だけの問題でなく、こうしたアプリはさらに高度な知能を獲得し、われわれを助ける能力も増大している。

もちろん、デベロッパー側ではこうした方向に努力をせざるを得ないという面がある。スマートフォンのホーム画面アプリのアイコンでごった返すようになると、われわれは使いにくいアプリを開かないようになる。それでもすべてのアプリがやがて知能化していくことは大きな流れだろう。

Googleは長年にわたって大量の優秀な人材を機械学習、自然言語処理、人工知能などの開発の分野に投じてきた。その成果が検索やモバイル・アプリを始め各方面に現れている。

その意味で、Smart Replyは単に Inboxの改良と見るべきではないだろう。2015年5月にこうしたテクノロジーに基づくアプリがInbox始め多数公開された。 Googleはその後も予定を通知するリマインダーや旅行を管理するアプリなど、われわれの生活を「助ける」ソフトを多数発表してきた。こうしたアプリはそれぞれささやかな形ではあるが、われわれが「次にどうすべきか」を教えてくれる。Smart Replyの場合、Googleのエンジニアはディープ・ニューラル・ネットワークのテクノロジーを用いている。これはGoogleの音声認識による検索やYouTubeに適切なサムネールを表示する技術の基礎をなすものだ。Smart Replyのテクノロジーに関してはこちらが詳しい

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

VMWare、メールアプリのBoxerを買収してAirWatchに統合

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VMWareは、Dellによる670億ドルの合併の一部となったニュースに、自身の最新ニュースを埋もれさせなかった。同社はメール管理アプリのBoxerを非公開金額で買収したことをVMworld Europeで発表した。

VMWareはその80%をEMCが所有しているが、常に独立経営されており、別銘柄で株式が上場されている。独自の活動を続けることはさほど驚くべきではないのだろうが、それでもこのタイミングには注目せざるを得ない。

同社はBoxerをAirWatchに統合する。AirWatchはエンタープライズ向けモビリティーマネジメント会社で、VMWareが2014年に15億ドルで買収した。今回の買収の狙いは、従業員がオフィス外でモバイル端末を使用する際のセキュリティーを提供するためだ。

Boxerは、Box、Dropbox、Evernote、Gmail、Salesforce、Outlook等の他社クラウドアプリと統合されたメール管理ソリューションを提供することによって、上記のミッションを一歩先へ進める。これでAirWatchは、単なるモビリティーマネジメントだけでなく、自身のアプリケーション、それも人気の製品を提供できるようになった。

VMWareのCTO Noah Wasmerがブログに書いているように、メールはスマートフォンで最もよく使われている生産性アプリであり、コンテンツとビジネスアプリがそれに続く。AirWatchは、企業が使っている他のモバイルアプリのセキュリティーとあわせて、高度なメールアプリを提供できるようになった。

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「買収が完了すれは、VMWareはBoxerとAirWatchの組み合わせによって、従業員がメール、コンテンツ、アプリのすべてを安全にアクセスできる世界レベルのサービス群を作ることができる」とWasmerは書いた。

Boxerを使えば、従業員はメールをすばやく処理できる ― 他のクラウドアプリケーションへの移動、既読やスパムのマークをつける等。個々のメールを右か左にスワイプするだけで、処理オプションがポップアップする。

Boxerはこれまでに300万ドルを調達しており、買収後はAirWatchチームに併合される。Boxer自身、アプリをAnrdoidに移植するためにEnhanced Emailを2014年に買収した。当時BoxerにはiOSアプリしかなかった。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Gmail、迷惑な送信元を簡単にブロックする機能を追加

Block今日(米国時間9/22)Gmailに小さいけれども便利な機能が追加された。特定のメールアドレスをクリック2回でブロックできる。つまり、たくさんメールを送ってきて面倒だと感じた相手を、簡単に受信箱から追い出せる(後で反省の色が見えたら解除できる)。

Gmailにはメッセージをフィルターして送信元をブロックする機能が元からあるが、ワンクリックとはいかなかった。今回それがツークリックになった。

ウェブアプリでは、ブロック機能は返信ボタンのドロップダウンメニューの中に隠れているが、そこは普通それを探しに行く場所ではない(少なくとも私はそうで、Gmailツールバーの「その他」にあるものだと思っていた)。

この新機能はウェブ版Gmailですでに公開されており、来週にはAndroidにも展開されるはずだ。

AndroidのGmailでは、Googleの unsubscribe機能もサポートされており、メーリングリストからワンクリックで抜けることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、Google Appsアカウント用Inboxの招待プログラムを開始


昨年秋、GoogleはウェブとモバイルのGmail体験の全面的に改訂するInboxを(ゆっくりと)提供し始めた。。未だにサービスは招待制だ(ただし、最近は簡単に招待してもらえる)。そしてこれまで、InboxをGoogle Apps for Workアカウントで使うことはできなかった。それが今日(米国時間2/23)変わる。Googleは、Google Apps for Workの管理者が同サービスのアクセスを要求できる招待プロセスを開始した。

またしてもGoogleのスタートは遅い。これはアーリーアダプター向けのプログラムとなるもので、既にGoogle Apps for Workを使っている会社の管理者が、Googleにメールで招待状をリクエストしなければならない(inboxforwork@google.com)。招待状が届いたら ― そして会社のInbox利用が有効になったら ― ユーザーは使えるようになる。Googleは招待状の第一群を来月発信する予定。

ちなみに招待状をリクエストできるのは管理者だけなので、7月31日には近くのシスアドに何か良いことをするのをお忘れなく。

Googleは、このアーリーアダプタープログラムへの参加を検鼎すべき企業について、Inboxを主たるメールサービストして使用し、従業員がモバイルメールのヘビーユーザーであり、従業員がどのようにサービスを使うかをもっとよく知るために、Googleと協力してユーザー研究をする意志のある会社だと言っている。

Inboxのゴールは、先週GoogleのAlex Gawleyが私に言ったところによると、人々がどうやって物事を成し遂げるかを常に考え直すことにある。メールの利用は、初期に比べて大きく変わったが、殆どのメールクライアントが未だにこの新しい現実に適応していない。Google自身、Inbox for Workを内部で数ヵ月使ってきており、チームはそこから多くを学んだとGawleyは私に言った。

Inbox for Workの体験は、最終的には事実上消費者版と区別できなくなるだろう。しかしGawleyは、人々が仕事でメールを利用するやり方は、個人メールとは違うことを認めた。

Inbox for Workでは、PurchaseおよびSocialのバンドル(Inbox版のフォルダー)を、一般Gmailユーザーほど頻繁には使わない可能性が高い。例えばGawleyによると、Google Appsユーザーは優先受信箱への依存が人よりも高くなる傾向にある。さらに彼は、ユーザーはいつでも独自のフィルターを作ることができるが、Googleとしては、全ユーザーがそのままで最高の体験を得られる解を作りたいと考えていると言った。これを実現するために、Googleは例えば仕事環境における自動メール分類を、どうすれば改善できるかを考えている。

仕事環境でうまく使えるバンドルを作るには、かなりの手作業が必要になると思われるが、Inboxのスヌーズおよびリマインダー機能は、利用環境によらず、追加設定なしで実にうまく働く。

「われわれはユーザーから学びたい」とGwaleyは強調した。「われわれのゴールは、この製品に関してみんなと協力関係を作ることだ。昨年終りにInboxを公開した時 ― あれはまだ旅を始まりにすぎなかった」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Googleのエンド・ツー・エンド暗号化プラグイン開発、一歩前進―鍵サーバーはGoogleが運営

1年半ほど前、Googleは誰でも手軽にメールを暗号化できるよう、メール暗号化プラグインを開発中だと発表した。 そのツールのリリースが近づいてきたらしい。

まだ一般公開の段階には至っていないものの、今週、GoogleはEnd-to-End暗号化プラグインをGitHubに登録し、デベロッパーが実際に安全であるかテストできるようにした。またこのツールの仕組みについてもいくつか新しい情報が発表された。

メール暗号化というのは長い間頭痛のタネとなっている。公開鍵暗号自体はそう複雑なものではない(「公開鍵」というコンセプトは理解するのが最初は少し難しいかもしれないが)。 最大のハードルは、公開鍵暗号を技術的知識のない一般ユーザーが簡単に使えるようにする点にあった。現在利用可能なツールとしてはMailvelopeというChromeプラグインがいちばん使いやすいだろう。しかしそれでも公開鍵暗号の仕組みについて基本的な知識を必要とする。

End-to-Endプラグインはまだ開発途中だが、Googleの説明によると、「誰でも使える」ことをデザインの主眼としているらしい。たとえば暗号化キーのサーバーはGoogle自身が運営する。他のOpenPGPベースのシステムでは特定の暗号化キーが特定のユーザーに対応していることを保証するために web of trustという保証の連鎖を用いる方法を採用している。「この方法で暗号化キーの正統性を認証するにはユーザー側で相当の作業が必要になるうえ、一般ユーザーにはその概念の理解が難しい」とGoogleのEnd-to-Endチームはドキュメンテーション中で述べている。

これに対してGoogleはもっと中央集権的なアプローチを採る。ユーザーの公開鍵はGoogleのサーバー内に自動的に登録され、キー・ディレクトリとして公開される。あるEnd-to-Endユーザーが別のユーザーに暗号化メールを送りたい場合、システムはキー・ディレクトリをチェックし、正しい鍵を選んで暗号化する。鍵配布の正確なメカニズムについてはこちらを読んでもらうとして、重要な点は、Googleが鍵サーバーを運用することによって公開鍵システムの一般への普及を阻んできたハードルの非常に大きな部分が除去されるという点だ。

このEnd-to-EndプラグインはGmail以外のウェブアプリにも暗号化サービスを提供できるという。これは朗報だ。Gmailの暗号化専用ツールというにとどまらず、他のメールやサービス、たとえば各種のインスタント・メッセージも暗号化できるとなればその影響はきわめて大きい。Yahooはすでにこのプロジェクトに協力しているというので、他のメジャーなウェブメールやメッセージ・サービスのベンダーも加わるかもしれない。

Googleによれば、鍵配布とUIに関する問題点が完全に解決されるまではアルファ版の公開は行わないという。しかしいろいろな情報を総合すると、2015年にはなんらかの形でローンチが行われるものと期待してよさそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Microsoft、メールアプリ、Acompliを2億ドルで買収―Gmailなどライバルのサポートも継続

感謝祭の直前にMicrosoftのブログがモバイル・メールアプリのAcompliを買収するつもりだとうっかり漏らしてしまった。この記事はすぐに削除されたが、今日(米国時間12/1)、両社は買収を公式に確認した。2億ドルの買収の一環として、24人ほどのAcompliチームはMicrosoftに参加する。

Recodeが最初の2億ドルという数字をつかんだが、われわれも別途この金額を確認した。支払いは全額キャッシュだという。

買収のニュースを伝えるAcompliのブログ記事によると、「18ヶ月前、われわれはモバイルメールは改善できるというという考えのもとにチームをスタートさせた。今日、われわれはテクノロジー、人材、販売力ともに大きな組織の一員となって努力を続けることとなった。Acompliのビジョンを世界中の何億人ものモバイル・ユーザーに拡大するチャンスだと期待している」ということだ。

AcompliはRedpointその他のベンチャーキャピタルから730万ドルを調達して、メール、カレンダー、ファイル共有をモバイルから一括管理できるパワーユーザー向けツールの開発にあたってきた。CEOのJavier Soltero、Kevin Henrikson、J. J ZhuangらのAcompliチームに投資することに「まったくためらいはなかった」とRedpointのSatish Dharmarajは、今朝のブログで書いている

Microsoft社内で、AcompliはOffice 365事業部内の独立グループとしてiOSとAndroid向けメールアプリの開発に当たる。Acompliアプリ自体はすでにMicrosoft Exchangeメールをサポートしており、Office 365のファイルにもアクセス可能だが、Microsoftの買収にともなってさらに本格的な統合が行われるのだろう。

AcompliアプリがMicrosoft Exchangeのライバルのメールサービスのサポートを終了する計画がないというのは興味深い点だ。現在このアプリはExchangeの他に Gmail、Google Apps、iCloud、Yahooなどをサポートしている。Acompliの初期のユーザーの大部分はMicrosoftのライバルのサービスを使っていた。つまりMicrosoftはライバルのサービスのメール・クライアントをサポートすることになる。AcompliのユーザーにはMicrosoftのメール(Exchange、Outlook.com /MSN/Hotmail)やクラウドサービスを使わない、いわゆる「Google化してしまった」企業ユーザーも多い。

これはMicrosoftにとって大きな方針の転換だ。2年前だったらMicrosoftがGmailをサポートするメールクライアントを運営するなどとは想像できなかっただろう。

もちろんMicrosoftが期待しているのはAcompliのビジネス上の可能性だ。Microsoftとの交渉が始まる前に、 AcompliはすでにFortune 500の大企業をパートナーとしてエンタープライズ・システムの実験を行っていた。最終的な目的は大企業向けの有料メールシステムの構築だろう(現在、Acompliは無料アプリで、App StoreとGoogle Playに登録されている)。

Acompliが最終的にどのようにMicrosoftのビジネスに統合されるのか、Microsoftブランドに切り替えられるのか、他のMicrosoftブランドの製品とバンドルされるのかなどまだ不明な点が多い。しかし当面Acompliは他の生産性ツールとの統合ではなく、メールに集中するものとみられる。Acompliの核心はやはりメール処理であり、カレンダーやファイル共有機能はあくまでメールを補完するという位置づけだ。

Microsoftは最近モバイル分野に努力を集中しているが、その戦略は以前と異なり、Microsoftの世界に閉じこもるのではなく、エコシステム全体と協調していくことを目指している。これはMicrosoftという巨人にとって驚くべき新思考といえるだろう。Microsoft、自身がDropboxのライバル、OneDriveを運営しているにもかかわらず、最近、Dropboxとより密接な連携を目指す提携を発表している

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


相手がメールを読んだら通知をくれるImmediatelyは、営業のための便利機能山盛りのメールアプリ

今年の初めにメッセージを整理する機能のあるiOS上のメールアプリとしてデビューしたSquareOneが、このほど、名前をImmediatelyに変えて再デビューした。今度のアプリはiPhoneとWebの両方で使え、リマインダーやテンプレート、スケジューリング、Salesforceへのシンク、メールが開封されたことのチェックなど、営業の人たちのための便利機能を山盛りにしている。開封チェックは、顧客や見込み客がこのアプリのユーザからのメールメッセージを開いたことがリアルタイムで分かる。

モバイルでは、このアプリの最初の設定で、メールが開かれたらプッシュ通知が来るように指定しておく。そしてメールを送るとき、開封通知が必要なメールにはそのことを指定する。開封通知が来たら、ボタンを押してメールの[作成]へすぐに行ける。

メールの開封をチェックするアプリは、同じくiOS上のMailTrackerなど過去にもいくつかある。ただしMailTrackerは、AppleのMail Appで送ったメールのオープンやエンゲージメントの時間を調べる補助的アプリで、スタンドアロンのメールクライアントではない。

また、ImmediatelyがAcompliなどに比べて優れているのは、たとえば自分のスケジュールをチェックすることが、わざわざカレンダーアプリなどへ行かなくてもできることだ。

メール作成画面の下にはいろいろボタンがあって(下図)、シグネチャを変える、テンプレートから返信を作る、リマインダーを作る、などのことができる。

 

コンタクトの詳細情報もひと目で分かるし、、また相手の情報をLinkedInから取り出すのも簡単だ。この機能は営業以外の人たちにも便利だろう。

このアプリは今日のローンチに漕ぎ着けるまで、Plethora.ioやTalentBin、Visuallyなど、いくつかの企業でテストを行った。そしてApp StoreとWebでローンチしたImmediatelyの長期的な計画は、データを活かして営業にインテリジェントなサジェスチョン(提案)ができることだ。「そんな売り込みではだめですよ」とか、「今メールを送るのは良いタイミングではありません」などなど。それによって、営業の効率をアップするのだ。

メールクライアントは、同じメールを何度も送るアプリでも便利な場合がある(相手の反応が分かる)。プッシュ通知で着信メッセージのプレビューができるメールクライアントや、タイトルやメールの一部だけを見せるGmail的なインタフェイス、あるいは着信メールを相手のタイプ別に分類してくれる機能も便利だ。Immediatelyも今後ますます機能を充実して、営業マン/ウーマンのかゆいところに手が届くメールアプリになってほしい。

Immediatelyは個人利用では無料、企業の利用は有料だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


音声指示に従って自動で返信メールを書いてくれるA.I.搭載のLess.Mail

膨大なメール処理に悩んでいるAndroid利用者向けに、A.I.を活用するLess.Mailというアプリケーションが発表された。モバイルアシスタントがメールの内容を把握し、そして利用者のために返事を書いてくれるというものだ。ミーティングへの誘いなど、メールに記されたオファーを受けるか否かをアシスタントに通知すれば、その意向にしたがって自動的に返信を作成してくれる。アシスタントへの指示は普通の話し言葉で行う。

たとえば、開発元のデモビデオによれば、利用者は「申し出を受け入れよう」(please confirm and accept)だとか「必要ない。だけど丁寧に断って欲しい」(No, thanks. But please decline politely)などと指示を出している。仕事の進捗を尋ねるメールには「やってるよと伝えておいて」(Just tell him I’m working on it)という指示で返信を作成してくれる。

(余計な訳注:下の動画はなかなかおもしろかったです)

Less.Mailの開発元は、Palo AltoのRobin Labsだ。Robin.AIというモバイルアシスタントのプラットフォーム上に各種アプリケーションを構築している。Robin.AIとは、AppleのSiriやGoogle Nowをよりオープンなものとしたいとして開発されたものだ。このA.I.プラットフォームはすでにRobinというアプリケーションで利用されている。用途を限定せず、Google Play風のアシスタント環境を提供するものだ。利用者も100万人を超えている。

また、昨年にはYahoo版Siriとでも言うべきものを作って話題になった(両社の間でどのような目的があってアプリケーションが開発されたのかについて、Robin Labsは詳細を明らかにしていない)。さらに、パーソナルアシスタント機能を備えた自動車用ルームミラーのシステムも開発している。これはパイオのイアとの戦略合意に基づく共同プロダクトだ。

Robin Labsの共同ファウンダー兼CEOのIlya Ecksteinによると、Less.Mailは現在進行中の音声操作機能を搭載したメールクライアントから、一部機能を取り出して実現したものだと話している。RobinのA.I.技術の応用可能性を世に示す目的もあるのだろう。またメールの操作に音声コマンドを利用することがどの程度受け入れられるものなのか、試してみる意図もあるようだ。

Less.Mailの開発に要した期間は数週間程度であるとのこと。もちろんA.I.部分について既にAndroid SDKを用意していることで、短期間の開発が可能となっているわけだ。多くの人に受け入れてもらえるようであれば、iOSなど、他のプラットフォームに移植することも考えているのだそうだ。現在のところは、ともかくまずテストをしてみようという話で、他プラットフォームの開発スケジュールなどは全く白紙であるとのこと。

メールの80%は定型処理で対応可

「名前にLessとついているのは、メールの処理時間を短縮できると考えたからです。他の作業を長く中断せずとも処理できるようにしたいと考えたのです」と、Ecksteinは言う。「受け取るメールのうち、80%ほどは定型処理で対処可能なものであると考えています」。昨今では、メールにおいても簡単に要件だけを記してやり取りすることが一般的になっている。オファーに対しては簡単にイエス/ノーだけを応えることも多い。また、予定通知のメールなどについては、それをカレンダーに移して処理終了とすることも多い。「私たちは、そうした定型処理可能なメールについて、できる限り簡単な処理方法を実現しようとしているのです」とのこと。

そして実際、Less.Mailを使えば送られてきたメールに対して定型的なレスポンスを戻すことができる。もちろん従来通りに自分で返信することも可能だ。また予定をカレンダーに移す作業も行なってくれる。

ただ、いろいろな理由で、メールを音声で処理するということに抵抗を感じる人もいるかもしれない。また、どのくらいの時間節約になるのかもよくわからないところだと思う。さらに、返信にあたっては結局自分で手を加えたくなるケースが多いかもしれない。

いろいろと疑問はあれど、しかしたとえば障害を抱える人にとっての支援ツールとしての使い方もあり得るだろう。また、車で長距離を移動する人は、従来なら音楽やトーク番組を聞いて暇つぶしをするくらいのことしかなかった。しかしこのLess.Mailを使えば簡単かつ効率的に受信メールを処理していくこともできるかもしれない。また、こうしたアプリケーションを使えば映画「her/世界でひとつの彼女」的な気分を味わうこともできるだろう。音声コマンドを利用するだけでなく、そこにA.I.が介在することで、デバイスを擬人化して考える傾向は強くなるに違いない。

どれほど役に立つものなのか、どれほどの注目を集めるのかについては、今後を見守りたい。現在は招待制で利用者を増やしている段階だ。徐々に利用者を増やしていって様子を見たい思いもあるのだろう。

Androidを使っていてLess.Mailを使ってみたいという人は、こちらから招待リストへの登録を申し込むことができる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Googleの新しいモバイルメールアプリInboxをテスト中―とてもよく出来ている

先ほど概要を紹介したGoogleのInboxメールアプリが入手できた。現在はGoogleのベータテスター招待プログラムによる限定公開だ。一般公開はしばらく先になるようだが、とりあえずこのアプリに対する私の第一印象を報告しておこう。

UIには最近Googleが全てのアプリに採用を進めているマテリアル・デザインが使われており、たいへん見やすい。アニメーションもよくできている。鮮やかな色づかいで、アプリのどこにいるのかが直感的に分かるようになっているのも良い。アイコンやコントロールはよく考えられていて使い方で迷うことはないだろう。

機能については、まだ個人用アカウントだけしかテストできていない。つまりGoogle Appsを通じたTechCrunchの業務用アカウントでは試していないので、そちらの膨大なトラフィックにさらされたときにこのアプリの使い勝手がどうであるかはまだ分からない。ただし個人用アカウントではメリットは即座に感じられた。まずGoogleは「本当の」メールとコンピュータが生成したメールを区別することができる。またその内容によってGmailアプリの場合と同様、各種のカテゴリーに分類してくれる。

こうした分類は色彩とアイコンによってひと目で分かるように表示される。必要なメールを処理したらカテゴリーごとに1回のスワイプで全部片付けられる。個別のメール、あるいは複数のメールをまとめて、Gmailのアーカイブに近い「処理済み(Done)」フォルダー、あるいは「後で(snooze)」フォルダーに送ったりできる。「後で」の場合には、再びメッセージが表示されるまでの時間を自由に設定できる(デフォールトの簡単設定もあるが、カスタムで個別設定もできる)。

このアプリは「インボックス」、 「あとで処理」、「処理済み」という3つのセクションに分かれている。セクションはプルアウトするサイドバー・メニューで選べる。メニューからはさらに新しいカテゴリーや従来のGmailのフォルダーにもアクセスできる。画面右下隅のプラス(+)アイコンをタップすると即座にメールやメモを書ける。また最近の連絡相手(最近メールをやりとりした相手)も表示される。

こアプリはとても役に立ちそうだというのが第一印象だ。こちらで何も特別な設定をしなくても対応が必要なメールが画面のトップに表示されるし、プラス・ボタンを押してスマート・メール作成機能を呼び出すと連絡が必要な相手が自動的にトップに表示されるのでいちいち相手のメールアドレスを探す必要がない。

「後で」と「処理済み」セクションの1スワイプ機能は非常に便利で、既存のGmailアプリやMailboxアプリよりも優れている。「後で」もいつ再表示させるかを細かく設定するのが非常に簡単なため、大いに役に立つ。

このアプリを本当に評価するためには業務用のアカウントで大量メールの処理をしてみなければならないが、Google InboxはiPhoneで私用のGmailアカウントを管理する限り、十分ネーティブGmailアプリのライバルになると感じられた。メール処理という非常に難しい分野でのスタートとしては大いに成功したといってよいだろう。

〔日本版:原文にアプリのスクリーンショットのスライドショーあり〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


テクライターのメールアドレスを月額9ドルで売るPressfarm、本誌の人たちのはタダで教えちゃおう

メールは嫌いだ。人のメールアドレスを売ってるやつらは、もっと嫌いだ。今プロダクトの情報サイトProduct Huntで人気上位のPressfarmは、テクノロジ系ジャーナリストたちのメールアドレスのデータベースだが、無料ではない。

アカウントを作って毎月9ドル払うとBusiness InsiderRe/codeThe New York TimesThe Wall Street Journal、それに本誌TechCrunchなどに書いてる連中の、重複などが編集されたメールアドレスのリストにアクセスできる。無料だと名前とTwitterのハンドルしか見れられない。言い換えると、214のメールアドレスが欲しければクレジットカードが必要だ。

別に新しいサービスではない。昔からインターネットの上では、数えきれないぐらいたくさんの人たちがメールアドレスを売ってきた。多くの場合、わずかな金額で数千のメールアドレスが得られる。Pressfarmがちょっと違うのはBootstrap(Webページ作成)とStripe(決済・支払いAPI)を利用して美麗なサイトを作り、ジャーナリストのリストを見やすく編集して提供していることだ。プロのスパマーのような、あやしげな雰囲気はない。

でも本誌TechCrunchに関しては、お金を払わなくてもメールアドレスは分かる。この記事の最後に、リストを載せておこう。

われわれのメアドをこうやって公開するのは、記事掲載依頼の洪水でスパムしてほしいからではない。本誌TechCrunchsのSarah BuhrがProduct Huntにコメントしているように、大量のメールをわれわれに送りつけないでいただきたい。送ったって、効果ゼロである。まったく読まないで、スキップするだけだから。

あなたのスタートアップを、誰なら興味をもってくれそうか、それをまず見つけよう。そして、短い、おいしそうなメールを、彼/彼女に送るのだ。売り込みの言葉は抑えて、ストーリーを語ること、そして、関係を築こう。本誌が取り上げてくれなくても、感情的になってはいけない。毎日大量のスタートアップが生まれているから、全部を取り上げることは不可能なのだ。

このアドバイスを守って、なにかぼくの関心をそそるものをやってる人には、ぼくとしても返信しない理由はないね。先日のように、TechCrunchの親会社AOLが、社員のメールをめちゃめちゃにしないかぎりは。

[TechCrunchのぼくのメールアドレスが正常に戻った! 今日を“AOLが不故意でぼくのメールアドレスを削除した”記念日にしよう。]

では早速本題。以下が本誌TechCrunchのライターたちのメアドだ。節約できた9ドルでアイスクリームでも買ってください。

Alex Wilhelm: alexkaiserwilhelm@gmail.com (he’s too cool to use a TC email address)
Alexia Tsotsis: alexia@techcrunch.com
Anthony Ha: anthonyha@techcrunch.com
Billy Gallagher: billy@techcrunch.com
Cat Zakrzewski: cat@techcrunch.com
Catherine Shu: shu@techcrunch.com
Colleen Taylor: colleen@techcrunch.com
Danny Crichton: danny@techcrunch.com
Darrell Etherington: darrell@techcrunch.com
Frederic Lardinois: frederic@techcrunch.com
Greg Kumparak: greg@techcrunch.com
Ingrid Lunden: ingrid@techcrunch.com
John Biggs: john@techcrunch.com
Jonathan Shieber: shieber@techcrunch.com
Jordan Crook: jordan@techcrunch.com
Josh Constine: joshc@techcrunch.com
Julian Chokkattu: julian@techcrunch.com
Kim-Mai Cutler: kim@techcrunch.com
Kyle Russell: kyle@techcrunch.com
Matt Burns: matt@techcrunch.com
Matthew Panzarino: matthew@techcrunch.com
Mike Butcher: mikebutcher@techcrunch.com
Natasha Lomas: natasha@techcrunch.com
Romain Dillet: romain@techcrunch.com
Ron Miller: ron@techcrunch.com
Ryan Lawler: ryan@techcrunch.com
Sarah Buhr: sarah.buhr@techcrunch.com
Sarah Perez: sarahp@techcrunch.com
Steve O’Hear: steveohear@techcrunch.com

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


DropboxのOBらが次世代メールのプラットフォーム、Inboxを発表―Gmail APIに似ているが汎用

MIT出身で元Dropboxのエンジニアらのスタートアップ、Inboxはこれまでステルスモードで開発を続けてきたが、今朝(米国時間7/7)、次世代のメール・プラットフォームともなるべきInboxを公開した。最近発表されたGmail APIに似て、Inboxはユーザーのメールの受信トレイにアクセスする最新のテクノロジーを提供する。Gmail APIの対象がGmailに限られるのに対して、InboxはGmail、Yahoo、Microsoft Exchangeなど主要なメールサービスをサポートしているという。

またInboxはウェブサイトで「Inboxはeメール専門企業です。Googleは広告企業です。われわれはInboxにすべての力を集中しており、ある日突然サービスを廃止するようなことはありません」とGoogleに皮肉を効かせている。

Google I/Oデベロッパー・カンファレンスで発表されたGmail APIはユーザーのGoolgleアカウントのすべてアクセスする権限を必要とせず、Gmail受信トレイのメッセージ、スレッド、ラベルなど必要な部分にアクセスすることを可能にし、デベロッパーがメール・アプリケーションを開発することを助ける新しいツールだ。この狙いは、IMAPのようなメールクライアントを動作させるための古いテクノロジーに頼らず、ユーザーに対して一定時間後にメールを再表示したり、ユーザーに代わってメールを送信したりするなどの限定的な機能を提供することだ。

Inboxの目的もこれに似ており、「古臭いプロトコルやフォーマットをアップグレードしてデベロッパーがメールを・アプリを開発する手助けをする」と主張している。Inboxの機能は非常に広範囲で、シンプルなメールアプリの開発に役立つのはもちろん、フル機能のメール・クライアントの開発も可能だという。

このスタートアップはMIT出身でDropboxのエンジニア、NestのデザイナーだったMichael Grinich、Ksplice (Oracleが買収)でLinuxのカーネルを開発していたChristine Spangが創業した。Inboxの開発チームの中心にはさらに数人のMIT卒業生が加わっている。またMIT CSAIL(MITコンピュータ科学およびAIラボ)の並列分散OSグループの出身者も含まれている。

GrinichはInboxを開発の狙いについて、「私はMITでメールのツールについて論文を書いたときにメール・アプリの開発がいかに難しいか気づいた。その根本的な原因は、IMAP、MIME、文字のエンコードといったインフラにあった。Inboxはそうした問題をデベロッパーに代わって解決する」と説明している。

しかしInboxの最終的な目標は単にデベロッパー向けのツールの開発にとどまらず、次世代のメールの標準を作り出すことにある。 Grinichによれば「Inboxはメール・サービスのインフラをオープンソースのパッケージで提供する」という。

「われわれのメール同期エンジンはGitHubから無料で入手できる。質問や機能の提案なども歓迎する。この同期エンジンは現在GmailとYahooメールをサポートしているが、将来はすべてのIMAPメールに拡張される。Microsoft Exchangeのエンタープライズ・ユーザーはInbox Developer Programにアクセスを求めて欲しい。こちらはActive Syncをサポートしておりプライベート・ベータテスト中だ」とGrinichは語った。

すでにInbox SDK(JavaScript版iOS版)を利用したデモ・アプリがいくつかGitHubで公開されている。 現在デベロッパーはInboxエンジン、アカウント同期をダウンロードし、そのプラットフォームを利用してローカル環境で開発を開始することができる。将来はInboxがホスティングするサービスを提供していく計画だという。

サンフランシスコに本拠を置くInboxへの投資家は、Fuel Capital、SV Angel、CrunchFund(情報開示:TechCrunchのファウンダー、Micheal Arringtonがファウンダー)、Data Collective、Betaworksその他だ。出資額などの詳細は明らかにされていない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


メール環境を変更せずに「自動消滅メール」を送ることができるPluto Mail

Pluto Mailは「メール版Snapchat」を標榜するサービスだ。ただし、提供するサービスは、送信したメールの自己消滅機能だけではない。送信済みながら開封前のメールを編集したり、メールが開かれたかどうかを確認することもできるようになっている。また送信したメッセージをDropboxに保管しておくこともできるようになっている。

現在のところサービスは完全にオープンな状態ではないベータ版として運用されている。但しこちらのリンクから、先着500名までは登録して使ってみることができるようになっている。

このPluto MailはRough Draft VenturesおよびDorm Room Fundから3万ドルのシード資金を調達している。自分で使っているメールアカウントとリンクして、自分がいつも利用しているメールアドレスを使ってメールを送信することができるのも大きな特徴だ。メールは送信前にJEPGファイルに変換される。そして予め指定しておいた有効期間を過ぎると、送られたJPEGイメージが消え去るという仕組みになっている。

「Plutoはメールのコンテンツを画像に変換して保存しておくようになっています。保存場所は利用者の方のDropboxないし、Plutoのサーバー上ということになります。メール中にはiframeとimageタグが埋め込まれて、受け手の方にメッセージが送られます。メールが開封された際には、iframeタグの中にDropboxないしPlutoのサーバー内に保存してある画像が表示されるようになるわけです。そうした仕組みのおかげで、メールを送った後でも送信者側からメッセージの処理を行うことができるわけです」。そのようにPlutoの共同ファウンダーであるDavid Gobaudは言っている。

Dropboxと連携するようにしたことによって、送ったメールを取り消したい場合などには単純にDropboxのApps Folder内にあるPluto Mailフォルダーを削除すればよいようになっている。

もちろん、送ったメールが自己消滅型のものであるとわかったら、受け手はスクリーンショットをとっておくことで「消滅」を回避することができる。あるいは画像をダウンロードしておくことも可能だろう。しかし読まれる前に削除することもできるし、少なくとも「テキスト」が相手のメールボックスに残り続けることはない。

「Yahoo Mailの容量が25MBであった事態と、状況は大幅に変わりました。現在は事実上無制限の容量が提供されており、メールは永遠に残り続けるようになったのです。しかしすべてのデジタル情報が一生残り続けるという状況が正しいものなのかどうか、疑問に感じています」とGobaudは言っている。

GobaudはPluto Mailの素案を2年前に考えついたのだそうだ。しかし実現に向けて、たとえばわざわざ新しいメールアドレスを使うようなものにしたくなかったし、またメールの受け手にも新しいメールクライアントを使わせるようなものにはしたくないと、アイデアを練ってきたのだそうだ。そうしてついに作成側も受信側も、アドレスを変更したりメールクライアントを変えたりする必要のない、それでいて自動的にメールを消滅させたり、あるいは送信を取り消したり、読まれる前に編集したりする機能を実現することができた。

Gobaudおよび共同ファンダーのLindsay Linは、ふたりともハーバード・ロー・スクールの学生だ。ただしGobaudはスタンフォードでコンピューターサイエンスを専攻した元Googlerでもある。卒業時は大統領府にてソフトウェア・オートメーションのチームを作り、そのチームを率いていたこともある。Linの方はバージニア大学で数学を専攻し、ロー・スクールに通いながらRuby on Railsを使ったプログラミングも学習したそうだ。

Dropboxのアカウントとリンクしない場合、作成したメッセージはPlutoのサーバーに保管されることとなる。この場合、メタ情報(タイトル、受信者など)も併せて保管され、のちの管理に利用することもできる。もちろんサーバーにメールを残しておきたくないというケースも考えられるわけで、その場合にはすべての情報を消し去ることもできる。

「メールの完全削除後も、バックアップ用として最大3日間、メタ情報は保管されます。また、メールの消滅期間が到達したり、あるいは送信を取り消した際に自動的にサーバーからも完全削除することもできます」とのこと。

Pluto Mailと同様の機能はSecretInkでも実現している。さらにはGmailでも送信取り消しを行うことができる。もちろん自動消滅型メッセージといえば、誰もがSnapchatを思い浮かべもするだろう。

Gabaud曰く、Pluto Mailの新しさは「アプリケーションをダウンロードしたり、プラグインを導入する必要がないところです。また受信者側には何の作業も必要ありません」とのこと。「メールアドレスを持っている誰に対しても自動消滅メッセージを送ることができるのです。一緒に新しいサービスを使おうと説得する必要もありません。これがPluto Mailの特徴であり、大きな利点だと考えています」。

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(翻訳:Maeda, H


@facebook.comメールアドレスの終焉(おそらく何も変わらない)

Facebookは、@facebook.comメールプロジェクトに引導を渡した。これはあなたの生活がおそらく以前と全く変わらないことを意味している。念のため申し上げておくと、私へのメールを darrell.etherington@facebook.com 宛に送らないでほしい。返事が欲しくない場合を除き。もっともこの発表以前にも全く同じことが起きていたと思う。

facebook.comメールを捨てる理由は極めて明快だ。使う人が殆どいないから、とFacebookは言っている。使っていたわずかな人たちのために、システム変更が実施される3月以降、Facebookメール宛に送られたメールは、自動的に登録メールアドレスに転送される。これはデフォルト設定なので、もし持っていることさえ忘れているアドレス宛のメールを読みたくなければ、Facebookの設定で転送をオフにすることもできる。

これは、Facebookが2012に起こした行動と正反対だ。彼らは、当時最新だったiOS 6の連絡先同期機能の下では、Facebookメール以外の全アドレスを非表示にした。その結果多くの人々が、手動で設定を変更しなければならなかった。今回の変更によって、これまで気付かずにいたメールの嵐が決して来ることのないようにするために、手動操作が必要になるのと同じように。

これが一般ユーザーにとって悪い結果を招くことはまずないだろうが、結構喜んでいる人はいるかもしれない。聞くところによると、一部のFacebook社員は2010年の変更の際、一般ユーザーに解放するために自分の@facebook.comアドレスを明け渡さなくてはならなかったらしい。よって、今回めでたくアドレスが戻ってくるスタッフがいるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


LinkedIn、メールの相手情報を表示するiPhoneアプリ、Introを発表―iPadアプリもアップデート

LinkedInのCEO、Jeff Weinerは「Linkedinのビジョンの実現を阻むハードルは規模だ」 という。規模の拡大を急ぐ努力の一環として、今日(米国時間10/23)、LinkedinはLinkedInとRapportiveの情報をさまざまなiOSメールアプリから利用できるIntroを発表した。同時にiPadアプリもアップデートされた。

IntroはGmail、Yahoo Mail、Aol Mail、iCloud、Google Appsの各iPhone版メールアプリをサポートする。Introはメールの受信者欄に送信者のプロフィール写真、肩書などを自動的に挿入する。

今日、LinkedInはモバイルにサービスの重点を移す戦略と新しい統計も発表している。LinkedInのユニーク訪問数の38%はモバイル・デバイスからのものだという(2011年の第1四半期にはモバイル・アクセスはわずか8%だった)。LinkedInはまた4月に買収したニュースリーダーアプリのPulseもアップデートした

Introでメールがスマートに

Introはこちらで登録するだけで今日から誰でも利用できる。このアプリは基本的に2012年2月に買収したRapportiveの機能を利用している。Rapportiveは受信したメールの送信元情報をGmailの右サイドバーに表示するデスクトップアプリだ。Introはこの機能をiOSの各メール・アプリで実現する。

Introを利用すると、ユーザーがメールを書く際に送信者名を入力すると即座にその相手の写真、肩書、会社情報などのミニ・バイオのパネルが現れる。クリックすると、相手がLinkedInに登録している場合、経歴、学歴、居住地、ブログなどの関連リンク等すべての公開情報と共通の友人が表示される。またLinkedInで友だちになること求めるボタンも用意されている。下のスクリーンショットはIntroを利用していない場合(左)と利用している場合(右)のメールの比較だ。Introを利用している場合、受信したメールの送信者のIntro情報が件名と日付の下に表示される。

LinkedInでは、メールのユーザーがこの機能を使って相手について詳しい情報を知り、効果的にメールを利用できるようになることを期待している。たとえば売り込み先のクライアントがミシガン大学の出身者であるとわかればミシガン大学の話題を出して親しみを増すことができる。初めての相手とメールをやりとりする場合、いちいちGoogle検索をかけなくともメールアプリ内から詳しい人物情報を得ることができる。

Introの動作メカニズムは巧妙だ。IntroはAppleと提携しているわけではなく、一般公開されているプロフィール設定APIを利用している。Introに各メールアドレスとそのパスワードを入力すると、カスタマイズされたプロフィールが設定され、その内容がiOSのメールアプリ内に表示される仕組みだ。スマートフォンの設定メニューあるいはIntroアプリからIntroとの連携を随時停止することができる。

しかしいったん使い始めれば連携を停止する気にはまずならないだろう。使ってみて私は非常に優れたアプリだと感じた。役に立つ情報をきわめて小さなスペースに圧縮して表示し、ワンタップでさらに詳しい情報を大量に引き出せる。Introをインストールすると、LinkedInサイトを全く訪問しなくても、毎日LinkedInを利用しているユーザーになるというのはLinkedInとして巧みな戦略だ。

iPadアプリのアップデート

新しいLinkedIn for iPadアプリも今日公開された。このアプリはウェブ版を機械的に中程度のサイズのスクリーンに押し込めたというわけではなく、タブレット専用のデザインが採用されている。ナビゲーションは個人別に最適化されたカルーセル式の横スワイプだ。ユーザーは人物だけでなく、会社や職でも検索が可能だ。

LinkedIn for iPadにはLinkedIn Influencerのコンテンツが読みやすく表示される。Influencerは400人のトップ・ビジネス・エグゼクティブからの有益なブログ記事をストリームする。新しいアプリでは専用ページが設けられて可読性が大きく高まった。LinkedInはさまざまな方法で収益を上げているので、他のウェブサービスのようにすべてのページにできるかぎり大量の広告を表示する必要がない。これはiPadで長文を読む際のユーザー体験には大きなメリットだ。写真はフルスクリーンに拡大できるし、ビデオは記事中のその場で再生可能だ。

これらの改良でLinkedInはモバイルの狭い画面にも大きく進出できそうだ。この戦略が成功すればLinkedInは「必要があったときにたまに使う」ユーティリティーから日々欠かせないサービスへと飛躍できる。LinkedInはビジネスモデルを人材リクルート業から次第に広告に移しつつあるので、ページビューを増やすことはビジネス上重要な目標となる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Mailbox、Gmailのクラウド検索を追加。リンクをChromeでも開けるようになった

Dropbox傘下のMailboxが、つい先ほど嬉しい機能をいくつか追加した。クラウドとローカルの全Gmailメッセージを検索できるようになった。これまではすでにダウンロードされたメッセージしか探すことができず、これは私がこのアプリを使い続けるのをやめた大きな欠点だった。

検索は高速で、2段階で行われる。文字を入力するとローカルの検索結果リストがすぐに表示される。MailboxはバックグラウンドでGmailをスキャンし、見つかり次第結果をリストに追加する。テスト中に、クラウドを検索中に「No Results」のメッセージが出たことが一度あった。クラウドで見つかるかもしれないことがわかる表示にしてほしいものだ。ネットワークが貧弱な時は特に。殆どの検索は十分早く、リストはかなり早く伸びていった。 

クラウド検索の追加の他に、送信に使う自分のアドレスに応じて、個別のフッターを付けられようになった。これで仕事のメールに返信する時、個人アカウントのふざけたジョークが付加される心配がなくなった。

AppleのiOSプラットフォームで増えつつあるトレンドに従い、新しいMailboxではリンクをChromeで開くオプションが追加された。Googleのアプリはもちろん以前からこの習慣を守っている。中でもGmailは、リンクをChromeで開く他、添付ファイルのほぼすべてを、Drive等の対応Googleアプリで開くことができる。

Mailboxは、驚くことはないがちょっと嬉しい、DropboxのアカウントをMailboxにリンクすると1GBの無料スペースが追加されるサービスを続けている。最近MailboxにはDropbox統合機能が追加されたが、この無料スペースによって多くのユーザーがこのオプションを有効にするきっかけになるだろう。

Mailboxは、最初の約束通り、特に、デバイス内ではなくクラウド内で考えるというやり方を強調し続けている。もちろんこれこそが、Dropboxのような会社に喜んで買収された理由だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Dextr:確かにメールとはこういうものだった。友だちのメールだけ表示するメールクライアント

どうもメールというものが使いにくい。日々、60通から70通のメールを受け取るが、読む必要がありそうなメールは全体の1%程度だ。今やメールを使うことはすなわち散乱するゴミをかき分けることと同意になってしまったようだ。そういう状況にひとつの解決策を示すのがDextrだ。受信箱に届くメールを予め指定しておいた友人や家族からのもののみにフィルタリングするアプリケーションだ。

対応しているのはAndroidで、言ってみればGmailの優先トレイのような機能を持つものだ。但しこちらのDextrの方はスタンドアロンのアプリケーションとなっている。ダウンロードしてメールアカウントの設定を行うと、画面にコンタクトリストが表示される。ここで友だちや家族、仕事関係の人など、要するにメールを受け取りたい人にチェックをいれておくわけだ。Dextrは、ここで設定した人からのメールのみを表示するようになる。

アプリケーションの性質から見てGmailの代替として使うものではないし、使うべきでもないと思う。しかし受信箱に個人的な繋がりを持つ人からのメールしか表示されないという体験はなかなか衝撃的で面白い。受信箱がゴミだらけになるというのは本当に不快なことだ。本当に読みたいメールだけが入っている受信箱というのはとても気持ちのよいものだ。情報がなんでもかんでもメールでやり取りされるようになるまで、確かにメールというのはこうした存在であったはずなのだ。

知り合いのメールだけを表示するという特徴を備えたおかげで、Dextrはメールクライアントというよりも、メッセンジャーのような感じで動作することとなる。Dextrを立ち上げると、対応が必要なメールばかりが目に入ってくるのだ。大事な用事をDextrのおかげで思い出すことにもなる。多くの人がそうした感情をもち、そのせいでDextrは利用者を集めているのだ。但し、実際のところは友だちとの連絡にはTwitterやFacebookなどを使うことが多く、メールでやり取りをすることは少なくなっている。Dextrのインタフェースはなるほど非常によくできているのではあるが、それでもメールはメールで、実のところそれほど使わないかもしれないという感じもする。

Dextr自体にも、少々使いづらいところがある。たとえば添付書類を送ることができない(受信したファイルについてはダウンロードすることはできる)し、メールのスレッド化にも失敗するところがある。しかしそれでもなかなか面白いアプリケーションだとは思う。少なくとも関心を持っている人からのメールのみに集中するという目的に関しては完璧に動作する。

その面だけで使う価値はあると思うのだ。少なくとも知り合いからの大事なメールをスパムと混同することはなくなる。Dextrは$0.99でこちらからダウンロードすることができる。

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(翻訳:Maeda, H)


電子メールは死にません。本当はとても便利なものだから、電子メールは死にません

編集部注Dave Girouardは、将来に見込まれる収入の一部を担保に、大学卒業生たちに資金を提供するUpstartというスタートアップのファウンダー兼CEO。以前はGoogleのエンタープライズ部門CEOを務めていた。Twitterアカウントは@davegirouard

「みんなが使ってる電子メールは、混雑し過ぎているので誰も使わない」(ヨギ・ベラ迷言集より)

日曜日のニューヨーク・タイムズに、煽りのような記事が載っていた。電子メールは機能不全に陥っていて、既に過去の遺物のような存在になっているというような記事だ。「いろいろなコミュニケーション手段が登場して、ソーシャルネットワークなども普及して、今や電子メールは何光年も時代遅れのものになっている」などと言う人も多く、今回のニューヨーク・タイムズの記事も同様のことを主張するものだ。

keyboardchairしかしそれは本当のことなのだろうか。真の問題は電子メールにあるのではなくて、キーボードと椅子の間のところ(PEBKAC:図を参照)にあるのではなかろうか。

もちろんメールシステムに改善の余地がないなどと言っているわけではない(Gmailの動作がもう少し軽ければ良いのにと思う人は多いに違いない)。そして、確かにメール分野におけるイノベーションというのは、あまり目にしなくなってはいる。しかしSimple Mail Transfer Protocol(SMTP)は30年も前から十分に機能してきて、これからも有益なサービスとして利用され続けるのではないかと思うのだ。

「受信箱がいっぱいでやってられない」というのは、ねじくれた自慢(humblebrag)と管理不足によるものだとも感じている。メールが多すぎるなどというツイートは、プロムに誘われすぎて困ってる(「みんなが私のことを大好きなのね」とか「私がいなくちゃどうしようもないのね」)風の目立ちたがり屋意識からくるものだと感じられるのだ。すなわち、駄目なのはメールというシステムではなく、それを使う人にあるのではなかろうか。

また、電子メールというのは無駄な時間ばかりかかって、仕事の進捗を遅らせるものだという言説もある。エンジニアやデザイナー、アーティストや、あるいはライターなど、集中して作業を行わなければならない人にとっては、確かに事実なのだろう。集中しているときにメールを読むと、集中力が一気に失われてしまうことがある。しかし逆も言えるのではなかろうか。多くの人にとってメールとは仕事になくてはならないものなのではなかろうか。あるいは仕事の効率を大いに上げてくれるものでもあるように思う。

CEOがメール禁止令を出した。「80年代作戦」と名付けて挑戦してみたものの…

メールのチェックは1日に1度ないし2度までといったようなことがルールになれば、Upstartも立ちゆかなくなると思う。多くの人にとっては、実はメールとはコミュニケートして作業を完了させるための手段なのだ。以前はGoogleで働いていたが、メール禁止などという事態になれば、そちらでも仕事は完全に止まってしまったに違いない。

ときに、メールの使用を禁止するCEOがいたりもする。目的はとても生産的人間らしい電話連絡や会議を体験することだ。こうした試みは「80年代作戦」などとと呼ばれることになる。そして、確かにメールではなく、電話ないし直接顔を合わせて行った方が良い連絡事項があることを再認識するきっかけとはなる。しかし、電子メールを利用することによる効率性が失われてしまうことにもなる。メール禁止を1ヵ月も続ければ、たいていの場合は、会社自体が失われてしまうことになりかねない。

メールは、老人のように徐々に消え去っていくものだと言う人もいる。たとえばミレニアル世代の人には、メールを使うのはフォーマルな時や(ジェネレーションXが直筆の手紙を書くようなケースだ)あるいはAmazonからの通知を見るときだけだと言う人もいる。少々大げさかもしれないけれど、確かにそういう傾向はあるのだろう。伝達事項が少ないときや、即時に伝えたいことがあればテキストメッセージの方が便利だ。そうした連絡事項にメールを使わなくなることで、メールの受信箱の見通しだってよくなる。しかし、それでもメールというものが完全になくなってしまうわけではないのだ。

FacebookやTwitterだってあるじゃないかと言う人もいる。企業向けのソーシャルアプリケーションも数多く存在しており、それらはすなわち電子メールの「最後」を予言するものなのではないかというわけだ。しかし、ソーシャルアプリケーションがいくら普及した所で、それがすなわち電子メールの最後に繋がるわけではない。ソーシャルアプリケーションによるコンタクトというのは、通りすがりに声を掛けるといったスタイルにも似たものだ。うちの中に入っていくのではなく、笑顔を交換して、窓越しに手を振り、そして通り過ぎるというやり方だ。とくにニュースフィード上で行うコミュニケーションというのは、こうしたスタイルに似たものだろう。確かに、より直接的な、もっといえば電子メールにも似た(ときには電子メールの劣化版のような)ツールがソーシャルアプリケーションにも登場している。また、Facebookのおかげで電子メールアドレスをいちいちメモしておく必要はなくなった。但し、おかげでコミュニケーションの手段をひとつの営利企業に任せてしまうことになるというデメリットもある。電子メールには、やはり存在意義があり続けるのだと思う。

さらに、電子メールが「死んだ」ものであると主張する際の背景に存在するソーシャル系/位置情報系/モバイル系アプリケーションは、あらゆる通知を他ならぬ電子メールで送ってくる。これは、メールこそが信頼性のある通信手段であり、そこから、いろいろな行動が各種アプリケーションに広がっていくからだ。

電子メールが嫌いだという人にも聞いて欲しい。SMTPというプロトコルは1982年以来、さまざまな仕組みないしアプリケーションで利用されて、今日では「当たり前」とも受け取られている各種サービスを提供してきた。また、電子メールのメリットのひとつとして、SMTPが単一の企業のものではないこともあげておきたい。SMTPはSMS同様、非常にシンプルなコミュニケーション手段であり、事実上無限のイノベーションを引き起こし得るものなのだ。例えばメールのやり取りをスレッドで表示したいなどという欲求があれば対応できた。優先的インボックスのようなものも実現した。添付ファイルの添付し忘れなどということにも対応してきた。さらに、受信したいときが来るまでメールの受信を行わないというシンプルな機能を実現したMailboxは大人気となっている。きっとシンプルなメール関連サービスを公開すると、数多くのベンチャーキャピタリストからタームシートを受け取ることになるに違いない(もちろんオファーはメールでやってくるだろう)。

ニューヨーク・タイムズの記事などを見て不安に感じている人は、これから記す注意事項をまず守ってみていただきたい。きっと自分が時代遅れに電子メールを使っているわけではないことを実感してもらえると思う。

1. 自分でコントロールできる最新のメールサービスを利用すること。個人的にはGmailが好きだ。世の中の何億人もの人びとも、やはりGmailを気に入って利用しているようだ。

2. ソーシャルネットワークの通知機能はオフにしておくこと。無用な通知が大量にやってきて、いらいらしてしまうことが多くなる。ぜひとも設定を見なおしておくこと。

3. 本当に必要なのでなければ、メーリングリストの購読は行わないこと。誰も強制などしないはずだ。否、職場の上司の指示で購読しなければならないなどということはあるかもしれない。いずれにせよ可能な限り、自分のコントロール下においておくことだ。

4. 急を要しないメールについては受信箱外で管理しよう。ほぼ無限のディスク容量が利用できるようになり(ここ8年くらいの技術進歩の結果だ)、メールもすぐに処理せずにアーカイブしておけるようになった。後で、必要な時ないし暇なときに見返すという処理方法を選択できるようになっているのだ。

5. 上に書いた内容をじっくりと検討し、アドバイスにも従ってみたのに、それでも不必要なメールが大量に押し寄せてくると、不満を感じる人もいるだろう。そうした場合は仕方がない。誰もがコミュニケートしたいと感じるあなたは、大の人気者であり、その立場をどうこうしようというのは本稿の目的とは外れるものだ。

Upstart

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(翻訳:Maeda, H)