Facebookは選挙広告に関する市の条例に違反したとシアトルが主張

シアトルの選挙管理委員によると、Facebookは市の条例に違反して、選挙戦のときの広告費の出所を公表しなかった。Reutersの記事は、シアトルの倫理および選挙管理委員会の事務局長Wayne Barnettが、Facebookは昨年の市の選挙の広告支出の情報を明らかにすべきであり、それをしなければ広告の購入一件につき5000ドルの罰金を課せられると述べた、と報じている。

Facebook, TwitterおよびGoogleは上院における証言を要求され、大統領選をロシアが妨害するためにソーシャルメディアをどのように利用したかを明かすよう求められてきた。昨年の秋にFacebookは、同プラットホーム上の政治的広告に関する透明性を高めると約束し、広告費をどこが払ったかユーザーに分かるためのツールなどを用意した。その前にFacebookは、2016年の大統領選に関連した3000あまりの広告が、ロシアと関連のあるバイヤーによって買われた、と認めた。

FacebookのVP Will CastleberryがReutersに語ったところによると、同社は“政治的広告の透明性を強力に支持している。シアトルの選挙管理委員会からの求めに応じて、適切な情報を提供した”、という。しかしBarnettによると、Facebookは市の職員に会って部分的な支出データを彼らに与えたものの、あれでは“公共の義務を満たすレベルにはほど遠い”、という。

Facebookは、選挙戦時の広告支出に関するもっと詳しい情報を提供する、と誓っているが、それをFacebookに強制した自治体はシアトルが初めてかもしれない。問題の核心は、ラジオやテレビやケーブル企業などが政治的広告を扱う場合のやり方、たとえば、どの候補にも平等に放送時間を配分し局の政治委員会は広告支出を公表すべし、といったことを定めている国や地方の法律がすべて、ソーシャルメディアの勃興以前に書かれたものであることにある。その結果、Facebookのようなオンラインのプラットホームに法を適用しようとすると、多くの混乱が生ずるのだ。

本誌TechCrunchは今、シアトルの倫理および選挙管理委員会とFacebookにコメントを求めている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook、「有意義な時間」重視で、利用時間が「1ユーザー1日当たり2分」減少

Facebookは短期的利益にこだわっていないことを、口先だけではなく行動で示している。ユーザーの幸福度向上のためにバイラルなビデオの存在を減らしている。今日(米国時間1/31)Facebookの2017年Q4決算報告で、CEOの Mark Zuckerbergは、「すでに前四半期からバイラルビデオの露出を減らし人々の時間が有意義に使われるようにシステムを変更してきた。その結果Facebookに費やされた時間は、全体で1日あたり5000万時間減少した。

現在Facebookのユーザー数が14億人だとすれば、1日1人あたり約2.14分の減少だ。後にZuckerbergは、Facebook全体の消費時間が5%減少したと語った。

バイラルビデオを減らした結果、米国・カナダ地域では1日のアクティブユーザー数(DAU)が70万人減った。これは2004年のスタート以来成長を続けてきたFacebookにとって前例のない下落だ。Facebook CFOのDavid Wehnerは、これは一時的な現象でありトレンドではないと考えていると語った。それは、Facebookが今後何回こうした変更を行うかによるかもしれない。

Facebookは、仮に米国・カナダのデイリーユーザーを70万人減らさなかったとしても、四半期毎のDAU成長は2.24%となって過去最低だった。2.18%という数字は2016年Q4と2017年Q4の3%成長よりもかなり低い。

それでも、米国・カナダのDAUの減少がバイラルビデオと幸福度のための変更の結果だとFacebookが説明したあと、時間外取引きの株価は4%安から4%高へと急上昇した。投資家は、Facebookがこの変更でユーザー数を大きく減らすことはなく、全体的な成長傾向は続くと信じているのかもしれない。

Facebookは前四半期の決算会見でZuckerbergが話した「私たちのコミュニティーを守ることは利益を最大化するよりも重要」という約束を果たそうとしている。Facebookは、今月発表したビデオやニュースなどの受動的閲覧を減らし、親しい友人との積極的対話を推進するニュースフィードの大改訂を、着実に遂行している。

今日Zuckerbergは、人々に最も意味のあるコンテンツを見せることから、最も意味のある交流を促すコンテンツを見せることへと、社員への指示を変更したことを説明した。これは地味だが重要な変更であり、ユーザーが有益で楽しいと感じるコンテンツであっても、シェアしたりそれについて話したくなるほど特別でないものは露出が減るかもしれないという意味だ。Zuckerbergによると、今後は、「オンラインオフラインを問わず、人々が有意義だとわれわれに報告した交流の数」で会社を自己評価すると語った。

Facebookが、利益よりもユーザーの幸福を優先する意向を推進していることは、大企業としては異例だ。これを思いやりのある行動と見る向きもある。一方ではこれを、大がかりな「Facebookを捨てろ」運動が起きて今日発表された消費時間減少どころではない打撃を受けることを防ぐための、長期的戦略にすぎないと考える人たちもいる。

しかし今のところ投資家たちは、この会社がより意味のある、受動的ではないニュースフィードを機能させられると信じている。消費時間が短くなれば広告のインプレッションは減るが、誰もが見るような深い交流は入札競争を呼び広告費が高くなる可能性がある。Zuckerbergはこれについて、もし意味のないコンテンツに慣れてしまうと、ニュースフィードの中身をスキップすることが益々習慣になり、それが広告にも波及しかねない、と説明した。

つまりFacebookは、ユーザーの無意識なスクロール中毒への依存をやめても、変わらず収益を上げられるのかもしれない。

Facebookの〈有意義に過ごす時間〉への取組みの詳細については、本誌の特集記事、“The difference between good and bad Facebooking.”を参照されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、2017年第4四半期決算はぎりぎり合格――DAU14億人で成長は減速、売上は129.7億ドルで堅調

ロシア情報機関の介入やニュースフィードのアルゴリズムの変更などによるネガティブな影響が懸念されていたFacebookだが、2017年第4四半期の決算でまたもアナリストの予測を上回った。Facebookの発表によれば、DAU(1日あたりアクティブ・ユーザー)は14億人、対前年比2.18%アップだった。2017年第3四半期の成績は13.7億人、3.8%アップだった。成長率についてはかなりの減速だ。実際、Facebookとしては対前年比の成長率として最低の記録となっている。

この減速の原因はFacebookがバイラルビデオの表示を減らしたことにある。CEOのマーク・ザッカーバーグがFacebookに投稿したところによれば、「Facebookでの滞在時間を1日あたり約5000万時間減少させた」という。アクティブ・ユーザー1人あたりに換算すると毎日2.14分になる。これはトータルの滞在時間の5%の減少に相当する。 バイラルビデオの表示アルゴリズムを変更したことでFacebookはアメリカとカナダで初のDAU数減少に見舞われた。実数にすると70万人だ。

一方、Facebookの第4四半期の売上は129.7億ドル、1株あたりGAAP調整済み利益は2.21ドルとなった。しかしこれには海外でキャッシュでの支払いを要する巨額の税を計算に入れていない。これは1株あたり0.77ドルの利益に相当する。この税を除外すればFacebookはアナリストの予測、125.5億ドルの売上、1株あたり利益1.95ドルというアナリストの予測を上回った。ただし海外の税を考慮すると1.44ドルとなる。

Facebookの月間アクティブ・ユーザー(MAU)は21.3億人、対前年比3.39%のアップだった。200年第3四半期は20.6億人、 3.19%のアップだった。つまりDAUの伸びは減速したものの、MAUの伸びはわずかながら加速している。それでもFacebookのMAUとDAUの比率は66%と高いレベルを維持した。業界で「ステイッキネス」と呼ばれるこの回帰率は2015年からほぼこのレベルにある。
ユーザーの滞在時間はやや減少したが、回帰率には影響していない。

ユーザーあたり平均売上は6.18ドル、対前年比 27%のアップとなった。Facebookでは投資家に対しニュースフィードの広告掲載スペースを使い切りつつあると警告していたものの、売上総額は対前年比47%のアップとなっている。Facebookは42.6億ドルの利益を上げたが、前四半期の47億ドルから大きくダウンしたのは巨額の税の支払いのためだ。Facebookの株価は時間外取引で4%ダウンしたが、持ち直し、3%をやや超えるアップとなっている。

[アップデート:四半期決算を説明するFacebookの電話記者会見によれば、 WhatsAppのMAUは15億人となり、7月の13億人から大きくアップした。またアメリカとカナダのDAUが70万人減少した原因はバイラルビデオの表示を減らしたことにあると確認した。ザッカーバーグは「コンテンツそのものの意味より、そのコンテンツがどれだけ意味あるリアクションを起こしたかに基いて表示の優先順位を決めるよう指示している」 と述べた。Facebookの調査によれば、アプリでのストーリーの投稿数がニュースフィードの投稿数を上回ってたという。] 【略】

Snapchatの脅威は大部分Instagramという防壁によって食い止められたため、 Facebookの最大のライバルは自分自身ということになったようだ。Facebookは将来プライバシーや今回のロシア組織の介入のような問題によって生じる可能性のある危機を予防する方法を考えるべきだろう。また「時間をより良く使おう Time Well Spent」運動が「Facebookを使うのを止めよう」という運動に発展する前に対処する必要もある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、暗号通貨、ICO、バイナリーオプションの広告を禁止

Facebookは新しい広告規約を発表し、暗号通貨、バイナリーオプション、ICOの広告を禁止した。今日(米国時間1/30)投稿されたFacebookのプロダクト・マネジメント・ディレクター、Rob Leathernのブログ記事によれば、この禁止について新規約は「このようなプロダクトやサービスは誤解を招き、あるいは虚偽を含む行為と頻繁に関連している」と明示している。

Bitcoin、Litecoin、Ethereumのような暗号通貨、また暗号通貨を利用したICOは休息にメインストリームの地位を獲得したが、同時に多数のインチキや詐欺行為も生んでいる。Leathernはブログに「〔暗号通貨に関連した〕各種のプロダクトやサービスを人々が発見し、学ぶことを望む」としながら、「しかし現在、暗号通貨、バイナリーオプション、ICOに関連して運用が不誠実なプロダクトのプロモーションが存在する」と書いている。

Leathernはこの禁止が非常に広汎であることを認め、これはそのように意図したたものだと説明した。Facebookでは引き続き暗号通貨、バイナリーオプション、ICOに関連して誤解を招くおそれのある広告を選り分けるアルゴリズムを開発していくという。

Facebookは将来全般的な状況が改善されれば、全面禁止と強制のための方策を再検討する。しかし当面Facebookは「違反広告を発見したら通報して欲しい」としている。

Leathernによれば「新規約は、広告の誠実性とセキュリティーを改善するための努力の一環であり、悪事を企む者がFaebookを利用して利益を得ることを防止するのが目的だ」という。

画像:Bryce Durbin/TechCrunch

〔日本版〕上記の広告はすでに日本のFacebookの広告規約でも禁止されている。ただし現時点では表記は英語のまま(「4 禁止されているコンテンツ」の末尾、29項)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、ニュースフィードでローカルニュースを優先表示へ

Facebookは、論争を呼んでいるニュース配信問題の新たな取組みとして、ローカルニュースを優先する。今日(米国時間1/29)ソーシャルメディアの巨人は、友達のコンテンツや「質が高い」と指定された情報源のコンテンツを浮上させる方針に加え、ローカルニュースをフィードの上位に配置することをブログで発表した。

この機能追加は、限られた地域の層を対象にした情報源のコンテンツを優先し、対立的あるいは政治的であることの多い全国ニュースを脇に追いやろうとする試みだ

新機能によって上位に来るのは、ごく限られた地域のユーザーがクリックしたニュースやその地域に拠点をおくニュースソースのコンテンツだ。ユーザーが特定の出版物の記事をフォローあるいはシェアすることによっても優先度は変わる。

Mark Zuckerbergは、自身のページを通じてこの変更に言及し、新機能の基礎とするべく全米を回った事実調査視察の結果を報告した。

「多くの人たちから、対立的な話題を減らして地域の具体的な問題に集中した方が建設的だと言われた」とFacebookのファウンダーは書いた。「ローカルニュースはコミュニティーづくりに役立つ —— オンラインでもオフラインでも。これは、Facebookで過ごす時間を価値あるものにするための重要な要素だ」。

この機能はまず米国内で展開される。同社は新機能がまだ仕掛中であることを認めており、問題点を修正しながら進めていくことになると言っている。つまるところ、超ローカルで非中央集権バージョンのニュースフィードは、視野の広い全国ニュースとのバランスをとらなければ、偏向したニュース源になりかねない。

このアップデートによって、小さなニュースやニッチなニュースを全部取り込むことはできないかもしれないが、時間とともに精度を高め対象を広げていきたい」と同社は言っている。「偽ニュース、誤情報、釣りタイトル、センセーショナリズム、あるいは偽アカウントを減らす努力は今後も続けていく」。

最後のひと言は、Facebookのニュースフィードの変更によるリーチ減少を懸念するパブリッシャーにとって多少の慰めでもある。ちなみにGoogleも、ローカルニュースに関する独自の取組みを進めており、ローカルニュースの記事をクラウドソーシングする、Bulletin というアプリを公開した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookの社員がトランプのロシア疑惑で特別検察官の聴取を受けたらしい、その詳細はまだ不明

2016年の選挙に対してあったかもしれないロシアの妨害行為を調べる捜査の一環として、Facebookの社員少なくとも一人が、特別検察官Robert Mueller(上図)の事情聴取を受けた、とWired誌が報じている。ただしまだ、共同謀議があったという結論には到達していない。

Wiredの情報筋によると、Facebookのそのスタッフは、トランプの選挙戦に関係していたが、関係の具体的な内容は明らかでない。選挙活動もソーシャルメディアの重要なお得意さんだから、FacebookもGoogleもTwitterもそしてその他も、大量に広告を売ってそのクライアントとの‘関係’を維持しようとする。それは当然だ。

Facebookはロシア関連で上院の聴聞も受けているから、同社とトランプの選挙活動を取り持った誰かが今回聴取を受けたとしても不思議ではない。その者が、何か悪事を働いたという意味ではない。

Facebookのそのスタッフは、トランプの選挙戦の支出〔Facebook上の広告支出〕に関する情報の主たる情報源なのだろう。だからロシアとの関係についても、何かを知っていたかもしれない。彼や彼女が何かを‘した’という意味ではなくて、何かを‘知っていた’かもしれない、という意味だ。

Facebookは選挙期間中、ロシアのボットやトロルのおいしいカモにされていたから、今回のように事情聴取に呼ばれるのも不思議ではない。でも、さらにほかの人たちも、特別検察官のチームに聴取されたかもしれない。今Facebookには、コメントを求めている。

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Facebookの全身トラッキングの研究からはAR/VRへの大きな意欲が感じられる

ARとVRのエンターテインメントとコミュニケーションの両方の目的で、Facebookが大きな投資をしていることは、今や誰もが知っている。そしてその新しい研究は、顔を変えたり置き換えたりするだけでなく、全身を対象とするARアプリケーションに同社が取り組んでいることを示唆している。

今日のブログ記事では、 AIカメラのチームが、VRまたはARで全身の置換や追跡を明らかにねらっていると思われる成果を紹介している。

その記事で研究員たちはこう書いている: “われわれは最近、体のポーズを正確に検出し、人と背景を分ける新しい技術を開発した。われわれのモデルは今はまだ研究の段階だが、数メガバイトしか必要とせず、スマートフォン上でリアルタイムで動かせる”。

もちろん、これまでにも同様の研究はある。たとえば骨格トラッキングはいろんな産業でよく使われている。それにこのブログ記事は、大きな進歩を主張するというより、この特定のシステムとそのニューラルネットワーク部位の操作について書かれている。

でもしかし、Facebookは明らかに、モバイルにおける効率的で容易な実用化をねらっている。つまりそれは、センサーのデータ、画像の解像度、リフレッシュレート、処理能力などの点で制約のある環境だ。彼らがMask R-CNNと呼ぶこのテクニックは、その方向での良い前進だ。

これからは、Facebookからこのようなものが、続々と出てくるのだろう。同社は、このような研究に配置する研究インターンまで募集しているのだから。

画像提供: Facebook

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ソーシャルVRのAltspaceVR、Microsoftに売却の数カ月後にCEOがFacebookに加入

10月にソーシャル・バーチャルリアリティーのスタートアップをMicrosoftに売却したAltspaceVRの共同ファウンダー、Eric Romoが、ライバルとなるFacebookのソーシャルVRチームにプロダクトディレクターとして加わる。Romoは「VRがコミュニティーのつながりにどう役立つかを探求する」と言っている。

「これはやさしい決断ではなかったが、チームはMicrosoftのMixed realityエコシステムの一部として、バーチャルコミュニケーションを推進する良い位置にいると確信して私はAltspaceVRを離れた」とRomoはFacebookに書いた。

Romoが参加するのは、チャットと協業のためのソーシャル・バーチャルリアリティー・アプリであるFacebook Spacesを開発したチームだ。これは、日々のニュースフィードをスクロールして出てくるものではないが、Facebookはこのプラットフォームを使って、ソーシャルメディアがどうやって3D空間に進出できるかを探ろうとしている。

FacebookとOculusは密接に協力してバーチャルリアリティープロジェクトを進めている、これまで両社のソーシャル面の取組みはやや分かれていた。OculusのAvatarsシステムはRiftのゲームユーザー向けに作られているのに対してFacebookのSpacesはプラットフォーム無依存で、同社のVR推進「10年ビジョン」のための探求的ソーシャルツールとして作られている。

AltspaceVRは、ここ数年注目されているソーシャルVRスタートアップのひとつで、Romoのビジョンが最大限生かされている。前CEOの今回の行動は、Microsoftへの売却が表面化したときにはすでに予定されていたのだろう。ともあれ彼がFacebookに入ったことは、ソーシャルメディアの巨人がVR分野に賭ける力の大きさを強調するものだ。

AltSpaceVRが身売りせざるを得なかった理由のひとつは、この分野のユーザーの少なさゆえ投資が困難になってきたことにあるが、FacebookのVRに賭ける情熱は鈍る気配がない。同社はすでに数十億ドルをこの分野に投じており、さらに投資する構えだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook、ニュースフィードの新たな改訂で信頼できる情報源を優先へ

Facebookは、ユーザーが信頼している情報源のニュースコンテンツを優先しようとしている。Facebookのニュースフィード責任者、Adam Mosserは、同社が米国の「多様かつ代表的標本」を対象に、様々なニュースソースに対する認知度と信頼度を調査したことをブログで報告した

このデータは、ニュースフィードのランキング決定に使用されるとMosserriは言った。全世界に展開する前にまず米国内で実施する計画だ。つもり、来週から「Facebookを使っている人から信頼されている記事は配信が増えるかもしれない」とMosseriは書いている。「コミュニティーから信用されていない記事は露出が減少する可能性がある」。

Facebookは、現在も実施中の品質調査の一環として、ユーザーに対してそれぞれのニュースソースをよく知っているか、信用しているかを尋ねている。Facebook CEO Mark Zuckerbergは、本件についてさらに詳しい説明を投稿している。

「ニュース会社の中には、継続的な読者とウォッチャーにのみ信頼されているものと、直接の読者ではない人たちからも広く信頼されているものとがある、というのが基本となる考えだ」とZuckerbergは書いた。(特定のニュースソースをよく知らないユーザーは統計から除外しているため、計算結果は、そのニュースソースをよく知っている人の中で信頼している人の比率を表している)」。

信頼できる出版社のニュースを優先するという考えは、「家族や友達との意味のあるソーシャルなやりとりを受動的ニュース消費よりも促進する」というFacebookのニュースフィード改訂への大きな取組みの一環だ、とZuckerbergは書いた。先週、Facebookはニュースフィードの大幅な改訂を発表し、ニュースやブランドによるつまらない広告などの公共コンテンツを減らした。

Facebookは、ニュースフィードのコンテンツに占めるニュースの比率が現在の約5%から4%に変わると予想していると Zuckerbergは言った。しかしZuckerbergは、この改訂によって「ユーザーが目にするニュースの量は変わらない」とも言っている。

「表示されるニュースの比率が、コミュニティーに信頼されているニュースソース側にシフトされるだけ」だとZuckerbergは言う。「私の望みは、信頼されているニュースに関するこの改訂と、意義のある交流に関する先週の改訂によって、人々がFacebookで過ごす時間の価値を高めることだ。人との関わりを強め、受動的な消費より能動的な会話を優先すること、またニュースは、質の高い信頼できる情報源によるものを確実に読めるようにしたい」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

【訂正】ザッカーバーグは1.5億ドルのメガヨットを買っていなかった――Facebook広報が正式に否定

ザッカーバーグがメガヨットを買ったという報道をFacebookの広報が否定した【アップデート】

Facebookページを見た者は、マークは昨年の余暇をルイジアナ州の家庭で雑穀を食べて過ごしていたという印象を受けるかもしれない。しかし報道によれば、もっとビリオネアらしい金の使い方もしていたようだ。ザッカーバーグのFacebookページを見た者は、マークは昨年の余暇をルイジアナ州の家庭で雑穀を食べて過ごしていたという印象を受けるかもしれない。しかし報道によれば、もっとビリオネアらしい金の使い方もしていたようだ。

中でも注目されるのは FacebookのCEOが1億5000万ドルのウルトラ豪華なメガヨットをモナコで購入したことだ。Hürriyet Daily Newsによれば、ザッカーバーグは昨年9月、Ulyssesという全長107メートルの「世界を探検できるヨット」を買っている。数十の船室があり、航続距離は8500海里(1万6000キロ)にも及ぶ。ザッカーバーグはこのヨットをニュージーランドの投資家でもうひとりの叩き上げ大富豪、Graeme Hartから「密かに」買ったそうだ。

ヨットのブログ(そういうものがあると知った)によれば、関係者の間でこの船の評価は高いという。「地球上で 最高にホットなヨットの一つ」とl呼ぶものもいる

Octoberにはもっと詳しいスペックが掲載されている。

ダイニングは船内と甲板上8箇所、 バーは5箇所にある。正式に認可を受けたヘリパッドと格納庫を備え、ヘリへの給油が可能。プロレベルの映画上映設備とステレオサウンド・システムがある。またすべてのデッキに通じる13人乗りのゲスト用エレベーターと8人乗りのクルー用エレベーターがある。

Facebookのファウンダー、CEOは 33歳で資産は720億ドルと推定されている。2015年にザッカーバーグは妻のプリシラ・チャンと共同で「世界をより良くする」ためのチャリティー団体、Chan-Zuckerberg Initiative LLC(CZI)を立ち上げたことでメディアの注目を集めた。 CZIは多数のスタートアップに投資するだけでなく ベイエリアのさまざまなグループに寄付を行いう、科学研究に関する検索エンジンを買収している。

またザッカーバーグはFacebookで政治的問題について自分の立場をはっきり述べることがよくある。「アメリカに対する理解を深めるために50州すべてを訪問する」というのが昨年の「新年の決意」だった。しかし、こうしたソーシャルメディアに発表される情報だけがザッカーバーグの私生活の全体ではなかった。

平凡な4ドア・ハッチバックに乗っているとか服装にかまわず、たいてい灰色のTシャツを着ているというようなローキーなライルスタイルのニュースはザッカーバーグの事業にとって好都合なイメージを伝えている。しかし他のスーパーリッチ同様、ザッカーバーグも好きなだけ熱帯の島巡りができるメガヨットなど途方もないものを持っているようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

肥大化するFacebook Messenger、2018年にはスリム化すると約束

「このアプリは雑多になりすぎた」。Facebook Messengerの責任者、David Marcusは今日(米国時間1/16)2018年の計画を発表し、「今年はMessengerを大幅に簡素化して整理する」と宣言した。Messenger Dayやストーリー、Snapchat風ARカメラ、ボット発見セクション、ゲーム、等々、Facebookはアプリに詰め込んだ数多の機能を人々に思い出してもらうために、”M Suggertions” という人工知能まで作らなくてはならなかった。

Marcus(写真右)の言う通り、Messengerは、電話番号を使わずにデバイスを横断して人々と簡単にチャットする手段としての立場を逸脱しつつある。

「過去2年間、数多くの機能を開発してきた結果、相互のつながりが絶たれてきたことに気づいた。ニーズに合致したものもあれば、そうでないものもある」とMarcusは言う。

下に挙げたのは、2016年以来13億人のユーザー体験を改善することなくMessengerに浸食してきた様々な機能のごく一部だ。

シェアしたり閲覧したりする場面がInstagraemやSnapchat、Twitterなどのアプリへと移りつつある中、多くの人々のFacebook体験はMessenger中心になりつつあることを踏まえると、機能を整理することは賢明な行動だ。

Messengerはコミュニケーションに専念すべきだ。他の機能を全部やめる必要はないが、Storiesなどのコンテンツ配信が、メッセージスレッドのトップで目立っているべきではない。

ゲームやボットといった分野がタブを一つ占領する必要もない。オフラインやオンラインで友達と顔を合わせる方法を増やすために使った方がいい。

しかし、Marcusの発表の他の部分を見ると、最も好かれていない機能のいくつかはなくならないようだ。彼の言う2018のMessengerの「トレンド」を以下に挙げる。ぼんやりとしか書かれていないので、どのように製品に反映されるかのヒントを私が追加した。

  • リアルタイム・コミュニケーション —— 「特別な瞬間を逃したい人などいない。リアルタイム・コミュニケーションは災害時にもわれわれをつないでくれる」。Marcusは「自然災害時の友人の安全確認」にMessengeが役立つことを期待している。

これはMessengerがFacebookの安全確認機能をもっとプライベートでパーソナルな形で実現する可能性を示唆している。現在の安全確認のしくみでは、報告のない人のことが心配になる。

  • グループ・チャット —— 「グループ・チャットはオンラインでもオフラインでも、友達と一緒に時間を過ごすことを容易にした。しかし今年はまだ何かがでてくる」とMarcusは言う。

私の予想では、Facebookの画面分割ビデオチャットアプリのBonfireがスタンドアロンアプリとしてのテストを終え、何らかの形でMessengerに組み込まれるのではないか。あるいは、Down To Lunchのように、チャットだけでなくオフラインで会えそうな友達を探すアプリが組み込まれるのかもしれない。

  • ビジュアル・コミュニケーション —— Messengerでは2017年全体で、170億回ビデオチャットが行われ(前年の2倍)、5000億個の絵文字と180億本のGIFが送られた。そしてMessengerのストーリーズはプレスに嫌われ、WhatsAppとInstagramの3億人に対して。毎日利用している人は11月時点でわずか7000万人しかいなかった。それでも、これも不評のFacebookストーリーと同期する新バージョンが残るかもしれない。

「ビジュアル・メッセージング…は業界が目指している方向でありわれわれも振り返るつもりはない」とMarcusは言う。しかし、おそらくMessengerはブロードキャストよりも会話型のメッセージングに焦点を当て、ストーリーはスレッドの一部にしてアプリのトップに固定するのをやめるだろう。

  • カスタマーサービス —— 企業にメッセージなんか送りたくない、と思うかもしれないが、電話より間違いなくいい。「カスタマーサービスでは今も電話が主流だが、ブランドや企業はさまざまな新しい方法で顧客と接する方法を提供し始めている…われわれは2018年にMessengerを真のカスタマーサービス・チャンネルへと進化させる」とMarcusは書いている。

おそらくMessengerは、タイプするより話す方が楽な時のために通話とチャットの両方を利用できるようにするだろう。ほかにもっと優れたメッセージング手段が採用されるかもしれない。

  • Messageマーケティング —— 今年Facebookは受信箱にディスプレイ広告を注入し始めたが、これは少々わずらわしい。マーケターがフィルターやARマスクを作れるようにする方が、あまり邪魔することなく会話の一部に入り込めるかもしれない。「リッチなメッセージング体験を、大企業だけでなく、クリエイティブで競争力を高めたい地元のスモールビジネスにも提供するつもりだ」とMarcusは書いた。

これはMessenger広告のセルフサービス機能を強化して、本誌がプロトタイプ版を報じたMessenger Broadcast のような方式になるということかもしれない。

シンプル化と追加したい新機能の数々を、Facebookがどうバランスさせていくか注目したい。

もし、イライラしたユーザーが増えたり、たとえ数人でもMessengerで返事をしない友人が出てくれば、負のスパイラルに陥る。しかし、AppleのiMessageも肥大化し、Snapchatの成長が減速し、Googleのメッセージングシステムが混乱状態にある今、Facebookがチャット分野を支配する可能性は今も高い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebook株、パブリッシャーの優先度を下げるアルゴリズム変更で5%安

金曜日(米国時間1/12)Facebook株が約5%値を下げた。同社がニュースフィードを改訂し、パブリッシャーの記事よりもソーシャルなやりとりを優先すると発表したのを受けてのことだ。Mark Zuckerbergは木曜日に自身のFacebookページに、このニュースを投稿した。

「はっきりさせておきたいことがあります。この変更によって、みなさんがFacebookで過ごす時間や、一部のエンゲージメントの数値が減ることが予想されます」とZuckerbergは認めた。「しかし、同時にみなさんがFacebookで過ごす時間の価値は高くなると考えています。そして私たちが適切に行動すれば、それはコミュニティーにとってもFacebookのビジネスにとっても長期的に良いことだと信じています」。

金曜日の始値は178ドルで前日の最高値188ドルから急落した。本稿執筆時には181ドルまで戻している。この値下がりは木曜日の方針変更に関するビッグニュースが主な理由だが、株価は12月始めに記録した171ドルの月間最安値には至っていない。。

Zuckerberも明言しているが、この下落は意外ではない。それでも投資家は、大きな方針変更が実際に適用されつつある間も、株価に注目し続けるに違いない。

Facebookは、2012年に公開企業になって以来絶え間なく成長を追求し、成功を収めてきた。そして、同社の主要な指標であるエンゲージメントを強化すべく、あらゆる犠牲を払ってニュースフィードを支える伝説的アルゴリズムに手を入れようとしている。2017年にFacebookを襲ったフェイクニュースやロシア偽情報のスキャンダルは、Facebookの不気味なほど強力なソーシャルのしくみに,負の面があることを浮き彫りにした。そして、Facebookが維持可能な未来を描くためには、2018年にその答えを見つける必要がある。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Netflixが初めての トークショー番組を開始、最初のゲストBarack Obamaはソーシャルメディアの“バブル”を警告

30年あまりという超長寿命の芸歴と人気を誇るお笑いタレント兼番組ホストのDavid Letterman(70歳)がなんと、Netflixに新番組を持った。そしてその初回の最初のコーナー“紹介する必要のないゲスト”に招かれたのは、前アメリカ合衆国大統領Barack Obamaだ。

二人のトークにも、お笑いは多かった。ObamaはLettermanの、聖書の中の人物のようなあごひげをからかった。まじめな政治的話題もあった。ステージ上のインタビューだけでなく、Lettermanがアラバマ州セルマの有名な橋Edmund Pettus BridgeをJohn Lewis上院議員と一緒に渡っていくときも、そうだった。

というかLettermanは、今度の新番組を、自分のスタイルを変える機会にしたいようだった。毒舌で笑いを取るいつものパターンをやめて、もっとまじめにやりたいようだ。インタビューの最後にObamaにこう言った: “疑問も疑いもなく、あなたは私が本当に心から尊敬する初めての大統領です”。

テクノロジーに関しては、Obamaは、イギリスのハリー王子によるBBCのインタビュー番組で述べた主張を繰り返した。民主主義の危機について問われたObamaは、“あなたが得るすべての情報がスマートフォンにアルゴリズムが送ってくるものだけであってはならない”、と警告した。

彼は自分の政治家としての成功はソーシャルメディアに負うところが大きい、と認め、そのおかげで“結果的に現代の政治史におけるもっとも効果的な政治活動を展開できた”、と述べた。そこで彼は最初のうちはテクノロジーに対して“きわめて楽観的な感触”を持っていたが、しかし、と彼は言う、“私たちが見落としていたのは、権力の座にある人びとや圧力団体、外国の政府等々が、それを著しく操作したり、プロパガンダに利用したりし得ることだ”。

そしてObamaは、ある科学的実験について語った(曰く: “大きな科学的実験ではなくて、エジプトで革命が起きていたときに誰かがやった実験だ”)。リベラルの人と、保守派の人と、そしていわゆる“中道”の人にそれぞれ、“Egypt”で検索してもらう。するとGoogleは、それぞれに対してまったく異なる検索結果*を与えた。〔*: 異なる検索結果, 個人化、パーソナライゼーションによる結果。〕

“あなたが何に傾斜している人であれ、結果はそれをベースに送られてくる。そして時とともにそれは、一層強化されていく”、と彼は語る。“それがまさに、Facebookのページでも起きていることであり、しかも最近はニュースをFacebookで得る人がどんどん増えている。そうなるとやがてあなたは、泡(バブル)の中だけで生きるようになる。それが、私たちの政治が今、非常に分極化している理由の一部だ”。

しかしObamaはつねに、希望をとてもだいじにする政治家なので、楽観的な部分も述べた: “それは解決可能な問題だ、と私は思う。しかしそれは、私たちが多くの時間を費やして考えなければならない問題だ、と私は思う”。

Facebookやそのほかの大手プラットホームは、少なくともこの問題に対応しようとしているように見える。たとえば昨日(米国時間1/11)FacebookのMark Zuckerbergは、今後はニュースやパブリッシャーのコンテンツよりも“有意義な社会的対話”を優先する、と発表した。〔そのためFacebookの株価が下がった(未訳)〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebookのソリューションズエンジニアリングチームは、広告主たちと共にツールやインフラを構築している

Facebookの広告ビジネスに関するストーリーは、何十億というユーザー何百万人もの広告主、またはGoogle以外の競合相手に対する大きな優位性などに集中しがちである。

しかし、Facebookによれば、近年のサクセスストーリーの1つには、比較的少数のエンジニアのグループが関わっていると言う。実際、それは最初たった1人のエンジニアから始まったものだ。そのエンジニアの名はVatsal Mehta。Facebookのソリューションズエンジニアリングの責任者であり、現在は100人以上のチームを率いている。このチームは、より効果的なキャンペーンをFacebook上で(しばしばそのAPIを使って)行うために、必要な技術とフレームワークを、広告主たちと協力して構築している。

Mehtaは、2010年に初めてこの仕事を開始したときには、モバイル(BlackBerryが依然としてメジャープレーヤーだった)と、Facebook(ニュースフィードにまだ広告を導入していない)を取り巻く風景は、どちらも全く違った光景だったと語った。同社は当時モバイルにシフトするための大転換を行っていた時期だった。そして広告主たちもその変化を乗り越えようと努力していた時期だったのだ。「例えば、旅行会社たちは、モバイル広告を通して顧客にリーチするチームをまだ確立できていませんでした。私たちは、企業たちがモバイル広告を増強するためのインフラを構築することを助ける方向に、投資を行わなければならないことは理解していました。そこで私は企業たちに対して支援を提供できるようなチームを開始したのです」とMehtaは語った。

どんなデジタルメディアビジネスでも、その最も大規模な広告主に対しては、何らかのレベルの技術支援を行うことが期待されているだろう。しかしソリューションズエンジニアリングチームは、実際に製品を作ってしまうのだ。

たとえば、このチームはFacebookのダイナミック広告フォーマット(それぞれのユーザーの興味やアクティビティに基づいて、異なる製品の広告を表示する)の作成にも関わった。Mehtaによれば、ダイナミック広告は最初、ドイツのハンブルグで出会った広告主から聞かされた不満に触発されたものだったと言う。その後彼はFacebook広告チームと協力してプロトタイプを作成し、最終的にはより洗練されたプロダクトとして仕上げ、より広い範囲に展開した。

全てのクライアントが新しい広告フォーマットを求めているわけではないだろう――Mehtaのチームは、顧客たちが単に既存のツールを効果的に使えるように助けるだけのこともある。しかし、Facebook内の他のチームと協力して、何か新しいものを作っていくという別のオプションも、常にテーブルに載せられている。

Vatsal Mehta

チームが実際に何をしているかを、私がより良く理解できるようにするために、Facebookは私を、オンラインリサイクルストアthredUPの最高マーケティング責任者、Anthony Marinoに紹介した。Marinoによれば、2016年にFacebookのソリューションエンジニアリングチームと話し始めたときには、大きな課題があったのだという。すなわち絶えず変化するthredUPの在庫に対応して、どのように広告を使うべきかというものだ。

「thredUPは、毎時間追加される無数の新しいアイテムのために、サイトが常に更新されています」と彼は語った。「私たちは、商品やアパレルの流れを観察しました、それはまるでニュースサイトのようでした…私たちはその処理を自動化する方法を見出さなければならなかったのです。そう、そして衣服の異なる品質や特徴が取り込めたとして、今度はそれらを適切な人の目の前に表示するには、どうすれば良いのでしょうか?」。

それを可能にするために、FacebookはthredUPと連携して、thredUPのリアルタイム製品カタログと連携したダイナミック広告を立ち上げた。システムは機械学習を使用してターゲット設定をさらに改善して行く。例えば、ユーザーたちに対して、異なる時間帯に異なる種類の広告を表示するのだ。anth

「まず最初に、Facebookが適切な人たちを連れてきました」とMarinoは語る。彼は、Facebookと協力して、2つのシステムの間に「新しい広告プロダクト、新しいデータパイプライン」を作り出した方法を説明した。「同じ部屋には、プロダクト担当者や、運用担当者もいました。私たちはデータ整合レベル、そしてビジネスプロセスレベルでの統合を行うことが可能だったのです」。

これは実際に、thredUPがFacebook上でより多くの広告を購入することに繋がったのだろうか?両社は同社の広告支出についての数字を開示していないが、その中にはthredUPがCriteoからFacebookのダイナミック広告へに切り替える費用も含まれている。Marinoは私に対して「Facebookのソリューションズエンジニアリングチームと働くことによって、お金をより効率的に使うことができるようになりました。そのためにマーケティング予算を有効に使うことができるようになって、より多くの顧客たちをthredUP.comへと導くことができるようになりました」と語った。

チームは、他にもMichael Kors、Edmunds、The New York Times、Gilt、そしてZyngaなどの顧客とも協力してきた。また、Smartly、Kenshoo、Marin Software、Adobe、Social Code、Nanigansのような、Facebook上での広告を購入するツールを提供する企業とも協力している。モバイルゲーム会社のMachine Zoneは、同社がソリューションズエンジニアリングチームの協力で作り上げた、Facebookの広告購入システムがあまりに良くできていたために、Cognantという新しいビジネスを開始した。

Facebookによれば、ソリューションエンジニアリングチームと協力している顧客は、広告費用に対する収益率が平均100%上昇するとのことだ。

フェイスブック

もちろん、Facebookは財政的には格段に優れた状態を続けているが、ロシアが選挙妨害努力の一環として偽情報を広げるために、同社が何らかの役割を果たしていたのではないかという疑いに対する、政府による調査の下で[/1}、世間から強い疑いの目を向けられている。広告側では、Facebookは、特定の広告主からのすべての広告キャンペーンを見る機能や、連邦選挙に関連する広告のアーカイブ機能などの新しい広告透明性機能を発表した。

私がこの話題を持ち出したとき、Facebookはこれらの変更やより広い政治的環境は、ソリューションズエンジニアリングチームの日々の作業には全く影響を与えていないと答えた。チームはより現場に近い場所で、広告主たちが新しいことを行うことを支援しているのだ。

2018年に何が起きるかについて、Mehtaは以下のように語った:

私たちがクライアントを支援する際に費やす時間がますます増えている分野の1つは、より多くの機械学習をソリューションに組み込み、テクノロジーを通じて効率を向上させることです。このことには、インターフェイスに対する様々な人手による調整なしに、顧客を支援できる、より良い最適化ツールの構築も含まれます。私たちはこれを、来年の事業全体にわたる膨大な投資領域と見ています。

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(翻訳:sako)

Facebookの「思い出コメント」ミームは味気ない誕生日メッセージにこそ生かすべきだ

友達の誕生日を祝う気持ちを、無意味で味気ない作業へとFacebookが変えてしまったを本当に悲しく思う。これはFacebookが悪いわけではない。制約のないコメントボックスを用意しただけだ。しかしわれわれの怠慢さと社会的義務感は、 “Happy Birthday!” や ひどいときは”HBD!”の山をウォールに書き込ませてしまう。

私は2011年以来この突発的行動を非難してきた。これはFacebookが友情の意味を破壊していると人々が感じる理由の一つでもある。中には誕生日を変更したりウォールを閉じて中身のない通知を避けようとする人までいる。”HBD”などの簡単なひと言でも何も書かないよりいいと言うかもしれないが、もっと心をこめる方法はいくらでもある。

これが、最近出回っているFacebookの近況アップデートに関するミームを、誕生日にも応用すべきだ私が思う理由だ。最近何十人もの友達がこんな書き込みをした、「あなたがこれを読んでいるなら、たとえめったに話したことがなくても、私たちの思い出をコメントしてほしい。その後、もしよかったら、自分の近況アップデートにもこれを書いてみれば、みんなの心にあるあなたの思い出に驚くことでしょう。」

これは気が利いているし、心温まる話や情熱的な物語やばかばかしい写真が続くきっかけになることも多い。ただ私は、少々「余分」(悪気はない)にも感じる。この呼びかけを再掲することをためらう人も多かったに違いない。愛情に飢えていたりつながりを求めて関心を買おうとしているようにみられる事を恐れるためだ。

最近Facebookは、企業ページの管理者に対してこの種の「釣り」投稿はニュースフィードのランクを下げると警告した。つけられたコメントによって、アルゴリズムが投稿を本来以上に重要だと思い込むからだ。

だから、思い出をシェアすることを強要するのではなく、自由にさせたほうがいい。こんど誰かのウォールに誕生日メッセージを書き込むときは、少し余分な時間を使ってその人と共有した時間や特に懐かしいことを思い出してみるのもいいだろう。ソーシャルメディアが私たちの人間らしさを邪魔するべきではない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Instagramのフィードに「おすすめの投稿」表示へ

InstagramのフィードにはRecommended for You〔あなたへおすすめ〕が表示されるようになる。今月初めInstagramがこの機能をテストしていることが報告されていたが、特に大掛かりな発表もなしに本番運用となったようだ。Instagramヘルプセンターの記事〔日本語未訳〕によれば、「おすすめ」はユーザーがフォローしている相手につけた「いいね!」の状況をベースに選択されるとのこと。

「あなたへのおすすめ」ははっきりそのように表示されるので、自分がフォローしている相手の投稿と紛れることはない。このセクションには3本から5本の投稿がふくまれるという。

Instagramが「おすすめ」を表示する試みはこれが初めてではない。しかしたとえば「おすすめの動画」の場合、ユーザーは「検索」セクションに出向く必要があった。ユーザー側で何もしいなのにホームフィードに挿入されるわけではない。フォローしている相手のセクションに飛べば、友達がどんな投稿に「いいね!」しているか知ることもできる。

しかしホームフィードに「おすすめ」をプッシュしてくるというのはInstagramのユーザー体験にとって大きな変更だ。当初、投稿時間ベースでフィードが表示されていたのをアルゴリズムによる表示に変えたことや、広告をプッシュ表示し始めたことに続くメジャーアップデートといえるかもしれない。

ユーザーがホームフィードをスクロールしていくと、直接フォローしている相手の投稿と広告に加えて「おすすめ」セクションも見ることになる。直接フォローの相手以外の広いネットワークからの投稿が表示されるというのはFacebookに追加された「発見フィード」によく似ている。

今回のアップデートはユーザーが直接フォローしている相手以外にソーシャルネットワークを拡大しようとする別の試みに引き続いて行われた。今月初めにInstagramはハッシュタグをフォローする機能を追加した〔本人のページを開き「フォロー中」をクリック〕。つまりユーザーは特定のアカウントをフォローするのではなく、関心を持つテーマをフォローすることができるようになった。

しかし「ハッシュタグのフォロー」はオプトインであり、ユーザー自身が明示的にあるハッシュタグをフォローするのでなければホームフィードに表示されることはんばい。ところが今回のホームフィードへの「おすすめ」の表示は無効にする方法がない。

Instagramのヘルプ記事には「おすすめ」セクションを一時的に非表示にする方法が説明されている。投稿上部の「…」メニューを開き、 “Hide”をタップすればよい。

しかし「おすすめ」は友達の投稿を排除して表示されれるわけではないというのはグッドニュースだ。 Instagramの広報担当はTechCrunch.の問い合わせに対してこの機能が一般公開されたことを確認すると同時に、「おすすめセクションはユーザーがフォローしている相手の投稿を表示し終わった後に表示される」と説明してくれた。

しかしそうであっても一部のユーザーにとっては新機能は評判が悪い。以前の「時間順」表示に戻すことを望んでいるユーザーもいる。

ノー、Instagramのフィードに「おすすめ」を表示しないでもらいたい。誰かをフォローするのはそうする理由があってのこと。

Instagramによると新機能はiOS、Android双方で用意されており、現在順次公開中だという。ただしInstagramでは全ユーザーに公開が完了する日時については明らかにしなかった。

画像: Jaap Arriens/NurPhoto/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook上でロシアのトロルアカウントにやられたか分かるツールがやっとリリース

今年の秋は、Facebookの上でロシアのトロルアカウントに接触されたと思われる人の数がどんどん増えて、ついに1億5000万近くに達した。今日Facebookは、先月約束していたツールをやっとリリースし、ユーザーが「いいね!」したりフォローしたものが、怪しげな大衆操作のためにネット上にばらまかれた大量のページやコンテンツではないか、チェックできるようにした。

Facebookはそのツールのリリースを大声で発表することはせず、クリスマスの前の金曜日という、気づかれたくないものを公開するのにふさわしいゴミ箱のような日を待った。そしてそのツールを、ヘルプページの奥の方へ突っ込んだ。うまいやり方だね。

しかしそのツール自体は、とてもシンプルで使いやすい。このページへ行けば、あなたがいいね!したりフォローしたかもしれない、ロシアのInternet Research Agencyが作ったアカウントが一覧表示される。Instagramの自分のアカウントにログインしても、同じ情報が表示される。

あなたが怪しげなアカウントのどれかをフォローしていたら、こんなものが表示される:

このボックスが空なら、あなたは問題のアカウントに接触していないし、それに関与〔クリックなど〕していない。しかしそれでもあなたは、幸運な〔皮肉〕1億4600万人のひとりかもしれない。Facebookにもそれは分からないが、でも人びとに直接告げるこのやり方には感心しない。みんな、そのスクリーンショットを取って、“WTF!”(すげえ!)とか“OMG Facebook is broken!”(Facebookがぶっ壊れたよ!)などのキャプションをつけてポストするだろう。

選挙のとき、これと同様の干渉を受けたそのほかのサイトも、このようなツールを発表してほしいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebookの顔認識機能は、タグ付けされていない写真も本人に通知してくれる

Facebookは、ユーザーの写真がアップロードされたら、たとえタグ付けされていなくても本人にわかるようにしたいと思っている。今日(米国時間12/19)Facebookは、新しい顔認識機能「フォト・プレビュー」を公開し、ユーザーの顔が写っている写真がアップロードされたとき、自分でタグ付けするか、そのままにするか、アップロードした人に削除を依頼するか、Facebookに通報するかを選べるようにした。

この機能は、自分の写真がFacebookに出回っているのに本人が知らない、ということが起きないようユーザーを安心させるためにつくられた。またこれはなりすましを防ぐ効果もある。ただしFacebookは、顔認識を使って広告ターゲティングを強化したり、ニュースフィードの表示順序の判定に利用する計画はないと私に言った。

もしあなたが誰かのプロフィール写真に写っていて常に公開されていたら、必ず通知を受ける。それ以外の写真については、あなたがその写真の公開範囲に含まれている場合に限り通知を受ける。つまり、自分が見ることのできない写真の通知は送られてこない。これはアップロード主のプライバシーを保護するためだ。プロフィールページのフォト・レビューセクションでは、顔認識されたけれどもタグ付けされていない写真を確認できる。

Facebookの応用機械学習製品マネージャー、Nipun Matherはこの機能について、人々に制御する力と安心感を与えつつ過去を懐かしむ機会を提供するために作っていると話した。

さらにFacebookは、写真とビデオの顔認識全体に関する新しいプライバシー設定を導入し、ユーザーは自分の顔テンプレートを削除して新機能のフォト・レビューと従来のタグ付け候補機能を無効にできるようにした。新機能は今後数週間のうちに全世界に展開される。なお、ヨーロッパとカナダはプライバシー法によって顔認識技術の利用が禁止されている。

Facebookはこの機能を視覚障害者の補助にも利用している。同社の機械認識で写真に写っているものを説明する機能は、タグ付けされていな友達の名前も読み上げるようになる。

「将来の目標はこの機能をどこででも利用できるようにすること…しかし今はタグ付け候補を利用できる市場に焦点を合わせている」とFacebookのプライバシー最高責任者代理のRob Shermanは話した。

タグ付けの推奨はプライバシーを弱くすると見られることもあるが、フォト・レビューはプライバシーを強化することが期待され、規制当局からも認められる可能性がある。それがFacebookから消えてほしい未承認の写真であれ、恥ずかしいのでタグ付けされたくないがコメントは読みたい写真であれ、誰かがあなたになりすまそうとしている写真であれ、フォト・レビューは顔認識の利用に透明性を与えるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Facebookから不快な友達リクエスト防止ツール――いじめ、ハラスメント防止に努力中

Facebookその他のソーシャルメディアではいじめやハラスメントが常に問題となってきた。ある種のハラスメントの被害を局限するためにFacebookでは望まない友達リクエストやメッセージが表示されないようにするツールを実装する。

Facebookの Global Head of Safety、Antigone Davisは「誰かをブロックしてもすぐその相手が身元を変えて別のアカウントから嫌がらせを受けた、という話を繰り返し聞いている。こうした望ましくない出会いを防止する一助として、Facebookではフェイクないし不適切な身元を排除するテクノロジーをベースにしたツールを開発している」と書いている。

ハラスメントをしてくる相手をブロックしたとしよう。その相手はすぐに身元を変えて新しいアカウントを作り、再びつきまとってくるかもしれない。しかしFacebookの新しいツールはこうした事態を防止する。Facebookはこうした場合でも相手の身元を見抜き、友達リクエストやメッセージ送信をブロックできる。このテクノロジーはIPアドレスなど多数の「シグナル」を総合してあるアカウントが真正な身元を用いておらず、別のアカウントと同一のユーザーが開設したものだと判定する。…新たに設置されたアカウントと会話するためには、最初のユーザー側が明示的にコンタクトを行う必要がある。

Facebookはまた特定のメッセージを無視する機能を設置した。指定されたメッセージは以降、通知ボタンに表示されず、自動的にフィルターされて「フィルターされたメッセージ」のフォルダに入れられる。

「フィルターされたメッセージ」に保管されたメッセージは送信者にメッセージを開いたことを知られずに内容を読むことができる。現在この機能は1対1のメッセージで有効だがFacebookのブログによれば、近くグループメッセージにも拡張されるという。

Facebookによれば、多くの分野の専門家と協力してユーザーの安全を守るためのさまざまな機能の提供に努めているという。ブログ記事でDavisはFacebookはNational Network to End Domestic Violenceと協力しており、多くのジャーナリストからハラスメントについて詳しい情報を集めていると述べている。

今月に入ってFacebookはハラスメントやいじめに対処する部内規則を明らかにした。またこうしたハラスメントやいじめの報告を受けた場合に取られる調査や対処に関するプロセスも発表した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook、恥知らずな「釣り」記事の取り締まりを強化

Facebookには山ほどのゴミが散乱しているが、もうすぐ少し減るかもしれない。Facebookは恥知らずなクリック乞食を罰する行動にでる。

今日(米国時間12/17)ソーシャルネットワークの巨人は、ユーザーに「いいね!」やコメントをつけさせたり、コメント欄で友達をタグ付けさせることで、コンテンツを広めようとする「釣り」記事に走るFacebookページオーナーと個人ユーザーに罰を与えることを明らかにした。

「友達とシェアして無料で旅行をプレゼント」や「牡羊座の人はいいね!をして」などといったインセンティブを使ってコンテンツをシェアさせて、その友達のニュースフィードに登場することで、最終的にページオーナーやユーザーのリーチを広げようという魂胆だ。

もうそうはいかない。ニュースフィードのアルゴリズムに手が加えられ、「釣り」戦術を利用するページや個人に対して「厳格な格下げ」が行われるようになる。数週間のうちに、ユーザーのアクションを要求したりエサをまくようなコンテンツのオーナーは、記事の総リーチ数が減らされる。違反をくりかえせば、さらに厳しい措置が待っている。

しかしFacebookは、少なくとも最初は、救いの手もさしのべる。クリック乞食たちは、よい行いを見せれば元のリーチを取り戻せる。つまり、全体でゴミを減らして「よりよい」コンテンツを増やせということだ。

Facebookが示した「釣り」の例

Facebookはこの取り締まりの例外をいくつか示した。行方不明の子供の届け出や、慈善活動の募金、旅行のアドバイス、企業発表の引用などだ。

取り締まり自体は、機械学習モデルに基づいて行われる。「数十万件の投稿」を入力にして様々な釣り記事の検出を学習したと同社は言っている。

Facebookはほかにも同サービスが世界中に与えている影響について困難な問題に答えなければならない。ロシアが米国総選挙英国EU離脱国民投票に関与した件に加え、最近では元Facebook幹部から「社会のしくみを破壊している」と指摘された

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook