東芝もChromebookを発売; 画面13インチ, SSD内蔵で279ドル

ここCES 2014で、Toshibaが、GoogleのChrome OSをOSとする13.3インチのChromebookラップトップを披露した。そのお値段は、300ドルを切っている。

これは同社初のChrome OS機だが、すでに競合は激化しつつあり、Dell、Lenovo、HP、Acerといった大所(おおどころ)が超軽量のノートブックでこの市場に参戦している。

ToshibaのChromebookはIntelのHaswellチップを使用し、電池寿命9時間を約束している。

ディスプレイは1366 x 768の13.3インチ、本体の厚さは0.8インチ、重量3.3ポンドだ。

内部には、Haswellプロセッサと並んで16GBのSSD、2GBのRAM、デュアルバンド(802.11 a/b/g/n)WiFiがある。WiFiはいわば、Chromebookの心臓部だ。

OSとして動くChrome OSは、OSの仮装をしたChromeブラウザだから、利用できるアプリケーションはWeb上でアクセスするいわゆるWebアプリケーションが多い。

しかしGoogleは、Google Apps、Gchat、Hangoutsなどの高度なサービスによって、Chromebook上のユーザ体験の充実に努めている。〔一部のアプリケーションはオフラインでも利用可。〕

発売は2月16日を予定、価格は279ドルだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google、スパムSEOのRap Geniusへの制裁を解除―ツールを開発して17万以上のURLを削除して謝罪

Googleはスパムを処罰するより一般ユーザーの利便性を優先することにしたようだ。SEOスパム行為があったとして検索ランキングを大幅にダウンされていた歌詞等の注釈共有サイト、Rap Geniusが10日ぶりに以前の位置に返り咲いた。

このまま続けばRap Geniusにとって「死の宣告」になりかねない制裁だったが、意外に早く解除されたのは不当なリンクをすべて削除するなど真剣な反省の態度が認められたものだろう。今日(米国時間185)、RapG eniusは、どういうスパム行為をしたのか、またスパムリンクをどのようにして一掃してGoogleから制裁解除を取り付けたのかについて詳しく公表した

問題はRap Geniusが始めたブログ・アフィリエイトというプログラムだった。これはブロガーがRap Geniusの注釈投稿へのURLを多数含む記事を公開すれば、見返りにその記事のURLをRap GeniusがTwitterなどのソーシャルメディアに投稿してプロモーションするというものだった。たとえばRap Geniusはメール・フィルタリング・サービスのファウンダーのMarbachにJustin Bieberの新曲に関する注釈投稿のURLを末尾に多数埋め込んだ記事を公開するよう依頼した。

しかしGoogleは「記事内容と無関係に検索アルゴリズムに影響を与える目的でリンクを操作する」ことを検索スパムとして厳禁している。Marbachがブログ記事で公表したRap Geniusのブログ・アフィリエイト・プログラムはまさにこれだった。

Rap Geniusはただちに謝罪したが、Googleは 検索ランキングを劇的に下げる制裁を発動した。それまで常に検索順位のトップ近くを占めていた注釈投稿や歌詞の検索結果は5ページ目から6ページ目に転落し、た。制裁はクリスマスを直撃し、Rap Geniusのトラフィックには壊滅的打撃を与えた。Quantcastよると、それまで毎日70万前後だったユニーク訪問者が制裁によって10万以下になったという。

このときRap GeniusはTechCrunchに「われわれはGoogleと協力して問題解決を図っている」と語ったが、その交渉は最後には成功したようだ。今日公開された長文のブログ記事でRap Geniusは詳しく事情を説明している。

その記事によると、共同ファウンダーのMahbod Moghadam、Tom Lehman、Ilan Zechoryは当初ブロガーにリンク入り記事を書いてもらうよう依頼することは問題ないと考えていたようだ。しかし「すぐにわれわれはやり過ぎをしたと気づいた。制裁を受けたのは当然だった。馬鹿をやったことについてGoogleとわれわれのファンにお詫びしたい」と述べている。460万人分のデータ流出を起こしても絶対に謝らないSnapchat流とは対照的な危機管理だ。

Googleは「Rap Geniusのサイトに対して不自然、人為的、欺瞞的なリンクが多数発見された」廉でその検索順位を手動で下げる制裁を課した。その解除のためにRap Geniusはスパムと認定されたリンクをすべて削除し、記事のソースにnofollow属性を付加しなければならなかった。 しかしブログ・アフィリエイトで収集したリンクは何十万にも上りウェブ中に散らばっていた。そこでRap Geniusは知り合いの優秀なウェブマスターに応援を求め、スパムリンクを発見して削除するスクレイパー・ツールを開発してもらった。そのリンクうちでRap Genius側で削除したりnofollow属性を付与したりできない分についてはリストにしてGoogleのDisavowツールに引き渡した。このツールはリンクが検索結果に影響を与えないようにすることができる。.

イェール大学で学んだくせにマーク・ザッカーバーグに「くたばれ」などと悪態をつく 連中がAndreessenから1500万ドルも集めた秘密がスパム問題の処理によく現れている。RapGeniusはNokogiri、Typhoeus、Herokuのツールと巧妙なコーディングによって急遽、きわめて効率的なスパム削除ツールの開発に成功し、15分間ですべてのURLを突き止めたという。そのコードのスニペットはブログで公開されているが、こうした対応RapGeniusが採用を狙っているギークな人材に好印象を与えるかもしれない。

結局、ツールが発見し、処理したスパムURLは17万7000に上った。そしてこれでGoogleを満足させることができたらしい。

とはいえ、Rap Geniusがシリコンバレー最強のベンチャーキャピタル、Andreessen Horowitzの支援を受けていることも有利に働いたはずだ。なんのコネもない無名のスタートアップだったら、こう素早く許してはもらえなかったのではないかという声も出ている。

なにかまだ制裁の影響が残っているかどうか詳細には調べていないが、当面Rap Geniusのサイトは“Kanye West Blood On The Leaves Lyrics”などをキーワードに検索するとトップに表示されるようになった。.

結局Googleは一般ユーザーの利便を第一にしたのだろう。Rap GeniusのSEO戦術は遺憾なものだったが、ライバルに比べればはるかに良質なサイトだ。いつまでも制裁を続けるとユーザーは他の、もっと品質の劣るサイトに流れてしまう。AZlyricsやMetrolyricsなどのライバルのサイトは月額9.99ドルなどという法外な料金の着メロ広告が満載だ。さらに怪しげなSEOをしていることも疑われている。たとえば上のスクリーンショットはAZLyricsだが、ミュージック・プレイヤーのように見えるのは別のサイトにジャンプさせるための偽装ボタンだ。ご用心あれ。

For more on the absurdity of Rap Genius, check out:

When Growth Hacking Goes Bad

スパムSEOを働いた人気歌詞注釈サイトのRap GeniusにGoogleが厳しい制裁

Video Interview: Ben Horowitz And The Founders Explain Why A16Z Put $15M Into Rap Genius

Rap Genius Is Getting Into Breaking News Analysis With News Genius

Rap Genius Reveals One Of Its Business Models Will Be ‘Enterprise Genius’ Collaborative Tool

[Image Credit: Danny Ghitis]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、買収したBumpおよびFlockを今月末でサービス停止へ

昨年秋にGoogleが買収したファイル共有系アプリケーションのBumpとFlockが、1月末でサービスを停止することとなった。アプリケーションは動作しなくなり、同時にGoogle PlayおよびApp Storeからも削除される。Bumpのブログにも同様のことが書かれている。

Android Policeの記事によれば、GoogleがBump Technologiesを買収してからすぐくらいに開発作業は停止していたらしいとのことだ。

Bumpというのはスマートフォン同士を接触させることにより、コンタクト情報やその他のファイルなどを共有するサービスだ。2000万ドルほどの資金を調達し、ダウンロード数もかなりの数にのぼった。しかしAppleがiOS 7向けにAirDropを実装するなど競合が出てくる中で、有効なマネタイズ手段を確立することができなかった。また、FlockというのはやはりBump Technologiesが2012年にリリースした集団参加型写真共有サービスだ。

昨年9月の記事にも記したように、Googleによる買収はacquihire(人材目的の買収)というわけではなかった。しかしプロダクト自体をそのまま存続させるというよりも、FacebookやDropboxへの対抗として、あるいはイベント系サービスとして立ち上げた「パーティーモード」(あまり人気を集めることはできなかった)にてFlock的サービスを活用しようとすることが目的であったようだ。また買収によって得たモバイル関連の特許技術を活用してNFC関連機能を強化してAndroidを進化させていくことにも繋がった。

Googleによる買収が発表された時、共同ファウンダーのDavid Liebは「魔法のようなエクスペリエンスを生み出すために努力してきました。数学的な成果、データ処理のノウハウ、さまざまなプログラミング技術を投入してきました。こうした成果をGoogleで発揮していくことに、この上ない興奮を感じています」と述べていた。買収額は明らかにされていなかったが、情報筋からの話では3500万ドル程度だとのこと。これは調達額から考えれば、やや低めの額ではあった。Bumpに出資したのはY Combinator、Sequoia Captial、Felicis Ventures、SV Angel、Andreessen Horowitzなどで、また多くのエンジェルも資金を提供していた。

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(翻訳:Maeda, H


クリスマス~新年の願い事; 有名大手テク企業がサンタさんだったら…

ぼくの、来年の願い事はこれだ。クリスマスギフトなんていうと、今年は残り少なくてもう何もできないだろうけど、来年はまだまだ、何でもできるぐらいに長い。ぼくの願い事はどれもでかいけど、みんな金持ち企業で世界のトップクラスの人間が揃っているから、やる気になればできるはず。

1. Microsoft

Skypeをぶっ壊してゼロから作り直す。今のSkypeは、どのプラットホームでもひどい。それなのに、毎日使わざるをえない苦しみ。そのVoIPの安定性はかなり良いが、その元々の血筋にふさわしい高い安定性ではない。テキストによるチャットコミュニケーションもひどいし、グループチャットというかんじんの機能にペイウォールという鍵がかかっている。ぼく自身はすでに、 Skype OutやVoicemail、Skype Inの番号などに毎年巨額を払わされているのだが。

2. Nintendo

iOSやAndroidでもMario(など)を。ぼくは、Wii Uは株価を上げるための秘密の戦略で、これからはそのほかのモバイルプラットホームにもライセンスを売っていくのだ、そうなればまさしく、天才的な経営手腕だ、と本当に期待していた。MarioとPokemonとDonkey KongなどなどをぜひiOSとAndroidに、そうすればぼくたちは御社にたくさんお金をあげるのに。

3. Google

Glassを捨てて携帯やタブレットのAndroidをもっと良くしろ。Google Glassはいまだに全然ぴんとこないし、それについて知れば知るほど、ますますつまらないと思える。これを読んで熱心なGlassファンは怒るかもしれないが、でも率直に言って、Googleがこのプロジェクトに捧げているリソースをスマートフォンとタブレットのAndroidに配置換えすれば、これらのデバイスは、今のような、なんだかんだと際限なくチェックするものから、まったくシームレスな、まったく気にならない、日常の一部に成長変身するだろう。Glassの目標は悪くないけど、人びとが実際に使っているものを、もっと良くしてからにしてほしい。

4. Amazon

グロサリーはグローバルに展開せよAmazon Freshのアイデアは良いと思うが、展開が慎重過ぎて遅すぎる。これまでのecの品目と違って細かい問題が多いことは理解できるが、日常的にほかのあらゆるものを買っているお店が、グロサリーにかぎってもたもたしているのは、我慢ならない。なんとか、グローバル展開の妙手を編み出してほしい。

5. Facebook

Yahoo+Twitter指向をやめろ。考えただけでもくだらないが、でも実はぼくは、赤ちゃんの写真集のいつまでも終わらないストリームとか、高校のときの友だちが日常的なささいな不便を朝から晩まで愚痴ってるのとか、そんなのを愛してるんだ。今のFacebookは、ニュースとリアルタイム情報のソースになりたがっている。でもそれは、ぼくがFacebookに望む姿ではない。旧友が子どもがクレヨンで初めて描いた絵をポストしてきたのを、すごく嬉しく思うとか、今のぼくはもうそんな歳(とし)なんだが、皮肉なことにFBは、そういうものを否定して成熟しようとしている。

6. Twitter

ダイレクトメッセージをもっと良くして。DMは、今以上のものになりたがっている。Twitterもやっとそのことが分かって改良を開始したようだ。でも、まだ不満だ。これは実現性が高いから‘願い事’というほどでもないが、でも言っておいた方が後悔せずにすむだろう。

7. Apple

レティナディスプレイのMacBook Air。Appleよ、あなたはかなり前からこの方向でやってるにもかかわらず、レティナAirだけは無視してきた。それはいまだに、地平線から顔をのぞかせているだけだ。MacBook Airは電池がすごく長いし、13インチ型はほぼ完璧だ。でも13インチと15インチのレティナMacBook Proの画面は最強だ。レティナMacBook Airはパーソナルコンピューティングの見果てぬ夢だが、そろそろ夢から現実へを希望する。

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以上がぼくの願い事リストだ。自分勝手なのもあるし、現実的なのもある。絶対に実現しないのもある。しかしどれも、これらのメジャー企業に、ぼくとしてはやってほしいことなのだ…2014年に。おっと、ぼくの靴下はどれもボロボロで、サンタさんにわるいから、最後の願いごととして、新品がひとつほしいね。

トップ画像: gagilas on Flickr

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleの究極の目標は検索の変貌, 何もかも究極のパーソナルアシスタントに奉仕する情報へ

Google Searchは目まぐるしく変わる。Googleは小さなアップデートを頻繁に連射するのが好きだから、ときどき、今何がどうなっているのかよく分からなくなることもある。でも、今月初めにパリで行われたLeWebカンファレンスでは、Googleの技術部長Scott Huffmanが、Googleが今検索でとりつつある方向性について、かなり説得力のある概要を述べた。

その要点はこうだ: 検索エンジンに人びとが期待するものが、今急速に変わりつつある。昔の、“青いリンクが10個並んだ”検索結果は今や過去のものとなり、Google が15年前に立ち上げた検索ツールよりも、今ではパーソナルアシスタントに近い、より有脳な機能が求められている。そしてHuffman自身も、それは検索に限定されずGoogleの全体的な目標でもあると認識している。すなわち、その全体的目標とは、究極のパーソナルアシスタントを作ること。そこで彼の言う次世代の検索は、ユーザのその日一日の仕事を、よりシンプルに、そしてより迅速にしてくれる、文字通りのアシスタントなのだ。

そしてそのことは、ユーザとGoogleとの対話が、コンピュータの画面以外の場所でも行われることを意味している。たとえば未来の車は、Google Searchの主な活躍の場の一つになり、ユーザは車を介して検索エンジンと対話し、Googleとの会話に加わることになる。リビングルームも、Googleが利用される場になるだろう。壁のスクリーンは大きくなるかもしれないが、Googleとの対話はマイクとスピーカーで行われるだろう。

そしてGoogleとユーザのそのような対話は、一種の情報交換の継続のような形になるので、今同社はそれに力を注いでいる。Knowledge GraphによってGoogleはユーザの意向や意図を理解できるようになり、また音声認識はある程度の会話を維持できるまでになった。とくに、代名詞を理解できるようになったので、人間の自然な会話にかなり近づいた。もちろんStar Trekに出てくるようなコンピュータはまだ遠い先の話だが、その方向に向かう最初の第一歩をGoogleは踏み出したといえる。Google Knowは今38の言語に対応し、180億以上の事実とそれらのあいだの関係を知っている。単なる検索のインデクスだけでなく、今ではこれらの汎用的な仕掛けの数々が未来のGoogleを作っていくのだ。

しかし究極のパーソナルアシスタントは、会話ができるだけではだめだ、とHuffmanは釘をさした。先行性(proactive)、つまり、やるべきことを言われる前にやる能力がアシスタントには必要であり、Googleはそれを今、Google Nowで実現しようとしている。ユーザの習慣、旅行の予約、OpenTableの予約などなどは、そのユーザのメールの受信箱を見れば分かるから、Google Nowは今すでにかなり役に立つ。Googleの今後の開発は、Google Nowが軸になればいいのではないか、とぼくも個人的には思う。そしてそのAPIを、外部のデベロッパに公開してほしい。Huffmanも、今のGoogleがその路線であることを認めたが、しかしその前途には大量の面倒な問題が横たわっている。たとえばGoogle Nowは、サードパーティのサービスからの通知をどこまで重視すべきか? そこらへんはユーザの守備範囲としてすませることもできるが、先行性を強化したいGoogleは、そういうことにもこだわるのだ。

という次第だから、次世代のGoogle Searchに関してサードパーティのデベロッパがやるべきことは、自分たちのページが検索結果の上位になるための小細工に励むことではなく、Knowledge Graphに自分たちの情報が入るための努力だろう。すなわち、‘パーソナル’という玄関から情報がI/Oしていくための努力だ。

画像クレジット: meneame comunicacions, sl

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


スパムSEOを働いた人気歌詞注釈サイトのRap GeniusにGoogleが厳しい制裁

人気の歌詞のクラウド注釈サイト、Rap Geniusが怪しげなSEOテクニックを使って検索結果の順位を不当に操作しようとしたことに対して、今日、Googleが非常に厳しい措置を取った。

今やRap Geniusというキーワードで検索してもRapGenius.comはトップページに表示されない。Jay-Z Holy Grail Lyricsなどとヒット曲の歌詞を検索してもRap Geniusの該当ページははるか下のページに埋もれている。 [アップデート:Rap GeniusはGoogleに協力して是正措置を取りつつあるという] 

2009年に設立されたY/Combinator出身のRap Geniusはユーザーが歌詞その他のテキストへの注釈を共有するサービスだ。対象は当初、ラップ・ミュージックだったが、現在は歌詞一般に加えて宗教、法律などの文書、画像など広い範囲を対象としている。引用されたテキストの上にマウスを載せるとさまざまな注釈が読める。

Rap Geniusは2012年後半にAndreessen Horowitzなどから1500万ドルという巨額の資金調達に成功して一躍注目を集めた。

共同ファウンダーたちは毒舌や奇行でも有名になった。TechCrunch Disrupt NYではファウンダーのMahbod Moghadamがステージ上でマーク・ザッカーバーグを「糞野郎」と罵って後で謝罪するという一幕もあった。

しかし今週、Rap GeniusはブロガーたちをRap Genius Blog Affiliateなるプログラムに招待した。メール・フィルタリングのGliderのファウンダー、John MarbachがRap Geniusに詳しいことを知りたいとメールすると、「ジャスティン・ビーバーの歌詞についてのRap Geniusの注釈のリンク一覧を埋め込んだ記事を書いて、そのURLをわれわれに送ってくれ。われわれはそのリンクをツイートする」とメールで申し出てきた。大量のフォロワーを有するRap Geniusがツイートすればブログ記事には大量のトラフィックが集まる。するとGoogleの検索エンジンは記事の末尾のジャスティン・ビーバーのリンクをRap Geniusへの投票とみなし、検索ランクがアップするという目論見だった。ジャスティン・ビーバーの新アルバムに対する検索トラフィックは膨大なものになることが分かっていたのでRap Geniusはこのトラフィックを大量にかき集めようとしたわけだ。

MarbachはRap Geniusの無節操な戦術をMoghadamのメールごとブログ記事で公表した。この記事は広く読まれ、Googleの反スパム長官、マット・カッツがHacker Newsで「この件については調査中だ」と言明することとなった。Rap Geniusはすぐに公開状でGoogleに謝罪し、同時に「他の歌詞サイトも同様のSEO戦術を取っている」と弁明した。

しかしこの弁明はあまり効果がなかったようだ。今朝(米国時間12/25)、GoogleはRap Geniusを事実上検索結果から掃き捨ててしまった。これまでKanye West Flashing Lights Lyricsなどとラップの歌詞を検索するとRap Geniusはトップかトップにきわめて近い位置に表示されていた。アーティストや曲名だけでもRap Geniusは検索結果のトップに来ることが多かった。

ところが今やRap Geniusは検索結果の5ページ目でやっと表示されるありさまだ。これではほとんど誰の目にも止まらないだろう。今回の制裁は“Rap Geniusそのものに対する検索結果さえやっと6ページ目の最下部に表示されるという厳しさだ。

事実上Google検索から排除されるというのはRap Geniusのビジネスに致命的だ。検索結果からのトラフィックがなければ急速なユーザーベースの拡大はとうてい望めないし、新しい注釈も集まらず、広告によるマネタイズの望みも絶たれてしまう。

アップデート: Rap Geniusの共同ファウンダーは以下のような声明を発表した。Rap Geniusは検索結果の復帰を求めてGoogleと交渉中のようだ。


われわれは今回の件に関してGoogleと話し合っている。Googleはクリスマスの当日であるにもかかわらず、問題を是正するために何をすればいいか力を貸してくれた。 すばらしいことだ。われわれは全力で問題解決に取り組んでいるので、すぐにGoogleに復帰できるだろう。【略】

GoogleはRap Geniusが不当にかき集めたバックトラックを削除するなど必要な措置を取れば検索結果への復帰を認めるつもりのようだ。しかしRapGeniusの検索順位すべて事件以前のままに戻ることはありそうにない。長期にわたってRap Geniusのビジネスには打撃となるだろう。われわれはGoogleにもコメントを求めている。なにか新情報があればフォローする。

Rap Geniusの波乱の過去についてはこちらを参照:

Disrupt On-Stage Video: Rap Genius’ Co-Founder Apologizes To Zuck (Then Says They’ll Be Bigger Than Facebook)

Video Interview: Ben Horowitz And The Founders Explain Why A16Z Put $15M Into Rap Genius

Rap Genius Is Getting Into Breaking News Analysis With News Genius

Rap Genius Reveals One Of Its Business Models Will Be ‘Enterprise Genius’ Collaborative Tool

〔日本版〕Rap Geniusについては滑川・高橋共訳のYコンビネーター シリコンバレー最強のスタートアップ養成スクール(ランダル・ストロス著 日経BP刊)で詳しく紹介されている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ラップ・ジーニアス、あまりジーニアスじゃないSEOスパム戦術を謝罪

Andreessen Horowitzが支援するRap Geniusのあの愛すべきいたずら連中が、またトラブルを巻き起こしている。ただし今回は問題発言をしたわけではない ― 代わりに、スパム的SEO戦術が集中砲火を浴びている。

きのう(米国時間12/23)Rap GeniusのFacebookページが、同社のアフィリエート・プログラムに興味のあるブログを募った後、Y Combinator同窓生のJohn Marbachは、Rap Geniusの共同ファウンダー、Mahbod Moghadamとの会話について書いた。彼は、ジャスティン・ビーバーの歌詞へのリンク集を、「大量のトラフィック」と引き換えにブログに載せるよう頼まれた。

この戦術について、Marbackは婉曲にグロース・ハックと表現しているが、多くの人々に、古くさいGoogleボムSEOを思い出させたことだろう。そして、Googleのウェブスパム長官、Matt Cuttsに、Rap Geniusがしたことを調査中だと言わしめた。

Rap Geniusはその後謝罪表明をして、Googleウェブスパムチームに寛大な処置を願い出ている。同スタートアップによると、アフィリエートは彼らのSEO戦術にとって小さな部分だという ― 実際Rap Geniusは、そのいわゆるアフィリエート・プログラムの結果生まれた不自然なリンクは簡単に排除できると信じている。例えば、これの類だ。

「今後このようなことはやめる。関連するサイトオーナーからも個別に、この種のリンクを削除する旨の報告を受けている。ただし、これは大々的に行われているわけではなく、根絶はさほど難しくないことは言っておきたい。

しかしRap Geniusは、この機会を利用して、歌詞業界のライバルと言われる連中の名前も挙げた ― AZLyrics.com、Metrolyrics.com、Lyricsfreak.com、Lyricsmode.com、Lyrics007.com、およびSonglyrics.comだ。Rap Geniusは、これらのサイトがいかに大量リンクを取引をしたり、GoogleのSEO強化のために他サイトからのリンクに金を払っているかを示した

しかし、Rap GeniusのSEO戦術のごくわずかで重要ではない部分とされることが引き起こした魔女狩りに関して、関連者全員は、何が自社の検索エンシンランキングに効果をもたらしているかを無視しているようだ。

Rap Geniusによると、彼らの主要な目的は「ユーザーのために素晴らしい体験を生み出し、他のどの歌詞サイトよりも自分たちを気に入ってリンクしてもらう」ことだ。どれも真実なのかもしれない。しかし、ここでも指摘されている[情報提供:Valleywag]ように、Rap Geniusのトラフィック全体の大部分を占めるのは、ユーザーによる個々の歌詞検索から来ている可能性が高い。

「Rap Geniusが他のポップアップ広告にまみれた無数のスパム歌詞サイトと一線を画しているのは、こうした利用傾向を活用する方法を見出したことだ。彼らの注釈フォーマットは、歌詞の一部を単独ページにする良い理由を与えているため、その結果検索エンジンでの彼らの存在を最大化している。

もちろん、その注釈もコミュニティーがなければ不可能だ。本誌がRap Geniusに連絡を取ったところ、今後彼らはコミュニティーと注釈に100%力を注ぐと言った。共同ファウンダーのIlan Zechoryがこう書いている。

われわれは間違いを犯した。だから今日からは、最良の結果をもたらしてきたSEO戦略に100%集中する。それはわれわれの実行する最も効果の高い戦略でもある ― Rap Geniusは最高品質の検索結果をもたらしていると信じている。例えば、Rap Geniusの注釈付きジャスティン・ビーバーの「コンフィデント」を見てほしい ― 今日現在67人のファンが注釈に貢献している。

われわれのゴールは、歌詞を検索する誰もが、スパムまみれの体験ではなく、リッチでインタラクティブで知識満載の体験を得られる世界だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


「進撃の巨人」に「パズドラ」―アジアでのGoogle検索トップ10は来年の世界のトレンドか?

2013年はアジア企業が世界のインターネット文化に明確に影響を与え始めた最初の年として記憶されることになるかもしれない。たとえば、去る1月に、MGSieglerは「Samsungが世界的に重要なテクノロジー企業ではないという主張はますます間違ったものになりつつある」とTechCrunch読者に警告した

まさにそのとおり、Samsungは今や世界最大のモバイル・デバイス・メーカーの一つだ(その急成長も最近やや頭打ちになっているが)。ソフトウェアやサービスの部門でもアジア発のメッセージ・システムのLineがソーシャル・プラットフォームとしてFacebookPathと並ぶ存在になりつつある。

TencentはSnapchatのファウンダーがモデルとした。中国の新興スマートフォン・メーカー、Xiaomi(小米)はGoogleからAndroidのトップエンジニア、Hugo Barraを引き抜いた

アジアのトレンドを検討するのは世界市場における未来を予測する賢明な方法だ。 Googleの アジアにおける2013年のトップ検索キーワードには来年、世界の消費者が関心を抱く可能性の高いゲーム、アプリ、バイラルビデオが先取りされている。

Googleの検索キーワード・リストの中でも最大のヒットは日本のテレビ・アニメ、進撃の巨人(Attack of Titans)だ。このキーワードは日本だけでなく、香港、台湾、韓国でもトップ10に入っている。アジアでの全検索件数を合計するとマッドメン(Mad Men)とホームランド(Homeland)の全世界での検索件数の合計より多い。今年アメリカでハリケーンに乗ってサメの大群が町を襲うSharknadoやパシフィック・リム(“Pacific Rim)がヒットしたことを考えると、皮膚のないヒューマノイド型の怪物が悪役になるアニメ・シリーズの進撃の巨人にも大いに国際的な成功の可能性がある。

一方、アジアでもっとも人気のあるゲームはパズル&ドラゴンズ(Puzzle and Dragons)だ。発祥の地の日本だけでなく香港でもトップ10に入っている。Puzzle And Dragons’の英語版はまだこれというほどの成功を納めていないが、アジアでの絶大な人気のおかげでメーカーのガンホー・オンライン・エンタテインメント(GungHoOnline Entertainment、TechCrunchのKim-Mai Cutler記者が6月に紹介している)の株価は1兆5460円に高騰し、一時は任天堂の時価総額を抜いたほどだ。台湾ではMMORPGのFantasy Frontierが大ヒット中だ。英語版のAura Kingdomも近く公開される。

カンナム・スタイル(Gangnam Style)が驚異的なバイラル・ヒットになったことは記憶に新しいが、そのサイ(Psy)のカンナム・スタイルの次作Gentlemanも6億ビューを記録している。前作、カンナム・スタイルの19億ビューに比べれば小さいが、それでもYouTubeの2013年の再生回数のトップになった。.

サイの成功にヒントを得たのかどうか、韓国の女性歌手ハリ(Hari)が歌うキヨミ(Gwiyomi)は手の動きがキュートなダンスで催眠術的効果を挙げ大人気となっている。同じく韓国の女性5人のグループ、Crayon Popも韓国の検索トップ10入りした。

Googleのトップ検索リストはアジアのユーザーのスマートフォンに対する考えについても重要な情報を明らかにしている。たとえば、Appleが公式に否定したにもかかわらず、アジアでは多くのユーザーがiPhone 5cはAndroidに対抗できるくらい安い価格になると期待していた。結局iPhone 5cはフラグシップモデルのiPhone 5sに比べてさほど変わらない価格になった。このことは急成長中の市場で、人気が5cより5sに集中している背景として参考になる。たとえばフィリピンではiPhone 5sはトップ10検索に入っているが5cは入っていない。

深刻なテーマでは、Googleのデータで自然災害の際に市民がますますインターネットの情報を頼りにする傾向が確認された。たとえば、今年Haiyan台風が襲った際には、昨年のBopha台風のときと比べて検索トラフィックは5倍にも増えた。このことは政府や救援活動組織は災害の際に市民に対して緊急インターネット接続を提供する必要があることを示すものだ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ブログを 『遺産』 として相続する時代が来るかもしれない?

その 『ブログ』 に、月々ウン十万稼げる能力があるとすれば、それはもう 『資産』 であり、ひいては 『遺産』 になるのではないか? これは、ブログを引き継ぐ可能性のある最初の世代として、ただのお遊び程度の読み物として書い...

ブログを 『遺産』 として相続する時代が来るかもしれない? is a post from: Room 402

AWSがHadoopビッグデータのクェリツールImpalaをサポート

Amazon Web ServicesにImpalaのサポートが加わった。これはClouderaがGoogleに倣って開発したクェリツールで、大量のデータを並列処理によりリアルタイムで処理する。Impalaでは、デベロッパがAWSのElastic MapReduceの上で、SQLふうの言語を使ってクェリを行える。それは高速でアクセス性も良く、オープンソースの分散コンピューティングシステムHadoopでSQLの利用が増えていることを示す一つの例でもある。またImpalaは、より広い視野で見ると、この市場ではGoogleの影響がとても大きいことを示す例の一つでもあり、新しいデータプラットホームや従来よりもリッチなアプリケーションエコシステムを作ろうとする人たちの多くが、Googleの先行製品を参考にしている。

昨年世に出たImpalaの場合は、GoogleのDremelがベースだ。これはビッグデータ分析におけるGoogleの先駆的製品、広大なクラウド宇宙の全域にわたって保存されているデータをクェリするMapReduceの後継製品で、GoogleのPM William Vambenepeによれば、DremelはGoogleのデータ分析プラットホームBig Queryのベースでもある。Hortonworksが発表したTezは、同社のStingerプロジェクトの一環で、HadoopをクェリするデータベースHiveを使用する。Hortonworksによると、Stingerは通常のSQL文によるクェリをペタバイトクラスの大規模データに対し、従来の100倍のスピードで実行する。

Citus Dataの分析データベースも、やはりGoogle Dremelがベースだ。これはPostgreSQLデータベースに対する並列処理で高速なクェリを行う。またMapRはApache Drillを使って大量データに対する高速クェリを提供する。そしてHadoopをベースとする分析データベースJethroDataも、Google Dremelのやり方に倣っている。

“Adaptive Analytical Platform”でこれらすべての企業/製品に先行するHadaptは、オープンソースのApache HadoopにSQLのネイティブ実装を持ち込んでいる。

Dremelの大きな影響力の理由

Hadoopは、ペタバイトのオーダーでデータを処理するTwitterのようなインターネット企業にとって重要な技術だ。また既存の企業にとっても、昨今はデータの量がこれまでになく増加しているので、Hadoopのありがたみが増している。Impalaは、こういった新世代のデータユーザに、利便を提供する。Impalaを使えば、高度な専門技術がなくても、データをクェリできるのだ。

これまでのHadoopは、高度な知識能力を持つ専門技術者でないと扱えないしろものだった。そういう人たちは初期のデータサイエンティストと呼ばれ、プログラミングの能力とクラスタの管理能力、そしてデータ分析の技術を持っていた。そういうビッグデータ技術者たちは、大量のデータをそれぞれ独自のやり方で処理し分析していたインターネット企業から巣立ってきた。たとえばJeff Hammerbacherは、Facebookを辞めてClouderaの協同ファウンダになった。Yahoo!でApache Luceneを使ってオープンソースの検索エンジンを作っていたDoug Cuttingは、そのプロジェクトのためにHadoopを作って利用した。Luceneも、その初期の作者がCuttingだ。そのCuttingも、今ではClouderaで仕事をしている。

Googleは、MapReduceで先陣を切った。それは、ノードの集合を、データを並列処理するためのクラスタとして扱った。複数のクラスタに亙ってデータをマップし、それを縮小(reduce)して答えを得た。

そしてそのMapReduceを超える技術であるGoogle Dremelは、次世代のHadoop技術の柱となる製品だ。それは、そのほかの、HivePigといったオープンソースのプロジェクトとともに、成長し続けるエコシステムを形成し、それらが一体となって、より高級な言語でMapReduceの複雑さ~難解さを抽象化する。

Dremelの強みは、データ分析がバッチでなくリアルタイムの瞬時であることだ。しかしそれは最初、Googleの…主にオンライン広告のための…大規模な関係データベースGoogle F1をクェリすることを、目的として開発された。

ImpalaもDremel同様、その分析能力が売りだ。したがってそれは、ビジネスインテリジェンス(BI)のための視覚化技術Tableauなどの、補完製品とみなされることが多い。Impalaでデータを迅速にクェリし、その結果をBIツールが利用するのだ。

Hadoopそのものは、アプリケーション開発のためのプラットホームではない。しかしImpalaのようなアプリケーションに奉仕するツールの普及および多様化に伴って、Hadoopがアプリケーションのベースとなる機会が今後ますます増えるだろう。たとえば今年の初めに発表されたHadoopの最新バージョンでは、MapReduceを抽象化してスケジューラやリソースマネージャとして使うYarnの新バージョンが同梱された。これによって、それまでのHadoopでは難しかったスケーリングが可能になる。

Hadoopから生まれるアプリケーションのエコシステムは、すでにImpalaやYarnにその兆しがある。どちらのツールもHadoopの外見を単純化し、エンドユーザ(アプリケーションデベロッパ~BIユーザ)の能力を深化する。またConcurrentが商用化したHadoopのためのアプリケーションフレームワークCascadingがある。TwitterEtsyAirbnbなどが、その顧客として名を連ねている。

この市場(ビッグデータアプリケーション市場)は、長年Googleが先頭を走ってきた。しかしHadoopとプラットホームレイヤのイノベーションにより、Googleと後発グループとの差は縮まりつつある。

画像提供: Electric Sheep, Creative Commonsによる)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google Venturesが運用実績を発表―投資残高12億ドル、2013年の新規投資75件、エグジット9件

Googleのベンチャーキャピタル、Google Venturesが2013年の運用実績を発表した。

それによると、今年の新規投資は75件、エグジットは9件、4年前にスタートしてからの総投資件数225件となっている。

今年の新規投資には、新しいタクシー配車システムのUberに対する2億5800万ドルの大型資金調達への参加が含まれている。

エグジット案件については、RetailMeNot、Silver Spring Networks、Foundation Medicineが新規上場した。買収はParse(Facebook)、Astrid (Yahoo)、Makani Power (Google)などが含まれる。またGoogle Venturesも参加したエンジェル投資の専門ファンド、AngelListが2013年に1億2500ドルの資金を調達してスタートアップの創立を手助けしている。またスタートアップ向けデザイン教育のブートキャンプ、 Design Sprintの実績についても詳しい数字が公開された。

Google Ventureは運営パートナーの人材獲得にも力を入れ、元TechCrunchの人気ライターでCrunchFundのパートナーだったMGSieglerをゼネラル・パートナーにスカウトし、同時にパートナーのAndy Wheeler、Blake Byersをゼネラル・パートナーに昇格させた。またShanna Tellerman、DaveMunichielloを投資パートナーに加えた。

人材のと同時に資金も拡充され、昨年の2億ドルから今年は3億ドルとなった。Google VenturesはこれまでTwitter、Pinterestその他の大型案件への投資機会を逃してきたと批判されたが、今年はUberとNestのようなホットな案件に参加することに成功している。ゼネラル・パートナーのDavidKraneはわれわれの取材に対して「現在の投資残高は12億ドルで、唯一のリミテッド・パートナーであるGoogleから来年1月にさらに3億ドルの資金提供を受ける予定だ」と語った。

情報開示:Google Venturesは私の夫がステルスモードで運営しているスタートアップに対して投資を行っている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


SEOの新三大要素:ユーザー、意図、そして意味

ペンギン、パンダ、ハミングバード、、、SEOに携わっているとついつい様々なアルゴリズムに踊らされてしまいがちですが、大局的にGoogleの動きを眺めれば、必然的にGoogleが向かっている方向性、そして今後のSEOのあるべき姿もわかるはず。などと偉そうにいってみても、私自身も100%確信があるわけではありませんが、コンテンツにオーソリティ、セマンティックと今後のSEOを占うキーワードは想像がつきます。今回はそういった個別のアルゴリズムや専門用語は無視して、今後のSEOの本質を担う要素を考えてみようという深みのある記事を。 — SEO Japan

どんな未来が待ち受けているのかを推測する方法は2つある。魔法の水晶玉をじっと見つめて、何が起きるのか予想する方法が1つ。そして、もう一つは、冷静に論理的な視点で、事実を直視し、そこから明確な結論を導く方法である。SEO Quote

信頼は王

SEOは王女

二人が力を合わせれば、検索の世界で天下を取ることが出来る

SEO業界の急速な変化を理解するため、推理小説に登場する名探偵「エルキュール・ポアロ」に倣い、「人間の心理」…と言うよりも、SEO業界の話なので「グーグルの心理」を考えることから始めたい。

グーグルの考えを把握する

何らかの理由があって、グーグルは様々な取り組みを行っている。その理由は、ありふれた風景に溶け込んでいる。これは、オンライン検索の多数の変更の裏側にある謎を解決する手掛かりとなる。

グーグルの収益の大黒柱は、広告である。グーグルは、ユーザーに検索エンジンを使って、答えを見つけてもらうことで、利益を得ている。自然の検索結果の周りに掲載されたアドワーズの広告をクリックするであろうユーザーが、グーグルにアクセスしなくなったら、どうなるのか考えてもらいたい。

そのため、グーグルは、スパム対策、そして、関連性の低い検索結果の削除を必死で行い、ユーザーが望む場所で、望むタイミングで、望むものを提供している。これは無理難題のようにも思えるが、グーグルは、積極的に解決に取り組んでいる。

そして、少なくても今までは、成功していると言えるだろう。

グーグルは検索結果をどのように改善するのか?

3本柱の戦略をグーグルは採用している。

グーグルは、検索フレーズだけにこだわらず、クエリの本当の意味を求め、ユーザーの意図を把握している。

1. ユーザーのニーズに合わせて結果を調整する: グーグルは、ユーザーに関する膨大な量のデータを抱えており、有効に活用している。セマンティック検索やトラストランク(信頼度)等をカウントして、結果をユーザーのニーズに合わせて調整している。

ウェブ検索クエリが、発見の出発点であることを理解し、グーグルは、セマンティック検索戦略を介して、人間が世の中をどのように解釈しているのかを描写しようと試みている。検索ボックスに入力する用語 — または携帯電話に問いかける用語(会話型検索(日本語)) — からユーザーが何を求めているのかを判断するためだ。

これで終わりではない。

2. 早く結果を提供する: 答えをすぐに提供する — 場合によっては、SERPで直接与える(特にすぐに行動を起こす結果)

グーグルは、SERPの再編成を行い、さらに多くの情報を盛り込んでいる。ソーシャルネットワーク経由の「リアルタイム」のデータと組み合わせると、インターネットユーザーが検索を行う仕組みを大きく変えるポテンシャルを持っていると言えるだろう。

例えば、パリ、または、シドニーで歩いている時に、近くに自分好みのパブや惣菜店があるかどうか知りたい状況を想像してもらいたい。そんな時、親友が薦める店へのルートが、グーグルに助けを求めた数秒後に、スマートフォンに表示されたら、どれだけ便利だろうか?

実はこの取り組みは既に行われている。グーグルが、信頼の置ける正確なデータソースを微調整した暁には、さらに改善されるはずだ。

3. 関連する結果を提供する: 検索データを暗号化し、そして、操作することが難しいシグナルを多用することで、SEOによる結果の操作を最小限に抑える。

グーグルは何を信頼しているのか?

長年に渡り、グーグルは、ユーザーに関する莫大な量のデータを収集してきた -

  • 誰が何をクリックしたのか
  • ページにどれだけの時間滞在したのか
  • 次に何をしたのか
  • 何を、どこで買ったのか
  • その他諸々

グーグルは、常にユーザーの行動を学んでいる。

なぜグーグルはここまで徹底してデータを集めるのだろうか?

世の中、そして、人物に関するナレッジグラフを拡大して、検索結果を補強し、ユーザーにとってより有意義なサービスにするためだ。グーグルは、人物、場所、ニュース、イベント、セール、そして、データを一瞬で見つけることが出来るように支援している。

ナレッジグラフが拡大し、進化し、そして、学習するにつれ、プログラマーがデザインしたこのアルゴリズムは、世界 — そして、人間の行動を、今まで以上に理解することが出来るようになるかもしれない。

また、サービスのパーソナライゼーションを介して、グーグルは、大勢のユーザーに関する、本質に迫る(そして、相関的な)プロフィールをまとめている。このようなデータは、「トラストランク」のスコアとしてまとめられ、特定のユーザーやリソースに容易に割り当てることが出来る。

グーグルが信頼している対象を挙げていく:

  • グーグルが把握している人物
  • グーグルが利用することが可能なデータ
  • グーグルがコントロールするソーシャルプラットフォーム

だからこそ、グーグルはソーシャルネットワークを立ち上げたのだ。

「ソーシャルネットワークの分野において、フェイスブックを倒すため」ではない。グーグル+はフェイスブックと比較されることが多いが、比較すること自体が誤っている。両者は完全に異なるサービスである。グーグル+は単なるソーシャルネットワークではないが、この点を見誤っている人は多い。

グーグル+は、ソーシャル、ローカル、そして、モバイルのユーザー体験に大きな影響を与える、アイデンティティのプラットフォームである。当然、検索マーケティングにインパクトをもたらす。

検索におけるソーシャルメディアの重要性を言い争っている人達は、グーグルが信頼することが出来るソーシャルシグナルのソースこそが、グーグル+であると言う大事なポイントを見失っている。現段階で、質の低いコンテンツでは、グーグル+を欺くのも、操作するのも難しく、また、居場所のデータとチェックインのスパム対策が実行されれば、このネットワークを操作することは、事実上、不可能になる。

このようにして、グーグルの+1が、ランキングに影響を与えるようになる。数年後には、グーグル+の利用は、上位にランクインする上で、欠かせないアイテムになるだろう。

そしてハミングバードの導入が行われた

2013年9月の下旬に告知が行われた、ハミングバードアップデート(日本語)は、2001年以来、最も劇的なアルゴリズムへの変更であった。検索の「精度とスピードを上げる」ことを目標としたハミングバードは、インデックス内で大量のウェブページをランク付けする前に、グーグルが、検索関連のシグナルを処理する仕組みに影響を与える。

ハミングバードは、ハイパーローカル検索とソーシャルシグナル、モバイル検索とユーザーの意図、そして、トラストランクとナレッジグラフを統合するためのイノベーションであり、究極のアンサーエンジンになるための取り組みが、急ピッチで進んでいる。

既にSEO業界は影響を受けているのだろうか?

その可能性はある。SEOとトラフィックのログのデータを分析した後でなければ、ハッキリしたことは言えない。しかし、サイトのビジターの意図を分析することなく、特定のキーワードに対するランクを上げるための最適化を行っているだけなら、影響を受けている確率はとても高い。

ハミングバードアップデートは、シグナルの処理自体を改善し、スマートフォンやモバイルデバイス経由の音声による「会話型検索」のクエリを含め、検索結果の質と関連性を高めている。このアルゴリズムは、ワードやフレーズだけにとどまらず、その意味を理解することに全力を注いでいる。

以下に、ハミングバードのメカニズムを解説していく。改良が加えられたアルゴリズムは、恐らく次の試みを行うと思われる:

  • セッション内で実行された、密接に関連する検索を整理する
  • 検索で用いられた用語を分析する
  • 用語や類義語を別のワードと置き換えるためのルールを策定する
  • 精度と関連性に対して、表示された結果を評価する
  • より良い選択肢を反映する最適なページを探す
  • このページをSERPで維持し — 残りは却下する

要するに、ハミングバードの恩恵を受けたいなら、最高のユーザー体験を提供しなければならない — そして、そのためには、ユーザーの意図を深く理解する必要がある。その意味において、ハミングバードは、ページを巧みに、あるいは、早くインデックスするよりも、クエリを書き直すことを重要視していると言えるだろう。

上位にランクインするための最適化を行うだけでは不十分である。フレーズに狙いを定めて、ランキングを維持する取り組みに固執するわけにはいかない。手っ取り早くメリットを得る行為、そして、応急処置は、効かなくなる。ハミングバードによって、オンラインとオフラインの間にある壁は、崩れていくだろう。検索戦略をその他のビジネスの領域と統合しなければならない — さもなければ、今後、大打撃を被ることになる。

奇妙に思えるかもしれないが、経験豊かなマーケッターでさえ、この変化に戸惑っている。だからこそ…

SEOは健在だ

…と自信を持って私は言うことが出来る。検索コンサルティングのマーケティングは、無限に広がっている。今までのSEOコンサルタントの取り組みは、この業界のポテンシャルの氷山の一角でしかない。

一歩下がって、全体像を見る必要がある。

かつて、SEO業者は、キーワードを意識して、ウェブサイトを最適していた。その後、ロングテールのフレーズに対する最適化に着手した。当時は、グーグルの検索結果で、コンテンツを上位にランクインさせることだけを考えていた。

しかし、上位にランク付けされたサイトが、ユーザーの質問/問題を解決する上で適切ではないなら、次の関係者にとって、良い傾向だとは言えない:

  • 求めている情報を見つけることが出来ない検索エンジンのユーザー
  • 質の低い作品に対して、SEOに資金を投じた会社
  • 不満を持つユーザーの信頼を失い、マーケットシェアを逸するグーグル

そこで、何かを変える必要がある。

  • ハミングバードや枠組みの変化を「活用」し、短期および長期において、メリットを得るにはどうすればいいのか?
  • コンテンツマーケティングとインフォメーションアーキテクチャは、この変化した環境において、どれぐらい重要なのだろうか?
  • ハミングバードは、リンク構築やコンテンツマーケティング等の「時代を問わない」戦略にどのような影響を与えるのか?

他にも、不安を抱えている、または、熱心なクライアントから様々な質問が寄せられている。適切な答えを与えられるかどうかは、SEOのエキスパートの実力次第だ。 今こそ、検索マーケッターは、検索やソーシャルだけでなく、PR、コミュニケーション、分析のスキルを兼ね備えたハイブリッドなマーケッターに生まれ変わる必要がある。

SEOの技術的な要素は、今後も重要である。しかし、会社から顧客に焦点を移さなければならない。「キーワード」と「リンク構築」中心の戦略から卒業する必要がある。ウェブ上で容易に見つけてもらえる環境を作り、消費者が利用しているスクリーンに姿を現すことが求められる。顧客候補のニーズを満たす取り組みに全力を注ぐ必要があるのだ。

そこで次の問いを自分自身に投げかけてもらいたい:

  • 顧客候補はどこにいるのか?
  • どのように情報を検索しているのか?
  • グーグルで何を見つけるのか?

この問いに対する答えを見つけなければ、暗い未来を迎えることになるだろう。なぜなら、新しいSEOの世界では:

  • 信頼が王であり、SEOは女王である。そして、ソーシャルメディアが、戦士を輩出するからだ。

この記事は、Search Engine Landに掲載された「The New SEO – It’s About People, Intent, & Meaning」を翻訳した内容です。

2012年から続くSEO業界激動の2013年を締めくくり、来年を考える上で、改めて検索エンジンの基本に立ち戻って考えられる良い記事でしたね。ハミングバードについてイマイチぴんと来ていなかったSEOに染まりすぎの方にもその意味と重要性を再認識できる記事だったのではないでしょうか。この記事をベースに考えていけば、今後のSEOも自然に見えてくるはず、、、って結局はセマンテックマークアップ、コンテンツマーケティング、オーソリティ構築、みたいな話になりそうで怖いのですが 汗、全体像を把握し落とし込んだ上での日々の地道な作業が大事ということで。 — SEO Japan [G+]

企業モバイル市場はiOSが支配。AndroidとWindowsが2番手を巡る戦い

Intermediaの報告によると、Appleは中小ビジネスのモバイル端末市場を依然リードしている。2013年1~10月に、Intermediaの顧客は計19万台のApple端末をアクティベートした。Samsungは2万9000台、Motorolaは1万3800台だった。

Appleはこの期間、市場の76%を支配した。Apple Insiderが指摘するように、上記データはIntermediaがホストするExchangeサービスから得た、約70万人のビジネスユーザーによるものであり、十分有意な標本サイズだ。

Microsoftは、無視できるほどわずかなシェアでこの期間を終えたが、端末台数は大きく伸び、この10ヵ月間で93%の増加率だった。これはモバイル端末市場のシェアを増やしたくてたまらないMicrosoftにとって良いニュースだと言える。

しかし、直前の販売台数があまりに少なければ、台数の増加率を伸ばすのはさほど難しいことではない。

中小規模企業におけるAndroidの市場シェアは、Appleの人気と比較にならず、端末台数シェアで25%以下だった。

コンピューティング市場は、企業の規模によってもちろん変わる。上記と対象的なのが、Bernstein Researchが先週発表した調査結果で、Barronが報じている。同調査によると、

各社のCIO(IT責任者)によるWindowsタブレットの配布および配布計画は6ヵ月前から56%と大幅に増え、iPadとほぼ同じレベルに達している。Androidタブレットは明らかに遅れており、前回調査の23%から15%へと減少している。

Appleは未だにモバイルでトップの座を占めているが、Windowsの勢いはそれを上回っており、AndroidはAppleの有力なライバルではあるものの、未だ挑戦権ろ得るには致っていない。

中小企業ではAndroidがWindowsのモバイル端末を圧倒しているが、大企業スケールのクライアント端末では、MicrosoftがAncroidを打ち負かす勢いを得ている。ここに働く力学はある意味で単純だ、と私は思う。大企業ほど、既存のIT基盤にあてはまる端末を必要としており、それはMicrosoftがWindows 8.1タブレットで強調してきたことだからだ。

しかし、Intermediaのデータは、スモールビジネスにおけるMicrosoftの少々悲惨な現状を描いている。これは無視するわけにはいかない企業購買層だ。

というわけで、全体の光景はある意味で見慣れたものだ。AppleのiOSモバイル端末は、小規模企業の間で圧倒的強さを見せ、大企業にとっても魅力がある。読者の体験的感覚もそれに近いだろう。この結果、モバイル端末市場の2番手争いは、AndoidとWindowsの戦いだ。

今日もプラットフォーム戦争の日常が続く。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


なぜGoogleはロボット開発に全力を挙げるのか―ウェブに続いて現実世界を制覇するためだ

なぜGoogleはロボットを必要とするのだろうか?

Googleはすでにユーザーのポケットの中、つまりモバイル市場を制覇している。しかしこの市場はすでに飽和点に近い。世界には何億台ものインターネットに接続可能なモバイル端末が稼働しており、その多くがAndroidかiOSを搭載している。この先10年ほどは買い替え需要と小刻みな改良を除いて大きな動きは望めない。

もちろんGoogle Glassはこれと別の新しい動きだ。Glassはわれわれをスマートフォンよりはるかに密接にGoogleサービスに結びつける。Glassのユーザーは地図でのナビゲーションからレストラン選び、写真やビデオの撮影、その他あらゆる活動によってGoogleから情報を得ると同時にGoogleのために情報収集役を務めることになる。GlassのユーザーはGoogleにとって最高の顧客となる。しかしそれでもGoogleは満足しない。

他にうまい言い方がないのだが、これまでGoogleは「手足を欠いていた」。 われわれ人間のユーザーはアリと同じで、ほとんどの場合、定型的な行動しか取らない。毎日同じ経路で通勤し、巣から遠くへ離れることは少ない。Googleはデータ企業であり、人間のユーザーが集めてくるデータよりはるかに大量のデータを必要としている。ここでロボットが登場する。宇宙探査、より精密な地図データ取得、工業的生産プロセスの大幅な改良など、向こう数十年に起きる革新の多くはロボットが主導することになるだろう。

Baxterのようなシンプルな人間型ロボットは何百万人もの人間の職にとって代わるだろう。その結果、製造業における深刻な人余りをもたらすに違いない。Foxconnのようなメーカーはすでに巨額の資金をロボット開発に投じている。遠隔操作タイプであろうと自律タイプであろうと、各種ドローンは人間の諸感覚を劇的に延長する。 われわれはロボットのセンサーによっていながらにして遠く離れた場所についての知識を刻々と得ることができる。そのうちわれわれが病気になったときは介護ロボットが ベッドから起こし体を清潔にするなど世話をしてくれることになるだろう。小型のロボットが減量を手助けし、町をパトロールするだろう。今ロボットへの投資に出遅れている企業は今後何十年にもわたってそのツケを払うことになる。

だからGoogleはロボットを必要としているのだ。Androidが7000万人ものユーザーのインターネットへの通路となったのと同じように、Googleはロボットのマン・マシン・インタフェースを制覇したいのだ。GoogleがAndroidを買収してモバイルの世界に参入を決めたとき、多くの専門家は「無意味だ」と批判した。専門家は完全に間違っていた。同じことがロボットについても言える。

GoogleがBoston Dynamicsとその他7社のロボット企業を買収したのは今すぐ四脚のBig Dogロボットを大量生産して町を走り回らせるためではあるまい。しかしBoston DynamicsのPETMANのような二足歩行人型ロボットで踏破困難な地形に送り込んで地図データの収集に当たらせることはあるかもしれない。将来はGoogle Nowのハードウェア版のような役を果たすアシスタント・ロボットが登場するだろう。われわれの後を従いて歩き、さまざまな手助けをし、一度に2箇所にいる必要が出たときはアバターとなってわれわれを代理してくれるようなロボットだ。われわれがロボットに頼れば頼るほどGoogleは貴重なデータを得ることができる。

ビジネス上の観点も見逃せない。ロボティックスは巨大産業だ。アナリストは数年以内にBoston Dynamicsが50億ドル企業に成長すると予測していた。Googleが買収したロボティックス企業はいずれも同じくらいの成長の可能性を秘めている。Googleの無尽蔵の資金力と巨大なマーケティング能力を得た現在、これらの企業は消費者向けから産業向けまであらゆる市場で一大攻勢をかけられる可能性を得た。

すぐにシリコンバレーをロボ・グーグラーが歩きまわるようにはならないだろう。しかしGoogleが自動走行車をついに成功させた例を見れば、今後10年以内にサーゲイとラリーが二足歩行人型アシスタント・ロボットを従えて登壇する日が来るだろうと私は予測する。Googleがスカイネット化する日は近い。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleが「Big Dog」のBoston Dynamicsを買収

GoogleがBoston Dynamicsを買収した旨のアナウンスを行った。Big DogPETMANなどの四足ないし二足のロボットで話題を集めたところだ。ロボット関連での買収は、Googleにとって8番目のケースとなる。

今のところ、Boston Dynamicsからの詳細情報のアナウンスはない様子だ。

情報源はNew York Timesの記事。Boston DynamicsのCEOであるMarc Raibertによると、DARPAとの間で軍事協約のようなものも結んでいたとのこと。Googleはこの協定を継続していくつもりはない様子。

Boston Dynamicsの設立は1992年だった。独自のガソリンエンジンを用いたロボットの研究開発を行ってきていた。開発したロボットは姿勢復元機能や高度な姿勢制御機能を持つことで注目を集めていた。Big Dogは自然な動きでものを投げたり、あるいは岩場での活動を行うこともできる。また16 mphの速度で走ることもできる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


YouTubeがライブストリーミングとGoogle+ Hangouts On Airを完全一般公開

【抄訳】

学校の休日行事でもいい。あるいは、地域の野球大会、詩の朗読の独演、などなど、などなど、YouTubeのライブビデオサービスを今日からは、われわれ一般大衆も使えるようになる。正規のアカウントを持っていれば誰でも、YouTubeの上でライブのビデオをストリーミングできるし、Google+のHangout on Airを作れる。

YouTubeのライブサービスの“視聴率”の数字はないが、有名企業や有名人などによるライブのイベントは相当な数のビューワを稼いでいる。たとえばRed Bull Stratos Missionは、同時視聴数が800万に達した。

ライブイベントのビデオストリーミングを大衆化したことによって、Googleの(YouTubeの)、ロングテールをアーカイブしヴァイラルなビデオクリップを保存する役割が拡充される。また予約視聴は広告主にとって新しい広告手法になり、YouTube自身はテレビと互角な媒体としての地位を確保する。

膨大な視聴数を稼ぐことはないロングテールのコンテンツが、メディアとしてのYouTubeの未来にどう貢献するか、それはまだ未知数だが、近隣ローカルな広告に機会を与え、小企業のためのワンストップマーケティングを自負するGoogleの提供リソースを充実させることは確かだ。

【後略】

画像: Middle School Musical, Breaking Bad

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Gmailの画像表示方法の変更でメールの開封率が分からなくなることはない, とGoogleが説明

Gmailの画像の表示方法が最近変わったことについてGoogleの広報は、それが言われているほどの重大な影響をマーケターに及ぼすことはない、と述べた。

同社の今朝の発表によると、Gmailのユーザがメールと一緒に画像も開く設定にしていると、その写真等を見るためにメールの下の“下の画像を表示する”ボタンを押す必要がない。画像はメールを開くとき自動的にロードされる。

これは消費者にとってはささいな改良にすぎないが、Ars Technicaによると、マーケターにとっては問題がある。Googleも同社のブログ記事に書いているように、これからは画像が送信者のサーバではなくGoogleのサーバからロードされる。Arsはこう書いている:

メールを利用するマーケターは画像からいろんな情報を得られなくなり、そこにはGoogleからのリクエストしかない、という状態になる。そしてその画像はGoogleがGmailのユーザへ送る。ユーザがリンクをクリックしなければ、マーケターにはそのメールが見られたことが分からない。これはメールを使うマーケターたちからプライバシーを守ることになると同時に、Googleがユーザのメールにより深く干渉し、そのコンテンツを文字通り変えることでもある。

しかしGoogleの広報は、それは違うと言う。画像からメールの開封率を知りたいマーケターは依然としてそれができるし、しかもメールは読んだけど画像をロードしなかったユーザも開封率に含まれるから、数値はより正確になる、というのだ。ただしユーザのIPアドレスなど、そのほかのデータは調べられない。したがってこれは、マーケターを完全な闇の中に置くことなくプライバシー保護を強化する策である、と。

メールによるマーケティングを稼業としているMailChimpも、そのブログ記事で同様のことを示唆している:

キャッシュした画像を使うことはGmailの良い考えだが、それはESPによる開封追跡を混乱させる可能性がある。しかし幸いにも、MailChimpはこれからも、開封追跡ピクセルの最初のリクエストを検出できる。それによって開封カウントに重複が生じることもない。ただし、そのメールが複数回開封されたことは、カウントできない。

Gmailは今日の発表の中で、キャッシングによって画像のロードと表示がよりセキュアになる、と言っている。画像のキャッシングはメールの複数回開封のカウントを妨げるが、これらの画像のロードによって開封チェックそのものは、より正確になる。少なくとも理論的には、そう言えるはずだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Googleがリンクのコンテキストを介してスパムを特定する方法

人口リンクを活用したSEO、Googleにとっては全て「スパム」の一環と見なされ、実際その多くがペナルティや順位下落を受けるようになってきた最近。その中でも様々なリンクスキームを考案して果敢にチャレンジを続ける人もまだまだ多くいるわけですが、、、今回はマニアック度に関してはトップレベルを誇るSEO by the SeaからGoogleがリンクスパムを特定する手法に関しての特許技術を紹介。人口リンクを見破られないためのヒントが隠されているかも、、、って悪用はあくまで自己責任でお願いします。 — SEO Japan

グーグルは、ペンギンアップデートを介して、リンクスパムを、ページに向かうリンクとアンカーテキストを操作する試みと見なし、今までよりも遥かに警戒しているように思える。ペンギンアップデートが導入されたのは、2012年4月24日であった。その際、併せて、公式のグーグルウェブマスターセントラルのブログでは、「良質なサイトをより高く評価するために」が投稿されていた。

この記事は、グーグルのウェブマスターガイドラインを違反するサイトのウェブランキングを下げるために、グーグルが着手している取り組みを紹介している。この記事を作成したのは、グーグルのウェブスパムチームを統括するマット・カッツ氏であった。同氏は記事の中で次のように説明している:

変更の詳細を明かすことは、抜け道をくぐり抜けたサイトが検索結果にあふれ検索ユーザーの利便性を損なう可能性があるためできませんが、ウェブマスターのみなさんにお伝えしたいことは、ユーザーにとって利便性の高い 良質なサイトを作ること(英語)に専念し、ウェブスパムを駆使することなく “ホワイトハット” SEO を心がけてください、ということです。

この記事は、キーワードスタッフィング、「不自然なリンクのパターン」、そして、コンテンツのスピン等、ペンギンがターゲットにする類のウェブスパムを挙げている。先月、私はグーグル、意味不明のフレーズを採点し、ページのランキングを格下げする」の中で、グーグルがコンテンツのスピニング(同意語を用いた書き換え)を特定すると思われる方法を描写した特許を取り上げた。

2004年、グーグルは、検索エンジンが、リンクの前後のワード等、リンクのコンテキストに留意し、リンクのコンテキストを正確に理解することが出来る仕組みを記した特許を申請している。ウェブマスターセントラルのブログの記事で挙げられていた例では、リンクのコンテキストが意味を成さない手口で、リンクが作られる経緯が、例として挙げられた記事の中で明確に示されている:

Examples of link spam from the Google Blog

リンクを介して人為的に文書のランクを水増しする

この特許は、「人為的に文書のランクを水増しして、検索結果の質を下げる」手法を幾つか挙げている:

リンクベースのスパム行為 – この取り組みは、ページのランクを上げるために、大量のリンクを獲得する行為を伴う。グーグルは、リンクファームの例を挙げ、「一部のスパマーは、上位に格付けされている文書の持ち主に料金を支払い、文書内でリンクを張ってもらうことで、自分の文書のランキングを高くしている」と説明している。

アンカーテキストのスパム – 多数のページから、同じアンカーテキストを使って、特定のページに向かうリンクを手に入れ、当該のテキストに対する検索結果のランキングを高くする行為を指す。

グーグル爆弾 – アンカーテキストのスパムにとてもよく似ている。このアプローチは、商業的な利益を得るためではなく、冗談目的、もしくは政治的なメッセージを伝えるために検索結果を破壊することを念頭に置いている。

オンサイトのフレーム化 – 多くのサイトが、「製品」リンク、「募集職種」リンク、「投資家向け」リンク等を使って、サイト上のページを「フレーム」で囲んで、リンクに関連するページのラキングを「人為的に水増し」する試みを行っている。

このような手法に対抗するため、ページ上のリンクの「コンテキスト」に注目し、ページのランキングを下げる、または、上げる手法がこの特許では描かれている。

それでは当該の特許の情報を提供する:

参照のコンテキストに応じたランク付け

発明: アンナ・パターソン、ポール・ハー

付与先: グーグル

米国特許番号: 8,577,893

付与日: 2013年11月5日

申請日: 2004年3月15日

概要

文書に関連するコンテキストに応じて、文書をランク付けするシステム。本システムは、1つ目の文書内の参照情報を特定する。この参照情報は、2つ目の文書に関連する。本システムは、参照情報に関連する1つ目の文書の一部を分析し、この部分からレアなワードを特定し、レアなワードを基にコンテキストの識別子を作成し、その後、このコンテキストの識別子に応じて、2つ目の文書のランク付けを実施する。

この特許の発明者欄には、アンナ・パターソン氏が名を連ねている。パターソン氏は、グーグルのフレーズベースのインデックスに関する特許にも参加している。

リンクのコンテキストに基づくランク付けの仕組み

An example from the patent of window around a link where Google might look to find context identifiers for a link.

検索エンジンがページをクロールする際、ページ上のリンクを特定し、例えば、リンクの前の5つのワード、リンクの後の5つのワード等、リンクを囲むウィンドウのテキストを抽出する可能性がある。上の画像では、アンカーテキスト「SATURN」が用いられたリンクが用いられている。このアンカーテキストの左側には「BEAUTIFUL OF ALL THE PLANETS」、そして、右側には「IS SURROUNDED BY AN ELEGANT」が記されている。

次に、グーグルは、逆文献頻度(IDF)による重みづけの手法や従来の言語学的なモデリングによる手法等のプロセスを使って、既にウェブでインデックスした全ての文書と比較して、 リンクに関連するテキストのそれぞれの部分から「最もレア」だと思われるワードを抽出する。

この場合、左側のウィンドウで最もレアなワードは「PLANET」、右側のウィンドウでは「ELEGANT」が該当する。この特許は、ウィンドウで用いられるワードの数は、5ワード前後であり、また、リンクが掲載されているページの他のコンテンツが用いられる可能性があると指摘している。

また、このプロセスでは、「実在」するワードのみが用いられるようだ。「実在」の判断は、当該のワードが記載されているウェブ上の文書の数で決められる — 例えば、異なる50点の文書に用いられていなければ、実在するとは見なされない。これは、記号や数字を含むテキストの塊が利用されるのを防ぐ効果がある。

同じページにリンクを張る文書が多いケースが考えられるため、このコンテキストのアプローチでは、大量のページからコンテキストの情報をすべて抽出することも考えられる。リンクの近くのワードを含む文書の数が多い場合、コンテキストの情報に文書の数が含まれる。SATURN「土星」は惑星「PLANET」であることを考えると、このページに向かうリンクのアンカーテキスト「SATURN」の傍に「PLANET」が掲載されたリンクが、大量に存在する可能性がある。また、SATURNは、「ELEGANT PLANET」(エレガントな惑星)と評されることが多く、アンカーテキスト「SATURN」を用いる「SATURN」に関するページに向かうリンクの近くに「ELEGANT」が用いられている可能性も高い。

リンクの近くのレアなワードに対する、この「コンテキスト」スコア(この特許では、「コンテキストの識別子」と呼ばれている)は、各リンクに対するスコアを生成するために用いられ、各文書のランキングスコアを判定する。このスコアをつける上で用いられると思われるその他の要素を挙げていく:

  • 文書に向かうリンクの本数
  • 文書にリンクを向けている文書の重要度
  • 文書にリンクを向けている文書の新鮮さ
  • その他の既知のランキングの要素

グーグルウェブマスターセントラルの記事(英語版)で、不自然なリンクのパターンとして挙げられている例を見ると、この例のリンクの周りのワードが、定期的にこのリンクの近くに現れるワードではないことが分かる。

同じコンテキストの識別子が少ないなら、あるいは、疑わしいほど多く存在するなら、リンクが向けられているページに送られるべきランキングの価値は、スルーされることもあり得る。この特許は、この要素をページランクのシグナルとも、ハイパーテキストの関連性のシグナルとも呼んでいないものの、どちらにも属する可能性がある。

このコンテキストの識別子のカウントは、時間の経過と共に計測され、リンクに対して急激にカウントが増えると、特定される仕組みが採用されると見られる。短期間で、同じコンテキストの識別子を含むリンクを複数獲得したページは、疑わしいページと考慮され、リンクを張るページのランキングにおいてカウントされないこともあり得る。反対に、各種の妥当なコンテキストの識別子を持つページは、検索結果において、押し上げられる可能性がある。

教訓

この特許が認められたのは最近だが、申請が行われたのは10年近く前である。グーグルが、この特許で描写されているプロセスを利用したことがあるかどうか、利用したものの、別のアプローチに変えたかどうか、あるいは、今でも利用しているかどうかは不明である。

リンクスパム、アンカーテキストのスパム、グーグル爆弾、フレーム化等、このアプローチが解決を試みる問題は、グーグルが今でも対応に苦戦している問題である。しかし、ペンギンアップデート、そして、ウェブマスターツールでの手動のペナルティの通知等の対策によって、グーグルは積極的に問題の解決に乗り出している。グーグルは、このコンテキストの識別子によるアプローチを、不自然なリンクを特定するために用いているのだろうか?上の例のペンギンのウェブスパムにおいては、有効に働きそうだ。

今後は、リンクの周りのワードにも注意を払うべきなのかもしれない。


この記事は、SEO by the Seaに掲載された「How Google Might Use the Context of Links to Identify Link Spam」を翻訳した内容です。

10年前に申請が行われていた特許だけに、スパム認識技術としてはかなり古めの部類に入るとは思いますし、今ではこの数段上の技術を数多く投入しているとは思いますが、多少の参考にはなったかもしれません。普通に真っ当なSEOのみを行っていれば、この内容を参考にする必要はないわけですが、、、Googleを理解するという意味でも気になる記事ではありました。 — SEO Japan [G+]

Googleドライブのスプレッドシートがメジャー・アップデート―オフライン編集と柔軟なフィルタ表示機能が追加

今日(米国時間12/11)、GoogleはGoogleドライブの生産性アプリのひとつ、スプレッドシートのメジャー・アップデートを公開した。 このバージョンアップで表計算も他のGoogle生産性アプリと同様、オフラインで編集が可能になった。この機能は多数のユーザーが長年にわたってGoogleに要望してきたものだ。

Google文書あるいはスライドをオフラインで利用してきたユーザーは表計算のオフライン機能にも即座にアクセスできる。そうでない場合は、この説明に従うこと〔日本語〕。他のGoogleのオフライン・アプリと同様、オフライン時にユーザーが行った編集は次にユーザーがオンラインになったときに自動的にGoogleドライブに同期される。

今日のアップデートでは、スプレッドシートでの共同作業を容易にする機能も追加された。これまであるユーザーが表のビューを変更すると全員に同じビューが表示された。しかしあるユーザーは共有を続けながら別のビュー(フィルター)でデータを見たいという場合がある。新しいバージョンのフィルター機能を利用するとユーザーごとに他のユーザーに影響を与えないカスタム・ビューが作成できる。

Googleによれば、これに以外にもパフォーマンスの大幅な改善が行われ、大きく複雑なシートを処理する場合にははっきり体感できるほど速くなっているという。実際、これまで課せられていた最大データサイズの制限の多くが取り除かれている。

これ以外にもインライン・ヘルプが実装され、ヘルプセンターの回答ページへのリンクが表示され、関数の入力を始めると候補と簡単な説明がドロップダウンメニューで表示されるなど小さな改良がいくつか行われた。

この数週間、MicrosoftはGoogleのChromebookを攻撃するネガティブキャンペーンを続けており、その中で「オフライン編集機能がない」ことを挙げている。今日のアップデートがあったからといってMicrosoftが“Scroogled”キャンペーンを止めることはないだろうが、その攻撃力が著しく削がれたのは確かだ。

〔日本版〕今回のアップデートでもっとも影響が大きい点はオフライン機能とフィルタ表示だ。オフライン機能については上の記事にあるとおりだが、フィルタ表示について簡単に補足しておく。

従来のフィルタは表の実データを操作するため、共同作業者全員の表示が変更され、またフィルタの使用後もソート結果などはそのまま残った。それに対して新しいフィルタ表示ではユーザー別に一時的にフィルタが適用されるが、実データには影響しない。フィルタ表示を終了するとデータは元の状態に戻る。

たとえば販売データを管理している場合であれば、商品を売上高の順にソートして売れ筋を分析し、作業が終わったら元に戻すなどの利用ができる。またフィルタ表示に名前を付けて保存し、繰り返し利用したり、コピーして派生的なフィルタを表示を作成したりできる。

詳しくは、Google公式日本語ブログによる解説を参照

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Open Galleryは豪華に進化したブログサービス; 美術館も個人も高機能なアートスペースを持てる

Googleはインターネット上のグローバルなミュージアムGoogle Cultural Instituteを充実させるべく、各地のミュージアムの協力を求めている。今日(米国時間12/10)同社はこれを一般公開し、ミュージアムでも個人のアーチストでも誰でも展示できるようにした。そのためにはGoogleのOpen Galleryというサービスを使用し、これを使って誰もがビデオや画像やストリートビューのコンテンツなどをアップロードできる。またそれにテキストをつけて、対話的なガイドつきツアーを構成することもできる。〔訳注: museumは博物館と美術館の両方を含意するので、ここではミュージアムという片仮名語を使わせていただきます。ここではどちらかというと‘美術館’のようですが。〕

今日は45のGoogle Open Galleryプロジェクトが公開されるので、主にヨーロッパのアーチストたちの見事な作品展示を鑑賞できる。招待のリクエストやツールへのアクセスは誰でもでき、画廊へのアクセスもツールの使用も無料だ。ブラウザ上で使用するパブリッシャーツールを使って独立のサイトを作ったり、自分の既存のWebサイトに展示やコレクションを加えることもできる。プログラミングの知識は要らないから、写真家やアーチストが自分で仮想鑑賞ツアーを構成できるのだ。

GoogleのCultural InstituteにはLabと呼ばれる物理的な別棟がフランスのパリにある。そこでは3Dスキャナや高解像度のカメラ、対話的なスクリーンなどがあり、ミュージアムやアーチストたちにとっての、それらの今後の実用方法を実験している。たとえば近未来には、写真家/フォトグラファーの作品発表方法が3D化/対話化するかもしれない。

こうやって世界中の文化的な作品を万人にアクセスできるようにするGoogleの取り組みは、ぼく自身がファンであるだけでなく、今後のインターネットやその部分集合であるWeb上の表現を、ますます充実させていくための新技術の温床にもなるだろう。まるでそれは、Googleがかつて買収したBloggerの骨を拾った形だが、もちろん単なるブログサービスの提供よりは、このような文化的芸術的な創造と展示の場を提供する方が、ずっとモアベターだ。たとえば、自分の作品をいちばん魅力的に見せられる場を探していた写真家/フォトグラファーたちは、Googleのこのプロジェクトを知ってどう思うだろうか?

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))