Google、インバータの小型化コンテスト開催―なんと賞金は100万ドル

今日(米国時間7/22)、Googleは Little Box Challengeの応募受付を開始した。5月に開催が発表されたこのコンテストは、インバーターの小型化、低価格化を競うもので、優勝賞金は100万ドルだ。

インバーターは直流を交流に変換する器具で、太陽電池や車のバッテリーなどの直流電源を交流に変えてさまざまな電気製品が使えるようにする。インバーターを小型化しコストパフォーマンスを高めることは地球上のさまざまな場所に電力を提供するのに役立つ。

応募の締め切りは9月30日で、優勝グループの発表は2016年1月が予定されている。登録チームは技術の概要と器具のサンプルを提出しなければならない。

このコンテストでGoogleはIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)と提携している。コンテストの詳細はこちら。.

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Google Chromebook、四半期で100万台を売り教育市場向けに躍進中

先日行われた収支報告の席にて、Google、およびそのパートナーはこの四半期で教育機関向けに100万台のChromebooksを販売した旨を発表した。同四半期における世界中でのPC販売台数が7600万台であった(Gartnerレポートによる)ことを考えれば、教育機関限定とした場合での100万台はなかなかの数字だということができよう。

Chrome OSはその登場当初、多くの人が失敗するに違いないと考えていた。ブラウザしか動作しないデバイスを誰が欲しがるだろうか、と言われたものだった。しかし十分な収入を他から得ていたGoogleは、このプロダクトへの予算投入を全く躊躇わなかった。ダメだと言われる時代にも、あくまでもChrome OSプロダクトにこだわっていたのだ。そうこうするうちにウェブアプリケーションでできることは増え続け、Chromebookの使い道も増えていった。今日にいたっては、ほぼすべてのことをウェブアプリケーションで実行することができるようになっている(もちろんPhotoshopなど、従来型のアプリケーションを必要とするものも少なくはない)。「ウェブしか使えない」という制限も、さほど大きな欠点とはみなされなくなってきているのだ。

これまでは、多くの教育機関がiPadを購入してきたし、また生徒たちもChromebookよりもiPadに興味を示すことが多いだろう。しかしChromebookに比較すればiPadの値段は高価であり、管理も難しいとい面もある。Googleは多数のChromebookを一括管理する方法も構築している。少なくともこの面に関していえば、Appleが遅れを取っているといっても過言ではあるまい。

先月のI/Oデベロッパー・カンファレンスでもGoogleは、Google Play for Educationアプリケーションや電子書籍をAndroidタブレットのみならず、Chromebookからも利用できるようにするとアナウンスしていた。これに注目した人は意外に少なかったようだが、Googleの教育分野への本気度を示す発表であったと受け取るべきだろう。Googleは教育機関を、そのエコシステムのひとつとして取り込むことを決意したのだ。

Google Play for Educationのプロダクトマネージャーを務めるRick Borovoyは、カンファレンスの席上で、タブレットとChromebookの双方を用意する学校が多いのだとも話していた。

教育関連マーケットではこれまで、Appleがその強さを発揮していた。しかしハードウェア的な優位性はAppleにあるものの、価格面では他デバイスに軍配が上がっていたことは事実だ。iPadを導入するためには、教育機関としても必死の予算獲得戦略を練る必要があった。しかし200ドル程度のChromebookであれば、はるかに容易に導入できるわけだ。

ちなみにAppleのみならずMicrosoftもGoogleの教育分野への進出意図をうけて対策を練ろうとしていた。Chromebookの悪口を伝えようと努力していて(Pawn Stars広告を打っていた)が、それは結局将来性豊かな教育市場をGoogleに荒らされることを危惧していたわけだ。さらにMicrosoftは、Chromebookへのカウンターとしてローエンドかつロープライスなノートブックを市場に送り出そうとしている。しかし、Chrmebookがアピールする「エコシステム」は、「価格」以上の重要なポイントであり、これが教育機関におけるChromebookの存在感を増すことにつながったものと思われる。Microsoftも教育機関向けの教材アプリケーションを提供しようとしているものの、GoogleはGoogle Play内に教育専門の猟奇を設ける等、教員ないし生徒に対しても、アプリケーションや書籍の充実ぶりをアピールし続けている。

MicrosoftおよびAppleの双方ともに、Googleの教育分野での成長ぶりを意識していることは間違いない。このままGoogleが教育分野における存在感をましていけば、Googleの利用を第一に考える成人の比率をあげることにつながってしまう。AppleやMicrosoftはそうした面での意識は十分に備えていて、これまでは教育機関向けの割引などをいろいろと用意して対処してきていた。しかしどうやらGoogleはAppleやMicrosoftのやり方に学び、本気で両者に対抗しようとする意志を固めたのだというようにも見える。

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(翻訳:Maeda, H


Chrome OSの画面が‘Material Design’的になるとどうなるか、というプレビューが登場

Googleのユーザインタフェイス部品はそのうちすべて’Material Design‘ふうになり、Android LやChrome OSも、この徹底的なビジュアルのオーバホールから免れることはない。 9to5Googleによると、Googleの”Happiness Evangelist”(幸せのエヴァンジェリスト)François Beaufortisが今日(米国時間7/18)ポストしたプレビューには、Material DesignをベースにしてアップデートされるGoogleのモバイルOS、Android Lでお目見えした、カード状のマルチタスク画面らしき、きわめて初期的なデザインが見られる。

この新しいルックスは、まだラフスケッチ的ではあるが、GoogleのそのほかのMaterial Designの画像とはっきり似ており、Chromium OSのプレリリースビルドとしてならすでに可利用であり、怖いもの知らずの何でも試したいタイプの人は、その上で今後のアップデートをリアルタイムで目撃することもできる。

このルックスがおもしろいのは、GoogleのそのほかのMaterial Design努力に似ているだけでなく、AppleのTime Machineや、MicrosoftがWindows 7で導入したスタック的(積み重ね的)なマルチタスク画面にも似ていることだ。こういうカード的なレイアウトのマルチウィンドウは前からあるが、それが今後はGoogleのあらゆるUIを支配するのだ。ただしもちろん今はテストの段階だから、Chrome OSの最終リリースではかなり変わっているかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


もうすぐWindows版Chomeのフォントがきれいになる

Googleは今日(米国時間7/17)Chromeブラウザーの最新ベータ版を公開した。そして、もしあなたがWindowsユーザーで、少なくともVista以降を使っているなら、画面フォントの見映えがよくなる。これは、Chrome 37 Betaが、MicrosoftのDirectWrite APIをサポートしたため ― 最近のスクリーン上でフォントの見え方を改善するテクノロジーだ。

実に長い間、Googleはこれをサポートせず、代わりにWindowsのグラフィック・デバイス・インターフェース(GDI)を使用してきた ― 1980年代半ばのテクノロジーで、液晶ディスプレイはまだはるか彼方で、コンピューターもずっと遅い時代だった。

ユーザーは以前からこれを切り換えるようGoogleに要求してきたが、、「大幅なアーキテクチャー変更と、Chromeのフォントレンダリングエンジンの改訂が必要だった」ため、開発チームにとって最優先課題ではなかったのだろう。

新バージョンは、サブピクセル・フォントスケーリングもサポートしてフォントサイズ間のスムーズなアニメーションを可能にした他、超高解像度ディスプレイでのタッチイベントの対応も改善された。

新しいフォントレンタリングシステムがこのリリースの目玉だが、GoogleはHTML5の <dialog>要素も追加し、デベロッパーはウェブアプリ内でダイアログボックスを作れるようになった。他にも、Web Cryptography JavaScript API ― デベロッパーはセキュアなウェブアプリを作りやすくなる ― や、CPUのコア数、ユーザーの優先言語を知る方法等、いくつかの開発機能が追加された。

さらにGoogleは、嬉しいことに最も厄介なHTML機能の一つを無効化した。showModalDialogだ。使っているサイトは殆どないが、ユーザーがダイアログを操作するまで画面を独占し続ける代物だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


速報:Googleの最高事業責任者、ニケシュ・アローラがソフトバンクのバイスチェアマンに就任へ

今日(米国時間7/17)午後発表されたGoogleの四半期決算報告の中に大ニュースが隠れていた。10年間在籍してきた最高事業責任者のニケシュ・アローラ(Nikesh Arora)がGoogleを離れ、SoftBankのバイスチェアマン兼SIMI(SoftBank Internet and Media Inc.)のCEOに就任する。

2009年に世界セールス担当上級副社長を降りてラリー・ペイジの直属顧問となったOmid Kordestaniがアローラの職務を臨時代行する。

ラリー・ペイジはGoogle+のページで次のようにコメントした。

約10年にわたってGoogleに勤務した後、最高事業責任者、ニケシュ・アローラはGoogleを離れ、われわれのパートナーの1社であるSoftBankに移ることを決めた。アローラはSoftBank Corpのバイスチェアマン、SoftBank Internet and MediaのCEOに就任する。私が彼に初めて会ったの大英図書館だったことを思い出す。どういうわけかサーゲイはそこで面接するのがいい考えだと思ったようだ。ニケシュはすばらしいリーダーであり、私を含めて多くのグーグラーにとって良きアドバイザー、メンターであった。

Googleのビジネスのファウンダーで、セールス・チームを長年にわたって率いてきたオミッド・コーデスタニが当面ニケシュの職務を引き継ぐ。オミッドを採用したとき、Googleはエンジニアばかりでビジネスの人間は一人もいなかった。大きなピンポン台で彼を面接したのを覚えている。その結果、オミッドを採用することにしたのは、彼が実は〔大学で電気工学を学んだ〕エンジニアだと分かったからだ。以来、オミッドは私にもっとも近いアドバイザーだったが、2011年にCEOに復帰してからは関係は一層密接になった。Googleのビジネス・チームはオミッドの下ですばらしい仕事を続けてくれるものと信じる。

〔日本版:ソフトバンク株式会社のプレスリリースはこちら

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Adobeの検索広告レポート:米国の検索広告費は9%増、Googleのクリック単価は4%増

Googleの四半期決算発表に先立ち、Adobeは今日(米国時間7/16)、検索広告に関する最新データを公開した。同社のMarketing Cloudの利用状況に基づくと、検索広告費は対前年比で9%伸びており、これは主としてクリックの増加による。伝統的に費用の増える第4四半期を含めた通年では、10~12%増になるとAdobeは推測している。、

検索広告のリーダーはやはりGoogleで、現在Adobe顧客の中でこの市場の78%を占めている。これは2013年第1四半期の80%、第2四半期の82%からはやや減少しているが、一年前の78%を維持している。多少の季節変動は見られるが、Googleのポジションは堅牢だ。

残りの22%はYahoo/Bingで、英国市場のシェアを8.8%へと伸ばしたものの、ドイツでは取るに足らない立場にあり、Googleが広告検索市場の96%を支配している(そして、この独占的地位は、EU政府が同社に対して米国政府以上に批判的である理由を説明している)。

この分析は、Adobeのプログラム化された広告プラットフォームであるMarketing Cloudのユーザー、500社以上における、検索広告インプレッション2000億以上、約20億ドル相当に基づいている。、

Googleの成功を示す主な指標の一つであるクリック単価(CPC)は、前年から4%微増した。しかしBingは6%ダウンだった。

おそらくこのレポートで最も興味を引くデータは、タブレットをターゲットにした検索広告費が停滞していることだろう。現在、検索広告費全体の約14%を占めているが、10ヵ月前から12%しか増えていない。一方、モバイル広告費は10%から15%へと伸び、タブレット広告費を越えた。

もう一つの興味深い事実は、Googleのクリックスリー率が20%上昇したことだ。Adobeはこの変化の理由について、少なくとも部分的には、Googleの新しい広告フォーマットが貢献していると分析している。新フォーマットでは検索広告が通常検索結果の一部のように見える(よって、人々が誤ってクリックしやすい)。Adobeによると、クリックスルー率は業種を問わず伸びている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


エンタープライズ向けマップサービス、Google Maps for Businessが航空写真を販売開始

Google Maps for Businessは大企業や政府、自治体向けにカスタム地図を提供するサービスだ。今日(米国時間7/16)、Googleは、「「このサービスのユーザーはGoogleから直接に航空写真を購入して公共事業のカスタム地図制作、事業の環境への影響の調査、不動産の査定などの用途に用いることができるようになった」と発表した

Googleの航空写真に関しては、これまでもMaps for BusinessのユーザーはMaps APIを通じて利用できたが、単に表示ができるだけで、写真の画像そのものを編集することはできなかった。「大きな組織のユーザーから航空写真そのものにアクセスしたいというような要望が強かった」とGoogleの広報担当者は私に語った。

ユーザーはGoogle Maps Engineを通じて、必要な画像にアクセスできる。念のため断っておくと、この新しいプログラムが取り扱うのは航空写真のみで、衛星写真は含まれない。.

現在Google Maps for Businessで公開されているのはアメリカの大陸部分だけだ。Googleによれば「われわれのサービスのユーザーは連邦政府機関のように、航空写真を自由に利用できるようになった。高い費用をかけて自前で航空写真を撮影する必要はもはやない」という。 またMaps for Businessのインタフェースを利用して写真を入手できる。従来の航空写真の購入方法ようにいちいちファイルをDVDに焼いたりFTPでファイルを転送したりする煩わしがない。

購入ユーザーはウェブアプリのGoogle Maps JavaScript APIなどを利用して自社のデスクトップ地図システムにインポートすることができる。あるいは必要に応じてGoogle Earthにオーバーレイして表示することもできる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Fordの前CEOでMSのCEO候補と噂されたAlan MulallyがGoogleの取締役に就任

これは早かった。Ford Motor Companyの前社長、CEOが退職してすぐにGoogleの社員駐車場に空きを見つけたようだ。

Googleは先ほど、Alan Mulallyを取締役と監査委員会の委員に任命したことを発表した。任期は2014年7月9日からとなっている。

MulallyはFordとBoeingでCEOとして連続して成功を収めてきた。特にFordの場合、アメリカ自動車産業を襲った危機の最中に就任し、同社をハイテクに対応させた。Mulallyは何度かCESに登場しており、TechCrunchは 2011年のCESでビデオ・インタビューしている

またMulallyはSteve Ballmerの後任CEOの最有力候補として繰り返し名前が上がった。今年の1月にはMulallyは「MicrosoftのCEOを引き受けるつもりはない。Fordに2014年いっぱいとどまる」と公式に声明を発表した。半年たたないうちにFordを辞めてGoogleに移ったのだから、この点ではMulallyは計画を変えたようだ。

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Adobe、Googleと提携して中国、日本、韓国語用にオープンソースフォントを公開

今日(米国時間7/15)、AdobeGoogleは、中国語、日本語および韓国語(CJK)のオープンソースフォント、6万5535グリフを公開したことを発表した。フォントは、印刷および画面表示のいずれにも最適化されており、Google FontsおよびAdobeのTypekitを通じて無料で利用できる。

両社のマーケティング部門のみが知る理由により、AdobeはこのフォントをSource Han Sansと呼び、GoogleはNoto Sans CJKと呼んでいる。フォントはAdobeのSourceForgeおよびGitHubでも入手可能で、同社は各言語で必要な部分からなるサブセットも提供する予定だ。

フォントは標準で、日本語、繁体字中国語(台湾および香港特別自治区を含む)、簡体字中国語、および韓国語(ハングルシラブル共)を含み、ギリシヤ語、ラテン語およびシシリーアルファベットも提供される。

AdobeとGoogleがオープンソースフォントで協力することについては、やや奇異に感じるかもしれない。Adobeのタイプ責任者、Caleb Belohlavekは、先週私に、両社は4年前からこのプロジェクトを検討していたと話した。汎用CJKフォントは以前からAdobeが作りたかったものであり、Googleも自社のデベロッパーコミュニティーにとって有用だと考えた。Googleにとってはオープンソースであることが必要であり、それはAdobeにとっては必ずしも自然なことではなかったが、当時すでにオープンソースフォントの作業を開始していた。最終的に二社はそれぞれのリソースを提供して、このプロジェクトを立ち上げた。

Belohlavekによると、プロジェクトが立ち上がると、Adobeの在東京シニアデザイナー、西塚涼子がフォントの全体デザインの作業を開始した。それは、Belohlavek曰く「スタイルのシンプルさによって伝統的アジア文字のデザインの持つ優美さを保つ」ものだという。数多くのグリフが4種類の地域バリエーションを持つことを考えると膨大な作業だ。Adobeによると、このフォントは既存のGoogle RobotoとNoto Sansファミリー、およびAdobe自身のラテン文字フォント、Source Sansとよく調和するという。

Adoboeが初期デザインの大半を担当し、Googleはプロジェクトの進行および、日本、中国、韓国の各パートナーに初期デザインを送り、フォントを仕上げる部分を担当した。いずれの言語の文字も、歴史的中国文字に由来しているが、長年の変遷を経て(その多くは微妙な)地域差が生まれており、このフォントにもそれを反映させる必要があった。

Adobeによると、全体で約100名がこのプロジェクトに参加した。フォントには種類のウェイト(太さ)がある。

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Google、製薬大手のNovartisと提携―血糖値測定コンタクトレンズなどを5年以内に実用化へ

Googleは大手製薬会社のNovartisに対して血糖値を測定できるスマート・コンタクトレンズのテクノロジーをライセンスしたことを発表した。このコンタクトレンズが実用化されれば、糖尿病患者が苦痛なしに連続的に血糖値をモニタできるようになる。今後の開発はNovartisのAlconアイウェア事業部が担当する。NovartisのCEO、Joe JimenezはFinancial Timesのインタビューに答えて、「商用化に5年以上かからないよう期待している」と述べた。

GoogleとNovartisはまた別種のスマート・コンタクトレンズの開発でも協力していくという。これは現在、2焦点の遠近両用眼鏡を必要している人々がコンタクトレンズを利用できるようにする自動焦点調節機能を備えたコンタクトであるらしい。

有力テクノロジー企業が次々にヘルス、医療分野に参入する中で、今回明らかになったGoogleのアプローチは全く異なるものだった。NovartisのCEOはFTに対して、Googleの支援によって開発される血糖値測定や自動焦点調節機能を備えたスマート・コンタクトの市場は年間100億ドルから10年後には500億ドルにも上るだろう(アメリカの糖尿病患者数は増加を続けている)と述べた。

Googleの血糖値測定センサーとワイヤレス・チップの研究はマスコミに大きく取り上げられたが、本当に巨大な市場となる可能性が高いのは視力補正のスマート・コンタクトだ。もしGoogleが現在のデジタルカメラに備わっているようなオートフォーカス機能を備えたコンタクトレンズの開発に成功するなら、遠視、近視など目の焦点調節能力の障害の度合いに応じて、また読書や運転など用途に応じて多種類の固定焦点レンズを必要とする現在の不便が一挙に解消される。誰もが一種類のコンタクトレンズですむという理想的な解決策が得られる。

視力補正アイウェアは現在アメリカで100億ドルの市場となっている。Novartisとの提携でGoogleはこの市場で強力な地位を築くことを狙っているようだ。

〔日本版〕ラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリンがGoogleを語る―ヘルス分野は規制が重荷、手を広げすぎた方が実は効率的という記事で、ラリー・ペイジは「ヘルス分野は規制が煩瑣過ぎる。参入するするには苦労が大きい。私が長時間を費やしたいようなタイプの仕事ではない」と述べたため、Googleのヘルス医療分野に関する今後の戦略に注目が集まっていた。Googleは規制のクリアや販売、サポートという膨大な手間のかかる非テクノロジー的作業にリソースを費やすことを避け、十分なノウハウを蓄積したNovartisのような有力パートナーにそれを分担させるというアプローチを取ったようだ。

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剛体から軟体に変化し、狭い穴でもするりとぬけられるロボットをMITが開発

近未来のロボットは、映画「ターミネーター」のT-800 Model 101ではなく「ターミネーター2」に登場するT-1000みたいになるかもしれない。MITのチームが開発した相が変化する素材は、ワックスとフォームという平凡な材料を使用しているが、剛体から軟体まで随意に変わることができる。低コストのロボットにも使えるので、形を変える性質がロボット掃除機やロボット暗殺者などにも応用できるだろう。

この素材を作った機械工学と応用数学の教授Anette Hosoiは、教え子のNadia Chengやそのほかの研究者とチームを作っている。今後の可能性としては、たとえば、内蔵や臓器、血管などに形を自在に変えながら入り込んでデリケートな手術を行うロボットなどが考えられる。MITのニュースによると、倒壊した構造物の中に入って生存者を探すロボットもあり、ということだ。


クレジット: 制作–Melanie Golnick, MIT News; ビデオ素材提供–Nadia Cheng.

このプロジェクトはGoogleが買収したロボット企業、マサチューセッツ州のBoston Dynamicsで開発が行われている。最初それは、DARPAの助成金による化学ロボット(Chemical Robots)の研究事業で、狭いところへもするりと入り込める蛸のような能力のあるロボットの開発を目指していた。工学的レベルでの最大の課題は、ぐんにゃりとした軟体でありつつ、対象物にしっかり力を加えることのできる素材を作り出すことだった。それが可能であるためには、剛体と軟体とのあいだで相変化が可能な素材でなければならない。

このたびHosoi教授らが開発した素材はワックスを利用し、そこに加熱用のワイヤが血管のように通っている。加熱されると柔らかく、冷めると硬い。この構造には、剛体のときに受けたダメージを自動修復する利点がある。まさにT-1000のように、ロボットは平面状態から起き上がったり、深い傷でも治ってしまう。

この素材は、いわゆる液体金属ではないが、しかし研究者たちは、今後のバージョンではワックスではなく、半田や白鑞(しろめ)のような強度のある材料を使えるだろう、と考えている。T-1000も、原料は一種の石なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Microsoft、Red Hat、IBM等がGoogleのDockerコンテナ管理ツール、Kubernetesサポートで団結

今日(米国時間7/10)、MicrosoftRed HatIBMDockerMesosphere、 CoreOS、 SaltStackの各社はGoogleが開発したDockerコンテナのオープンソース管理ツール、Kubernetes プロジェクトに対する支持を発表した。

Dockerコンテナは最近、分散アプリケーションの開発と運営における標準的なテクノロジーになってきた。ここ数ヶ月で有力なクラウド・ベンダーがこぞってDockerをサポートしている。Docker.io自身もシリーズBのラウンドで1500万ドルを調達し、Dockerプラットフォームの拡充に務めている。

それでもDockerコンテナの利用にはかなりの困難が伴う場合がある。そこで1ヶ月前にGoogleはその巨大データセンターのインフラ上でDockerコンテナをサポートするKubernetesプロジェクトをローンチした。今日の発表に加わった各社は、それぞれ得意分野のテクノロジーでこのプロジェクトに貢献することを約束した。

「各社はそれぞれユニークなテクノロジー上の強みを持っている。Kubernetesが強力なオープンソースのコンテナ管理フレームワークになり、どんなクラウドでも、あるいはプライベート・クラウドやハイブリッド・クラウドでも作動するようわれわれは協力していく」とGoogle上級副社長、ウルス・ヘルツルは今日の発表で述べた。

コンテナはデベロッパーがさまざまな異なる環境のサーバや異なるクラウドににアプリケーションをインストールし、運用することを容易にするためのテクノロジーだ。そこでMicrosoftは、正確には、 Microsoft Open TechnologiesはLinux版KubernetesをAzureプラットフォームで提供していくことを約束した。Microsoftはまた別のDockerプロジェクトであるlibswarmもAzureでサポートする。

Red HatはKubernetesを自社のハイブリッド・クラウドでサポートする。IBMはコードを提供する他、Dockerエコシステム全般を支援し、「こうしたコンテナがエンタープライズ・レベルの適合性を持つことを確認し、Dockerコミュニティーがオープンな組織として機能することを助ける」という。

MesoSphere、CoreOS、SaltStackはそれぞれ自社のテクノロジーにKubernetesを組み込む。MesoSphereは昨年末にDockerのサポートを開始しているが、そのスケジューリングと管理機能をKubernetesのユーザーにも提供していく。私の取材に対してCoreOSチームが答えたところによれば、KubernetesにすでにはCoreOSのクラスタのバックボーンとなるetcdキーバリューストアが用いられているという。

全体として今回の発表はDockerプロジェクトにはこの上ない朗報となった。参加した各企業はすでに何らかの形でKubernetesを支援していたが、こうした形で公式にグループが結成され、エコシステムの構築に向けて協力が約束されたことはDockerの普及に大きな弾みをつけることになるだろう(同時にライバルのバーチャル化テクノロジーにとっては手強いライバルの出現を意味する)。

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インターネットテレビの総据え付け台数は10億台、2018には20億、Googleは二股デバイスAndroid TVで市場支配をねらう

Strategy Analyticsによる最近の調査報告によると、インターネットテレビの世界中の据え付け総台数は今や10億台を超えている。ここでの‘インターネットテレビ’という用語は、狭義の、インターネット接続機能のあるテレビ受像機だけでなく、Apple TVのようなセットトップボックスや、インターネットに接続するゲーム機やブルーレイプレーヤーなどもカバーしている。この総台数は4年後の2018年には倍増して20億台に達し、いわゆるスマートテレビが最も多い利用デバイスとなる。

セットトップボックスも成長を引っ張る。そしてGoogleが発表したAndroid TVは、テレビメーカーによる受像機内蔵と、消費者が利用するセットトップボックスの両カテゴリにまたがる。Googleは数年前に発表したGoogle TVがインターネットテレビの初挑戦で、今回は二度目だ。Google TVはSonyなども製品化したが、消費者の反応は鈍かった。そこでインターネットテレビのコンセプトをゼロから再検討したプロダクトが、Android TVだ。

Android TVはコンテンツを最優先し、YouTube、Netflixなどなどお好みのコンテンツプラットホームへのアクセスを消費者に提供する。アプリは二の次三の次となり、ゲームはあくまでもコンテンツの一環となる。しかしAndroid TVが他製品との競合上いちばん意識しているのは、インタフェイスの単純化と、これまでのテレビ受像機と変わらない安易で怠惰な使い方をそのまま温存することだ。

Strategy Analyticsの調査報告では、今のマーケットリーダーはApple TVで、2013年のマーケットシェアが約35%だ。GoogleとRokuが共に10%台だが、報告書は今後のGoogleの伸びを予想している。それはChromecastの成功と、この秋RazerやAsusから出るAndroid TVのボックスがもたらすであろう成長によるものだ。ただし、気軽に買えるお値段であることも重要だが。

結局のところGoogleはGoogle TVとChromecastから多くを学び、学んだことをAndroid TVにつぎ込んだのだ。今後数年間で上げ潮に乗れるかどうかは、価格と使いやすさ、この二点にかかっている。なんか、新しいテレビを買ったらAndroid TVもあった、というインストール努力ゼロの形が、いちばん理想的だ。 Chromecastの人気の原因も、その使い方の簡単さにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


漏洩文書は語る:Yelpは「Googleにコケにされている」と思っている

Yelp内部からTechCrunchにリークされた文書によると、Googleは検索結果を操作してYelpよりGoogle+のコンテンツを優先している疑いがある。Googleは米国内で行われた検索でのみ自社サービスを目立たせることで、Googleの反トラスト問題を審議中のEU規制当局の怒りをかわそうとしているとも、同文書は言っている。

情報筋によると、Yelp社内では以下ののスクリーンショットおよび調査結果が、Googleのやり方がフェアでないことを示すために出回っている。Yelpは最近、Googleに対するEUの反トラスト裁定案が甘いことを不服とする正式な異議申し立てに加わったと、New York Timesが報じており、私の情報源によると、これらの文書がその行動を引き起こした。

EU競争政策委員長、Joaquín Almunia

2013年の初めにGoogleは、同様の反トラスト問題で米国FTC[連邦取引委員会]と軽微な和解を成立させ、批判していた人々を失望させた。Google+等の自社サービスにトラフィックを誘導することは、違法と考えられていた。Yelpを含む原告団は、Googleがヨーロッパで容易に解放されることを望んでいない。

現在のEU反トラスト調停案は、ヨーロッパ競争政策委員長、Joaquin Almuniaが推している。これはGoogleが検索エンジンを使って、地元店舗紹介やショッピング情報サービスのライバルを妨げることに対する処罰や罰金を強制しないものだ。罰金は数十億ドルに上る可能性もあった。私はGoogle、Yelp双方からの、問題の文書に関する見解を待っている。

しかし、Googleが具体的にどう検索結果を操作して、ライバルを埋もれさせたのかは全くわかっていなかった。

以下の文書は、それを明らかにしようとしている。

米国からGoogle.comで “hotels sf” を検索した結果

サムネイルをクリックした時、検索結果の右下に表示されるGoogleカード.

まず、同じ検索(”hotels sf”)を、米国内のIPアドレスからGoogle.comで行ったものと、ベルギー国内からGoogle.beで行った2枚のスクリーンショットがある。ベルギーは、EUの反トラスト規制の拠点だ。上の米国Google.comの結果には、画面上方にGoogle+のレビューを含む黒いサムネールリストが目立つように置かれている。

リンクをクリックすると、右下の地図がある位置に、大きなGoogleコンテンツカードが開く。これが画面幅の約半分を占め、Google経由のホテル予約、Google Mapsによる道順案内、店舗のフォローやレビュー、および関連Google検索クエリ等へのリンクが書かれている。サムネールやGoogleコンテンツウィンドウ、Googleキーワード広告等の間に、画面サイズにもよるが、通常のオーガニック検索結果は殆ど表示されない。サムネイルリストは、Googleが調停に応じてから6ヵ月後に米国で登場した。

しかし、同じ検索をGoogle.bg(ベルギー)で行うと、サムネイルも大きなGoogleコンテンツカードも見ることがなく、ピンが何本か立てられたGoogle Mapsくらいだけで、オーガニック検索を邪魔するものは少ない。

米国からgoogle.be(ベルギーのサイト)、あるいはヨーロッパからgoogle.comで、 “hotels sf” を検索した結果

米国内にいる人なら、https://www.google.com/search?q=hotels+sfをクリックすれば米国の結果が、https://www.google.co.uk/search?q=hotels+sfをクリックすればヨーロッパの結果を見ることができる。

私の情報筋によると、Yelpはこれを、GoogleがEUの緩い調停が通過するまでの間、当局の前で検索結果を操作する様子を見せたくないためだと信じている。同筋によると、時にはヨーロッパのIPアドレスからGoogle.comで検索した場合でも、Google+等の自社サービスの売り込みが控え目になることもあり、Googleはヨーロッパで新しい表示フォーマットを意図的に隠そうとしていることが伺える。

「極秘」と書かれた第2の文書には、Googleの検索結果ページでユーザーがクリックした位置に関する、Yelpが実施したユーザー行動調査の結果が報告されている。

これによると、ユーザーがレビューを見ようとして、レストラン名と “yelp” という単語を一緒に検索した時、Googleが最初に返すのは、レストランのウェブページに、Google Placesのレビュー等のコンテンツが付加されたページ、「レビューを書く」ボタン、Google+ぺージへのリンク、およびGoogle Mapsのリンクだったというケースもある。ユーザーが探していたと想定される、そのレストランのYelpページは、2番目に表示された。

Yelp’s study findings

調査によると、サンフランシスコのレストランを探すために、”Gary Danko Yelp” を検索した人の約20%は、レストランウェブサイトのGoogle+が注入された検索結果をクリックしている。これは本来Yelpが得るべきものだと彼らは考えてている。

もちろん、少人数(故に信頼性の低い)の調査における40クリックのうちいくつかは、結果の順番にかかわらずGary Dankoのウェブサイトに飛ぼう決めた人であり、だまされわけではない。Googleがどのように、Google+注入済ウェブサイトをYelpの前に表示していているかを見るには、“Samovar Tea Loung Yelp”を検索すればよい(米国内のみ)。

Yelp’s conclusions and allegations based on the study

Googleの典型的抗弁は、ユーザーが欲しがっている情報を早く渡すためにリンクではなく答えを提供している、というものだ。EU規制当局にとっての問題は、Googleが自社サービスの検索結果をライバルのオーガニック検索結果より優先することが、果たしてユーザーへ親切なサービスなのか、反トラスト法違反なのかである。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ここ数日中にAndroidデバイスからChromecast に画面ミラーリングできるようになる

Googleは今年の/Oデベロッパー・カンファレンスでAndroidデバイスからChromecastへの画面のミラーリングをデモした。今日(米国時間7/9)GoogleはすべてのChromecast接続可能なデバイスにこの機能が提供するアップデートを発表した。

これでGoogle CastもAppleのAirPlayなみの機能となる。

画面ミラーリングが可能になると、“Cast Screen”オプションが専用アプリのナビゲーション・メニューに追加される(アプリはGoogle Playストアからダウンロードできる)。Nexusの場合はクイック設定メニューに表示されるので、いちいちChromecastアプリを開く必要がない。

I/OのステージでGoogleはAndroidデバイスに接続したプロジェクターからGoogle Earthを投影するというデモを行っていた。画面ミラーリングはAndroidデバイス上で作動するあらゆるアプリで有効なはずだが、アプリの開発者が必ずしもChromecast互換性をサポートしているとは限らないので、すべてのアプリの画面がミラーリングできるわけではないだろう。

今回のアップデートはベータ版で、Googleによれば、Samsung、HTC、LGその他のメーカーの一部のデバイスにここ数日のうちに提供されるという。Chromecastアプリのバージョンは1.7となる。これは相当に役立つ機能だが、アップデートが全員に行き渡るには少々時間がかかる。しばし忍耐して待て。

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Googleマップがついに距離計測ツールをサポート

Googleマップのデスクトップ版にちょっとした便利な機能が追加された(TNW)。 マップのどの部分でもいいから右クリックしてメニューを開くと、メニューの一番下に「距離を測定」というオプションが表示される。

続いて距離を測りたい場所を次々に左クリックしていくと軌跡が追加される。出発点からの合計距離は最後の点に表示される他、左上の検索窓の一番下にも表示される。ジョギングやハイキングの計画を立てたりするのに便利なのはもちろんだが、マップの上に一筆書きでお絵かきするのにも使える。

試してみると、北アメリカの上に宇宙からレーザーでTechCrunchのロゴを描くには7888.36kmが必要だとわかった。2048年ごろには月にレーザー砲を設置して広告を描く会社ができているだろうから、その見積もりを取るのに使えそうだ。

〔日本版〕日本語版Googleマップでも「距離測定」はサポートずみ。始点、終点を含めてどの点もシングルクリックで削除、ドラグして移動ができる。表示を消すには右クリックで「測定を消去」を選択する。途中の点同士の距離は表示されないが、経路には距離の目盛りが表示される。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


アナログ時代のコンサートビデオ1万本あまりをYouTube上のMusic Vaultサービスとして提供

YouTubeが新たに音楽サービスを立ち上げた、というわけではないけど、でもこれは音楽ファンにとっては、やはり良いニュースだ。Music Vaultという新しいサービスが、同社(Wolfgang’s Vault)がこれまでため込んだ13000本のライブビデオを、YouTubeから提供することにした。 それには、The Who、The Rolling Stones、Bob Dylan、The Grateful Dead、James Brown、Bruce Springsteen、それにインディーのDeer Tick、St. Vincent、Fleet Foxesなどのコンサートも含まれている〔元の音源はすべてアナログのビデオテープアーカイブ、デジタル化に際して音は完全にリマスタリングしている(意外と良い音)〕。

Music Vaultが数か月前にスタートしたときには1000足らずのビデオがあるだけだったが、今ではそれに12000が加わり、今後も増えると言っている。一部はコンサートの完全録画だが、ほとんどはコンサートから切り取った一曲だけのビデオだ。

このサービスは、週替りのプレイリストを提供する、と言っている。またYouTube向けの新しいビデオや、“本日のフィーチャービデオ”も提供する。DaytrotterPaste Magazineとの提携で、そのほかのビデオも提供していく。

“何千本ものビデオテープのデジタル化とミキシングとリマスタリングに2年間を要した。この膨大な宝物をYouTubeのみなさんと共有できることになって、とても誇らしく感じる”、とMusic VaultのコンテンツエディタBill Antonucciが言っている。

Music Vaultのオーナー企業はオンラインの音楽“思い出の品々”ストアWolfgang’s Vaultだ。同社のConcert Vaultでこれまですでに、有料会員制でさまざまな録画を提供していた。それがYouTube上のMusic Vaultサービスに変身したのは、広告収入の方が確実な収益源になる、と判断したからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleのDart言語がECMAの標準規格になる

Googleのプログラミング言語Dartが、 ついにECMAのスタンダードになり、ECMA-408というキャッチーな〔皮肉!〕お名前をいただいた。ECMAは日常あまり目にしない名前だが、あなたが今これを読んでいるブラウザも、このページの一部をECMAscriptの処理系を使って表示しているのだ。つまりECMAの規格に準拠しているJavaScriptを、公式の場ではECMAscriptと呼ぶ。ECMAは過去に、JSON、C#、Office Open XML形式、CD-ROMの各種仕様などの規格も策定している。

DartのチームとチームリーダーのLars Bak (JavaScriptエンジンV8を作ったデンマーク人のプログラマ自転車競技の選手ではない)は、彼らの言語がv.1.0をリリースできるまでの安定に達したと確信して、言語の標準化作業をECMAに持ちかけた。数日前にECMAはDart言語の仕様を公式に承認したが、それはDart 1.3がベースで、今日(米国時間7/8)からGoogle+上で共有される。

ECMAの公式規格になったことによって、Dart言語をめぐるより活発なエコシステムが作られることが期待される。仕様が標準化し安定すれば、いろんなところが処理系を作りやすくなり、彼らにとって“動く標的”という不安がなくなる。

Dartの作者たちはこの言語を汎用言語とみなしているが、ライブラリの現状などから見ると、いちばん向いているのはWebアプリケーションの開発だ。ただしまだ、GoogleのChromeですらDartをデフォルトでサポートしていない。Dartを試してみたいデベロッパは、Dartの処理系を載せた特殊なバージョンのChromeを使うか、またはDartをJavaScriptにコンパイルしてから動かすしかない。でもBakの話では、ChromeがDartを標準でサポートするようになるのは、もうすぐのようだ。公式の言語規格にもなった今日からは、そのほかのブラウザのベンダや多くのデベロッパが、Dartにあらためて注目するだろう。

ECMAの規格はバージョン1.0だが、先月のGoogle I/OにおけるBakの話では、次期バージョンには列挙型(enum)や、 deferred loading、それに少なくともベーシックな形でのasyncのサポートが含まれるという。これら新しい拡張言語仕様とそれらをサポートしたDart処理系は、年末までにDartチームが制作する予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


GoogleのDart言語がECMAの標準規格になる

Googleのプログラミング言語Dartが、 ついにECMAのスタンダードになり、ECMA-408というキャッチーな〔皮肉!〕お名前をいただいた。ECMAは日常あまり目にしない名前だが、あなたが今これを読んでいるブラウザも、このページの一部をECMAscriptの処理系を使って表示しているのだ。つまりECMAの規格に準拠しているJavaScriptを、公式の場ではECMAscriptと呼ぶ。ECMAは過去に、JSON、C#、Office Open XML形式、CD-ROMの各種仕様などの規格も策定している。

DartのチームとチームリーダーのLars Bak (JavaScriptエンジンV8を作ったデンマーク人のプログラマ自転車競技の選手ではない)は、彼らの言語がv.1.0をリリースできるまでの安定に達したと確信して、言語の標準化作業をECMAに持ちかけた。数日前にECMAはDart言語の仕様を公式に承認したが、それはDart 1.3がベースで、今日(米国時間7/8)からGoogle+上で共有される。

ECMAの公式規格になったことによって、Dart言語をめぐるより活発なエコシステムが作られることが期待される。仕様が標準化し安定すれば、いろんなところが処理系を作りやすくなり、彼らにとって“動く標的”という不安がなくなる。

Dartの作者たちはこの言語を汎用言語とみなしているが、ライブラリの現状などから見ると、いちばん向いているのはWebアプリケーションの開発だ。ただしまだ、GoogleのChromeですらDartをデフォルトでサポートしていない。Dartを試してみたいデベロッパは、Dartの処理系を載せた特殊なバージョンのChromeを使うか、またはDartをJavaScriptにコンパイルしてから動かすしかない。でもBakの話では、ChromeがDartを標準でサポートするようになるのは、もうすぐのようだ。公式の言語規格にもなった今日からは、そのほかのブラウザのベンダや多くのデベロッパが、Dartにあらためて注目するだろう。

ECMAの規格はバージョン1.0だが、先月のGoogle I/OにおけるBakの話では、次期バージョンには列挙型(enum)や、 deferred loading、それに少なくともベーシックな形でのasyncのサポートが含まれるという。これら新しい拡張言語仕様とそれらをサポートしたDart処理系は、年末までにDartチームが制作する予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


長年腕時計嫌いだったぼくがAndroid Wearスマートウォッチを常用したくなった理由

今年のGoogle I/Oはいろんなプロダクトの寄せ集めみたいで、しかもその多くは早くて今年の終わりごろでないと可利用にならない。でも、来た人がいちばん知りたかったのはAndroid Wearのことだ。Googleのそのスマートウォッチ用オペレーティングシステムはほとんどAndroidそのものだから、デベロッパは比較的容易にアプリを作れると思うが、でもその現状の姿は、Google Nowのいろんな通知をユーザの手首に持ってくるためのシステムだ。

ぼくのスマホにはかなり前からGoogle Nowがあるけど、Wearのウォッチをしばらく使っていると、こいつはまさに、Google Nowのための専用機だ、と思えてくる。というか、Nowをこんなに身近に感じるのは、スマートウォッチの上で使うようになってからだ。Androidの上では以前から、かなり出しゃばりの、よく目立つアプリだけど、じっくり付き合うようになったのはウォッチに載ってからだ。

もちろんAndroid Wearには、スマートフォンからの通知もすべて来る。対話的な通知でもWearはなんとかこなせる。でも、スマホの通知が全部ウォッチに来るのはやり過ぎだ。嬉しいことに、通知がウォッチに来てもよいアプリをユーザは指定できるが、でもAndroid Wearの断然便利な機能といえば、Google Nowへの容易なアクセスなのだ。

今では誰もがGoogle Nowを知ってると思うが、でもそれをスマホの上で使うのと、手首の上で使うのとでは、基本的な違いがある。情報を正しいタイミングで伝えてくれるのはどちらも同じで、仕事中ならそろそろ家に帰る時間だと教えてくれるし、誰かとのアポイントがあるなら、そろそれそのために出かけろ、と教えてくれる。空港にいたら、搭乗ゲートを通るためのバーコードを表示する。これらの情報はすべて、スマホにも提供されるのだけど、腕時計の上だと、情報へのアクセス性、というか情報の利便性が、ぐんと高まるのだ。

もちろんそれは、Google Nowが正しいときにかぎるけど、だいたいいつも正しい。Nowが提供する情報の種類はかなり多いし、今でも新しい情報やカードが増え続けている。中には、スマホでは意味があるがWearの上では無意味な情報、たとえば検索の履歴などもあるが、しかしそんな情報は腕時計には来ないから大丈夫だ。

ただし、Nowは正しくてもWearが正しくないとがある。たとえば天気予報のカードを間違えてスワイプして画面からなくしてしまうと、それを取り戻すのが難しい。それはWearというオペレーティングシステムのUIの問題点の一つだが、ぼくを実際に困らせる唯一の問題でもある。ウォッチの小さな画面上でのカードの操作を、もっと簡単容易にしていただきたい。

Google NowはGoogleのいろんなサービスを一箇所に詰め込んでいるのだが、Wearにもそんな感触がある。それは、Androidとそのエコシステムから学んだこと、プラス、進歩した音声認識、プラス、まったく新しいデザインのデバイスだ。

そんな新しいデバイスのシステムが、Google Nowをユーザの手首へ持ってくる。それは、一見つまらないことのように思えるかもしれないけど、現実の使い心地としては、スマートウォッチ上のGoogle Nowほど便利なものは、今の世の中に、ちょっとほかにない。それだけに200ドルの価値がある、とまでは言えないにしても、Wearを一週間も使ってみれば、これからも使い続けたいという気持ちになってしまう。何を隠そう、ぼくなんか、もう10年以上、腕時計不使用の人間なのだ。

数か月後からGoogleは、MicrosoftやApple、それに数社のスタートアップと、スマートウォッチで競争することになる。でも、Google Nowみたいにユーザのことをよく知っているアプリを他社が作るのはたいへんだろう。だからiWatchがよっぽどすごい・すばらしい製品でもないかぎり、スマートウォッチの競争では、Google Nowのおかげで、Android Wearがかなり有利だろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))