Googleが麻痺障害者に10万台のHome Miniを寄贈

Googleが今朝のブログ記事で、脊髄の損傷などで麻痺症状を抱えている人びとのための介護支援団体Christopher & Dana Reeve Foundationとパートナーして、10万台のHome Miniを寄贈すると発表した。このニュースが発表された米国時間7月26日は、全米障害者法(Americans with Disabilities Act、ADA)の成立29周年の日にあたり、この法は1990年のまさにこの日に成立した。

この音声アシスタントデバイスを使ってみたい障害者や介護者は、フォームに申し込む必要がある。資格は、米国内に居住していることのみだ。

Googleの音声コントロールデバイスは依然認知度が浅いから、今回の寄贈作戦はそのためのパブリシティ対策でもある。こんなデバイスでその日のニュースをチェックしたりスマートホームデバイスをオン、オフすることは、健常者にとっては比較的どうでもいいことだが、重度な障害者にとっては違うかもしれない。

同社は今日のニュースを、CDR財団のアンバサダーであるGarrison Redd(ガリソン・レッド)氏の話で肉付けしている。彼にとって、この50ドルのデバイスは何をもたらしたか:

「2020年パラリンピックの重量挙げアメリカチームのメンバーとして毎日練習に励んでいるが、Miniはアラームや、スケジュール管理、そして買い物リストにも使っている。音楽はモチベーションをすごく高めるから、MiniでSpotifyのプレイリストを聴いて自分に活を入れてから練習を始めている」。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Alphabetはスマートフォン市場の逆風を認めハードウェア新製品の発表を匂わす

Googleの親会社であるAlphabetの2019第1四半期は、主に広告収入の過小によりウォール街を落胆させた。また、ほとんどすべての選手たちに影響を与えたスマートフォンのグローバル市場の不調のせいもあって、ハードウェア部門も苦しかった。

CEOのSundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は、昨年秋のPixel 3Pixel 3 XLに続く同社のスマートフォン系列を指して「逆風が収まらないまま年を越した」と述べた。確かに彼の言うとおり同社はハードウェア部門を独立させてからまだ日が浅いが、同時に彼はまた、今後のイノベーションへの明るい希望も述べた。

「5Gとフォルダブル(折り畳み式スマートフォン)には今後も大きな期待が持てるし、それらはAndroidの重要な活躍の舞台でもある」、と決算報告で彼は語った。Androidのフォルダブルに関しては、そのUIの設計でGoogleが重要な役割を担い、サムスンの最近遅れが発表されたフォルダブルでも密接に協働している。

CFOのRuth Porat氏のコメントもピチャイ氏とほぼ同様だが、将来についても暗示した。「第一四半期の結果はスマートフォンの高級機の全市場的な不調を反映しているが、しかしGoogleアシスタントを実装したHome製品の好調は喜ばしい。とくに良いのはHome HubとMiniデバイスだが、ハードウェアチームは5月7日のGoogle I/Oカンファレンスで新しい発表をするようだから、それも楽しみにしていただきたい」。

上で「スマートフォンの高級機の不調」とあえて言っているのは、中級機ならという思惑があるからだ。その噂のミドルレンジ機のPixel 3aは、来月のI/Oでデビューするらしい。もしかしたらこれによって、Pixelの売上が持ち直すかもしれない。

ピチャイ氏がとくに言及したのは、同社が最近オープンした「キャンパスとエンジニアリングハブ」だ。苦境のハンドセットメーカーHTCで大きな買い物をした結果、Googleの台北R&Dセンターは同社のスマートフォン事業の拠点になるだろう。また彼はAmazonと競合するHome製品、とくにMiniとHubについて、ハードウェア部門の明るい材料、と言った。

彼はこう語る。「Google Homeとアシスタント製品だけを見れば、これまでも良くやっている。市場で勢いがある。グローバルで見れば、弊社はこのカテゴリーにおけるマーケットリーダーだ」。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Ikeaのスマート電球はAmazon Alexa, Apple Siri, Google Assistantから操作できるようになる

Ikeaのスマート電球が、この夏から声の命令に応じるようになる。同社のスウェーデン語のプレスリリースは、スマート照明製品系列のTrådfriが、Amazon Alexa, Google Assistant, そしてAppleのSiri/HomeKitに対応する、と述べている。

現在、Trådfri製品はリモコンやアプリから操作するが、家にあるどんなデジタルアシスタントからでも使えるとなると、そのスマート電球はテクノロジー愛好家たちも魅力を感じる。しかも世界28か国340店を抱える世界最大の家具店であるIkeaは、スマート照明を大量の見込み客に訴求する能力をすでに持っている。

Ikeaは、お客に買うつもりのなかったものを買わせてしまう能力で悪名高いから、たぶんTrådfriも価格を安く設定して衝動買いを誘うだろう。家具を買い換えたり家の模様替えをする人なら、なおさらだ。Trådfriのゲートウェイ(コントローラー)は今$29.99、PhilipsのHueの$59.99の半分だ。電球そのものは、$14.99から。

Ikeaは、小売企業でありながらVC部門GreenTechを持っているが、自社製品としてのスマートホーム製品を今後数年間は次々と出していく、と言っている。でもIkeaは世界的な知名度と人気があるから、ここがスマートホーム製品として出すものは、少数のマニア向けではなく、今後の消費者向けIoT製品の、グローバルスタンダードになってしまうかもしれない。Billyが、本棚の世界的定番になってしまったように。

Ikeaのスマートホーム製品部門のトップBjorn Blockが、今日の発表声明で言っている: “ネット上の複雑で高価なものをすべて、家庭向けの製品にすることが、わが社のチャレンジだ。そしてわが社の製品が市場の他の製品と確実に併用できるようにすれば、人びとのニーズの充足にさらに一歩近づくことになり、さまざまなスマートホーム製品と容易に対話できるようになる”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

AppleがAmazon Echoの競合製品を開発中との噂

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iOS 10の登場で、Appleはスマートホーム界にその名を刻むこととなった。サードパーティ製品に対して、Homekitの機能を提供することで下準備を進めていた同社は、シンプルな名前のHomeアプリという形で、ようやくセントラルハブを確立した。Homeアプリを使うことで、ユーザーはスマートデバイスごとのアプリをインストールしなくても、コントロールパネルからデバイスをモニタリングしたり、操作したりできるようになった。

もちろん、同アプリの成功は、全てAppleのハードウェアの普及度合いにかかっている。理想的には、Homeユーザーは2つもしくは3つのデバイスを持っていれば、その機能を最大限利用することができる。まず、自宅にいるときに様々なデバイスをコントロールするためのiPhoneがひとつ、そして、ユーザーの位置に応じてON・OFF切り替えを行う電灯やエアコンのように、ジオフェンシングを利用してスマート家電を操作するデバイスがふたつめにあたる。

その一方で、常に待機状態にあるApple TVがホームハブとして機能することで、ユーザーは家にいなくとも家電を操作することができる。これこそ、スマートホームというコンセプトの最大の売りだ。しかし、家に置いておけるApple TVや予備のiPadを持っていない人についてはどうだろうか?

噂によれば、AmazonがAlexaを利用して実現したように、AppleはSiriをスマートホーム戦略の中心におき、Amazon Echoの対抗馬にあたる、先進的な音声認識テクノロジーを使ったスマートホームハブの開発にあたっているという。TechCrunchのiPhone 7レビューで触れられていた通り、Appleは最近明らかにSiri周りの戦略を強化しようとしており、数年前にNuanceとの協力をやめて社内のチームを拡大し、もっと強固なSiriを開発しようとしている。

このようなデバイスが完成すれば、Appleが長年あたためてきた音声アシスタントの魅力を増大させることができるだけでなく、公の場で自分の携帯電話に話しかけることを気にとめるような、自意識過剰なユーザーをも巻き込むことに寄与するだろう。そして、ユーザーは、メールの読み上げや天気予報のチェックなど、通常のスマートアシスタンス機能はもちろん、スマートホームデバイスまで音声操作できるようになると思われる。

Bloombergによれば、Appleのスマートホームハブプロジェクトは、数年前からスタートしており、ようやくR&Dからプロトタイプの段階へと移ろうとしている。Appleは、Amazonの種々の製品や、同じ名前のGoogle製品との差別化のため、最新のスピーカーやマイクを搭載しようとしているようだ。さらに同社は、顔認識を含む、デバイスとのインタラクションの方法についても色々と試しているようだ。しかし、その他の点も合わせ、現時点では実際の製品がどのようなものになるかは分からない。

また、どうやらAppleは、機能の一部を直接Apple TVの新しいバージョンへ組み込むことも考えているようだ。これにより、昨年販売が開始された、リモコンに音声操作機能を組み込んだモデルがようやく見捨てられることになるかもしれない。

もしも噂が本当で、実際に製品が市場に出れば、Appleにとっては久しぶりの新しい主要製品ラインの誕生となる。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Appleが「Home」を発表:すべてのHomeKit対応デバイスを一つのアプリでコントロールする

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今日のWWDC2016で、Appleの上級副社長であるCraig Federighiは同社のIoTプラットフォーム「HomeKit」に対する大型のアップデートを発表した。そのビックニュースとは、家庭にあるデバイスをコントロールできるアプリをApple自身が開発するというものだ。

今後、ユーザーは一つのアプリだけを使って照明を調節したり、玄関のモニターをチェックしたり、ガレージを開閉したりすることができる。これは大きなニュースだ。

AppleがiOS 8と同時にHomeKitを発表したのは2014年のことだった。それ以降、「モノのインターネット」業界には沢山のアプリやデバイスが誕生し、すべてモノを束ねるソリューションが多く存在するようになった。HomeKitの「Home」は、その目標に向かう最初のステップとして相応しいものに見える。

今後Homeを利用すれば、HomeKit対応のすべてのデバイスを、たった一つのアプリからコントロールすることができる。照明、サーモスタット、ガレージのドアなどがその例だ。このアプリは複数のアクションにも対応しており、一つのボタンを押すだけで複数のデバイスを操作することも可能だ。例えば、「行ってきます」というボタンを押せば、Homeが照明をオフにしてサーモスタットの電源を落とし、そしてアラームもセットするという具合だ。

この新しいアプリはiPadやApple Watch向けにも公開される。

[原文]

(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Twitter /Facebook

TC Disrupt:ザッカーバーグ、「Facebook Homeを改良中。Instagramその他ソーシャル・コンテンツをロックスクリーンに追加する」

サンフランシスコで開催中のTC DisruptカンファレンスでFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグはFacebookはFacebook HomeのロックスクリーンにInstagramやサードパーティーのソーシャル・コンテンツを追加するように改良中だと述べた。

同時にザッカーバーグはさきごろ公開されたAndroid向けFacebook Homeランチャーが「期待したほど急速には普及していない」ことを認めた。ザッカーバーグはまた「現在Facebook HomeはGoogle Playストアを通じて配布されているが、将来はFacebookから直接ダウンロードできるようになる」と述べた。

現在Google PlayストアではFacebook Homeアプリはダウンロード数が100万から500万にランクされている。最初の1ヶ月ではわずか100万ダウンロード程度だったし、 アプリをプレインストールしたHTCの専用スマートフォンを販売するなど当初は熱心だったAT&Tのようなキャリヤのパートナーもすぐに興味を失った。ヨーロッパではフランスのキャリヤ、Orangeが予定されていた専用スマートフォンを発売前に中止してしまった。

今日のインタビューでマイク・アリントンが「Homeは失敗だったと思うか?」と尋ねたのに対してザッカーバーグは「チャットヘッドのように人気が出た機能もある」と答えた。

Facebook Homeは同社が当初期待したほどの成功は収めていないが、すぐに引っ込めるつもりもなさそうだ。「私はやがてユーザがFacebook Homeを好きになると思っている」とザッカーバーグはいう。

これはFacebookがいかにモバイル体験の向上と拡張に野心的であるかを示すものだ。モバイル・トラフィックの拡大はFacebookの売上に直結するのだからそれも当然だろう。「今年の第2四半期には月間アクティブ・ユーザー総数 11億人に対して6億9900万人モバイル・ユーザーがあった」と今日のインタビューでザッカーバーグは明らかにした。このモバイル・ユーザーこそFacebookの売上の急増を支えている。8月にeMarketerが発表したレポートによれば、今年Facebookは世界のモバイル広告売上の16%を占めるだろうという。昨年に比べると10%ポイントの急増だ。

InstagramをFacebook Homeのロックスクリーンに加えるというモバイル重視の姿勢をみると、買収した他のモバイル系サービスのコンテンツもやがてHomeに連携、表示されることになりそうだ。またサードパーティーのコンテンツと連携させていけば、Homeがインターネット・コミュニケーションの新たなプラットフォームとなることを助けるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


FacebookはHomeアプリのカスタム・ロックスクリーン機能をメインのAndroidアプリに移植―Homeは消えていく?

AndroidスマートフォンをいわゆるFacebook Phoneに変えるアプリ、Facebook Homeがリリースされてから4ヶ月経った。ところが今日(米国時間8/1)のアップデートで、FacebookはHomeの重要jな機能をメインのアプリに追加した。

つまりHomeをダウンロードしなくてもHomeの機能の好みの部分が通常のアプリから利用できるようになる。Homeの機能は徐々にメインのアプリに移し替えられることになりそうだ。

この移行の最初の対象となったのが、Androidのデフォールトのロックスクリーンを置き換えてFacebookのニュースフィードの記事と写真を表示するHomeのカバー・フィードだ。

これまでもHomeの他の機能を無効にしてカバー・フィードだけを使うことはできたが、それでもHomeをダウンロードしてインストールする必要があった。今後はその必要がなくなる。

まだメインアプリに移植されていないのがHomeという名前の元になったHomeランチャーだ。これはAndrodi OS のコア機能とインタフェースをFacebook中心にドラスティックにカスタマイズし、送信元ユーザーの顔丸写真が浮かぶメッセンジャー通知システムがシステムのいたるところで有効になる。

もっともこのChat HeadsはHomeをダウンロードしなくてもFacebook Messengerアプリに組み込まれているのでそちらから有効にすることもできる。つまりHomeの主要機能でメインのアプリに移植されなかったのはそもそも不評だったランチャーだけということになる。

アップデートは今日から開始される〔日本版では現在まだ公開されていない〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+