2020年版iPhoneは画面内指紋センサーを採用か

Bloomberg(ブルームバーグ)の最新記事によると、Apple(アップル)は画面内指紋センサーを開発しているらしい。ただし、来週発表されるであろう新iPhoneには間に合いそうにない。おそらく使用されるのは2020年か、もしAppleのサプライヤーが納期を満たせなければ2021年になるかもしれない

Samsung(サムスン)、Huawei(ファーウェイ)などの最新Androidスマートフォンを触ったことのある人なら、画面内指紋センサーはすでに実用化されていることを知っているだろう。端末をアンロックしようとすると、画面に指紋アイコンが表示されている。あとはふつうの指紋センサーと同じように、指をアイコンに押しあてれば端末はアンロックされる。

2017年、アップルはiPhone Xに指紋認証のTouch IDに代えてFace IDを導入した。しかしどうやら同社は、再度Touch IDを加えてユーザーの選択肢を増やそうとしているらしい。

2018年の全iPhoneモデルと、最新モデルのiPad ProはすべてFace IDを使用している。しかし今でもTouch ID内蔵デバイスは、iPad AirやMacBook Proなどいくつか販売されている。指紋センサーは画面とは別のボタンとして組み込まれている。

ブルームバーグは、将来のiPhone SEに関する日経の報道にも触れている。アップルは低価格のiPhone SEを発売する可能性があるという。

SE後継といっても、デザインは以前のiPhone SEではなくiPhone 8がベースで、画面サイズはiPhone 6、6s、7、およびiPhone 8とおなじ4.7インチになるようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

iPhoneハッキングは中国政府によるウイグルのムスリム攻撃の疑い

この2年半、iPhoneをハッキングするために多数の多数の悪意あるウェブサイトが作られてきたと Googleが発表したことをTechCrunchは先週報じた。

この問題に詳しい情報源はこうしたサイトの一部はウイグルのムスリムをターゲットとしており、国家的背景があったと考えていることをTechchCrunchはつかんだ。おそらくは新疆ウイグル自治区のムスリムコミュニティに対する中国政府の攻撃の一環だという。

そうであれば、近年繰り返されてきた中国政府によるムスリムマイノリティ迫害の新たな例だ。国連人権理事会が「ウイグルで100万人以上のムスリム住民が不当に拘束されている」として北京政府に強く抗議したことを先週 WSJが報じたところだ。

iPhoneをハッキングするための悪意あるサイトを発見したのはGoogleのセキュリティ専門家だが、これまで誰をターゲットとしているのか明らかでなかった。

Googleが発見したサイトは訪問してページを開くだけでサーバーが訪問者のデバイスをハッキングし、ユーザーの活動をモニタリングを行うマルウェアを埋め込むブービートラップ式攻撃を行うという。ひとたび感染するとiPhoneのソフトウェアに無制限のアクセスが可能となり、攻撃者はユーザーのメッセージ、パスワード、位置情報などをほとんどリアルタイムで知ることができるようになる。

この攻撃を可能にしたiOSの脆弱性についてGoogleがAppleに密かに警告したため、 同社はiOS 12.1.4のアップデートで修正したという。この攻撃が行われたのは今年2月だったが、明らかになったのは先週だ。

こうした悪意あるウェブサイトへの訪問者は「少なくとも2年間にわたって毎週数千人いた」とGoogleは述べている

米国時間9月1日、Forbes(フォーブス)も我々の記事を受けて、 このハッキングの事実を確認した。iPhoneだけでなく、AndroidやWindowsのユーザーもターゲットだったという。この攻撃は当初Googleが発表したよりはるかに広範にウイグルの住民をターゲットとしたものとフォーブスの記事は示唆している。

被害者は悪意あるサイトへのリンクを開くよう誘い込まれる。サイトがユーザーのデバイスに読み込まれるとマルウェアに感染してしまう。これはスパイウェアを仕込むためによく用いられるテクニックだ。

TechCrunchが取材した情報源によれば、マルウェアを含むサイトはGoogleにインデクシングされるため、ウイグル住民だけでなく、Google検索から偶然サイトを開いたユーザーのデバイスにも感染するという。このためFBIはGoogleにこうした悪意あるサイトを検索結果の表示から削除するよう要請した。

Googleの広報担当者は公表された事実以上のコメントを避けた。 FBIの広報も報道に対して「肯定も否定もしない」方針だと述べた。

これらのサイトは訪問しただけで無差別にユーザーが被害を受ける「ウォーターホール攻撃」であるため危険度が高かった。ブログ記事を公開した後、Googleは「なぜサイト名などの詳細を発表しなかったのか?」と一部から批判された。またGoogleはこの攻撃を行った容疑者についても沈黙している。

Appleはこの件についてコメントを避けた。ニューヨーク市の中国領事館に対してメールでコメントを求めたがこれにも回答がない。

アップデート:フォーブスの記事を受けて関連する部分を補足した。

画像:Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

悪質ウェブサイトを利用して数年間もiPhoneが秘かにハックされていたことが判明

Googleのセキュリティ研究者たちは、ユーザーが訪問すると、これまで公表されていなかったソフトウェアの欠陥を悪用してユーザーのiPhoneをこっそりハックする悪質なウェブサイトを複数見つけた。

GoogleのProject Zeroが米国時間8月29日の午後発表したブログ記事によると、それらのウェブサイトはこれまで何も知らぬ被害者たちが毎週何千人も訪れて「無差別攻撃」にやられている。

Project Zeroのセキュリティ研究家Ian Beer(イアン・ビア)氏は「ただそのサイトを訪れるだけで、悪者サーバーが訪問者のデバイスを攻撃し、攻撃に成功したらモニタリングを行うプログラム片を埋め込む」とコメントしている。

彼によると、それらのウェブサイトはこれまで「少なくとも2年以上」iPhoneをハッキングしていた。

研究者たちが見つけた悪行の連鎖は5種類あり、それらは12のセキュリティ欠陥を利用していた。そのうち7つは、iPhone内蔵のウェブブラウザーであるSafariと関係があった。その5種類の攻撃連鎖により犯人は、最高のアクセスと特権のレベルである「root」アクセスを入手した。そうすると犯人は、一般ユーザーには近づけない特殊な機能にもすべてアクセスできるようになり、悪質なアプリをインストールして、所有者への通知も同意もないままiPhoneを制御できた。

Googleの分析によると、アプリのセキュリティ欠陥、いわゆる脆弱性を利用して犯人は、ユーザーの写真やメッセージを盗み、ユーザーの位置をほぼリアルタイムで追跡できた。その埋め込まれた悪質なプログラムは、デバイス上にユーザーが保存しているパスワードのリストにもアクセスできた。

実害があったのはiOS 10から現在のiOS 12までのバージョンだ。

Googleは2月にAppleにこの脆弱性を教え、被害がひどく、しかも長期にわたっているから、できるだけ短期間で修復しユーザーにアップデートを提供すべきだと推奨した。通常この種の被害ではソフトウェアデベロッパーに90日間の猶予が与えられるが、Appleは事態が深刻なため1週間という期限を設けた。

そしてAppleは6日後に、iPhone 5sとiPad Air以降のiOS 12.1.4のアップデートを発行した。

ビア氏によると、今現在、別のハッキング作戦が展開されていることもありえる。

iPhoneとiPadのメーカーは、セキュリティとプライバシーに関してきれいな話ばかりしてきた。最近ではiPhoneのroot特権を密かに奪うようなバグの発見者への報奨金を100万ドルに増額した。年内に発効するこの新しい報奨金ルールによると、Googleはさしずめ数百万ドルぐらいもらえるかもしれない。

Appleのスポークスパーソンはまだコメントをくれない。

関連記事:アップルがバグ報奨金プログラムを拡大し最大1億円に

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

iPhoneのカメラをリアルタイム絵文字映像マシンに変えるアプリ

iPhoneには魅力的なコンピューター画像処理機能がいろいろあるが、デベロッパーのGabriel O’Flaherty-Chan(ガブリエル・オフラハーティ-チャン)氏が作った新しいアプリは、そのパワーをクリエイティブに使う方法を示すものだ。Emojivisionは、世界が絵文字だけで出来ているのように見える。

この無料アプリ(2.79ドルのアプリ内購入で追加の絵文字パックを使える)は、iPhoneのカメラセンサー入力をアプリのカラーパレットの要素に分解し、絵文字のサブセット(アプリ内でテーマにそって選ばれる)から最も近いものを見つけて、画像を再構築する。60fpsで動くのでほとんどリアルタイムで絵文字画像を見られる。

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アプリは自撮り写真を撮ることも、iPhoneのフォトギャラリーの写真を使うこともできる。解像度を変えて、絵文字画像の精細度を変えることもできる。これは、誰かの顔をリアルに表現するものではないが、友達に見せるのは楽しいし、ちょっとしたソフトウェアエンジニアの作品でもある。

同氏はこれまでにも注目すべきモバイルソフトウェアを作っている。Apple WatchでプレイできるPokémon Yellowもそのひとつ。現在は大規模なリアルタイム戦略ゲームを開発中。「No Man’s Sky」のように手続き的に生成された世界が舞台だが、リアルタイム対戦要素に焦点を当てることで、非常に魅力的で進化的なアプローチで資源を集めて帝国を拡大していく。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

来月、Appleはカメラ3台のiPhone Proを投入、16インチMacBook Pro、新AirPodsなども

Apple(アップル)は恒例の秋の新モデル発表イベントに向けて準備を進めている。われわれにつかんだ情報では9月10日だということだが、まだ正式な発表はない。Bloomberg(ブルームバーグ)は今年のイベントでAppleがお披露目するハードウェアのプレビュー記事を掲載した。

既存のiPhoneに新モデルが登場するのは当然だが、XSの後継機種はiPhone Proとなる。このモデルではメインカメラが3台となり、広角レンズが追加される。スタンダーモデルではiPhone XRがリニューアルされ、2台目の光学ズーム機能つきカメラが追加される。内容はTechCrunch記事に準じており、我々の推測が裏付けられたかっこうだ。

iPhone Proにはカメラ以外にも多数のアップデートが投入されるが、外観はメインカメラ部分を除けば現行XSとほとんど変わりない。Qi規格ワイヤレス充電がサポートされるため、その規格のケースに入っていればAirPodsのワイヤレス充電も可能になる。出先で長時間AirPodsを利用する場合たいへん便利だ。

iPhoneといえばゴージャスな光沢感が特徴だが、新しくマットフィニッシュのモデルも出るようだ。Face IDは認識される角度が広がる。また防水性能も「飛躍的にアップ」するということだ。またガラスの傷耐性も改善される。

来月のイベントで発表されるかどうかはまだわからないが、Appleは今年の16インチ以上のディスプレイを搭載するMacBook Proを投入する。Bloombergによれば、ディスプレイの大型化にもかかわらず新型のベゼルにより全体のサイズは現行15インチモデルとほぼ同様だという。また防水性能が強化され、ノイズキャンセル機能が追加された現行モデルより価格帯が高い新型AirPodsが準備されている。

iPadに関しては今年AppleはiPad Proをカメラやパフォーマンスなどの点でフレッシュアップするはずだが、基本的な外観、能力は変わらないはずだ。エントリーモデルのiPadは9.7インチから10.2インチにディスプレイが大型化される。こちらもベゼルのスリム化とハードのホームボタンの廃止によってフォームファクターは変化しないだろう。ただしBloombergの記事にはこの点についての解説はない。

Apple Watchもアップデートされる。昨年発表されたケースのデザインは変わらないが、新しい素材、フィニッシュが用意される。watchOS 6のアップデートでチタンとセラミックのケースが導入されるはずだ。

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今後予定されている他のアップデートには、メインカメラの3D化や5Gのサポートが含まれる。来年はHomePodスピーカーも後継機が出るはず。サイズも小さくなり、何より価格が現在の300ドルから大きく値下げされるはずだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

期待の新クレカApple Cardが米国でスタート、Appleからの購入は3%キャッシュバック

米国時間8月20日、Apple(アップル)はしばらく前から情報が流れていた新しいクレジットカード、Apple Cardをローンチしたことを発表した。対象は 当面米国在住のiPhoneユーザーとなる。

Apple Cardの申し込みはiPhone上のWalletアプリから行う。Apple Cardはオンラインの申し込みが完了するとすぐにApple Payで支払いに利用できる。チタン製の物理的カードが届くのを待つ必要はない。

支払い処理はGoldman Sachs(ゴールドマン・サックス)とMastercard(マスターカード)が担う。Apple CardはMastercardが利用できる場所ならどこでも、通常のクレジットカードとしても、Apple Payの支払い手段としても利用できる。カード利用でポイントを付与するサービスはユーザーに人気があるが、Apple Cardの場合はポイントではなくストレートなキャッシュバックとなる。これはApple Payを利用するユーザーに特に魅力的だ。Apple Pay以外の支払いでは1%であるのに対し、Apple Payを利用した場合は2%のキャッシュバックが与えられる。

さらにAppleから各種のプロダクトを購入した場合3%のキャッシュバックがつく。Appleで高額のショッピングする予定があれば誰でも加入したくなるだろう。

キャッシュバックはApple Cashのアカウントに振り込まれるが、Apple Cashに登録していない、ないし利用したくないユーザーの場合、Apple Cardのアカウントに月単位で記帳される。

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Apple Cardは利率、手数料についても透明性が高い。年会費、キャッシング・サービス、限度額超過利用、支払い遅延などにかかる費用はべてゼロだ。 分割払利息のAPR(年率)はユーザーの信用状態によって12.99%から23.99%までとなる。ユーザーに請求される手数料、利息はアプリの計算シートに色つきで表示されるのでわかりやすい。

たとえば、レストランで支払いをするとiPhone上のカードはオレンジ色になる。映画その他エンターテインメントの支払いはオレンジとピンクになる。

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Apple Cardの大きな特徴はiPhoneに統合され、その能力をフルに生かせる点だ。

WalletやApple Cashと同期できるのはもちろんだが、 ユーザーはiMessageを通じてサポートを受けることができ、カードを利用した場所をマップ上にピンポイントで表示できる。

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一般公開に先だって一部のユーザーはApple Cardを試用していたが、本日のローンチで3%のキャッシュバックがApple自身のプロダクト以外にも拡大されることが発表された。

Appleでは3%のキャッシュバックをUberとUber Eatsにも適用するとしている。また3%キャッシュバックを受けるマーチャントの範囲は今後さらに拡大されるという。またApple Payは近くUber Cashと同様にUberの支払いにも利用できるようになる。

ただしチタン製の物理的カードを利用した場合のキャッシュバックは1%だ。

Appleではプライバシー保護が強力であることもこのカードのメリットの1つだとしている。 Apple自身はユーザーがどこでショッピングしたかを知らず、Goldman Sachsもデータをマーケティングや広告などの目的でサードパーティと共有し、あるいは販売することはない。

物理的カードの表面にはカード番号などの情報が一切印刷されていない。情報は磁気ストライプに格納され、アプリを通してのみアクセスできる。カード利用の際にサインも必要ない。

Apple Cardは当面iPhone 6(iOS 12.4)以降を所有する米国在住ユーザー向けに発行される。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アップルは非接触型の学生証の導入をさらに多くの大学に拡大

米国の新年度である9月を控えて、Apple(アップル)は米国時間の8月13日、iPhoneの「Wallet」(ウォレット)アプリを利用した非接触の学生証を、さらに多くの米国の大学に導入することを発表した。その結果、10万人以上の大学生が、iPhoneまたはApple Watchとして学生証を携行できるようになる。利用範囲は、食事や軽食代金の支払い、学生寮やキャンパス内の施設といった建物への入場など、かなり幅広い。

今回新たに採用を決めた大学としては、クレムソン大学、ジョージタウン大学、テネシー大学、ケンタッキー大学、サンフランシスコ大学、バーモント大学、アーカンソー州立大学、サウスダコタ州立大学、ノーフォーク州立大学、ルイバーグ大学、ノースアラバマ、チョウワン大学が挙げられる。

以前から利用していた大学は、デューク大学、オクラホマ大学、アラバマ大学、テンプル大学、ジョンズホプキンス大学、マーシャル大学、マーサー大学だ。Appleが、この非接触型学生証の計画を最初に発表したのは、2018年のWWDCだった。その後、昨年の10月から上記の大学で初めて配備を開始した。

このデジタル学生証は、学生の身分証明書として機能するだけでなく、学内での購買に対する支払いにも使える。たとえば、カフェテリアでの食事、学内の書店での教科書や文具の購入などが賄える。非接触のIDを使って建物に入場したりすることは、大学のキャンパスでもだいぶ一般的になってきた。Appleの学生証を使えば、入場カードを毎回リーダーに通さなくてもドアを開けることができる。

大学の学生証をサポートすることは、Appleが物理的な財布を置き換えようとしている取り組みの1つの側面に過ぎない。同社は、デビットカードやクレジットカードから、交通カードやポイントカード、チケット類まで、Walletに追加する機能をサポートしている。さらに、Apple Pay Cash(アップルペイキャッシュ)によって、紙幣を追加することまで可能にしている。そして今、独自のクレジットカードを導入して、Apple製品のショッピングや、Apple Payでの支払いに対してキャッシュバックしようとしている。

「iPhoneとApple Watchを使い、かつてないほど便利にキャンパス内を動き回って活動できる学校を増やすことができるのをうれしく思っています」と、Appleのインターネットサービス担当副社長であるJennifer Bailey(ジェニファー・ベイリー)氏は、学生証のサポート拡大に関する声明の中で述べている。「学生たちが、この機能を気に入っているのは間違いありません。私たちのパートナーとなっている大学によれば、導入以来、全国のキャンパスで、学生は、iPhoneとApple Watchをタップすることで、125万食を購入し、400万回以上ドアを開いたということです」。

今回の発表の中でAppleは、キャンパスにおける認証とモバイルアクセスに関するソリューションプロバイダーとして、CBORD、Allegion、HIDの各社をサポートすることも表明している。そうした会社のシステムを利用可能とすることで、すでにそれらを導入している他の学校に対しても、Appleは今後容易に食指を動かすことができるようになったわけだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

iPhoneの四半期売上が鈍るもウェアラブルは順調に伸びる


予想どおり、米国時間7月30日に発表されたApple(アップル)の第3四半期決算で、ハードウェアの売上に関する数字は悲喜こもごものものとなった。Appleは、引き続き、そのリソースの多くをサービスとコンテンツにシフトし続けている。

現にApple TV+には10億ドル(約1085億円)も注ぎ込んでいる。とはいえ、iPhoneの販売台数は減っているものの、ハードウェア面ですべての状況が芳しくないというわけではない。

ウェアラブルが顕著に大きく伸びているのだ。この部門の当四半期の売上は、前年同期の37億ドル(約4016億円)から55億ドル(約5970億円)に増進している。これには、新しいAirPodsの登場が少なからず貢献している。ワイヤレスの充電機能を備えながら、AirPowerという充電用のパッドが発売前にキャンセルされてしまったモデルだ。

「ウェアラブル部門は非常に好調です」と、ティム・クック氏は今回の発表で語った。「他の人が、おそらくあきらめかけたときでも、私たちはそれに注力し続けてきました」。

AppleのCFOであるLuca Maestri(ルカ・マエストリ)氏は、ウェアラブル部門の収益だけでも、フォーチュン200社に含まれる企業1社分の収益に相当するだろうと指摘している。

一方、iPadの売上は前年同期に比べて8%増えている。Macの売上も11%増加した。そして同社が最も注力しているサービス部門は、13%の増加だった。

「これは、第3四半期としては、これまでで最高の結果です。サービス部門の過去最高の記録的な収益と、ウェアラブル部門のさらに加速しつつある伸び、iPadとMacの力強い売上、さらにはiPhoneを取り巻く動向の改善によるものです」と、クック氏は今回の発表を含むプレスリリースで述べている。「こうした結果は、当社のすべての地理的なセグメントにわたって有望なものであり、今後の展望についても自信を持っています。カレンダー年での2019年の収支は、当社のすべてのプラットフォームにおいて、新しいサービス、いくつかの新製品が登場することにより、ワクワクするようなものとなるはずです」。

現時点では、iPhoneに関する楽観的な見方は、一般的なものとは言えない。iPhoneの売上高は、この四半期には前年同期に比べて減少しているからだ。具体的には、2018年の第3期には295億ドル(約3兆2022億円)だったものが、2019年第3期には259億ドル(約2兆8114億円)になっている。この結果iPhoneは、カテゴリーとしてAppleの全収益の50%を切ることになってしまった。過去何期かの四半期は、世界市場の全体的な停滞に、中国での予想よりも低い売上が追い打ちをかけ、iPhoneの売上は減少傾向にある。

これはつまるところ、中国の経済成長の鈍化の結果なのだ。実際のところ、Huawei(ファーウェイ)を除いて、中国での動向に抵抗できるようなメーカーはほとんどなかった。ところが、この難問を抱えたスマホ最大手のAppleも、米国内での売上は上昇している。それは、果敢な価格戦略が功奏したのと、海外で政治的な逆風にさらされてる同社に対して、愛国心からの購入の機運が高まったからだろう。

関連記事:アップル4〜6月期決算はサービス部門が前年同期比13%増の1.24兆円、予想は下回る

今回の発表で、クック氏は中国に関しては、楽観的になるだけの兆候がいくつか見られると述べた。「私たちの大中華圏での業績については、少し補足させていただきたいと思います。会計年度で2019年の上半期と比べて、大幅な改善が見られています。為替変動分を除けば、成長路線に戻っているのです。私たちは、中国でのiPhoneのビジネスに関して、過去2期の四半期と比較して、明らかに良い前年比の数字を得ています。そして、すべてのカテゴリーにおいて、パフォーマンスは継続的に向上しているのです」。

もちろんAppleは、今年後半には新しいiPhoneを発表する予定だ。ただし、それらの新製品が、売り上げを伸ばすのに十分な効果を発揮するかどうかはまだわからない。5Gは今後1年間で、スマートフォンの売上を増進するための重要なファクターとなることが予想されている。しかしAppleは、2020年まで、5Gを提供することはないとされている。

同社は最近、Intelのモデム部門を買収することも明らかにした。より多くのコンポーネントを自前で製造するためだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

2020年のiPhoneは3モデルすべて5Gサポートか

アップル関連の噂に強いMing-Chi Kuo(ミン・チー・クオ)氏が「2020年に発売される3種類のiPhoneはすべて5Gをサポートする」と予測するレポートを発表した。郭氏はTF International(天風国際証券)のアナリストで、これまで数々の予測を的中させた実績がある。これ以前にクオ氏は「2020年のiPhone各モデルはサイズが新しくなり、OLEDディスプレイの5.4インチ、 6.7インチのハイエンドモデル、同じく OLED採用の6.1インチ標準モデルの3種類が準備されている」とするレポートを書いている。

クオ氏は以前のレポートでは3モデルのiPhoneのうち「2種類のみが5Gをサポートする」と予測していた。しかし今回のレポートでは高機能のAndroidが市場に氾濫しつつあることにより、Appleはすべての新モデルで5Gをサポートすることで対抗することにしたと述べている。また同氏はApple(アップル)がIntel(インテル)のモバイルモデムチップ事業を買収したことにより、5G化を助ける大きなリソースを手にしたことを認めている。

MacRumorsにリークされたクオ氏の投資家向けレポートにはこう述べられている。

2020年のiPhoneは3機種すべてが5Gをサポートするものと考えている。その理由は以下のとおりだ。

  1. Intelのモバイル通信の基盤技術を買収したことにより、Appleは今や5G化のために以前よりはるかに豊富なリソースを得た。
  2. 我々は2020年に5GをサポートするAndroidスマートフォンの価格が249ドから349ドル程度に下落するものと予測している。この価格帯もAndroidはSub-6GHz(6GHz未満の帯域)のみサポートすると考えられる。しかし重要なポイントは2020年には消費者がスマートフォンに5G機能を必須と考えるようになることだ。そうであればはるかに高価格なiPhoneはどうしても5Gをサポートして消費者だけでなく、キャリアの関心を引きつける必要がある。
  3. 5G化はAppleのARエコシステムの拡大にプラスに働く。

クオ氏のレポートは、2020年のiPhoneはすべての米国向けモデルがmmWave(ミリ波)とSub-6GHzの周波数帯域をサポートすると述べている。これらは5Gを実現する2つの異なった規格だ。AppleがSub-6GHzのみサポートする(従って価格が安い)5G iPhoneを中国市場向けに投入するかどうかは今のところ不明だ。

mmWaveは最速の5Gと期待されており、電波が輻輳する都市エリアには向いている。しかし、ミリ波は直進性が高く光に近い特性のため、モバイル接続に用いるには高度なテクノロジーが必要だ。都市部以外の地域ではsub-6GHzと呼ばれる周波数がもっと低い帯域が用いられるものと考えられる。いずれの規格も現在の4G接続より高速だが、ミリ波帯が最速だ。

Appleは2020年の5G iPhone各モデルではQualcomm(クアルコム)のモデムチップを利用する。ただしIntelのモデムチップ事業を買収したことにより2021年モデルでは独自の製品を採用することになると予想されている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アップルがiOS 13、iPadOS 13のベータ版を一般公開

iOSやiPadOSが今後どうなるのか誰でも試してみることができるようになった。Apple(アップル)は先ほどiOS 13、iPadOS 13の最初のベータ版を一般公開した。

これらのOSはモバイルデバイスの2大陣営の一方であるiPhoneとiPadに搭載される。このバージョンは.現在デベロッパー向けに公開されているベータとは異なり、99ドルの有料デベロッパーアカウントを取得する必要がない。ただしあくまでベータ版だということに留意すべきだろう。

正式な安定版が公開されるのは今秋これまでの例だと9月だが、それまでの間もベータ版は数週間ごとにアップデートされる予定だという。一般のユーザーに実際の環境で利用してもらいフィードバックを収集するのはバグフィックスに非常に効果的な方法だ。

いつものとおり、アップルの一般向けベータのアップデートはデベロッパー向けベータのアップデートと同期しているはずだ。アップルはiOS/iPadOS 13のベータのv2を先週公開したところだ。今回の一般向けベータはデベロッパー向けベータのv2とほぼ同内容と考えていいだろう。

ただしベータ版は普段メインで使っているデバイスにはインストールしないほうがいい。各種のバグが含まれていることに加えて、いくつかの新機能はまだ作動しない可能性がある。レアケースだが、相性によってはベータ版はデバイスを文鎮化することもないではない。

私はデベロッパー版ベータを使っているが、まだバグが非常に多い。開けないサイトもあるし、作動しないアプリもある。

万一作動しなくなっても仕事や生活に支障ないiPhone、iPadを持っていて、いち早くベータ版を試してみたいなら、インストール方法は次のとおりだ。アップルのベータサイトを開き、コンフィギュレーションプロファイルをダウンロードする(Apple IDとパスワードの入力を求められる)。このファイルはiPhone、iPadにベータ版を正式版のアップデートと同様にインストールするようを指示する。

コンフィギュレーションプロファイルはデバイス上のSafariから入手することもできるし、AirDropを使って転送することもできる。再起動して「設定」アプリを開く。9月の正式版ではこうした手続は不要で自動的にアップデートが行われるはずだ。このときにベータ用コンフフィギュレーションプロファイルを削除できる。

ここでiOS 13の新機能について簡単に復習しておこう。デザインの変更では暗めの場所で見やすいダークモードが目立つが、これ以外にも全アプリ共通で使い勝手、感触が改善されている。写真アプリではギャラリー表示が可能になり、写真やビデオのオープレイ、高度な編集も可能人なった。

新バージョンの重要な変更点の1つはプライバシー全般の強化とSigh in with Apple(アップルでサインイン)のサポートだ。これにより個人情報をサイトやアプリの運営者に渡すことなくアカウントが作れるようになった。サードパーティーがBluetoothやWi-Fiからバックグラウンドで位置情報などを入手しようとすると、警告のポップアップが出る。Look
Aroundという新しい機能はアップルのマップにGoogleのストリートビュー的な現場写真を追加する。これは今のところ一部の都市のみカバーしているが、3D表示可能なので試してみる価値がある。

メール、リマインダー、メッセンジャーをはじめアップル製アプリ多数アップデートされている。リマインダーには各種の操作を簡単に実行できるツールバーが新設された。メッセージではユーザーのプロフィール写真が表示できる、アニ文字やユーザー独自のミー文字を共有できるようになった。メールはヘルスケアアプリでは生理周期をモニターする機能が追加されている。またデスクトップパソコンのようにファイルを操作できるようになった。Safariではサイトごとの設定機能が強化された。その他iOS 13の新詳細はTechCrunchのこの記事(英語)を参照いただきたい。NFC(短距離無線通信)のサポートについてはこちらに詳しい。

今回始めてアップルはiPhone向けと別個にiPad向けOSを発表した。iPadOSのリリースにより大画面を生かした複数アプリの表示や高機能なスタイラス、Apple Pencilのサポートなどタブレット特有の機能の追求が可能になった。またパフォーマンス面でもSafariその他のアプリがmacOS同等の能力を備えるようになった。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

世界的なスマホ不況の中でiPhoneの落ち込みが激しい

スマートフォン業界にとって厳しい状況となっている。Sundar Pichai(サンダー・ピチャイ)氏は、「逆風」という言葉を使って、Pixel 3の売上を伸ばすことの難しさを語った。しかし、最新のCanalysのレポートは、もっと率直に、この状況は「急降下」だと表現している。

スマートフォンの出荷台数は、すでに6四半期連続で減少していたが、この第1四半期の報告も、やはりかなりひどい状況となった。Canalysによれば、全世界の総計では3億1390万台を達成したものの、それでも約5年ぶりに低い数字だった。

スマホ大手の中では、特にApple(アップル」の落ち込みが激しく、前年比で23.2%減となっている。やはりここでも、中国市場の影響が大きい。ただし、全体的な状況はそれほど単純なものでもない。

「これはiPhoneの歴史上、四半期間の減少として最大のものです」と、アナリストのBen Stanton氏は、今回のニュースについて述べている。「Appleにとって2番目に大きな市場である中国は、やはり厳しい状況だったというわけです。

しかし、問題はそれだけというわけではまったくないのです。下取りという手法を使っても、長くなっている消費者の買い替え期間を短縮させることができなかっため、米国でも出荷が落ち込みました。

ヨーロッパなどの市場では、Appleは需要を刺激するために値引きすることが多くなっています。しかし販売業者にとっては、これがある種のジレンマとなっています。というのも、消費者の目から見たiPhoneという高額なデバイスのプレミア感がぼやけてしまうことになるからです」。

理由はいくらでも挙げることができるが、結局行き着くのは、この業界がかかえる大きな問題ということになる。つまり世界的な経済の停滞と、長くなるユーザーの買い替えサイクルだ。iPhone XSは、前任機と比べても、かなり控えめなアップグレードだった。とはいえ、Stanton氏によれば、iPhoneは「第1四半期の終盤に回復の兆しを見せている」ということで、第2四半期には期待が持てる。

iPhoneのアップグレードに関しては、今年中に何が起こるのか、まだまだ予断を許さない状況にある。ただ、いろいろな状況から判断して、Appleが5Gに舵を切るのは2020年になると見られている。ティム・クック氏は、米国時間月30日の業績発表の際にも、これについては何も言及しなかった。明らかにしたのは、iPadの業績が好調であることと、Appleとしては今後もサービスに力を入れていくということだけだった。

アナリストたちは、5Gのようなイノベーションが切り開く可能性や、折り畳み式のスマホが低迷する市場を活気づけるのではないかという期待を強調しがちだ。しかし、業界最大手のAppleは、そうした面では明らかに消極的に見える。ハードウェアの急降下は、まだ続くのだろうか。

一方、Huawei(ファーウエイ)の業績は相変わらず頼もしい。同社によれば、前年比50.2%の伸びで、世界市場でのシェアは18.8%に達したという。しかし今後もその勢いが続くかどうかは分からない。Samsung(サムスン)や、Xiaomi(シャオミ)やOppo(オッポ)といった他の中国勢の携帯電話メーカーとの競争が激化しているからだ。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

アップルは2期連続の減収減益、iPhone売上大幅減でサービス強化打ち出す

現在のアップルのトップページ。お得感を打ち出すメッセージをトップページに出すのは、これまでの同社で見られなかった戦略だ。それだけiPhoneの需要が低下していることを示している

アップルは米国時間4月30日、2019年1〜3月期の業績を発表した。報告書のタイトルは「サービス収入が史上最高の1150億ドルに達する」としているように、iPhoneなどのハードウェアの売り上げは落ち込んだが、サービスやソフトウェアの収入が増えたことをアピールする内容だった。

売上高は、前年同期比5%減の580億1500万ドル(約6兆4630億円)のの減収で、内訳は製品465億6500万ドル(約5兆1890億円)、サービスが114億5000万ドル(約1兆2760億円)。純利益は、前年同期16%減の115億6100万(約1兆2880億円)ドルで2四半期連続の減益だ。iPhoneの販売不振が続いたことが主な原因と考えられる。

製品別の売上高は、iPhoneが310億5100万ドル(約3兆4600億円)と前年同期17%減、Apple Watchなどのウェアラブル端末などは30%増、iPadも22%増、Macは5%減となった。アプリ販売や音楽配信などのサービス部門は114億5000万ドル(約1兆2760億円)で16%増と、四半期ベースで過去最高を更新している。Apple Watch系は堅調な伸びを示しており、iPadは新モデルの投入により売上を伸ばしたと考えられる。

地域別の売上高は、北米と日本は依然好調で、それぞれ255億9600万ドル(約2兆8513億円)で前年同期3%増、55億3200万ドル(約6162億円)で前年同期1%増とプラスを維持したが、グレートチャイナ(中国や台湾など中華圏)では102億1800万ドル(約1兆1382億円)で前年同期22%減、中国・台湾を除くアジア地域が36億1500万ドル(約4027億円)で8.6%減、欧州も130億5400万ドル(約1兆4542億円)で21.5%減となった。

iPhone売り上げの大幅減は市場の予想どおりだが、純利益がアナリストの予想より伸びたことや自社株買いの効果などにより同社の株価は上昇した。iPhoneが売れないのでアップルの株価が下がるという現象は、もはや底を打ったのかもしれない。

iPhoneの買い換えサイクルが長期化する中、iPhoneの売り上げが落ちるのはいわば当たり前。ハードウェアのテクノロジーではここ数年、ファーウェイやサムスンの二番煎じになっている現状を考えると、ハードウェア依存から脱却するいいタイミングかもしれない。

決算の数字から想像すると、先日の発表会で北米や英語圏を中心とするサービスの発表が目立つ印象だったのは、大幅なテコ入れが必要だが、もはやテコ入れしても改善しない確率が高い中華圏よりも、堅調な北米の業績を維持・伸長させる戦略を採ったからだろう。

個人的に気になるのは、今後アップルがライバルひしめくアジアでどう戦っていくか。日本はかろうじて1%増の売上となったが、ほかの地域に比べると金額が1桁少ない。日本を中国・台湾を除くアジア地域に入れてしまうと2.9%減の減収だ。日本を除くアジア全体でiPhoneの需要が急速にしぼんでいる現状で、他言語に比べてローカライズやカルチャライズの手間のかかる日本向けのサービスをどれだけ充実させていく気があるのだろうか。日本国内も4月1日〜7日のBCNの売上ランキングでファーウェイ端末が1位になるなど、決してiPhoneが盤石なわけではない。

次期iPhoneは超広角レンズ搭載か

9to5Macが入手したApple(アップル)アナリストMing-Chi Kuo(ミン・チー・クオ)氏の最新レポートに、次世代iPhoneカメラの詳細が書かれている。同レポートは、iPhone XS、XS Maxの後継機種では背面にカメラセンサーが3つ搭載される、というこれまでの噂を裏付けている。

メインカメラと2倍カメラのほかに、Appleは超広角1200万画素レンズを追加するかもしれない。多くのAndroid端末がすでに超広角レンズを搭載していることから、Appleが第3のレンズを加えてユーザーの自由度を高めることは理にかなっている。

クオ氏は、Appleはカメラ穴に特殊コーティングを施してレンズを隠すだろうと考えている。たしかに、3つのレンズに狙われると不審に感じる人がいても不思議はない。

OnLeaksおよびDigitが以下の画像(特殊コーティングはない)を数カ月前に公開していた。

iPhone XRの改訂ではカメラが1つから2つに増えるだろう。Appleは2倍レンズをつけると私は見ている。

端末の前面に関して、Appleは自撮りカメラの大改訂を計画しているという。4層のガラスからなる既存のカメラセンサーを、5層のガラスに置き換える可能性がある。

Appleは、カメラの解像度も700万画素から1200万画素に増やすかもしれない。3機種とも自撮りカメラは新しくなるはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アップルがクアルコムと和解、6年間のライセンス契約で合意

長年続いてきたApple(アップル)対Qualcomm(クアルコム)の法廷闘争が 終結した。

2017年にAppleが「Qualcommが要求する特許のライセンス料金は高すぎる」と主張したことで、互いに相手を訴える巨額の訴訟が起きていた。AppleがチップにIntel製の採用動く一方、Qualcommはいくつかの国で特許権侵害訴訟に勝ち、それらの地域へのiPhoneの輸入を阻止した。

こうした中、両社はさきほど和解に達したことを発表した。これによれば、両社は世界各地で互いに対する訴訟をすべて取り下げることで合意した。

和解内容の詳細は明らかにされていないが、公表された主なポイントは次のとおりだ。

  • AppleはQualcommに特許料金の支払いを行う(金額は不明)。
  • 両社は6年間に及ぶ特許利用契約(最長2年間の延長オプションを含む)と同時に「複数年にわたるチップ供給」の契約を結ぶ。

これによりQualcommの株価は急上昇中だ。

画像:Bryce Durbin / TechCrunch

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

次期iPhoneは3眼カメラ搭載か

今年も投入されるであろう次期iPhoneでは、3眼カメラが搭載される公算が高そうだ。複数方面から伝えられるいくつかの噂が、2019年モデルに3眼カメラが搭載されることを示唆している。

Macお宝鑑定団Blog[羅針盤]が最初に伝えた「中国の信頼できるサプライヤー関係者の情報」によれば、6.1インチと6.5インチの有機ELディスプレイを搭載したモデルにて3眼カメラが搭載され、ベースモデルから差別化されるとしている。

このような多カメラ化がディスプレイサイズの大型化のきっかけになっている、という見方もある。Apple(アップル)関連の噂は常に不確定性がつきまとうが、同サイトの情報にはこれまで実績があるのも事実だ。

これらの情報より、数年前より1000ドルを突破したiPhoneが、さらに高くなるという予測も登場している。ただし、5G通信に対応したモデルは今年は間に合わないようだ。5G通信対応モデルは2020年以降の登場となるだろう。

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(翻訳:塚本直樹 Twitter

アップルが中国でiPhone XSを8000円強値下げ、需要低下のテコ入れか

Apple(アップル)は今週、中国で中核ハードウェア製品の価格を引き下げた。対象は、AirPods、Mac、iPad、そして何よりも重要なiPhone。このニュースを伝えたCNBCは、昨日同国が3%の減税を実施したのが理由だとしている。

しかし、多くの製品で値下げ幅はもっと大きく、iPhone XSでは500元(約8300円)と以前より6%近く安くなっている。おそらく値下げの理由は税の引き下げだけでなく、世界最大のスマートフォン市場でiPhoneなどの製品需要が停滞していることもあるに違いない。今年Appleは、予測に届かなかった利益の理由として、中国のiPhone需要低下を挙げていた。

同端末のQ1の売上は前年比15%減で、中国がその主役を演じた。さらにAppleは、Huawei(ファーウェイ)をはじめとする中国メーカーからの世界的競争にも直面している。HuaweiはiPhone、Samsung(サムスン)というトップライバルを相手に売上げランキングを急速に上げている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

次期iPhoneに双方向ワイヤレス充電とバッテリー容量アップの噂

MacRumorsが掲載した実績あるアナリストことミンチー・クオ氏の報告によれば、次期iPhoneでは双方向のワイヤレス充電機能(リバースワイヤレス充電機能)がサポートされる可能性がある。これはつまり、iPhoneから他のデバイスを充電できるということだ。

このようなリバースワイヤレス充電は、韓国Samsung(サムスン)の「Galaxy S10」や、中国Huawei(ファーウェイ)の「 HUAWEI P30 Pro」などですでに採用されている。

SamsungのBluetoothイヤホンは、この「PowerShare機能」でケースをGalaxy S10の背面から充電することができる。さらにQi(チー)規格に対応していれば、他のスマートフォンやアクセサリを充電することも可能だ。

さらに、Apple(アップル)はワイヤレス充電ケースの付属した「AirPods」の販売を開始している。もしかしたら、次期iPhoneではAirPodsの充電ができるかもしれない。

クオ氏によれば、このリバースワイヤレス充電機能はiPhone XSやiPhone XS Max、iPhone XRの後継機種のすべてに導入される可能性がある。

さらに、Appleは新機能の導入に備えてバッテリー容量を増加させるかもしれない。次期iPhone XSは20〜25%、次期iPhone XS Maxは10〜15%のバッテリー容量の増加が期待されている。ただし、現在もっとも駆動時間の長いiPhone XRの次期モデルでは、バッテリー容量は変化しないようだ。

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(文/塚本直樹 Twitter

次の稼ぎ頭を探すApple

Appleは常に進化し続ける会社だ。実際には、新たな製品カテゴリを発明したことはないのだが、手を付けた製品カテゴリを、より優れた、より賢いものにしてきたように常に思われている。そして、その製品の値段が高くても、人々に欲しい思わせる方法を開拓してきた。今日の(訳注:2019/2/18付)WSJによれば、AppleはiPhoneを収益モデルの中心に置かない未来像を探ろうとしているという。

このような変化は、iPhoneの需要が伸び悩んでいる状況の中、Appleが数年ぶりの収益の低下を報告したことによって引き起こされたもの。変化している中国市場の影響も大きいが、ユーザーのiPhone買い替え周期が長くなっていることも無視できない。そうした中、iPhoneの価格が1000ドル以上にまで上昇したことが、売上減につながった。

15%というiPhoneの売上減少は、もちろんAppleらしい収益報告ではなかったものの、年初に第1四半期の見込みが下がっていることを発表した時点で、すでに予測していたものだろう。もしも、このThe Wall Street Journalの記事が正しければ、すでにAppleは自らを次のフェーズに、おそらくはサービス業を中心とした会社に、移行させるための措置を取ろうとしている。

(参考記事:Apple lowers guidance on Q1 results, cites China trade tensions

そうだとすれば、それは、さまざまなタイプのハードウェアのデザインを再考しながら、その過程で一般的なデザイントレンドを頑固に拒否してきたという、この会社の伝統からの根本的な離脱を意味する。1970年代から1980年代にかけて、Apple Computerという名前だったころ、Steve JobsとSteve Wozniakは、まだほとんどの人がDOSプロンプトで仕事をしていたときに、GUIを備えたコンピュータを作った。

2000年代の初頭には、AppleはiPodという一種のMP3プレーヤーを発売し、iTunesというミュージックストアを開店した。iPhoneを発表する前年の2006年までには、Appleは4200万台以上のiPodと、8億5000万曲の音楽を販売した。衰退しかかった会社を強大な企業に変貌させたのは、まさにこうしたハードウェアとサービスの組み合わせだったのだ。

2007年にAppleがiPhoneを発表したとき、それがiPodの売り上げを減少させることは分かっていたはずだ。もちろん実際にそうなったわけが、それが論理的に進むべき方向だったのだから、何も問題はなかった。2008年にApp Storeを導入すると、もはやiPhoneは単体のハードウェア以上のものになった。それは、新種のハードウェア・サービスモデルであり、会社にとって途方もない富を生み出すものとなった。

iPadは2009年に登場し、その5年後の2014年にはApple Watchも加わった。それぞれ、それなりに健闘はしているものの、iPhoneの成功に匹敵するようなものは何も登場していない。アナリストは、前の四半期で、Appleが7100万台のiPhoneを販売したと推定している。そして、売上が減少したとされているのも、その同じ四半期のことなのだ。どんなものであれ、たった3ヶ月の間に、7100万個ものものを売るのは難しい。しかも減った結果がそれだと言うのだ。

次に来るのは、おそらくエンターテイメントとコンテンツの組み合わせ、そしてAR/VR、自動運転車、人工知能など、先進技術を活用したものになるだろう。そうした領域の中で、Appleがどの方向に進もうとしているのかは定かではない。しかし、最近の採用や買収によって、それらの方向が確かなものだということだけは分かっている。

(参考記事:Sorry that I took so long to upgrade, Apple

長い間、Appleがコンテンツ分野で派手な買収をするのではないかと噂されてきた。Appleの、インターネットソフトウェアおよびサービス担当上級副社長のEddie Cueは、昨年のSouth by Southwestの際、CNNのDylan Byersにインタビューを受けた。 そこでBuyerは、具体的にNetflixやDisneyのような資産を買う気はないのかとCueに尋ねた。それは、そうした大手のコンテンツ制作会社とApple TV組み合わせたらどうか、ということを暗に示していた。

Cueは、それらの2社はApple TVの素晴らしいパートナーである、とは述べたものの、そのような線で何かをコミットするには至らなかった。「一般論ですが、Appleは、その歴史の中で、これまで大規模な買収を行っていません」と、彼はAppleの立場を説明した。Appleとしては、現状でうまくいっているものを買うのではなく、未来がどこにあるのかを理解して、そこに到達するための何かを創り出したいと考えているのだと。

Apple TV自体は、他のデバイスほどの大きな成功を収めていないものの、サービスから得られる収入は着実に伸びている、ということは注目に値する。最新の決算報告によると、Appleは109億ドルのサービス収入を計上している。これは、前年比で19%増だ。それは、同社がその四半期全体として発表した843億ドルに比べれば、まだ小さい割合しか占めていないが、成長していることは間違いない。

それはともかくとして、Appleが他の製品によって、iPhoneで成し遂げたのと同じような成功に近づくことができるかどうか、誰にも分からない。しかしAppleは、その莫大な富にもかかわらず、どんな会社も過去の成功に頼るのは危険であることが分かっている。そこでAppleは先を見据えて、新たな血統を雇い入れ、できるだけiPhoneに依存しない将来を模索している。Grateful Deadがかつて歌ったように、「戻ることはできないし、立ち止まることも許されない。雷は避けられたとしても、稲妻には打たれるだろう」と知っているからだ。Appleはそのような運命を避けたいと望んでいる、そしてその道を切り開くのは、おそらくハードウェア、コンテンツ、そしてサービスの、何か新しい組み合わせだろう。

画像クレジット:Justin Sullivan/Staff/Getty Images

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

iPhoneの中国における苦難の真相はこうだ

先月Appleが四半期決算報告の修正ガイダンスを発表したとき、同社は不調の原因として中国を特定した。たしかに、iPhoneの売上は前年比で15%落ち込んだが、最近のIDCの調査によると、その下落に中国市場が果たした役割がよく分かる。

その新しい数字によると、同四半期の前年同期比では、中国における出荷がほぼ20%落ち込んでいる。Appleの今後の成長計画にとって重要な市場でこれだけの落ち込みは、相当大きな意味を持つ。市場の12.9%を占めていたデバイスが11.5%に落ち込んだのだ。先月Tim Cookは、この世界最大のスマートフォン市場における落ち込みの理由を、いくつか挙げた。

それらの中で、貿易をめぐる国際的な緊張や、中国経済の総体的な低迷は、Appleだけに影響しているわけではない。しかしスマートフォンの売上は、アップグレードサイクルの遅滞によって全面的に落ち込んでいる。多くのスマートフォンが、現用機で十分に良いから、なかなか買い換えようとしない。さらにまた、今年のXSはこれまでのアップグレードほどドラマチックでなかった。

そんな中でしかし、何かを物語っているのは、ネイティブのスマートフォンメーカーが好調なことだ。たとえばHuaweiは当四半期、23.3%伸びた。上昇気流に乗った企業が、Appleのシェアを食った、とも言える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

米国のiPhoneユーザーが昨年アプリに使った金額は平均79ドル、前年比36%アップ

Appleがデベロッパーにサブスクリプション(定期購読)ベースのアプリを推奨してきたことが、App Storeの売上に明確な影響を与えている。今週公開予定のSensor Towerの最新レポートによると、2018年に米国のiPhone 1台当たりに生み出された収益は、2017年の58ドルから36%増え79ドルだった。例によって増加の大部分はモバイルゲームによるもので、1台当り金額の半分以上を占めた。しかし、ゲーム以外で大きく伸びたカテゴリーがサブスクリプションベースのアプリだ。

iPhoneユーザーがアプリ内購入および有料アプリのダウンロードに使った金額は、2017年から2018年にかけて21ドル増えた。これは対前年比36%の伸びであり、2016年から2017年にかけて47ドルから58ドルになった23%増より高い伸び率だ。

しかし2018年の数字は、2015~2016年に33ドルから47ドルに増えたときの42%よりもやや低かった。

依然としてiPhone支出にモバイルゲームが占める位置は大きい。2018年に消費者がiPhone 1台あたりに使った金額79ドルのうち、56%近い44ドルがゲームだった。

しかし、この年のゲーム以外のカテゴリーの実績はさらに興味深い。

トップチャートの上位を占めたサブスクリプションベースのアプリは、さらに高い対年度比を記録している。

たとえばエンターテイメント・アプリの端末当たり支払い金額は82%増の8ドルだった。ライフスタイル・アプリも86%増の3.90ドルと大きく伸びた。

トップ5には入っていないが、健康&フィットネス・アプリに使用された金額は平均2.70ドルで2017年の1.60ドルから75%増えた。

トップ5にはほかに音楽およびソーシャルネットワーク・アプリが入り、どちらも22%の伸び率だった。

このデータから、サブスクリプションがiPhoneの消費者支出を増やす極めて大きな役割を担っていることがわかる。

このニュースに先立ち、AppleはiPhoneの売れ行きが鈍化していることを発表しており、売上を伸ばし続けるためにサービス事業を強化する必要に迫られた。これにはApp Storeのサブスクリプションだけでなく、Apple Music、Apple PayやiCloud、App Store検索、AppleCareなども含まれている。

サブスクリプションが普及するにつれ、Appleはシステムの悪用にも目を光らせていく必要がある。

たとえば、最近App Storeで卑劣なアプリがいくつか発見された。それらのアプリは紛らわしいボタンや隠されたテキスト、数日のうちに自動登録されるお試し、などの誤解を誘う策略でユーザーをだまし有料メンバー登録させていた。

後にAppleはこれらのアプリの一部を削除したほか、デベロッパー・ガイドラインを改訂してサブスクリプションの表示、運用を厳しく規定した。

AppleがApp Storeの適切な監視や、定期購読の過剰な利用を防ぐための境界設定を怠ると、ユーザーは新しいアプリのダウンロード自体を敬遠することになりかねない。どのアプリも長期的な料金徴収を目論んでいるとユーザーが考え始めるようならなおさらだ。

ユーザーを1回の支払いから毎月請求される方式へと切り替えさせるために、デベロッパーはもっと賢くならなくてはいけない。サブスクリプションの利点を正しく説明し、価値を高めるための特典も考える必要があるだろう。

しかし短期的には、今もサブスクリプションは、たとえiPhoneの売上が停滞していても、デベロッパーがApp Storeでいい稼ぎを得るための有効な手段に違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook