任天堂、マリオ・アミーボのシルバーエディションを発売

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Nintendoは儲かる商品を見つけるのがうまい。インタラクティブ玩具のアミーボ(Amiibo)はまさにそれだ。小さなフィギュアは発売当初からの人気を受け、いくつものスペシャルエディションが作られてきたが、Silver Editionはコレクター向けの金の成る木だ。Mario – Silver Edition AmiiboはMetal Marioをやや彷彿させるが、これは既存バージョンと同じプラスチック製フィギュアで、塗装技術によって豪華な金属光沢を見せている。

色が変わっても価格は変わらない ― このスペシャルエディションの希望小売価格は12.99ドルで、現行の標準フィギュア並み ― ただし、市場と稀少性が価格をつり上げることがあるのは他のフィギュアと同じだ。NintendoのAmiiboフィギュアの需要は高く少数生産品では特に著しく、欲しいものが手に入らず不満を募らせる消費者に向けて同社が声明を発行したほどだ。

このシルバーエディションは、Nintendoがこの製品の収集価値をできる限り利用しようとする意志の表れであり、これは最近同社がトレーディングカードに力を入れ、ビデオゲームの販売がまばらになっていることを踏まえれば十分理解できる。

今後もAmiiboをサポートするタイトルや機能がゲーム機に登場することは間違いなく、スペシャルエディションの波は当分続くだろう。私は彼らが早くAppleファンが既に知っていることに気付くことを切に願う:ゴールドが最高!

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

IPの価値を最大化する–任天堂がDeNAと組んでスマートデバイス市場に参入

ゲーム業界に大きな衝撃の起きる発表があった。任天堂とディー・エヌ・エー(DeNA)は3月17日、資本業務提携を実施すると発表した。

既報のとおりだが、両社はグローバル市場を対象にしたスマートデバイス向けゲームの共同開発・運営および、多様なデバイスに対応した会員制サービスの共同開発を行うという。

また両社の株式を持ち合うかたちで、第三者割当によりDeNAが保有する自己株式1508万1000株(発行株式数の10%、約220億円)を任天堂が取得。同時に任天堂が保有する自己株式175万9400株(同1.24%、約220億円)をDeNAが取得する。

同日開催された会見には、任天堂代表取締役社長の岩田聡氏、DeNA代表取締役社長兼CEOの守安功氏が登壇。提携の経緯について語った。

任天堂のIPの価値を最大化する

両社の出会いは2010年6月。DeNAが任天堂に対して、「Mobage向けにIPを供給してもらえないか」というオファーをしたところからスタート。以後交流を続けてきたという。

これまで1983年のファミリーコンピューター発売以降、ケータイ、スマートフォン向けゲームには目を向けずにゲーム専用機ビジネスを手がけてきた任天堂。プラットフォーム移行期が円高と重なり収支バランスを崩したこと、プラットフォーム移行自体がスムーズに進まなかったといったこともあったため、岩田氏は「スマートデバイスの普及により、ゲーム専用機ビジネスで様々なご意見、それもどちらかと言えば悲観的なご意見を頂戴することが増えてきた」と語る。

また音楽プレーヤーやカメラなどがスマートデバイスに飲み込まれてきたように、「ゲーム専用機もスマートデバイスに飲み込まれるのでは?」と言われる状況だとした上で、それらのデバイスと違って、「任天堂のゲーム専門機上で動くソフトの最大の供給者が任天堂自身である」と、ゲーム、コンテンツメーカーとしての強みを持っていると語った。

岩田氏はゲーム専用機ビジネスについて「未来を悲観していない」とした上で、自社の強みであるゲームソフトやキャラクターといったIPの価値最大化に向けてスマートデバイス向けのIP活用を決めたのだそうだ(2014年1月の経営方針説明会でもスマートデバイス活用に触れている、その延長ということだった)。

「テレビの存在しなかった125年前に創業した任天堂が、テレビを積極的に活用したのと構造的に同じ。様々な手段を柔軟に活用していく」(岩田氏)

だが、「かたくなに」と言って過言ではないほどスマートデバイス向けゲームからは距離を置いていた任天堂だ。岩田氏もそういった意見があることに触れた上で、「デジタルの世界ではコンテンツ価値が容易にデフレ化し消耗しがち。コンテンツの新陳代謝も激しく、寿命が短くなりがち。どうすればIPの価値を維持発展させながら、ビジネスができるか考え続けてきた」とその理由を振り返った。

黒子になっても構わない—DeNAをパートナーに選んだ理由

もちろん任天堂にスマートデバイス戦略で提携を持ちかける事業者は多かったのだそうだ。そんな中で2010年からコミュニケーションを続けてきたDeNAと組んだ理由は、「トップレベルのサービス構築、運営ノウハウにある」(岩田氏)という。

さらに、Q&Aセッションでは、繰り返し提案をしてきたDeNAの情熱、さらには「言葉は極端だが『黒子になって構わない』と言ってくれた。サービス開発に協力をいとわない。エース級人材を当てて頂けるというコミットメントがあった」(岩田氏)とその理由を付け加えた。

今回の発表では、任天堂がこれまで提供してきた会員向けサービス「クラブニンテンドー」に変わるデバイス間をまたぐ会員サービスを共同で開発するほか、共同でのタイトル開発について触れられたが、ゲームタイトルなど具体的な内容については、それこそ任天堂の人気IPの名前1つ出ない状況だった。ただしスケジュールについては、「少なくとも今年アウトプットがないスピードでは意味がない」(岩田氏)とだけ語っていた。

両社の役割については、IPごとに変わるものの、「多くの場合はフロントサイドが任天堂、DeNAがサーバサイドやバックエンドを担当する」(守安氏)ことになることが多そうだ。レベニューシェアなどもその工数により分配するということだった。

また岩田氏はスマートデバイスと並行して、任天堂がゲーム専用機ビジネスを継続することを強くアピール。そのため、ゲーム専用機とスマートデバイスで同一タイトルを提供しないこと、また新ハード「NX」について来年にも詳細を発表する予定であると説明した。同時にDeNAも、任天堂との提携だけでなく、オリジナルIPの提供を続ける。「これまでもDeNAは様々な会社とIPタイトルを作ってきた。そこは力を入れてやっていく。一方で自社IPへの思いも持っているので並行して進める」(守安氏)

射幸心をあおる課金、しない

会見の最後にはQ&Aセッションがあったのだが、そこで記者やアナリストから言葉を変えつつ2度質問があったのが、ソーシャルゲームなどにつきものだった射幸心の話題だ。2人の質問はざっくり言えば「子どもにも信頼されてきた任天堂が、射幸心をあおるような課金ビジネスをやっていくのか」ということだ。

これに対して岩田氏は「任天堂の納得しないままサービスを提供することはあり得ない。(DeNAと)両社が納得して提供するし、お客様が納得して頂けるようにする」と説明。アイテム課金については一律に否定する気はないとしつつ、「世の中で『ビジネスとして行き過ぎ』『子どもに提案していいのか』ということを任天堂IPで使うことは望まない」(岩田氏)とした。さらには、今回の提携を通じて「新しいビジネスモデルの発明ができたら最高」と語った。


NintendoがGame Boyのエミュレーションに関し特許を取得…モバイルや機上では合法的なエミュレータが可能に

USPTO(合衆国特許商標庁)が昨日(米国時間11/27)発表した特許情報によると、Nintendoは、同社のGame Boy系列のゲーム機を、そのほかのセッティング、たとえば航空機や列車の背もたれのディスプレイや、携帯電話などのモバイルデバイス上でエミュレートする技術に関して特許を取得した。正確にはこれは、旧特許の更新なので完全に新しい技術ではないが、Nintendoがその知財の在庫の一部を、同社製以外のさまざまなスクリーン上で再活用しよう(orさせよう)としていることは、非常に興味深い。

このパテントは特許の対象をエミュレーション技術に特定している。それは、あるハードウェアの機能を、別のハードウェア上でソフトウェアにより模倣して、オリジナルのゲームを別のハードウェア上でも楽しめるようにする技術だ。エミュレーションは従来、古いゲームをPCやMacやモバイル上でプレイするためにゲームファンのコミュニティがよく利用したものだが、このNintendoの特許により、Game Boyのゲームをエミュレートしたい者は、そのために同社が正規にライセンスするソフトウェアを使用しなければならない。〔航空会社等が勝手に無断でエミュレーションソフトを作って使うのはノー。〕

すでにNintendoの新しい機種、Wii、Wii U、3DSなどはエミュレータを内蔵していて、それらの上でSNESやNES(ファミコン)、Game Boyなどのゲームをプレイできる。今回の特許は、そういうエミュレーションデバイスの範囲を広げるものであり、主なターゲットはスマートフォンだろう。これまでも携帯各社は機器の強力な販促手段としてNintendoゲームのエミュレーションを求めてきたが、少なくとも昨日(きのう)までは同社は、前向きの態度を示さなかった。最近ではPokémonシリーズのスピンオフをiPhoneとiPadには提供してきたが、それすら、完全なポートではなかった。Square-EnixのFinal Fantasyシリーズ等とは違って。

iOS上のエミュレータはこれまで、Appleのアプリ査察官たちがその存在に気づけば消されていた。しかしNintendoからの完全に合法的なエミュレータの提供は、消費者たちの大きな関心を喚起するだろう。ただしNintendoは、この特許の旧特許においてもエミュレーションに対して特許という壁を築いただけであり、今日までの結果を見ても、自らがエミュレータを作って提供する、という話ではなさそうだ。サードパーティがNintendoに特許使用料を払ってエミュレータを作る、という線はありうるが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


本誌のライターたちが(このぼくも)Bayonetta 2をプレイした

本誌TechCrunchが今回新たに作ったTwitchチャネル(ゲームプレイの実況中継/録画ビデオ)が1時間後に立ち上がり、Bayonetta 2のプレイをストリーミングする。この、賛否両論騒々しいゲームは、一週間後に、Nintendo Wii U専用で発売される。

前作と同じくBayonetta 2でも、プレーヤーはこのゲームのヒロインBayonettaになる。彼女は魔女で、すごく単純化して言えば、パワーを自分の魔法のヘアから得る。彼女の、からだにぴったりフィットした衣装も、そのヘアでできている。プレーヤーがコンボを増やして強くなると、彼女の動きのパワーが強いときには衣装の一部が一時的に消えることがある。

そこで一部のゲーム評論家は、男子の性的嗜好に迎合するための安っぽい仕掛け、と酷評する。一方、ゲームの中でも女性が強くなった、と絶賛する人たちもいる。彼女はまるで、ビデオゲームのキャラクタのBeyoncéだ。評価は読者におまかせするから、再生中にチャットボックスにご自分の考えを書いてほしい。プレイしながら、できるかぎりお返事しよう。

アップデート: こいつは、楽しいね! ぼくたちの1時間半のプレイの録画を、下のビデオで見ることができる。

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NintendoはWii Uの売上3倍増でも損失を計上、ソフトの魅力で伸びてきたことをそろそろ自覚しないと…

Nintendoの四半期の結果が出た(WSJ紙による)が、主要なハードウェアの売上はいずれもあまりよろしくない。Wii Uの売上は3倍増したが、まだわずかに51万台だし、Nintendo 3DSは前年同期比で41%落ち込んで台数は100万に達しなかった。

Mario Kart 8のリリースがWii Uの売上を押し上げて前年同期比で3倍増になったが、Nintendoの家庭用主要ゲーム機の売上が100万台の半分という数は、良いニュースではない。

同社の全体的な営業損失94億7000万円(ほぼ9300万ドル)は、今年のクリスマス年末商戦に向けての大きなプレッシャーになる。なんとしても売上を回復しなければならないのだが、そのために同社はE3で人気キャラクタを主体とするゲームを数多くローンチした。また同社の玩具とゲームを組み合わせる試みであるAmiiboは、DisneyのInfinityシリーズなどにも似ているが、これにも期待がかかる。でも、最大の売上増大策は、主要ハードウェアWii Uと3DSの値下げだろう。

Nintendoは未だに、ゲームソフトでモバイル(既存のモバイルプラットホーム)に進出することをためらっているが、そのほかの抜本的な立て直し策を思いつくのは、ますます困難になりつつある。iPhone上のPokemonは絶対に成功すると、ぼくは確信している。Nintendo自身が、まだ間に合ううちに気づくことを、期待したい。

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任天堂、NFC内蔵のフィギュア、AmiiboをE3で発表―Wii U内でユーザーのキャラとして活躍

今日(米国時間6/10)、任天堂はE3カンファレンスのイベントで、 スカイランダーズディズニー・インフィニティに似た、ゲームと連携できるフィギュア、Amiiboを発表した。AmiiboにはNFCチップが内蔵されており、Wii Uコントローラーを経由してプレイヤーを代理するキャラクターとしてゲーム中に登場する。

ニンテンドー・アメリカの社長、Reggie Fils-Aimeはプレゼンで「Amiiboの投入でわれわれも『生きてプレイできるおもちゃ』のジャンルに’参入する』と語った。Amiibo以前にスカイランダーズとディズニー・インフィニティの開発チームはWii U向けのNFC機能を提供している。フィギュアに内蔵されたキャラクターのデータはユーザーがプレイするゲーム中にダウンロードされると同時に、ゲームの進行にともなってその履歴がフィギュアに戻されて記録される。

Amiiboを最初にサポートするのは今年のクリスマスに向けて発売されるWii Uゲーム、大乱闘スマッシュブラザーズになるという。それと同時にAmiiboのフィギュアも出荷されることになる。

それぞれのフィギュアには特有の能力があり、複数のゲーム内で使える。大乱闘スマッシュブラザーズとの連携は手始めで、多数のゲームがAmiiboのサポートを準備しているという。この中にはマリオカート8のような既存のゲームも含まれている。任天堂は「Amiiboの機能や利用できるゲームについては近く詳細を発表する」としている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


愛する任天堂への私の贈り物―ヒトリデハキケンジャ コレヲ サズケヨウ

「だからそう言っただろう」とは言いたくないが…

私が正しかったのはうれしいが、任天堂のためには悲しむべきことだ。私は任天堂が本当に好きだ。任天堂を愛している。それだけにこの現状を見るのが辛い。

そこで私なりのアドバイスをしたい。多くの識者は「スマートフォン対応を急げ」と言っているようだが、私の処方箋は違う。一部は前回述べたことの繰り返しになるが、読者からも支持が多かったので、ここでさらに敷衍してみたい。なぜなら私は任天堂の復活を心から願っているからだ。

現在任天堂が早急に必要としているのは新たなゲーム機だ。Wii Uのサポートは続けなければならないだろうが、ここで失敗は失敗として認め、新システムの開発に全力を集中しなければならない。

その内容はレトロな任天堂ゲームがプレイできる99ドルの新しい専用マシンだ。マリオ、ゼルダ、イカルス、ドンキーコング、ポケモン等々。任天堂にはまちがいなく数を売れる無数のヒットタイトルがある。相当の期間にわたって次々にリリースしていくことができるだけの蓄積がある。販売チャンネルは店売りではなくオンラインのみとする。

新ゲーム機用のゲームは物理的メディアでは販売しない。カートリッジなし、光学ドライブなし。ハードディスクとオンラインストアのみだ。ゲームの価格はタイトルの人気度によって5ドルから15ドル程度とする。ローンチ後数ヶ月で数百、1年後には千本くらいのタイトルをリリースできるはずだ。これはゲーム業界を震撼させるだろう。

ここまでが第一段階。

第二段階では古い人気ゲームタイトルを新しいハードウェアに合わせてアップデートする。グラフィックスを高精細度にし、ゲーム内に新しいレベルを追加する。新バージョンのマリオ、ゼルダ、イカルス、ドンキーコング、ポケモンを登場させる。新バージョンは1タイトルあたり15ドルから25ドルとする。これでまたライバルは震撼する。

ここで第三段階に入る。

他のクラシック・ゲームのメーカーと提携するのだ。つまりAtariやSegaなどとライセンス契約を結んで新ゲーム機で発売する。任天堂の旧タイトルと同様、グラフィックスをバージョンアップし、新しいレベルを追加する。こちらも15ドルから25ドルとしてオンラインストアで売る。金が奔流のように流れ込んでくる。

誰が考えてもこういうゲーム機が売れないわけがない。99ドルならライバルはすべて消し飛ぶだろう。

Wiiもバーチャル・コンソールで多少これに似たことをしているが、十分ではない。遅すぎるし、操作が直感的でない。しかもWiiという石臼に縛りつけられている。旧タイトルこそ主役でなければならない。

任天堂の圧倒的な強みはノスタルジアにある。任天堂はその強みを活かすべきであり、ソニーやMicrosoftとの競争に入り込むべきではない。私がここで提案しているような戦略はもちろんライバルも真似ができる。ただしライバルには任天堂の知的財産がない。

ライバルを棒立ちにさせたところで、最後のアッパーカットを食わせる。

任天堂は新ゲーム機のSDKを全デベロッパーに公開する。大手ゲームスタジオだけでなく、インディーのデベロッパーにも公開するというのが重要な点だ。そして大メーカーもインディーも公平に取り扱う。料金は1タイトルあたり5ドルから25ドル。任天堂は一律30%のコミッションを徴収し、デベロッパーが70%を得る。

と、ここまで書いてきて私は少しバカバカしくなってきた。もちろん、もちろん、これは任天堂にとって最良の戦略である。しかし任天堂はこの戦略を採用しないだろう。その代わりに最低のスマートフォンマーケティングアプリやらフィットネスなんとかにキャラをライセンスするといった方向に迷い込むだろう。なぜ彼らは正しい戦略が見えないのだろう?

困ったことに、誇りが高過ぎるのだ。任天堂はスマートフォンゲームのメーカーになりたがっている。それはそれでなんとかなるかもしれない。しかしその場合には以前の任天堂ではない。Atari、Segaなどと同様、往年の姿の抜け殻になって終わるだろう。

99ドルの任天堂ボックスはゲーム機が軒並み500ドルもする世界で間違いなく圧勝できる。最近のiOSゲームを見てもわかるようにARMチップはゲームに十分使えるようになった。あと任天堂に必要なのは本当に使い勝手のいいコントローラーの開発だが、任天堂にはそれをする能力が十分あるはずだ。

新しい任天堂ボックスが成功したら同じゲームをモバイルでプレイできるデバイスを投入すればよい。iPhoneもAndroidも気にすることはない。任天堂が自分の強みを活かせば十分に我が道を行ける。

そしてそこが鍵だ。任天堂はソニーでもMicrosoftでもAppleでもGoogleでもない。任天堂はゲーム会社であり、業界で最良、最大のゲーム資産を持っている。任天堂は軍拡競争に敗れつつあるが、それはそもそもそんな競争に参加したのが間違いなのだ。

そろそろ別の道を選ぶべき時だ。他の会社なら弱みとなるところを任天堂なら強みに変えることができる。新しい任天堂ボックスは起死回生の一手となりうる。

任天堂よ、ヒトリデハキケンジャ コレヲ サズケヨウ!

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NintendoがAndroid/iOSアプリ報道を否定

昨日の記事でNintendoのファンは驚いただろう。Nikkeiによると、Nintendoは同社のゲームをデモするAndroidとiOSアプリを準備している、となっていた。Marioなどのゲーム本体がスマートフォンに移植されるわけではないが、何か大きなことの始まりを予感させた。でも、それは誤報だった。リンクはiPhoneに来ない。Nintendoはどうやら、過去に生きることに満足しているようだ。

同社はEngadgetに声明を寄せて、Nikkeiの記事を断固否定した。

“Nikkeiの記事にある情報は過去の記者会見でMr Iwataが述べたもので、そこにはスマートデバイスを利用して弊社製品をプロモートするという、Nintendoの意向に関連する言明が含まれている。

しかしながら、そのような過去の発表においてもMr Iwataは、NintendoのねらいはNintendoのソフトウェアをスマートデバイス上で可利用にすることではない、とも言明している。したがって弊社は、スマートフォンデバイス上にミニゲームを提供する計画はないことを、ここにあらためて確認する”。

Nintendoは、言うことがころころ変わる。つい先週には、同社は、Wii Uが不調で売上予測を当初の70%切り詰めて280万台とする、と確認した。また3DSの売上予測を当初の180万台から135万台に下方修正した。

それでもなおNintendoは、スマートフォン無視を貫くようだ。デスクトップコンピュータ以来の、コンピューティングの最大のシフトが起きているというのに。この世界では、守りの姿勢は消滅への道に等しい。

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Nintendoが今年はモバイルへ行く(ファンが誰一人として期待しなかった形で)

わあすごい! マリオがiOSに来る! いや違う! 日本のNikkeiによると(本誌のライターSerkan Totoの翻訳によると)、Nintendoは近く、AndroidとiOSをマーケティングに利用し、リンクやマリオやポケモンたちを、これらのモバイルデバイス上に登場させて同社のゲームのプロモーションを行う、と発表した。

iPhoneでゼルダの伝説をプレイできる、というお話ではない。

Nintendoはこの計画の発表を、木曜日の投資家向け説明会で行う予定だ。Totoはこう書いている: “Nikkeiの記事によると、Nintendoは新発売のゲームを宣伝する媒体としてこれからはスマートフォンも利用していく、ということだ。具体的には、Nintendoの宣伝ビデオを見るためのアプリを提供する、ということだろう”。

そのモバイルアプリには、新発売のゲームのデモのための“ミニゲーム”が含まれるらしいが、ゲーム本体はNintendoのゲーム機用のみが市販される。ねらいは、ミニゲームでそそられたモバイルユーザに、Nintendoのゲーム専用機とゲームを買わせることだ。Nikkeiによると、そのミニゲームは無料だが、Nintendoがスマートフォン用の有料またはフリーミアムのゲームを出す計画は今のところない。

これらはすべて、現時点では推測でしかないが、しかしこれがNintendoの今後の“モバイル対策”の姿を表しているのなら、Nintendoゲームのファンたちは頭にくるだろう。ファンをなめてかかったことに対する手痛い報いを受けて、Nintendoがあわてふためく様子を、見るのが今から楽しみだ。

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クリスマス~新年の願い事; 有名大手テク企業がサンタさんだったら…

ぼくの、来年の願い事はこれだ。クリスマスギフトなんていうと、今年は残り少なくてもう何もできないだろうけど、来年はまだまだ、何でもできるぐらいに長い。ぼくの願い事はどれもでかいけど、みんな金持ち企業で世界のトップクラスの人間が揃っているから、やる気になればできるはず。

1. Microsoft

Skypeをぶっ壊してゼロから作り直す。今のSkypeは、どのプラットホームでもひどい。それなのに、毎日使わざるをえない苦しみ。そのVoIPの安定性はかなり良いが、その元々の血筋にふさわしい高い安定性ではない。テキストによるチャットコミュニケーションもひどいし、グループチャットというかんじんの機能にペイウォールという鍵がかかっている。ぼく自身はすでに、 Skype OutやVoicemail、Skype Inの番号などに毎年巨額を払わされているのだが。

2. Nintendo

iOSやAndroidでもMario(など)を。ぼくは、Wii Uは株価を上げるための秘密の戦略で、これからはそのほかのモバイルプラットホームにもライセンスを売っていくのだ、そうなればまさしく、天才的な経営手腕だ、と本当に期待していた。MarioとPokemonとDonkey KongなどなどをぜひiOSとAndroidに、そうすればぼくたちは御社にたくさんお金をあげるのに。

3. Google

Glassを捨てて携帯やタブレットのAndroidをもっと良くしろ。Google Glassはいまだに全然ぴんとこないし、それについて知れば知るほど、ますますつまらないと思える。これを読んで熱心なGlassファンは怒るかもしれないが、でも率直に言って、Googleがこのプロジェクトに捧げているリソースをスマートフォンとタブレットのAndroidに配置換えすれば、これらのデバイスは、今のような、なんだかんだと際限なくチェックするものから、まったくシームレスな、まったく気にならない、日常の一部に成長変身するだろう。Glassの目標は悪くないけど、人びとが実際に使っているものを、もっと良くしてからにしてほしい。

4. Amazon

グロサリーはグローバルに展開せよAmazon Freshのアイデアは良いと思うが、展開が慎重過ぎて遅すぎる。これまでのecの品目と違って細かい問題が多いことは理解できるが、日常的にほかのあらゆるものを買っているお店が、グロサリーにかぎってもたもたしているのは、我慢ならない。なんとか、グローバル展開の妙手を編み出してほしい。

5. Facebook

Yahoo+Twitter指向をやめろ。考えただけでもくだらないが、でも実はぼくは、赤ちゃんの写真集のいつまでも終わらないストリームとか、高校のときの友だちが日常的なささいな不便を朝から晩まで愚痴ってるのとか、そんなのを愛してるんだ。今のFacebookは、ニュースとリアルタイム情報のソースになりたがっている。でもそれは、ぼくがFacebookに望む姿ではない。旧友が子どもがクレヨンで初めて描いた絵をポストしてきたのを、すごく嬉しく思うとか、今のぼくはもうそんな歳(とし)なんだが、皮肉なことにFBは、そういうものを否定して成熟しようとしている。

6. Twitter

ダイレクトメッセージをもっと良くして。DMは、今以上のものになりたがっている。Twitterもやっとそのことが分かって改良を開始したようだ。でも、まだ不満だ。これは実現性が高いから‘願い事’というほどでもないが、でも言っておいた方が後悔せずにすむだろう。

7. Apple

レティナディスプレイのMacBook Air。Appleよ、あなたはかなり前からこの方向でやってるにもかかわらず、レティナAirだけは無視してきた。それはいまだに、地平線から顔をのぞかせているだけだ。MacBook Airは電池がすごく長いし、13インチ型はほぼ完璧だ。でも13インチと15インチのレティナMacBook Proの画面は最強だ。レティナMacBook Airはパーソナルコンピューティングの見果てぬ夢だが、そろそろ夢から現実へを希望する。

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以上がぼくの願い事リストだ。自分勝手なのもあるし、現実的なのもある。絶対に実現しないのもある。しかしどれも、これらのメジャー企業に、ぼくとしてはやってほしいことなのだ…2014年に。おっと、ぼくの靴下はどれもボロボロで、サンタさんにわるいから、最後の願いごととして、新品がひとつほしいね。

トップ画像: gagilas on Flickr

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HuluがNintendo 3DSにもやってくる…二画面を便利に使って

Huluは、あなたがもうすぐケーブルテレビとおさらばした方がよいと思われる三つの大きな理由の一つだが*、今日(米国時間10/17)は同社がストリーミングで提供するテレビ番組や映画をNintendo 3DSとNintendo 3DS XLとNintendo 2DSからも見られるようにする、と発表した。〔*: 映画やオンデマンドTV番組をインターネットで見るならHuluやNetflix、リアルタイムのテレビ放送をインターネット経由で視聴/録画するならAereoで、計“三つの大きな理由”。多くのアメリカ人は、電波受信でテレビを視ない。〕

Huluの公式ブログによると、HuluとNintendoの協働により、さまざまなハンドヘルド(手持ち型)ゲーム機に良質な試聴体験を提供する。とりわけ、それらのデュアルスクリーンオプションを有効利用する。

つまり、ユーザは上部画面でHuluのコンテンツを見ながら、下部画面でコンテンツの各種オプションを閲覧できる。閲覧内容は、それまでのHuluユーザのユーザ体験と同じで、各カテゴリーごとにトレイがあり、リコメンデーションもある。

また、Nintendo 3DSとNintendo Wii/Wii Uの両方を持っているユーザ向けに、外出時に3DSアプリは番組をWiiから3DSに自動的に入れ替える。なんとお利口な!

Huluの3DSアプリにはSmart Playという機能があり、どのデバイスで見ていた番組でも、視ていた最後のエピソードをボタン一つで即座に再開する。

3DSアプリにはKids Lockがあり、子ども用コンテンツしか視られないようにできる。Nintendo 3DSや2DSは、オーナーが子どものことが多いから、この機能は親にとって安心だ。

Huluの登録は、ここで行うが、ほかのデバイスの場合と同じく、一週間の無料お試しがある。

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ロジテックのiPhone用ゲームパッドの写真がリーク―任天堂に脅威?

今日(米国時間10/1)、Twitterで@evleaksがLogitechのiPhone向けの新しいゲームパッドのリーク写真を公表した。evleaksはSamsungやNokiaなどの新製品のリーク情報をいち早くツイートした実績が何度もある。

今回の写真は今年始めにリークしたプロトタイプの写真によく似ているだけでなく、6月のAppleのWWDCカンファレンスでデベロッパーに紹介されたデザインにも似ている。このゲームコントローラーには右側に4つのボタン、左側に十字ボタン、さらにトップの左右に一つずつボタンがある。

AppleはiOS 7で新たにゲームパッドのサポートを開始したが、ゲームパッド自体はまだ製品が出ていない。Logitechは先月からっぽの両手とiPhoneの写真をフィーチャーしたティーザー広告を公開している。

iOS 7のプレスイベントでAppleは3種類のゲームコントローラー・デザインを紹介した。2つはiPhoneをはめ込むケースタイプで、1つはBluetoothでiPhoneに接続するスタンドアローン・ユニットだった。こうしたコントローラーはiPhone本体のタッチスクリーンでは困難な正確なゲーム・コントロールを可能にする。

その中にはサムスティックを2組備えたものがあったが、Logitecのデザインはこれと違う。LogitechはMFi(Made for iPod)のメンバーだから、今回のゲームパッドもおそらくAppleとの提携プログラムの下で開発されたのだろう。

iOS 7以前は、アクセセリーのデベロッパーはBluetoothキーボードをカスタマイズしてボタン入力をシミュレーションする機能貧弱なコントローラーしか作れなかった。iOS7ではLightningで直結できるだけでなく、ボタン動作もネーティブでサポートされており、正確性、反応速度とも格段に向上すると期待されている。

AppleのゲームパッドのサポートはAndroidとiOSのゲーム関連収入が任天堂などゲーム専用機大手のライバルになろうとするタイミングで行われた点が興味深い。この種のゲームパッドが普及するようなら(それにはアナログ・スティックのサポートが必要だろうが)、Nintendo DSのような製品にとって深刻な脅威になるかもしれない。

トップ画像:Marco Crocoli/ Flickr CC

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E3の勝者は誰だったか?

とにかく、ビッグスリーの姿勢は分かった。Nintendoは、あくまでもWii Uで行くつもりだ。Microsoftは499ドルの常時接続ボックスを発表した。Sonyはユーザがゲームを共有したり売ることもできる399ドルの製品で、ゲーマーの歓心を買おうとした。どれもHDで、マルチプレーヤーで、それにしかも、ゲーム専用機の時代は終わったと感じさせる。今回の専用機はどれも、ハイエンドPCの延長のような製品で、しかもその寿命は、4Kの普及が始まるまでの約7年だ。

これぞまさに、Lion Kingの言うcircle of lifeであります。

でも残念ながら、昔からのゲーマーたちはついに、専用機陣営の策略を見破りつつあるのではないか。たしかに、どのメーカーのどの機種も数百万台は売れる。11月にXbox OneやPS4が発売されたら、全国のBest Buyに行列ができる。Nintendoの人気上位ゲームはすべて売り切れになり、ちょっとがっかりなWii Uも、ゲームの世界に入ったばかりの子どもたちと、昔を懐かしむ大人たちに売れるだろう。…という意味ではE3は、特定の勝者が決まる場ではなかった。伝説が何を言おうとも

では、何が次世代のゲームか? それが、Ouyaのような“カジュアルゲーム機”や、一過性の流行で終わるZynga流のゲームでないことは、明らかだ。だったら、何がゲームの未来を担うのか?

ゲームはモバイルへ?

携帯電話はある時点で手持ち型のゲーム機を駆逐し、家庭用ゲーム機と横並びで競合するだろう。モバイルゲームは人をやみつきにさせるが、集中力と強力なコントロールを要するゲームが持つ、深さや複雑さはない。RPGのようないわゆる“深い”ゲームは、キーボードやコントローラがないとこれからも無理だろう。メディアはメッセージだ、とは言えない世界だ。Kingdom RushやAngry Birdsのようなゲームはデバイスに依存し、ある意味ではデバイスと一体化している。もっと複雑なゲームはパッシブなスクリーンと一体化し、人はそれを手の動きでコントロールする。だから、ゲームの上で生じている動きと、プレーヤーの人体の動きが、互いに無関係だ。

モバイルのゲームでリッチな世界を作りだすことはできない、と言うつもりはないけど、相当難しいことは確かだ。モバイルゲーマーの注意力を長時間掴むことは、Civilization Revolutionなどが証明しているように、できないことではない。でも、携帯電話というインタフェイスそのものが、OblivionやBioshockなどに代表されるような、複雑な長編アドベンチャーには向いていない。しかしハードウェアとソフトウェアが今後もっと進化したら、十分な能力を持つインタフェイスが得られるかもしれない。専用機メーカーもその点を無視してはいないと思うが、でも自分でモバイルのプラットホーム…Nintendoスマホ?…を開発するぐらいの根性がなければ、モバイルという大きな機会をつかみ取れないだろう。

Oculus Rift?

Oculus Riftのようなプロダクトは、ゲームにおける本当のイノベーションの例だ。開発キットはまだ未完成で、装着してもしっくりしないが、たしかにイマーシブ(immersive, 没入型)の未来を予兆している。かつてのKinectのようなギミックではあるけれども、ゲームの体験をものすごく拡大する。この製品にかぎらず一般的に、ヘッドセットはとても大きな、新しいゲーム世界をもたらすだろう。

でも、ヘッドセットや足踏み装置そのものが未来ではない。未来は、強力なコンテンツが多くのファンの心を掴むところから生まれる。超大作主義のゲームメーカーたちも、そんな新しいタイプのゲームには挑戦していない。LEGO City UndercoverBioshock Infiniteは、そんな今のゲームメーカーたちの、ベストとワーストの典型例だ。LEGO…はPixarの子ども向け映画の楽しさと、(ちょっとわざとらしいが)強力なストーリーがペアになっている。Bioshock Infiniteにも、良質な映画のような魅力と、Hudson River Schoolの絵画のような壮麗さがある。どちらにもそれなりの欠点はあるが、しかし別の意味では、そのジャンルの完璧な作例だ。Oculus Riftの助けを借りなくても、それ自身で輝いている。

ゲーム専用機メーカはどうなる?

上で、大物たちは誰一人としてE3の勝者ではないと示唆したが、少なくともSonyとNintendoは、世界の人びとの関心を集めた。つまり両社は、物理的なメディアプレーヤーとしてのゲーム専用機が持つべき価値を、理解していた。どういうことか。

Steam(やもしかしてOnLive)のようなゲームサービスが、専用機の対極にいる。彼らの理解ではゲームとは、プレーヤーとモニタが一対一で向かい合う孤独な営みだ。Microsoftは、このような体験をそのまま専用機で実現できる、と考えた。しかしそれは違う。ゲーム専用機では、いくつかの理由により、物理メディアが重要だ。物理メディアは徐々に影が薄くなりつつあるとはいえ、まだまだ全世界的に健在だ。

第一に、物理メディアは、安定したインターネット接続がなくてもゲームができるから人気がある。友だち間の売り買いや、中古の販売もある。海賊行為も、ある程度できる。これらすべて、良いことも悪いこともひっくるめて、リビングルームのゲーム機の重要な要素だ。海賊行為も、物理メディアでないと意味のない国や地域がまだ多い。インターネットがなければ、ゲームのダウンロードはできない。純正品は高価すぎて手が出ない、という人びとが、全世界的にはとても多いのだ。ここは、海賊行為をほめるのではなく、物理メディアの重要な特質を理解してもらうために書いている。

ダウンロードされるコンテンツは孤独な成熟したゲーム向け、そしてその対極に、価格が重要な要素となる物理メディアがある。成功するゲームやその提供形式は、この両方に正しく対応しなければならない。Microsoftは、戦略を手直しして全世界的なマスマーケットにも対応するだろうか? それとも、批判や怒りの声を無視して、成熟した、価格をあまり意識しないゲーマーだけを対象にし続けるのだろうか? その層は、自分のディスクを友だちの家へ持っていって一緒に遊ぶ、という遊び方はしない。

ゲーム専用機は、ゲーマーでない人たちの生活にも影響を与える。家庭にDVDが普及したのは部分的にはPS2のおかげだし、Blu-rayはPS3からだ。ストリーミングビデオやチャットなども、ゲーム機がきっかけという家庭が多いだろう。テレビ受像機の買い換えの動機も。ゲームは、ビジネス以前に一大産業であり、その動向に全世界の何百万人もの人びとの生活の形が従う。

という意味で、ゲームは偉大だ。ゲームで遊ぶ大衆は今なお、すばらしいゲーム作品に時間とエネルギーを注ぎ込み、そしてゲームはますます、没入型で、エキサイティングで、そしてアートみたいになっていく。だから、特定の一機種をE3の勝者と呼ぶことは、より対話性を増し、映画に代わる支配的(そして対話的)大衆娯楽になるかもしれない未来のゲームに対し、目を閉ざすことになる。ゲーマーは不平を言うことが好きだが、でも、画面の予約ボタンを点灯させたり、GameStopの店頭の列に並ぶときには、心の中は期待と興奮でいっぱいだ。E3の巨人たちも、そのことを暗黙裡に知っており、ゲームの輝かしい未来を示唆する技術や製品は、今すでに十分たくさんある。

[Oculus Riftの写真は: hortontより。]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


NintendoはWii Uのマーケティングでも的を外す(Wii旧型機を敵視!)

たぶん、Wii Uが売れないのはマーケティングがお粗末だからだろう。Spike TVのGTTVのホストGeoff KeighleyがTwitterで言ってるが、Nintendoの今度のキャンペーンではWii Uがいかにすばらしいかを言うために、チラシを使っている。

ただし、ライバル機をやっつけるのではなく、自社の旧型機であるWiiを攻撃している。たしかにWiiは、Wii Uの最大の強敵だろう。でも両者のゲームプレイはかなり違う。Wiiは家族やグループのためのゲーム機で、いわば仲良しするためのマシンだ。対してWii Uは、自分が好きな時間に一人で遊ぶゲーム機だ。家族があなたと一緒に映画を見たいと思っていても、それを拒否してゲームにのめり込むタイプ。

Nintendoのチラシは、いくつかの項目について、Wii Uの強みとWiiの弱みを表形式で対比している。上(および下)の図でお分かりのように、お互いに共通の機能はあるけど、Wii Uのペケ印(✓)の下図に比べてWiiのドット(•)の数は少ない。式で表すと、ドット < ペケ印 だ。

そのチラシを一枚もらってきて、自分の寝室の壁に貼っておいて毎日ながめると、やっぱりUにアップグレードしよう、という気になるかもしれない。その逆かもしれない。あるいは、チラシを机の引き出しにしまったまま、友だちがWii Uのことを話題にするまでは忘れてしまうかもしれない。

でも、率直に言って、昨年のE3で発表されたWii Uのデュアルスクリーンについて知っている人は少ないと思うから、こんな比較表を見てもピンとこない人がほとんどだろう。つまりNintendoのマーケティングは、あまり効果がない。

たとえば、Wii Uのコマーシャルを見てみよう:

まず、このコマーシャルを実際にテレビで見たことがない。そしてこのコマーシャルは、かんじんのゲーム以外の要素が多すぎる(お絵描き、テレビを見る、体重を計る、Webを閲覧する、ビデオチャットをする、など)。ゲーム機を買いたくなる動機とは、無関係でしょ。ゲームで遊ぶことと、NetflixやHulu+1とは、関係ないわね。

でも、Nintendoのマーケティングがひどいのは、今に始まったことではない。Nintendo 3DSのコマーシャルをおぼえてる? Glee and Selena Gomezの女の子が出るの。夕食の食卓で女の子がパイの絵を描くんだけど、どうもNintendoって、お絵描きのシーンが好きね。

でも、Wii UがWiiよりも良いことを忘れた人や、Wii Uの存在そのものを忘れた人は、近くの空港やショッピングモールへ行って、このチラシを一枚もらってくるといいわね。

*本誌のWii Uのリビュー記事はこれ

[出典: Kotaku]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))