自動運転車からヒントを得た大型コンテナ船の自律航行化プロジェクトMassterly

ロジスティクスは自動運転車のもっともエキサイティングな応用技術ではないかもしれないが、もっとも重要な、に入ることは確実だ。とくに、想像するかぎり世界で最古の産業と言われる海運業は、それを待っている。いや少なくともノルウェーの大手海運企業二社は、Massterlyと名付けられた海運自律化ベンチャーを無から立ち上げようとしている。

“Massterly”は単にmass(大量輸送)の駄洒落ではない。“Maritime Autonomous Surface Ship”(海運用自動航行水上艦)はWilhelmsonとKongsbergの二社が、明日の海を行き来する自己統率船を言い表すために作った言葉だ。

彼らのビデオによると、二社は合わせて360年の経験を有し、今、海運業の次のフェーズへ跳躍しようとしている。その手始めは、世界初の全電動自律航行コンテナ船Yara Birkelandの建造だ。それは全長250フィート(76メートル)、積載量コンテナ120基とほどほどの大きさだが、荷積みと航行と荷下ろしを無人で行う。

(万一の事故等に備えて少数の人間が同乗または随航する。上部に手すりがあるのも、そのためだよね?)

大型のレーダーとライダーがあり、可視光カメラとIRカメラがある。通信衛星に、接続している。

コントロールセンターは陸上にあり、航空管制の場合と同じく、船はそこから管理される。船を人間による操船に切り替えることも、可能である。

もちろん最初は小規模な試行だ。Yara Birkelandはノルウェーの海岸から12海里以内にとどまり、Larvik, Brevik, そしてHerøyaを行き来する。速度はわずか6ノットだから、翌日配達は無理だね。

“ノルウェーは世界一の海運国だから、自動航行船の開発でも先頭に立ちたい”、とWilhelmsonグループのCEO Thomas Wilhelmsonがプレスリリースで語っている。“次のステップとして、設計と操船のためのインフラストラクチャおよびサービスを確立し、また、海運の自律運用にふさわしい、ロジスティクスの高度なソリューションにも取り組みたい。Massterlyはあらゆるレベルのコストを削減し、輸送を必要とするすべての企業の利益になる”。

Yara Birkelandの実配備は2020年になるが、そのときはMassterlyも独立の企業になっているはずだ。

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Fetch、倉庫オートメーション向けロボットの新種を投入

Fetch Roboticsは2500万ドルのシリーズBラウンドで2017年度を締めくくり、総調達額を4800万ドルとした。カリフォルニア州サンノゼ拠点のオートメーション企業に対する投資家の期待が高いことは明らかだ。昨今自動化された倉庫では、人員整理が行われているところが多いと言われているが、Fetchは人間と機械が力を合わせて働く環境の提供を約束している

本日(米国時間4/5)同社は、倉庫配送作業で発生する苦痛をいくらかでも取り除くためのロボットを2種類発表した。いずれも同社のロボット、VirtualConveyorに付加するプラグインモジュールだ。Virtual Conveyorは倉庫版のRoombaとでもいえるロボットで、A地点からB地点まで、人や物との衝突を避けながら無人で移動する。

RollerTopは、その名の通りロボットの上部に一連のローラーを付加する。ローラーはそれ自身が動力を持つためロボットはベルトコンベヤーまで移動して、位置をあわせて箱を送り込むことができる。もうひとつの新機能であるCartConnectは金属製スパイクのついたモジュールで、倉庫周辺でカートを拾って持ち運ぶことができる。

今週TechCrunchはCEO Melonee Wiseと、最近完成した同社のサンノゼ事務所で話をする機会を得た。Wiseによると、今回追加されたモジュールはFetchにとって大きな役割を果たすという。同社はロボティックハードウェア本体に大きな変更を加えることなく、このようなハードウェアアクセサリーとソフトウェアアップデートを中心にして機能を追加している。

これらのモジュールは、適切なアドオンを揃えることで幅広い作業をこなすシステムへを作り上げるための重要なステップだ。Amazonなどの企業が倉庫作業の概念を完全に変えてしまい、多くの企業が時流に遅れまいと戦っている。DHLがすでにFetchの機械を導入したこともその現れだ。

ロボットが、工場労働者に負担をかけている反復的で骨の折れる仕事をこなす実用的な存在であることは間違いない。

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Smartsheetの共同ファウンダーが大転換。次のプロジェクトは石拾いロボット

エンタープライズ向けコラボレーションのスタートアップでIPOを申請したSmartsheetの共同ファンダーは、急ハンドルを切って農業ロボティクスの世界に向かった。Brent Freiは地面から岩石を取り除く自動化システムに取り組んでいることをGeekWireに話した。これは、少々予想外ではあるが、まちがいなく悪くないアイデアだ。

昨年Freiが子供たちとちょっとした農作業をしていたときのこと、大きな石を拾ってトラクター・トレーラーに載せるというあまり元気のでない作業をしながら思いついた。これこそは自動化プラットフォームが得意とするところではないか?

半自動化のソリューションはいくつかあったが、何エーカーかの土地に放り出して「この大きさ以上の石を全部取ってこい」と言うだけのシンプルなものはなかった。

この水撒きや栽培や収穫に使われているさまざまなテクノロジーをこれに応用できないだろうか? まずは少なくとも彼自身が使えるものを作ろうと、10月にTerraClearを設立して「石拾いのルンバ」を作り始めた。

まだプロトタイプにもほど遠い段階だが、これは、自由な発想さえ持ち続けていれば、世界はコンピュータービジョンやロボティクスの新しい応用ができるオープンなところであることを示す好例だ。

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Alexaから命令するとビールを運んできてくれるDIYのロボット戦車

コネクテッドロボティクス(connected robotics, インターネットに接続されたロボット)の黄金時代を迎えようとしている今、われわれ人間にも十分な潤滑油〔お酒のこと〕が必要だ。そこで登場するのがWalabeerタンク(tank, 戦車)、このAlexaに接続されたDIYのロボットタンクは、我が家でビールを給仕してくれる。

このプロジェクトはおもちゃのタンクのシャシーを使い、壁の向こうを透視するロボットWalabotに接続する。それがさらにRaspberry Piに接続し、後者がAlexaに接続すると、このWalabeer Tankに命令できる。灯りをつける、荷台を開ける、そして、あなたを追って家中を動き回る。荷台を開ける難しい部分は、重機玩具Erector Setの部品と低速のサーボモータを使っている。

このタンクはBalázs Simonが、ある概念実証のために作り、その完全な仕様がここにあるe

そのSimonは書いている: “人間は誰でも、心の底に不思議な願望を抱いている。ぼくの場合それは、ビールを運んでくれる戦車だ。このプロジェクトでは、音声でコントロールするタンクが、‘おいで’という自動ファンクションやRCコントロール(ラジコン)でビールを運ぶ。そんな夢のようなタンクを一緒に作ろう!”。

でも、ビールがなくなったらどうするのだろう? しかもまだ、冷蔵庫を自分で開けることはできない。未来には、ぼくの喉の渇きを察知してビールをもってきてくれると、もっといいね。

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大工ロボットと一緒に家を建てよう

大工仕事の新参者(おんぼろだが頑丈な納屋を作ったことがある)として、私は良きパートナーのありがたみをよく知っている。測ったり、切ったり、押さえたりするのを手伝って第3第4の手になってくれる。人間に頼む場合の欠点は、お礼にお金や食事が必要なことだ。そんな私がチューリッヒ工科大学が作ったこのロボット大工アシスタントを見つけたときの喜びを想像してほしい。

複数機関の連携によるSpatial Timber Assemblies DFAB Houseプロジェクトは、家屋の枠組みだけでなく、設計の効率も上げようという取組みだ。

誰もが想像するように、プロジェクトのロボット部分を作るのは簡単ではなかった。作業場の天井に設置された1対のロボットアームが、木材を決められた長さに切断し、しかるべき位置においてドリルで穴をあける。

ほとんどの作業は人間の介入なしに行われ、何よりも補強材や足場を必要としない。これらのモジュール(部屋の大きさのバリエーションに応じて組み合わせが可能)は、事実上自立できるように特別な設計で作られていて、荷重や剛性は梁材の組み合わせによって対応されている

事前にCAD作業が行われ、ロボットは設計図に沿って、お互いぶつからないように気をつけて、ゆっくりとしかし効率的に作業する。

「プロジェクトに変更が加わると、コンピューターモデルが調整されて常に新しい要求に対応する」とプロジェクトを率いるMatthias Kohlerが説明した。こうした統合デジタル建築技術は、設計、計画、実施の隙間を埋める役目を果たす。

ボルト止めは人間の作業員が担当している。これも自動化できそうに思えるが、現在のロボットには作業に必要なセンサーやツールが備わっていないのかもしれない。

最終的に柱や梁は、これもプレハブ製のコンクリート柱で補強され、正確にこの配置に合わせて砂ベースの3Dプリンティングで作られた「スマート・スラブ」 に組み込まれる。3階建ての家は秋には完成して見学のために公開される予定。詳しくはプロジェクトのウェブページで。

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MITの魚ロボット、フィジーで本物を調査

MITのCSAIL(コンピュータ科学・人工知能研究所)は同所で開発したロボットフィッシュ、Sofiの動画を公開した。フィジーの珊瑚礁を泳ぐ姿はくつろいでいるようだ。プロジェクトの目的は本物の魚にできるだけ似せた自動水中乗り物を作ることだ。海洋生物の邪魔をすることなく研究できることを願っている。

システムは柔らかいロボット筋肉を中心に作られていて、本物の魚の尾と同じように動作する。「シリコンエラストマーを使って体表面に等しく圧が分散するように空洞を置いた」と同研究の筆頭著者であるRobert KatzschmannがTechCrunchに話した。「バルーンチャンバーを2つ作り両者の間に水を行き来させる。圧の変化によって尾が波のようにうねる」

原理は既存のソフト・ロボティクスが利用しているものと似ている。多くのシステムが空気圧の移動を利用して関節を動かしている。この方式は魚が一定の動作を続けることが可能で、水中を進む際に発生する音が少ないのが特徴だ。

しかし研究チームは、音を別の目的で使用している。防水されたSuper Nintendoを持ったダイバーが専用の音響システムを使ってSofiを遠隔操作する。

「水中では電波信号が非常に早く吸収されるため、Wi-FiやBlootoothが1メートル以内でしか使えないことが課題だった」と大学院生のJoseph DelPretoが言う。「音は水中を速く進むので電波の代わりに使った。リモコンが発信する高い音は人間には聞こえないがロボットは解読できる。これを使ってロボットに高いレベルのコマンドを送ることができる」

今のところシステムから得られるのはすてきな動画だけだが、Sofiの内蔵カメラと魚眼レンズを活用すれば、海洋生物学者はこれまでに類をみない形で研究対象を調べることができるとチームは期待している。

「この魚ロボットは鯨の生態を理解するうえで非常に大きな役割を果たす可能性をもっている」とCSAILのDaniel Rus所長が話し、鯨の出産をビデオで捕らえるのは非常に難しいことを付け加えた。「われわれ作った魚を静かな観察者として使い、これまで見たことのない画像や映像を撮影するところを想像してほしい。私たちは海洋生物についてずっと多くのことを学べるようになるだろう」

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この亀は、ロボット虐待はいけないことだと子供たちに教える

人類が危機に瀕しロボットに追い詰められたとき、私は何人かを相手にバットを振り回すことをいとわない。しかしそれまでの間、私たちは機械じかけの同士たちと仲良くしてければならない。そしてこの亀ロボットは、人間の子供たちにロボット虐待がいけないことだと教えてくれる

Naver LabsとKAIST、ソウル国立大学の研究者らは、子供たちにロボットに対する行動がどんな結果を呼ぶかを教えるためのこのロボットを作った。Shellyという名のロボットは、触られたり叩かれたりすると反応を示す。怖いときは色を変え、手足を引っ込める。子供たちは、Shellyが叩かれると怒ることを学ぶ。Shellyがかみつくことはない。

「子供の虐待行為が原因でShellyが遊ぶのをやめると、もっとShellyと遊びたかったほかの子供たちが不満を訴え、最終的に互いに虐待行為を制止するようになる」とNaver LabsのJason J. ChoiがIEEEに話した。研究の結果、Shellyの反応によって子供たちから受ける虐待が減ることがわかった。

研究者チームは、先週行われたACM/IEEE International Conference on Human Robot InteractionでShellyを披露した。

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Jeff Bezosが完全招待制のロボット・カンファレンスでAmazonロジスティクスの未来を模索?

今日(米国時間3/19)から、Amazonが秘密秘密と大声で言っていた例年のMARS Conference(火星会議)がパームスプリングスで行われる。その意味は二つある:

  1. あなた(人間)は招待されていない。
  2. これから数日間、Jeff Bezosが彼の最愛のロボットたちと歩き回っている写真が大量にメディアに配信される。

昨年、このロボットが大好きな億万長者は、重量1.5トンのメカスーツに搭乗して現れ、その恐ろしげな出で立ちでインターネットを騒がせた。そうやって自分をEllen Ripleyに擬した彼なら、地球上の全生命の終わりを告げる黙示録的未来の大氷河を破れるだろう。しかし今年の最初のショットはやや穏やかで、Bezosが“新しい愛犬”を散歩させている。それはBoston Dynamicsの最新の四脚ロボット、SpotMiniだ。

もちろんそのロボットは、Bezosに飼われるまでは、芝生の上で昼寝するしか、やることがなかった。しかしBezosとその仲間たちは、着実にAmazon Roboticsを立ち上げ、ロジスティクスの自動化のために買収するつもりだったが、Boston Dynamicsは今年初めに、GoogleからSoftbankへとオーナーを変えてしまった

しかしこの完全招待制のカンファレンスには、ほかにもたくさんのロボットが、億万長者の歓心を買うべく集まっている。Bezosは瓶投げゲームでロボットアームに挑戦し、さらに、配達ロボットPiaggio Gita2台が、BezosのSpotMiniBezos自身を追う。おまけに、空にはドローンが飛んでいる。

もしもあなたが、Amazonの億万長者オーナーなら、あなたも、月曜日の朝の散歩を愛犬ならぬ愛ロボと一緒にしているはずだ。

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XPRIZEと全日空が各種エキスパートのアバター(分身)を遠隔危険地へ送り込む技術で$10Mの懸賞を企画

イノベーション懸賞財団XPRIZEが今日(米国時間3/12)、日本の航空会社All Nippon Airways(全日本空輸, 全日空, ANA)と提携して、賞金総額1000万ドルの懸賞を行う、と発表した。

XPRIZEのファウンダーで財団の理事長であるPeter Diamandisによると、ANAが懸賞のテーマとして関心を持っているのは、“旅の再発明”というコンセプトだ。つまり、状況によっては、物理的に旅行をしなくても/できなくても旅を体験できるテクノロジーに、賞金が提供される。

すなわちそれは、わざわざ飛行機に乗らなくても、ゴーグルとイヤホンと触覚スーツを身につけた状態で地球上のどこかにいる人型ロボットに接続すれば、そのロボットの器官を介してそこの人びとや環境と対話できる、というシステムだ。

DiamandisがFukushimaを例に挙げながら言うのは、このような遠隔仮想体験技術はとくに災害時に役に立つ、ということだ。つまりそれは、救助や医療などのエキスパートがいても、遠すぎたり危険すぎたりして現地に行けないケースだ。“一刻を争うような場合は、エキスパートの感知能力や技能そのものを送信したい。その本物のエキスパートは地球上のどこにいてもよい、という状態になったら、すばらしい未来が訪れるだろう”。

そんなロボットと接続してそれらをコントロールできるためには、良質なインターネット接続が必要だ。しかしDiamondisによると、5Gのインフラストラクチャがグローバルに展開したら、それは問題ではなくなる。

応募の締め切りは今年の10月31日で、賞金800万ドルの優勝作品が決まるのは2021年10月だ。それまでに、賞金額100万ドルの中間賞が二度ある。募集は全世界からで、国籍等を問わない。また同財団が定めた懸賞のガイドラインに対しても、フィードバックを受け付ける。

ANAはこの懸賞のスポンサーだが、発明の知財の権利は受賞者に帰属する。全日空にとっての利益は、この新しい技術への“最前列席”を得ることだ。

“今回のように、企業自身が自ら進んでディスラプト(創造的破壊)を求めることは、非常に珍しい”、とDiamandisは述べる。“それは、もっとも進歩的で成熟した思考形式のひとつだ”。

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Boston DynamicsのSpotMiniが人類に代わって地球を支配したらこんな光景か?

Black Mirrorのワンシーンのようなこのドキュメンタリーふうビデオは、Boston DynamicsのSpotMini
の大集団が地球上を覆い尽くす未来を描いている。もちろんフィクションだが、でもBoston Dynamicsのロボットに対する唯一の防御策として、エンジニアにホッケーのスティックを持たせることしかないのなら、このシーンはやがて現実になるかもしれない。

Boston Dynamicsのロボットは、技術もデザインも着実に進歩していて、その最新作、黄色い皮膚のSpotMiniはドアを開けることもできる。このビデオでは、何千台ものSpotMiniが地表を自由に動き回っている理由や経緯が分からない。充電はどこでするのか? リーダーはいるのか? 砂塵が吹き荒れているようだが、どうやって自分を洗うのか? ロボットの大公たちに、訊きたいことは山ほどあるね。

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Boston Dynamicsの新型ロボットはひとりでドアを開けられる

いつかこの日が来ることはわかっていた。Boston DynamicのスリムになったSpot Miniが、今度はドアの開け方を覚えた —— 使っているのが腕なのか顔なのかは、見る人次第。

チームがGoogleからSoftbankに代わったあともバイラルなロボットマーケティングは健在だ。あのスリムデザインのSpot Miniのデビューから3カ月、新たに制作された予告編ビデオでは、ヘッドマウントアームを装備したもう一匹がドアを(比較的)すばやく操作して仲間を部屋に通す。

ビデオを見てすばらしいと思うのは、アームの機敏な動きに加えて、かなり重そうなドアを開きながらバランスを維持しているところだ。

これはまさしく「クレバーガール」だ。

前回のビデオと同じく、この予告編でもすでに発表済みのロボットのミツバチ色バージョンの新機能について詳しい説明ない。

この技術は高度な自動制御システムの可能性を感じさせるが、ビデオが短すぎて誰かが画面の外からロボットを操作しているのかどうかはわからない

もし、Spot Miniが実際に自分でドアを開けて友達を自由にできるようになったら、そろそろ心配し始める時だろう。

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オーストラリアの海岸沖でドローンが人命救助

いつかは敵になる日が来るかもしれないが、まだ彼らはまだ私たちの味方だ。オーストラリアのニューサウスウェールズで、海岸沖を泳いでいた2人のティーンエージャーをドローンが救った。約800メートル沖で助けを求めていた二人を見つけたドローンは、救命器具を落下させて彼らにつかまらせた(Verge発)。

実はこのドローンはまだ誰かを助けるはずではなかった —— その有用性を検証するためのパイロットテスト中だった。しかしSydney Morning Herald紙によると、救助要請があったときたまたま近くにドローンがあったためすぐに対応することができた。

ドローンのパイロットは、ニューサウスウェールズのベテランのライフガードで、現地を特定し、1~2分のうちにドローンで救命器具を届けた。生身のライフガードが急行するより少なくとも数分早かった。

この訓練は、”Little Ripper”と呼ばれるドローンにライフガードスタッフを慣れさせる目的で行われていたもので、サメに襲われるリスクを軽減するための政府計画の一環だ。今回海水浴客を救助できたのは偶然だったが、1600万ドルの政府プログラムの有効性を立証するのに役立つ幸運な偶然だった。

そして、ドローンが時には良いものであることを思い出させる出来事でもあった。

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人間に教わらなくても自力で未来を予見でき、正しく行動できるロボットをカ大が研究中

ロボットは通常、リアルタイムで反応する。何かが起きると、それに応える。カリフォルニア大学バークリー校の研究者たちは、ロボットたちに“自分のアクションの未来を想像させる”システムを研究している。つまり、目の前にまだない「もの」や「こと」に対応できるロボットだ。

その技術は予見視覚(visual foresight)と呼ばれ、ロボットが“自分が一連のある特定の動きをしたらそのあと視界(ロボットのカメラ)に何があるか”を予測できるようにする。

研究者たちの言葉で表現すると:

この想像力ロボットはまだかなり単純で、数秒先の未来しか予見できないが、でも数秒あれば、テーブルの上の物を障害物にぶつからずに動かすには十分である。重要なのは、ロボットが人間からの介助なしでこれらの仕事のやり方を学習でき、またそのために、事前に物理や環境、物性等の知識も要らないことだ。なぜならこの想像視覚は完全にスクラッチから学習され、その探究を誰も補助したり監督しない。それでもなおロボットは、テーブルの上のオブジェクトとプレイできる。このプレイの段階でロボットは、世界の予測モデルを作り、そのモデルを使って、前に見たことのないオブジェクトでも操作できるようになる。

バークリー校の電気工学科/コンピューターサイエンス学科のSergey Levine助教授はこう語る: “人間が、自分がどう動けば物がどっちへどれだけ動くかを想像できるように、この方法ではロボットが、自分のいろんな行動がまわりの世界に与える影響を視覚化できる。複雑な現実世界の状況で、柔軟性の幅の大きいスキルの、インテリジェントなプランニング(行動計画)ができるようになるだろう”。

このシステムはたたみ込み型再帰ビデオ予測(convolutional recurrent video prediction)という方法で、“画像中の画素がロボットのアクションで次のフレームではどこへ移動するかを予測する”。それにより、物に触ったりそれを動かしたりする前に、次の行動をプランできるのだ。

Levineの研究室の博士課程の学生で、独自のDNAモデルを作ったこともあるChelsea Finnは、こう言う: “これまでは、ロボットによるスキルの学習は、付き添いの人間がフィードバックを提供することによって進行した。この研究がすごいのは、ロボットが物を操作するスキルを、完全に自力で習得することだ”。

そのロボットには、まわりの環境に関する情報も要らないし、特殊なセンサーも要らない。ただ自分の目(カメラ)に映った画像を分析して、正しく行動しようとする。それは、人間がテーブルの上の物を目で見ながら、落ちたり他の物を壊したりしないよう動かすのと同じだ。

“子どもたちは、おもちゃを動かしたり、握ったり、いろいろ遊びながら世界について学習する。この研究の目的は、ロボットにそれと同じことをやらせることだ。自律的な対話を通じて世界の形や構造を学習する”、とLevineは語る。“まだほとんど多芸ではないが、スキルを完全に自動的に学習することがキモだ。事前に観察した対話(“プレイ”)のパターンに基づいて、前に見たことのないオブジェクトでも、それらとのフィジカルで複雑な対話を予見できるようになる”。

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日産、リーフ無人EVタクシーの路上テストを来年3月スタート

Nissanは自動運転車のテストを行う意向を明らかにした。同社が開始する電動自動車Nissan Leafの自動運転パイロットテストでは、UberやLyftと同じように利用者がスマートフォンアプリで呼び出すことができる。テストは3月から日本の公道で開始される。

これはNissanが単独で行っていることではない —— 日本のソフトウェアメーカー、DeNAが無人乗車サービスの開発を担当している。Nissanは2020年代始めまでに、Leafの商用運行を始めたい意向だとWall Street Journalは書いている。

これは、ライバルメーカーと比べて大まかな期限で、しかもかなり先だ。先週GMと傘下のCruiseは2019年までにサービスを開始する計画を現在の進捗状況に基づいて発表した。Fordは自社サービスの開業時期を早くから公表している一社で、2021年の商用サービス開始を掲げている。

Nissanはまず、無人運転用センサーと路上コンピューティングのための改造を施したLeaf 2台を使い、担当者が客の乗車位置と後者位置を監視する。一般公開のテストプログラムも予定している。

Nissanのテストで特に興味深いのは、利用者が行き先を具体的に指定するだけでなく、「パンケーキが食べたい」など一般的な問い合わせをすることが可能なことだ。すると車が自動的に適切な場所を選ぶとWSJは書いている。目的地の選択にある程度の自動化要素を加えることで、Nissanはライバルとの差別化をはかろうとしている

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ロボットアームを思考で操るサルから脳の再プログラム状態を知る

シカゴ大学の新しい研究によると、3匹のアカゲザルがロボットアームを思考で操った。実験対象のサルはいずれも切断患者で、4年から10年前にけがで四肢の一部を失った。サルたちは試行錯誤を繰り返しながらロボットアームでボールをつかむことを学び、ご褒美にジュースをもらった。

「サルがロボットアームを制御する」だけでも十分すばらしいが、研究チームが本誌に語ったところによると、最大の発見はロボティクスよりも、このテクノロジーに対する脳の反応だという。小さなサルたちがこのシステムを40日間体験したあと、研究チームはサルの脳に変化があらわれたことに気づいた。

「特に注目したのは、脳と機械とのインターフェースが、脳そのものを変えるために利用できるという点です」と上級研究者のNicholas Hatsopoulosが今日語った。「訓練や体験からどうやって理解をすすめるのか。テニスをしたりピアノを引いたりするのと同じ。運動能力を学習している」。

サルの頭部には脳の近くに電極が埋め込まれている。電極は、サルが思考によってアームを制御するために使われるのと同時に、四肢の切断によってずっと以前に再プログラムされた脳の領域にみられる変化を、研究者が観察するためにも使われている。将来は、感覚情報を脳に送ることによって、人工装具に触覚を付加できる可能性もある。

これは、人工装具を筋肉活動に結びつける類似の研究に対する明確な利点だ。この方式は切断患者に限らず、麻痺患者に適用できる可能性もある。ただし現時点では四肢切断患者に焦点を合わせており、それはDARPAの補助金がそこから始まっているためだ。軍は将来この技術が、戦場で四肢を失った兵士の役に立つことを願っている。

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MITとハーバード大学が、安価で超強力な人工筋肉を開発

MITのコンピュータ化学・人工知能研究所は、ハーバード大学のワイス研究所と協力して超強力で低価格の人工筋肉を開発した。この技術を使って自重の1000倍の重量を持ち上げる「スーパーパワー」を持つソフトロボットを作ることもできる。

新しいソフトロボティック人工筋肉は、折り紙からヒントを得たもので、1ドル以下で一般に入手できる材料を使って最低10分で組み立てることができる。「スケルトン」と呼ばれる基本構造を密閉されたバッグで包み、バッグの中を真空にすることによって動作を変えることができる。

内部のスケルトンの部品は様々な材料で作ることが可能で、どう組み立てるか(どう折るか)によって動作が決まる。つまり、内部構造を包む皮膜が収縮したときの折れ方を変えることで、簡単かつ自分の手で「プログラム」できる。

こうしたシンプルさと材料選びの柔軟さによって、この人工筋肉は数ミリから1メートル大まで、全体性能をほとんど変えることなく、様々な大きさのものを作ることができる。筋肉が大きいほど持ちあげる力が増す。プロジェクトのメンバーたちは、いずれ象型ロボットを作って本物の象と同じように働く鼻をつけることを思い描いている。

このソリューションはソフトロボティクスが抱えている課題にエレガントな方法で取り組んでいる。現在ソフトロボティクスの応用分野で使われている他の方法で作られた人工筋肉は、柔軟性、強度などに制約がある。

このテクノロジーの実用的応用例として、医療補助機器、工業用ロボット、宇宙探査、様々なウェアラブル外骨格などが考えられると研究者らは話している。

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Boston Dynamicsの二本足ロボット(ヒューマノイド)Atlasはパルクールの達人

そうか、パルクールだ! 全世界のロボット工学が、究極的に目指すべきものは、パルクールではないか。人類にとって、これを上回るほどの高貴な営みはない。だからもちろんロボットも、このいわゆる‘王者のスポーツ’をマスターすべきだ。実際、それは本当に高貴な人間と高貴なロボットにのみ、ふさわしいスポーツだから。

Boston Dynamicsが最近発表したニューバージョンのSpotMiniは、消費者好みの、丸みのある甲冑を身に着けていて、前ほど怖くはなかった。でも今度は、同社の二本足ロボット、というか同社の作品群の中でいちばんヒューマノイドらしいロボットAtlasが、われわれを釘付けにする。

今度のAtlasは、高さのあるブロックからジャンプし、空中で完全な回れ右をする。ジャンプの高さはかなり高くて、後ろ宙返りもする。そしてそのあとの、誇らしげなしぐさ! そこまでやんなくても、きみの凄さは分かるよ、未来のデストロイヤーくん。

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世界でもっともキモ悪いロボットを作ったBoston Dynamicsが久々に新製品

Boston Dynamicsは、Googleの不調なロボット部門からお金持ちのSoftBankに移籍して以降、あまり音沙汰なかったが、その間この最先端のロボット企業は何をやっていたのか。それが分かるのが、同社がこのほどリリースした24秒の予告編的ビデオだ。ここでは、同社のこれまでの製品にくらべるとずっとすっきりしたデザインの電動式ロボットSpotMiniを見ることができる。

本誌は同社にこのプロジェクトの詳しい情報を求めたが、いつものように、あまり喋らないことで同社らしさを固持している。そして同社の得意手としては、いつものように、とことん、ビデオが口コミで広まることに賭けるのだ。でも、今のところわれわれに与えられたのは、このアップデートされたロボットが刈ったばかりの芝生の上でお馴染みのしぐさを繰り返し、一瞬カメラを見つめ、そして壁の向こうへのろのろと消えていく、短いビデオだけだ。

ざっと見たところ、そのハードウェア本体は同社の初期の完全電動四足ロボットとほとんど同じようだ。しかし外見は相当改造され、これまでの同社の製品の中ではずば抜けて洗練されている。それは、Pepperで掲げたロボットの商用化というSoftBankの目標に合わせた形だ。けっこう可愛くなったSpotちゃんだが、でもWalMartの店頭でお客さんにご挨拶するのはまだ早いかな。

このロボットの胴体と上腕は、蜂のお腹(なか)のような色に塗られている。メカを覆うプラスチックのコーティングは、Kill BillのUma Thurmanをおもわせる。そしてカメラを一瞬凝視する様子からは、Kinectのような3Dカメラをペアで装備していることが伺われる。同社の最近の求人リストには、ステレオカメラとLIDARの経験のある“Senior Perception Software Engineer”があった。もちろん、このロボットの自動走行を目指しているのだろう。

でも、このビデオのキャプションは情報量が貧しい。Stay tuned(今後にご注目ください)というメッセージがあるだけだ。つまり、じっと待つしかないのである。

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Walmartが店内の商品棚の在庫チェックを行うロボットを50店でテスト、人間社員を駆逐しない

オートメーションの福音を説き回る人なら誰もが、産業用ロボットの目標は“単調で汚くて危険な”仕事を人間に代わってやることだ、と言うだろう。小売業で相当な数のパートやバイトをやった経験者として言わせてもらえば、店頭の在庫管理はずばり、最初のカテゴリー…単調で退屈…に当てはまる。Walmartはこのほど、全米の50あまりの店でシェルフスキャンロボット(shelf-scanning robots, 商品棚の陳列状態を走査して調べるロボット)を使い始めたが、それを見た同社の社員たちはあらためて、そのことに思い至っただろう。

その身長2フィート(約60センチ)のロボット(上図右)は、一見、人畜無害に見える。要するにそれはキャスターを転がして移動するグレーのボックスで、煙突のように上へ高く伸びたアームの先端にはカメラがある。そのアームが棚をスキャンして、売り切れの品目や、欠品、誤配置などの品目を探す。プライスの正不正もチェックできる。情報は人間の同僚へ送られ、彼/彼女が陳列量や価格を調整し、必要なら発注もする。

同社のアメリカのCTO Jeremy Kingがロイターに語っているところによると、同社は人間社員をロボットでリプレースすることはやっていない。各店舗の頭数は前と同じである。ロボットはブルーのベストを着た人間社員を補助するだけだ。Kingによると、ロボットの自分にできる仕事の生産性は人間がやるより50%高い。またロボットはその仕事を毎日でもできるが、既存の社員はほぼ1週間に2回が限度だ。

もちろん、専用ロボット(単機能ロボット)が、雑多な仕事もこなす人間を完全にリプレースすることはありえない。でもWalmartは今後もっと大々的にテクノロジーを導入することによって、ネット上の巨大ゴリラAmazonに対抗していくつもりだ。本誌も報じてきたように、同社は次々とスタートアップを買収してきた。AmazonもKiva Systemsを買収して、倉庫内作業ロボットのAmazon Roboticsに生まれ変わらせたのだから、Walmartもうかうかしていられない。

Amazonのロボットは今のところ倉庫内と発送作業専門だ。Walmartの新人ロボットたちは最初、カリフォルニアとアーカンソーとペンシルベニアの3州でテストされ、人間とロボットが問題なく協働する姿を、広く一般大衆にも見せていくことになる。

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顔を怪我したカメが3Dプリントのフェイスマスクをつけてもらった

今日は、テネシー州のノックスビル動物園に住む「パッチ」という名前のスペングラーヤマガメのお話。この30歳のカメは長い間ぜいたくな暮らしを続けてきたが、最近になって鼻孔の近くに穴があいてしまった。おそらく交尾の際にできたらしい(「オスのカメはメスに求愛するとき非常に乱暴になる」と同園の爬虫両生類飼育員のMichael Ogleは言う。)

飼育チームは消毒して抗生物質を与えたが穴は大きくなり続けた。そこで詳細なCTスキャンを撮影し、3Dプリンターで小さなフェイスマスクをつくり、カメの穴がこれ以上大きくならないようにした。

テキサス大学獣医学部のDr. Andrew CushingとDr. Kyle Snowdonは、Formlabsのプリンターを使って生体に適合するマスクを3Dプリントした。現在のマスクはネジと樹脂を使ってカメの顔に固定されている。前面には小さく大学のロゴが印刷され郷土の誇りであることを示している。

「予後はとても順調」とOgleは言った。「見た目は少し奇妙かもしれないけれど、それでも彼女はすてきなヤングレディー」。

Zoo Knoxville turtle fitted with prosthetic mask from Zoo Knoxville on Vimeo.

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