Samsung、2月のMWCでGalaxy S8を発表せず

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Galaxy Note 7の 発火原因の調査結果発表に引き続いて、SamsungはMobile World Congressでスマートフォン分野での復活の象徴となるべき製品のプレビューを行わないと発表した。2月に開催されるMobile World Congressはモバイル分野で最大のトレードショーとされる。

Samsungのモバイル事業のトップ、Koh Dong-jin(高東真)は Reutersのインタビューで、Galaxy S8の発表スケジュールは決まっていないと答えた。Mobile World Congressはスペインのバルセロナで開催され、10万人の参加者を集めるものと予測されている。従来、Samsungはこのトレードショーをスマートフォンのフラグシップモデルを発表する場所として利用してきた。2016年にはGalaxy S7、 Galaxy S7 Edgeを3月の市販に先立ってここに出展している。

今年のWMCに出展しない理由については、Note 7のリコールを受けて設定された新しい安全基準が製造工程に影響を与えたためとも、Samsungが安全性問題にさらに慎重になったためとも考えられる。いずれにせよ、Samsungのファンは2017年のフラグシップモデルが登場するまで例年より少し長く待たねばならない。

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Samsung、Note 7爆発の原因はバッテリーという当然の結論

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爆発、リコール、および数ヵ月に渡るマスコミでの悪評を経て、SamsungはあのGalaxy Note 7物語の幕引きをはかるべく、約束していた内部調査の結果をようやく公表した。

Samsungのモバイル事業責任者、DJ Kohはソウルで行われた満員の記者会見で、顧客とビジネスパートナーに対して「深く」謝罪した後、300万台販売されたNote 7端末の約96%が既に回収されたという、多少明るい情報も発表した。

続いてKohは同社の内部テスト方法について説明した。Samsungは爆発の原因を切り分けるために専用のテスト設備を作り、有線、無線のテスト、瞳孔スキャン、およびUSB-Cコネクターのテストを行った。いずれの方法によっても原因を特定することはできなかったが、同社は今後の安全対策を特に慎重にすると語った。

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テストによると、事故の原因はバッテリーにあり、数週間前から出回っていたリーク情報の通りだった。Kohによると、「事故の主要な原因は陰電極のゆがみ」が初期ロットのバッテリーに見られたほか、第二期ロットからは、溶接の際に起きたショートによる融けた銅も発見された。

ちなみにSamsungは700人を越える社内テスト担当者を動員したと言っている。さらに「バッテリー諮問グループ」のメンバーとして外部テスト要員も加わった。認証機関であるULの消費者事業部門責任者、Sajeev Jesudasaも同じ結論に達したと見られ、バッテリーセルの上部に欠陥があることを指適した。

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Jesudasは、回路のショートにつながる設計ミスの可能性をいくつか挙げた。高いバッテリー密度、稚拙な溶接、絶縁漏れ、鋭利な刃物等が考えられる。「引き続き調査を続ける必要があるというのがULの結論」と付け加え、原因の根幹は設計と製造にあると指摘した。

続いてExponentの主任研究員、Kevin Whiteが説明した。その中でWhiteは、Samsung自身の発見と同じく陰電極の問題を指摘した。結局、製造上の問題から複数の陰電極間に十分な間隔がなく、折り曲げる結果となりその際に正負の電極が接触してショートおよび発熱につながった。

「電子回路は、いずれのメーカーのバッテリー欠陥の原因でもなかった」とWhiteは付け加えた。

最後に、ドイツの客観的独立テスト組織、TUV Rheinland AGの製品担当執行副社長、Holger Kunzが壇上で説明した。

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Samsungの次世代EVバッテリーは、20分の充電で約500キロの走行が可能

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Samsungのバッテリー製造子会社、SDIが発表した新しい電気自動車用バッテリーは、1回の充電で最大372マイル(526 km)の走行が可能で、わずか20分間の充電で310マイル走れる。北米国際自動車ショウで初めて紹介されたこの新バッテリーは、現在Samsung SDIが製造しているバッテリー製品と比べて、必要なユニット数と重量が10%減るという。

量産は2021年以降の予定だが、同じ頃各メーカーから出てくると思われる自動運転車への塔載には間に合いそうだ。EVと自動運転車は相互に密接な関係を持っている。Fordをはじめとする各自動車メーカーが計画している、オンデマンド相乗りサービスにとって、どちらも決定的に重要な役割を担っている。

20分の充電でそれだけの距離を走れるようになることは、EVがもっと多くのドライバーにとって実用的になる上で大きな意味がある。トイレに行ってコーヒーかお菓子を食べる程度の時間だ。対してTeslaのスーパーチャージャーは、30分の充電で約170マイルなので、Samsungが計画中の技術はおよそ2倍の性能を提供することになる。

TeslaのCTO JB Straubelがスーパーチャージャーを最初に披露した時の話によると、Teslaの長期的目標は充電時間を5~10分にすることで、同社は充電ステーションの理論的最大出力を秘かに強化している(ただしTesla車のバッテリーが受入れられる電力量は今も120 kWhに制限されている)。

Teslaは自社のバッテリーをパナソニックと提携して製造しており、最新世代のバッテリー工場をネバダ州に建設中だ。一方Samsungの新しい2万1700シリンダーセルモデルは、「複数の米国自動車スタートアップ」がEVに使用しているとSamsung SDIは言っている。その中の一社で新しいEV会社のLucid Motorsには、元Teslaの社員が数多く在籍している。

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スマホから操作するポストイットプリンターNemonicは写真やグラフィクスも使える

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2016年にSamusungのイノベーション部門から巣立ったMangoslabが今日(米国時間1/3)、最初の製品を披露した。その製品Nemonicは120ドルの感熱プリンターで、スマートフォンからスティッキーノートにプリントする。そう、同僚のコンピューターの画面にいやみを書いて貼っておく、あなたの大好きなツールが、ついにIoT化されて強力な武器になったのだ。これからは、オフィス戦争がますます激しくなるだろう。

この製品は小さなプリンターとスマホ用アプリのセットだが、写真もプリントできるし、テキストをデザインできるための簡単なデザイン機能もある。

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CESの会場で同社の社員氏曰く、“このプリンターは、インクもトナーも要りません。感熱紙でできたスティッキーノートをお買いになれば、すぐにプリントできます”。

その感熱紙スティッキーノートのお値段は、文具店などに売っている、ペンで書く、ふつうのスティッキーノートと同じぐらいだ。

アプリはiOSやAndroidのスマートフォンからBluetooth 4.0でプリンターと通信する。パソコン用のアプリケーションもある。プリンターのサイズは4x4x3.5インチと小さいが、USB端子もあるから、Bluetoothが使えなくても大丈夫。

発売は4月だが、最初は韓国のみ。お値段100〜120ドルは、用途の限られた感熱プリンターとしてはお高いが、かわいくてクールな製品であることは否定できない。

On the bright side, the pink post-its match my MacBook. On the downside, no amount of fancy technology can save me from my atrocious handwriting.

良い点: ピンクのポッストイットはぼくのMacBookに良く合う。悪い点: ぼくのひどい手書き文字をなんとかしてくれる技術は存在しない。Androidタブレットの上でスタイラスを使うと、さらにひどい文字になるね。

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SamsungがAmazon Echoと互換性のあるロボット掃除機をCESに出品、Roombaのようなスマホからのコントロールも可能

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電池発火問題に象徴される厳しい一年を経験したSamsungは、来年を起死回生の年にしたいようだ。その意気込みが、1月にラスベガスで始まるCESの出品からも伺われる。今同社は、それらの一部を次々とメディアの目の前でちらつかせ、関心を煽ろうとしている。

それら、CES向け製品群の中でも、いちばん最近発表されたのが、音声コマンドでAmazon Echoと互換性を持つ掃除機ロボットだ。

詳細はまだ明らかではないが、そのPowerbot VR7000にはほぼ間違いなく、先月おそくにデビューした電気掃除機Neatoと類似の機能があるのだろう。Neatoの場合はAlexaに、“Alexa, ask Neato to start cleaning”〔掃除の開始〕とか“Alexa, ask Neato to pause cleaning”〔掃除の停止〕という言葉でコマンドする。内蔵しているロボットとしての機能は、同社のそのほかのWi-Fi接続型ロボットPowerbotシリーズと同じらしい。

このロボット掃除機は前の機種よりも20〜30%小さくなり、また、壁際(かべぎわ)の掃除をきれいにできるようになった。他社製品は、それが苦手(にがて)なものが多い。同じくWi-Fi対応の最新のRoombaは同機の強敵だが、Samsung Powerbotのこの最新機にも、スマートフォンのアプリからのリモートコントロール機能があるから、必ずしもAlexa/Echoに依存する必要はない。

価格や発売時期などは、来週のCESで明らかにされるだろう。

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Verizon、Samsungの Note 7文鎮化アップデートを強制せず。他のキャリアーは推奨へ

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今日(米国時間12/9)午前Samsungは、燃え続けるNote 7を消火するソフトウェアアップデートの計画を発表した。問題を抱えるスマートフォンを充電できなるする修正だ。しかし、誰もがこの動きに同調しているわけではない。

Verizon(TechCrunchの親会社の親会社)はすぐにこれを補足する声明を発表し、端末を完全に無効化することのリスクを強調した。Samsungの計算によると、米国で未だにしがみついているNote 7オーナーは7%にすぎないが、Verizonはこの残るわずかな人々の安全を懸念している。

今日午前の声明から主要部分を抜粋する。

Verizonはこのアップデートを推進しない。それは他の端末に交換できないGalaxy Note 7ユーザーのリスクが増すからだ。ホリデー旅行シーズの最中に、Note 7がモバイル端末として機能しなくなるアップデートを強制するつもりはない。非常時に家族や救急要員や医者と連絡をとれなくすることは当社は望まない。

Note 7と旅行とを同じ文中で言及するだけでも、いくつか問題を引き起こすのシナリオが想起されるのはもちろんだ。どうやらこの物語の命も残りわずかになったようだ。

アップデート: Sprintはアップデート計画に同調すると共に、改めて交換プログラムも実施している。T-Mobileは現時点でのコメントを拒んでいる。AT&Tにも連絡を取り、現在回答を待っている。

アップデート2:どうやらAT&Tもアップデート計画に乗ったようだ。同社は顧客に対して次のテキストメッセージを送った。

2017年1月5日、Galaxy Note 7の充電を不可能にするソフトウェアアップデートがSamsungからプッシュ配信される。以降バッテリーは充電できなくなる。このNote 7はリコール対象であり、あらゆるフライトでチェックイン、機内持ち込み共に禁止されている。お客様の安全が最優先なので、Note 7を持っている人は買った店へ持ち込んで代替品を受け取ってほしい。詳しくはatt.com/note7まで。

アップデート3:T-Mobileからも公式発表があった。

弊社はお客様の安全のために常に適切な対応を心がけており、12月27日にSamsungの最新ソフトウェアアップデートを公開する予定だ。これは現在残っているNote 7端末をすべて充電できなくするように作られている。同機は10月13日に消費者製品安全協議会(CPSC)がリコールを発行しており、使用すべきではない。今もNote 7を持っているT-Mobileユーザーは、直ちに電源を切り端末の使用を中止してT-Mobileストアに返却する必要がある。金額返金のうえ代替機を受取ることができる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsungが自動車部品大手のHarmanを80億ドルで買収:コネクテッドカー分野の強化を狙う

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Samsungが自動車部品、オーディオ機器のHarmanを80億ドルで買収すると発表した。Samsungが今後コネクテッドカー(IT化されたクルマ)に注力していくという意志の表れだろう。

Harmanという名前を聞くと、オーディオ機器を浮かべるという読者も多いとは思うが、同社は自動車部品の大手でもある。今回買収は、Samsungの買収案件としては過去最大級のものであり、同社がもつ自動車分野への野望がうかがえる。Harmanの昨年の売上高は70億ドルで、その65%は自動車関連部品からの売上だ。今回の買収により、コネクテッドカー向けのデバイスやオーディオ・システムといったHarmanの製品が、世界中で3000万台とも言われるサムスン製のクルマに搭載されることになる。

Samsungはクルマ向けのエンターテイメントやソフトウェア・システム分野でGoogleやAppleに遅れをとってきた(GoogleにはAndroid Autoが、AppleにはApple CarPlayがある)。そのため、今回の買収はSamsungがライバル企業に追いつくための手段だと言えるだろう。

Samsung Electronicsの副会長兼CEOであるOh-Hyun Kwonは、「テクノロジー、プロダクト、ソリューションという点において、Harmanは当社を完全に補完する存在です。私たちがこれまで注力してきた自動運転車という分野を拡大するためには、今回の買収は自然の流れだったと言えるでしょう」と買収を伝えるプレスリリースの中で話している。

買収金額は1株につき112ドルで、総額は80億ドルとなる。記事執筆時点でのHarmanの株価が87.65ドルだということを考えれば、健全なプレミアムが付与された買収価格だと言える。買収が完了するのは2017年中旬を予定しており、それ以降HarmanはSamsungの子会社となる。しかし、Harmanの運営はこれまで通り現経営陣が行う。HarmanとSamsungの両社によれば、Harmanの会長、プレジデント、CEOを務めるDinesh Paliwalは今後も続投する予定だ。

今回の買収についてPaliwalは、「SamsungはHarmanにとって理想的なパートナーであり、私たちの顧客である自動車メーカーや消費者は、今回の買収によって大きな恩恵を受けることになるでしょう」とコメントしている。

Googleが自動車関連のテクノロジー開発を急速に進め、Appleも電気自動車を開発しているのではないかと報じられるなか(そうではないとも報じられているが)、Samsungが今年2016年に自動車向け事業の基盤構築に動いたことは当然の流れだと言えるかもしれない。

今年の夏、SamsungはWarren BuffettのBerkshire Hathaway Inc.も投資する中国の電気自動車企業、BYDに4億5000万ドルを出資している。また、同社がFiat Chryslerの製造子会社であるMagneti Marelliにも目をつけていると報じられたこともあった。

しかし、今回の買収から受ける恩恵は自動車分野だけに限られたものではないとSamsungは話している。同社はSamsungの電子機器事業とHarmanがもつオーディオ分野の専門知識を組み合わせようとしているのだ。両社ともに消費者向け、ビジネス向けのオーディオ事業を抱えているだけでなく、HarmanはIoTデバイスに関する知識も持ち合わせているからだ。

IoTという言葉は今でもバズワードとなっているが、SamsungはHarmanが抱える8000人のディベロッパーを活用して「消費者、そして企業に次世代のクラウドベースの顧客体験を提供し、デザイン、データ、デバイスを組み合わせたエンドツーエンドの自動車向けサービスを提供する」と話している。

他のSamsungによる買収の中で特出すべきものとしては、AppleのSiriを生み出したメンバーが経営するバーチャル・アシスタントのViv、そしてクラウド・コンピューティングのJoyentなどが挙げられる。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

Samsungは返品交換されず現用中のGalaxy Note 7に対し、ソフトウェアのアップデートで充電を60%に制限

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今朝(米国時間11/4)Samsungは、700件あまりの異状が報告され、あごを負傷した人も出た上蓋方式の洗濯機に関し、強制ではない随意のリコールを発表した。このハードウェア大手は、Galaxy Note 7の一連の面倒な問題をはじめとして、このところ苦難が続いているが、この洗濯機問題はさらにそのダメ押しのようだ。

週末にかけて同社のアメリカ支社は、Noteのその状況に対する新たなアップデートを申し出た(後述)。問題のスマートフォンは、1か月近く前に生産を停止しているが、それから今日までリコールが順調に進んでいる、と同社は世の中に訴えたいのだ。

同社のスポークスパーソンによれば、“今日現在でリコール対象のGalaxy Note 7の85%近くが、Note7 Refund and Exchange Program(返金交換事業)により合衆国全域で交換された。この事業への参加者の多くは返金よりもSamsungの別のスマートフォンを受け取ることを選んだ”、ということだ。

85%ということは、まだ未対策のデバイスがかなりある、ということだ。そこで、同じく今朝、同社のニュージーランド支社は、同機種によるセルラーサービスへのアクセスを遮断する、と発表した。そしてここアメリカでは、近くSamusungは、ソフトウェアのアップデートにより、“電池の充電が60%までしかできない”ようにする。

アップデートが行われるのは明後日だが、電源を入れたり充電しようとするたびに、同機の返品を促すリマインダーが画面に出る。同機を愛している人は、永遠の別れを選ばないかもしれないが。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Samsungの大きなスマートウォッチ、Gear S3は11月16日に発売

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Gear S3の話をずいぶん聞かされてからしばらく時間がたった。8月のIFAで最初に披露されて以来、Appleも新モデルを出し、Samsung自身、他のことに少々気を取られていたのだろう。

しかし心配無用。超大型スマートウォッチはホリデーシーズンに合わせてやってくる。11月6日から予約を受け付け、18日にはBest Buy、Amazon、Macy’s、およびSamsungサイトで販売が開始される。

既に報じられているように、Gear S3にはFrontierとClassicという2つのモデルがあり、価格は350ドルから。いずれも何というか非常に大きく、42 mmのケースにはスマートウォッチの要素が満載で厚さは13 mm。IP68防水防塵仕様で、1.3インチの常時表示ディスプレイ、Samsung Pay対応、4GBストレージ、および380 mAhのバッテリーを備え1回の充電で3日間使用できる。

ケース外観の違いに加えて、アウトドアがテーマのFrontierはLTE通信機能を備え、AT&T、T-Mobile、およびVeritonの店舗で販売される。価格はキャリア各社から後日発表される。

読者のみなさんにおかれては、私の手首が炎上するかどうかのジョークを言おうと待ち構えているに違いないので、下のコメント欄を自由に使っていただきたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsung、New York Timesの新サービス”The Daily 360″で日常的VRを推進

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誰もが、その日のニュースに没頭する。New York Timesの新サービス、The Daily 360がSamsungの強力な支持を得たのは恐らくそれが理由だ。SamsungはGear 360カメラ等の機器を同紙の記者に提供し、取材先で360度動画の撮影を可能にした。、NYTは11月1日から同紙ウェブサイト、モバイルおよびVRアプリで、毎日少なくとも1本の没頭型ビデオを配信することを約束した。

このプロジェクトは極めて興味深い。360度ビデオの報道利用は最適な事例の一つだ。例えばHuffington PostのRYOは、これまでにいくつか興味深い記事を提供しており(情報開示:TechCrunchとHuffington PostはいずれもAOL傘下にある)、The Guardianの6×9プロジェクトも優れた事例の一つだ。NYT自身も注目すべきVR映像をいくつか作っており、The Displacedはその一例だ。

このプロジェクトの狙いは、VRと360度ビデオを、稀にしか使われない特別なフォーマットから、日常的に制作、消費されるものへと変えることだ。このニュースを伝えるプレスリリースで、NYTの執行副社長兼最高売上責任者、Meredith Kpit Levienはプロジェクトの最終ゴールについて、360度コンテンツを「テキストやインタラクティブ並み」に日常的なものにすることだと話した。

NYTにとってこれは、GoogleからMicrosoftまで誰もが挙ってハードウェアやプラットフォームを作るこの成長分野で先行するチャンスだ。Samsungにとっては、ユーザーが数回体験した後は興味を失う静的なコンテンツライブラリーに、リアルタイム性とダイナミズムを付加するチャンスだ。ユーザーのよく知っているコンテンツプロバイバーから毎日新しいものが送られてくることの価値は、VRのような新興分野では小さなことではない。

だからといって成功するとは限らない。かつてやはり新しいタイプのプラットフォームに賭けた早期の試みは、The Daily 360と似た名前だった:News CorpのiPad専用デジタルマガジン、”The Daily” は、コンテンツを特定メディアにターゲティングしたことで、厳しい結果を招いた。

一方Daily 360は、焦点を絞ったスタンドアロンのサービスというよりも、ずっと偶発的なアドオンサービスのように思われるので、日々の没頭型ジャーナリズムの未来を占う好事例となるはずだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Samsung、Galaxy S8開発を確認―韓国のNote 7購入者には割引アップグレードを約束

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Samsungにとって今年は散々な年だった。ライバルが年末商戦に向けて一斉に最新機種を投入する中、Samsungはじっとしたまま傷が癒えるのを待つしかない状態だ。今年同社はPR史上最悪に近い大惨事に見舞われた。

韓国のテクノロジー産業を牽引する企業としてはなんとしても次のGalaxy S8を成功させねばならない。 たしかにひどいミス(それにおそろしく長引き、巨額の損害を与えた)だったが、それは過去のこととして、次世代機開発に力を注ぎたいだろう。ただしNote 7でいったい何が起きたのかについての調査は依然として結論が出ていない。

フラグシップモデルを失ったSamsungの副社長、Lee Kyeong-taeは同社の名誉回復はまだ何ヶ月も先のことだとと認めた。

しかしSamsungはGalaxy S8を近く発表する。Wall Street Journalに対して経営陣が明らかにしたところによれば、新モデルには「新しいデザイン、より優れたカメラ、人工知能サービスの強化」が含まれるという。Leeは直接には認めていないが、AIの強化は最近のViv Labsの買収を反映したものだろう。Samsungは韓国内のNote 7購入者に対し、S7に交換した上で、S8あるいはNote 8への割引アップグレードを保証するというニュースに引き続いてWSJのインタビューが発表された。

フラグシップモデルの公開がまだかなり先だというのにこうした情報を公開するのはSamsungとしては異例だ。しかしSamsungの場合、不安を抱く消費者(と株主)に安心感を与えるには次世代機が開発されていることを確認しておくのは適切な対応だろう。Samusungとしては新シリーズの発表の頃にはNote 7の大失敗が過去の話題になっていればよいと希望しているのだろう。

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Samsung、Galaxy Note 7の返金プログラムをオーストリアとアジアの一部で開始

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Galaxy Note 7がほどほどの製品なら話は違っていた。しかし、それは間違いなくすばらしい端末だった。そして、どう見ても非常によく売れていた。販売されていた2ヵ月足らず間に、端末は数多くの人々の手に渡っていた。

しかし、2度のリコールを含む終りのないプロセスは、製品に対する人々の感情を害するのに十分だった。そしてついに端末を送り返す時が来た ― しっかりと断熱された包みを暖炉用トングでつかんで。

一時は隆盛を誇ったファブレットの生産終了を正式に決めたSamsungは、一部の地域で返金プログラムを開始した。オーストラリアマレーシアシンガポールおよび台湾で、失望したユーザーは欠陥Galaxy Noteを返品するか、別の爆発しにくいSamsung端末と交換できる。

対象となる端末や、返金プログラムの詳細は国によって異なるため、まず注意書きをよく読むことをお薦めする。ちなみにタイでは、このあわれで絶望的なファブレットが出荷にさえいたらなかったので、Samsungは手付金を返却し、問題の少ない端末のディスカウントを提供する。

via CNET

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これが、Galaxy Note 7返却用にSamsungが配布しているスーパー耐火ボックスだ

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ついにSamsungは、Galaxy Note 7の生産中止を正式決定した。同スマートフォン ― および安全なはずの交換品 ― が爆発を繰り返している。Samsungは、これ以上の事故が起きる前に全端末を回収しなければならなくなった。

問題は、Samsungがどうやって回収するかだ。いつどこで火を吹くかわからないものを、普通の封筒に入れて送り返させるわけにはいかない。

そうだ ― この耐火・断熱性の二重になった箱を使う。取扱う際に着ける手袋も同梱されている。

xdadevelopersの連中が、完全「開封の儀」ビデオを公開している:

端末を静電気防止袋に入れてから内側の箱に入れる。次に〈その箱〉をもう一つの箱に入れてから、〈全体を〉耐熱ボックスで包み込む。少なくともこれで、輸送中にバッテリーが爆発しても被害を最小限に食い止められるはずだ。そこまで考慮された上でなお、外側の箱には飛行機への塔載を禁じ、陸上でのみ輸送するよう明記されている。

手袋は何のため? Tom’s Hardwareによると、難燃剤をコーティングしたセラミック繊維が、皮膚を刺激する恐れがあるからだという。

ちなみにこれは同梱されていない:

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Samsung、Galaxy Note 7の生産を完全に終了

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Samsungは同社のGalaxy Note 7の生産、販売を完全に終了した。オリジナルモデルのバッテリー発火事故の発生を受けてリコールを実施し、バッテリーを対策部品と交換したにもかかわらず、新しいバッテリーを原因とするとみられる事故が続き、消費者の間に不安が広がっていた。

ニュースは最初にWall Street Journalで報じられ、Samsungの広報担当者がNote 7の生産中止の事実を確認した。われわれの取材に対して広報担当者は「SamsungがGalaxy Note 7の生産を恒久的に停止したという報道は事実だ」と述べた。

同社は生産中止に関してこれ以上何も明らかにしていないが、韓国当局に対して生産の中止を報告する文書中で「消費者の安全」を理由に挙げている。

昨日(米国時間10/10)、Samsungはキャリヤと販売店に対しNote 7の販売を停止するよう要請し、すでに販売された分については交換を受け付けることを発表している。Note 7の所有者は全額の返金ないし他のSamsungスマートフォンへの交換を受けることができる。また2回のリコールに対する「迷惑料」として25ドル分のギフト券を得られる。

最初のリコールは250万台前後のNote 7を対象として9月の上旬に行われた。同社はその後、Note 7の製造を一時中止していることを認めた。【略】

Galaxyブランドが傷付いたことを別にしてしても今回のバッテリーの発火、爆発によりSamsungが受けた打撃は軽くない。ReutersはNote 7の生産終了はSamsungに最大170億ドルの損害をもたらすとアナリストは推計していると報じた。

今日、Samsungの株価も8%下落した。2008年10月以來の大きな下落だ。同社の時価総額から190億ドルが消えたことになる

アップデート: SamsungはTechCrunchに対して以下の声明を送ってきた。

消費者の安全を考慮し、われわれはGalaxy Note7の販売と交換を中止し、これに伴って生産も中止することを決定した。

〔日本版〕上に引用されたツイートは「Samsungは次に生産するスマートフォンをなんと命名するだろう?」というジョーク。Galaxy Not FireやGalaxy Iceなどが提案されている。

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Samsungが‘アート’を自称するArtPC Pulseは奇妙なデザインだからやっぱりアートかな

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ぼくがSamsungなら、PR部門が火消しに奔走している(比喩的な火と本物の火の両方だ!)今だからこそ、人びとの関心をがっちり捉えるビッグな新製品を出したい、と切に願うだろうね。でも、これは違う。こいつは、いつの間にか黙ってネットの店頭に並んだだけで、新製品発売を盛り上げる音も映像もプレスリリースも何もない。名前も、そんなそっけない態度にマッチしている。

DP700C6A-X01US ArtPC ArtPC Pulse Premium Desktop(短く言うとArtPC Pulse)は、円筒形のコンパクトなPCで、ひょっとしたらMac Proと対決する気か? そうかもしれない。高さが10.7インチだから、いまどき‘ちいさい’とは呼べない。またHPの奇妙な小型PC Pavilion Waveのように、布をまとってファッションを気取ってるのでもない。

ひとつだけ後者と共通しているのは、その体積の一部をスピーカーに捧げていることだ。HPはBang & Olufsenだが、こちらはHarman Kardonだ。その360度スピーカーが上部にあり、その下にちょっとしたアンビエントライティング(環境光)がある。正面にはUSB-CやHDMIなどのポート類盛りだくさん。内部はIntel Core i5プロセッサー、256GB SSD、RAM 8GB。

今は予約販売中で、お値段は1200ドル、上に挙げたニ機種の中間だ。発売は今月の末、ということだ。

出典: PC World

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Samsung、事故続出のNote 7の生産を「調整中」と認める

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これはGalaxy Note 7の生産が停止されたという昨日のわれわれの報道をほぼ完全に認めたというに近い。今朝SamsungはTechCrunchに対して慎重に語句を選んで次のように述べた。

品質管理と安全性の確保をさらに推し進めるため、われわれはGalaxy Note7の生産スケジュールに一時的な調整を加えている。

Samsungは「停止(halt)」とか「一時中止(suspend)」という語句を使うことを避けているが、言っていることはわれわれが報じた内容とほぼ同じだ。この記事にはパーツのサプライヤーの幹部の証言内容も含まれている。この1月以上Samsungの新しいフラグシップ・デバイスは広報上の悪夢に覆われてきたが、ここにきて同社は対策のための大きな決定を行ったことを確認した。

この決定は対策部品に交換したはずのGalaxy Note 7に再び事故が起きたことを伝える多数の報道を受けて行われたものだ。乗客が持っていたGalaxy Noteから煙が出たためサウスウェスト航空のフライトはゲートに引き返して乗客を避難させる必要があった。いくつかのメディアはAT&T、T-Mobile、Verizonが問題のプロダクトの取扱を中止したというSamsungにとって大打撃となるニュースを伝えた。

その後Samsungはこれらキャリヤによるデバイスの取扱中止に関して声明を発表した、Samsungは取扱中止が事実であると認めると同時に事故件数が低くいものであるという印象を与える努力をしている。

Samsungは声明で次のように述べた。「われわれのパートナーであるキャリヤは損害が引き起こされたという報道を受けてGalaxy Note7の販売を中止し、交換を受け付けることにした。われわれはパートナーの決定を尊重する。われわれは当局、第三者の専門家と緊密に協力しており、調査が完了して明らかになった事実については公開していく。 記事の数は少ないとはいえ、われわれはどんな報道も真剣に受け取っていることを顧客に知ってもらいたい。もし製品に安全性に関する問題が存在するようであれば、SamsungはCPSC(消費者製品安全委員会)が認めた手順に従って直ちに問題の解決に当たる。」

アメリカの消費者製品安全委員会はこの問題を最初から注視しておろ、、先月中旬、公式にGalaxy Note 7のリコールを決定した(Samsung自身もこれに先立ってリコールを決めている)。同委員会は最近の事故調査にも深く関わっている。事故の発生場所は数州にまたがっているがまだリコールは宣言されていない。

続報があることは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Samsung、Galaxy Note 7交換品の発煙問題について声明を発表

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Samsung広報部門は、Galaxy Note 7の欠陥問題を巡る最近の報道を受け、被害を最小限の食い止めるべく対応を続けている。先週サウスウェスト航空機内で起きた事故は、以前機上で起きた問題を、いくつかの理由でさらに複雑化させている ― 以前の事故は幸いにして航空機がゲートにいる間に起きたものだった。

報道によると、問題の端末は事故発生時所有者のポケットの中にあり、客室乗務員の要請に従って電源が切られていた。さらに悪いことに、所有者によるとそのNote 7は、何十件もの欠陥報告を受けたSamsungがリコールを発行し、交換品として送った端末だった。

サウスウェストの緊急退避事故の後、本誌の質問に対してSamsungは次のように回答した:

端末が回収できるまで、この事象に新しいNote7が関わっているかどうかは確認できない。現在当局およびサウスウェストと協力して、端末の回収と原因の究明に努めている。調査結果がわかり次第、詳細な情報を伝える予定。

昨夜、広報担当者から追加の発表があり、広報的悪夢の中、その内容は以前よりも詳細だった。以下に全文を掲載する。

Samsungは、当社が提供したNote 7の交換品に関する最近の報道によって、当社のキャリアーおよび消費者が不安を感じていることを理解している。当社は引き続き、報告された件の調査を進めて原因を追及し、結果がわかり次第報告する。CPSC[消費者製品安全委員会]とは今後も密に連絡を取り続けていく。もし安全面の問題が発見された場合は、CPSCと協議の上直ちに対策を講じる。顧客に対しては、当社がいかなる報告も真摯に受け止めていることを伝えると共に、当社が全力で対応している間、辛抱いただいていることに深く感謝している」

この声明の前日、米国主要キャリアーの大半が、不安を抱えるGalaxy Note 7所有者に対して、他機種への交換に応じることを表明した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サウスウェスト機、Glaxy Note 7の発煙により乗客を退避

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サウスウェスト航空は、同社のルイビル発ボルチモア行きの便が、機内で端末から発煙したため、乗客を退避させ現在もゲートに停機中であることをTechCrunchに伝えた。「乗客および乗務員全員が客室扉から無事に降機した。乗客は他のサウスウェスト機に塔乗して最終目的地へ向かう予定」と広報担当者が説明した。

この事故による乗客の怪我はなかった。

航空会社は、「初期調査結果」によると問題の端末はSamsung製である可能性が高いと発表したが、機種名は特定しなかった。一方、端末の持ち主についてははるかに具体的であり、The Vergeは、機種がGalaxy Note 7であることだけでなく、以前同社が30件以上の障害報告を受けて顧客に発送したグリーンのバッテリーアイコンがついた交換ユニットであると報じている。

端末の所有者であるBrian Greenは、初期の問題が主に充電器に起因していたのとは異なり、端末は客室乗務員の指示に従い電源を切った状態だったと話した。またGreenによると、発煙が始まった時Galaxy Noteは本人のポケットに入っていた。それを同氏が床に落としたことで事態は悪化し、最終的に端末がカーペットを焼き穴をあけた。

GreenはNoteの箱を写真に撮り、バーコードの上に印刷された交換用モデルであることを示す黒い四角形を見せつけた。

このニュースは、同社の主要ファブレット機を巡って1ヵ月以上続く物語の最新事象にすぎない。同社は、塔乗の際は電源を切りケーブルを外すことを当該端末ユーザーに要求するよう、FAAから公式に警告を受けている。

アップデート:Samsungからの本件に関する回答は、予想通り曖昧な内容で、サウスウェスト社と検討しているとだけ説明している。以下に全文を掲載する。

端末が回収できるまで、この事象に新しいNote7が関わっているかどうかは確認できない。現在当局およびサウスウェストと協力して、端末の回収と原因の究明に努めている。調査結果がわかり次第、詳細な情報を伝える予定。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サムスン、洗濯機も爆発したとの報道

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おそらくSamsungにとって、Galaxy Note 7のリコール直後に起きてほしいことではなかっただろうが、そうなってしまった。同社の広報部門が発行した声明はこれだ

これは重要なことですが、2011年以来Samsungのお客様は、何億回も問題なく洗濯してきました。

このメッセージは、2011年3月から2016年4月の間に電機業界の巨人が製造した、一部のタテ型洗濯機の所有者に対して、爆発の恐れがあるとして米国消費者製品安全委員会が警告を発したことを受けたものだ。

同委員会は、米国内3州で消費者から報告された事象を検証した。テキサス州のある女性は「あまりにも激しい爆発で洗濯機がガレージの内壁を突き破った」と報告し、爆弾のような音がしたという。問題の原因は「異常な振動」と考えられている。

Samsungは、現在安全委員会と「活発に議論している」と言っている。その一方で同社は、Glaxy Noteの時のようなリコールではなく、かさばる衣類や寝具類、防水製品等には弱水流サイクルを使うよう、消費者に推奨しているだけで、その理由は「このサイクル使用時に事故が起きた報告はない」からだと言っている。

同社は、消費者が自分の洗濯機に欠陥の恐れがあるかどうかを、製造番号を入力して調べられるサービスも提供している。

ニュージャージー州で提出された訴訟は、Samsungが問題のある製品の証拠を隠滅しようとしたと告発している。

via CNN

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Apple、韓国でAppleストア候補地を探索中か

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これはまだ、極く初期段階の話であることをお断わりしておく。Appleは店舗候補地として数多くの場所を調べているが、そのほとんどが実を結ばない。しかし、クパチーノが韓国に旗を立てようとしていることの意味は極めて重要だ ― 巨大な市場でありながら同社が直販店を持っていないというだけではない。そこがSamsungの本拠地だからだ。

事実、The Wall Street Journalによると、同社は初のApple Storeの場所を闇雲に探しているわけではない ― ソウルの華やかな江南地区で、3フロアをGalaxyに宛てているSamsungの旗艦店から、目と鼻の先の場所を集中的に偵察している。

現在Appleは、約20ヵ国に500近い店舗を展開しており、うち30以上が中国にある。小売店がないにも関わらず、韓国でのAppleの実績は悪くない。具体的な出荷台数は公表されていないが、第三者の分析によると国内最大手のSamsungやそれに続くLGの強い市場で、Appleのシェアは10%から25%の間を行き来している。

Apple社全体の業績は、最近iPhone 7発売を前に最低レベルまで落ち込んでいる。一方Samsungも、このところ様々なトラブルに見舞われている

Appleの韓国への関心を最初に指摘した情報筋は、この手の話は時間がかかるものだと念を押した。具体的な証拠はまだ何もなく、もし同社が出店を決めるとしても、1年以上先のことだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook