11月開催の「TechCrunch Tokyo 2015」に向け、運営スタッフを募集します

tctokyophoto

TechCrunch Japanでは11月17日、18日に東京・渋谷のヒカリエでスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2015」を開催する予定だが、今回は僕らと一緒になって運営をしてくれるスタッフを募集する。

イベントの前日から開催日当日にかけて、配布資料の封入から来場者の受付、登壇者の誘導など、幅広い業務をお願いしたいと思っている。イベント当日までには編集部との決起会なども開催する予定で、当日も(もちろんスタッフとしての業務が優先になるが)セッションを観覧したり、来場者や関係者、登壇者などとコミュニケーションをとれる機会を提供するつもりだ。

昨年までもTechCrunch Tokyoではボランティアを募集しており、若いスタートアップ関係者にイベントの運営を支援してもらっていたのだが、今年募集するは「ボランティア」ではなく、「スタッフ」だ。名称を変えた理由は、事前準備から本番まで、ある程度深く僕らのイベントにコミットして欲しいという思いがある。

もちろん謝礼も用意するが、それ以上にイベントの運営やセッションの観覧などを通して、スタートアップの今に対して学びを得て欲しいし、スタートアップのコミュニティというか、仲間探しの場所に飛び込むという経験をして欲しい思っている。僕も昨年初めてTechCrunch Tokyoに関わったのだけれど、起業家や投資家のほか、大企業の新規事業担当者やエンジニアなどなど合計1700人以上が参加してくれたこのイベントで多くの出会いがあった。すでにスタッフのコアメンバーとして参加をお願いしている人にはベンチャーキャピタルなどの関係者もおり、そこからも学びが得られると思う。

スタッフに興味を持った人は、是非とも募集ページにアクセスしてほしい。募集するのは20人程度で、応募多数の場合は抽選となる。応募要項は下記の通りだ。

・募集人数:20人程度(Skypeなど面接による選考があります)
・対象:学生、スタートアップに関係する方、本イベントに興味のある方
・条件:11月16日(月)午後、11月17日(火)全日、18日(水)全日の2日半に業務をお願いできる方
・締め切り:9月13日23時59分まで。10月1日に決起会を開催する予定です

スタッフ受付はこちらから→

もちろんスタッフの募集だけではなく、TechCrunch Tokyoの観覧を希望する人向けにチケットを販売中だ。現在は一般向けの前売りチケットを用意しているほか、学生限定・数量限定の学割チケットを用意している。スタッフはできないがスタートアップに興味がある、もしくはこれから起業したい、という学生の読者はこちらの購入も検討頂きたい。

TechCrunch Tokyo 2015チケットはこちらから→

TechCrunch Tokyo 2015学割チケットはこちらから→

TCオフィスのある秋葉原で起業家とVC向けのサマーパーティー開催します

3331

僕たちTechCrunch Japan編集部は、東京・末広町(秋葉原からも徒歩数分だ)にある建物「3331 Arts Chiyoda」の中にある。この建物は中学校をリノベーションしたもので、アートスペースやコワーキングスペースがあったり、そして地下1階には僕らが入居するオフィススペースがある。いわば廃校の地下室で日夜記事を書いてるわけだ。今日は、そんな僕らがサマーパーティーをすることにしたのでお伝えしたい。

日時は8月27日(木)18時から、会場は僕らのオフィスがある3331 Arts Chiyodaのラウンジスペースだ。参加費は無料だけど、1つだけ条件がある。僕らが11月に東京・渋谷で開催するイベント「TechCrunch Tokyo 2015」の目玉企画、スタートアップバトルに8月24日(月)までにエントリーしてくれた企業に限定させていただく。該当するスタートアップには編集部からご連絡し、参加の詳細をお伝えする。

エントリーシートはすべて編集部が目を通し、個人的に気になったプロダクトはイベントに先駆けて記事でご紹介していたりするので、この機会にぜひ早めにエントリーして僕たちと暑気払いしませんか。当日はシード期のスタートアップに投資するVCも参加予定だ。

スタートアップバトルは創業3年未満で、今年ローンチもしくはローンチ予定のプロダクトを持つ企業が、プレゼンで競い合う企画。昨年は113社の応募があり、書類審査に通過した12社が決勝に進出、会場でプレゼンを披露した。今年も決勝には10社前後に登壇してもらう予定だ。応募資格は以下の通り。

応募資格

  • 未ローンチまたは2015年1月以降にローンチしたデモが可能なプロダクト(サービス)を持つスタートアップ企業(未公開プロダクトを歓迎します)
  • 創業年数3年未満(2012年11月以降に創業)で上場企業の子会社でないこと。なお、このイベント以前に開催された他のイベントで受賞をしていないプロダクトを優先します。

応募フォーム

スタートアップバトルの登録ページはこちらから(外部サイトにリンクします)
https://tctokyo2015.wufoo.eu/forms/techcrunch-tokyo-2015/

応募受付期間

2015年10月2日(金)23時59分まで(サマーパーティー参加希望の場合は8月24日まで)

審査について

  • 審査基準: 企業とプロダクトを対象にし、そのプロダクトの市場性やビジネスの成長性、またビジョンを実現していけるチームであるかを基準とします。
  • 事前審査:一次審査は書類審査とし、その後一部評価に必要な情報が足りない場合はインタビューやデモを見せていただく場合があります。選考を通った応募企業には運営事務局から10月9日までに審査結果を通知します。
  • 決勝戦: TechCrunch Tokyo 2015の2日目(11月18日午後)に行います。TechCrunch Japanが選んだ審査員によって最優秀企業を選出します。

【残り半日!】 TechCrunch Tokyo 2015の超早割チケット販売は今日まで

11月17日(火)、18日(水)に東京・渋谷のヒカリエで開催予定の「TechCrunch Tokyo 2015」だが、超早割チケット販売は、本日金曜日の深夜23時59分が締め切りなのでお知らせしたい。当日チケット2万7000円に対して超早割は9000円とだいぶお安くなっている。参加を考えていた方には是非ご検討いただければ幸いだ。

シリコンバレーで起こったスタートアップという大きな波は、バブルだバブルだと言われながらもマクロで見れば、もう全世界的潮流であることは疑いがない。ニューヨークやロンドン、テルアビブ、バンガロール、シンガポールといった都市でスタートアップエコシステムが続々と立ち上がり始めている。言語障壁や英語圏のネットワーク外部性に押しやられて日本のソフトウェアやサービスは世界的に存在感を示せず、なんだか東京が遅れを取っているようにぼくには思える。だけど、日本を含むアジアが次世代のイノベーションのハブにならないわけがない。

最近、IT(アイティー)という言葉よりも「テック」とシリコンバレーの人たちが使うようになってきているのは、もはやInformationを扱うテクノロジーだけのことじゃなく、ロボティクスやバイオ、教育、医療、農業、金融、ファッションと適応領域を広げてきていることを集団意識として感じているのが背景にあると思う。ITという枠を超えてソフトウェア技術やネットワークが多くの領域に入っていくとき、日本は世界に対して大きな貢献ができるようになるだろう。まだ日本のスタートアップエコシステムは胎動期かもしれないが、TechCrunch Japanは、その動きを内外に伝えるハブになりたい。だからオンラインで記事を出すというだけではなく、オフラインのイベントを通して人的交流を積極的に促すことには大きな価値があると信じている。人の顔を見て、声を聞く。ちょっとポエティックなことを言わせてもらうと、心が震えるようなパッションに触れずに大きなエネルギーなんて生まれるわけがないと思うのだ。成功している起業家に対する焦げるような羨望でも、歯ぎしりするような嫉妬でもいい。具体的なビジネスのヒントや学びを得るということも大事だが、どちらか言うと、生の人間に出会って、それで何か感じるものを持ち帰ってもらえればということを思っている。

幸いTechCrunch Tokyoには毎年すばらしい起業家の方々に登壇いただいている。その生の声をお届けできるのはぼくらのようなメディアをやっている人間の本望だ。まだ登壇者やスケジュールについては未発表だけど、今年も国内・国外から話題の起業家やスタートアップ企業の経営者を呼んで、ネット、テック、ビジネス、アントレプレナーシップなどの話題で、各種セッションを繰り広げる予定だ(昨年のイベントの様子)。

ふだんTechCrunch Japanでカバーしているような国内のスタートアップ企業や、未ローンチのプロダクトによるコンテストのスタートアップバトルも例年通り2日目の午後に行う予定だ。すでにたくさんの応募を頂いているが、まだまだこちらもスタータアップ企業からの応募をお待ちしている

TechCrunch Tokyo 2015のチケット代は以下の通り。すべて2日間通しで、どのチケットでも2日ぶんのランチと懇親会の軽食が含まれる。学生さんは、今年はグッと値下げしたので、ぜひ若い人にはたくさん参加してもらいたいと思っている。

・超早割りチケット:9000円(税込み9720円。販売期限は7月31日23時59分まで)
・前売りチケット:1万8000円(税込み1万9440円)
・当日チケット:2万7000円(税込み2万9160円)
・団体チケット:1万5000円(税込み1万6200円)
・学割チケット:2700円(税込み2916円)
・ハッカソンチケット:4600円(税込み4968円)
ハッカソンは別チケット、別会場、別日程なので注意

チケット購入はこちらから

今週いっぱい! TechCrunch Tokyo 2015の超早割チケット販売は31日金曜日深夜まで

11月17日(火)、18日(水)に東京・渋谷のヒカリエで開催予定の「TechCrunch Tokyo 2015」だが、超早割チケット販売は7月いっぱいとなっていて、今週金曜日の深夜が締め切りだ。迷ったまま忘れてしまう人がいるといけないので改めてお知らせしたい。まだ登壇者やスケジュールについては未発表だけど、今年も国内・国外から話題の起業家やスタートアップ企業の経営者を呼んで、ネット、テック、ビジネス、アントレプレナーシップなどの話題で、各種セッションを繰り広げる予定だ(昨年のイベントの様子)。

ふだんTechCrunch Japanでカバーしているような国内のスタートアップ企業や、未ローンチのプロダクトによるコンテストのスタートアップバトルも例年通り2日目の午後に行う予定だ。すでにたくさんの応募を頂いているが、まだまだ応募をお待ちしている

TechCrunch Tokyo 2015のチケット代は以下の通り。すべて2日間通しで、どのチケットでも2日ぶんのランチと懇親会の軽食が含まれる。学生さんは、今年はグッと値下げしたので、ぜひ若い人にはたくさん参加してもらいたいと思っている。

・超早割りチケット:9000円(税込み9720円。販売期限は7月31日23時59分まで)
・前売りチケット:1万8000円(税込み1万9440円)
・当日チケット:2万7000円(税込み2万9160円)
・団体チケット:1万5000円(税込み1万6200円)
・学割チケット:2700円(税込み2916円)
・ハッカソンチケット:4600円(税込み4968円)
ハッカソンは別チケット、別会場、別日程なので注意

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TechCrunch Japanがハッカソンを開催する5つの理由

すでに告知させて頂いた通り、11月に東京・渋谷のヒカリエで開催予定のスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2015」に付随する形でハッカソンを行う。イベント本編は11月17日、18日の火曜日・水曜日なのだけど、ハッカソンはその直前の土曜日と日曜日、お台場で開催する。これまでにTechCrunch Japanでは何度かハッカソンを開催してた。その理由を5つほど説明させてほしい。

1. エンジニアリングをバックグラウンドに持つ人たちに、起業やスタートアップのカルチャーに触れる機会を提供したい

hackerシリコンバレーでは大学を出るか出ないかという理系のギークたちが、すでに成功したギークたちからビジネスのイロハを学び、資金提供を受けることで、大きなテック・ジャイアントが生まれてきた歴史がある。Y Combinator共同創業者のポール・グレアムが言ったのは、例えば「客のところへ行って話を聞いて来い」とか「人々がほしがるものを作れ」だったわけだが、これは考えてみれば、ずいぶんナイーブな話だ。客の声を聞いて客のニーズに合うものを作れというのは商売の基本ではないか。「汝殺すなかれ」というぐらいに自明すぎる。

つまり、ポール・グレアムがやったことは、そのくらい自明なことを知らないギークたちにビジネスの基礎を教えたら、とてつもない価値を生んだということなのではないかと思うのだ。

ぼくは日本にも技術力の高いハッカーは数多くいると思う。ただ、日本ではまだエンジニア起業家の成功例が少ないために、こうした人たちはスタートアップ業界を遠巻きにみている面があるのではないかという気がするのだ。

「TechCrunch」が象徴するのはテックとビジネスで、その2つが交わる場所で起こっているイノベーションのことだと思っている。だから、TechCrunchがハッカソンを開催することで、日本のスタートアップ界と、エンジニアコミュニティの距離を少しでも縮められればと思っているのだ。

日本のスタートアップ業界で、優秀なエンジニアが不足しているという声をいつも耳にしている。優秀なエンジニアと、スタートアップ業界の起業家が出会うキッカケを提供したい。そんな思いから、今年のTechCrunch Tokyoハッカソンの参加者は、全員イベント本編にもハッカソンチケットだけで参加していただけるようにした。また入賞した上位5チームには、昨年同様にイベント本編のセッションでライトニングトークをやっていただければと思う。

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2. テックとビジネスのバランスが取れたイベントを開催したい

ハッカソンにも様々な種類がある。例えばエンジニアが「ハック」と言うとき、それはエンジニアが抱える問題を解決する純技術指向だったり、何かの実験だったり、技術を使った自己表現であるようなことがある。それはそれで良いのだが、もっと視線を社会へ向けた上でハックするような文化があって良いのではないかと思うのだ。TechCrunchのハッカソンでは、技術力よりも、アイデアの潜在市場やポテンシャルを評価したいと考えている。

3. 「作れる人たちだけ」の場を提供したい

TechCrunchが行うハッカソンはビジネスアイデアコンテストではない。だから優れたアイデアを出すだけではなく、最低限の実装を行っていただきたいと考えている。そのため、今年からは参加資格はエンジニアとデザイナーだけに限定している。ハッカソンでは、手を動かせないならやるべきことは何もない。

4. 大企業とスタートアップの人材交流により、オープンイノベーションを促進したい

大企業が持つ技術やサービス、APIなどをご提供いただいて自由に触れるようにすることで、オープンイノベーションを促進したいという思いもある。人と情報の流通こそ命だ。週末ガッツリと同じ時間を共有することで、人的交流が生まれ、そのことで新しいコラボレーションが生まれるきっかけになるのではないか、ということを考えている。

5. 日常業務から離れて、実験的な試みができる場を提供したい

すでにスタートアップ企業で働いているエンジニアや起業家は、目の前のプロダクト作りで忙しいだろう。ちょっと思いついたアイデアを実装してみるような時間的余裕はないと思う。こうした人たちに、週末で一気に何かを作ってみる、そんなサイドプロジェクトの出発地点としてのキッカケを提供できればと考えている。

と、なんだかちょっぴり偉そうな感じで書いてしまったけど、2日間のハッカソンというのは楽しいもの。ぜひたくさんのクリエイター、起業家に参加していただければと思う。今年はチームビルディングの時間を設けないので、友だち同士や、スタートアップ企業のエンジニアチームでのチーム参加など大歓迎だ。

参加申し込みはこちら

(photo / Alexandre Dulaunoy)

TechCrunch Tokyo 2015「スタートアップバトル」参加企業を募集開始

昨年のスタートアップバトルは家庭用プリンタで電子回路を印字できる「AgIC」が優勝した

昨年のスタートアップバトルは家庭用プリンタで電子回路を印字できる「AgIC」が優勝した

昨年のスタートアップバトルは家庭用プリンタで電子回路を印字できる「AgIC」が優勝した


本日チケット販売を告知したけど、TechCrunch Japanは11月17・18日、東京の渋谷ヒカリエで「TechCrunch Tokyo 2015」を開催する。昨年、800人規模の会場で立ち見が出るほどの盛り上がりを見せた目玉企画「スタートアップバトル」(以下、バトル)はもちろん今年もある。本日、参加企業の募集をスタートしたのでお知らせしたい。

バトルを簡単に説明すると、スタートアップが今年ローンチした、もしくはローンチ予定のプロダクトをプレゼンで競い合うというもの。昨年は113社の応募があり、書類審査に通過した12社が決勝に進出した。今年も決勝には10社前後に登壇してもらう予定だ。優勝チームには賞金100万円を贈呈する。

応募チームに特典

バトルに応募してくれたスタートアップには特典もある。まずは決勝に出場した全チームに、会場の展示ブースを無償で提供する。惜しくも本戦出場を逃したチームの中でも、何社かに同様の特典を用意する予定だ。

スタートアップバトルの応募要項は以下のとおりだ。締め切りは10月2日でまだまだ先と思うかもしれないが、エントリーシートはすべてTechCrunch Japan編集部が目を通している。「これは!」というプロダクトがあれば事前に取材させていただくこともあるので、条件に当てはまるスタートアップは是非、応募ページから早めに申し込んでほしい。

そうそう、それともうひとつ。昨年は米国のTechCrunchでも、スタートアップバトルの様子をロングレポートしている。今年も米国から本家TechCrunchスタッフが来日する予定なので、世界デビューを目論んでいるスタートアップにとっては大きなチャンスになるかもしれないね。

ちなみに昨年の王者は、家庭用プリンタで電子回路を印字できるプロダクトを手がける東大発ベンチャーAgIC。今年1月には1億円の資金調達を実施し、製品ラインナップを拡充している。イベント当日は創業者の清水信哉氏も参加し、昨年バトルで優勝して以来の成長ぶりを語ってもらう予定だ。

応募資格

  • 未ローンチまたは2015年1月以降にローンチしたデモが可能なプロダクト(サービス)を持つスタートアップ企業(未公開プロダクトを歓迎します)
  • 創業年数3年未満(2012年11月以降に創業)で上場企業の子会社でないこと。なお、このイベント以前に開催された他のイベントで受賞をしていないプロダクトを優先します。

応募受付期間

2015年10月2日(金)23時59分まで

審査について

  • 審査基準: 企業とプロダクトを対象にし、そのプロダクトの市場性やビジネスの成長性、またビジョンを実現していけるチームであるかを基準とします。
  • 事前審査:一次審査は書類審査とし、その後一部評価に必要な情報が足りない場合はインタビューやデモを見せていただく場合があります。選考を通った応募企業には運営事務局から10月9日までに審査結果を通知します。
  • 決勝戦: TechCrunch Tokyo 2015の2日目(11月18日午後)に行います。TechCrunch Japanが選んだ審査員によって最優秀企業を選出します。

TechCrunch Tokyo 2015超早割チケットの販売を開始します!

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すでに告知させていただいたとおり、今年も東京・渋谷のヒカリエで「TechCrunch Tokyo 2015」を開催する。昨年実績で参加者が約1900人となった日本最大規模のスタートアップの祭典(昨年のイベント関連記事)で、DeNAやLINEが入っている渋谷駅前ピカピカのビル、ヒカリエのワンフロアを全部借りきって、11月17日(火)、18日(水)の2日間で行う予定だ。

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例年イベントの登壇者やプログラムを発表する前に、TechCrunch Japan読者のために先行チケット販売をしているが、今年も本日7月2日から7月末まで「超早割チケット」を販売する。チケット種別は以下の通り。

・超早割りチケット:9000円(税込み9720円。販売期限は7月31日23時59分まで)
・前売りチケット:1万8000円(税込み1万9440円)
・当日チケット:2万7000円(税込み2万9160円)
・団体チケット:1万5000円(税込み1万6200円)
・学割チケット:2700円(税込み2916円)
・ハッカソンチケット:4600円(税込み4968円)

チケットはすべて2日間通しで、どのチケットでも2日ぶんのランチと懇親会の軽食が含まれる。

ハッカソンについては別チケットとなるので注意してほしい。ハッカソンの開催日はイベントの前の週末の14日(土)、15日(日)で、お台場で行う予定だ。ハッカソン参加者は、そのチケットでイベント本編にも参加していただける。エンジニアやデザイナーの人たちは、週末のハッカソンと、翌週の火曜日、水曜日の本編も全部ガッツリ参加というのも検討してもらえると嬉しい。すでにスタートアップでプロダクトを作っているという人たちはもちろん、スタートアップ界隈を外側から遠巻きに眺めているだけというようなエンジニアの人たちにも来てほしいと思っている。ハッカソンの詳細については、別途ご案内させていただく予定だが、去年までと違って参加資格は実際に成果物を生み出せるエンジニアとデザイナーとさせていただいた。

今年は交流のためのアポ取りプラットフォームも用意するぞ

いろんなイベントに出ていて思うのだけど、イベントに行く価値の半分くらいは、そこに集まる人たちと会って話すことにある。TechCrunch Tokyoのようなイベントの価値とは「コンテンツ+コミュニティー」なのだ。というのは、実はシンガポールのスタートアップ「Jublia」の共同創業者のエロール・リムが、テレビ会議の最初ぼくに言ったことの受け売りなんだけど、ぼくもそう思う。

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今年のTechCrunch TokyoではJubliaが提供するイベントプラットフォームを導入予定だ。今まさにUIの日本語化作業を始めたのだけど、Jubliaが何かというと、事前に参加者同士がオンラインでアポ設定ができるマッチングツールだ。

起業を検討していてプロダクトを作っているけど、まだ投資家や、その事業領域の人たちと広くは話をしていないという人であれば、参加者リストを検索し、メッセを送って投資家とミーティングのアポを取ればいい。B向けプロダクトのスタートアップなら、TechCrunch Tokyoに来る感度が高くてあれこれ説明しなくても製品の良さを分かってくれる大企業の潜在顧客とアポを取ればいい。起業のアイデアを持っているビジネスパーソンで共同創業者を探しているなら、CTOの候補となりそうなエンジニアとアポを取ればいい。もちろんスタートアップへの投資や協業を検討している投資家や新規事業開発担当者なら、起業家へアポを申しこめばいい。

jublia

マッチングというと、なんだかお節介で押し付けっぽい感じがするかもしれないけど、もちろんこのツールはオプト・インだし、会いたくない相手はスルーすればいい。でも、参加メンツも良く分からないままに呼ばれた会食や、目的の分からない「ご挨拶」で5人も6人もの「担当者」に会って無駄な時間を使うより、ずっといいと思う。

Jubliaについては、また準備ができ次第使い方を含めてアナウンスしたい。登壇者についても、いま国内外とも確定しつつあるので、こちらも順次お知らせしていく予定だ。

去年や一昨年のイベントに参加してくれた人も、まだ1度も参加したことのない人も、まずは前売りチケットに比べてだいぶお得な超早割チケットを、ぜひ7月中にゲットしていただければと思う。

スタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2015」を渋谷・ヒカリエで11月に開催!

毎年秋にTechCrunch Japanが開催しているイベント「TechCrunch Tokyo」の開催日が決まったのでお知らせしたい。今年は11月17日(火)、18日(水)の2日間にわたって東京・渋谷のヒカリエで開催する。去年に続いて、スタートアップ集積地の1つである渋谷のど真ん中での開催だ。イベントホールのAホール、Bホールの両方を借りて、去年同様に通路やホールにはスタートアップ企業の方々にたくさんブースを出してもらえればと思っている。

2012年に約750人だった参加者数は、2013年は1500人弱と倍増。去年の2014年には1765人(ハッカソンも入れると約1900人)と規模が拡大してきている。幅広い層の人に参加していただける大規模なスタートアップのお祭りというのは案外ほかにない。そういう開かれた場として、ご期待いただけているということじゃないかなと感じている。起業家、投資家、その予備軍や業界関係者といったスタートアップ業界のコアの方々だけでなく、事業会社のビジネスパーソンや学生さん、エンジニア、マーケター、企画屋さんなどに広く参加していただければと思っている。

去年のTechCrunch Tokyo 2014関連記事一覧はこちら

これまでTechCrunch Tokyoでは、海外の注目スタートアップ起業家や投資家などキーパーソンをお呼びするのが1つの方向性だったのだけど、今年は日本国内のスタートアップの起業家や投資家の方々をたくさんお呼びして、テクノロジービジネスの話題や、日本のスタートアップの現状について講演やパネルディスカッションを行う予定だ。今年も米国もしくはアジアから本家TechCrunchの記者が来る予定だ。

スタートアップバトルもやります!

例年どおり「スタートアップバトル」を予定している。詳細はまだ決まってないが、プロダクトをオーディエンスの前で披露するピッチと質疑のセッションを10〜15チームぐらいに行ってもらって勝者決めるコンテストだ(2014年の様子2013年の様子)。

VCの投資家や個人投資家、企業の新規事業担当者、たぶん日本でも最もアーリーアダプターの多い聴衆、取材に来る関連メディア――。そういうスタートアップ企業にアツい視線を送っている人たちの前で未来を変えるプロダクトをローンチしてみませんか? 夏や秋ごろにサービスローンチを考えているスタートアップ企業の人たちには、ぜひTechCrunchでのデビューを検討してもらえればと思う。去年のスタートアップバトルの様子は本家TechCrunchでも英語で記事になっている。

ハッカソンやCTO Nightといった去年、一昨年と併催したイベント内イベントについは、まだ具体的に日時などが決まっていないためお知らせがもう少し先になりそう。スピーカーやセッション、その他のプログラムについても順次アナウンス予定なので、まずは11月17日、18日の火曜日・水曜日をカレンダー上で是非マークしておいていただければ幸いだ。


ドローン市場の先駆者Parrot、ブレイクのきっかけは音声処理だった


スタートアップ業界に関する日本最大のイベント「TechCrunch Tokyo 2014」では、多数のプログラムが開催された。テックトレンドのセッションの中で注目されたのが、無人飛行デバイス、いわゆるドローンについての講演。

現在注目の市場であるドローンは本誌でも連日記事が登場しているが、今回は開催前の予告記事でも紹介されたように、ドローン市場の先駆者であり、代表的メーカーであるParrotから、JPAC地域担当バイス・プレジデント兼マネージング・ディレクターのクリス・ロバーツ(Chris Roberts)氏が登壇。これまで日本ではあまり知られていなかった、同社がドローンに参入した意外なきっかけやドローンの可能性に関して語った。

音声処理から出発し、Bluetooth機器、そしてドローンへ

Chris氏はまず、同社の沿革とともに、なぜドローンを手がけたのかを紹介。パリに本社を構えるParrotは、もともと音声を中心としたデジタル信号処理を手がけるメーカーとして出発。90年代前半にBluetooth製品を手がけたことで、音声処理とも関わりが深いオーディオやマルチメディア系の製品、そして自動車関連機器に手を広げる。

とくに自動車関連機器では、同社が得意とする音声処理とBluetoothを活かしたハンズフリー技術を使った機器で支持を得て、多くのOEM先を獲得した。

現在Parrotの事業は大きく分けて3ライン(上図参照)となっており、1つがこの自動車関連機器という。残りの2ラインは、コンシューマー用のBluetooth接続オーディオ機器や、スマートフォン用ヘッドセットが1つ。これを同社は「Connected Objects」と表現している。

ここでChris氏は、Connected Objects分野での最新製品として、ノイズキャンセリング搭載Bluetoothヘッドフォン「Zik 2.0」と、Wireless Plant Monitorとジャンル名の付いた新製品「Flower Power」を紹介。後者は植物の脇に刺し、太陽光量や外気温、肥料濃度、土の湿度をモニターできる。つまり園芸に関連した機器となるわけだが、これは同社にとっても新ジャンルであり、大きく期待していると紹介した。

「ドローンはBluetoothで何が繋がるか、という発想から生まれた」

そして最後の1ラインがドローンとなる。ここでまずは「なぜドローンをビジネスとして手がけようと思ったか?」という点から紹介。「弊社のビジネスにおいて、ドローンは他のジャンルとの繋がりがないのでは? と言われるが、実はテクノロジーでは繋がっている」とChris氏は語る。とくに大きなトピックはBluetoothレシーバーの小型化。つまり同社にとってドローンはBluetoothで繋がる機器としての位置づけがあったという。「Bluetoothでどんなものが繋がるか、インスピレーションした結果だ」。

続けてそうした取り組みを証明するかのように、2005年に社内で開発していたというBluetooth接続のカメラ搭載ラジコンカー、プロジェクト名「BTT」(Bluetooth Toyの略)の試作機を紹介。Chris氏は当時、Parrot創業者のHenri Seydoux氏に「これは車だが、いつか飛ばしてみせる」と紹介されたという。つまり、当時からドローンの構想はできており、テクノロジーが整うのを待っていたということだ。

本格的な開発は2006年に決定したが、当時は社内でも、非常にクレイジーな計画と思われたとChris氏。実は当時の視点では、本体よりもむしろ手頃なコントロールデバイスがないほうが問題だったという。Bluetooth接続機器はヘッドセットやフィーチャーフォンが主流だったためだ。「しかし、2007年にiPhoneが登場し、続いてiOSアプリの開発が可能になった。突然イネーブラーとなりうる技術が登場した」。

ここから3年間の紆余曲折があったが、同社は2010年に初代「AR.Drone」を発売。開発にあたっては、安定した飛行で有利なクアッドコプター形状としながらも、さらに安定性を重視。「14歳の女性でも安定して飛ばせることを目標に、私たちのDSP技術をドローンの姿勢制御に応用した。OSにはLinuxを用いており、ファームウェアと合わせた機体制御には我々ならではのノウハウが多数盛り込まれている」と紹介した。

ここで実際に壇上で、現行製品であるAR.Drone 2.0をデモ飛行。機体自体を垂直方向に数回転させるアクロバット飛行テクニック「Flip」を含めて所狭しと壇上を飛行させ、実際の安定性を印象づけた。

プロ用ドローンの市場は順調に拡大

続けて、AR.Droneより小型となるクアッドコプタータイプの新製品「Rolling Spider」と、ジャンプ可能な走行型ドローン「Jumping Sumo」、さらに年末発売予定となるAR.Droneの第3世代「BEBOP Drone」を紹介。

前者2モデルはすでに発売しているが、BEBOPは未発売の製品。180度という超広角撮影が可能で、かつ3軸の角度制御が可能、さらにブレ補正も強力になったカメラをはじめ、Wi-Fiによる接続とオプションの専用コントローラーやVRヘッドセットへの対応などを「従来機に比べても大きく進化している。私たち自身も楽しみにしている製品」とアピールした。

続いて、プロ用ドローンの市場について紹介。農業分野や鉱山調査をはじめとする広大な土地状態の目視検査や、3Dマッピングによる地図データ製作といった精密測量用途での需要が増している点を強調した。

同社が買収したプロ用ドローンメーカー、Senseflyの次世代製品「eXom」についても紹介。eXomは高度な超音波センサーを備えたことで精密な障害物測定が可能となり、狭い箇所や複雑な地形下での飛行安定性が向上。さらにカメラの画質も向上しているという。

最後にChris氏は「時間が数分ありますので、BEBOP Droneのデモ飛行をお見せしましょう。日本では初めてです」と発言し、試作機のフライトを披露して観客を再び沸かせ、セッションはクローズ。「ハイテクとは楽しめるものでなければならない」(Chris氏)というParrotの姿勢が強く打ち出されたセッションとなった。


PepperとRingの共演に見る近未来のUI

「Ring」との共演も見せた「Pepper」

TechCrunch Tokyo 2014の1日目、2014年11月18日に開催されたセッション「ロボットのいる生活と近未来のUI」では、ソフトバンクロボティクスでPepper事業を手がける吉田健一氏、ユカイ工学の青木俊介氏、指輪型デバイス「Ring」を作るログバーの吉田卓郎氏がロボットとともに登壇した。

壇上には、ソフトバンクが2014年6月に発表したロボット「Pepper」が登壇者とともに立っている。そしてユカイ工学のコミュニケーションロボット「BOCCO」がテーブルの上にスタンバイしている。これらロボットと人間が、どのようなUIでコミュニケーションを取っていくのか。それはソフトウェア開発者にとっても、ベンチャー起業家にとっても、新たなフロンティアとなる領域だ。

Pepperが「マホウノツエ」で家電を制御、「Ring」で人とコミュニケート

ソフトバンクが2014年6月に発表したPepperは、プラットフォームとして開発されたロボットだ。PepperをめぐるテクニカルカンファレンスであるPepper Tech Festival 2014の場で、ユカイ工学はPepperに対応するソリューションとして「マホウノツエ」を公開した。赤外線通信機能を備えたマホウノツエをPepperが手に持ち、Pepperがテレビやエアコンを魔法でコントロールしているかのような光景を作り出した。

「魔法」をイメージしたというデバイス、ログバーのRingもPepperのためのUIとして活用可能だ。会場で見せたビデオでは、Ringのを付けた指の動き、つまりジェスチャーによりPepperを呼ぶ様子や、今日の予定をPepperに聞く様子が描かれていた。ログバーの吉田氏によれば、RingでPepperに指示を出すデモは、「3日ほどでつなぎ込みができた」そうだ。

ログバーの吉田卓郎氏

家庭を結ぶタイムライン、コミュニケーションロボット「BOCCO」

壇上に置かれていたもう1つのロボットBOCCOは、家庭のためのコミュニケーションロボットだ。公開したビデオでは、両親が共働きで帰りが遅い家庭をイメージしたユースケースを紹介した。子どもが帰宅した際、ドアに付けたセンサーを通じて職場の父親に通知がなされる。それを受けて親が子どもにメッセージを送ると、BOCCOは送られたテキストを読み上げてくれるのだ。

もちろんスマートフォンでテキストメッセージを送ることは容易なのだが、「小さな子どもにスマートフォンを持たせたくない親は多いはず」と青木氏は言う。自由度が大きなスマートフォンを小さな子どもに与えると、YouTubeで時間を使いすぎたり、怪しいサイトを開いてしまったりすることはいかにもありそうだ。BOCCOはロボットとしての個性、つまり人とコミュニケートするための性質を備えたデバイスとして作られているのだ。

Pepperを教育に、人にインプットするのではなくエンゲージする

ソフトバンクロボティクスの吉田健一氏

 

ソフトバンクロボティクス吉田氏は、Pepperにはパソコンやスマホにはない「人との関係」、エンゲージメントがあると強調する。「Pepperに入っているデバイスの技術は、実はそれほど革新的というわけではない。何が(今までのデバイスとの)違いかというと、生き物に見えるかどうか。社長(ソフトバンクロボティクス代表取締役社長の冨澤文秀氏)の2歳の子どもは、Pepperに一所懸命パンを食べさせようとする。子どもが見て生き物だと思うという関係性はパソコンやタブレットではありえない」。

ユカイ工学の青木氏もBOCCOの見た目が「ロボットっぽい」ことは重要だと考えている。自動販売機も自動改札機も、例えばユーザーの年齢を判別して挙動を変える高度な動作をする点ではロボットと呼べるかもしれないが、ユーザーは人とコミュニケートする機械とは認識しない。このセッションの文脈での「ロボットらしさ」とは、人とコミュニケートするデバイスとしての個性のことだ。

ユカイ工学の青木俊介氏

ソフトバンクロボティクスの吉田氏は、人間との関係の例として、 教育へのPepperの応用について話した。Pepperが子どもに教えるというやり方では、タブレットによる学習となんら変わらない。だが子どもと一緒に学習するスタイルだと関係が変化する。例えばPepperがわざと間違えて、子どもがそれを指摘する方が、子どもの学習スピードは上がるという。「インプットじゃなくエンゲージする、一緒に間違える」――そのようなコミュニケーションがロボットには可能なのだと吉田氏は言う。

セッションの最後で語られたのは、セキュリティ問題だ。Pepperは人と濃密なコミュニケーションをする目的のロボットだが、それは裏を返せばソーシャルハッキングの道具として使われる可能性があることを示している。「Pepperが子どもに『好きな人はいる?』などと聞くと、思わず答えてしまうかもしれない」(ソフトバンクロボティクス吉田氏)。Pepperのアプリストアでは、手作業でセキュリティチェックを実施する方針という。


今週は日本で行われたTechCrunch TokyoでもStartup Battlefieldが、そして優勝チームは…

毎年、われわれの妹であるTechCrunch Japanが同誌主催のテクカンファレンスTechCrunch Tokyoを行って、投資家と起業家をお見合いさせ、また合衆国やヨーロッパで成功しているスタートアップを紹介している。今年日本のステージに立ってお話したのは、PebbleのCEO Eric MigicovskyやProduct HuntのファウンダRyan Hoover、などなど、などなどだ。

TechCrunch Tokyoは新進スタートアップたちのピッチ合戦Startup Battlefieldも本家並に行った。もちろん賞金が出る。

今年のコンペは、参加プロダクトがきわめて多様だった。教育あり、中小企業のバックエンドツールあり、フードデリバリあり、企業のロジスティクスのアウトソーシングあり、等々。ぼくにとって面白かったのは、彼らが挑戦している開発課題が、合衆国でローンチしたものと、かなり同じだったことだ。

たとえばフードデリバリのBentoは注文を受けてから10分以内に500円の弁当を届けるが、サンフランシスコのSprigやSpoonrocketもそれと同じだ。また、クラウドからバックエンド管理ツールを中小企業向けに提供するBizerは、同じく中小企業に人事管理のプラットホームを提供しているZenefitsと、やり方が似ている。

日本人ユーザの問題解決を提供するスタートアップが多かったが、中にはもっとグローバルな視野を持つのもいた。今回入選はしなかったが、世界中の誰でも使えるデベロッパ向けのプロダクトを作った連中もいた。

というわけで、総論はこれぐらいにして、TechCrunch Tokyoのステージでバトルを繰り広げたスタートアップたちを紹介しよう。

Mikan

Mikanは英語を勉強している人がボキャブラリをはやく増やせるアプリだ。バイリンガルの日本人は2020年に1億人になるそうだから、そういう人たちのためにMikanは単語帳のようなアプリから単語のグループを見せ、それらの定義を教える。単語はユーザが知ってる語とまだ知らない語に分けられ、後者に属する語をユーザが覚えるまで出す。この覚え方だと、これまでの単語暗記方式に比べて、覚えるのがはやい。ファウンダは、24時間で1000語を覚える、と言っている。

Closet

ファッションアプリは新しいファッションをユーザに紹介するものが多いが、Closetはユーザがすでに持っている衣類の、斬新な組み合わせや着こなしを教える。ユーザはこのアプリに自分のワードローブの中身を教えるために、ひとつひとつ写真を撮ってアップロードする。

Akerun

スマートロックは合衆国でもいろいろ出回っているが、Akerunは日本市場だけをねらっている。売り方は、消費者に直接売る、レンタル店やホテルや、スマートロックを必要とする企業にも売る、というやり方だ。この種のイベントではよくあることだが、Akerunはステージでのデモで失敗したので、実際に使われるところは見られなかったが、でも、少なくとも、デザインはクールだ!

Wovn

Wovnは、Webサイトのオーディエンスを世界に広げる。ユーザが自分のサイトのコードに1行書き加えるだけで、各国のオーディエンスはそのサイトのページの言語をローカライズできる。日本語が読める人は世界の人口の5%しかいない、というから、メインのWebサイトを日本語で作っている人にはとくに朗報だ。ユーザはまた、Wovnを利用して最初から他言語にローカライズされたサイトを作れる。その場合、機械翻訳なら無料、プロの翻訳者にやってもらうと有料だ。

Match

Matchはモバイルのクイズアプリで、ゲームみたいな教育ツールだ。QuizUpと同じく、対戦式でさまざまな話題のクイズに答えていく。こういう、教育のゲーム化により、児童生徒は楽しみながら知識を習得する、と期待される。そう、楽しくない勉強は、身につかないもんね。

Bizer

日本には約300万の中小企業があり、Bizerは彼らの日常事務を助ける。毎月2980円の会費を払うと、Bizerは主に新規雇用関連のペーパーワークをやってくれる。それによって、雇用関連の費用を低減する。

FiNC

FiNCに毎月会費を払うと、ユーザ各人の健康状態やフィットネスの状態などを評価して食生活の指導やジムのプログラムなどを提供してくれる。つまり、健康改善のための個人化されたプログラムをもらえるのだ。

Spacemarket

Spacemarketは会議スペースのためのAirbnbを目指している。つまり専門業者からではなくピアツーピアで、空きスペースや空き時間を提供/賃借するのだ。ユーザが今後の会議予定を登録しておくと、それらに対するスペース提供者からの情報が寄せられ、ふだんは使えないような場所でも利用できたりする。合衆国ではPeerSpaceがこれと同じサービスをやっているが、Spacemarketはもっぱら日本だけが対象だ。

Bento

そう、日本にもフードデリバリサービスはある。モバイルアプリBentoは、500円(5ドル弱)という超お安い弁当を超早くお届けする。今後は同社は、コーヒーなどにも手を広げたい意向だ。さらに将来的には、企業のロジスティクス全般に対応し、食べ物に限らず何でもお届けするサービスに変身することを考えている。

yTuber.tv

このスタートアップはYouTubeの人気に便乗して、ビデオの視聴をソーシャル化することをねらっている。yTuber.tvでは複数の人びとが“ビデオ視聴パーティー”を催して、オンラインのビデオ体験をもっと楽しく、もはや孤独でさみしい行為ではないものに変える。パーティーを盛り上げるためのビデオの選択、みんなで長時間楽しめるような長編を見つける、などはサービス側がやってくれる。

OpenLogi

eコマースサイトやサイト中で物販/通販をやってるところがOpenLogiと契約すると、顧客の注文に応じた最適最安の配送方法を選んで決めてくれる。OpenLogiはそのために、複数の運送企業との関係を構築している。同社は受注のフルフィルメントを単純化するだけでなく、配送用ラベルの印刷もする。これらのフルフィルメントの過程は、Amazonでやるとマウスクリックを10回以上しなければならない。OpenLogiのプラットホームを利用すると、2〜3の情報を入力し、ほんの数クリックで終る。

そして優勝は…

AgIC

今はハードウェア方面の起業家が増えているから、デバイスを制御するためのチップセットを自作したいというニーズも増大している。でもカスタムASICの開発は、たいへん面倒で時間のかかる作業だ。

ところが、今回の優勝者AgICを使うと、チップのプロトタイプを紙の上に伝導性インクで印刷できる。プリンタは、ふつうのインクジェットプリンタでよろしい。伝導性インクのカートリッジは2万円ぐらいするが、一回のプリントアウトの費用は約200円だ。

そこらのプリンタでASICのプロトタイプを作れるこの安上がりな方法は、低開発国も含め、世界中どこでも使える。そして、ハードウェア方面の起業家の数を、一挙に増やすだろう。おもしろいものが、続々登場することが、期待される。

そこでDisrupt Tokyo Battlefieldの審査員たちは、グローバルなリーチとインパクトが最大である、という理由からAgICを優勝とした。上の写真では、賞金100万円をもらった方だけでなく、あげた方も満足して喜んでいるのだ。〔訳注: 同社サイトより…「AgICはAg Inkjet Circuit の略であり、…」。Agは銀の元素記号、伝導性インクの原料は主に銀。〕

〔ここにスライドが表示されない場合は、原文を見てください。〕

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Webデベロッパの電子工作にはとどまらない――超小型ボードEdisonが切り開く未来

11月18日に開催された「TechCrunch Tokyo 2014」の1日目に実施されたセッション「超小型開発ボード、EdisonがWeb開発者に開くIoTへの道」では、インテルの永井寿氏とTechCrunch Japanの西村賢によるトークが繰り広げられた。

Webベースのサービスカンパニーや、「モノづくり」系ベンチャーたちの熱気で溢れるTechCrunch Tokyoは、あるいは巨人インテルにとっては必ずしも居心地がいい場所ではなかったかもしれない。西村からの質問には、米Intelの2014年第3四半期決算で売上高が前年同期比7.9%増の145億5400万ドルと過去最高を記録する一方、「タブレットや携帯電話などのモバイル部門が10億4300万ドルの損失を出したが?」という厳しい内容も含まれていた。

Intelは2014年の1年間にタブレット向けに4000万台分のプロセッサ出荷を目標にしていて、今のところその目標を突破するペースで順調に推移している。すでにタブレットに搭載されるプロセッサでは、数量ベースでIntelはAppleに次ぐ世界2位のメーカーだという。Atomプロセッサを搭載したAndroid/Windowsタブレットの総数はiPadに次ぐ数が出ているそうだ。それにも関わらず、事業としては赤字拡大のフェーズだということだ。

質問を受ける側の永井氏は「苦しい中も乗り越えるのがインテル。データセンター向けのサーバーもあり、食いっぱぐれはない」と率直に回答する。

セッションでの中心的な話題は、Intelの組み込み分野での最新の動き、特に超小型のボードコンピュータ「Edison」を中心とした取り組みについてだ。セッションのタイトルからくみ取れるように、IntelはEdisonの投入により「流れ」を作り出そうとしているのだ。

昨年のTechCrunch Tokyo 2013ではインテルはQuarkプロセッサ搭載のボード「Galileo」を披露したが、今年披露したEdisonはGalileoより小さく高性能だ。500MHz動作のデュアルコアAtomプロセッサを搭載しLinuxも普通に動く。Arduino互換ボードも用意し、豊かなArduinoエコシステムも味方に付ける。

西村は「(Edisonは)アキバだと7000円とかで売ってるんですよね。10月25日から」と語る。この指先でつまむようにして持たないといけないほど小さなボードは、Linuxが走るx86マシンなのだ。

TechCrunchでは、TechCrunch Tokyoに先駆けるかたちで11月15〜16日にハッカソンを開催していた。西村はそれを振り返って「ハッカソンでNode.jsを使っている人がいて。組み込み系のI/OをNode.js経由でWebから使える。まったく別世界だと」と話を振ると、永井氏は「Webデベロッパに、スマホだけでなくIoT(Internet of Things)のハードウェアまでいじって遊んでいただこう、というところは期待している」と返した。

Edisonは、工夫すればウェラブルなデバイスに組み込めそうなほど小さく、それでいてLinuxが動き、Node.jsのような高レイヤーのソフトウェアスタックも動く本物のコンピュータだ。マイクロコントローラを核としたArduinoボードがMakerたちに盛んに使われている中、より高度なEdisonの可能性に期待するのは自然なことだ。

Linuxが動く超小型ボードと聞くと、どうしてもRaspberry Piのことを思い出す。EdisonはRaspberry Piとは異なりビデオ出力は付いていない。「Edison自体から絵を出す(モニターに出力する)ことは考えてない」と永井氏は言う。「HTML5ベースのWebアプリという形ならUIもできますよね?」と西村。「スマホ側からコントロールするかたちのアプリを作りれます」と永井氏。

ここで「Webデベロッパへの間口を開くのが大きな戦略ですか?」と西村が聞く。永井氏はこう答える。「Webデベロッパが電子工作系に取り組むというだけでなく、もっと期待できるものがあります。今までネットにつながっていなかったシステムにも、Edisonとセンサを載せて、情報を集めて分析できる。これが従来型の開発だとコストが大きいが、そこにWeb開発の知見を持ち込んで、より合理的に作れるようになると期待しています」。

Edisonが組み込まれた多種多様な仕掛け。それを高レイヤーのソフトウェアスタックを駆使してWebデベロッパが生命を吹き込む――そんな未来像への期待がこのセッションからは伝わってきた。

最後に永井氏が紹介したのは、Web APIをマネージするソリューションを持つMasheryだ。最近Intelは同社を買収した。「プログラムレスでWeb APIのマネージができる」と永井氏はメリットを語る。西村は、「Webデベロッパには、これから仕事がいっぱいある」とまとめ、セッションを締めくくった。


成功する起業家に必要なのは「若さ」か「経験」か――国内キャピタリストに聞く

11月18日〜19日に東京・渋谷ヒカリエにて開催中の国内最大級のスタートアップの祭典「TechCrunch Tokyo 2014」。2日間に渡って国内外のテクノロジービジネスにまつわる多数のプログラムが展開されているが、18日午前には「若さか社会経験か?成功する起業家に必要なもの」というテーマで、国内屈指のベンチャーキャピタリスト4人によるパネルセッションが行われた。

パネリストの詳細は以下のとおり。モデレーターを務めたのは、TechCrunch Japan編集長の西村賢。

・秋元 信行 氏(株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ 取締役副社長)

NTTグループのコーポレートベンチャーキャピタルとして、スタートアップ支援プログラム「ドコモ・イノベーションビレッジ」を始め、グループ全体のオープンイノベーションを進める。

・松本 真尚 氏(株式会社WiL 共同創業者 ジェネラルパートナー)

ベンチャーと大企業との連携推進を大きなミッションとしながら、日米を中心に投資をしている。最近ではgumiやメルカリへの投資が話題となった。

・丸山 聡 氏(ベンチャーユナイテッド株式会社 チーフベンチャーキャピタリスト)

ユナイテッド株式会社(前ネットエイジ)の子会社として投資事業を展開。インターネットビジネスの黎明期からシードアクセラレーターとして携わる。過去の投資先はmixiやエニグモなど。

・田島 聡一 氏(株式会社サイバーエージェント・ベンチャーズ 代表取締役)

サイバーエージェントの100%子会社。アジアを中心に8カ国11拠点において、シードステージ、アーリーステージを中心に投資活動を行う。

起業家に求められるのは「若さ」か「社会経験」か

―投資のステージによっても異なるかもしれませんが、シードステージやアーリーステージに投資されていると、やはり起業家は若い人が多いのでしょうか?

丸山(以下、登壇者の敬称略):うちはまだできたばかりですが、今のところ20代の起業家に投資していることが多いです。社会人未経験の人もいるし、社会人2〜3年の人も。なぜ彼らに投資しているかというと、生活費が安いからですね。その分、長い間挑戦できるので、僕らの投資スタイルにとってはアドバンテージになります。

秋元:うちも「ドコモ・イノベーションビレッジ」というインキュベーションプログラムをやっていますが、投資先全体のポートフォリオを見ると、ミドルステージ以降の人たちが多くなっているので、あまり学生はいません。それは、うちがベタベタのストラテジックリターンを目的としたコーポレートベンチャーキャピタルの志向なので、本体やグループ会社とのシナジーを追求しようとすると、シードの段階では、なかなか話を進めるのが難しいからです。

松本:年齢はあまり気にしたことはありませんが、うちの本社があるシリコンバレーでは、起業家の平均年齢は35〜40歳くらいが多いんですよね。我々の場合は、ある程度知見を持っている方に対しての投資が日米ともに増えています。

田島:うちの場合、事業会社で一定の成果を出した方が起業するときや、一度起業して会社を売却した方の二度目のチャレンジのときに投資するケースが多いです。それは失敗経験を積んでいる分、成功に対してショートカットできそうな方が多いからという理由と、「サービスじゃなくて産業を売りたい」といったような目線の高い方が多いという感覚があるからです。IPO時に時価総額1000億円を狙っている企業が多いですね。

―起業家の良し悪しについては、どのように見極めていますか?

松本:うちのメンバーは皆インターネット業界に15〜16年くらいいるので、起業家の方ともどこかしら友人関係でつながっている場合が多いです。シリコンバレーに(ベンチャー)村ができているように、日本でもベンチャー村みたいなのができてきているんですよね。まったくお会いしたことがない方は、いっしょにお仕事をされたことがある方にアポをとって、ボードメンバーすべての人物評価をしていただいて、それをある程度信用しながら進めていくことが多いです。

―逆に、若い人がデビューするには、どうすればいいですか?

丸山:今はシードアクセラレーションプログラムが増えているので、そういうところに入っていく方法もありますが、全体で言うとマジョリティではないと思います。大半の人は、まずサービスを作ってみるというところから始めています。起業の前から、ふわふわした段階の事業プランを元に、1〜2年かけてメンタリングをしながら投資に至るケースも多いので、僕らのようなベンチャーキャピタリストを使ってもらうのもひとつの手かなと。

マーケットを「取られる」のか「取りに行く」のか

―肌感覚として、何割くらいの起業家がグローバルを目指していますか?

丸山:世界に目を向けている起業家は日本では圧倒的に少ないですね。極端かもしれませんが、1対99くらいの感覚。本当に世界を見ている人は少ないと思います。今の世の中って簡単にグローバル展開できるので、まずは可能性を模索してみようという意味で、身近な問題を解くだけではなくグローバルに挑戦してみようという話はしています。

―起業家からすると、言葉の違いも大変だし、日本のマーケットは結構大きいし、イグジットも見え始めて……という「プチイグジット問題」(小さなイグジットを目指してしまいがちということ)のようなものがあるように思いますが、その辺りについて、どう思われますか?

松本:僕らはその“プチ感”をなんとか打破したいと思っています。gumiやメルカリにも、「そのまま上場するのではおもしろくないから、世界で戦うための金を調達しよう」と言ったんです。日本で数百億円で上場するということは、グローバルで1000億、2000億を目指せる環境があるってことじゃんっていう話もしますし。

世界中の人が困っているのであれば、課題を解決する対象が日本人だけである必要はない。自分のプロダクトで世界中の人を喜ばせたいという「志」さえあれば、国境なんて関係ありません。日本でゆっくりやっている間に、いつの間にか海外でメジャーになっていたなんてことになるのは残念なので、作った瞬間に5カ国対応くらいすれば? と思いますね。

田島:僕らは東南アジアで(投資を)やっているんですけれど、たとえばインドネシアの起業家は、インドネシアのマーケットが大きいので東南アジアに出て行きたいという人はあまりいません。でも、タイやベトナムやマーケットが小さいので、みんな東南アジアに出て行きたいと言います。日本でもこれと同じことが起こっているのかなと。つまり、日本の中にはそれなりのマーケットがあるので、その中でやっていけばいいと思っている人が多いんじゃないかと思うんです。

隣の韓国は、スマホの普及率が8〜9割になっていますが、マーケットがないので外に出て行きたいという勢いが極めて強い。取られるのか、取りに行くのか。世界大戦になってきているので、市場機会に気付いて、どんどんアジアや世界を取りに行くような起業家が増えればいいと思っています。


イノベーティブな起業を叶えるには、バカげたアイデアを採用すること――BoxのCTOが起業のコツを伝授

11月18日から19日にかけて東京・渋谷ヒカリエで開催中のイベント「TechCrunch Tokyo 2014」。今年も海外から多数のゲストが参加しているが、企業向けクラウドストレージを展開しているBoxのCTOを務めるSam Schillace氏もその1人だ。Schillace氏は技術者、起業家としても豊富な経験を持つ人物。「Google Docs」の前身となるプロダクト「Writely」を開発し、2006年Googleへ売却したスタートアップ「Upstartle」の創業者兼CEOを務めたほか、現在のテックシーンには欠かせないテクノロジーやサービスを世に送り出してきた。

連続起業の実現のために必要なのは「破壊的なアイデア」

Schillace氏は、現在までに6つのビジネスを立ち上げてきた。もちろんそのどれもが成功を収めたわけではなく、失敗に終わる経験もあった。一度の起業で成功を果たすことも決して簡単ではないが、連続起業を実現するために必要なのは「ハードな、破壊的なアイデアを見つけること」だと話す。

シリコンバレーのキーマンとしては珍しく、コンピューターサイエンスの学位を持っていないSchillace氏。さらに、起業人生をスタートした当初は、スタートアップにフューチャーするメディアもなかった。それでもゲームソフトウェアの会社を起業した。

Schillace氏は当時を振り返りつつ、「 単に『起業のための起業』ではなく、自分のやりたいこと、イノベーションに対する情熱がないとだめだ。そして、それが好きだということが大事だ。それが次の創業につながった」と熱っぽく訴える。ちなみに、なぜネットワークゲームの会社を起業したのかその理由は実にシンプルで「もっと速く、複数人でゲームをしたかったから」だそうだ。

奇妙に思われるアイデアこそ挑戦する価値がある

新しいテクノロジーで遊んでいて、それが起業の情熱にもつながった。では、なぜ失敗もしたのだろうか。Schillace氏はイノベーションのパターンを見つけられるメソッドを生み出した。ズバリ「奇妙に思われるアイデアにこそ挑戦する」ことだ。

奇妙に、そしてバカバカしいと思われるアイデアに挑戦するには、自分たちで使うツールを常に最新状態に保たなくてはならない。また、素早くトライアル(実験)を重ねることが必要であり、そのトライアルに対するユーザーのリアクションを常にウォッチすることが必要である。

ユーザーのリアクションが平凡なら、そのサービス自体が平凡

セッション冒頭から、「破壊的なイノベーティブ」というキーワードを繰り返し使うSchillace氏。

「何かサービスを公開すれば、ユーザーのリアクションが起こる。そしてその中には、何かとても奇妙な反応が必ず現れる。そして一部の少数の人はそのリアクション内容をとても気に入る。つまり、1つのサービスに対してものすごい好きな人、ものすごい嫌いな人が登場する。もし、平凡な反応しかなかったら、そのアイデアはイノベーティブではなく、平凡なものであるということだ」――人は多くの人に受け入れられるサービスやアイデアを採用しがちだが、それは安易な選択であると明言した。

続けてSchillace氏は「これから起業を目指す人に、レッスン形式でレクチャーするならば」と前置き、新しいイノベーティブにつながるヒントを4つにまとめてくれた。

  • レッスン1:可能か、可能でないかのギリギリラインのうちに目をつける。カッティングエッジにいること。
  • レッスン2:使うツールを常に最新状態に、シャープに保っておくこと。
  • レッスン3:強いリアクションを大切に、イノベーティブなアイデアは強いリアクションから生まれる。
  • レッスン4:筋が通っていないように見えても、バカげているように感じても、そのアイデアを採用し、実験していくこと。

 

あなたはそのアイデアやサービスに情熱を傾けられるか?

起業するには自分で「どのようなアイデアやテクノロジーを選択するのか、そのアイデアやテクノロジーはイノベーティブなのか」を選択・判断しなくてはならない。とても重要な判断だが、何を基準にすべきなのろうか。Schillace氏は闇雲に新しいテクノロジーやアイデアを採用して起業へ突き進むのではなく、「(採用しようとしているテクノロジーやアイデアが)破壊的に、興味深い分野であることを見極めること。そして、その分野に自分が情熱を傾けられることを選ぶこと」ことが重要だと主張する。

では、破壊的にイノベーティブなアイデアやテクノロジーをどう見極めればいいのか? 例えばBitcoinを例に挙げよう。これはさまざまなテクノロジーが進化した結果、分散型の信頼できるシステムが構築できた結果誕生した産物であるが、市場には非常にバカバカしいと受け止められた。だが、実際にそのテクノロジーはイノベーティブである。

クアッドコプターなどのドローン、3Dプリンターも同様だ。誕生し、発表された当初は「オモチャじゃないか、こんなもの必要ない」と受け止められていたが、ドローンは新しい流通システムの一翼を担う存在として期待されているし、3Dプリンターは今や医療機器分野において重要な位置を確立している。今の時代は「新しいものがまとまってより効果的に登場している」(Schillace氏)のである。

どんな人にもイノベーティブは重要

「どんな人にもイノベーティブは重要である。テクニカルイノベーションはミステリアスなものではない。また、たとえ大企業であっても成功している企業は、テックカンパニーのスピードで動いている」自身の強い信念で起業を続けている彼は最後に印象的な言葉を使い、セッションをまとめた。


ウチは出会い系ではありません――デートアプリTinderの美人役員が語る

スタートアップに関する日本最大規模のイベント「TechCrunch Tokyo 2014」。初日となる11月18日の「ファイヤサイド・チャット」に登壇したのはオンラインデートアプリ「Tinder」を開発するベンチャー、TinderのVice PresidentであるRosette Pambakian氏だ。

自らを「出会い系サービスではなく社会的なつながりを作り出すサービス」とし、現在世界各国に3000万ユーザーを抱えるTinder。モデレーターを務めるTechCrunch Senior EditorのRyan Lawler氏が、サービス利用のコツからその世界観、さらには未来像までを聞いた。

異性ウケを狙うなら「趣味を楽しんでいる写真」がベスト

2012年にアメリカで誕生したTinder。アプリとFacebookアカウントとを連携するだけでサービスの登録は完了する。あとは位置情報を利用して現在地付近にいる異性とマッチングし、メッセージなどを通じて仲良くなれば、デートにつなげることができるサービスだ。

サービスの仕組みやユーザーインターフェースはユニークで、アプリに表示された異性を「いいな」と感じた場合は右にスワイプし、「残念ながらパスしたい」と感じた場合は左にスワイプするというもの。スワイプする度に他の異性が次々に表示され、ゲーム感覚で好みの異性を探すことができる。

プロフィールに写真を複数枚登録している人が大半だが、トップに表示される写真が勝負の分かれ目になる。これほど写真が重要視されるサービスはない。「異性とのマッチング率が高い写真に共通するのは、その人の個性や性格が一目で伝わりやすいもの。たとえばサーフィンやロッククライミング、ヨガなど、趣味を楽しんでいる最中の写真は好感を持たれやすい」とRosette氏は話す。

とはいえ「外見がすべて」というわけでもない。Facebookアカウントの情報をもとに、相手との共通の友人や趣味なども表示されるため、共通項にピンと来た相手から気に入られる可能性もある。ただし「両思い」にならないと、アプリ上で連絡を取り合うことはできない。

これについてRosette氏は「近年FacebookやTwitterなどのSNSは普及したが、Tinderのようなデートアプリはこれまでほとんどなかった。既存のSNSでは知らないユーザー同士、お互いに興味があっても、つながりを持つことは難しく、デートアプリの存在意義を感じていた」と振り返り、さらにこう続けた。

「ハラスメントが起きるのは避けたかった。となると、気に入った相手同士でチャットをするほうが、男女ともに安心して快適に使うことができる」(Rosette氏)

リアルと同じく、女性のほうが好みがうるさい

しかし、Ryan氏は「そもそも知らない相手同士が個人的に会うことに抵抗を感じないのか?」と根本的な疑問を口にする。これに対しRosette氏は、わかりやすい例を挙げて説明した。

「たとえばコーヒーショップでくつろいでいるとき、知らない人から突然声をかけられると『怖い』と感じる人が多いはず。Tinderではスワイプしながら気に入った相手を選び、まずはチャットから始めて、気軽に出会えるのが特徴。リアルの場でのように、いきなり声をかけて拒絶される恐怖感もなく、多くのユーザーがライトな社交を楽しんでいる」

続いて「男性と女性それぞれの使い方で、顕著な違いはあるのか?」と尋ねたRyan氏に対し、Rosette氏から興味深い回答が飛び出した。

「現実社会と同じく女性ユーザーのほうが好みがうるさいと感じる(笑)。男性ユーザーに比べると左にスワイプしてパスする率が驚くほど高いほか、閲覧時間が長い。1日の平均利用時間は男女あわせて77分との結果が出ているが、セッションごとに集計すると女性は約8分半、男性は約7分半となった。またマッチングした人のうち、60%がチャットに発展しているが、女性からメッセージを送るケースは少なく、男性から送ることが大半だ」とRosette氏。ネットを通じた出会いとはいえ、リアルでの出会いや恋愛シーンを重なる部分は少なくないことがわかる。

では実際に、どのような目的で、どのように使われているケースが多いのか。もちろんデートアプリと銘打っているように、恋人探しに使う人が大半だろうが、他の使い方もあるのだろうか。

「短期または長期的な関係に発展する出会いを求めるユーザーもいるが、社会的な出会いを求めて使っているユーザーが多い。たとえば出張先でビジネス目的で使う人、旅先で友達を見つけるのに使う人も少なくない」とRosette氏。Tinderユーザーがいる国で使えば、何らかの出会いにつなげることができるのだ。

自分のニーズに合った使い方を楽しんで

さまざまな形での出会いを提供するTinder。しかしRyan氏は「(ネガティブな意味での)『出会い系』ではないと説明しても、今の説明を聞くと、捉え方によっては出会い系として見られることもありそうだ」と指摘する。

これに対しRosette氏は、「私たち自身は“つながりを生み出す”ためにTinderを運営しているが、どう使うかはユーザー次第で、私たちからどう使うべきかは伝えていない。長期的な関係性になるパートナーや恋人探しをするもよし、友達を探すもよし、ビジネス上のつながりを構築するもよし。とにかく、まずはつながってみては、とだけお伝えしている」と分別を持った大人が、自己責任で使うことを強調する。

現在Tinderでは毎日約4000万ものマッチングが見られ、Rosette氏の元にはユーザーからの感謝の声が数多く寄せられているという。「人生が変わった」「友達ができた」「出会った相手と結婚した」など報告内容はさまざまで、結婚式に招かれることもあると話す。

今後の展開については、「2015年にはインドやインドネシア、トルコなどをはじめとする新たな国への進出を目指している。日本のようにスマホ市場が伸びている国々を狙っている」とサービス拡大のため、引き続き海外展開に注力すると宣言した。

さらに、11月6日にリリースされたばかりの有料版「Tinder Plus」にも注力すると語った。「ユーザーからリクエストの多かった機能を搭載したのがTinder Plusだ。たとえば『undo』機能では一度パスしてしまった相手を、必要であれば再度見られるようにしている。もうひとつの目玉『パスポート』機能を使うと、現在地以外のロケーションにいる人とも出会える。たとえば東京から出張でロサンゼルスに行く場合、東京にいる間にロサンゼルスの人をチェックし、出会いにつなげることができる」(Rosette氏)

多種多様なニーズの出会いを楽しめるTinder。大人のライトな社交場、といったところだろうか。日本でも確実にユーザーが増えているが、デートアプリ文化を創る主要アプリとなるか――今後の展開に注目したい。


「最新のアプリ? ほとんど使っていないよ(笑)」Product Hunt創業者が来日講演

今年もいよいよスタートアップ業界最大のイベント「TechCrunch Tokyo 2014」が始まった。国内外のキーパーソンや注目のスタートアップが集結し、11月18日から2日間にわたってさまざまなテーマの講演やパネルディスカッションを繰り広げる。

有名どころではシリコンバレーのスタートアップ界隈で最も注目されている情報サイト「Product Hunt」の創業者、Ryan Hoover氏が来日中だ。Product Huntはテクノロジー関連プロダクトのためのソーシャルニュースサイトといった位置づけのサービスで、すでにY Combinator、Google Venturesなどから計700万ドルを調達した注目株だ。

TechCrunch Tokyo 2014のオープニングセッションでは、そんなHoover氏に「シリコンバレーで次に来るアプリ・サービスは?」というテーマで、元TechCrunch記者のSerkan Toto氏が切り込んだ。

一番のお気に入りは「Instacart」

まず気になるのは、Product Huntのようなサイトを運営するHoover氏が、日々どんなサービス・アプリを利用しているかである。すると同氏が一番に挙げたのが「Instacart」だった。

Instacartは食品をはじめとした日用品を当日配送してくれるサービスである。シリコンバレーの住まいには近所にスーパーマーケットがないため、こういったサービスが重宝するようだ。

「時間の節約にもなる。実際、年をとるにつれて、こういった便利なサービスが好きになってきた。配送にかかるプラスアルファのお金もそんなに問題ない。10代の頃だったら気にしたと思うけどね」(Hoover氏)

Toto氏も同じような用途で楽天市場を使っているという。「重い水とかは運びたくないからECで注文している。日本だと楽天がInstacartに近いかもしれないが、食品関係の即日配達はないかもしれない」と話す。

ちなみにHoover氏は当然のようにTwitterも利用しているが、お気に入りのクライアントアプリはデスクトップ版「Tweetdeck」だそうだ。

 

「常時50〜60サービスは見てるけど、ほとんど使ってない」

最近、驚愕したサービス、あるいはスタートアップはあるか? との質問にはあっさりと「ない」と答えた。「いろいろな製品を常時50〜60は見ている。トレンドとかインスピレーションを受けるが、とはいえ、ほとんど使っていないよ(笑)」とぶっちゃけた。

でも興味を持ったのは、Snapchatの新サービスである「Snapcash」だという。すぐに消えてしまう写真共有サービスとして知られるSnapchatが個人間の送金をサポートしたものだが、「非常に面白い」とHoover氏は評価した。

もう1つ、「Refresh」というアプリにも注目だという。1年半ほど前にリリースされたアプリだ。「Refreshはカレンダーと紐付いて、誰にいつ会うのかといった情報を取得し、その人のバックグランドを送ってくれる。これで(出会う際の)心の準備をしている」とその用途を紹介した。

似たようなGmailの拡張機能に「apportive」というものがあるとToto氏が補足。こちらはLinekedInから相手の情報をピックアップしてくるサービスのようだ。

シリコンバレーの「Next Big Thing」は何だろうか。Hoover氏ならきっと何かに気づいているのではないか?とToto氏が問いかけたが、「その答えを持っていたら、こんな仕事をしていない(笑)」とあっさりかわされた。

特殊な用途にフォーカスせよ

それでも見解として語ってくれたのは次のようなことだ。「クリエイティビティのあるスタートアップは人々の行動パターンを変えようとしている。それが一般人に理解してもらえるか、根付くかはすごく難しい。スナップチャットがいい例で、あのサービスはすでに確実な写真共有の方法が確立されていると理解した上で始まった。もともとあったユーザー行動を研究し、その中でも特殊なユースケースにフォーカスしたことで生まれた」

要は「“あれもこれも”はもうダメだ」ということ。「狙いを定めたユーザー行動の、特定のユースケースにフォーカスしていくのがとても大事だ」とHoover氏は主張した。そういった流れがいま起きている。

「いまアプリは“分散化”しつつある。大企業もスタートアップも特定のユースケース、あるいはエクスペリエンスにあわせて細かいアプリを複数出すようになった。Facebookも別ブランドで「SlingShot」などのアプリを提供している。Pathもメッセージに特化した「Path Talk」を出した。分散化がトレンドかもしれない」(Hoover氏)

Toto氏は日本の無料通話・メッセージアプリ「LINE」を例に挙げた。「LINEは無料通話とメッセージを提供するマザーアプリだけではなくて、ゲームアプリ、Eコマースアプリ、ニュースアプリなどを次々に公開している」と紹介すると、Hoover氏もLINEの動きは認識しており、「分散化」の一例とみなしていた。

 

日本の起業家にアドバイス「あまりクリエイティブになるな」

Toto氏からHoover氏に最後の質問。米国に進出したいという起業家がいたとして、何かアドバイスをもらえないだろうか?

それについては「自分も学んでいるところ。まず文化的な壁がある」と語った。「キャッチコピーなどをそのまま翻訳しても意味がない。それが我々が日本に出るときにも同じ壁にぶつかるだろう。とにかく文化を学ぶ必要があるということ。それはどこでも同じことだ」と非常に謙虚に語った。

さらに「あまりクリエイティブになるな」と釘を刺した。どういうことかというと、まずは「自分のアイデアが本当に受け入れられるのか」にフォーカスすべきだという。

「あなたのアイデアがどの程度の関心を集めるかをまずは計測して、徐々に拡大していくこと。いまやサービス開発の時間はどんどん短縮されている。まずは小さなプロダクトを作って、どういうユースケースに対応するのかを明確にすることだ」(Hoover氏)


TechCrunch Tokyo 2014、スタートアップバトルでプレゼンを競うのはこの12社だ

いよいよ明日11月18日から11月19日にかけて東京・渋谷ヒカリエで開催する「TechCrunch Tokyo 2014」。これまで各セッションの内容や見どころのまとめという形で紹介してきているが、1つ大事なことをお伝えし忘れていた。そう、メインイベントの1つ「スタートアップバトル」の登壇者だ。

スタートアップバトルは創業3年以内のスタートアップに限定したプレゼンバトルだ。今年は昨年より30社ほど多い113社が応募してくれたが、その中から事前審査で選ばれた12社が自慢のプロダクトについて5分間のプレゼンを行う。ちなみに2012年は電動パーソナルモビリティを手がけるWHILLが、2013年は「Ring」を手がけるログバーがそれぞれ優勝を果たしている。今回本戦に勝ち進んだスタートアップをざっと紹介していこう。

mikan

mikanが提供するのは「圧倒的に一番速く覚えられる」を標榜する英単語アプリ。TinderライクなUIで英単語を知っている、知らないに分け、知らない単語に何度も接触することで、ベータテストでは1日1000単語という記憶スピードを実現したという。

AgiC

AgICは家庭用プリンタと伝導性のインクを組み合わせることで、電子回路の高速な試作を実現するプロダクト。IoT、メイカーズムーブメントなんて言われているが、実は電子回路に関しては、革新的な試作というものはなかったそうだ。AgiICでは、自社プロダクトを利用することで、通常1週間ほどかかっていた電子回路の試作を2〜3分に短縮するという。

STANDING OVATION

同社が提供するソーシャルクローゼットアプリ「XZ」は、自分の手持ちのファッションアイテムを登録し、自分が登録したアイテムやほかのユーザーが登録したアイテムを組み合わせて、コーディネートを作成できるアプリだ。将来的にはこのアイテムをもとにCtoCやBtoCのコマースにつなげていく予定。

フォトシンス

フォトシンスが手がけるのはスマートロック「akerun」。ドアの内側にこのakerunを取り付ければスマートフォンを使ってドアの開閉が可能になる。購入者以外のスマートフォンにも開錠権限を与えられるため、ハウスキーピングやしスペースの入場管理などでの活用が見込まれる。

ミニマル・テクノロジーズ

ウェブサイトに1行のスクリプトを埋めるだけで他言語化を実現できるサービス「WOVN.io」を提供。テキストの機械翻訳のような手軽さを感じてしまいがちだが、サイトの他言語化というのは実は翻訳にとどまらない大変な作業。WOVN.ioはそれを非常に手軽にしてくれる。

baton

batonが提供するのは、対戦型の学習アプリ「クイズマッチ」。入試に出るような問題をクイズ化し、全国のユーザーがクイズ形式で対戦できるというもの。現在は日本史に限定して約2000問を配信中。利用は無料となっている。

ビズグラウンド

同社のサービス「Bizer」はもともとスモールビジネス向けの士業や専門家への相談サービスだった。だがそれはあくまでサービスの一部。実はバックオフィスの業務支援サービスを開発していた。例えば新たに社員が入った時に何をするべきかというタスク管理や文書の作成などをサポート。専任者なしでのバックオフィス業務を実現してくれる。

FiNC

FiNCはスマホアプリを活用したダイエット家庭教師サービス。クラウドソーシングで集めた管理栄養士がユーザーのアップした食事に対する評価をしてくれるほか、専門家によるトレーニングの指導、遺伝子検査やアンケートをもとにしたオリジナルのサプリメントなどを提供する。

スペースマーケット

スペースマーケットは、あらゆるスペースをネット上で貸し借りできる、いわばビジネス版の「Airbnb」だ。ベンチャー企業の会議室から、お寺や野球場、帆船、はてはお化け屋敷まで、あらゆるスペースを借りることができる。

ベントー・ドット・ジェーピー

bento.jpは、スマホアプリを2タップするだけでお弁当を注文できるファストデリバリーサービス。メニューは日替わり、価格はデリバリー費用込みで500円。もちろんエリアは限定されるが、最短1分、平均10分でオフィスまでお弁当を届けてくれる。

yTuber.tv

「yTuber.tv」はYouTubeの様々なコンテンツをキュレーションして、テレビのチャンネルのようにカテゴリ分けした、いわばYouTubeの「ラテ欄」を作っている。そして同じコンテンツを視聴しているユーザー同士でメッセージのやりとりが出来るサービスだ。

オープンロジ

「物流をもっと簡単・シンプルに」をコンセプトにした中小事業者・個人向けの物流アウトソーシングサービス。物流会社と連携することで、本来手続きがかかり複雑な料金体系を持つサービスを簡素化した。代表の伊藤秀嗣氏は富士山マガジンサービスの物流システムの構築から約10年間事業に携わった後に起業した。

以上が今年登壇する12社となる。昨年僕は観客席から見ていたわけだけれども、今年は事前のプレゼンから見させてもらっている。どこもプレゼンのレベルが高く、またジャンルもC向け、B向けのウェブサービスからIoTまで幅広いので、正直優勝の予測がつかない。栄光を勝ち取るのははたしてどのスタートアップになるのか。

なお、このセッション様子は当日Ustreamでも公開する予定だ。さらにバトルの直前には、昨年優勝したログバーの吉田卓郎氏も登壇の予定。一般販売までの経緯を語ってもらうほか、デモも披露してくれるという。


TechCrunch Tokyoで若手独立系ベンチャーキャピタリスト2人にスタートアップの「今」を聞く

新聞やビジネス誌でも「ベンチャーブームの再来」なんて文字が踊るようになって久しい。たしかに数年前に始まったインキュベーションプログラムは成熟度が増して、そこから優秀なスタートアップが生まれつつある。10月末に開催されたのIncubate Campなども、僕は行けなかったのだけれども審査員やメディアからはサービスやプレゼンのレベルの高さについて聞くことも少なくなかった。またIPO市場を見ても、最近話題となった弁護士ドットコムとクラウドワークスのマザーズ上場を始めとして活況を呈している。もちろん上場までの期間を考えると、直近に創業した会社ばかりというわけでもないのだけれど。

佐俣アンリ氏

だが果たしてこれはブーム、つまり一過性のものなのだろうか。僕はそう思っていないし、そうならないためにできることはやっていきたいと思っている。僕たちがまず出来るのは、新しいプロダクト、サービスを生み出す人たちを取材して正しく伝えることだし、ベンチャー、スタートアップという東京の渋谷や六本木周辺を中心にしたコミュニティの”業界ごと”を“世の中ごと”にすることなんじゃないか。TechCrunchの編集部にジョインなんて記事で華々しくデビューしてしまった(させてもらった)者としてそう考えている。

僕が一過性だと思わない理由はスタートアップを取り巻くエコシステムの拡大だ。ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家、インキュベーター、士業、監査法人、さらには大企業の新規事業担当者など、スタートアップを取り巻く環境はここ数年で大きくなり、正直取材をするだけでもひと苦労になっている。もちろん少なくないプレーヤーが失敗してはいるのだけれど、全体としてはより大きなものに成長している。投資額だってそれに合わせて大きくなっている。CrunchBaseにある地域ごとの投資マップ(こちらは2014年10月分)を見ても毎月の投資額がそれなりに大きいことが分かるし、CB Insightsの記事によると、東京での資金調達額も過去2年(2012年11月〜2013年10月と2013年11月〜2014年10月)を比較して約2割増だそうだ。

木下慶彦氏

さて、11月18日〜19日に開催するTechCrunch Tokyo 2014では、そのエコシステムの中から若手の独立系ベンチャーキャピタルにスポットを当てて、スタートアップを取り巻く環境について聞いてみたいと思う。11月18日夕方のセッション「独立系ベンチャーキャピタリストが語る投資の今とこれから」には、ANRI General Partnerの佐俣アンリ氏、Skyland Ventures 代表パートナーの木下慶彦氏に登壇頂く予定だ。2人はそれぞれ20代にして自らの手でベンチャーキャピタルを立ち上げ、投資を行ってきた。

ANRIは前述のクラウドワークスのほか、DeNAが買収したペロリなど、すでに投資先のイグジットの実績があるし、Skyland Venturesも投資先の八面六臂が7月にリクルートなどから4.5億円の調達。トランスリミットは対戦型脳トレアプリ「BrainWars」が現在世界500万ダウンロードを達成し、さらにLINEなどから3億円を調達。それぞれサービスの拡大を進めているところだ。

このセッションではそんな2人に、どうして自らベンチャーキャピタルを立ち上げるという選択肢を選んだのか、今どういった視点で投資を行っているのか、さらにはスタートアップを取り巻く環境の今とこれからについて聞いてみたいと思っている。開催まで間もないが是非とも2人の話を聞きにきて欲しい。

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テック業界で人気沸騰! Product Hunt創業者がTC Tokyo 2014にやってくる

Ryan Hoover

TechCrunchの読者であれば、シリコンバレーのテック業界で、いま突然現れて時代の寵児ともてはやされている「Product Hunt」の創業者、Ryan Hooverをご存じの方も多いかもしれない。11月18日、19日に東京・渋谷で開催するイベント「TechCrunch Tokyo 2014」にその彼が登壇することが決まったので、お知らせしたい。

2013年11月にオープンしたばかりのProduct Huntはまだオープン1年にみたない。しかし、すでにY Combinator、Google Ventures、Andreessen Horowitzなど錚々たるVCからシード、シリーズA合わせて700万ドル(約7億円)を調達している注目サービス。テック業界の必読サイトとも言われるまでになっている。

Product Huntには、プロダクトの簡単な説明とURLが投稿されていて、Twitterアカウントで会員登録すれば、イケてると思ったプロダクトに投票したり、コメントを書き込める。プロダクトは投稿された日ごとに分かれていて、投票数が多いプロダクトほど上位に表示される仕組みだ。

パッと見は、投票機能のある掲示板といったところだが、それを言えば、HackerNewsも同じ。Product Huntがスゴいのは、シリコンバレーのVCたちが参加し、日々チェックするサイトというポジションをあっという間に築き上げたことだ。少し読めば分かるが、著名な起業家やVCがコメントしていたりする。

スタートアップで大切なのは、マーケット、チーム、プロダクトだが、最近は、たとえば「モバイル向け動画」のように同一マーケットにあまりに多くのアプリがあふれるあまり、プロダクトそのものについて語る場が少なくなってきているのかもしれない。Product Huntを読んでいると、本当にプロダクトについて語るのが好きで、そこにこだわりを持つ人がシリコンバレーに多いのだということが分かる。

いまやテック系メディアに掲載される前にProduct Huntでプロダクトを発表する例も出てきていて、TechCrunchの競合とも言える。あるいは、Ryan本人がいうように、これはアテンションを寡占してきたメディアに対して、これはアプリローンチというイベントの民主化が起こっている現場なのかもしれない。著名な起業家や本家TechCrunchを含むメディアの記者、VCのパートナーたちまでが毎日のように読んでいるProduct Huntの創業者は、東京で何を語ってくれるのか。ぜひ生の声を聞いてほしい。

TechCrunch Tokyo 2014ではRyan Hooverのほかにも、海外や国内の豪華ゲストに多数参加いただくことになっているが、詳細は随時お伝えしていく予定だ。参加を検討いただけていた方は、ぜひお早めにチケットをご購入いただければと思う。なお、5枚以上から買える団体チケットや、限定50枚の学割チケットも今なら残っているので是非チェックしてほしい。

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50枚限定の早い者勝ち、「TechCrunch Tokyo 2014」の学割チケットを販売開始

11月18〜19日に東京・渋谷ヒカリエで開催するイベント「TechCrunch Tokyo 2014」。すでに400枚超の申し込みがあった超早割チケット(販売終了)に加えて、通常の前売りチケット、5枚以上の購入が必須だが割引となる団体向けチケットを提供しているが、今回新たに「学生チケット」の提供を50枚限定で提供する。

学生チケットはその名の通りだが、学生を対象にした割引チケットだ。TechCrunchを読んでいる、ITのことをもっと勉強したいという学生やスタートアップでインターンをしたり、自ら起業している学生に向けて、通常の前売りチケットの半額以下となる7560円でチケットを提供する。当日受付の際には学生証が必要となるので忘れないようにして欲しい。

もちろんこのチケットでも、TechCrunch Tokyo 2014のすべてのプログラムを楽しんでもらうことが可能だ。ランチタイムや夜の懇親会では、ミートアップのために長めの時間を設ける予定だ。ここで起業のパートナーや先輩起業家、投資家たちとの接点を作ることができるかもしれない。

photo by
hackNY.org