Alexaから命令するとビールを運んできてくれるDIYのロボット戦車

コネクテッドロボティクス(connected robotics, インターネットに接続されたロボット)の黄金時代を迎えようとしている今、われわれ人間にも十分な潤滑油〔お酒のこと〕が必要だ。そこで登場するのがWalabeerタンク(tank, 戦車)、このAlexaに接続されたDIYのロボットタンクは、我が家でビールを給仕してくれる。

このプロジェクトはおもちゃのタンクのシャシーを使い、壁の向こうを透視するロボットWalabotに接続する。それがさらにRaspberry Piに接続し、後者がAlexaに接続すると、このWalabeer Tankに命令できる。灯りをつける、荷台を開ける、そして、あなたを追って家中を動き回る。荷台を開ける難しい部分は、重機玩具Erector Setの部品と低速のサーボモータを使っている。

このタンクはBalázs Simonが、ある概念実証のために作り、その完全な仕様がここにあるe

そのSimonは書いている: “人間は誰でも、心の底に不思議な願望を抱いている。ぼくの場合それは、ビールを運んでくれる戦車だ。このプロジェクトでは、音声でコントロールするタンクが、‘おいで’という自動ファンクションやRCコントロール(ラジコン)でビールを運ぶ。そんな夢のようなタンクを一緒に作ろう!”。

でも、ビールがなくなったらどうするのだろう? しかもまだ、冷蔵庫を自分で開けることはできない。未来には、ぼくの喉の渇きを察知してビールをもってきてくれると、もっといいね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

この亀は、ロボット虐待はいけないことだと子供たちに教える

人類が危機に瀕しロボットに追い詰められたとき、私は何人かを相手にバットを振り回すことをいとわない。しかしそれまでの間、私たちは機械じかけの同士たちと仲良くしてければならない。そしてこの亀ロボットは、人間の子供たちにロボット虐待がいけないことだと教えてくれる

Naver LabsとKAIST、ソウル国立大学の研究者らは、子供たちにロボットに対する行動がどんな結果を呼ぶかを教えるためのこのロボットを作った。Shellyという名のロボットは、触られたり叩かれたりすると反応を示す。怖いときは色を変え、手足を引っ込める。子供たちは、Shellyが叩かれると怒ることを学ぶ。Shellyがかみつくことはない。

「子供の虐待行為が原因でShellyが遊ぶのをやめると、もっとShellyと遊びたかったほかの子供たちが不満を訴え、最終的に互いに虐待行為を制止するようになる」とNaver LabsのJason J. ChoiがIEEEに話した。研究の結果、Shellyの反応によって子供たちから受ける虐待が減ることがわかった。

研究者チームは、先週行われたACM/IEEE International Conference on Human Robot InteractionでShellyを披露した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

次にロボットがやることは何か?ジャズマリンバの演奏だ

あなたが、ギャラのいい、デブで、態度のでかいジャズマリンバの演奏者なら、Shimonにご用心。この、マリンバを弾くロボットが、あなたの仕事をねらっている。Shimonはジョージア工科大学のRobotic Musicianship Groupの生まれで、私はここ数年、彼のキャリアを追っている。このビデオはAtlanta Science FestivalのときにFerst Center Presentsで撮られたもので、Shimonと、Zachary Robert Kondakのバンドが、Kondakのロックオペラの最新作からジャムしている。サックスは、Richard Saveryだ。

ぜひ見るべき。ほんとに、すばらしいから。

この演奏のいちばんすごいところは、ドラムのJason Barnesのロボットアーム的な右腕が、Shimonのタッピングに合わせてビートを叩き出すところだ。その、人間とマシンの融合は、見る者に畏怖の念すら抱(いだ)かせる。

ジャズビブラフォンなら、今のところ大丈夫ってか。でも、次のダンスパーティーで来てくれるバンドでは、すでにロボットがヴァイブを弾いてるかもよ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Waveはサウンドを魔法のように操るデバイス

アイスランドの最も奥深い荒れ果てた土地に、魔法の花が咲いている。アイスランド民話(サガ)には、世界を支配する魔法のリング(指輪)が登場するが、いまそのうちの1つがWaveという名でインターネットに舞い降りた。

Waveはサウンドをコントロールするリングである。本質的には、これはウェアラブルなMIDIコントローラーであり、サウンドを奏でたり変えたり、空中で音楽を演奏させたりすることができる。これは小さくて巧妙な仕掛けである。出荷予定は今年の12月だ。

システムは、特定のサウンドあるいは機能を、特定のジェスチャーに割り当てることで動作する。手を振ってサウンドの効果を強めたり弱めたり、あるいは指をタップすることでサウンド効果を切り替えたりすることが可能だ。これはキーボードやギターと組み合わせて演奏しながら使うこともできる。このことで様々なスタイルで演奏することが可能になる。

Waveの販売価格は200ドルだが、早期割引は129ドルである。既に4万3000ドルを調達し、プロトタイプも動作している。Waveは、Logicを含む複数の音楽アプリと一緒に使うことができる。

活気に満ちたアイスランドのエルフたちのラブストーリーのための音楽を書くときにも、あるいは偉大な海龍であるHvítserkurを再び眠りにつかせるために歌うときにも、アイスランドのWaveデバイスが役立つことだろう。

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(翻訳:sako)

新手のDDoS攻撃がインターネットを襲った

1.3 TbpsのDDos攻撃 —— 単一の標的を狙って膨大なデータを送り込む悪質な行為 —— が3月1日に発生した。攻撃自体も注目すべきだが、さらに興味深いものが攻撃そのものの中に隠されていた。

攻撃が悪用した”memcached”は多くのサーバーで稼働している真っ当なサービスだ。このサービスはUser Datagramプロトコルを使っており様々な発信元から認証なしでデータを受信するため、その発信元になりすますことができれば容易に標的に侵入できる。Brian Krebsの記事によると、「UDPを悪用するDDoS戦術の中でもっともよく使われるものは、攻撃トラフィックを10~20倍に増幅できる —— すなわち 1 MBのファイル要求に対するレスポンスとして10~20 MBのトラフィックを生成する。

「この攻撃はこれまでAkamaiが見た中でも最大の攻撃であり、2016年9月にMirai botnetを宣言した攻撃の2倍のサイズで、一般に公表されたDDdS攻撃として史上最大かもしれない」とAkamaiは言う。memcachedにはレフレクション機能があるため、この記録がすぐに破られる可能性は高い。

そして、攻撃に使われた1 MBのファイルには身代金要求と仮想通貨のMoneroのアドレスが書かれていた。つまりDDoS攻撃が送りつけた荷物の中に脅迫状が入っていたというわけだ。

要するに、攻撃者はサーバーに膨大な量のデータを送り込んだだけでなく、標的になったサイトは攻撃をやめさせるために法外な金額を要求された。

これはメッセージが攻撃を補助する爆弾になるという狡賢く、新しい戦術だ。下に貼ったビデオはCybereasonのセキュリティー研究者らが作ったもので、memcachedがなりすましサーバーから受け取ったファイルを見ることができる。主要回線のシステム管理者たちは現在この悪質な攻撃の対応に追われている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ルービックキューブを「0.38秒」で揃えるロボット

未来の世代が2018年を振り返ったとき、記憶に残るの物とは何だろうか? 大したものはないと予想するが、ルービックキューブを0.38秒で揃える驚異のロボットは別だ。上のビデオでは、揃っていない状態のキューブをアクチュエーターが動かして、映画『幸せのちから』でウィル・スミスが演じるキャラクターの狂気バージョンのように面を揃えていく。

Ben KatzとJared Di Carloが作ったこのプロジェクトはKollmorgen ServoDisc U9モーター6基とPlaystation Eyeカメラ2台を使っている。珍奇なからくりがキューブの状態を読み取り、答えを求め、瞬時に正しい位置へと動かす。

チームは独自のANDボードを使って各モーターが独立にオンオフできるようにした。複数のモーターが同時に作動して炸裂するのを防ぐために必要なしくみだ。システムはmin2phaseというアルゴリズムを使い約21手でキューブを揃える。ちょっとした工夫でさらに少し速くすることもできるという。

というわけでこれは2018年ハイテクの偉業だ。かつてルービックキューブにいらきステッカーを剥がしただけで、解けたよとママに言ったことのある人間として、私はKatzとDi Carloに敬意を表する。こうなったらElon Muskは、宇宙でルービックキューブを解いて、すでにエキサイティングなこの年を締めくくるしかない。

このボーナス映像では、攻略中にキューブが炸裂するところが見られる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Ring Floodlight Camは、投光機付き防犯カメラのスラムダンクだ

すぐれた家庭用防犯カメラの条件は、簡単に設置できて、かつ利用者の不安を取り除いてくれることだ。249ドルのRing Floodlight Camはどちらも実現している。

カメラは古い投光機が付いていた場所に取り付けることが可能で、ネットワークにはWi-Fiでつながる。設置は簡単で、移動するものに反応して照明をつけることも、一晩中照らして侵入者を防ぐこともできる。ナイトビジョンモードを使えば暗いときにも撮影が可能だ

移動物体を検知するとシステムから通知が送られ、年間30ドルのモニタープランに入っていれば60日間ビデオが保存される。ビデオは移動を検知したりある程度人を判別するには十分な解像度だが、すこし離れたところのナンバープレートは読めないかもしれない。

そしてほかのRing製品と同じく、アプリを通じて侵入者に話しかけたりサイレンを鳴らすこともできる。サイレンは周囲の騒音に消される程度の音量だが、効果はあるだろう。

この手のカメラはNetatmo Presenceをはじめいくつか試してきたが、Ring Camの耐久性は気に入っている。NetatmoのようなSF的スタイリングはないが、暗いところを照らすライトという仕事をしっかりこなす。しかも、SDカードスロットをもたないため、防水性は完全だ。防水はNetatmo Presenceを使っているときに遭遇した問題だ。

Ringはあらゆることをしっかりこなした。他のカメラソリューションがスタンドアローンであったり、新築時に設置する必要があるのに対して、このカメラは過去のシステムと互換があり、非常によくできている。システム全体のインストールはすぐに終わり、(今のところ)問題なく動作しているが、ブルックリンの風雨に耐えられるかどうかは時を待たなくてはわからない。

もし読者が投光機を購入予定で、デザイン性が気にならないならこれはお薦めだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ロボットのスキーヤーたちが見事にスロープを滑降、優勝者はゲートを一本も倒さず

先月行われたSki Robot Challenge(スキーロボット競技大会)には多くのロボット研究者たちが参加した。そのビデオを見ると、スキージャケットを着たロボットたちが一斉にゲートを跳び出し、粉雪の中を転がっていく。Korea Institute for Robot Industry Advancement(韓国ロボット産業振興研究所)が主催したこの競技大会は、同じ時期に同じ国で行われた冬季オリンピック、パラリンピックと並んで、さしずめロボリンピックだった。

IEEE Spectrumによると、そのルールはかなり厳しい:

参加ロボットは必ずヒューマノイド(人型ロボット)で、肘と膝の自由度が15度以上あること。身長(足から肩まで)は50センチメートル以上。必ずスキーとストックの両方を使用し、ロボットが肘を曲げて立っているときはストックが着地していること。競技が行われるスロープは長さ80メートル、幅20メートルで、各チームは赤と青のゲートをスラロームしながら3分以内にゴールすること。ロボットは、ゲートを通過するたびに1点を得る。同点のときは速度を比較する。それでもなお同着なら、身長の高いロボットの勝ちとする。

参加選手の中から、ここではTaekwon Vと、ずんぐりしたSkiroをご覧いただこう。Skiroのモットーは、“ぼくはスキーロボット競技大会のヒーローだ!”、だ:

ルールとして全員がジャケットを着なければならないから、全員とてもかわいい。優勝したTaekwon Vは、風や雪面の条件が悪い中、ゲートに一回も接触せずにゴールした。全員に、ごほうびとして温かいオイルをあげたいね。

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パソコン原始時代の名機Altairが現代にタイムワープしてきたAltairduino

Altair革命を懐かしく思い出す方は本誌読者の中にはおられないと思うが、われわれのような元祖コンピューターおたくは、あのころのクールな原始的コンピューターを思い出の中で美化せずにはいられない。1975年の1月にあの不思議な8800チップと対話するために売られたAltairは、キーボードもマウスもスクリーンもないのに、初めてのホームコンピューターとして使えた。元祖おたくにとって、それは天国だった。

そして今や、Altairのレプリカが売られている。スイッチもライトもケースも、完全に同じだ。そのAltairduinoはマイコンボードArduino Dueを使用し、初期のAltairを再現するのに必要なものが、すべて揃っている。

作者のChris Davisはミネソタ州のデベロッパーで、パーソナルコンピュータの歴史にのめり込んでいるうちに、実際にそれを作ってしまった。

“ずっと欲しいと思っていたけど、中古はあまりにも高すぎるし、エミュレータキットも今あるやつはものすごく高い。Hackster.ioでDavid Hanselのコードをたまたま見て、自分で作れることが分かった。さっそく作って、さらにもう一台作った。回路基板がすこし余っていたから、ネット上で何人かにあげた。希望者がとても多かったから、今度は売り物として作ることにした”。

そのキットは完全にオープンソースで、シミュレーターもある。まだDavisのプロジェクトは、終わっていない。

“Altair 680やKenbak-1も再現したい(後者はほぼ完成している)。紙テープを読むOAE OP-80Aも作りたい”。

彼はAltairのパワーには感動したが、この初期の奇妙なコンピューターで、昔のゲームをやろうとすると不満かもしれない。

“Doomはだめだけど、Colossal Cave Adventureはできるよ!”、と彼は言っている。

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大型書店チェーンBarnes & Nobleが自死へ向かう、コミュニティ型地域書店から学ぶこともなく

もう何年も前から、B&Nのゆっくりとした死をぼくは記録している。ぼくの目の前で同社は、血を一滴また一滴と失い、今や殻だけしかない牡蠣になった。B&Nは、文化センターがないところの文化センターだった。それは、ニューヨークやシカゴ、クリーブランドでは雨の日にちょっと立ち寄るところだった。そしてそれは、子どもに最初の本を買ってやる場所だった。

今それは、ほとんど終わった。月曜日(米国時間2/12)に、同社は1800人をレイオフした。これによって、4000万ドルの経費を節約した。しかしそれは、とりわけ興味深い。4000万ドルということは、一人の社員が平均22000ドルの年俸を稼ぎ、ふつうならポストホリデーの不振時に解雇される時間給労働者は15000ドルもらっていたことになる。というより実際には、B&Nはその781の店舗のフルタイム社員を全員解雇したのだ。元社員の一人が述べている:

月曜日の朝、Barnes & Nobleのすべての店で、フルタイム社員は荷物をまとめて去るよう言われた。なくなった職掌は次のとおり: キャッシャー(お金を取り扱う人たち)、荷受管理者(配本を受け取り正しい場所に陳列する人)、デジタル係(Nookの問題解決を担当)、ニューススタンド係(雑誌の販売を担当)、バーゲン係(大量のディスカウントを担当)。一部の大型店にはキャッシャーと荷受管理者が残ったが、その数は多くない。

昨年のホリデーの前後には多くの入出荷管理者をレイオフしたから棚は空になり、顧客はAmazonへ逃げた。2017年の12月には、通常はB&Nのかきいれどきなのに、売上は6%減の9億5300万ドルになった。オンラインの売上は4.5%落ちた。

同じく巨大小売店のCircuit City(家電量販店)は、高給の社員を全員解雇して、時給制(最低賃金)のキャッシャーや、棚出し、店員に置き換え、終わりの始まりを告げた。


[17年勤めて毎週の読書会はとても人気があった。しかし一瞬にしてクビになった。]
  
  
  


[これが二日前の読書会だ。]
[妻もここで見つけた。今では5人子どもがいる。20年近くB&Nにいたのはここですばらしい家族を作れたからだ。そして彼らは突然ぼくを解雇した。彼らはぼくを投げ捨てた。]

書店のストリーミング化は理論的にはありえるが、しかし実際には、書店は印刷物の補給所以上のものだ。そこは遊び場であり、カフェであり、立ち読みする場所だ。地域の小さな書店は、そのことをよく知っていて、店頭店内のスペースを、おもしろくて居心地の良い場所にしている。

海賊の服を着て子どもたちに本を読んでやる人〔上図〕のいないBarnes & Nobleは、本しか商品のないWal-Martだ。自分の一生をB&Nで本を売ることに捧げた人たちは、お金のためにそうしたのではなく、本への愛のためにそこで働いたのだ。今同社は、そんな人たちを永遠に失った。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Orbiの全天候型アウトドア・サテライトは家庭用Wi-Fiの範囲を庭全体にまで広げる

ぼくはNetgearのメッシュアクセスポイントOrbiの大ファンだけど、これからは今以上にそれを愛しそうだ。Netgearが今度発売したRBS50Yは全天候型のサテライトなので、裏庭やガレージに置いても、アクセスポイントが雨でショートするおそれがない。

この新製品はOrbiのルーター、RBR50, RBR40, RBR20, SRR60の機能を拡張し、使いやすいアプリでユーザーの現在のホームネットワークに接続する。このアウトドアルーターによりカバー範囲が2500平方フィート(232平方メートル, 約15メートル四方)広がり、ぼくの家の裏手のWi-Fi出力は-80dBmから-51dBmに改善された。かなり、よろしい。室内のSonosや裏庭のカメラにも、良好にアクセスできる。

全体としてOrbiは、家全体をWi-Fiにするための優れたソリューションだが、嬉しいのは最初のころに比べてアプリが良くなったことだ。今では細かいデバイスコントロールやユーザー管理(〜制限)もでき、DisneyのペアレンタルコントロールアプリCircleもサポートしている。これはインターネットを自動的にフィルタするだけでなく、子どもが数時間閲覧できないように、ポーズをかけることもできる。

このアウトドアサテライトは329ドルだが、ルーター一つとサテライト二つなら291ドルになる。家庭用としてはちょっとお高いが、ブルックリンのぼくの古いレンガ造りの家全体でWi-Fiのスピードが相当アップするし、庭仕事をしながら曲を変えたり、ビデオを見たりもできる。あなたのドメイン全体を完全にワイヤレス化する費用、と考えれば安いかもしれない。

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TraegerのWi-Fi燻製器は驚異的な優れもの

肉も火も大好きなので、Traeger Timberline 850というハイテク燻製器は私のど真ん中にヒットした。非常に優秀で(ただし非常に高価な)なアウトドア用オーブンだ。ありきたりの木炭やガスを使う燻製器とはまったく違う。Treager独自の燻製用ペレットを使うシステムで、ペレットの種類によってそれぞれ独自のフレーバーを与えることができる。

Traegerはだいぶ前にできたスタートアップだが、頑丈なバーベキューや燻製器で西海岸を中心にカルト的人気を得るようになった。 最近Skullcandy の元CEO、Jeremy Andrusを迎えてブランドを一新した。今やTreagerはアウトドア料理マニアの垂涎の的となっている。もっとも裕福なミレニアルならこの燻製器に気軽に1700ドル支払えるのだろう。

Timberline 850で重要なのはペレットシステムだ。小指の先ほどのペレットが少しずつ火床に運ばれて煙を出し、ファンが煙をグリル内に循環させて所定の温度を保つ。いわば巨大なコンベクションオーブンだ。肉、魚はもちろん野菜やフルーツも最適のプロフィールで燻製される。私はビーフ、ポークはもちろんピザも焼いてみたが、どれも感動的な仕上がりになった。もうひとつ、私のお気に入りは(ビールの空き缶にまるごとのチキンをかぶせてローストする)ビア・カン・チキンだが、これも1時間ぐらいで完璧にできた。

ひとつ重要な点はペレットの補充だ。グリル内が所定の温度になるには15分から20分かかるのでペレットの必要量はそれだけ増す。しかしペレットは全国どこでもDIYショップで売っている。

ではWi-Fiはどういう役割を果たすのか? ひとつはリモート・タイマーだ。調理が終わる時刻になるとグリルからどれほど離れたところにいてもiPhoneのアプリが教えてくれる。また庫内温度、素材温度などあらゆる設定がWi-Fi経由で可能だ。またTreagerの専用サイトからレシピを選んで送信すれば所定の燻製プロフィールをセットできる。【略】

このモンスターは普通のガスや木炭のグリルよりだいぶ場所を食うが、それだけのことはある。平凡な裏庭料理がスターシップ・エンタープライズのレベルにアップグレードされることは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Javascriptで作ったWinAmpエミュレータでインターネット・ガキだった自分を思い出そう

昔の子どものころからインターネット・ガキだった人は、WinAmpという小さなアプリケーションをおぼえているだろう。その小さなプログラムは、イコライザーのスライダーがいっぱいあって、まがい物のステレオ受信機みたいだったが、取説のMP3はWinAmpのミッションを“ラマ*の尻(けつ)を鞭でぶつこと”、と言っていた。〔*: llama, 当時のインターネット・ガキのこと〕

Jordan Eldredgeというプログラマーが、WinAmpへのオマージュをJavaScriptで作った。そのウィジェットを使えばスタンドアロンの音楽プレーヤーをどんなWebページの上にでも作れて、好きなスタイルをWinAmpの歴史から選べる。それをここで試せるし、コードはここからダウンロードできる。

“最初のヒントは、WinAmpのスキンがCSSのスプライトによく似た方法で実装されていることだった”、とEldredgeは述べている。“10代のころはWinAmpのスキンづくりで何時間も遊んでいた。コンピューターの上で初めてやった建設的でクリエイティブなことが、それだった”。

そのエミュレーターはWeb Audio APIを使って、オリジナルのWinAmpにできたことを、ほとんどすべて真似する。

“ぼくは3年前のアイデアを、いつまでも忘れられないおたくだね。‘それはやめるべきではないか?’、と自問する良識がぼくにはない。でもWinAmpのすべての機能をWebブラウザーという制限の中で作ることは、すごくクリエイティブでおもしろかった。WinAmpのスキンを考えた人も、同じような制限の中でクリエイティビティを刺激されたと思うね。ボタンを動かしたり、ウィンドウのサイズを変えたりできない中で、強力なユーザーインタフェイスを作ることは、すばらしいチャレンジだ。しかも、選択肢の多さに麻痺してしまうこともないしね”。

コード以外にEldredgeは、ボウリング場みたいなMP3プレーヤーを作りたい人のために、WinAmpのスキンをツイートするボットもリリースした。

そして極(きわ)めつけは、本誌TechCrunchのレポーターDevin Coldeweyが、これでやっと自分のオーディオファイルを整理できるようになったことだ:


[今でもWinAmpを使って手作業で音楽を整理している]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ワッフル積み重ねロボット、そのうち人類を征服?

私はワッフルもロボットも大ファンなので、 FANUCの食品処理ロボットがワッフルを積み重ねて箱詰めするとことろお目にかけたい。このロボットは、ワッフルの色を識別し5枚を1組として積み重ねる。コンベアの端で別のロボットが待ち構えており、ワッフルを箱詰めする。サイトの説明によるとこの連中はもっと重いものも処理できるそうだ。

当社では単独ないし協調して動作し、0.5kgから2300kgまで処理可能な多様なロボットを用意している。また箱詰めやパレット搭載のためにロボットを作動させるためのアプリケーション・ソフトウェアを提供する。このソフトウェアはiRVision®をもちいて対象物を認識、トラッキングできる。ROBOGUIDEシミュレーションやデュアル・チェック・セーフティー((DCS)システムなど作業のオートメーションに必須の機能もサポートされる。

ワッフル箱詰めではまだ足りないならtSpectrumの提供によるABBロボットのビデオはどうだろう。こちらもパンケーキ掴みで驚くべき能力を見せてくれる。これまで職人芸の領域だった職場にイノベーションがやってくるとどういうことになるかの一例だ。たとえヴァッサー料理大学院あたりでパンケーキ選別の学位を取得していても安心ならない世の中らしい。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

自転車のスマート・リアランプがキックスターターに登場――Lucnt SRL1は自転車の視認性を飛躍的に高める

これはただの自転車向けリアランプではない。センサーとAIが用いられ、自動的に点灯、消灯し、減速すると明るい赤い光を放ってそれを知らせる。Lucnt SRL1はスマート・リアランプだ。

開発したのはサンフランシスコのArashとMehdの兄弟のMema Engineering, LLCの製品で、今のところ手作業で作っている。充電はUSBだ。自転車への取付は強力な磁石が用いられている。減速したり曲がったりすると自動的にライトは明るく光る。

私はいくつかのバージョンを見たが、この兄弟のプロダクトはユニークで優秀だ。兄弟は小さな工房で手作業でデバイスを作り、自分たちの自転車に取り付けて作動を確認している。兄弟は本格的生産のためにKickstarterに登録してクラウドファンディングを始めたところだ。

目標額は5万ドルで、7月には出荷できるという。アーリーバード割引の価格は85ドル、1回の充電で20時間もつ。ドライバーからら自転車は見えにくい。特に夕暮れや夜、前方を走っている自転車が減速しているのに気づくのは困難だ。小さなデバイスだが、スマートなサイクリストの必需品だろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MITがLegoを使って微小流体工学ポンプのプロトタイプを作った

Legoのブロックは、とても精密で、しかもどんな組み合わせでもかっちりとできる高精度なプラスチック製品だ。世界中どこへ行っても、Logoは同じだ。そこでMITの科学者たちは、これらの小さな‘靴底の中の邪魔物たち’*を使って、とても精密な科学的システムを作った。〔*: sole stabbers, 家の中で行方不明になったLogoブロックは靴を履こうとした親を苦しめる。〕

彼らの最初の試行は、Legoのベーシックなパーツを使った小さな微小流体工学のポンプと選別機だ。Legoのブロックは世界的に同一規格なので、彼らが作った複雑な微小流体工学キット(microfluidics kits)は世界中どこでも組み立てられる。

この研究のペーパーを書いた、MITの機械工学科の院生Crystal Owensはこう言っている: “LEGOでお城を作るときのようにして微小流体工学のシステムを作れる、ひとつひとつブロックを組み合わせてね。今後はほかの人たちもLEGOのブロックを使って微小流体工学用ツールのキットを作れるだろう”。

このプロジェクトでは、液体が流れるための細い水路を作るために、ブロックをやや加工する必要がある。しかし個々のブロックやパネルは精密だから、ドリルとチューブがあれば微小流体工学の実験や研究ができる。いわば、素材として既成の玩具を使う3Dプリントだ。

“これまで何年も微小流体工学とつき合ってきたけど、デバイスのプロトタイピングが難しくて時間がかかり、リソースの無駄遣いも多かった”、とMITの准教授Anastasios John Hartは述べている。

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ロボット・スワンがシンガポールの水質調査をお手伝い

シンガポールの国立シンガポール大学の研究者は自律航行が可能な水質検査ロボットを開発した。この水上ドローンはSmart Water Assessment Network、SWANと呼ばれる。実際、驚くほど本物のハクチョウそっくりだ。

ロボットはシンガポールの港湾や川、池に浮かべられセンサーで水温、汚染物質などを検査し、リアルタイムで情報を送り返してくるという。スワン・ロボットにしたのはむき出しのドローンに比べて親しみやすく、風景にもうまく溶け込むからだという。

現在スワン・ロボットはシンガポールの貯水池などで水質検査の実験を始めている。ボートその他の障害物と衝突しても耐えられるデザインだという。従来のようにボートを使って人手で水質サンプルを集めるよりはるかに低いコストで多数の地点の水質が検査できる。将来はまったく人手を介さず完全自動で水質を見張るようになるはずだ。

本物のハクチョウをびっくりさせないといいのだが。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

最後まで邪魔されずに映画を見たい人はPoptheatrのバケツを頭にかぶろう

あなたは、人と接触するのが嫌いかな? でも映画は好き? バケツも好きかな? 最後の質問にイエスなら、そんなあなたのための製品があるんだ。

Poptheatrは、あなたが自分の頭を入れるためのバケツだ。バケツの上部にタブレットなどを置き、あなたは仰向けに寝た快適な姿勢で、映画でもテレビでもポルノでも、お好きなものを見られる。両手は空いているから、付属のBluetoothデバイスでビデオの再生をコントロールできる。

作者はこう書いている: “Poptheatrは、あなただけのプライベートな劇場だ。ご自分のモバイルデバイスの画面を見ながらパーソナルな視聴体験ができる。途中で邪魔がいっさい入らないから、一瞬も見落としのない完全な視聴を楽しめる”。これでお分かりと思うが、ビデオを楽しむ最良の方法は、仰向けに寝てバケツを頭にかぶることなのだ。

初期の出資支援者には54ドルで7月に届く。公園のベンチや田舎の廃校でバケツ・ビデオを見るには、最適の季節だ。最終小売価格は119ドルである。

それまで待てない人は、ホームセンターで買ったバケツの底に穴を開けて、そいつをかぶるのはどうだろう? 頭の小さな人なら、Quaker Oatsなど、シリアルやお菓子の大缶でもよいと思う。とにかく、頭にバケツをかぶって映画を見るというエキサイティングな体験をDIYした人は、その画像をぼく(@johnbiggs)にツイートしてほしい。前もって、ありがとう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

印刷書籍、2017年の売上は1.9%増(米国市場)

物理的書籍の強みをささやかに称賛するかのように、NPDは2017年に印刷書籍の売上が1.9%増加したことを報告した。これは2013~2016年の3%増を下回っている。NPDは米国内の書籍売上を追跡している。

報告書にはこう書かれている。

「2016年の『ハリー・ポッターと呪いの子』の大ヒットと、大人向けぬり絵本の人気上昇の後、2017年の書籍売上の成長は近年では比較的控えめだった」とNPD Groupの書籍業界アナリスト、Kristen McLeanは語る。「巨大なヒット作は出版業界にとって恩恵であると同時に恐怖でもある。ヒットの出た年は出版社に膨大な成功をもたらす。しかしその後の必然的な通常状態への落ち込みは喪失感を与える。翌年、取って代わる大ヒットが生まれなければ天国から地獄だ」

これは読者にとって何を意味するのか? まず、物理的書籍の売上は市場を支えるような大ヒット作 —— たいていは子ども向け —— がなければ停滞することを知らしめた。児童書籍は印刷業界にとって最後の望みだ。

「児童書は2017年も3%の成長を達成した。引っ張ったのはR.J.パラシオ『ワンダー』とジェフ・キニーの『グレッグのダメ日記:にげだしたいよ!』だった」とNPDは書いている。「幼児向け書籍が好調だった。ボードブック(厚紙でできた絵本)が前年比11%増、漫画が20%増で、デイブ・ピルキーの”Dog Man”シリーズの成功が後押しした」。

NPDは具体的数字は提供しておらず、印刷とデジタルの比較もしていないが、こうした横ばいからわずかな成長という知らせは、印刷活字ファンにとってよい兆候ではない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

研究結果:Bitcoinを150ドルから1000ドルにつり上げたのはひとりの仕業だったらしい

Neil Gandal、JT Hamrick、Tyler Moore、Tali Obermanという4人の研究者が、Bitcoinの価格操作について興味深い論文を書いた。“Price Manipulation in the Bitcoin Ecosystem”[Bitcoinエコシステムにおける価格操作]という題名でJournal of Monetary Economics誌の最新号に掲載された同論文は、いかにBitcoinエコシステムが悪役たちによって操作されているかを説明している。

多くの人々にとって、Bitcoin市場が1人か2人のビッグプレーヤーによって動かされていることは明らかだ。「この論文ではBitcoin通貨交換所のMt. Goxで行われた疑わしい取引行為の影響を特定し分析する。同交換所では約60万bitcoins(BTC)、1.88億ドル相当が詐取されてきた」と研究者らは書いた。「対象の期間中、米ドル-BTC交換レートは疑わしい取引のあった日に平均4%上昇しているのに対しそれ以外の日にはわずかに下落している。厳密な分析と堅牢な検証の結果、疑わしい取引行為が米ドル-BTC交換レートに前例のない急騰を生じさせた可能性は高い。2013年終わりの2カ月間に、レートは150ドルから1000ドルへと急上昇した。

研究の結果、価格操作が起きた多くのケースで、原因は初期のBitcoinを含め様々な仮想通貨市場が極めて薄かったためだとわかった。「時価総額の著しい増大にもかかわらず、2013年(調査の対象期間)のbitcoin市場と同じく他の仮想通貨市場も非常に薄い。仮想通貨の種類は調査対象期間の80から現在は843にまで増えた。市場の多くが薄く、価格操作の対象になりやすい。

問題の価格操作はMarkusとWillyと呼ばれる2つのボットによって行われ、一見正規の取引に見えるが実際には所有していないbitcoinを使っていた。Mt. Goxがハックされた際、複数のこうしたボットが偽の取引を生成しBTC価格を操作することで数百万ドルを手にした。

公開されているMt. Goxの取引高には偽取引も含まれており、非常に大きい取引が行われていることを市場に発信した。事実、偽取引行為を別にしても、どの主要交換所でもbitcoinと米ドルの取引量はボットが活動していた日の方がずっと多かったと論文は書いている。もちろん、これに伴って増加した「ボット以外」の取引は、手数料取っているMt. Goxの利益を生んだ。

しかしWillyボットは別の目的にも使われた可能性が高い。Mt. Gox崩壊直後にReddit記事が採用したある理論によると、ハッカーらは2011年6月に膨大な量(約65万)のbitcoinをMt. Goxから盗み出し、同交換所のオーナーであるMark Karpalesは非常措置をとってこの損失を数年間隠し続けた。

結論は単純だ。もしBitcoinがまともに扱ってほしければ、これほど簡単に、また合法的に市場が操作されるべきではおそらくない。分散化は規制にとって変わるべきものだが、まともに扱われるまでの道のりが長いことは明らかだ。「主要な金融機関が仮想通貨資産に投資し、各国がbitcoinによる支払いシステムの合法化を進める中(日本は2017年4月)、仮想通貨市場がどれほど操作の影響を受けやすいかを理解することは重要だ。われわれの研究はその第一歩である」と研究者らは書いている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook