悪者ドローンを撃墜するFortemのDroneHunterが最終製品を完成、まず政府関連に売っていく

ドローンの利用が増えるにつれて、企業や政府機関などは悪意あるドローンから建物などを守る方法が欲しくなる。そしてFortemが開発したシステムDroneHunterは、その名のとおりドローンをハントする。DroneHunterは、指定された方向にドローンを見つけることと、見つけたドローンを撃ち落としたり、別のドローンで捕らえることをする。それはまさに、ドローンが演ずる空中戦だ。

そのシステムはレーダーを使って指定された領域をモニタし、そこに悪玉を探す。ターゲットが見つかったら、回転翼が6つある大型ドローンに何種類かの撃墜用装置を搭載して展開する。このドローンが悪漢ドローンに立ちふさがり、弾丸ではなくネット(網)を発射してドローンを撃墜したり、さらに大きなドローンで曳航したりする。Fortemによると、敵機の速度は時速最大160キロメートルまで対応できる。

昨年説明したように、Fortemは2016年にレーダーの技術をIMSARからに買収し、昨年1年をかけて、世界各国で使えるように、つまり各国に輸出できるように改造した。また企業などのセキュリティ予算に応じた価格にして、他のセキュリティ用ドローンとも共用できるようにした。

ユタ州に拠を置く同社は、昨年550万ドルを調達して、同社製品の市場化に努めてきた。

今では一般的に売れるまでに完成したが、お値段は利用状況によって変わるようだ。当面の顧客は、国防関連や連邦政府の省庁に限定されるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

GoPro、レイオフとドローン事業撤退を正式に認める

本日(米国時間1/8)GoProは、2017年第4四半期決算の暫定報告を発表し、同社の苦しい状況を伝えた。発表によると2018年に同社は1254名の従業員を1000名以下に減らし、ドローン市場から撤退する計画だ。2018年のCEOの報酬は1ドルに減額する。

このニュースを受け、時間外市場でのGoPro株の取引は停止された。

レイオフは予想されていた。先週TechCrunchは、同社が数百名の従業員を解雇する予定であることを独占で報じた。本誌が得た情報によるとKarmaドローンの開発部隊で大量のレイオフが実施されたという

GoProは今日の発表で、第4四半期の売り上げは3.4億ドルになる見込みであり2016年水準から37%減少であると言った。同社は、Hero、Session、およびKarmaの価格保護に要した8000万ドルを売上減少の理由のひとつにあげている。

「11月の決算会見で言ったように、ホリデー四半期のHERO5 Blackカメラの需要が低調だった」とGoProのファウンダー・CEO、Nicholas Woodmanが声明で語った。「販売支援には多大な力をかけたが、消費者はHERO5 Blackを1年前に発売したときと同じ価格で購入することをためらった。12月10日のホリデー向け値下げによって売上は急増した」。

GoProはKarmaドローンの製造を終了するが、同社は今後もKarmユーザーのサービスとサポートを継続すると言っている。

GoProの財務状態の詳細は、2月始めに予定されている第4四半期および年度末報告で明らかにされる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoPro、レイオフとドローン事業撤退を正式に認める

本日(米国時間1/8)GoProは、2017年第4四半期決算の暫定報告を発表し、同社の苦しい状況を伝えた。発表によると2018年に同社は1254名の従業員を1000名以下に減らし、ドローン市場から撤退する計画だ。2018年のCEOの報酬は1ドルに減額する。

このニュースを受け、時間外市場でのGoPro株の取引は停止された。

レイオフは予想されていた。先週TechCrunchは、同社が数百名の従業員を解雇する予定であることを独占で報じた。本誌が得た情報によるとKarmaドローンの開発部隊で大量のレイオフが実施されたという

GoProは今日の発表で、第4四半期の売り上げは3.4億ドルになる見込みであり2016年水準から37%減少であると言った。同社は、Hero、Session、およびKarmaの価格保護に要した8000万ドルを売上減少の理由のひとつにあげている。

「11月の決算会見で言ったように、ホリデー四半期のHERO5 Blackカメラの需要が低調だった」とGoProのファウンダー・CEO、Nicholas Woodmanが声明で語った。「販売支援には多大な力をかけたが、消費者はHERO5 Blackを1年前に発売したときと同じ価格で購入することをためらった。12月10日のホリデー向け値下げによって売上は急増した」。

GoProはKarmaドローンの製造を終了するが、同社は今後もKarmユーザーのサービスとサポートを継続すると言っている。

GoProの財務状態の詳細は、2月始めに予定されている第4四半期および年度末報告で明らかにされる。

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GoProが会社売却を決めたとの報道に株価やや戻す

GoProは会社の売却先を探しているらしい。CNBCの報道によれば、同社は買い手を探すためにJP Morganと契約したという。この記事の執筆時点で、GoProの時価総額は10億ドル弱だ。会社売却を決断したというニュースに株価はややアップした

今日のGoPro株は値動きが激しかった。市場が開く直前に GoProは「今年の売上は予想を下回る見込みであり、社員の20%をレイオフする」と発表した。GoProの市場オープン前の取引は停止され、マーケットが開くと同時に株価は33%ダウンした。しかし数時間後にやや戻した。

会社の売却先を探しているというニュースで株価は多少のジャンプを見せたが、昨日の終値を依然大きく下回っている。

今のところ、果たして売却が成功するかどうか明らかでない。同社は市場に出ている中で最良のアクション・カメラを作っているし、ブランド力も高い。にもかかわらず、そこから意味のある結果を引き出すことに失敗している。このままGoProの株価が下がり続けるなら、買収金額は10億ドルをだいぶ下回るだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Hey Glooglel

CES 2018がやってきた。TechCrunchチームはいつもと違う何かを感じている。飽きてきただけかもしれない。何年も続けてこの乱雑な町で人を押しのけて戦ってきた。

CES 2018は過去数年と比べて企業色が強くなったように感じる。Googleが初めて本格的に参加している。2階建てのブースには滑り台もついている。これまでの遅れを取り戻したいのかもしれない。CES 2018でGoogleを見逃すことは不可能だ。

CESは消費者市場の変化と共に変化を続けてきた。今はAppleとAmazonが勝ち、スタートアップは負け始めている。ハードウェアのステートアップは足場を固めるのに苦戦しているがまだ挑戦を続けている。だからここにいる。

ほとんどの企業にとってCES 2018に参加する理由は、ここにいないことを恐れているからのように思える。念のために言っておくがCESはトレードショウであり、主たる目的は企業がバイヤーやパートナーと出会うことにある。報道は二の次であり一般公開もされていない。発表される製品が市場に出回るのは数カ月先で、永久に出てこないものもある。

TechCrunchはCES 2018に送り込む人数を減らし、ステージショウや会場からのライブストリームもやめることにした。われわれはその2つを実施した最初のメディアの一つであり、今回はもっと親密な企画を予定している。会場にスペースは持っているが、広いミーティングスペースの一角なので多くの会社とゆっくり会話することはできないかもしれない。興味があれば立ち寄って予約の空き時間をチェックしてほしい。

イベントの開始は1月9日(火曜日)だが、プレスイベントは今夜(1/7)行われる。John BiggsがCES 2011について書いているように、退屈な時間が始まろうとしている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

人びとのより良い暮らしのために長期投資を行うInciteファンドが発足

S

wati MylavarapuとMatt Rogersは、間違いなくシリコンバレーのパワーカップルだ。Rogersは陽気で多弁な技術者であり、Nest Labsの共同創業者である。Swatiは、頭の切れるビジョナリーで、伝説的な投資ファームであるKleiner Perkins Caufield&Byers(KPCB)にパートナーとして参加する前には、4年間Squareに勤務していた。

そして今、彼らの第2幕の準備が整ったようだ。

このカップルは、新しい投資プラットフォーム、 Incite(「駆り立てる」という意味の動詞)を立ち上げたばかりだが、シリコンバレーの中ではおよそ耳にすることのない長さのタイムラインで、未来を模索しようとしている。つまり?MattとSwatiは、たとえ投資回収にどれほど長い時間がかかろうとも、世界を変革するスタートアップに投資したいと考えているのだ。

Mattは2010年に、Tony FadellとNestを共同創業し、それを2014年1月にGoogleに32億ドルで売却している。彼は、その売却でどの位の金を手にしたかに関しては口が重いが、少なくともエグジット後に島を買ったりするような、バカ騒ぎはしなかったと請け合った。

「MattがNestを売却したことで、私たちは信じられないような先行投資を行う機会、そして私たちが手にした資本を使って、世界をより良い場所にするための素晴らしい機会を得たのです」とSwatiは私に語る。「それがやるべきことのように思えたのです。とは言え、まず私たちは、どうすればそのことを成し遂げられるのかを学ぶために、時間を使おうと考えました。そんな時に(Kleiner Perkinsから)最高のVCたちや、Randy KomisarやJohn Doerrといった創造的資本家たちから学ぶことのできる、由緒正しいポジションのオファーを受けたのです」。

SwatiはKPCBのパートナーとして、2017年末まで2年間働いた。彼女は、偉大な投資家たちは、何よりもまず起業家たちを支えるために働いていること、しかし同時にファンド投資家たちのためにも働いていることを学んで、ファームを去ったと語った。基本的に、偉大な起業家たちは伝道師であると同時にチェンジメーカーなのだ、と彼女は言う。彼らがそれに取り組むのは世界を変えたいからで、単に短期間に得られる金が動機ではないのだ。

「サポートするだけでなく、実際に手を動かしてくれる初期投資家がいて、動機、ガイド、そしてリソースを与えてくれること――それこそがゲームチェンジング(世界を変えること)なのです」とSwatiは語る。

投資家を見つけることができなかった、ミッション指向企業を率いる創業者たちを、このカップルは常に探してきた。その過程で彼らは、大きな問題を解決することに挑みながら、資金調達の問題に突き当たっているスタートアップたちのカテゴリを発見した。そここそが、Inciteが投資を行いたい場所だ。

I

nciteは異色の投資ファンドだとSwatiとMattは語る。ベンチャーファンドの機能は持つものの、それ以上のものがあるのだ。彼らが説明するように、この先20年間リターンを見ないかもしれない企業やアイデアに、資金を提供できる財団も持っている。そしてもし、ある企業がInciteのベンチャーファンドや財団の基準に適していない場合でも、2人はスタートアップを支援するための個人ファンドを使うことが可能だ。

Inciteには3つの投資手段があり、このため2人はより長期間投資回収を待つことが可能となる。1つ目はミッション指向企業を対象とするとLLC投資ファンド、2つめは補助金やプログラムに関連する投資を慈善目的で行うことができる501(c)(3)非営利組織、そして3つめはSwatiとMattが、政治団体と候補者たちを、組織し支援するために個人的に関わる、Incite Politicsという名前の政治部門だ。

同社は、基礎科学や実現が困難な技術が悩むことが多い、資金調達ギャップにアプローチすることを狙っている。MattとSwatiは、この分野がこれまでのベンチャーキャピタルからはほぼ無視されて来たと感じている。なぜならば投資の回収を行うまでに、とても長い時間が必要とされるからだ。

TechCrunchによる何度かのインタビューの中で、彼らは「私たちには忍耐力があります」と答えている。そしてこの言葉はいくつかの初期投資によって証明されている。彼らは、それまでに行った投資の中には世界を変革する可能性を秘めたものもあり、それ故に成熟には長い時間が必要だと感じているのだ。そのために、SwatiとMattは、創業者たちに最良の条件で、長期資金を提供するためにInciteを設立したのだ。

「私たちは、それまでに誰もやったことのないことを行おうとしている人たちに出会うことを、熱望しているのです」と彼らは語る。「そうした人たちとは、重要な変革に踏み出すための、大切だが脆弱な最初の一歩を踏み出そうとしている、聡明で決意の固い人たちです。もし私たちが違いを生み出すことが可能で、そうした人たちが必要とする最初のひと押しを与えることができるなら、私たちはその火花を燃え立たせることになります」。

Inciteにはリミテッドパートナー(LP:いわゆるファンドにおける投資家)がいない。Mattは明らかに、LPのいないことが起業家たちにとってのメリットとなると見ている。

「起業家たちは、長期的に支援してくれる投資家を探しています」とMattは言う。「私たちはLPに対する説明責任を持たず、その上世界へのインパクトを見ることにより興味があるので、より辛抱強い資本を提供することができるのです。また、自分自身が起業家でしたから、彼らが日常的に晒されている日々のストレスについても本当に共感することができるのです。私はしばしば、投資先の起業家たちから電話を受けるのですが、彼らは自分自身の挑戦について語り、一度はそれを通り抜けた人からのコメントを聞きたいと思っているだけなのです」。

Inciteは、助言や指導のために人びとをつなぎながら、資金提供と資金調達を通して目的を達成しようとしている。しかしこうした売り文句は、Incite特有のものではない。実際これは、ほとんどのベンチャーキャピタル企業が使用しているものと同じだ。それらが多くの投資を支え、多くの投資家たちが自分たちのネットワークを活用して、自分たちのキャッシュが正しく利用され、多くの利益を得ることができるようにしている。ベンチャーの世界で、Inciteを他から区別するのは、それとは異なるファンドの存在だ。

上で述べた3つの投資手段がなければ、Inciteは他のベンチャーファンドと似通ったものになるが、たとえそれがあったとしても、彼らが公言する忍耐という信念の存在が欠かせない。彼らはMattとSwatiの個人資金とは別に資金を調達している。Incite Venturesの資金はカップルのファミリーオフィスから提供される。Incite Labsは、彼らが毎年寄付を行っている個人財団であり、彼らの政治活動は直接個人的に、彼らの個人資産から提供される。

これまでのところ2人のパートナーは、24のプロジェクトに資金を提供している。Inciteは異なるタイプの投資を異なるラウンドで行う予定だ。複合的な資産クラスは、MattとSwatiに柔軟性を与え、そのことで投資のリスク構造も変化する。

Wright Electric Airplanesのような投資は、投資の回収に長い時間がかかると思われたために、個人財団を通して行われた。

さらには、政治的行動主義を組織することを支援するThe Arenaのようなプロジェクトもある(コミュニティの構築や四半期ごとのトレーニングサミットの開催を行っている)。これは2人が投資し、Swatiが運営を手伝っているプロジェクトだ。

M

attとSwatiはInciteの2人きりの投資パートナーであり、MattはNestでの仕事を続けている。InciteはNestからの卒業ではない、と彼は語る。私がこの質問を何度かしたために、彼は笑い出して、いいえと答えた。彼はNestを辞めないし、彼にとってInciteは夜と週末に行われるプロジェクトで、Swatiが大部分の作業を行うと述べた。

私はTechCrunch Disrupt SF 2017で初めてSwatiに会った。彼女は、Disruptのファイアサイドトークに登壇するためにやってきたMattに付き添ってやって来ていた。Nestは長年にわたって噂されていたセキュリティソリューションを立ち上げたところだった。しかし、彼女と会った瞬間に、TechCrunchの私たちが間違いを犯していたことは明らかになった。SwatiはMattと共にステージの上に居るべき人物だったのだ。彼女はビジョナリーであり、このカップルは、当日Mattが壇上で述べたものと同じ情熱を共有しているからだ。

SwatiはMattと似たような境遇で育ったと語る。勤勉な移民のである両親の元に生まれ、彼女を含む姉妹に、米国で機会を得ることのできる幸運について気付かせてくれた親たちだったのだ。彼女はハーバード大学を首席で卒業し、オックスフォード大学院にローズ奨学生として進学した。彼女は、当初医者になりたいと思って大学に入り、やがて経済学を学ぶようになり、そして偉大な技術が、人びとがより良い生活を営むために、どれほど変革を促しインパクトを持つかに気が付いたのだ。

「私たちの世界が変化するにつれ、形は変わってきましたが、私の目標は常に同じままです――人びとがよりよく暮らし、より多くのチャンスに出会って掴めるようにすることです」とSwatiは語る。

このミッションは、彼らの初期の投資の1つによって明らかだ。Nimaは、食品中のアレルゲンや成分を検出するガジェットのメーカーだ。彼らの最初の製品は、食品中にグルテンがあるか否かを検出するものだった。TechCrunchが、Nimaに初めて会ったのは、彼らが2016年1月にCESのHardware Battlefieldを受賞したときのことだった。MattとSwatiは既に投資家であり、Nimaのシードラウンドにも既に投資を行っていた。そして2016年には同社のシリーズAラウンドにも参加している。

ニマの共同創業者であるShireen Yatesも、2人に関して素晴らしいことを語っている。

「Swatiは数年前にNimaのことを知ると、私たちに連絡して来ました」とYetesは言う。「食物アレルギーが家族の中で実際に問題になっていたために、私たちが和らげようとしている苦痛が何かという点を、彼らはすぐに理解してくれました。彼らは私たちのシードラウンドに投資し、それ以来信じられないほど活動的に関わっていてくれます」。

Yatesは、彼らはパートナーとして登場し、また自らを彼女の会社のチームの延長としてみなしているのだと語った。彼女は、彼らがNimaのインパクトを最大化するための、大いなる手助けとなっていると言う。

Nimaの考えは、Matt、Swati、そしてInciteの掲げる目標と一致しており、2人がこのプロジェクトを最後まで見届けるつもりであることは間違いない。長いタイムラインや、様々な投資手段、そして他のパートナーの不在により、2人がInciteをプレミア投資組織として位置づけるために、多大な労力を注ぎ込んでいることは間違いない。しかし、これは始まりに過ぎない。

MattとSwatiは大きな使命を持っているが、例えシリコンバレーのパワープレイヤーたちであったとしても、それを自分たちだけで成し遂げることはできないだろう。私たちが彼らと話したときには、彼らは決してそれを口にすることはなかったが、彼らはやがて助力を必要とするようになる筈だ。

米国には900を超えるベンチャー企業があり、多くはMattとSwatiと同じタイプの起業家を目指している。創業と投資の経験があったとしても、2人はさらに競争の激しいVCの世界で、投資と助言の技を磨く必要がある。それには時間がかかるだろう、そしてまあ、もし2人が信じられる人たちならば、時間はある筈だ。

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(翻訳:sako)

Amazon Prime VideoがようやくApple TVにやってきた

6カ月前Tim Cookは、Amazon Prime Videoが今年中にはApple TVにやってくると言った。そして今、待ちに待ったアプリがようやくApple TVで使えるようになった。iOSバージョンもアップデートでiPhone Xに対応した。

このtvOSバージョンのネイティブアプリはApple TV第3世代以降で動作する。アプリが見えていないときは、Apple TVでAmazon Prime Videoを検索すれば出てくるはずだ。

このアプリが出てきたことは、Apple TVがAmazonに戻ってくるかもしれない兆候でもある。以前Amazon CEO Jeff Bezosは、Primeサービスに対応していないストリーミングデバイスは販売しないと言った。

「このデバイスにはわれわれのプレーヤー、Prime Videoプレーヤーが載ってほしいし、相応のビジネス条件で実現できることを願っている」とCode Conference 2016でBezosは言った。「もしできなければ、われわれの顧客にはそのデバイスを販売しない。なぜなら、客はPrime Videoを見られると思って買うので、あとで失望するからだ。そして返品する」。

Amazon Prime Videoアプリは、長年Apple TVに欠けていたストリーミングサービスで、Netflix、Huluなどはすでに搭載されている。

あとはAppleがあのひどいApple TVリモコンさえを直しくれれば。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

スワイプでアプリを切り替えるiPhone Xビデオ――ホームボタンなしでも素早い操作可能

iPhone Xのリリースが迫ってきた。公式に許可を得たかどうかは不明だが、Xの新機能を示すビデオがあちこちにアップされ始めている。下にエンベッドしたのはiPhone Xでアプリを切り替えるところだ。

iPhone Xでのアプリの切り替えは非常にスムーズ 

iPhone Xにはホームボタンがない。そこでAppleのエンジニアはアプリの切り替えを含めてコントロールの方法を大幅に変更する必要があった。ホームボタンのあるiPhoneではユーザーはホームボタンを2度押しすることでiOSに作動中のアプリをカード方式で表示させ、その後スワイプでアプリを切り替えることができる。iPhone Xではユーザーインターフェイスはもっと直感的なものになっている。

上のビデオが示すように、iPhone Xでアプリを切り替える際には、ユーザーは弧を描くようにスワイプすればよい。iPhone Xのユーザーが直線ではなくアーチ形のスワイプをすると、現在のアプリは脇に押しやられ、前に使っていたアプリが順に表示される。つまりカルーセル(横移動)方式だ。

もちろんアプリの切り替えはこれが唯一の方法ではない。ユーザーがホームスクリーンで上にスワイプするとホームボタンがあるiPhoneでホームボタンを2度押したときと同じような画面が立ち上がる(Palm Preがこの方式だった)。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Google Homeにタッチスクリーン方式のデバイスが登場か、検索のコードにその気配

Google Home用のタッチスクリーン型デバイスをGoogleがテストしている、という証拠がまた一つ。AndroidPoliceが指摘するGoogle検索アプリケーションの最新バージョンのコードには、新しいオンスクリーンインタフェイスを持つデバイスを参照している箇所がある。そのv7.14.15のコードには、オンスクリーンメニューとファンクションの長いリストがあり、それをコードネームQuartzというデバイスが利用している。メニュー中のYouTubeの再生は、Amazon Echo Showが最近取り下げたファンクションだ。

本誌TechCrunchの9月の記事でも、GoogleがタッチスクリーンインタフェイスのあるGoogle Homeデバイスを作っている、と報じた。二つの情報筋が、その社内コードネームは“Manhattan”だと確認し、画面サイズはEcho Showと同じ7インチだ、と言っていた。情報筋の一人は、Googleの社員から直接情報を得ていた。二人とも曰く、そのデバイスはYouTube, Google Assistant, Google Photos, そしてビデオ通話をサポートする、と。また、Nestなどのスマートホームデバイスをコントロールするスマートハブとしても機能する、と。

AndroidPoliceの今回の記事は、これらの詳細の多くを確認しているようだ。そのコードレビューAPK Teardownが開示しているのは、複数のオンディスプレイ機能、対話的タイマー、32種のアイコンを用いる天気予報などだ。YouTubeビデオの再生と、最低限のWebブラウザー、それにフォトギャラリーやお店のリスト付きGoogle Mapsなどもある。

現時点でGoogleは、そんなデバイスがあることを確認していないが、少なくともそのアイデアがあるとか、内部的にテストしていると考えても、無理ではない。家庭の中心的な情報ハブは、各社が目指してきた製品であり、その最新例がAmazon Echo Showだ。Amazon Echoに一歩々々追いつく努力をしているGoogleが、次にEcho Showのクローンをめざしても、おかしくはない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

BlackBerry、最新機種でキーボードを見捨てる

昨日(米国時間10/8)ドバイのGITEX Technology Weekで、BlackBerryは巨大バッテリー搭載の全画面スマートフォン、Motionを発表した。TCLがBlackBerry Mobileブランドで製造するMotionは、5.5インチのスクリーンを備えSnapdragon 625 SoCプラットフォームを採用している。

同端末は当初中東市場で販売され、価格は460米ドル前後。北米地域での販売については何も発表されていない。

画面は大きく、バッテリーはいっそう大きい。5.5インチ画面の下には4000 mAhのバッテリーが潜んでいる。ちなみにSamsung Galaxy S8+のバッテリーは3500 mAhだ。

これは、近代BlackBerryとして2番目の端末だ。同社今年発売したスマートフォンのKEYoneには、画面の下にキーボードが搭載されていた。しかし本日発表されたのは純粋なタッチスクリーン・スマートフォンで、すでに同社はハードウェア事業からほほ撤退していることから、BlackBerryのコアなユーザーが対象であることは間違いない。

BlackBerryはかつてResearch in Motion(RIM)の名前で知られていた会社で、携帯端末のブランドをTCLに売却し、このスマートフォンを作ったのがそのTCLだ。BlackBerry自身はセキュリティーに特化したソフトウェアベンダーとして復活しつつあり、最新の四半期決算を見ると、ピボットは大成功を収めたようで、ウォール街の期待を上回っている。売上総利益率は76%で、前四半期の67%、前年同期の62%を超える新記録だった。

BlackBerryブランドは復活したものの、ほとんどゼロのブランド市場シェアを救うには至っていない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ポルシェのMission E、テスラ車と並んでテスト中

後部に見える排気管は無視していい。あれは一般の見物人をだますカムフラージュにすぎない。Autoblogによると、この車はPorscheがTesla対抗として発表を目論む電気自動車である可能性が高い。Porscheは数年前から、Mission Eと呼ばれるコンセプトでこの車について話してきたが、生産モデルの写真はこれが初めてだ。

写真の車には、コンセプトにあったラディカルデザインは見られない。球状のボディーや特徴的な室内と低い車高はどこかへ消えた。これは全く新しい車というよりは、進化したPanameraのように見える。

Porscheらしい左右の車輪間隔を残していて、フロントはPanameraと異なるデザインを採用している。ヘッドライトはコンセプトと似ているようだ。

一連の写真(上記リンク先)はドイツ、シュツットガルトのPorsche施設の屋外で撮られたもので、Tesla車も何台か一緒に写っている。

ただしこの車の駆動系については情報がない。Porscheにはいくつか選択肢がある。MercedesがSLS AMGで行ったように車輪ごとに電動モーターを付けるか、TeslaのAWD(全輪駆動)モデルのように車軸ごとに1台のモーターを使うか。いずれの場合でもPorscheは持っているもの全部をこの車に注ぎ込むに違いない。Mission Eは、年齢を重ねるTesla Model Sに直接対抗する位置づけで、Panameraと同様の価格で2019年には市場に出すとPorscheは言っている。TeslaがModel Sのモデルチェンジを行うと言われている時期の2年前だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

アメリカの超有名なモニュメント(記念的建造物)やダムもドローン飛行禁止区域に

連邦航空局(Federal Aviation Administration, FAA)が、記念的建造物やダムなど、アメリカの重要なランドマーク周辺におけるドローンの利用を規制するルールを発表した。この新たな制限では、ドローンはそのランドマークから400フィート(122メートル)以内を飛行してはならない。FAAによるとこれらのルールは、連邦政府の安全保障ならびに法執行関連の省庁(FBIなど)からの要望に基づいて制定された。

これらの場所は、これまでも増え続けていた飛行禁止区域の、さらなる追加にすぎない。これまでは、空港、(空港以外の)滑走路、軍の基地、競技場、国立公園などが禁止区域だった。おもしろいのは、今回加わった場所の半分がダムであることだ。すなわちFAAは、エネルギーや水などを供給する公共事業のための施設も、ドローンから守りたいのだ。規制が発効するのは、2017年10月5日からだ。

  • Statue of Liberty National Monument, New York, NY(自由の女神像)
  • Boston National Historical Park (U.S.S. Constitution), Boston, MA(コンスティチューション号博物館)
  • Independence National Historical Park, Philadelphia, PA(インディペンデンス国立歴史公園)
  • Folsom Dam; Folsom, CA(フォルサムダム)
  • Glen Canyon Dam; Lake Powell, AZ(グレンキャニオンダム)
  • Grand Coulee Dam; Grand Coulee, WA(グランドクーリーダム)
  • Hoover Dam; Boulder City, NV(フーバーダム)
  • Jefferson National Expansion Memorial; St. Louis, MO(ジェファーソン国立記念公園)
  • Mount Rushmore National Memorial; Keystone, SD(ラシュモア山)
  • Shasta Dam; Shasta Lake, CA(シャスタ湖貯水池)

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Amazonから新しい低価格ガジェット6種類――すべて150ドル以下

Amazonが1000ドルのiPhoneを発表した後にAmazonは6種類の一見雑多なガジェットを発表したが、どれも150ドルを超えないお手頃価格だった。 あきらかにAmazonの方針は「マージンなどくそくらえ」だ。

Amazonは製品を可能なかぎり安く売る。この「低価格レース」はAmazonの標準的戦略で、Kindleの電子書籍リーダーからKindle Fireタブレットまで一貫している。Amazonはこのコンセプトを試すための製品を発表し市場の反応を試す。反応が良ければ、いってみればクラーケンのような怪物的製品が後に続く。

Amazonは今日(米国時間9/27)、シアトル本社で開催したプレス・イベントで多数の製品を発表した。奇妙なEchoボタンが2個20ドル、ある種gの地上回線電話、 Echo Connectが35ドル、a 4K Fire TVが70ドル、ちょっとオシャレなクロース張りEchoが99ドル,、 かわいらしいEcho Spot目覚まし時計が130ドル、いちばん高価なEcho Plusが150ドルだった。Echo PlusはオリジナルのEchoの機能をすべて備える他にスマート・ホームハブの機能とPhilips Hue照明を内蔵している。.

その他、ガジェットAPIを通じて歌うサカナのおもちゃにAlexaを接続できるという言及もあった(値段は明らかでない)。

これだけでもまだ足りないというかのように、これらのプロダクトは Echo、Fire TVとバンドルで購入するとさらに安くなる

今までKindle、Kindle Fireタブレットでは安売り戦略が成功している。どちらの場合も市場の反応が好意的だと見極めた上でAmazonはさらにマージンを切り詰め、高品質のハードを超低価格で市場に氾濫させ、「メーカー希望小売価格」は大混乱に陥れた。

最近の例ではEchoがKindle方式で市場制覇に向けて立場を固めつつある。Amazonの戦略に基づいた低価格のEchoの参入でホームアシスタント市場は厳しい競争にさらされている。Amazonの低価格プロダクトの多様さには目をみはるものがある。

AmazonのEcho製品は最低20ドルからで、 USB端子に挿すFire TV StickにEcho Dotをバンドルしたパッケージが60ドルからだ。つまりFire TV StickにEcho Dotをバンドルしたパッケージ3組がちょうど4K Apple TVと同じ値段ということになる。

Echoで最も高額の製品は今年早くに発表された199ドルのEcho Lookと229ドルのEcho Showだ。これを含めて今やAmazonはEchoに8種類のモデルを揃えた

このAmazonの新製品攻勢はタイミングを計算されたものかもしれない。噂によれば、GoogleはGoogle Homeのシリーズを近くアップデートするという。これにはEcho Dotによく似た小型のGoogle Homeが含まれるらしい。Googleは過去にもAmazonに追い付こうと努力をしたことがあるものの、今となってはこの分野でGoogleにせよAppleにせよAmazonに追いつくのはきわめて難しい情勢になっている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

テレビに映ってるアニメのキャラがAmazon Echoに命令して大量のランダムな買い物を

Amazon Echoを持ってると、こんなやばいこともある、という例。起動する言葉さえ分かってればだれでもEchoに命令できるから、テレビに映ってるアニメのキャラクターでも、あなたの家のEchoを操作できる。20年の長寿を誇るアニメ番組South Parkで、まさにそれが起きた。

これが、それだ:

[AlexaにいたずらをするSouth Park]

このアニメを見ている部屋にEchoがあったら、Amazonのあなたのショッピングカートが、ランダムに選ばれたがらくたでいっぱいになってしまうだろう。

音声で操作するアシスタントには、このような危険性がある。悪質な広告が音声でAlexaに命令して、あなたに製品を買わせてしまうかもしれない。South Parkのボックスセット、とか。

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TeslaがEV用バッテリーの移動式交換装置で特許を出願、当面Model S, X用

Teslaは今でも、車のバッテリー交換をもっと簡単迅速にできる方法を探求している。5月に同社が出願したこの特許は、専門技師がバッテリーパックを15分未満で交換できる方法を示している。

このようなアイデアは、前からある。2014年にTeslaは、Model Sのバッテリーパックを90秒未満で入れ替える自動化システムをトライした(下図)が、Superchargerネットワークの展開によりお蔵入りになったようだ。

この特許に説明されているシステムは、サービスステーションや移動サービス車に装備できる。Model SやXはそこで台に乗り上げるか、つり上げられ、作業員がバッテリーパック交換機を操作する。

出願書には、これはModel SとModel X用だけれど、汎用化できる、と書かれている。Elon Muskは以前、Teslaが移動サービス車方式のバッテリー交換を探究するなら、トラックなどの業務用車両もサポートすることになる、と語ったことがある。

[2014年の自動化システム]

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ハイエンドiPhoneの出荷は、標準モデルより遅れる見込み

Appleは最新のiPhoneを来週のイベントで発表しようとしている。2機種は準備万端だが、TechCrunchが信頼できる筋から入手した情報によると、豪華モデルの発売は後になるらしい。

2つのバージョンの発売時期がどれほどずれのかはわからない。最近数週間に浮上した情報によると、部品供給と製造の問題が遅れの原因らしい。

今日(米国時間9/7)のThe Wall Street Journalは、製造プロセスの不具合によって、iPhoneの生産が1カ月遅れていると書いている。問題の原因はOLED画面を採用したことに加えて、指紋スキャナーを画面自身に組み込もうとしたことにあると記事は伝えている。どうやらそのプロセスは断念したようで、この新型iPhoneは指紋センサー無しで出荷されることになる。

Appleが使用するスクリーンは、供給元のSamsungが自社製品に使っているものとは異なる製造方法で作られるらしい。iPhoneの場合、Appleは画面とタッチパネルを一体化せず別々にしている。このためにはユニット1つを作るのに必要な工程が多くなる。

新しいスクリーンは、製造プロセス以外にも複雑な要素を加えている。非常に高価であることだ。本誌のRomain Dilletが今日の記事で指摘しているように、KGI Securitesのアナリスト、Ming-Chi KuoによるとAppleは現行iPhoneモデルの液晶ディスプレイに45~55ドル払っている。しかし、Samsungは1台あたり120~130ドルを要求している。次期ハイエンドiPhoneがあれほど高価である理由はそこにあるかもしれない。

複数の記事によると、高額版iPhoneの価格は1000ドルを超えるらしい。このバージョンは、通常モデルより後に販売開始するらしい

新型iPhoneが発売直後に入手が困難になるのは毎度のことだが、この機種にでもそれは変わらないようだ。発売を遅らせた一機種をずっと高い価格で売ることで、Appleはサプライチェーンへのプレッシャーを多少和らげながら注文に答えることができるかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Moleskineの次世代手帳はGoogleカレンダーに同期する

私は日程を管理するために主にほぼ日手帳Weeksを使っている。同僚のJohn Biggsが紙版の手帳をレビューした記事にもあるとおり、「ほぼ日手帳Weeks」は私の取材アポイントメント、to-doリストなどを記入するのにぴったりのスペースがあり、携帯にも理想的なサイズだ。ただしGoogleカレンダーに自動的に同期してはくれない―普通の紙の手帳だ。Moleskineの次世代手帳はLivescribeというスマートペンと特別な紙を使っており、Googleカレンダー同期するという。

この手帳はMoleskineのスマートライティングセットとしてGoogleカレンダーに自動的に同期する最初の製品となる。現行製品は手書きのエントリーをスマートフォンで撮影するかLivescribeスマートペンを使うことによって内容をデジタル化することができた。

他のLivescribeシステムと同様、このMoleskine Smart PlannerもMoleskine ペン+というスマートペンを用いており、専用のスマートペーパーに書いた内容は逐一デジタル化される。会議やアポを予定欄に書き込むとユーザーのGoogleまたはAppleアカウントに同期し、内容をカレンダーの所定の日時に転送してくれる。

この自動転送システムが機能するためにはスマートペンとスマートペーパーの双方が必要だ。

製品が世界で入手可能になるのは9月12日だという。ただし価格は私が使っている「ほぼ日手帳」よりだいぶ高くなる。スマートライティングセットの価格は199ドル(ただし手帳のみは29ドル)。

現在市場にはLivescribeを含めていくつかスマートペン・システムが出回っているが、カレンダーに自動的に同期するプロダクトはなかったと思う。この点がMoleskineの新製品のセールスポイントだ。私のように紙にペンで書き込む体験を楽しむユーザーにとっては紙の手帳にオンライン・カレンダーの便利さが合体される注目の製品になりそうだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

2017年に閉鎖された、かつて多くの資金調達を行ったスタートアップたち10社

立ち上がるスタートアップもあれば、失速するスタートアップもある。2017年にはいくつもの著名なスタートアップが失敗に終わった。JawboneからBeepi、Yik Yakに至るこれらの企業は、最終的にその扉を閉ざす前に大金を調達していた。

以下に挙げるのは、2017年の最初の9ヶ月に閉鎖される、もっとも多くの資金調達を行った10社だ(破綻順)。これらの企業は合計で、ベンチャーキャピタリストと銀行から合計17億ドルを調達している。

最終的に何もかもが失われるわけではない。経験と教訓が残されるのだ。創業者や開発者、マーケティング担当者、そして販売担当者たちは、苦戦を強いられたスタートアップで働くことによってのみ得られる知識を、この先活用することができる。

2017年にはまだ数ヶ月が残されていて、より多くのスタートアップが年末までには閉鎖されるだろう。しかし、企業が倒れることによって、起業家精神はさらに飛躍する。

1/10:Beepi

2017年2月にシャットダウン

5ラウンドを経て、35人の投資家から1億4895万ドルを調達

Beepiは良いアイデアに基くスタートアップのお手本だった。利用者たちは中古車を売買できるマーケットを提供していた。Beepiによって中古車が査定され、事務処理が行われ、新しいオーナーに配達される仕組みだった。従来の中古車販売代理店のコストのかかる手間と、手数料の構造を回避することを可能にするものだった。そして運用もしっかりしていて、強力なカスタマーサービスも大きなセールスポイントだった。しかし、最終的に会社は破綻に追い込まれた。

これまでのラウンドでは最高5億6000万ドルと評価され、Yuri Milner、Comerica、 Redpoint、Foundation Capital、Sherpa CapitalそしてFabrice Grindaなどを含む35の投資家たちから資金を調達していた。

しかし、とある情報源によると、Beepiは優先順位の設定に間違いがあったということだ。かつての従業員の1人が語るには、Beepiは最高で300人を雇用していたときには、月に700万ドルを失っていたということだ(先の12月にはFair.comへの売却交渉のために200人をレイオフした)。

2/10:HomeHero

2017年2月にシャットダウン

3ラウンドで7人の投資家から2320万ドルを調達。

HomeHeroは、非医療在宅介護サービスの提供に失敗し、2017年2月に閉鎖された。CEOのKyle Hillは、Mediumの投稿の中で、1099型請負形態(税務の責任が全て労働側にあるフリーランス契約)からW2型雇用形態(雇用者側で源泉徴収の発生する契約)に転換したことを、「劣った雇用ビジネス」と呼び、中心となるアイデンティティを企業が失った理由とした挙げた。

同社は、在宅介護労働者たちを、それを必要とする家族たちとつなぐために2300万ドルを調達していた。途中、病院と提携し、HomeHeroに雇用された医療従事者の世話を受けて、家族の健康状態をモニタすることを助けるサービスを開始していた。

最終的な目標は、入院のリスクを減らしてくれるHomeHeroのようなサービスの費用をカバーできる保険会社と、直接仕事をすることだったが、明らかに会社を救うことはできなかった。

3/10:Auctionata

2017年2月にシャットダウン

6ラウンドで、9565万ドルを15人の投資家から調達。

Auctionataは、期待していた資金調達に失敗し、事業を停止した。同社は、2012年の設立以来、美術品と蒐集品のオンラインオークションをライブ放送するために、9500万ドル以上を調達していた。

ライブストリーミングオークションは、アート界の多くの人々の間では長年抱かれてきた野望だった。このようなフォーマットは、物理的制約からの脱却を可能にし、より幅広い入札参加者を得て、出品アイテムにもより高い入札が行われるだろうという、大いなる期待が抱かれている。しかし、ライブストリーミングイベントを使った初期の試みは、(言うならば…)彼らの期待を達成することができず、遅いブロードバンド速度は混乱を招き、それ以外の問題も多数あった
会社が閉鎖する前にはPaddle8と合併していた(Paddle8は2011年の創業以来4400万ドルを調達していた)。

4/10:Quixey

2017年5月にシャットダウン

4ラウンドで1億6490万ドルを調達

Quixeyは当初Mountain Viewを拠点とするモバイル検索会社として立ち上げられた。しかしその後アプリのためのデジタルアシスタントを作成するために分離した。

同社は1億6490万ドルを調達し、評価額は一時は6億ドルに達した。しかし、同社がデジタルアシスタントを構築していたときには、AppleやGoogle、そして最終的にはSamsungに買収されたVivのようなスタートアップも存在していた。

かつての同社の売りは、ユーザーがアプリ内でコンテンツを検索するのを助け、そして検索結果からパーソナライズされたアクション(例えば近くにいるFacebookの友人を表示したり、Spotifyの中で個人的なプレイリストを呼び出したり)を行える技術を開発したということだった。

5/10:Yik Yak

2017年5月にシャットダウン

3ラウンドで、9人の投資家から7350万ドルを調達。

かつて人気のあった匿名のソーシャルネットワークYik Yakは、2017年5月に閉鎖された。おそらくはサイバーいじめと不愉快なコンテンツが皆にとってのアプリ体験を望ましくないものとしたのだ。TechCrunchで報告済だが、2016年末までにユーザーのダウンロード数は2015年の同期間に比べて76%減少し、同社はほとんどの従業員を解雇し始めた。
このアプリケーションは、ユーザーに匿名性を提供するフォーラムや、お互いにチャットする手段を提供している場合には、当然予測可能な問題に直面していた。それはあらゆる種類のサイバーいじめに悩まされ、一部の学校では禁止もされた。しかし、世界中から集った資金とアドバイスはその勢いを維持する手助けはできなかった。
Crunchbaseによれば、Yik Yakは2013年に設立されて以来、ベンチャーファンドで7340万ドルを調達し、2014年の順調な時期にはその評価額は4億ドルに迫っていた。

6/10:Sprig

2017年5月にシャットダウン

4ラウンドで、26人の投資家から5670万ドルを調達。

独自の食品を作り配送していたスタートアップのSprigは、2017年の5月に閉鎖した。

2013年の創業以来、Sprigは健康に配慮したランチとディナーを提供するために5670万ドルを調達してきた。Sprigは、その最後の数ヶ月の間、興味深い戦略を試行していた。

同社はチップ機能を追加し、競合他社のほとんどが契約社員に頼っていた時に、従業員たちにフルタイムの雇用を提案した。Sprigはこのことによって顧客の引き留めをより効果的に行なうことができると考えた。これはSprig社のCEOであり、元TechCrunchライターのGagan Biyaniが1月に語ったことだ。

7/10:Jawbone

2017年7月をシャットダウン

14ラウンドで、19人の投資家から 9億5080万ドルを調達。400万ドルの借入金。

コンシューマー向けウェアラブル市場における存在感を維持するための、複数年にわたる闘いを続けた後、Jawboneは2017年7月に清算を開始した。

それは1990年代後半にその起源を持つJawboneの、長く引き伸ばされてきた終焉だった。かつて隆盛を誇ったJamboxスピーカービジネスは、私たちがこの会社の転換を今年の始めに報告したときには、既に関係のないものになっていた。そして同社はウェアラブル業界の継続的な縮小により、特に大きな打撃を受けているようだ。

合計で同社は約9億5100万ドルを調達したようだ、投資したのはAndreessen Horowitz、Sequoia、Kleiner Perkins、JP Morgan、Mayfield、Khosla、そしてBlackRockのような従来の貸出銀行(lending bank)たちだ。

しかし、すべてが失われたわけではない。新しい無名の投資家からの資本注入により、元の会社の背後にあった原動力のなかから、Jawbone Health Hubという新しいビジネスが立ち上がろうとしている。

8/10:Hello

2017年6月にシャットダウン

4ラウンドで、7人の投資家から4051万ドルを調達。

ベッドサイドに置く睡眠トラッカーのSenseを作っていたHelloは2017年5月に閉鎖された。 同社のブログ記事によれば直前まで会社の買い手を探していたようだ。

Temasekが主導し、4000万ドルを調達した昨年のラウンドでは、同社は2億5000万ドルから3億ドルの間に評価されていた。同社は、最初の製品を作る際にKickstarterで240万ドルを調達したが、それ以来、昨年出した音声認識バージョンのような、新しい機能を追加しようとして来た。その最後のユニットの価格は149ドルだった。
Helloは腕に装着する必要のない睡眠トラッカーという位置付けの製品だった。枕に小さなトラッカーを入れ、それを部屋の適当な場所においた親機で受信する仕掛けだ。睡眠のトラッキングは、ますます多くのフィットネスと健康トラッキングの構成要素となってきており、iOSには「ベッドタイム」という標準搭載機能さえ追加されている。

9/10:Pearl

2017年6月にシャットダウン

1ラウンドで、 4人の投資家から5000万ドルを調達。

Pearlは、車のナンバープレートカバーに埋め込まれる後方用カメラとして、2016年に世に出された。途中4人の投資家から5000万ドルを調達したものの、1年後の2017年6月に閉鎖された。

元Appleのエンジニアたちのチームによって設立された同社は、最高の後方用カメラを提供しているという意見も見られる。しかしそれは、後方用カメラがほぼ全ての車両の標準装備となっている現在、500ドルという価格は買い手にとって過大なものに映ったものと思われる。

10/10:Juicero

2017年9月にシャットダウン

4ラウンドで、17人の投資家から1億1850万ドルを調達。

Juiceroは創業後わずか16ヶ月で閉鎖される。同社は、Google Ventures、Kleiner Perkins、Campbell Soup Companyなどの著名なVCから1億1800万ドル以上を調達した。

しかし同社はブルームバーグの記事によって苦しめられた。この記事は、同社の提供するジュースパックは同社の提供する400ドルの絞り器を必要とせず、手で絞ることができることを示したものだ。

キューリグのコーヒーメーカーに触発されて、大きな注目を集めることができる類似のキッチンアプライアンスを探していたベンチャー投資家たちがいたようだ。ジュース提供は増加する傾向にあり、Juiceroのアイデアは、皆が自宅で簡単にジュースを用意できるようにするというものだった。しかし、マシンの初期費用は高く、 単に新鮮なフルーツを買って搾るのではなく、詰め替用ジュースパックの追加費用を支払わなければならなかった。

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(翻訳:Sako)

バング&オルフセンおよびソニー、AirPodが開拓したワイヤレスイヤホン市場に参入

AppleのAirPodが登場して以来、ワイヤレスイヤホンの人気が高まりつつある。そんな中、新たに市場参入を発表した企業がある。IFA 2017にて、バング&オルフセン(Bang & Olufsen)およびソニーが参入を表明したのだ。商品性能はおいておくとして、まずは見かけの点でAirPodとの差別化を行なっている。

バング&オルフセンのBeoplay E8は、バッテリー持続時間が4時間で、素材にはアルミニウムおよびステンレス、およびテクスチャ加工されたラバーを使用している。ケースの外装も革製となっている。バング&オルフセンによれば、これまでのイヤホンと同様のサウンドシステムを利用してるとのこと。おそらくは、価格なり(299ドル)の価値を感じさせてくれるのだろう。

ソニーのWF-1000Xの方は、価格が199ドル99セントとなっている。バッテリー持続時間は3時間だ。接続にはBluetoothないしNFCを利用する。NFCが使えるのなら、接続が非常に簡単に行えることとなる。

両社のモデルとも、外部の音を透過させるモードも用意している。歩行の際などには、外部の音も入ってきたほうが安全だからだ。ソニーはAmbient Soundモードと名付けていて、バング&オルフセンの方はTransparencyモードと呼んでいる。

双方ともになかなかのプロダクトであるようだが、競合製品とはトータルに比較する必要があるだろう。たとえばAirPodはより長いバッテリー稼働時間を誇っているし、よりコンパクトなケースを用意していて、さらにFind My iPhone機能にて探すこともできる。159ドルの価格も魅力だ。さらにMacを利用しているのなら、iPhoneおよびMacの両者で簡単に利用することができるのも便利だ。

ワイヤレスイヤホンは徐々に市場に投入されつつあるところで、興味深いプロダクトも出てきている。TechCrunchスタッフの間では、AppleのAirPodが多数派の地位にあるものの、BragiのDash ProHear Oneなどのファンもいる。選択肢が増えれば増えるほど、消費者にとっては好ましい状況となっていくのだろう。

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(翻訳:Maeda, H

Apple、次期iPhoneの最上位機種でホームボタンを廃止へ(Bloomberg報道)

ホームボタンがゴミ箱に向かっている ―― Bloombergの記事を信じるなら。同誌によると、Appleは次期iPhoneのうちの1機種で、ホームボタンをやめ大画面のための場所を空けるという。ホームボタンの代わりに、ユーザーは画面上のジェスチャーで操作する。アイコンのドックのようなものも登場する。

これが本当なら、2007年にiPhoneが発売されて以来最大のデザイン変更になる。

ホームボタンは発売以来ずっとiPhoneデザインの中心だった。スリープの解除、ホーム画面への復帰、最近ではTouch IDの指紋認証にも使われている。もしなくなれば、こうした操作の方法が変わることになる。しかし、Bloombergの記事は極めて慎重に、次期iPhoneのハイエンド機種だけでホームボタンがなくなると書いている。これは過去数か月以来の噂と一致している。

ホームボタンを押す代わりに、ユーザーは移動可能な細いソフトウェアバーを使って様々なアクションを指示する。画面中央にドラッグすると端末が起動し、アプリの中ではタスク選択メニューになり、アプリを切り替えたりホーム画面に戻ったりできる、とBloombergは言っている。そこで終わりではないはずだ。もしこの記事が本当なら、Appeはこのソフトウェアバーのために、あらゆる種類の論理的操作を用意しているに違いない。

Appleには以前からホームボタン廃止の前兆があった。iPhone 7では、触覚反応を使ってクリックを模倣した非可動ボタンを採用した。iPadにも最近、OS Xのドックを思わせるアプリメニューが入った。Bloombergは、これを次期iPhoneが変わる前兆と捉えている。

これは次期iPhoneで予想されている大きなデザイン変更の一部にすぎない。ほかの噂によると、 端末を見ている時に通知をミュートするしくみや、テーブルの上に置いてあっても使える顔認識機能や、iPhoneの前面をほぼ覆いつくす大画面などが採用されると言われている。

Appleは次期iPhoneとして3種類のモデルを用意していると噂されている。全部にホームボタンがなくなる可能性は低い。理由はいくつかある。iPhoneはAppleで最も多く売れているデバイスであり、ホームボタンの廃止は議論を呼ぶ可能性が高い。全ユーザーに波風を立てる理由はない。さらに、このハイエンド版新iPhoneは、iPhone 7のアップグレード版よりも利益率がずっと小さいに違いない。これまでAppleは、段階的アップグレードと隔年のデザイン変更を組み合わせて健全な利益率を確保してきた。それが変わることは考えにくい。しかし、この公式にあてはめれば、ホームボタンは2018年または2019年には全廃されることになる。

何が出てくるにせよ、本誌は9月12日、Appleが次期iPhoneを発表する現場に乗り込み、詳しく報告する予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook