Pinterestが新興マーケット向けにライトバージョンをリリース

新興マーケットユーザーの需要に合わせてモバイルアプリのライトバージョンを投入する動きが広がる中、Pinterestもその流れに乗る。米国時間10月7日にリリースしたPinterest Liteでは、ユーザーはこれまでよりも早くアプリをダウンロードでき、またアプリは従来よりモバイル端末のストレージを使わないとしている。

Pinterestは以前はGoogle PlayでPinterest Liteアプリを展開していたが、App Annieからのデータによると、このアプリは1年前に削除された。

「新しいPinterestのLiteアプリは実際にはPinterestのProgressive Web App(PWA)で、Google Playユーザーがダウンロードできていたものだ」とPinterestはTechCrunchに説明した。

Pinterestのエンジニアブログに昨年あった投稿によると、これはしばらくの間水面下で進行していたプロジュクトだ。投稿で、同社はモバイルでのウェブ体験がひどいもので、アップデートする必要があることを認めていた。

2017年7月、PinterestはモバイルウェブアプリをPWAとして一から書き直すためのチームを編成した。これにより「バンド幅の小さい環境にいる人や、限られたデータプランの人により良い使用体験を提供する」と話した。

Pinterest Liteモバイルアプリは今日から、Androidユーザー向けにペルー、アルゼンチン、コロンビア、チリ、メキシコで提供される。アプリのサイズはわずか1.4MB。デバイスによって異なるが、通常のPinterestアプリのサイズはAndroid端末で1.4MBをはるかに超える。比較のために言うと、iOS用は143.1MBだ。

アプリのリリースにあたり、同社にコメントを求めたところ「人々がどこにいようとも、自分の興味につながるようなインスピレーションを得られるよう、世界中の人がPinterestを利用できるようにすることが目標だ」とPinterestの広報は語った。

そしていまPinterestは、フラッグシップアプリのライトバージョンを提供する数ある主要サービスの1つとなった。

Googleは、Google GoやGmail Go、Files Go、YouTube Go、Google Maps Go、そしてGoogle Assistant Goなど一連のGoブランドアプリ軽量版を展開している。そして他社のものをいくつか挙げると、Facebook LiteInstagram LiteMessenger LiteTwitter LiteUber LiteSpotify LiteTikTok LiteSkype LiteLINE Liteなどがある。Tinderもまた今年初め、インドマーケットに対応するためにTinder Lite appを開発中だと話し、この夏にひっそりとリリースした。

ライト版アプリの提供は、新興マーケットで競争を展開する上で最近では不可欠なものになっている。

特にPinterestはマーケット拡大に取り組んでいる。先日、Pinterestは第2四半期の国際マーケットの売上高は199%増の2400万ドル(約26億円)だったと発表した。月間ユーザーはトータルで3億人で、そのうち国際マーケットのユーザーは38%増の2億1500万人だった。しかしながら、Pinterestの売上高の大半は米国マーケットによるもので、第2四半期の売上高2億6100万ドル(約280億円)のうち、1億5300万ドル(約164億円)が米国マーケットのものだった。

画像クレジット:Pinterest

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(翻訳:Mizoguchi)

マイクロソフトがペアレンタルコントロールにアプリごとの時間制限を追加

米国時間10月8日、Microsoft(マイクロソフト)はペアレンタルコントロールのソフトウェアに、アプリやゲームごとの利用時間の制限を設けた。この点でアップルとグーグルに差をつけられていたが、追随した形だ。マイクロソフトは、Windows 10とXbox One、そしてAndroidではMicrosoft Launcher経由でスクリーンタイムを制限できるようにしていた。しかし競合他社とは異なり、子供が特定のアプリやゲームに費やす時間を制限する機能はまだ実装していなかった。

これまでのコントロール機能で制限していたのは、画面を見ている時間の合計だけだった。保護者は、その時間の使い方は子供に任せるか、デバイスレベルで制限するか、どちらかを選ぶことができた。例えばXboxの使用は1時間だけで、PCはもっと長時間使っていいというような制限だ。

しかし、スクリーンタイムをすべて非生産的で不健康なものとして管理するのは、現在のトレンドではない。中毒性が高く子供の時間を食いつぶしてしまうアプリやゲームを制限し、その一方で教育に役立つツールにはあまり制限を設けないという方向になっている。

ティーンエイジャーやその少し下の世代では、TikTokやInstagramなどのソーシャルメディアアプリが問題になりやすい。さらにその下の世代ではRoblox(ロブロックス)やFortnite(フォートナイト)といったバーチャルな世界に「入りびたる」ものに熱中して時間を使ってしまう。これはかなり深刻な問題だ。モバイルゲームは、ガチャのようなギャンブル性のある方策で子供たちを引きつけようとしていると非難されている。フォートナイトは、スロットマシンのようなメカニズムと変動制の報酬が子供の脳に悪影響を及ぼし、中毒性があるとして、訴訟を起こされている。

問題となりそうなアプリ自体を制限するのでなければ、子供は設定されたスクリーンタイムのすべてを夢中になっているアプリやゲームに費やしてしまうだろう。

アップルはiOS 12ですでにアプリごとにスクリーンタイムを制限できるようにしていた。グーグルは9月にファミリーリンクソフトウェアをアップデートし、新しいAndroidデバイスにプリインストールして、同様の機能を実現している。

今回のアップデートで、マイクロソフトでも同等のことができるようになった。

アプリやゲームの制限を保護者が設定すると、Windows 10、Xbox、Microsoft Launcherが動作しているAndroidデバイスのすべてにわたってその制限が適用される。つまり子供は、デバイスを変えても決められた時間以上はゲームをすることができない。

保護者は、例えば週末は平日より長く使えるようにするといった設定もできる。

この機能を使うには、保護者はファミリーグループと子供用のマイクロソフトアカウントを作成する必要がある。

この設定を有効にすると、制限時間の15分前に警告が表示され、さらに5分後に警告される。子供は「あともうちょっとだけ」とおねだりしがちなので、保護者は自分のAndroidスマホでメールかMicrosoft Launcherの通知を見て、時間の延長を許可するかどうかを簡単に決められるようになっている。

アプリごとの時間制限は、マイクロソフトのファミリー設定でプレビュー機能として公開されている。

マイクロソフトは発表の中で次のように説明している。「我々の最終的な目標は、アプリやゲームを制限する機能を、家族ごとに異なるニーズに応じて柔軟にカスタマイズできるツールにすることだ。何が子供に最適かを知っているのは保護者だ。テクノロジーがその代わりになれるわけではない。しかし我々は、このようなツールが適正なバランスを保つために役立つことを願っている」。

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(翻訳:Kaori Koyama)

TikTokが政治的な広告の禁止について説明

北京を拠点とするビデオアプリのTikTokは、香港の抗議行動やLGBTを支持するコンテンツといったトピックを検閲して中国の外交政策を推進していると非難を受けている。そうした中、同社はアプリ上での政治的な広告を禁止し、Facebook、Twitter、Instagramなど米国のソーシャルメディアのプラットフォームからさらに距離を置くことになった。

米国時間10月3日、同社はTikTok上での政治的な広告を、このアプリが提供しようとしている体験にそぐわないものとして禁止すると発表した。

TikTokグローバルビジネスソリューション担当バイスプレジデントのBlake Chandlee(ブレイク・チャンドリー)氏は「コミュニティに対して表示される有料の広告はすべて我々のプラットフォームの基準に合致するものでなくてはならない。有料の政治広告はその性質上、TikTokプラットフォームの体験にふさわしくないと考えている」と述べた。同氏は最近、FacebookからTikTokに加わった

同氏は「このため、中央政府や州、自治体の、候補者、現在の指導者、政党や政治団体、政治問題に関する支援や反対の有料広告を禁止する。これには選挙関連の広告、アドボカシー広告、意見広告が含まれる」と述べた。

同社はさらに、TikTokは創造性を発揮する場であり、創造力を刺激するような「ポジティブで楽しい環境」を作っていきたいと説明している。

面白いフィルタやエフェクトなどの製品、そしてブランドとの提携関係を通じて、同社はこのような目標に向けて進んでいくものと思われる。

現在、TikTokは、フィード内ビデオ広告や起動画面広告、スポンサー付きハッシュタグチャレンジのようなネイティブ広告など、さまざまな広告の場を提供している。さらに最近では、TikTokクリエイターマーケットプレイスのベータ版を公開した。これはTikTokのクリエイターとブランドをつないでブランドのマーケティングキャンペーンに役立てようとするものだ。

チャンドリー氏はこう補足する。「ただしトータルで見れば、我々が最も重視しているのはコミュニティにとって楽しい本物の体験を作り出すことだ。ブランドに価値を提供する方法を探ってはいるが、我々はユーザーがTikTokのプラットフォームを特別なものとして気に入ってくれている理由に常に忠実であり続ける。それは、このアプリが楽しく常識にとらわれない感じがして、ずっと見ていたくなるということだ」。

政治広告はこの方針には合わないと、同社は考えている。政治的な広告を取り入れることには、Facebookが直面したように大きな困難が伴う。

例えば、政治広告の広告主を確認するシステムを作る必要があった。確認には住所、電話番号、業務用のメールアドレスとそれに対応するウェブサイト、納税者番号、米国連邦選挙管理委員会のID番号といった身元情報が必要だ。透明性を確保するために政治広告のデータベースも作って公開し、検索できるようにした。

中国系企業であるTikTokにはこのような運営をするためのリソースがないだろう。VICEが報じたように、昨年、同社はアプリ上のヘイトスピーチに対して断固とした措置をとっていなかったようだ。

TikTokでの政治広告の禁止は新たに開始されたことではない。これまでのポリシーの強化といえるものだが、TikTokはこれまで明言してこなかった。

同社はTechCrunchに対し、特にこのプラットフォームがマーケティングに活用される機会が増えていることから、広告の透明性を確保するためにポリシーを積極的に運用していくことにしたと述べている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Instagramがストーカー用ツールと言われる「フォロー中」タブを廃止

Instagramは「フォロー中」タブを廃止する。会社が意図した誰かを発見するためのツールではなく、ストーキング用ツールとして知られている機能だ。米国時間10月7日にInstagramは、人物や場所やハッシュタグを新たに見つける場所は「発見」タブだと語った。ちなみに「フォロー中」タブを定期的に使っていたユーザーは多くなかった。

こうした要素が合わさって、今回の廃止に至ったとTechCrunchは理解している。

しかし、Instagramユーザーがフォロー中タブを無視していたのは役に立たないからだけではない。多くの人がこの機能を忘れていたり、そもそも存在を知らなかった。このタブのおかげでユーザーの違法あるいはプライベートな行動が露見した例は多い。

このタブは、我々のオンライン生活を裸にすることでかなり悪評を買っていた。「小さな浮気」を見つける場所になることもよくある。例えば、付き合っている相手が他人の投稿にやたらといいね!していたり、元カレ元カノのコンテンツを見ていたり、「予備のお相手」と頻繁に会っているのがバレてしまうこともある。

iOS Before Following誰かがInstagramを使う主な理由が「IGモデル」(Instagram上だけのモデル)にいいね!やフォローすることだと簡単にわかってしまうこともある。多くの人が追跡されたくない種類の行動であり、その人物が親しい友人でなく、同僚や仕事相手だったりするといっそう厄介だ。

このタブは友達関係に悪影響を及ぼすこともある。友達のメッセージに返信しなかったり、「忙しい」と言っている人がInstagramでやたらにアクティブだったり、明らかに嘘をついているようなときだ。

ゴシップ記者もこのタブの愛用者で、有名人が誰をフォローしているかを暴露したり、個人的や仕事上の新しい人間関係のヒントを見つけたりする。

全体的に見て、フォロー中タブはストーカーツールとして知られるようになり、純粋な発見システムとしてユーザーに便益を提供していない。

Android After Activity

Instagramがこの変更を発表したのは本日だが、多くのユーザーが以前からこのタブを利用できなくなっていた。去る8月、Redditの大きなスレッドで、フォロー中タブが消えたと訴えるユーザーがいたが、バクだろうという結論だった。

フォロー中タブがなくなったあとは、ハートボタンを押すと「あなた」のアクティビティだけが表示される。

フォロー中タブの廃止は本日にスタートするが、全員に行き渡るには今週いっぱいかかるだろうとInstagramはコメントしている。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Huluがようやくダウンロードに対応、ただし広告なしプランユーザーが対象

Huluがようやく同社のストリーミングサービスにダウンロード機能を搭載する。NetflixAmazon Prime Videoは同様のサービスを数年前に導入している。Huluは、広告が入るダウンロード手法を開発し、オフライン視聴をすぐにサポートすると1年以上前に約束していた。しかし今日発表されたダウンロード機能の提供は「広告なしプラン」を利用しているiOSユーザーに限定されるとのことだ。

Huluにコメントを求めた際、この機能が「広告あり」バージョンでいつになったら使えるようになるのか、あるいは棚上げされるのか、明確なタイムラインは示さなかった。インターフェースのアップデートやライブのガイド改良などを含むモバイルアップデートに今夏は注力した、と述べるにとどまった。

オフライン視聴機能立ち上げにあたっては、The Handmaid’s TaleShrill and The Act、そしてFamily GuyDesperate HousewivesThis is UsHow I Met Your MotherERといったシリーズものなどのHuluオリジナルを含む、何千ものテレビ番組や映画が提供される。実際のところ、Huluのコンテンツ契約ではすでにダウンロードが認められているので、Huluで利用できるコンテンツのほとんどがオフライン視聴の対象となる。

ただし、いくつかのテレビ番組コンテンツでは過去のものだけがダウンロード対象となる。

コンテンツにアクセスできるよう、Huluはスクリーン下に新しくダウンロードタブを設ける。または、「ダウンロードできるものをみる」をクリックすることでダウンロードする番組や映画をブラウズできる、とHuluは説明している。

ユーザーはまた、特定のコンテンツのタイトルを入力してオフライン視聴が可能かどうか検索できる。もしオフライン視聴できるなら、タイトルの詳細ページにダウンロードアイコンが表示される。

ユーザーは5つのデバイスで計25のコンテンツをダウンロードでき、ダウンロードコンテンツの視聴期間は最長30日だ。そして一旦再生を開始したら2日間のみ有効となる。もしそれまでに見終わらなかったら、オンライン状態で期限切れとなったコンテンツを更新する必要がある。

この機能は当面iOSユーザー向けで、Android向けは間もなくとのことだ。

オフライン視聴のサポートがかなり遅かったことを、Huluは認識している。

現代の消費者は、飛行機や地下鉄で移動しているときでも、コンテンツがダウンロードでき、広告なしで、そしてインターネット接続なしでテレビ番組や映画がみられることを期待している。

Amazon Prime Videoでは2015年にダウンロード機能が導入され、その翌年Netflix続いた。ストリーミングマーケットにおいて中小のサービスすらもダウンロード機能を展開していて、CBS All Accessは昨年Showtimeは一昨年導入している。

Huluは最近までこのダウンロード機能についてほとんど触れもしなかった。2018年のアップフロント(番組紹介)で、HuluCEORandy Freer氏は広告者に対し、ダウンロード機能が“20182019年アップフロントシーズン(20198月までの期間)中に使えるようになる見込み、と話した。Freer氏は、このダウンロード機能でユーザーは広告付きで番組をダウンロードできるようになる、とした。

以来、その機能がなぜまだ利用できないかについては語られることはなかった。

一部の人が指摘した、考えられる理由は昨年あったHulu経営陣の大幅な刷新だ。この刷新では、コンテンツ担当役員やエクスピアリアンス担当SVPなど何人かのエグゼクティブが社を去った。だがこの組織改編にはテクニカルチームは含まれず、大きな影響はなかった。Hulu消費者向けモバイルアプリの刷新バージョンを夏にリリースした。これは新たにダウンロード機能を加えるよりも優先すべきとHuluが判断した結果だ。

そして、Huluは広告付きのダウンロードでテクニカル的に問題を抱えているのかもしれない。そうした広告がうまく作動するようにするには当初想定したよりも時間がかかるのだろう。そして、オンデマンドダウンロードが利用できる限り、そのようなプロダクトが必要かどうか、再考さえしているというのもありえる。

ダウンロード機能は今日からiOSで利用できるが、使えるようにするにはアプリをアップデートする必要がある。そしてもし、まだ11.99ドルする広告なしサービスを利用していなければ、こちらに切り替えなければならない。

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(翻訳:Mizoguchi)

SpotifyがApple TVに、iOS 13ではSiriもサポート

米国時間10月7日、音楽ストリーミングの大手であるSpotifyのサービスがついにApple TVで使えるようになった。またiOS 13に対応した最新のSpotifyアプリがSiriをサポートしたことも発表された。 音楽を聞くときにSiriの音声コマンドが使える。「Hey Siri, play」の後に楽曲名を付け加え、最後に「on Spotify」と付け加えればいい。

Siriのサポートがテストされていることは今年に入って発見されていたが、一般向けにサポートされる日時についての正式な発表はなかった。

Spotifyによれば、AirPods、CarPlay、HomePodでもSiriはサポートされているという。また最新のSpotifyアプリは、データ帯域幅が問題になる場合に役立つ、iOSのデータセーバーモードにも対応する。

アプリのアップデートは順次行われているのでApple TVでSpotifyが使えるようになるまでいま少し待つ必要があるユーザーもいるかもしれない。

これまでSpotifyでSiriがサポートされていなかったのもSpotifyの責任ではなかった。Siriを使ってアプリに音声コントロール能力を与えるAppleのSiriKititフレームワークがiOS 13でやっとサードパーティに公開されたのだ。これでSpotifyなどの音楽サービスはオーディオ再生や、曲のスキップや移動、トラック情報の取得などの機能を音声で操作できるようになった。

iOS 13になって、まずPandora、Googleマップ、WazeなどがSiriのインテグレーションを行った。 つまり日頃Appleのライバルである企業もSiriのサポートができるようになれば即座に飛びつくということが証明されたわけだ。

もちろんSiriの音声コマンドが使えるのは一般ユーザーにとって便利だし、結局アプリの運営者のビジネスにもメリットがあることになる。SpotifyはこれまでAppleの行動を反トラスト法に違反する疑いのある競争制限的なものとして対立していたが、こうした事情がその主張を軟化させたようだ。

長らくSpotifyはAppleのアプリプラットフォームは反競争的であり、自社アプリやApple Musicのような自社サービスを不当に優先するビジネス慣行を継続させてきたと非難してきた。そうした不満の最たるものがAppleがSiriに自社のアプリ、サービスを優先させていることだった。またApp StoreにおけるAppleの取り分が30%であることもSpotifyの成長を妨げる要因だとしていた。

この3月にSpotifyはEUに対しAppleに対して反トラスト的ビジネス慣行の申立を行っていた。また米議会もAppleに関する反トラスト法調査に関連して情報を提供するようSpotifyに接触しているとReuters(ロイター)が報道している。

iOS 13でSirikitがサードパーティに公開され、Siriが使えるようになってもSpotifyは「これでは十分でない」という立場を維持するだろう。たとえばユーザーがSiriにSpotifyを操作させるためにはいちいち「on Spotify」と付け加える必要がある。ユーザーがいつもSpotifyで音楽を聞いているなら、このサービスを音楽再生のデフォルトに設定できる機能があれば大いに手間が省けるわけだ。またSiriのサポートが行われたのはすべてのiOSではなくiOS 13のデバイスのみだ。

Spotifyは本日、Google Nest Home Max、Sonos Move、Sonos One SL、Samsung Galaxy
Foldに加えて、スマートウオッチではMichael Kors(マイケル・コース)のAccessシリーズ、Wear OSを搭載したDiesel(ディーゼル)やEmporio Armani(エンポリオ・アルマーニ)のサポートも発表している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

GoogleがマップとYouTube、そしてアシスタント向けにプライバシー強化機能を追加

Google(グーグル)は米国時間10月2日、消費者向けのいくつかのプライバシー機能を新たに発表した。対象となるのは、Googleマップ、YouTube、Googleアシスタントなどの特に使用頻度の高いアプリだ。これらの機能は、そうしたサービスを利用するユーザーからGoogleが収集するデータを、ユーザー自身がコントロールし、自ら管理して削除もできるようにするためのもの。場合よっては、そもそもGoogleがデータを収集できないように設定することもできる。

Googleマップでは、以前からChromeブラウザーに搭載され、その後YouTubeでも利用可能となったシークレットモードが使えるようになった。

基本的な考え方としては、特定の場所を検索したり、町をぶらついたりするとき、Googleにマップの利用状況を追跡されたくないこともあるだろう、という状況に対応するもの。

マップで追跡されることをオプトアウトしたくなる理由には、いろいろ考えられる。例えば、パーソナライズされたお勧め情報を関係ないデータで乱したくないという場合もあるだろう。あるいは、自分のすべての検索と、正確な位置情報を、1つの会社がずっと追跡しているのは、あまりに不気味で気に入らない、という人もいる。

マップアプリで、プロフィール写真をタップすると表示されるメニューから、シークレットモードを有効にできる。この機能は今月にはAndroidでリリースされ、その後iOSでも利用可能となる。

一方YouTubeアプリには、YouTubeの履歴を自動削除する機能を提供する。これによりユーザーは、YouTubeの履歴を保持しておく期間を、たとえば3カ月、あるいは18カ月のように設定可能となる。その期間を超えた履歴は、自動的に削除される。ユーザーが、特定の履歴を選んで手動で削除することも可能だ。

そしてGoogleは、ついにGoogleアシスタントでのプライバシー問題にも取り組んでいる。

「オーケーグーグル、どうやって私のデータを安全に保存してくれるの?」と言って、詳しいことを尋ねてみてもいいかもしれない。しかしほとんどの消費者が、このようなコマンドを実際に口に出すとは考えにくい。

それよりも、音声コマンドを使ってアシスタントのアクティビティを削除できる新機能の方が役に立つ。今後数週間のうちにも追加されるはず。

たとえば、「オーケーグーグル、今言ったことを削除して」とか「オーケーグーグル、先週言ったことは全部削除して」と言うことができる。

1週間より以前に言ったことを削除したい場合、アシスタントはユーザーをアカウント設定ページに移行させるので、そこで実行できる。これはちょっと面倒だが、少なくとも以前よりは少ないステップで実現できるようになった。

ボイスアシスタント機能が収集したデータの扱いについて、最近ちょっとした騒ぎになっていた。そうしたアシスタント機能は、完全には無人化されていないことを、ニュースメディアが消費者に警告したからだ。実際には、録音された音声ファイルを人間がレビューし、アシスタント機能の反応や応答を調整したり、改善したりするために利用していたのだ。

Googleアシスタント、Alexa(アレクサ)、さらにはApple(アップル)のSiriも、この新しい分野におけるプライバシーの保護に注意を払っていなかったことを非難されるに至った。そして3社とも、それぞれ対策を余儀なくされた。

たとえばAmazonは、Alexaの録音を人間がレビューすることを、ユーザー自身がオプトアウトできるようにした。Appleは、Siriの応答グレーディングプログラムを世界中で停止した。これは、将来のソフトウェアアップデートで、プライバシーコントロールの問題に対処できるようになるまでの措置、としている。

Googleによれば、アシスタントのデータを削除するための新たな音声コマンドは、数週間以内に利用可能になるという。まずは今週、英語について使えるようになり、来月には、他のすべての言語でも有効になるとしている。

また別のセキュリティ関連の機能強化として、GoogleはパスワードマネージャにPassword Checkup(パスワード チェックアップ)と呼ばれる新機能を導入することを発表した。ユーザーのパスワードが弱いものだったり、複数のサイトで使い回していたり、あるいは漏洩してしまったことをGoogleが検出した場合に、通知してくれる。

こうした機能は、ほとんどのサードパーティのパスワード管理アプリでは標準的なものであり、それを今Googleが取り込むことにも意味がある。

Password Checkupは、すでにパスワードマネージャを開けば利用できる。今年後半にはChromeに直接組み込まれる予定となっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

GoogleがYouTube Musicに3種類の公式プレイリストを追加

Google(グーグル)は新しいYouTube MusicでSpotifyやApple Musicに対する巻き返しを図っている。YouTubeの最高プロダクト責任者、Neal Mohan(ニール・モーハン)氏は米国時間10月2日、米国サンフランシスコで開幕したTechCrunch Disruptに登壇し、Discover Mix、New Release Mix、Your Mixというプレイリストを提供することを発表した。この3種類のプレイリストによりYouTube Musicの音楽ストリーミングは高度にパーソナライズされる。

Discover MixはSpotifyのDiscover WeeklyのYouTube Music版だ。これは9月に一部のユーザー向けにベータ版が公開されていることが報じられていた。ただし今後は全てのユーザーが利用できるようになる。他の2つのプレイリストはまだまったく公開されていない。 モーハン氏は次のように述べた。

YouTube Music自体が最初にリリースされたのは数年前だが、その後我々はサブスクリプションサービスのYouTube Premiumを71カ国でスタートさせた。その結果、ユーザーから多数の貴重なフィードバックを得ることができた。

ここで繰り返し教えられたことのひとつは、音楽を愛好する人間と機械学習のコンビによる音楽の発見や推薦をユーザーは大変気に入っているということだった。そこで我々はこの機能をYouTube Musicアプリの中心に据えることにした。

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プレイリストの編成にあたってはYouTube Musicにおけるユーザーのリスニング履歴がベースとなる。

モーハン氏によれば、Discover Mixはユーザーの好みに合う新しいアーティストや楽曲を発見することを助ける。一度も聞いたことがないアーティストの楽曲はもちろん、好みのアーティストであってもあまり知られていない楽曲が推薦されることがあるという。

New Release Mixは、SpotifyのYour Release RadarのYouTube Music版で、好みのアーティストの最新の楽曲をチェックし、推薦する。

Your Mixでは、お気にリの楽曲に加えてリスニング傾向に基づいてユーザーの好みに合いそうなまだ聞いていない楽曲もリスト化される。

これらのプレイリストは世界のユーザーをカバーし、毎週アップデートされる。表示するにはホーム画面ならMixed for Youのタグを開く。別の場所から検索することもできる。

なお、今月中に利用可能になるというが、正確な日時はまだ発表されていない。

プレイリストの提供はGoogleが音楽ストリーミングをYouTube MusicとGoogle Play Musicの2本立てからYouTube Musicに一本化しようとする動きの一環だ。YouTube MusicはまだGoogle Play Musicを完全には置き換えておらず、Play Musicアプリもまだ稼働している。しかし今後出荷されるAndroidデバイスではPlay MusicではなくYouTube Musicがデフォルトとなる。

Googleはこれにより、音楽ストリーミングでSpotify、Apple Music、Amazon Music、Pandoraなどのサービスに対する巻き返しを図ろうとしている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Spotifyにポッドキャストのプレイリストを作る新機能が登場

米国時間9月30日、Spotifyはポッドキャストをプレイリストに追加する新機能を公開した。ユーザーは好きなポッドキャストを集めた自分だけのプレイリストを作ったり、それに音楽を組み合わせることもできる。6月にSpotifyが導入した「Your Daily Drive」(毎日のドライブ)のようなものだ。

「Your Daily Drive」はSpotifyのパーソナライズエンジンで音楽とニュースを組み合わせるものだ。今回公開されたのはポッドキャストを自分で集めてプレイリストを作る機能で、Spotifyの選択に任せるものではない。

自分でポッドキャストのプレイリストを作るには、ポッドキャストのエピソードに表示されている「…」をタップし、「プレイリストに追加」をタップする。すでに作成されているプレイリストに追加しても、新たにプレイリストを作成してもいい。プレイリストには、音楽などのコンテンツをさらに追加できる。

Spotifyによれば、ポッドキャストを音楽のストリーミングに統合できるようになって以来、ユーザーからこの機能を求める声が多く寄せられたという。ただし手動で追加する方法なので、好きなプログラムの最新エピソードを簡単に聞く方法とはいえない。

多くのポッドキャストは、新しいエピソードを週に1本程度リリースしている。毎週リリースされるエピソードをプレイリストに欠かさずに追加するのは大変だ。この機能はむしろ、あるテーマに関するポッドキャストを集めたり、長時間の移動に備えてプログラムをいくつか聞けるようにしておくといった使い方に適している。

今回の発表でSpotifyは、ユーザーが作成した音楽のプレイリストはすでに30億以上となったので、この新しいプレイリスト作成機能もユーザーに喜ばれるだろうと述べている。

ポッドキャストのプレイリストを作ったら、音楽のプレイリストと同様に友達と共有したり広く公開したりすることができる。ポッドキャスト制作者が自分の作った優れたエピソードや人気ゲストを招いたエピソードをプレイリストとしてまとめれば、有望なマーケティングツールになり得るだろう。ユーザーが自分のお気に入りのエピソードをまとめて友達に勧めるプレイリストを作ることもできる。

ニュースやエンターテインメントに興味があれば、さまざまなソースから同じトピックに関するエピソードをまとめたプレイリストを作ることもできるだろう。例えば、いろいろな人が語る新しいiPhoneのレビューを集めたプレイリストのようなものだ。

ここ1年ほど、Spotifyはポッドキャスト市場に大きな投資をしてきた。GimletParcastAnchorを買収し、プログラムの開発に関してはバラク・オバマ氏とミシェル・オバマ氏の制作会社「Higher Ground」と提携したり、独占プログラムやオリジナルプログラムも増やしている。さらに「VOGUE」や「GQ」を出版しているCondé Nast(コンデナスト)の元エンターテインメント担当プレジデントであるDawn Ostroff(ドーン・オストロフ)氏をコンテンツ担当のトップとして迎えた

現在、Spotifyのプラットフォームでは「数十万」のポッドキャストをストリーミングできるという。

Spotifyによれば、ポッドキャストのプレイリストを作成する新機能は、現在はモバイルでのみ利用できる。デスクトップでは作成済みのプレイリストをストリーミングすることはできるが、プレイリストを作成することはできない。

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(翻訳:Kaori Koyama)

YouTube TVがアマゾンのFire TVデバイスに対応

2019年4月、Google(グーグル)とAmazon(アマゾン)は、競争を抑止し消費者を無視した長年にわたる争いの末に、それぞれのストリーミングビデオアプリをお互いのプラットフォームに対応させることで合意に達した。まずFire TVデバイス向けのYouTube公式アプリが登場し、プライム・ビデオがChromecastとAndroid TVで見られるようになった。そして米国時間9月30日、AmazonはYouTube TVがFire TV対応テレビを含むFire TVデバイスに対応したと発表した。

Amazonはブログで、Fire TV Stick(第2世代)、Fire TV Stick 4K、新しいFire TV Cube、さらにFire TVに対応した東芝、Insignia、Element、Westinghouseのスマートテレビ向けのYouTube TV公式アプリを公開すると発表した。Fire TV Cube(第1世代)、Fire TV(第2世代)、Fire TV(第3世代、ペンダントデザイン)など、一部の旧世代のFire TVデバイスにも対応する。

YouTube TV公式アプリは、第1世代のFire TVやFire TV Stickでは動作しない。

YouTube TVはGoogleのライブTVストリーミングサービスで、Sling TV、Hulu Live TV、PlayStation Vue、DirecTV Now(8月に「AT&T TV NOW」と名称変更)などと競合している。ディスカバリーチャンネル、TNT、CNN、ESPN、FXやオンデマンドの番組など70以上のチャンネルがあり、無制限でクラウドDVR(デジタルビデオレコーダー)に録画もできる。今年はMLBの試合の一部も独占放送された。

AmazonとGoogleは長年にわたって争いを続け、エンドユーザーに不便を強いてきた。AmazonのショッピングサイトではGoogleのハードウェアがほとんど排除されていた。2017年にはAmazonがGoogleに許可を得ずにEcho ShowにYouTubeプレーヤーを実装したことでも争いになった。YouTubeはAmazonからのアクセスを拒否し、AmazonはEchoのユーザーにYouTubeのホームページを送信することでこの問題を回避した。

両社が争えば、消費者は不利益を被る。そしてAmazonとGoogleのような企業の場合、顧客層が重なっている。Chromecastのユーザーはプライム・ビデオを見たいし、AmazonからGoogle製品を購入したい。Fire TVのユーザーはYouTubeを見たい。

こうした成り行きから、米国では中立的なRokuが最も人気のストリーミングプラットフォームになった。

AmazonとGoogleは合意に達した時点で、将来的にはYouTube KidsなどのYouTubeのサービスがFire TVで利用できるようになると述べていた。今回の対応で、Fire TVで利用できないYouTubeのビデオアプリは、YouTube Kidsだけになった。YouTubeはすでにAmazonのハードウェアで利用でき、YouTube TVも米国時間9月30日から公開が開始されている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

マイクロソフトのOneDriveパーソナルVaultが日本でも利用可能に

2019年6月Microsoft(マイクロソフト)はOneDriveに新たなセキュリティレイヤーを追加した。この機能はOneDrive Personal Vaultという名前で、ユーザーは2段階認証、指紋認証や顔認証、またメールやSMS、Microsoft Authenticatorで送信されるPINコードまたはワンタイムコードでファイルを保護することができる。ただし公開当初は、この機能を利用できるのは一部の国に限られていた。米国時間9月30日に全世界への公開が始まり、加えて新しいストレージプランも開始された。

【訳注】OneDriveの日本語環境では「パーソナルVault」と「個人用Vault」の名称が混在しているが、本稿では「パーソナル Vault」と表記する。

マイクロソフトは、当初はオーストラリア、ニュージーランド、カナダでパーソナルVaultを公開するが、年末までには全世界のOneDriveユーザーが利用できるようにすると発表していた。

今回の範囲拡大はぎりぎり9月末で、当初の予定より少し早まったことになる。

OneDriveユーザーは誰でもパーソナルVaultを利用できるが、一部に制限がある。

OneDriveを無償、またはOneDriveのみの100GBストレージプランで利用しているユーザーは、パーソナル Vaultに最大3つのファイルを保存できる。Office 365サブスクリプション利用者は、ストレージ容量いっぱいまでいくつでもファイルをパーソナルVaultに保存できる。

認証の強化がパーソナルVaultの重要なセールスポイントだが、ほかにもセキュリティ保護機能がある。「Scan and Shoot」(スキャンと撮影)は、モバイルデバイスで書類や写真を撮影し、デバイス上のカメラロールなどではなく、直接パーソナル Vaultに保存する機能だ。また、パーソナルVaultは非アクティブ状態が20分続くと自動でファイルをロックし、意図せずファイルを共有してしまうことを防ぐ。また自動でファイルをWindows 10 PCのドライブ内にあるBitLockerで暗号化された領域に同期する。

マイクロソフトは、パーソナルVaultを全世界で公開するのと同時に、OneDriveの新しいストレージプランと、PCのバックアップやダークモードも公開した。

Office 365サブスクリプション利用者のストレージプランは、月額224円で200GBずつ追加できる。

PCのバックアップは、Windows PCの「ドキュメント」「画像」「デスクトップ」フォルダーをOneDriveにバックアップする機能だ。ライバルであるDropboxやGoogle Driveのデスクトップアプリなどと似ている。このオプションは、Windows 7、8、10のPCで利用できる。 Windows 10では、Windowsのセットアップやアップデート時にこの機能を使うかどうかを選択できる。

そしてOneDriveは、iOS 13のダークモードに対応した。

パーソナル Vaultは全世界ですでに公開されている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

オンライン決済サービスのPayPalがGoPay買収を通じて中国に本格進出

中国人民銀行は、PayPalがGoPay(Guofubao Information Technology Co)の普通株70%を買収することを承認した。これにより、PayPalは中国でオンライン決済サービスを提供する、初の海外プラットフォームとなる。GoPayはオンラインとモバイルの決済を提供していて、主にeコマースやクロスボーダーコマース、航空観光といった業界向けの支払いプロダクトを展開してきた。

Guofubaoの声明文によると、PayPalは上海拠点の子会社Yinbaobao Information Technologyを通じて支配権を収めた。両社ともディールの詳細は非公表としている。

今回のPayPalの中国進出は、米国と中国の間で緊張が高まっている中でのニュースとなる。伝えられているところによると、ホワイトハウスは貿易論争が続いている中で今度は中国企業への投資の制限を検討しているとのことだ。

中国の決済マーケットは現在、モバイルではAliPayやWeChat Payなど電子財布プロバイダーを含む地元企業が主導権を握っているが、まだ成長の余地はある。そこにPayPalは目をつけた。

モバイル決済だけを見ても、マーケットは2023年には2017年から21.8%成長して96兆7300万ドル(約1京374兆円)になると見込まれるとFrost & Sullivanはレポートで述べている。こうした成長を牽引するのが増加しているeコマースの需要だ。またモバイル決済マーケットはクロスボーダー部門でも拡大中だ。特に、eコマース、旅行、海外教育といった分野で利用されていて、2016年の決済額は6兆6600億ドル(約720兆円)だった。

レポートではまた、モバイル決済利用者の総数は2023年までに2017年から5億6200万人増えて9億5600万人に達すると予測している。

昨年、中国中央銀行は海外の決済サービス企業にさらに門戸を開くと述べていた。

金融サービスマーケットの米国企業は長い間、中国参入で苦心してきた。アメリカン・エキスプレスは昨年11月、中国でのクレジットカード精算サービス展開の許可を取得した初の米国カードネットワークとなった。また今年は、マスターカードが中国企業と合弁企業を立ち上げての参入を目論んでいる。

PayPalの買収は、2019年第4四半期にクローズする見込みだが、これはクロージング条件にもよる。

同社の全声明文は以下のとおりだ。

中国人民銀行は、PayPalのGuofubao Information Technology Co普通株70%の買収と、中国における決済事業ライセンスを承認した。中国におけるオンライン決済サービス展開のためのライセンスを取得した、初の海外決済プラットフォームとなったことを光栄に思う。中国の金融機関、そしてテクノロジープラットフォームと提携して、中国とグローバルの両方で消費者や事業者により包括的な決済ソリューションを提供することを楽しみにしている。買収は2019年第4四半期の完了が見込まれているが、クロージング条件にもよる。

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(翻訳:Mizoguchi)

GoogleがYouTube Musicを今後出荷のAndroid 9/10端末にプリインストールへ

ストリーミングが音楽マーケットの主流になってきた現在、Google(グーグル)はすべてのAndroidデバイスに音楽アプリをプリインストールすることで一気にライバルに追いつこうとしている。これがYouTube Musicをめぐる動きだ。

米国時間9月28日、Googleは同社のPixelシリーズを含め、今後発売されるAndroid 10とAndroid 9スマートフォンにYouTube Musicプリインストールすると発表した

実際、Googleの音楽戦略は根本的な再編成を必要としていた。2015年11月にYouTube Musicをスタートさせて以後、Googleの音楽サービスは2本立てになっていた。一方は2011年開始のGoogle Play Musicだ。さらに事態をわかりにくくさせていたのは、YouTubeが有料のサブスクリプション、YouTube Premiumも始めたことだ。このサービスはGoogle Play MusicとYouTube Musichの双方にアクセスできる。逆にGoogle Playの有料サブスクリプションメンバーはYouTube Premiumもカバーしている。さらにややこしいことに、今年5月にはYouTube Musicのみのサブスクリプションも始まっている。

Googleの音楽サブスクリプションの全体像は飲み込めただろうか?Googleのチャットアプリの現状は混乱を極めているが、音楽サービスもわかりやすいとはいえない。

4月にGoogleは、Google Play MusicをYouTube Musicに1本化するつもりであることをとうとう認めた。これはGoogle PlayのArtist Hubをシャットダウンするのはもっと大きな音楽サービスの再編の一環なのだという説明だった。

しかしYouTube Musicが今後発売されるAndroidにプレインストールされるという本日の発表の後でもGoogle Play Musicはまだ健在だ。

ただし新しいAndroid 10デバイスにGoogle Play Musicはプリインストールされず、必要とするユーザーはアプリをPlay Storeからダウンロードしなければならな。逆にYouTube MusicがプリインストールされていないAndroidデバイスのユーザーも、Play Storeからダウンロードすることになる。

YouTubeの音楽ストリーミングはApple MusicやSpotifyといった市場リーダーと比較してもそこそこ充実したサービスだ。ユーザーの視聴傾向から新しい音楽を推薦する機能もあり、これには楽曲だけでなくアルバムやライブ、リミックスも含まれる。サブスクリプションであればYouTube Musicは広告が入らないし、オフライン再生もできる。最近はSpotifyの毎週のお勧め、Discover Weeklyに対抗して、Discover Mixもスタートしている。

しかしYouTube Musicはユーザーがダウンロードしなければならないため、iOSのApple Musicのようなプリインストールサービスに比べて不利だった。さらにGoogle Play Musicのユーザーは長年かけて蓄積したプレイリストをYouTube Musicにインポートインポートできないのも痛かった。

5月にYouTube Musicは、有料定期購入者が1500万人に達していた。一方Spotifyの発表によれば、6月末の時点でのSpotifyの月間アクティブユーザー2億3200人うち、1億800万人が有料定期購入者のアカウントだという。Apple Musicの有料定期購入者は6月に6000万人の大台に載せた

Googleによれば、Google Play MusicのYouTube Musicへの統合は作業中だという。つまりまだ実現していない。

YouTubeの広報担当者はTechCrunchの取材に対し、「以前発表したとおり、我々は最終的にはGoogle Play MusicをYouTube Musicで置き換える。この再編の一環としてYouTube MusicがAndroid Q以降のデバイスにプリインストールされる」と確認した。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

アマゾンがスマートホームデバイスの消耗品が減ったら通知するツールを発表

Photo by Smith Collection/Gado/Getty Images

米国時間9月25日にAmazon(アマゾン)はAlexa(アレクサ)搭載の新しいコンシューマデバイスを発表したが、同時にAlexaに備品の再注文を頼むスマートホームデバイス向けスキルを作成するための新しいツールも公開した。プリンタのインク、洗剤、スマートサーモスタット用のエアフィルタといった消耗品に使えると考えられる。

これは、これまでAmazonDash Replenishment(ダッシュ・リプレニッシュメント)サービス(DRS)で取り組んできた分野だ。顧客がアカウントを設定し、消耗品が少なくなった時に配送してもらいたい製品を選択すれば、このサービスのAPIを利用するデバイスの消耗品を自動で再注文できる。

今回発表された新しいツールはこれまでのサービスを拡張するもので、デバイスメーカーはこの新しいツールを使ってAlexaのスキルから消耗品が減ってきたことを顧客に通知できる。

この機能は、AmazonのSmart Home Skill APIの一部として今後リリースされる残量センサーによって動作する。デバイスのニーズに応じて、3種類のセンサーからいずれかを選択する。

1つ目は年内にリリース予定のAlexa.InventoryLevelSensorだ。消耗品が内部に保管されるタイプのデバイスに対応する。例えばスマートカメラのバッテリーやプリンタのインクのようなものだ。

あと2つのセンサーは来年リリースされる予定だ。2つ目のAlexa.InventoryUsageSensorは、消耗品が内部には保管されないが一定量を使った時にデバイスが検知できる場合に使用する。例として、スマートコーヒーポットや洗濯機、食洗機などが挙げられる。

3つ目のAlexa.InventoryLevelUsageSensorは、消耗品が内部に保管され、デバイスが現在の状況ではなく使用状況を把握できる場合に使用する。例えばスマートサーモスタットは、ファンが回っていた時間によってエアフィルタの替え時を顧客に知らせる。掃除機のゴミパックの替え時も通知できるだろう。

これらのAPIを使うことにより、Alexaは消耗品が減ってきたことを顧客に知らせたり、Alexaアプリで自動再注文を設定するよう促したりすることができる。顧客がスマート再注文の設定を選択すると、Dash Replenishmentサービスが起動する。Amazonの定期おトク便サービスとは異なり、消耗品が減ってきた時のみ再注文が実行される。

Amazonからすれば、Alexaがリマインドするだけでスマートホームデバイスのユーザーに注文を促すことができるのがメリットだ。そして、顧客からすれば何らかの理由で自動再注文を設定しない場合にも便利だ。おそらく顧客は消耗品を地元で買ったり、オンラインで比較して買ったりするだろう。

Amazonによれば、すでにAugust、Blink、Ring、Schlage、Yaleがスキルからバッテリー残量を通知するセンサーに、Cowayはエアフィルタの使用状況の通知に取り組んでいるという。

顧客が消耗品を管理できるようになるだけではない。スマートホームのスキル開発者は、デバイスに関連する収益を何度も得られるようになる。顧客がDash Replenishmentサービスに申し込めば、Amazonからその1回分の紹介料が支払われる。その後、再注文があれば、開発者は注文があるたびに売上の一部を得られる。Alexaが通知した後に手動で注文された場合も対象となる。当然、デバイスメーカーが自社製の製品を販売した場合には売上が伸びる。

Amazonは、米国の開発者はまもなく新しい残量センサーを利用できるようになるとしている。

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(翻訳:Kaori Koyama)

Alexaのスキルが声を識別してパーソナライズできるようになった

Amazon(アマゾン)のAlexaは、2年前に音声プロフィール機能拡張が行われたことで、家庭内の異なるユーザーごとにパーソナライズされた応答ができるようになっている。このほど、そのパーソナライズ機能をAlexaのスキル開発者も利用できるようになったとAmazonが発表した。

米国時間9月25日に大量の消費者向け製品を披露したAmazonは、Alexa Skills Kitに「スキルのパーソナライズ」機能を追加したことも発表した。ユーザーがAlexaデバイスや専用アプリで作った音声プロフィールを開発者が利用できるようになるというものだ。

この機能拡張によって、開発者はユーザーの個人設定を記憶してスキルを利用する時に個人の好みを考慮したり、家庭内の複数のユーザーが同時に話したときに、個人を識別したりできるようになる。

しくみはこうだ。ユーザーが音声プロフィールを設定している場合、Alexaは”directed identifier”(仮称:命令識別子)と呼ばれる数字と文字列を生成して対象のスキルに送る。後にユーザーがそのスキルを使うと、同じ識別子が使われる。識別子には個人を特定できる情報は入っていない、とAmazonは言っており、スキルと音声プロフィールごとに異なる識別子が割り当てられる。

スキル開発者はこの情報を使って、ユーザーの好みや興味に応じた挨拶や応答を返すことができる。

ユーザーが音声プロフィールを設定しているけれどもスキルのパーソナライズは望まない、というときはAlexaアプリを使ってこの機能からオプトアウトできる。

スキルのパーソナル化は、ゲームの進行状況をセーブしたり、音楽やポッドキャストなど、ユーザーの嗜好が重要な役割を果たす場面で特にに有効だ。

しかし、Alexaでは音声プロフィールをユーザーが手動で設定する必要がある。Alexaのモバイルアプリを使うか、Alexaに「私の声を覚えて」と話しかける。多くのユーザーはこのしくみがあることさえ知らない。つまりこの機能を利用したい開発者は、自分のアプリの中で音声プロフィールの登録方法から教える必要があるかもしれない。

新機能は一部の開発者に向けてプレビュー公開される。興味のある人はここで申し込みできる。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

AmazonがAlexaイベントで発表したものたち

年末のホリディシーズンに先立って、Amazonは恒例になったハードウェアラインナップの大規模な一新を行い、本日(米国時間9月25日)のAlexaイベントで発表した。登場したのはEchoスマートスピーカーならびにスクリーン、それに加えてAmazonのRingとEeroブランドからはスマートホームとコネクテッドデバイスが発表された。Alexaイヤフォン、メガネ、そしてスマートリングなど、さまざまな驚きもあった。そして、そうそう新しいAlexa搭載のオーブンも。

新しいEchoたち

イベントの目玉は、Echoデバイスラインに対してAmazonが行った最新のアップデートだ。

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Echo Dot with Clock

あまりクリエイティブな名前ではないが、AmazonはエントリーレベルのEchoであるEcho Dotに、気の利いたアップグレードを提供した。この新しいEcho Dot with Clock(時計付きEcho Dot)の前面にはデジタルアラームクロックが搭載されていて、必要に応じて暗くすることもできる。また、このLEDディスプレイを使って、Dotは尋ねられたときの天気や、カウントダウンタイマーを表示することができる。

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ただし、新しいDotは元のDotを置き換えてしまうものではない。この追加機能が必要なときは、(現行機種の49ドルに)10ドルを足して59ドル(約6300円)を支払えば良い。

Echo Studio

これはオーディオ愛好家たちが待っていたEchoだ。新しいEcho Studioは、GoogleのNest MaxやAppleのHomePodに対するAmazonからの回答だ。この199.99ドル(約2万2000円)のデバイスは、3DオーディオとDolby Atmosをサポートしている。下向きの5.25インチウーファー1台、1インチの前面ツイーター、さまざまな方向を狙った2インチのミッドレンジスピーカー3台を含む、5つのドライバーユニットが搭載されている。

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また、ハイレゾでロスレスの音楽再生用に、24ビットDACと帯域幅100 kHzのパワーアンプを備えている。もちろんこれは、Amazon Music HDサービスで利用できるものと同じだ。

Echo Buds

驚いたことに、AlexaはAmazon自身による129ドル(約1万4000円)のワイヤレスイヤフォンを発表した。このEcho BudsにはBoseのアクティブノイズリダクションテクノロジーが搭載されていて、Alexaにハンズフリーでアクセスできる。このため音楽を再生したり、道順を尋ねたり、Uberの注文などを行うことができる。将来は、買い物中にWhole Foodsの在庫を確認することもできるようになる(これは、まだ実際の店で買い物をしている人のためのものだ)。

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Echo Budsは5時間の音楽再生または4時間の通話を提供し、最大3回の充電が可能なケースが付属している。また、タップするだけで、Echo Budsは携帯電話の(SiriやGoogle Assistantなどの)他のアシスタントにアクセスできる。

Echo Show 8

129ドル(約14000円)のEcho Show 8は、10インチスクリーン付きのEchoデバイスのフラッグシップモデルを、小型の8インチスクリーンにしたバージョンだ。目覚まし時計の代替品であるEcho 5よりも少し大きいので、ビデオを見たり、音声通話をしたり…子供たちの顔をちょっと眺めるために使うといった用途に向いている。このデバイスには、HDディスプレイと組み込みのカメラシャッターが搭載されている。

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Echo

Amazonは既存のEchoスピーカーたちを、より良いサウンドと新しいカラフルなファブリックカバー(トワイライトブルー、チャコール、ヘザーグレー、サンドストーン)で刷新したが、価格は99ドル(約1万1000円)のまま据え置かれた。言い換えれば、古いEchoを慌てて買い直す必要はないが、もう既に買う気満々なら、新しいEchoの方が僅かに優れているということは言える。

Echo Glow

この楽しいAlexaアクセサリーは/0}、基本的には子供向けの常夜灯だ。色を変えたり音楽に合わせて点滅することができる。しかし、30ドル(約3200円)という価格は、ちょっとしたお楽しみのためには高価な買い物だ。きっと発売されるに違いないKids版DotとGlowのバンドルを待ちましょうか?

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Echo Flex

新しい25ドル(約2700円)のEcho Flexデバイスを買えば、ついにEchoを洗面所に持ち込むことができる(実際に、これがAmazonがデモエリアでセットアップしていた方法だ)。Flexを利用可能なコンセントに接続すれば、小さなスマートスピーカーとして機能する。カメラは搭載されていないが(良かった!)、音声コマンドに応答することができる。たとえば、仕事の準備をしている間にニュースや天気を知らせてくれる。また、スマートナイトライトやモーションセンサーなど、14ドル(1500円)のアクセサリーでアップグレードすることもできる。Flexは25ドル(約2700円)だ。

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Echo Frames & Loop

Amazonは、招待専用のハードウェアデバイスのベータ版を発表した。1つは179.99ドル(約1万9000円)のAlexa対応メガネで、4つのマイクロスピーカーをフレームに装着し、ハンズフリーのAlexaを実現している。

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もう1つは、129.99ドル(約1万4000円)のAlexa対応スマートリングで、2つのマイクを備えている。指にはめてAlexaを使い簡単な質問や短い通話を行うことができる。

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その他のハードウェア

新しいEeroメッシュWi-Fiルーター

Amazonは次世代Eeroルーターを発表した。今度の機種は、Alexaとの連携が向上している。このルーターは、音声コマンドでWi-Fiのシャットオフや一時停止などの機能を実行することができる。この機能は将来的には、TP-Link、Asus、Linsky、およびArrisなどのルーターにもAPI経由で提供される。ルーターは99ドル(約1万1000円)、または3個で249ドル(約2万7000円)で入手可能で、米国では本日から、ヨーロッパでは今年末から入手可能となる。

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Amazonスマートオーブン

新しいAlexa搭載のオーブンがないAmazonイベントなんて、物足りないはずだ。今回Amazonが発表したのは、250ドル(約2万7000円)の、対流式オーブン、電子レンジ、エアフライヤー、およびフードウォーマーを兼ね備えた複合オーブンJune Ovenだ。Echoとペアリングをすれば、Alexaを通してオーブンの予熱、調理の開始または停止などの操作を命令することができる。

新しいRingカメラ

199ドル(約2万1000円)のRing Stick Up Cam Eliteの発売に伴い、これまでのRing Stick Up Camは99ドル(約1万1000円)に値下がりした。Stick Up Camとは異なり、新しいカメラはイーサネット経由で電源供給される。Ring Indoor CamはAC給電のみの安価なカメラで、価格は60ドル(6500円)だ。

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その他

Alexaはさらに賢く奇妙になった

Amazonはまた、Alexaの機能のいくつかのアップグレードについて説明するために時間をかけた。

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  • それらの1つに、多言語モードがある。これは、Alexaが米国で英語とスペイン語の両方を話すことができたり、カナダでフランス語と英語を話せたり、インドでヒンディー語と英語の両方を話したりできるモードだ。
  • Alexaの「表現力を高める」ために機械学習を使用した、新しいニューラル文章読み上げモデル
  • 有名人の声!Alexaの声がサミュエル・ジャクソンのように聞こえて、悪い気がする人がいるだろうか?そんな人はいないだろう。ジャクソンの声は、Echoデバイスへ99セントでアドオンできる。さらに多くの有名人の声が増える予定だ。
  • AlexaがGMにやってくる。 2018年以降のキャデラック、シボレー、ビュイック、GMCの車両などが対象だ。
  • Scan-to-CookはEcho Showに対するアップグレードだ。バーコードをスキャンすることで、新しいAmazon Smart Ovenを使いアイテムを正しく準備できる。この機能は、365 Everyday Valueや、Gardin、Marie Callender’sなどの、多くのWhole Foodsブランドに対して使える。
  • Certified for Humansは、Amazonで検索を行っている消費者に使いやすいスマートホーム製品を紹介する新しいプログラムだ。ただし「使いやすい」というのは要件の1つにすぎない。もう1つの要件は「Alexaと連携すること」だ。
  • Alexa Guardがアップデートされて、ガラスが割れる音、煙、あるいは一酸化炭素に対するアラームにとどまらず、より多くのものを見張ることができるようになった。今度は、人間の行動もモニターすることができる。足音や、話し声、咳、あるいはドアが閉まったことなどが、Guardが「Awayモード」(留守モード)の際に検出されるようになった。
  • 今年後半に開始されるAlexa補充サービスは、スマートホームの備品補充が必要となったとき(スマートロックのバッテリーの充電や、交換時期になったエアフィルターなど)に警告してくれる。
  • 新しい会話:Alexaに対して「聞き取った内容を繰り返して」とか「なぜそうしたの?」と尋ねることができるようになる。

Alexaを利用したFood Networkキッチンサービス

ユーザーたちは、キッチンのAlexaでレシピビデオをみることが好きだ。そこでAmazonはFood Networkと提携して、Echo Showのための料理教室を提供することにした(ライブもしくはオンデマンド形式で)。 このサービスは10月に開始され、Alexaが独占的な音声パートナーを務めるものの、携帯電話やタブレットでも提供される。そうそう、ボビー・フレイが関係しているよ。

Amazon Sidewalk

本日発表された、より興味深いものの1つはAmazon Sidewalkだ。これはAmazonによる低帯域幅、長距離無線プロトコルだ。これはBluetoothやWi-Fiが届かない場所も含んで、自宅周辺の全てのIoTデバイスを接続するように設計されたプロトコルである。ネットワークは、900MHzの無線周波数帯域を使用し、たとえば、Alexaに接続された郵便受けや庭の照明などを実現できる。

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Ring Fetch

Amazon Sidewalkを利用した最初の製品は、飼い犬が自宅の庭のような、予め設定した場所を脱出したときに警告する、コネクテッドドッグタグだ。Ring Fetchは来年発売される。

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(翻訳:sako)

Apple TV+にオプラ・ウィンフリーのブッククラブが登場

Apple(アップル)とオプラ・ウィンフリーは、ストリーミングサービスのApple TV+で、Oprah’s Book Club(オプラズ・ブッククラブ)を提供する。この新しいシリーズでオプラは、ブッククラブ向けに選んだ本の著者をインタビューする。初回のゲストは「The Water Dancer」を書いたTa-Nehisi Coates(タナハシ・コーツ)氏。新しい回は隔月に放送されるので、視聴者は取り上げられた本を読む時間を与えられる。

番組は11月1日のApple TV+のスタートに合わせてデビューを飾る予定で、昨年発表されたアップルとオプラの大型複数年提携契約の一環だ。オプラはブッククラブ以外にもアップルのためにドキュメンタリーを2本制作中だ。職場のセクシャルハラスメントをテーマにした「Toxic Labor」と英国ヘンリー王子と提携したメンタルヘルスに焦点を当てた作品。

これらのドキュメンタリーは注目に値する重要な話題を扱っているが、オプラズ・ブッククラブは、金銭面で両者にとって有益だろう。アップルはブッククラブのセレクションをApple Booksアプリで宣伝しており、例えば「The Water Dancer」の電子書籍やオーディオブックは今から予約できる。番組がこの本を含めさまざまな作品に注意を向けさせることで、書籍の売上げ増が期待できる。

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アップルは米国図書館協会に寄付をして、地域図書館や他のプログラムの支援に役立てる計画であることも語った。

古い読者なら覚えているかもしれないが、オプラズ・ブッククラブはもともと「The Oprah Winfrey Show」の1コーナーとして始まった。15年続いたあと、2012年にThe Oprah Winfrey Network(OWN)とThe Oprah Magazine(O)のジョイントプロジェクトとして再スタートした。しかし、選ばれた作品はごくわずかだった。Apple TV+のスタートとともに、ブッククラブは正常状態に戻りそうだ。

「オプラのように人々をひとつにできる人は世界にも数少ない。本を愛し本の力を称える彼女の思いやりと品格は他に類を見ない」とアップルCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏が声明で語った。「オプラズ・ブッククラブは新しいプラットホームを提供し、米国図書館協会を支援して読書を楽しむ心を育てることができるて大変光栄に思う」。

「今の私があるのは年少のころに読書を習った体験による。読書はミシシッピーの赤土の道路と祖母のポーチの向こう側の世界を開いてくれた」とオプラ・ウィンフリーがプレスリリースて語っている。「私はすべての人たちのためにそれをやりたい。そしてアップルとともに行えること、本が与えてくれる喜びと興奮と緊張感とドラマを世界中の人たちに伝えられること。これ以上素晴らしいことは知らない」。

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米国時間9月23日、アップルはオプラズ・ブッククラブの発表に加えて、近日公開されるApple TV+の番組、オクタビア・スペンサー主演のドラマ「Truth Be Told」、M・ナイト・シャマラン監督のサイコスリラー「Servant」などを昨夜のエミー賞授賞式の視聴者に初披露した。先週に子供向け番組の「Ghostwriter」「Helpsters」を披露していた。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleが350種以上のゲームをサブスクで楽しめるPlay Passをいまだけ月約2ドルで開始

Apple Arcade好評のようだが、米国時間9月23日にGoogleもサブスクリプションのモバイルゲームストアを発表したGoogle Play Passは今週中に米国で利用できるようになるが、近く多数の国に拡大される。 ゲームを中心とする350タイトルが登録されており、サブスクリプション契約すればすべて自由にダウンロードして利用できる。Apple Arcade同様、アプリ内課金や広告は一切ない。 スタート当初の割引プロモーションがあり、月額1.99ドルで1年間利用できる。

料金は1年後に月額4.99ドルの通常料金に戻される。偶然かどうか、これはApple Arcadeと同額だ。スタート割引はが提供されるのは 今年10月10日までだという。

Apple ArcadeとGoogle Play Passはコンセプトも仕組みもよく似ている。両者とも多数のプレミアムコンテンツを月額サブスクリプションで提供するオンラインストアだ。しかし当然だが差異もある。

たとえばApple Arcadeは独占配信だ。つまりここに登録されるゲームはAndriodでは入手できないが、 Google Play Passの場合はAndroidでもiOSデバイスでも利用できるアプリが含まれる。Play Passのカタログにはustwo gamesのMonument Valleyをはじめ、クロスプラットフォームのタイトルが多数ある。

またPlay Passのローンチタイトルにはゲームだけでない。AccuWeather、Facetune、Pic Stitchなどの人気アプリの広告が表示されないプレミアムバージョンも利用できる。

スタート時のタイトルにはMonument Valleyに加えて、スターウォーズのゲームであるKnights of the Old Republic,、 Stardew Valley、 Hasbro(ハスブロ)の外交ゲーム、Risk、ゲーム・オブ・スローンズのReigns: Game of Thronesなどが含まれる。それほど有名ではないが、LIMBO、Lichtspeer、Mini Metro、Old Man’s Journeyなどのカジュアル・ゲームも登録されている。This War of Mine、Cytusは近日追加されるという。学齢期以前の子供むけタイトルもToca BocaやMy Townなどのシリーズが用意される。

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プラットフォーム独占配信ではないため、Google Play PassのカタログにはApple Arcadeの3倍以上のタイトルが含まれる。とはいえ、Apple Arcadeのゲームには高品質なよくできたゲームが多い。一方Play Passは上で触れたように気象予報などの便利なアプリのプレミアム版が多数含まれる。

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Apple Arcadeと同様、Google PlayのアプリにPlay Passに登録されていることを示すアイコンが付加される。Apple Arcadeの場合、個々のゲームを検索するにはArcadeタブを開く必要があるが、Google Play PassのタイトルはPlay Storeのトップから直接検索できる。この点ではGoogleのほうがゲームを探しやすい。

これもApple Arcadeと同様、Play Passをサブスクリプションすると本人を含めて家族6人がプレイ可能だ。これにはファミリーマネージャーに必要な情報を設定する必要がある。

GoogleがApple Arcadeのライバルを準備している情報はしばらく前から流れていた。またGoogle自身も最近、これを確認するツイートをしていた。今回明らかになったのはローンチの日時と価格だ。

Google Play Passは今週、Androidデバイス向けに公開される。当初は米国のみだが、すぐに多数の国がカバーされるという。当初のサブスクリプションは月額1.99ドルで、本契約の前に10日のトライアルが可能だ。通常料金は月額4.99ドルで、プロモーション料金で契約した場合も1年後には通常料金に戻る。

AppleもGoogleもデベロッパーとの関係についての情報は明らかにしていない。ただし Googleは「多くの人々がPlay Passのタイトルをダウンロードすればそれだけデベロッパーの収入が増える」としている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook

Amazonの画面付きスマートスピーカーはキッチンにある物体をカメラで識別

Amazonは、画面付きスマートスピーカーのEcho Showに、視覚障害者向けの新機能を追加した。ユーザーが台所にある物体をAlexaのカメラに向けると、それがなにかを教えてくれる。画像認識と機械学習の技術を組み合わせてEcho Showの見たものを識別するのだ。

Echo ShowはAlexa搭載スマートスピーカーのひとつで、キッチンに置いて使うことを想定している。タイマーを設定したりやレシピビデオを見たりできるほか、料理をしながら音楽やテレビも楽しめる。

しかし、目の不自由なユーザーのために、Echo Showは新しい役割を果たすことになる。台所に置かれた品物の中でも、缶や箱に入った食品、スパイスなどのように触れただけでは区別が容易でないものの識別を手伝うことだ。

この機能を利用するには、「Alexa, what am I holding?」「Alexa, what’s in my hand?」(Alexa、私が持っているものはなに?)などと言うだけでいい。するとAlexaは、カメラの前に物体を置くように言葉と効果音で指示を与える。

Amazonによると、この機能は視覚障害をもつAmazon社員と共同開発した。その一人である主任アクセシビリティ・エンジニアのJosh Miele(ジョッシュ・ミーレ)氏は、開発過程で全盲および弱視の利用者からフィードバックを集めた。

「視覚障害者にとって、商品の識別には苦労することが多く、Alexaの助けが欲しいことの一つだと知った」とAmazonのAlexa for Everyoneチームの責任者であるSarah Caplener(サラ・カプレナー)氏は説明した。「食料品を買い物袋から取り出すときやキッチンカウンターの上に置かれたものが何かを知りたいとき、それを手伝ってユーザーにとって必要な情報を必要なときに提供できるようにしたい」とカプレナー氏は言う。

スマートホーム機器やAlexaのようなAIアシスタントは、サーモスタットや照明の調節、ドアのロック、ブランドの上げ下げなどさまざまな場面で障害をもつ人たちの生活の改善に役立ってきた。この「Show and Tell」機能によって、Amazonは全盲や弱視の人たちの市場への本格的参入を期待している。世界保健機関によると、現在世界で視覚に何らかの障害を持つ人の数は13億人に上ると推計されている。

ただし、Echoスピーカーは全世界で入手できるわけではない。 また、販売されている国であっても、地元の言語に対応しているとは限らない。さらに、今回発表された機能は開始時点では米国のみで利用できる。

アクセシビリティをスマートスピーカーのセールスポイントにしているのはAmazonだけではない。Googleは今年のGoogle I/Oカンファレンスで、一連のアクセシビリティ製品を発表した。リアルタイムで文字起こしを行うLive Caption、聴覚障害者の通話を手助けするLive Relay、しゃべらないひとがスマートアシスタントを使うのを助けるProject Diva、発話障害者の話し言葉の認識を手伝うProject Euphoniaなどだ。

Show and Tellは、米国内の第1、第2世代Echo Showデバイスで利用できる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Twitterが利用約款を改正 、フィッシングや詐欺の詳細が通報できるように

米国時間9月23日、Twitterは利用約款を改正して詐欺的行為の禁止を含めたことを発表した。まだ禁止されていなかったのかと驚くが、明文での禁止はまだだったようだ。

詐欺的行為はこれまでもスパム報告ツールを通じて処理されていた。これは昨年、偽アカウントなどツイートの詳細を通報できるよう改正されている。通報のオプションにはなりすましなどの偽アカウントに加えて、悪意あるサイトへのリンクやハッシュタグなどが含まれる。しかしTwitter上に蔓延している詐欺的行為を直接禁じる条項は含まれていなかった。

約款の改正はTwitterが詐欺行為を取り締まるために力を入れていることを示すものだ。新約款は詐害的方法により経済的利益や個人的財務情報を得ようとする行為にTwitterを利用することを明文で禁じた。ユーザーはこのような目的のためにアカウントを作成し、ツイートし、ダイレクトメッセージを利用してはならない。

Twitterではユーザーのオンライン行動の変化に対応して随時利用ルールをアップデートしてきた。今日、われわれは経済的詐害行為を禁止するよう利用約款を拡大した。

Twitterではどのような行為が詐欺として分類されるのか詳しく述べている。これには偽の情報によって信頼を得ようとすること、容易に高額の収入を約束するビジネスや不正な割引の宣伝、フィッシング行為などが含まれる。詳細はヘルプセンターのこのページを参照

今回の約款改正は、Twitterが暗号通貨詐欺を野放しにしているという強い批判を受けたことによるものだろう。ユーザーに容易に大金が得られると約束する詐欺の多くは偽アカウントによるなりすまし、ツイートへのリプライ機能などを悪用している。今年、Twitterでは偽のPayPalサイトへの誘導を試みるフィッシングが発覚しており、監視を強めるべきだという批判が出ていた。

ユーザーが不正なツイートを発見した場合、新約款でも報告の必要があるのは従来と同様だ。投稿上部右側のドロップダウンメニューを開き「ツイートを報告」をクリックすると「このツイートの問題の詳細をお知らせください」というメニューが開くので適切な項目を選択する。

Twitterは通常の経済的クレームの処理には介入しないことを再確認している。通販における返金や返品、商品の瑕疵に関する苦情などなどは新約款の適用範囲外だ。

Twitterでは他の不正利用同様、詐欺行為やフィッシングを含むツイートが繰り返された場合、アカウントの無期限凍結を招く恐れがあることを指摘している。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook