セグウェイがCocoとの提携で歩道走行型ロボットによる配達に初進出

Segway(セグウェイ)は歩道を走行する配達ロボットに将来性を見出し、この急成長中の業界の主要メーカーとなるべく準備を進めている。

同社は、マイクロモビリティシェアリングのほぼすべての主要事業者に電動スクーターを供給しているが、ロサンゼルスに拠点を置く配達ロボットのスタートアップCoco(ココ)と提携し、部分的に自動化された、遠隔操作で操縦される歩道用ロボット1000台を製作する。Cocoは、2022年第1四半期に、ロサンゼルスおよび米国の他の2都市でロボットを展開する予定だ。

Coco Oneと命名したロボットの導入は、Cocoがビジネスモデルを実証するために最初に製作した「車輪付きの箱」である100台のCoco Zeroに続くものだ。同社の車両担当SVP、Sahil Sharma(サヒル・シャルマ)氏によると、同社はさらに1200台の車両を発注しており、これはまだ保留中の契約だが2022年5月または6月までに導入できる見込みだ。

Segwayは何年も前からロボティクスの研究開発を行っており、2016年には専門部門を設立した。同社がロボットLoomoを発表したのも同じ年で、基本的にはスクーターのベースに、IntelのRealSense RGB-Dカメラ、音声認識、自動運転機能を備えた小さなロボットヘッドを搭載している。

今回のCocoとの提携は、Segwayが「ロボティックモバイルプラットフォーム」を大規模に展開して配送する初めての試みだ。Segwayのグローバル事業開発担当副社長のTony Ho(トニー・ホー)氏は、今回の提携はロボットによる配達分野への長期的なシフトを示唆するものでもある、と話す。

「これは、我々のパートナーシップの始まりにすぎません」とホー氏はTechCrunchに語った。「私たちはプロダクト面にとどまり、Cocoはオペレーターになります。これは、マイクロモビリティの分野で、当社が車両やハードウェアを提供し、オペレーターが市やスタッフとの関係や運営全体を担うのと似ています。今は、2017年のスクーターの時のように、業界全体が盛り上がっている状態です。これは土地の奪い合いです」。

Segwayのeスクーターとeバイクの事業は好調で、車両について学んだこととサプライチェーンのリソースを共有することで、ロボティクスの成長を拡大するためのレバレッジになるとホー氏は話す。

「Cocoは非常に若い企業であり、自分たちが得意とすることに集中し、サプライチェーンの拡張をSegwayに委託するという賢い選択をしました」とホー氏は指摘し、Cocoとのパートナーシップは独占的なものではないと述べた。「我々はこの件に非常に真剣に取り組んでおり、迅速に事業拡大できる勝ち馬を支援するのが当社の戦略です」。

自律型配達ロボットの市場規模は、2027年までに世界で2億3659万ドル(約267億円)に達すると予想されており、最近ではそのパイの一部を支配しようとするさまざまなプレイヤーが登場している。歩道走行分野で競合するStarship Technologies(スターシップ・テクノロジーズ)は資金として総額1億200万ドル(約115億円)を調達し、Kiwibot(キウィボット)は最近、大学のキャンパスでの展開を拡大した。そして、車道で活動するNuro(ニューロ)は6億ドル(約678億円)を調達しセブン-イレブンとの提携を発表したばかりだ。Cocoは8月に3600万ドル(約40億円)のシリーズA資金を調達して累計調達額は4300万ドル(約48億円)となり、調達した資金の一部はSegwayの車両に使用した。

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Segwayは、歩道走行ロボットが特にラッシュアワー時の人口密度の高い都市部において、ファーストマイルとラストマイルの配達を実現する最も効率的な方法となると期待しているという。

「製品の観点からいえば、よりシンプルなデザインは、オペレーションの信頼性を高め、故障を減らし、初期の設備投資を抑えることができます」とホー氏は話す。「パンデミックによる労働力不足は、ロボットの普及に拍車をかけました。また、動きが遅く、積載量の少ない車両は、歩道を歩く歩行者にも優しいため、都市部では歓迎されています」。

ロボット配達のスタートアップの多くは実際にはまだ自律型ではなく、Cocoも例外ではない。カメラ、GPS、コンピュータなどを搭載した同社の車両は遠隔操作で操縦されるが、基本的な自律走行機能は備えている。例えば、直線走行が可能で、障害物があれば停止することができる。これにより、1人のパイロットが同時に複数の配達を監視したり、横断歩道のような厄介な場所では操作を引き受けたりすることができる。

Cocoの共同創業者でCEOのZach Rash(ザック・ラッシュ)氏はTechCrunchに対し「私たちは、非常にビジネス優先のアプローチをとっています」と述べ、完全な自律性の実現を待っていては市場参入が遅れるだけだと指摘した。「多くの人がL4やL5、90%の自律性について話しています。私たちは、この地域で一定量の配達を行うために、何人のパイロットが必要なのかを本当に理解したいと思っています。『自動運転車をいかにシンプルにするか』ではなく、『私たちのビジネスにとって何が理にかなうのか』『それをサポートするためにどのような技術を構築すべきか』を一から考えて構築しました。パイロットは我々のオペレーションの中心であり、今後も中心であり続けるでしょう。だからこそ、彼らを中心に製品を構築し、可能な限り効率化を図っていきます」。

Cocoのシステムは、さまざまなルートから収集したデータを使い、その情報をもとに自動運転ソフトウェア内の機械学習アルゴリズムをトレーニングする。しかし、大規模なフリートを持つことの本当の利点は、コミュニティのより多くのエリアをマッピングし、ロボットにとってより速く、より簡単なルートを見つけることができることだとラッシュ氏は話す。

「私たちは配達の1秒1秒を大切にしているので、最も効率的なルートを作るために街をマッピングし、接続性、歩道のインフラ、歩行者の通行量、車の通行量を考慮しています。フリート全体から多くのことを学んでいます。これは自律走行に限ったことではありません。私たちは、可能な限り効率的に街をナビゲートできるように、これらの情報をすべて収集しています」。

画像クレジット:Coco

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Nariko Mizoguchi

LinkedInがヒンディー語サポートを開始、インドの5億人にリーチ目指し

インドの人口13億人のうち、英語を話す人は20%にも満たない。しかし、世界最大のプロフェッショナル向けソーシャルネットワークであるLinkedIn(リンクトイン)は、これまで世界第2位のインターネット市場である同国で、このひと握りの人々のニーズにしか応えていなかった。しかしインド時間12月2日、Microsoft(マイクロソフト)が所有する同サービスは、その状況を変え始めていると発表した。

LinkedInは、同社のソーシャルネットワーク上でヒンディー語への対応を開始したと発表した。ヒンディー語は、インドでは5億人以上、世界では6億人以上が話す、あるいは理解する言語であり、同SNSでサポートされる最初のインド系言語となる。

25の言語に対応している同社によると、LinkedInウェブサイトとモバイルアプリで、ユーザーは自分のフィードやプロフィール、メッセージにヒンディー語でアクセスできるようになるとのこと。また、ユーザーはLinkedInのデスクトップおよびモバイルアプリを通じ、ヒンディー語でコンテンツを作成できるようになるという。

インドはいくつかのグローバルサービスにとって主要な市場だが、LinkedInはこの国に深く浸透することができずにいる。分析会社のSimilarWebによると、LinkedInが1カ月間に獲得する13億以上のアクセスのうち、インドが占める割合はわずか6%強だという。LinkedInによると、インドには8200万人以上のユーザーがおり、そのうち2000万人以上が過去3年間にサービスに参加している。LinkedInの世界的なユーザー数は8億人を超える。

一方で、LinkedInと同じ問題に取り組み始めているスタートアップもひと握り存在している。インドでの仕事探しを支援している創業2年目のスタートアップ「Apna」は、2カ月前にインドで最も若いユニコーンとなった。インドの複数の言語でアプリを提供しているこのスタートアップは、9月時点で毎月1800万件以上の就職面接を促進しており、最近行った調査で、インドのユーザーの57%が英語よりも現地語のインターフェースを好んで使うことがわかったとしている。

トラクション以外にも、LinkedInはインドでトップの役職に就く人材を維持するという課題にも直面している。過去4年間で、少なくとも3人の異なる人物がインドでのLinkedInトップの仕事を任されている。その連鎖は、現在Notion(ノーション)のCEOであるAkshay Kothari(アクシャイ・コタリ)が2018年にLinkedInインドのトップ職を辞任したことから始まった。

また、2日の発表は、Microsoftが世界最大のインターネット市場である中国でLinkedInを閉鎖し、同社の重要なソーシャルサービスをジョブボードに置き換えてから2ヶ月も経っていないタイミングでのことだ。

関連記事:マイクロソフトがLinkedInを中国市場から撤退

LinkedInのインド地域マネージャーであるAshutosh Gupta(アシュトシュ・グプタ)氏は投稿でこう述べている。「インドでは、LinkedInは、人々がつながり、学び、成長し、パンデミックやこの新しい仕事の世界で採用されることを支援するミッションクリティカルな存在です。ヒンディー語に対応したことで、より多くのメンバーや顧客が、コンテンツ、仕事、ネットワーキングを通じて、プラットフォームからより大きな価値を引き出し、自分が使いやすい言語で自己表現することができるようになりました」。

LinkedInは、今後数カ月の間に、ヒンディー語を話すプロフェッショナルが利用できる求人情報の幅を業種を問わず広げていくことに取り組むと述べている。他にも、今後数週間のうちにヒンディー語のパブリッシャーやクリエイターを増やし、プラットフォーム上でのヒンディー語によるエンゲージメントを高めることも検討している。

画像クレジット:Smith Collection/Gado / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)

AWSが新たにM1搭載Mac miniをクラウド化

米国時間12月2日に行われた「AWS re:Invent」カンファレンスの基調講演で、アマゾンのWerner Vogels(ワーナー・ヴォゲルス)CTO兼副社長は、AWSがEC2コンピュートサービスの一部としてM1 Mac miniを提供することを発表した。

AWSが初めてMac miniを同社のクラウドに導入したのは、2020年のことだった。これらのminiは、Thunderboltポートを使ってAWS Nitro Systemに接続され、他のインスタンスと同様にEC2クラウドで利用できるようになる。ここで使用されているミニは、標準的なM1チップ8コアマシンで、16GiBのメモリを搭載している。

新しいインスタンスは、2つのリージョン(米国西部のオレゴン州、米国東部のバージニア州北部)で、1時間あたり0.6498ドル(約73.51円)で提供され、AWSのSavings Planによる割引もサポートされる。AWSは、これらの新しいマシンが「iPhoneおよびMacアプリ構築のワークロードにおいて、x86ベースのEC2 Macインスタンスと比較して、価格パフォーマンスが60%向上している」と約束している。

画像クレジット:AWS

これらのマシンのユースケースは、今回のローンチでも変わらない。初代のMacインスタンスと同様に、ここでのアイデアは、デベロッパーがMac OSやiOS用アプリケーションをビルドしてテストするためのハードウェアを提供することだ。

最初のMacインスタンスが発売されたときには、すでにM1 Mac miniが展開されていたことを考えると、今回の発表はほとんどの人にとって驚きではないだろう。当時、AWSはM1マシンが「2021年初頭」に登場すると述べていたが、展開するには少し時間がかかったようだ。

画像クレジット:AWS

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

アップルが2021年のApp Store Award受賞者と年間最もダウンロードされたアプリを発表

Apple(アップル)は米国時間12月2日、iPhone、iPad、Mac、Apple TV、Apple Watchの各分野において、楽しみにされていた年間で最も優れたアプリとゲームを紹介するリストを発表した。2021年は、子ども向けアプリメーカーのToca Bocaが「Toca Life:World」でベストiPhone Appを受賞した他、Riot Gamesの「リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト」がベストiPhoneゲームを受賞した。

その他、ベストiPad AppをLumaTouchの「LumaFusion」、ベストiPad ゲームをNetmarbleの「MARVELフューチャーレボリューション」、ベストMac AppをLuki Labs Limitedの「Craft – ドキュメントとメモエディタ」、ベストMacゲームをCyanの「Myst」、ベストApple TV AppをDAZN Groupの「DAZNスポーツをライブ中継」、ベストApple TVゲームをPixelbiteの「Space Marshals 3」、ベストApple Watch AppをGrailrの「Carrot Weather」、そしてベストApple ArcadeゲームをMistwalkerの「FANTASIAN」が受賞した。

通常、受賞作品は、App Storeに登場して間もない作品や、Appleのテクノロジーを興味深い形で活用した作品、あるいはその年に特に注目を集めた作品などが対象となることが多い。例えば、2020年の受賞作品は、パンデミックの影響がアプリの業界にも反映しており、iPhoneではホームワークアウトアプリ「Wakeout! – 運動療法」、iPadでは「ZOOM Cloud Meetings」が受賞した。

しかし、2021年のベストiPhone Appに選ばれた「Toca Life:World」は、別の理由で興味深い作品だ。このアプリのメーカーであるToca Bocaは、2021年の3月で10周年を迎えたことを祝っていた。最初のアプリをリリースして以来、同社は40以上の子ども向けアプリをリリースしてきた(Toca Bocaではデジタルトイと呼んでいる)。「Toca Life:World 」は、これまでの「Toca Life 」アプリを1つにまとめた集大成とも言える作品だ。

Appleは、この賞を受賞したToca Bocaについて「10年経った今でも、子どもたちの遊びと自己表現の芸術を見事に反復している」と賞賛している。

今回の受賞は、App Storeへの反発や動揺が見られたこの年に、デベロッパーがApp Storeで長期的なビジネスを構築していること、そしてAppleはこのような賞の受賞を含め、その成功をサポートする役割を果たしていることをさりげなく示すものでもある。

また、ストリーミングサービスの「DAZNスポーツをライブ中継」がローカルのスポーツ文化を世界的に広めたことを紹介するなど、他の受賞者も称賛した。一方で、AppleはApple TVやiOSアプリ向けのSportsKitフレームワークを静かに構築しており、DAZNもいつか活用することができるかもしれない。

Appleはまた「Carrot Weather」が誇る最高峰の気象予報精度をアピールした。これは、Appleのデフォルトの天気予報アプリと競合するもので、Appleが所有する「Dark Sky Weather」のデータを使用している。Appleは「LumaFusion」のより速く、煩わしさなくビデオ編集ができるようになる能力を紹介し、ドキュメントエディタの「Craft – ドキュメントとメモエディタ」が「効率性と芸術性」を兼ね備えていることについてもアピールした。しかし、これらのアプリがApple製品(それぞれiMovieとiWorkのPages)と競合していることも無視できない。どちらかというと、このリストの多くは、サードパーティ製アプリの運命が、Appleのソフトウェア開発といかに密接に結びついているかを思い起こさせるものでもある。

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2020年は、App Storeにとって過渡期の年だった。規制当局の監視が強化され、世界各地で新たな法律が制定され、App Storeのコミッションベースのビジネスモデルをめぐるさまざまな訴訟に直面した(現在、控訴中のEpic Gamesとの訴訟を含む)。その結果、Appleは、市場の要求や和解合意に応じて、ポリシーを調整明確化し、場合により手数料の引き下げも行った。

このような変化にもかかわらず、アワード受賞者を含む多くのアプリの成功と品質は依然として高い水準にある。

また、Appleは年末の受賞者を発表するにあたり「つながり」を2021年のトレンドのトップに掲げ、このテーマを念頭に置いて人々の生活に長く続く影響を与えた数多くのアプリやゲームを称えた。このリストには、InnerSlothの協力・対戦型ゲーム「Among Us!」、デート・ネットワーキングアプリ「Bumble – 誠実なマッチングアプリ」(そのトップライバルである「Match 婚活・マジメな出会いマッチング アプリ」は、たまたまApp Storeの批評家として注目されている)、デザインリソース「Canva-インスタストーリー,年賀状デザイン作成や写真編集」、黒人経営のビジネスに焦点を当てた地元の食べ歩きガイド「EatOkra」、2021年から音声チャットルームを開始した女性向けソーシャルネットワーク「Peanut:Find Friends & Support」などが含まれている。

AppleのCEOであるTim Cook(ティム・クック)氏は、声明の中で「2021年にApp Store Awardsを受賞した開発者たちは、自らの意欲とビジョンを活かして、その年の最高のアプリやゲームを提供し、世界中の何百万人ものユーザーの創造性と情熱を刺激しました。独学で学んだインディーズのコーダーから、グローバルビジネスを構築する刺激的なリーダーまで、傑出したデベロッパーの方々はAppleのテクノロジーで革新を起こし、その多くが2021年必要とされた深い一体感の醸成に貢献しました」と述べている。

受賞者には、Apple製品の製造に使用されている100%リサイクルのアルミニウムに、App Storeの象徴である青いアイコンがはめ込まれ、反対側に受賞者の名前が刻まれた現物のApp Storeアワードが届くことになっている。

また、Appleは例年通り、その年に最もダウンロードされたアプリのリストも発表した。米国では、最もダウンロードされたアプリは以下のとおりだ。

トップ無料iPhoneアプリ

  • TikTok
  • YouTube:Watch, Listen, Stream
  • Instagram
  • Snapchat
  • Facebook
  • Messenger
  • Google Maps
  • Gmail – Email by Google
  • ZOOM Cloud Meetings
  • Amazon Shopping

トップ有料iPhoneアプリ

  • Procreate Pocket
  • HotSchedules
  • The Wonder Weeks
  • TouchRetouch
  • Facetune
  • Shadowrocket
  • 75 Hard
  • Dark Sky Weather
  • Autosleep Track Sleep on Watch
  • SkyView®

トップ無料iPhoneゲーム

  • Among Us!
  • Roblox
  • Project Makeover
  • Call of Duty®:Mobile
  • Subway Surfers
  • High Heels!
  • Magic Tiles 3:Piano Game
  • Water Sort Puzzle
  • Shortcut Run
  • Bridge Race

トップ有料iPhoneゲーム

  • Minecraft
  • Heads Up!
  • Bloons TD 6
  • Monopoly
  • Geometry Dash
  • My Child Lebensborn
  • Plague Inc.
  • True Skate
  • Grand Theft Auto:San Andreas
  • Incredibox

トップ無料iPadアプリ

  • YouTube
  • ZOOM Cloud Meetings
  • Disney+
  • Netflix
  • TikTok ティックトック
  • Google Chrome ウェブブラウザ
  • HBO Max:Stream TV & Movies
  • Hulu / フールー 人気ドラマや映画、アニメなどが見放題
  • Amazon Prime Video
  • Gmail – Google のメール

トップ有料iPadアプリ

  • Procreate
  • GoodNotes 5
  • Notability
  • Duet Display
  • Toca Kitchen 2
  • Toca Life:Hospital
  • LumaFusion
  • Shadowrocket
  • Affinity Designer
  • Toca Life:Vacation

トップ無料iPadゲーム

  • Among Us!
  • ROBLOX
  • Project Makeover
  • Phone Case DIY
  • Subway Surfers
  • Hair Challenge
  • 魔法のタイルズ3
  • タイルホップ:音楽ゲーム
  • Blob Runner 3D
  • Bridge Race

トップ有料iPadゲーム

  • Minecraft
  • Bloons TD 6
  • Geometry Dash
  • Monopoly
  • Five Nights at Freddy’s
  • Stardew Valley「スターデューバレー」
  • Plague Inc. -伝染病株式会社-
  • ヒューマン フォール フラット
  • Ultimate Custom Night
  • Grand Theft Auto:San Andreas

トップApple Arcadeゲーム

  • The Oregon Trail
  • NBA 2K21 Arcade Edition
  • 忍び足のサスクワッチ
  • ソニックレーシング
  • SpongeBob:Patty Pursuit
  • Skate City
  • パックマンパーティロワイヤル
  • Cut the Rope Remastered
  • Hot Lava :灼熱のホットラバ
  • Angry Birds Reloaded

画像クレジット:Apple

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(文:Sarah Perez、翻訳:Akihito Mizukoshi)

アマゾンは販売業者の売上の3分の1以上を吸い上げ、2021年には13.6兆円をその懐に入れたという

新たな研究によると、Amazon(アマゾン)は、AWSという名のキャッシュカウ(現金を生む牛:収益源)よりも、Marketplaceプラットフォームの手数料から、はるかに多くの利益を得ている。そのレポートによると、Amazonストアの利用に必要な支払手数料は現在、販売業者が売り上げの約34%を同社に渡すまでに膨らんでおり、これが最近ではAmazonの主要な収益源になっている。同社はこのレポートの内容に異を唱えている。

Institute for Local Self-Reliance(ILSR、地域自立研究所)によるレポート「Amazon’s Toll Road(アマゾンの通行料金)」は、主に2つの主張をしている。まず、ILSRの研究者によると、2021年にAmazonは、手数料や広告料の形で販売業者から約1210億ドル(約13兆6700億円)を得た。これは販売業者の総収入の約34%にあたるという。2019年の推定600億ドル(6兆7800億円)の2倍だ。当時は販売業者の売り上げの31%だったという。

創業者のJeff Bezos(ジェフ・ベゾス)氏自身は、議会で反論しようとした。販売業者からAmazonに入る金額が増えているのは目の錯覚のようなもので、キーワード検索での上位表示や、Amazon独自の配送・倉庫インフラの利用など、アドオンサービスにお金を払うことを選ぶ販売業者が増えているためとした。

AmazonはTechCrunchへの声明で、ILSRのレポートを「不正確」だとし「Amazonの販売手数料とオプションのアドオンサービスを混同している」「Amazonの販売手数料は他のオンライン小売業者より安い」と述べているが、確かに、このレポートはそれらの合計を示している。

しかし、レポートの著者であるStacy Mitchell(ステイシー・ミッチェル)氏が指摘するように、アドオンは、Amazonがそれを利用する販売業者に次々と便宜を図るうちに、オプションから必須のものへと変化してきた。ここ数年のレポートによると、一般的な商品検索における広告やスポンサー付きリストの数が劇的に増加している。また「Fulfilled By Amazon(FBA)」サービスを利用する出品者に付与するスコアボーナスが、特定の人気スポットに商品が掲載されるかどうかに大きく貢献する。しかもそれは、成功した製品をマネするという同社の怪しげなビジネスを考慮に入れていない。

Amazonは、出品者が現時点で2016年の4〜5倍の広告費と掲載料を費やしており、それが同社の収入の大幅な増加に貢献しているという主張には触れなかった。同社は単に、広告の種類やプロセスには幅があり「出品者が商品の視認性を高めるのに役立つすばらしい方法」だと述べただけだ。検索結果でFBAユーザーを優遇していることは否定しているが、上のリンクにあるように、間接的な手段でそれを行っているようだ。

もう1つの主張は、Amazonが販売業者からの手数料によって稼ぐ莫大な収益を隠すために、独創的な会計処理を行っている、すなわち、Marketplace部門の莫大な利益と、配送インフラの構築で発生した莫大な損失をひとくくりにしているというものだ。確かにそれらは関連している。だが、まったく異なる2つの数字の合計を示し、それがビジネスを正確に表していると主張するのは、オープンだとはいえない。これは新しい主張ではないが、ミッチェル氏はこれに関し、具体的に2020年の数字を示しており、一般論の範囲を超えている。

画像クレジット:ILSR

「私たちは、販売業者に課す手数料が、AWSよりも多くの利益を生み出している可能性が高いと結論づけました。このことは、これまでのAmazonの常識に反しています。ニュースでは一般的に、AWSがAmazonの売上高の大半を占めていると説明されています」とミッチェル氏は要約で書いている。「Amazonが販売業者向け広告やその他の手数料から得ているであろうマージンに関するアナリストの推定値をもとに、私たちは、Marketplaceが2020年に240億ドル(約2兆7100億円)の営業利益を生み出していた可能性があると推定しました。これは、AmazonがAWSについて報告した135億ドル(約1兆5300億円)の利益を大幅に上回っています。AWSは長い間、Amazonのキャッシュカウだと見られてきました。しかし、今回のレポートで、このハイテク企業には、見えないところでひっそりと活動する第2のキャッシュカウがあることがわかりました」。

Amazonは、2021年の年間売上高の数字について年度中に「推測することはできない」と語ったが、ILSRレポートに掲載された前年の数字が正確かどうかという追加の質問には答えなかった。

同社の慣行のいくつかは、FTC(米連邦取引委員会)を含め、さまざまな政府権力が精査している。FTCを率いるのは、Amazonのビジネス慣行について問う人間としては、おそらく今や世界で最も有名なLina Khan(リナ・カーン)氏だ。ILSRのレポートは単なる情報提供にすぎず、Amazonはそれを振り払うことができるが、FTCのタスクフォースが同様の疑問を調査し、同様の結論を出しているのであれば、Amazonは冷や汗をかき始めることになるかもしれない。

画像クレジット:Elijah Nouvelage / Getty Images

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(文:Devin Coldewey、翻訳:Nariko Mizoguchi

テスラが約21.5万円の子供向け電動Cyberquad ATV(全地形型四輪バギー)を米国で販売

Tesla(テスラ)はいまだに、ブレードランナー風のピックアップトラックCybertruck(サイバートラック)や、同時に派手派手しく発表されたフルサイズのCyberquad(サイバークワッド、四輪バギー)を出荷していない。だが、今ウェブサイトから注文を行えば、2〜4週間のうちに子ども向けに設計されたミニCyberquadを入手できる。

Teslaのサイト上で「Cyberquad for Kids」(子ども用サイバークワッド)を1900ドル(約21万5000円)で購入できる。これは、平均的な子ども用電動乗り物に比べて高額だが、Teslaの既存のラインナップの中では最も低価格の車両だ。そして、Cyberquadの素材は平均的な電動子ども車よりも高級で「完全スチール製のフレーム」を持ち、クッション性のあるシートと完全な調整が可能なサスペンションを装備している。

だが実際に買うことのできる最も安いTeslaであると同時に、航続距離に関しても最も制限されている車両だ。Teslaによればフル充電で約15マイル(約24.2km)を走るという(フル充電には5時間かかる)。また、最高時速が時速10マイル(時速約16.1km)のスピードメーターを持つこの車両が、陸上でのスピード記録を打ち立てることもない(必要に応じて安全のために最大時速5マイル(時速約8.1km)に制限できる)。それでもまだ、子どもの乗り物のとしては十分に速いが、それはおそらくテスラがこれを少なくとも8歳以上の子どものために設計されたものとし、最大積載重量が150ポンド(約68km)である理由だ。

Cyberquad for Kidsは現在米国でのみ購入可能であり、Teslaはクリスマスに間に合うように配達することは保証していないものの、クリスマスツリーの下で開封したならば随分派手なプレゼントになるだろう(笛よりもずっといい)。

関連記事:内部告発者がらみのジョーク、または脅し?イーロン・マスク氏が約5600円の「サイバーホイッスル」を宣伝

さてその一方で、この商品をインスパイアした実際のCybertruckの出荷は2022年末まで遅れているし、イーロン・マスク氏がCybertruckと一緒に出荷すると口にしたフルサイズのCyberquadがそのときに登場するかどうかはまだ不明だ。

画像クレジット:Tesla

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(文: Darrell Etherington、翻訳:sako)

フェイスブック、高リスクなアカウントの2要素認証を義務づけ

最近Meta(メタ)の子会社となったFacebook(フェイスブック)が、悪意のあるハッカーの標的となる可能性がある高リスクのアカウントを2要素認証(2FA)必須にする予定だと発表した

この動きは、ソーシャルネットワーキングの巨人が、人権擁護家、ジャーナリスト、政府関係者など、特定のリスクにさらされる可能性のある人びとのアカウントを保護することを目的として行う、強化されたセキュリティプログラムFacebook Protect(フェイスブックプロテクト)の大幅な拡張の一部だ。この動きは、2FAを含むセキュリティ機能を使いやすくし、アカウントとページに潜在的なハッキングの脅威への監視を含む追加のセキュリティ保護を提供することによって、対象となるアカウントがより強力なセキュリティ保護を採用できるようにする。

このプログラムは2018年に試験運用され、2020年の米国大統領選挙に先立って拡大されて、不正行為や選挙の干渉がプラットフォームに広がるのを阻止しようとした。Facebookによると、現在150万を超えるアカウントで有効になっており、年末までに米国、インド、ポルトガルを含む50カ国以上に拡大する。同社は2022年にさらなる拡張を計画している。

Facebook Protectにすでに登録されている150万のアカウントのうち、約95万が2FAを有効にしているが、これはFacebookによれば「インターネット全体でも歴史的に十分に活用されてこなかった」機能だ。Facebookは、この機能がすべての高リスクアカウントで使用されることを望んでおり、さらに強制的にしようとしているという。

これは、Facebookによって高リスクアカウントとして識別されたユーザーが、設定された期間が経過するまでに2FAを有効にしない場合、そのユーザーは自分のアカウントにアクセスできなくなることを意味する。同社によれば、ユーザーはアカウントへのアクセスを永久に失うことはないものの、アクセスを回復するには2FAを有効にする必要があるという。

Facebookのセキュリティポリシー責任者であるNathaniel Gleicher(ナサニエル・グレイシャー)氏は「2FAは、あらゆるユーザーのオンライン防御のコアコンポーネントですので、これを可能な限り簡単にしたいと考えています」という。「2FAへの登録を拡大するには、認知度を高めたり、登録を奨励したりするだけでは不十分です。ここは、みなさんにとって、公開討論のとても重要な場所を占め、非常に狙われやすいコミュニティです。したがって、みなさんの自身の保護のために、できれば2FAを有効にしていただく必要があるのです」。

グレイシャー氏は、初期のテストで、Facebook Protectを義務づけることで、高リスクのユーザーの90%以上が2FAに登録したと付け加えた。

ツールが提供する保護と、アカウントから重要な声がロックアウトされるなどの潜在的な可能性とのバランスをとるために、2FA義務化はまず、フィリピンやトルコなどの「Facebookが円滑に拡大を行えるリソースを持つ」場所から開始される。同社はまた、次の選挙が重要な市民活動と重なる可能性のある地域にも焦点を当てる予定だ。

なお現段階ではすべてのアカウントに2FAを義務づける「計画はない」という。

関連記事:Metaがメッセージのエンド・ツー・エンド暗号化導入延期にともなう安全性に対する取り組みを説明

画像クレジット:TechCrunch

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(文: Carly Page、翻訳:sako)

「CTO of the year」開催、今年1年で最も輝いたCTOはI’mbesideyouの能勢康宏氏

12月2日、TechCrunch Tokyo 2021の関連イベントとして、今年1年で最も輝いたCTO(最高技術責任者)を決めるピッチイベント「TechCrunch Japan CTO of the year 2021 powered by AWS」が開催された。

今年のピッチには新進気鋭のスタートアップ6社のCTOが登場。それぞれが5分ずつピッチを行い、技術によるビジネスの貢献度について、独自性、先進性、業界へのインフルエンス、組織運営などを評価対象として審査が行われた。厳正なる審査の結果、今年のCTO of the yearに選ばれたのはI’mbesideyou共同創業者兼CTOの能勢康宏氏だった。

審査委員長

藤本真樹氏:グリー取締役、執行役員常務、最高技術責任者

審査員

藤倉成太氏:Sansan執行役員、CTO、VPoE

横路隆氏:freee取締役CTO

塚田朗弘氏:アマゾン ウェブ サービス ジャパン(AWS)Head of Startup Solutions Architect

CTO of the year 2021

I’mbesideyou共同創業者兼CTO 能勢康宏氏

大阪大学情報科学研究科修了。NTTデータにて通信業界を中心にミッションクリティカルなシステムの開発運用から、ロボット開発での画像認識や音声認識AIのサービス開発を担当。NTTデータのシニアシステムアーキテクト。フロントエンドからバックエンドまで幅広くこなす力を持つフルスタックエンジニア。武蔵野美術大学在学中。

能勢氏が所属するI’mbesideyouは、表情、音声、顔の向き、視線などを解析する「マルチモーダル技術」を用いて、Zoomなどのオンラインコミュニケーション動画を解析し、一人一人の反応の特徴を割り出す。そうすることで、個人にあったコミュニケーションがなされているかを判定する仕組みを開発するスタートアップだ。

審査委員長の藤本氏は授賞式で、「2014年からやっていて、毎年レベルが上がっているように感じ、嬉しく思う。私は審査員という立場でここにいるが、今日登壇したCTOと僕たち審査員は同じフィールドにいる。早く今日登壇したCTOのみなさんに追いつけるように頑張りたい」と総評した。

Sceneが製造業向けの3Dドキュメントツール「Scene」の商用正式版をリリース、日本発のグローバルSaaSへ

Sceneが製造業向けの3Dドキュメントツール「Scene」の商用正式版をリリース、日本発のグローバルSaaSへ

Sceneは12月2日、3D CADファイルを活用して立体的な製造資料を作成できるツール「Scene」の正式版をリリースしたことを発表した。海外企業での導入も進んでおり、日本発のグローバルSaaSとなる。

製造業向け3DドキュメントツールのSceneは、既存3D CADファイルをアップロードすると実物を扱うようにパーツを分解・組み立て可能になり、一般的なプレゼンツールのように編集が行えるソリューション。ITが苦手な人でも直感的に扱える仕様にこだわっている。

Sceneが製造業向けの3Dドキュメントツール「Scene」の商用正式版をリリース、日本発のグローバルSaaSへ

製造業では、設計業務における3D CADツールの活用は進んでいるが、手順書やマニュアルを作成する段階になると、実際の組み立て作業を撮影し、写真を表計算ソフトやプレゼンテーションソフトなどの文書に貼り付け、文章で説明するという体裁が多い。

これにより文書の作成に時間がかかるほか、内容もわかりにくくコミュニケーションロスにつながるといった課題が生まれている。こうした課題は、社内資産の3Dデータを活用して立体的でわかりやすい資料が作成できるSceneにより解決できるという。

現在は製造業が直近のターゲットになっているものの、製品・サービスを成長させることですでに3Dデータの活用が進んでいる建設業界や医療業界への展開を計画しているとのこと。利用企業では、技術者以外の人でも簡単に使えるため、設計部など技術関連部門に集中しがちな業務の分散化にもつながると期待されているそうだ。

2019年12月設立のSceneは、コンテンツプラットフォームの構築に向けARコンテンツの開発に取り組み、その後2回のピボットを経験しながら3Dドキュメントツールの大きなニーズを見つけ、Scene開発・提供に至ったという。今後はARデバイスの活用が一般化し3Dデータの活用需要がさらに高まるという予想から、誰もが3Dデータを活用して表現できる技術基盤の実現を目指している。

マーケティングにおける定量分析の重要性を解説

定量分析 マーケティング

マーケティングにおいて、現在の課題を細かく分析し、そこから次への一手を考えていく作業は、最も重要なステップといっても過言ではありません。そして、その分析のための手法として有効とされているのが、定量分析です。

ここでは、定量分析の概要や強みについて解説しつつ、マーケティングにおける定量分析の重要性を見ていきます。

定量分析とは

定量分析とは、数値データを用いて分析を行う手法のことです。数値データは、例えばホームページのPV数やアンケートの回収数、さらには閲覧や回答してくれた人の年齢などさまざまなものがあり、それらの数値を細かく見ていくことで、現状の課題や今後の方向性を定めていくことができます。

定量分析 マーケティング

定量分析がマーケティングに活用できる理由

定量分析は、マーケティング活動において特に効果を発揮する分析方法のひとつです。ここからは、定量分析がマーケティングに活用できる理由について解説していきます。

定量分析 マーケティング

課題を明確にすることができる

定量分析は数値データを元にしていますので、課題が明確になりやすいという利点があります。 例えば、ECサイトの売上が期待するほどのものでなかった場合、定量分析によって数値を細かく見ていけば、そもそものアクセス数やPV数が少なかったり、途中で離脱する率が高かったりといった課題を、容易に見つけることができるでしょう。

マーケティングの世界では、ある日突然顧客が現れ、そのまま購買や受注に至るということは基本的に起こりえません。見込み顧客に発見してもらい、興味を持ってもらい、買ってもらう。この一連の流れを経て、初めてゴールに至ることができます。だからこそ、その各ステップにおける数値データに一つでも弱い部分があってはならず、定量分析を行うことで、どこが弱いポイントなのかを明確にすることが可能になるのです。

次の取り組みの重要な判断材料となる

課題が明確になるということは、次に行うべき施策がより明確になるということでもあります。もしもアクセス数やPV数が少ないのであれば、コンテンツの量を増やしたり、広告料を増やしたりなど、発見してもらえるための仕掛けを考える必要があるでしょう。またPV数などは足りているがコンバージョン率が低いといった場合には、コンテンツの質やサイトの導線を見直す必要があるかもしれません。

定量分析によって課題を明確にし、それに合わせた解決策を検討することができ、より効果的な施策を実行可能になる。これも、定量分析とマーケティングの相性が良いとされる理由のひとつです。

チーム内で認識のずれが起きにくい

定量分析では、数値データという「事実」に基づいた分析を行うため、見る人によって認識がずれる可能性が少ないというメリットがあります。もしも定量分析による数値データがないままに課題を見つけ出そうとすると、ある人はPV数を改善すべきだと主張し、またある人はコンテンツの中身を見直すべきだと主張するなど、チームとして目指すべき方向性がバラバラになってしまうかもしれません。

感覚ではなく事実に基づいた分析手法である定量分析は、説得力が高く、多くの人の意見をまとめるのに大きな力を発揮してくれます。

マーケティングでは定性分析も重要

マーケティングにおける定量分析の強みについて解説してきましたが、定性分析の重要性も忘れてはいけません。

定性分析とは、例えばインタビューや自由回答によるアンケート、クチコミなど、数値では表すことができない質的データを用いて行う分析方法のことです。定量分析で課題が見つからない場合でも、マーケティング活動で掲げる目標に届かないというケースは少なくありません。そうした場合、より顧客の心情に寄り添うことができる定性分析にこそ、答えが隠されているケースが多くあるのです。

定性分析ならではの強み

ここからは、定量分析にはない、定性分析ならではの強みについて紹介していきます。

顧客心理などの、数字以外のデータを手に入れられる

定性分析が得意とするのは、顧客の「生の声」を得ることです。質的データを用いた分析方法である定性分析では、定量分析だけでは推し量ることができなかった顧客心理などの情報を得ることができます。仮に定量分析で大きな課題が見つからなかったとしても、定性分析によって悪い評価が多く集まっていれば、そこは迅速に改善すべきポイントであると判断することができるでしょう。

データの数が少なくても有効

定量分析の場合、分析の基となるデータの数が少なければ、あまり信ぴょう性の高い情報になっているとはいえません。しかし定性分析は、顧客の生の声であるため、仮にひとつしかデータがなかったとしても、重要なデータになりえる可能性があります。

もちろん、データの数が多くて損をすることはありませんが、少ないデータでも有効なものとして活用していけるのも、定性分析ならではの強みといえるでしょう。

定量と定性を組み合わせて質の高い分析を実行しよう

マーケティングを効率よく的確に進めるために、定量分析と定性分析は欠かせません。課題を明確にし、そこから効果的な改善案を組み立てていくためにも、ぜひ定量分析と定性分析を組み合わせ、より深い情報を読み解くようにしてみてください。

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定量分析と定性分析、どんな違いがある?活用方法も解説

定量分析 定性分析 違い

マーケティングの現場では「定量分析」と「定性分析」がよく用いられますが、両者の違いを正しく理解できているでしょうか。

この記事では混同しやすい「定量分析」と「定性分析」の違いや特徴、代表的な分析手法について解説します。この機会に両者の意味を理解して、適切な分析を行えるようになりましょう。

定量分析と定性分析の違い

まずは定量分析と定性分析の違い、それぞれのメリットについて解説します。

定量分析 定性分析 違い

定量分析

定量分析は数値データを元に行う分析手法のことです。サイトのアクセスデータや企業の売上・業績をはじめ、数値上のデータを分析し、現状を客観的に把握・評価するために用います。

データという事実に基づいて分析を行うため、主観や感覚に基づいた評価ではなく、客観的な評価を行えるのがメリットです。関係者間でもデータという事実を共有できるため、現状の課題に対する共通認識を持つことができます。上司やクライアントにプレゼンを行う際も、定量分析の結果を発表すれば説得力が増します。そして、定量分析の結果を元に改善施策の優先順位を決めて実行すれば、より効率的な効果改善が見込めるでしょう。

定性分析

定性分析は、質的データを元に行う分析手法のことです。質的データとは数値データではなく、ユーザーの意見や行動などのことで、数値には表れないユーザー心理や行動の背景を読み解くために用います。

定性分析は、定量分析では読み取れないユーザー心理や本音を分析することができるため、より具体的な改善施策の検討に役立ちます。また、定量分析とは異なり限りのあるサンプル数でも十分参考になる情報を収集できるため、短い期間で情報収集から分析まで終えられるのもメリットでしょう。

定量分析の分析手法

それでは、マーケティングで活用できる定量分析の具体的な分析手法について紹介します。

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Googleアナリティクスのアクセス解析

サイトの現状を把握する上で役立つ定量分析の手法が、Googleアナリティクスによるアクセス解析です。サイト全体のアクセス状況からコンテンツごとのPV数、コンバージョン率まで、詳細なデータを分析できるのがGoogleアナリティクスのメリットです。人気のあるコンテンツを把握してユーザーのニーズを捉えたり、コンバージョンを阻害するボトルネックとなっている課題点を見つけて改善したりと、アクセス解析を行えば数値データを元にした改善施策を実行できます。

選択式アンケートの結果分析

「この商品の満足度を1~10点までで評価してください」といった選択式アンケートも定量分析に活用できます。ユーザーの心理を数値化することができるため、アクセス解析では理解しきれない課題点や長所についても評価することが可能です。また、アンケート結果を元に顧客の属性をデータ化すれば、ターゲット層への理解が深まるでしょう。選択式アンケートの分析結果からサイトや商材の改善施策を導き出したり、ニーズを取り入れたマーケティング施策を展開したりと、幅広い場面で役立てることができます。

マーケティングに活かせる定性分析の分析手法

定性分析の手法はどのようなものがあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

定量分析 定性分析 違い

ユーザーインタビュー

ユーザーインタビューやグループインタビューは定性分析の代表的な手法です。インタビュー対象者に質問を投げかけ、「なぜそう思ったのか」「どのように感じたのか」と深掘りしていくことで、理由や経緯をはじめ数値では表せないユーザー心理を理解することができます。アンケートや口コミとは異なり、インタビューではユーザーと対話ができるため、回答で気になった点を深く掘り下げられるのがメリットです。ユーザーの本音を知る貴重な機会でもあるため、日ごろの業務では見えてこない新たな気づきを得ることができるでしょう。

自由回答式アンケートの結果分析

ユーザーインタビューの簡易版として、自由回答式アンケートも活用できます。「なぜそう感じたのですか?理由をご記入ください」といったように、意見や感想を自由に記入してもらうことで、選択式アンケートでは得られない情報を収集することができます。ユーザーインタビューを実行するのが期間やコスト的に難しいのであれば、自由回答式アンケートの結果分析でユーザー心理を把握するといいでしょう。

UIレビュー

ユーザーにサイトやアプリ、商材などを利用してもらい、その際の行動や様子を観察したり意見をヒアリングしたりするのがUIレビューです。コンバージョンポイントで操作に手間取ってしまったり、クリックしてほしい導線が見られていなかったりと、運用者や制作者が想定していなかった課題を浮き彫りにする分析手法になります。ユーザーの生の声を聞きながら、実際に利用している場面を観察できるため、多くの気づきを得ることができるでしょう。

SNS上の消費者の声の分析

SNS上の口コミも定性分析に役立ちます。主にBtoCの商材が対象になりますが、消費者の忖度ない意見を収集できるため、定期的にSNSで自社商材やサイトの口コミをチェックするとよいでしょう。率直な意見から課題を洗い出し、定量分析のデータと照らし合わせてその課題点を改善することで、ユーザー満足度向上につなげることができます。

定量分析と定性分析はどのように使い分ける?

定量分析と定性分析には、それぞれメリットとデメリットが存在します。定量分析だけを行った場合、現状を客観的に把握することができますが、その理由がなぜなのかを明確に理解することができません。定性分析だけを行った場合、具体的なユーザーの声や心理を把握することができますが、主観的な偏った判断を下してしまいかねません。

重要なのは、定量分析と定性分析を適切に使い分けることです。

まず、定量分析でデータを読み解き、課題に対する仮説を立てます。その仮説が正しいのか、ユーザーインタビューや自由回答式アンケートなどでユーザーの声を聞き、数値には表れないニーズや心理を把握します。この流れで分析を進めれば、マーケティングに活かせる良質な分析結果を得られるでしょう。

定量分析と定性分析の違いを正しく理解して使い分けよう

定量分析は数値データを元にした分析手法で、定性分析はユーザーの声など質的データを元にした分析手法であることを解説してきました。それぞれのメリットを補完しあい、よりよい改善施策につなげられるよう、定量分析と定性分析の違いを理解して使い分けましょう。

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定量分析とは?分析方法やメリット・デメリットを解説

定量分析

ビジネスやマーケティングでは欠かせない分析方法ともいえる定量分析。データを元に次のアクションを考えるためにも、定量分析の手法について理解しておきたいものです。

ここでは、定量分析の概要や代表的な分析手法、メリット・デメリットについて解説していきます。

定量分析とは

定量分析とは、数値データを元に分析する方法のことを意味します。サイトのPV数や離脱率、企業の売上や業績など、数値で表せるデータを多面的に分析し、状況を評価するために定量分析を用います。簡単にいうと「何が起こったのか」をデータから読み解くのが定量分析です。例えば「昨年同月のPV数は5,000PVから今年は10,000PVに。1年間でPV数が2倍に伸びた」といったことを、定量分析によって把握します。

よく似た言葉に定性分析があります。定性分析は、質的データを元に行う分析方法のことです。数値データではなく、口コミやユーザーの行動などから状況を分析・評価する方法となります。数値では表しきれないユーザーの心情を読み解き、より多角的に状況を分析するために用いられます。

定量分析

定量分析による方法

数値データを元に分析する定量分析には、どのような手法があるのでしょうか。代表的な定量分析の方法を紹介します。

定量分析

Googleアナリティクスのアクセス解析

サイトの定量分析で代表的なのが、Googleアナリティクスを用いたアクセス解析です。サイト全体やページごとのPV数やセッション数、ユーザー数、コンバージョン率などあらゆる状況がデータとして蓄積されるため、ページ単位や時期単位での比較検証が容易に行えます。

アクセス解析にて、コンバージョン率が高いにも関わらず、PV数が少ないコンテンツが発見されたとしましょう。そのコンテンツのPV数を伸ばせば、コンバージョン数増加にインパクトを与えられる可能性が大きいです。そして分析の結果を受けて、当該コンテンツへの導線を整備したり、SEOを強化したりといった対策を実行することで、サイト改善につながっていきます。定量分析はデータという根拠を元に、次の一手を打つためにも必要不可欠な分析なのです。

選択式アンケートの結果分析

選択式アンケートも定量分析の代表的な手法です。選択式アンケートとは「この商品の満足度は1~10点のうちいくつですか?」といったように、顧客に点数をつけてもらい、そのデータを分析するためのものです。店頭に設置するアンケートシートやインターネット上で行うアンケート調査など媒体を問わず、顧客の属性や満足度、興味・関心などをデータ化することで、顧客の状況や心情を分析することができます。

購入・利用した商材ごとに満足度を調査したり、どのような属性の人物が顧客となっているのかターゲットを把握したりと、分析結果はさまざまなマーケティング施策に活用できます。

ABテストのデータ分析

ランディングページやウェブ広告などでABテストを実施し、その結果を分析するのも定量分析となります。「Aパターンのほうがコンバージョン率が20%高かったため、今後はAパターンで一本化する」「コンバージョン率の低いBパターンはCTAボタンの文言が弱かったので、改善して変化を分析する」といったように、分析結果を効果改善のための根拠として活用できます。

定量分析のメリット

定量分析を行うメリットとはどのような点にあるのでしょうか。具体的に見ていきましょう。

数値データで客観的な判断ができる

定量分析では数値データを元に分析するため、客観的な判断を下せるのがメリットです。例えば、サイトリニューアルを行う場合、「反応が悪くなってきた気がするからリニューアルしてみよう」ではなく、「昨年比較でコンテンツ全体のPV数が20%ダウンしているため、UI改善とSEO強化を実施して効果改善を図ろう」と考えて実施したほうが、より効果的な施策を打てるようになります。その後の効果検証によって、さらなる改善施策を検討することも可能になります。

認識のずれが生じにくい

数値データが元になることから、関係者間での認識のずれが生じにくいのも、定量分析のメリットです。感覚だけで判断していると「ここを直したほうがいいと思う」「こちらのほうが重要じゃないか」と、それぞれの立場で意見が食い違い、何から手を付けるべきか決断できないといった事態が予測されます。一方、定量分析を軸にすれば、数値データを元にして、問題点や課題を関係者間で共有することができます。

説得力が増す

上司やクライアントに提案する場合、数値データに基づいた提案であるかそうでないかによって、説得力が大きく異なってきます。「現状の数値はこうである。この点を改善すれば、〇〇%の売上増大が見込める」といったロジックで提案を実現に持ち込むためにも、定量分析を的確に行うことが重要になります。

定量分析のデメリット

一方、定量分析にはデメリットも存在するので注意が必要です。

分析には十分な量のデータが必要

定量分析には、十分な量のデータが必要になります。3日分のアクセスデータや10人のアンケート結果だけを根拠に分析しても、偏った評価になりかねません。

例えば、Googleアナリティクスでアクセス解析する場合は、導入直後に行ってもあまり意味はありません。少なくとも1ヵ月以上、リニューアルやサイト改善を行うのであれば数か月から年単位のデータを蓄積してから分析・判断した方がよいでしょう。選択式のアンケート調査に関しても、数人程度では心もとないといえます。数百人単位でアンケートを回収できるようにする必要があります。

数値では表せない情報を見落とす可能性がある

定量分析はデータというゆるぎない事実が元になりますが、なぜその結果になったのか、数値では表せないユーザーの心情を深掘りすることが必要です。口コミやユーザー行動調査、ユーザーインタビューなどで質的データを収集し、定性分析を活用することもひとつの手です。定性分析によって、定量分析では見えてこなかった背景や心情を理解することができるようになります。 このように、定量分析と定性分析を適切に使い分け、それぞれのデメリットを補い合う形で分析を進めることが重要になります。

定量分析を理解してビジネスに活かそう

定量分析はデータや数値を元に課題を分析し、状況評価や改善施策を検討するために利用します。一方で定性分性のようにユーザー心理を把握するには不向きなので、定量分析と定性分析を活用してビジネスの課題を明らかにし、改善施策を実施するようにしましょう。

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TC Tokyo 2021 スタートアップバトル、決勝に進出する6社を発表

12月2日、3日に開催中のスタートアップとテクノロジーの祭典「TechCrunch Tokyo 2021」。なかでも毎年多くの観客に楽しまれているのが、設立3年以下、正式ローンチが1年未満のプロダクト/サービスを持つスタートアップ企業が競うピッチコンテストの「スタートアップバトル」だ。12月2日、書類選考を勝ち抜いた20社がファーストラウンドを戦い、3日の決勝に進出する6社が決定したのでお知らせしよう。

「スタートアップバトル 2021」ファイナリスト6社(50音順)

AironWorks

イスラエル国防軍8200部隊出身エンジニア開発のサイバーセキュリティシミュレーションプラットフォーム。

APTO

AI開発でボトルネックになるデータ作成作業を素早く低コスト・高品質に実施できる「harBest」を提供。

エイターリンク

マイクロ波ワイヤレス給電(WPT)によりデジタル世界を実現。

Kiva

ECの為の延長保証サービス「proteger」を運営。

HAKKI AFRICA

信用スコアリングTechを活用したアフリカの中古車マイクロファイナンス。

リージョナルフィッシュ

ゲノム編集技術を用いて水産物の品種改良を進め、スマート養殖技術を開発。

上記6社は12月3日に行われるスタートアップバトル決勝に進出。そして決勝審査員による審査のもと、最優秀賞を獲得するスタートアップが決定する。決勝は、12月3日16時より生放送する予定だ。すでにイベントは開催中だが、チケットは当日も購入可能だ。以下の特設ページよりアクセスいただきたい。

イベント特設ページ

レシピ動画「クラシル」のdely、スーパーの店頭商品を最短30分でオンデマンド配送する「クラシルデリバリー」開始

レシピ動画「クラシル」のdely、生鮮食品・日用品などスーパーの店頭商品をオンデマンド配送する「クラシルデリバリー」開始

管理栄養士監修のレシピを動画で提供するサービス「kurashiru」 (クラシル) 運営のdelyは12月1日、スーパーマーケットから商品をピッキングして最短30分で配達する「クラシルデリバリー」(Android版iOS版)の提供開始を発表した。

クラシルデリバリーは、生鮮食品から日用品まで、普段スーパーで購入する商品をオンデマンドで配送するサービス。ウェブやモバイルアプリから注文すると、指定したスーパーにおいて配達員がピッキングを行ない、指定の配送先に最短30分で届ける。ユーザーが利用しているスーパーを対象とすることから、プライベート商品を含めた「いつも買う商品」が揃っていることになるため、店頭での買い物と同様の豊富なラインナップから商品を選べるとしている。「今日の晩ごはんで使う食材が買いたい」など、「今欲しい」タイミングで配送できるという。

専用アプリ上では、スーパーでの買い物状況を把握でき、商品に関して直接コミュニケーションを取ることも可能で、ユーザーニーズに沿った対応を配達員にリクエストできる。また配達員の配達状況が把握可能となっており、いつ届くか正確に分かるため配達時間のために長時間拘束されることもない(完全非接触の受け渡しも可能)。レシピ動画「クラシル」のdely、生鮮食品・日用品などスーパーの店頭商品をオンデマンド配送する「クラシルデリバリー」開始

利用料は、商品代金のほかに送料(税込330円)とサービス料(税込198円)。商品代金が6000円以上の場合は送料が無料になる。

スタート期の配達エリアは東京都内3区(港区・渋谷区・中央区。一部地域を除く)、対応店舗はピーコックストア5店(代官山店・恵比寿南店・芝浦アイランド店・三田伊皿子店・トルナーレ日本橋浜町店)。受付時間は10:30〜19:00(土日・祝日も含む)。配達エリアと対応店舗は首都圏を中心に順次拡大予定。レシピ動画「クラシル」のdely、生鮮食品・日用品などスーパーの店頭商品をオンデマンド配送する「クラシルデリバリー」開始

スーパーマーケットが「クラシルデリバリー」を導入する場合

スーパーマーケットがクラシルデリバリーに出店(導入)する場合については、初期費用および固定費無料。商品在庫の管理ツールを含むすべてのシステム開発、スーパーマーケットの商品の写真撮影はdelyが行なう。商品のピッキング、ユーザー対応、レジでの支払い代行、配送までをクラシルデリバリーが行ない、スーパー側に配送費用の負担は発生しない。レシピ動画「クラシル」のdely、生鮮食品・日用品などスーパーの店頭商品をオンデマンド配送する「クラシルデリバリー」開始レシピ動画「クラシル」のdely、生鮮食品・日用品などスーパーの店頭商品をオンデマンド配送する「クラシルデリバリー」開始

AWSが機械学習をより簡単に拡張できるSageMakerの新機能をリリース

米国時間12月1日、AWSは毎年恒例のre:Inventカンファレンスで、機械学習(ML)モデルを構築、トレーニング、デプロイするマネージドサービスSageMakerに対する多数の新機能を発表した。Amazon(アマゾン)の機械学習担当副社長であるSwami Sivasubramanian(スワミ・シバスブラマニアン)氏は、今回の新機能は、ユーザーが組織内で機械学習を簡単に拡張できるようにすることを目的としていると述べている。

まず第一にAWSは、専門家を使って高品質のトレーニングデータセットをより迅速に提供する新しいSageMaker Ground TruthPlus(セージメイカー・グラウンド・トゥルースプラス)サービスを開始した。SageMaker Ground Truth Plusは、アクティブラーニング、事前ラベリング、機械検証のための機械学習技術などのラベリングワークフローを使用する。同社によれば、この新しいサービスはコストを最大40%削減し、ユーザーが機械学習に関する深い専門知識を持っている必要はないという。このサービスにより、ユーザーはラベリングアプリケーションを構築しなくてもトレーニングデータセットを作成できるようになる。SageMaker Ground Truth Plusは現在、Northern Virginia(バージニア北部)リージョンで利用できる。

同社はまた、ユーザーが最適なパフォーマンスとコストで機械学習モデルをデプロイするために、利用可能な最適なコンピューティングインスタンスを選択することを助ける新しいSageMaker Inference Recommender(セージメイカー・インファレンス・レコメンダー)ツールを開始した。AWSによると、このツールは適切なコンピューティングインスタンスのタイプ、インスタンスカウント、コンテナパラメーター、モデルの最適化を自動的に選択するという。Amazon SageMaker Inference Recommenderは、AWS China(AWSチャイナ)リージョンを除く、SageMakerが利用可能なすべてのリージョンで利用可能だ。

さらにAWSは、新しいSageMaker Serverless Interface(セージメイカー・サーバーレス・インターフェース)オプションのプレビューをリリースした。これによって、ユーザーは基盤となるインフラストラクチャを構成または管理しなくても、推論のための機械学習モデルを簡単にデプロイすることができる。この新しいオプションはNorthern Virginia、Ohio(オハイオ)、Oregon(オレゴン)、Ireland(アイルランド)、Tokyo(東京)、Sydney(シドニー)の各リージョンで利用可能だ。

画像クレジット:TechCrunch

AWSはまた、GPUインスタンスをより効率的に使用することで、ディープラーニングモデルのトレーニングを最大50%高速化できる新機能SageMaker Training Compiler(セージメイカー・トレーニング・コンパイラー)をリリースした。この機能は、高級言語表現からハードウェアに最適化された命令に至る、ディープラーニングモデルをカバーしている。この新機能は、Northern Virginia、Ohio、Oregon、Irelandで利用できる。

最後にAWSは、Amazon Elastic MapReduce(EMR、アマゾン・エラスティック・マップレデュース)で実行されているApache Spark(アパッチ・スパーク)ジョブを、SageMaker Studio(セージメイカー・スタジオ)ノートブックからユーザーがクリックするだけで、直接監視およびデバッグできるようになったと発表した。同社は、EMRクラスターをSageMaker Studioから直接発見、接続、作成、終了、および管理できるようになったと述べている。

「したがって、EMRとの統合が組み込まれたことで、単一のユニバーサルSageMaker Studioノートブック内から、ペタバイトスケールでインタラクティブなデータ準備と機械学習を行うことができるのです」とAWSはブログ投稿の中で説明している。

このSageMaker Studioの新機能はNorthern Virginia、Ohio、Northern California(カリフォリニア州北部)、 Oregon、 central Canada(カナダ中央)、 Frankfurt(フランクフルト)、 Ireland、 Stockholm(ストックホルム)、 Paris(パリ)、 London(ロンドン)、 Mumbai(ムンバイ)、 Seoul(ソウル)、 Singapore(シンガポール)、 Sydney(シドニー)、 Tokyo(東京)、Sao Paolo(サンパウロ)の各リージョンで利用できる。

これに関連したノートの中で、AWSは開発者が機械学習技術を学び、その技術を実験することを支援する無料サービスであるSageMaker Studio Labを立ち上げたことを発表した。また米国時間11月30日には、AWSはAmazon SageMaker Canvasと呼ばれる新しい機械学習サービスを発表した。新しいサービスによって、ユーザーはポイントアンドクリックインターフェイスを使って、機械学習予測モデルを構築できるようになる。

関連記事:AWSがノーコードのMLサービス「Amazon SageMaker Canvas」を発表

画像クレジット:AWS

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(文: Aisha Malik、翻訳:sako)

GMがポスコケミカルと合弁会社を設立、バッテリーの重要材料「正極活物質」を製造する新工場を北米に建設

General Motors(ゼネラルモーターズ)は、韓国のPOSCO Chemical(ポスコケミカル)と合弁会社を設立し、2024年までにバッテリーの正極活物質を製造する新工場を北米に建設すると発表。垂直統合型のバッテリーサプライチェーン運営への取り組みをさらに深めようとしている。

正極活物質は電気自動車用バッテリーのコストの約40%を占める重要な材料だ。Benchmark Mineral Intelligence(ベンチマーク・ミネラル・インテリジェンス)によると、正極と負極(リチウムイオン電池のもう1つの構成要素)は、その大部分が現在は中国で生産されているという。GMは今回の発表により、2025年までにバッテリー生産の大部分を北米に移すという目標に一歩近づくことになる。これは現存のバッテリーサプライチェーンと比べると、地理的な大改革を意味する。

「特にバッテリーの生産に関して、我々は自らの運命をコントロールする必要があります」と、GMの役員であるDoug Parks(ダグ・パークス)氏は、米国時間12月1日に行われた記者会見で語った。「だから我々は、独自のプラットフォームのために、北米を中心とする垂直統合戦略を追求しているのです」。

GMはすでに、LG Energy Solution(LGエナジーソリューション)との合弁事業であるUltium Cells LLC(アルティウム・セルズ)によるバッテリーセル生産や、Li-Cycle(リ・サイクル)とのバッテリーリサイクル契約など、バッテリーサプライチェーンの他の部分を積極的にコントロールしている。この新工場で生産される材料は、GMが350億ドル(約4兆円)を投じる電動化戦略基盤となる新しいニッケル・コバルト・マンガン・アルミニウム(NCMA)電池である「Ultium(アルティウム)」バッテリーのセルに直接使用される予定だ。

関連記事
GMとLG化学のバッテリー合弁会社が製造廃棄物の処理でリサイクル会社と提携
GMが3.8兆円をEV開発へ投資、従来の計画に8850億円上乗せ

同社の幹部は、工場の場所や投資額については明らかにしなかったものの、これが多額の投資であることはほぼ間違いない。なぜなら、この新工場で生産される材料は、GMがUltium Cells合弁会社の下で計画している4つのバッテリー製造施設で必要となる正極活物質の「ほとんど」を供給することになるからだ。これによって、GMは最終的に米国内で合計140ギガワット時の電池製造能力を持つことになる。

2024年までに新施設を稼働させるのであれば、この合弁会社は迅速に行動する必要があるだろう。両社によると、早ければ来年の第1四半期には立地を発表できるとのこと。

GMの垂直統合戦略の背景には、自動車から家電までさまざまな業界に影響を与え続けているチップ不足の問題がある。

「半導体の危機は、むしろ私たちが機敏性を備える必要があることを教えてくれました」と、パークス氏は語っている。

さらに同氏は、原材料の調達を含むサプライチェーンの多くを北米に移すことで、コバルト調達における人権侵害や環境への影響など、バッテリー生産におけるより厳しい現実に対処するためにも役立つと語る。

「私たちは、サプライチェーンを現在よりも改善することができると考えています。セキュリティの観点、つまり私たちが北米アプローチと呼ぶ場所的セキュリティにおいても、そして同時に、環境面においてもです」と、パークス氏は語った。

画像クレジット:GM

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

AWSが機械学習を学ぶための無料ツール「SageMaker Studio Lab」を発表、奨学制度も立ち上げ

AWSは米国時間12月1日のre:Inventカンファレンスで、SageMaker Studio Labを発表した。デベロッパーは、この無料サービスを利用して機械学習の技術を学び、実験をすることができる。Studio Labはユーザーに、最初に必要な基礎をすべて、JupyterLab IDE、CPU上とGPU上のモデルの訓練、そして15GBの永続的ストレージを提供する

またAmazonは同時に、AWS AI & ML Scholarship Program(AIとMLの奨学事業)を立ち上げた。1000万ドル(約11億3000万円)の奨学金をAmazonが提供し、授業はIntelとUdacityの協同で行われる。それにより2000名の生徒がUdacity Nanodegree(得られる奨学金をもらい、またAmazonとIntelの社員たちがメンター役を引き受ける。

AWSの機械学習担当副社長であるSwami Sivasubramanian(スワミ・シバスブラマニアン)氏は次のように述べている。「本日発表した2つの企画は、機械学習を学ぶための教育機会を大きく開き、この技術に関心のある人なら誰でも勉強できるようになります。機械学習はこの世代にとって、最高に重要な変革的技術の1つです。この技術のポテンシャルを全開にできれば、世界の困難な問題の一部も解決できます。そのためには、あらゆるバックグラウンドの体験知識と人生経験を持つ、最良の心の持ち主たちに参入して欲しい。私たちはこの奨学制度によって多様な未来のワークフォースに閃きを与え、心を動かしていただきたい。多くの人の機械学習の開始を妨げていた費用という壁は壊れるでしょう」。

画像クレジット:AWS

Studio Labで勉強を始めるためには、登録をして無料のアカウントを取得しなければならい(2000名という制限がある)。ただし、アクセスのためのその他の要件はまだ不明だ。

AWSのAntje Barth(アンティエ・バース)氏が、発表で次のように述べている。「AWSでの私たちのミッションは、機械学習を誰にでもアクセスできるものにすることです。過去数年間のいろいろな会話から、MLの初心者が直面する壁がわかってきました。現在のMLの環境は初心者にとって難しすぎるものが多く、また制約が多くて現代的なMLの実験をサポートできません。また初心者たちは、今すぐにでも勉強を始めたいと思っており、インフラストラクチャや、サービスの構成、予算超過を防ぐための警告的請求などと関わりたくありません。登録の際に要求される請求やクレジットカード関連の情報提示もまた、険しい壁の1つです」。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)

AWSがチャットボット設計の作業時間を大幅短縮できる新機能を発表

ラスベガスで米国時間12月1日に開催されたAWS re:Inventにおいて、AWSは自動化によってチャットボットのトレーニングとデザインのプロセスを簡略化する新機能、Amazon Lex自動化チャットボットデザイナーのプレビュー版を発表した。

Amazon AIの副社長Swami Sivasubramanian(スワミ・シバスブラマニアン)氏は、同日のAIと機械学習のキーノートで「数週間かかっていたボットの設計を数時間に短縮する新機能、Amazon Lex自動化チャットボットデザイナーを発表できることをうれしく思います」と述べた。

これは、深層学習技術を用いた高度な自然言語理解を活用することで実現している。実際、開発者は過去の通話トランスクリプトを使って設計された基礎的なチャットボットを、わずか数クリックで作成できる、とシバスブラマニアン氏は語った。

「Amazon Lexの自動化されたチャットボットデザイナーは、通常、数時間で1万行のトランスクリプトを分析し、『新しい請求をする』や『請求状況を確認する』などの意図を特定することができます。これらの意図がしっかりと分離されていて、重複していないことを確認してくれるので、試行錯誤する必要がありません」。

この自動化がなければ、非常に手作業的で面倒な開発者の仕事になってしまう、と同氏は指摘する。「チャットボットの組織設計は非常に複雑で、手作業であり、エラーが発生しやすいものです。話し言葉のニュアンスや人間同士のやりとりを理解する必要があり、このような特別な専門知識がないと、開発者はよくあるユーザーの要望や、この問題を解決するために必要な情報などを見つけるために、過去の通話トランスクリプトをすべて念入りに調べるのに何百時間も費やすことになります」。

AIの一般的なユースケースを考えると、確かにチャットボットが思い浮かぶ。新しいコンピューターの注文方法や、生まれたばかりの子どもを会社の健康保険に加入させる方法などの質問に答えるといった、社内用に設計されている場合もあれば、重要な情報を収集して簡単な質問に答え、複雑な質問は人間のカスタマーサービス担当者につなげる顧客サービスのフロントエンドとして機能する場合もある。

より精度の高いチャットボットを簡単に作れるようにするために、多くのスタートアップが取り組んでいるが、Amazonのような企業にとっては、顧客が他のAIや機械学習プロジェクトと合うプラットフォーム上のソリューションを求めているかもしれず、敷居の低いものとなっている。

Amazon Lexの自動化されたチャットビルダーは、本日からプレビューで利用できる。開発者は、プレビュー段階ではこの機能を無料で使用することができるが、一般提供が始まると、ツールがトランスクリプトを分析して意図を特定するのにかかる時間に応じて課金される。

画像クレジット:Amazon

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(文:Ron Miller、翻訳:Nariko Mizoguchi

AWSのデータベース移行サービス「Fleet Advisor」はDB移転作業を数週間から数時間に短縮

2年前のAWS re:Inventで、そのときAWSのCEOだったAndy Jassy(アンディ・ジャシー)氏が、クラウドへの移行のペースが遅いのにはうんざりとぶちまけ、移行をもっと早くする方法を見つけたいと語った。ところが新CEO、Adam Selipsky(アダム・セリプスキー)氏は米国時間11月30日の開会のキーノートで、その移行がまだ相当に遅く、現時点でクラウドに移行したワークロードは全体の5〜15%にすぎないと述べた。

ペースが遅い原因の一部は、クラウドへ移行すればいいことはわかっていても、データをオンプレミスからクラウドへ引っ越す作業が大変すぎることだ。しかもそれはデータの物理的な移動であるだけでなく、データをオンプレミスのレガシーなデータベースから、クラウド上の最新データベースへ構成し直さなければならないためだ。

複数のタイプのデータベースを使っている企業は、クラウドへの移行のためにそれらに完全にマッチした正しいデータベースを見つけることが、これまた大変だ。そこで、そのような問題を熟知しているAmazonは、顧客のクラウドへの移行をもっと簡単にしたいと考えた。

米国時間12月1日、同社が導入したAWS Database Migration Service(DMS) Fleet Advisorはそのためのツールで、データのクラウドへの移転を容易かつ迅速にし、それを正しいデータベースサービスにマッチさせる。

Amazon AIの副社長Swami Sivasubramanian(スワミ・シバスブラマニアン)氏は、12月1日のAIと機械学習に関するキーノートで次のように語っている。「DMS Fleet Advisorは、あなたのオンプレミスのデータベースとアナリティクスサービスの内容を、オンプレミスからAmazon S3へのデータのストリーミングによって自動的に構築します。そしてそこから先は、私たちの仕事になります。私たちはデータを分析、AWS Datastoreに合った大きさにマッチさせ、それから現状に合ったマイグレーションプランを提供します。これまで数週間から数カ月かかったこの作業が、数時間で終わります」。

シバスブラマニアン氏が指摘するのは、このアプローチが速いだけでなく、データの移動をサードパーティのコンサルタントに頼ることがないため安価でもあることだ。「これによりデータインフラストラクチャのモダナイズが極めて容易になり、目的に適った強力なリレーショナルデータベースが得られます」と氏は語った。

画像クレジット:AWS

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(文:Ron Miller、翻訳:Hiroshi Iwatani)

【コラム】「本を売ることと何の関係があるのですか?」その頃、誰もAWSの価値をわかっていなかった

米国時間11月30日午前、Adam Selipsky(アダム・セリプスキー)は2021年にAndy Jassy(アンディ・ジャシー)氏からCEOを引き継いで以来、初めてAWS re:Inventカンファレンスの基調講演を行った。重責をともなう任務だったが、それはセリプスキー氏がAWSチームをまったく知らなかったという意味ではない。事実、彼はごく初期からこの部門に関わり、ジャシー氏を助けてAWSを巨大ビジネスに育てた後、2016年に退社してTableau(タブロー)のCEOになった。

初日は歴史を学ぶことから始めたが、背景を知るために誰か頼る必要はなかった。なにしろかつてシアトルでウェブサービスを売るという得体のしれないアイデアの扉を開いた時、彼はそこにいたのだから。

セリプスキー氏が初期の潜在顧客にクラウドインフラストラクチャーのコンセプトのプレゼンテーションをした時、誰も理解できなかった。「これが本を売ること何の関係があるのですか?」と繰り返し聞かれた。

なんと答えたのかを同氏は明かさなかったが、私の予想は「何の関係もありません。すべてに関係があるのです」だ。数年前、Amazon CTOのWerner Vogels(ワーナー・ボーゲルズ)氏と一緒の講演で、セリプスキー氏は似たような話をした。当時同氏は、Amazonが何かを売ることを目的にしたことはないといった。目的は大規模なウェブビジネスを構築することだ。

現在のクラウドインフラストラクチャーベンダーのトップ3、Amazon、Microsoft(マイクロソフト)、Google(グーグル)を見てみると、いずれもビジネスを大規模に展開することが非常に得意であり、データセンターの運営が主要な位置を占めている。今振り返れば、ブックセラーがインフラストラクチャー・サービスを売るアイデアを思いつくことは、ほとんど論理的に思えるが、もちろん当時はそうではなかった。

2005年、クラウドとは何かを本当にわかっている人はいなかったし、いたとしてもそれは広く理解されているコンセプトではなかった。私が初めてこの用語を聞いたのは、ボストンでWeb 2.0カンファレンスが行われた2008年頃だった。そこでは、Amazon、GoogleとSalesforce(セールスフォース)の担当者が、クラウドは何であるか、なぜ重要なのかを話していた。

多くのIT関係者がマイクの前に並んで質問とコメントを浴びせ、反発を露にしていたことを覚えている。彼らに会社のデータを本屋に預けるつもりがなかったことは間違いない。そうするまでは。

セリプスキー氏自身でさえ、参加した当初は完全には理解していなかった。最近Bloomberg(ブルームバーグ)のEmily Chang(エミリー・チャン)氏のインタビューで彼はこう話した。「受けた電話はこんな風でした、『このプロジェクトはAmazonの根幹を引っ張り出して、世間にさらけ出すことです』。そしてそれは興味をそそりましたが、一体なんのことなのか完全にはわかっていなかったことを白状します」。

アンディ・ジャシー氏はアイデアの起源について2016年のTechCrunch記事で説明している。それは2003年の幹部たちによる社外でのブレインストームミーティングのときだった。

ジャシー氏はこう振り返る。仕事を進めていくつれ、チームは自分たちがコンピュート(計算)、ストレージ、データベースなどのインフラストラクチャーサービスの運用がかなり得意になっていることに気づいた。さらに重要なのは、信頼性の高い、スケール可能でコスト効果の高いデータセンターを運営することに関する高いスキルを、彼らが必要に迫られて身に着けていたことだった。Amazonのような薄利のビジネスでは、できる限り無駄を減らし効率を上げる必要があった。

その時だった。完全に言葉にすることさえなく、後にAWSとなるアイデアをみんなで練り始め、デベロッパーにインフラストラクチャー・サービスを提供する新ビジネスを始めたらどうだろうかと考え始めた。

そしてついに、彼らは2005年にセリプスキー氏を採用する時に説明したことを成し遂げた。書籍販売ウェブサイトの中心部をさらけ出し、顧客に販売した。それは本を売ることとはあまり関係なかったが、すべてに関係があった。そして今そのアイデアは600億ドル(約6兆7840億円)のビジネスになっている。

画像クレジット:Amazon

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(文:Ron Miller、翻訳:Nob Takahashi / facebook