コンバージョンとは?基本的な考え方や種類、具体例から改善施策まで紹介!

コンバージョン

「コンバージョンの定義が、いまいちよくわからない…」

「コンバージョンをどう活用すれば、売り上げが増やせるかイメージできない…」

と悩むことはありませんか?

コンバージョンは、改善していくことで、売り上げや商談数アップなどにつながる重要な指標です。ただし、コンバージョンにはさまざまな種類があり、施策によって何をコンバージョンに設定すべきかも変わります。

そこでこの記事では

  • コンバージョンの基本的な考え方や種類
  • コンバージョン数とコンバージョン率の違い
  • コンバージョンの分析方法
  • コンバージョン数の改善方法

など、コンバージョンについてまとめて解説します。

コンバージョンとは?基本的な考え方や種類を紹介!

まずは、コンバージョンの基本的な考え方や定義、種類などについて解説します。

コンバージョンとは?

コンバージョンとは、簡単にいうと「成果」を表す指標の総称です。ウェブにおけるコンバージョンの具体例としては、以下のようなものがあります。

  • 問い合わせ
  • 資料請求(資料ダウンロード)
  • メールマガジンの登録
  • ウェビナーへの申し込み
  • 商品の購入/商談の成立

間接的に商品の購入やサービスの導入をアシストするコンバージョン(問い合わせ、資料請求など)もあれば、ダイレクトに商品の購入やサービスの導入が成立することをコンバージョンとする場合もあります。どちらも結果的には利益に直結するため、コンバージョン数を上げていくことがとても重要です。

コンバージョンの考え方・種類

コンバージョンの考え方や種類も複数あります。例えば、コンバージョンまでの過程によって呼び方が違います。

  • マイクロコンバージョン:入力フォームや購入が完了する直前まで
  • マクロコンバージョン:申し込み完了や購入完了まで
  • 直接コンバージョン:広告などから流入した利用者が一度も離脱せず購入したとき
  • 間接コンバージョン:一度訪れた利用者が離脱し、再度訪問して購入したとき

コンバージョンといってもさまざまな考え方や種類があるため、どの地点をコンバージョンとするか認識をそろえておくことが非常に重要です。

コンバージョンポイントとは?

コンバージョンには、問い合わせや商品の購入などといった「最終的なゴール(成果)」に至るまでの間に、いくつかポイントがあります。例えば、BtoB向けサービスを扱っている企業の例を紹介すると以下です。

  1. 記事の中でホワイトペーパーのダウンロードを誘導する→ホワイトペーパーのダウンロードページへ誘導した数が、CV数
  2. 資料ダウンロードページでフォームを入力してもらう→離脱せず、フォームを入力完了した数がCV数
  3. 企業の情報をもとに、メールや電話などで顧客と接点を持つ→電話が成功した数、メールの開封数などがCV数
  4. 顧客が自社商品・サービスに興味を持ち、自社に問い合わせる→問い合わせ数が、CV数

このように、コンバージョンに至るまでの道のりがいくつもあります。

問い合わせや商品の購入などといった最終的なゴール(成果)の数を上げたい場合は、それぞれのコンバージョンポイントを改善することが重要です。

コンバージョン数とコンバージョン率の違い

コンバージョンに関連する言葉には、「コンバージョン数」や「コンバージョン率」があります。コンバージョンの意味をより深く理解するために、ここからは具体的な例を元に、コンバージョン数とコンバージョン率について解説します。

コンバージョン数とは?

コンバージョン数とは、名前の通りコンバージョンに至った「数」のことを指します。資料のダウンロードをコンバージョンとしていた場合は、実際に資料がダウンロードされた数がコンバージョン数になります。

例えば、自社メディアの記事に添付されている資料が月間で20回ダウンロードされたとしたら、その月のコンバージョン数は「20」となります。

コンバージョン数を増やす方法は、以下の5つです。

1.トラフィックを増やす

トラフィック(流入数)を増やして、コンバージョン数を改善する方法です。100ユーザーのうち10件が問い合わせに至っているとしたら、その数字を200ユーザーに増やすことで問い合わせに至る件数も比例して増える可能性が高いからです。

2.導線を強化する

「資料ダウンロードのボタン設置数を増やす」「問い合わせボタンの位置を適正化する」など、コンバージョンをアシストする導線の強化を行う方法です。

3.LP(ランディングページ)を改善する

ページに集まったユーザーを、コンバージョンにつなげるための改善をする施策です。例えば訪問しているユーザーのデータを確認し、ペルソナ(想定しているターゲット)がずれていないか確認して改善する方法があります。

4.入力フォームを改善する

問い合わせをしたいと感じたユーザーの中には、フォームの入力で離脱するケースが一定数あります。「項目を減らす」「内容をシンプルにする」など、入力フォームを改善してコンバージョン数を上げる方法です。

5.インサイドセールスを強化する

インサイドセールスとは、顧客と接点を持ち、見込み客を商談につなげるための施策です。問い合わせや資料請求などで獲得したメールアドレス・電話番号を活用し、メールや電話などで顧客と接点を持って商談(最終的なコンバージョン)につなげます。例えば、資料請求の1時間後に、電話でアプローチをかけるといった方法があります。

コンバージョン率とは?

コンバージョン率は、ウェブサイトに訪れたユーザーの総数(セッション数)に対して、コンバージョンした「割合」のことを指します。そのため、コンバージョン率は「コンバージョン数 ÷ セッション数 × 100」で算出できます。

例えば、毎月1,000人のユーザーが閲覧している記事経由で、20件の問い合わせがあった場合のコンバージョン率は「2%」ということになります。

コンバージョン率が低い原因は、以下の5つが考えられます。

【原因1】ユーザー目線が足りていない

 例)問い合わせフォームの項目が多くて入力に手間がかかる

【原因2】ターゲティングが機能していない

 例)50代女性に向けた商品を、10代男性向けに配信している

【原因3】訴求方法がミスマッチ

 例)10代に向けて「老後の対策を!」と訴求している

【原因4】市場分析が足りていない

 例)ニーズのない商品で勝負している

【原因5】データを元にPDCAを回せていない

 例)データから見える課題を具体的な改善策に落とし込めていない

上記が原因で、セッション数が確保できていてもコンバージョンにつながりづらくなります。原因をしっかり突き止めて、対策をとることが重要です。

コンバージョンの分析方法

コンバージョン数やコンバージョン率の改善には、コンバージョンの分析が不可欠です。「分析」と聞くと、少し難しそうに感じる方もいらっしゃると思いますので、その方法についてご紹介させてください。

コンバージョンの分析方法は、コンバージョンを何に設定したかによって変わります。例えば、資料ダウンロードをコンバージョンと設定した場合、分析する項目は以下です。

トラフィック(一定期間に訪れたユーザー数)

資料ダウンロードページのトラフィックを確認することで、コンバージョン数とあわせて「コンバージョン率」が計算できます。コンバージョン率がわかれば、改善すべきポイントを分析しやすくなります。

ダウンロードページへの遷移数

遷移数を把握することで、導線に問題がないか確認できます。遷移率が良くないページがあれば、ダウンロードへ誘導するボタンを追加したり、訴求文を見直したりすることでコンバージョン率が上がる可能性があります。

資料ダウンロード数

ダウンロードページへの遷移数とダウンロード数の差異を確認すれば、フォームの入力時点で取りこぼしがどれくらい発生しているのかわかります。入力フォームの改善をすべきかの判断が早急にできるのでおすすめです。

コンバージョン数は施策ごとの改善が重要

コンバージョンは売上アップにつながる重要な指標です。

だからこそ、コンバージョン数やコンバージョン率が低い場合は、原因を分析し、改善する必要があります。ただ、課題に対する改善のアプローチは複数あります。ここでは、3つに分類して、コンバージョン数の改善方法をご紹介します。

  • SEO経由でコンバージョン数を改善する方法
  • 広告経由でコンバージョン数を改善する方法
  • インサイドセールス経由でコンバージョン数を改善する方法

SEO経由でコンバージョン数を改善する方法

まずは、SEO経由でコンバージョン数を改善する方法です。SEOとは、Googleといった検索エンジンから自社メディアへの検索流入を増やす施策で、コンバージョン数を改善する方法は、大きく2つあります。

  1. 既存記事のリライトや新記事の執筆からトラフィックを増やす
  2. 既存記事のコンバージョンにつながる導線を強化する

「SEO記事から問い合わせページへの遷移率は高いけど、問い合わせ数が少ない」場合は、SEO記事から問い合わせページへの導線は問題ありません。しかし、記事を読んでくれるユーザー数を増やす施策は必要です。既存記事をリライトや、トラフィックが集中する新規記事の執筆などが有効となります。

一方で、「SEO記事に訪れているユーザー数は多いけど、問い合わせページに遷移しているユーザー数が少ない」場合は、問い合わせページへの導線を強化する必要があります。例えば、「ユーザー数が多いページに、問い合わせページにつながるボタンやバナーを追加する」などです。

上記のような改善を行うことで、コンバージョン数が上がりやすくなるでしょう。

広告経由でコンバージョン数を改善する方法

次に紹介するのは、広告経由でコンバージョン数を改善する方法です。広告でのコンバージョンポイントは、以下です。

  • LPに遷移するボタンのクリック数
  • LP内の申し込みボタンのクリック数

これらのコンバージョンを改善する場合は、以下の方法があります。

  • ヒートマップを活用し、ユーザーが離脱しているポイントを改善する
  • 現状のターゲットが正しいか見直す
  • 申し込みボタンを適切な位置に配置する

広告経由でのコンバージョン改善には、特にターゲットの選定が重要です。まずは現状のターゲットが正しいのか分析してから改善することをおすすめします。

インサイドセールス経由でコンバージョン数を改善する方法

インサイドセールス経由でコンバージョン数を改善する方法です。インサイドセールスとは、フィールドセールスのように先方を訪問する営業ではなく、すでに接点のある見込み顧客に対してメールや電話などを介して商談につなげる営業方法のことです。

最終的なコンバージョンの指標としては、

  • 商談のアポイントメント獲得
  • フィールドセールス担当へユーザーの引き渡し

などがありますが、コンバージョンポイントはさらに細分化が可能です。

<インサイドセールスのコンバージョンポイントの例>

  • メールの開封
  • メール内リンクのクリック数
  • 電話の受電

上記を確認し、改善を進めましょう。例えばメールの開封率が悪かった場合は、「クリックされやすいタイトル案」を複数考えてみるなどです。

このとき、なるべく条件をそろえてテストしてみることをおすすめします。

  • 同じ曜日/時間に送る
  • 類似内容を複数用意してテストを行い、大幅に内容を変えない
  • 送付対象のユーザー層をなるべくそろえる

など、条件をある程度そろえることで、「クリックされやすいタイトル」が分析しやすくなります。

コンバージョン率を改善すると、コンバージョン数も増える

コンバージョン数だけでなく、コンバージョン率に目を向けることも重要です。なぜなら改善施策を実施した後の成果が、大きく変わってくるからです。例えば、以下のように複数の施策を進めており、コンバージョン数を改善しようとしたとします。

施策
流入数
コンバージョン数
施策A
500
10
施策B
100
1

コンバージョン数だけみると施策Cが最も高くなっていますが、改善すべき施策は施策Cなのでしょうか。次に、コンバージョン率を追加した表を見てみましょう。

施策
流入数
コンバージョン数
コンバージョン率
施策A
500
10
2%
施策B
100
1
1%
施策C
1,000
12
1.2%

コンバージョン率を見ると、施策1が最も高くなっています。仮に流入数を改善し、すべて1,000の流入数となった場合を比較してみましょう。

施策
流入数
コンバージョン数
コンバージョン率
施策A
1,000
20
2%
施策B
1,000
2
1%
施策C
1,000
12
1.2%

施策Cよりも、施策Aのほうがコンバージョン数は多くなっています。このように、コンバージョン率を確認すると、施策の成果を判断しやすくなります。どの施策を改善すべきか判断しやすくなるので、コンバージョン率を確認することも重要です。

コンバージョンは正しく理解することが重要

何を成果とするかによって、コンバージョンの指標や、改善方法が大きく変わります。重要なのは、「正確にデータを分析し、何を改善すれば成果が出るのか」分析し、戦略を練っていきましょう。

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オウンドメディアの意味とは?初心者にもわかりやすく解説

オウンドメディア 意味

オウンドメディアとは、自社で保有するメディアのことをいいます。

ここでは、「オウンドメディア」という言葉の意味、オウンドメディア運営を行うメリット、ほかのメディアとの違いについて解説していきます。

オウンドメディアとは?

オウンドメディアとは、自社で保有するメディアのこと。オウンド(owned)とは「所有する」ということを意味します。メディア(media)は「媒体」という意味です。

オウンドメディア 意味

企業が所有するサービスサイトやブログといったものが、オウンドメディアに該当します。広義には、ECサイトやSNSアカウント、紙メディア(カタログ、パンフレット)などもオウンドメディアとされます。日本では、企業が運営するウェブメディアをオウンドメディアと呼ぶことが一般的です。

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オウンドメディアの特長は?

ここからは企業が運営するウェブメディアに絞って、オウンドメディアの特長を解説していきます。自分たちの思い通りに情報を発信できるのが、オウンドメディアの特長です。

オウンドメディアは、良質なコンテンツを発信し続けることで、見込み顧客のリードを獲得し、売上やブランディングにつなげていきます。そのため、即効性には乏しく、中長期的に粘り強く運営していく必要があります。

一方で、オウンドメディアでは、自社の戦略に合わせた情報を柔軟に発信できます。自社で情報をコントロールできるため、自社製品のプロモーションやブランディングなど、長期的なマーケティングが行いやすいといえるでしょう。

トリプルメディアとは?

オウンドメディアに関連して出てくる言葉で「トリプルメディア」というものがあります。トリプルメディアとは、消費者が接触するメディアを「オウンドメディア」「アーンドメディア」「ペイドメディア」の3つに分類した総称です。トリプルメディアのアーンドメディア、ペイドメディアについて、詳細を確認していきましょう。

オウンドメディア 意味

アーンドメディアとは?

アーンドメディアとは、SNSなど第三者であるユーザーや消費者自身が情報発信するメディアのこと。「アーンド(earned)」とは「信用や情報を獲得する」ということを意味します。

例えば、インフルエンサーがTwitterやInstagramなどのSNSで商品を勧めた場合、企業が直接発信した情報ではないので、消費者は「信頼できる情報だ」ととらえやすいです。企業が情報を操作できないというデメリットはありますが、操作できないからこそ、本音が書かれていると消費者は判断します。

アーンドメディアの目的は、消費者に商品を直接的に売り込むことではなく、メディアを利用しているユーザーから、自社や自社の商品・サービスに対する信用や評価を得ることです。もちろん、アーンドメディアに取り上げられるために、第三者の評価を得ようとしても、結果につながるとは限りません。その代わり、一度取り上げられれば、第三者が積極的に情報を拡散してくれることもアーンドメディアの魅力です。

ペイドメディアとは?

ペイドメディアとは、広告費を支払って出稿できるメディアのことです。「ペイド(paid)」とは「支払う」ということを意味します。テレビCM、新聞広告やリスティング広告など、有料で広告出稿ができるメディアがペイドメディアになります。

テレビCMなどのマス広告、リスティング広告などのインターネット広告では不特定多数に幅広く自社や自社の商品・サービスをPRできます。そのため、既存顧客だけではなく、潜在顧客にもアプローチできるメリットがあります。

また、ペイドメディアでは広告主が広告内容を決めるので、広告ポリシーを遵守さえすれば、基本的には思い通りの情報発信が可能です。ただし、消費者はあくまで「企業が出した広告」としてとらえるため、情報の受け取り方は慎重になります。それでいて費用もそれなりにかかるのは、ペイドメディアのデメリットといえるでしょう。

シェアードメディアとは?

近年では、オウンドメディア、アーンドメディア、ペイドメディアのトリプルメディアに、シェアードメディアを加えた「PESOモデル」または「PESOメディア」という考え方が広まっています。PESOはPaid・Earned・Shared・Ownedの頭文字を取っています。

シェアードメディアとは、消費者による口コミやSNSでの投稿など、第三者がシェアするメディアのことをいいます。「シェアード(shared)」とは「共有する」ということを意味します。

もともとシェアードメディアは、アーンドメディアに含まれていましたが、消費者の口コミの影響力が強くなったため、シェアードメディアと区別して使われるようになりました。発信者が消費者の場合は、シェアードメディアに分類され、報道などのパブリシティの場合は、アーンドメディアに分類されます。

オウンドメディアならではの強みとは?

ここでは、オウンドメディアならではの強みを解説していきます。

顧客接点をもてる

オウンドメディアを訪れるユーザーは、自分で興味を持ってサイトを閲覧したり、すでに自社と一定のつながりがあったりする人が中心です。ターゲットに沿ったユーザーがオウンドメディアに訪れてくれることで、質の高いマーケティングを効果的に行えます。

ユーザーにとって必要な情報や興味がかきたてるコンテンツを用意し続けることで、親近感も増し、ユーザーとのコミュニケーションも自然と深まっていきます。ユーザーに愛されるコンテンツを発信して蓄積していくことで、顧客接点のあるオウンドメディアを作っていきましょう。

売上の貢献につながる

オウンドメディアのコンテンツにより「顧客ロイヤリティ(信頼や愛着)」が高まると、売り込みや広告にかかるコストを削減することができます。オウンドメディアは広告に依存した集客方法ではないので、広告費を大きく下げることができます。

また、自社のファンになってもらうことで、他社と差別化し、市場の価格競争を避けることができます。オウンドメディアによりユーザーとの関係を深めることで、広告に頼らない継続的な売上が見込めるようになるでしょう。

ブランディング効果をもたらす

オウンドメディアに有益な情報を掲載し、蓄積していくことで、ユーザーは、そのサイトを信頼するようになります。そして「自身のニーズを満たしてくれる居心地の良いサイトだ」と認識してくれるようになります。

ユーザーのニーズを満たすなかで、顧客ロイヤリティが高まり、オウンドメディアに対するブランド価値も向上します。オウンドメディアは、自社がユーザーにとって特別な存在になるためのブランディング効果に優れているといえるでしょう。

オウンドメディアを活用しよう

オウンドメディアをうまく活用すれば、顧客のロイヤリティを高め、企業のブランド価値を上昇させることができます。しっかりと顧客ニーズを把握し、継続的な情報発信を行いましょう。

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テレアポは時代遅れ?これからのビジネスにおける効果的な使い方とは

テレアポ 時代遅れ

「テレアポは時代遅れ」と感じている方は多いのではないでしょうか。たしかに電話での営業は、ノルマ達成やガチャ切りなどといった古いイメージがありますから、時代遅れと感じても無理はないかもしれません。

本記事では、テレアポが時代遅れと感じられる理由や、時代に合わせて活用する方法について解説します。テレアポを導入したい方や、テレアポの負担を軽減したい方は、ぜひ参考にしてください。

「テレアポは時代遅れ」といわれる4つの理由

テレアポが時代遅れといわれる理由については、下記が考えられます。ひとつずつ解説していきましょう。

テレアポ 時代遅れ

理由1 インターネットで情報収集できるようになった

テレアポが時代遅れと感じるのは、インターネットで情報収集ができるようになったことが大きな理由といえるでしょう。現代では欲しい商品やサービスがあれば、ユーザー自身がいつでもインターネットで検索できます。そのため、わざわざ企業側から電話で提案する必要性が薄れてしまっているのです。

理由2 情報の伝達手段としてメールやSNSが発達した

インターネットの発達により情報収集が容易になっただけでなく、その伝達手段も多様化してきました。特に個人間においては電話よりメールやSNSなどの連絡手段が一般化している傾向にあり、電話を嫌がる人もいます。電話でのコミュニケーション自体が減ったことから、テレアポも時代遅れと思われる可能性があるのでしょう。

理由3 クレームやノルマによる負担が大きい

テレアポが時代遅れといわれるのは、その働き方も要因のひとつです。電話営業を不快に感じる人も一定数存在し、なかには電話営業自体を一切取り次がない企業もあります。そのためアポインターの方はガチャ切りやクレームなど、冷たい対応を受けることも多いのではないでしょうか。

加えて営業である以上、会社側から架電数・アポ獲得数などのノルマを課せられることもあります。アポインターの精神的な負担が大きい業務であることも、その手法自体が時代遅れだとイメージされる理由のひとつでしょう。

理由4 アポの獲得率や商談の成約率が低い傾向にある

テレアポは成果が出にくい印象があることも、敬遠される理由のひとつといえるかもしれません。アポイントの際、リストアップされた企業や個人にアプローチしますが、相手が商材やサービスに興味がないケースも多くあります。そのため何十回も電話をかけてようやくアポが取れ、さらに成約まで至るのは一握り、ということばかりです。

今の時代でもテレアポが効果的な4つの理由

テレアポが時代遅れと感じる人が一定数いたとしても、テレアポは今でも多くの企業に取り入れられている営業手法です。その理由はなぜでしょうか。主に以下4つの理由が考えられますので、順番に解説していきます。

テレアポ 時代遅れ

理由1 企業が自発的にアプローチできる

テレアポは、企業が自ら好きなタイミングで自発的に相手にアプローチできる営業手法です。例えば、リリースしたばかりでまだ世間に認知されていないようなサービスは、お客様からの問い合わせを期待することができません。またサービス自体を知っていたとしても、そのサービスが必要という課題認識もできていないことがあります。

そこで、テレアポをすることで自社商材やサービスを知ってもらい、「実は必要かも」といった潜在的なニーズを引き出すことができます。つまり、テレアポは相手に気づきを与える第一歩となるアクションなのです。

理由2 直接相手と話ができる

相手と直接話しができるのもテレアポのメリットのひとつです。メールやSNSとの大きな違いは、会話をすることでです。直接の会話は、細かい情報収集や温度感の把握がしやすくなることでしょう。相手が乗り気であればすぐにでも提案したほうが良いですし、逆にあまり興味がなさそうであれば手早く終わらせるなどの対応も可能になります。その場に合わせた柔軟な対応が取れるのは、会話のなかでしかできません。メールやSNSでのやりとりだけでは難しいでしょう。

理由3 集中的にアポ数を増やせる

テレアポは短時間で多くの件数をこなし、集中的にアポ数を増やすことができます。電話と架電リストさえあれば場所を選ばず、さらに「YES/NO」の判断をその場でもらうこともできます。結果がすぐにわかるので、「来週のアポを3件増やしたい」といった目標も設定しやすくなるでしょう。

電話での会話は、飛び込み営業やメールのやりとりのように時間がかからず、アポを獲得するには最も効率的な方法といえるのです。

理由4 インターネットに慣れない層には電話が有効である

インターネットが発達したとはいえ、慣れていない高齢の方もいらっしゃいます。また、慣れていたとしても「より詳細に話を聞きたい」というケースもあるでしょう。そういったニーズをもつ層には、電話でのアプローチは非常に効果的です。テレアポができる体制を整えておくことで、幅広い顧客層に対応が可能となリます。

テレアポはウェブマーケティングとの併用がおすすめ

これまで述べてきたとおり、テレアポは現在でも有効な手段といえます。しかし、前述した理由からテレアポのみで新規顧客を獲得していくのは時代遅れになっていく可能性が高いでしょう。実際、テレアポのみのアプローチは「商材に興味のない可能性が高い相手に電話をかけ続ける」という非効率かつ負担の大きい仕事です。そのためどうしても精神論・根性論になってしまい、古臭いと捉えられてしまいます。

このようなデメリットを解消するには、テレアポとウェブマーケティングとの併用がおすすめです。次に、テレアポとウェブマーケティングの併用方法と併用すべき理由について解説します。

テレアポとウェブマーケティングの併用方法

テレアポとウェブマーケティングの併用方法は、「ウェブマーケティングで得たリストにテレアポを行う」という手法です。具体的には、検索エンジンでの対策やウェブ広告、ウェビナーなどを通じて自社のウェブサイトにユーザーを集め、顧客側から問い合わせや資料のダウンロードをしてもらいます。

テレアポ 時代遅れ

テレアポとウェブマーケティングを併用した場合のフローの例が下記になります。

例:「店舗向けクラウド予約管理システム」の場合のフロー

  • 検索エンジンで「店舗用 予約管理システム」や「ウェブ 予約管理システム おすすめ」などのワードで検索しているユーザーを自社サイトに誘導
  • そこでユーザーに有益なコンテンツの提供や自社商材のPRを行い、資料請求や問い合わせなどをしてもらう
  • フォームから得た情報をもとにテレアポを行い、商談につなげていく

以上のような流れであれば、自社に興味があったり、サービスと親和性が高かったりするリストに対して有効なテレアポを行うことができます。

なぜウェブマーケティングとの併用がおすすめなのか?

テレアポとウェブマーケティングを併用するべき一番の理由は「質の良いユーザー(顧客)リストを獲得できること」です。ユーザーは過去に自社サイトへ訪問し問い合わせや資料請求をしているため、すでに自社を認知し比較的興味を持っている状態からスタートできます。

1日の架電限度数の上限があるテレアポの特性上、成約につながりやすい相手から優先的にアプローチすることがテレアポには求められます。興味がない相手にばかり連絡していては、いつまで経っても成約ばかりか商談もできない、といった状況になりかねません。

さらにウェブマーケティングとの併用によって、以下のようなメリットも考えられます。

  • 興味のある相手に電話をかけるため、アポインターの心理的負担が軽減される
  • アポインターの稼働時間外でも顧客から問い合わせができる
  • リスト獲得、精査の手間が軽減される
  • 商材の認知拡大ができる
  • 稼働人員がいなくなった際に備えられる

このように、テレアポ自体をアップデートできるのがウェブマーケティングとの併用なのです。

ウェブマーケティングにおけるテレアポリストの獲得方法

それでは、テレアポリストを獲得できるウェブマーケティングの手法について紹介していきます。ウェブマーケティングの手法としては、以下の3つがおすすめです。

  • SEO
  • インターネット広告
  • ウェビナー

順番に解説していきます。

SEO

SEO(Search Engine Optimization)とは「検索エンジン最適化」の略語で、GoogleやYahoo!などの検索エンジンにおいてウェブサイトを検索上位に表示させることです。検索結果で上位表示になれば、自社サイトへのアクセスを増やすことができます。掲載やアクセスにコストはかからず、一度上位表示すると安定した集客が見込めるのはSEOの強みです。

活用例として、まずは自社の商材やサービスに関連するワードで対策を行い、ユーザーを自社サイトへ誘導します。サイト流入後、ユーザーに有益なコンテンツを提供しながら、自社サービスに関する資料ダウンロードへとつなげていきます。ダウンロードの際、フォームにユーザーの必要な情報を入力してもらい、その情報をもとにテレアポを行うという流れです。

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インターネット広告

インターネット広告とは、インターネット上やアプリ上に掲載される広告のことを指します。代表的なものではリスティング広告やSNS広告、動画広告などがあげられます。広告費はかかりますが、ターゲティングや柔軟性をもって広告配信できるインターネット広告ならではの特性です。ユーザーが興味をもてばそのまま情報入力ができるため、広告のなかでもテレアポのリスト獲得に相性が良い広告といえるでしょう。

インターネット広告はSEOと同様、広告経由でウェブサイトに訪れたユーザーに資料請求や問い合わせをしてもらう方法が一般的です。加えて、媒体によってはリード広告という「広告に興味をもってくれた人をそのままフォームに案内できる種類の広告」もあります。これらを活用しながらユーザーからの問い合わせを獲得していきます。

ウェビナー

ウェビナーとはウェブとセミナーを合わせた造語で、オンライン上でセミナーを実施することを指します。顧客が興味をもちそうな内容のウェビナーを開催し、その参加者に後日電話でアポイントを取り付ける方法です。自社商材やサービスに関する領域に興味があり、かつセミナーを受講した人にアプローチできるため、高い成約率が期待できるでしょう。

しかし、ウェビナーの準備や開催、集客自体に手間や費用がかかってしまうといったデメリットもあります。SEOやインターネット広告を活用しながら、スポット的な対策として取り入れるのが良いでしょう。

時代に合わせてテレアポを活用しよう

テレアポは古来、営業手法のひとつとして多くの企業が取り入れています。その手法を活かし、より効率的かつ

効果的に活用するためには、時代に合わせてアップデートしていくことが必要不可欠です。

現代ではインターネットを通じて人々が簡単に情報アクセスができるようになりました。その時代の流れを活かし、ウェブマーケティングとテレアポを併用すればより効果を高めることができます。ぜひ時代に合わせた効果的なテレアポ+ウェブマーケティング手法を活用して、集客を成功させてください。

テレアポは時代遅れ?これからのビジネスにおける効果的な使い方とは【SEO無料相談実施中!】ナイルのSEO相談室で公開された投稿です。

スマートマグメーカーのEmberが新たに約26.5億円を調達、医薬品・母乳ストレージにも期待

2021年2月、Emberのコンシューマー部門CEOに就任した元Dyson(ダイソン)COOのJim Rowan(ジム・ローワン)氏は、TechCrunchに対し、同社の名前を冠した温度調節機能付きスマートマグカップ以外にも事業を拡大する計画を説明した。その際、ローワン氏は、コールドチェーン、特に医薬品の輸送が、今後の同社にとって重要なカテゴリーになる可能性があると述べていた。

その約束を果たし始める時が来たようで、Emberは、新たにシリーズEラウンドで2350万ドル(約26億5000万円)を調達し、累計資金調達額を約8000万ドル(約90億3000万円)に引き上げた。注目に値するのは、今回のラウンドを主導したのはFoxconn(フォックスコン)の子会社であるGOLDTekと、シンガポールのEDBIだということだ。後者は、Emberが国際的なプレゼンスを高めるために、東南アジアにR&Dセンターを開設する計画を発表したのを受けての投資だ。

Emberは2021年に入ってからチームを76%増員しているが、センターの開設でさらなる人員の拡大が必要となる。

創業者でグループCEOのClay Alexander(クレイ・アレクサンダー)氏は、リリースの中でこう述べた。「5年前にEmberを立ち上げて以来、当社の使命は、精密な温度制御に関する専門知識を用いて、お客様の現実的な問題を解決することでした。Emberは現在までに、温度制御、データ、および接続に関する129件以上の特許を取得しています。今回の追加資本は、今後数年間で、特にヘルスケアや乳児の授乳の分野で、当社の膨大な特許ポートフォリオの技術を実現するために役立ちます」。

コールドチェーンの分野では、同社は「初の自己冷蔵型クラウドベースの配送箱」の登場を示唆している。製薬業界を対象としたこの技術は、現在、かつてないほどの負担を強いられているグローバルサプライチェーンを対象としている。

画像クレジット:Ember

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(文:Brian Heater、翻訳:Aya Nakazato)

フェイスブックの暗号化部門責任者デビッド・マーカス氏が年内に退任

Facebook(フェイスブック)の親会社Meta(メタ)は、暗号化を率いる幹部を年内に失うことになった。

暗号化ユニットNovi(ノビ)の責任者で、以前は同社のMessenger(メッセンジャー)ユニットを舵取りしていたDavid Marcus(デビッド・マーカス)氏は、2021年中に会社を去ることを米国時間12月1日に発表した。マーカス氏は2014年にFacebookに入社した。同氏の辞任はFacebookにとって、9月に勤続13年の後に退社を表明したCTO、Mike Schroepfer(マイク・シュローファー)氏に続く重要人物の離脱となる。

元Upwork(アップワーク)のCEOで、Noviのプロダクト責任者だったStephane Kasriel(ステファン・カスリエル)氏がマーカス氏に代わって組織を率いる。

マーカス氏は、かつてPayPal(ペイパル)のプレジデント時代にBitcoin(ビットコイン)などの暗号資産(暗号資産)を最初に進んで取り入れた数少ないテック・リーダーの1人で、以来暗号化コミニュティーの重要人物として長年知られている。以前マーカス氏はCoinbase(コインベース)の取締役を務めていた。

彼がFacebookの暗号化責任者として在任中、同社の暗号資産プロジェクトDiem(ディエム)が業界と規制当局から大きな反発を浴び、会社は暗号資産分野参入の規模を縮小せざるを得なくなり、マーカス氏は挫折を味わい続けた。2021年初め、Facebookは暗号資産ウォレット、Noviの小規模なパイロットを開始し、米国とグアテマラのユーザーが同アプリを使ってステーブルコイン暗号資産の交換ができるようにした。

マーカス氏は近々自身でベンチャー事業を立ち上げる可能性を示唆した。

「Noviは公開直後でまだまだやることはたくさんあり、今私は決済と金融のシステムが変化する必要性をかつてないほど強く感じていますが、私の起業家精神DNAは、毎朝毎朝それを無視するようにと、私を肘でつつき続けています」とマーカス氏はツイートのスレッドに書いた。

個人的なお知らせ:Metaで7年間を過ごしたあと、私は難しい決断を下し、2021年末に会社を去ることにしました。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Lucas Matney、翻訳:Nob Takahashi / facebook

スニーカー・フリマ「スニーカーダンク」運営のSODAがSoftBank Vision Fund 2から資金調達、評価額約380億円に

スニーカー・フリマ「スニーカーダンク」運営のSODAがSoftBank Vision Fund 2からシリーズD調達、評価額約380億円に

国内最大級スニーカー&ハイブランドC2Cマーケットプレイス「スニーカーダンク」(SNKRDUNK。Android版iOS版)を運営するSODAは12月2日、シリーズDにおいて、第三者割当増資による資金調達を発表した。引受先はSoftBank Vision Fund 2。今回の資金調達により評価額は約380億円となった。

調達した資金は、シンガポール、オーストラリア、香港などのアジア市場獲得、国内事業の拡大および強化、AIを活用したロジスティクス、真贋鑑定、カスタマーサポートなどにあてる。

SODAは「世界中に熱狂的ファンを生み出すマーケットプレイスを。」をミッションに、スニーカーダンクを運営。スニーカーダンクは、個人取引の間に真贋鑑定を行うことで偽造品の流通を防ぎ、安心・安全に取引ができるプラットフォームとなっている。2019年9月にスニーカー売買からスタートし、現在ではストリートウェア、ハイブランド、ホビーなどファッション・コレクティブ領域のアイテムを取り扱っている。また、人気スニーカーやブランドアイテムの新作・発売情報を配信するメディアや、コーディネート写真など月間数万件以上が投稿されるコミュニティも提供している。

AWSがクラウド上のデータベースの問題を診断・修正する新ツールを発表

米国時間12月1日、AWSがユーザーがリレーショナル・データベース(関係データベース)の問題を容易に検出、診断、そして解決できるためのサービスを発表した。「DevOps Guru for RDS」というサービスは、AWSの完全な管理をともなうマネージド関係データベースプラットフォームであり、2020年、機械学習サービスの問題を検出するためにローンチしたDevOps Guru系列の一環だ。

Amazon AIの副社長であるSwami Sivasubramanian(スワミナ・サンシバスブラマニアン)氏が発表で、は多くの企業にとってデータベースの管理が優れていることが差別化要因にならないため、クラウドのマネージドサービスに下駄を預ける企業が多くなっていると述べた。しかしながら、そうであっても顧客たちはこれらのサービスを管理するためのより多くの自動化ツールを依然として求めている。特に要望が多いのは、パフォーマンスの診断の部分だとサンシバスブラマニアン氏はいう。

画像クレジット:TechCrunch

「いっそのこと、データベースに問題が起きたらアラートが鳴り、明確なガイダンスがもらえるようにしたらどうだろう?このままだとデータベースがロックしてユーザーのeコマースサイトが遅くなるという警告がもらえたらよいのではないか?原因となっている不正なSQLの文を教えてくれたら?」とサンシバスブラマニアン氏はいう。

DevOps Guru for RDSはそんなユーザーを助けて、彼らが、何らかの理由でパフォーマンスメトリクスがスパイクしたときの問題を検出できるようにする。このサービスは、データベースの中で生じているアクティビティを見て、異常を警告する。そしておそらくもっとも重要なのは、原因を分析して、変更方針を推奨してくれることだ。今後は、可能な場合には自動的に問題を修復してくれるだろう。

関連記事:AWSが運用上の問題を自動的に発見するDevOps Guruを発表

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)

オンデマンドシャトルソフトウェア開発のViaが事業を拡大へ、約147億円調達

従来の交通システムをアップデートしようという自治体からの需要の高まりを受け、オンデマンドシャトルとソフトウェアのVia(ビア)は、1億3000万ドル(約147億円)の増資を行った。この資金調達により同社の評価額は約33億ドル(約3733億円)に達した。

今回のラウンドはJanus Hendersonがリードし、BlackRockが運用するファンドや口座、ION Crossover Partners、Koch Disruptive Technologies、そして既存の投資家であるExorが参加した。Viaの累計調達額は8億ドル(約905億円)となった。

現在、約950人の従業員を擁するViaは、事業に2つの側面を持っている。同社は、消費者向けのシャトルバスをワシントンD.C.とニューヨークで運営している。一方で、自治体や交通機関、学校区、大学などが独自のシャトルバスを導入する際に販売するソフトウェアプラットフォームは、同社のビジネスの中核であるだけでなく、成長の主な原動力となっている。

共同創業者でCEOのDaniel Ramot(ダニエル・ラモット)氏は以前、2012年にViaを立ち上げた当初、自治体はソフトウェア・アズ・ア・サービスのプラットフォームにほとんど関心がなかったとTechCrunchに語っている。Viaは2017年末、オースティン交通局にプラットフォームを無料で提供した後、オースティンと最初の自治体提携にこぎ着けた。これは、Viaがケーススタディを発展させ、他の都市にサービスを購入するよう説得するのに十分なものだった。2019年には、パートナーシップ側の事業が「軌道に乗った」と、ラモット氏は2020年のインタビューで語っている。

関連記事:オンデマンドシャトルのViaが森ビルなどから資金調達しバリュエーションは約2420億円に

現在では、社内でTransitTechと呼ばれているソフトウェアの方が消費者向けの事業を凌駕している。Viaによると、TransitTechの売上は前年比で2倍以上に増加し、年間ランレートは1億ドル(約113億円)を超えているという。このソフトウェアプラットフォームは、米国のロサンゼルスメトロ、ジャージーシティ、マイアミなど、500以上のパートナーに採用されている。また、Arriva Bus UK(ドイツ鉄道の子会社)は、英国ケント州で通勤者を高速鉄道駅へとつなげるファーストマイルとラストマイルのサービスに使用している。

Viaは今回の資金を何に使用するかについて具体的に明らかにしていない。同社は、2020年のFleetonomyを含め、過去1年半の間に2件の買収を行っている。

2021年初め、Viaは現金と株式による1億ドルで、自治体が交通計画や道路設計に使用する地図ソフトウェアを開発しているスタートアップRemixを買収した。RemixはViaの子会社となったが、これはRemixが独立したブランドを維持するための措置だ。

この買収により、Remixのコラボレーティブマッピングや交通計画ツールと、Viaのオンデマンド交通データを組み合わせた製品がすでに開発されている。11月初め、Viaは自治体がオンデマンド乗車とバスなどの固定ルートの交通がどのように連携して機能するかを理解し、計画するのに役立つソフトウェアツールを発表した。

画像クレジット:Via

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi

B2B請求・回収・支払を自動化するAnchorが約17億円のシード資金を獲得

企業は滞納された支払いの督促に膨大な時間を費やし、その結果、本来の業務に支障をきたしたり、キャッシュフロー問題を引き起こしたりしている。

支払いの回収にかかる時間の浪費やその他の課題は、主に手作業による請求サイクルやプロセスに依存していることに起因している。これらのプロセスは、手間と時間がかかり、ミスや不正が発生しやすい。イスラエルに研究開発センターを持つ米国のスタートアップAnchor(アンカー)は、こうした問題を解決しようとしている。

2021年設立されたAnchorは、請求書の発行や送金の作業を自動化することで、請求・回収・支払の問題を解決し、企業が顧客に支払いを促すために費やす貴重な時間を節約することを目指している。Anchorのクラウドベースのシステムは、サービスプロバイダーの請求・支払いプロセスをエンド・ツー・エンドで自動化し、支払い遅延の問題を解消する。

Anchorは米国時間12月1日、1500万ドル(約17億円)のシード資金を獲得し、チームの拡大、より多くのクライアントとの提携、マーケティング活動の開始など、成長を加速させる計画を発表した。

「今日は、既存のB2B決済プロセスを時代遅れにし、現代社会における請求、回収、支払いのあり方を再定義する、次の決済革命の始まりです。我々にとって、ベンダーとクライアントの信頼関係を強化し、請求書の不正や人為的ミスをなくすソリューションを開発することが重要でした」とAnchorの共同創業者でCEOのRom Lakritz(ロム・ラクリッツ)氏は話す。

「そうすることで、サービスプロバイダーとあらゆる規模の企業との間で、自律的に支払いが行われるようになります。数年以内に、Anchorがビジネスの基盤となり、ビジネスのやり方の金字塔となることを目指しています」とも語る。

Anchorは、米国の自律型課金システムのスタートアップで、イスラエルに研究開発センターを持つ

今回の資金調達ラウンドは、Rapydの新しいベンチャーキャピタル部門であるRapyd Ventures、そしてMonday.comやRiskifiedなど複数の企業に投資を行っているベンチャーキャピタルのEntrée Capital、イスラエルを拠点とし、Rapydを含む30社以上のポートフォリオを持つベンチャーキャピタルのTal Venturesが共同でリードした。

RapydのCEO、Arik Shtilman(アリク・シュティルマン)氏は「Anchorは投資したい企業であるとすぐにわかりました」と話す。「Anchorは、決済の未来を見据え、B2Bの決済と請求のための最新のフレームワークを構築しており、すべてのビジネスに必要なものになるはずです」。

Anchorのプラットフォームは「ライブオンライン契約」を通じて企業と顧客を結びつける一方で、自己完結型のエンド・ツー・エンドの請求・支払いソリューションは、ベンダーと顧客の契約をカバーし、請求書の発行、支払い、仲裁のステップを管理する。

同社のシステムは、クライアントの支払い情報やサービスプロバイダーの技術と統合することができ、サービスが提供されたり、請求書の支払い期限が来たりすると、契約に基づいて請求書が自動的に作成され、送付される。

Entrée Capitalの共同創業者でマネージング・パートナーのAvi Eyal(アビ・イヤル)氏は「B2B決済の分野は、各業種がある程度の専門性を必要とするため、非常に細分化されています」と話す。

「Anchorは、このようなユニークなチャンスを見つけ、同社のソリューションを何千ものサービス業に展開することで、業界の主要プレイヤーになると確信しています」とイヤル氏は述べた。

キャッシュフローの問題は、特に世界中の中小企業にとって、成長の最大の妨げとなっている。しかし、米国では中小企業が経済活動の44%を占めているように、ほとんどの経済の屋台骨であるこれらの中小企業がキャッシュフロー問題に直面する主な理由は、支払いの遅延だ。

MelioとYouGovの調査によると、米国ではほとんどの企業が支払い遅延を経験していて、インタビューを受けた企業のうち25社が支払い期日を最大30日過ぎても待たされると回答しており、事業を継続することが困難になっている。

だが、これらの問題はテクノロジーを活用することで解消することができる。

「ベンダーへの支払いを大変なプロセスにしている請求・回収の問題は、人間の要素に起因しています」とイヤル氏は指摘する。

「SpotifyやAmazonのアカウントから機械で生成された請求書を信用するように、もし人々がサービスプロバイダーから受け取る請求書を信用することができれば、請求と支払いはもはや苦痛なプロセスではなくなり、年間120兆ドル(約1京3550兆円)超と推定される市場で、容易に現金が流れるようになるでしょう」。

画像クレジット:Anchor. Anchor founders.

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(文:Annie Njanja、翻訳:Nariko Mizoguchi

クアルコムがPC向けArmベースSoC「Snapdragon 8cx Gen 3」発表、5nmプロセス採用・前世代比でCPU性能85%向上

クアルコムがPC向けArmベースSoC「Snapdragon 8cx Gen 3」発表、5nmプロセス採用・前世代比でCPU性能85%向上クアルコムは、Snapdragn Tech Summitの2日目に、前世代比で85%の性能向上を達成した、ArmベースのSoC(システム・オン・チップ)「Snapdragon 8cx Gen 3」を発表しました。クアルコムがPC向けArmベースSoC「Snapdragon 8cx Gen 3」発表、5nmプロセス採用・前世代比でCPU性能85%向上

「Snapdragon 8cx Gen 3」は、世界初のWindows PC向け5nm SoCです。

前世代(8cx Gen 2)と同等の消費電力ながら、CPU性能は最大85%向上。競合するx86プラットフォームと比較して、1Wあたりの性能は最大60%上回り、ノートPCで数日間のバッテリー寿命を実現するといいます。

GPU性能も前世代から最大60%向上。動画・写真の編集・ビデオ会議といったGPUに負荷がかかる場面でのグラフィックス・ソフトウェア体験を向上させています。フルHD(最大120fps)のゲーミングをサポートし、前述の電力効率とあわせ、バッテリー駆動でも競合プラットフォームに比べ最大50%長くゲームプレイを楽しめるといいます。

スマートフォンと同じSnapdragon X55 / 62 / 65モデムをサポートし、4G / 5Gネットワークにも常時接続可能。最大10Gbpsの5G通信にも対応します。クアルコムがPC向けArmベースSoC「Snapdragon 8cx Gen 3」発表、5nmプロセス採用・前世代比でCPU性能85%向上

SoCに統合したISP(画像処理プロセッサ)によって、オートフォーカス・オートホワイトバランス・オート露出をユーザーの動きや照明の状況によって適切に設定し、高品位なビデオ会議が可能。

最大4つのカメラや4K HDRカメラにも対応。AIを活用し、ビデオ会議中に犬の鳴き声のような不必要な背景音を取り除くことも可能です。なお、AI性能は29+TOPS(1秒間に29兆回以上の演算を実行可能)となっています。

クアルコムがPC向けArmベースSoC「Snapdragon 8cx Gen 3」発表、5nmプロセス採用・前世代比でCPU性能85%向上

Snapdragon 8cx Gen 3の概要

エントリー向け Snapdragon 7c+ Gen 3も発表

6nmプロセスを採用した、よりエントリー向けとなる「Snapdrgaon 7c+ Gen3」も発表。

こちらはWindows PC / Chromebook向けで、CPU性能は先代比で最大60%、GPU性能は最大70%向上。AI性能は6.5 TOPSとなります。

Snapdragon X53モデムをサポートし、最大3.7Gbpsの5G通信も可能。最大2.9GbpsのWi-Fi6 / 6E通信もサポートします。

Snapdragon 8cx Gen 3 / 7c+ Gen 3搭載デバイスはそれぞれ2022年前半に登場します。

Engadget日本版より転載)

AWSが新インスタンス用「Graviton 3」プロセッサーを発表、高速化と低電力消費を両立

米国時間11月30日、re:InventカンファレンスでAWSが、ArmベースのGravitonプロセッサーの新世代モデル、Graviton 3を発表した。この新しいチップは前世代機より25%速く、浮動小数点演算は2倍速く、機械学習のワークロードが3倍速いと約束されている。AWSはさらに、この新しいチップの電力消費量は前世代機より60%少ないと保証している。

この新しいチップは、AWSクラウドののEC2 C7gインスタンスを動かす。この新しいインスタンスはDDR5メモリーを初めて使うインスタンスでもあるため、これもこのインスタンスの電力消費量が少ない理由の1つだ。このメモリーは、前世代のGravitonチップが使っていたDDR4メモリーよりも50%高い帯域を提供する。

AWSのJeff Barr(ジェフ・バー)氏は発表で述べているように、新しいチップとインスタンスは「コンピュート集約的なHPC(high-performance computing)」「バッチ処理」「電子機器設計自動化(electronic design automation、EDA)」「メディアエンコーディング」「広告サービング」「分散アナリティクス」「CPUベースの機械学習の推論」といったさまざまなワークロードに適しているという。

現在のところ、この新チップはプレビューのみで提供される。


画像クレジット:Ron Miller

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Hiroshi Iwatani)

Twitchの最新モデレーションツールはチャンネルBANを回避しようとするアカウントを検知

Twitchは米国時間11月30日、ストリーマーがチャンネルレベルのBANを逃れようとするアカウントと戦うための新しい方法を導入した。この自動化されたツールは「Suspicious User Detection(不審なユーザーの検出)」と呼ばれ、BANを逃れようとするユーザーを検出することができるものだ。これにより、Twitchのチャンネルをモデレートする人たちは、破壊的な行為が始まる前に対処する手段を得ることができる。Twitchは8月に、この新しいBAN回避検出ツールが登場することを発表していた。

同社によると、このツールは、BANされた後に新しいアカウントで現れたユーザーを処理するための、より強固なモデレーションオプションを求めるコミュニティからの声に直接応えて開発されたものだ。これにより、あるアカウントが「BAN回避の可能性がある」または「BAN回避の可能性が高い」と判定された場合に、チャンネルのモデレーターはそのアカウントに対して手動でアクションを起こすことができる。

画像クレジット:Twitch

違反の可能性が高いとフラグが立てられたアカウントから送信されたメッセージは、モデレーターによるレビューを待って、自動的にチャットからスクリーニングされることとなる。より積極的にモデレーションを行いたいチャンネルでは、BAN回避の可能性があるとフラグが立てられたアカウントに対しても、同様の設定を行うことができる。また、モデレーターは、ユーザーを手動で「疑わしいアカウント」リストに追加して、より詳細に監視することもできる。

Twitchは、一般的な自動化されたモデレーションツールと同様に、誤検知の可能性があることも指摘しているが、機械学習システムによるプロアクティブな検知と人間による介入のバランスを取りたいと考えている。同社はブログで「自分のコミュニティに関して、あなたが専門家であり、誰が参加できるかを最終的に判断すべきです」と述べ、システムは人間のモデレーターからのフィードバックを学習することで、時間をかけて改善されていくとも語っている。

Twitchは、この新しいBAN回避検知システムを、モデレーターがチャット中の有害な可能性のあるメッセージを確認する方法を提供する「AutoMod」機能や、2021年10月に追加した、ユーザーがチャットをする前に自分のアカウントを確認することを義務づけるオプション「電話認証済みチェット」機能と並ぶモジュール式のソリューションだと考えている。Twitchのユーザーは、1つの電話番号で5つのアカウントに登録することができるのだが、今ではチャンネルのBANは、その電話番号にリンクされたすべてのアカウントに影響するため、プラットフォームのポリシーを回避しようとする人にとって最も簡単な回避策の1つを封じている。

Twitchのストリーマーたちは、クリエーター、特にオンラインハラスメントの被害に遭いやすいクリエーターを保護するための対策を講じるよう、長い間同社に働きかけてきた。2021年に入ってからは「#ADayOffTwitch」や「#TwitchDoBetter」などのキャンペーンによって、Twitch上で広範なハラスメント行為に直面している社会的に疎外されてきたクリエイターたちの存在が明らかになり、同社はこれに対応するよう求められた。

「ボット化、ヘイトレイド、その他のハラスメントなど、社会から疎外されてきたクリエイターを標的にした行為について多くの話題が寄せられています。みなさんは私たちに、もっとしっかり対策を講じるよう求めています。そして、私たちもこのような問題に対処するためには、もっと多くのことを行う必要があると理解しています」と同社は当時ツイートしていた。

Twitchでは、長年にわたってディスカバリーツールが不足していたため、社会的弱者のクリエイターがプラットフォームで成功することは困難だったが、ターゲットを絞ったハラスメントキャンペーンによって、問題はさらに悪化した。10月に漏洩してしまったTwitchの支払いデータの数々は、トップクリエイターがほぼ全員白人男性であるという、ストリーミング成功の上層部における多様性の厳しい状況を示していた。

関連記事:クリエイターの報酬データが大量流出、Twitchのストリーマーの反応は

5月、Twitchは350以上のタグを追加し、ユーザーが性別、セクシュアリティ、人種、能力などの識別子でストリーマーを見つけられるようにした。このアップデートは、ストリーマーの発見を促進し、プラットフォーム上でより多様なクリエイターを発掘するための遅きに失した措置だったが、適切なモデレーションツールがないため、多くのユーザーは、このシステムが彼らのコミュニティを標的とした嫌がらせを助長しているのではないかと懸念していた。9月には、Twitchは、大量のハラスメント行為を行う何千ものボットに関連する2人のユーザーを提訴するという異例の措置をとっていた。

画像クレジット:MARTIN BUREAU / Contributor / Getty Images

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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Reddit、タイピングやコメント表示などのリアルタイム新機能を導入

Reddit(レディット)は投票、コメント数のアニメーション、タイピングインジケーター、閲覧インジケーター、新規コメントインジケーターなど、いくつかの新しいリアルタイム機能を展開している。この新機能は、本日よりRedditのデスクトップ、iOS、Androidアプリで世界中に展開される。

Redditによると、今回のアップデートにより、投票は投稿やフィード上の固定された数字ではなくなり、リアルタイムで投票数の増減に応じたダイナミックなアニメーションで表示されるようになる。同様に、投稿のコメント数も、新しいコメントが投稿されるとアニメーションで表示されるようになる。

新しいタイピングインジケーターは、何人のユーザーがタイピングしているかを表示する。この表示は、コメントウィンドウに表示される匿名のアバター数によって示される。Redditは、タイピングしている人のユーザー名は表示されないとしている。この機能の目的は、ユーザーがより頻繁にコンテンツと交流するようにすることだ。閲覧インジケーターも同様の仕組みで、2人以上のユーザーが投稿を読んでいる場合に表示される。

また、投稿を閲覧しているときに、新しいコメントが投稿された場合、ユーザーはそれを見ることができるようになる。ユーザーが新規コメントインジケーターをクリックすると、コメントが新しい順に表示され、リアルタイムにライブコメントがハイライトされる。

「これらの機能は、Reddit全体のエンゲージメントを高めることを目的としています。これらの機能は、他のユーザーが同じコンテンツを見ていることを知れば、ユーザーはより貢献しやすくなるのではないか、という私たちの疑問に答えています。その答えはイエスでした。これらの機能により、より良いユーザー体験が生まれ、Redditはリッチメディアとリアルタイム機能を備えたプラットフォームになります」と同社は声明で述べている。

この新しいリアルタイム機能の開始は、Redditが最近多くの新しいビデオツールを導入したことに関連している。先週、Redditは、TikTok(ティックトック)のような短編動画プラットフォームDubsmash(ダブスマッシュ)を、2022年2月22日に停止することを発表した。同社は2020年12月にDubsmashを買収し、同社の動画作成ツールをRedditに統合するとしていた。統合の一環として、RedditはDubsmashチームが開発したいくつかの新しい動画作成ツールを導入した。

関連記事:Redditがショート動画のDubsmashを停止、動画ツールを自社アプリに統合

新しいカメラ機能は、録画速度の変更やタイマーの設定を含んでいる。また、ユーザーは、ランドスケープ、ポートレートモード、フィルで動画をアップロードできる他、複数のクリップの調整やトリミングも可能になった。同社は、テキストステッカー、ドローイングツール、フィルターを含む新しい編集画面も追加した。ユーザーは編集画面上で直接ナレーションを追加したり、音量を調整したりすることもできる。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Aisha Malik、翻訳:Yuta Kaminishi)

シドニーのQ-CTRLは量子センシングを活用した「サービスとしてのデータ」市場を目指す

Q-CTRLは、量子制御エンジニアリングソリューションを提供するシドニーのスタートアップ企業だ。同社はオーストラリア時間11月30日、Airbus Ventures(エアバス・ベンチャーズ)が主導するシリーズBラウンドで、2500万ドル(約28億円)の資金を調達したことを発表した。このラウンドには、Ridgeline Partners(リッジライン・パートナーズ)、Main Sequence Ventures(メイン・シーケンス・ベンチャーズ)、Horizons Ventures(ホライズンズ・ベンチャーズ)、Square Peg Capital(スクエア・ペグ・キャピタル)、Sierra Ventures(シエラ・ベンチャーズ)、DCVC、Sequoia Capital China(セコイア・キャピタル・チャイナ)、In-Q-Tel(インキューテル)も参加した。

Q-CTRLの創業者兼CEOであるMichael Biercuk(マイケル・ビアキュック)氏は、この資金調達がスタッフの雇用を支援し、量子センシングを活用した新しいデータ・アズ・ア・サービス(サービスとしてのデータ)市場を実現すると述べている。同社はまた、量子コンピューティングのための量子制御や、加速度、重力、磁場を計測する量子センシングの開発にも引き続き投資していく。同社はこれまでに、総額6000万豪ドル(約49億円)以上の資金を調達している。

「Q-CTRLのビジョンは常に、量子技術のあらゆる応用を可能にすることです。今回の新たな資金調達は、宇宙、防衛、商業の分野に真の価値を提供するという当社のミッションを実現するために不可欠なものです」とビアキュック氏は述べている。

Q-CTRLは、この分野で最も差し迫った課題であるハードウェアのエラーや不安定性に対処し、量子コンピューティングのパフォーマンスを向上させるインフラストラクチャソフトウェアを提供していると、ビアキュック氏はTechCrunchに語った。

今回のシリーズB資金調達は、Q-CTRLが最近行った主要な技術および製品開発の発表に続いて実施されたものだ。それらの中には、量子論理ゲートとして知られるQ-CTRLのコア技術を用いて、実際の量子コンピューター上で実行される量子アルゴリズムのパフォーマンスを2680%向上させる技術デモが含まれている。

同社はまた、Fleet Space Technologies(フリート・スペース・テクノロジーズ)を中心としたオーストラリア企業のコンソーシアムと共同で、宇宙に適した量子センサーや、地球と月や火星の探査技術を開発している。その量子センサーの顧客には、Advanced Navigation(アドバンスド・ナビゲーション)、オーストラリア国防総省、空軍研究所、オーストラリア宇宙庁などが含まれる。

「このチームのすばらしい量子制御ソフトウェア群は、量子産業全体が急速に加速している今、速さと機敏さを可能にします」と、東京に本拠を置くAirbus Venturesのパートナー、Lewis Pinault(ルイス・ピノー)氏は述べている。「Q-CTRLは、月面開発、地理空間情報、地球観測など、先進的なアプリケーションやソリューションの幅を広げています。これらはすべて、現在我々が直面している加速的な惑星システムの危機に対処するための世界的な取り組みにおいて、ますます重要になっているものです。私たちが特に期待しているのはそこです」。

ビアキュック氏によれば、Q-CTRLの2020-2021年度の収益は前年比3倍となり、2020年後半に開始したばかりの新しい量子センサー事業の売上と予約で900万ドル(約1億円)以上を計上したとのこと。

多くの企業がそうであるように、新型コロナウイルスの影響で成長が大幅に停止したため、予定していた海外での販売・マーケティング活動に大きな損失が発生したと、ビアキュック氏は述べている。にもかかわらず、同社のチームは2020年1月以降、約20人から60人に増えたという。

ビアキュック氏は、同社が量子制御の専門家による大規模なチームを運営しており、30人以上の博士レベルの研究者が、量子コンピューティングと量子センシングの研究と製品開発を推進していると付け加えた。

Q-CTRLは最近、誰でも量子コンピューティングを学ぶことができるインタラクティブでアクセスしやすいオンライン学習プラットフォーム「Black Opal(ブラック・オパール)」を起ち上げた。ビアキュック氏によると、これは10日間の販売目標を2日半で突破したという。

Q-CTRLは2017年に、ビアキュック氏が量子物理学および量子技術の教授として勤務するシドニー大学からスピンオフした。

マイケル・ビアキュック氏(画像クレジット:Jessica Hromas)

現在はシドニーとロサンゼルスにオフィスを構えているが、年内にはベルリンにもオフィスを開設し、最初の従業員を雇用する予定だと、ビアキュック氏は述べている。

Boston Consulting Group(ボストン・コンサルティング・グループ)の報告書によると、量子コンピューティング産業は、2040年までに年間評価額で8500億ドル(約9兆6000億円)以上になると推定されている。BCC Research(BCCリサーチ)の報告では、世界の量子センサー市場は、2019年の1億6100万ドル(約182億円)から、2024年には2億9990万ドル(約338億5000万円)に増加すると予測している。

画像クレジット:Q-CTRL

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(文:Kate Park、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

元Twitter CEOドーシー氏のSquareが「Block」に社名変更

フィンテック大手Squareは、12月10日より社名を「Block」に変更する。1年以上前から計画されていたこの名称変更は、音楽ストリーミングサービス「Tidal」「Cash App」「TBD」、そして「Square」など、同社のさまざまなプロダクトを1つのブランドに収めることを目的としている。

今回の発表は、Squareの創業者兼CEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)が、自身が共同創業者でもあるTwitterのCEOを退任した数日後のものになる。

関連記事:ツイッターのジャック・ドーシーCEOが退任

プレスリリースの中でドーシー氏は「Squareブランドは、セラービジネスのために構築したものであり、それが本来の姿です。Blockは新たな名前ですが、経済的エンパワーメントという我々の目的は変わりません。私たちがどのように成長し、変化しても、経済へのアクセスを増やすためのツールを作り続けます」と述べた。

Blockという名称は、ブロックチェーン技術と暗号資産に対する同社の関心の高まりを表している。既存のSquare Crypto製品も「Spiral」に名称変更される。

「Blockという言葉は、売り手がいる『近所のブロック』『ブロックチェーン』『音楽でいっぱいのブロックパーティ』『克服すべき障害』『コードのセクション』『ビルディングブロック』そしてもちろん『タングステンキューブ』も参照しています」と同社はツイートしている。

2021年に入ってブランド変更を行った大手ハイテク企業は、Squareが初めてではない。Facebookは、報道機関議会での監視が強化されたことを受けて、わずか1カ月前にコーポレートブランドを「Meta」に変更した。しかし、Squareと同様に、MetaのCEOであるMark Zuckerberg(マーク・ザッカーバーグ)氏は、Instagram、WhatsApp、Horizon、Questなどのプロダクトがある同社の成長を、Facebookブランドでは表現できないと感じていた。

Squareは、今回のブランド変更のタイミングについて「あなたにメタ的なことをいうつもりはありませんが……でも、そうするつもりです」と発表の中で言及している。

2021年の初め、AfterpayはSquareとの合併に合意した。また最近、同社のキャッシュアプリは13歳から17歳までの青少年が保護者の監視下で口座を開設できるようになり、Tidalは、2022年にアーティストへの直接のロイヤリティ支払いに移行する準備を進めている。

Blockのニューヨーク証券取引所のティッカーシンボルSQは変わらない。また、現時点では組織の変更は行わないという。

関連記事:【コラム】次世代グローバル決済を生み出すAfterpayとSquareの融合

画像クレジット:Joe Raedle / Staff / Getty Images

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(文:Amanda Silberling、翻訳:Katsuyuki Yasui)

「Spotifyまとめ2021」にアーティストのビデオメッセージ、Blendそしてゲームまで登場

Spotify(スポティファイ)の年末恒例「Spotifyまとめ」が、ユーザー、アーティスト、ポッドキャスト制作者に提供開始された。これは、ユーザーがSpotifyでの過去1年を振り返る機会を提供し、音楽とポッドキャスト両方での自身視聴トレンドにハイライトを当てるものだ。一方、アーティストやクリエイターは、ファンがどのように視聴したかを確認することができる。2021年、まとめにはいくつかの変更が加えられた。例えば、自分のまとめと友人のまとめを比較できる「Wrapped Blend(まとめブレンド)」などの新機能に加え、TikTokでの共有のサポート、アプリ内の新しいまとめゲーム、アーティストからファンへのビデオメッセージなどが追加された。

また、Spotifyは2021年、ライブオーディオチャットルームアプリ「Spotify Greenroom」をまとめ体験に導入し、厳選されたアーティストのライブショーを開催する。

通常、Spotifyまとめでは、過去1年間のトップソング、アーティスト、ポッドキャスト、その他のリスニングトレンドを振り返ることができる。しかし今回、Spotifyはまとめのデータの一部を映画のようなスナップショットとして提示する。つまり「2021:映画」として表示され、オープニングクレジット、戦闘シーン、強烈なモンタージュ、ライバルのダンスクルーとの対決など、映画の重要な瞬間やシーンと、ユーザーが知っている楽曲を組み合わせて表示してくれる。

画像クレジット:Spotify

また、2021年は、Spotifyのトップチャートに影響を与えてきたTikTok(ティックトック)にも敬意を表している。TikTokは、アプリ内のお気に入りのミームを人気曲に合わせることで、副次的に音楽サービスでの再生を促進している。まとめには「Bones Day」や「Good Soup」など、TikTokのトレンドからポップカルチャーの一部へと変容したさまざまなTikTokミームへの参照も見られる。また、Spotifyユーザーは初めて、Facebook(フェイスブック)、Instagram(インスタグラム)、Twitter(ツイッター)、Snapchat(スナップチャット)に加えて、TikTokにもまとめカードを共有できるようになった。

画像クレジット:Spotify

もう1つの新機能である、Wrapped Blendは、Spotifyの既存のプレイリストマッチング機能であるBlendをベースにしたもので、ユーザーは自分のまとめと友人のまとめを比較して、そのテイストがどのようにマッチするかを確認することができる。そして、そのブレンドをストリーミング再生したり、ソーシャルメディアで結果を共有したりすることができる。

また「Audio Aura」と呼ばれる新しいストーリー機能があり、自身の1年をジャンルの境界を取り除いた視点で見ることもできる。視聴行動に基づく上位2つの「ムード」が視覚的に表現される。

画像クレジット:Spotify

また、人気ゲーム「Two Truths and a Lie」をベースにしたアプリ内ゲームも新たに追加された。ユーザーは、過去1年間の自分の視聴に関するいくつかの文章を友人と共有し、どれが真実かを推測し合うというものだ。このインタラクティブな形式は、友人にも一緒にプレイしてもらうことで、より多くのソーシャルシェアやエンゲージメントを生む可能性がある。

画像クレジット:Spotify

さらにもう1つの機能は、Cameo(カメオ)のようなセレブ向けソーシャルアプリからヒントを得ており、お気に入りのアーティストやクリエイターからのビデオをユーザーに提供するというものだ。Spotifyは、170人以上のアーティストやクリエイターと協力して、彼らファンへ、この1年視聴してくれたことや、まとめに入れてくれたことを感謝する短いビデオを撮影した。ユーザーは、参加したアーティストやポッドキャストのホストが自分のまとめに登場すれば、そのビデオを見ることができる。

少数のポッドキャスターとアーティストが、最も熱狂的なファンを招待して、Spotifyのライブオーディオアプリ「Greenroom」で、彼ら自身のまとめの結果などについて語ってくれる限定のQ&Aセッションを行う予定だ。参加者には、Ivy Le、JESSIA、Johnny Orlando、bbno$、DPR LIVE、Aurora + Sub Urban、Benito Skinner & Mary Beth Barone、そしてSpotifyのXavier “X” Jerniganが含まれる。1時間の長さになるこれらのGreenroomルームは、パスワードで保護されており、トップファンにのみリンクがメールで送られる。ただし、Spotifyの自社番組である米国東部標準時12月7日午後9時の「Most Necessary Live」と米国東部標準時12月8日午後9時の「LOREM Life」の2つの番組では、まとめをテーマにした一般公開のエピソードを放送する。

画像クレジット:Spotify

公式アプリ内のSpotifyまとめハブが本日より展開され、年末のプレイリストなどのよくあるラインナップが用意されている。このハブには「Your Top Songs of 2021」や「Your Artists Revealed」といったパーソナライズされたプレイリストが含まれている。また、データに基づいて作成された、世界やユーザーの地域のトップアーティストの楽曲を集めたプレイリストや、2021年のベストニューポッドキャストなども含まれる。

画像クレジット:Spotify

クリエイターやアーティストは、本日から自分のマイクロサイトにアクセスできるようになり、ファンの動きを振り返ったり、その他の関連データを閲覧したりできるようになる。

最近のSpotifyのShopify(ショッピファイ)との統合により、アーティストのトップファンリストに含まれたファンには、今後数週間にわたり、彼らのマーチャンダイジングを購入できるリンクがメールで送られる。

まとめの発表に加えて、Spotifyは、2021年にサービス全体でトップだった音楽とポッドキャストを明らかにした。91億回以上の再生を記録したプエルトリコ人ラッパーのBad Bunnyは、2021年に最も再生されたグローバルアーティストとなり、続いてTaylor Swift、BTS、Drake、Justin Bieberとなった。

2021年に最も再生された曲では、11億回以上の再生を記録したOlivia Rodrigoの「drivers license」で、続いてLil Nas Xの「MONTERO (Call Me By Your Name)」、The Kid LAROIの「STAY (with Justin Bieber)」、Olivia Rodrigoの「good 4 u」、Dua Lipaの「Levitating (feat. DaBaby)」の順となった。

上位のアルバムは、Olivia Rodrigoの「SOUR」、Dua Lipaの「Future Nostalgia」、Justin Bieberの「Justice」、Ed Sheeranの「=」、Doja Catの「Planet Her」だった。

最も人気のあったポッドキャストは「The Joe Rogan Experience」「Call Her Daddy」「Crime Junkie」「TED Talks Daily」「The Daily」だ。

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(文:Sarah Perez、翻訳:Akihito Mizukoshi)

Energy Domeは太陽エネルギーの貯蔵に二酸化炭素を利用する

長時間にわたるエネルギー貯蔵は厄介だ。だが多くのバッテリー技術は「EVをさらに数百マイル走らせるために、バッテリーをどれだけ速く充電できるか」に焦点を当ててきた。急速充電は、月が夜空をゆっくりと散歩している12時間に使う電力を、昼の12時間で太陽から得ようとすることとは根本的に異なる問題だ。

米国時間11月30日、Energy Dome(エナジードーム)は、拠点を置くイタリアのサルデーニャ島での実証プロジェクトで、世界初の商用CO2(二酸化炭素)バッテリーを設置するために、1100万ドル(約12億5000万円)のシリーズA資金調達を行ったことを発表した。

同社によれば、CO2バッテリーの最適な充電 / 放電サイクルは4〜24時間であり、日次および日中のサイクルに最適だという。また、これは現在急成長している市場セグメントであり、既存のバッテリー技術が十分にカバーできていなことも指摘している。具体的には、太陽光発電の余力がある日中にCO2バッテリーを充電しておいて、電力需要が太陽光の供給量を上回る夕方や夜間のピーク時に放電することを想定している。なぜなら──まあ当たり前過ぎてわざわざ書くのもはばかられるが──夜は太陽が出ていないからなのだ。

同社は、市販のコンポーネントを使用して構築されているそのCO2バッテリーが、75〜80%の充放電効率を達成していると主張している。しかし、おそらくもっと興味深いのは、バッテリーの動作寿命がおそそ25年程度になると予測されていることだ。他の電力貯蔵ソリューションの事情をよく知っている人なら、ほとんどのソリューションの動作性能が、10年を超える頃には大幅に低下し始めることに気がついているだろう。同社は、製品のライフサイクルコスト全体を考慮した場合、エネルギーを貯蔵するコストが、同じサイズのリチウムイオン電池で貯蔵するコストの約半分になると予測している。

この技術は非常に優れており、同社はCO2をガスから液体に、そしてまたガスに戻す閉ループサイクルで利用する。ソリューションの一部となる、ガス状のCO2を充填した膨張可能なガス容器部品にちなんで、会社は「ドーム」と命名されている。

充電時には、システムは電力網から電力を引き込む。この電力を用いてドームからCO2を引き出して圧縮するコンプレッサーを駆動し、熱を発生させるのだ。この熱は蓄熱装置に蓄えられる。次に、CO2は圧力下で液化され、環境と同じ温度で液体CO2容器に保管され、充電側サイクルが完了する。放電時には、このサイクルが逆になる。液体のCO2を気化させ、蓄熱装置から熱を回収し、高温のCO2をタービンへ送り込んで発電機を駆動する。電気はグリッドに戻され、CO2は大気に放出されることなくドームを再膨張させ、次の充電サイクルに使われる準備が整えられる。このシステムの貯蔵容量は最大200MWhだ。

今回のラウンドはディープテックVCの360 Capitalが主導し、他の多くの投資家が投資ラウンドに参加した。その中には、インパクト投資アプローチを採用する大手銀行バークレイズの一部門であるBarclays’ Sustainable Impact Capital プログラム、ジュネーブを拠点とするマルチファミリーオフィスのNovum Capital Partners、そしてRMIとNew EnergyNexusによって設立されたグローバルな気候テクノロジースタートアップアクセラレーターのThird Derivativeが含まれている。

画像クレジット:Energy Dome

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(文:Haje Jan Kamps、翻訳:sako)

AWSが自動車業界向けの新サービス「AWS FleetWise」と「AWS Automotive」を発表

AWSは米国時間11月30日、年次カンファレンス「re:Invent」において、自動車業界向けの2つの新しいイニシアティブを発表した。1つは新製品の「AWS FleetWise」で、自動車メーカーが保有する車両フリートからセンサーやテレメトリデータを簡単に収集・取得できるようにする新サービスだ。もう1つは、AWS for IndustrialなどのAWSの他の業界向けソリューションと同様に、同社の様々な製品を1つの傘の下にまとめた、より広範で業界に特化した取り組みである「AWS Automotive」だ。

センサーデータを収集することは、自動車メーカーにとって必ずしも新しいことではない。しかし、FleetWiseは、自動車メーカーに多くの柔軟性を与えるエンドツーエンドのソリューションを提供することを約束する。企業によって、クラウドに転送するデータ量を減らすために、車上でデータをスマートにフィルタリングしたり、エンジン温度などの特定のセンサーからのデータだけを取り込んだり、あるいは、本当にすべてのデータを取得したいのかもしれない。どのようなデータが必要かは、各自動車メーカーの判断に委ねられる。

画像クレジット:AWS

AWSのオートモーティブIoT部門のゼネラルマネージャーであるMike Tzamaloukas(マイク・ツァマロウカス)氏によると、どのようなデータを使用するにしても、FleetWiseを使い始めるためには、メーカーはまず、多くの自動車メーカーがすでに採用しているオープンソースのVehicle Signal Specification(VSS)を使用して、車両とそのセンサーを記述し、モデル化する必要があるという。

その後AWSは、FleetWiseと連携してデータを収集するためのソースコードを自動車メーカーに提供する。自動車メーカーの開発者は、このコードを必要に応じて変更し、車両ゲートウェイに組み込むことができる。また、メーカーのエンジニアは、実際の車両からデータを収集するためのデータ収集キャンペーンを開始することができる。

「データ収集キャンペーンの可能性は無限大です。当社は、データ収集キャンペーンを単なる時間ベース、イベントベースではなく、フリート全体でのインテリジェントなデータフィルタリングにするという点で、限界に挑戦しています」とツァマロウカス氏は説明している。「これにより、自動車メーカーに対して、あらゆる種類の車両から生成されるテラバイト級のデータを、より高いS/N比で取り込む能力を提供したいと考えています」。

ツァマロウカス氏は、FleetWiseが2022年に一般発売され、2024年頃にはFleetWiseを搭載した車が販売されるようになると予想している。これらのデータの多くは自動車メーカーのバックエンドに残るかもしれないが、その一部をドライバーにも提供できるようにし、より詳細な月次の車両ヘルスレポートの形で提供できるようになるかもしれないと、同氏は述べている。

AWS for Automotiveについては、同イニシアティブの責任者であるDean Phillips(ディーン・フィリップス)氏が、自動車業界向けにAWSの機能を明確にするための手段と考えていると話してくれた。「AWS for Automotiveには非常に期待しています。なぜならば、AWSが提供する様々なソリューションをお客様に明確に伝える助けになるからです」と彼は語った。これらのソリューションには、自動車メーカーが必要に応じて採用できる様々なソリューション領域が含まれており、最先端の自律型モビリティサービスから、製品エンジニアリングサポート、サプライチェーントラッキング、デジタルカスタマーエンゲージメントソリューションまで多岐にわたっている。

画像クレジット:TechCrunch

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(文:Frederic Lardinois、翻訳:Aya Nakazato)

AWSがデータ管理の改善を目的とした4つの新たなストレージサービスを発表

AWSは年次カンファレンス「re:Invent」で、より多くの選択肢の提供、コスト削減、顧客のデータ保護強化を目的とした4つの新しいストレージサービスおよび機能を発表した

1つ目のサービスは、Amazon S3 Glacierという新しいストレージクラスで、アーカイブデータにミリ秒単位でアクセスできるように設計されている。AWSによれば、このストレージクラスを利用することで、顧客は長期保存されていてほとんどアクセスされることはないが、要求があればすぐに取り出す必要があるデータに対して、クラウド上で最も低コストのストレージを実現することができる。

AWSはまた、新しいAmazon FSx for OpenZFSサービスを開始した。これは、オンプレミスのコモディティファイルサービスに保存されているデータを、アプリケーションコードを変更することなく、簡単にAWSに移行できるようにするものだ。AWSによると、この新サービスを利用することで、長大な認証を行ったり、既存のツールを変更したりする必要がなくなる。Amazon FSx for OpenZFSは、数百マイクロ秒のレイテンシーで最大100万IOPSの性能を発揮するという。

スナップショットのアーカイブにかかるコスト対応としては、AWSは新たにAmazon EBS Snapshots Archiveを立ち上げた。これは、1カ月から数年にわたって保持する必要のあるAmazon EBSスナップショットのコストを最大75%削減する新しいストレージだ。顧客は単一のアプリケーションプログラミングインターフェースでスナップショットをEBS Snapshots Archiveに移行できる、とAWSは説明する。

最後に、Amazon S3とVMwareのワークロードをサポートすることで、AWS Backupの機能をより多くのクラウドとオンプレミスのワークロードに拡張している。S3に対するAWS Backupのサポートにより、ユーザーはアプリケーション全体のバックアップを集中管理するために使用していたカスタムスクリプトを置き換えることができるようになった。また、VMwareワークロードに対するAWS Backupのサポートにより、オンプレミスでもVMware Cloud on AWSでも、顧客はVMwareワークロードを保護することができる。

「今日のすべてのビジネスは、データビジネスです。企業にとって最も重要な決断の1つは、データをどこに保存するかということです」とAWSのブロックおよびオブジェクトストレージ担当副社長のMai-Lan Tomsen Bukovec(マイラン・トムセン・ブコヴェック)氏は声明で述べた。

AWSは、これらの新しいストレージサービスにより、顧客のストレージ管理方法の柔軟性が向上するとしている。また、新しいオプションは、データの管理および保護機能の向上を目的としている。

画像クレジット:Chesnot / Contributor / Getty Images

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(文:Aisha Malik、翻訳:Nariko Mizoguchi

内部告発者がらみのジョーク、または脅し?イーロン・マスク氏が約5600円の「サイバーホイッスル」を宣伝

Tesla(テスラ)はまだEVピックアップトラックの「Cybertruck(サイバートラック)」を生産していないが、期待されながらも発売が遅れている同モデルに関連した新しいグッズを手にしたいという熱烈なファンは、50ドル(約5600円)で「Cyberwhistle(サイバーホイッスル)」を購入することができる。そう、ホイッスルだ。

TeslaのElon Musk(イーロン・マスク)CEOは米国時間11月30日、6510万人のフォロワーが閲覧できるようウェブページへのリンクをツイートし「Blow the whistle on Tesla(訳者注:直訳するとテスラに警笛を、慣用句では、テスラについて内部告発してみろ)」というメッセージを添えた。このメッセージは、実際に内部告発を試みた元従業員たちを揶揄しているのか、それとも脅しているのかはわからない。同氏はその後、「あのくだらないApple Cloth(ポリッシングクロス)を買ってお金を無駄にする代わりに、当社のホイッスルを買ってください!」とツイートした。

リンクをクリックすると、このようなメッセージが表示される。

Cybertruckにインスパイアされた限定版Cyberwhistleは、医療グレードのステンレススチールにポリッシュ仕上げを施したプレミアムコレクティブルです。このホイッスルには、一体型アタッチメント機能を搭載し、汎用性を高めています。

注:サイバーホイッスルは返品不可となります。

画像クレジット:Tesla

この「一体型アタッチメント」が何を意味するのかは不明だが、TechCrunchは、ユーザーがこれを首から下げられるようにするためのランヤードホールを指しているのではないかと推測している。

Tesla愛好家なら誰もが期待するように、Cyberwhistleは、マスク氏が2019年11月に明らかにした全電動トラック「Cybertruck」の形をしている。Cybertruckは、2021年後半に生産を開始する予定だった。潜在的な顧客が100ドル(約1万1000円)の返金可能な予約金を払うことができる同社のウェブサイトによれば、同社はその日付を2022年のいつかに延期している。

Cyberwhistleは、150ドルのTeslaデカンタ(約1万7000円)、Teslaのスーパーチャージャーをモデルにした45ドル(約5000円)の「Desktop Supercharger」USBケーブルオーガナイザー、35ドル(約3950円)のS3XYマグカップ、そして2022年に生産開始が延期されたTesla Semi(テスラセミ)を含むいくつかのクルマのダイキャストモデルなどのアイテムを含む、Teslaのライフスタイル製品のカテゴリーに含められている。

画像クレジット:Tesla

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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Aya Nakazato)