米国Best Buy、Galaxy購入者に無料でGear VRを提供中(週末キャンペーン)

サムスンのスマートフォンを購入する予定があるのなら、この土日がチャンスだ。Best Buyで対象のGalaxyスマートフォンを買うと、無料でSamsung Gear VRがついてくるのだ。Gear VRの価格は99ドルだ。唯一の市販VRヘッドセットをたいへんお得にゲットするチャンスだといえる。

ただし、サムスンのスマートフォンならなんでも良いというわけではない。Gear VR対応の機種のみが対象となっているのだ。詳細についてはBest Buyのサイトに記載されている。

Samsung Galaxy S6、S6 edge、S6 edge+ないしNote5を購入またはリースしてアクティベートされた方に、99.99ドルのSamsung Gear VRを無償で提供いたします。対象の製品をカートに入れれば、自動的にSamsung Gear VRもカートに入るようになっています。

Gear VRはなかなかのプロダクトだと思う。Google Cardboardの「VR風」を超えて、本当のVRを体験する入門機として最適だともいえよう。より本格的なRiftもプレオーダーが行われているが、こちらは599ドルもする。TechCrunchでもGear VRのレビューを行なっているので参考にしていただきたい。

Gear VRの存在は、確かにGalaxyスマートフォンの魅力を高めるものといえる。今回のBest Buyのキャンペーンは良いところをついているように思う。

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(翻訳:Maeda, H

Apple、iOSとOS Xをアップデート―パフォーマンスの改善とバグフィックスに主眼

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Appleは先ほどMacとiPhone、iPad向けのOSをアップデートした。どちらも更新の主眼はセキュリティー問題への対応とバグフィックスに置かれている。同時にパフォーマンスも改善された。

Mac向けOS X 10.11.3では4Kの外部ディスプレイを接続した場合のバグが修正され、いくつかのセキュリティー・ホールにパッチが当てられた。iOS 9.2.1については、OS Xの場合と同様のセキュリティー上の対策が行われた。残念ながら今回のバグフィックスではバッテリー・メーターのバグの修正は行われなかった。

今日(米国時間1/20)のアップデートはAppleが次のバージョン(OS Xでは10.11.4、iOSの場合、9.3になるはず)で新機能を導入する準備段階の中間的な更新と考えられる。われわれが紹介したように、最新のEl Captitan OSでMacユーザーはLive Photo機能がiMessageで使えるようになる。またNotesの新しいバージョンのパスコードも入手できる。

次回のアップデートでiOSユーザーはニュースのカスタム化ができるNight Shift機能、Apple Watchから関連データを受け取れるヘルス・アプリ、新しいCarPlay、クラス全員がiPadを共有できる学校向けツール、など数々の新機能を受け取れるはずだ。ちなみに今回iOS 9.3で新たに導入されたNight Shift機能は夜になると画面の青い色彩をカットする。周囲が暗い場合、暖色の方が目にやさしい。これで睡眠の質が向上するかもしれない。

あとはAppleがiOS 9.3に残ったバッテリー・メーターのバグを次のバージョンで修正してくれることを願うものだ。現在はユーザーがマニュアルでタイムゾーンを修正すると画面最上部の小さいバッテリー・メーターがフリーズしてしまう。なるほど大騒ぎするほどの深刻なバグではないだろうが、バッテリー・メーターがまだ十分に残量があることを示す緑色に光っているのにiPhoneが作動しなくなるというのは苛立たしい経験だ。

アップデートの方法はいつもどおりで、MacユーザーはApp Storeを訪れて「アップデート」をクリックすればよい。iPhoneとiPadの場合は「設定」アプリを開き、「一般」タブからアップデートができる

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iOS 9.2.1

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

モバイルアプリ付き、70ドルの高級お弁当箱Prepd Packが半日でKickstarterの目標額を突破

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毎朝お弁当を作って職場に持っていくことは、もっと簡単になるべきだ。

昼食を自分のお弁当ですませることには、たくさんの利点がある。より‘持続可能’であり、自分の体に入るものを自分で管理でき、お金の節約にもなり、そして多くの場合、とっても健康的だ。

今日(米国時間1/19)はKickstarterに、Prepd Packというお弁当箱が登場した。それは、見た目のデザインと、ユーザのウェストラインを重視する製品だ。料理を区分けするモジュール構造は、いかにもお弁当箱的だが、でもこの“デバイス”は、ちゃちいタッパーウェアに代わって、すっきりとした竹製品を使い、それをマグネットで閉じる。中には丈夫な容器がいくつかあり、ナイフやフォークは、これもマグネットで固定して、ばらけないようにしている。

チームにはCESで会ったし、そのとき完成間近のプロトタイプも見た。そのとき、デザインには相当力を入れていることが、よく分かった。ここまできれいに仕上がっていれば、堂々と会社に持っていけるだろう。

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しかもこれは、おしゃれなランチボックスであるだけでなく、ユーザの栄養チェックもやってくれる。まず、容器はわざと小さめにして、“小分けにする”という目的に奉仕している。鶏の丸焼きなどは、入れられない。

またPrepd Packの付属アプリが、専門の栄養士やシェフが作った、容器にぴったり入る量のおかずメニューのレシピを教えてくれる。また、アプリはiOSのHealth Kitを統合しているので、自分の健康データも見られる。

以上のように、デザイン的にも構成的にもお弁当箱の高級品だから、Kickstarter支援者のためのお値段は50ドルからと、少々お高い。小売価格は70ドルを予定している。今朝(米国時間1/19)ローンチしたばかりのPrepd Packは、ほぼ半日で目標額の25000ドルを超えてしまった。初期支援者への発送は、6月を予定している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Boston Dynamicの人型AIロボットAtlasが家を片付ける様子をご覧あれ

ひさびさにBoston Dynamicsの人工知能ロボット、Atlasのビデオだ。先ごろGoogleが買収したスタートアップの人型ロボットが二足歩行しつつ家の片付けをするようすをご覧いただきたい。Atlasは歩行できるだけでなく、走ることもできる。、しかも(実はキャリブレーション動作の一環だというが)重量物を運搬するなど家で日常要求されるような作業をひとわたりこなしてみせる。

このビデオではIHMC RoboticsのチームがAtlasにテストとしてキャリブレーション動作をさせている。エンジニアはAtlasの動作を研究し、どこをどのように改良すればよいのかを考える。たとえばAtlasがAIを利用して腕を伸ばしてボトルをつかむとき、その動作をさらに効率化する方法を開発する。その他、さらに高度な課題をAtlasに教え、Atlasの反応を観察する。これによって実際に効率よく高度な動作をさせる方法を研究するわけだ。

「ロボットの操縦者には非常に高いレベルの忍耐力と独創性が必要だ。ロボットがこれまで遭遇したことのない状況で特定の動作をさせようとすれば、その動作を実行できる方法をできるかぎりたくさん考え出す必要がある。それによってどのような動作がロボットにとってもっとも効率的かが分かってくる。ATLASがタスクを実行するとき、人間ならこうするであろうというやり方と全く異なる動作が適切である場合が多い」とSpectrumのロボット操縦者、John Carffは言う。

残念ながら読者はAtlasに家の仕事をさせるわけにはいかないだろう。そのためにはAtlasは高価過ぎる。しかし見てのとおり、ご主人様のためにロボットは箒で床を掃いたり埃を払ったりできる。Atlasは営々として人間のための作業を実行しているが、映画ではないが、ある日それと気づかないでわわれの頭脳はクモ型ロボットのバッテリーの代用品にされているかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ハイエンド・ゲーム機器のRazerがCES感謝祭―24時間に限り周辺機器が半値

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ハイエンド・ゲーム機と周辺機器メーカーのRazerは今年のCESで強い印象を残した多数の新製品を発表した。そのRazerがCESイベント感謝祭として登録ユーザーにすべての周辺機器を50%割引で提供するという。このセールスは24時間に限られる。〔日本版:アジア地区では本日(1/15)午前11時スタート〕。

このセールス(発見したThe Vergeに感謝)はアメリカ太平洋時間では1月14日午後6時スタートだ。リストにはマウス、キーボード、ヘッドフォン、マイクなど同社の定評ある機器がずらりと並んでいる。ただし残念ながらこの大幅割引には先ごろ発表されたRazer Blade Stealthのような強力な本体は含まれていない。また購入はお一人様1点に限られるので選択に注意。Razerではこの措置について「なるべく多数のユーザーにセールスに参加してもらうため」としている。

そういう点に注意する必要があるが、ハイエンドのゲーム周辺機器に興味ある読者にとっては要チェックのイベントだ。このセールスに参加するためにはRazerの顧客IDを取得しておく必要があるが、今回は取得のいいチャンスかもしれない。

Razerのページには世界時計が表示され、北米、アジア、ヨーロッパの各地域での24時間セールス・マラソン開始までのカウントダウンが表示されている。

ゲームの世界に詳しくない読者に説明しておくと、Razerは間違いなく最高レベルのゲームマシンとゲーム用周辺機器のメーカーだ。Razerは最近、アメリカ生まれのメーカーがアジアで何ができるかの見本となるような未来的ストアをバンコクに開設した。われわれのミニツアーのビデオはこちらの記事からも見ることができる。


Featured Image: jonrussell/Flickr

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)</P

GoProblem―アクションカメラはタブレットと同じ道をたどるのか?

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アクションカメラはタブレットに似ているのではないか? つまり多くの人々が欲しがるが、ただし1台だけだ。いつも最新モデルにアップデートし続けようというユーザーはごく少ない。

私の見るところ、GoProの深刻な状況も結局ここに行き着く。同社は今週発表したガイドラインで売上の落ち込みを予測し、従業員の7%をレイオフすることとなった。GoProが直面しているのは市場の飽和という問題だ。大勢の人々がGoP+roをすでに買っている。ただし1台だけで十分であり、さらにもう1台買うつもりはない。

大半のGoProはたぶん1年のうち11ヶ月は埃をかぶったままだろう。事実に直面する必要がある。われわれ一般ユーザーはエクストリーム・スポーツのマニアではない。なるほどたまの休みにスキーやサーフィン、ハイキングなどをする。GoProがそのもようを撮影できるなら1台欲しい。だが実のところどんなGoProでもいい。

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解像度が最新、最高のものでなくてもビデオを楽しみ、友達を感心させ、休日を思い出すことができる。バッテリーが1日もたず、いいところでビデオが尻切れになるとしても、カメラのサイズが少しくらい大きくてポケットが膨らむとしてもわれわれはさして気にしない。

アクションカメラの機能はユニークで、他のガジェットでは代替できないことは確かだ。だからといって毎年最新モデルに買い換えるユーザーは少ないだろう。毎日いつもポケットに入っているスマートフォンとは違う。取り出してみせびらかすと効果があるようなステータス・シンボルというわけでもない。

ノートパソコンならわずかの改良でも作業が劇的にはかどり、生活が大いに快適になることもある。ノートパソコンは日常生活の基礎に位置づけられる重要なツールだからだ。ところがGoProの場合は中古品やお安いライバル製品で十分だ。

アクションカメラがタブレットに似ていると言ったのはそこだ。タブレットは映画を見たり本を読んだりゲームを楽しんだりするには好適だが、それには前の世代のiPadでも十分だ。私がそのiPadを買ったときそれは最新モデルだった。以後Appleは製品のアップデートを繰り返しているが、私はiPadを買い換えねばならないと思ったことはない。一方でスマートフォンの画面はモデルチェンジごとに大きくなった。こうした事情からタブレットの市場は頭打ちとなった。私はアクションカメラにも同じことが起こるのではないかと思っている。

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タブレットの販売

なるほど世の中にはアドレナリンが出っぱなしの冒険フォトグラファーが存在する。こういうユーザーは常に最新、最高のアクションカメラを求めるだろう。GoProはまたドローンへの搭載や仮想現実の制作ツールの分野で優位性を獲得している。こういう市場は今後も大きな成長が見込まれる。

しかし今日(米国時間1/14)、GoProの株価は15%ダウンし、昨年と比べると77%程度に下がっている。株価を以前の水準に戻すためにはGoProには何か本質的に画期的な製品が必要だ。今のままではユーザーは古いGoProで十分満足しており、新しい製品を買う気にはならないだろう。GoProは「引出の奥に1台あることが分かっていればそれで十分」なのだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

今年のCES 2016で見つけたクールなガジェット10種類をまとめて紹介

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新年早々ラスベガスで開催されたCES 2016でわれわれはクールなガジェットをたくさん発見した。ヘルスケア、ウェアラブル、プリンター、ドローン、3Dプリンター、仮想/拡張現実などジャンルはさまざまだった。取材チームはUberのプロモーションのヘリに乗ってラスベガスの「ストリップ」を1000フィート(300m)上空から見下ろす機会にも恵まれた。なんといってもホットだったのはガジェットのスタートアップだが、個別の紹介記事はこちら。以下にわれわれの注目を集めたガジェットのトップ10をまとめてご紹介しよう。

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1. EHang 184は乗客を乗せられる巨大なドローンだ。中国のUAVメーカー、EHangが作ったこの自律飛行可能な機体は、乗客1人を乗せて時速60マイル(96km)で23分間飛行することができる。EHang184はガルウィング・ドアを備え、乗降の際にローター・アームは上方に折りたたまれる。


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2. 中国のLenovoはGoogleのプロジェクトTangoスマートフォンの製造を開始することを発表した。 カンファレンスは短く、発表された情報は少なかったが、 ともかくLenovoがこの夏、おそらく500ドル以下のAndroidスマートフォンを売り出すことは分かった。最終的なデザインはまだ固まっていないらしいが、上の写真は5つの候補デザインのうちの一つだ。


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3. GPSやナビゲーターの有力企業、Garminが発表したVaria Visionはサングラスに画像が投影される拡張現実ディスプレイだ。見た目がスマートであるだけでなく、カーナビのような道案内や交通渋滞の情報なども表示される。価格は400ドルで、今年の第1四半期中に出荷が予定されている。自転車愛好家には理想的なデバイスだろう。


4. Parrotが発表したわずか700グラムのParrot Discoドローンを実際にテストできた。飛行時間は45分、最高速度は50マイル(80km/h)弱だ。1080p、でBebop 2と同じ14メガピクセルのカメラがフロント部に搭載されている。


5. Daqriのスマート・ヘルメットは産業用デバイスで、装着者の眼前に作業に必要な各種情報を表示する。頭部の保護と同時にゴーグルの役割も果たすので、重機の操縦や危険の多い職場での装着に適している。


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6. 6 Sensor Labsから登場したNimaは249ドルのガジェットで、食べ物をテストし、抗体検査によりわずか2分でグルテン含有量を測ってくれる。食物のポッドはディスポーザブルだ。セリアック病やグルテン・アレルギーの患者にとっては生活を一変させる可能性のるガジェットだ。6 Sensor Labsはこの製品により、ハードウェア・バトルフィールドの最優秀賞と賞金5万ドルを獲得した。


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7. GoSun Stoveはソーラー・パワーを利用した調理用グリルで、ユニークな構造だ。シリンダーに送り込まれた太陽光は、容器内を最高で華氏550度(290℃)まで熱するという。モデルによって異なるが、持続時間は10分から20分程度だ。調理される食材は太陽得エネルギーの80%以上を吸収する。


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8.トヨタの高級車ブランド、 Lexusはホバーボードのプロトタイプを披露した。トヨタによれば、液化窒素を利用した超伝導体と強力な永久磁石による磁気浮上テクノロジーが用いられているという。


9. われわれはBonaverdeのHans Stierをハードウェア・バトルフィールドに迎え、まったく新しいインターネット接続コーヒーマシンについて紹介を聞くことができた。


10. Grillbotはバーベキュー・グリルの掃除ロボットでルンバ(Roomba)のグリル版と思えばよい。油で汚れたグリルの掃除は面倒なものだが、Grillbotは自動的にきれいにしてくれる。価格は129ドルだ。このロボットには3基の交換可能なワイヤーブラシが装備されており、これによってグリルの掃除と自分自身の移動を行う。充電式バッテリーで動く3基の電気モーターが動力源だ。操作は液晶パネルから行うが、タイマーとアラーム機能を備えており、ユーザーはいったんセットすればその場を離れることができる。ただしバーベキュー・グリルの表面温度が華氏200度(93℃)以下に下がってから使用すること。


〔日本版で再生できないビデオがあった場合、原文をご参照ください。〕

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MesoGlueが電子工作からハンダを追放―火傷せずに金属を接着

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ハンダ付けや溶接を一度でもやったことがあれば、そういう作業がいかに熱くなるかかよく知っていると思う。MesoGlueはそういう厄介な問題を追放できると信じている。これは常温で利用できる導電性金属接着剤だ。いかに不用意な人間でも電線や部品を接着しようとして火傷することはない。しかもきちんと電気を通す。

われわれ電子工作ホビーイストにとってMesoGlueのもっとも興味ある応用場面は、多数の小さなパーツをマザーボードに取り付ける際だろう。MesoGlueは熱を必要としない。これは驚くべき発明だと思う。

産業分野は別として、こうした作業を趣味とする人間の数はまだ多くないかもしれないが、多数のパーツをプラスティック製のボードにハンダ付けする作業には改良を要する点が多々ある。中でも大量のエネルギーを熱源として必要とする点などがそうだ。MesoGlue Silveの外観は通常の銀ハンダと同じだ。しかし指でCPUをヒートシンクに接着、固定することができる。このときハンダごてなどは必要ない。これは非常にクールなテクノロジーでエレクトロニクス工作の常識をひっくり返すものだ。

ノースイースタン大学のHanchen Huang教授、Paul Elliott教授、フロリダ大学のStephen Stagon教授のスタートアップは創立されてから日が浅いが、すでに活動の準備を整えている。

「『「金属』も『接着剤』もお馴染みの言葉だが、『金属接着剤』となると新しい製品だ。われわれはユニークな独自製法を開発した。この物質はナノメートルのサイズの金属線の一方にインジウム、他方にガリウムが塗布してある。この金属線は斜めに取り付けられた櫛の歯のように並べられて電気回路の基板を形成する。この櫛には『ボトム』と『トップ』がある。われわは櫛の歯を互い違いに組み合わせる方法を開発した。インジウムとガリウムが接触すると両者は溶融して液状になる。一方で芯になっている金属線は物質を液体から固体にする性質がある。われわれが開発したMesoGlueは強度、耐熱性、電気的抵抗の点で一般的な金属接着剤に等しい能力を持つ。最近、ノースイースタン大学を通じて、われわれのチームはこの物質に関して暫定的に特許を取得した」とHuang教授は説明する。

また教授は次のように述べた。「主としてエレクトロニクス産業において、この金属接着剤には広い応用範囲がある。熱伝導性の高さを活かして現在用いられている熱グリースを代替できる。電気伝導性も高いので、現在のハンダも代用できる。太陽電池、パイプ類の接続部、コンピューターやモバイル・デバイスの組み立てなどが有望な応用分野だ」と教授は語った。

私は電子時計を組み立てようと考えているが、MesoGlueを使えば指を火傷だらけにしなくてすむらしい。一大朗報だ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

仮想現実ヘッドセットOculus Riftが予約開始―価格599ドル、出荷開始は3月

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だいぶ待たされたが、仮想現実のOculus Riftが予約の受け付けを開始した。Oculusの発表によればヘッドセットの価格は599(プラス送料)と判明した。

われわれの編集長、Matthew Panzarinoがすでに1台発注しているのでこの価格は間違いなさそうだ…

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イギリスでの販売価格は499ポンドとなる。Oculuによれば、当初、発送先は20ヵ国〔日本を含む〕とされ、また数量も限定される。出荷は4月という〔アップデートあり〕。予約受付はこちらから

注意点として、Oculusの仮想現実世界を体験するためにはまずOculus対応のWindowsパソコンが必要だ。Macユーザーは新たにWindowsパソコンを購入しなければならないので予算が膨らむ。Oculusでは対応パソコンを‘Oculus Ready’と呼んでおり、 Windows 7 SP1 64bitないしそれ以降が必要とされる〔日本語版:さらにビデオカードなどの条件もあるのでサイトの注意を熟読のこと〕。近くOculus ReadyパソコンとRiftがバンドルされた製品がOculusから出荷される予定で、2月に予約受け付けが開始される。価格は1499ドル。

これも今朝確認された点だが、Riftの第一陣の出荷は3月だ。これまでOculusでは製品の出荷開始は2016年第1四半期中としていた。それからすると3月中の出荷というのはぎりぎりスケジュールどおりということになる。アップデート — Oculusでは予約の第一陣は売り切れたと発表した。これからRiftを予約すると製品の入手は5月になる。そうであっても2016年第一四半期に「出荷が開始される」という約束は守られたわけだ。

またこの「第一陣」の数量に関して有益な情報は何も手に入らない。今のところ、Riftの人気、実際の需要などに関して推測する手がかりはまったくない。OculusではVR〔拡張現実〕コミュニティーには大勢のマニアがいるとしている。

すでに確認されているとおり、Oculus Touchコントローラーによってユーザーはヘッドセットに表示される世界を手元で操作できる。仮想現実のアイテムを拾い上げるなどができるようなるわけだ。ただしTouchの出荷はRiftより遅れるという。

コントローラーの予約のための手順はこうだ。まずRiftを予約し、支払手続きに進むとOculusアカウントへの登録を求められる。TouchコントローラーはOculusアカウントに登録した会員だけが予約できる。(Oculusでは実際にアイテムが出荷されるまでユーザーからの支払いは受け取らない仕組みだとしている)。

Oculusではこれ以前に「Touchコントローラーは2016年の下半期に入手可能となる」としていた。つまり「没入的かつ相互作用可能な拡張現実」を実際に体験できるのは今年後半になってからということだ。拡張現実というのはずいぶん人を待たせるものらしい…。ともあれ、Riftの当初のユーザーはバンドルされているXbox Oneのコントローラーでできる操作内容で我慢しなければならない。なおゲームも2本バンドルされている。

アップデート: Oculusのファウンダー、Palmer LuckeyはTwitterへの投稿で予約に伴う処理の遅延や混乱について多少の説明を試みた。問題の原因はクレジットカード詐欺を試みるグループだという。

さてバーチャル・リアリティーを体験するのに600ドルは高いだろうか? この点が判明するにはもう少し時間が必要だ。一般消費向け製品のこの価格はデベロッパー向けキット(350ドル)に比べて相当に高額だ。もちろんTwitterで価格が高すぎると不平を言うユーザーを見つけるのは簡単だ。しかし、これは私の勘にすぎないが、ガジェットがメインストリームに入れるかどうか決めるのは価格ではないと思う。ともかくLuckey自身もそういう意味のことを言っている。

ちなにみ600ドル出すとこういうものが買える。

  • フラグシップモデルのスマートフォン1台
  • 低価格8Androidスマートフォン6台以上
  • Samsung Gear VRが6台
  • Apple Watche2組弱
  • Fitbit Zipトラッカー10台
  • Facebookの株式、6株弱(現行価格で)

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Withings、歴代最高にスマートな体温計をアナウンス

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読者の方々は、Withingsのスマートウォッチのことはご存知かもしれない。しかし実は、Withingsとはヘルス関連デバイスについて歴史を持つ企業なのだ。今回発表された100ドルのWithings Thermoも、やはり同社の「ヘルス関連デバイス」のひとつに位置づけられるものだ。「スマート体温計」ともいうべきもので、現在入手できるベストのものだと言うこともできよう。

体温は、側頭動脈から測定するようになっている。こめかみあたりにデバイスをもっていき、ボタンを押して2秒すれば体温の測定が完了する。

「便利すぎてあり得ない」と思う人もいるかもしれない。しかし16個の赤外線センサーを用いて4000回の計測を行うことで、正確性を担保しているのだ。測定した体温はデバイス上でも読むことができるし、もちろん、接続した他デバイス上で確認することもできる。

他デバイスとの接続にはWi-Fiを用いたり、あるいはBluetooth経由でスマートフォンと直接つなぐこともできる。モバイルアプリケーションでイブプロフェンを摂取した日時を記録しておくこともできるし、もちろん複数のプロファイル設定にも対応している。

Withingsはスマート体重計血圧計ないし体温計を扱っている。すなわちWithingsは、健康管理のためのデバイスをフルセットで備えているわけだ。

これによりWithingsは個人の健康情報を多面的に収集することができるようになっている。消費者側からみても、自分の健康データを簡単に医師に送ることができるようになっているわけだ。

世界では高齢化が進んでおり、時間および費用を抑制しながら健康管理データを医師と共有することがますます重要となってきている。

このデバイスは2本の単四電池で動作する。バッテリーの持ち時間は2年となっているので、使うたびに充電するというような操作も必要ない。2016年の第1四半期の出荷予定で、価格は100ドルと予定されている。

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(翻訳:Maeda, H

ガーミン、自転車乗り用のウェアラブルARデバイスを発表

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Garminが、Varia Visionというサイクリストのためのデバイスをアナウンスした。不満なポイントもあるものの、しかし「夢の実現」につながり得る面白いデバイスであることは間違いないだろう。サイクリストの着用するアイウェア上にAR情報を表示してくれるのだ。現在の速度など、自転車にかかわる情報以外に、交通状況を表示したりナビをしてくれる機能ももつ。

もちろん、(本格的)サイクリストたちの多くは、ハンドルにサイクルコンピューターを装着して利用している。しかし走行中にハンドルバーに目を落とすのは面倒であるだけでなく、危険なことでもあるだろう。コンピューターに気を取られて曲がり角を見逃してしまったりすることもあり得る。

Varia Visionを使えば情報が直接に視野に入ってくることになる。速度や走行距離などのデータに加え、ナビ情報や電話着信の通知などを簡単に確認することができるようになる。後方レーダーと併用すれば、後ろから自動車が近づいているかどうかも確認できるようになる。

操作方法的にはGoogle Glass風といって良いだろう。デバイス側面に小さなタッチパッドを備えており、メニュー操作を行うことができる。光センサーも備えていて、もちろん防水だ。情報通知にバイブレーションさせることもできる。バッテリーのもち時間は8時間となっている。

これまでにも、Recon Instrumentsなど、アスリート向けのARデバイスは存在した。しかし最近Intelに買収され、今後もアスリート向けのARデバイスを開発していくのかどうかはよくわからない。

実際に使ってみなければ、本当に役立つのかどうかの判定は難しい。ナビや情報通知には、スマートフォン上の機能を利用するようになっている。すなわちスマートフォン側の性能によっても使い勝手は大きく異なることとなる。

価格も決して安くはない。2016年の第1四半期に市場に投入される予定であるらしいが、400ドルも出すのなら他のデバイスを買おうと考えるサイクリストも多いことだろう。しかし、車よりも自転車を多く利用するという人にとって、必携のガジェットに育つという可能性もあるように思える。

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(翻訳:Maeda, H

鉢植えの植物を死なせることのない自動コントロール植木鉢Parrot Pot

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多くの人が、Parrotドローンのメーカーだと思っているようだが、実はヘッドフォーンや社内の情報娯楽装置など、いろんなものを作っている。昨年のCESで同社は、植木鉢ロボットParrot Potを披露した。そのときはまだプロトタイプだったが、今年は第一四半期にいよいよ、この新製品を発売する。

小売価格99ドルのこの植木鉢は、潅水用の水を2リットルキープできる。それは多くの植物にとって、ほぼ1週間ぶんの量だが、“節水モード”に設定すれば、植物は3〜4週間生き延びることができる。

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植木鉢のコントロールはモバイルアプリから行う(アプリの名前はそのものずばり、’Flower Power’だ)。このアプリからおよそ8000種の植物のデータベースにアクセスして自分の植物を選び、植木鉢とBluetoothで接続する。アプリはいわば、あなたの植物のためのダッシュボードだ。

植木鉢が装備しているいろんなセンサーにより、土壌水分や温度、肥料残量、室温、明るさなどを測定する。これらのデータは15分おきに記録され、Parrotのサーバーに送られて分析される(もちろん事前にインターネットに接続のこと)。人間が長期間世話をしなくて土壌水分が涸渇気味になると、自動的に潅水する(上図)。

昨年のプロトタイプのときは、売価200ドルになっていたから、それに比べると100ドル弱は安い。鉢植えの植物をよく死なせてしまうタイプの人は、Potを買ってみる価値があるかもしれない。あるいは自作してもいいけど。

CES 2016

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

ザッカーバーグの「新年の決意」はアイアンマン流のパーソナル・アシスタント制作

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マーク・ザッカーバーグは新年を迎えるごとに、新たな困難な課題を「今年の挑戦」に選ぶことで知られている。 結婚を機に中国語の普通話を習う平等性を増進する、世界の隅々までインターネット接続を普及させる(これには手強い障害も現れている)などだ。今年Facebookのファウンダーはこれまでとはまったく違う分野に挑戦することを明らかにした。

2016年のザッカーバーグの個人プロジェクトは『ジャーヴィス』だ。これはご存知のように、映画『アイアンマン』に出てくるたいへん便利で忠実なデジタル・アシスタントだ。

もちろんザックはジャーヴィスそのものではなく、自分のニーズに合わせた独自のAI(人工知能)を開発しようとしている。特に家庭の生活の効率化を図りたいようだ。しかしジャーヴィスの名前を出したことはザッカーバーグの野望が大きいことをよく物語っている。

マーク・ザッカーバーグ自身はこう書いている

2016年の個人的なチャレンジは私の家庭を効率化し、仕事を助けてくれるようなシンプルなAIの制作だ。『アイアンマン』に出て出てくる『ジャーヴィス』のようなものといえば分かりやすいかもしれない。

まず第一にこの分野におけるテクノロジーの現状を調べるつもりだ。次にシステムに私の声を覚え込ませ、音楽、照明、エアコンなど家で必要な操作をすべて理解できるようにさせる。友達の顔を覚えさせ、友達が家を訪ねてきたら玄関のドアのロックを外して招き入れる。私が外にいる間、娘のマックスの部屋を見張っていて、何か変わったことがあればすぐに私に知らせる。仕事の分野では各種のデータをヘッドセットに仮想現実として表示し、Facebookを効率的に運営する手助けをさせる。

これらはどう考えても「ちょっとしたサイドプロジェクト」などではない。ザッカーバーグがこのプロジェクトにどれほどの時間と資源をつぎ込むつもりなのか非常に興味をひかれる。どんな成果が上がるか楽しみだ。これが成功したら2017年にはザッカーバーグはアイアンマン・スーツを作るつもりかもしれない。

さて、読者の皆さんは新年を迎えてどんな「今年の決意」をされただろうか?

画像: Roy So/Flickr UNDER A CC BY 2.0 LICENSE

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新年のプレゼントに本物のホバーボードはいかが? ―ただし超巨大で予価2万ドル

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平均的で正常な人間がホバーボードの試作品に乗ってみたいと思うかどうかは疑わしいが、インターネットにはぜひとも乗ってみたいと考える変人が大勢いるらしい。そういう人々を惹きつけてきたのは本物に見紛うほどよくできた製品から、違う種類(かつ危険な)のデバイスに恥ずかしげもな誤解を招く名前をつけた製品までさまざまだ。しかしArcaという会社がウェブサイトで本物のホバーボードの予約を募っている。

ArcaBoardはかなり巨大だ。怠惰の極致といえそうな大人一人を空中に浮揚させる動力とメカニズムを収容するためにはやはりこの大きさが必要だったようだ。それだけに機能については広告に偽りなく作動するものと期待したい。

このガジェットにはビデオに見られるように、35基の強力な電動ダクテッドファンが組み込まれている。トータルの推力は430ポンド(195kg)だという。ArcaBoardには自動安定化ソフトが組み込まれており、専用のスマートフォン・アプリが用意される。ユーザーはこのアプリでホバーボードを操縦する。アプリをオフにして体重移動で進路をコントロールすることも可能だという。

Arca Space Corporationはルーマニアの企業で、同国政府や欧州宇宙機関のために成層圏まで上昇する気球やロケットなど航空宇宙関係のデバイスを各種供給してきた。GizMagによれば、同社はこの経験を生かしてドローンその他の飛行デバイスを手がけてきたという。つまりArcaのエンジニアはプロであり、飛行マニアだということだ。

そのためか、この製品の仕様は人を驚かせるようなものではない。 能力は控え目で、最高速度は時速12.5マイル(20km/h)に過ぎず、バッテリー駆動時間は体重の軽いユーザーで6分、240lbs(108kg)以上のユーザーの場合、3分以下となる。

とはいえ、Arcaではこのボードはコンクリート、水面、砂を含むどんな地形でも1フィート(30cm)程度の高度を飛行できることを保証している。

ArcaBoardはかなり分厚く、初期の大型フラットテレビくらいのサイズだ。運ぶには大人が2人必要だ。明るい方に目を向けるとバッテリーの充電には35分しかかからない。

ArcaBoardはインターネットで大評判になっているが、誰かがこのデバイスをテストしたという確実な記事はまだ発見できないことを付け加えておこう。それでもぜひ一番乗りで所有したいのであれば予約はこちらからできる。予価は1万9900ドルだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple、エネルギー効率を向上させたiPhone/iPad用ディスプレイの自社開発を開始(Bloomberg報道など)

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Appleがディスプレイデバイスの自社開発を進めようとしているようだ。サムスンやシャープなどのサードパーティーへの依存度を下げることと、バッテリーのもちを長くすることを目的としている。

Bloombergの記事によると、iPhone用のチップを製造している米国企業が台湾にて秘密裏にiPhoneやiPadなどのデバイスに搭載するディスプレイを製造する施設を準備しているのだとのこと(プラントで必要な人材募集広告も出ている)。

Apple製品のバッテリー持続時間に不満を感じている人には良いニュースといえるだろう。バッテリー容量のかなりの部分をディスプレイが消費しているのだ。そのような中Appleはディスプレイをより薄く、軽く、明るくし、そしてエネルギー効率をも向上させるつもりであるようだ。情報筋はAppleが有機LEDを採用する方向で動いているのだと述べている。これにより消費電力を大幅に軽減することができるようだ。

もちろん直ちに新技術が市場に出てくるわけではない。しかし望ましい方向にシフトさせたいという動きは、徐々に形になりつつあるようだ。

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(翻訳:Maeda, H

Googleフォトにシンプルで使いやすい共有アルバム登場

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Google+から独立して単独サービスとなって以後のGoogleフォトにはなかなか活気があり、新機能の追加のペースも速い。今日(米国時間12/10)もそうした新機能のひとつとして共有アルバムが追加された。実はこの機能は9月のGoogleイベントで予告されており、私としても心待ちにしていた。実際に触れてみると十分期待に応える仕上がりだ。ともかく非常にシンプルで使いやすい。

共有アルバム機能は、ウェブ、Android、iOSのすべてで同時に公開された。

私はGoogleフォトのプロダクト責任者、David Liebに話を聞いた。 それによると、このプロダクトにとって共有アルバムは極めて重要で、特にクリスマス休暇の前に発表したことに非常に意味があるということだった。またLiebは現在ポピュラーな各種の写真サービスのそれぞれの特徴についても次のように分析した。

一方の端にはソーシャル・ネットワークに付属した写真共有サービスがある。これはさすがに利用者数が膨大だ。ユーザーがそこで他のユーザーが興味を持ちそう写真を公開するとものすごい数の「いいね!」がついて気分が高揚する。逆の端には原則非公開のチャット、WhatsApp、ハングアウト、メッセンジャーのような大規模チャット・サービスに付属した写真機能もある。この場合、ユーザーは、たとえば美味しそうなランチや気になるドレスの写真を撮り、「これどう思う?」などと友達に尋ねる。

だが、実際に撮影されている写真を検討すると、 両極端は少なくて、その中間がほとんどだ。われわれがGoogleフォトで狙っているのはまさにその中間だ。

これは当たっていると思う。撮った写真のほとんどは、カメラロールの中でじっとしている。FacebookかTwitterで公開したいが、そういうちょうど良いチャンスはそうあるものではない。ともかく私の場合はそうだ。始めから公開するために撮った写真は別として、ほとんどの写真は、いわばブラックホールに落ち込んだままとなる。

Googleフォト(や類似のUpThereなど)はそのブラックホールを金鉱に変えてくれる。ユーザーは共有アルバムにどんどん写真を追加し、知り合いをアルバムに招待しておけばいい。招待された側にはGoogleアカウントも必要ない(ただし共有アルバムを作るにはGoogleアカウントが必要)。どんなアプリからでも写真を見ることができる

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アルバムの共有を設定すると、ユーザーが写真を追加するたびに招待された人間のプロフィール画像がポップアップ表示される。これはGoogleドライブその他でファイルを共有した場合と同じだ。アルバムを誰と共有しているか忘れないためにも便利だ。

共有アルバムへの追加はごく簡単で、単にトグルスイッチをオンにするだけでよい。Liebによればフォト・チームは写真を追加する手順をできるかぎりシンプルにするために特別の注意を払ったという。少しでも手順が煩わしいとユーザーが激減するのだそうだ。

とにかくシンプルでないといけない。多くのスタートアップが(同じアイディアを持つが、シンプルにするという)問題の解決に失敗する。このフリクションはとてつもなく大きい。.

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実のところ、Liebはこれとたいへんよく似たFlockというサービスを提供していたスタートアップ、Bumpの共同ファウンダー、CEOだった。BumpはGoogleに2013年に買収されている。

Googleフォトが使いやすいとして人気がある大きな理由がアシスタントタブだ。コラージュやムービーなどが自動的にこのタブ内に作成される。今のところGoogleは写真アルバムの作成、共有機能を特に大々的に宣伝していない。しかし私はこの機能はもっと注目されるべきだと思っている。家族や友達の写真アルバムを共有していると、ある朝、気づいたときコラージュやアニメーションが現れているというのは楽しい。

Googelは最近FlyLabsというビデオのスタートアップを買収した。Googleフォトの可能性はビデオの処理と共有へとさらに大きく広がる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Apple TVの登録アプリ、早くも2600本―最大のジャンルはゲーム

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今日(米国時間12/10)発表された最新レポートによれば、スタートしてからわずか1月と少しでApple TVのApp Storeは、すでに2624本のアプリが登録されているという。このペースで新規登録が続けば1月後に5000本、来年初頭に1万本の大台に乗ることも十分可能なようだ。

このデータを収集したのはApple TVのアプリ・モニターのパイオニアのひとつ、appFiguresだ。発表されたレポートにはカテゴリー別の内訳も掲載されている。予想されたことながら、もっとも人気の高いカテゴリーはゲームだった。登録本数は1002本で全アプリの38%を占める。

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appFiguresによれば、ゲームとエンタテイメントという当初からのカテゴリーに加えて、Appleがストアのオープン後に追加したカテゴリーでは教育、ライフスタイル、音楽、健康とフィットネス、写真、ニュースとスポーツが人気が高い。一見して奇妙に思えるのはユーティリティ、音楽、写真分野の登録本数がニュースとスポーツより多いことだ。今後サブカテゴリーが設けられば事情はもう少しはっきりしてくるのだろう。

appFiguresはまたApple TVのアプリのビジネスモデルも分析しており、39%が有料アプリだという。大半は月額2.99ドル以下だ。一部のデベロッパーは9.99ドル以上で、中には59.99も課金するアプリもある。【略】

このレポートを分析すると、少なくとも今のところ、ユーザーは「お気に入りの番組をストリーミングするのに便利なデバイス」としてApple TVに魅力を感じているようだ。エンタテイメント・アプリはトップ50位のうち28本を占めている。登録本数からいえばもっとも人気の高いゲーム・カテゴリーのゲーム分野で50位以内に入ったのは8本に過ぎなかった。

とはいえ、現在のApple TVが最近スタートしたばかりのサービスであることに変わりはない。ストアには毎週447本の新アプリが登録されているという。このスピードで拡大しているのであれば、上述のトレンドがいつ大きく変化しても不思議はないだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

DIYで作るクレーンゲーム(UFOキャッチャー)

子供時代には、誰もが「目にしてしまうとやらずにはいられないもの」をもっていたはずだ。たとえば100円で動く動物ロボットに乗りたがった人もいるだろう。あるいは対象が路面電車だったという人もいるだろう。もうちょっと大きくなると、ガムボールマシーンに夢中になったりもする。さらに大きくなると多くの人がクレーンゲーム(UFOキャッチャーなど)に夢中になる。失敗に終わることが多いゲームだが、だからこそ何度もチャレンジしたくなるのかもしれない。

今でもやってみたいけれど、衆人環視のもとで失敗したくないというオトナもいることだろう。そんな人にもきっと朗報だ。Retrobuilt Gamesが、より細かく操作することができ、したがって賞品をより簡単にゲットすることのできるクレーンゲームを作ったのだ。制御部分にArduinoを使って、3Dプリンターで製作したアームを操作する。470ドルで人生の友となるマシンをDIYできる。

開発者は以下のように語っている。

アーケード版のクレーンマシンと同様に動作します。ただ、より細かく制御して、賞品をゲットしやすくはなっています。制限時間内なら何度でもトライすることができ(LCDで残り時間を表示します)、デフォルトでは55秒にセットされています。25セント貨を入れて(コインを不必要にすることもできます)スタートボタンを押し、すると55秒間プレイすることができるわけです。クレーンの場所をセットして賞品を掴んで運び、開口部に落とすという作業を繰り返します。制限時間いっぱいとなればクレーンは歯を閉じ開口部に戻り、爪を開いて掴んでいるもの(もしあれば)を落とすようになっています。

アーケード版とは異なり、クレーンのタテヨコ高さを細かく調整し、さらには爪の開閉作業も自分で行うことができるようになっています。時間内であれば、自分の思う通りに操作できるようになっているのです。細かく制御できるようにしたことで、個人的にはゲームの満足度が上がったと感じています。たった一度だけ、運にも左右されるアーケード版と異なり、スキルや複数の賞品をゲットするプランニング力を試すことができるようになるからです。

筆者の息子はクレーンゲームを見ると毎回チャレンジしたがり、5ドルを費やすまではマシンから離れようとはしない。家計を助けてくれるDIYとなるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

Apple純正のiPhone 6s用ケース登場

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Appleが自前のバッテリー内蔵iPhone 6s用のケースを投入してきた。名前をiPhone 6s Smart Battery Caseという。利用すればiPhone 6sのバッテリー寿命が最大で25時間伸びるのだそうだ。ホワイトとチャコールグレイのモデルが用意されている。価格は99ドル(日本では11800円)で、すでにAppleのサイトからオーダーできる。

素材は概ねシリコンだ。バッテリー性能については、18時間から25時間の延長効果があるとしているが、容量については明らかされていない。

本体との接続は、サードパーティーの製品と同様にLightningコネクタを利用する。ケースの充電にもLightningケーブルを用いることができるようになっている。サードパーティー製はmicroUSBを使うものが多いので、まずは持ち運ぶケーブルを1本減らすことができるわけだ。ちなみにiPhone 6でも利用可能だが、6 Plusや6s Plusのためのものは用意されていないようだ。

ところでこのバッテリー内蔵ケースは背面部分に美しいとは言えない膨らみをもつ形態になっている。デザイン的にはMophieのJuice Packの方が優れていると言えるかもしれない。もちろんAppleとしては、バッテリー持続時間を増やしながら、カメラやマイクなどにきちんとアクセスできるスタイルを考案したのだともいえる。

ちなみに、Apple純正ケースには、ケースを装着することによって電波の受信状況を悪くすることがないようにアンテナも内蔵している。

もちろん、予備バッテリー付きのiPhoneケースはサードパーティーから数多く供給されている。但しAppleは自社プロダクトのメリットを十分に活用しているようだ。サードパーティーに公開していない仕組みを通じて、自社プロダクトの魅力を高めているのだ。

具体的にはどのようなところか。

たとえば下の(左側の)スクリーンショットを見ていただきたい。ロック画面にて、ケースの充電状況を表示しているのだ。

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ケース側と内蔵バッテリー側の双方にすいてバッテリー残量を示していることに注目してほしいのだ。サードパーティーのバッテリー内蔵ケースでも、アプリケーションを使えば同様の仕組みを備えることはできる。ただ、ロックスクリーンで残量表示を行っているのはApple製品のみだ。さらに(右側の写真を見て欲しいのだが)通知画面にても、バッテリーの残量についてきちんと表示できるようになっている。

ところで、サードパーティー製のケースが数多くリリースされている中で、Appleが自社プロダクトを提示する理由はどこにあるのだろう。簡単にいえば、iPhoneオーナーからより多くの利益をあげようということなのだろう。MophieやAnkerのバッテリーを扱うよりも、より大きな利益につながる。

iPad用のSmart CoverやSmart Caseを扱うのと同じ意味だとも言えよう。iPadを使う人の多くはいずれかのケースを購入しており、Appleになかなかの利益をもたらしている。

Appleがアクセサリーに注力しているという事実もある。iPad Pro用のApple Pencilは、アクセサリーの存在でプロダクトの魅力を高めるのに成功しているといえるだろう。キーボード、タッチパッド、およびマウス、さらにはApple Watch用の充電ドックiPad Pro用キーボードなどもリリースしている。サードパーティー製品の開発を阻害しているという見解もあるだろう。しかし他社製品にはない魅力を備えている面もあり、また他社製品が利用できないような状況を作っているわけでもない。Appleのやり方を非難することはできないだろう。

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(翻訳:Maeda, H

Appleストアに1990ドルでDevialet Phantom登場―インプロージョン・スピーカーは恐るべきHi-Fi

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Devialet Phantomスピーカーはきわめて音質が良く強力で、デザインも美しい。そこで全米トップ14箇所のAppleストアがこのスピーカーを販売することになった。750ワット、99dBというモンスター、Phantomは1990ドル、さらにパワフルな 3000ワット、105dbのPhantom Silverは2390となる。

raveのレビューによればスピーカーの内部には1フィート(30センチ )の仕切壁が仕込まれて内破(インプロージョン)が起こるのを防いでいる。これが小さなボディーからものすごい低音とシャープな高音を産み出すという。Phantomが販売されるAppleスアでは2本ないし4本のスピーカーがデモ用に用意され、iPhoneに接続されているので、消費者は自分で実際に音を聞くことができる。

Devialet Phantom Apple Gif

Devialetはフランスのオーディオ機器メーカーで、そのプロダクト・マネージャーのRomain Salzmanは私の取材に対して、「現在のAppleストアでの特約販売は短期的なものだ。来年はあらゆる場所で比較にならないほど多様なプロジェクトがスタートする。ミラクルだ」と語った。Devialetのオーディオ・テクノロジーはコンピューターだけでなく、デジタルテレビ、自動車にも組み込み可能だという。

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Phantomと兄貴分のPhantom Silverには149ドルのリモコン、329ドルのDialogと呼ばれるアダプターが付随する。アダプターは最大24個のPhantomsを接続できる(実際にそうしたら周囲の壁が吹き飛ばされてしまうだろうが)。当初の販売はニューヨークの2店舗、ロサンゼルスの2店舗に加えて、サンフランシスコ、パロアルト、ポートランド、シカゴ、ダラス、マイアミ、ワシントンD.C.のAppleストアが予定されている。Devialetから直接購入もできるが価格はAppleストアと同一だ。

Devialet Phantom Remote and Dialog

Devialet Phantom Remote and Dialog bridge (from left)

Phantomは昨年発表され、即座にオーディオ・マニアの絶賛を集めた。 このスピーカーは「壁」を振動させることにより、1.2トンの圧力を生じることができ、これは同サイズのスピーカーの20倍の圧力だという。 サウンドは無指向性でどんな大きな部屋にもフィットする。ワイレス接続なので複数の音楽ソースを簡単に切り替えることができる。

このスピーカーの開発にDevialetは10年の期間と2500万ドルの研究コストをかけた。同社は 77件の特許(うち 37件はサウンドそのものに関連)を取得している。われわれのJohn Biggsによるハンズオン・レビューを下に貼った。

「われわれの長年の夢はPhantomをいち早く世界中に販売できるパートナーを見つけることだった。Appleがそういうパートナーであるよう希望している」とSalzmanは言う。スピーカーは白とシルバーを基調にした曲線的デザインでAppleのプロダクトとよく調和する。

Devialet Phantom Prices

Appleストアで販売されるスピーカーは 200ドルから500ドルが中心でメーカーはBeats、 Bose、Marshall、Harmon Kardon、Ultimate Earsなどだ。 これに比べるとPhantomははるかに高価だが、おそらくショップ全体を美しい音楽で満たすのだろう。

〔日本版〕下のビデオでDevialetのサブウーファーの作動を観察できる。Phantomシリーズのスピーカーの日本のAppleストアでの販売計画は不明だが、フランスのDevialetのサイトから購入可能のようだ。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+