GPS時刻補正機能付き機械式腕時計のOx One

機械式時計の欠点をひとつあげるならば、おそらく正確性ということになろう。数多くのパーツを必要とし、どのように細かな調整を行っても多少の狂いがでるのは必然ともいえる。もちろん、クオーツ化すれば正確性についての問題は解決する。これにより時計は正確な時刻を刻むようにはなるが、しかしやや面白みのないメカになってしまうことは否めない。しかし正確性と面白さをともに満たす方法は他にもある。それを実現したのがVCXOだ。

産みだされたプロダクトは名前をOx Oneという。機械式のムーブメントをもちながら、「マジックボタン」(実際にそういう名前だ)を押すことで、GPS衛星を利用して時刻調整を行うのだ。内蔵バッテリーは、機械のネジを巻くのに使うオモリを使って発電するようになっている。竜頭は備えておらず、時刻調整は「マジックボタン」で行う。GPSにつながらない場合には、内部クロックによる調整を行うそうだ。

この腕時計を開発したAdrian Pedrozoは、機能の詳細については詳しく教えてくれなかった。機械式ムーブメントにはSwiss Technotime SAのTT-738を用いている。

詳細についてはこちらに写真などが掲載されている。但しビデオはゴジラ風のサウンドトラックを利用しているので再生には注意が必要だ。また価格も、心の準備をしてから確認した方がいい。なんの覚悟もなしに見てしまっては心臓に負担を掛けることになってしまうかもしれない。桁を間違えないようにしてもらいたいが、価格は41,000ドルとなっている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Googleダンボール製VRヘッドセット開発の背景、そして今後の可能性?!

話題を引きずり過ぎかもしれない。しかし今年のGoogle I/Oにて、何に一番驚いたかといえばダンボール製VRヘッドセット(Cardboard)だったのではないかと思うのだ。ペーパークラフトの中にスマートフォンを装着して、VRビューワーとして利用するものだ。キーノート公演で紹介されたものだが、その開発者であるDavid Cozが開発の背景についても教えてくれた。

このCardboardが開発された理由については、Oculus Riftの買収額があまりに高額であったことを揶揄するためであったとか、あるいはGoogleで買収できなかったことを悔しく感じたためだなどという話もある。しかしパリのGoogle Cultural Instituteで仕事をするCozによると、これは「作ってみたかったから」だとのことだ。

「VRが大好きなのです」とも発言している。VRはここ数年で進化して、一層面白いものになってきていると感じているのだそうだ。Cardboardを作ることで、「簡単かつ安価」であっても、面白いVRビューワーが作れることを示したかったのだとのこと。

プロジェクトを開始したのは6ヵ月ほど前のことだ。CozはこれをマウンテンビューでGoogle Research Scientistとして働いているChristian Plagemannに見せた。Plagemannは、自らも例の20%プロジェクトとして取り組むことを決め、そしてGoogle社もプロジェクト化を認めたのだそうだ。

ところで、ダンボールを使うことに何か理由はあるのだろうか。Coz曰く、プロトタイプを考えていく際に簡単に扱えるからというのがひとつの理由だったそうだ。それに加えて「ダンボール製」ということで「シンプルさ」を表現したいという気持ちもあるのだとのこと。情報処理は内部におさめるスマートフォンが担う。「ハサミとホッチキスで簡単に改造できるようにしたかったのです」という意味もあるのだそうだ。

Googleは開発者用のツールキットも公開しており、すなわちこのハードウェア(ペーパーウェア?)は、単に「シンプル」なだけではなく、「オープンソース」のプロダクトとして提示されてもいることになる。サードパーティーからも、Cardboard用アプリケーションがいろいろと出てくるという事態もあり得るのかもしれない。開発チームは、Project Tangoと連携していく可能性もあると示唆していた。

もちろん他にもスマートフォンを利用したVR技術を世に出そうとする企業やグループは存在する。しかし、Googleが本気で開発者を巻き込もうとするのなら、Cardboardを主役としたエコシステムが登場してくる可能性もある。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Moto 360に触ってみた。初の丸形Android Wearスマートウォッチ

MotorolaのMoto 360は、皮肉なことにおそらく今年のGoogle I/Oでいちばん誰もが欲しがるスマートウォッチだった。注目されながらも手に入らない唯一の製品だからでもある。カンファレンス参加者全員に送られるのは、この夏に一般販売される時だ。しかし、本誌は使ってみる機会を得、Motorola自身による紹介ビデオも手に入れた。

このスマートウォッチは、Android Wearの円形デザインを使った最初の製品で、Motorolaが文字盤をカスタマイズしている。文字盤と他のUI要素でが円形画面全体を占めている。即ち、Motorolaいわく、角型画面でなくてもそこに無駄なスペースはない。

形状以外は、SamsungとLGのAndroid Wearスマートウォッチ2機種と機能に変わりはなく、スマートフォンからのプッシュ通知、Google Nowからのコンテキストに合った情報が送られてくる他、内蔵マイクによるボイス制御も可能だ。

デザイン的には、Moto 360の第一印象はその大きさだろう ― 円形デザインのために、他の2機種よりも大きく見える。しかし、実際には細い腕には他機種よりも馴じむ気がする。ステンレス製ケースが他機種を差別化する高級感を醸しだしており、腕時計愛好者として私は、これをお気に入りのAndroid Wearデバイスに認定する。皮製ベルトもプレミアム感を増している。

Motorolaは、出荷予定日は以前から8月終りと決めており、カンファレンスに間に合わすために急ぐことはしておらず、すべては予定通りだと言っている。少々熱を持つことを別にして完成度は高いので、長く待たされることはなさそうだ。


[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Android Wearベースのスマートウォッチ、LG Gのファースト・インプレッション

LG G Watchを手に入れてからまる1日、寝るとき以外はずっと身につけていた。Googleのスマートウォッチ用OS、Android Wearベースのデバイスを試すのはこれが初めてだが、これまでに受けた印象は「間違いなく役立つ」というものだ。

この腕時計の付け心地は普通の腕時計と同様で、特に具合の悪いところはない。軽く、やや大きいが、少なくとも私の腕に対しては大きすぎるというほどではない。LGは万人向けにデザインしたと言っているが、それでも腕の細いユーザーなどにはやや大きすぎるかもしれない。

このスマートウォッチは実に巧妙にスマートフォンを補完してくれる。GoogleはAndroid Wearの開発にあたってどの機能を搭載し、どの機能を省くか慎重に考えぬいたことがうかがえる。スマートフォンに来るプッシュ通知がすべてそのままAndroid Wearにも来る。LG Gの画面下部に通知が来ていることが表示され、上にスワイプすると内容が読める。Wear向けに最適化されたアプリの場合、アプリ内のページをスマートウォッチに表示させることができる。またハングアウト・アプリなどの場合、メッセージに対して音声入力を用いて返信できる。

LG Gの音声入力は良く出来ている。私は昨晩、Google I/Oの懇親パーティーの騒がしい会場でも音声入力を試したが、どんな条件でもほとんど認識エラーは出なかった。“OkGoogle”という呼びかけによる起動も問題なかった。実際、音声コマンドで思ったよりずっとたくさんのことをLG Gにやらせることができて驚いた。

ただしとおりいっぺん以上のことをさせようとすると設定は多少面倒だが、その原因の一部は私が使っているLG Gは一般公開前のベータ版のソフトが搭載されているためだ。あとアプリをロードするのにだいぶ時間がかかり、「少々お待ちください」と何度も言われる。7月7日の出荷までにはこのあたりが改善されていることを期待したい。

一言でいえば、GoogleのAndroid Wearはスマートウォッチのインターフェイスとして合理的であり十分役立つ。Google Nowは天気やスケジュールなどをポップアップで随時表示してくれる。メールやハングアウト・メッセージに定型文や音声入力で返信することがのは大にに時間の節約になる。腕時計タイプのデバイスに向いているタスクはすべて出来るが、余計な機能は省かれている。

Android Wearのおかげで明日にも世界中にスマートウォッチが溢れるということにはならないだろうが、このジャンルをメインストリームに向けて大きく前進させたことは確かだ。LG Gスマートウォッチはそのパイオニアとして十分に納得のいくプロダクトだ。この後、もっと長時間使ってみた上でさらに詳しいレポートもお届けする予定だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Googleのダンボール製VRヘッドセット、クローンなら$20で販売中

Googleのダンボール製VRヘッドセット(#Cardboard)はもうご覧になっただろうか。このダンボール製VRヘッドセットのクローンが、なんと19.95ドルで売り出されることになった。キットを作ったのはサンフランシスコの業者だ。プロダクトはもちろんGoogle本家の#Cardboardキットとは異なる。また自分で組み立てる必要があり、かつNFC対応にするには5ドルの追加費用もかかる。

上でリンクした記事にもあるように、オフィシャルな#Cardboardは非常に良い出来のものだった。アプリケーションと組み合わせることで、かなりのレベルのVR体験をすることができる。ダンボール製であるので、もちろんDIYの楽しみを満たすこともできるだろう。

ちなみにアメリカ版TechCrunchでは(1台限定ながら)プレゼント企画も行っている。こちらの記事にコメントすることで、プレゼントに応募したことになる。


Google #Cardboardハンズオン

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Googleのダンボール製VRヘッドセットは、驚くほど賢い

毎年I/Oカンファレンスでは、Googleが参加デベロッパー全員におみやげをプレゼントする。タブレットの年もあれば、ノートPCのこともあった。

今年? ダンボールの板だ。はい、はい、もちろん他の物もくれたのだが ― ダンボールって!?

Googleのダンボールの塊を開くと、これがただのダンボール板ではないことがすぐにわかる。もっとすごい何かだ!

もしあなたがIKEA大学でスキルを身につけていて、決してわかりやすいとは言えない折り方の手順に従えば、すばらしい何かに出会える。あなたのAndroidスマホと組み合わせれば、あの折り紙ダンボールが、安価なその場で組み立てられるバーチャルリアリティー・ヘッドセットになる。

Googleはこれをプロジェクト “Cardboard”[ダンボール]と呼ぶ。私は、Mockuls Thriftと呼びたい。

私はキーノートが終って以来遊んでいるが・・・こいつはいまいましいほど素晴らしい!

これがOculus Riftキラーかって? ハァ ― もちろん違う。〈ダンボール〉だぜ。

しかし、それでも凄いことに変わりはない。

ひとたび Cardbord を折り曲げて形にしたら、輪ゴムとマジックテープでAndroidを所定の位置に固定する。

本物のOculs Riftと同じく、Cardboard の前面にはプラスチックレンズが2枚装着されており、画像が視界のまわりを包むようにスマートフォン画面を歪めてくれる。

それだけでも十分だった、本当に。しかし、Googleはさらに一歩先を行った。

Cardboardを組み立てる途中で、紙片の一つに、まるい磁石がポツンとくっついていることに気付く。これは組み立て工程の本当に最後の部分で、最後に取り付ける部品だ。すべてを折り込んだ後、この磁石をCardboardの外側にある小さな溝にはめる。

きっとあなたも、これは全体を固定するための何かだと思うだろう。

そしてCardboardアプリを起動する。いきなりチュートリアルが始まる。

「頭を左右に動かしてアプリを見る」と書かれている。

オーケー、簡単だ。

「アイテムを選ぶには、磁石を下にスライドさせて手を離す」

つまるところ、Googleの連中はあきれるほど頭がよかった。

この、おかしなダンボールRiftもどきには、元祖Riftにさえないものが付いている。内蔵ボタンだ。

磁石は溝の中をスライドし、離すと自動的に元の位置に戻る。反対側にもう一つ磁石があるからだ。スマートフォンは磁石の動きを検知できるので、これを驚くほど賢いボタンとして使うことができる。

Cardboardアプリには、7種類の「体験」が入っていて、どれも実によくできている。

  • Youtube は、選ばれたYouTubeビデオを劇場スクリーン風に見ることができる。おとらく私最大のお気に入り。
  • Street Vue は、VRバージョンの・・そうストリートビューを彷徨える。
  • “Exhibit” は、いくつかの物体の3D版を見られる。傑作とはいえない。
  • Earth Flyover は、Google Earthで街を飛び回れる。「ボタン」を押すと飛び始め、もう一度押すと止まる。
  • Photo Sphere Viewer は、Androidの内蔵360度パノラマカメラで撮った写真を見るためのものだ。
  • Windy Day は、かわいらしいマンガチックな環境の中で、葉が落ちる中を駆け回る小動物たちを見られる。
  • Tour Guide は、ベルサイユ宮殿を案内してくれる。

1つ欲しいって? I/Oに参加していない限りたぶん運がない。幸運にも私は一つ余分に入手することができた。まだ封を開けていない! I/O参加者全員と同じく、Andoridスマホは自分で用意しなくてはならない。欲しい人は、コメント欄に書いてほしい ― 週末に誰かをランダムに選ぶつもりだ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Google I/O:Androidスマートウォッチお披露目―参加者にもれなく2個プレゼント!

Googleファンの諸君、うらやめ!

今朝(米国時間6/25)開幕したGoogle I/Oデベロッパーカンファレンスの参加者はもれなく真新しいAndroid Wearベースのスマートウォッチをプレゼントしてもらえることになった。 参加者は今朝発表されたAndroid Wearウォッチのうち、Samsung Gear LiveかLG G3 Android Wearのいずれかを選ぶことができる。さらにMotorolaのMoto 360ウォッチもリリースされ次第プレゼントされる。

そう、スマートウォッチが2個もらえるのだ。ChromebookのプレゼントはなかったのでGoogleが気の毒に思ったのかもしれない。Googleは参加者が会場を出るときに段ボール(本物の段ボール、つまり貧乏人のバーチャルリアリティーだ)の記念品を配った。

さて、参加者がLGとSamsungのどちらを選ぶか見ものだ。

3月に公開されたウェアラブルデバイスのプラットフォーム、Android Wearのさまざまな機能が今朝のキーノートで紹介された。Google Nowスマートアシスタントを利用したカード式のUIもデモされた。

またAndroid Wear SDKが公開され、デベロッパーはインターフェイスやセンサー・コントロールのカスタマイズができるようになった。このSDKでは音声コマンド、スマートウォッチ間、タブレットスマートフォンとの通信も処理できる。

本日発売開始の新しいスマートウォッチにはスワイプでメッセージを非表示に、コンテキスト情報を表示する、などいくつかの新機能サポートされている。

〔日本版〕トップの画像の円形のモデルがMoto 360。2番めの画像の角型モデルの左がLG、右がSamsung。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google、スマートサーモスタットNestをハブとするホームオートメーション・プラットフォームを発表

「オーケーGoogle、部屋の温度を下げて」と言うとエアコンがそのとおりに動作するという時代がすぐそこまで来ている。

Nestのスマートサーモスタットを設置した家庭ではGoogle Nowを通じてエアコンを操作できるようになる。しかもそれはほんの手始めだ。

GoogleはNest Learning Thermostatをスマートホームのハブに据えようとしている。Googleは今日(米国時間6/24)、Works with Nestというデベロッパー・プログラムをスタートさせた。これによってガジェット、自動車、リモコンなどがブランド、OSを問わずNestのサーモスタットと会話し、連携動作することが可能になる。スマートホームが一気に身近なものになってきた。

スマートホームの普及の上で大きな問題は、フラグメンテーションだった。スマートライトからウェブ接続家電までそれぞれが独自の規格、閉鎖的なアプリで作動し、互いに会話ができない。複数のブランドのガジェットに協調動作をさせようという試みはあったが、そのためには橋渡しをする別のガジェット、別のアプリが必要になり、問題をますます複雑化させる結果になっていた。

しかしWorks with Nestプログラムの登場で、いまやGoogleのスマートサーモスタットがスマートホームのデファクト標準となりそうだ。

このプログラムではサードパーティーのガジェットがNest内蔵の各種センサーに加えて機械学習、音声認識、ジェスチャー認識などの機能にアクセスし、活用することができる。

Works With Nestというエコシステム

すでにLIFX、Logitech、Chamberlain、Whirlpool、メルセデス・ベンツといった世界的なブランドがNestプログラムに参加している。Whirlpoolの場合、Nestがユーザーが家を離れていることを感知すると、「送風フレッシュ・モード」で乾燥機を作動させる。これでユーザーが帰宅して乾燥機から衣類を取り出すまでシワにならないようにするわけだ。LIFXの場合は、Nest Protect火災ガス警報器が一酸化炭素を検出するとウェブに接続した赤色の照明が点滅して危険を知らせる。 メルセデス・ベンツの一部の車種は車内からNestに対してエアコンの作動を命令できる。

またNest ProtectとNestサーモスタットはIFTTTをサポートしており、ユーザーが独自の動作を設定できる。たとえば、「もしNest Protectが煙を感知したら、次のテキストメッセージを隣人に送信する」とか「もしNestサーモスタットが摂氏22度以下になり、かつエアコンが作動中なら、以下のTwitterDMを私宛に送信する(そんなにエアコンを強くするなと子供を叱るため)」といった動作をプログラムできる。

また今年の秋にはGoogle Nowが正式にNestと連動する。ユーザーはAndroidスマートフォンさえ持っていればどこにいてNestに命令することができるようになる。

またGoogleはJawboneと共同でUP睡眠モニタをNestのエコシステムに取り入れようとしている。

スマートホームのハブへ

32億ドルでのNest買収はGoogleを一気にスマートホームのリーダーへと押し上げた。一方Appleもこれに対抗して今月、HomeKitというスマートホーム・プロジェクトを発表した。TechCrunchのMatthew Panzarino編集長の記事にあるように、HomeKitはデベロッパーがBluetoothを通じてさまざまなデバイスに対して命令を出せるようにするフレームワークだ。

HomeKitはスペック上はWorks with Nestよりも多機能だ。しかしHomeKitはGoogleのプロジェクトに比べるとまだ開発の初期段階にある。AppleのHomeKitが実際に作動するようになるには数ヶ月はかかるだろう。

Googleといえどもホームオートメーションのすべての要素を自製することは不可能だ。しかしNestをデファクト標準化し、協調動作することが確認されたデバイスにNest認証を与えることはスマートホーム実現に向けて非常に有効な戦略だろう。スマートホーム市場に参入する企業にとってはNest認証を受けることが大量普及への最良の道となるなら、Googleの立場は極めて強いものになる。

Works With Nest紹介ビデオ

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


なんと! MicrosoftがAndroidスマートフォン、Nokia X2を発表

Nokia X2はMicrosoftの初のAndroidスマートフォンだ。

そのとおり。目の迷いではない。Microsoftの新しいスマートフォンは間違いなくAndroid OSを搭載している。

Nokiaのブランド名を今後長く使うつもりはないということだったが、このモデルではまだNokiaが使われている。Microsoftのマーケティング部門はまだ新ブランド名を決めかねているのだろう。

正確にいえば、Nokia X2はMicrosoftが販売する最初のAndroidデバイスではない。Microsoftがこの4月にNokiaのハンドセット事業部を買収した際、既存のAndroidスマートフォン、Nokia XもMicrosoft傘下となった。しかし業界ではMicrosoftはNokiaのAndroidモデルをすぐに放棄するのではないかという予測が多かった

Nokiaは今年の2月にNokia版のAndroidを発表し、Nokia X ソフトウェア・プラットフォームと名づけた。価格帯としては入門機のSeries 40 AshaとWindows Phoneを搭載したフラグシップモデルのLumiaの中間にあたる。

このとき、当時のNokiaのCEO、Stephen Elopは「Nokia XはGoogleのエコシステムに潜入したトロイの木馬だ」と説明した。X2の発表をみるとどうやらMicrosoftはこの戦略を承認したものと見られる。すくなくともAndroidモデルにチャンスを与えてみることにしたようだ。

Nokia X2は税抜き本体価格99ユーロで4.3インチ・スクリーン、1.2GHzのデュアルコアSnapdragonを搭載するなど、Nokia Xよりも一回り強化されている。

下はMicrosoftのX2のデモ動画。

ところで、モバイル事業部をMicrosoftに売却した後、Nokiaは何をしているかというと、やはりAndroidソフトウェアを開発していた。先週発表されたAndroid用のランチャー Z Launcherがそれだ。

今やモバイルの世界では(ほとんど)すべての道はマウンテンビューに向かう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Fitness関連アプリケーションの利用率は、他ジャンルを87%上回る速度で成長中

最近リリースされたFlurry Analyticsのレポートによると、2014年になって、健康およびフィットネス分野のアプリケーションが他ジャンルのものと比べて急速に伸びているのだそうだ。調査は6,800のiPhoneおよびiPadアプリケーションを通じて行われた。その調査によると、全体の利用率の伸びが33%であるのに対し、健康およびフィットネス分野のものは62%の伸びを示しているのだそうだ(セッション数比較)。成長速度が、他ジャンルのアプリケーションに比べて87%上回る計算になる。

AppleおよびGoogleも、フィットネス系アプリケーションとウェアラブルを連携させるエコシステムの拡大を目指している。HealthKitGoogle Fitを通じて、ウェアラブルデバイスのデータは簡単にシェアできるようになり、さらにそのデータを加工するアプリケーションなどが作りやすくなる方向性がある。

今年の後半になれば、そうしたプラットフォームを活用したプロダクトが登場することとなり、さらに関連アプリケーションの開発が進むことになるだろうと思われる。但しAppleはiOS 8で利用可能となるHealthKitおよびHealthの登場を待つだけでなく、最新の広告では、既に利用可能な健康管理ないしフィットネス関連のアプリケーションを紹介している。

Flurryのレポートでは、健康およびフィットネス分野アプリケーションの利用者につき、さらに詳細な分析を試みている。それによると中年女性が主要なターゲットであると言えそうで、全体の平均よりも3倍の頻度でこの分野のアプリケーションを利用していることがわかる。主要利用者層のうち62%が女性で、とくに25歳から54歳の層が平均より多く利用している。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


超コンパクトなポータブルスキャナのPocketScan、Kickstarterでの資金調達に成功

Kickstarterでキャンペーンを展開していた、ワイヤレスでスマートフォンやタブレット、あるいはコンピューターに繋いで利用する小さなスキャナが、見事資金調達に成功した。当初より増やした5万ドルを目標額としていたのだが、現在24万ドルを集め、出資者も2000名を超えている。スティッチング(stitching)と呼ばれる技術を採用しており、従来のスキャナよりも活用範囲も広がっている。

プロダクトの名前はPocketScanで、130の言語に対応した文字認識機能を備えている。サイズはミリメートル単位で95 x 50 x 27で重さは85gしかない。1度の充電で400回のスキャンを実行できる。他のスキャナのように、1度のスキャニングで全体を認識するのではなく独自技術で読み込んだイメージを組み合わせて全体を構成するようになっている。布地のスキャニングも可能となっている。Bluetooth/iBeaconを使ってPC、Mac、あるいはiPadと繋いで使うことができる。表データは自動的にエクセルで編集できる形式に認識され、文章はもちろんWordで編集できるようになる。

出資者にはWellington Partners、Schwyzer Kantonalbank(スイス銀行)、Hans-Peter Metzler(オーストリアのシリアルアントレプレナー)などがいる。

PocketScanを手に入れるための、Kickstarterでの最低金額は99ドルだ。これは予定されている定価よりも50ドルも割り引かれた価格となっている。出荷は12月を予定しいているそうだ。ちなみに競合のプロダクトとしてはNeatReceiptsやScanSnapなどの名前を挙げることができるだろう。

PocketScanを開発したのはスイスのDacudaだ。2009年にチューリッヒ工科大学(ETH Zurich)、マサチューセッツ工科大学(MIT)、ミュンヘン工科大学(TUM)、およびザンクトガレン大学(HSG)などの卒業生たちが、ETH Zurichからのスピンオフとしてはじめたものだ。今後、ますますの発展が期待できそうだと感じている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


音楽業界に入り込むBeatroboの「PlugAir」が今度はTMNとタッグ

4月にローソンHMV エンタテイメントなどから110万ドルを調達したBeatrobo。調達の際にも紹介したのだけれども、彼らが手がけているイヤホンプラグ型マルチデバイス「PlugAir」は、スマートフォンのイヤホンジャックに挿入して専用アプリを立ち上げることで、コンテンツのダウンロードや視聴などができるというものだ。

スタートアップのハードウェアながら、すでに米国の人気バンドLinkin Parkがファンクラブ向けの特典として採用しているほか、Universal Musicやアミューズ所属のアーティストの楽曲販売、ツアーグッズとして提供された実績がある。そんなPlugAirが今度はTM NETWORKの先行チケットの購入特典として採用された。

「TM NETWORK 30th WINTER TOUR 2014」の先行チケットをアーティストのファンクラブで購入(抽選)すると、専用のPlugAirを特典として受け取ることができる。これをスマートフォンのイヤホンジャックに差し込めば、オリジナルのオンラインコンテンツをダウンロードできる。

Beatrobo CEOの浅枝大志氏は調達の際にも「今後、より多くのアーティストとの取り組みを進める」と話していたけれども、正直音楽業界とのアライアンスを手がけているスタートアップはそう多くはいない。あくまで提携先が1つ増えただけと見ることができるかも知れないけれども、Beatroboにはガンガンこの分野を切り開いていって欲しい(もちろんPlugAirは音楽に特化しているワケではないらしいので、他の分野も、だ)。


Google Glass、ついに海外展開を開始

水曜日にマウンテンビューで開幕するI/Oデベロッパー・カンファレンスを目前に控え、Googleは現実拡張ウェアラブルデバイスであるGoogle Glassの国外販売を開始した。

これは4月にアメリカでの販売を招待制から、オープンなものに切り替えたのに続く措置だ。徐々に世界中の利用者に向け提供されていくことになるのだろう。

今回オープンとなったのはイギリスでの話で、これでマウンテンビュー風音声コントロールヘッドアップディスプレイを英国人も操作できるようになる。かなりの額(£1,000)を必要とはするが、Googleパワーを常に身に付ける人間カムコーダーとして活躍できるようになるわけだ。但し、知人をちょっとびっくりさせたいというだけならば、もう少し安い方法を考えた方が良いとは思う。

Google Glassの販売はGoogle Playにて行われる。依然としてExplorer Editionと呼ばれる早期体験希望者向けのベータ版という位置付けではある。Amazon Fire Phoneより高額で、利用する確かなメリットがなければなかなか手を出しにくいプロダクトではあるだろう。

それでも目の前に情報を投影させる機能を使うことにメリットが有ると考える人は、タンジェリンやスカイなどを含む5色から選ぶことができる。好みのフレームおよびシェードが同梱される。

(尚、ダイアンフォンファステンバーグのデザイナーフレームの販売も開始されたが、こちらは今のところアメリカ国内のみでの販売となっている。)

イギリス人向けGoogle Glassアプリケーションとしては、ガーディアン(Guardian)のものがある。最新ニュースやヘッドラインをGlassで確認することができる。また音楽検索アプリケーションのShazamや、フィットネスをゲーム化して楽しむZombies, Run!などは必携アプリケーションかもしれない。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


I/O 2014開催近づく―Googleデベロッパー・カンファレンスのテーマはデザインとウェアラブル

今年もGoogleの大掛かりなデベロッパー・イベントの開催が近づいてきた。多くの読者がこの2日にわたるイベント〔日本時間6/26-6/27〕で何が発表されるのか興味をお持ちだろう。

今年のGoogleはアプリのデベロッパーだけでなく、デザイナーやマーケッターにもGoogleの戦略に関する詳細な情報を伝えようと力を入れているようだ。しかし一般エンド・ユーザーに直接関連する発表も数多く用意されているらしい。

Android Wear

事情に通じた情報源によれば、今年のI/Oの重要なテーマの一つはGoogleが今年3月に発表したAndroid Wearだという。このプラットフォームはスマートウォッチなどウェラブル・デバイスのためのAndroid OSの拡張機能だ。

メーカー数社がAndroid Wearを利用したスマートウォッチをデビューさせようとしている。なかでもMotorolaとLGはこの夏にMoto360 とLG G Watchをそれぞれローンチさせると発表している。暦の上ではすでに夏だから、I/Oでこれらのプロダクトが正式にお披露目されるのはまず間違いない。同時にAndroidWearの詳細についても多くのことを知ることになりそうだ。

Android車載システム

Appleは今年に入ってiOSの車載システム、CarPlayの普及に大いに力を入れている。当然、Googleも独自の車載モバイル・システムでAppleにに対抗してくるはずだ。1月に概要が発表され、GM、Audi、Hyundaiと提携しているものの、Android車載システムについてはまだ具体的な情報がほとんどない。しかし今年中にいくつかの新車種に搭載されるという。

GoogleはこのAndroid車載システムについて近く大規模なプレスイベントを計画しているらしい。

Android TV、ホームAndroid

今年、GoogleはIoT〔モノのインターネット〕などを通じてAndroidを通常のモバイル・デバイス以外の分野に拡張することに全力を挙げている。Goolge TVなどがその一例だが、Android TVプロジェクトも進行中といわれる。これもI/Oで発表されるかもしれない。

Android TVはGoogle TVとは異なりアプリ自身の機能よりもコンテンツに主題があると言われている。ただし具体的な内容はまったく分かっていない。Googleは最近子会社のNestを通じてDropcamを買収した。Nestは急速にホーム・オートメーションのハブに成長しつつある。Nest関連の発表もあるだろう。同時にGoogleのプラットフォームを利用したサードパーティーのプロダクトの紹介もあるかもしれない。

Android 5.0

Androidの新バージョンが今回のカンファレンスで発表される可能性は低いかもしれないが、それがどんなものになりそうかヒントがつかめるかもしれない。最近報じられたQuantum PaperはAndroidアプリに新しい統一的UIを導入しようとする野心的なプロジェクトで、Polymerは再利用可能なそのインターフェイス要素だという。

Quantum PaperとPolymerはAndroidアプリばかりでなく、iOSやGoogle独自のハードウェアも含めたさまざまなデバイスのインターフェイスの新しいデザイン・ガイドラインとなるようだ。今年、Googleはデザインの改良と統一化に全力を挙げるものとみられる。

デベロッパーの再定義

当然ながらソフトウェアのデベロッパーを中心とするものの、Googleは今年のI/Oではターゲットしてデザイナーやマーケッターにも重点が置かれるようだ。つまりアプリを開発して流通させるプロセスに関わる人々全てを対象とするということらしい。

われわれは現地取材を行い、ライブ・ブログも含めて報告する予定だ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


完全防水のKindle Paperwhiteは確かに便利だ

従来から大きく進化した利便性をもたらすデバイスが登場すると、その便利さに目がいってしまって改善ポイントを見逃してしまうこともある。Kindle Paperwhiteが、まさにそのケースに当てはまるのではないだろうか。Amazonが世に出したこのデバイスを上回る電子書籍リーダーというのは、まだ存在しないように思う。但し、ビーチで突然の大波におそわれたような場合は少々やっかいだ。普通の本であればしわになっても読めなくなるということはなかったが、Kindleはもしかすると動かなくなってしまう。Kindle Paperwhiteに残された最期の欠点を改善しようと動き出したのがWaterfiだ。

Waterfi版Kindleも、外見的には本家版となんら変わりはない。ノーマルのKindleと同じ感じで、ただ、ほんの少し重量が増しているだけだ。タッチスクリーンの動作も、もとのものと変わりない。外見的にはほとんど変わらない中、Waterfiの加工が施され、完璧な防水加工となっているのだ。真水でも海水でも、ともかく200フィート以上の深さに時間無制限で耐え得る。

間違いのないように強調しておくと、備えているのは防滴機能ではなく防水機能だ。たとえばスキューバダイビングにでかけ、海の底に腰を落ち着けながら『海底二万里』を読むことができるわけだ。これはちょっとした「経験」になり得るかもしれない。もう少し現実的な話をするならば、たとえば風呂に入りながら読書することができる。さらにカリブ海のリゾート地のプールサイドバーで、水濡れなど心配せずに読書することができる。出かけていく時間が気になるなら、裏庭で子供用のビニールプールをふくらませて、そこで読書に勤しむことももちろんできる。

防水機能を確認するため、シャワールームに持ち込んでみた。シャワーヘッドの真下にもっていかない限りは普通に使うことができた。シャワーヘッドの下に持って行くと、シャワーによる水流をタッチ操作だと誤認識してしまうのだ。また、水を入れた容器に沈めて3日間放置してもみた。取り出した後でも、なんの変化もなくきちんと動作した。もともとバッテリー寿命も長い製品なので、水の中に1ヵ月間おいておいても、きっとまだ読書に使うことができるだろう。Kindleの収納場所に困っているという人がもしいるのなら、トイレのタンクの中にしまっておくこともできる。読書はトイレでと決めている人がいれば、まさに一石二鳥の収納場所だと言えるかもしれない。

電子デバイスを防水にしても、それが必要となる環境で使ったりしないのではないかという話もある。もちろん、そういうデバイスもあるだろう。しかしKindle Paperwhiteは旅行やビーチにも持ち出されることの多いデバイスだ。これを防水化するのは確かに有益なことだと思う。価格はWi-Fi(広告掲載版ではない)版で239ドル99セントとなっている。3G版は299ドル99セントだ。現在の最安値と比べると120ドルも余計に払うことにはなる。しかしそれでKindleがスーパーKindleに生まれ変わるのだ。得られる便利さを考えると、考えて見るに値する金額ではないだろうか。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Surface Pro 3のマニュアルにSurface Miniの記述あり!

予め言っておくと、本件についてMicrosoftはノーコメントだ。と、いうわけで本題に入る。MicrosoftはSurface Pro 3のマニュアルを公開した。見てみると、その中に何度もSurface Miniの記述が出てくるのだ。但し、超極秘事項が漏れでてしまった、というわけでもなさそうだ。

おそらくは、多くの方が「なるほど」と納得しているのではなかろうか。MicrosoftはSurface Pro 3と同時にSurface Miniをリリースする予定であったということが伝えられている。その筋からの情報によれば、リリース直前になって断念されたものなのだという。そのせいで、マニュアルの校正に不備があったという程度の話であるように思われる。

もちろんMicrosoftは他にもいろいろな「アクシデント」で世の中をわかせたことがる。公式リリース前にSurface Pro 3の話を出してしまったりもしていた(これは単なるタイポだったという話もある)。

マニュアルの公開は、Pro 3の販売開始のタイミングにて行われたものだ。しかし公開されたマニュアルにSurface Miniが掲載されているのは、これからMiniが登場してくることを示すものというわけではないようにお思われる。但し、販売開始直後の週末を控えて、Miniが出るのかどうかを気にする人はいるかもしれない。

そもそもSurface Miniというのは、購入を検討すべきマシンなのだろうか。Miniサイズに魅力を感じる人がいるのは事実だ。DellのVenue Pro 8は、小型のウィンドウズタブレットとしてなかなかの人気を集めている。しかしSurfaceシリーズはキーボードやドックの魅力を前面に打ち出している。コンテンツ閲覧という、一般的なタブレットとは違う部分をアイデンティティとして打ち出している製品だ。そのような中、小型版が自身の魅力をきちんと表現できるかどうかは疑問だ。

そうしたわけで、マニュアルの記述は単なる間違いだというのがありそうな話だ。まあ確かに、面白い間違いではある。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


初めておしりで心拍数を測った日

未来の世界が持たらすあらゆる奇妙なSFプロジェクトの中で、見るのは最後だろうと予想していたのが、おしりで心拍数を測るクッションだった。しかし、その未来はここ(あるいはすぐ近く)にある。新しい「スマートクッション」、Darmaのおかげで。

Darmaクッションの背景にある主たる発想は、長時間座ってることによる背中への負荷を減らし、悪い姿勢を直すことだ。このクッションは、利用者が椅子の上で過ごしている時間を非侵襲的に把握し、時折ユーザーをつついて立ち上がったり歩き回ったりするよう促す。

他の姿勢測定システムとは異なり、このクッションは光ファイバーを内蔵し、その中を連続的に光が通っている。システムは、使用者がどれだけ長く座っているか、落ち着きがないか、あるいは良い姿勢でいたかを、光ファイバーを光が通過する様子に基づいて推定する。

しかしそれだけではない ― このファイバーはユーザーの心拍数、呼吸、および一般的ストレスのレベルもクッションを通じて測定できる。冗談に聞こえるかもしれない ― しかし、驚くほどうまく働く。

試しに私は、心拍数と呼吸をDarmaクッションで測るのと同時に、指先に付けた心拍モニターでも測ってみた。驚いたことに、両者の結果は事実上同じだった。。

勇敢なレポーターは、クッションに座り自らの心拍数を測定した

すべてのデータは、クッションとBluetoothでつながるモバイルアプリを通じて利用可能で、長期にわたる健康状態を監視できる。

私が見たのは2番目のプロトタイプで、開発チームは数ヵ月のうちにKickstarterでクラウドファンドしたいと考えている。クッションの価格は249ドルの予定だが、キャンペーン中の早期支援者には149ドルで提供するつもりだ。

もちろん、計画はクッションから始まったが、チームはこのテクノロジーを他の家具メーカーにも提供し、スマート機能が椅子やソファーその他座る道具全般に組み込まれることを願っている。

彼らが空想するのは、ベッドの中の光ファイバーが眠りの深さを測定し、眠りについたことを検知したら消灯し、目が覚めたら点灯する世界だ。しかし正直に言って ― もはやそれは宇宙家族ジェットソンの世界だ。

現時点では、彼らは心拍数の測定に集中している ― ただしクッションを通じて。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleのアクティベーションロックが、主要都市のiPhone盗難を減少させた

AppleがiOS 7で導入したアクティベーションロック機構は、ニューヨーク、ロンドン、およびサンフランシスコにおけるiPhoneの盗難を事実減少させていると、ニューヨーク司法長官Eric Schneidermanは語った。

「キルスイッチの導入は、スマートフォンの盗難行為に対して明らかな効果があった」とSchneidermanがNew York Timesのインタビューに答えて言った。「クレジットカードの停止と同じようにiPhoneが無効化されるなら、文鎮を盗むのと同じことになる」。

アクティベーションロック導入前後の6ヵ月間を比較したところ、iPhone盗難は38%減った、とサンフランシスコ市警察は言っている。

2014年の最初の5ヵ月間、Apple関連の盗難件数は、2013年の同時期に比べて19%減少した。

スマートフォンの登場以来、誰かの手からを奪い、デバイスを消去し、売り飛ばすことによって簡単に200~300ドルが手に入ることから、盗難は急増している。実際ニューヨーク市警は、2012年に「アンチApple盗難」キャンペーンを実施し、iPhoneオーナーが盗難に備えて端末を登録できるようにした。

しかし、アクティベーションロックの導入によって、ユーザーが遠隔操作で端末を消去あるいはロックできるようになったことが、スマートフォン関連盗難の増加を逆転させたようだ。

スマートフォンに盗難防止に取り組んでいる会社はAppleだけではない。最近カリフォルニア州は、同州で販売されるスマートフォンに盗難防止対策を必須とする法案を通過させ、現在MicrosoftがWindows Phoneシステムで開発を進めている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Appleのスマートウォッチは10月デビューか―2.5インチ曲面ディスプレイでワイヤレス充電

Reutersの記事によると、Appleは早ければ10月にスマートウォッチを発売する。これに備えて7月にも量産が開始される。このスマートウォッチのスクリーンは直径2.5インチ、やや角ばった形状で、バンドから少し浮き上がったアーチ型だという。またタッチ機能、ワイヤレス充電機能も備える。

記事によれば、Appleは発売後最初の1年で5000万台の販売を予定している。OEM生産に当たるのは台湾のQuantaコンピュータ社で、同社は現在小ロットの試作を行っている。試作バッチのディスプレイはLGが供給している。このスマートウォッチはSamsungのGear 2のものに似た心拍計を備えているという。

Appleがこの秋にスマートウォッチの発表を準備しているという情報は業界に広く知れ渡っているが、今回権威あるニュースメディアによるさらに具体的な報道が追加された。今月、日本の大手経済紙、日経もAppleはスマートウォッチを10月に発表すると報じた。この記事では曲面OLEDディスプレイが採用され、健康モニタ関連の機能が提供されるとしていた。これはReutersの記事の「アーチ型のディスプレイ」という情報と一致する。

一般的に言って、Appleが新製品の発表を控えて量産に入ると、製品の詳細に関する情報が次々にリークされる。新しいiPhoneのローンチの際も同様だった。そうした前例も考慮すれば、最近のAppleのスマートウォッチに関する情報もかなり確度が高いと考えられる。

Appleが角型のディスプレイを採用したというのが事実ならそのデザインはこれまでも噂されてきたように、NikeのFuelBandに近いのかもしれない。しかしデザインに関してはまだ十分に信頼できる情報は出ていない。ただし、スマートウォッチがAppleが秋に一般公開を予定しているiOS 8のHealth機能と連携することは間違いないだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Amazon、Fire Phone発表イベントのビデオを公開

既にご存知のとおり、AmazonはFire Phoneの発表を行った。残念なことに、発表イベントのライブストリーミングは行われなかった。そのためもあって、多くの方にライブブログを見ていただくこととなった。

しかしライブブログでは、デバイスのメイン機能(独自の3D表示機能)を紹介するのが精一杯でもあった。会場の様子などはお伝えすることができなかったのだ。しかしAmazonが予めいっていた通り、イベントの様子をフルにおさめたビデオをYouTubeに投稿した。上に掲載しているビデオがそれだ。こちらのビデオでFireflyなど、さまざまな機能が動作する様子を確認することができる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H