いよいよ儲かるビジネスになってきたゲームプレイ録画ビデオ、YC育ちのKamcordには日本のDeNAも投資

GoogleがTwitchを買収するかも、という噂は衰える気配がない。ゲームプレイをビデオに撮ることには、大きな市場があるからなのだ。2年前からは、モバイルのゲームにも2社ほど、同じコンセプトのスタートアップが活躍している。Y Combinator出身のKamcordは、その一つだ。彼らが作ったレイヤ…ビデオ撮影機能…をデベロッパが自分のゲームに組み込めば、ゲーマーたちは自分のプレイを簡単に記録して共有できる。5月の初めに710万ドルを調達したKamcordは、その後ビデオの共有数がそれまでの4倍に増えた。

CEOのAditya Rathnamによると、毎分、1時間ぶんのゲームプレイビデオがアップロードされているという。それは、YouTubeの1/100ぐらいのペースだ。これまでに記録したビデオの総本数は、約1400万である。これだけの量を扱っていながら、Kamcordの社員は17名しかいない。

彼曰く、“うちは今とてもいい位置につけている。なにしろものすごい成長ぶりだから”。

ビデオの量の急増を支えているのは、提携している人気ゲーム、Outfit7のTalking TomシリーズやStickmanのサッカーゲームの力も大きい。

同社の次の構想は、デベロッパのためのレイヤだけでなく、一般消費者のためのデスティネーションサイト/アプリを作ることだ。すでに、同社が作ったモバイルアプリを使えば、友だちや競争相手のゲームプレイビデオをウォッチできる。プレーヤーをフォローする、ほかのゲーマーからワザを教わる、ビデオのトレンドについてチャットする、などのソーシャルな機能も、そのアプリにはある。

Kamcordの競合他社は多い。たとえば最近ゲームエンジンのUnityに併合されたApplifierもその一つだ。

でもRathnamに言わせると、お互い製品哲学が違うそうだ。まず、Kamcordではユーザ登録が要らないし、広告ネットワークによるクロスプロモーション的な広告が、それほどしつこくない。Kamcordでは、ほかのいろんなゲームのビデオを、あんまり、見ろ見ろと言われないのだ。

Kamcordの投資家には、Translink Capital SV Angelのほかに、日本のDeNAや中国のInnovation Worksも含まれている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Mozillaのasm.jsを使った初の商用ゲームDungeon Defendersが登場

あまりにも長年、Webのゲームといえば、それがブラウザ上でスムーズに動くためには必ず何らかの(往々にして怪しげな)プラグインをインストールしなければならなかった。最近はWebGLなどの新しい技術のおかげでやや変わってきたが、でもJavaScriptが元々スピード狂ではないために、プラグイン不要のゲームはなかなか普及しなかった。しかしMozillaは、この状況をasm.jsで変えようと努力してきた。このJavaScriptのサブセットは、Firefox上できわめて高速に動き、そして今日の発表によると、asm.jsを使った初めての商用製品としての3Dゲームがローンチの運びとなった。

その最初の作品はTrendy EntertainmentDungeon Defenders Eternity、同社の人気シリーズの最新作で、タワーディフェンス系にRPGの要素も加味したゲームだ。Webバージョンにアクセスするためには、Steamでデスクトップバージョンを買うか、今夜あたりAndroidバージョンを買うかしなければならない。そうすれば、playverse.comでWebバージョンを遊べる。

Mozillaによると、Webバージョンはビジュアルもゲームプレイもネイティブのデスクトップバージョンとまったく同じだ。 スピードもasm.jsのおかげでネイティブに近い。asm.jsのほかに、3DグラフィクスにはWebGL、位置感のあるオーディオはWeb Audioを使っている。

Trendy EntertainmentのCEO Darrell Rodriquezはこう言う: “Webはすでにカジュアルゲームでは大きな世界だが、でもMozillaのasm.jsがあれば、プラグインを使わないWeb上の本格的なゲームが可能だ。Dungeon Defendersは、URLをクリックしてからロードまでほんの数秒だから、ゲーマーたちも十分満足するスピードだ”。

今のところは一つだけだが、asm.jsとプラグイン要らずのゲームには業界全体の期待と取り組みがある。昨年はMozillaが初めて、asm.jsを使用する3Dゲームをデモした。でも本格的に普及するためには、主なブラウザのほとんどがasm.jsをサポートする必要がある。しかしGoogleは、今のところ無関心だ(ベンチマークにはasm.jsを含めたから、気にはしているらしいが)。Microsoftのstatus.modern.ieには、asm.jsの名前すら登場しない。当面はサポートする気がないのだろう。

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今日が決勝のDota 2大会International 4は優勝賞金が650万ドル

今日(米国時間7/21)は月曜日だけど、休みをとるべきだ。今日はビデオゲームDota 2The International 4の最終日で、このトーナメントの賞金総額は1000万ドルを超えている。

そのファイナルが今行われているのだが、約650万ドルを勝者2チームが分かちあう。5つのシリーズのベスト勝者が500万ドル、すなわち総賞金額のほぼ半分をいただく。

Dota 2を知らなかった? 今はESPNが主催者で、世界中に何百万ものプレーヤーがいる。このトーナメントは、数十万の人たちが観戦している。

コーヒーを飲みながら、覗いてみよう。

画像クレジットt: Dota 2

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ゲームボーイにRaspberry Piを突っ込んでエミュレーターを載せてみた

DIYが大好きでゲーマーでもあるJohn Hasslがゲームボーイに新たな生命を宿らせた。35ドルの手のひらサイズコンピューターであるRaspberry Piを埋め込んで再利用するのだ。Piをゲームボーイの筐体に埋め込み、そしてクラシックゲームのエミュレーションソフトウェアをのせて、昔なつかしのゲームをプレイできるようにしている。さらにHasslは背面に新たなボタンも配置し、より新しいエミュレーターにも対応できるように工夫してもいる。

このハックを自分で行うには、もちろんかなりの技術的ノウハウを要する。またハンダで手を汚す覚悟も必要だ。しかし手元にとりあえずでも動作するゲームボーイがあるのなら、費用はさほどかからない。またリペアツールやいろいろなパーツも持っているのなら、ACにつなぐのではなくバッテリーで利用するためのパーツなども見つけられるかもしれない(本体にはPiを入れるので、バッテリーは外部バッテリーが必要となる)。

Haasl同様、うちにもオーダーはしたもののとくに使い道のないRaspberry Piが転がっているし、もちろん(?)ゲームボーイもある。そこまでモノの準備が整っているのなら、試してみるべきなのかもしれない。リスク満載でだれも保証などしてくれはしない。しかしハックしたHaaslの幸せそうな様子をみると、ぜひとも手がけてみたくなるのだ。

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(翻訳:Maeda, H


6月のPlayStation 4 vs. Xbox Oneは後者の値下げ〜売上倍増にもかかわらずPS4の首位の座揺るがず

MicrosoftXbox Oneの標準構成からKinectをなくし、価格を100ドルも下げてがむばっているが、それでもまだ、PlayStation 4の後塵を拝している。NPDの最新の数字によると、6月の合衆国の次世代型ゲーム機のトップSonyでで、しかも6か月連続でトップだ。

またゲーム機全体でもSonyが売上トップかもしれない。NPDによると、PS4とXbox Oneを合わせた総売上台数はXbox 360 + PS3より多い。Nintendoも今月(6月)は頑張って、Wii Uの売上台数は前年同期比で48%も伸びた。ゲームの売上のトップはMario Kart 8で、6月に47万本売れた。

Microsoftは昨日(米国時間7/17)、ゲーム機の売上台数が前月(5月)比で倍増したと誇らしげに報告した。Sonyもやはり具体的な台数を明らかにしないが、その様子では両社とも6月の売上は10万台に迫ったのではないかと思われる。どちらもローンチしてから間もない人気機種なのだ。

でも今月のSonyの勝利は、Xbox Oneのやや変則的なローンチがまだ影響していることの表れかもしれない。MicrosoftはPlayStation 4がE3で見せたような、ゲーム中心の枠組みへと、途中から方針を変えた。今ではどちらも、ゲームとソフトウェアが核であり、値下げとバンドルの内容で、売上を競うことになる。

Engadgetより

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Flappy Bird、ついに時空を超えてApple IIにも移植完了

真打ち登場、というのとは少々異なるが、これがひとつの到達点なのだろうと思う。何の話かといえばFlappy Birdだ。多くの人が、あらゆるプラットフォームに移植しようと時間を使ってきたが、ついに行き着くところに行き着いた感じだ。

その到達地点はどこか。1977年に世に出た伝説のApple IIだ。今や「新時代のHello, World」だとまで言われることすらあるFlappy Birdを、Apple IIではプレイすることができなかった。これを何とかしようと、開発者のDagen Brockが立ち上がった。6週間の間に暇な時間を見つけては開発に取り組み、ついに1メガヘルト(文末に注あり)のマシン上で60FPSで動作するゲームを作り上げたのだ(サウンドもあり)。

システムの特性を考慮にいれて、Brockはプロダクト(「Flapple Bird」や「FlapIIe Bird」と呼んで欲しいと言っている)を5.25インチあるいは3.5インチのフロッピーディスク上で利用できるようにしている。もし偶然にも当然にもApple IIを持っていないという場合にはエミュレート版がウェブに公開されてもいる(訳注:なかなかのできですのでぜひご覧ください)。

余計な話:もしApple IIを押し入れから引き出すなら、多くの人はFlapple BirdよりもOregon TrailやZork、あるいはAdventureなどで遊ぶ方を選択するだろうとは思う。

(物知りの方への注釈)文中の「メガヘルト」は「メガヘルツ」の「単数形」をイメージしたものです。しかしもちろん「ヘルツ」とは人名由来の単位であり、その単数形などは存在しません。

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(翻訳:Maeda, H


シンプルな木こりゲームのTimbermanがブレーク中―第2のFlappy Birdか

通勤途中や何かの行列に並んでいる間に時間をつぶせるカジュアルゲームを探しているならTimbermanを試してみてはいかがだろう。このインディー・デベロッパーのゲームは最近App Storeで大人気になっている。App Annieのデータによると、Timbermanは20カ国以上の地域で全ジャンルのトップ5に入っており、昨日は8カ国で最多ダウンロードのゲームになったという。

Timbermanはスマートフォン・ゲームの中毒性を最大限に生かしたシンプルな作りだ。やり方はごく簡単で、タップして木を切り、上から落ちてくる枝に潰されないよう避けるだけだ。

何度か木の枝に殺されているうちに、ゲームのリズムがつかめてきて、木の枝からうまく逃げられるようになる。それでも一秒に何度も位置を木の左右に入れ替わらねばならないようなゲームもあって忙しい。

おもしろいことに、Timbermanは5月にApp Storeに登録されたのに、人気が出始めたのは先週末からだった。App Annieのランキング履歴を見ればわかるとおり、ローンチ直後はそこそこの高成績を収めたもの、その後はずっと下り坂になっていた。Timbermanの開発者、Paweł Kitajewskiによれば、AppleがこのゲームをEditor’s Choiceに選んだことで人気に火がついた。トータル250万ダウンロードのうち、 100万ダウンロードはAppleがオススメに選んだ後のこの3日のことだそうだ。

TimbermanはApp Store版、Google Play Store版ともに無料。0.99ドルのGolden Editionを購入すると広告が表示されず、追加機能が楽しめる。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


クソみたいに小さいIPOはすべきではない–gumiが50億円を調達した理由

ソーシャルゲームの開発とパブリッシュを手がけるgumiが、WiLなどを割当先とする総額50億円の資金調達を実施した。日経新聞の報道や関係者からの話を総合すると、gumiの2014年4月期決算は、子会社エイリムのゲーム「ブレイブフロンティア」が好調で売上高が100億円超になっているという。また調達の発表後には、ブルームバーグにて年末にも東証1部に上場するという報道もなされた。

そんなgumiの今後について、代表取締役社長の國光宏尚氏と、WiL共同創業者でジェネラルパートナーの松本真尚氏の2人に話を聞いた。

3つの機能を持つWiL

WiLの設立は2013年8月。今回話を聞いた松本氏に加えて、元ベンチャーキャピタルDCMの伊佐山元氏、元サイバーエージェントの西條晋一氏が立ち上げたベンチャーキャピタルファンドだ(ちなみに松本氏は自身の会社の買収合併に伴いヤフーに参画。CIOを務めた)。全日本空輸やソニー、日産自動車などの大手企業、産業革新機構などを中心に、3億ドルという大規模なベンチャー投資ファンドを立ち上げている。gumiへの出資について話を聞く前に、まず松本氏にWiLの目的やミッションを聞いた。

–gumiのほかにもトライフォートやトレタなどがWiLのファンドからの資金調達を発表しています。あらためて投資スタンスを教えて下さい。

松本氏:WiLではすでに日米両国で複数の企業に投資しています。米国で2社ほど、日本で6社ほどです。米国では、例えばOculusと同じ大学で仮想現実を研究していたスタートアップ(Surviosと思われる。詳細はこちらの記事を参照)などに出資しています。

WiLは3つの機能を持っています。まず1つめは日米でのベンチャー投資です。日本からは世界で戦える産業に挑戦しているスタートアップに、また米国であれば日本に進出できるようなスタートアップに投資をしています。

2つめはビジネスクリエーションです。ビジネスクリエーションと言っても、プロダクトをゼロから作るというよりは、カーブアウトを考えています。実は大企業のR&D部門には、たくさんの特許やサービスが使われずに眠っています。さまざまな企業でお蔵入りしたプロダクトを組み合わせていったら面白いことができるという可能性がありますよね。

そのため、今は企業のR&D部門の方と毎週のように会っています。今僕らの時間の使い方は、ベンチャー50%、大企業(のR&D部門)50%くらいになっています。基礎技術だったりするので、今日明日どうこうするというスピードで進めている話ではありませんが、チームビルドも含めて我々がやり、カーブアウトさせるということをやっていきます。

3つめは日本のベンチャーの底上げをしっかりするということです。とは言ってもインキュベーション、アクセラレーションという形でサポートをする人たちは増えてきていますし、そこをやるつもりはありません。

日本のベンチャーの底上げと考えると、ヒト・モノ・カネを持っている大企業を通してベンチャーが世界に飛び出すということが大事です。そういうこともあって、実はLP(リミテッドパートナー:有限責任のファンド出資者、出資企業)の社員を我々のシリコンバレーオフィスに受け入れていたりします。そこでベンチャーのビジネスプランを考えたり、技術評価をしたりしています。エデュケーションとまではいかないのですが、底上げに向けた動きはしています。ただいずれにしても僕らは基本的にPRはあまりしていません。VCは裏方じゃないですか。

–gumiへの投資を決めた理由について教えて下さい。

松本氏:國光さんがこのあと話してくれると思いますが、「グミノミクス」ですよ。(國光氏がTwitterに投稿していた内容を挙げて)時価総額8兆円を実現してくれると思っています(笑)

冗談はさておいて、國光さんはストラテジストなんです。それに、イーロン・マスクやスティーブ・ジョブズにはなれないと思いますが、実は孫さん(正義氏)には性格が近いところがあります。それは7割方ものごとができあがると、ゴールに向かって進んでいくところです。「ここは勝てる」となった時にアクセルをかけるということをやってのけるし、ダメだとなった時にはすぐに軌道修正もする。しっかりしたボードメンバーもいるし、自社ゲームアプリの一発勝負ではなく、グローバルでゲームのパブリッシングもやっている点も評価しています。

gumiの成長戦略「グミノミクス」

–先ほど松本さんの話にあったグミノミクスについて教えて下さい。

國光氏:グミノミクスはgumiの成長戦略のことです。例えば2年前にはブラウザゲームからネイティブゲームへの移行、海外進出、内製アプリのヒットといったことを指針に掲げていました。

今最新のグミノミクスの指針は3つあります。1つめは「Conquer rest of the world」。ヨーロッパやロシア、中南米など、まだリーチしていない地域をどう攻めるかということです。

今gumiには、国内外合わせて800人弱の社員がいます。国内と海外の比率で言うと、半分は海外です。まだ場所は言えませんがさらに海外も拠点を拡張します。ブレイブフロンティアは現在15言語で展開していますが、こちらは年内にも全世界で展開していきます。

またgumiは自分たちでゲームを作るデベロッパーであり、他社のゲームを世界に展開するパブリッシャーでもあります。デベロッパーとしては、前述のとおり拠点を作っているところです。世界中でいい人材が居れば、チームごと引き抜いてきます。M&Aはやりません。M&Aしても買った会社に価値があるのではなくて、チームが大事です。人に投資しないといけません。

パブリッシャーはとしては取りあえず各国でゲームを出してみて、数値がよければ本格的に進出するという形で展開しています。多くのパブリッシングビジネスは、自分の国の小さいデベロッパーのコンテンツをパブリッシャーが出すことがメイン。金もある、ユーザーもある、と言ってくる。ただしgumiではグローバルでマーケティング、運用といった体制があります。最近ではセガとも組みましたが、我々はクロスボーダーでのパブリッシングに強いという大きい特長があります。

グミノミクスの2つめですが、「ミッドコアゲームへの注力」です。例えば韓国などはカジュアルが好調ですが、もう少しコアなゲームにもチャレンジしていきます。ブレイブフロンティアは世界でもいけると思えたので、パブリッシングゲームでもそこを狙っていきます。

そして3つめは、引き続きヒット作品を出すということです。

クソみたいに小さいIPOはすべきではない

–年内上場という報道もあります。gumiはこれまで何度かIPOの噂もありましたが、改めてIPOについてどう考えているか教えて下さい。

國光氏:gumiの目標は「ゲームで世界一をとる」ということがダントツです。そう考えるなら、たとえ年末にIPOできてたとしても、「攻める」ための資金を集めるには遅いじゃないですか。それがあっての今回の資金調達です。IPOはしかるべきタイミングでと考えています。

松本氏:IPOから逆算するようになると、世界一は実現できないでしょう。Dropboxだって上場のためにお金を集めるわけではないです。そしてFacebookだってTwitterだってずっと赤字でした。中途半端な上場をするくらいならしない方がいい。

國光氏:ここは声を大にして言いたいんですが、クソみたいに小さいIPOはすべきではないんですよ。

IPOするといろんな情報を公開していかないといけないし、計画を大きく変えることには問題が出てきます。そうなると、少なくとも売上はIPO後2年間は右肩上がりになるようなビジネスモデル、そして組織力が必要になります。

そこを考えるとgumiの戦略はシンプル。どんなに行っても日本のマーケットはいつかは底を打つことになります。それで我々は海外に展開しています。グローバルのゲーム市場はまだまだ右肩上がりです。

IPOまでに考えないといけないのは、グミノミクスとしても話しましたが、デベロッパーとしての「(ブレイブフロンティア以外という意味で)アナザーヒット」と、パブリッシャーとしての成功です。

そしてそのヒットを出すための公式は「打席数(金)×打率(人材とIP)」です。お金があっても、人材がいないと始まりません。また、すべてのゲームをIPものにするつもりではないのですが、IPには金がかかります。打席数を増やす、IPをとる、とすべてお金が必要です。いざ何かをやろうとしたタイミングに(今回の調達で)お金を持っている必要があります。

–すでに國光さんは自社の株式をすで3割切る程度しか持っていないとも聞きました。

國光氏:あくまで最優先するのは世界一。自分の持ち株比率は、それより優先度が下になります。株式が希薄化してもお金を集めるというのにそれほど躊躇はありません。ただし、意思決定のために個人筆頭(株主)であることはこだわっています。

松本氏:シリコンバレーでは多い考え方ですよね。会社としての成長に重きを置くというのは。

創業社長がずっと社長である意味はありません。ナンバーワンになることを最優先するなら、ステージステージで最適なボードメンバーが必要です。そうなると社長が國光さんじゃないかも知れない。自分の会社を大事にしたいのか、会社を世界一にしたいのか。例えば後者であれば、みんなが認めたバトンタッチであればいいのではないでしょうか。しかしながら日本ではあまりそういう考え方がありません。

–すべてのゲームとは言いませんが、この30年盛り上がっていたコンシューマ機からスマートフォンへの移行があります。ではスマートフォン中心のゲームビジネスはどれくらい続くと見ていますか?

國光氏:エンタメ産業の市場規模は結局のところ「可処分所得×人口」で決まります。これはなくらないし、市場規模だってきわめて安定している。それを誰が取っていくかの話だと思っています。

国内でいくと2、3年でスマートフォンゲームの市場は成熟化するでしょう。そこからはデバイスの進化に合わせて、5〜10年というところではないでしょうか。

ですが海外では、今まさにスマートフォンが普及し始めて、世界中が豊かになっているところです。向こう5〜6年は完璧な右肩成長が続くでしょう。先進国でこのペースであれば、新興国を含めると10年は伸びていくでしょう。

その後はスマートフォンやタブレットに続き、スマートTV、さらにはOculusのようなデバイスを使ったゲームも出るでしょう。そんな中でどんな手を打つかです。gumiが目指すのはエンタメの世界一です。例えばブレイブフロンティアだってタブレットやスマートTVでも出すし、コンシューマ機でだって出すし、アニメも映画も興味あります。例えばディズニーのミッキーマウスのように、ありとあらゆるところにプロダクトを出すイメージがあります。

あと、Eトイなんかは挑戦したいと思っています。テクノロジーは進化しています。時代ごとに、ハードとの連携なども考えていかないといけません。そこに手を打っていないと、一気に環境が変わったときに対応できなくなります。gumiはこれまで3回ピボットして、3回会社がつぶれかけたのですが、それでも生き残れてきたのは会社のビジョンで言っている「勝つためには誰より早く挑戦して、誰より早く失敗して、誰より早く復活する」ということをやれたからです。

松本氏:國光さんの、gumiのいいところは「無形資産に投資している」というところもあります。皆さんコンテンツではなくプラットフォームに挑戦をするので、いざそれをスイッチングしようとしても硬直化してしまいます。ですがディズニーだって無形資産、コンテンツです。それでさまざまな形でユーザーの可処分時間を取っています。

プラットフォームは変わって当たり前、ゲームにこだわらなくていいんです。gumiはこれまでのピボットでSNSもブラウザゲームも捨ててきました。いつかはネイティブアプリのゲームも捨てられるでしょう。そうして例えばリクルートのように「イズム」を作る会社になれば、100年だって続いていくはずです。


ハッピー・バースデイ! 6年目のApp Storeのトレンドを探る

ハッピー・バースデイ、 iTunes App Store! AppleのApp Storeが今日(米国時間7/10)で満6歳になった。Appleの最新の発表によれば、提供中のアプリは120万種類、トータル・ダウンロードは750億回だという。

しかしアプリのデベロッパーにとってはビジネスはそうバラ色ではない。今朝、2社から発表されたそれぞれ異なるアナリティクス・レポートがこの点を証明しているといえそうだ。1社のレポートによれば、AppStoreのデビュー以来、ここに登録されたアプリの21%以上が「すでに死んでいる」という。またもう1社のレポートは「アプリの燃え尽き症候群」を新しいトレンドとして挙げている。つまり、われわれは多くのアプリを単なる消耗品としてしか見ていない、ということのようだ。少し遊んですぐに飽きてしまう。単一の作業のために利用し、それきり忘れてしまう。新しいアプリが話題になればそちらに飛びつく、等々だ。

死んだアプリと燃え尽きたアプリ

箱入りソフトウェアの時代とは異なり、今のアプリ・デベロッパーは単にアプリを売るだけではすまない。ユーザーを熱心なファンに変え、高いエンゲージメントを維持し、モバイル広告、アプリ内販売などさまざまな収益モデルを考えなければならない。、そしてAppStoreのチャートで高順位をキープし続けねばならない。しかもApp Storeのランキング・アルゴリズムは不可解だししょっちゅう変わる

アナリティクス会社のAdjustによると、App Storeにはこの6年間でトータル160万1413種類のアプリがアップロードされたという。しかし現在公開されているのは125万2777種類に過ぎない。

この「死んだ」あるいは「消えた」アプリの主なカテゴリーは書籍 (27%)、エンタテインメント(25%)、ユーティリティ (25%) だという。

一方でApp Storeは依然として成長を続けており、毎月6万もの新しいアプリがアップロードされる。Adjustによれば成長が減速する気配はない。App Storeの7年目の誕生日には57万8000のアプリが新たに登録されるだろうという。

この予測はおおむね正しいだろう。Apple自身が発表した数字でも成長は続いている。Appleは2012年のWWDCから2013年のWWDCの間に25万のiOSアプリを追加している。その前の1年間では22万5000、さらにその前の年は20万だった。

AppleのCEO、ティム・クックは最近、「現在iOSの登録デベロッパーは900万、昨年に比べて47%の増加だ」と述べた。App Storeの売上は昨年100億ドルを記録し、Appleはこれまでに総額で150億ドルをデベロッパーに支払っている。Appleによれば、ユーザーはアプリを毎秒800回ダウンロードしており、ダウンロードの総計は750億回に上るという。

しかしこのうちで少しでも陽の目を見るアプリはごくわずかだ。Adjustのレポートは、ロングテールの端の方に位置するアプリを「ゾンビー・アプリ」と名づけている。こうしたアプリはあまりにダウンロード数が少ないためApp Storeのランキングのリストに載ることさえできない。

Adjustはゾンビーであるかどうかの線を「3万9171種類をApp Storeランキングに過去3ヶ月で3分の2の期間搭載されたこと」というところに引いている。

Adjustによれば。「ゾンビー・アプリ」の数は年々増加している。先月(2014年6月)のゾンビー率は79.6%(全119万7087アプリ中、95万3387アプリ)で2014年5月の77%からさらに上昇している。昨年6月のゾンビー率は70.4%だった。

アプリを発見してもらう困難さ

つまりこれは、大部分のデベロッパーにとってApp Storeのランキングを通じてアプリを発見してもらうことは不可能だということを意味する。

Appleはこの問題に対して、最近積極的に手を打っている。特にこの秋に正式公開されるiOS 8のApp Storeでは、カテゴリーが細分され、追加の候補や検索トレンドの表示など検索機能も強化された。iOS 8ではApp StoreがOSそのものに組み込まれたので、ホーム画面をプルダウンしてデバイス内をSpotlight検索すると、AppStore内のアプリも候補として表示されるようになった。

忠実なファン・ユーザーは減少中

一方、もう一つのアナリティクス会社、Localyticsのレポートはユーザー・エンゲージメントに関する問題を指摘している。Localyticsはあるアプリの「パワーユーザー」と「忠実なユーザー」を合わせた数字を「粘着率」と呼んでいるが、これが22%と低迷している

2014第2年四半期.では、メディアとエンターテイメントのカテゴリーは粘着率が高く、テクノロジー系(タイマー、電卓など)は16%、ゲーム19%と低い。

冒頭でも述べたように、Localyticsが指摘するのは「アプリの燃え尽き」というトレンドだ。2011年以来、月に10回以上アプリを使う「パワーユーザー」の数が「忠実なユーザー」より常に多かったのだが、2014年にはいって第1、第2四半期ともパワーユーザーが1%増えたのに対して忠実なユーザーは2%減少するという新たな傾向を見せている。

いずれにせよ、App Storeの規模が拡大するにつれてデベロッパーが勝ち抜くためのハードルも高くなるのは避けられない。ランキングに入ることさえ非常に困難になっているにもかかわらず、Appleは友だちへのアプリ推薦などソーシャル機能の利用にはさほど熱心ではない。 このためFacebookがアプリのインストール広告で大成功を収めている

App Storeが拡大するのに対応してデベロッパーはアプリをユーザーに発見してもらうための新たな手法を考案しなければならない。Facebookだけでなく、他の広告、マーケティングのチャンネルも考慮すべきだろう。そしていったんインストールされた後もエンゲージメントの維持のための努力を続けねばならない。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Android Wearに1番乗りでやってきたゲームはやっぱりアレだった

Android Wear端末に最初にやってきたゲームは何だろう。DoomやTetris、あるいはFar Cry 3などになると思った人も多いかもしれない。

いずれも間違いだ。やってきたのはFlappy Bird(のようなもの)だった。

Flappy Birdについてはいろいろと話したいこともあるが、しかし読者のほとんどが、Flappy Birdについてはよくご存知のことだろう。ともかくスマートウォッチ版Flappy BirdであるFlopsy Droidがやってきた。鳥の代わりにドロイドくんが飛ぶ。パイプにぶつかればゲームオーバーだ。

完成度はどうか。実のところ、まだまだといったレベルだ。製作者のSebastian Mauer自身も試行段階のものであるとしている。ドロイド君の動きにおかしなところがあるし、ゲームの開始方法もとてもスマートとは言えない。ひとつは「Okay Google — start Flopsy Droid」と声に出して命じる方法(実際に命じてみてもたいていは失敗してしまう)で、もうひとつはスマートフォン側で操作して開始する方法だ(それであればスマートフォンで遊べば良いのに)。

しかし、いろいろ不満はあるものの、Android Wearにゲームがやってきたわけだ。Android Wearが成功を納めれば、ゲーム開発者にとって魅力的なプラットフォームが新たに誕生することになるわけだ。これから「スマートウォッチ独自の魅力を活用するにはどうすれば良いのか」といったことを試行錯誤しつつ、さまざまなプロダクトが出てくることになるのだろう。

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[翻訳:Maeda, H


スマホゲームのgumi、WiLなどから合計50億円の資金調達

子会社エイリムが手がける「 ブレイブフロンティア」も好調なスマートフォンゲームデベロッパーのgumiがまた大型調達を実施している。同社は7月4日、WiLが運営するファンド等を割当先とする第三者割当増資で総額50億円を調達したと発表した。

同社の発表によると、WiLのほか、セガネットワークス 、ジャフコ 、B Dash Ventures、新生企業投資、グリー、三菱UFJキャピタル、DBJ キャピタルに加えて、個人投資家が出資しているとのこと。また複数の業界関係者から聞いた話を総合すると、WiL単体で20億円程度の出資がなされているようだ。

gumiはこれまで公開されているだけでも40億円超の資金調達を実施しており、今回の調達をあわせると約100億円を調達したことになる。


MicrosoftがSyntaxTreeを買収してUnity用プラグインUnityVSをVisual Studioに統合

Microsoftが今日(米国時間7/2)、フランスのSyntaxTree社を買収したことを発表した。SyntaxTreeが作っているVisual StudioプラグインUnityVSはとても人気があり、クロスプラットホームなゲームエンジンUnityを使ってVisual Studio上でゲームを作る場合には、欠かせないツールだ。

MicrosoftのDeveloper Divisionの企業担当VP S. “Soma” Somasegarによると、同社はUnityVSをVisual Studioに統合することによって、Visual Studioのゲームデベロッパ向けのサポートを強化する動きを、今後も継続していく、ということだ。

UnityVSを使用するとデベロッパはUnityスクリプトのデバッグがやりやすくなり、また サンプルコード集やウィザードなどのツールも併せて提供される。さらにUnityのコンソールとVisual Studioが統合される。Unity自身はデフォルトでVisual StudioのC#の統合をある程度サポートしているが、UnityVSのそれは、もっと本格的だ。

これまでこのプラグインは、パーソナルライセンス99ドル、プロフェッショナルライセンス249ドルというお値段だったが、今後はMicrosoftのダウンロードサイトで無料で提供される。SyntaxTreeによると、既存の顧客のサポートをどうするか、などについては近日中に詳細を発表するそうだ。UnityVSの現在の企業ユーザには、Microsoft Studios、Electronic Arts(EA)、 Blizzard、Valve、Rovioなどがいる。

Unityのユーザ数(デベロッパ数)は現在200万あまりだが、その多くはVisual Studioのユーザでもある。そこでMicrosoftは、買収に踏み切ったわけだ。Unityゲームエンジンは主なデスクトッププラットホームのすべてと、モバイルやゲーム専用機のプラットホームまでサポートしているが、Microsoftとして関心があるのは当然ながら、 Windows、Windows Store、そしてWindows Phoneのアプリだ

今日の買収はVisual StudioでUnityをサポートすることにMicrosoftが相当本気であることを、示している。しかしUnityと競合するUnrealにも独自のVisual Studioプラグインがあり、またCryTekのCryEngineは、ユーザがIDEとしてVisual Studioを使っていることを、最初から意識した作りになっている

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


テトリス、唯一残されていたプラットフォームに移植:Tシャツ

テトリス。1984年のデビュー以来、それはほぼすべてのプラットフォームに進出してきた。ゲーム専用機。グラフ電卓。オシロスコープビルディング

今それは、もっともとらえ所がなく、もっとも待ち望まれていたプラットフォームに登場した:野郎の胸だ。

テトリスの30周年を祝って、工作屋のMark Kergerは、LED 128個と一握りのバッテリー、それとAndruino Unoを、まとめて1枚の白いTシャツの中に仕込んだ。

その結果は:テトリス ― 男のTシャツに載った。Tトリス? チェストリス?

注:上のビデオには音声がないので、読者が〈聞きたかった〉と思うであろう曲を下に貼っておいた。さらにその下には、スムーズ・マクグルーブのアカペラバージョンも貼った。なぜなら私がスムーズ・マクグルーブのビデオを記事に貼る日は、必ず良い一日になるから。

[via Adafruit]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Googleのトリビア・クイズ、Smarty Pinsは地図マニアにはたまらない

例によってGoogleからちょっとした楽しい贈り物がある。今回は地図ベースのトリビア・クイズだ。Googleは今日(米国時間7/1)、Smarty Pinsというウェブゲームをローンチした。このクイズは芸術、カルチャー、科学、スポーツなど6分野から地理の知識を試す問題が出される。

これがけっこう面白い。問題はたとえば「ウィンナーシュニッツェルとウィンナーソーセージはこのオーストリアの首都から名づけられました」などという形で出題される。

地図上におなじみのGoogleマップのピンのアイコンが表示されるので、それを適切な場所にドラッグ&ドロップして回答する。答えは国や都市などの場合もあれば、特定の建物や名所であることもある。Googleに取材してみたところ、ワールドカップにちなんでサッカー関連のトリビアも出題されているそうだ。

回答者は開始時点で1000ポイントを与えられており、答えが1マイルずれるごとに1ポイント減点される。逆に速く正解した場合はボーナス・ポイントが与えられる。ポイントを使い果たすとゲームオーバーだ。

私が少し調べてみた限りでは、Googleはこのゲームを作るために特別のテクニックは使っていない。Smarty Pinsはいくつかのウェブ・コンポネントとMaps API、それに標準的なHTML5から成り立っている。デザインはアニメーションとシャドーを多用しているが、最近発表されたMaterial Design準拠ではない。

ゲームはこちらから

〔日本版〕例に挙がっていた「ウィーン」のように簡単な問題もあるが、「エレクトリック・フォレスト音楽フェスティバルの開催場所」というようなGoogle検索しないと分からないような問題もある。この場合は英語版Google検索を使った方が早く目的の情報を探せる。

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Raspberry Piを古いGame Boy Pocketの筐体に詰め込んで生き返らせる‘内蔵移植手術’に成功

20年前に、Game Boyのゲームはどれも、買わなくても、誰からも借りなくても、きみのGame Boy Pocketで遊べるよ、とぼくが言ったとしたら、きみはこう答えただろう: “ほんとかよ。どんな魔法を使うんだい? 未来へタイムトラベルするのかな?”。そして、その20年前が今ここに、きみの目の前にある。それは、未来へのタイムトラベルから帰ってきたぼくがいる、本当の20年前ではなくて、まさに本当の今だけど。

Travis BrownのDIYプロジェクトは、古いGame Boy Pocket(小型のGame Boy)の内臓を取り去ってSDカードと電池とRaspberry Piを詰め込んだ。Piのプログラムで昔のコントロールを書くと、この宇宙で最高に良いものができあがる。

Raspberry PiのRetroPieと呼ばれるバージョンを使うことを前提にBrownは、すべての部品を昔のケースに収め、電池が3時間もつことを確認した。元のパーツやコントローラのPCBも全部取り外した。そして、彼がPi用に書いたGame Boyエミュレータを動かした。

そしてゲームのROMをダウンロードすれば、すべてが順調に動きだす。ぼくも、もうちょっとスキルがあれば、週末に自分のGame Boyを完全に分解するだろう。残念だが、それはぜひ、読者のみなさんに挑戦していただきたい。

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任天堂、NFC内蔵のフィギュア、AmiiboをE3で発表―Wii U内でユーザーのキャラとして活躍

今日(米国時間6/10)、任天堂はE3カンファレンスのイベントで、 スカイランダーズディズニー・インフィニティに似た、ゲームと連携できるフィギュア、Amiiboを発表した。AmiiboにはNFCチップが内蔵されており、Wii Uコントローラーを経由してプレイヤーを代理するキャラクターとしてゲーム中に登場する。

ニンテンドー・アメリカの社長、Reggie Fils-Aimeはプレゼンで「Amiiboの投入でわれわれも『生きてプレイできるおもちゃ』のジャンルに’参入する』と語った。Amiibo以前にスカイランダーズとディズニー・インフィニティの開発チームはWii U向けのNFC機能を提供している。フィギュアに内蔵されたキャラクターのデータはユーザーがプレイするゲーム中にダウンロードされると同時に、ゲームの進行にともなってその履歴がフィギュアに戻されて記録される。

Amiiboを最初にサポートするのは今年のクリスマスに向けて発売されるWii Uゲーム、大乱闘スマッシュブラザーズになるという。それと同時にAmiiboのフィギュアも出荷されることになる。

それぞれのフィギュアには特有の能力があり、複数のゲーム内で使える。大乱闘スマッシュブラザーズとの連携は手始めで、多数のゲームがAmiiboのサポートを準備しているという。この中にはマリオカート8のような既存のゲームも含まれている。任天堂は「Amiiboの機能や利用できるゲームについては近く詳細を発表する」としている。

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ビデオを見たりソーシャルな共有で”ごほうび”をくれるアプリはApp Storeから締め出しへ…iOS 8の大改革

Appleは、デベロッパたちがアプリケーションの収益化や成長のために利用しているツールの規制を開始した。規制の対象となるのは、報奨で誘ってビデオの視聴をすすめるツール、ソーシャルに共有するとおまけがもらえるもの、プレイしているゲームの中でほかのアプリを見つけさせるもの、などだ。この規制はアプリ業界全体に影響を及ぼし、アプリの成長や市場拡大のためにこれまで一般的に使われていた方法を“リセットする”効果を持つだろう。

iOS 8で改革されるiOS App Storeに関してAppleは、アプリの発見過程の変更をいくつか発表している。そのための新しい機能ではユーザが、トレンドのキーワードやカテゴリ、カテゴリの小分類(サブカテゴリ)、関連する検索語、などを駆使してアプリを見つける。デベロッパは自分のアプリを、複数まとめて宣伝できる。しかし同社が発表しなかったかんじんの部分は、iOS8でアプリの発見方法を新しくするだけでなく、 Apple自身がそれを完全にコントロールしようとしていることだ。

ビデオの広告、ほかのアプリの宣伝、ソーシャルな共有は拒絶される

アプリのデベロッパたちはすでにAppleのアプリリビューチームから拒絶通知を受け取り始めているが、それらの通知は、AppleのDeveloper Guidelinesに書かれていることを、App Storeがアプリを受け取らない理由として挙げている。

たとえばデベロッパたちのためのQ&AフォーラムStackOverflowには、これまで4回リリースできて、今回は本体コードではなくグラフィクスの一部をすこし変えただけのアプリが拒絶された、という投稿がある。

この拒絶だけでなく、Appleが多くの場合に挙げる理由は、以下のような条項だ:

2.25: ほかの人のアプリを購入や宣伝のために表示し、そのやり方がApp Storeに酷似しているアプリは拒絶される。ただしその必要性が承認されたもの(健康管理や、航空機、障害者補助などのため)と、対象顧客層のために重要な付加価値を提供するものは例外とする。

3.10: 金を払った偽(にせ)のリビューや、そのほかの不適切な方法によって、ユーザのリビューやApp Storeにおけるランクを操作しようとするデベロッパはiOS Developer Programから除名される。

Appleのリビュワーは、次のように説明した: 2.25(2条25節)は“ほかの者のアプリを宣伝すること”、3.10は“ほかのデベロッパのビデオを見ることに無料のゲーム内クレジットを与えること”に関連している。ほかに、報奨によって共有を誘導しているアプリも拒絶される(例: Facebookにポストしたら何かをあげる、など)。

聞くところによると、今ではかなり多くのデベロッパが拒絶通知を受け取っている。彼らの一部は経緯の詳細を公開サイトに投稿しており、たとえばMobileDevHQフォーラム上のこれなんかもそうだ。そのデベロッパは、“これからは、何かをシェアするようユーザにすすめることはできないのか? 本には昔からそんな文があるし、Candy Crushにすらある”、と困惑の気持ちを表明している。

ほかのアプリを宣伝したり、ユーザに釣り餌を与えたりすることだけでなく、それによって
App Storeのランクを操作しようとすることも、拒絶の理由になる。

iOS 8大改革の前には、App StoreのTop Chartsが、アプリ発見に重要な貢献をしていた。そして高ランクに到達したアプリは — 何らかの操作や詐術によるものが多いが — 一日に何万票もかき集めるのだ。

[拒絶通知文の一部…ランキングの操作を指摘している]

前からあるアプリもこの大掃除のターゲットに?

Developer Guidelinesの文は非常に一般的であるため、とりわけ2.25は、どんなアプリ内広告でも引っかかってしまいそうだ。Appleがアプリ内広告を攻撃したのはこれが初めてではなく、こんなに長引いている係争もある。

今日では、専業の広告ネットワークのような企業が宣伝や収益化のためのビデオ広告を提供して、デベロッパの収入やアプリの知名度アップを助けている。したがって新たな拒絶方針が対象とするのはデベロッパだけでなく、AdColony、Applifier(Unity)、Flurry、TapJoy、SupersonicAds、Vungle、AppLovin、Sponsorpayなどなどといった、報奨つきビデオや、クロスプロモーションサービス*などのツールを提供している企業もだ。逆にFacebookやAppleのiAdのような、報奨付きビデオ広告をやってないところは、とても有利になる。またVungleなどが提供している一般ブランドの広告は、今回の拒絶云々の話とは無縁のようである。〔*: cross promotion; 相手のものの広告を載せてやることが、自分の広告を載せてもらうことの代価となる方式。〕

今回のApp Store改革の影響を受ける業界の情報筋は、拒絶の犠牲者になるのは多くのデベロッパたちだけでなく、ずっと前からApp Storeにあるアプリもやられる、と言っている。拒絶通知をもらったデベロッパがAppleに問い合わせると、Appleはこんな状況説明をくれた:

ときには、App StoreにあるアプリがApp Store Review Guidelinesに準拠していないと思われることもある。App Store上のアプリのコンプライアンス厳守に関しては厳格な努力を重ねており、現在App Store上にあってしかも非準拠であるものを、見つけ出そうとしている。それらをすべて見つけるためには時間を要するが、今回貴殿のアプリが拒絶された理由に、ほかのアプリの非準拠は含まれていない。

今後は、いかなる形の報奨つき格付けや広告視聴をも、削除していくことが妥当である。

今すでにApp Storeにある非準拠アプリを見つけて削除していけば、ゲームの大企業の一部はそういうアプリ宣伝や収益化の方法の常習犯だから、App Storeからトップタイトルの多くが急に消えてしまうという事態にもなりかねない。

Candy Crashの大成長も、報奨付き共有が支えている部分が大きい。それはFacebookの統合に大々的に依存し、Facebookのお友だちを招いたら、ご褒美(寿命を延ばす、など)をあげるわ、なんてやっている。

App Storeのリセットで再び公平性と機会均等を

この変化でApp Storeのデベロッパが受ける影響は大きい。App Storeの新しいルールをよく調べて、自分のアプリの検索ランクなどを高めるためにこれからは何をどうすべきか、新たにできる“トレンド”の機能はどう使うべきか(今のベータ状態ではよくわからないが)などを勉強しなければならない。この変化で収入が減るデベロッパもいるだろうから、そっちの影響も大きい。

一方、ふつうの広告ネットワークは有利だ。Appleのリビュワーの一人が、こうすすめている: “自分のゲームの広告は、ふつうの広告ネットワークで十分にできる。ただしそんな標準的な広告チャネルでは、ほかのゲームのためのマーケティングはできないけどね”。

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SonyのPlayStation TVがこの秋、合衆国とカナダで99ドルで発売

Sonyは同社のE3プレスカンファレンスで今日(米国時間6/9)、ゲーム機Playstation TVを発表した。海外ではPlayStation Vita TVと呼ばれ、この秋合衆国とカナダで発売される。

PlayStation TVは本体のみ(コントローラなし)で99ドル、DualShock Controllerと、ダウンロードしたゲームを保存するメモリカードと、ビデオゲームLego Movieがつくと139ドルだ。

このコンソール(console, ゲーム専用機)は、PlayStation Vita用のゲームの多くと互換性がある。それらは、PlayStationストアでダウンロードできる。

PlayStation TVのオーナーはPlayStation Nowにもアクセスできる。これは、ゲームがクラウドからのストリーミングで提供される、というサービスだ。このサービスからは、PS3用のゲームが約100本、PlayStation Now用の無料ゲームが20本以上、提供される予定だ。

PS4のゲーマーたちも、このPlayStation TV経由でゲームを複数のテレビへストリームできる。

発表の模様を、下のビデオで見られる。

 

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Microsoft、E3カンファレンスでXbox Oneに大量の新ゲームを投入

先ほど、Microsoftはロサンゼルスで開幕したE3(Electronic Entertainment Expo)のキーノートで1時間半にわたるプレゼンを行い、「ゲームタイトルが少ない」というXBox Oneのユーザーの最大の不満に答えた。今回のプレゼンでは新ゲームのデモが次から次へと続いた。その分、ハードウェアについての言及は少なく、Xbox OneからアンバンドリングされたKinectについては全く触れられなかった。

今回のキーノートはゲーム業界の人間以外にはいまいち退屈だったかもしれない。しかしXbox Oneのユーザーにとっては大いに刺激的だったはずだ。

「XBoxはメディア・センターとしての役割を重視するあまりゲームへの対応が不十分だ」という批判に対して真っ向から反論する意図が冒頭から明らかだった。まずCall of Dutyの次世代版(Advanced Warfareと名付けられている)の銃弾がうなり爆発で手足が飛び散る派手なシーンが実機でプレイされた。引き続いてForza Horizon 2などのカーレースやHalo 2のマルチプレイヤー版のデモなどがめまぐるしく続いた。

またMicrosoftはインディー・デベロッパーの興味深いゲームを大量に紹介した。これはインディー向けのセルフサービスでゲームを公開するID@Xboxという新しいプログラムの成果だ。Limboのデベロッパーによる横スクロールのパズル、Insideや昔のアニメをフィルム版の質感もそのままに再現したCupheadなどの興味深い作品があった。

Project Sparkはどうやらベータ版を脱したらしい。Xbox 360ゲームの中で私が一番気に入っているCrackdownもオリジナルと同じ監督で再登場。ファンサービスのクラシック・ゲームの再パッケージとしてはHalo Master Chief コレクションが発表された(新作も年末に発表される)。Tomb Raiderの続編もなかなかよさそうだった。

Microsoftは今年のE3でXbox Oneに大量のゲーム・タイトルを投入する必要に迫られていたが、どうやらそれに成功したようだ。 実際にゲームを売るという仕事が残っているが、有力タイトルが今年のクリスマス商戦に間に合うならその点でも大いに期待できるだろう。

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テトリスくん、お誕生日おめでとう

テトリス(Tetris)は、今のどんなゲームよりもずっとおもしろい。今日はそのテトリスの、30歳の誕生日だ。もちろん、みんながテトリスを知ってるはずだ。あのキャッチーなテーマ音楽別バージョン)、そして、画面にブロック(テトリミノ)がどんどんたまっていくときのフラストレーション。

1984年に旧ソヴィエト連邦のAlexei Pajitnovが発明したこのゲームは、Nintendoが1989年に発売したGame Boyによって大人気になった。それは、ポータブルゲーム機というジャンルを初めて開拓したこの画期的なデバイスの、ローンチタイトルの一つだった。噂では、職場にGame Boyを持ち込む人が増えたために、日本の生産性が大きく落ち込んだ、という。〔訳注: 欧米と日本ではテトリス状況がやや異なるので、詳細はWikipedia記事を見てください。〕

ぼくは当時まだ生まれていなかったが、その後テトリスは十分に楽しんだ。というか、告白すると、ぼくはテトリス中毒だった。ぼくがオリジナルのGame Boyでテトリスをやったのは1990年代の後半で、その後、いろんなコンピュータ、Web、そしていろんな機種のスマートフォンでも遊んだ。

そんなぼくから、確実に言えることが二つある。テトリスはスマートフォンではやりにくい。そして、今日まで、テトリスに匹敵するほどのおもしろいゲームはまだ一つも登場していない。

テトリスには、人の心を、飽きずに何度でも挑戦したいという気持ちにさせる魔力がある。一回ゲームが終わると、またやりたくなる。今度こそ、もっと高いスコアになるはずだ!、と入れ込んでしまう。ハイスコアを更新したら、今度はそれを超えたくなる。もうちょっと点を高くしたい、と思いつつ、何度でも何度でも挑戦するのだ。

テトリスはスマートフォンではやりにくい。そして、今日まで、テトリスに匹敵するほどのおもしろいゲームはまだ一つも登場していない。

テトリスに取り憑かれてしまった人は、ぼくだけじゃない。テトリスファンは全員、このドキュメンタリー映画: Ecstasy of Orderを見るべきだ。なんと、NES(Nintendo Entertainment System, 欧米版ファミコン)上のテトリスの世界選手権大会が見られるのだ。

NESのテトリスは、無限に挑戦するゲームにならない。Chris Higginsが書いているように、スコアは上限が999999であり、またレベル29ではブロックの動きが速すぎて人間プレーヤーが画面をコントロールできない。プレーヤーたちはそれを、“死の画面(death screen)”、と呼んだ。

テトリスには今でも、世界的なマニアのグループがあって、名人たちが毎日プレイに熱中している。これに対し今のゲームでは、スタジオが巨額を投じてeスポーツのコンペを主催している。テトリスに比べると、とても作為的だ。テトリスは主催者がいなくても自然にコンペが始まる。[Retry]ボタンは、そのためにある。

テトリスのようなゲームは、もうどこにもない。Watch Dogsのような大ヒット作も、得られる体験は相当違う。マルチプレーヤーゲームは、スコアを競うのではなくて、対戦相手を支配したり殺すことが目的だ。TrackManiaにはアーケード的な体験があるけど、あれは例外だ。人気のモバイルゲームはどれもアプリ内購入と待ち時間と広告に汚染されている。テトリスとは大きく違う。

もうすぐE3カンファレンスだが、ゲーム業界も昔とは大きく変わった。なにしろ、テトリスを知らない世代が相手だ。でも、世代が変わればゲームも変わらなければならないのか? 今の世代にとっては、Candy Crush Sagaがぼくらの時代のテトリスなのかもしれない。もしそうなら、ぼくはあともう一度だけ、テトリスの世界に浸ってみたい。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))