ZMPが自動走行する電動車いす「RakuRo」の高齢ドライバー向けサブスクを今秋開始

ZMPが自動走行する電動車いす「RakuRo」の高齢ドライバー向けサブスクを今秋開始

ロボットや自動運転技術開発のZMPは8月18日、1人乗りロボ「RakuRo」(ラクロ)のサブスクリプション(定額乗り放題)サービスを今秋開始すると発表した。RakuRoは、自動運転機能を電動車いすに応用したことから公道を走行可能で、若者から高齢者まですべての人が便利に移動を楽しめる新しいパーソナルモビリティとしている。

同サービスの月額料金は、乗り放題で税込み1万円。または10分税込み370円の時間制料金となっている。今秋サービス開始を予定しており、同サービスの申し込み方法や最新情報は、「ロボタウン」ウェブサイトで告知を行う。

サービス提供地域は、東京都中央区佃の「大川端リバーシティ21」で、順次開始。RakuRoはマンションの地下駐車場に配置されており、利用したい場合はスマホアプリで事前に予約を行う。予約日時に利用者はRakuRoに乗り、QRコードをスキャンすることでロックが解除され、利用可能となる。RakuRoのタブレットに表示されたスーパーやコンビニ、郵便局などの行き先や散歩コースなどをタッチすることで、運転せずに自動で走行する。電動車椅子・シニアカーなどと異なり、ジョイスティックなどを使った手動操作が必要なく、事故の心配もないという。

ZMPが自動走行する電動車いす「RakuRo」の高齢ドライバー向けサブスクを今秋開始

現在の超高齢社会において、高齢者の「移動」は社会問題となっているものの、免許返納を行った高齢者の身近な移動手段として利用されている電動車いす・シニアカーは、運転時の誤操作による事故やヒヤリハットも大きな課題として報告がされているという。

ZMPでは、自動運転技術を応用した1人乗り自動走行ロボRakuRoを2019年に発表。ZMPオフィスのある東京都文京区の住宅街、東京駅近郊の人通りの多い丸の内仲通り、たくさんの親子で賑わう動物園内などで、実証実験や体験会を開催してきた。

ZMPは、RakuRoの普及を通して、高齢者が自立した明るい世の中の実現に貢献するとしている。

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これなら買える、子どもサイズのテスラModel Yが約1万円で登場

あなたが私と同じように、投資の失敗続きでフルサイズのTesla(テスラ)を買うお金がないなら、Radio Flyerの新製品はまさにそんな私たちのためにある。新製品はModel Yの縮小版(全長66cm)で18歳以下の子ども用だが、小さい頃にかえってこれに乗り、子どもに負けないぐらいの声で「ブルルーン!」と叫ぶことは十分にできる。投資といえば、Fyre Festivalでは大損したが、そのうち絶対取り返すつもりだ。

「My First Model Y」と名づけられたこのモデルは、テスラのデザインスタジオとRadio Flyerのプロダクトチームのコラボによるもの。本物のModel Yにはないライドオンバージョンで、しかしクラクションはあるし、実車ではアップグレードオプションである黒いホイールがあり、機能的なステアリングホイールもある。お値段は99ドル(約1万400円)だ。トリムレベルは1つしかない。

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Radio Flyerとテスラの最初のコラボレーションはTesla Model S for Kidsだった。今回のModel Yには、そのときと違ってバッテリーがない。動力は、子どもが足で蹴ることだ。おかげでとても安くできたし、低年齢の子どもも遊べる。

自分の1998年型トヨタ・カムリのリアウィンドウに油性ペンで「Tesla」と落書きするぐらいなら、むしろこっちを買った方が楽しいだろうね。

カテゴリー:モビリティ

タグ:Tesla Radio Flyer

画像クレジット: Radio Flyer

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

初めて1800ドルを突破したテスラ株の理由なき高騰

米国時間8月17日、Tesla(テスラ)株が初めて1800ドルを突破した。同社の時価総額を3410億ドル以上(約36兆円)に押し上げる驚きの急騰だ。

いくつか数字を見てみよう。テスラは2019年に36万7500台の自動車を販売し、2020年には50万台の大台を目指している。その時価総額はアメリカの三大自動車メーカーであるGM(ゼネラルモーターズ)、Ford(フォード)、Fiat Chrysler(フィアット・クライスラー)を合わせたよりも大きい。それどころか、現在テスラの時価総額は、3社「合計」の3.5倍を超えている。

ちなみにテスラが2020年に50万台以上(決して小さくない数字である)の車両を販売予定なのに対して、2019年にFordは米国だけで241万台を売った。同じ年にFiat Chryslerは220万台、GMは289万台を米国で販売した。それでいて、テスラは3社を束にしたより何倍も価値が高いのだ。

値上がりの理由?

米国時間8月17日、テスラ株が11.2%以上値上がりして1835.64ドルで引けた根本的理由は見当たらない。MarketWatchによると、WedbushのアナリストであるDan Ives(ダン・アイヴス)氏が8月17日にテスラに対して高評価を与えたようだが、それはそれだけのこと。数百億ドル(数兆円)の価値を上げる話ではない。

これは、有名電気自動車会社でこの春始まった値上がりが、テスラが最近発表した5対1の株式分割計画で加速されているという話だ。

小さな雪玉が雪崩へと変わるように、その変化は驚くべきものだった。2年前のテスラを思い出して欲しい。CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏は「資金を確保した」とツイートし、テスラを1株420ドルで買い戻して非上場化しようと考えていた。

その後、マスク氏は発言を撤回し、テスラは上場を維持した。しかし、その後の一連のツイートや漏洩したメールが米国証券取引委員会(SEC)の目に止まり、後にマスク氏を証券詐欺で告発した。不正行為を認めないまま両者は和解に至った。その際テスラは、独立社外取締役2名を登用し、マスク氏が3年間会長職につかないことに合意した。

不安定な株らしく価格は乱高下した。2019年8月にテスラ株は52週安値の211ドルに達した。それ以来同社株は約770%値上がりした。

テスラの価値を評価する

金融界で繰り返されるジョーク。ある会社の株価に説明できないおかしなことが起きた時、その動きは「まちがいなく」将来のキャッシュフローの現在価値の変化に基づいている。8月17日にテスラ株が、重大ニュースもないのに急騰したのはその一例だ。

つまり、この動きはテスラの将来のキャッシュフローの現在価値の変化に基づいている。

ジョークはさておき、どんな財務基準で測ってもテスラ株のおかしな過剰買いは見られない。YChartsによると、株価売上高倍率で見てテスラは売上の13.7倍前後で取引されている。GMは?0.38倍。トヨタ自動車の株価売上高倍率はGMよりずっと高く、0.77倍でGMの約2倍だ。

しかしそれはテスラが支配する売上マルチプルの一桁パーセントにすぎない。トヨタ自動車の株価純資産倍率は0.98倍、テスラは34.6倍だ。これもYChartsのデータによる。

これはテスラがライバルたちを抜き去って電気自動車市場でトップの座を確保し、今後10年間EVを支配して株主には配当と買い戻しのシャワーを浴びせるということなのかもしれない。少なくとも8月17日の株価はそう振る舞った。もし、投資家の期待に届かなかったときには、どこかで反発があることを予測されたい。そしておそらくあと何日かは、また理由もなく10%高くなるかもしれない。

おわかりのように、将来のキャッシュフローの現在価値が10%上がったとしても、ニュースには出ない。

以上、なぜテスラ株が上がったのかを探ろうとする、KrstenとAlexの今日の見立てだ。お楽しみあれ。

画像クレジット:Giphy

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カテゴリー:モビリティ

タグ:Tesla / テスラ

画像クレジット:Mason Trinca for The Washington Post / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トヨタとAWSが務提携拡大、ビッグデータ蓄積・利用基盤を強化

トヨタとAWSが「モビリティサービス・プラットフォーム」強化に向け務提携を拡大

トヨタ自動車(トヨタ)とAmazon.com傘下のAmazon Web Services(AWS)は8月18日、グローバルでの業務提携を拡大すると発表した。トヨタの「モビリティサービス・プラットフォーム」(MSPF)の強化に向け、AWSの幅広いサービスポートフォリオを活用する。MSPFは、モビリティサービスに必要な様々な機能をAPIを介してモビリティサービス事業者に提供するオープンなプラットフォーム。

今回の提携拡大により、AWSのグローバルインフラとAWSプロフェッショナルサービスを活用することで将来の膨大なトランザクションに備え、MSPFのビッグデータ蓄積・利用基盤を強化する。なお、包括契約の適用範囲をトヨタグループに広げ、車両ビッグデータをグループ各社で柔軟かつ安全に活用できる基盤を構築し、CASE時代に向けた準備を加速する。CASEとは、Connected、Autonomous(自動化)、Shared(シェアリング)、Electricのそれぞれ頭文字をとったもの。

トヨタは、コネクティッドカーの普及に伴い、MSPFとAPIを介しコネクティッドカーから収集した車両データを、車両の設計開発にフィードバック。さらに、カーシェア・ライドシェアといったサービスや車両メンテナンスの事前通知、運転挙動反映型テレマティクス自動車保険など、法人・個人向けのサービスとも連携させ、車両データに基づく安全・安心で快適な次世代のモビリティサービスをドライバーや乗客に提供している。

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自動運転車のスタートアップのAutoXが上海でロボタクシーサービスを開始

自動運転車のスタートアップのAutoX(オートX)は中国時間8月17日、上海地区における自動運転タクシーサービスの一般営業開始を発表した。シンプルにRoboTaxi(ロボタクシー)と名付けられたサービスで、すでにDidi(ディーディー)との競争に直面している。中国最大の配車サービスプラットフォームを提供するDidiは、6月末に上海で自身のロボタクシーパイロットプログラムを開始(South China Morning Post記事)していた。

AutoXのRoboTaxisはまず、100台の車両が嘉定地区で利用可能になる予定だ。配車は、地図ならびに移動予約アプリであるAutoNavi(オートナビ)を通して予約する。このアプリは、AutoXへ投資する企業の1つであるAlibaba(アリババ)が所有するものだ。深圳に本社を置くAutoXは、昨年中国最大の自動車メーカーの1つであるDongfeng Motor(東風汽車)、Alibaba、Plug and Play(プラグ・アンド・プレイ)の中国ファンドといった支援者から1億ドル(約107億円)のシリーズA資金を調達した(KrASIA記事)。

AutoXのサービスは、Didiの自動運転タクシーパイロットプログラムと競合することになるだろう。Didiのパイロットプログラムも、上海の中心部にかなり近いものの混雑度が低い、広大な郊外地区の嘉定地区で運行されている。Didiのサービスは、新しい自動運転子会社のためにソフトバンクを含む投資家から5億ドル(約533億円)を調達(CNBC記事)したことが発表されてから、数週間後に開始された。Didiの野心的な目標は、2030年までに100万台を超える自動運転車を展開することだ。

AutoXとDidiはどちらも、Pony.ai(ポニーAI)、Baidu(バイドゥ)、WeRide(ウィーライド)といった中国のライバル企業が手掛ける自動運転タクシーサービスと競合している。どの企業もすでに、他の都市でロボタクシープログラムを展開している。一方Momenta(モメンタ)のように、自動運転タクシー用のソフトウェアを開発してパートナーに販売することに注力(未訳記事)している企業も、複数存在している。このことはさらに多くのロボタクシー群を生み出すことになるだろう。Momentaの進捗の一部は中国政府からの支援によるものである。なぜなら中国政府は、新型コロナウィルの経済的影響を相殺しようと(新華網記事)、自動運転、5G、人工知能などの産業に、大規模な資金を投入しているのだ。

TechCrunchに対してAutoXの最高執行責任者(COO)であるJewel Li(ジュエル・リー)氏は、競争の状況について「同社の強みはOEM業者とAlibabaを含む投資家リストだ」と語った。これが意味するのは、AutoXの支援者たちは単なる資金提供者というだけではなく「自動運転に対してモビリティとロジスティクスの両方でユースケースを提供できるということです。この投資家ポートフォリオは、中国市場だけでなく、世界的にも類を見ないものです」とリー氏は語る。

同社はまた「深圳の南山区にもロボットタクシーを保有しており、人口密度の高い都市部での自動運転の経験を会社に提供できている」と同氏は付け加えた。

AutoXは現在、カリフォルニア州では3番目の、そして中国だけに焦点を当てた企業としては唯一の、完全無人ロボタクシー許可を得ている。この許可をリー氏は「自動運転業界で最高の標準」だと呼んでいる 。なおカリフォルニア州でほかの2社は、Waymo(ウェイモ)とNuro(ニューロ)だ。

AutoXのRoboTaxisは、上海を拠点とするタクシー業者Letzgo(レッツゴー)のアプリからも予約できるようになる予定だ。両社は中国時間8月17日、4月にオープンしたAutoXの上海オペレーションセンターでLetzgoのスタッフに、RoboTaxiを運営してもらう戦略的パートナーシップを発表した。AutoXには、ヨーロッパでロボタクシーサービスを展開する計画もある。

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(翻訳:sako)

Android Automotive初搭載EVのPolestar 2は駆動性と楽しさでTesla Model 3を上回る

私はTesla Model 3(テスラ・モデル3)よりもPolestar 2(ポールスター2)の運転を楽しんでいる。Polestar 2は、より快適で、より良い作りになっているように見えるし、車内エンターテインメントシステムもより優れている。ただし、従来の自動車の評価基準からすると、Polestar 2はいい車だが、Tesla Model 3よりもお勧めするのは難しい。

Polestar 2は、Tesla Model 3の弱点を突いている点では優れている。Polestar 2は、スウェーデンのラグジュアリーブランドとパートナー関係にあるため、フィット感と仕上げはBMW、Mercedes(メルセデス)、Volvo(ボルボ)に匹敵する。

しかし、この車にはテスラの魅力的なエコシステムに匹敵するものがない。Polestarは自社のEV充電ステーションのネットワークを持っておらず、同社が無線アップデートで斬新なソフトウェア機能をロールアウトするかどうかは不明だ。テスラには、刺激的かつ魅力的なブランド文化があり、この点は車を購入する際に十分考慮する価値がある。

ファーストインプレッション

私はPolestar 2で、郊外やミシガン州の未舗装路を走り回った。高速道路でも運転し、買い物にも使うなど長い朝を過ごした。数時間運転したあと、バッテリーにはまだ120マイル(約193km)走行できる残量が残っていた。

EPA(米環境保護庁)はPolestar 2の航続距離の評価をまだ発表していないが、Polestar自身はフル充電で275マイル(約442km)まで走行できると発表している。実際に私が試乗した限りではもう少し短い250マイル程度(約402km)だった。とはいえ、この車に乗っていた短い時間に未舗装路を走ったり、スピードを出して運転したことが原因かもしれない。ちなみに曲がりくねった未舗装道路は、AWDシステムと49/51の前後重量配分のおかげで乗り心地はよかった。

Polestar 2は素敵な車で品質も最高だ。ドアはバタンと音を立てて閉まり、シートは支えがあって快適で、ダッシュボードはリサイクル素材で作られている。高級であると同時に環境問題に対して責任をもつなど、まるで成熟した自動車会社が作った車のようだ。

私はPolestar 2がいかによくできているかを詳しく説明することができないが、この完成度はPolestarとボルボとの密接な関係によるものだろう。

3年前にボルボとGeely(ジーリー)の2社の合弁でスタートしたPolestarは、すぐに独立して独自の自動車メーカーとなった。とはいえ、独立後も両社との関係は深い。同社は、ボルボ、ゼネラルモーターズ、BMWと同様に、自動車のOEM(相手先ブランドでの生産メーカー)とみなされており、車体番号、製造施設、経営陣などは独立している。

Polestar 2は、同社の第2世代モデルだ。同社は15万5000ドル(約1650万円)のハイブリッドスポーツカーのPolestar 1からスタートしたが、限定1500台の生産でこの3年で北米に輸出されたのはわずか450台だ。数週間前に市販のPolestar 1に乗ってみたが、パワートレイン(駆動システム)が素晴らしいことがわかった。ハイブリッドシステムは、最高のスポーツカーと同じレベルの優れた車になるようにチューニングされていた。

Polestarによると、同社の車は運転が楽しくなるようにデザインされており、2つタイプに分かれているという。ハイブリッドのPolestar 1は、パワフルで力強い運転ができる。全電気式のPolestar 2はPolestar 1とは当然異なり、運転者の楽しみに合わせて調整されている。前述のようにPolestar 2はTesla Model 3よりも運転しやすい車だと感じた。

Polestar 2の電気モーターは、制御された状態で動力を供給する。電気式のPolestar 2は、ギクシャクした感じはなく滑らかで洗練されている。アクセルを踏み込むと徐々にパワーを蓄え、ゆっくりと始動して素早く加速する。5秒以内に時速60マイル(約96km)を叩き出すことができるので、ファミリーカーとしては十分な速さだ。私の経験では、Model 3の電力供給は加速の瞬間に多くの電力を供給するようにチューニングされている。Model 3は非常に速いのだが、標準モードでも一部の人には速すぎるかもしれない。

Polestar 2とModel 3の加速の違いは、微妙だが本質的なものだ。Model 3は、ドラッグレースではPolestar 2を抜き去ることができるが、それはほとんどのドライバーには関係ないだろう。私にとっては、少し遅くても十分に速いPolestar 2のほうが運転していて楽しい。

Polestar 2では、安定して曲がれるし、アンダーステアもまったくない。最高の4ドアセダンのような制御性能を備えている。これにはいくつかの理由がある。1つは、車重のバランスがほぼ完璧で、フロントが49%、リアが51%になっている点。そして、その重量のほとんどがバッテリーが配置されている車の底部に集中しており、車体の揺れを軽減している。もう1つは、各車軸に搭載された電気モーターがAWDシステムを介して素晴らしいトラクション(牽引力)を生み出している。

私は数時間しか乗っていないので「Polestar 2を毎日運転するのはどうなのか?」と聞かれたら「まだ何とも言えない」としか答えられない。しかし、後部座席は中型車にしては十分な広さで、床面積はTesla Model 3よりも充実しているように感じた。ハッチエリアは広く、フロントには小さな収納スペースがある。

Polestar 2では航続距離が欠点になるかもしれない。Tesla Model 3と比較すると、Polestar 2の航続距離は短いのだ。Model 3はフル充電で322マイル(約518km)を走行できるが、Polestar 2の航続距離は約275マイル(442km)だ。興味深いことに、Polestar 2はModel 3よりも大きなバッテリーパックを搭載している。しかし、Polestar 2はガソリン車にも使用されているボルボ/Geelyのプラットフォーム上に構築されており、車体が重いことも航続距離に影響しているのだろう。

Polestar 2には、ボルボのデザイン言語のヒントが随所に見られる。私にとっては、未来的でシックなデザインでとても気に入っている。存在感と落ち着きがあるほか、ボディーは滑らかでありながら角張っている。内装も同じで実線とシャープな曲線で構成されている。

PolestarのCEOであるThomas Ingenlath(トーマス・インゲンラート)氏は、長年のカーデザイナーであり、Polestar 2が彼の影響を受けていることは明らかだ。デザインは、Polestarを体験するうえで最も重要なポイントだろう。インゲンラート氏は、Volkswagen(フォルクスワーゲン)グループのAudi(アウディ)やSkoda(シュコダ)で同様の役職を歴任した後、Polestar入社前はボルボのデザイン担当上級副社長を務めた人物だ。

Polestar 2のインテリアは、ほかの車よりも必要最低限のシンプルなものだがModel 3よりは少し複雑だ。ハザードライト、ラジオのスイッチ、後部エアコン、前部エアコン、音量調節ノブなど、物理的なボタンはほとんどない。ステアリングホイール(ハンドル)の左右にある2本の軸がこれらの機能を制御する。ステアリングホイールはボルボの最新の車から供給されたもので、メディアコントロールとクルーズコントロールが利用できる。

センタースクリーンは大型で見やすく見やすい位置に配置されている。Polestar 2で数時間走行した際に不快な眩しさは経験しなかった。なお、写真ではセンタースクリーンが薄暗いが、これは運転席から離れるとバッテリーを節約するために画面を暗くする仕様のためだ。

結局のところ、製造品質が最も重要であることに変わりはない。Polestar 2はModel 3のようにリスクを感じない。Model 3にはこれまで、数多くの設計上および製造上の問題があった。Polestar 2はスタートアップ企業の第2世代の車ではないと感じる。

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Android AutoではないAndroid Automotiveを搭載

Polestarは、Android Automotiveを提供する最初の企業だ。従来のAndroid Autoとは異なり、Polestar 2の主要なインターフェースになっている。ラジオから気候情報、車両の設定や地図、アプリ、コネクテッドサービスまで、すべてを制御するシステムだ。

Android Automotiveは素晴らしい。インターフェイスはすっきりとしていて、最高のスマートフォンのように反応がいい。すべての機能を利用するには、ユーザーはGoogleアカウントにサインインする必要がある。普段使っているメインアカウントにログインしてもしい、Polestar 2のためだけに別のアカウントを作成していいだろう。いずれにしても、一度サインインするとGoogle Homeアカウントに接続されているデバイスを含め、地図、アプリ、その他のサービスに接続することができる。もちろんAndroid Automotiveは、Googleアカウントにサインインしなくても使用できる。このステップをスキップしてもユーザーはほとんどの機能にアクセスできるが、一部のパーソナライズオプションは利用できない。

Android AutomotiveはGoogleアシスタントを内蔵している。そして、私がこれまで使った車内音声サービスの中で初めてうまく機能した。「OK、Google、Spotifyをオンにして」と言うだけでSpotifyを使える。場所を伝えれば、その場所を表示してくれる。温度を変更するように頼むと、Android Automotiveが車載のエアコンを制御してくれる。いくつかの機能はネット接続が必要になるが、ほとんどの車内設定はネット接続なしで使える。

私がPolestar 2に乗っている間、Android Automotiveには本当に感銘を受けた。使い勝手を考えてUI/UXが論理的に設計されている。なお、このシステムは近々ほかの車にも導入される予定で、前述のようにPolestarはシステムを導入した最初の自動車メーカーにすぎない。

Android AutomotiveはiOSデバイスでも動作するようだ。Polestar 2は近日中に無線アップデートでCarPlayにも対応する。iPhoneユーザーはBluetooth接続でAndroid Automotiveとペアリングできるようになる。

Polestarとテスラ、どちらを選ぶべきか

私はPolestar 2に感銘を受けたものの、全力でお勧めするのは難しい。私にとっては、航続距離が短くてもModel 3よりも優れた車だと感じる。しかし、Polestar 2には欠けているものがあるのだ。

テスラ車にはさまざまな欠点があるものの、テスラは革新的ないくつかの事業を展開してきた。全国に充電ステーションのネットワークを構築し、ソフトウェアアップデートで常に新しい機能を提供し、オーナーに喜びと感動、そして驚きを与えている。例えば、犬だけを車に残しても適切に温度管理してくれるペットモードなどがある。同社CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏のTwitterアカウント宛てにペットモードが提案されたあと、テスラはすぐにセンタースクリーンに情報を表示しながらオーナーがペットを安全に車内に待機させておけるモードをロールアウトした。これはほんの1つの事例に過ぎないが、テスラ車の乗車体験について理解しやすい内容だろう。Polestarが同じような乗車体験をPolestar 2で提供するかどうかは不明だ。実際のところ、その可能性は低いと考えられる。

PolestarはModel 3ではなく、むしろテスラに対抗して販売している。テスラ車を購入するということは、その車を補完する各種サービスのエコシステムを購入することだ。テスラは車がライフスタイルの選択肢の1つであることをよく知っており、素晴らしい文化を築いた。

Polestarの幹部は、自分たちが苦しい戦いをしていることを理解しているようだ。一方では、同社はテスラのエコシステムや文化と戦っており、同社はテスラの足跡をたどっているようにも見える。同社は、ディーラーでの車の販売を止め、テスラの直営店のように高級ブランド店が並ぶ有名なショッピングエリアのような注目度の高い場所に店舗をオープンさせている。まさにテスラのショールームと同じだ。テスラと異なるのは、購入者がより早く車を入手できるようにするため、これらの店舗はボルボのディーラーが所有しており、販売とサービスを手掛ける。

Polestarは、テスラではなく欧州ブランドの高級中型車に対抗して販売している側面もある。少なくとも同社は公式にそう説明している。これには一理あるだろう。Polestar車の製造品質はテスラよりも優れており、ヨーロッパの最高品質と同レベルだからだ。

結局のところ、Polestar 2はTesla Model 3よりも優れているのか?答えは「イエス」だ。しかし、どちらを買うかを決めるのは複雑な問題も絡み合う。

Tesla Model 3は、充電でより遠くまで走ることができ、テスラのスーパーチャージャーネットワークとシームレスに統合されている。これは購入時に考慮すべき重要な要素だろう。新しい機能を展開し続けるというテスラの方針は車を常に最新で刺激的な状態に保てる。こちらも購入者にとってもは見逃せないポイントだ。

Polestar 2はModel 3よりも価格が高いが、同じ価格帯の車だと言える。各種装備を整えたPolestar 2の価格は6万ドル(約640万円)前後から、同様のスペックを備えるModel 3の価格は5万ドル(約530万円)前後からとなっている。ただし米国では、Polestar 2は7500ドル(約80万円)の税額控除の対象となる。

テスラはさておき、PolestarはPolestar 2という素晴らしい車を作っており、これは賞賛されるべきことだ。この自動車会社は3年前に設立され、世界中に800人の従業員がいるだけで、まだ世界レベルの自動車を作る段階には至っていない。にもかかわらず、このような展開ができる自動車会社はほかにほとんどないだろう。そしてPolestarには将来の大きな計画がある。SUVのPolestar 3を2022年に発売する予定で、まったく新しいプラットフォームで航続距離もずっと長くなるそうだ。

いまは、Polestarが車を作ったという情報を周知させることが最も重要だ。

画像クレジット:Matt Burns

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ミシガン州で自動運転車専用道路を建設へ、ホンダやトヨタ、GM、フォードなども協力

Alphabet(アルファベット)傘下のSidewalk Labs(サイドウォーク・ラブス)からスピンオフした次世代インフラ開発のSidewalk Infrastructure Partners(サイドウォーク・インフラストラクチャー・パートナーズ)は、最初の大きなプロジェクトとなるコネクテッド自動運転車専用の道路を開発する子会社「Cavnue」(キャブニュー)の立ち上げを発表した。

Cavnueはミシガン州を起点として、Ford、GM、Argo AI、Arrival、BMW、ホンダ、トヨタ、TuSimple、Waymoなどのパートナーと協力して、今後の標準となる物理面およびデジタル面のインフラ開発に取り組む。コネクテッド自動運転車をパイロットプロジェクトとしてではなく、米国のハイウェイ、フリーウェイ、州間道、市街地道路で走らせるために必要なインフラを検討する。

Cavnueが着手するのは、ミシガン州デトロイトのダウンタウンとアナーバーの間の40マイル(約64km)で、この区間が自動運転車専用道路の対象となる。同社の構想は、最終的に自動シャトル、バス、トラック、自家用車のために設計された道路を数多く建設することだ。

「Cavnueが40マイルの道路のマスターデベロッパーとなる」とGretchen Whitmer(グレッチェン・ホイットマー)ミシガン州知事は8月13日にSidewalk Infrastructure Partnersとの共同発表で述べた。

「我々が今取ろうとしている行動は、家庭、ビジネス、そして経済全体にとって良いことだ。世界を動かす州、ここミシガンでは、未来の自動車をテストして展開する土台となるインフラを構築する最初の一歩を踏み出した」とホイットマー氏は声明で述べた。「すべてのミシガン人が子供達を車で安全に学校へ送り迎えできるよう道路を再開発する一方、明日の道路への布石となるスマートインフラの構築にも取り組む」。

画像クレジット:Getty Images / petovarga

「デトロイト・アナーバー・コリドー(回廊)」にはミシガンアベニューと州間道94号線沿いにウェイン郡とウォッシュノー郡のコミュニティが存在し、ミシガン大学、デトロイトメトロポリタン空港、ミシガン中央駅などがある。Sidewalk Infrastructure Partnersの声明によると、この区間には最大12の「オポチュニティーゾーン」が用意され、コミュニティや中小企業がこの地域の産業、技術、学術のハブにアクセスできる予定だ。

プロジェクトの第1フェーズでCavnueは「モビリティと電化の未来室」やミシガン交通局などのミシガン州の多数の政府機関と協力し、約2年にわたり実行可能性とデザインの検討を行う。

プロジェクトの第1フェーズの最初の仕事として、道路設計の商業的、技術的な実行可能性を検討する。Cavnueの声明によると、コネクテッドバスと、バンやシャトルなどのシェアモビリティビークルが道路を最初に利用する。その後、貨物車や自家用車などのコネクテッド自動運転車に対象が拡大される。

主なパートナー

Bill Ford(ビル・フォード)氏は2018年、Cavnueが建設を提案したのと同様のコネクテッド・コリドーを構想していた。Ford(フォード)のコークタウンイノベーションハブを、アナーバーからデトロイトへの回廊沿いの経路の東端拠点として考えていた。フォードはCavnueのプロジェクトの主要なパートナーとなった。

Cavnueは他にも多数のパートナーに頼る。ミシガン大学のCAV(Connected and Automated Vehicle)研究センターとMcity Test Facility、交通研究所(UMTRI)、その他の回廊沿いの施設や米国モビリティセンターなどだ。

「ミシガン・セントラル駅(のプロジェクト)における私のビジョンは、明日の交通問題を解決し、すべての人のモビリティアクセスを改善するオープンモビリティイノベーションのための場所を作ることだった」と同氏の名を冠した自動車会社の会長を務めるフォード氏は声明で述べた。「コネクテッド・コリドーを作ることで、ミシガン州はより通信でつながり(Connected)、自律的で電化が進んだ未来を作るリーダーとしての地位を確立する。コミュニティ、経済的利益、そしてミシガン南東部全体にスマートインフラを構築することの重要性を認めてくれた州に感謝する」。

画像クレジット:Andrey Suslov / Getty Images

ハンドルを握る人間によるミスが米国における死因のトップだ。ミシガン州では過去10年間で自動車の死亡事故により1万人が亡くなった。Cavnueのパートナーでもあるフォード、GM、Argo AI、Arrival、BMW、ホンダ、トヨタ、TuSimple、Waymoのような企業は、コネクテッド自動運転車が死者を減らし、通勤に費やす時間を削減できると主張している。

Cavnueのミッションが包括的なものになっているのは、自動運転車の商業展開が業界で当初考えられていたよりはるかに遅いと認識されていることの裏返しだ。同社はGoogle(グーグル)本社でのイノベーションイベントから生まれた。レベル5の自律性(人間の介入を必要としない完全自動運転車)は、短期で達成できる機会というよりは未来志向の人達のコンセプトであると思われていた。

自律性に関する研究開発を続けるために必要な数十億ドル(数千億円)の投資を正当化するために、企業には短期的に応用できる対象が必要だ。応用には物理​​的なインフラが必要となる。

新型コロナウイルスの時代にあって、ライトレールシステム(路面電車)やその他の大量輸送ソリューションが使われなくなり渋滞が増える心配を抱える自治体にとって専用レーンは、自律型公共交通機関には新しい収入源を、企業には大規模なパイロットプロジェクトの一部として自動システムを安全にテストする機会を提供できるのかもしれない。

一部の計画担当者が考えていたことの1つに、ライトレールの代わりとしての自動シャトルの使用と、よりダイナミックなソリューションの可能性があった。需要に応じて稼動する台数を調節し、ルートを共有することで効率が向上し、目的地に到達するまでの時間を短縮できる。

資金は、技術を検証する場を得る自動システムメーカーが提供する可能性がある。最終的には、高度な運転システムを備える車を所有する個人が、レーンにアクセスして公共輸送車両の間の空きスペースを使うために対価として支払う可能性もある。

例えば、道路を使いたい人は10ドル(約1070円)を払った上で、自分の車を自律モードにすることが考えられる。公共交通機関と民間の配達車両が優先されるだろう。道路を使うには自動運転機能を備えていることを証明する必要があるかもしれない。

画像クレジット:Getty Images

新しいサービスはこれまでにない種類の官民パートナーシップによって運営されるかもしれない。新しいレーンが生み出す公共料金の金額によって結果を評価する。Cavnueのような企業は車両を調達し、インフラを構築する。道路への投資を担い、許可された自動運転対応車へアクセス権を売る権利を得る。

これがミシガン州で機能するなら、州議会のリーダーの一部は計画の全米普及を推進するつもりだ。

「ミシガンはモビリティの新しいフロンティアの最前線にいる。わが州には自動車メーカー、サプライヤー、エンジニア、大学、試験施設が密集している。彼らが我々の移動手段を一変させるような交通手段の開発を進めている 」とミシガン州選出の上院議員Gary Peters(ゲイリー・ピーターズ)氏は語る。「この発表はミシガン州が自動運転車の研究開発の中心であり続けるための大きな一歩だ。私は連邦レベルで引き続き働き、こうした革新的な(そして命を救う)技術を安全に導入する連邦レベルのフレームワークを開発する」

だが投資が理にかなっていると誰もが確信しているわけではない。

「(可能性がはっきりしない)灰色のインフラへの莫大な投資だ。これは大きなインフラプロジェクトだ」と、プロジェクトについて話す権限がないため匿名を希望したインフラの専門家は述べた。「想定が偏っている。設計が偏っており、想定する利用方法が偏っている。専用レーンは交通の専門家が提唱しているものではない。自動運転車で働いており、それが採用されることに既得権を持つ人々の声のみが反映されている」

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(翻訳:Mizoguchi

LyftのQ2決算は売上61%減も株価は微高

米国時間8月12日の取引終了後、Lyft(リフト)は第2四半期の決算(Lyftリリース)を報告した。米国のライドシェアサービス大手の実績は、新型コロナウイルの拡大が人々の生活、旅行、仕事に与えた衝撃によって、どれほど経済が変化したかを如実に示した。

先週発表されたUber(ウーバー)の業績は、Lyftの結果を予感させた。要するに、ライドシェアサービスの急激な下降だ。

Lyftは第2四半期の決算で、売上3億3930万ドル(約362億円)、1株あたり損失1.41ドルを記録した。アナリストの予測は売上3億3677万ドル(約369億円)、1株あたり損失0.99ドルだった。Yahoo! Finance平均による。時間外取引で同社株は4%以上値を上げた。

前年同期と比べて、Lyftの四半期は散々だった。売上は8億6730万ドル(約925億円)から61%ダウンで、調整後純損失2億6580万ドル(約283億円)は1年前の1億9730万ドル(約210億円)から悪化した。調整後EBITDAは2019年Q2の損失2億410万ドル(約217億円)から、今四半期は2億8030万ドル(約299億円)へと損失を増やした。

注目すべきことに、LyftのGAAP純損失は前年同期から改善している。ただしこのところの四半期で同社は他の利益指標を強調していた。

なぜLyft株は時間外取引で高値をつけたのか?それはLyftの四半期が失敗だったことを投資家が知っていたからだ。彼らが見ているのは原点への回帰と各期末にどれだけの現金を会社が持っているかについての発言だ。Lyftは両方の質問に答え、「Q2末の非拘束現金、現金相当物、および短期投資は28億ドル(約2988億円)」であり、「7月の月間ライドシェア利用は4月の78%増」だったと話した。

最後に決算報告を見て注目した点を以下に挙げる。

  • レイオフは高くつく:Lyftによると、2020年第2四半期の人員再編成には、退職手当および関連する従業員福祉手当3210万ドル(約34億円)の費用がかかった。
  • 実際はそうでもない: 同じ段落の後半でLyftは、未確定報酬のために計上されていた株式型報酬の戻入に関わる株式型報酬の利益が4980万ドル(約53億円)あり、四半期の再組織化に関わる費用は差し引き1450万ドル(約15億円)の利益になったと語った。
  • 借り入れは悪いとは限らない :2020年6月30日時点でLyftには長期借入金の純流動部分6億2340万ドル(約665億円)がある。同社は今年、最低水準の金利で大量の借入によって資金を調達(Lyftプレスリリース)し、同四半期の事業に余裕をもたらした。

TechCrunchでは今後も同社の株価に注目するとともに、ライドシェア利用数も分析していく。

画像クレジット:Mat Hayward / Getty Images

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Teslaの訴訟は「中傷が目的」だとしてRivianが逆訴訟で反撃

Rivian(リビアン)はTesla(テスラ)が起こした訴訟を却下するよう裁判官に求めた。そこで訴えられた3つの主張のうち2つ、企業秘密の窃取と人材の引き抜きを立証するに足る表明がなく、従ってRivianの評判を貶め、求人努力を傷つけたという理由からだ。

もう1つの主張は、4人の前テスラ従業員に対する契約違反の問題だが、これに関しては「異議申立」も却下も求めなかった。なぜなら、Rivianには直接関係のないことだからだ。だが、この4人についても弁護士から同様の請求が出される可能性は残されている。

テスラにコメントを求めたが、返事は得られなかった。回答があり次第、更新情報をお伝えする。

2020年7月、テスラはRivianと4人の元従業員に対して、人材を引き抜き、企業秘密の窃取したと主張し訴えを起こした。テスラの訴えの具体的内容は、間もなくテスラを退職する従業員に、どのような機密情報が欲しいかを伝えていたというものだ。

Rivianは、8月10日にサンタクララのカリフォルニア州最高裁判所に起こした訴訟で、同社には「人材を雇用する際には、他社の秘密情報を持ち込ませないための厳格な規範と手順がある」と主張した。Rivianは、テスラが企業秘密としている情報は、Rivianにも同社のいかなるシステムにも一切使われいないと話している。

Rivianの主要な論点は、訴因構成に足る事実をテスラは明示していないということだ。この法律用語は、平たくいえば、テスラの主張には訴える権利を与えられるほどの十分な内容がないということだ。Rivianはテスラの訴訟の根拠は事実ではなく、憶測だと論じている。

「特に裁判所は、テスラの訴えの中に散見されるそうした明らかな憶測を信じないように」とRivianは訴えの中で求めている。

Rivianはテスラの訴えに反論したばかりではない。それは不当だとして自身も訴え返した。

Rivianの弁護団は、テスラの訴訟は、法的な知的財産権の防衛や保護が目的ではなく、Rivianの勢いを「弱めようとする不適切で悪意ある試み」のために訴訟を利用し、ブランドに傷を付けることが目的だと主張した。またテスラは、自社の従業員に会社を離れないよう脅しをかけるために訴訟を利用したとも訴えている。

残念なことに、Rivianの名前に傷を付けることだけがテスラの隠れた目的ではありません。むしろ彼らは、これは2つめの不適切な目的のために訴えをでっち上げたのです。その目的とはすなわち、自社の従業員に脅迫のメッセージを送ることです。テスラを離れようなどと思うなよ、と。カリフォルニア州には従業員の移動の自由を守る強力な公共政策があり、非競争契約が制限されていることを考慮すれば、テスラの苦情は、4人の元従業員に対する、テスラを離れてRivianに加わったことへの制裁が目的であることがわかります。

この反論はまた、訴訟のタイミングについても疑問を呈している。訴訟は、複数のファンドとRivianがT. Rowe Price Associates Inc.(ティーロウ・プライス・アソシエイツ)のアドバイザーアカウントから250万ドル(約2億7000万円)を調達(未訳記事)したことをRivianが発表した直後に起こされている。

画像クレジット:Rivian

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(翻訳:金井哲夫)

電気自動車のLucid Airがテスラ車を上回る推定EPA航続距離832 kmを達成

Lucid Motors(ルシッド・モータース)は米国時間8月11日、近日発売予定の全電動ラグジュアリーセダンが1回の充電で517マイル(832km)走行可能であると発表した。米国EPAで承認されれば、これまでに発売されたどのEV(電気自動車)の記録も打ち破るものであり、Tesla(テスラ)をも上回る。

この推定EPA航続距離は9月6日のLucid Air(ルシッド・エア)発表に先立って公表された
。メーカーによるとこの数値はFEV North America, Inc.という第三者企業がミシガン州オーバーンヒルズで実施したテストによって確認された。

Lucid Motorsは、サウジアラビアの主権国家資産ファンドが支援する会社で、同社のセダン車であるAirの詳細を正式発表の数週間前から公開している。0.21という抵抗係数や最新運転支援システムを支える 一連のハードウェア(未訳記事)、会社の販売戦略(未訳記事)などを次々と発表してきた。

今回の発表で注目されるのは、517マイルという数字が過去数年で大きく伸びた結果であることだ。Lucidは2017年にAirのアルファプロトタイプを発表した時、400マイル以上の航続距離を約束した。Lucid MotorsのCEO兼CTOであるPeter Rawlinson(ピーター・ローリンソン)氏は、同社は数々の技術的ブレークスルーを達成することで、バッテリー容量を減らしながら推定EPA517マイルを達成したと語った。

正式なEPA航続距離が550マイル以上になる可能性もある、とローリンソン氏は最近の本誌インタビューで語っている。

測定方法

517マイルという数値は、EPAのMulticycle Test Procedureと呼ばれる標準調整係数を用いた手順で決定された。テストでは、1回の充電で調整前航続距離738マイルを記録した。他の電気自動車と同様、これを標準調整係数である0.7を使って調整する(738 x 0.7 = 516.6)。

Tesla車の調整係数は0.75であり、これには同社の高度な空気力学や暖房、換気、空調システムなどが加味されている。ローリンソン氏は、ひと度、EPAが同社のHVACシステムや空気力学のデータを受け取れば、高い標準調整係数を与えられると信じている。もしEPAがLucidのテストを承認し、0.75の調整係数を適用すれば、Airの航続距離は553.5マイルまで伸びる可能性がある。

ここまでの道のり

Lucid Motorsは2007年に現在とは異なる名前とミッションをもって設立された。当時の社名はAtievaで、電気自動車用バッテリー技術の開発に焦点を合わせていた。その後電気自動車の製造へと切り替え、2016年に社名を変更した。

しかしAtievaも消えてはいない。現在はLucidの一部門として、2018年以来フォーミュラEレースに出場するすべてのレーシングカーにバッテリーパックを供給している。Atievaは2022年までバッテリーパックを提供する契約をフォーミュラEと結んでいる。同社はこの2年間でフォーミュラEレースから多くのことを学び、その知識をLucid Airに反映させたとローリンソン氏は語った。

ローリンソン氏はバッテリーセルの化学構造について詳細を語らなかったが、バッテリーセルのサプライヤーであるLG Chem(LG化学)と化学組成を共同開発したことは明かした。

Lucidのバッテリー技術は今回の航続距離を達成するための重要な要素だ。しかしそれだけではない、とローリンソン氏は強調した。

「私のやりたいことは、効率による航続距離の向上」だと同氏はいう。「誰もがバッテリー技術がすべてだといっているようだが、それは違う。バッテリー技術は一部分にすぎない」

ローリンソン氏は、本当に大切なのは最小限のバッテリーで最大の航続距離を実現することだという。バッテリー効率を上げることで、Lucidは車の重量とコストを下げることができる。現在同社は、Lucid Air でkWh当たり4マイル以上を達成している。ローリンソン氏の目標はkWh当たり5マイルだ。

画像クレジット:Screenshot/Lucid Motors

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

テスラのライバルだったFaraday Futureが電気自動車のプロトタイプをオークションに出品

Faraday Future(ファラデー・フューチャー)はまだ量産車を製造していない。この会社は2015年に、Tesla(テスラ)が支配する電気自動車市場をひっくり返すという大胆な目標とともに突如出現した。しかし、それもまだ起きていない。代わりに創業者は破産を宣告し、会社は設立メンバーの大半を失い、未だに量産車を生産する資金を確保できていないという期待はずれの状態だ。

それでもFaraday Futureは、これまでに何台かのプロトタイプをなんとか作ってきた。その1つが近々オークションを通じて販売(Worldwide Auctioneersリリース)される。出品される車は、Faraday Futureがスピードテストで時速60マイル(約96km)に2.3秒で到達したのと同じものだと言われている。同社がPikes Peakのヒルクライムレースに挑戦した車とも同じだ。オークションの出品リストには、かつてEPA(環境保護庁)がこの車を航行距離378マイル(608km)と認定したことも書かれている。

プロトタイプの内装は最小限の仕上げで、座席は床にボルトで止められ、ドアパネルは床と同じ材質で覆われている。それでも、ハンドルと大画面はついているが、その画面が動作するかどうかはわからない。

画像クレジット:Worldwide Autcioneers

もちろんこれは、日常で使用するために買うような車ではない。そもそも、運転すべきでもない。保証はついていない。

初期のプロトタイプは、 車のコレクターが熱望することが多い。量産車とは違う歴史があり、人々をワクワクさせるからだ。かつてFaraday Futureは、最も声の大きいTeslaのライバルだった。カリフォルニア拠点のスタートアップは大胆な主張を掲げたが、目に見える形で実現したものはなく、2020年になってもそれは変わっていない。このためこのプロトタイプは電気自動車の歴史で興味深い脚注となることはあっても、初代Model Tのように値段のつけられない価値をもつ車になることはないだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

現代自動車がEV専門ブランドIoniqを立ち上げ、2024年までに3種投入

韓国のHyundai(現代自動車)は、EV専門のブランドIoniq(アイオニック)を立ち上げた。今後4年で3種の電気自動車をマーケットに投入する予定だ。Ioniqブランドは、2025年までに電気自動車100万台を販売し、EVマーケットのシェア10%を獲得するという現代自動車の広範な戦略の一環となる。

Ioniqという名をどこかで聞いたことがあるような気がするかもしれない。それもそのはず、すでに存在している。現代自動車は2016年に、ハイブリッド、プラグインハイブリッド、電動バージョンのハッチバックIoniqを発表した。同社はその車を、新たなEVブランドの出発点として活用するのだ。

Ioniqブランドの車はすべて現代自動車のE-GMPという電動モジュラープラットフォームを使う。

現代自動車は、新EVブランドでまず中型クロスオーバーのIoniq 5を2021年初めに立ち上げると述べた。Ioniq 5は現代自動車が2019年にフランクフルト国際モーターショーで発表したモノコック構造ボディのクロスオーバー、Concept 45をベースとしている。Concept 45のデザイナーは現代自動車の最初のコンセプトである1974 Pony Coupeを意識した。名称にある45というのは、車両のフロントと後部が45度の角度になっていることにちなんでいる。

Ioniq 5の後に続くIoniq 6は2022年に投入される予定で、3月に発表された現代自動車のProphecyコンセプトをベースとする。下の写真のProphecyは長いホイールベースに、ポルシェを思わせる短いオーバーハングを持つなめらかでエアロダイナミックなセダンだ。

そして大型のSUV、Ioniq 7を2024年初めにリリースする。

名称の数字は面白くないかもしれないが、知っていて損はない要素が含まれている。Ioniq車両の偶数はセダンに使われ、奇数はSUV用となる。

画像クレジット:Hyundai

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(翻訳:Mizoguchi

Nikolaがゼロエミッションの電動ゴミ収集トラック2500台受注を発表、フル充電で約241km走行可能

電動トラックメーカーのNikola(ニコラ)は8月10日、ゴミ収集トラック2500台の受注を発表した。これを受け同社の株価は急上昇した。受注したトラックは、2022年にロードテストを実施し、翌2023年に生産が始まる見込みだ。

Republic Services(リパブリック・サービシーズ)が発注し、所有トラック台数は5000台に増える。同社は米国で2番目に大きなリサイクル・ゴミ処分サービス会社とされている。

受注のニュースにより、取引開始と同時にNikolaの株価は22%上昇し、記事執筆時点で14%のアップだ。同社は今年初めに上場し、IPO時に10.16ドル(約1076円)だった株価は数週間で93.99ドル(約9960円)になり、注目株となった。

プレスリリースによると、電動トラックはNikolaのTreパワートレインシステムを搭載し、1回のフル充電で150マイル(約241km)走行できる。バッテリーパックの容量は720kWh、一方のパワートレインはソフトウェアで1000HPに制限される。Nikolaはトラックのキャシーとボディの生産・組み立てを請け負う。

「これはゲームチェンジャーになる」とNikolaのCEOであるMark Russell(マーク・ラッセル)氏は声明で述べた。「ゴミ収集トラックの顧客はこれまでいつもトラックOEMにキャシーを、他のサプライヤーにボディを発注していた。Nikolaはキャシーとボディを完全に統合させていて、1つの工場で作業を行う。トラックにはいずれも自動化されたサイドローダーとフロントローダーが搭載される。すべてゼロエミッションだ」

ゴミ収集トラックのような産業マーケットは電気自動車メーカーにとってチャンスが広がる大きなエリアだ。メーカーはさほどデザインを追求せずにテクノロジーを生かせる。ゴミ収集会社は外観ではなく、能力を重視する。

産業用Treパワートレインとともに、NikolaはNikola Badgerという消費者向けピックアップトラックも展開する計画だ。現在プレオーダーを受け付けているNikola Badgerは2タイプあり、1つは航続距離300マイル(約482km)のバッテリーバージョン、もう1つは燃料電池バージョンでこちらの航続距離は600マイル(約965km)とされている。

画像クレジット:Nikola Motor Company

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(翻訳:Mizoguchi

キャデラックが贅沢さと最新技術を満載した電気SUVのフラッグシップLyriq発表

GM(ゼネラルモーターズ)は米国時間8月6日、キャデラックLyriq(リリック)を発表した。完全に電化され、贅沢さと最新の技術が同時に詰め込まれた車だ。300マイル(約483km)以上の航続距離は、ブランドを新しい電化時代に押し進めることを目指している。

とはいえキャデラックの新時代は、もう少し待つことになりそうだ。同社は、Lyriqは2022年後半に米国で生産が始まると語った。今回の発表から2年以上先のことになる。キャデラックLyriqはグローバルな製品となり、中国への進出も考えられている。キャデラックによれば、中国での生産は米国より先に始まるとのことだ。

Lyriqは、GMが2023年までに市場に投入する予定の20種類の電気自動車(EV)の1つに過ぎない。だがこの車は、キャデラックブランドにとって重要なものになるだろう。GMのグローバルデザイン担当バイスプレジデントのMichael Simcoe(マイケル・シムコー)氏は「Lyriqは将来のキャデラックの基準を定める車です」と発表の際に語った。

Lyriqは「ブラッククリスタル」のグリルやジュエリーボックススタイルの引き出しにはじまり、33インチの縦型LEDタッチスクリーンディスプレイ、AKGサウンドシステムに至るまで、キャデラックの顧客が期待するような贅沢なタッチを体現した車だ。

キャデラックは、Lyriqに低くて流れるようなルーフラインと幅広の姿勢を与えることによって、モダンでアグレッシブなデザインを目指した。この「ブラッククリスタル」グリルは、「振り付け済」のLED照明を備えたダイナミックな機能を持ち、オーナーが車両に近づくと光で挨拶を行う。このLED照明は、後方のスプリットテールランプへと続いていく。

車両の内部には、バックライト付きスピーカーグリル、隠しストレージを備えた曲面スクリーン、および動的な外部照明と似た協調式照明機能が備わっている。

Lyriqは後輪駆動構成と、高出力の全輪駆動構成で提供される。同社の内部テストによれば、その100kWhのバッテリーパックは、300マイル(約483km)以上の航続距離を実現する。150kWhを超えるDC高速充電レートと最大19kWのレベル2充電レートが備わっている。

キャデラックLyriqは次世代バッテリー技術を大胆なデザインと組み合わせて、同ブランドの新世代EVに新しい顔、プロポーション、そして存在感を与える。写真はショー用のものであり、実際に売られるものではない。ここに提示されたもののいくつかは実際の製造モデルには登場しない可能性がある。画像クレジット:Cadillac

Lyriqに組み込まれた技術には、数年前にキャデラックCT6でデビューした、Super Cruise(スーパークルーズ)と呼ばれるハンズフリードライバー支援システムの最新バージョンも含まれている。Super Cruiseはライダーマップデータ、高精度GPS、カメラ、レーダーセンサー、および運転者モニターシステムを組み合わせて使用するシステムだ。運転者モニターシステムは、ハンドルを握っている人間をモニターし、注意を払っていることを確認する。 Tesla(テスラ)のオートパイロットドライバー支援システムとは異なり、Super Cruise のユーザーは手をハンドルに添えている必要はない。しかし、ドライバーはまっすぐ前方を見ていなければならない。

Lyriqには、デュアルプレーンAR拡張ヘッドアップディスプレイも付属する。ドライバーの視線のフロントガラスに投影されるヘッドアップディスプレイには、速度と方向を示す手前の面とナビゲーション信号やその他の重要な警告を表示する奥の面がある。階層的に表示される。

買い手を引き付けるためには、車は視覚的に魅力的でなければならない。しかし、Lyriqの基礎を支える基盤部分は、GMが最大の賭けを行った場所だ。2020年初めにGMはビュイック、キャデラック、シボレー、GMCを含むすべてのブランドの幅広い製品をサポートするUltiumという新しいスケーラブルな電気アーキテクチャに依拠したEVを製造および販売する包括的な計画を発表した。そのEVポートフォリオには、コンパクトカーや作業用トラックから、大型のプレミアムSUVや高性能車両まで、あらゆるものが含まれている。

「Ultium」と呼ばれるこのモジュラーアーキテクチャは、19種類のバッテリーおよびドライブユニット構成、50kWhから200kWhの範囲のストレージを持つ400Vもしくは800Vパック、そして前輪、後輪、および全輪駆動構成を提供することができる。この新しいモジュラーアーキテクチャの中心となるのは、新しい工場で製造される大判パウチバッテリーセルだ。

GMによれば、Ultiumのバッテリーは、陰極にアルミニウムを使用することでコバルトのような希土類材料の必要性を減らす、ニッケル=コバルト=マンガン=アルミニウムの化学反応を使っている。同社は、現在のGMバッテリーと比較してコバルト含有量を70%以上削減することができたと表明している。

最近GMは、Ultiumバッテリーセルとパックを大量生産する、300万平方フィート(約27万9000平方フィート)の 工場の建設を開始した。オハイオ州ローズタウンに建設されるこのUltium Cells LLCバッテリーセル製造工場は、2019年12月に発表されたGMとLG Chemの合弁事業の一部だ。発表時、両社は新合弁事業に最大23億ドル(約2436億円)を投資し、オハイオ州北東部のロードスタウン地区にあるグリーンフィールド製造地区にバッテリーセル組立工場を設立し、1100人以上の新規雇用を創出することを約束した。工場は年間30GWhの生産能力を備えることになる。

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画像クレジット:Cadillac

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(翻訳:sako)

電動スクーターのUnagiがニューヨーク市とロサンゼルス市でサブスクを提供開始

セレブやポップスターが注目する先進的なデザインのポータブル電動スクーター企業(未訳記事)、Unagi(ウナギ)がサブスクリプションサービスの提供を開始した。

Unagiオールアクセスというこのサービスは、ニューヨーク市とロサンゼルス市で提供される。顧客からのフィードバックを集めサービスを改善しながら対象地域を広げていく計画だという。

顧客は2つのプランのどちらかを選べる。月額39ドル(約4100円)のプランか、1年契約で月額料金が34ドル(約3600円)に割引されるプランだ。初回のセットアップ費用が50ドル(約5300円)かかるので、開始月の支払額は89ドル(約9400円)になる。月額料金にはメンテナンス費用とスクーターの盗難や破損に備えた保険料が含まれる。

サブスクを申し込んだ顧客には、24時間以内に組み立て済みのModel Oneスクーターが発送される。Model Oneを購入する場合の価格は990ドル(約10万5000円)だ。

サブスクをキャンセルした顧客からUnagiに返却されたスクーターは、80カ所の点検を受ける。同社がTechCrunchに語ったところによると、工場で実施されているのと同じ点検が実施されるという。サブスク利用者に新品のスクーターが届くと明記されているわけではない。しかし同社は、新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大以降の需要に応えるために生産を増やしているので、新品のスクーターが届く可能性が高いと説明している。

これはUnagiにとってリスクではあるが、同社は新型コロナウイルス流行の最中、そして収束後の効果に期待している。

このサービスを発表した同社のブログには「このモデルは現在の状況に適している。都市の活動が再開され、人々はスーパーマーケットや郵便局、公園にどうやって行こうかと改めて考えている。新型コロナウイルスに対して慎重な消費者は、地下鉄やUber、共有スクーターなど、他人と共用する交通機関に不安を感じているというデータがある。こうした人々はもっと安全な代替手段を求めている」とある。

CEOのDavid Hyman(デビッド・ハイマン)氏によれば、同社は新型コロナウイルスの感染が世界中で広がる前からサブスクサービスについて調査していたという。

同社は2019年秋にこのアイデアをテストしていた。2020年春にはカリフォルニア大学バークレー校ハース・スクール・オブ・ビジネスの協力を得てさらに詳しい研究を開始し、予想よりも需要が大きいと判断した。

ハイマン氏はTechCrunchへのメールの中で「サブスクリプションサービスを始めたいという我々の意欲が新型コロナウイルスによってさらに強くなり、ロサンゼルスとニューヨーク市の両方で同時にサービスを開始する弾みがついた」と述べた。

スクーターのサブスクへの転換、つまりハードウェア・アズ・ア・サービスと呼ばれる方式の提供を目指すのはUnagiだけではない。電動バイクのDanceやVoiなども同様のビジネスモデルを成功させようとしている。

画像クレジット:Unagi

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(翻訳:Kaori Koyama)

自動運転OS開発のティアフォーが国内初となる自動運転のセーフティレポートを公開

ティアフォー Tier IV Safety Report 2020

ティアフォーは8月4日、自動運転技術の発展および実用化に貢献することを目的として、同社の自動運転に対するアプローチや考え方、これまでの実証実験で得られた安全性に関する知見、今後の課題と対策を集約したレポート「Tier IV Safety Report 2020」を公開した。

また、8月4日から11月8日までの約3ヵ月間、東京都西新宿エリアにおいて自動運転用データ収集実験を実施することも明らかにした。

Tier IV Safety Report 2020では、世界初のオープンソースの自動運転OS「Autoware」(オートウェア)開発を通して得た知見、多様な環境下での実証実験を通して培った経験を基に、正常に運行するための道路条件にあたるODD(Operational Design Domain。運行設計領域)類型やReference Design(リファレンス デザイン)を一部公開。透明性の高い安全な自動運転技術の確立に向けた方向性を提示している。

また、自動運転技術の検証方法、車両走行を伴うオペレーションの安全性対策、規制対応や許認可に対する提言を含め、これまでの開発と実証実験のプロセスで見えてきた様々な課題についても形式知として広く共有している。なお、同Safety Reportの英語版も後日公開予定としている。

2015年創業のティアフォーは、「創造と破壊」をミッションに掲げるディープテック企業。Autoware開発を主導し、様々な組織、個人が自動運転技術の発展に貢献できるエコシステムの構築を目指している。またこれを「自動運転技術の民主化」と位置づけ、世界中の人々が新しい時間と空間を享受できる社会を実現するという。自動運転システムの開発、サブスクリプションモデルによる自動運転EVの提供、自動運転EVを用いた無人物流・旅客サービスなどに関するビジネスを展開している。

ティアフォーは「自動運転の民主化」というビジョンの下、交通事故の低減や交通の利便性向上など、様々な社会課題の解決に向けて自動運転技術を開発。自動運転にかかわる構成要素は車載システムからソフトウェア、クラウド、すべてを包括するプラットフォームまで多岐にわたり、さらに技術の実用化・普及のためにはコストや安全性の面でも社会的に受容されることが必要不可欠という。

同社は、これら要素を効率的・大規模に開発していくために、Autowareに立脚したエコシステムの構築を推進。このエコシステムを最大活用することで、世界中の誰もが自動運転技術の発展に寄与できる「水平分業型」のオープンな開発を展開し、透明性の高い安全な自動運転技術の確立を目指している。

また、ティアフォーは、Autowareの開発を主導する立場として、18都道府県の約50市区町村において、約70回という国内トップクラスの実証実験数を実施。海外においても現地パートナーと協力して着実に実績を残している。

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キャンピングカーと車中泊スペースシェアなど「バンライフ」のCarstayが約5000万円を調達

VANLIFE バンライフ Carstay キャンピングカー 車中泊

キャンピングカーと車中泊スペースのシェアサービスなど「バンライフ」プラットフォーム事業を展開するCarstay(カーステイ)は8月3日、初の第三者割当増資として約5000万円の資金調達を発表した。引受人はサイバーエージェント・キャピタル、ライフタイムベンチャーズ、平井誠人氏、田端信太郎氏を含む個人投資家。これにより、金融機関からの借入を含めCarstayの資金調達の総額は1.3億円となった。

今回の資金調達は、2020年6月末に正式リリースした、日本初のキャンピングカーのカーシェアサービス「バンシェア」のデザイン改善、システム追加開発、ユーザー獲得のマーケティングに投じる。

また、CarstayのCMO(Chief Marketing Officer/最高マーケティング責任者)に、ZOZO 元執行役員の田端信太郎氏が就任。同氏はマーケティング・PRのプロフェッショナルとして、経営に参画、事業戦略の立案から遂行までを通じて、更なるバンライフの普及拡大、事業の成長を図るという。

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のため、3密(密閉・密集・密接)を避けられる旅行手段として車旅や車中泊、新たなライフスタイルとしても「バンライフ」が注目されており、Carstayのユーザーは急増、7月は過去最高の予約件数を記録したという。現在、「バン シェア」には50台のキャンピングカー、車中泊スポットのシェアサービス「カーステイ」には200箇所が登録されている。

2018年6月創業のCarstayは、「誰もが好きな時に、好きな場所で、好きな人と過ごせる世界をつくる」というミッションを掲げ、“移動”を基盤にあらゆるサービスを提供する概念「MaaS」(Mobility as a Service)領域で新しい旅と暮らしのライフスタイルVANLIFEをテーマに事業を展開するスタートアップ企業。今後、5G・自動運転社会の到来で必要となる「快適な移動」と「感動体験」を「VANLIFE」プラットフォームの提供を通じてデザインするとしている。

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フォードの新四輪駆動車Broncoシリーズは予約が早くも15万件超え

7月初めに発表されたFord(フォード)の四輪駆動フラッグシップシリーズであるBronco 2021(ブロンコ2021)に対する世間の反応は同社の楽観的な当初予想をはるかに上回った。同社CEOのJim Hackett(ジム・ハケット)氏が米国7月30日の決算発表会見で述べた。

フォードによると15万人以上がBroncoを予約するために100ドルを払った。「Broncoシリーズは成長中のオフロード部門で大きな可能性を持っていて、主要OEMがこれまで真剣にチャレンジしていなかった部門だ」とハケット氏は語った。

もちろん、実際の注文ではなく予約にすぎない。デポジットは返金可能だ。いま同社は、こうした予約の何件が実際の注文につながるかを見極めるのに必要なデューデリジェンスにフォーカスしていて、それを受けて生産戦略を練る。

Bronco 2とBronco 4 は、ミシガン州ウェインにある組立プラントで生産される。Bronco Sportはメキシコのプラントで組み立てられる。フォードは実際の注文に応じるためにそれぞれの工場の人員をどういうシフトで配置するかを決めようとしている。

「やるべきことはまだたくさんある」と同社のCOOのJim Farley(ジム・ファーレイ)氏は7月30日のアナリストとの会見で述べた。「しかしミックスというのは素晴らしい」。

Broncoは、ノスタルジア、カスタマイゼーション、機能的なデザイン、テクノロジーにかなり頼っているブランドだ。テクノロジーにはフォードの次世代インフォテイメントシステム、それからオーナーがアプリで体験の計画・記録・共有ができるデジタルトレイルマッピング機能などがある。

このようにBroncoに対する反応は上々だが、顧客獲得を狙う多くの競合相手がいる。GM(ゼネラルモーターズ)は今週、全電動GMC Hummer(GMハマー)をチラ見せするビデオをリリースした。ビデオはプロモーション目的のバズワードが散りばめられていたが、GMがBroncoとTesla(テスラ)のCybertruckを主な競合相手とはっきり位置付けていることを示していた。この2社以外にも新参のRivian(リビアン)がいる。同社はEVのピックアップとSUVの生産を2021年に開始する計画だ。

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(翻訳:Mizoguchi

中国Kandiが米国で200万円台の格安電気自動車を販売開始

中国の電気自動車とパーツのメーカーであるKandi Technologies(康迪、カンディ・テクノロジーズ)グループは、その子会社であるKandi Americaを通じて電気自動車2車種を公式に米国で販売することになった。このニュースが流れると、その日の同社の株価は上昇した。

KandiのNASDAQでの株価は米国時間7月30日、3.38ドルで取引を開始し、16.51ドルに跳ね上がった。本稿執筆時点では9ドル弱で落ち着いている。

Kandiは、2年ほど前から米国で電気自動車を展開すると話していた。そしていま、まずはテキサス地区限定で早ければ2020年末に2つの車種が販売される運びになった。どちらも価格は、米連邦政府の補助金を入れない金額で3万ドル(約313万円)以下に設定されている。

画像クレジット:Kandi America

米国で発売される2車種のうちのひとつは、KandiのコンパクトカーであるK27。同社によれば、17.69KW/h(キロワット時)のバッテリーを搭載し、走行距離は最大100マイル(約160km)とのこと(EPA電費かどうかは不明)。K27の価格は2万499ドル(約214万円)からで、7500ドル(約78万円)ぶんの連邦政府の所得税控除の対象となる。これを加味するとK27の価格は1万3000ドル(約136万円)を下回ることになるが、思わぬ追加価格がかかる恐れもなきにしもあらず。

もうひとつ米国で販売予定なのが、やや大きめのK23だ。これは小型の電動SUVで、41.4KW/hのバッテリーを搭載し、走行距離は180マイル(約290km)を超えるという。K23の価格は3万ドル(約313万円)を少し切るところから始まる。これも米連邦政府の所得税控除の対象となる。

この2つのEVは、米連邦政府の補助金を入れなくても、Tesla(テスラ)のModel 3、日産のリーフ、現代自動車(ヒュンダイ)のIoniq(アイオニック)、KIA(キア)のKona EV(コナイーブイ)などなど米国で売られているどのEVよりも安い。

「ターゲットは、EVを選択肢に入れることが少ない米国の中流層だ」とKnadi Technologiesの会長Xiaoming Hu(胡暁明、フー・シャオミン)氏は声明の中で述べている。Kandi AmericaのCEOであるJohnny Tai(ジョニー・タイ)氏も同じ考え方を示した。

「電気自動車は、効率性、持続性、革新性において長年評価されてきました。しかし、高性能な電気自動車は欲しいが、理想の車を所有すれば、その他の現代生活のあらゆる快適性が往々にして犠牲にされてしまいます。Kandiは、多くの人のEVの購入体験に革命を起こすことで、それを変えようとしています」とタイ氏は言う。「Kandiの指名は、電気自動車をすべての人の手の届くものにすることです」。

この2車種は、明らかに入手可能な基準をクリアする。問題は、価格の他に、信頼性や性能などを含む、米国人が重要と思う項目のリストにチェックマークが入れられるかどうかだ。

これらの車は、Kandi Americaが拠点を置くテキサス州ガーランドの、Kandiの100%子会社のSC Autosports(エスシーオートスポーツ)から発売される。ダラスとフォートノースでの販売から開始される予定だと同社は話していた。

画像クレジット:Kandi Technologies Group

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(翻訳:金井哲夫)

パナソニックがテスラのEV向け新高密度電池を9月から生産、将来的にはコバルトフリーを目指す

パナソニックは、Tesla(テスラ)向けに生産している「2170」リチウムイオン電池のエネルギー密度を5%向上させ、高価なコバルトの使用を減らす新たな技術を開発した。

エネルギー密度の高い新2170電池は「パナソニックが米国ネバダ州スパークスにあるテスラの工場で製造する」とパナソニックが7月30日明らかにした。9月の生産から電池をアップグレードする。同社はスパークス工場内で13ラインを稼働させていて、年間生産能力は35GW/h(ギガワットアワー)だ。「13ラインすべてがゆくゆくは新テクノロジーに対応する」とPanasonic Energy North Americaの社長を務めるAllan Swan(アラン・スワン)氏は述べた。ただし、全システムがいつアップグレードされるのか明確なタイムラインは示さなかった。

「当社はさらに大きく前進しようとしている」とスワン氏は最近のインタビューで述べていた。「パナソニックとしては楽しみだ。当社はコバルトフリーと、高エネルギー密度のバッテリー開発に取り組んでいて、そうした技術をどのように利用したいか顧客に選択肢を提供する」。

新バッテリーが生産される施設はGigafactory 1(ギガファクトリー1)だ。この工場は、グローバルでのバッテリー生産能力を拡大し、EVのコストを抑制するというテスラの計画のカギを握る。パナソニックはこのプロジェクトで最も重要なパートナーであり、最新の契約(米国証券取引委員会提出のFORM 8-K書類)期間は少なくとも2023年までだ。パナソニックは2170電池をGigafactory 1で生産していて、それを使ってテスラがModel 3用のバッテリーパックを作っている。2170電池はテスラの最新車両Model Yにも使われている。

手短に説明すると、バッテリーには2つの電極がある。片側がアノード(陽極)、その反対がカソード(陰極)だ。電解物質はその真ん中に位置し、充電や放電のときに電極間でイオンを動かしてクーリエのような働きをする。

エネルギー密度の高い電池は、エンジニアがより大きなエネルギーをその空間に詰め込む方法を開発したことを意味する。電池のエネルギー密度5%改善は、テスラのバッテリーパックでも同様のアップとなるはずだ。結果として、テスラのModel 3とModel Yの航続距離が伸びる。高価で、社会的そして環境的コストも伴う希少なコバルトの使用抑制は電池の価格抑制にも役立つかもしれない。

パナソニックの日本にある工場は円筒形リチウムイオン「18650」電池を生産していて、これはテスラのModel SとModel Xに使われている。同社は18650電池をすでに改良し、コバルトの使用を減らすとともにエネルギー密度を向上させている。

パナソニックはバッテリー電池のカソード化学にNCA(ニッケル・コバルト・アルミニウム)を使っている。同社は使用されるコバルトの量を明らかにせず、テクノロジーの詳細についても語らない。ただ、円筒形車両バッテリーに使われるコバルト量はグローバル需要の2%以下だと述べた。

NCAはNCMよりもコバルトを使わない。パナソニックによると、NCAカソード化学はコバルトを減らすため開発されてきた。同社はコバルトをまったく使わない電池を目指していて、すでにR&Dラボでは実現している。数年内にコバルト不使用のバッテリーを商用化する計画という。

画像クレジット: Smnt / Wikimedia Commons under a CC BY-SA 4.0 license.

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(翻訳:Mizoguchi