ShopifyのBurstは無料の素材写真サイト、ネット・ショップの内外装用に無難できれいな画像を集める

写真を見て、たとえば、“おっ、こいつはミレニアル世代の手作りショップのヘッダーにぴったりだね”、なんて思うことがあるだろう。誰もがネット・ショップを開けるサービスShopifyがこのほど立ち上げた素材写真サイトBurstには、そんな写真が揃っている。しかも画像はすべて使用料無料で、Creative Commons Zeroのライセンスで提供される。とにかく、自由に使える写真ばかり、ということ。

Burstにある写真は、何かの分野に偏っているわけではなく、上質で完全に無料の、クレジットなしで使える画像を大量に揃えている。写真の変更や編集も自由にできる。どの写真にも、それを撮ったアーチストのリンクがあるから、有料のサイトに使って稼ぐ気なら、ひとことご挨拶するのも悪くない。

Burstは、誰もが気軽にネット・ショップを開けるサービスShopifyの関連サービスだから、写真もそんなショップをより魅力的に見せることがねらいだ。良質な写真を簡単に見つけられてそれを無料で自由に使えることも、Shopifyのサービスの使いやすさ、使い勝手を増大させる。”horse”(馬)で検索するとなにもなかったりだから、何でもある写真集サイトではないけど、Instagramの“あこがれのライフスタイル”的な写真なら、それ的なキーワード検索でたくさん見つかる。

この写真ライブラリの真価は、なにしろ完全に無料で使い方に制約がないことだ。ユーザーの制限もない。ブロガーが自分の記事のアイキャッチに使ってもよいし、ネット・ショップが使ってもよい。こういう、個性臭や芸術臭のない、きれいで一般性のある写真は、通常の素材写真(stock photo)サイトにはなかなかない。このサイトの、見てて気持ちの良い写真を活用して、インターネットをより賑やかにしましょう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Insta360 Airは、Androidにお手頃価格で簡単な360度写真と動画をもたらす

これまで以上に多くの場所で360度ビデオとイメージを共有できるようになった。とはいえそのコンテンツをまずはどうやって取り込めばよいだろうか?Insta360は、利用者の持つスマートフォンへの比較的安価なアドオンで少し名前が売れてきている。これを使えば360度の録画と放送を行うことが可能になる。129.99ドルのInsta360 Airは、同社のAndroidデバイス用アクセサリだ。小さなパッケージは写真道具箱に気軽に追加できる。

Insta360 AirはUSB CもしくはマイクロUSBコネクターを備えた小さな球体だ。どちらのタイプのAndroidで利用するかによって、どちらのバージョンを買うかが決まる。私はGoogle Pixel XLとペアリングすることにした。ということで使っているのはUSB Cバージョンだ。コネクターはボールに固定されているので、選択は賢く行おう。もし将来新しいデバイスを買ってコネクタ形状が変わったら、もう1台Insta360を購入しなければならない。

とはいえ、固定コネクタにこだわることで、Airはデザインも、使い勝手も、構造も、とてもシンプルなものになっている。それは非常にしっかりとしていて、比較的頑丈な感触の、硬いプラスチックの球だ。360度写真のためにAirに装着された2台のカメラのレンズを保護する、ソフトシリコンのケースもついてくる。そのよく考えられたデザインは、カバンのなかで殆ど場所をとらず、ぶつけたり、落とした場合のショックからカメラを保護する役割も果たす。そして、球形のカメラ本体のコネクターを延長できるように、USBを延長するアクセサリーも付属している。

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ボールを携帯電話のUSBコネクターに接続するだけで、動作が始まる。まだアプリをインストールしていない場合にはGoogle Playからのインストールを促されるが、既にインストール済ならそのままアプリが起動する。画面上でイメージプレビューを見る際に、カメラが正しい方向を向くように、携帯電話上の表示方向は上下逆になる。

Insta360 Airで写真やビデオを撮影すること自体は、スマートフォン内蔵カメラで撮影を行うのと同じくらい簡単だ。しかし慣れるまでには少々時間が必要だ、なにしろこれまでのように「正しい」ショットを撮ろうと何かを狙うというやり方ではないからだ。興味深い高さで、例えば電話を高く差し上げたり、低い位置で撮ることが、良い結果を生み出すことにつながるようだ。撮影の後でもキーフレームや開始フレームを設定できるので、現在カメラが何に「向けられて」いるのかについて、あまり真剣に考える必要はない。

写真は、Instagramを含む様々なソーシャルネットワークで簡単にシェアができるが、特にFacebookでのシェアがお勧めだ。Facebookが360度をネイティブにサポートしているので、投稿した写真は友人たちのFBフィード上で簡単に効果を発揮することができる。見る側がモバイルを使っているなら携帯電話を動かすことで画像を回転させることが可能だ。

下に埋め込まれた例からも分かるように、イメージの品質も良い。例えばDaydreamを使ってGooglePhotoを見るなどの没入型のVRを使った場合には、解像度の限界に気が付いたかもしれない。Insta360はそれを「3K」と言っている。しかしこの記事にあるようなデスクトップやモバイルの埋め込み映像を見る場合には、十分に詳細で品質も素晴らしい。特に2台のカメラからの180度の画像を縫い合わせて映像がブレないようにしている裏方のソフトウェアの働きが優れている。

要するにInsta360 Airは、iOSにフォーカスした以前の製品Insta360 Nanoのように、手頃な価格でサラウンドイメージとビデオをキャプチャできる、素晴らしい製品だ。Nanoと違い、バッテリーを内蔵していないので、スマートフォンなしには利用することができない。しかし新しいギミックも用意されている、付属品のフレキシブルなUSBケーブルを用いれば、コンピューターに繋いでライブストリーミングを行うことができる。このことでスマートフォンを利用する際のバッテリーやプラットフォームの問題を避けることができる。

基本的に、これはあなたの写真武器庫に沢山の柔軟性を加えるツールだ。そしてこの先私のカメラバックの中で、恒久的に場所を占めることになるだろう。

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(翻訳:Sako)

写真フィルターのPrismaに便利な‘ストア’ができた、スタイルの自作機能も新設

写真のフィルターを提供しているPrismaが、今週のアップデートで、同サイトの新しい閲覧方法を発表している。また一部のユーザーは、自分独自のスタイルを作ることができる。

新しい閲覧インタフェイスのことを同社は“ストア”と呼んでいるが、ユーザーがそこでお金を払うわけではない。このストアはむしろ、新しい閲覧方法のことで、とくにPrismaが次々の新たに加えていくスタイルが、分かりやすい。

同社によると、“今あるスタイルは44種だけど、これを全部スクロールして見ていくのはユーザーにとって、ちょっときつい。好きなのを見つけるために、嫌いなのをたくさん見なければならない。でもこれからは、本当に好きなスタイルだけをダウンロードできる”、のだ。

また、非常にアクティブなユーザーには、自分独自のスタイルを作るためのデスクトップツールを提供する。使い方は、まず新しいスタイルにしたい写真をアップロードし、それからそこに、コンテンツやスタイルのさまざまな“重み”を加えていく。本誌TechCrunchのライターNatasha Lomasの体験によると、アップロードして処理して結果を検討する過程は、けっこう時間がかかるそうだ。でも同社は、“まあ1時間ぐらいだよ”、と軽く言っている。

上のビデオで、Prismaの新しい機能を見ることができる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

写真を手にとる楽しみ ― 写真プリントサービスのChatbooksが1150万ドルを調達

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オンライン上には、たくさんの写真のプリントサービスが存在する。ドットコム時代のShutterflyをはじめ、Apple、Amazon、Costoco、Walgreenなどの企業が同様のサービスを提供してきた。この分野では新しいスタートアップが常に誕生しつづけている ― 私たちが撮る写真の数を考えれば、それは当然だとも言えるかもしれない。スマートフォンやソーシャルメディアの急激な普及もそれを後押ししている。

写真のプリントサービスを展開するChatbookは現地時間2月7日、新たに1150万ドルを調達したと発表した。本調達ラウンドをリードしたのはAries Capital Partnersだ。これにより、同社の合計調達金額は2000万ドルとなった。

Chatbooksの競合となるBlurb、Mpix、Snapfish、Picaboo、Sincerely、Groovebookなどの企業は、ユーザーにデザインツールや高品質の写真用紙、そして最愛の人に写真を郵便で届けるサービスも提供している。しかしその一方で、Chatbooksはアルバムやホリデーカードなどの作成にフォーカスするスタートアップだ。ユーザーはChatbooksのアプリを利用することで、InstagramやFacebook、Google Photos、スマホのカメラロールに保存された写真をまとめたリアルなフォトアルバムを作成することができる。

Chatbooksには、1度きりのプリントサービスと会員制サービスが用意されている。会員制のサービスでは、自分のお気に入りの写真や、ある期間中にもっとも「Like」を獲得した写真を自動的にアルバム化してくれる。このアルバム作成サービスとして創業したChatbooksはその後、写真単体のプリントサービスやホリデーカードのプリントサービスへもビジネスを拡大している。同社はステーショナリー用品を開発するRifle Paper Co.などの企業と提供を結んでおり、そのパートナーシップによってユーザーに高品質の写真用紙や、クラシックなアルバムデザインを提供している。

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Chatbooksのアルバム

夫婦でChatbooksを共同創業したNate Quigley氏とVanessa Quigley氏は、今回調達した資金を利用して国内外のマーケット向けに新しいプロダクトを開発していくと話している。彼ら夫婦には7人の子どもがおり、妻であるVanessa Quigley氏は、デジタルに保存された無数の写真からホリデーカードやアルバムに使う写真を選ぶのに相当な時間を費やしていた。そこでChatbooksのアイデアが生まれたのだという。

CEOのNate Quigley氏はChatbooksのサービスについて以下のように語る。「当時Vanessaが思いついたのは、手の中で写真を眺めることの重要性です。(中略)プッシュ通知もスクリーンもなしで、座りながら手の中にあるフォトアルバムを眺める ― 紙のページに写真があるからこそ、自分にとってそれがもっと重要なものになります。しかし、そこに到達するための手段をできるだけ簡単にしなければなりません。そうじゃなければ、人々は写真をプリントしなくなるからです。Chatbooksとは『大切なものを手放さない』ためのアプリなのだと私たちは思っています」。

最近では動画やGIFの作成がとても容易になり、それを簡単にシェアするための環境も整っている。そのため、Chatbooksは今回調達した資金を利用して動画を「フィジカルな資産」に変えることができるプロダクトを開発していく予定だ。それが具体的にどのようなプロダクトなのか、彼は詳細を明らかにはしなかった。ユタ州プロボに拠点をおくChatbooksでは、現在40人の正社員が働いている。本ラウンド以降、同社は人員の強化も図っていく。

Aries Capital PartnersのAndy Dent氏は、彼らがコンシューマー向けのサービスに出資することは稀だとTechCrunchに話してくれた。しかし、Chatbooksがもつ可能性を目の当たりにして、例外的に出資することを決めたのだという。「ご年配や親世代の人々、そして若い大学生にいたるまで、今では誰もが写真を撮る時代になりました。しかし、写真を撮り、それを店に持って行って現像していた時代に比べ、撮影する写真が多くなりすぎた現代では、写真そのものが持つ楽しみが失われているように思います。Chatbooksは、手頃な値段のサービスを通して、その楽しみを復活させてくれる企業なのです」。

彼は加えて、Chatbooksは今後もシンプルなユーザーエクスペリエンスと、手頃な価格でありながら高品質なプロダクトの提供にフォーカスしていくだろうと話す。またDent氏は、それまで写真プリントサービスを利用したことのなかったユーザー層を取り込むことに成功したChatbooksを賞賛している。Quigley氏によれば、Chatbooksユーザーの半分がそういった人々なのだという。

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(翻訳: 木村 拓哉 /Website /Facebook /Twitter

クリエイティブ・コモンズが新しい写真検索エンジンのベータ版を公開、各種フィルタやリスト、ソーシャル機能を提供

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クリエイティブ・コモンズのおかげで、ウェブコンテンツのために無料で合法的な画像を見つけることは難しくなくなっている。この非営利団体は、クリエイターたちが、自分の仕事をより広くシェアしつつ、同時にどこでどのように利用されるのか、どのようにクレジットされるべきか、などをコントロールできるような著作権ライセンスを提供している。そして今回、さらにそのコンテンツへのアクセスが簡単になった。CC Search(CC検索)が今朝(米国時間7日)ベータ運用を開始したのだ。

GoogleFlickrのような、より大規模な画像検索エンジンは、既に何年もCCライセンス画像のフィルターを提供してきたが、クリエイティブ・コモンズ自身の検索エンジンもそれなりの数のユーザーを抱え続けている。発表によれば毎月およそ6万人のユーザーがサイトを検索していると言う。とはいえ、コモンズをよりアクセスしやすくするために、改良が必要だということはずっと言われ続けていた。

クリエイティブ・コモンズのCEOであるRyan Merkleyは「コモンズへの『フロントドア』はありませんし、皆がキュレーションし、共有し、リミックスをするようなツールもまだ存在していません」とブログに書いている。「私たちは、コモンズをより使いやすくしたい。これはその方向に進むためのステップなのです」。

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クリエイティブ・コモンズ・ライセンスは、ビデオ、オーディオ、音楽、その他の多くを含む様々なメディアを横断して利用することができるが、当面今回の検索エンジンは、全コモンズの半数を占める画像だけに特化する。

エンジンは、初期段階のソースとして、Flickr、500px、アムステルダム国立美術館、ニューヨーク公立図書館、メトロポリタン美術館からの写真を取り込んでいる。最後のメトロポリタン美術館は、ベータサービス開始に合わせてちょうど今日(米国時間7日)追加されたばかりで、これにより20万点ほどの画像がサービスに追加された。

正確な数字は刻々と変化しているものの、ローンチのタイミングでは合計およそ947万7000点の画像が存在している。

より現代的なルック・アンド・フィールを有することに加えて、新しいCC Searchを使用すると、ライセンスの種類、タイトル、クリエイター、タグ、コレクションそして組織の種類によって検索を絞り込むことができる。またソーシャル機能も含まれていて、個々のアイテムにタグやお気に入りをつけることができるだけでなく、お気に入り画像リストの作成と共有も可能だ。さらに、将来の検索を簡単にするために、検索条件を保存することもできる。

スクリーンショット - 2017年2月7日・アット・8-40-00-AM-1024x525

またエンジンは、クレジットの適用も簡単にしてくれる。もし提供されている場合には、事前にフォーマットされた表記が提示され、それをコピー&ペーストすることが可能だ。

これはベータ版であるため、コモンズは新しい機能に関するフィードバックを募集中である。そうしたフィードバックに基いて、次に入れるべき機能や、次はどのような種類のメディアをサポートすべきか、そしてどのアーカイブを追加すべきか、といった次の施策立案を行う予定だ。クリエイティブ・コモンズは、すでに将来のCC検索リリースには、Europeana collection、DPLAの精選サブセット、そしてFlickrコモンズのより大きなサブセットを含めることを計画している。

その他に計画されている追加機能としては、共有リンクのカスタマイズ、キュレーションした作品の検索手段、認証済みユーザーによるメタデータ(タグなど)の登録提案、そして色による検索タグによるドリルダウンパブリックリストの検索などの先進検索手段などがあるようだ。

コモンズをより簡単に検索する試みは、小さなサービスによっても何年も行われていた。例えば独自のCC Searchツールを立ち上げた、CompfightOpenphotoなどが挙げられるだろう。しかし、クリエイティブ・コモンズ自身のサイト上でも、こうした先進的検索機能が提供されることには意味がある。やがて画像だけの検索を超えていくのだ。

「これは、CCのための重要な瞬間です、私たちはいつでも、皆がコモンズを見つけて利用する際に手助けをしたいと願って来ましたし、新しいものを創作した際のコネクションをつくる手助けをしたいとも思っているのです」Merkleyは発表でこのように述べている。

ベータ版の検索エンジンは、ccsearch.creativecommons.org から利用可能だ。

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(翻訳:Sako)

Twitterのプロフィール写真変更がワンタッチでツイートできる―ハッシュタグも自動付与

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Twitterがタイムラインにビジュアルな要素を増やし、ツイートやRTの回数を増やそうとするアップデートを公開中だ。新機能はユーザーがプロフィール写真をアップデートすると専用ハッシュタグを付けてワンタッチで新しい写真をツイートできるようにする。ハッシュタグは #NewProfilePic でフォロワー全員に向けて公開される設定だ。

TechCrunchが調べたところでは、ツイートで#NewProfilePicというハッシュタグが最初に使われたのは昨年の12月だった。 その当初、「新機能か?」というようなコメントがついていた。

Twitterの広報担当者はこの機能をロールアウト中であること、一番早い例が12月にさかのぼることを確認した。 Twitterによれば「ユーザーがプロフィール写真を変更するとハッシュタグを埋め込んだツイートが自動的に作成される。ただしツイートは自動送信されるわけではない。ユーザーは内容を自由に編集できる」という。

この機能はまずAndroid版で実装が始まった。現在Androidユーザーは全員が利用可能だ。iOS版でも一部のユーザーがこの機能を利用しているが、Twitterによると「iOSプラットフォームで全員に公開されるにはあと数週間かかる」という。

マイナー・アップデートには違いないが、Twitterのユーザー体験を改良し利用を促進する効果があるだろう。

比較すると、Facebookはをニュースフィードにプロフィール写真の変更を流す機能を以前から拡大していた。プロフィール写真変更の投稿は普通の写真の投稿に比べて「いいね!」やコメントをかなり多く集めるのが例だ。Facebookはこの2、3年プロフィール写真に関して各種の機能を取り入れてきた。たとえばプロフィール写真を一時的に変更する7秒までのビデオを利用する飾り枠をつける、プロフィールビデオの作成に(Facebook自身のMSQRDアプリを含む)サードパーティーのアプリを使う、などだ。

これに比べるとTwitterの今回の動きは控え目だ。プロフィール写真の変更は自動的にツイートされるわけではない。ハッシュタグを埋め込んだツイート枠が生成されるだけで、ツイートするかどうかはユーザーが決める。プロフィール画像のコンテンツも通常の写真だけでビデオを利用することはできない。

とはいえ、Twitterユーザー、特に若い世代にとってプロフィール写真は自己表現の重要な手段であり、ひんぱんに変更される傾向だ。Twitterは自動生成のハッシュタグで簡単にツイートができるようすることでこの傾向を密かに後押しするようだ。下のツイートのユーザーは新機能を気に入っている。

とはいえ、すべてのユーザーが感激しているわけではない。奇妙だとかバカバカしいという反応も見られる。下のユーザーは「こんなものが新機能?」と疑っている。

Twitterはこれまでもユーザー・インターフェイスの変更で数多くのテストを行ってきたが、そのすべてが最終的に採用されたわけではない。.今回プロフィール写真の変更ツイートが全ユーザー向け機能として正式に採用されたことから考えると、全般的にユーザーの反応が好意的で、かつTwitterのトラフィックを増大する効果が得られたものと思われる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

新しい広告でAppleはiPhone 7 Plusのポートレートモードを紹介

まるで日曜日のゴールデングローブ賞に間に合わせたかのように、AppleはiPhone 7 Plusとその2台のカメラを使って実現されるポートレートモードを紹介する新しい広告をリリースした。ボーナスとして、広告はギリシャで撮影されたものだが、今私はギリシャに行きたいと思っている。

広告の始まりは、何よりも映画の一部のように見える。いくつかの雰囲気のあるショットで始まり、そして孫娘を抱きしめる祖母が登場する。黄色い字幕がまた、映画を見ているような気持ちにさせるのではないかと思う。

iPhoneがクローズアップされることで、iPhoneの広告を見ていたことと、カメラの話をしていたことを思い出す。そしてその後、冒頭の若い女性がギリシャ中で沢山の写真を撮るのを見ることになる。もちろん、それら全ての写真が素晴らしい。なにしろAppleはポートレートモードが素晴らしいとあなたに吹き込もうとしているのだ。

ポートレートモードは、iPhone 7 Plusにあとから加えられたものだ。Appleは9月の時点で機能を発表していたものの、iOS 10.1のベータ機能としてリリースされたのは10月24日だった。それは幾分複雑なソフトウェアの計算を必要とするため、Appleはいまだに機能を改善し続けている。

ポートレートモードはiPhone 7 Plusだけで実現されている、なぜなら9レベルの深さを検出するために2台のカメラを活用しているからだ。そして、電話機は背景のレイヤーにソフトウェアによるボカシを追加する。

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(翻訳:Sako)

電源がソーラーで遠方へ長期間放置できるタイムラプスカメラEnlapsのTikeeは、編集制作環境もWeb上に提供

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タイムラプス写真は楽しいけど難しい。長時間や長期間のプロジェクトでは、カメラの電源供給が問題になる。現場から写真をこっちへ送らせたいなら、データ通信のセットアップが必要だ。でもEnlapsを使えば、すべての苦労が消える。同社は最近Indiegogoのキャンペーンに成功して、そのTikeeと名付けたカメラのために25万ドルを獲得した。

Tikeeには二つのタイプがある。ふつう版も電源はソーラーで、二つのレンズで220度の超ワイドを捉える。Wi-Fiもある。もうひとつのTikee Proには4Gもあり、GPSもある。4Gなら遠くから画像を送らせることができる。ただし野外ならもちろん、雨風に強いセットアップが必要だ。

写真を撮ってタイムラプスのビデオを作るだけでなく、Enlaps社が提供しているインフラ的プラットホームを利用して、タイムラプスビデオの組み立てや編集もできる(下図)。

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Enlapsの編集ツール

ぼく自身がかなりのタイムラプス・マニアだから、Enlapsみたいな企業がこれまでなかったことの方が、むしろ意外だ。断片的なサービスやツールはこれまでもあったと思うが、タイムラプス写真を制作する全ワークフローを一つの過程へと統合化したサービスは、これまで誰も発想しなかった。だから、Enlapsはとっても頭がいい。

発売はニ機種とも4月で、ふつう版が750ドル、Proが900ドルだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Level FramesはAIによる写真フィルタを提供、あなたもアートになってIRLしてはどうかな

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Prismaがアート的な写真加工で大人気になり、そしてここでご紹介するLevel Framesは、そのトレンドに乗ろうとしている。

著名なアクセラレータY Combinatorが支援しているLevel Framesは、そのとても使いやすいWebサイトのサービスとして、物理的なアートワークのフレーミングのカスタマイズを提供する。同社はそのために、AIによる写真フィルタを開発した。

まずユーザーはLevelに、ポスターやアートやデジタル写真などをアップロードし、そしてフレームやマットなどを、その作品がいちばん引き立つように選ぶ。ユーザーはいくらでもプレビュー(試し視)を見られるから、心ゆくまであれこれ選ぶことができる。

ファウンダーでCEOのJosh Hubbalによると、Prisma的な写真の人気急上昇を見て、もっと独自のフィルタを作ってやろう、と思いついた。

LevelのAIフィルタにユーザーは複数のソース(Facebook, Dropbox, スマホのカメラロールなどなど)から写真をアップロードでき、Levelはそれらに対してPrismaなどよりも高品質高精細な画像を提供する。またユーザーは、矩形以外の任意の形で写真をトリミングでき、最大36×36インチのサイズでプリントできる。

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ローンチしたのは2015年の2月で、Levelは同社独自のフレームを提供するとともに、“Buy It Framed”ボタンにより、アートやポスターを売ってるアーチストや商業者に対して販売も行う。

これまでの1年で、各月の前月に対する成長率15%を維持できた。来年初めには黒字になるだろう、という。

Level Framesをご自分で試してみたい方は、こちらへどうぞ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Adobeが次世代型フォトエディターProject Nimbusをプレビュー、最初からクラウド生まれ

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今日(米国時間11/2)のMAXカンファレンスでAdobeは、クラウド生まれのLightroomふうフォトエディターProject Nimbusをプレビューした。それは、Adobeの従来からの旗艦製品的写真管理/編集アプリケーションから大量の複雑性を取り除いた、シンプルでスマートな(お利口な)ツールだ。まだ一般公開の予定はないが、来年にはベータが登場することだろう。

最近のAdobeは、モバイルアプリに力を入れている。多くの点でProject Nimbusは、Adobeがモバイルから学んだものの多くをデスクトップに還元したものだ、と言えよう。

同社が今日のデモで強調したのは、Nimbusが同社のそのほかのツールとシームレスに協働できることだ。画像やライブラリの形式はクラウド上のCreative Cloudスイートの仲間たちと共有できる形式であり、画像の編集は非破壊的かつ、複数のアプリケーションに反映される。Nimbusの基本設計方針のひとつが、ユーザーがデスクトップとモバイルをシームレスに行き来できること、だった。

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このツールは、Adobeの最新の機械学習サービスも利用している。たとえば、ユーザーは自分のライブラリ中の画像を、自然言語で見つけることができる。GoogleもGoogle Photosでそれをやっているが、しかしLightroomでは、それらを再び見つけるためには写真にタグを付けておく必要があった。またNimbusの写真修正ツールは、クラウド上のCreative SDKや人工知能サービスAdobe Senseiを使っている。

Adobeは、同社の今後の成長路線が、ユーザーがいろんなデバイスやアプリケーションにまたがって仕事ができるようにすることにある、と信じている。モバイルアプリではすでにそれができているが、そこで学んだクロスプラットホームの重要性を、デスクトップにも持ち帰りたいのだ。

Project Nimbusは、まだ、その位置づけがぎごちない。なぜなら、だいたいの写真編集機能はLightroomで間に合うからだ。Nimbusは(最終的に名前がどうなっても)、Lightroomの消費者バージョン、という位置づけかもしれない。しかしある部分では、Lightroom の次世代バージョンとして、長期的には古いツールに置き換わる製品、という感もある。

おっと、ややこしい話だが、Adobeにとってこれは、二度目のProject Nimbusなのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Joyが250万ドルを調達、離れた家族とも写真が共有できるフォトフレームを販売開始予定

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ポジティブな気持ちで溢れたハードウェアスタートアップのJoyは、同社にとって初の製品となるJoy Albumを本日発表した。Joy Albumは、同社が一から開発したインタラクティブなデジタルフォトフレームだ。さらにJoyは、シードラウンドでObvious VenturesやThe Chernin Group、BoxGroupMaywic Select Investmentsなどから250万ドルを調達した。

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タブレットのような形をしたJoy Albumは、一見するとTargetやBest Buyなどの家電量販店で、私たちの親世代を対象に販売されている初期のデジタルフォトフレームのように感じる。しかし、この製品のターゲットは親ではなく、むしろJoyは親が私たちのような世代の人のために購入することを想定している。

CEOを務めるAlan Chanは、妻との彼自身の経験からJoyのアイディアが生まれたと説明する。ふたりは普段、さまざまなデバイスで家族写真を撮っていたが、それぞれが撮った写真を見るために互いをせかさなければならなかった。

13.3インチのディスプレイを備えたJoy Albumには、ワイヤレス充電器が同梱されており、比較的短い5時間という電池の持ちを補っている。Appleの商品からヒント得たJoy Albumには、外部接続用の端子は準備されていない。また、内蔵されたスピーカーを使ってビデオを再生できるほか、リアルタイムのストーリーテリング機能も備えている。この機能を使えば、離れた場所にいる人同士でも、Joy Album上で一緒に写真を見ながら語り合うことができるのだ。さらにJoyは、写真をアップロードするためのウェブ・モバイルアプリも準備している。ユーザーは10GBの無料ストレージを使って、Joy Albumに直接写真をアップロードできるほか、特別アカウントへ写真をメール送付すれば、出先からでもすぐに自動で写真を共有できる。

Joy Albumの欠点として、アーリーアダプターはこの素晴らしいデバイスを299ドルで購入できる一方、最終的な小売価格は499ドルまで上がる予定だ。iPadよりは安いものの、ひとつの機能しか備えていないデバイスとしては多少高く感じる。

スマートフォーンの機能の一部を取り出してユニークな製品つくり出した企業は、Joy以外にも存在する。ニール・ヤングの開発したPonoPlayerは、スタンドアローンの音楽プレイヤーとして、音楽の楽しみ方を変えようとしたが失敗に終わった。ランニングの際に大きなスマートフォンを携帯したくないというアスリートのために開発され、GPSと音楽再生機能を備えたランニング補助機器のPebble Coreについては、これから市場によって判断が下される。どちらのデバイスも、スマートフォンほど日常的に携帯されることはないが、そこだけを判断基準にする必要もない。

joy-ios-appAuraという別の会社も、デジタルフォトフレームのAura Frameを販売している。Aura Frameでは、一定の条件をもとに写真が自動でセレクトされ、高品質の写真だけが表示されるようになっている。399ドルの同製品には、無制限のストレージもついてくる。Chanは、Aura Frameと似たような機能をJoy Albumにそのうち取り入れる可能性を否定していないが、しばらくの間はユーザーの要望や複数の人が直接一緒に写真を楽しむために必要なポイントに沿ってデバイスを改良していくことに注力するつもりだ。

本質的にパーソナルなデバイスとしてのスマートフォンにはさまざまな利点がある。Joyはこの前提を良く理解しており、ある人が友人にスマートフォン上に保存された何かを見せる際に、わざわざプライベートメールや文書、写真、IoTデバイスへのアクセス権などが詰まったデバイスを手渡さないで済めば便利なのではないかと考えたのだ。そしてJoy Albumは、常に家の中にあるパブリックなデバイスのため、今まで起こり得なかったような新たな交流の形が誕生する可能性もある。

誰かがあなたの携帯電話を掴み取ってアルバムをスクロールしだしたら、プライバシーを侵害されたと感じるだろう。対照的に、自分で選び抜いた写真をJoy Albumにアップロードしておいて、写真を見た誰かの顔に笑みがこぼれていれば、イラつくよりも嬉しく感じる可能性の方がずっと高い。さらにJoy Albumを使ううちに、写真を携帯電話で送り合ったり、ソーシャルメディア上にアップロードしたりするだけでは得られない、親しいたちと一緒にアルバムを眺めるようなノスタルジックな気持ちを取り戻せるかもしれない。全てが予定通りにいけば、2017年の夏頃にはJoy Albumの出荷が開始される予定で、現在Joyのウェブサイトではプレオーダーを受付けている。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Google Pixelのカメラはスマートフォン中で最高画質―静止画、動画をテストしてみた

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Androidスマートフォンの最新フラグシップモデル、Pixelは Googleの力を最大限に示す製品に仕上がっている。中でも優れているのがカメラだ。ハード、ソフト両面でPixelの撮影能力は非常に高い。だがその能力は写真マニアを満足させるほどのレベルだろうか? 

一言で答えればイェスだ。Googleは非常に高いレベルでの写真とビデオの撮影を可能にした。私がテストしたのはXLだが小型のPixelもカメラのハード、ソフトは同一だ。Pixelでスナップ写真を撮るのは簡単かつ素早くできる。HDR+機能が自動的に起動されるのでほぼあらゆるコンディションで鮮明な写真が得られる。

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ビデオ撮影の手ブレ補正も驚異的だ。ただし最高の結果を得るためには多少の慣れが必要かもしれない(この点ではデジタル一眼やミラーレス用の大掛かりなジンバル・システムも同じことだ。これについては後述)。一般のPixelユーザーはカメラのパフォーマンスに十分以上に満足するだろう。カメラのソフトの設定などで頭を悩ます必要はない。そのまま使えばよい。Pixelの他の要素も優秀だが、これはBrian Heater記者の長文記事に詳しく解説されている。

Pixelのカメラに興味ある読者のために以下で詳しく説明してみる。カメラの性能を説明するには実際の写真やビデオを見るのがベストだ。現実的な条件で撮影した画像を見ていだこう。

静止画撮影

私はストリート写真を撮影するのが大好きだ。スマートフォン・カメラはこの目的には絶好だ。デジタル一眼などと違い、スマートフォンを持っている人間には誰も注目しない。携帯性がよく、常に持って歩ける。ただしスマートフォン・カメラは低光量の条件に弱い。これはデジタル一眼やミラーレスを含め、専用カメラに比べてスマートフォン・カメラのセンサーのサイズが極めて小さいためだ。

しかし下のスライドショーを検討してもらえば、Pixelのカメラは直射日光下でも曇りの日でもストリート写真の撮影にまったく問題ないことが分かるだろう。これらの写真はデフォールト設定で撮影されている(PixelのカメラはデフォールトでHDR+が有効)。色調は「リッチ」、「バランス」に設定されている。この設定で、少なくとも私の目には飽和(サチュレーション)が起きているようには見えなかった。直射日光が当たっている条件でもレンズのグレア、ハレーション、白トビといった深刻な問題は一切起きていない。

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同様にマクロ撮影的なクローズアップでも良好な結果を残した。 上のスライドショーでアサガオの写真を見てもらうとわかるが、ディテールがきれいに出ている。紫色の花びらの中心のシベがしっかり描写されており、フォーカスが来ていることが分かる。

もうひとつPixelのカメラが得意なのは明るい場所での動体撮影だ。こちらも私は設定は調整しておらず、デフォールトのままだ。通行人が自転車で通り過ぎるところや明るい空を背景に飛ぶ鳥の群れの写真は、Pixelをポケットから引っ張り出しざまにスナップしたものだ。手ブレを防ぐためにしっかり構えもしないうちに写したにもかかわらずこれだけに描写されているのは驚きだ。

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こちらは室内のもっと落ち着いた撮影環境だ。頭上の照明は40W相当でやや温かみのある色調だ。私の犬の写真を見ればPixelのカメラの優秀さがわかるだろう。

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静止画をライバルと比較

Pixel、Pixel XLはそれ自身で優れたカメラだが、購入を考えている消費者は他の同クラスのスマートフォンとの比較を見たいだろう。 Pixel XL、Samsung Galaxy S7、Apple iPhone 7 Plusでほぼ同一条件で撮影することに成功したので参考にしていただきたい。

屋外では3モデルのカメラはそれぞれに優れている。どれがベストかは好みの問題で、結論は個人によって違ってくる。iPhone 7 PlusはHDRモードでも標準モードでも光が当たっているエリアの描写では色調がいちばん鮮やかだ(iPhoneが自動的にHDRモードを選択した場合、標準モードと両方の写真を貼ってある)。

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色調、明暗のバランスではGalaxy S7はPixel XLに近い。描写は派手さを抑えておりやや暗めだ。しかしSamsungはPixelよりサチュレーションを起こしやすいようだ。また影の部分が暖色によりがちな設定で、仕上がりが私の好みからすると暖色過ぎる。

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室内、特に非常に低光量な条件だと3モデルの差はもっとはっきりしてくる。犬の写真がその低光量での撮影だが、ホワイト・バランスではGalaxy S7がやや優勢だ。ノイズの有無、ディテールの描写でもGalaxyは良い点数を付けられる。iPhone 7 Plusは色の再現の点では優秀だが、これが最高だと言い切れるほどではない。Pixel XLは光が回った状態での屋外ポートレートでは非常に優秀だったが、屋内の低光量の条件ではさほどでもなかった。

カメラやスマートフォンのサイトでの順位付けは別として、 3モデルの機能はきわめて接近している。どれも重大な欠点はなく、、どれを最良とするかは使用条件とユーザーの好みによることになるだろう。

ビデオ

ビデオはPixelがライバルを大きくリードする分野だ。いちばん大きなセールスポイントはソフトウェアによる手ブレ補正だ。Pixel XLの動画の安定性、スムーズさはAndroidで群を抜いている。周辺画像の劣化や歪みなども見当たらない。私は最近DJI Osmo Mobileというスマートフォン用のジンバル安定化システムをテストしたが、手持ち撮影のPixelはさして遅れをとっていなかった。下のサンブルは私が犬を散歩させているところを手持ちでビデオ撮影したものだ。

もちろんソフトウェアによる安定化にはそれなりのデメリットもある。Googleのカメラ用人工知能はユーザーが狙っている動画の中心を見つけ出し、その点を安定化の基準点とするようだ。しかしユーザーがカメラを大きく振った場合、動画のセンターが突然変化するので、パンニングがぎくしゃくすることがある。ユーザーが画面の中心を意識せず、カメラをランダムにあちこちに向けた場合、この問題が強調される傾向がある。

そういう限界はあるものの、Pixelの動画手ブレ補正で誰でも簡単に安定したビデオが撮影できる。また手ブレ補正の特性に慣れれば比較的簡単に問題を回避できるだろう。パンニングなどでスムーズにカメラの向きを変えるのが難しいというのは、実はジンバル式のカメラ安定化システムでもまったく同様だ。慣れが必要だが、その努力は十分に引き合うと思う。ポートレートでも手ブレ補正は大きな効果がある。

なおiPhone 7 Plusのカメラに組み込まれた光学手ブレ補正システムもスムーズな動画撮影に有効だった。Galaxy S7は3モデルの中では少々安定性に欠ける動画となった。下のサンプルビデオで確認できるだろう。

写真がまずく撮れたのをスマートフォンのせいにできなくなった

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セルフィーもうまく撮れる。

今日の競争の激しいスマートフォン市場では内蔵カメラが優秀でなければ製品として死んだも同然だ。Google Pixelにはそういった不安を抱かせる要素はない。Googleの「最良のスマートフォン・カメラをお届けする」という約束は果たされたと考えていい。

表側カメラもちゃんと役立つ。セルフィーを撮ろうとして失望するということはない。 Googleのカメラ起動方法はよく考えられており、実用的だ。電源ボタンをダブルタップすると、何をしていても即座にカメラ・アプリ起動する。本体をシェイクすることでカメラを操作できるのも便利だ。XLのような大型のスマートフォンの場合、スクリーン上のアプリ起動アイコンに指が届かない場合があるのでこうした片手で操作できる機能は便利だ。

過去にNexusのカメラに失望したことがあるAndroidユーザーにとってPixelはグッドニュースだ。ただしPixelを使い始めると「写真がまずく撮れたのはスマートフォンのカメラだったからだ」という言い訳ができなくなるという大きな問題を覚悟しなければならないだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+)</P

写真ライセンス企業LobsterがVerizon Cloudと提携

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2014年のStartup Battlefieldで生まれたLobsterは、Verizon Cloudと提携し、そのAI利用のメディアライセンシングプラットフォームに新しい息吹を吹き込んだ。

広告主、出版、代理店がソーシャルメディアからの画像ライセンスを得る手段に、Verizon Cloudが加わった。販売されたそれぞれの画像の75パーセントの利益が、スキルとしてはプロの写真家から普通のインスタグラムユーザーを含む、提供者たちに支払われる。

普通のユーザー(あなただ!)にとって、これが意味しているのは、もしLobsterにサインアップして、Verizon Cloudからサービスに画像をアップロードした場合、それらの画像にライセンスを与えて売り、利益を得ることができるということだ。LobsterのAIエンジンが、こうした画像を解析し、ニューラルネットワークを構築し、詳細な検索を可能にする。こうしてあなたの仕事が発見可能になる。

イメージライセンス料金が手頃な価格に抑えられていることに注意したい、このためLobsterは主要な収入源としては適していない、その代わりにソーシャルメディア上に発表したものの著作権の一貫性を保護しながら、収益を挙げることのできるまあまあの手段になるということだ。

名前のありません実際には、ブランドや広告主は普通のソーシャルメディアユーザーに対して、電子メールもしくはソーシャルメディのコメントを介して、そのコンテンツを広告やその他のクリエイティブに対してライセンスして欲しいと連絡する。その時点で、ユーザーはサービスのダッシュボードにログインし、そこから画像のライセンスを管理し、オファーを受け、実際の売買を行うことになる。

これまでのところ同社は、巨大なメディアストレージを管理する多くの著名な企業と連携を果たしている:Google Photos、Flickr、YouTube、Facebook、Instagram、VK、そして最近ではDropboxとも

およそ5500万人のユーザーが生み出したVerizon Cloud上の300億を超える画像へのアクセスによって、LobsterのAIと自動タグ機能は改善されるだろう。また別のソーシャルメディアソースをそのカタログに加える日まで。

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(翻訳:Sako)

Googleフォトに新機能―ビデオのGIF化、写真の傾き修正、アルバム自動作成など

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Googleフォトはすでにトップクラスのクラウド写真サービスだ。検索能力が非常に強力だし、自動的に写真を選んでアルバムやアニメを作ってくれるアシスタント機能も便利だ。昨日(米国時間10/12)、Googleの公式ブログはフォトに多くの新機能を追加したことを発表した。ユーザーが過去の記憶を呼び起こすのを手助けするなど使い勝手の改善と同時に、新ツールもリリースされた。これよってビデオから共有可能なGIFファイルを生成したり、ワンクリックで写真の向きを正しくしたりできるようになる。

これまでもフォトにはほぼ同時に撮影された写真をまとめてループするGIFアニメを作る機能があった。iOS版のフォトはiOSデバイスで撮影されたLive PhotosをGIF化することができた。今回GoogleはGIF化機能のターゲットを動画に拡張した。

Googleの説明によれば、フォトは機械学習テクノロジーを利用してビデオ中からGIF化に適したシーンを選び出す。プールに飛び込むというような大きな動作の場合もあれば、人物が微笑するなどの小さな動きの場合もあるという。次に選択したシーンをGIF化し、友達や家族と簡単に共有できるようにする。GIFファイルはFacebookのようなソーシャルネットワークにアップロードすることもできるし、チャットに添付して送ることもできる。

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また今回、写真で過去を振り返る機能も強化された。写真サービスといえば新しいものほど重視される傾向があるデジタル時代にあってこれは珍しい方向かもしれない。

過去を振り返る写真はカード形式で「この日の思い出」として整理されるが、新しいカードは顔認識機能を利用して、頻繁に写真に登場する人物を認識し、その人が過去に写っている写真をまとめて表示してくれる。このアルバムを見ることで友達との付き合いの歴史を自分が撮った写真で再確認できる。

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次の機能は最近撮った写真からハイライトを選び出してくれるというものだ。Googleの説明によれば最近新しく子供が生まれた家族などに最適な機能だという。アシスタントは最近撮影された赤ちゃん写真からいちばんよく撮れたものをまとめてアルバムにしてくれるのでおじいちゃん、おばあちゃんにリンクを送って喜ばせることができる。友達に見せて迷惑がらせるのにもよいだろう。

Googleフォトは新しいアルバムを機械学習を活用して自動的に作成してくれるようになった。スマートフォンが普及し、日々大量の写真がスナップされている。こうした大量の写真をユーザーが人力で整理するのはすでに限界に近づいていた。Googleフォトのアルバム自動作成機能は非常に実用性が高いツールといえるだろう。

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最後の重要なアップデートは、向きがおかしい写真を撮ってしまうというよくある失敗をカバーしてくれる。Googleフォトのアシスタントはどの写真が修正が必要かを選び出し、カード形式で表示してくれる。タップするだけで写真を正しい向きに回転させることができる。

新機能は GoogleフォトのAndroidiOSウェブすべてのバージョンで公開済み。

〔日本版〕訳者自身はまだ確認していないが、Facebookなどには次のような投稿がある。つまりフォトのアシスタントは撮影角度を回転補正するだけでなく、裏焼き写真も選び出し、正しい向きに反転させてくれるという。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

互いに愛しあうLeicaとHuaweiがドイツに共同研究所を開設、具体的なプロジェクトはまだ不明

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iPhone 7がデュアルレンズをクールなものにする以前に、…いや、違う、最初にクールにしたのがHuaweiとLeicaだ(そしてその他大勢がそれをダサいものにした)。彼らのコラボレーションの果実P9がけっこうよく売れたので、両社はもっと真剣な関係を求めた。一緒に新居に引っ越すことを。それはつまり、ドイツに作る共同研究所だ。

両社がWetzlar(ウェッツラー, ヴェツラー)に作るMax Berek Innovation Labは、主に画像技術に関する研究を行うが、ほかにVRやARの技術にも取り組む。Huaweiは4月にシンプルなヘッドセットを発表してVRの世界に一歩踏み込んだが、本格的なVR事業の展開のためにはLeicaのレンズ技術が大いに貢献するだろう。

LeicaとHuaweiのあいだには、もうすぐ子どもが生まれるだろう。それはカラー/モノクロ兼用システムかもしれないし、多焦点距離カメラかもしれない。誰も予想しなかったものかもしれない。それらが、この新しい研究所から生まれるのだ。

BerekはLeicaの初期の技術者の一人で、最初のLeicaレンズは彼が作った。彼は、1949年に亡くなった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

HPの写真プリンターSprocketを使うと、スマホがインスタントカメラになったみたいだ

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思いっきりノスタルジーに浸りたい人は、FujifilmのInstaxやLeicaのSofortのような“新世代ポラロイド”に行くとよい。あるいは、面倒な操作が苦手(にがて)なら、すべてをスマートフォンにやらせる方法もある。

HPの新製品Sprocket(上図)は、小さくて130ドル、期待されていたFujifilm Instax Share SP-2よりも70ドル安くて、同社のインスタントカメラInstax Mini 70と同じぐらいだ。この片手で持てるプリンターは、スマートフォンよりやや短くて4.53 x 2.95 x 0.87インチ、重さは0.38ポンドだ。

Sprocket(Sproutと間違えないように)はiOSやAndroidのデバイスにBluetoothやNFCで接続する。そして同社のアプリが、2 x 3の写真やステッカーをデバイス本体やソーシャルメディア上から取り込んでプリントする。

インクはZINK(Zero Ink)を使うから、カートリッジはいらない。紙(感熱紙)に塗ってあるインクの結晶が、熱で発色するのだ。〔ポラロイド社のPoGoと同じ〕。写真用の印刷用紙は〔20枚入り〕1パック10ドルで、プリンターも紙もHPのサイトで買える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

iPhoneのデュアルレンズは傑作だけど、デジタルズームを使ってはならない理由

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Appleはさらなる機能を備えたより高品質なカメラをローンチして、引き続き世界中のフォトグラファーたちをとりこにしている。しかしAppleのマーケティングVPであるフィル・シラーが壇上に立って「デジタルズームは良いものだ」と言ったとき、真のフォトグラファーたちは誰も耳を貸さなかった。あなたも耳を貸すべきじゃない。その理由をここで述べたい。

レンズが2つ。素晴らしさも2倍。28mm相当レンズと56mm相当レンズ。よしきた。

レンズが2つ。素晴らしさも2倍。28mm相当レンズと56mm相当レンズ。いいぞApple。

iPhone発表会を見ていた筆者がイスの上でのたうちまわり、コンピューターに向かってののしってしまったのは、フィル・シラーがデジタルズームは何か良いもののように主張していたからだ。デジタルズームは本当にマズい。これまでも良かったことがないし、これからも決して*良くはならない。

デジタルズームの問題点

何が問題かというと、写真というのはカメラが集めることのできる光の量によって制限されるからだ。デジタルズームを使った場合、画像センサーはフルに使われない。代わりに使用する画素数はもっと少なくなる。大抵はそれでも同じだけの画素数は得られるが、そうするにはより少ない画素数を補間し、画像全体を埋め合わせねばならない。これがあまりよろしくないということは、プロの写真家でなくとも分かるだろう。

写真を撮るのに12メガピクセルすべてを使う必要がないとしても、撮った作品をFacebookやInstagram、Snapchatにアップロードする場合のことを考えてみよう。実はデジタルズームには他にも問題があるのだ。手ぶれ補正はフルフレームの画像用に最適化されている。だからデジタルズームすると手ぶれ補正の利点がすみずみまで活かせなくなる。つまり、ズームを使うなら手は石のようにして絶対に動かしてはいけない。

何よりも最悪なのは — カメラにも欠点があり、それを避ける手だてはないということだ。ピクセル単位でのあら探しを始めたなら、そうした欠点は見るにたえないくらいあからさまになるだろう。

「けれども筆者のHajeさん」と、がっかり感とフラストレーションを抱えたあなたは泣きそうになりながら言うかもしれない。「だったらフレーム内の被写体を大きく写すにはどうしたらいいんですか?」

答えは簡単だ。自分の足を使ってズームすればいい。被写体をもっと大写しにしたければ、歩いて近寄ればいい。そうすればあなたの作品はうんと良くなる。

誤解しないでもらいたい、筆者もデュアルカメラにはものすごく興奮している。焦点距離のより長いレンズを追加したのは素晴らしい進歩だ。つまり被写体にもっと迫って切り取ることが可能になる。スマートフォンで写真を撮る人にとって、これは大きな違いになると確信している。

素晴らしいカメラだが、光学ズーム比に留まれ

Schiller, I love you, man, but this is just being silly.

シラー、あなたのことは嫌いじゃないけど、冗談はやめてくれ。

 

今回、1つの光学ズーム機能ではなく、2つの全く異なるカメラ構造を盛り込んだのはスマートな選択だった。しかしこれだけ小型なカメラの内部において、可動性をもつ部品はとてつもなく精密な制作公差を必要とする。こうした可動性部品は衝撃にも敏感で、メカニクスは最後には摩耗するだろう。だからこそデュアルレンズは賢い選択なのだ。実際、AppleのiPhone 7とiPhone 7 Plusは、モバイル端末付属のカメラとしては最も優れたものの1つであることに疑いの余地はない。

だが、カメラを最大限に有効活用したいなら、壇上でペラペラとマーケティング文句をしゃべってる連中の言葉を聞いてはならない。デジタルズームのことは疫病並みに避けてかかり、カメラ本来のもつズーム機能に固執すべきだ。AppleのiPhone 7 Plusの場合なら、1倍または2倍ズームで撮影しよう。どちらかの間でも、それ以上でもいけない。どうしても「ズーム」する必要があれば、あとから画像を切り取ればほぼ同じ効果が得られる。

*この点については、1つだけものすごく細かくてギークな注意がある。極端な2つのものの中間地点をデジタルズームを使ってズームする場合、理論的には高性能な光照射野計算のおかげで、それぞれのパーツの性能を単純に足し合わせたよりも良いズーム比が得られる。その場合には、カメラは広角カメラを切り取ったバージョンを使い、もう一方のカメラからのデータでそれを増強し、合成画像を作成できる。これは理論的には有効な手段となるはずだ。LightのL16が採用しているのも結局この手法だ。しかし現時点ではこれがAppleのiPhone 7 Plusにも当てはまるという確証はない。

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(翻訳:Ayako Teranishi / website

商品写真のクラウドソーシングサービスBYLINED

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2015年の映画「ビジネス・ウォーズ(原題:Unifinished Business)」のキャンペーン用に作られた、主演Vince Vaughnのコラージュ写真を覚えている人がいるかもしれない。これらの写真は、味気ないビジネス系のストック写真にうつっている人の頭を、Vaughnのものと上手くすげ替えて作られていた。このキャンペーンがウケたのには理由がある。それは、私たち全員が巷にあふれるストック写真の安っぽさを認識しているということだ。

誤解しないでほしいのは、ストック写真の中にも良質なものが含まれているが、そのような写真をみつけるのには労力を要する。

BYLINEDというコロンバスで誕生したスタートアップは、企業と消費者がWin-Winな関係を築きやすくなるような環境を準備し、より良い写真、もしくは少なくともオリジナルな写真を生み出そうとしているのだ。

彼らの無料アプリと写真エコシステムでは、買い手(ブランドや広告会社、出版社などがその代表格)が、ある形式の写真のリクエストを、いわばアサインメントもしくは業務委託のような形で掲載することができる。さらに買い手は、自分が「ブランドプロミスや、製品が使用されている様子を含む、製品中心の写真」に対して支払いたいと思う金額を選択することになる。

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一旦アサインメントがプラットフォーム上に掲載されると、(BYLINER’sと呼ばれる)ユーザーは、BYLINEDのモバイルアプリを通じてその通知を受け取る。その後、ユーザーは自分の写真をアプリ経由で提出し、その写真が買い手に選ばれると報酬を受け取ることができる。なお、買い手には購入した写真を無償で二次使用できる権利も与えられる。

BYLINEDは現在、各写真のリクエストに設定された金額に応じて企業から受け取る25%のサービス料を収入源としており、2017年中にはサービスのサブスクリプション化を検討している。

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BYLINEDのほかにも、現在twenty20Foap(こちらはBYLINEDと酷似している)さらにはChuteといった類似のクラウドソース写真アプリが存在する。しかしBYLINEDは、商品写真へのフォーカスや、全ての写真にメタデータを付加することで、他社との差別化を図っている。さらに、彼らのモデルはアサイメントベースの写真販売・購入に的が絞られている。Foapのように決まったマーケットプレースは存在せず、BYLINEDファウンダーのDavid Hunegnawによれば、こうすることで「BYLINEDの存在理由である、顧客エンゲージメントにプラットフォームの照準を合わせている」。

競合サービスとの類似点はあるものの、私はこの市場にはまだ競争が激化する余地があると考えている。さらに、スマートフォンに搭載されたカメラの性能が段々と向上していく中、消費者が良いカメラマンのふりをするのも段々簡単になっている。これはアマチュア・カメラマンにとっては朗報だ。

そして、このサービスで損をするのは誰かと考えると、プロのカメラマンはどうだろうか。彼らの中には、BYLINEDのようなサービスで仕事が減ってしまう人が出てこないだろうか?その可能性はゼロではないが、デジタル時代において、こういった動きはどんな芸術分野でも起きていることだ。新しいシステムに対抗する代わりに、プロのカメラマンは新たな収入源を発見し、自分たちの技術を活かしてBYLINEDのようなサービスに入り込んで、その市場を支配してしまうという可能性もある。というのも、プロが撮影時に利用する写真の構図やライティングといった技術には鍛錬を要するのだ。

私の友人でプロカメラマンのJason Poteatに、このようなサービスについてどう思うか尋ねてみたところ、彼の回答は落ち着いたものだった。

「カメラマンとしては、こういったサービスが大きな脅威になるとはいまいち思えないな。スマートフォンのカメラはちゃんと使えば良い写真がとれるけど、キャンペーン全体で使う写真や、統一感が求められる場面、あとは印刷用やビルボード向けの大判写真に対応できるほどの柔軟性は持ち合わせてないしね」

さらに彼はこう続けた。

「一方で、パッと隠し撮りされたパーソナルな写真には、どこか芸術的で”繋がり”が感じられるものがあるのも事実だね。結局何を求めているかによるんじゃないかな。全体的に言えば、コメントというより、質問のほうがたくさん思い浮かんでくるな……例えば、デジタル一眼レフでとった写真はアップロードできるの?販売された写真は脇役として使われるの?それともキャンペーン用で使われるの?BYLINEDのようなサービスについて考えると、こんな質問が頭の中に浮かんでくるよ」

さらに、スマートフォンで撮った写真が、いつかは陳腐なストック写真のような烙印を押されることになるのか、ということについても考えなければならない。”スマートフォンっぽい写真”というのが見分けられるようになり、陳腐化してしまうようなことがあるのだろうか?その答えは分からないが、もしもそんなことが起きれば、BYLINEDのような企業は大きな問題に直面することになるだろう。

BYLINEDは、LOUD Capitalや複数のエンジェル投資家を通じて25万ドルを調達したばかりで、同社ファウンダーのDavid Hunegnawは、LOUD Capitalのパートナー兼EIRでもある。また、BYLINEDと同じく、コロンバスを拠点とするプロトタイピングの大手Big Kitty Labsも同社にエクイティパートナーとして参加しており、BYLINEDアプリの開発を担当していたことを記しておきたい。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Instagramがやっと画像、ビデオのズームをサポート―当初はiOS、近くAndroidも

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多くのモバイル・ユーザーが味わった苛立たしさだと思う―つまりInstagramの画像をズームしようとしてその機能がないことを思い出すという不愉快な経験だ。しかしこれもようやくのことで変わろうとしている。今日(米国時間8/31)、Instagramはピンチで拡大する機能をサポートした新しいiOSアプリを公開した。

新しいズーム機能は画像とビデオの両方をサポートし、メインのフィードだけでなくユーザー・プロフィールとフォトを検索〔Explore〕タブでも利用できる。やっとInstagramの悪夢を終わりを告げることになる。ただし当面はiOSのユーザーだけで、Androidはまだ悪夢に悩まされ続ける。しかしInstagramは「ズーム機能は数週間以内にAndroidにも登場する」と言っているからそう長く待つ必要はなさそうだ。

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今日からフィード、プロフィール、検索タブで写真とビデオをピンチでズームできるようになる。 可愛らしい子犬の笑顔を拡大してもいいし、友達の新しいTシャツの細かいところを見ることもできる。この6ヶ月、Instagramは長いビデオ用のアイコン、日常のなんでもない瞬間を友達と共有できるInstagram Storiesなどすてきな新機能を追加してきた。われわれはInstagramのコアとなる部分の改良に全力を挙げている。ズーム機能は今日からまずiOSで有効になった。この機能は数週間以内にAndroidにも登場する。

この1年くらいの間に Instagramは非常に多機能になった。こうした改良はサービスを大きく改善したが、同時に複雑化している。そのバランスに注目したい。

〔日本版〕記事中にエンベッドされたInstagram画面はクリックするとビデオが再生されるが、同時に音楽も流れるので音量注意。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

一挙に5000万ダウンロードに達した大人気のアートフィルターアプリPrismaにオフラインモードが登場

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アートフィルターアプリで一大センセーションを巻き起こしたPrismaは、この夏の2か月でそのiOSAndroidアプリのダウンロードが、無から驚異の5500万あまりへと急拡大した。そしてこのたびPrismaに、オフラインモードが誕生し、サーバーに接続しなくてもほんの数秒で、あなたのスナップ写真をムンクの絵みたいに変えてしまえることになった。

本誌TechCrunchがPrismaのローンチを記事にした6月に、CEOで協同ファウンダーのAlexey Moiseenkovは、ニューラルネットワークを使ってスマートフォンの写真を美術的フィルタを通した画像に変えている、と説明した。その多種類のフィルタを備えたニューラルネットワークは、サーバーの上で動いている。

しかし今回は、一定数のフィルターを選ぶことによって、そのたいへんな処理をユーザーのスマートフォンでできることになった。数百万のユーザーへとスケールするための方法としては、これもありだろう。

Moiseenkovによると、今デバイス上にあるのは16のフィルタだ。もちろんそれは、ユーザーのiPhoneの上でニューラルネットワークが動かしているのだ。

あなたの予想通り、数百万のユーザーで混みあうクラウド上よりも、オフラインの方が速い可能性がある。もちろんスピードは、スマートフォンのハードウェアの性能にもよる(私のはiPhone 6sだ)。

Moiseenkovによれば、まあまあなのはiPhone 5s以上、それより遅い機種ならサーバーにアクセスした方が速い。ここらが、このオフラインモードの限界だ。

彼が美術的な処理のアルゴリズムをモバイル上で提供したいと考えたとき、そのアルゴリズムはネット上では非常に遅かった。そして処理を最適化した結果、インターネットに接続したスマートフォンの上で、Instagram世代の連中に、インスタントに満足感を与えられるまでになった。

スマートフォン向けの最適化は今でも続けられていて、近いうちに、iPhone 5s以上の機種ならすべての処理をデバイス上でできるようになる、と彼は語る。

オフライン機能がAndroid機に来るのは、たぶん2週間後、だそうだ。

そのほかにPrismaのチームは、ビデオのフィルタリングに取り組んでいる。Moiseenkovによると、それは今月内の立ち上げもありえ、という。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))