Wi-fiを使ってネットワークと繋がるドアベルを提供しようとするi-Bellがクラウドファンディング・キャンペーンを展開している。家の中のみならず、どこにいてもスマートフォンから訪問者とコミュニケートできるようになるというものだ。
これまでにも似たようなデバイスはあった。たとえば昨年登場してきたDoorBotやSkyBellを覚えている人も多いだろう(あるいは古いスマートフォンをビデオ機能付きドアベルに転用しようとするものもあった)。しかしイギリス発のi-Bellは、同様の機能を提供する各種デバイスと比べ、性能面で上回っているのだとのこと。
具体的にはどのような点が異なるのだろうか。i-Bellの共同ファウンダーであるGraham Kershbergによれば、i-BellはLinux Arm 11/Debianプラットフォームに構築されており、接続の安定性が増していることも大きな魅力であるはずだとのこと。ちなみにDoorBotにはビデオのやり取りに不安定な面があるのだそうだ。
さらにSkybellと比較すると、i-Bellではより多くの機能をサポートしているそうだ。既存のドアベルを外してドアベル用電源に接続する必要はなく、普通のコンセントないし充電式リチウムバッテリーで用いることができる。
またi-Bellはモーションセンサーや、リモートでのビデオ撮影開始機能をサポートしている。データをクラウドストレージに保存することができるようになってもいる。家に訪問してきた人のデータをすべて保存しておくこともできるわけで、自宅についてはビッグブラザー的な情報権力を手にすることができるわけだ。
さらにこのシステムには、応答できないときのためにボイスメールを残すための仕組みも備えられている。
訪問者を映し出すカメラはHD対応のもので、また広範囲ナイトビジョンの機能も持っている。すなわち暗くなってからの訪問者を映すこともできるようになっている。
現在は3万ポンドの資金調達を目指してKickstarterキャンペーンを展開中だ。キャンペーンの方は20日間を残して既に2万4000ポンド以上を調達しており、なかなか好調に展開しているようだ。出荷時期は11月を予定しているのだとのこと。
価格についても触れておこう。キャンペーン的な先着割引はすでにすべて売り切れの状態だ。現在用意されている価格は145ポンド/250ドルとなっている。DoorBotの199ドルに比べると高くも感じる。さらに言えばSkyBellもまた199ドルにて提供されている。
さらに言えば、ドアベルの価格としてみれば200ドル程度というのはかなり高価ではある。この程度の価格となるのであれば、スマートロックシステムと統合してしまえば、消費者のウケがよくなるかもしれない。両者の機能をあわせれば、遠隔地からやってきた人を認識するだけではなく、さらにうちの中に入って待っていてもらうということもできるようになる。
現在でもDoorBotはLockitronというスマートロックシステムとあわせて利用することもできる。しかし別々に購入して、それをあわせて利用するということが必要になる。確かに便利にはなるだろうが、非常に高価なものとなってしまうのだ。双方を最初からあわせてしまうことで、価格的にも利用者に訴えかけることができるようになるだろう。
[原文へ]
(翻訳:Maeda, H)