小売価格1300万ドルの紅茶を淹れるロボットTeforiaが$5.1Mのシード資金を獲得…紅茶道は奥が深い?

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どんな茶葉からも完璧な紅茶*を淹れる、と称するTeforiaが、510万ドルの資金を獲得して、その市場をさらに拡大しようとしている。〔*: もっと広く、あらゆる“お茶”かもしれない。〕

同社は、この比較的お高い製品の最初の予約販売に成功し、一台649ドルのクラウドファンディングキャンペーンで30万ドルを集めた。似たような製品にワンタッチティーメーカーBrevilleがあるが、こちらは慎ましく、Amazonで242ドルだ。

ファウンダのAllen Hanによると、Teforiaは他とまったく違う。“Teforiaはきわめて科学的であると同時にきわめて芸術的だ”、と彼は主張する。自分の企業を創業する前にXBOX 360やKindle Fireのデザインも手がけたことのあるHanは、Teforiaでは紅茶の浸出過程を眺(なが)めるのが楽しい、とも言う。“しかも紅茶の種類等によって自動的に淹れ方を変えるSIPシステムにより、紅茶のさまざまな成分を抽出できる”。

SIPはSelective Infusion Profile System(浸出方式の性格を選択できるシステム)の頭字語で、HanがTeforiaのために開発した独自の技術だ。彼によると、この特殊なシステムにより、マシンはさまざまな茶葉に対して正しい淹れ方を直観的に推量し、個々の品種の最良のものを取り出す。

Hanによると、Teforiaは最初の500台が、メディアキャンペーンの成功と、シリコンバレーのテク企業の役員に売るというマーケティングが功を奏して、すぐに売れた。現在同社は、このデバイスの第二回目のバッチを計画している。その計画によると、最初の250台を699ドルで売り、それ以降は通常小売価格の1299ドルで売る。発売は2016年の春だ。

この二度目のバッチでは、予約販売の売上が製造の資金に回ることはない。調達した資金がすでにある。製造だけでなく、研究開発と成長戦略にも資金を回せる。

今回の510万ドルのシードラウンドはUpfront Venturesがリードし、Lemnos Labs、PreAngel、InnoSpringなどが参加した。

それは良い賭けだろうか? 平均的な紅茶好きが700〜1300ドルの道具を買うとは思えない。でもStatistaによると、お茶を飲ませるビジネスは今370億ドルの産業であり、2021年には440億ドルに成長すると予想されている。伝統的にコーヒーが支配している合衆国ですら、最近は健康志向から、紅茶の愛好家が増えている。お茶の出し方淹れ方に非常にこだわりたい人なら、良い道具に1000ドルぐらいは平気だろう。

Upfront VenturesのパートナーYves Sisteronは、自分自身が自称“熱心な紅茶党員”なので、今回の投資を決めた、という。“Teforiaにできることと、グローバルな紅茶市場の巨大さを考え合わせると、この会社を早急に支援することは当然だ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

この球状の四足ロボットが地球を支配するとしたら、ぼくなら大歓迎だ

 

ロボットが地球を支配したとき、では、その体腔の中には一体何があったんだろう?と、あなたは悔しげに思うかもしれない。その答のヒントになるのが、日本のChiba Institute of Technology(千葉工業大学)のTakeshi AokiとSatoshi ItoとYosuke Seiが作ったQRoSSだ。このロボットは球形の転がるケージと、その中に隠された4本の足から成る。ボールを部屋に投げ込むと、ころころ転がっていくが、自分の意思で動く必要があるときには4つの足を出して立ったり歩いたりする。

ひっくり返ると足で態勢を直すし、転がって障害を避(よ)けることもできる。一言で言うなら、銃と力の場のないDroidekaの、単純化バージョンだ。

チームはこのロボットを、ドイツで行われたIROS 2015で展示し、論文、“Development of Quadruped Walking Robot with Spherical Shell – Mechanical Design for Rotational Locomotion”(球状外殻を持つ四足歩行ロボットの開発–回転移動のための機構の設計)も公開されている。相当面倒な問題への巧妙なソリューションであり、しかも、とってもクールだ。

〔原文の筆者Biggsは、一年あまり前から、“ロボットが地球と人類を支配する”というジョークテーマで数々のロボット記事を書き続けている。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

保育園で園児を見守るロボット「MEEBO」を製作するユニファが3億円を調達

本日、保育園や幼稚園内で園児の見守りロボット「MEEBO」を開発しているユニファジャフコ日本政策金融公庫より総額3億円を調達したことを発表した。MEEBOは体長28cmで重さは約1kgだ。MEEBOのデザインは、パナソニックのロボット「エボルタ」などのロボットデザインを手がけたロボットクリエイターの高橋智隆氏によるものだ。「子供たちに受け入れやすく、安全性に考慮しています」と広報担当者はロボットのデザインについて話す。例えば、腕などの可動部分は園児が触っても指が挟まりにくく、ロボットが動くモーターも何かを挟んだと検知した際はすぐに止まるようになっているという。

MEEBOの機能は大きく3つのコンセプトを中心に開発している。1つは「園児の命を守る」ことに特化した機能だ。例えば、MEEBOは園児の体温を計る機能や地震速報などを通知する機能がある。今後、それぞれの園児の体温やアレルギー情報を一元的に管理できるようにすることで、保育士の保育状況の把握や保護者への連絡業務を効率化する予定だ。

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2つ目は「園児の様子を記録する」機能だ。これはユニファが展開するインターネットを介した写真販売サービスである「るくみー」と連動している。保育園などでは、園児の様子を撮影した写真を保護者に販売している施設も多いが、これまでの方法では撮影、印刷、掲示、保護者からの集金と手間が多くかかった。るくみーのサービスでは、保育士の作業は写真を撮影してサイトにアップロードするだけだ。あとは保護者が購入したい写真をサイトから選択すると、決済から印刷、配送までるくみーが代わりに行う。MEEBOはカメラを搭載しているので、保育士の代わりに撮影を行うことができる。スマホでMEEBOを操作して集合写真を撮ったり、MEEBOが園児の顔を認識したら自動で撮影するように設定することも可能だ。今後は動画撮影の機能も追加する予定だそうだ。

meebo_illust3つ目の機能は「園児と一緒に遊ぶ」機能だ。現在この業界は人材不足に直面している。それに伴い、新米の保育士を育成するのも保育園の負荷となっている。保育園などでは、保育士が何名もの児童を担当しているが、怪我をしたり、病気になったり、保育士が児童1人にかかりっきりになってしまうこともある。ベテランの保育士が手当をしている間、新米の保育士が大勢の児童に対応する際、MEEBOがサポート役を担うという。MEEBOは園児たちが落ち着くような音楽を再生したり、あるいはダンスをしたり、クイズを出したりすることもできる。

今の段階ではまだ機能は限定されているが、現在、保育事業を行うサクセスホールディングスが運営する保育施設にMEEBOを導入し、保育施設や保護者が求める機能や改良点を検証しているという。MEEBOは8月に予約販売を開始し、月々9800円でMEEBOを貸し出す料金体系を採用している。

ユニファは2013年に創業した会社だが、保育園事業者で大手のJP ホールディングス、サクセスアカデミー、さらには子供向け英会話教室のECCにるくみーのサービスが認められ、既に600以上の施設、そして10万人以上のエンドユーザーにリーチできているという。MEEBOもそのリーチを活かして訴求する予定だ。

今後の課題は、日本全国に4万近くの保育園や幼稚園があるが、独立して運営している保育園や行政が運営しているところにどのようにリーチするかということだ。そのためにも、「MEEBOを導入している保育施設でその有用性を実証し、実績を出すことが重要だと考えています」と広報担当者は話す。

今回調達した3億円で、MEEBOの機能の拡充もさることながら、保育園と保護者をつなげる場となるサイトを充実させていきたいそうだ。「その日の出来事をその日のうちに子どもと保護者が共有し、家族の会話が生まれるサービスを目指しています」と広報担当者は言う。まだ構想段階だが、ゆくゆくは写真販売だけでなく、子育てに役立つ情報や知育ゲームや物販など、総合的な家族メディアを目指すという。

ソフトバンクの感情を認識する「Pepper」を始め、2日前にはシャープのロボット電話「RoBoHoN」が注目を集めた。ますます、このようなロボットが私たちの生活にとって身近な存在になりつつあるようだ。

日本発の米国スタートアップ「ADAWARP」はOculusでテレプレゼンスを実現する

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先月米国サンフランシスコで開催された「TechCrunch Disrupt SF 2015」。イベントの概要は以前にお伝えしたし、そのセッションについてはいくつもの翻訳記事が出ているが、展示ブースの様子についても紹介したい。

今回のDisruptの展示ブースは「Startup Alley」と呼ぶECからエンタメ、不動産にヘルスケア、IoTまで、さまざまな領域のスタートアップが日替わりで出展するブースのほか、日本や台湾、アルゼンチンにブラジルといった国・地域ごとのプロダクトを紹介する「Pavilion Alley」などがあった。例えばJETROが主導した「Japan Pavilion」では、グラッドキューブのサイト解析・A/Bテストツール「Sitest」や、やオフショア開発ネットワークの「セカイラボ」など、約20社の日本発スタートアップの展示を見ることができた。

Disruptにはさまざまなプロダクトが出展していたのだけれども、ひときわ目を引いたのが、イベント会場の一番奥にあったパビリオン「Virtual Reality Pavilion」だ。

このパビリオンに出展するのは、米国のベンチャーキャピタル・Rothenberg Venturesが手がけるVR・AR特化のインキュベーションプログラム「RIVER」の採択企業。そのため、各ブースにはOculus RiftをはじめとしたHMDなんかが並んでいた。Riverは2015年1月からスタートしたプログラムで、日本発のスタートアップもこれまで2社が採択されている。以前TechCrunchでも紹介したFOVEと、今回紹介するADAWARPだ。

ADAWARPが開発するのは、Oculus Riftとゲームコントローラーを使ったロボットによるテレプレゼンス(臨場感のある遠隔地とのコミュニケーション、ざっくり言うと今までよりリアルなビデオ会議システム)装置。専用のソフトを立ち上げたPCと接続されたOculus Riftで見る世界は、ロボットの視野そのもの。首をかしげればロボットも首をかしげるという。さすがにOculusだけでは手足を動かせないため、操作にはゲーム用のコントローラーを使用する。

動画には首や手を自由に動かすクマのぬいぐるみが登場するが、これこそが彼らのプロダクトだ。とはいっても、ADAWARPは別にクマのぬいぐるみを作っているワケではない。Oculusやコントローラーを入力デバイスに使うクラウドサービス、そしてクラウドと連携するロボットのモジュールを開発している。プロダクトはまだ開発中だが、将来的にはOculus以外のハードウェアにも対応していく予定で、すでに複数の国内ハードウェア企業との連携を開始している。

ロボット単体の販売価格は200ドル以下、2016年のクリスマスシーズンにも販売を目指す。テレプレゼンスと聞くとビジネス向けのイメージがあるのだけれど、「遠隔地にいる親子のコミュニケーションをはじめとして、いろいろな利用シーンがあると思う」(ADAWARPの安谷屋樹氏)とのこと。ちなみに安谷屋氏は文部科学省の留学支援制度でシリコンバレーに渡米している最中に起業したのだそうだ。

プロダクトのイメージ

プロダクトのイメージ

DisruptにはADAWARPのように、新しい発想やテクノロジーをもとにしたさまざまなプロダクトが並んでいた。僕たちも日本でそんな新しいプロダクトのお披露目の場を提供したいと考えている。11月17日〜18日に東京・渋谷ヒカリエで開催する「TechCrunch Tokyo 2015」では、スタートアップ・デモ・ブースの出店者を募集中だ。

TechCrunch Tokyo 2015についてはこれまでも何度か紹介したが、昨年実績でのべ1700人以上が参加した日本最大級のスタートアップの祭典だ。スタートアップブースは創業3年未満のスタートアップに限定して提供するブースだ。起業家や投資家のほか、TechCrunch読者や大手企業の新規事業開発担当者など、スタートアップを取り巻くさまざまな関係者に出会うことができるはずだ。ブースは30社限定。興味のあるスタートアップは是非とも出展を検討してもらいたい。

スタートアップ・デモ・ブース申し込みページはこちら
イベント名:TechCrunch Tokyo 2015(ハッシュタグ #tctokyo)
イベント開催日:11月17日(火)、18日(水)
会場:渋谷ヒカリエ(東京都渋谷区渋谷2−21−1)
出展料:5万8320円(税込み。2名分の参加チケットが含まれます)
販売数:30ブース
条件:創業3年以内の企業
主催:AOLオンライン・ジャパン株式会社
問い合わせ先:event@tc-tokyo.jp

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水中を泳げるようになったロボット蜂RoboBee…人類の滅亡も近いか

2024年7月 – 今これを書いているのは未来の人間がわれわれの没落を知るためだ。最初のRoboBeesは無害だった。これらの小さなロボット虫は自由自在に飛び回り、最後の人類を楽しませた。ハーバード大学生物学的工学Wyss研究所の研究員Yufeng ChenとE. Farrell Helbling、Nick Gravish、Kevin Ma、そしてRobert J. Woodは、生物擬態を作るためにこれらの虫を作った。その後彼らは、泳ぐことを覚えた。

RoboBeeは最初、電池を載せられないほど小さく、飛び去らないように地面につながれた。しかしその後、電脳が進化した蜂たちは、働き蜂たちが花粉を積むことから電池を積むことを覚え、たいへんな事態を招いた。

今日ではわれわれは女王蜂様の前で膝まずき、彼女がゆっくりとわれわれの子孫を摂取して、栄養となる化学物質を取り込む様子を見つめる。でも昔々のわれわれはRoboBeesを怖がることなく、彼らの水中スポーツを楽しんだ。しかし楽しめたのは、彼がわれわれの血液中を泳ぐことを覚えるまでだった。怪獣化したハーバードのRoboBeeたちは、空中と水中を移動できた。

今からではもう遅い。でも、今この文を読んでる読者は、泳げるようになったロボットが、人の耳に入ったり、人の大動脈を潜り進むことなどありえない、と思ってはいけない。すでにたくさんの善良な男女と子どもたちが、この空飛ぶ魔物たちの犠牲になり、しかも、どこにも逃げられない。ぼくのところにやってくる羽音が聞こえる。さようなら。

出典: via Gizmodo, 経由:Spectrum

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四足で歩くこともできるクアッドコプターをスイスの大学が開発…協働するロボットチームの研究の一環として

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スイスのチューリッヒ連邦工科大学の自律システム研究所が、究極の組み合わせロボットを作った。四足歩行ができること。大丈夫。クアッドコプター(四翼ヘリ)でもあること。それもOK。両方の機能を同時に使って床(ゆか)の上をはね回らせたい。朝飯前。

この二人組ロボットは、複数のロボットをチームとして協働させ、お互いを仮想的につなぎ合わせる、という例だ。クアッドコプターを小さなかわいいプラットホームから離陸させると、そこらを歩きまわって、要所に来たら飛行して上空から調査をする、といった仕事ができる。しかもこれは、最近見たロボットビデオの中では、いちばんかわいいと思うね。

出典: Spectrum

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新型機Roomba 980は家中をマッピングして‘ぶつかり認識’を減らす

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今あなたが寝ていることが分かるし、起きてることが分かるし、子どもがシリアルをカウチの横にこぼして、それを犬で隠したことも分かる。Roombaの最新モデルRoomba 980は、円形のロボット掃除機に新しい仕掛けを加えている。前のモデルは物にぶつかったり、階段の端に来ると方向を変えたが、新型機の980には低解像度のビデオカメラがあって、ユーザの家の“地図”を作り、何がどこにあるかを覚え、仕事をしながら部屋のレイアウトを確認している。

新型Roombaは“仮想同時位置認識および地図作成(visual simultaneous localization and mapping, vSLAM)”と呼ばれる技術を使って“自分の位置を認識し、すべての面を清掃する”。つまりこのRoombaはまだやってないところを自覚し、2時間ぶっ続けで労働し、充電し、終わるまでまた仕事を続ける。同社のプレスリリースは、“Roomba 980は広いスペースでは平行線を描きながら効率的に清掃し、また必要な場合には一連のセンサを利用して複雑な形状にも適応し、家具の下や散らかした物のまわりをなめらかに走行する”、と書かれている。

Roombaがぼくたちのベッドルームをスパイする、と心配する前に理解しよう。そのカメラはきわめて低解像度で、走行した距離の計算に利用されるだけだ。家の中の個々の物…椅子、テーブル、猫、などなど…を認識する能力は、少なくとも今度のバージョンにはない。しかし電子回路は消費電力も小さいから、この機はvSLAMを使って位置認識を行うが、悪辣非道な盗撮カメラの能力はない(何ごとにも‘初め’はあるものだが)。

Roombaの勤務時間はインターネットとアプリを使ってスケジューリングできる。ぼくはvSLAM技術の初期のデモを見る機会があったが、前のようにあちこちぶつかりながら部屋を掃除する方式に比べると、ずっとおもしろい。vSLAMもぶつかり方式も、元々は地雷原などを走査するための軍用ロボットの技術だ。でもvSLAMによってRoombaのお仕事はずっと効率的になったし、子ども部屋などは昔から地雷原だから、家庭の兵器庫にぜひ一台備えておきたいね。

この新型掃除機は899ドルで今日発売だ。ぼく的には、vSLAM装備のロボット真空掃除機に地球と人類が支配されることを、歓迎したいね。

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Toyotaが“自動運転車”ではなく“完全無事故車”の研究開発に$50Mを投じ、研究主幹にDARPAのGill Pratt博士を招聘

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今日(米国時間9/4)Toyotaが、同社の(ある種の…後述)自律走行車の研究開発のためにGill Pratt博士を社員として招聘したことを発表した。彼は主にDARPAやMITにおける業績で知られ、DARPAのロボットコンテストRobotics Challengeの創始者でもある。Toyotaは今後5年間で5000万ドルの研究開発費を投じるとともに、MITやStanfordともパートナーする。

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PrattはDARPAに過去5年間在籍し、今日はPalo Altoで行われたあるイベントの会場でToyotaにおける抱負を語った: “目標は事故を起こさない車を作ることだ”。

PrattのToyota研究部門における役職は、“Executive Technical Advisor”(重役級の技術顧問)となる。

まるでGoogleと肩を並べる気のようだが、でもToyotaは、自動運転車を作ることが目的ではない、と言っている。当面は。

Toyotaへの参加についてPratt博士は、こう語る:

“大学とDARPAで過去数十年間自分が研究してきた技術を、人間が置かれている状況を改善することに応用して、最大の効果を上げうる場所が同社だ、との確信を持つに至った。”

でも、ついでに、ほかのこともやってほしいね。とりあえずぼくなんかが欲しいのは、自動運転車だけど。もしもToyotaが、今路上に氾濫しているPriusに対するほどの研究開発努力を自動運転技術に投入してくれたら、うちら、文句ないけどね。

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海中で有害なヒトデを見つけて殺すロボットをオーストラリアの大学が開発…有毒ヒトデを毒殺

ご存知だったかな、今や、海中で海星(ヒトデ)を毒殺するロボットまであるのだ。問題の海星はCrown of Throns Sea Star(オニヒトデ)といって、珊瑚(サンゴ)を食害する。繁殖力が強くて、1平方キロメートルあたり10万個体以上という大発生を見せることもある。

そこで、海の中を泳いで彼らを殺すロボットが登場する。Queensland University of Technology(クィーンズランド工科大学)が開発したCOTSBotは。機械学習と低消費電力のコンピュータにより、海星を見つける。海星狩りの能力はロボット自身が持っているので、人間が水面上から操作する必要はない。海星を見つけたCOTSBotは、チオ硫酸塩などから成る化学物質を“注射”して海星の細胞を壊死させる。

開発に10年を要したこのロボットは、あらゆる種類の海星を殺すが、人間が駆除できる適当な量は残る。また海星を食餌にしている生物が、飢えるほどでもない。いずれにしても、今後は珊瑚の大々的な食害はなくなるだろう。CTOSBotの詳細は、大学のWebサイトのここにある。この自律性のあるロボットは、やがて、人間を見つけて狩るようになるだろう。期待しよう。

出典: Spectrum

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ある日、森の中でロボットさんに出会うかもしれない

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「二足ロボットはそろそろトレイルランをしてみせてくれたりはしないんだろうか」。

そんなことを思っている人もいるかもしれない。実は、すでにそういう段階に達しているのだ。

森を駆けるロボットがいったい何者なのかといえば、もちろんATLAS(Googleが所有し、DARPAも出資するBoston Dynamicsが製作した2足ロボットだ)だ。これまで完全にコントロールされた室内において各種の実験が行われてきたが、ついにアウトドアに繰り出すこととなったのだ。

ごくごく短いものであるが、ATLASが太陽を浴びながら室外で活動する様子がビデオにおさめられている。

外部バッテリーとの間にブサイクなケーブルが存在したりもする(300ポンドのロボットにエネルギーを供給するのはなかなか大変なことなのだ)し、ビデオの最初の方はとくに、まるで酔っぱらいがふらついているようにも見える。しかしこれがかなり「スゴイ」ことであることは理解しておいて良いだろう。40年前には、二足歩行ロボット自体がSF世界のものだった。しかしついに「日常的」な存在になりつつあるのだ。

ちなみに、四足歩行ロボットについては蹴り飛ばされても歩き続ける強固さを備えるにいたっている。想像の世界にしかいなかった存在と、森で出会うようになる時代も近いのかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H

MicrosoftがRaspberry Pi用のWindows 10を無償提供

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Windowsの丸裸バージョンをRaspberry Piで動かしてみたい人いる? 実は、それができるんだよ。組み込みデバイス用のWindows、Windows 10 IoT Coreを、今日からMicrosoftが提供しているが、それには、RaspbianなどLinuxベースのポータブルなOSにはない魅力が、あるかもしれない。

まず第一に最近のMicrosoftは、IoTの名に見られるように、ボードコンピュータを無視できないことを、よーく知っている。こいつはUIのないWindowsだから、エアホッケーを対戦するロボットチームでも、あるいは超小型の気象台でも、何でも作れる。言語はC++とC#、JS、VB、それにPythonを使えるし、Node.jsもサポートしている。

おなじみのスタートメニューなどはないが、余計なものをすべて取り去ったWindowsだから、プロジェクトを即座に動かしてみることができる。

サンプルコードがGithubにあり、OSのダウンロードはここからだ。WindowsをRaspberry Pi向けに提供することは、既存の大量のユーザベースに訴求できるという点で、Microsoftにとって、きわめて重要なことなのだ。大量のWindowsを無料配布する危険を冒すのも、Raspberry PiがWindows 10への、とっつきやすい入り口になってほしいからだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ロボットの脳を無理やり高度にするより、人間の脳がロボットをコントロールした方が効果的

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“このプロジェクトは、ロボットの内部に人間の脳を入れてみることなんだ”。

とは言っても、こいつは、それほどホラーSF的でもない。

今ロボットは、ますます自力で行動するようになっている。 DARPAのAtlasは、階段を上がったりドアを開けたりする。GoogleのSmall Dogは、そこらを走り回り、小さな障害物を跳び越え、彼を蹴ろうとした人の名前を、あとで殺すためにすべて覚える

でもそんな自律ロボットを作るための難問にぶつかったら、その一般的汎用的な解を見つけるために、長い年月のAI研究が必要になる。

ロボット自身を完全に自律的にするのではなく、より高度な動作に関しては、人間がリモートでコントロールする、というやり方もあるのではないか。

それは昔のSFによくあったし、今でもこのロボットでMITが研究開発をしている。

このプロジェクトは、二部分から成る。ひとつは、人間よりも力持ちで、重い物を持ち上げたり、火事で燃えているビルに喜んで飛び込んでいけるロボットを作ること。もうひとつは、そのロボットの動きをコントロールし、その視界を見るための外骨格スーツを作って人間が着用すること。

Pacific Rimのイェーガーに似ているが、サイズは超高層ビルのように大きくはない。

しかもこのプロジェクトでは、人間がリモートスーツを着てロボットをコントロールするだけでなく、ロボットからの、自分の今の姿勢等に関する、力によるフィードバックもある。そこでたとえば、人間オペレータは今ロボットが転倒しそうであることを理解し、態勢を立て直すことができる。

今は上図のように壁を突き破ったり、缶をつぶすことしかできないが、火災現場から人を救出することなどは、すぐにできるようになりそうだ。燃えているビルの外で外骨格スーツを着てがんばっている人間オペレータの姿は、まるで、ロックを踊っているように見えるだろう。

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[YouTube上のMIT, 出典: Gizmodo]

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電通ベンチャーズが始動、MIT発のロボットベンチャー「Jibo」に3.6億円の出資

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4月に発表された電通とフィールドマネジメント・キャピタルによるコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)「電通ベンチャーズ」。50億円のファンドで海外にも投資をするとしていたが同ファンドがいよいよ動き出した。電通ベンチャーズは8月6日、ベンチャー投資ファンド「電通ベンチャーズ1号グローバルファンド」を通して、米国のロボットベンチャーJiboに約3億6000万円の出資をしたことをあきらかにした。

Jiboはマサチューセッツ工科大学(MIT)教授のシンシア・ブリジール博士が立ち上げた、ソーシャルロボット「Jibo」を開発するスタートアップだ。ソーシャルロボットと言ってもピンとこないかも知れないが、音声や感情認識、自然言語処理、機械学習といった技術を組み合わせ、さらにディスプレイや動作で感情表現もするロボットなのだそう。以下の動画を見てもらうのが分かりやすいだろう。まるでピクサーのアニメーションにも出てきそうなロボットだが、この動きはすべて2つの軸(つまり体のパーツはたった3つの部位で構成されている)で実現している。

ロボット自体は現在開発中で2015年内にもプレオーダー(JiboはクラウドファンディングのINDIEGOGOで371万ドルをも集めているが、その出荷分だ)に対応。2016年にも正式に販売する予定だそう。日本での販売は2017年の予定だ。

電通ベンチャーズでは、ビッグデータやデータ分析、AI、IoT、ニューメディアやニューデバイス、リテール・コマース、Fintech、デジタルヘルス、Edtech、宇宙など、幅広い領域に対して、ワールドワイドで投資をしていくとしている。ちょっと気になったのが広告領域の投資については明言していないことだが、5〜10年先を見て、変革する領域に出資するというのがテーマだとしている。金額的には シード期で2500万〜1億円程度、 レイターで5億円程度までの出資を予定する。なお今回、電通ベンチャーズのほか、KDDIなどJiboに出資を実施しており、同社が日本進出を意識していることが伺える。

子どもがプログラミングを覚えながら遊ぶ(操作する)ロボットVortexは複数で対戦ゲームもできる

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DFRobotは、教育市場向けのロボットを2008年から作っている。今週同社は、対話的でプログラマブルで、6歳以上の子ならどの年齢の子どもでも遊べるロボット、Vortexを発売した。このVortexロボットは、AndroidやiOSのスマートフォンやタブレットに搭載したアプリとBluetoothで通信し、子どもたちはこのアプリの画面をタップして命令を伝え、ロボットをコントロールする。このアプリには無料のゲームが4つ(サッカー、ゴルフなど)、最初からついていて、それらのプレイ体験を子どもたちがカスタマイズできる。

DFRobotのCEO Ricky Yeによると、子どもたちがロボット工学を楽しく学べることが、Vortexの開発動機だ。同社はこれまで学校や教師のためのロボットキットを数多く作ってきたので、クラスでどんなことに人気があるか、よくわかっている。また、競合他社に負けないためのデザイン要素も、よく理解している、とYeは語る。Vortexは学校でも採用できるが、DFRobotとしては初めての家庭用消費者製品でもある。

“勉強は、楽しくなければ身につかない。すぐに遊べるゲームを含めたのもそのためだ。そして子どもたちが、自分でもゲームを作りたいな、と思うようになったら、ロボットをプログラミングする学習が始まる”。

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Vortexのセットアップは、単三電池を4つ入れるだけだ。アプリストアからVortexbotアプリをダウンロードすれば、プレイを始められる。ゲームの中には、サッカーのような対戦ゲームもあるから、複数の子がVortexを持ってた方がよい。もちろん、一人遊びのゲームや、コンピュータと対戦するゲームもある。

子どもたちがロボットをプログラミングすることに興味を示したら、親または教師がチュートリアルのWhenDoアプリをダウンロードするとよい。そこに書かれている指示にしたがって子どもたちはプログラミングの基礎を学び、ゲームをカスタマイズしていく。WhenDoはドラッグ&ドロップで簡単に使えるアプリだが、内容的には、低学年児童には親や教師が付き添った方がよいだろう。

Vortexはオープンソースで、ArduinoやScratchと互換性がある。だから子どもたちは、VortexをPCやMacからプログラミングすることもできる。

このロボットは自分で障害物を避(よ)け、ラインを検出し、赤外線とグレースケールとスピーカーを使って壁などから折り返すことができる。

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DFRobotは今Kickstarterで、Vortexを製造するための資金を募集している。前にも同社は、Kickstarterを使って3DプリンタOverlordの資金を集めたことがある。それは無事に、発売にこぎつけたそうだ。

今のKickstarterキャンペーンでは、部品などの最少発注数量を満たす初期ロット2000体の製造を目指して50000ドルの目標額を掲げている。もちろんヨーロッパ向けにはCE、合衆国ではFCCのテストにも合格しなければならない。

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Vortexの実動プロトタイプはすでにあり、アプリもすでにアプリストア上にある。

発売は、10月末を目標にしている。

Kickstarterで出資する者は、2体のVortexを131ドルで入手できる。また、3体、4体、6体、10体のセット価格もある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Pixarのアーチストが手作りしたロボットのMiraは、きっと誰もがほしくなる

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本誌TechCrunchは、ふだんからロボットの記事がとても多い。

人間と同じように歩行できるAtlasがあったし、四足の犬型ロボットSmall Dogは、丘を駆け上ったり、階段を上がったりできた。

でもこれまで、人間に“いないいないばあっ!”だけを言わせるロボットは、あっただろうか?

 

Miraは、PixarのテクニカルディレクターAlonso Martinezが作った小さな可愛らしいロボットだ。

作者によると、Miraは顔認識技術で誰かが自分を見ていることを検出し、その人の顔の動きを追う。その人が見えなくなると、色の変化で悲しみを表す。そしてその人が再び現れると、笑う。

階段を上がったり、ドアを開けたりできるかな? それはたぶんできない。ビアポンであなたに圧勝するだろうか? それもない。でもロボットが地球を征服したとき、Miraだけはそんなに怖くないだろうな。

これがまだAlonsoの個人的なプロトタイプなのか、そのへんはよく分からないけど、もっと見たい人のために、2月に作られた初期のプロトタイプのビデオを載せておこう:

[出典: IEEE]

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タツノオトシゴにヒントを得たロボットは叩かれても踏まれても平気な四肢を持つ

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サウスカロライナ州クレムゾン大学(Clemson University)の研究者たちが、タツノオトシゴの長くてカールした尾からヒントを得たロボットを作った。タツノオトシゴの尾は、“断面が正方形の角柱が骨状板で囲まれ、それが関節でつながっている”、というユニークな構造だ。ほかの動物の尾は単純な円筒状なので、簡単につぶれてしまう。

研究者たちは、こう書いている:

角柱状の尾骨は円柱状のものよりも、衝撃に対して強くて弾性があり、変形に対する回復力がある。角柱タイプはひねりによる変形量が円柱タイプの半分ほどであるためダメージが少なく、物を握る場合のコントロールが良い。どちらのタイプも最大で約90度は曲がるが、円柱タイプの方が曲がりはやや大きい。

Porterによると、タツノオトシゴの尾は新しい形の装甲のヒントを与える。また災害時の救助ロボットは陸上を蛇のように移動し、狭いスペースにも入り込めると思われる。

蛇を生体模倣したロボットは市場にかなり出回っているが、このタツノオトシゴロボットは折りたたまれても基本的な構造性を失わないと思われる。ハンマーで強打された場合、筒状の設計なら折れてしまうだろうが、タッちゃんは耐えるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

課題を達成するたびにどんどん速く機敏になるスマートスロットカーAnkiの次世代機が9月20日に発売

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Anki Overdriveはスマートフォン時代のスロットカーだ。これまで数々のアップグレードとプレーヤーの挑戦課題(アチーブメント)とキャラクタ作りを積み重ねてきた結果として、スマートフォンと物理玩具との完璧な結婚ができあがった。このシステムがデビューしたのは2年前だが、その後今日まで着実にアップグレードしてきた。そして今日は、その次世代プロダクトAnki Overdriveの発売日と価格が発表された。

Ankiが走路システムのOverdriveを披露したのは今年の初めだった。大きなマットを使った最初のシステムと違って、今のOverdriveは昔のスロットカーのように個別の走路がある。それによりエンドレスな走路も可能になり、最初のものよりずっと楽しくなった。

発売日は合衆国とイギリスとドイツで9月20日、150ドルの初心者パックには、車が2台と走路のピースが10個ある。ピースは追加購入できる。今日は6種の‘新型車’も発表され、それぞれ特徴と能力が違う。

150ドルのAnki Overdriveは、中級品のスロットカーの倍ぐらいのお値段だが、アチーブメントを次々とクリアしてポイントを稼ぐと、車がどんどん速くなり敏捷になり能力もアップする。車本体が速くなるのだ。このかっこいいシステムが150ドルは、むしろお安いかもしれない。

初めて見るAnki Overdrive

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

ジョンズ・ホプキンス大学、生体組織検査用にナノメーターサイズのロボットを開発

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ナノメーターサイズのロボットを使って、非侵襲的に体内の組織片を採集する方法が動物実験段階にあるらしい。開発したのはジョンズ・ホプキンス大学のDavid Gracias教授だ。上の写真にあるヒトデ型のロボットを体内に送り込み、そして小さなサンプルを収集する。その組織を使ってさまざまな検査を行うわけだ。

このロボットは体温、pHレベル、あるいは特定の酵素などに反応するようになっている。すなわち、予め設定しておいた条件が満たされる場所に到着すると、このロボットは形を変えて組織の採取を行うのだ。

たとえば特定の温度に反応するようにしたロボット群を結腸に送り込む。ロボットは温度を検知して結腸の位置を認識し、そして形を変えてサンプルを獲得する。

送り込んだロボットのすべてがサンプルを獲得できるわけではない。ただしロボットは数千の単位で送り込み、そのうちの3分の1程度が組織片を取得することで、十分な検査対象が入手できるのだそうだ。

現在、動物実験には成功して、人間の治療に用いるための準備を進めているところなのだとのこと。動作精度を高め、さらに小型化することで、脳や血管など、身体の各所で利用できるようにしたいと考えているそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

子どもたちにプログラミングを教えるTynkerが、これからはロボットやドローンなどのデバイスも教材に

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子どもたちにゲームを作らせながらプログラミングを教えるTynkerが、今度はゲームを作るだけでなく、デバイスをコントロールするプログラミングの教程を加えた。デバイスは、ドローンやロボット、照明器具のような“スマートホーム”製品など、さまざまだ。同社はこの新しい教育課程を、今週サンマテオで行われたBay Area Maker Faireで発表し、またiPadとAndroidタブレットのアプリケーションの提供も開始する。

同社はこれまで、子どもたちがドラッグ&ドロップでキャラクターを動かしながらプレイするゲームを作り、それによってプログラミングの基本概念を習得するための、ツールやチュートリアルを主に作ってきた

過去3年間で、Tynkerでプログラミングを始めた子どもたちは2300万名を超え、合衆国とカナダとイギリスとオーストラリアで計2万あまりの学校が同社のカリキュラムを利用している。各月に100万から200万のユーザがTynkerにログインし、同社のユーザベースは1か月に50万ずつ増加している。

同社のiPadアプリはAppleのストアの展示商品にプレロードされていて、子どもたちが遊べるようになっている。Androidのアプリも、Googleの今度のDesigned for Familiesでローンチする。CEOのKrishna Vedatiによると、今年の同社の決算は黒字になりそうだ。

これからは“物のインターネット”へのプログラミングが加わるので、子どもたちはこれまでのように純粋にソフトウェアだけのプログラミングではなく、ドローンを飛ばせたり玩具をコントロールしたり、ロボットに命令するなど現実世界のオブジェクトの制御を体験することになる。立ち上げにあたってTynkerが協力を求めるのは、ドローンのParrotやロボットのSphero、照明システムHue/LuxのPhilips、などの企業だ。協力企業は今後さらに増える、と同社は言っている。

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子どもたちがTynkerのビジュアルなインタフェイスから、これらのオブジェクトをコントロールするプログラムを作れるために、新たなコードブロックが導入され、いくつかのサンプルコード的なテンプレートも提供される。たとえば”Flappy Drone”は、ドローンを障害物をよけながら飛ばせるプログラミングの例だ。人気のモバイルゲーム”Flappy Bird”に似ているので、この名前がつけられている。このほか、ロボットのレーシングゲームRobo Race、ドローンに曲芸飛行をやらせるStunt Pilot、インターネットに接続されている照明システムのコントロール、などが用意されている。

Vedatiによると今後Tynkerは、もっと多くの機種のドローンや、リモートコントロール玩具などをサポートし、AppleのApple HomeKitやParrotのFlower Powerなどとも統合し、またLegoやArduino、Raspberry Piなどのためのシンプルなプログラミングインタフェイスも提供して行く。

新たなコードブロックと学習用のパズルは、Google PlayiTunesで入手できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

小さなロボットMicro Tugは体重の2000倍の重さの物を引っ張れる

 

高貴な蟻のようで、元気で愛らしいタグボートのようでもあるMicro Tugsは、自分より重い物でも引っ張れる。スタンフォード大学のBiomimetics and Dextrous Manipulation Lab(生物を模倣して器用で精巧な操作をロボットに行わせる研究所)で生まれたこのロボットには、圧力を加えると床やテーブルの上などに密着するプレートがある。体重12グラムのこのロボットは、その2000倍の重さの物を引いたこともある。

“大人の人間がシロナガスクジラを一人で引き上げることもあるが、これはそのロボット版だ”、と研究員たちは言っている。

このロボットは二つの簡単な車輪を使って動き回るが、物を引っ張るときには、密着性のおなかを床にぺたーっとつける。内蔵しているウィンチを使って物を短時間引っ張り、そのときロボットは車輪を使ってやや前進する。ロボットはその過程を何度でも繰り返し、最後には大きな物でも楽々、自分のところへ引き寄せる。

このプロジェクトの目標は、困難な場所で重い物を引っ張れるロボットを作ることだ。コントロール可能な密着パッドのおかげで、比較的平滑な面の上なら、このロボットは物を引っ張れる。草むらを這いまわることはできないが、タイルやガラスやコンクリートの上なら十分に使える。

出典: RoboticsTrands

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