Facebook、相次ぐスキャンダルにも、絶好調のQ4決算で株価上昇

止まらないメディアバッシングの中、Facebookは第4四半期決算でウォール街の予測を上回った。月間ユーザー数23.2億人は前四半期の22.7億人から2.2%増。1日間アクティブユーザーは15.2億人で、前四半期の14.9億人から2%伸ばし、成長率も前四半期の1.36%を上回った。

Facebookはこうしたユーザーを元手に169.1億ドルを稼ぎ、1株当たりGAAP利益は2.38ドルだった。これらの数字はウォール街予測の売上163.9億ドル、1株当たりGAAP利益2.18ドル、さらには月間ユーザー23.2億人、1日アクティブ15.1億人をも優に超えた。Facebookの1日当たりと月間のアクティブユーザー比率(スティッキネス=定着度)は66%でここ数年間固定しており、Facebookに留まっている人々の利用率が下がっていないことを示している。

本日(米国時間1/30)Facebook株の終値は150.42ドルだったが、新記録となった売上と利益の発表後は167ドル前後で推移した。北米でのユーザー当たり平均売上が対前年比30%と大幅に伸びたことが株価を押し上げた。それでも、1年前の186ドルやピークだった7月の217ドルよりは低い。

CEO Mark Zuckerbergは、決算報告書の日常の挨拶に加えて、投資家に対して万事好調であることを請け合い新しいチャンスを強調した。「われわれは会社の運営方法を根本から見直し、最大の社会問題に焦点を絞るとともに、人々がつながるための新しい感動的な方法の開発への投資を増やしていく」と語った。

古参から搾り取る

Facebookは、米国・カナダおよびヨーロッパという重要市場の両方でDAU(1日当たりアクティブユーザー数)を伸ばすことに成功し、近年四半期の停滞・減少以降最大の売上を記録した。Facebookにとって最も収益性の高い市場でのでの減少が止まったことが株価上昇に貢献していることは間違いない。Facebookの月間アクティブユーザーは北米では横ばいだったがヨーロッパでは伸びた。これに加えて、前四半期に4.7%減少した「その他地域」のユーザーあたり売上が、Q4では16.5%増加へと転じたことも後押しした。

今期Facebookは68億ドルの利益を上げたが、雇用は減速し従業員数は3万3606から3万5587へと5%増に留まった。選挙妨害、フェイクニュース、コンテンツ管理問題などが続く中、Facebookはセキュリティー要員を増やして安定状態に落ち着いたようだ。前年比30%増の売上に対する利益61%増は、設立15年の同社にとって注目すべき実績だ。

決算会見

Facebookは2018年にセキュリティーに焦点を当てた後、2019年はプロダクト・イノベーションに集中する、というのが今日の会見の要点だった。Zuckerbergはプロダクト・ロードマップを示し、短期消滅と暗号化の拡大、メッセージングアプリによるMarketplaceとWhatsAppの連携強化のための基盤の統一、グループ機能の活用、ファミリーアプリを横断するショッピング機能などについて話した。

新たな統計データとして、Instagram Storiesの1日あたりユーザー5億人、Storiesの広告主200万組の数字も報告された。ZuckerbergはFacebook Portalの売上を嬉しい驚きだったと語ったが具体的数値は示さなかった。現在27億人がFacebookファミリーのアプリを毎月使っていると彼は言った。しかし、CFO David Wehnerは、Facebook単独の統計値をいずれ公表しなくなることを警告した。これは、若年ユーザーがFacebook以外のアプリに移行していることを隠すためであると想像している。またWehnerは、ユーザーがフィードからストーリーに移ることによる収益化の減少、プライバシー監視強化によるターゲティングへの逆風などによって、今年は各四半期で売上成長率の減少を見込んでいることも語った。

状況は決して楽観できない。ユーザー成長率を見る限り、Facebookは史上最大の情報漏えい問題を生き延び、ユーザーを多く失うこともなかった。一方、コンサルタント会社のDefinersを使った中傷キャンペーンなどの相次ぐスキャンダルや、ティーン向けアプリLassoの大失敗などもある。Facebookは投資家に対して、次世代ユーザーを取り戻す方法を知っていることを納得させる必要がある。あるいはQ4のように既存ユーザーから大きな利益を上げ続けられることを。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Airbnbの前四半期売上は10億ドルを超えた、このペースでIPOに突入か

Airbnbの来年のIPOに先駆けて、このホームシェアリングスタートアップは2018Q3における10億ドルを超える売上を発表した。

Airbnbによるとこれは、これまでで最強の四半期で、売上は10億ドルを“相当大きく”上回った。

しかしAirbnbは2月以降、常勤のCFOを欠いていた。それはLaurence TosiがAirbnbのCEO Brian Cheskyと不和になってからだ。この間、Airbnbの財務計画と財務分析のトップEllie Mertzが、暫定CFOを務めた。

CNBCによると、Airbnbは二年続きでEBITDAベース(諸払い前)で黒字だった。

“Airbnbのミッションは、誰もがどこにいても構わない世界を作ることであり、今後も、数週数か月という頻繁なペースで、私たちの仕事のアップデートを続けていく”、と同社は今日(米国時間11/16)のメモで述べている。

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Appleは決算報告におけるデバイスの売上台数の開示をやめる…‘今や意味がない’と

Appleは今日(米国時間11/1)、最新の四半期決算報告を共有したが、しかし投資家たちへの説明の中で同社CFOのLuca Maestriは予期せざる発表を行った: 今後同社はiPhone, iPad, およびMacの売上台数を共有しない。

これによってアナリストや一般の人びとが同社の健康を判断するための素材がひとつ減るが、しかしAppleの上層部によると、今や同社の製品は非常に多様な価格で売られているので、売上台数という数字は同社の財政の健全性を知るためのあまり良い指標ではない。

Maestriはこう述べている: “わが社の主な製品カテゴリーにおける製品の種類は年々多様化しており、したがって台数ベースの売上数値は以前に比べて重要性を失っている。なぜなら、販売価格のばらつきが大きくなっているからだ。そのため、売上台数そのものは、財務上の数値としての意味を失っている”。

この決定はおそらく、昨年Apple製品の価格帯がハイエンド方向へ大きく伸びたためだろう。

iPhone XS Maxは1099ドルから、Apple Watch Series 4は399ドルから、新しいiPad Proは799ドルから、そして新しいMacBook Airは1199ドルからだ。今でも売っているiPhoneとiPadの前からのローエンドの機種は価格を変えていないが、Macの最新世代はほぼ揃って高くなっている。最高は、iMac Proの4999ドルだ。

今や売上台数は、決算の数値の中で端役だ。たとえばiPhoneの今期の売上台数は4689 万台で横這いだが、売上は29%伸びている。それは、iPhoneの売上単価が1年前の618ドルから793ドルへと上がったからだ。

Maestriは、スマートフォンやタブレットで同社と競合するGoogleやSamsungなども、決算報告で売上台数を公表していない、と指摘した。しかしそれでも、業績に関するデータは一つでも多い方が、アナリストにとってはありがたい。そもそもなぜ、Appleは今になってこの変更を行ったのだろうか?

関連記事: Appleの第4四半期決算で株価は7%下落――パフォーマンスは好調だが

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第三四半期がまたまたアナリストの予想を上回る好調でAppleの時価総額が1兆ドルに接近

今日(米国時間7/31)の第三四半期決算でアナリストの予想を上回り、株価をさらに数パーセント上げたAppleは、ついに、いよいよ、1兆ドル企業にあと一歩と迫った。なおAppleでは、ほんの数パーセントの株価アップが数百億ドルに相当する。

決算報告の直後の午後の株価はおよそ2.5%上げ、それが時価総額を200億ドルあまり押し上げ、取引終了時のAppleの時価総額はほぼ9350億ドルになった。数四半期前までは、1兆ドルが射程距離に入った、という言い方をしていたが、しかし現状は着弾寸前だ。同社は今年後半にもっとも重要な数四半期を迎えるが、例年のiPhone新製品とそのほかの製品が今年のホリデイ四半期にどんな売れ行きを示すだろうか。

下に、いくつかの数字を挙げよう:

  • 売上: 533億ドル、前年同期比17%増、アナリストの予想523.4億ドル。
  • 利益: 一株あたり2ドル34セント、アナリスト予想2ドル18セント。
  • iPhoneの売上: 4130万台、前年同期比1%増、売上ベースでは20%増。アナリストの予想は4179万台。
  • iPhoneの平均販売価格: 724ドル。
  • iPadの売上: 1155万台、前年同期比1%増、アナリスト予想1030万台。
  • Macの売上: 370万台、前年同期比13%減、アナリスト予想を下回る。
  • サービス売上: 96億ドル、前年同期比31%増。
  • そのほかの売上: 37億ドル、前年同期比37%増。

上記のように、台数ベースでは当たり外れがあるが、しかし売上ベースではiPhoneは前年同期を上回り、高価格品が売れたことを伺わせる。高級製品に賭けるというAppleの戦略はずばり的中、同社の成長をまたまた押し上げた。iPhone以外の製品は、サービスやそのほかの売上で成長が見られるものの、一貫して影が薄い。

この前の超高級バージョンのiPhone、iPhone Xに対しては疑問の声もあったが、しかしAppleの株価はそれを蹴散らして上昇を続けた。株価は1年で20%上がり、第二四半期にはさらに1000億ドルの、株主に対するリターンを発表した。当時はそれが、株価の大きな上昇要因だった。Appleは今回、以前の大型iPhoneでやったような、市場の予測を狂わせるような製品を出していない。むしろこの1年の堅実な開発姿勢と市場に対する姿勢が同社に勢いをつけ、1000000000000ドルに接近させた。

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雲の中(クラウド)に頭を突っ込んだMicrosoftは株主の頭上にドルの雨を降らす

クラウドビジネスの好調もあって、Microsoftの決算は株主たちをドル漬けにしている。

2018年3月31日で終わる四半期(2018Q3)でこのレドモンドの巨大テクノロジー企業は、売上が16%伸びて前期232億ドルから268億ドル、営業利益は23%伸びて67億ドルから83億ドルになった。

利益は55億ドルから74億ドルという巨額に増え、FactSetによると、希釈後の株式一株あたり利益はアナリストの予想85セントを上回る95セントだった。

利益が予想を上回ったにもかかわらず、Nasdaqにおける同社の時間外は1%下落した。

Microsoftを浮上させた本四半期の成功は、その多くを同社のクラウドビジネスの継続的な強さに負っている。この点についてCEOのSatya Nadellaは、声明でこう述べている:

“弊社の当四半期の結果は、人びとと企業がMicrosoft Cloudに置いている信頼を反映している。弊社は、インフラストラクチャやAI、生産性およびビジネスアプリケーションなどの主要な成長分野でも、イノベーションを続けている”。

同社はこの四半期(2018Q3)に、株主たちに配当と株式買い戻しで63億ドルを還付した。これは、37%の増である。

同社はそのほかの部門でも好調だった。93%の成長率を見せたAzureが引っ張るクラウドビジネスに加えて、LinkedInは売上37%増の13億ドル、Surfaceによるハードウェア部門の売上は32%増加した。

Microsoft Officeをクラウドからの提供に変えたことさえも、同社のかつてのドル箱製品の止血、という好結果をもたらした。同社によると、Office 365の企業ユーザーは1億3500万、消費者ユーザーは3060万人である。

Surfaceの数字は注目に値する。それは、同社のハードウェアの成功が必ずしもXboxに限定されないことを、初めて示したからだ(携帯音楽プレーヤーZuneに関するジョークをここに書きたかった)。

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Amazon、1Qの決算好調で株価7%アップ

木曜日(米国時間4/26)の株式市場終了後、Amazon は第1四半期の決算を発表した。予測を大きく上回る実績を受けて時間外取引の株価は7%上昇した。

同社の1株あたり利益3.27ドルは、アナリストが予測していた1.26ドルよりはるかに高かった。純利益は16億ドルに達し、昨年の7.24億ドルから大きく伸びた。

売上は510.4億ドルでウォール街予測の497.8億ドルを上回り、昨年同時期から43%増加した。うち316億ドルは商品、194億ドルはサービスによる売上だった。

成長の要因はAmazon Web Service(AWS)によるクラウドコンピューティング事業で、前年同期比49%アップ54億ドルの売上は、Amazon全売上の11%を占める。

「AWSを使うとデベロッパーはより多くのことを迅速に行うことが可能になり、日々改善を続けている」とCEO Jeff Bezosが声明で語った。「AWSがこうして目を見張るような成長を2期連続で見せているのはそのためだ」。ライバルの中にはMicrosoftとGoogleもいる。

Amazonは本拠地北米での成長も著しく、46%増でAmazonの売上全体の60%を占めた。海外ビジネスは34%アップして29%を占めた。

この日の終値は1517.96ドルだった。昨年同社の株価は65%上昇し、現在の時価総額は7350億ドル。

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Amazonが市場価値でAlphabetを抜く、Appleのダントツは揺るがず

Amazonは現在、マーケットの現在価値ではAppleにつぎ世界で二番目に大きい企業である。同社の時価総額は7632.7億ドル(NASDAQ:AMZN)、対してAlphabet(NASDAQ:GOOG)は7629.8億ドル“しか”ない。

Amazonは、前四半期(1710-12)がすごかった。株価は1月の初め以降29%も上がった。対してAlphabetの株価は高下した。

今日(米国時間3/20)だけを見ると、Amazonは2%上がり、Alphabetはフラットだ。今日の最終結果はまだ分からないが、たぶん逆転はないだろう。

現在、Amazonよりも時価総額が大きい唯一の企業はAppleだ。Appleの市場現在価値は8920億ドルだから、差は相当大きい。

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Amazonが2017Q4で20億ドル近い利益を報告、ホリデーシーズンの好調でウォール街の予想を大幅超

Amazonが木曜日(米国時間2/1)の市場終了後に、同社の四半期決算報告を発表した。その四半期は、このeコマース巨人にとってきわめて重要なホリデーシーズンを含んでいる。そしてその数字は、えっ?!と思って再度見直した人がいたかもしれない。一株あたり利益3ドル75セントは、Yahoo Financeが調べたアナリストたちの予想1ドル85セントの倍を超えていた。

今四半期(2017Q4)の純利益は19億ドル、2017年全年では30億ドルだった。ただしその中には、減税で浮いた7億8900万ドルもある。

それは、Amazonが頑固に無利益を続けていたころに比べると隔世の感がある。これまで何年もAmazonは、利益不計上について、成長を重視したい、と投資家たちをなだめすかしてきた。

売上は605億ドルに達し、前年同期比38%の増となった。アナリストたちは、598億3000万ドルと予想していた。

クラウドサービス事業のAmazon Web Servicesは今四半期の売上が51億ドルで、前年同期の35億ドルを大きく上回った。

株価は、その日の時間外の初値で3%上がった。

AmazonのファウンダーでCEOのJeff Bezosは、声明の中でAlexaを強調している: “Alexaに関するわれわれの2017年の予測は、とても楽観的だった。しかし実績は、さらにそれを大きく超えた。これほど大きな意外感は、われわれとしても珍しい。でも来年以降に関しては、さらに大きな予想をしたい”。

同社はまた、その特別会員制度Primeを讃(たた)え、昨年はこれにより50億品目が売れた、と述べている。

Amazonの時価総額は6770億ドルで、最近、記録的な額に達した。

[Amazon株価]

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Alphabetの2017Q4は新会長John Hennessyが期待されずコスト増も続き市場が嫌気

Googleの親会社Alphabetのこれまでの絶好調は、第四コーナー(2017Q4)で急ブレーキがかかった。それはこの、広告で巨費を稼ぐ巨大企業に対するウォール街の期待を裏切り、株価を5%下げ、数十億ドル相当の時価総額を削り取った。

広告システムの大部分はGoogleが保有し、今でもコンスタントにお金を刷り続けているが、最近では自社ブランドのハードウェアやクラウドコンピューティング事業など一連の大きな投資を通じて業態の多様化に努めている。“その他の売上”が伸びているからその努力は報われつつあり、“その他の投資”も年々増加している。しかしそれでも、同社の前方に横たわる難局を示唆すると思われる、二つの兆候がある。

今四半期では、他の大手テクノロジー企業と同様、Googleも税法の改正により99億ドルの税額支払いを記帳している。以下が、そのスコアボードだ:

  • 売上: 323億2000万ドル, ウォール街の予想318億7000万ドル, 前年同期比24%増
  • 利益: 一株あたり9ドル70セント, 予想は9ドル98セント
  • その他の売上: 47億ドル
  • その他の投資: 4億900万ドル
  • TAC*(売り上げに対する比率): 24%
  • 有料クリック(前年同期比): 43%
  • クリックコスト(前年同期比): -14%
  • クリックコスト(前期比): -6%

〔*: TAC, traffic-acquisition costs〕

昨年12月にEric Schmidtが、2004年以来の会長の座を降り、John Hennessyが新しい会長になった。〔が、市場は好感せず〕

とりわけ、これまでの各四半期は、売上に占めるトラフィック獲得経費(TAC)が、じわりじわりと増えてきている。それはまだ、赤信号というほどではないが、今後ますますモバイルへのシフトが大きくなることを考えると、将来に向かっての暗い材料ではある。アナリストたちの予測でも過去二回にわたってこの問題が指摘されているが、依然として増加傾向は続いている。

[上がり続けているTAC]

これまでひたすらお金を刷り続け、ウォール街の予測を上回ってばかりいた同社にとって、今日は意外な躓(つまづ)きの石が待っていた。この第四四半期の決算が発表された直後に、株価がダウンしたのだ。同社の株価は、過去一年で50%近くも上がっていたのに…。

[2017年には株価も絶好調]

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Samsungが世界最大のチップメーカーの座をIntelから奪取、モバイルが明暗を分ける

Samsungが今日(米国時間1/30)発表した2017年第四四半期の決算報告に伴う2017会計年度の財務報告により、同社はIntelの、これまでの25年間にわたる、世界最大のチップセットの売り手の地位を終わらせた。

この韓国のテクノロジー巨人のチップセット部門は、長年同社の稼ぎ頭だが、2017年の総売上が690億ドルとなり、Intelが昨年に関して報告した628億ドルを上回った。それはIntelにとっても記録的な年で、前年同期比で6%の成長を記録したが、Samsungにトップの座を奪われることを防ぐことはできなかった。BloombergによるとIntelは1992年以降一貫して、その地位にあった。

昨年、四半期の売上でSamsungがIntelを上回ったことを予兆とすれば、今回は押しも押されぬ年商の勝利だ。

この地位交替は、Samsungのモバイルへの注力の結果だ。とくにスマートフォンが、メモリチップの需要を押し上げた。Intelのチップが世界のコンピューターの90%に載っていても、同社はモバイルのブームを逃(のが)し、その後追いつくこともできなかった。

Samsung全体としては、年商がKRW 239.58兆(2250億ドル)、利益はKRW 53.65兆(507億ドル)である。2017年最終四半期では、売上がKRW 65.98(620億ドル)、営業利益はKRW 15.15兆(140億ドル)となった。

四半期としては前四半期に比べて利益がやや増、売上がやや減となった。モバイル事業の前年同期比は、3.2%の落ち込みとなった。

2018年の展望としてSamsungは、クラウドサービスとAIと自動車関連のチップセットの増産を挙げた。スマートフォンに関しては、消費者の知名度は高いが、同社は折りたたみ式ディスプレイなど“最先端技術”の採用を挙げている。またBixbyアシスタントや今後の5G技術へのフォーカスによる、スマートサービスの開発の継続にも言及している。

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IBMの2017年第四四半期の売上が前年同期比で久しぶりに増加

これは驚き!: 22四半期(5年あまり)連続で前年同期比が減少だったIBMが今日(米国時間1/18)、Q4 2016からQ4 2017にかけての売上が増加した、と報告した。報告によると同社の前四半期の売上は225億ドルで、1年前の217億7000万ドルから増加した。一株当たり利益(EPS)は5ドル18セントだった。アナリストたちの予想は売上が220億6000万ドル、EPSが5ドル17セントだった。

この予想外の急変の理由はなんだろう? IBMの役員たちによると、同社の経営改善計画は基本の重視からスタートした。IBMの会長で社長でCEOのGinni Romettyは今日の発表で次のように述べている: “弊社の基本部分(ないし必須部分)の売上は再び二桁の伸びを示し、全売上の46%を占めるに至った。また今四半期は全体としての売上も増加したことに、われわれは満足している。2017年には、エンタープライズクラウドプロバイダーのトップ企業としての弊社の位置づけを強化し、またIBMを企業用ブロックチェーンのリーダーとして確立した。今後に向けて弊社は、データとAIを利用して、よりスマートなビジネスを構築するクライアントをお手伝いしていく、他に類のないユニークな位置に立っている”。

これが、今後の長期的な成長のサインなのかはまだ分からないが、‘希望が見えてきた’とは言えそうだ。

今期は、IBMの事業部門のほとんどすべてが売上の増加を報告した。ハードウェアとオペレーティングシステムソフトウェアを含む“Systems”部門は32%の増加率であり、しかもまさにこの部門こそが、これまでIBMがもっとも苦戦した分野だった。しかし今では同社のz Systemsやストレージ関連プロダクトが、明確な成長を示している。

“Technology Services & Cloud Platforms”部門に入るハイブリッドクラウドサービスやセキュリティおよびモバイルサービスは15%増加したが、部門全体の売上は1%の減少となり、総売上は92億ドルだった。

同社は、アメリカにおけるTax Cuts and Jobs Act法の制定に伴い、55億ドルの課税があったことも報告している。IBMのGAAP税率は、この一回だけの課税も含めて2017Q4では124%、全年では49%だった。それは予想外ではないものの、同社の今後数四半期の売上の成長を阻害するかもしれない。

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Uberがスキャンダルで低迷、ライバルのLyftは売上が三倍増

Lyftにとっては、Uberの苦難の一年が大きな商機になったようだ。

The Informationの記事によると、この、アメリカにおけるUberのライバル企業は、売上が前年に比べて三倍に増加した。すなわち2017年前半のLyftの売上は4億8300万ドル、前年同期では約1億5000万ドルだった。

利益も改善されて、損失が2億8300万ドルから2億600万ドルに減少した。一乗車当たりに換算すると、損失額は4ドルから1ドル20セントに減った。

一方Uberは、損失が加速している。最近の四半期(2017Q3)の決算報告によると、同社の損失はおよそ15億ドルとなり、前年同期の10億6000万ドルから急騰した。

本年前半に関しては、フードデリバリーサービスUberEATSを含めると、30億の売上に対して20億ドルの損失となった。

訴訟があり、同社の企業文化に対する社会的非難〔←被害者手記〕があり、Uberの今年1年はスキャンダルまみれだった。その結果6月には創業者CEOのTravis Kalanickが退き、8月に元ExpediaのCEO Dara Khosrowshahiが引き継いだ。

両社とも今はさらなる資金獲得により、事業を加速しようとしている。

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Salesforceは今期も絶好調、新目標は年間売上200億ドル――トップ人事も発表

クリスマスを控えてSalesforce絶好調の四半期決算を発表した。売上は25%アップして26.8億ドルだった。同社は年間売上100億ドルという目標をすでに大幅に超える勢いで、今回は2022年度までに年間売上200億ドルを目指すと発表した。これは見逃せない大胆な目標だ。

またSalesforceではトップ人事にも大きな動きがあった。これについても後述する。

SalesforceはそもそもアンチIBMとして登場した。その敵、ビッグブルーは22四半期連続で売上がダウンしている。逆にSalesforceはこの数年着実に売上を伸ばしてきた。3年前にさかのぼると、2015年第3四半期は13.8億ドルだったから今期の26.8億ドルは倍近い伸びだ。

年間売上100億ドルに駆け上がるスピードは過去のあらゆるソフトウェア企業より早く、会長兼CEOのマーク・ベニオフが電話記者会見で何度も自慢してもその権利があったというべきだろう。

「年商100億ドルに最短で達したエンタープライズ向けソフトウェア企業として、われわれは次の目標をオーガニックな成長の結果として2022会計年度までに年商200億ドルを達成するというところに置きたい。そうなればこれは200億ドルを最速で達成するソフトウェア企業でもある」とベニオフは宣言した。

こうした大胆な成長を実現する方法の一つは国際展開だろう。CNBCの記事によれば、事実、Strategic Wealth PartnersのアナリストMark Tepperは「今回の四半期決算ではこの点について詳細に観察する」つもりだと述べていた。

Teppeは四半期レポートの内容に満足したに違いない。Salesforceの副会長、COO、プレジデントのKeith Blockは今年の新規採用の40%はアメリカ国外で実施されたものだと明かした。国外の成長がアメリカにおける成長を上回ったところからみて、こうした国際的拡張への投資は十分実を結んだようだ。

写真:: Salesforce

ベニオフはまたブレット・テイラーをプレジデント兼最高プロダクト責任者(CPO)に昇進させたことを発表した。テイラーはクラウドベースのワープロ、Quipのファウンダーで、昨年、7億5000万ドルで同社が買収されたときにSalesforceに加わった。「ブレット(Bret Taylor)はわれわれのプロダクトについてビジョン、デザイン、開発、マーケティング戦略の全般にわたって指揮をとることになる」とベニオフは説明した。いっぽう、これまでCPOだったAlex Dayonはプレジデント兼最高戦略責任者(Chief Strategy Officer)に昇進した。「Alexはわが社の戦略を指揮し、プロダクトの方向性や発展に関してこれまでより直接に顧客と接することになる」ということだ。

どちらの人事もトップの世代の若返りを狙ったもので、Salesforceが成功に安住して活力を失う危険性を防ぐだろう。もっともテイラーらの任命でプレジデントの人数はだいぶ増えた。前述のKeith Block、 CFOのMark Hawkins、最高人事責任者(Chief People Officer)のCindy Robbinsはいずれもプレジデントの役職を持っている。Saleseforceではプレジデントが他社のバイスプレジデントを意味するようだ。

Constellation Researchのファウンダー、プリンシパル・アナリストのRay WangはSalesforceの人事について、「同社には最高xx責任者が多数いるが、その中で重要な職はプレジデントの肩書を同時に保有しているかどうかだろう。いずれにせよ昇進の人選は順当、件数も最小限〔であり、同種の他社に比べてトップヘビーということはない〕」と説明している。

WangによればテイラーはQuippの買収後の社内での奮闘ぶりが認められたとし、Dayonは「新し役割」を担うと見ている。「Alex 〔Dayon〕はこれまで何年もプロダクトとサービスの洗練に専念してきたが、今後は全社的戦略を考えることになるだろう」という。

ただし、この四半期発表を受けて株価は今朝やや下げた。107.49ドル〔現在は106.83ドル〕は最近記録した高値〔109ドル〕にわずかに届かなかった。ウォールストリートが好調な決算になぜ(少なくとも今のところ)もっとポジティブに反応しなかったかは不明だが、Salesforceの長期的な将来は明るいと思われる。

画像: Justin Sullivan/Getty Images

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Microsoftの決算はウォール街の予想をあっさり上回りクラウドは年商$20Bを超えるペース

【抄訳】
Microsoftが今日(米国時間10/26)、2018会計年度第一四半期(2017/7-9)の決算報告を発表した(おかしな会計年度だが、これがMicrosoft流!)。ウォール街の俊英アナリストたちはその売上を約235億600万ドル、EPSを72セントと予想していたが、実際の数字は売上が245億ドル、調整後のEPSが84セントとなり、前年同期の223億3000万ドル、76セントを上回った。

今日はこの決算報告が出る前からMicrosoftの株価は記録的な高値となり、時間外取引でも2%上がった


[黒丸=売上, 青丸=純利益, 赤丸=営業利益]

前の四半期と同様、多くの評論家たちが注目するのはMicrosoftのクラウド事業の業績だ。今回の決算報告ではそれ(Intelligent Cloud部門)は69億ドルの売上を計上した(サーバープロダクトとクラウドサービスの両方を含む)。

これにはAzureクラウドプラットホームも含まれているが、残念ながら決算報告にAzure単独の数字はない。Azureの売上増加率は挙げられており、それはFY2017Q4で97%、今四半期で90%とされている。いずれにしても、クラウドコンピューティングはこのところ、同社にとっても悪いビジネスではない。

しかしMicrosoftは前から、同社のクラウドサービスの年商を2018会計年度には200億ドル、と期待していた。そして今年〔2017会計年度〕のMicrosoftの商用クラウドの年商は204億ドルだった。それは予想外の好結果だから、今日の決算報告でも話題が集中しそうだ。〔単純計算で69×4は276億ドルとなる。〕

【中略】

Microsoftは、クラウド以外でも堅調だ。Productivity and Business Processesカテゴリー(Office, Dynamics, LinkedIn, ほか)は、売上が82億ドルで、28%増加した。

LinkedInは、セッション数は前四半期より20%増えたが、売上は11億ドルで横ばいだった。

またMore Personal Computing部門は、94億ドルの売上を記録した。

この部門で、とくにSurface系列はこのところ新製品待ちで売上が低迷していたが、今期は、このところの新製品ラッシュに押されて売上は12%増加した。これでもしも横ばいや減少だったら、悲劇だ。

Windows OEMは売上が4%増、検索広告は15%増、しかしゲームは1%しか伸びなかった。しかしそれでも、Xboxのソフトウェアとサービスは売上が21%増加した。

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IntelのQ3決算はアナリストの予想をあっさりと上回り、とくにチップの多様化専用化で稼ぐ

本年第三四半期のIntel Corp.は、アナリストたちの予想をゆうゆう上回る数字によって、この世界的かつ支配的なチップメーカーがこのところ他社に後れを取っているという界隈の懸念を払拭した。

IntelのCEO Brian Krzanichが声明文で述べている: “第三四半期の業績は好調で、全分野で強力な結果が得られた。本年は弊社にとって記録的な年になると思われる。そう言えるほどの大きな前進と未来展望に、私は心躍らせている。人工知能や自動運転などの分野で従来よりも多くのイノベーションが進展しているためIntelは、これまでで最強の製品ラインナップを揃えることができている”。

同社が発表した調整済みの決算報告では、EPSはThomson Reutersのアナリストたちが予想した80セントに対し1ドル1セントになった。売上は予想157億3000万ドルに対し、実績161億ドル5000万ドルである。収益は前年同期比34%増の45億2000万ドルだった。

Intelの株式は今週、マーケットに火を着け、その週だけでも14%上がった。さらに終了後にも1%の上昇を見た。

これらの数字は、これまでの中核的ビジネスだったパーソナルコンピューティングの次を目指す、というIntelの戦略転換が功を奏し始めていることの兆しだ。

同社のデータセンター事業や、中核的なメモリ事業、それに物のインターネット(IoT)事業はいずれも今四半期の売上の急伸に貢献した。

とくに重要なのが“Programmable Solutions Group”と題された項目で、これはIntelの未来に最大の貢献をすると思われる分野だ。…これには、自動運転車や人工知能向けチップなどが含まれる。

このグループは売上が10%伸びて4億6900万ドルを記録した。IoT部門は23%増の8億4900万ドル、不揮発性メモリソリューショングループは37%増の4億6900万ドルを記録した。

—この稿続く—

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Atlassianは絶好調、IPOから2年足らずで時価総額は50%増、決算報告で株価急上昇

2015年の終わりに行われたAtlassianの上場は、やや変則的だった: 同社の良好な数字は、すでに利益が出ていることを示していた。

そのIPOから約2年、同社の時価総額はほぼ90億ドルだ。IPOの初日には32%急伸し、時価総額は58億ドルだった。この増大の原因は、今年のここまでの異常な…65%の…株価上昇だ。絶好調の四半期決算報告のあとの今日も株価の上昇は続き、ウォール街の予想を大きく上回った。

決算報告のあとの12%のジャンプには、2017年全般の好調も貢献している。今年の株価の推移は、こんな感じだ:

Atlassianを取り巻く状況は、こうだ: Slackがシリコンバレーで大もてしている間、AtlassianはSlackの競合製品をも含むコラボレーションプロダクトのポートフォリオを提供した。そのStrideと呼ばれる製品は9月にローンチしたが、Atlassianのコラボレーションへの取り組みは、それよりもさらに多面的だ。同社は今年の1月にはTrelloを買収した

Atlassianのプロダクティビティツールのスイートには、プロジェクトマネージャーJIRAや、開発コラボレーションツールBitbucket、そしてStrideがある。そのいずれにも、複数の競合製品(主にスタートアップの)があるが、彼らに市場機会を露出しているのはAtlassian自身だ。その決算報告は少々の赤字だったが、ウォール街は同社の戦略が今のところは有効、と確信している。

今日の決算報告の要旨は、こうだ:

  • 売上: 1億9380万ドル。アナリスト予想は1億8580万ドル。
  • 利益(調整後): 一株あたり12セント、アナリスト予想は9セント。
  • 総顧客数: 10万7746(アクティブ会員またはメンテナンス合意ベース)
  • 純新規顧客数: 4246
  • Q2の売上予想: 2億30万ドルから2億50万ドル。
  • Q2の利益予想(調整後): 一株あたり12セント
  • 2018年の年商予想: 8億4100万ドルから8億4700万ドル

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死んだはずのBlackBerryがソフトウェア企業として蘇生、業績も株価も好調

死んだはずの企業がまだ生きていた、といえばBlackBerryのことかもしれないが、しかし同社はCEO John Chenのリーダーシップのもとで、ソフトウェア企業として再生しつつある。最近の四半期決算報告でも、業態転換の効果が顕著だ。

決算報告書によると、当四半期の同社の売上は2億4900万ドルで、アナリストたちが予想した2億2000万ドルを凌駕した。売上の急伸はソフトウェアの記録的な売上増によるものであり、総額9億9600万ドルの年商は前年比で26%の増となる。粗利率も記録的で76%となり、前四半期の67%と前年同期の62%を大きく上回った。

CEOのJohn Chenが当然のごとくに満足しているだけでなく、ウォール街も株価で報いた。9ドル99セントで始まった(米国時間9/28)株価は、本稿を書いている時点では10ドル44セントだ。すこし前には、10ドル79セントまで上がっていた。

BlackBerryの株価の5年間の推移。チャート提供: Yahoo Finance

同社の方向性は概(おおむ)ね正しいようで、それは、iPhoneとAndroidという新しい嵐の中で同社の携帯電話事業が破綻した5年前には、考えられなかったことだ。

ChenがCEOに就任した2013の11月には、同社がハンドセット市場で盛り返すことはありえないと思われていたから、ほとんど期待されなかった。でも同社には、これまでの人気製品で稼いだキャッシュがあった。Chenはそのキャッシュを使って戦略的買収を繰り返し、会社の姿を変えていった(下図)。

Screenshot 2017-09-28 14.47.38.png

チャート提供: Crunchbase

彼が就任したとき、BlackBerryは溺死寸前だった。同社は、昨日まで自分のものだった携帯電話市場がハックされる様子を、呆然と見守っていた。タイムマシンで2009年までさかのぼってみると、comScoreのデータ(下図)は、まさにBlackBerry(ブランド名RIM)がスマートフォン市場を支配していたことがわかる:

Screenshot 2017-09-28 14.54.31.png

チャート提供: comScore

しかしそれから4年後の2013年12月、ChenのCEO就任の翌月には、市場は激変していた(下図):

Screenshot 2017-09-28 14.58.17.png

チャート提供: comScore

今となっては、同社を携帯電話とかスマートフォンという視点から見ても意味がない。Chenは明らかに同社が進むべき新しい道を見つけ、会社の形を徐々に確実に変えつつある。今日の決算報告はひとつの四半期のスナップショットにすぎないが、回復不能と思われた企業でも持ち直すことができるのだ、ということをまざまざと示している。

ChenはCNBCの取材に対して、これからが難しい、と言っている。でも今やBlackBerryはソフトウェア企業だから、将来性は無限だ。同社は、不可能と思われていたことを、成し遂げた。

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Salesforceの第二四半期決算報告を見ると年商100億ドルがいよいよ現実的に

今年早くからSalesforceは、同社の年商が100億ドルに達すると予想された。そしてどうやら、今後とくに問題なければ、実際に100億に達するようである。

Salesforceが今日(米国時間8/22)発表した第二四半期の決算報告によると、売上は25億6000万ドルで、EPSは33セントとなった。どちらも予想を上回ったが、株価は時間外取引でやや下げた。今年は一貫して、驚異的な上げ潮続きだったから、すこし引いたという感じだ。今年の1月以降これまでの上げ幅は36%近かったが、今日の決算報告後では約3%下がった。

Salesforceはこのまま行けば年商100億に乗りそうだが、人びとが注目しているのは年後半のDreamforceカンファレンスだ。そこでSalesforceはいくつかの新製品を発表するだろうし、同社のAIシステム“Einstein”に関する詳しい報告もあるだろう。Salesforceは、ネットを利用するCRMツールの元祖だが、最近ではもっと若くて小さい競合企業の成長が著しい。

そこで同社は、製品を現代化して今後も先頭を走り続けようとしている。その現代化には、企業がワークロードを機械学習を利用してダイエットしていくためのツールなどが含まれる。機械学習は今、エンタープライズソフトウェアの分野にも入り込みつつある。その方面ではSalesforceがとくに積極的で、これからはカスタマーサービスのツールを半日で作れる、とまで豪語している。SalesforceはCRMサービスのAI化を、今後も強力に推進していくつもりのようだ。

同社はデベロッパーが自分のアプリケーション開発のために利用するAIのAPI(EinsteinのAPI)を、すでに提供している。そこで今年の後半に関しては、ウォール街ですら、同社がそのサービスをAI利用でますます自動化していくこと、そしてそのための一連の新製品がカンファレンスで発表されることを、期待しているのだ。

そのウォール街の予想では、Salesforceの第二四半期のEPSは32セント、売上は25億1000ドルだった。

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Shopifyの売上と利益が大幅増、同社上のネットショップは50万店を突破、ユーザーは全世界に広がる

Shopifyが火曜日(米国時間8/1)に報告した2017Q2の決算は、強力な数字が並んでいる: 売上は前年同期比で75%アップ、売上総利益は同じく83%増加した。売上高は1億5170万ドルでウォール街の予想を上回り、同社のサブスクリプションベース(有料会員制)の事業は7160万ドルに成長した。そのプラットホームに新規に会員登録するマーチャントが、記録的な数を数えたためだ。〔マーチャント, merchant, 商業者…Shopfy上でネットショップをやってる人たち。〕

Shopifyのユーザーであるマーチャントの数は、四半期記録としては初めて50万を突破し、ユーザーは世界の175か国に広がる。マーチャントの増加率は2012年以来平均74%を維持し、これら全マーチャントのこれまでの累計売上は400億ドルに達する。

Q2の新規登録ユーザーの地域別分類を見ると、複数の市場で大きく伸びており、北米地区56%、アジア82%、南アメリカ168%、アフリカ70%の増となった。マーチャント数(ショップ数)は50万だが、同社のショップ管理ソフトウェアのこれまでの累計ユーザー数は120万に達する。

Shopifyに店開きしているショップからの購入者は過去12か月で1億3100万人、昨年のブラックフライデーとサイバーマンデーには、同社プラットホーム上のマーチャントは全体で毎分10万ドルの売上を計上した。

Shopifyは今期、クレジットカードリーダーChip and Swipe Readerの一般配布を開始した。まだ入手していないマーチャントは無料で入手できる。また同社のCFO Russ Jonesが、新任の確保を条件に引退の意思を表明した。新任は来年中には見つかる、と同社は予想している。

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Intelの第二四半期は予想を上回る好成績、データセンターも首位の座を堅持

Intelは今日(米国時間7/27)の午後、148億ドルの売上と72セントの一株当たり利益を発表した。それらはアナリストたちの予測144億1000万ドルと68セントを確実に上回っている。

同社の通常取引の株価は22セント/0.63%上がり、34ドル97セントで終わった。決算発表の直後には、Intelの株価は3.43%上がった。現在は時間外取引で36ドル17セントになっている(~1:05pm PST)。

Intelは今、企業として興味深い立場にいる。同社の未来が人工知能関連の能力にかかっていることを、同社自身が知っている。ウォール街における同社の命運を決めるのは、153億ドルで買収したMobileyeを、やがて巨大な産業になる自動運転車業界のニーズに応える、高収益のビジネスに育てられるかどうかだ。Intelによると、買収手続きは2017年のQ3に完了する。

しかし今日は、三つの買収(Mobileye, Movidius, Nervana)があったにも関わらず、重要な話題は今なおデータセンターだ。Intelは同社のx86チップで長年データセンターを支配してきたが、最近はAMDの攻勢が著しく、データセンター市場におけるIntelのトップの座がいつまで安泰か、わからなくなっている。しかし現時点では、Intelはこのビジネスで9%の成長を達成できた。

前年同期2016Q2のIntelの売上は、135億ドルだった。その時点での前年同期比成長率は3%だったが、本日の2017Q2では9%の前年同期比成長率になった。

今回の決算発表のプレスリリースで、同社のCFO Bob Swanはこう述べている: “本年前半の好調とPC事業への期待の高まりにより、目下、通年売上と同EPSの予想を上方修正している”。

Intelの2017Q3の予測は、売上が157億ドル、EPSが80セントだ。Q4を含む全年売上の予測は613億ドル、EPSは3ドルだ。この値の一部は、買収完了後のMobileyeの貢献部分である。

同社は本日の決算報告で、通年の営業利益率の向上を課題として挙げた。

今本誌TechCrunchはIntelのIR部門に追加取材をしているので、情報が得られ次第、お伝えしよう。

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