テスラが2020年に自動運転のロボタクシー展開を計画

Tesla(テスラ)は、2020年に自動運転車によるライドシェアサービスネットワークを展開するという大きなビジョンの一環として、初のロボタクシーを投入する見込みだ。CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏が、同社開催の自動運転に関するイベントで明らかにした。

「来年、Teslaの自動運転ロボタクシーが走行するようになると自信を持っている。各地で規制の承認は得ないので、全エリアでの展開ではない」とマスク氏は語り、ここでいう規制が何のことなのかには言及しなかった。同氏はまた、Teslaが来年には当局の承認を得ることに自信を持っているとも付け加えた。

Teslaは、Tesla車オーナーが適切な装置を取り付けたマイカーをTeslaのライドシェアアプリに加えることができるようにする予定だ。このビジネスモデルはUberAirbnbのものと似ている。そしてTeslaはそうしたライドシェアによる売上の25〜30%をとるとマスク氏は語った。車をシェアする人が十分にいないところではTeslaが専用のロボタクシー車両を展開するかもしれない。

マスク氏はTeslaネットワークと、Tesla車オーナーが自分の車両を配車アプリで稼働させることができるようにすることについて2016年から言及していた。

新しいTesla車両はすべてカスタムの完全自動運転コンピューターチップが搭載される、とマスク氏は4月22日のイベントで詳細を語った。マスク氏によると、このチップは完全自動運転のためのハードウェア必須要件を満たすもので世界最高のものだと豪語(Tesla車両は前向きレーダーやカメラなど、センサーの一式を備えている)。ライダーや光感知、測量レーダー、そしてほとんどのAV開発業者が必須と言っているセンサーも搭載していない。しかし同氏は、それらは無駄でいずれなくなる運命にあると主張している。

残りのステップはソフトウェアだ。これはマスク氏いわく、来年の半ばまでに機能は完成し、誰も注意を払う必要がないというレベルに達するとのことだ。

「我々の考えでは、1年後、いやおそらく1年3カ月後、来年には確実に100万台超のロボタクシーが走っている」とマスク氏は語った。「車両はソフトウェアのアップデートで対応可能になる。それで準備完了だ」。

同氏はまた幾度となく、完全自動運転とロボタクシー車両は当局の承認を要すると述べた。しかしながら彼は、どのような種の当局の承認が必要なのかは説明しなかった。連邦政府には自動運転車両を規制する法律はない。任意のガイドラインがあるだけだ。例えばハンドルやペダルをなくすなど車両がハードウェア的に変更されなければ、連邦政府がどのようにTeslaを規制するのかは不明だ。

もしかするとマスク氏は、配車ネットワークを規制する地方自治体や州の法律のことを言っているのかもしれない。繰り返しになるが詳細は不明で、もしTeslaが新たな情報を出したらアップデートする。

Teslaロボタクシーの充電は、展開準備を進めるにあたって同社が直面する数少ない課題の1つとなる。

マスク氏は、将来はロボタクシーが自分で家に帰り、自動で駐車・充電するようになると述べた。Teslaが2015年に発表したスネーク・チャージャーの生産バージョンにも少し言及し、似たようなバージョンがロボタクシーネットワークとともにマーケットに投入されることを明らかにうかがわせた。

イメージクレジット: Screenshot of Tesla presentation

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(翻訳:Mizoguchi)

アウディの自動運転車はアップルとニコンの出身者が作ったAevaのセンサーを採用

Audi(アウディ)の自動運転車部門は、ユニークなライダー(LIDAR)を開発しているスタートアップと手を組んだ。自律走行可能なSUVタイプの電気自動車、e-tronに搭載して、ミュンヘン市内でのテストを拡大する。

Audiの子会社となっているAID(Autonomous Intelligent Driving)は、Aevaによって開発されたライダーセンサーを採用したことを、水曜日に明らかにした。AevaはAppleとNikonの出身者によって、わずか2年前に設立されたスタートアップだ。

Aevaは、カリフォルニア州のマウンテンビューを拠点とする会社で、Soroush Salehian氏とMina Rezk氏によって設立された。同社が開発した「4Dライダー」は、距離はもちろん、かなり遠くのものまで瞬間速度も計測できる。また太陽光や他のセンサーによる干渉を受けないのも特長だ。「4D」というネーミングはともかくとして、この技術には説得力がある。

ライダー(「ライト」と「レーダー」を組み合わせた造語)は、光線によって距離を測定するレーダーの一種だ。勃興する自動運転車業界では(Teslaは例外だが)重要かつ不可欠なセンサーと考えられている。そして何年もの間、その市場はVelodyneの独壇場だった。

今日では、Velodyneよりも高解像度で精度も高く、そのうえ低コストのセンサーを提供するためのブレークスルーを実現したと主張する何十ものライダーのスタートアップが登場している。これはかなり大胆なチャレンジだ。特に大量生産を可能にするのは難しい。

伝統的なライダーセンサーは、可視光のスペクトルの外にある高出力の光パルスを送出し、そのパルスが戻ってくるのにかかる時間を計測することで、距離を特定することができる。パルスが戻ってくると、そのパルスを反射した物体の方向と距離が記録され、測定結果から3次元のマップが生成できる。

Aevaによれば、同社のセンサーは連続的な低出力レーザー光を放射する。それにより、フレーム内のポイントの瞬間速度を、最長で300メール先まで計測できるという。言い換えれば、Aevaのセンサーは、物体までの距離、方向、そしてその物体がセンサーに近づいたり遠ざかったりする速度までも測定できるのだ。

これは、歩行者、自転車、他の車など、さまざまな速度で移動する物体が存在する環境で運行される自律走行車にとって、有効な知覚機能となる。

Aevaは、Lux CapitalやCanaan Partnersといった投資家の支持を受けている。同社のセンサーは、他のセンサーや太陽光による干渉とは無縁である、という大きな特長も備えているとされる。

AevaのセンサーがAIDのCTO、Alexandre Haag氏を納得させたのは、このように長距離の測距、毎秒何センチという精度での瞬間速度の計測、そして干渉に強いという特長を兼ね備えていたからだ。

Aevaのセンサーは、Audiと、その親会社のVolkswagen(フォルクスワーゲン)による、過去18か月に渡る検証プロセスを通過した。今回の発表は、AevaがAudiの自動運転車事業における重要なハードルを乗り越えたことを確認するものだ。Aevaのセンサーは、すでにミュンヘン市内を走行中のAudi e-tronの開発用車両に搭載されている。Audiでは、都市部での移動サービス用として、自動運転車を今後数年以内に供給することを計画している。

もし干渉の影響を受ければ、3次元のマップ上に、ランダムな点が次々に出現してしまうことになる。ライダーが直接太陽の方に向けられた場合や、同じクルマに複数のセンサーが取り付けられているような場合、その可能性は否定できない。ライダーのメーカーは、いろいろな干渉パターンを防ぐために、さまざまな手法を考案してきた。また自動運転車のメーカーも、太陽や雪の影響による干渉の問題を把握していて、それによって発生する異常値を無視するようなアルゴリズムを開発している。

Salehian氏も、やはり干渉は重大な課題であると主張している。

規模に合わせて開発したり、大規模に利用される製品を設計するという課題について言えば、それは単にどれだけ容易に製造できるかという問題ではない、とSalehin氏は強調する。「そうしたものをずらっと並べて使うときでも、完全に協調して動作するようにしなければならないということです。そのような車を何十万台も作るとなれば、それは一大事なのです」。

画像クレジット:Aeva/スクリーンショット

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

自動運転車AIがチャンピオンレーサーと対決

自動運転車の開発の世界は、ともすると無味乾燥なものになりがちだ。無事故で走った距離が百万マイルに達したとか、歩行者の検出範囲が10%増えたとか、そういったことしか語られない。しかしここで紹介する研究は、そのような指標からは見えてこない面白いアイディアを持ち、驚くほど実践的なテスト方法を採用している。自動運転車とレーシングドライバーを、サーキットで競わせようというのだ。

念のために言っておくが、これは見世物ではない。紛れもないまじめな研究なのだ。コース上でポジションを争ったり、フェイントをかけたり、バンバーを擦り付けたりはしない。走行は別々に行われた。また私がやりとりした研究者は、ラップタイムを明らかにすることを丁重に断ってきた。これはあくまで科学であることをご理解いただきたい。

スタンフォード大学のNathan Spielberg氏とその同僚は、自動運転車の極限状態での挙動に関する質問には喜んで答えてくれた。言うまでもないが、一般的な自動運転車の走行のほとんどは、通常のスピード、良好な条件でのものだ。また、その際に遭遇する障害物のほとんどは、想定内のものとなっている。

もしも最悪の事態となり、車が通常の操縦の限界を超えなければならなくなったとき、たとえばタイヤのグリップ力の限度を超えるような状態になったときでも、その自動運転を信頼できるのだろうか? 果たして、そのような運転が可能なAIを開発できるのだろうか?

この研究者の論文は、Science Robotics誌に掲載された。物理学ベースのモデルでは、こうした状況に十分に対処できないかもしれない、という仮説から始まっている。そうしたコンピュータモデルは、重量、速度、路面状態、などの条件を考慮して、車の挙動のシミュレーションを行う。しかし、そうした条件は、どうしても単純化されているので、値が通常の範囲を超えると、かなり不正確な結果を導くことになる。

そのようなシミュレーションが、タイヤの接地を点または線に単純化して考えているとしよう。しかし、実際に滑り始めたときには、タイヤのどちら側に強い摩擦力が働いているのかは非常に重要だ。そこまでの詳細なシミュレーションは、現在のハードウェアの能力を超えていて、十分に速くかつ正確に実行することができない。しかし、シミュレーションの結果は、入力と出力に要約することができる。それらのデータをニューラルネットワークに処理させたらどうだろう。その結果、非常にうまくいくことがわかった。

シミュレーションによって、この車の構造と重量なら、Xという速度のときにYの角度で曲がろうとすれば、どのような挙動を示すのか、という基本的な情報が得られる。もちろん、実際にはもっと複雑だが、基本的にはそういうこと。ここまでは単純だ。次に、このモデルはトレーニングによるデータを参照し、さらに現実世界の結果も調べる。それはおそらく、理論とは異なったものとなっている。

そうして、車がコーナーに差し掛かったとき、理論的にはハンドルをどれだけ左に切る必要があるか、次の点ではどれだけ切り足すか、といったことを知ることができる。しかし車内のセンサーが、車が意図したラインから少しずれていることを報告したとする。すると、その入力が考慮され、AIエージェントはハンドルをもう少し切るか、逆に戻すのか、状況に合わせて判断するのだ。

では、レーシングドライバーはどこで登場するのか、と疑問に思われるかもしれない。研究者は、この車のパフォーマンスを人間のドライバーと比較する必要があった。それも、摩擦の限界で車をコントロールする方法を経験的に体得しているようなドライバー、つまりレーサーのことだ。普通の人には、なかなかそこまでの運転はできない。

チームによれば「アマチュアレースのチャンピオンドライバー」というレーサーを雇って、カリフォルニアのThunderhill Raceway Parkを走らせた。それから、Shelleyという名の、2009年型のAudi TTSを改造した自動運転車を送り出した。それぞれ10回ずつだ。これは、のんきな日曜日のイベントなどというものではなかった。上記論文には、以下のように書かれている。

自動運転車と人間のドライバーは、いずれもサーキットをできるだけ短い時間で周回しようと試みた。この運転の最大加速度は、ほぼ0.95Gに達した。タイムを最短にできるようなレーシングラインを通り、タイヤのグリップの物理的な限界を追求した状態だ。縦方向と横方向ともに、このレベルの加速度を実現すると、車の最大速度は、サーキットの一部区間で95mph(約153km/h)に達する。

このような極端な運転条件の下でも、コントローラーは一貫してレーシングラインをトレースすることができた。平均的な誤差は、サーキット上のあらゆる区間で40cm以下だった。

言い換えれば、それだけのGがかかり、95mphの速度に達した状態でも、自動運転のAudiは、理想的なレーシングラインから1フィート半以上逸れることはなかったのだ。人間のドライバーのズレは、もっと大きかった。しかし、これはエラーとはみなされていない。人間は、自分の判断でラインを変更するものなのだ。

「サーキットをセグメントに分けて、いろいろなタイプのコーナーを比較しました。それによって貴重なデータを収集できました」と、Spielberg氏はTechCrunchへの電子メールで述べている。「サーキット1周全体のデータについても比較し、同様の傾向が維持されていることも確認しています。つまり、Shelleyは、一貫性という点では優れていますが、人間のドライバーは車の変化に応じてラインを変更できるという点で優れています。これは現在実装中の能力です」。

Shelleyは、人間よりもラップタイムの変動がずっと小さかったが、人間のレーサーは周回を重ねることで、かなり優れたタイムを出すようになった。セグメントごとの平均を評価すると、ほとんど同等だが、わずかながら人間が優っていた。

これが単純な自動運転モデルであることを考えると、かなり印象的な結果だ。現実世界の知識は、システムにはほとんど組み込まれていなかった。たいていは、シミュレーションから得られた結果によって、その瞬間、瞬間で、どのようにハンドルを操作すべきか判断していた。しかも、フィードバックは非常に限られていた。自動運転システムが置かれた状況を把握するために使うことの多い、高度なテレメトリにはアクセスしていなかったのだ。

結論を言えば、比較的単純なモデルによって、通常のハンドリングの条件を超えた車をコントロールするというアプローチも、なかなか有望だということになる。ただ、路面の状態や条件によって、調整する必要はあるだろう。たとえば、後輪駆動車で未舗装路を走るのと、前輪駆動車で舗装道路を走るのとでは、明らかに違っている。そのようなモデルを、どのようにして開発し、どうやってテストすれば良いのか、ベストな方法は今後の研究課題となる。しかしチームは、それも単にエンジニアリング上の課題だと確信しているようだ。

今回の実験は、あらゆる運転操作において、自動運転車が人間よりも優れるという、まだまだ遠い目標を追求するために実施されたもの。この初期段階のテスト結果は希望の持てるものだった。とはいえ、自動運転車がプロと渡り合えるようになるまでには、まだ長い道のりがある。それでも、その時が来るのが楽しみだ。

画像クレジット:スタンフォード大学

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Optimus Rideがブルックリンの私有地内で自動運転車サービスを提供

もしあなたがBrooklyn Navy Yard(ブルックリン・ネイビー・ヤード、ニューヨークの工業地帯)で働いているなら、ニューヨーク州で最初に自動運転車に乗る消費者になれるかもしれない。米国時間3月20日、自動運転車スタートアップのOptimus Rideは、ブルックリンの面積300エーカーの工業団地で、自動運転車サービスを展開する計画を発表した。同団地には企業400社が入居し9000名が働いている。

ニューヨークで自動運転車のテストは行われているが、商用サービスに至ったものはまだない。2017年にアンドリュー・クオモ州知事は、Audiと提携して州で初めての自動運転実験に成功したと語った。ニューヨーク州の自動運転車に関する法令は2019年4月まで有効だ。同州では商業目的の自動運転車運行はまだ認められていないが、Optimus Rideは公道ではなく私有地内で運行することで可能になった。

Brooklyn Navy Yardでは、Optimus Rideが巡回シャトルバスを走らせ、ジオフェンスで仕切られた範囲内で乗客を運ぶ。Optimus Rideは、カリフォルニア州フェアフィールドの80エーカーの民間ゲーテッドコミュニティ(塀で囲まれた居住地区)であるParadise Valley Estates(パラダイス・バレー・エステーツ)でも自動運転車を展開する。フェアフィールドでのパイロット期間中、Optimus Rideは居住候補者の要望に応じてコミュニティー内の自動運転ツアーを提供する。一方既存の居住者は、地域内でオンデマンド乗車をリクエストできる。

「本日我々は自動運転車サービスを一箇所だけでなく2カ所同時に発表できることを大いに喜んでいる」とOptimus RideのCEOで共同創業者のDr. Ryan Chinがプレスリリースで語った。「Paradise Valley EstatesおよびBrooklyn Navy Yardという最先端の工業団地および居住地区の協力を得て、移動手段の革新という当社の使命を一歩進めることができた。ニューヨーク州で最初に自動運転車サービスを提供する会社となり、2019年第1四半期中に3箇所でのサービス提供を発表できことで、ジオフェンス地域向け自動運転システムをリードする位置につけたことをうれしく思う」。

今回の発表に先立ち、Optimusは先月バージニア州レストンの複合施設に自動運転車サービスを展開した。パートナーのBrookfieldが世界中に施設を保有していることから、Optimus Rideはその他のBrookfield開発地域にも自動運転車を配置する計画だ。Optimus Rideは、ボストン近くのUnion Pointという都市開発地域にも自動運転車サービスを提供している

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トランプ大統領曰く「自動運転車はクレイジー」、米国運輸省の立場とは正反対

ドナルド・トランプ大統領は自動運転車に懐疑的だ。これは自身の政権、なかでも米国運輸省とは対照的な立場である。

Axiosの最新スクープによると、トランプ大統領は自動運転車革命は「クレイジー」と考えていると非公式に話した。トランプ氏の考えは必ずしも驚きではない。飛行機が複雑になりすぎているという最近のツイートは、彼のラッダイト(技術革新反対者)傾向を示している。

興味深いのは大統領と運輸省の視点の違いだ。

つい先週テキサス州オースチンで行われたSXSWで、運輸省のイレーン・チャオ長官は非伝統的新興輸送技術委員会(NETT)の設立を発表した。新しいテクノロジーの導入を阻害する可能性のある法律や規制の隙間を埋めることを目的とした内部組織で、トンネル、ハイパーループ、自動運転車などによるイノベーションを対象としている。

「新しい技術は複数の輸送手段にまたがるものが増えてきているため、複合的に応用可能な革新技術を見渡す内部委員会を作るよう指示した」とチャオ委員長が声明文で語った。

一方、その他の自動運転車関連法案も、さまざまな検討段階にある。

米国時間3月15日、運輸省の幹線道路交通安全局(NHTSA)は、NuroaおよびGenral Motorsが提出した自動運転車に関する嘆願書が公開レビュー/コメントのための連邦広報掲載まで進んだことを発表した。

平行する両視点はまだ衝突していない。自動運転技術に対するトランプの個人的見解が運輸省の政策に影響を与えているという証拠はない。もちろん与えていないという意味でもない。

自動運転業界は不測の事態に備えて、大衆(そしてトランプ)を徐々に啓蒙しようとしている。 Partners for Automated Vehicle Education (PAVE、自動運転車啓蒙組織)はその一つだ。PAVEは、自動運転車と利害関係にある自動車メーカーおよびIT企業らが資金を出し合って1月に設立された。Audi、Aurora、Cruise、GM、Mobileye、Nvidia、トヨタ、Waymo、Zooxらが参加して、自動運転車の最新技術について情報を広めている。彼らのメッセージは次のとおり。「このテクノロジーは輸送手段を変革し、より安全、より持続可能にすることができる」。

Google傘下のWaymo はAAAとの提携によって、自動運転技術およびその安全性や人々の移動を手助けする可能性を広く伝えていく啓蒙活動も行っている。同プロジェクトは最近、自動運転車開発のメッカとして知られているアリゾナ州およびカリフォルニア州など7つの市場を管轄するAAAの地域組織(AAA NCNU)と提携したことを発表した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

歩行者の動き方にも注目する自動走行車の視覚

自動運転車の技術に関する研究で名高いミシガン大学は、歩行者の動作を予想するための進化したアルゴリズムに取り組んできた。それは、歩行者が何をしているかだけでなく、どのように動いているかにも着目するものだ。人間のボディランゲージは、その人が次に何をするのかを予測する際に、非常に重要な意味を持っている。

歩行者に注意を向け、彼らが何をしようとしているのかを予測することは、すべての自動運転車の視覚システムにとって、大きな比重をしめている。人がいることを認識し、それがどこなのかを理解することは、自動車の運転の仕方に、かなり大きな影響を与える。しかし、人がどこそこの領域にいて、あれこれの状態になっているということを認識してラベル付けできる、と宣伝している会社はあっても、歩行者がどのような姿勢で、どう動いているのかを認識できるとしているものはほとんどない。

(参考記事:WTF is computer vision?

そのような視覚のアルゴリズムは、まず人間を識別し、それが数フレームの間に何ピクセル移動するかを調べて、そこから推定するといったシンプルなものでもよいかもしれない(今はまだそうではないとしても)。とはいえ、当然ながら人間の動きは、それよりはちょっと複雑なものだ。

ミシガン大学の新しいシステムは、ライダー(訳注:レーザー光を使ったレーダー)とステレオカメラを利用して、人の動きの軌跡だけでなく、その人の姿勢と歩き方も評価する。人の姿勢によって、その人が車の方を向いているのか、車から離れようとしているのかを判断できる。また、杖をついているのか、電話するためにかがんでいるのかなど、歩き方によって、その速度だけでなく意図も判別できるのだ。

振り返って後ろを見ている人がいた場合、その人は体の向きを変えようとしているかもしれない。もしかすると、交通の流れに割り込んでくるかもしれない。腕を突き出している人がいれば、おそらく誰かに、もしかすると車に、止まれと合図を送っているのだろう。こうした付加的なデータは、システムが動きを予測するのに役立ち、より完成度の高い、不測の事態を考慮したナビゲーションのプランを作成することを可能にする。

重要なのは、1歩の歩行や腕の一振りを捉える、わずか数フレームを調べるだけうまくいくということ。それだけで、より単純なモデルよりも、かなり優れた予測をすることができる。これは、予測の性能にとって大きな違いを生む。というのも、歩行者が障害物の間にいる際には、数フレーム後にもまだ見えているとは限らないからだ。

現状では、ノイズも多く、まだ研究も進んでいないデータによってできることは限られている。しかし、そうしたデータを観測し、その目録を作ることは、それが自動運転車の視覚システムにとって不可欠な機能となるための第一歩なのだ。この新しいシステムの全容は、IEEE Robotics and Automation Lettersのサイト、またはArxiv(PDF)で読むことができる。

画像クレジット:University of Michigan

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

自動運転車が加速する知的財産保護の改革

1900年代初頭の社会は、馬車から自動車への移行に苦心していた。今日ではおかしなことに思えるかもしれないが、「通行の優先権」や速度制限、交通標識や信号などの概念がなかった時代があったのだ。こうした規則は、車が馬車に出合ったとき、馬を驚かせて暴走させたり、辛うじて「道路」と呼べるような砂利道をお互いに逸れて、馬の助けを借りなければ抜け出せなくなるような事態を避けるために、考え出されなければならなかった。

100年ほど早送りしてみよう。Quo Vadisはラテン語で「汝はいずこへ」という意味。これは、現代の自動車によって可能になった、どこにでも自由に行ける生活様式を表すのにふさわしいフレーズだろう。行きたいときに、行きたいところへ、行きたい人といっしょに行ける。フォレストガンプに触発された田舎道のドライブに、化石燃料車で出かけたり、深夜に軽く空腹を満たすために、EVで町中を流す。まったくモバイルな社会になったものだ。

しかし、注意散漫だったり、運転が下手なドライバーで溢れた通りや高速道路は、「オートピア」を「ディスオートピア」に変えてしまった。人工知能によって可能になるはずの、すばらしい自動運転車の世界を想像してみよう。自分で運転することなく、運転によるすべての恩恵が受けられるのだ。車は、自分の行き先に自分自身で完璧にガイドし、渋滞を緩和し、交通量を増加させ、道路の利用率を最適化する。さらにすばらしいのは、あなたがラテをすすりながらTEDトークを観てリラックスしていても、車は勝手に目的地に向かってくれる。

いや、そうじゃない。現在の技術水準では、さまざまな運転状況に対して、せいぜい高いパーセンテージで対応できる、というくらいであって、例外なく、というわけにはいかない。きわどい状況など、5〜10パーセントのケースでは、まだ人間の介入が必要となる。たとえば、道路にできた穴を緊急に補修している作業員に出くわしたとき、どうしたらよいのかわからない、といったケースは、まだかわいいものだろう。もっとマキャヴェリズム的な例を挙げれば、全方向が一時停止の交差点で、停止中の自動運転車に、人間が運転する車が90度の方向から向かってきた場合が考えられる。AI自動車は乗員を危険にさらさない、ということを知っていて、人間の運転者は前後の車との車間距離を保ったまま徐行して近づき、うまくAI車の動きを止めさせて、人間が運転する車の列がゆっくり途切れることなく永久に通り続ける、ということも、ラッシュアワーには起こり得る。

いずれの場合でも、人間(あるいは遠隔の操縦者)なら簡単に運転を引き継ぎ、交通整理の手信号に従うか、人間の運転する車を牽制することで、交差点を通過できるだろう。しかし、高速道路上で人間による介入が必要になった場合はどうだろう。たとえば、先に通ったトラックが落とした土砂が、車線を区切る白線を覆い隠してしまったら? 自動運転車は、コンクリートの壁に向かってハンドルを切り始めてしまうかもしれない。その場合、人間の運転者が、即座に運転を代わることが唯一の望みとなる。もしその頼りの人間がビデオを見ていたとしたら、顔を上げたときには、金属やガラスの破片の嵐の中、すべてが暗転することに…

大きな懸念は、現在の特許関連の法律ではAIシステムを保護するのに不十分であるということ

人工知能、というのは人間のように思考することを暗示する魅惑的な言葉だ。よくある映画のキャラクタのように、まるで人間のように話し、やりとりすることができるものと思われがちだ。しかしAIは、もう少し正確に言えば「機械学習」のこと。今日の機械学習は、世界と対話し、矯正のための入力を受け取ることによって、人間の知性を再現しようとしている。子供を褒めたり叱ったりすることによって、良いことと悪い事の区別を教えるのとほとんど同じように、今日のAIの機械学習は、似たような二者択一の矯正によるものとなっている。掲示されている30ではなく、35mphで走行すれば、それが誤った行動であるというフィードバックがあり、それを処理することで、AIはMapleストリートを30mphを超える速度で走ってはいけない、ということを「知る」。また、今はラッシュアワーだから、Mapleは西向きの一方通行になり、西に進む場合には全3車線のどこを通ってもいいということを知ることもできる。

何千ではないにしても、すでに何百というテスト車両が、人間が運転する車やトラックと道路を共有している。そうして何百万マイルも走行することで、経験豊かなドライバーと同じような、少なくともそれにできるだけ近い知識が得られるように学習する。そうすれば、道路工事の交通整理に従ったり、車間を詰めて運転するドライバーに対処したりできるほどの信頼を勝ち取ることができる。特許に記載されている技術の場合、新規参入者が追いつくことが可能だ(もちろん、特許使用料を払うか、その特許を回避する設計ができればの話だが)。今日の機械学習には時間と経験が避けられない。それとも、それをバイパスすることができるのだろうか?

大きな懸念は、現在の特許関連の法律では、AIシステムを保護するのに不十分であるということたとえば、機械学習のトレーニングセットや、プログラマが書いたソースコードの特定の表現など、データの編集結果を、特許で保護することはできない。さらに、機械学習プロセスと、その基礎となるアルゴリズムの反復的で漸進的な進化を考えると、特許の認可に必要とされるほど正確かつ細密に、AIシステムの手法と機能を記述すること自体、困難なものになり得る。

そして、誰による発明か、ということも問題になる。AIの自己学習プロセスが意味するのは、発明の主体がAI自身によって自律的に開発される可能性があるということ。もし、その結果に特許性があるとしても、HALを発明者として挙げるべきなのだろうか? これは法律だけでは解決できない領域であり、議会による決議を必要とする問題だろう。現実的な問題もある。この分野は急速に進化しているので、出願から取得までの手続きに何年もかかる特許では、最終的に認可されたとしても、それが有効となる前に無用のものとなったり、時代遅れになったりしかねないということだ。

こうした懸念もあるので、ほとんどの自動運転車(およびAI)の開発者は、知的財産を保護するために企業秘密保護法に頼っている。しかし、これはこの分野に新たに参入しようとする企業にとって、重大な技術的ハードルとなっている。もし、AI開発者が自らの技術を特許化していれば、必要となる情報は公開されていることになるが、そうでなければ、競合他社は基本的にゼロから始める必要がある。これは非常に不利な状況だ。もし市場に参入する競合が少なければ、消費者の選択肢もそれだけ少なくなるのは間違いない。

企業秘密保護に頼る開発には、数え切れないほどの難点がある。中でも深刻なのは、競合他社が熟練した従業員を引き抜き、学習済のデータも不正に入手しようとすることだ。それによって何百万マイルも必要な学習プロセスをバイパスすることができる。保護を徹底し、このような不正行為にも対処できるようにするためには、企業秘密を厳重に管理しておく必要がある。その結果、「知る必要がある」人だけが限定的に情報を扱えるような、厄介なセキュリティ対策が不可欠となる。

こうした状況は、馬が車を引いていた時代からの移行を容易にするために、道路、標識、信号機などの規則を開発しなければならなかったことを思い起こさせる。それと同じように、現在の知的財産保護の概念は、自動走行車への移行を可能にするための新たなコンセプトの創出までは必要ないとしても、少なくとも進化させる必要があるだろう。もう少し見守ってみよう。そして魅力的なドライブに備えて、シートベルトの着用をお忘れなく。

画像クレジット:mato181Shutterstock

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Waymo、自動運転車の工場をミシガンに計画

WaymoとMagnaは、何千台もの自動運転車をミシガン南東部の工場で製造する計画だ。ここには電気自動車のJaguar I-PACEとChrysler Pacifica Hybridミニバンの自動運転バージョンも含まれる。

Googleの自動運転プロジェクトが前身で、Alphabet傘下での事業展開のためにスピンアウトしたWaymoは火曜日、Michigan Economic Development Corporation(MEDC)が、自動運転車の製造施設をミシガンに構えるというWaymoの計画を承認したと発表した。MEDCはこのプロジェクトのための予算800万ドルを承認した。

今回の発表は、Waymoが商業運用を拡大する準備を進めている、という最新のサインだ。12月、WaymoはフェニックスエリアでWaymo Oneという名称の商業ロボタクシーサービスを制限付きで開始した。

Waymo One自動運転車サービスではまだWaymoの訓練されたドライバーが乗り込んでいる。セーフティードライバーはいずれいなくなり、2019年を通して徐々に多くの人がこのサービスを利用できるようになる。

Waymoの行動は素早い。目標は、2019年半ばまでに新施設に移り、レベル4の自動運転車を製造するために施設の準備を開始する。レベル4というのは米国自動車技術会SAEが定めた基準で、特定の状況で車が運転を操作するというものだ。

施設の場所はミシガン南東になる、ということしか決められていない。おそらく、新設ではなく既存の施設となる可能性が高い。Waymoによると、工場では400人を新たに雇用する。

Waymoは、Fiat Chrysler、そしてJaguar Land Roverとサプライヤー提携を結んでいる。昨年Waymoは、無人配車サービス事業開始後の2年間に最大2万台もの改造I-Pace車両を投入する、と発表した。Waymoはまた、Fiat Chryslerとも最大6万2000台の改造ミニバンの契約を結んでいる。

Waymoはハードウェアとソフトウェアを製造し、それらを車両に統合するという作業を自動車メーカーとともにミシガン・ノバイの工場で行う。MagnaはオーストリアのグラーツでJaguar I-PACEを製造している会社だが、そのMagnaとの提携を通じて製造と統合の作業は専用の施設で行うことになる。

原文へ 翻訳:Mizoguchi)

Lyftは新しい人材を得て、自動運転車の安全性により真剣に取り組む

本日(米国時間12月20日)Lyftは、American Center for Mobilityの創設者であり、米国交通省の自動車安全センターの元副長官だったJohn Maddoxを、自動運転車の安全性ならびにコンプライアンス担当者として採用したことを発表した。Lyftでは、Maddoxは、同社初の自動運転車の安全性とコンプライアンス担当のシニアディレクターになる予定だ。

「私は安全なモビリティ技術を推進するために、これまでのキャリアを捧げてきました。Lyftへの参加は、その努力の継続です。自動車産業と未来の輸送を再定義する道を率いる、素晴らしく才能と活気に溢れたチームの一員になることに興奮を抑えられません」とMaddoxは声明の中で語っている。

最近Lyftが立ち上げた、自動運転の安全性とコンプライアンスを担う部署の中で、Maddoxは自動運転車を大衆の手に届ける際に必要な、同社の安全活動を監督する。

Lyftは2017年7月に自動運転車部門を初めて立ち上げた。それ以降、Lyftは自動車業界のティア1サプライヤーであるMagnaと自動運転技術で提携しただけでなく、Drive.aiとも提携を行っている。Magnaはまた、株式交換によってLyftに対して2億ドルを投資している。

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(翻訳:sako)

Nuro、非常用ドライバーのいない完全無人運転車を運用開始

NuroがKrogerとの提携によって自動運転車による食料品の配達を開始してから3ヶ月、自動運転のスタートアップは新しい配達ロボット車を運行する。これまでNuroは、Priusの自動運転車と緊急用ドライバーを使っていた。

このたびKrogerとの提携による同配送サービスは完全なドライバーレスとなり、非常用ドライバーは同乗しない。Nuroはこの車両、R1を2016年から研究開発してきた。

「Nuroは使い走りが必要ない世界を見据えている。すべてがオンデマンドで低価格で配達される」とNuroのプレジデントDave Fergusonがプレスリリースだ語った。「当社カスタム無人車を使った配達サービスの運用は、その目標に向けた重要な第一歩だ」

Nuroの狙いは自動運転技術を地域の商品配達やサービス提供のラストワンマイルに活かすことだ。食料品やドライクリーニングから友達の家に置き忘れた物まで、市の境界内にあってNuroの車両の載る品物ならどんなものでも運ぶ。車内は2つの部分からなりそれぞれ食料品の袋が6つまで入る。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

トヨタ、自動運転のスタートアップ、Parallel Domainに出資――安全にテストできるシミュレーターを提供

 

Parallel Domainは自動運転ソフト開発のためのシミュレーションを提供するスタートアップだ。自動車メーカーはシステムを利用してVR空間で自動運転車を走らせ、挙動を確認することができる。今回Costanoa Venturesがリードし、Ubiquity Venturesなどが参加した今ラウンドでParallel Domainは265万ドルのシード資金を得た。このラウンドで新たに獲得した投資家にToyota AI Venturesが含まれていることが分かった。

Toyota AI Venturesnの創立マネージャー、ディレクターのJim Adlerは「Parallel Domainはテクノロジーが優秀であるだけでなく、チームにも強い印象を受けた。彼らは自動運転車が路上で安全に走行するために必要な課題について明確なビジョンを持っており、同時にそれらを解決する能力がある」」と書いている

Parallel Domainのプラットフォームは現実の地図情報を用いて、その上にアルゴリズムで他車を含むさまざまな交通状況を設定する。ユーザーはシミュレーションによって自動運転車がどのように走行するか、また自動運転ソフトウェアがどのように学習するかを知ることができるという。シミュレーションであるため重大なミスがあっても全く安全だ。VR世界の要素はすべてプログラム可能であり、レーン数、カーブの曲率、路面状態、地形などを必要に応じてカスタマイズできる。

Parallel Domainのビジネスモデルはこのプラットフォームを自動車メーカーに販売するというものだ。メーカーは3Dで仮想現実を構成し、そこで自社の自動運転車をテストすることができる。今月、スタートアップのファウンダー、Kevin McNamaraはLinkedInに次のように投稿している。.

自動運転車のテスト走行距離は毎年何百万キロにもなっている。自動運転車の安全性を高めるのは緊急の課題だ。シミュレーションはソフトウェアを改良すると同時にテスト運転に伴う危険性を減少させるために非常に有効な手段だ。自動車メーカーは資金や人員などのリソースを自動運転車のエンジニアリングそのものに集中できる。今日〔シード・ラウンド〕の発表は、この目標の実現に向けてわれわれがさらに一歩を進めることができたことを意味する。

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Tesla、オートパイロットの新機能 “Navigate on Autopilot” を提供開始

北米Teslaオーナーの一部は、朝起きるとテストが遅れていた新しい運転支援機能が届いているかもしれない。CEO Elon Muskが金曜日(米国時間10/26)に発信したツイートによる。

「Tesla Autopilot Drive on Navigationは今夜北米で広く公開される」とMuskはツイートした。Tesla Autopilot Drive on Navigationは、同社の最高水準の運転支援機能だと説明されている。通常 “Navigate on Autopilot” と呼ばれているその機能は、今月同社が車載ソフトウェアの最新版9.0を公開した際、提供が中止された。

今晩更新されたTeslaのブログ記事によると、同機能はエンハンストオートパイロットまたは完全自動運転機能(FSD)を購入した米国ユーザーに向けて今週配信が開始される。TeslaはエンハンストオートパイロットとFSDへのアップグレードをそれぞれ5000ドルと3000ドルで提供している。

Teslaの車は自動運転ではない。オートパイロットは高度な運転支援システムだ。しかし2016年10月、Teslaはより堅牢なセンサー群を装備したHardware 2車の生産を開始するとともに、顧客にFSDの販売を始めた。これは技術的課題が克服され規制機関の承認を受けた暁に利用可能になる。TeslaはFSDへのアップグレードオプションをウェブサイトから削除したが、今も要求は可能だとMuskは言った。

Navigate on Autopilotは、未だ果たされていない完全自動運転の約束への一歩と見られている。ちいさな一歩ではあるが。

10月初旬に公開されたTesla 9.0ソフトウェアにはさまざまな改善が施され、新しいダッシュカメラ機能(2017年8月製造以降)、ナビゲーションの改善、駐車中にプレイできるAtariのゲームもあった。しかしNavigate on Autopilotはなかった。その後一部の米国ユーザーにベータ機能として提供された。

Navigate on Autopilotは同社のエンハンストオートパイロットシステムのためのアクティブガイダンス機能で、高速道路の入口から出口まで車を誘導し、インターチェンジや車線変更にも対応する。ドライバーはナビシステムに目的地を入力したあと “Navigate on Autopilot”を有効にできる。

TeslaはNavigate on Autopilotにいくつか制限を設けている。現在車線変更機能はドライバーが方向指示器をタップして提案を確認しないと実行されない。

Navigate on Autopilotの将来バージョンでは、ユーザーが望めば確認を不要にできるとTeslaが金曜夜に投稿したブログ記事に書かれている。

Muskの考えでは、この機能は「1000万マイル走行後に安全性が確認されるまで」ドライバーの確認が必要になるだろうという。

Navigate on Autopilotが提案する車線変更には2種類ある。指定された経路を維持するための経路に基づく車線変更、および速度に基づく車線変更で、これはドライバーが設定した速度にできるだけ近く走り続けるように作られている。

速度に基づく車線変更には、無効、マイルド、標準、マッドマックスという4種類の設定がある。これは、たとえば前をゆっくり走るトラックに近づいたときに、速く流れている車線への移動を提案する。「マイルド」設定は、ドライバーが設定した速度より著しく遅く走っているときに車線変更を提案する。マッドマックスは、設定速度より少しでも遅くなると車線変更を提案する。

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自動運転車タクシーの料金計算方式のテストをWaymoが開始

Googleからスピンオフして今やAlphabet傘下の自動運車転技術の企業Waymoが、同社の自動運転車の乗車料金の計算方式のテストをフェニックスで開始した。これは同社が商用のロボタクシーサービスの立ち上げを準備していることの、いちばん新しい兆候だ。

Waymoはまだ、フェニックスでもどこでも、大規模な商用ロボタクシーサービスを立ち上げてはいない。でも、その日は近い。

Waymoの初期の乗車プログラムでは、厳選された本物の人間のグループがアプリを使って自動運転車を呼ぶだけだったが、今回テストはさらに拡大された。AlphabetのCFO Ruth Poratが、木曜日(米国時間10/25)に行われた同社の決算報告でそう説明した。すなわちWaymoは、第三四半期の間に行なう、そのアプリにある料金計算方式のテストを開始した、とPoratは述べた。

前回Waymoがそのプログラムの数字を共有したときは、その初期の乗車プログラムに400名が参加した。しかしWaymoのスポークスパーソンは今回、それがどれだけ増えたかを明言しなかった。

代わりにこう言っている: “初期の乗車プログラムの一環として最近、アプリにある料金計算方式のテストを始めた。料金計算は現在実験段階であり、初期の乗車者からのフィードバックを得ることだけが目的である。サービスの本格的な開始に向けて現在検討中の、そのほかの料金計算方式を反映したフィードバックにはならない”。

Waymoは、2016年に郊外地区のチャンドラーなどでテストを開始して以来、少しずつフェニックスにおける商用サービスに向かって近づいていた。2017年4月には初期的な乗車プログラムを本格的に開始し、その年の後半にはテスト車の隊列から社員と乗客を外して、空の自動運転ミニバンの車列をフェニックス大都市圏の街路に送り出した。

今年の5月には、Waymoは一部の初期的乗車者に、人間のテストドライバーが乗っていない自動運転ミニバンをタクシーのように呼ばせることを開始した。さらに最近同社は、フェニックスで公共交通プログラムを立ち上げ、人びとを最寄りのバス停や、列車やライトレール(市街電車)の駅まで運ぶパイロット事業を始めた。

テストはカリフォルニア州のマウンテンビューやテキサス州のオースチンなど、他の都市でも継続する。同社は今月の初めに、同社の自動運転車がアメリカの公道を1000万マイル走破したと発表した〔約1610万キロメートル〕。

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Waymo、自動運転車のテスト走行1000万マイルを達成

Alphabet傘下の自動運転車会社、 Waymoは、公道での自動運転車のテストを長年続けている。わずかなマイル数から始まった走行距離はここ数年で爆発的に延びた。。

そして今、商用配車サービスの準備を進める同社は新たな節目を迎えた。

水曜日(米国時間10/10)にWaymoは同社の自動運転車が米国内の公道を1000万マイル(1600万キロ)走ったことを発表した。ちなみに同社は7月に800万マイルを達成したばかりで、2017年11月にはわずか400万マイルだった。つまり、Waymoのペースは急上昇している。

この無人自動車の走行距離は25都市で累積されたもので、中でもGoogleのホームタウンであるカリフォルニア州マウンテンビューとアリゾナ州フェニックス周辺地域では、都市周辺の利用者を運ぶ乗車プログラムを早期に実施した。400人以上の早期利用者がWaymoアプリを使って同社の Chrysler Pacifica Hybrid自動運転ミニバンに乗車した。

同社の公道テストの実績を可能にしたのは、シミュレーションへの投資だとWaymo CEO John KrafcikMediumへの投稿に書いている。同社のバーチャル世界での走行距離は今月末で70億マイルに達する。.

「シミュレーションの中で、われわれは路上で遭遇するあらゆる事象を再現し、『ファジング』によってさらに厳しい状況を作り出した」とKrafcikは書いた。「新しいスキルをテストし、既存のスキルを洗練し、極めて稀な状況への対応を練習することで、われわれのソフトウェアの確認、検証を常に行うことができる。こうした公道テストとシミュレーションの組み合わせによってわれわれは飛躍的に多くのことを学ぶことができる。

もちろん、重要なのはマイルを蓄積することだけではない。

CruiseやWaymoのように大量の自動運転車を保有する企業は、複雑な都市環境を安全に走り、かつ、路上を走る数百万人の人間に溶け込むことのできる自動運転車を開発することを要求されている。それは常にスムーズにいくとは限らず、注意深い自動運転車の後ろに車列が滞ることもあり、時には人間のテストドライバーが手動で車を操作する必要もある。

「現在われわれの車は慎重さと丁寧さを何よりも優先している。それが最も安全だからだ」とKrafcikは書いた。路上の誰にとっても困難な行動に習熟することで、この慎重さと強引さのバランスを保つように努力している。たとえば、速く走っている車線に合流するためには、他者がブレーキを踏まずに済む程度に大胆に、かつ乗客が快適に感じられるくらいスムーズに行動する必要がある。

今のところWaymoの車は、たとえ所要時間が数分増えるとしても、より慎重になり安全な道を選ぶように設計されている。

次の1000万マイルは、配車サービスを構築し、利便性、効率性を高めることに集中するつもりだとKrafcikは言った。たとえば現在同社は、経路や乗車、降車地点の改善に務めいてる。

Waymoの技術者たちは、自社製の新しいセンサーシステムを使って大雨大雪など困難な気象条件下での運転を可能にするために高度な人工知能も応用している。

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Tesla株反発、SEC vs イーロン・マスク決戦の損失を回復

Teslaの株価は月曜日(米国時間10/1)に17%以上高騰し、先週CEO Elon Muskと米国証券取引委員会との間で起きた格闘による損失を帳消しにした。

その「格闘」はMuskに2000万ドル(Teslaにもさらに2000万ドル)および取締役会長の席という犠牲を強いることになった。しかし、初期ショックのあと投資家らは取り戻したようだ。おそらくそれは、リークしたMuskの社内メール(後に8K書類としてSECに提出)に、Teslaは 「黒字達成間近」と書かれていたからだろう。

あるいは、SECとの和解は同社を根本的に変えることはないと投資家たちが信じているからかもしれない。Muskのツイートは法律家的な過失であり、会長職を続けることはできないとしても、今後も彼はCEOであり、最大株主として大きな力を持つことになる。

深夜のツイートさえも健在だ(月曜深夜1時にもすでに1回)。
つまりは、 “plus ça change, plus c’est la même chose.”[表面は変わっても中身は変わらない]

Either way, some, including Barclays analyst Brian A. Johnson, saw Monday’s rebound coming.

ともあれ、Barclaysのアナリスト、Brian A. Johnsonをはじめ月曜日の反発を予想していた向きはあった。

「和解履行までの90日間、Teslaは3Q決算報告、株主へのレター、電話会見を通じていつもの強基調を押し出すとわれわれは予想する」とJohnsonが月曜日に発行した調査メモに書いた。「その結果、今後数週間にかけて株価が回復を見せたとしても驚きではない。いずれにせよわれわれのUWレーティングと210ドルの目標価格は変わらない」

tesla shares october 1 2018

Tesla株、2018年10月1日に反発。

もうひとつ、重要事項が目の前に迫っている。TeslaとMuskは9月の生産、配車台数の新記録を達成するためにあらゆる努力を払った(Teslaオーナーにまで協力を求めた)。

第3四半期決算では、前四半期の目標だったModel 3を週当たり5000台を維持できたかどうかがわかるはずだ。

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無人運転シャトルバスのMay Mobility、第3の都市に進出

May Mobility は、今年夏に初の低速無人運転シャトルをデトロイトで運用開始した。来年3月までに、ミシガン州アンアーバー拠点の同社は、米国で3都市以上で運用する計画だ。

つい最近オハイオ州コロンバスへの拡大を発表した同社は、ミシガン州グランドラピッズにも新たな経路を計画している。設立から2年経過していない会社としては急激な加速だ。

May Mobilityは、自動運転車の商業規模展開を競っている他社とは異なっている。自動運転と自動車業界のベテラン集団が設立したこのスタートアップは、商業地域や企業、大学などの構内で決められた経路を走るために設計された低速無人シャトルを開発した。

同社は6人乗り電動シャトル4台をグランドラピッズに投入すると言った。1年間のパイロットは2019年3月に始まる。

この最新のシャトル運用はGrand Rapids Autonomous Mobility Initiativeと呼ばれ、Consumers Energy、フランスの自動車メーカー Faurecia、Gentex、Rockford Constrution、Seamless、および家具メーカーのSteelcase らの企業からなる幅広い取り組みの一環だ。

プログラムの目的は、移動のしやすさがが都市インフラに与える影響を調べ、コミュニティーが無人自動車を受け入れるための準備をすることにある。さらに、自動運転車によって高齢者や障害者の移動性がどのように改善されるか、影響を受けるかにも焦点を当てる。

バスは既存バス路線の3.2マイル(5 km)の区間を運行し、市の中心部と2箇所の商業地区へのアクセスを提供する。区間には停留所22箇所、信号30箇所、曲がり角が12箇所あり、うち3つは左折だと同イニシアティブは言った。

シャトルの利用は無料で、市が現在提供しているDASH輸送システムを補完するかたちで運行される。

May Mobility車両の運行部門は革新的な発電・配電システムを推進するCircuit West内のRockford Construction West Side Officeに設置される。

May Mobilityは2018年に1150万ドルのシード資金をBMW iVentures、Toyota AIらから調達した。Trucks、Maven Venture、およびTandem Venturesも同社に投資している。

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Uberの自動運転車開発、トロント拠点増強に1億5000万ドル投資

Uberの自動運転車がアリゾナ州テンペで歩行者をはねて死亡させた事故から何カ月もたち、この大手配車サービスはトロントに新たなエンジニアリングハブを設けると発表した。自動運転車の開発に再度注力するため、自動運転研究チームを増強する。

Dara Khosrowshahiは、昨年UberのCEOに就任してから初めてカナダのテックハブを訪れ、今後5年間でトロントに1億5000万ドル投資すると明らかにした。300人を新たに雇用し、トロントの従業員数を計500人にする計画だ。新しいエンジニアリングハブは来年初めのオープンを見込む。

この件について、我々はUberにコメントを求めている。

「我々は、カナダのイノベーションへの姿勢が積極的で、トロントのテックエコシステムが活発であると認識している」と Khosrowshahiは地元紙Toronto Starへのコメントでこう述べている。「この素晴らしい多様性に富んだ地域から生まれるイノベーションをサポートしたい」。

Uberは5月に高度技術グループのトロントオフィスを開所した。このオフィスのトップは地元のAI研究者Raquel Urtasunだ。Urtasunはトロント大学の教授で、機械学習とコンピュータービジョンにおけるCanada Research Chair(編集部注:カナダ政府直属の専門教授職)も務める。

死亡事故を受けてUberは当初、路上での自動運転車プログラムを全停止し、カリフォルニア州での自動運転車に関する許可も更新しなかった。その後、Uberは自動運転車の路上試験を再開したが、マニュアルモードで行なっている。

トロントでは自動運転車試験を昨年から実施していて、UberはトロントでのAV研究強化に引き続き“かなり注力する”と述べている。

イメージクレジット: Jeff Swensen / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi)

自動運転車に深入りしたいルネサスが$6.7Bの巨額買収に踏み切る

日本の半導体企業Renesasは、自動車産業向けのチップのサプライヤーとして世界最大の企業のひとつだ。その同社が、自動運転技術により一層注力するために、アメリカのチップ企業IDTを67億ドルで買収しようとしている。

Renesasはさまざまなデバイスを動かし制御するマイクロプロセッサーや回路を作っており、中でもとくに自動車産業が中核だ。供給量ではNXPに次ぎ、売上の半分以上が自動車業界からだ。一方IDTは電力管理とメモリーが主な製品で、とくにワイヤレスのネットワークとデータの変換や保存にフォーカスしている。これらはコネクテッドデバイス(ネットワークに接続されたデバイス)の成長とともにますます重要であり、データの高レベルなストリーミングと対話…大量で高速なデータ通信…を要求する自動車ではとくに重要だ。

IDTの買収は同社の株価の29.5%で行われようとしており、自動運転車に関するRenesasの技術力強化をねらっている。Renesasによれば、その事業を、ロボティクスやデータセンター、そのほかのタイプのコネクテッドデバイスなど、“データエコノミー”の分野に拡大することも、ねらいの一つだ。

Renesasはすでに、自動運転車の技術をデモしており、Intelなどと直接競合する立場になる。昨年同社は、ハイブリッドカーやEVの電池の電圧をコントロールする技術を持つIntersilを32億ドルで買収しており、IDTの買収はその路線のさらなる延長だ。

“両社の製品の重複はほとんどないから、Renesasにとって健全な買収戦略だが、価額がちょっと高すぎるのではないか”、とBloombergのアナリストMasahiro Wakasugiは言っている

IDTの買収案件はRenesasが先月、最初に買収の関心を示してから二週間が経過した。買収の法的承認および完了は2019年の前半と予想されている。

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メルセデス・ベンツ、ボディー交換式自動運転車のコンセプト発表――柔軟性高いがデザインは奇妙

月曜、メルセデス・ベンツは混雑した都市部における人と貨物の運輸の未来を担うコンセプトカーを発表した。これはVision Urbaneticと呼ばれる全電気自動運転車で、トースターのような角丸のトラックボディーをコガネムシないしオートバイのフルフェイス・ヘルメットのような乗員輸送用のボディーにリアルタイムでスイッチできる。

Vision Urbaneticはこの2年ほど急速に増加中の自動運転のコンセプトカーの仲間入りをした。ただメルセデス・ベンツのコンセプトカーが注目すべき理由はそれだけではない。

Urbaneticのシステムは自動車の未来像に対するメルセデス・ベンツの回答を示している。とはいえ、あくまでコンセプトであってこのまま量産に向かうわけではない。

メルセデス・ベンツのVision Urbanetic.

メルセデスでは同一の電気パワートレーンを搭載したシャーシーを複数のボディーと組み合わせている。これは他の自動車メーカーも考えているビジョンだ。多数のメーカーが車体下部のプラットフォーム化を図っている。これは製造の効率をアップし、コストを下げるのに効果的だ。

Urbaneticがユニークなのは、モビリティー・ハブと呼ばれる基地でその場でボディーを載せ替えることができる点だ。これは下のビデオでは20秒あたりから描写されている。数人のメカニックで載せ換えが可能だ。

つまり共通のプラットフォームの上に貨物を運送するトラックボディーや人間を載せるボディーを必要に応じてその場で搭載するというアイディアだ。プラットフォームとなるシャーシーにはパワートレーン、サスペンションなど走行に必要な機能がすべて備わっている。メルセデス・ベンツによれば「自動運転シャーシーはボディを搭載しないままで次に必要とされる場所に自走できる」としている。

乗客を輸送するためのボディーはミニバスタイプで、定員は12名だ。貨物モジュールの容量は10立方メートルで、上下2層に区切ることができ、最大10個のパレットが搭載できる。

現在多くの自動車メーカーは貨物配送とタクシー型ライドシェアに対応できる新しいロジスティクスのインフラを目指して努力中だ。メルセデス・ベンツのUrbaneticsは一つの有力なアイディアだろう。ただしこのUrbaneticsが実用化されるためには、ボディーの載せ換え、整備、充電、保管などを行う
基地が都心部に必要となる。

メルセデスはこの点にも考慮を払ったようだ。基地でのボディーの載せ換えは自動でもマニュアルでもできる。メルセデスによればどちらも数分しかかからないという。ダイナミックなコミュニケーション・システムが用意され、リアルタイムで必要なボディータイプや行き先が決定される。たとえばある会場でコンサートがもうじき終了するという情報を得れば、ライドシェアの乗客が急増すると予測して周辺地域に多数のタクシー型車両を派遣することになる。

画像:Mercedes-Benz

メルセデスではこのシステムは工場や空港など一定区域内での利用にも適しているとしている。

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Appleの自動運転テスト車が最初の事故に遭ってやっと事業公表への第一歩?

カリフォルニア州自動車局に提出された報告書によると、Appleがこれまで秘(ひそ)かにやってきた自動運転車事業が、その最初の事故を明らかにした。

8月24日に起きたその低速事故は同社にとって、事業が一定の段階に達したことを示している…残念ながら、めでたい事件ではなかったが。最近は多くの企業が公道で自動運転車をテストしているから、事故はありふれてきた。その多くが、ちょっとした低速事故だ。

2014年には、自動車局に報告された州内の自動運転車の事故は、Delphi社の1件のみだった。今年はすでに、40件あまりが報告されている。

自動運転車の最初の死亡事故は、歩行者にぶつかったUberの自動運転車だが、起きたのは今年の3月で、アリゾナ州だった。

Appleのテスト車は、カリフォルニア州クパチーノの本社近くで、時速約1マイル(1.6キロメートル)で高速道路に合流しようとしていた。報告書によるとそのとき、一台のNissan Leafに追突された。負傷者の報告はない。どちらも、車の軽い損傷を報告している。

Appleは、同社の自動運転車事業に関して、一貫して無言だ。州内の自動運転車事業を管轄するカリフォルニア州自動車局の事業認可リストにAppleが載っていることが、Appleによるかろうじて唯一の、確認の痕跡でもある。Appleの自動運転車事業は、シリコンバレーの公然の秘密だ。しかし最近CEOのTom Cookが、自律的システムへの同社の関心に言及した。Bloombergのインタビューで彼は、それが同社のすべてのAIプロジェクトの母胎だ、と言っている。しかしその‘自律的システム’とその製品計画が何であるのか、それは明かされていない。

事故の報告書も、Appleのテスト車の形や車種が分かるだけだ。事故に遭った自動運転テスト車は、2016i Lexus RX450Hだった。それはGoogleが同社の自動運転システムのテストに使っていた車種と同じだ。

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