FacebookのWhatsApp買収、最大の勝者はSequoia。持ち分の価値は30億ドルに

今日(米国時間2/19)Facebookは、190億ドルでWhatsAppを買収したことを発表した。5年間に4.5億人のアクティブユーザーを集めたWhatsAppが大いに賞賛されるのは当然だ。しかし、純粋なベンチャー視点で見ると、この買収はSequoia CapitalおよびパートナーのJim Goetzにとって、またも莫大な成功だった。

アップデート:さらに情報源をあたった結果、WhatsAppの資金調達の歴史とSequiaのかかわりに関する状況がわかった。

WhatsAppが公表している資金調達は、Sequoiaがリードした800万ドルのシリーズAのみだが、同社はその後2度の調達を行っており、未報告の5000万ドルシリーズCラウンドもその一つだ。Sequoiaは両方の追加調達をリードし、数年に渡ってWhatsAppに計約6000万ドルを投資した。その結果総持株は10%台後半まで積み上がったと私は聞いている。

この買収は、ベンチャー資金を受けた企業として史上最大であり、単一ベンチャー利益としても間違いなく今年最大だ。

今日のブログ記事でGoetzは、WhatsAppのファウンダーらと仕事ができたことを光栄に思うと書いている。「それは素晴らしい旅であり、才能がありながら日の目を見なかった若者たちの揺ぎない信念と型破りな働きが、シリコンバレー精神の手本になったことをこの上なく喜んでいる」。

もちろんWhatsAppは、Facebookに買収される前にSequoiaが投資した初めての会社ではない ― Instagramの5000万ドル調達ラウンドを同社が買われるほんの数日前にリードしたのもSequoiaだった。しかし、今回が圧倒的に最大だ。

SequoiaがWhatsAppの20%を保有していると仮定すると、今やその持ち分は現金および株式で30億ドルの価値になる。この買収だけで、初期のWhatsAppへの投資の元になった13億ドルのファンドが、2倍以上になって戻り、同社に対する投資額で考えれば50倍以上の利益となる。

取引発表から数時間後のインタビューで、Goetzは同アプリの国際的アピールを強調した。シリコンバレーでの知名度は低いものの、アプリは全世界のユーザーから莫大な支持を得ている。

「スペインかブラジルに行くと、人口の大部分がWhatsAppで1日に複数回会話している」とGoetzは言った。彼はアプリが米国でも知られるようになることを期待していると言い、現在5億人近いユーザーがいて、遠くない将来10億人に到達するだろうと宣言した。

ユーザー数の伸びと共にエンゲージメントも最大だとGoetzは信じている。そして、WhatsAppが利益を上げている ― しかも数年にわたって ― という事実。「われわれがシリーズAで投資した時、彼らはすでに所得税を払っていた。あの段階の会社としては稀なことだ」と彼は言った。

それはSequioaにとって巨大な成功であると共にく、WhatsAppの買収は奇妙な形でFacebook CEO、Mark Zuckerbergが仕掛けた有名な悪ふざけに対するSequoiaのリベンジと考えることができる。その昔Zuckerbergは、パジャマ姿でSequoiaにWirehogを売り込みに行き、それはSequoiaのパートナー、Michael Moritzが、かつてPlaxoのSean Parkerに対してとった態度への腹いせだと言われている。

驚いたことに、なんとSequoiaはFacebookに投資したことがない。

しかし結局のところSequoiaは、ソーシャルネットワークの巨人で山ほど儲けたようだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


FacebookがWhatsAppを買収した190億ドルを、いろいろ比較してみた

つい先ほとFacebookはWhatsAppを買収したことを発表した。月間アクティブ4.5億人世界的メッセージングプラットフォームで買収金額は190億ドルだった。これは、2001年にHPがCompaqを250億ドルで買収して以来、最大級のIT系買収だ。

つまり、2011年の開業以来比較すれば貧弱ともいえる800万ドルを調達してきたWhatsAppが、今や200億ドル近い価値になったことを意味している。

古き良き日を思い出してほしい。あの誰もが仰天した10億ドルのInstagram買収や、LenovoがMotorola Mobilityを29億ドル買ったことを。

単純な時代だった。

190億ドルのいう金額は、われわれの頭で考えるにはあまりにも大きすぎるので、他のあきれるほど価値のある物、会社、人物と比較してみることにした。

友よ、お楽しみあれ。

190億ドルとは・・・

  • BlackBerryの時価総額の4倍
  • Fordの時価総額の約1/3
  • GroupOnの時価総額の2.8倍
  • Gapの時価総額とほぼ同じ
  • Sonyの時価総額よりやや多い(約10%)
  • Deltaの時価総額の約3/4
  • Mark Cuban、7.5人
  • HPの時価総額のほぼ正確に1/3
  • 原子力潜水艦2隻
  • Twitterの時価総額の62%
  • バージン・ギャラクティックの宇宙旅行7万6000回
  • Sprintの時価総額の約60%
  • Instagramの買収25回

上記の数値は以下のデータに基づいて計算した。買収金額は総額190億ドル相当。これには締結後従業員に与えられる制限付株式を含む。他社の時価総額はGoogle Financeの終値による ― 時間外取引は考慮せず。このようにしてわれわれは、比較対象の公正市場価値と今回の買収総額を比較した。

画像:Shutterstockの写真を元に構成

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


FacebookがWhatsAppに190億ドル注ぎ込んだ理由:ヨーロッパと発展途上市場参入のため

【本稿はJosh ConstineとKim Mai Cutlerの共同執筆】

月間ユーザー4.5億人、新規登録者1日100万人のWhatsAppには、Facebookが国際モバイルメッセージング競争で追い付くためには、あまりにも水をあけられすぎていた。本誌が昨年作った上のグラフを見ればわかる。Facebookは、海外におけるモバイルソーシャルネットワークの要になることを諦めるか、金を頼んでWhatAppがこれ以上大きくなる前に買収するかしかなかった。そして後者を選んだ

Facebookは数週間前の収支会見で、11月に改訂したMessengerアプリの利用が70%増加し、送信メッセージ数も増えていると話した。しかし、その殆どは米国とカナダであると思われる。そこはメッセージングアプリ戦争がまだ決着をみていない。

世界的に見ると、Facebookはメッセンジャー祭りに出遅れついる。Facebookが参入したのは、2011年にBelugaを買収した後のことであり、当時はSMSが極端に弱かったグループメッセージに力点を置いていた。

WhatsAppは2009年、身軽ですっきりして早いモバイルメッセージアプリという正しい焦点と共に登場した。そして、世界のメッセージング市場が驚くほど断片化していた時、WhatsAppは主要な存在を勝ち取ることに成功した ― Facebook Messengerのいない場所で(上のグラフ参照)。

パソコンベースのソーシャルネットワークと異なり、モバイルメッセージングには突出した市場リーダーがいない。それでもWhatsAppは、米国以外のヨーロッパ、インドにおいて完全に市場を支配している。

[アップデート:WhatsAppはいくつかの主要発展途上市場で、Facebookよりはるかに人気が高いことを、Jana Mobileが実施してThe Information(有料サイト)が発表した小規模な調査によるデータが示している。インド、ブラジル、メキシコで、最もよく利用するメッセージングアプリにWhatsAppと答えた回答者は、Facebookと比べて12~64倍だった。いずれもFacebookが必要としている大量ユーザーを抱える大国である。]

またFacebookにとって、例えば中国のメガ巨人Tencentが世界消費者製品として期待するWeChatのような、一部のアジアのライバルを買収することも不可能だ。

このため、WhatsAppがFacebookにとって戦略的興味の対象であったことは明らかで、両社が時折話し合っていたことをわれわれは知っている。

上のマップはOnavoのデータを元にしている。イスラエル拠点の会社で、Facebookが・・・競合情報収集のために買収した。昨年10月にFacebookがOnavoを1億ドル以上で買収したため、それ以降アクティブ利用データは入手できていない。唯一外部者が見ることのできるデータは、アプリストアのランキングだが、これはダウンロード数を示唆するだけで現在の利用量はわからない。

では何が去年起こったのか? WhatsAppは、発展途上市場でFacebookのはるか先を行き、追い付くことが不可能なところまできた。Mark Zuckerbergは今日の投稿で、同アプリがユーザー10億人を達成しようとしていると言っている。

われわれは、Facebookが2~3年前からWhatsApp買収に興味を示していたことを聞いている。2012年に本誌は、FacebookがWhatsAppと買収交渉中であると報じた。しかしこの1年間で、FacebookはWhatsAppとそのチームを手に入れるために必要な額をいくらであっても払うしかないことが明らかになった。

そして、Facebookの問題の答は、結局190億ドルになった。

どうやらこれが、Jan KoumとSequoia Capital(かつてZuckが嫌がらせをしたファンド)の出資者たちが手を打った経緯のようだ。これ以上少しでも待てば、数字は大きくなるばかりだったに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook、メッセージングサービスのWhatsAppを190億ドルで買収。独立運用を継続

Facebookは、メッセージングアプリの巨人、WhatsAppを現金および株式160億ドルで買収した。規制当局への提出資料による。取引内容は、Facebook株120億ドル、現金40億ドルに加え、従業員引き止めのためにさらに30億ドルがRSU(制限付株)で支払わられる。

同取引には契約解除料が設定されており、もし規制監査で承認されたかった場合、Facebookは現金10億ドルおよび株式10億ドルを支払わなければならない。

Facebookは、公式ブログで買収の背景を詳しく説明している。記事には、WhatsAppが今後も独立運用を継続しブランドも維持すると書かれている。WhatsAppの共同ファウンダー・CEOのJan KoumはFacebookの取締役に就任する。

Facebookによると、WhatsAppの月間アクティブユーザー数(MAU)は4.5億人を越えており、その70%が毎日利用している。さらにFacebookは、WhatsAppのメッセージ量は、全世界通信業界のSMSの通信量に迫っており、毎日100万人ずつユーザーが増えているという驚きの数字を発表した。

「WhatsAppは、10億人の人々をつなぐ道中にいる。この節目に達するサービスには驚くほどの価値がある」と、Facebookのファウンダー・CEO、Mark Zuckerbergが声明で語った。
「WhatsAppは世界中にあらゆる選択肢を持っていた」と、Zuckerbergは自身のFacebookページへの投稿に書いた。「だから彼らがわれわれを選んだことに私は感動した。FacebookとWhatsAppが一緒に何かをすること、すばらしい新モバイルサービスを作って人々がつながるための選択肢をさらに増やすことを楽しみにしている。Janのとは以前から知り合いで、世界をオープンでつながったものにする、というビジョンを共有していることもわかっていた。JanがFacebook取締役会に加わり、私と共にFacebookとWhatsAppの未来を作ることに同意してくれたことを、ことさら喜んでいる。」

WhatsAppの共同ファウンダー・CEO、Jan Koumは、「WhatsAppの極めて高いユーザーエンゲージメントと急成長は、われわれが提供するシンプルかつ強力で即時性のあるメッセージ能力が後押ししている」と語った。

Facebookは、今回のWhatsAppとの取引の進め方について、Instagramとの取引を手本にしたことを具体的に明かした。

Facebookは、独立志向の起業家が会社を作り、独自の方針を決め、成長に集中しながら、Facebookの専門知識、リソース、スケールの恩恵に預かることのできる環境を育んでいる。このアプローチはInstagramで非常にうまく働いており、WhatsAppも同じように運営するつもりだ。WhatsAppのブランドは維持される。同社の本社はカリフォルニア州マウンテンビューに残り、Jan KoumはFacebookの取締役会に加わる。WhatsAppの中核メッセージングサービスと、Facebookの既存アプリであるMessengerは、引き続き独立アプリとして動作する。

WhatsAppの公式ブログで、Koumが詳細を説明している。

私たちのユーザーにとって変わることは、何もない。

WhatsAppは今後も自主的に、独立して運営していく。今後もわずかな費用でサービスを楽しんでいただける。これからもWhatsAppは、世界のどこにいても、どのスマートフォンを使っていても使い続けることができる。そして、会話が広告に邪魔されることは一切ないことも約束する。もし、われわれの会社を定義づける基本原理やビジョン、サービスに関して妥協する必要があったなら、両社の提携はあり得なかった。

「広告無し」に関する指摘は興味深い。明らかにそれはFacebookがメインプラットフォーム ― そして今Instagram ― を収益化する主要な方法だ。WhatsAppは、定期使用料金も維持する。金額は最初の1年経過以降、1ユーザー当たり「年間1ドル」だ。

WhatsAppの投資家であるSequoiaも、この買収に関していくつか情報を掲載している。具体的には、その非常に高い評価額について。Sequoiaは、WhatsAppaには技術者が32名しかいないことを指摘している ― 技術者1名あたりユーザー数は1400万人。同サービスは7つのプラットフォームで1日当たり500億メッセージを処理している。

上の画像は、Koumが自分のデスクの前に貼っているメモで、この会社の目標が「集中できるメッセージング体験」であることを説明している。SequoiaのJim Goetsは、ファウンダーであるKoumが共産主義国で育ったことが、彼のWhatsApp開発方法に影響を与えていると語る。

「Janの子供時代は、盗聴や録音をされないコミュニケーションの価値を彼に教えた。16歳の時に生活保護で暮らす移民として米国に来た時、ロシアとウクライナの家族と連絡を取り続けたいという強い動機付けが彼に生まれた。Janが、良き師Brianと共にYahooで数年間働いた後WhatsAppを作り始めた時、彼の頭の中はそのことで一杯だった」とGoetzは言う。

Goetsはさらに、4.5億人というユーザー数と、マーケティングに費した金額は文字通り「0ドル」であり、広報担当者やマーケターも雇っていないことを明かした。その成長は、すべてユーザーから来ている。

WhatsAppは全体で50人程度の従業員しか雇っていない。技術者32名ということは、技術者1人当たり5億ドルの計算になる。

現在Facebookは、モバイル日間アクティブユーザー(DAU)5.56億人を謳っているが、WhatsApp単独ですでにその半数を越える3.5億人のDAUを持つ。FacebookがWhatsAppを買う理由で一つはっきりしているのは、その全世界の広がりだ ― 1枚の非常に説得力あるグラフが示している。TechCrunchは、FacebookとWhatsAppの間で不成功に終った買収交渉があったことを、2012年終り頃に聞いている。

Facebookは現在、時間外取引で株価を下げている

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook、プロフィールの性別を多様化してLGBTQに対応。人称代名詞も選択可能に

先ほどFacebookはシステムをアップデートし、ユーザーが自分を指す人称代名詞を選べるようにした[日本語版は未対応]。これまでの “male” と “female” に加え、自分を表す性別定義を10種類まで、「シスジェンダー」「トランスジェンダー」「インターセックス」など50以上ある選択肢から選べる。

代名詞はユーザーのプロフィールページにだけでなく、そのユーザーを指すあらゆる場面使われる。このためユーザーは、he/his、she/her だけでなく、性中立的な they/their などで表わされる場合がある。例えば、プロンプトに “Write on Joey’s wall for HIS birthday” と表示される代わりに、Write on Joey’s wall for their birthday” になる。[Joeyのウォールに誕生日のメッセージを書き込みましょう]。

変更するには、プロフィールページの性別で「編集」をクリックする。male と femaleに加えて “custom” という選択肢が出てくる。これを選ぶと入力ボックスが表示され、タイプすると性別認識の候補が表示される。

従来の性別選択はこうだった:

今はそこに、LGBTQ[レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー・クィア]オプションが加わった:

「多くの人にとってこの変更はあまり意味がないかもしれないが、影響のある人にとっては大きな意味がある」とFacebook広報担当のWill Hodgesがメールで言った。「当社はこれを、Facebookが人々の真のアイデンティティーを表現できる場所になる方法の一つと考えている」。

そのメールによると、FacebookはLGBT活動家グループと密に協力して新しい性別認識オプションを作成した。さらにFacebookは、自分の性別が誰から見えるかを選択する設定も追加した。

「われわれは、ユーサーが自分のカスタム性別を知らせたい相手を制御できる機能も追加した。一部の人々は真の性別認識を他人に知らせることに困難を感じる場合がある。この設定は、自分を本来のやり方で表現する機会を与えるものだ」

これによってユーザーは、あまり寛容でない人々に自分の性別認識を知られることを阻止できるようになる。

このアップデートは、Facebookが「同性婚」「家庭内パートナー」等のLGBTQにやさしい交際ステータスを追加してから3年後に実施された。

Facebookは一貫して、性別および性的嗜好に対して進歩的態度を見せ続けている。同社はLGBTQコミュニティーおよび彼らに影響を与える問題を、公正かつ正確に表現したことについて、誹謗中傷メディアと戦いゲイおよびレズビアン同盟賞を受賞している。偏見と戦うために、同社は米国Facebookユーザーの70%には、自身がLGBTQであることを公表している友達がいることを示す統計データを発表した。

2013年、従業員700人以上とCEO Mark Zuckerbergは、サンフランシスコでPrideパレードに参加した。さらにメンロパーク本社中庭には、あの”Hack” ロゴがレインボーカラーで描かれている。

自社サービスのオプションと企業カルチャーの両面から、Facebookはテクノロジーが寛容を促進する方法の肯定的事例を作ろうとしている。これによって、LGBTQの人材やユーザーを引きつけると共に、他の会社があらゆる人々への思いやりを盛リ込むことへの後押しになるだろう。

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FacebookのSandbergとEbersman曰く:ニュースフィードを広告で埋め尽くすつもりはない

最近の収支報告書から判断するに、Facebookのモバイル広告戦略は功を奏しているようだが、CFOのDavid Ebersmanは、だからといってニュースフィードに広告が増え続けるわけではない、と言っている。

EbersmanとCOO Sheryl Sandbergは、今晩のGoldman Sachs Technology and Internetカンファレンスで講演し、Facebookがユーザーに見せる広告の量について質問された。Ebersmanは、昨年モバイル広告は「マーケターにとって継続的に大きな効果をあげた」だけでなく「ユーザー滞在率への悪影響は殆どあるいは全くなかった」ことがユーザーアンケート等からわかったと答えた。

さらに彼は、Facebookはモバイル広告の量を2013年より増やすつもりがないことを示唆した。「ニュースフィード内の広告数は重要な変数」ではあるが、同社はそこだけに集中しているのではない。Facebookは、広告の大きさや位置等についても実験していると彼は言った。「すべては適正なバランスを見出すために行っている」。

全体についてSandbergは、Facebookを「今日のモバイル広告製品の中で圧倒的優位にある」と主張した。それは広告主が広い範囲の聴衆とつながことも、特定ユーザーをターゲットすることもできるからだという。そしてこの広告ビジネスが、特に大型ブランド広告主において成長するための鍵は、「測定」だ。

「われわれはテレビでも検索でもない、効果を証明する必要がある」とSandbergは言った。「稼げるだけ稼がなくてはならない」と言っているわけではない。

さらにSandbergは、従来Facebookは、何人がその広告を見て何人を捕えたかを広告主に伝えていたが、最近では実店舗で「最終的にレジへ行くところまで」の広告効果を見せていると言った。その種の追跡に関して、FacebookはDatalogixと提携 して、100以上のキャンペーンを分析した。Facebookのモバイルにおけるこの優位性は、「われわれが測定を続けられる限り、非常に大きなチャンスを会社にもたらすだろう」。

広告以外に関して、ふたりはFacebookの今後10年間の目標について尋ねられた(最近同社は10歳になった)。Ebersmanは、直近のゴールはグラフ検索を改善し、必要な情報を見つけるためにソーシャルデータを使えるようにすることだと語った。10年間の大きな課題は、世界で何十億人もの、まだつながっていない人々をインターネットに接続することだ(最近Facebookおよび電話会社6社が、この問題解決のためにInternet.orgイニシャティブを立ち上げたことを発表した)。

[Sandbergの写真はFlickr提供]

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GoogleとFacebookによるセマンティックウェブへの取り組み

セマンティックウェブやナレッジグラフにデータ構造化、そしてGoogleやFacebookの取り組みについて学べる記事を。基本的なことが幅広く網羅されており概要を理解するのに最適です。 — SEO Japan

検索業界ではイノベーションが活発に行われている。その中でも、ナレッジグラフは、改善を続け、そして、ユビキタスな存在になりつつある。この点を考慮し、セマンティックウェブのコミュニティとSEOコミュニティは、頻繁且つオープンなコミュニケーションを一貫して行っている。

今後、SEOの取り組みを行い、この情報を検索マーケティングキャンペーンに活かすためには、、ナレッジグラフの仕組みを深く理解し、そして、セマンティックウェブのマークアップを確実に把握しなければならくなるだろう。

ナレッジグラフは単なる文字列ではない

2012年5月12日、グーグルは、ナレッジグラフを導入し、ブログの記事「ナレッジグラフを導入: 文字列ではなく、アイテムを」の中で、このサービスの説明を行った。このタイトルから、グーグルが、検索クエリをキーワードのグループ(文字列)として理解する取り組みから、実際のエンティティ/コンセプト/物(アイテム)として理解する取り組みへ進化させようと努力していることが伝わってくる。

Google Knowledge Graph1

schemaマークアップには、検索エンジンが理解することが出来る方法で「アイテム」を表示させる効果があるが、グーグルは、マークアップがない状態でも「文字列」を「アイテム」に関連付ける能力を高めつつある。

例えば、検索クエリ[things to do in encinitas] – 文字列 – とschemaのマークアップを使って表示させることが可能な[tourist attractions in encinitas] – アイテム – では、共に全く同じナレッジグラフの結果が返されている。ご自分で好きな場所を選んで試してもらいたい。

Results_String1

Entity Search

検索の文字列をナレッジグラフのエンティティの結果を出すために様々なメカニズムが用いられているはずだが、この点は、「文字列」から「アイテム」(セマンティック検索のアプローチ)への転換を行う目的の一つは、「アイテム」を見つけやすくすることである。

ナレッジグラフの起源

グーグルのナレッジグラフに盛り込まれている情報の多くは、もともとdbpedia(ウィキペディアの「グラフベース」版または「リンクで結ばれたデータ」版)、そして、フリーベース(グーグルがメタウェブを買収して、獲得したサービス)にもともと用意されていたものだ。以下に、この類の記事でよく見かける図表を掲載しておく。

例として、生命科学と生物医学に関するデータベース、MEDLineを取り扱う無料のデータベース、PubMedを取り上げみよう。PubMedは、ddpediaのオープンデータのネットワークの図表の中に含まれている。

Linked Data Pubmed

医学や心理の疾患について、グーグルで検索を行うと、ナレッジグラフの結果が返される。下の画像は、ナレッジグラフに掲載されるPudMedの結果の例をである。エントリに表示されている、「National Library of Medicine」のURLをクリックすると、Cause(原因)、Symptoms(症状)、Tests(テスト)、Treatments(治療)、もしくは、Prognosis(予後)をクリックした場合と同じように、PudMedのURLに導かれる。

depiction pubmed

このメカニズムは、昨年の暮れにグーグルが行ったナレッジグラフに医療情報を加える決断の延長線上にあると思われるが、それでも、オープンデータのネットーワクの図表に記されたデータセットの相関関係は、注目に値する。

グーグルはセマンティックウェブの調査を実施中

グーグルが、デニー・ブランデチッチ氏を正社員に迎えた点も注目を集めている。ブランデチッチ氏は、グーグル、そして、Allen Institute for Artificial Intelligenceが資金を提供したウィキデータプロジェクトを統括した人物である。

グーグルが、セマンティックウェブの人材に投資したのは、今回が初めてではない。schema.orgを統括するダン・ブリックリー氏もまた、グーグルによって採用されている。グーグルが検索エンジンに今後もセマンティックウェブのテクノロジーを統合していくのは、明白である。

フェイスブック、構造化メタデータをユーザーの投稿に加える

フェイスブックは、もともとデータの構造化を行っている。ユーザーがプロフィールに加える基本的なユーザーの情報もその一つである。しかし、フェイスブックは、構造化データの細かさに限界があるため、トラフィックの収益化に問題を抱えてきた。グラフサーチは、この領域に対して、興味深い変化を加えた。

フェイスブックは、この方針を継続しており、最新のメカニズムでは、この領域が大きく改善されている。ユーザー自身の構造化データを投稿に加えることが可能になっており、同社のソーシャルグラフの利便性と収益性に飛躍的な進化をもたらした。グラフサーチを米国全土の英語を利用するユーザーに公開した直後、この機能の告知が行われた。

感情のマークアップ言語

W3Cは、提唱した感情マークアップ言語について、次のように薦めている: 「ウェブが、ユビキタス化、双方向化、そして、多様化するにつれ、テクノロジーは、感情を含む、人間の要素に対応する必要性に迫られている。」

この方針に従い、フェイスブックは、ユーザーが、投稿に対してムードとアクティビティを加えることが可能な、魅力的な機能を新たに加えた。感情を特定するために、自然言語処理、そして、その他の人工知能技術を利用する必要はなくなったのだ。現在、ユーザーは、ムードを伝えるだけでよい(フェイスブックが提供するリストから、自分で選ぶことも可能)。以下にフェイスブックがユーザーに提供しているオプションのイメージを掲載する。

FB Mood Metadata

ムードを使ってユーザーの意図を測定

ムードは、とりわけ、広告スポンサーにとって、ユーザーの意図を計測する上で、素晴らしいメカニズムだと言えるだろう。 例えば、女性のユーザーが悲しんでいる場合、欲しかった靴を買って、気分転換しようと考える可能性がある。あるいは、独身のユーザーが、寂しい思いをしているなら – 出会い系のサイトに登録(もしくは契約の更新)する確率は高いだろう。

マーケッターは、素晴らしいアプリ、プレゼントサービス等を作ることが出来るが、ユーザーの行動に関する構造化された良質なデータセットのおかげで – 顧客維持の課題に関して(出会い系サイト、あるいは、その他の購読サービス)、推測分析エンジンが、とても精度の高い推測を行う事が出来るようになっている。

これは、メタデータの追加により、感情分析の仕事が省略される、典型的な例である。このタグ付けされたデータは、後に機械学習/トレーニングにも利用することが出来る。広告スポンサーは、感情、そして、その感情に関連する情報を把握することが出来るため、“推測”する必要がなくなるのだ。

アクティビティを介して情報を集める

広告主は、ユーザーのアクティビティから、ユーザーの行動(そして、ユーザーが行動を起こすタイミング)を把握する。残念ながら、この記事を作成している時点では、1つのオプションしか選ぶことが出来ないため、マルチタスクは難しそうだ。

FB Activity Data

この情報は、フェイスブックが広告スポンサーに提供する情報にとって、大きくプラスに働く可能性がある。グラフサーチに盛り込まれかどうかは微妙だが、自分と同じムードで、現在、同じアクティビティを行っている、あるいは、興味を示している他のユーザーを見つけたくなるはずである。そして、友達になったり、交流を楽しむようになるだろう。

イノベーションの早さの重要性

冒頭で触れたように、検索におけるイノベーションの早さに関して、現在の検索業界で、早いペースで起きている変化に対応し、「複数のテクロノジー間」の相互作用に携わることが重要になった。そのためには、セマンティックウェブのグループとSEOのグループが緊密にコミュニケーションを取り、SEOの担当者が、最新の検索のノウハウを吸収することが可能な環境を作り出すべきである。

  • セマンティック検索、グラフサーチ、ナレッジグラフ、そして、ソーシャルグラフは、メジャーな検索エンジンおよびソーシャルエンジンにおいて、欠かせない要素である。
  • グラフサーチを活用する方法を理解することは、検索マーケッター全員の命題である。
  • 感情マークアップ言語を使って、ユーザーの意図を計測し、アクティビティを通じた情報を集める取り組みから、広告スポンサーはメリットを得ることが出来る。
  • 存在する矛盾: イノベーションは、「複数のテクノロジー間の相互作用」によって、ペースを早めつつある。現在のイノベーションのペースについていく上で最も効果的な方法は、無料の、利用可能なリソースを活用し、自分自身もミックスの一部になることだ。
  • 複数のテクノロジー間の相互作用とは、セマンティックウェブのグループ、そして、SEOのグループ等の間でコミュニケーションを取る取り組みを差す。これは、トレンド、そして、最新のノウハウを把握する上で、重要な役割を果たす。

現在、SEOを担当していて、セマンティックウェブを学びたいなら、meetup.comを使って、近郊のセマンティックウェブミートアップに参加しよう(無料)。例えばセマンティックウェブ 101のようなイベントが定期的に開催されている。

この記事の中で述べられている意見はゲストライターの意見であり、必ずしもサーチ・エンジン・ランドを代表しているわけではない。


この記事は、Search Engine Landに掲載された「Leveraging Search Algorithms In A Semantic Search World」を翻訳した内容です。

実はこの記事昨年後半の記事で配信を出しそびれてしまっていたのですが、既にGoogleもFacebookもその取り組みはその後さらに進んでいると思われます。。。自らのプラットフォームでないでデータが産み出されるFacebookと外部データを利用するGoogleではその取り組みも自然と変わるわけですが、この記事のように両者を比較するとまた気づきもありますね。 — SEO Japan [G+]

2013年高額寄付者ランキング。50歳以下の75%はIT億万長者たち

2013年、若きIT億万長者たちは惜しみなく富を捧げた。Chronicle Of Philanthropyがまとめた慈善家トップ50のうち、50歳未満はわずか4人で、そのうち3人がIT業界人だった。Mark ZuckerbergとPriscilla Chan(Facebook,9.92億ドル)、PierreとPam Omidyar(Ebay,2.25億ドル)、およびSergey BrinとAnne Wojcicki(Google、2.19億ドル)。

若者グループ唯一の非IT慈善家は、JohnとLaura Arnoldで、彼らは金融で富を築いた。

10億ドル近い慈善寄付でグループをリードするZuckerbergは、Newarkの公立学校への1億ドルのプレゼントで最もよく知られており、最近ではThe Silicon Valley Foundationに10億ドル近いFacebook株を寄贈した。

IT企業のIPOは、驚くべき数の百万長者を生み出し、その多くがかなり若い。Twitterの最近のIPOだけでも、約1600人の新たな百万長者が誕生した。Facebookも1000人前後の百万・億万長者を生んでおり、ハーバードのZuckerbergの寮室でサイトを自費立ちげした若き共同ファウンダーたちもその中にいる。

The Chronicle Of Philanthropyのリストに抜けている有名人としては、スーパー慈善家、Bill GatesとWarren Buffettがいる。彼らは過去数年間に巨額の現金を供している。

ZuckerbergとeBayファウンダーのPierre Omydiarは共に、政治団体にも大金を投資している。Zuckerbergは、自ら率いる移民に特化したロビー団体、FWD.usに約5000万ドル寄付した。Omydiarは、新しい市民自由化指向ニュース機関で、つい最近最初の出版物を刊行したThe Interceptに、昨夜2.5億ドルを寄付した。

全リストはこちら

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebookの「Look Back」ビデオが編集できるようになった

先週本誌は、Facebookが10周年を祝って自動作成した「Look Back」ビデオを、近々編集できるようになると報じた

ついにエディターが公開された。

ビデオ公開のほぼ直後から、タイムラインにはFacebookが自動選択した写真に対する苦情が多く寄せられた。思い出したくない写真や、元カレ等々。私の友人の中には、説明も何もない岩の写真が載った人もいた。

Facebook Lookbackページに行くと、そこには待望の「編集」ボタンがある。

エディターは、一部の人が期待したかもしれない機能豊富なものではない。気に入らない写真を〈好きな〉写真で置き換えられるわけではない ― 既に選ばれた写真や近況アップデートの中から選べるだけだ。

Look Backの編集方法:

  • Facebook Lookbackページへ行く
  • 編集ボタンをクリック
  • 外したい写真を選ぶ
  • 並んでいる中から使いたい写真を選ぶ
  • 右上の「更新」ボタンをクリック
  • シェアボタンを押してからしばらくするとFacebookが新しいビデオを作ってくれる

果たして編集機能が全ユーザーに提供されているのか、徐々に公開されていくのかは不明だが、10人ほどに確認したところ全員に新しいボタンが表示された。

[謝辞:Draconius Grey、Michael K.、Akshat M.、他多くの人たちからの情報に感謝!]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


アメリカ国外からでも「Paper」をダウンロードして使ってみる方法

Good news:Facebookの素晴らしいスタンドアロンアプリケーションのPaperがリリースされた。

Bad news:どういう理由だかわからないが、Paperはアメリカ国内でのみダウンロード可能となっている。

Good Newsパート2:但し、アメリカ国内限定という制限を回避するのはさほど難しいことではない。

(Paperのリンクを探していて本記事にたどり着いた方、ダウンロードリンクはこちらとなっている)

これまでにもApp Storeでの地域制限を回避したことのある人は、今回もその方法で大丈夫だ。そんなことをしたことがないという人も、実は簡単にできることなので、どうしてもダウンロードしてみたければすぐに試すことができる。

なすべきことは、iTunesをアメリカ国内から利用しているように見せかけることだ。有料アプリケーションのダウンロードをする場合、これは少々難しい話になる。アメリカ国内での住所、クレジットカードなどが必要となるからだ。しかし幸いなことにPaperは無料だ。この場合は支払情報などが必要ないので簡単に処理を続けることができる。

注意:国情報を変えると、iTunesに登録しておいたクレジットカード情報も消えてしまう。元に戻す際にすぐに詳細情報を入力できるように、利用クレジットカードを手元においておいた方が良いだろう。ギフトカードの残額がある場合、国情報変更前に残額を使うように促されることにもなる。

方法を以下に記す(訳注:具体的方法については、原文のままの掲載といたします。また、訳者環境における動作確認は行っていません)。

  • Grab your iPhone/iPad. Open up the App Store
  • Scroll to the bottom of the screen.
  • Tap the button that says “Apple ID: [your email here]”
  • Tap “View Apple ID”.
  • Enter your password
  • Find the section that keeps track of your country. Tap the “Change country or region” button.
  • Change your country to United States
  • When it asks for your payment info, just choose “None”. Like we said above: if you’re trying to get a paid app, you’ll need to find legit payment info tied to a US address for this part. But since Paper is free, you’re good to go.
  • Hurray! You’re now on the US App Store. Go download Paper, then you can change your settings back by following the same steps again.
  • Here’s the direct link to the app’s page, if you need it

以上で完了だ。但し、もしFacebookが「本気で」このアプリケーションの利用をアメリカ国内に限定しておこうと思っているのであれば、ダウンロードした後でも国外から使えなくする仕組みを実装することは可能だ。しかし(希望的観測かもしれないが)、そこまで徹底的に制限する意味はないのではないかと思う。

アメリカに住んでいる方も、今回のトリックは覚えておいて良いかもしれない。テスト版などをリリースする際に、アメリカのプレスなどに情報が上がることを避けるために、アメリカ国外限定としてリリースされることがあるからだ。どこかの国限定で公開されたアプリケーションをどうしても手に入れたい場合、今回の方法でダウンロードできるようになるケースがほとんどだろう。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、10歳の歴史をともに振り返る「過去の出来事」サービスを提供中

Facebook誕生10週年を祝すオープンレターの中で、なぜ彼らが世界で最も有名なソーシャルネットワークを生み出すことになったかにつき、ファウンダーのマーク・ザッカーバーグが次のように記している。

「私たちは単なる学生グループでした。企業に比べれば、はるかに限られたリソースしか持っていませんでした。もし大企業が私たちの成し遂げようとしていた分野に乗り出してきていれば、彼らが世界最大のソーシャルネットワークを運用するようになっていたことでしょう」とザッカーバーグは言う。「それでも私たちが現在のFacebookを担うようになったのは、私たちの方がソーシャルネットワークというものに対して、強い意識を持っていたからということなのでしょう」。

誕生から10年、彼らの努力は明らかに実を結んだということができよう。今や10億人以上が、Facebook上での「繋がり」を活用している。そのうち多くの人々が、既に複数年にわたってFacebookを活用しているのも注目すべきポイントだ。現在においては、何かと1年以上にわたって関わり続けるというのは、なかなかのレアケースであると思うのだ。

Facebookとの関わりを振り返って見ることが出来るように、Facebookは「過去の出来事」(A Look Back)というサービスを提供している。これまでに投稿した写真やビデオなどを明るいBGMとともに流してくれるものだ。完璧なものとは言えないが(自分のを見てみると、あまり親しくない人との写真が多かったような気がする)、しかしともかく過去を懐かしんでみることはできる。

Facebook上に綴った自分の歴史を見てみたいという人は、こちらのリンクをクリックすれば見ることができる。

以下に、ザッカーバーグのオープンレターも掲載しておこう(英文ママ)。

Today is Facebook’s 10th anniversary.

It’s been an amazing journey so far, and I’m so grateful to be a part of it. It’s rare to be able to touch so many people’s lives, and I try to remind myself to make the most of every day and have the biggest impact I can.

People often ask if I always knew that Facebook would become what it is today. No way.

I remember getting pizza with my friends one night in college shortly after opening Facebook. I told them I was excited to help connect our school community, but one day someone needed to connect the whole world.

I always thought this was important — giving people the power to share and stay connected, empowering people to build their own communities themselves.

When I reflect on the last 10 years, one question I ask myself is: why were we the ones to build this? We were just students. We had way fewer resources than big companies. If they had focused on this problem, they could have done it.

The only answer I can think of is: we just cared more.

While some doubted that connecting the world was actually important, we were building. While others doubted that this would be sustainable, you were forming lasting connections.

We just cared more about connecting the world than anyone else. And we still do today.

That’s why I’m even more excited about the next ten years than the last. The first ten years were about bootstrapping this network. Now we have the resources to help people across the world solve even bigger and more important problems.

Today, only one-third of the world’s population has access to the internet. In the next decade, we have the opportunity and the responsibility to connect the other two-thirds.

Today, social networks are mostly about sharing moments. In the next decade, they’ll also help you answer questions and solve complex problems.

Today, we have only a few ways to share our experiences. In the next decade, technology will enable us to create many more ways to capture and communicate new kinds of experiences.

It’s been amazing to see how all of you have used our tools to build a real community. You’ve shared the happy moments and the painful ones. You’ve started new families, and kept spread out families connected. You’ve created new services and built small businesses. You’ve helped each other in so many ways.

I’m so grateful to be able to help build these tools for you. I feel a deep responsibility to make the most of my time here and serve you the best I can.

Thank you for letting me be a part of this journey.

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(翻訳:Maeda, H


Paper、iOS版が米国向けに公開。これはFacebookアプリに代わるかもしれない

Facebookの新しいスタンドアロンアプリ、PaperのiOS版が米国で公開された。これは単なるコンテンツリーダーではない。Paperにはメッセージ、通知、検索、そして全面デザイン改訂されたプロフィールもある。

Paperのチームリーダーたちに、まだ古いアプリを使っているかと尋ねたところ、プロダクトマネージャーのMichael Reckhowは、官僚的に「えー、まあ」と答えたが、デザイナーのMike Matasは恥かしそうに笑うばかりだった。私は追い打ちをかける彼だけに同じ質問を繰り返し尋ねた。「たまにね」。彼は秘密を漏らした。PaperはFacebook[アプリ]キラーになる。

「主としてこれ[Paper]を使っている」とMatasは続けた。「これにない機能もあって、エー・・・。そうイベントが良い例で、イベントを探したい時とか」。私はさらに圧力をかけた、「しかし、それ以外はこれで十分だと?」「私の使い方では、そうだ」とMatasは答えた。

先週の木曜にFacebookは今日のPaper公開について発表した 。詳しい機能とこれが何を意味するかについては、ここに書かれているが、これは事実上、Facebookから特定目的ごとにモバイルアプリのファミリーが巣立っていくという、CEO Mark Zuckerbergが描くビジョンの次期ステップだ。

Facebookのスタンドアロンアプリへの新しい取り組みである「クリエイティブ・ラボ」の一環として作られたPaperでは、様々なコンテンツ「セクション」を選んで一種のデジタル新聞[Paper]に追加できる。そうすれば、デザイン改訂されたニュースフィードやPaperセクションで、友達や主要出版社や有名人や新進気鋭のコンテンツ作者などからの記事を、スタイリッシュなフルスクリーン・フォーマットで読むことができる。Paperには、コンテンツをシェアする際、投稿した記事が他のユーザーからどう見えるかを正確に表示するビジュアル・コンポーザーもある。

Paper for iOSはiOS 7以降を使用している米国ユーザー向けに無料公開中。Facebookは、iPadあるいはAndroid版については現時点での計画を発表していない。アプリ名はいくつかの既存アプリと重複しており、FiftyThreeが開発したドローインングアプリもその1つで、同社はFacebookに対して、新アプリの名称変更を申し入れた。[アップデート 11:15am PST:Facebookは「ノーコメント」としながらも、この名前を継続して使用する、なぜならFiftyThreeが商標登録したのは “Paper By FiftyThree” であり “Paper” ではないからだとしている。]<

先週金曜日(米国時間1/31)に1 Hacker WayへPaperのデモを見に行く時、数多くの魅力的なアニメーションや次世代のUIトリックが見られることはわかっていた。しかし私は、われわれがどうPaperを使うかよりも、これがFacebookメインアプリの使い方をどう変えるかの方に関心があった。同社経営陣の一部はFacebookアプリから完全にPaperに移行したとか、Paper開発チームのメンバーは自分のiPhoneに旧Facebookアプリを何ヶ月もイントールしていないという噂を聞いている。

Zuckerbergは間違いなくPaperを喜んでいるようだ。Reckhowが私にこう言った、「彼はすごく気に入っているし、実際使っている。ぼくらと同じようにこの公開を喜んでいる。彼とはしょっちょう会っていて・・・いつもフィードバックをくれる。彼がはっきりとわれわれに求めたのは、コンテンツをもっと広く考え、これまでのコンテンツのブラウジングの先を考えろということだった」

Reckhowはこの公開に関して控え目で、ダウンロード数や利用率に関する目標は設定していないが、みんなに愛される物を作りたかったと言った。

「人々がAppStoreに行き、このアプリが自分の生活やホームスクリーンにどうフィットするかを考え、インストールして、使ってみて、これまでの体験が影響を受けることなくFacebookの正しい使い方を知る。そんな場面を見ることができる、すはらしい機会を得られた。われわれの仕事は、『これがたった今Facebookを使うべき方法です、全員が同じやり方で使うべきです』、と言うことではない」。

しかし、MatasとReckhowは、Paperがどうやって現在のFacebookアプリに欠けている点を改善するかについては遠慮がなかった。Matasはこう言った。

「私が置かれていた状況はこうだ。グランドキャニオンで日没を見ながら、『これは今まで見た中で一番美しくと驚くべき光景だ。みんなにシェアしなければならない』。写真を撮ってFacebookにアップする。画像は超小くて粒子も粗く、作品の魂は完全に抜かれている」

Paperは、このコンテンツに本来の表現方法を与えるためにスタートした。しかしその審美感は写真以外にも浸透した。メッセージと通知はPaper画面の上に開き、元の画面を追いやらない。プロフィール、Facebookページ、イベントは完全なモバイル第一のデザインになり、画像とスワイプ可能なフルスクリーンカードを中心として最も重要な画像を見せる。不要なものはすべて取り去られた。最終的にPaperは、本格的だが簡素化されたFacebookクライアントとして、このソーシャルネットワークの美的部分に新たな焦点を当てた。

もしPaperが人気になりすぎて、みんなのデフォルトFacebookモバイル体験になったらどうするか? Reckhowはこう答えた、「それは嬉しい悩みです」。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebookの株価、一晩で16%アップ―好調な決算とPaperの発表が好感

Facebookの株価(NASDAQ:FB)は過去数ヶ月堅調だったが、始値が62.12ドルと昨日の終値53.53ドルを16%も上まわるという今日(米国時間1/30)のパフォーマンスにはさらに驚かされた。

つまりFacebookの時価総額は一晩で200億ドルも増加し、今や1510億ドルに達したわけだ。

この株価急上昇の原因は、四半期決算の好調と新アプリの発表によるものだ。アメリカとカナダでは普及が飽和状態に近づいており、ティーンのFacebook離れも囁かれているものの、Facebookの決算は売上、一株あたり利益ともに予想を上回るものだった。

もうひとつ注目すべき点は、今期初めてモバイル広告の売上がデスクトップの売上を上回ったことだろう。モバイル広告は売上の53%を占めた。Facebookがこれほど急速にモバイル化に成功するとはどのアナリストも予想していなかった(この懸念が上場直後の株価低迷の原因だった)。

昨日の時間外取引で株価は初めて60ドルの大台に乗った。

そのままであれば株価の上昇はそこで止まったかもしれないが、FacebookはすかさずPaperの発表を行った。Paperはまったく新しいiPhone向けのキュレーションされたニュースリーダーだ。Facebook本体とはまったく独立のアプリで、ユーザー体験を大胆に変えていこうとする試みの一つとなる。アプリが一般に公開されるのは2月3日(Android版についてはまだ情報がない)だが、決算の直後に機を逸せず発表を行った。

もしかするとFacebook自身も四半期成績がこれほど良くなると思わずに、株価のテコ入れのためにPaperの発表をこの時期としたのかもしれない。いずれにせよFacebook株は現在絶好調だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、ネット時代の「新聞」を目指して「Paper」をリリース。新しいスタイルで「ストーリー」を提供

ある情報源をチェックしていなかったことが理由で、非常に大きなニュースの入手が遅れてしまうというようなことはある。パーソナライズされたネットメディアから情報を入手していることの多い現在、むしろそのようなケースは増えているかもしれない。そうしたケースへの対応策としてFacebookが用意してきたのがPaperだ。

iOS用スタンドアロンのアプリケーションで、従来のニュースフィードのみでなく、人間とアルゴリズムの双方を活用してキュレーションを行ったニュースも提供する。Tech、LOL、Pop Cultureなどのカテゴリを購読することもできる。アメリカにて、Facebookの10回めの誕生日を控えて、2月3日より提供されることとなった。

このPaperはFacebook Creative Labsから登場する最初のアプリケーションということになる。Facebook Creative Labsは、Facebook内で身軽なスタートアップのように活動する小規模グループだ。ザッカーバーグが収支報告で話した通り、モバイルで主導権を握るために、各種単機能アプリケーションをリリースしていくための主体として機能する。Facebook本体の機能拡充を目指すのとは、また別の動きを見せることになるわけだ。

Paperはニュースフィードの提供方法を根本的に変革するものだが、このアイデアについては、1年前にその萌芽を目にすることができた。またTechCrunchのIngrid Lundenも6月にこのプロダクトを目にしていた。さらにはRe/codeのMike Isaacが今月頭に詳しい記事を掲載してもいる。このように、あちこちでいろいろと話題になってきたPaperが、ついにオフィシャルな存在になったわけだ。機能についてはビデオでも紹介されており、こちらでもそのビデオを掲載しておいた。

Paperの使い方

Paperは、ザッカーバーグが言うところのモダンエイジの新聞としてのサービスを目指す存在だ。

Paperを開くと、まずは新しいスタイルでFacebook上のニュースフィードが表示される。画面の上半分には写真やビデオなどが大きく表示される。下半分に、ステータスアップデートや、関連ストーリーが表示されることになる。右から左にスワイプすると別ストーリーが表示され、あるストーリーをタップすればフルスクリーンモードとなり、動画があれば自動で再生される。ストーリーをピンチすれば元に戻って、改めてPaperのフィードを確認することができる。

そしてPaperのフィードには「セクション」を追加することができるようになっている。

セクションは予めいろいろと用意されていて、たとえば「Score」(スポーツ)、「Headlines」(ワールドニュース)、「Cute」(BuzzFeed風の可愛らしい動物たち)、「Planet」(サステナビリティについてや風景写真など)、「Enterprise」(ビジネス)、「Exposure」(写真)、「Flavor」(食べ物)、そして「Ideas」(日々、面白そうな知的テーマを紹介する)などがある。

それぞれのセクションにはFacebookの編集者が選んだものと、そして出版者やブロガー、著名人などが公に投稿したものからPaperのアルゴリズムが選別してくるものが併せて掲載される。New York Timesなどのような大手の記事を流していくだけでなく、これまで目にしたことのなかったブロガーのの記事や、その筋の権威からのコメント、あるいは一般の人からの意見などもあわせて載せていこうとするわけだ。今のところ、同じセクションを追加した人は、全員が同じストーリーを目にすることとなる。しかし、たとえば「Score」セクションなどで、お気に入りチームの試合結果を優先的に見られるようなパーソナライズ機能を持たせることも考えているところなのだそうだ。

Paperでは、もちろん自分の投稿したストーリーも公開されることになる。編集時には、これまでよりもビジュアル面を強化した編集画面を使うことになる。公開時にどのように見えるのかを、正確にプレビューすることができるようになっているのだ。ストーリー中からどの写真がフィーチャーされることになるのかを気にする必要はない。また、これまでウェブやモバイルであったように、写真のどの部分が表示されるのかと気にする必要もなくなるわけだ。

当初はPaperには広告は表示されない。但しFacebookとしてはPaperに自然な形で広告を掲載するにはどのようなスタイルが良いのかと、検討を行っているところなのだそうだ。

コンテンツ・セレンディピティ

人力および機械の双方を活用したキュレーションは、いわゆる「コンテンツ・セレンディピティ」を可能にするものだ。これまでは、Facebook上では友達からの記事や、フォローしているページからの情報しか見ることはできなかった。従来の「新聞」などでは、エディターの側が主導して、重大であるとか、あるいは読者がきっと面白く感じるはずだと思う記事を掲載するようになっている。読者はエディターを信用することで、自分では積極的に面白いと思っていなかった記事にも目を通すことになり、そこに新たな発見があるようなケースもあった。

Paperというのは、Facebookに軸足をおきつつ、しかし新聞と同様の「驚き」ないし「発見」を読者に届けようとするものだと言える。あちこちのページに「いいね」をしていて埋没してしまったビッグニュースや、あるいはPaperのエディターがこの記事はぜひ見ておくべきだと思うようなものが流れてくることになる。もちろんこれまでも、広い意味では「友達」がキュレーターの役目を果たしていたわけだ。しかし、すべての友達と興味の範囲を同じくしているわけでもあるまい。ビジネスニュースに興味を持つ人や、フード関係に興味を持つ人が友達の中にいないということもあり得る話だ。このような場合も、特定のページを購読したり、あるいは「いいね」しなくても、Paperがニュースを届けてくれるようになる。

Facebookは、従来のアプリケーションもある中、Paperのプロモーションを大々的に行うつもりはないとしている。しかしそれでもFlipboard、Prismatic、Circa、あるいはPulseなどのニュースリーダー系アプリケーションにとっては脅威となるだろう。もちろんそれぞれに強みを持ってはいる。Flipboardは他の利用者からのキュレーションを雑誌風におしゃれにフィードすることがその特徴だ。またPrismaticは「関連」記事をAIを通じてもってくる点に強みがある。Facebookには、特定の利用者がどのようなデータをシェアしたのかという膨大なデータが蓄積されている。これは他のサービスからすると相当の脅威とうつるはずだ。但し、そうした「驚異的」な利点がありながら、FacebookはCameraアプリケーションやPokeなどで悲惨な失敗を繰り返してきてもいる。事態がどのようになっていくのかは、予断を許さないというのが現状であるのだろう。

Paperチームは15名で構成され、1年以上をかけて開発を行ってきた。Facebook VPのChris Coxも陣頭指揮を取り、ザッカーバーグも大いに関与しているように思われる。但し立場的なプロダクトマネジメントはMichael Reckhowが行い、デザインの責任者はMike Matasとなっている。大きな組織の中で鈍重な動きをするのではなく、PaperチームはFacebookの初期時代のように「すぐ動き、物事を変革する」といったポリシーで動いているようだ。

Paperがうまく機能すれば、Facebook上を流れる情報はさらに膨大になっていくこととなるだろう。Paper上で注目されれば、膨大な数の「いいね」を獲得し、またフォロワー数も一気に増えることとなる。そうしたインセンティブをアピールできれば、Twitterに流れるコンテンツクリエイターも取り戻すことができるだろう。最近行っているTwitter対策の一環として捉えることもできる。

ウェブというのは非常に広大な世界だが、Paperは膨大なデータと優秀なエディターにより、新聞のように情報をまとめて提示できるように成長していくことになるかもしれない。

Facebookが新たに提唱しているスタンドアロンアプリケーション戦略については「Facebook’s Plot To Conquer Mobile: Shatter Itself Into Pieces」という記事もご覧頂きたい。

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(翻訳:Maeda, H


ザッカーバーグ、ようやくSnapchatとの戦闘体制が整う

Evan SpiegelがZuckのSnapchat 30億ドル買収を蹴って以来初めての収支会見で、Facebook CEOは極めて明快なメッセージをライバルたちに送った。

「当社の構想は、ユーザーがどんな相手とでもシェアできる製品群を作ること」とZuckは言った。「友達全員と同時にシェアしたい人ばかりではない。最近の成長傾向は、いくつもの別々のグループの人たちとシェアする機能を提供することだ」。

具体的に3つの製品が、FacebookのSnapchatとの戦いに役立つ。Messenger、Instagram、およびグループだ。

Zuckerbergは、昨年11月に改訂されたFacebook Messengerの利用が、過去3ヵ月で70%まで伸びたとことを発表した。一方Facebookグループの利用者は5億人で、Zuckはこれを「中核製品」であると言っている。

そしてFacebookの切り札、Instagramがある。写真共有サービスは12月にInstagram Directを提供し、写真をシェアする相手をユーザーが制御できるようにした。

もちろんこのいずれもが、急成長を続けるSnapchatに支配されている市場シェアとマインドシェアに対する圧力だ。ユーザーは1日に4億枚以上のスナップ写真を同サービスに送っており、会社は2011年の設立以来1.23億ドル以上の資金を調達している。

アプリはユーザーに、友達一人ないしは複数に対してすぐに消える写真をシェアする機能を提供する。コンテンツが消える(ママに見られたりネットに貼られる恐れから解放する)だけでなく、シェアしたものを誰が見るかも1件ごとにユーザーが制御できる。

Instagram Directはこのやり方を真似たが、あまり牽引力を見せていない

そして、仮にその成長が(まだ)脅威でないとしても、Snapchatの意固地なCEOは間違いなく脅威だ。

彼は、Zuckerbertその人以来初めての、若くて強い意志を持つ神童だ。もうすぐ24歳のスタンフォードを出たばかりの青年には、独自バージョンの寮友との法廷ドラマさえあり、ファウンダーの1人がSnapchatの1/3を要求する裁判を起こしている。もしZuckの王座を強奪する者がいるとすれば、Evanをおいて他にない。

Snapchatは、いかなる意味でもFacebookに依存していない、非常に数少ない(成功している)ソーシャルアプリの一つだ。Snapchatユーザーたちはスマートフォンの連絡先アプリを通じて友達を見つける。Facebook Connectはない。Facebook友達もない。Facebookへのシェアもない。Snapchatの中に、Facebookという言葉は出てこない。

その動きは比較的ゆっくりではあるが、過去数年間Facebookは、ティーンをはじめとする若年層の支持を失いつつあるオバマでさえそのことを知っている。インターネットで思春期を両親と共有したい若者はいない。Snapchatは、Facebookから完全に独立することによって、ティーンに遊び場を提供したのだ。

そしてFacebookは、今のところその漏れをふさぐことに失敗している。

FacebookがSnapchatに気付いた時には、もう手遅れだった。2012年12月にFacebookはPoke(a 恥知らずなSnapchatクローン)を公開したが完全な失敗に終った。

そして危機を感じたFacebookが30億ドルと言われる買収提案をした時、Spiegelの答はノーだった。

今日(米国時間1/29)Zuckerbergは、少々控え目ながら反撃に転じた。Messenger関連の数字を見ると、Facebookが若者獲得の戦いに向かう準備は整っている。ソーシャルネットワークにとって彼らが必要であるかどうかに関わらず

つまるところ、月間アクティブユーザー12億人に心配の種はない。Snapchatは未だに、まったくもって、ゴリアテFacebookに対するダビデだ。

今後Zuckは、MessengerとグループをさらにFacebookのメインアプリと切り離す計画だ。

「コミュニケーションにおけるシェア全体を考えれば、人々のやっていることは1つではない」とZuckは言った。「人はあらゆるタイプのコンテンツを、気に入った人たち誰とでもシェアしたいと思っている。Facebookには人々があらゆる相手とシェアすることを手助けする使命があり、歴史的にそれは、常に1つのサービスを通じて行われてきた」。

「Messengerは、かつてFacebookの一機能のように感じられたが、もっと単独アプリに見せようとしている」と彼は付け加えた。「メインアプリから取り出し、Messenger自身の体験を与える余地を与える。今われわれは真に良いものにすべく手を加えているところだ」。

別の言い方をすれば、「ほら、ここに親のいないFacebookがあるよ」。

どうするSnapchat? 君の番だ。

スタンドアロンアプリがFacebookの未来にどう影響を与えるのか? 本誌のJosh Constineによる特集記事、”Facebook’s Plot To Conquer Mobile: Shatter Itself Into Pieces” もご一読あれ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook、2013年Q4の収支は、売上25.9億ドルEPS 0.31ドルでアナリスト予測を上回る

本日(米国時間1/29)Facebookは、2013年第4四半期の収支を報告した。売上は25.9億ドル、1株当たり利益(EPS)は0.31ドルだった。アナリストの予測は、売上23.3億ドル、EPS 0.27ドルだった。いずれの数値も非GAAP。

通常取引におけるFacebookの株価は3%前後値を下げたが、時間外取引では急上昇した。

同期のGAPP純利益は5.25億ドルで、1年前のわずか0.64億ドルから大幅に伸びた。

株式上場以降のFacebookはジェットコースターのようだ。公開時の株価38ドルが、一時は18ドルまで下がり、その後50ドルを超える急騰を見せた。いまやこの会社は、デスクトップからモバイルへの広告売上移行における疑似伝説だ。上場後、市場はFacebookがスマートフォンから収益を上げることはできないだろうと苛立っていた。それは間違っていた。昨四半期、Facebookは売上20.2億ドル、1株当たり利益0.25ドルを計上した。

今日Facebookは、広告売上におけるモバイルのシェアは53%であったことを報告した。

通年では、Facebookの売上は78.7億ドル、前年比55%増、純利益15.0億ドルだった。12月の日間アクティブユーザー数は7.57億人で、伸びは控え目ながら順調な22%だった。同社にとって鍵となる月間モバイルユーザー数は、39%増の9.45億人だった。

総合的に見て、Facebookの航行は順風満帆だ。この四半期はほぼあらゆる面において好調だったが、[広告売上のモバイル比率]53%という数字は前四半期からわずか4ポイントの増加であり、期待されていたほどの成長ペースではない。それでもFacebookのモバイル利用の成長を踏まえると、まだ伸びる余地がある。

この後行われるFacebookの収支会見では、ソーシャルカンパニーにおける重要なマーケットである若年層の利用状況について話を聞けることを期待している。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebook、オープン・コンピュート・プロジェクトで10億ドル以上を節約

Facebookは独自に省エネ性能の高いサーバーを設計したことで莫大な利益を上げているようだ。

今日(米国時間1/28)、CEOのマーク・ザッカーバーグはOpen Computeサミットで「Open Computeデザインにもとづいてインフラを構築することにより、の3年間でわれわれは10億ドル以上の経費節減に成功している」と述べた。

Facebookは2011年4月にOpen Computeプロジェクトをスタートさせた。その後参加者はIT産業全体に広がり、サーバー、データセンターのグリーン化に大きく貢献するようになった。現在のメンバーにはIntel、AMD、Bloomberg、Box、Cumulus Networks、IBM、Microsoftなどが含まれる。

Open Computeプロジェクトは大量のエネルギー節約を実現しているが、それはとりも直さずFacebookが支払う電気料金の節約になっている。ザッカーバーグはサミットの壇上でティム・オライリーと対談し、「昨年だけで40万軒の家庭の年間使用電力、あるいは5万台の自動車に相当するエネルギーを節約できた」と誇らしげに明かした。

最近のアメリカの家庭の月平均間電力使用量は903kW/h、料金はkW/hあたり0.1209ドルということなので、Facebookは年間およそ5200万ドル前後の電力料金を節約できたことになる。

省エネが実現できただけでなく、Open ComputeプロジェクトのおかげFacebookは多数のベンダーから簡単に同一の機器を購入できるようになった。サプライチェーンの多様化はFacebookの調達コストを下げるのに寄与しているはずだ。また優秀なエンジニアをスカウトする際にも有利に働くだろう。

もっと広い観点から見れば、Open Computeはまだインターネットの恩恵に浴していない世界の50億人に安価なデータ・アクセスを提供しようとするInternet.orgのプロジェクトを助けるものだ。世界の人々を助けながらコストを削減し、さらに帝国を強化しようというのがFacebookの目論見だろう。

[画像 The Register, Karl Fruend]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、モバイル広告ネットワークに意欲―サードパーティー・アプリへの広告配信実験を開始

今日(米国時間1/22)、Facebookは公式ブログでサードパーティーのモバイル・アプリにFacebook広告を配信する実験を開始したことを発表した。

広告ターゲティングのために用いられるデータや配信される広告の表示フォーマットなどの詳細は載っていないが(Facebookの広報に問い合わせたところ回答を得た。記事末のアップデート参照)、記事は「この実験はFacebookの強力なターゲティング能力を生かして広告の関連性を高めFacebookへの広告出稿者を助けると同時に、アプリのデベロッパーのマネタイズに寄与する」と述べている。

Facebookはまた「われわれは以前にも同様のテストを実施したが、今回は外部の広告配信プラットフォームを使っていない。Facebookが広告主、パブリッシャーと直接交渉するモバイル広告ネットワーク構築の実験だ」としている。

2012年にFacebookがZynga.comに広告の配信を始めたときにFacebookは広告ネットワークづくりを始めるのではないかという観測が流れたことがある。当時TechCrunchのJosh Constineが「ユーザーのプライバシーに関する懸念があるものの、Facebookは同社の青いロゴ入りの広告を全インターネットに広げたいと考えている」という記事を書いた。

Facebookは限定的な実験であることを強調しており、Zynga.comの場合もそうだったが、これがすぐに大規模に実施されるようになるとは思えない。しかし現在のモバイル広告のターゲティングが一般に限定的であることを考えれば、Facebookがサードパーティーに広告を配信するようになるのは自然の成り行きだろう。Facebookは外部からのユーザーデータをFacebook内の広告ターゲティングに役立てる FBXプログラムも成功させている。

TwitterがMoPubを買収した動機も特定の限定されたアプリ以外からモバイルでの広告収入を得る手段を獲得することだった。

アップデート: 私の問い合わせに対してFacebookの広報担当がメールで次のように回答してきた。「この実験では読者に興味ある広告を表示するために、Facebook内でいいね!したページやプロフィールの関心事項など標準的なターゲティングデータが用いられます。また表示される広告にはFacebook広告のスタイルは用いられず、Facebookが配信していることも表示されません。この実験はFacebookのターゲティング能力がサードパーティのモバイル・アプリの広告の関連性を高めるために役立つことを実証しようとするものです。」

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、ページからのテキストベース投稿の表示を減らし、友達のテキスト投稿を増やす

先ほど、Facebookはニュースフィード・アルゴリズムに少々手直しを加えたことを発表した。新しいニュースフィードではページからのテキスト・ベースの投稿の表示が減り、その代わりにユーザーからのテキストベースの投稿の表示が増えるという。

テキストベースの表示は減っても、メディアベースあるいはリンクベースの記事の表示はおそらく増えるだろいうというのがFBページの管理者にとっての良いニュースだ。

公式ブログによると、 Facebookが行ったテストの結果、ユーザーからのシンプルなテキストベースの投稿の表示が増えるほどシェアされる率も増えたという。しかしページからのテキストのみの投稿は同じ結果をもたらさず、シェア率は増えなかった。そこでFacebookはページからのテキスト投稿の表示割合を減らすことにした。

これに対してページ管理者はどのように対処すべきだろうか?

写真、動画などを豊富に含むコンテンツを作るという当然の方向以外に、リンクのシェア機能を利用してウェブページをサムネール表示でシェアすることをFacebookでは勧めている。

先月、Facebookではニュースフィードに表示されるリンクの数を増やすという変更を行った。これはおそらくライバルのサービスのニュース提供能力に対抗するためだろう。噂では、ニュースフィードのアルゴリズムの手直しはFacebookのニュース・アプリに対する全面戦争の一環にすぎないという。Facebookは近くFlipboard風のソーシャル・ニュース・サービスをスタートさせるのではないかということだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook、Twitterに対抗して「人気の話題」をサイドバーに表示―当面英語圏に提供

Facebookは昨年8月にウェブとモバイルでTwitter風のTrending Topics(人気の話題)のテストを開始していたが、今日(米国時間1/16)、このTrendingを右サイドバーのトップに組み込んだ新デザインを正式にリリースした。

現在、新デザインが公開されているのはアメリカ、イギリス、カナダ、インド、オーストラリアだ。個人別にカスタマイズされた「現在もっとも大きい反響を呼んでいる単語、フレーズ」のリストには、それぞれに反響を呼んだ理由が簡単に解説してある。項目をクリックすると 友達からのコメント、関連ページ、フォローしている相手の公開投稿などが表示される。

TrendingセクションがFacebookのユーザーに好評であれば、ユーザー・エンゲージメントを改善するのはもちろん、それより重要な点だが、Facebookを新たなリアルタイムのニュース源として認識させる効果があるだろう。Facebookはニュース性という点では長年Twitterに水をあけられていた。

人気の話題:Facebook対Twitter

FacebookのTrendingセクションは説明が入るためTwitterのシンプルなリストに比べていくぶん煩雑に見えるものの、その分わかりやすいというメリットもある。Twitterの人気の話題リストはなぜこのテーマが話題になっているのか理解に苦しむことがよくある。たとえばサッカーファン以外は#SuperDraft;というハッシュタグがメジャーリーグ・サッカーのドラフトのことだとすぐには分からない。

Facebook版では24項目をリストするだけでなく、たとえばクリチャーノ・ロナウドであれば「レアル・マドリードで昨年大活躍し、今年のFIFA欧州年間最優秀選手賞を獲得した」という説明が入る。

Facebook Trending (Left) vs Twitter Trending Topics (Right)

私の取材に対して「Facebookはユーザーに対する豊富なデータを利用して個人別にカスタマイズした「人気の話題を提供する。Facebook全体での反響の大きさと個人の関心の双方を考慮している」と語った。

ただし、項目をクリックした後で表示されるFacebookのTrendingページ(上のスクリーンショット)はTwitterに比べてシンプルだ。ここに表示されるのはページ、著名ユーザー、フォローを許可しているユーザーからの投稿へのリンクの一覧だ。TwitterのTrendingのページのほうが写真やフォローのすべきユーザーの推薦などが入っており、わかりやすい。

しかもTwitterはリアルタイム・ニュースのメディアとして確立されており、またほとんどの投稿が公開であるということもあって、Trendingの内容も豊富でリアルタイム性も高いようだ。

[アップデート:Facebook Trendingを実際に利用してみた]

さきほど私のところでもTrendingが使えるようになったので、実際に使ってみた感想を報告しよう。「人気の話題」に簡単な解説がつくのは便利だが、内容の選択がパーソナル化されているという感じはあまりしなかった。私は熱心なスポーツファンではなく選手はチームをフォローしたりスポーツ関連の投稿を「いいね!」したり共有したりしたことは一度もない。それなのにトップにスポーツ選手のスキャンダルの話題が2項目も入っていた。

また24項目のうち10項目はニュースメディアの記事へのリンク、あるいはまるごと引用した投稿へのリンクで埋まっていた。こうしたことからみて、このセクションがTwitterのようなユーザーからの投稿のトレンドを知る場というよりニュースメディアや著名人の配信チャンネルになりのえはないかと懸念される。

TwitterのRTに比べてFacebookのシェア・ボタンは利用される率が低い。そこで著名人でないユーザーからの投稿はたとえ面白いものでもなかなか広まらない。

また時間の逆順での表示が必ずしも守られていないので、現在何が起きているかをリアルタイムで知るというようり高度3000メートル上空からの鳥瞰図のような印象を与える。両者の目的と実現手法にはやはりかなりの違いがあるようだ。

TwitterのTrendingがその瞬間の世界の鼓動を伝えるのに対してFacebookのTrendingは「その日の大きな事件の見出し」だ。双方それぞれに役立つ。

もちろんFacebookのTrendingはきわめて初期のバージョンであり、ユーザーからのフィードバックを受けて今後どのように改良されていくか注目だ。いずれにせよFacebookのTrendingの有用性が高まるためにはもっと公開投稿が増える必要があるだろう。

公開の対話をモニタする

実際、それこそ現在Facebookが懸命に努力している目標だ。昨年マーク・ザッカーバーグはハッシュタグ認証ユーザー投稿のエンベッドなどTwitterの機能を次々にコピーしてFacebookに取り入れた。’またニュースフィードをTwitter式に時間の逆順に最新の投稿をトップに表示するように変えた。またビジネスパートナーがfirehose(全投稿のフィード)にアクセスしやすくした。最近ではスポーツニュースのフィルターサイト、SportStreamを買収している。

こうした一連の動きはすべてFacebook上で公開の対話を盛り上げることが狙いだ。 Twitterはテレビの人気番組、アカデミー賞などの発表、スポーツ試合などを巡って膨大な投稿を吸い上げている。こうした公開の対話は広告ターゲティングの精度を改善するためにも重要な要素となる。

火曜日のスタンフォード大学でのインタビューでザッカーバーグはFacebookの新たな目標は人口知能を利用して世界の現状を理解するモデルを構築することだと述べた。この野心的計画を実現する上でもTrendingの収集と正確な分析、そして何より公開の会話の強化は必須となるだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+