ミームはDNAと同じように環境に適合する。Facebookのデータサイエンティストらが証明

リチャード・ドーキンスは、ミーム(memes)を遺伝子(genes)になぞらえたが、Facebookによる最新の研究は、そのアナロジーがいかに正確であったかを示している。ミームは生存し続けるために環境に適合する ― 生命体と同じように。人は医療保険がないために死んではならない、というミームをリベラル派が投稿すれば、保守派はそれを変異させて、人はオバマケに医療保険を制限されたために死んではならないと言う。そしてオタクたちは、スターウォーズ版に作り変える。

Facebookのデータサイエンティストらは、匿名データを用いて「特定の遺伝子変異が特定の環境で有利に働くのと同じように、ミームの変異においても亜集団の信仰や文化と一致した変種は伝播のしかたが異なる。

このミームを見てみよう。

「人は医療保険料が払えないという理由で死ぬべきではなく、病気になったからといって破産すべきではない。これに同意した人は、今日一日自分のステータスにこれを掲示されたい」

2009年9月、47万人のFacebookユーザーがこれと全く同じ言い回しを近況アップデートに投稿した。しかしそこから12万1605種類の変種が総計114万件の近況アップデートを生みだした。例えば、「人はジャバ・ザ・ハットを買えないという理由でカーボナイトの中で凍死すべきではない」。なぜか? それはミームが聴衆に適合するよう人間が変異させるからだ。

下の表では、政治的傾向の違う人々が、どのようにミームを自分の見解、そしておそらく友達の見解に合わせて適合させているかがわかる。Facebookのあるデータサイエンティストは、「医療保険制度改革(オバマケア)を支持する元の変種が主としてリベラルによって伝播されたのに対して、政府と税金に言及しているものは、保守派に寄っていた。SF版の変種は僅かにリベラルで、アルコール関連のものは僅かに保守寄りだった」と述べている。これはドーキンスやマルコム・グラッドウェルの理論と一致する。

人は~べきでない」ミームの変種を投稿したユーザーの平均政治的偏向
(-2:極めてリベラル、+2:極めて保守的)

私がスタンフォード・サイバー社会学修士プログラムの研究論文に書いたように、ミームはリミックスしやすいほどシェアされやすい。もしミームに置き換え可能な変数の入ったわかりやすいテンプレートがあれば、人々はどうやって作品にひねりを加えればよいかがわかる。彼らが独自の修正バージョンをシェアする可能性は高くなり、それが元作品の認知度も高める。2009年にこれに気付いた私は、LolcatsとSoulja Boyを研究テーマにしたが、最近ハーレム・シェイクのミームが、私の正しさを証明した。

Facebookと私の研究結果は、マーケターあるいはメッセージをバイラルに広げたいと思っている人なら誰にとっても、非常に大きな可能性を示している。ミームが生来突然変異を起こす傾向を持ち、その変異がシェア回数を増やすことがわかっていれば、リミックスされやすくなるよう意図的にメッセージを構成することができる。種をまき、自分自身で変種をいくつか作ることによって、テンプレートがどのように働き、読者にリミックスを作るよう仕向けられるかを具体化できる。

私の論文にある下のグラフを見るとわかるように、Lolcatの “I can haz cheezburger” というフレーズの “haz” という単語は、数年間高い人気が続いた。一方、リミックスしにくいミームは、ほんの数日間しかピークを作らないことが多い。私は、このリミックスしやすさ ― あるいは適合しにやすさ ― が、ずっと長い間ミームの人気を支える要因であると推測する。

Facebookの投稿における “haz” という単語の伸びは、
この非常にリミックスしやすいLolcatsミームの継続的人気を示している
( 現在は使われていないFacebook語彙ツールによる)

Facebookのようなソーシャルネットワークは、ミームがどう進化していくかを理解するこのによって、ユーザーが確実に新鮮なコンテンツを見続けるようにできるはずだ。ニュースフィードで全く同じミームを何度も繰り返して見せる代わりに、Facebookのアルゴリズムを使えば、変異を起こした変種を意図的に探すことができるだろう。

そうすれば、医療問題を繰り返し聞かされる代わりに、こんなものが見られるかもしれない。「人はラジオでマイリー・サイラス聞くのを避けられないという理由だけで、激しく腰を振るべきではない。もし同意したなら、舌を口の中に安全にしまって今日一日静かに座っていること」

私のサイバー社会学に関する研究の詳細については、”The Science Behind Why The Harlem Shake Was So Popular” を参照されたい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


クリスマス~新年の願い事; 有名大手テク企業がサンタさんだったら…

ぼくの、来年の願い事はこれだ。クリスマスギフトなんていうと、今年は残り少なくてもう何もできないだろうけど、来年はまだまだ、何でもできるぐらいに長い。ぼくの願い事はどれもでかいけど、みんな金持ち企業で世界のトップクラスの人間が揃っているから、やる気になればできるはず。

1. Microsoft

Skypeをぶっ壊してゼロから作り直す。今のSkypeは、どのプラットホームでもひどい。それなのに、毎日使わざるをえない苦しみ。そのVoIPの安定性はかなり良いが、その元々の血筋にふさわしい高い安定性ではない。テキストによるチャットコミュニケーションもひどいし、グループチャットというかんじんの機能にペイウォールという鍵がかかっている。ぼく自身はすでに、 Skype OutやVoicemail、Skype Inの番号などに毎年巨額を払わされているのだが。

2. Nintendo

iOSやAndroidでもMario(など)を。ぼくは、Wii Uは株価を上げるための秘密の戦略で、これからはそのほかのモバイルプラットホームにもライセンスを売っていくのだ、そうなればまさしく、天才的な経営手腕だ、と本当に期待していた。MarioとPokemonとDonkey KongなどなどをぜひiOSとAndroidに、そうすればぼくたちは御社にたくさんお金をあげるのに。

3. Google

Glassを捨てて携帯やタブレットのAndroidをもっと良くしろ。Google Glassはいまだに全然ぴんとこないし、それについて知れば知るほど、ますますつまらないと思える。これを読んで熱心なGlassファンは怒るかもしれないが、でも率直に言って、Googleがこのプロジェクトに捧げているリソースをスマートフォンとタブレットのAndroidに配置換えすれば、これらのデバイスは、今のような、なんだかんだと際限なくチェックするものから、まったくシームレスな、まったく気にならない、日常の一部に成長変身するだろう。Glassの目標は悪くないけど、人びとが実際に使っているものを、もっと良くしてからにしてほしい。

4. Amazon

グロサリーはグローバルに展開せよAmazon Freshのアイデアは良いと思うが、展開が慎重過ぎて遅すぎる。これまでのecの品目と違って細かい問題が多いことは理解できるが、日常的にほかのあらゆるものを買っているお店が、グロサリーにかぎってもたもたしているのは、我慢ならない。なんとか、グローバル展開の妙手を編み出してほしい。

5. Facebook

Yahoo+Twitter指向をやめろ。考えただけでもくだらないが、でも実はぼくは、赤ちゃんの写真集のいつまでも終わらないストリームとか、高校のときの友だちが日常的なささいな不便を朝から晩まで愚痴ってるのとか、そんなのを愛してるんだ。今のFacebookは、ニュースとリアルタイム情報のソースになりたがっている。でもそれは、ぼくがFacebookに望む姿ではない。旧友が子どもがクレヨンで初めて描いた絵をポストしてきたのを、すごく嬉しく思うとか、今のぼくはもうそんな歳(とし)なんだが、皮肉なことにFBは、そういうものを否定して成熟しようとしている。

6. Twitter

ダイレクトメッセージをもっと良くして。DMは、今以上のものになりたがっている。Twitterもやっとそのことが分かって改良を開始したようだ。でも、まだ不満だ。これは実現性が高いから‘願い事’というほどでもないが、でも言っておいた方が後悔せずにすむだろう。

7. Apple

レティナディスプレイのMacBook Air。Appleよ、あなたはかなり前からこの方向でやってるにもかかわらず、レティナAirだけは無視してきた。それはいまだに、地平線から顔をのぞかせているだけだ。MacBook Airは電池がすごく長いし、13インチ型はほぼ完璧だ。でも13インチと15インチのレティナMacBook Proの画面は最強だ。レティナMacBook Airはパーソナルコンピューティングの見果てぬ夢だが、そろそろ夢から現実へを希望する。

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以上がぼくの願い事リストだ。自分勝手なのもあるし、現実的なのもある。絶対に実現しないのもある。しかしどれも、これらのメジャー企業に、ぼくとしてはやってほしいことなのだ…2014年に。おっと、ぼくの靴下はどれもボロボロで、サンタさんにわるいから、最後の願いごととして、新品がひとつほしいね。

トップ画像: gagilas on Flickr

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ブログを 『遺産』 として相続する時代が来るかもしれない?

その 『ブログ』 に、月々ウン十万稼げる能力があるとすれば、それはもう 『資産』 であり、ひいては 『遺産』 になるのではないか? これは、ブログを引き継ぐ可能性のある最初の世代として、ただのお遊び程度の読み物として書い...

ブログを 『遺産』 として相続する時代が来るかもしれない? is a post from: Room 402

サービスの方向性が迷走し、新たな可能性は感じられない。Instagram Directは失敗だと思う

友だちは誰もInstagram Direct(IGDと略す)を使っていないようだ。少なくとも今のところは使っていないらしい。先週の木曜日にスタートしてから、これまでに受け取ったIGDメッセージは2件だけだ。その間、頻繁にメッセージのやり取りをする友だちのうち20名以上がInstagramに画像を投稿している。あるいはやはり同一期間内で、18名から60通ほどのSnapchatメッセージを受け取った。始まったばかりのサービスを云々するのは時期尚早なのかもしれないが、しかしどうやらIGDは失敗に終わるのではないかという思いを強くしつつある。

もちろん根拠を示すためのデータがあまりに個人的なものではある。しかしいろいろ考えても、やはり自分の考えが正しいのではないかと思うのだ。

多くの人が使うサービスの中で、新しい機能を提供してもあまり流行らないことが多いという一般論もある。しかしInstagramについては当てはまらなそうだ。Instagram Videoは、かなり広まっているようにも思えるからだ。IGDの問題は「新しい機能」ではなく「全く違うもの」を同じ器に盛ろうとしたことにあると思う。

Instagramは、写真をみんなと共有したいと願う人々の気持ちに訴えて大流行することとなった。写真を撮って(今はビデオにも対応している)、それをシェアする。より正確に言えば、フォローしている人たちとシェアする。今回、IGDの導入により、Instagramはプライベートな共有空間の構築を目指すこととなった。写真やビデオを撮って、それを知り合いないし、知り合いグループに送るという使い方だ。この両者は、コミュニケーションのスタイルとして全く異なるものであると思うのだ。

これまでの利用パターンと全く異なる利用法を提示して、それでもアプリケーションを使ってもらおうというのはなかなか難しい話だ。また、その「全く異なる利用法」が、他のアプリケーションで行えることであるとなれば、難しさは一層増すことになる。

もし限られた人とのみ写真を共有したいのなら、テキストメッセージで掲載場所を伝えたり、メールしたり、あるいはFacebookのメッセージング機能を使って行えば済む話だ。いずれもIGDよりも自由に使うことができる。たとえば送られてきた写真に、別の写真でレスポンスすることもできる。ちなみにIGDでこの機能を搭載していないのは、個人的には最大の謎だ。また、少しの人と写真をシェアしようとするのに手間が掛かり過ぎるのも問題だ。送る人を選んでタイトルを付けるという作業に時間がかかりすぎるように思う。仲間内で手軽に写真をシェアして愉しむという目的に沿っていないように思うのだ。

そしてこの分野にはもちろんSnapchatという存在がある。Snapchatは目的もはっきりしていてメッセージが消滅するという特徴もあり、利用者を惹きつけている。メジャーなメッセージングサービスにはメッセージが自動的に消えるという機能はなく、あまりに馬鹿馬鹿しいものや、あるいはちょっときわどいものなどを送りたいときには、自然とSnapchatを使いたくなるというわけだ。

まとめてみるなら、Instagram DirectはInstagramとは「違いすぎ」、しかしながら「新たな可能性はない」というところにあるようだ。

実はFacebookは、このことを以前に学習済みだ。もちろんSnapchatへの対抗ビジュアルコミュニケーションツールとしてのPokeをリリースした際の話だ。この試みは失敗に終わった。Facebookとしては「こちらのツールを使ってくれ」と言っていたわけだが、利用者にとっては乗り換えるメリットが全くなかったのだ。しかもFacebookは、何かを半永久的にシェアする場所として利用されることが多い。そのような中、Facebook上に自己消滅型メッセージをやりとりするというのは違和感を与えるものでもあったのだ。また、これまでにプライバシー面でも問題をいろいろと指摘されたこともあるわけで、利用者としては、本当にメッセージがきちんと消滅するのかどうか危ぶんだという面もあるだろう。いずれにせよ、Pokeが単なるSnapchatのクローンであり、新たな可能性をもっていなかったことに失敗の要因がある。

個人的には、Instagramがメッセージング機能を実装することには賛成で、先週にはInstagramはプライベートメッセージングを提供すべきだという記事も書いた。利用者がより多くの時間をサービス上で過ごすようにする仕掛けが必要だという視点から記したものだ。しかし実装にあたって、Instagramは自身のサービスを補完するものとしてではなく、ライバルに表面的に対処するようなものを作ってしまったように感じる。Instagramは、写真を利用したメッセージのやり取りを簡単に行えるような仕組みや、あるいは既に公開している写真についての話が行えるようなツールを構築すべきだったのではなかろうか。他のアプリケーションでもできるようなことではなく、Instagramならではのエクスペリエンスを提供する仕組みを熟考すべきだったと思う。

Instagramは、カメラとソーシャルネットワークをダイレクトに結びつけることにより、写真のあり方を変えた。Instagram Directは、何も新しい面白さを提供してくれないように感じている。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、NGO向けに「今すぐ寄付」ボタンを導入。支払い情報収集効果も

本日(米国時間12/16)Facebookは、“Donate Now”[今すぐ寄付]ボタンを導入し、非営利団体の募金活動をはるかにやりやすくした。ビジネスへの副次効果? ボタンによってクレジットカード番号その他の支払い情報が登録されるので、FacebookはこれをEコマースやゲームの後押しに使えるかもしれない。

19の非営利初期パートナーが、各Facebookページのトップおよびニュースフィード記事の末尾にDonate Nowボタンを表示し始める。DonorsChoose.org(私のお気に入り)、Boys And Girls Club Of America、World Wildlife Fund、UNICEF、Red Cross、Kivaなどが参加する。しばらくテストした後、Facebookは同機能を他のNGOにも解放する予定で、希望者はここでサインアップできる。

Donate Nowボタンのおかげで、NGOはユーザーをFacebookや友達から離れさせることなく、その場でポップアップから寄付を受付けることができる。ユーザーは、寄付する金額を決め、支払い情報を入力するか既にFacebookに登録してある情報を使える。このポップアップによってコンバージョン率が上がり、困窮しているプロジェクトに多くの資金が送られるだろう。Donate Nowボタンは、友達に寄付を呼びかける便利な方法にもなるので、慈善行為がバイラルに広がる手助けになる。Facebookは、寄付金処理の手数料を徴収しない。

悲しいことに、企業はすべて邪悪であり、非営利組織を助けたいと思っている立派な人間などいるはずがない、と信じている人たちもいる。しかし、Facebookは純粋にそれらの大義に役立とうとしているようだ。たとえボタンが同社のビジネスを後押しするとしても。営利企業が慈善活動を始め、長期的には利益になるかもしれない、というのは最近のトレンドでもある。Facebookは、Internet.orgという途上国のインターネット利用を促進するプロジェクトを支援しているが、同サービスへのサインアップを増やすことにもつながる。また今日の午前、Comcastは数百万ドル規模の資金をオンライン教育事業のKhan Academyに援助することを発表し、より多くの低所得世帯が同社の低価格サービスを利用することを期待している。

[アップデート:Facebookは、寄付をした後、簡単にクレジットカード情報を削除できるしくみを用意すべきだろう。現在は、アカウント設定に行って支払い情報からクレジットカードを削除する必要がある。そこへのリンクを追加するか、寄付の流れの中に削除ボタンをつければ便利になる・・・が、今後NGOに寄付する場合には面倒になる。]

Facebookは、アプリストアを持つAppleやGoogle、さらにはAmazonらEコマース巨人たちと比べて、クレジットカード番号収集レースで遅れを取っている。支払い情報が登録されていないことが、Facebookゲームでバーチャルグッズを買ったり、友達にFacebookギフトカードを買ったりする際の障壁になっている。価値ある大義に寄付をするという道徳的要請が、クレジットカード番号を打ち込んだり、PayPalなど他の支払いサービスと接続するというユーザーのハードルを下げられるかもしれない。

登録されている支払い情報が増えることは、Facebookの最近のEコマース促進策、「Facebookでオートフィル」の強化にもつながる。このしくみを使うと、サードパーティーのモバイルアプリが、チェックアウト手続きの中にボタンを統合し、ユーザーは殆ど文字を打つことなくFacebookから支払い情報や配送情報を簡単に取り込める。

Facebookは、手数料も収益分配も要求していないが、オートフィルを通じて支払いデータを覗き見ることで、広告のROIを証明する計画だ。例えば、あなたが広告をクリックしてJackThreadsのEコマースアプリをダウンロードし、「Facebookでオートフィル」を使って以前Donate Nowボタン経由で入力した支払い情報をインポートして購入すれば、Facebookは広告主に対して、彼らのマーケティングメッセージがどれだけ収入を生んだかを伝えられる。

こうしたDonate NowがもたらすFacebookビジネスへの間接的促進は、彼らがこのボタンを作った直接の動機ではないかもしれないが、都合の良いシナジーではある。人々を友達や非営利活動とつなぐことが、たまたま彼らを広告主とつなぎやすくする結果にもなるというだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Instagram発表:月間アクティブユーザーの半数(7500万人)が毎日サービスを利用中

ニューヨークで行われたプレスイベントに登場したInstagramの共同ファウンダーであるKevin Systromによれば、Instagramユーザーの半数が毎日アプリケーションを使っているのだそうだ。

9月の時点ではWall Street Journalのインタビューに応えて、月間アクティブユーザー数が1億5000万人を突破した旨を報告していた(FacebookがInstagramを買収した時点と比べて、1億2800万人ほど増えたことになる)。現在の数値を9月時点と同じ程度だと考えるならば、7500万人が、日々Instagramを立ち上げているということになる。

この数値でも相当なものだとは思う。但し、Facebookによれば、9月の時点でのFacebookのアクティブユーザーは、1日あたりで7億2700万人なのだと言っている。

壇上のSystromは、写真共有サービス全体の成長についても触れていた。成長には3つの要因があるのだとのことだった。すなわちデジタル化の流れ、カメラの日用品化(スマートフォン)、そしてソーシャルネットワークという舞台の充実だ。

写真というメディアはあらゆるシーンで活用されるようになり、重大な政治的な瞬間を写すものから、個人のブランチを撮影するものまで、さまざまな種類のものが生み出されている。そしてまた、ブランチ写真も単に「料理」を意味するのではなく、ビジュアル版ステータスメッセージとして活用され、またチェックイン情報としての意味をも担うようになっている。すなわち、写真というものの活躍の場はさらに広がりつつあるわけだ。

いろいろと面白い話も聞くことができたが、これらの話はもちろんInstagram Directの話の前フリだ。「本題はなんだ」と感じる方は、ぜひともリンク先にあるInstagram Directの方の記事をご覧いただきたい。

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(翻訳:Maeda, H


Instagram、Instagram Directを提供開始(特定の相手との交流が可能に)

ニューヨークで行われたプレスイベントにて、InstagramのファウンダーであるKevin Systromがプライベートな写真共有と、メッセージング風サービスを導入するとのアナウンスを行った。サービスの名称をInstagram Directというのだそうだ。

これまでのInstagramは、公開型のソーシャルネットワークだった。Facebookのように相互に繋がった相手とやり取りをすることを目的とするのではなく、ブロードキャストモデルを基本スタンスとして採用していた。今回、Instagram Directを導入したことで、Instagramでもプライベートなやり取りが可能となる。

すなわちフォローしているユーザー同士での、ある種のチャット風やりとりを愉しむことができるようになるのだ。コミュニケーションのきっかけはもちろん写真ないしビデオからスタートということになる。これはInstagram上で実装されるサービスとして当然のことだ。これまでは「いいね」したり、あるいはパブリックなコメントを送ることしかできなかったが、投稿された写真ないし動画に基いて、個人間のメッセージのやり取りが可能となったのだ。

仕組みについてみておこう。

写真を投稿する際(投稿の仕方はこれまでと変わらない)、写真の上に「Followers」と「Direct」という2つのタブが表示されるようになった。

「Direct」を選ぶと、写真を見てもらいたい友だちを選び、そしてそれぞれにメッセージを送ることができるようになっている。送った相手が写真を開くと、送った相手のリスト画面にチェックマークが表示される。ダイレクトに送った写真についても「いいね」することはでき、その画面でチャットのやり取りをすることもできる。

Direct投稿は、一度に15人まで同時に行うことができる。送信時には送る相手のサジェスションも行ってくれるようになっている。

写真を受け取った場合は、アプリケーションの右上にあるインボックスアイコンからメッセージを受け取ることができる。Directの画面からは1対1ないし、写真が送られたグループの人とのチャットを行うことができる。

Instagram上で相互にフォローしあっている人なら、簡単にプライベートなメッセージのやり取りができるようになったわけだ。フォローしていない相手からメッセージが送られてきた場合には、メッセージはすぐには受け取ることができず、ペンディング扱いとなるようになっている。

メッセージの受信に同意すると、それ以降は当該送信者からのメッセージがインボックスに届くようになる。

ちなみに、最初からテキストのみのメッセージを送ることは出来ない。まず写真を送ってからチャットを開始することとなる。

Instagram上ではこれまでも、ある種のプライバシー設定があった。たとえば特定の利用者をブロックするとか、あるいは自分自身のプロフィールをプライベートにするなどといったものだ。プロフィールをプライベートにすると、フォローの申請を承認して、はじめてフォロワーにコンテンツが表示されるようになっていた。

今回のアップデートにより、プライベートに、より親しい人とのやり取りのみを行うようなオプションが登場してきたということもできるだろう。

また、今回のアップデートにより、エンゲージメント獲得の機会を得たということもできよう。お互いの写真をいろいろと見て回った後には、撮影している写真などをきっかけにして、きっと会話も弾むことになるだろうと思われる。

Instagram Directについてのビデオを下に掲載しておく。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、ウェブのニュースフィードでもビデオのオートプレイを開始

ニュースフィードがもっと生き生きする。モバイルに遅れること数日、われわれはビデオのオートプレイ機能をFacebook.comでも目撃した。そして会社も「ウェブのインライン・ビデオを公開し始めた」ことを確認した。更新が行き渡れば、派手なビデオ広告が登場する舞台が整う。

現在まで、Facebookのニュースフィードは常に静かだった。スクロールされる物すべてがじっとしていた。ビデオはすべて再生ボタンの陰に閉じ込められ、GIFアニメーションも許されていない。しかし、Facebookはこのオートプレイ・ビデオによって、初めてニュースフィードに動きを持ち込んだ。

実際の動きとしくみは、モバイルのオートプレイに関する私の詳細レポートを参照されたい。Facebookのビデオ中心への憧れについても。ウェブでは、Facebookに直接アップロードあるいはnstagramからシェアされたビデオだけが、スクロールと同時に再生される。スクロールの最中にも再生は続くが、クリック/タップするまで音は出ない。ヒデオのループはしない。またYouTubeなどの外部ビデオへのリンクはオートプレーされず、Facebook内のビデオを差別化している。

この機能は、モバイルでオートプレイのテストを開始したことを9月にFacebookが発表した後、ウェブでごく少人数のグループによってテストされていた。現在Facebookは、iOSおよびAndoridの全ユーザーへの公開を進行中であり、ウェブでの一般公開に向けてデザインの最終段階に入っている。UnifiedのJeff Widmanが、実際に動作しているところのスクリーンショットを送ってくれたので下に貼っておく。

オートプレイ機能は、Facebook傘下のInstagramのビデオにも拍車をかけるだろう。人は見てもらえると思えばビデオをシェアしたくなるもので、オートプレイはほぼそれを約束する。

GIF? 広告? Facebookチャンネル?

おそらく、オートプレイ機能が全員に行き渡った後、FacebookはGIFアニメも許すのではないか。AllThingsDのMike Isaacによると、FacebookはGIFサポートを以前から仕込んでいるが、公開をためらってきた。GIFアニメの「質の低い内容」が、Facebookの軽視するタイプのコンテンツ種別にあたり、これがフィードに溢れることを恐れたのかもしれない。ビデオと同様、直接アップロードされたGIFだけをオートプレイすれば、問題は減るだろう。

ビデオの視聴環境が改善されたことによって、Facebookがビテオ撮影とシェアするためのモバイルツールを強化する日は比較的近いと私は考えている。ビデオ発見のツールや、複数のビデオ再生、友達のビデオを続けて見られる一種のチャンネルなども考えられる。

しかし、世界が待ち望んでいるもの、あるいは視点によっては、恐れているものは、Facebook上のより侵略的なビデオ広告だ。ひとたびオートプレイがあらゆるデバイスに浸透すれば、Facebookは、人々を一列に並べてオートプレイビデオ広告を見せることができる。
マーケターは価格さえ手頃なら喜ぶだろう。写真やテキストよりずっとリッチな顧客とのコミュニケーションが可能になるからだ。広告主はテレビ用に撮ったビデオをFacebook向けに再利用できるので、テレビCMの予算をFacebookに向けられるかもしれない。

ユーザーは嫌悪するかもしれない。そもそもどんな広告も嫌いなのだから。個人的には、スーパーボウル品質のCMをニュースフィードで見ることには抵抗はない。いきなり音が出ることがなく、スクロールするか「×」で消せるのであれば。ただし、友達のアップデートを見る邪魔になるようなら、私もうんざりだ。

どんな形にせよ、Facebookはビデオ広告の頻度に関して注意深くバランスを取る必要がある。よって、多くのテストを重ねゆっくりと注意深く広めていくだろうと私は予想している。

超高速コンテンツ消費

もしFacebookが、オートプレイビデオをフィードの一部として自然に感じさせることに成功すれば、Facebookは世界を消費させる全く新しいレベルの技を手にする入れるかもしれない。

オートプレイは、友達の生活への近道になるかもしれず、それは写真と同じくらい簡単ではるかに刺激的だ。新たな発信手段は、世界中で起きている大きな出来事や、最新のスポーツハイライトの映像を提供することもできる。見るのは嬉しいがクリックはしなかったであろう、見事なインターセプトからのタッチダウンのビデオが、あなたのフィードに流れてくるところを想像されたい。スタジアムの音声やアナウンサーのコメントが聞きたければ、ワンクリックで、まるでテレビと同じだ。

それはFacebookビデオのゴールなのかもしれない。テレビの臨場感と、文字を読む効率の融合だ。

[Image]

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Facebookがモバイル移行するための組織図、ビフォー・アフター

かつてFacebookでは、少人数のチームがウェブサイトをモバイルに移植していたが、過去2年間の組織変更によって、社内の全部門が「モバイルファースト」になった。今日(米国時間12/4)メンローパーク本社で行われた「ホワイトボードセッション」と呼ばれる小規模の記者発表で公開された2つの組織図によって明らかになった。

下に、同社の古い組織図、新しい組織図が順に貼ってある。

旧 Facebookモバイル組織

新 Facebookモバイル組織

これらの図は完全なものではなく、Facebookが運営する一部のサービスや、インフラストラクチャー、測定などの内部チームは載っていない。それでも、この会社が変わった道筋をよく表している。

今は、メッセージ、イベント、写真など、Facebookの主要製品のそれぞれを、一つのコアチームが全インターフェース横断で見ていることがわかる。これによって、各チームは製品に集中できるだけでなく、サービスのコードはチームがすべて保守しているので、様々なインターフェースにコードを再利用できる。

Facebookのモバイル技術責任者、Christian Legnittoは、以前の組織ではFacebookのモバイルチームは「常に追いかけていた」が、今やFacebookのiOSおよびAndroidアプリは「モバイル・ファースト&モバイル・ベスト」だと説明する。

たしかに理論的には良さそうに聞こえるが、Facebookの多くの機能は未だにウェブ第一だ。一番明らかなのは、Facebookが2013年1月に公開したグラフ検索で、モバイルでは公開テストすら行われていない。これは一般ユーザーに公開される ― それがFacebookのゴール ― までにはまだ何ヵ月もかかることを意味している。

それでもFacebookは、以前と比べてはるかに強く速くモバイルに取り組んでいる。

新たな社内組織によって、Facebookは決定的に重要なモバイル開発基盤を構築するリソースも手に入れた。例えば、Legnittoが披露したxctoolは、AppleのiOSやMac製品開発を容易にするxcodebuildを置換えるものだ。Legnittoは、「Appleのツール群は良くできているが、個人開発者向けに作られている。われわれの規模では破綻し始めている」と、月間ユーザー数8.74億人、日間ユーザー数5.07億人を指して言った。

これも最近のプロジェクトであるiOSスナップショット・テストケースは、コードを変更した前後2枚のスクリーンショットを分析して、問題のあるUIエレメントを検出することができる。何か他の部分を変更した際に、2つのボタンの間の細い区切線がなくなったことを、技術者は気付かないかもしれないが、このツールなら見逃がさない。

Facebookは、会社設立以来オープンソースにこだわってきた。Facebookのオープンソースプロジェクト責任者であるJames Pearceは、Mark Zuckerbergははるか初期の時代から、PHP、MySQL、MemCacheをはじめとするオープンソース技術に頼ってFacebookを作ってきた、と説明した。

現在Facebookには、ウェブ、データ、インフラストラクチャー、およびモバイルにわたり、90件のオープンソースプロジェクトがあり、計6万5000人のウォッチャーがいる。同社のオープンソースプロジェクトは、1万5000回フォークされ、4万5000回コミットされ、2600人のContributorがFacebookのContributorライセンス契約書に署名している。現在特に人気のあるプロジェクトに、JavaScriptライブラリーのReact、ビッグデータエンジンのPresto、およびPHP executorのHipHop Virtual Machineなどがある。

Pearceによると、Facebookのオープンソースへの深い関わりの理由は、「博愛心」ならびに世界をもっとオープンでつながったものにするという同社のミッションとの一致だという。しかし、これは戦略的にも賢明だ。オープンソースコミュニティーに参加することによって、Facebookは「会社の壁を越えた仮想技術能力を生みだしている」とPearceは言う。

ユーザー向け製品に関して、Facebookは最近大がかりなナビゲーションの変更をiOS 7と合わせて実施し、メッセンジャーアプリも一から作り直した。特に後者は、旧組織ならずっと厄介な作業だっただろう。メッセンジャーはウェブとモバイル間のコミュニケーションを橋渡しするからだ。

この効率の改善はFacebookにとって単なるこだわりの対象ではない。少数精鋭で敏速なスタートアップと戦う上で、すばやさを維持することは決定的に重要だ。Snapchat、WhatsApp、KakaoTalkといった小回りの利くチームが、次々とメッセージングアプリを改善する中、多くを失わずにモバイルで早く動くために、Facebookはこの新組織を必要としている。

Legnitto concluded “We changed how we develop, changed how we ship, changed how we write code, but kept our culture.”

[画像提供:Reuters via Telegraph

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ブログのアクセスアップの為に SNS を活用する方法 ~ 初級編

今や、Web サイトのアクセスアップに関して言えば SNS の存在は無視出来なくなりました。 検索エンジンの重要性は依然変わりありません。 しかし、SNS での施策というのも非常に重要になっています。 SNS で行うアク...

ブログのアクセスアップの為に SNS を活用する方法 ~ 初級編 is a post from: Room 402

Facebook、ニュースフィードに「関連記事」へのリンクを追加

Facebookは、ユーザーにとって最大のコンテンツ発見場所になる使命を帯びている。そこで、ニュースフィードにちょっとした修正を加え、記事にリンクを追加してクリックすると「関連記事」ボックスが表示されるようにした。また友達が記事にコメントをつけるとフィードのトップに浮上する。ゴールは、Facebookがニュースの共有とディスカッション両方のハブになることだ。

Facebookによると、ニュースサイトへの参照トラフィックは今年170%増加し、これはユーザー数の伸びよりも早い。それでも、ニュース発見分野では、Flipboard、Prismatic、Circaその他の専門サービス、さらにはTwitter、Google+といったソーシャルサービスとの激しい競争に直面している。

今日の変更は、ライバルたちを蹴落とす目的があるだろう。さらには、リアルタイム・イベントのためのグローバルな井戸端になろうという、Facebookの過激な野望ともつながっている。Facebookは、思い付きの話題だけでなく、もっと大きな出来事をシェアするリンクを集めたいと考えている。

具体的には、ユーザーがより面白いニュース記事を探しやすくするために、フィードにはニュース記事へのリンクを多く表示する、「特にモバイルで」。クリックしたリンクの下には「関連記事」ボックスが表示される。ここには、同じニュースメディアによる他の記事、あるいは同じ話題に関連する記事が表示される。

Facebookは、以前見たことのあるリンクをフィードの先頭に再浮上させることがある。それは友達が新たにコメントを付けた場合だ。Facebookは、エンゲージメントを高める最大の方法は、人がニュースを投稿しやすくすることだけでなく、それについて議論する場を与えることだと信じている。

さらに、Facebookはくだらない噂話と、本物のニュース記事を区別することによって、ニュースフィードからクリックベイト[釣り]を減らそうとしている。Facebookは、「これは、質の高い記事が今よりも少しだけニュースフィードで目立つようになり、他愛もない写真は少しだけ目立たなくなることを意味している」と警告する。これは、Facebookのトラフィックに頼っているコンテンツパブリッシャーにとっては大ごとだ。Facebookページは、もはやLolcatsなどの人寄せ画像をバラまくだけでは、ブランドの露出を高められなくなるかもしれない。

Facebookの〈関連順〉フィードは、新鮮な記事やその日の話題を発見するためには役立つが、速報ニュースに強い〈時間順〉フィードの持つ即時性はない。ニュース発見の戦いに勝つために、Facebookは最高のコンテンツだけでなく、〈この瞬間〉に最も重要なものを見分け、表面化させる手段を必要としている。

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(翻訳:Nob Takahashi facebook


IDrive、Facebookに投稿したデータ、およびタグ付けされているデータをバックアップ可能に

世の中に数多く存在するオンラインバックアップサービスと同様に、IDriveも、ローカルディスクのデータをクラウドにバックアップすることをサービスの主な目的としてきていた。しかしそれに加えて、新しいサービスの提供も開始している。対象範囲をより広く、そして深くしたものと言えるだろうか。すなわち、Facebookに保管されている写真やビデオもバックアップできるようになっているのだ。

ちなみに、バックアップできるのは自分で投稿した写真およびビデオだけではない。友だちの写真にタグ付けされているような場合、これもバックアップすることができるのだ。友だちが頻繁にFacebook上での関係を見直すたちで、写真のタグを外したり、あるいはunfriendしたような場合(登録した写真を削除したような場合も)、その写真はもはや決して見ることができないものとなってしまっていた。バックアップしておけば、こうしたケースでも写真を失ってしまうこともなくなるわけだ。

IDriveによれば、Facebookは写真やビデオの保管および共有場所として、ますます重要な地位を占めるようになってきている。

IDriveの利用者であれば、こうしてメディアストレージとしての役割を増しつつあるFacebookのデータを自身で管理できるようになる(無料の5GBプランのユーザーも利用可)。Facebookデータのバックアップが完了すれば、バックアップした写真やビデオはブラウザやiOSアプリケーションから閲覧することができるようになる。ちなみにAndroidアプリケーションも「coming soon」なのだそうだ。またデータはすべてIDriveがいうところの「NSA-proof private key option」にて自動的に暗号化される。

よくご存じの方も多いだろうと思うが、Facebookデータのバックアップ機能を提供しているのはIDriveのみではない。Facebookに登録したデータをまとめてダウンロードできるサービスもいくつかリリースされている。またOwnBackupBackupifyなどは、IDrive同様にFacebookデータのバックアップを行うことができるようになっている。こうしたサービスは、Facebook以外のオンラインサービスからもデータをダウンロードできるようにしていくのだろう。各社のサービス展開を見守っていきたい。

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(翻訳:Maeda, H


Facebook、「後で読む」機能をテスト中。エンゲージメント向上を目ざす

Facebookは、InstapaperやPocketに似た「後で読む」機能の導入を検討している、とAllThingsDが伝えている。しかし現在Facebookをオフラインで読む方法はないため、ユーザーのエンゲージメントや、他のユーザーがシェアした記事のクリック率を高める目的に他ならないだろう。

実装方法は実にシンプルで、ニュースフィードでシェアされているリンクを見つけたら、右側の小さなブックマークアイコンをクリックすると、アプリメニューの「保存されたリンク」のリストに追加される。例によって現在この機能は限られた少数のFacebookユーザーにしか提供されていない。広く公開されることになるのかどうかは未知数であり、Facebookのこの種のテストからは、一般公開されたものもそうでないものもある。

この手の機能の利点は、Pocketその他のサービスが示すように、サイトのコンテンツパートナーにエンゲージメントの向上をもたらすことだ。それは読む時間がない、あるいはクリックしてブックマークする時間がないなどの理由でリンクを無視していたユーザーでも、保存して後日読む可能性が生まれるからだ。

以前Pocketは、彼らのエンゲージメント効果の高さを主張してたことがある。FacebookやTwitterのようなソーシャルネットワークと異なり、成長率は低くても少数のユーザーから高いエンゲージメントを得ることが彼らの狙いだ。Pocketでのコンテンツの人気は、ソーシャルフィードで盛り上がった後にピークを迎えることがあり、ブームをこだまさせると共に長期にわたってエンゲージメントを高める。つまり、FacebookやTwitterのような一過性のものと比べて、長期間安定したユーザー行動が続くことを意味している。

例えオフラインモードがなくても、Facebookは保存記事モードを使ってユーザーエンゲージメントや再来率を高め、同サービスが取り込みに力を入れているパブリッシング・パートナーたちに高価値を提供することができる。Facebookは今以上にポータル的になろうとしている。危険が潜んでいるとすれば、FacebookがパーソナライズされたYahooホームページのようになり、友達や大切な人たちと繋がる場ではなく感じられることだが、だからこそ今、果たして適切なバランスを取ることができるかどうかをテストしているのだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi)


ご用心!Facebookでセレブのセックス盗み録りテープ売ります詐欺が横行

ポルノよりもよいものは、セレブのポルノだけだが、でもそれをFacebookのスパム行為で餌(えさ)として使うのは禁物だ。

その禁を犯してしまったらしいChristopher Peter Tarquiniという男が、当然ながら、Facebookの不快を買い、訴訟された。

BBCによると、Facebookが昨年5000ドルを投じてTarquiniのオンライン行動を調査した結果、彼が、Justin BieberとSelena Gomezなどセレブのセックスを録音したテープを売りますと称して、ユーザのページに“欺瞞的なメッセージと画像とリンク”を送りつけたことが分かった。

誘惑に負けてリンクをクリックした人は、サードパーティのWebサイトに連れていかれ、Tarquiniのアフィリエイト収入に貢献した。しかも画像とリンクのあるスクリプトは自動的にユーザのタイムラインにポストされた。

BBCの記事によると、FacebookからTOS違反を警告されたあとにも、TarquiniはFacebook上のスパム行為をやめなかった。

Facebookは、調査に要した費用の弁済を彼に請求するとともに、彼をFacebookから永久追放するつもりだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Snapchatでの写真共有件数はFacebookを上回っている(Facebook+Instagramと同程度)

Snapchatは、今や日々4億もの「snap」をシェアするサービスとなっている。CEOのEvan SpiegelがTechCrunchからの取材に対して明かしたものだ。

9月には、やはりEvan SpiegelがDisruptの壇上で、自動消滅写真共有サービスにおける写真共有件数が1日あたり3億5000万となり、6月の2億から成長を続けているとアナウンスしていた。サービスの成長ぶりには驚くばかりだ。

ちなみに、1日あたり4億枚という数字は、Instagramでの共有件数とFacebookでの写真共有件数をあわせたものに匹敵しているのだ。

Facebookには、10億人の利用者から、1日あたり3億5000万枚の写真がアップロードされるのだそうだ。そして1億5000万の利用者を抱えるInstagramでは、日々5000万枚の写真が共有されている。

但し、Snapchatの数字では「ブロードキャスト」分を複数カウントしているようである点には注意が必要だ。「ブロードキャスト」とは、1枚の写真を複数の受信者に対して送る機能だ。1枚の写真が複数回共有されているということで、複数分にカウントしているようだ。

プライベートに共有することができて、かつ時間がたてば消えてしまうというのは、確かに魅力的な機能であるようだ。FacebookやInstagramでは、基本的に投稿は公のものであり、いつまでもデータが残ることが基本的前提となっている。両者の特徴を見比べたとき、Snapchat方式を好む人が大勢いるのは、確かに考えられることではある。

それでもSnapchatの利用頻度拡大の速度はなかなかのものであることは間違いなかろう。Facebookから30億ドル程度の買収提案があったとか、あるいはかなり大規模な資金調達を近々行うらしいというにも確からしさを感じる。

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(翻訳:Maeda, H


ウェブかモバイルか? Facebook、友達がどこでオンラインかを知らせる新機能をテスト中

Snapchatの話ではない。Facebookはメッセージング機能をさらに強化して、ステップアップをはかっている。現在同サービスは、新しいメッセージング機能として、友達が現在オンライン状態にあるかだけでなく、モバイルとデスクトップのどちらでFacebookを使っているかも知ることができる機能をテスト中だ。

従来は、ウェブまたはモバイルでオンライン、メッセンジャーアプリをインストールしているがオフライン、あるいは全くのオフライン、のいずれかだった。テスト中の新機能では、友達が「ウェブ」でオンラインなのか「モバイル」でオンラインなのかをFacebookが教えてくれる。

最初にこれを本誌に伝えてくれたのは、インドのブログ、Techlomediaのファウンダー、Deepanker Vermaで、彼の友達が最初に見つけたと言っていた。少々バグがあることも知らせてくれた。

本誌がFacebookに確認したところ、何かをテストしていることは認めた。「われわれは、友達がどこであなたのメッセージを受け取るかを、もっとわかるようにする機能をテストしている」と広報担当者は語り、もっと広く公開される際には知らせてくれると言っていた。

ではなぜ、Facebookはこの新機能をテストしているのだろうか。

友達がどんな種類のデバイスを使っているかに関する情報を与えるという発想は、エンタープライズ向けに作られたメッセージングサービスの時代を思い出させる。IT企業は「統一コミュニケーション」を旗印に、モバイル・メッセージングとデスクトップ・メッセージングのアプリケーションとサービスをシームレスに統合する方法を作っていた ― その結果利用者は常につながっていることになり、自分の送るメッセージがどこに届けられるかも知っていた。

この種の要件は、両者共ほぼ常時接続しているサービスや、モバイルが十分に強力でデスクトップからのアクセスが不要な時代には必須ではないが、この情報を知ることの意味はわかるだろう。

今やスマートフォンは、機能においてどんどんコンピューター化しているが(そして完全に置換えるものも多い)、未だにデスクトップにいるかモバイル機器を使っているかによって、ユーザーの対話方法は変わってくる。モバイル利用中の人は、返信が短いことが多く、移動中はすぐに返信する可能性が低いだろう。デスクトップのユーザーは、腰かけていることが多いので、リンクやメディアを含め長いメッセージを読み、それに返信する時間がある可能性が高い。

Facebookは、既にこうした情報の一部を別の形で提供している。現在、あるユーザーがモバイル端末からメッセージを送ると、受信者はそのメッセージに関する詳しい情報を見ることができる ― 人によっては見られたくない情報のこともある。ステータスウィンドウに「モバイル」または「デスクトップ」と表示されることによって、メッセージがどこから来たかがわかる。人はレスポンスを早くもらえると思うと、メッセージを送りたくなる傾向があるので、送信頻度が増えるかもしれない。新たな状態インジケーターによって、誰かが返信準備OKかどうかが、より明確になる。

Snapchat、Whatsapp、LINEなどのサービスは、月間アクティブユーザー数においては未だにFacebookのはるか後方にいるものの、Facebookは現在、別のレースで先を急いでいるようにみえる:マインドシェア・レースだ。

昨日(米国時間11/17)NY Timesが指摘していたように、SnapchatがFacebookの買収提案を断わったことを伝える報道は、Facebookがかつての威信を失いかけているかもしれないことを意味している。そして、一部の起業家や、おそらく投資家は、対話型コミュニケーションによってFacebookが取って代わられる日が来ることを信じているだろう(他の兆候:Facebookのティーンの利用が減少し、TwitterやPinterestなど他のネットワークが伸びている)。

その意味で、ユーザーの目を引きサービスの利用を増やすために、簡単な機能を追加し続ける努力は過小評価できない。、

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(翻訳:Nob Takahashi)


Pewによるソーシャルメディア比較レポート:米国成人の30%のニュース入手元はFacebook。意外な存在感を示すのはYouTube

Pew Research Centerが、アメリカの成人がどのソーシャルネットワークからニュースを取得しているかという調査を行った(以前、FacebookTwitterに関して行った調査の続編のような感じだ)。

ニュースを印刷メディアから入手するというスタイルはますますマイナーなものとなりつつあり、その代わりにソーシャルメディアの場がニュースメディアにとってさらに重要な場となりつつある。ソーシャルメディア側とすれば、自身の広告ビジネスを一層拡大するために、魅力的なニュース消費の場を提供して、多くの人の注目を集めたいと考えているわけだ。つまりニュースメディアおよびソーシャルネットワークは、同じ方向に向かって互いを大事にしつつ踊るダンスパートナーのような存在になっているのだ。今回のPewの調査は、相互依存ないし相互発展の方向性が、うまく機能しているのかどうかをチェックする意味もある。

調査結果の報告内容を見て行こう。おそらく読者の方の想像通りだろうが、世界最大のソーシャルネットワークであるFacebookが、アメリカ国内においてもやはり強大なパワーを持つ。66%のアメリカ成人が利用していて、利用する人のうちのほぼ半数(全体からみると30%ほど)が、ニュースをFacebookから得ていると回答している。

ところでニュースの人気投票のようなサービスを提供しているRedditについて見てみる。すると調査対象のうちの2%がRedditからニュースを得ていると回答している。しかしRedditを使っていると回答している人はわずか3%だ。つまり、Facebook利用者では50%がサービスからニュースを得たと述べているのに対し、Redditでは66%の人がサービスによってニュースを得ているということになる。内容から考えれば当然のことかもしれないが、ニッチとしてのRedditの存在意義がよく表れていると思う。

ニュースを得ている人数がFacebookに次いで多いのはTwitterだ。利用者数はアメリカ成人の16%で、そのうちの半数ほど(52%)がニュース目的であるとしている。全体に占める割合でいえば8%ほどということになる。

ちなみに全体に占める割合(人数)だけに注目するのなら、実はFacebookの次はYouTubeとなっている。Pewのレポートによると、アメリカ成人の51%が定期的にYouTubeを利用しているのだそうだ。もちろんここでニュースを取得したという人の割合は20%に留まっている。しかし母数が大きいことで、アメリカ成人全体の10%が、YouTubeからニュースを得ている計算になるのだ。

ちなみにLinkedInからニュースを得たと回答した人は少ない。利用者率は19%だが、ここでニュースを入手したと回答した人は13%となっている。すなわち全体に占める割合でいうと3%ということになる。当該サイトからニュースを得たと回答した人の割合でいえば、(なんと)MySpaceの方が上回ることとなっている。

LinkedInがPulseを買収したのには、こうした状況についての対応策としての意味もあったのだろう。LinkedInと融合したサービスを提供しようとしているのだ。こうした動きが奏功するかどうかについては今後を見守りたい。取りあえず利用者層について言えば、ニュース消費を積極的に行う層と重なっているとは言えそうだ。

それぞれのソーシャルネットワークからニュースを得ていると主張する人の割合と、利用者数を乗じて全体に占める割合を示した図を示しておく。

構成層データ(Demographics). 先にも記したように、LinkedInの利用者と言うのは、ニュース消費者としても積極的な層であるということができよう。しかし18-29歳の人口層におけるTwitter人気の高さも注目に値する。アメリカ国内における18歳から29歳までの人口層では、45%がTwitterからニュースを得ているというデータもある。もっと言えば、50歳以下の層ではTwitterの強さは圧倒的でもあるのだ。50歳以下のアメリカ人のうち83%が、Twitterからニュースを得ていると話している。Facebookもこれより10%低く、73%ということになっている。

ちなみに、Twitterは男女構成がほぼ50/50であるという点にも特徴がある。Facebookは58%が女性利用者となっている。一方でYouTubeおよびLinkedInでは男性利用者が多いようだ。計算してみると、ソーシャルメディアからニュースを入手しているアメリカ成人女性全体のうちの52%が、Facebookからニュースを得ていることになるようだ。

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(翻訳:Maeda, H


Facebookメッセンジャー、SMSキラーの「電話番号で連絡」機能を追加。iOS、Android共

SMSを叩き自分が唯一のメッセージングアプリになるための探求を続けるFacebookは、電話番号で連絡する機能をiOS版Messengerアプリにも拡張した。この機能は、10月末に一部のAndroidユーザーでテストされ、現在は一般ドロイダー公開されている。それがiOSにもやってきた。iOS版のアップデートは現在公開中で、レイアウトの改善や起動とナビゲーションの高速化も施されている。

目的は明白だ。先月私が書いたように、Facebookは、ユーザーが電話番号は知っているがFacebook友達ではない相手に連絡を取る時、SMSに切り替えてほしくない。Facebookは、電話番号に依存するWeChatやKakaotalkなどの新興メッセージングアプリが膨大なユーザー数を獲得するのを見てきた。今回の改訂によって、彼らを追い落とすことができるだろうか。遅すぎるかもしれないが。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Facebookの「いいね!」ボタンは750万サイトで毎日220億回見られている。新デザインに変更

Facebookは今日(米国時間11/9)、「いいね!」(Like)ボタンのデザインを導入以来初めて変更した。新デザインの画像は下で見られる。

現在「いいね!」ボタンを使っているウェブサイトは自動的に更新される。

同社のブログによると、「いいね!」ボタンは750万以上のウェブサイトで、毎日220億回見られている。新デザインはFacebookの青い背景に、「サムズアップ」に代わってシンプルな “F” と “like” の文字があしらわれている。F Like。Flike。

さらに同社は、「いいね!」とシェアボタンを1つの埋め込みに合体させ、ウェブサイトが両方を使うことを期待している。

違いは何か? シェアボタンはシェアする前にコメントを付けられるのに対して、「いいね!」ボタンは自分のフィードに自動投稿するだけだ。

新しい Like ボタンを下に貼ってある。あなたは 「いいね!」するだろうか。

[via The Verge]

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(翻訳:Nob Takahashi)


FacebookはTwitter買収に失敗していた―『Twitterの誕生―金、権力、友情、裏切りの物語』近刊

ニューヨーク・タイムズのコラムニスト、ニック・ビルトンの近刊、Hatching Twitter: A True Story of Money, Power, Friendship, and Betrayal(Twitterの誕生―金、権力、友情、裏切りの物語)によれば、Facebookのマーク・ザッカーバーグは公式の交渉と共同ファウンダーのジャック・ドーシーを通じた働きかけで、2度にわたってTwitterの買収を試みたという。

私が特に興味を引かれたのは次の箇所だ。それは2008年10月末、ジャック・ドーシーがCEOから追われ、株式の議決権行使をウィリアムズに委任し、経営の実権もないまま会長に祭り上げられた直後のことだった。共同ファウンダーのエヴァン・ウィリアムズとビズ・ストーンはFacebookに招かれ、CEOのマーク・ザッカーバーグと話し合った。テーマはTwitterの買収だった。

ビルトンによれば、ザッカーバーグは何ヶ月も前からドーシーを通じて買収の下ごしらえを進めていたという。ところがドーシーが突如CEOの職を失ったために交渉は一からやり直しになった。その前にザッカーバーグからドーシーに送られたメールには、買収が合理的である理由が箇条書きされていた。その理由のひとつに、このような場合の典型だが、FacebookはTwitterの得意分野に自ら進出するつもりだとあった。つまり買収が成立しないなら、われわれはお前を潰してやるという脅しだ。

ウィリアムズとストーンは5億ドルという価格を提示した。ザッカーバーグはその程度の金額になるはずだとドーシーから聞いていたので驚かなかった。

しかしこの買収交渉は不成立に終わった。ビルトンは買収に応じなかった理由を取締役会に説明するウィリアムズのメールの一部を引用している。

会社を売却するのは3つの理由がある。

1. 買収価格がその会社の将来の価値に対して適正であること(われわれはこれまでTwitterは10億ドルの価値があると言ってきたが、私はその何倍もの価値があると思っている

2. ライバル企業からの深刻な脅威がある((Twitterの価値をゼロにするような脅威はどこにもない

3. 買収する企業が偉大であり、そこに参加することに意義があること(私はFacebookのユーザーではない。私はFacebookの人間にもビジネスのやり方にも数多くの疑念を抱いている)

興味があるのは、Twitterの取締役会が2008年の時点でTwitterは10億ドル企業だと判断していたこと、そしてウィリアムズは「その何倍もの価値がある」と考えていたことだ。当時、Twitterのユーザーは1100万弱で、爆発的なユーザー増加が始まるのは2009年始めになってからで、アシュトン・クッチャーがCNNとフォロワー100万人獲得競争をするなどのPR戦術が効果を挙げた後だった。現在提出されているTwitterの上場申請書によれば会社評価額はおよそ19億ドルだ。2008年当時、始終ダウンする脆弱なインフラを抱えたTwitterだったが、経営陣はその価値に絶大な自信を持っていたことがわかる。

またウィリアムズが企業文化の違いに懸念を抱いていたことも面白い。ビルトンの本は登場人物の人間的な弱点についても深く掘り下げているが、Twitterの創立者たちはそろって「人間のつながりを民主化するツールを創り上げる」という理念を強く信じていたことを明らかにしている。それは前身のOdeoの頃からTwitterへのピボットを通じて維持された。ウィリアムズはTwiterはFacebookの企業文化によって悪影響を受けると考え、何億ドルもの提案を蹴ったのだった。

シリコンバレーでは買収されることを主要なビジネスプランにしている会社が珍しくない。しかし中にはウィリアムズたちのように金のためではなしに決断を下す人々も存在する。

一方、Facebookが「買収に応じなければお前たちを潰してやる」と脅したのは賢明ではなかった。Facebookはそういう脅しを口にしたために何件かの買収をしくじっている。FacebookがTwitterのコア機能をコピーするには3年かかった。2011年にSubscribeという名前で発表された機能はやがて正式にフォローと命名された。

取締役会はウィリアムズに同意し、買収の提案には応じないことが決まった。ザッカーバーグは引き続きドーシーをリクルートしようとアプローチしたが、プロダクト責任者の地位を与えることは拒絶した。ドーシーがFacebookに参加することはなかった。Twitterが上場すればドーシーは議決権のある株式を取り戻すことになる。

実はウィリアムズは過去に買収の提案があったことと、それを断った3つの理由について今年に入ってブログ記事を書いている。ただしその相手がFacebookだったことは伏せていた。

その買収提案は巨額だった―投資家始めTwitterの関係者全員にとって大成功を意味した。しかし私には魅力がなかった。当時われわれはまだちっぽけで、将来性を疑う声も依然として多かったが、私はTwitterの可能性は無限だと考えていた。

Twitterの場合、われわれは誰も売る気がなかった。私はCEOになったばかりで、Twitterの成長のために全力で働こうと張り切っていた。われわれのチームは全員そうだった。それに買収を提案してきた会社はわれわれと特に相性が良さそうに思えなかった―もし相性のいい会社だったら皆大喜びしたはずだ。

こうした話を聞くと、もしFacebookがTwitterの買収に成功していたらという想像が膨らむ。おそらくFacebookが世界のソーシャルネットワークを事実上独占することになっていただろう。そしてビジネスと倫理をいかに調和させることができるかという疑問の典型的な例になっていただろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+