マイクロソフトが発表したHoloLens 2 Development Editionは約39万円

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間5月2日の午後というやや奇妙な時間帯に、Buildデベロッパーカンファレンスの予告記者発表を行った。

そしてその中には、HoloLens 2 Development Editionの発表もあった。同社は、大幅に改良されたHoloLens 2を2月のMWCバルセロナで発表したが、まだデベロッパーの手には渡っていない。今のところ最短で今年後半と言われているが、Development Editionは通常のHoloLens 2と同時ローンチになるようだ。

Development Editionは、買えば3500ドル(約39万円)、借りれば月額99ドル(約1.1万円)だ。いずれも本体のみだが500ドル(約5.6万万円)のAzureクレジットがつき、Unity ProUnity PiXYZ pluginの3カ月無料試用もある。ゆえに開発時のレンダリングはUnityを使える。

Development Editionを入手したい人は、Microsoft Mixed Reality Developer Programに参加しなければならない。標準エディションを予約した人も、今年後半になればオーダーを変えられる。

HoloLensのニュースにしては、ちょいとわびしいね。Azureのクレジットは誰でももらえる(通常は200ドル)し、Unity Proの無料試用も30日までなら誰でもできる。

おかしなことに、通常のHoloLens 2も3500ドルになるらしい。通常版がもっと安くなるのか、クレジットなしで同額か、そもそもなぜMicrosoftはそんなことをするのか、全然わからない。これを特別に「Development Edition」と呼ぶこと自体、マーケティングの小細工と思えてくる。今日の発表をHoloLensバイザーの未来的な魔力で盛り上げたいのかもしれない。

でも、Unityの連中は大喜びだ。Unityの業務部門のゼネラルマネジャーであるTim McDonough氏が、今日の声明でこう言っている。「HoloLens 2とUnityのリアルタイム3D開発プラットホームがペアを組めば、企業はイノベーションを加速でき、没入的な体験を作り、産業界の顧客をもっと対話的なやり方で取り込める。Unity ProとPiXYZ PluginがHoloLens 2のDevelopment Editionに加われば、企業はリアルタイムの2Dや3D、VR、ARなどの対話的な体験をすぐに作れるようになり、デザインデータをインポートして準備するだけでリアルタイムの体験を作れる」。

Microsoftは今日の話の中で、Unreal Engine 4のHoloLens 2サポートは5月末に利用可能になると述べた。

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Appleが8+8=16Kの超精細VRヘッドセットを開発中か

Appleはかなり前から、拡張現実グラスを開発していると噂されていたが、今日はある記事が、同社は仮想現実でもGoogleやMicrosoftやFacebookと競合しようとしている、と示唆している。

そのCNETの記事によると、AppleはARとVR両用のワイヤレスヘッドセットを2020年に出すつもりらしい。その記事は、T288というプロジェクトのコードネームまで挙げている。そしてCNETの情報筋によると、そのヘッドセットはディスプレイが片目8Kで、専用の“ボックス”にワイヤレスで接続する。

VrvanaのTotemヘッドセット

市場ではこれまで、Appleはユーザーと現実世界との間にライフスタイルにフォーカスしたARを置くことに関心があるので、エンターテインメントにフォーカスしたVRは“スキップする”、という想定が一般的だった。

ぼくも、この記事のAR/VR両用説には懐疑的だ。むしろそこで“AR”と呼ばれているものは、MicrosoftがそのVRヘッドセットで実装した“混成現実”(mixed reality)に近いものではないか。それは、ヘッドセットの中で体験するVRの世界を、まわりの現実の情報でコントロールしたり、より豊かにする技術だ。Appleが昨年買収したVrvanaは、まさにそれをやろうとしていた。Appleが本当にARとVRをその解像度で合体させようとしたら、ARとは思えない相当でっかいデザインになってしまうだろう。

片目で8Kの画像は、microLEDだろう。それは現状ではものすごく高価なものになり、電力消費もすごいだろう。今の8Kのディスプレイを二台並べてテストすることを想像すると、複数のハイエンドのGPUをつないで動かすことになる。記事によれば、これはワイヤレスで、Appleが設計したチップが動く外部システムに接続する。二本の8Kフィードをワイヤレスで送るとなると、それもまたたいへんなチャレンジだが、アイトラッキング(eye-tracking)によるレンダリングだから、そのストリーミングの負荷はそれほど大きくはないかもしれない。

Magic Leapのライトウェア(lightwear)

今から2年先とは遠い話だが、Appleはディスプレイのコストを下げる技術に自信があるのだろう。Bloombergの最近の記事では、Appleは、ある特定タイプのディスプレイの製造工場をひそかに作り、その重要なユースケースがヘッドマウントディスプレイだ、という。レンズがあって、しかも人間の目にとても近いから、画素の高密度が重要な要素になる。

その記事でも、このディスプレイの完成を2020年としている。もちろん、それが変わることもありえるが。

VRは着実に改良が進んでいるようだ。初期のブームの原動力だった誇大な扱いは萎えてしまったが、実力に余裕のある大手のテクノロジー企業は、今もVRをひとつの産業に育てようとしている。FacebookとOculusの取り組みは、ある面ではとても洗練されている(限界はまだとても多いけど)。そしてAppleは、バスに乗り遅れたときの大損害を、今から意識しているようだ。

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IntelがVRヘッドセット用の奥行きセンサーアタッチメントをちらりと見せる、意外と重要なユースケースあり

Intelのエンジニアが今日(米国時間8/3)ツイートした写真は、新しいVRセンサーのプロトタイプで、それは来月後半に行われる同社のデベロッパーカンファレンスで大きな役割を演じる、という。

その後ツイートは削除されたが、Intelのプロトタイピング担当上級エンジニアDimitri Diakopoulosによるとそれは、奥行きセンサーのアタッチメントをHTC Viveに取り付けた状態だそうだ。

このセンサーアタッチメントは少なくとも外見的には、前のIntelのデベロッパーキットRealSenseにどことなく似ていて、それは左右対称形のデザインの中にヘッドセットの前方を感知する6つのセンサーが収められていた。

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[ツイート訳: 工業デザインチームの力作だ]

Upload VRとの会話でDiakopoulosは、仮想現実ヘッドセットHTC Vive専用に設計されたその不思議なデバイスの、ありえるユースケースを語っている。

彼によるとこれは、手の動きを追ったり、赤外線追尾方式のコントローラとしても使える。このシステムはまた、環境をリアルタイムでスキャンできる。障害物を自動的に検出する可能性もある。

現実の物や空間ではなく、VRで奥行きセンサーを使う、というアイデアはおもしろい。HTC Viveにはすでにヘッドセットに小型カメラが組み込まれていて、すぐ近くにあるものを半透明の2D画像で表す。でもこのような奥行きセンサーがあれば、VRの中にAR的な体験を導入できるだろう。

もっと明白なユースケースは、入力の追跡だ。Leap Motionのデベロッパーキットは、そのセンサーをデベロッパーがViveにマウントしてユーザーの手の動きを追跡する。でもそれは奥行きセンサーではないから、手がユーザーの真ん前にあるときしか、うまく動作しない。

これまでは、RealSenseデベロッパーキット以外には、Intelからの重点的なVR/AR技術はほとんどなかった。だから、消費者用のヘッドマウントディスプレイにこんなセンサーが急に登場してきたこと自体、とても興味深い。

Intelにコメントを求めているが、まだ彼らは無言だ。

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PlayStation VRをプレイする部屋の最小限の大きさは?、Sonyが事前注意をまとめた小冊子を発行

LOS ANGELES, CA - JUNE 14:  Attendees participate in VR virtual reality demos during E3 Electronic Entertainment Expo 2016 at Los Angeles Convention Center on June 14, 2016 in Los Angeles, California.  (Photo by Daniel Boczarski/WireImage)

PlayStation VRの発売は10月13日と発表されているが、Polygonの記事によれば、Sonyは今、ゲームプレイの要件や正しいプレイの仕方などを記した公式の小冊子を配布しているらしい。それによると、6 x 10フィートの部屋の中央にプレーヤーが座り、PlayStationのカメラを長辺の端に置く、という形が理想型だ。

HTC Viveの室内VRの要件は、6フィート6インチ x 5フィートで、これよりも小さいが、PlayStation VRの場合は“なるべく終始座ったままでプレイする”ことが推奨されている。アプリケーションはプレーヤーがあちこちうろうろする体験を提供するだろうが、しかしプレーヤーの物理的な肉体は、立って実際に歩きまわらない方が良いらしい。ゲームのインストラクションは、そのことを明記すべきだろう。

事故やクレームに事前に対応しておくためのドキュメントのようにも思えるが、任天堂はテレビを壊してしまったユーザーからのクレームで、Wiiのモーションコントローラーにあとからシリコン製の滑り止めを装備せざるをえなくなった。Sonyは、VRゲームで同じ目に遭いたくないだろう。

このほか、小冊子には、システム要件や、Social Screenでテレビの第二画面を見ているときの注意、眼鏡の要件(がある)、カメラの置き位置と部屋の高さの関係、などが書かれている。

PS VRは、これまでのいろんなVR製品の中で、いちばん大衆的な製品になるだろう(安いこともその理由)。また数人から聞いた話では、ヘッドセットはこれまででいちばん快適なヘッドセットだそうだ。しかも、Sonyの名前が、多くのデベロッパーの関心を惹きつけるだろう。

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Oculus、高校生とNPOのための、VR開発支援プロジェクトを発表

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バーチャルリアリティーの未来は、VRヘッドセットを頭にくくりつけた人々が部屋の隅にかたまった、暗い、ユートピア時代だと言う人もいるが…それは、今ものごとが進んでいる方向ではない。

VRは、社会の変化に多くの影響を与えている。以前本誌は、VRが共感のエンジンになる話を紹介した。このたびOculusは、VRを社会変革の道具へと変えるべく、新たにVR for Goodというプログラムを立ち上げて「次世代のVRクリエーター」を呼び込もうとしている。

ご存じFacebook傘下の同社は、サンフランシスコ周辺の高校生を対象に、360 Filmmakers Challengeと名付けた6週間のプログラムを実施する。そこで生徒たちはプロの映画製作者と一緒に短い360度映画を作る。内容は、彼らのコミュニティーの生活がどんなものかを紹介することだ。

プログラムに参加する生徒は、すばらしいコンテンツを作るのに必要なツールをすべて自由に利用できる。Samsung Gear VR、Galaxy S6、Richo Theta S360カメラや、映像をつないだり編集したりするのに必要なソフトウェア等だ。

同社は、第2の取り組みとして、360 Bootcamp for Nonprofitsにも力を入れている。意欲ある映像製作者と強力なNPOを結びつけることによって、その使命と課題を伝えるコンテンツを作るためのプログラムだ。

プログラムでは10組の非営利団体が、このVRフィルムメーキングの旅に出る。Facebook本社の2日間のブートキャンプでは、美しいVRコンテンツを作るために必要な最高の知識を学ぶ。参加チームは、業界標準のNokia OZOカメラから、プロフェッショナルグレードの編集ソフトウェアまで、最も高度なプロ用機材を利用することができる。

参加者は、映像が出展されるSundance 2017映画祭での露出という驚きの機会も得られる。申し込み は5月30日から。

Oculusは、最初のVR会社でもなく、最もクレイジーな会社でもないが、注目度の高さから、その取り組みに業界全体が一目置く存在となっている。社会的利益に焦点を移すことによってOculusは、VRで最も大きな課題である、入手しやすさとインパクトの問題を克服する方向への議論を導くことができる。

こうしたプログラムは、VRコンテンツ制作の力を、自分たちのコミュニティーについて伝えたい人々の手に渡し、彼らが直面する問題を伝える強力なメディアとしてVRを利用できるようにするものだ。

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Google、スタンドアロンVRヘッドセットを来週発表か

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Googleはカードボード(ダンボール)の先へ進もうとしている。

同社は、スタンドアロンのAndroid VRヘッドセットを来週のGoogle I/Oイベントで発表する見込みだ。ITジャーナリストの Peter Rojasが、複数の筋からの情報として、Googleが単体のAndroid VRヘッドセットを来週発表するとツイートした。

Rojasは、ヘッドセットが「ViveやRiftほど強力ではない」ことを情報源が確認したと書いているが、スタントアロンのモバイル機器であることから当然だろう。Oculus RiftやHTC Viveは、動かすために強力なPCグラフィックカードが必要で、一式の価格も300ドルを越え、物もかなりかさばる。

価格は、Googleにとって極めて重要だ。カードボードが非常にうまくいったのは、15ドルのカードボードに手持ちのスマートフォンを挿し込むだけで、すぐに没頭的体験に浸れるからだ。スタンドアロン製品を出すにあたり、Googleはハイエンドのスマートフォンを越えるパワーと、優れた視界を提供すると共に、思い切った価格設定が必要になるだろう。

Samsungは、Gear VRでモバイルVR分野を先行する機会を得たが、それはヘッドセット(GalaxyまたはNote端末が必要)をわずか99ドルで販売しているからだ。Samsungは先月100万人以上のユーザーをGear VRプラットフォームに迎えたが、これはSamsungと一部のキャリアーが、S7の予約客に無料でヘッドセットを配った結果に違いない。

Googleは過去2年間のVRへの取り組みで、デベロッパーにシンプルなVRコンテンツを作ってもらうことに力を入れてきた。カードボードは人々をVRへと誘うドラッグとして大きな成功をGoogleにもたらしたが、コンテンツクリエーターの興味を引くための道のりはまだ長い。これまでに500万台以上のカードボード互換VRヘッドセットが出荷されている。

TechCrunchは、来週マウンテンビューで行われるGoogle I/Oカンファレンスで、Googleがバーチャルリアリティー分野で次に何をするつもりなのかを報告する予定だ。Android NがVRと密に統合するというもあり、I/Oでは多くのVR関連の発表が見られるに違いない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

ラスベガスのホテルに、VRポルノがやってくる

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シン・シティー[罪の街]がさらに罪深くなる。VRコンテンツプラットフォームのVR Bangersと、ヘッドセットメーカーのAuraVisorが組んで、ラスベガスのホテルで室内アダルト体験を(バーチャルリアリティー経由で)提供する。

この提携で特に興味深いのは、専用AuraVisorを着用したユーザーが見るコンテンツは、滞在している部屋に似た客室で撮影されており、よりいっそう没頭的なファンタジーになっていることだ。

関心を持った宿泊客はクレジットカードで20ドル払って、AuraVisorヘッドセットを部屋に届けてもらう。このヘッドセットにはあらかじめセクシーコンテンツが塔載されており、ユーザーはバーチャルパートナーの性別を指定するだけでよい。

Engadgetが指摘しているように、AuraVisorとの提携は理にかなっている。IndiegogoおよびKickstarterで資金調達した同プロジェクトは、GoogleのAndroid OSを使用した「スタンドアロン」のヘッドセットだからだ。つまり、客はAuraVisorを使うために自分のスマートフォンで何かを操作する必要がない。

ポルノがバーチャルリアリティー技術の主要な予想利用形態であることは間違いないが、その実装にそれなりの障壁がある。一つは衛生面だ。頭や顔に着用するものは、共用する前に適切に消毒する必要がある。さらには汚ない手、等々の問題もある。

それでも、ラスベガスほど、細かいことを気にしないできれいに遊べる場所は他にない。

どこのホテルでこのプラットフォームが提供されるのは定かでないが、状況は遅滞なくお伝えする予定だ。

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Oculus Riftはすばらしいけど、たぶん買うべきではない

Oculus Riftの今日までの旅路は長かった。

遅れに次ぐ遅れの日々。そして消費者はやっと今日(米国時間3/28)、Riftの消費者製品を実際に手にすることができるようになった。その仮想現実ヘッドセットは、これからOculusが頑張って予約ぶんを製造発送していくが、これまでの予約受付ぶんだけで7月までかかるそうだ。

長時間、寝食を忘れてRiftに文字通り‘没頭した’ぼく自身の経験から言えば、たしかにすごいと感じたけど、多くの人びとにとって良い投資ではない。上のビデオを見ると、599ドルの価値に対する、ぼくの疑念がご理解いただけると思う。しかも実際に使用するためには、本体以外にも買うべきものがある。

まだご覧になってない方は、ぼくが書いたOculus Riftの長編レビューをお読みいただきたい。

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SonyのPlayStation VRヘッドセットは必要アイテム込みで500ドル、3月22日から予約開始

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今週早くSonyは、PlayStation VRを399ドルという低価格で発売する、と発表した。競合するVRヘッドセット、たとえばOculusなどは、それより少なくとも200ドル以上は高いから、この価格はみんなの心を踊らせた。そしてArs Technicaによると、PlayStationのカメラのAmazonでの売れ行きは3000%アップ、Moveコントローラーは1000%アップとなった。

その発表のあとにMoveコントローラーやCameraに関心が向かうのは、実は当然なのだ。PlayStation VRヘッドセットで主なゲームをプレイするには、それらのアイテムが必要だ、とSonyが言ったからだ。

今朝(米国時間3/18)Sonyは、VRヘッドセットとCameraとMoveコントローラーの同梱パッケージ(+ミニゲーム集VR World)の価格は500ドル、と発表した。Sonyの説明では、Cameraは位置追跡のために必要、またほとんどのゲームは、プレイするためにMoveワンドが必要なのだ。

CameraのMSRP(メーカー希望小売価格)60ドル、Moveコントローラーは50ドルだ。しかしAmazonの価格はCameraが44ドル、Moveワンドが24ドルだ。だからPlayStationバンドル(同梱製品)の価格は、アイテムを個別に買う場合とほぼ同じだ。

しかしそれでも、Oculus Riftの599ドルから、HTC Viveの799ドルから、などに比べると、SonyのVRヘッドセットは安い。ただしPlayStation本体も要るから、それも買う人はさらに数百ドルを払うことになる。

予約は、3月22日から受け付ける。

[出典: Ars Technica]

〔参考記事: Sony’s Playstation VR Costs More Than Expected(未訳)〕

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住宅リフォーム店Lowe’sが多様な顧客オプションのプレゼンのためにMicrosoftのHoloLensを利用へ

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MicrosoftとLowe’sが今日、パイロットプロジェクトとして、MicrosoftのHoloLensによる拡張現実バイザーを、Lowe’sの一部の住宅リフォーム店で利用する、と発表した。Lowe’sの計画では、HoloLensを使って買い物客に、キッチンや調理台、家電設備などの、いろいろなデザインを見ていただく。目の前でいちいち、実物を組み立てることなく。

Lowe’sが最初にHoloLensを利用するのは、シアトル地区の数店のパイロットショップで、そこでは主にキッチンのリフォームで使用する。顧客はHoloLensのホログラムを見て、蛇口を選んだり、キッチンアイランド(テーブル型調理台)のサイズを決めたり、リフォームのいろんな要素を検討する。シアトルの次は、ノースカロライナでパイロットを行う。

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これがあると顧客は、ステンレスの蛇口にしようか、それともTrumpみたいなゴールドの蛇口がいいか、迷わなくて済む。お店に再び行くことも、なくなるだろう。

プロジェクトのもっと大きなビジョンは、住宅リフォームの未来像を描くことだ。Microsoftの主張によると、混成現実(mixed reality)(同社は拡張現実(augmented reality)よりもこの語を好む)があれば顧客は、物理的なキッチンモデルの中にいる状態で、その物理的なスペースに合うさまざまなオプションを、ホログラムで見ることができる。長期的には、キッチン以外のリフォームでも利用したい意向だ。

HoloLensのゼネラルマネージャーScott Ericksonが、今日の発表声明に書いている: “キッチンとシャワールームは手始めにすぎないが、われわれはこのようなソリューションが、個々の住宅におけるリフォームのオプションを見て検討するための、理想的な方法だ、と思い描いている。同様に、これまではリビングルームの場合も、テープやボール紙などを利用して家具の配置などを検討していたが、ホログラムを使えば、もっと高品質で、多様な変更の検討ができる方法を、そんな原始的な作業に代わるものとして提供できる”。

HoloLensのデベロッパーエディションは3月30日に3000ドルで発売される。それは、Microsoftの年に一度のデベロッパーカンファレンスBuildの初日でもある。そこでは‘ホログラフオペレーティングシステム(holographic operating system)’に関するMicrosoftのプランも聞けるだろう。

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Oculusのファウンダー、Palmer Luckey:「市場への一番乗りは難しい」

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クリスマスの前日、Oculusのファウンダー、Palmer LuckeyはTwitterで、来年Q1のいつかやってくる消費者版Riftについて話し、みんなの気分を盛り上げた。

この製品については山ほどの疑問があり、Oculusが実際にどうやってRiftを流通させるかというのもその一つだ。同社のファウンダーはチームの当初の使命を支援し続けており、Facebook傘下となってからは特に力が入っている。人々の期待を操作することは困難だが、Luckeyはか「市場一番乗りは難しい」と話し、かなり巧みに操っているようだ。

[以前言ったことの繰り返しになるが、VRは、誰もが買えるようになる前に、誰もが欲しがる物になるだろう。]
[将来の進歩や大量生産によって、いずれVRは全員のものになるだろうが、第一世代は主としてアーリーアダプターのものだ]

[OculusがVR革命をリードしたのと同じように、この現実把握でリードすることは偶然ではない ― 市場への一番乗りは困難なのだ]

Oculus Riftの価格を明かすことなく、LuckeyはFacebookが「パートナー」として助けてくれることによって、1500ドル以上という現在デベロッパーキットを持っていない人々を仰天させるような価格を避け、初期の利益をあまり心配しなくてもよくなったことを明確にほのめかしている。価格は〈かなり〉の金額になるだろうし、もっと重要なのは、一つのチームを〈かなり〉信頼する必要があることだ。果たしてその価値はあるのか?それは、20億ドルの質問だ。

[今すぐハードウェアで利益を上げる必要のある会社ならずっと高い価格になっていただろう ― 1000ドル+と考えてほしい。強欲ではない、現実だ。

最後のツイートは、Riftが1000ドルを切ることをほぼ示唆しており、それは既にVRに入り込んでいる人々や、もっと知識を得てこのメディアのチャンスに賭けようという人々にとっての「スイートスポット」と考えられている価格だ。もちろん、それでも高い。

2016年がバーチャルチアリティーにとって飛躍の年であることを疑う余地はないが、重要なのは、みんなが試す前に葬ってしまわないこと…それは無料以上のどんな価格でも常に難しい。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

サムスン製Gear VRのCMビデオは驚きの完成度

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Samsung Gear VRの発売が始まったのを機に、サムスンは新しいテレビCMを投入している。たとえば49ers vs. Seahawksの試合中にも流れていた。

見てすっかり感心した。
かなり興味深いものに仕上がっているのだ。

TechCrunchでもこのSamsung Gear VRの記事をいくつか公開しているが、VRの魅力をふつうの映像で伝えることの難しさを感じていたのだった。しかしサムスンのCMでは、見事にVRの魅力が表現されているのだ。

Gear VRが出てからの評判を聞いてみると、どうやらVR関連業界でもサムスンのプロダクト戦略はなかなかうまくいっているのではないかということだ。キャンペーンのキャッチコピーは「It’s Not a Phone, It’s a Galaxy.」というものだ。

CMビデオを見てみよう。

広く一般の人に魅力を訴えようとする努力が読み取れるのではないだろうか。もちろん、この99ドルのデバイスを楽しむために、新たにサムスン製スマートフォンを買おうと考える人はそう多くはないだろう。しかし、クリスマスプレゼントにねだってみようと考えた新しいもの好きの人々(子供たち)はいるはずだ。

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(翻訳:Maeda, H

サムスン発の新しいGear VR、99.99ドルの価格でプレオーダーを開始

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サムスンのVR実現ツールであるGear VRの第二世代版が、99.99ドルの価格でプレオーダーを開始した(Best Buy)。このデバイスにより、バーチャルリアリティというものが一気に広がることになるかもしれない。

以前のGear VRと同様に、Gear VRの前面に装着するGalaxy製のスマートフォンやノートなどによりバーチャルリアリティを実現する仕組みだ。そのおかげでGear VR自体の仕組みは簡単なものとなっているが、ただしOculus RiftやHTC Viveなどと比べると、バーチャルリアリティを楽しむ機能は制限されてはいる。Gear VRではNetflixを見たり、Googleのストリートビューを使った移動体験をしてみたり、数が増えつつあるVRゲームを楽しむことなども行える。

Gear VRには加速度センサー、近接センサーなどの各種センサーを搭載していて、VR体験を十分楽しむことができるようになっている。より多くの人がVRの世界を楽しむようになることだろう。

先にも記したが、Oculusの方がよりリアルなグラフィック能力を備え、動作も自然に感じられるようになっていて、一層本格的なVRを提供してくれる。またコントロールもより本格的に行うことができる。しかし利用にあたってはPCと接続することが必要で、また費用もかなり高額になっている。Oculusのようなものがより低価格で利用できるようになるまで、Gear VRは十分にVR世界の魅力を伝えてくれるものとなってくれるだろう。

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(翻訳:Maeda, H

Googleの“VRを学校の教材に”運動が合衆国でさらに広域展開へ、近くシンガポールなどでも

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この前Googleは、Expeditions Pioneer Program(未来の探検を率先する挑戦)、という企画を発表した。それはGoogleのボール紙製VRビューワを使って、学校の児童生徒たちに仮想現実を体験してもらうための、キットだ。

9月に一部の学校で展開したこのプログラムが、今回は合衆国のもっと多くの学校で始まり、さらにその後はほかの国も予定されている。

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このキットを使って児童生徒たちは、南極や熱帯雨林など120箇所あまりを探検できる。これまで教室で使ったことのある児童生徒は、Googleの発表では10万を超えている。そしてこれからは、以下の都市の学校でも利用されることになる: Alexandria, Baltimore, Cincinnati, Detroit, Indianapolis, Las Vegas, New Orleans, Orlando, Phoenix, Portland, Salt Lake City, Washington DC。

次は、カナダとデンマークとシンガポールを予定している。パイロット事業はすでに、オーストラリアやイギリス、ブラジルなど合衆国以外でも行われている。

このVR体験学習キットには、ASUSのスマートフォンと教師用のタブレット、それにインターネットに接続するためのルータが含まれている(オフラインでの利用も可能)。VRビューワはGoogleのボール紙製(Google Cardboard)または玩具大手Mattel社のView-Masterが提供される。

自分のクラスでこのキットを使ってみたい先生は、ここで登録するとよい。

 
 

〔余計な訳注: たしかにこれまでの視聴覚教材より、ずっと良いかもしれない。ただし、コンテンツの出来ばえ次第。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa)。

Google Cardboardを使って、ストリートビューでバーチャルリアリティーを体験しよう

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Google Cardboardを初めて見た時、多くの人たちはクスクス笑っていたが、実際こいつは相当のキレ者だ。Googleは今日(米国時間10/12)、Google Cardboardによるバーチャルリアリティー体験を、39言語、100ヵ国以上向けにAndroidとiOSの両方で利用できるようにしたことを発表した。

開発者向けドキュメントも10言語となり、VR体験はいっそう世界的になった。

Cardboardアプリのインストール数1500万件というのは、当初われわれが単なるギミックだと思っていたことを踏まえると、実に感動的だ。実際のところ、殆どの人にとってこれは ― Oculus等の高価な機器を買う前に ― 初めてバーチャルリアリティーを体験するための方法だ。

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美しい場所へ行きたいが先立つものがないって? 今やGoogleストリートビューはCardboardに対応しているので、iOSまたはAndroidアプリをアップデートして、端末をCardboardに挿し込むだけだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook