フランシス・フォード・コッポラ監督、「地獄の黙示録」ゲームの制作にKickstarterを利用

54db95544756fdd1de252369126fc4d9_original

フランシス・フォード・コッポラ監督が「地獄の黙示録」(Apocalypse Now)をリメークするのはこれが初めてではない。2001年、ベテラン編集技師のウォルター・マーチと組んで、このベトナム戦争の名作に1時間近くの未公開シーンを追加した「地獄の黙示録 特別完全版」を作った。

このたびセミリタイアの同監督は、1979年作品を「精神的ホラーRPG」として再現すべく、新世代の協力者を募集している。ゲームのプレーヤーは、マーティン・シーン演じる歴戦の勇者で主人公のベンジャミン・ウィラード大尉になりきる。ただし、報道資料によると「これはベトナム版『コール・オブ・デューティー』ではない」。ゲームはサイゴンのとあるホテルから始まり、一人の「既に正気とはいえない」キャラクターの勇敢な行動を追う。

当然ながら、コッポラの制作会社であるアメリカン・ゼオトロープは実に2017年らしいアプローチでプロジェクトを進める。目標90万ドルでKickstarterキャンペーンを立ち上げた

コッポラ本人がプロジェクトについてこう語る。

40年前私は、その後何世代にもわたって見る人に影響を与えられる、パーソナルな作品を作りたいと思った。今回私は新たな命知らずたちの協力を得ることになった。地獄の黙示録のインタラクティブ版を作りたい連中のチームだ。プレイヤーはベトナム戦争の過酷な状況の真っ只中にいるベンジャミン・ウィラード大尉になる。これまで私はビデオゲームが物語を伝える有意義な方法に育ってくるところを見てきた。地獄の黙示録が新世代の新たなプラットフォームになる可能性を探究できることを大いに楽しみにしている」

ゼロトロープはこのプロジェクトに総力を注ぎ、支援者にはオリジナル作品の小道具等も提供している。同社はゲームのプロトタイプ版ティーザー予告編を近く公開することも約束した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Bots_aliveキットは、AIでおもちゃのロボットに、生き物のような可愛らしさを吹き込む

CESではガジェットの数が足りなくて困るということはなかったし、来月の玩具フェアでもガジェットに不足することはないだろう。素晴らしい人工知能を搭載したロボットとガジェットたち。とはいえ実は「人工知能」という意味では不足しているのだ。しかし、実際のAI研究者による、より慎ましやかなアプローチが、生き物のような振舞を生み出す、巧妙な手段を作り出した。既存のロボットを使ったシンプルでエレガントなソリューションによってそれは実現されている。

このキットの名前はbots_aliveというもので、現在Kickstarter上でわずか1万5000ドルを募集中だ。私はCESの会場で、作成者のBrad Knoxと、この技術について話をすることができた。大袈裟に喋って踊るロボットのおもちゃが当たり前とされていた会場の中で、そのシンプルなデザインに強く心惹かれながら私は会場を後にした。

それはこのようなものだ。まず1台のHexbug Spiderを手に入れることから始まる。これは25ドルで購入できるリモコン式の歩行ロボットだ。これは通常は小さな赤外線コントローラーで操作される。そして、このロボットをスマートにするために必要なのは、その頭にマーカーを貼り付けて、キットに付属する赤外線発生デバイスをスマートフォンのヘッドフォンポート(ほら、これが私の懸念していたことだ)に差し込み、アプリを立ち上げることだけだ。

bots_alive_playアプリは、コンピュータービジョンを用いて、ロボットならびにキットに含まれているブロックの位置を追跡する。またアプリはロボットの頭脳としても働き、ロボットにどのように動き、どこへ向かうかを指示する。ルールは単純だ:ロボットは、青いブロックを好み、赤いブロックを避ける。これは、それぞれはシンプルな要素が組み合わさって、シンプルではない遊びを生み出す例の1つだ。小さな迷路を作ってその道を歩かせたり、もしロボットを2台持っているなら、相手に向かって戦わせたりすることもできる。

しかし、Knoxのチームが、他の巧妙なプロセスを経て予め与えた生体模倣パターンによって、ロボットの振舞はより複雑で自然なものだ。そしてもちろん、機械学習も使われている。

このロボットのAIを構築するために、長年MITのメディアラボで働いてきたKnoxは、その振舞を実際の動物のものに基づくことを決定した。特に人間の振舞を用いている。チームはコンピュータービジョンシステムに、様々なシナリオで人間が操るロボットを見せた。例えば赤いブロックの向こうに青いブロックがあるシナリオ、赤いブロックが迷路になったシナリオ、等距離にある青いブロックのシナリオなどだ。

bots_alive_aug移動のためのベクトルデータといったシンプルなものだけではなく、ミスや、躊躇、障害物への衝突、なども同時に記録されている。そして、彼らはこの記録の全てを機械学習システムで処理してモデルを作った。それを使ってロボットを操り、その結果をテストしているが、まだ調整と個性の付与を行っている段階だ。こうしたプロセスについての詳細は、Knoxが今日(米国時間24日)投稿したブログ記事で読むことができる。

結果として得られたのは、不規則に振舞うロボットだ。間違った方向に少し進み、止まっては辺りを見回し、足跡を辿り直す。まあ要するに、小さな本当の生き物の振舞いのように見える。私個人にとってそれはとても魅力的だし、そのちょっとした気まぐれさは、事前に記述された人工的なものには見えない。

それは生命の存在を錯覚させる方法を考えさせる、興味深い事例だ。ヒト型ロボットが、予めキャプチャーされたダンスをきっちりと踊る動きは不快だが、この小さな虫のようなプラスチックのロボットが見せる、ちょっとした振舞は、人の気持を惹きつけることになんとか成功している。

特定の動作による強化を通じて「学習」する能力といった、機能の追加も計画されている。そして将来的には動作に対して、より明示的な制御を行うことができるようになるだろう。

bots_aliveキットはKickstarterの支援者には35ドルで提供される。もしHexbugも一緒に欲しい場合には60ドルだ。クラウドファンディングの終了後は、bots_aliveのサイトをフォローして、キットを購入することができる。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

コンピューター上の何か(ゲーム?)に夢中になってるとき人が来たらSentryが警報してくれる

781b93f7ef8b0c8b47a056dac18bb8a6_original

たとえばあなたは今、ヘッドフォーンをつけて、コンピューターで、あれ(ゲーム?)をしている。しかもどうやら、完全に没頭している。誰かが後ろからこっそり忍び寄ってきたけど、そのゲーム(?)をポーズするのが間に合わなかった。Sentryがあれば、ゲームをしている(?)ときに人に見られるバツの悪さを、未然防止できる。

この楽しい小さなデバイスは要するに赤外線モーションセンサーで、5メートルまでの範囲内の人を検知する。人が近づいてくると画面に警告が出るので、すぐにそのゲーム(ということにしておこう)を消して、注意をその人物に集中できる。

お値段はKickstarterで57ドル、Windowsが必要だ。一般発売は2017年5月を予定している。

最初はオフィスの個人用キュービクルで使う警報システムのつもりだったが、その後、ターゲットの市場を考えなおした。目標額1900ドルはもう目の前だが、この前Kickstarterで失敗したので彼らは慎重になっている。でも、誰かが忍び寄ってきたら知らせてくれるセンサーは、コンピューターでゲーム(など)をやってる人や、VRの世界の人になりきってしまっている人にとって、ほしいデバイスだろう。誰もがみんな、だいじなあの瞬間(最後のボスキャラとの戦闘?)を邪魔されたくないから、これぐらいの値段の製品なら買うと思うけどね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

KickstarterがそのAndroid/iPhoneアプリのコードをオープンソース化…公益法人化を契機に

img_1096

クラウドファンディングのトップサイトKickstarterが、そのアプリケーション開発過程を開示しようとしている。今朝(米国時間12/14)同社は、その技術系のブログ上で、AndroidとiOSのネイティブアプリのコードをオープンソースにし、同社の目標であるスタートアップ支援の一環とする、と発表した。

同社によると、この考えがひらめいたのは、昨年の9月に同社が公益法人になったことが契機で、広い意味でのデベロッパーコミュニティに何かを還元していくという、企業としての大きな社会的視野を持つべき、と考えた。

コードは今日から、同社のGitHubレポジトリで提供され、アプリのエンジニアリングとデザイン両面の、内部的仕組みや構造に、それらに関心のある人たちがアクセスできるようにする。

今日のローンチに先駆けてKickstarterのエンジニアBrandon Williamsは本誌にこう語った: “チームとしてのわれわれは、かなりユニークな仕事をしている、とかねてから感じていた。でも、エンジニアが自分の仕事を互いに共有できる機会は、そうめったにあるものではないからね”。

オープンソース化してとくに有益と考えられるのは、Kicstarterのアプリが、関数型プログラミングの手法で書かれていることだ。その開発過程やプロトタイピングの過程が目で見て分かることは、かなり参考になるだろう。

とくに同社は、次のような点を強調している:

  • Screenshotsディレクトリには500近いスクリーンショットがあって、すべての言語やデバイス、つねに真であってほしいエッジケース状態などのさまざまな画面を収めている。たとえば、Kickstarter上で支援者がフランス語のプロジェクトを見ていたり、クリエイターがドイツ語のダッシュボードやiPadのページを見たりしている。
  • われわれはSwift Playgrounds〔参考記事〕を使って反復型(iterative)開発とスタイリングを行っている。アプリケーションの主な画面の多くに、それに対応するプレイグラウンドがあって、そこで多様なデバイスや言語やリアルタイムのデータを見られる。われわれのプレイグラウンドのコレクションを、ここで閲覧できる。われわれはビューモデルを、副作用を隔離し、 アプリの中核的部分に取り組んでいくための、軽便な方法として使っている。
  • われわれはこれらを、入力信号を出力信号に純粋にマッピングするためのものとして書いている。テストは、ローカライゼーションのテスト、アクセシビリティのテスト、イベント追跡のテストなど、いずれもしっかりと行っている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

FitbitのPebble買収により、Pebbleのサービスは縮小・停止へ

img_9808

Appleや他のスマートウォッチメーカーに先駆けて、腕に装着したデバイスを通じてさまざまな情報を提供する仕組みを開発してきたPebbleが、単独での活動を終了することとなった。

FitbitがPebbleを買収するのではないかというは、先月から流れ始めていた。私たちの入手した情報によると、価格は3400万ドルないし4000万ドルとのことだった。ちょうど、Pebbleの負債額に相当する額だと言われていた。しかしこれまでは、Twitter上に流れるうわさ話に対して、肩をすくめる絵文字を投稿するだけで、話を肯定するようなことはなかった。

ところが今日になって、PebbleのCEOであるEric Migicovskyがブログ記事を公開し、買収されることを正式に認めた。記事の中では製品を今後どうしていくのかということについても記されている。ただし買収価格の詳細などについては触れられていない。

「Pebbleの操業を停止して、デバイスの製造を停止するというのは、かなり苦しい判断ではありました」と記している。「これまでのPebbleはなくなります。ただしチームPebbleの多くはFitbitに移籍し、ウェアラブル向けソフトウェアの開発を続けていくことになります」。

「今日はほろ苦い日として記憶に残ることと思います。しかしともかく、Pebbleコミュニティを支えてきてくださった皆様に、心からの感謝をお伝えしたいと思います」。

また次のようにも記している。すなわち、Pebbleプロダクトが直ちに動作しなくなるようなことはなく、「普通に」使い続けられるとのこと。「すぐに何か変化があるというわけではありません」。ただし「Pebbleのサービスは、徐々に停止していくこととなります」とのことではある。

つまるところ、Pebble端末はいずれ使い物にはならなくなるということだ。いつまで使えるのかは、Fitbitの判断によるということになるのだろう。

Pebble端末についての保証業務は既に縮小されつつある。Pebble 2は今月に出荷が始まったばかりだが、新たな出荷はキャンセルとなり、オーダーも受け付けられていない。

Kickstarterで出資して、その見返り分が到着していない人については、クレジットカードの決済取り消しにより、4ないし8週間以内に全額を返金することになっている。12月7日以前にPebbleデバイスを返品した人に対しても全額返金が行われる。

ブログ記事中、買収によりFitbitが得るものについても記されているが、それはすなわち「多くのPebbleスタッフ」であるとのこと。そうしたスタッフたちはFitbitでウェアラブル関連のソフトウェア開発に従事することとなる。

Fitbit側の目的は、基本的にソフトウェア分野にある様子。「Fitbitによる買収についての最終合意が行われました。Pebbleの持つ技術、ソフトウェア、その他の知財がFitbitのものとなります」。

「Fitbitに移籍するメンバーたちは、ツール類の開発や、今後のFitbitプロダクトの価値を一層高めるためのソフトウェア開発に従事することとなります」とも記されている。

開発者向けのブログには、「Pebble SDK、CloudPebble、モバイルアプリケーション、開発者向けポータル、アプリケーションストア、タイムラインAPI、ディクテーションサービス、メッセージングサービス、およびファームウェアなどはこれまで同様に提供される」旨が記されている。「将来に向けても、可能な限りコミュニティに必要なサービスの提供を続けていきたいと考えています」とのこと。

Pebbleの開発者コミュニティの人たちに、引き続いての参加を促し、そしてそのままFitbitに移行してもらおうという考えもあるのかもしれない。

Crunchbaseによれば、Pebbleは2009年の創立以来1538万ドルの資金を集めている。ちなみに出資者のうちの大きな部分は、Kickstarter経由のクラウドファンディングとなっている。

今回の件は、クラウドファンディングのファンたちにとっては残念な出来事だろう。クラウドファンディングとは小規模なイノベーターを支援するという目的をもつものだ。しかし市場の中で力を持つ存在に出会ったとき、小規模なままで事業を継続していくことは非常に難しいこととなる。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

日本のDendamaが「けん玉」をIoT化、ネット上で対戦プレーができる、技(わざ)もアプリが教えてくれる

img_7562

日本の伝統的なゲームKendama(けん玉、拳玉)では、まさにKen(眼界、視界)が重要な要素だ。それはカップとボールを空中で操(あやつ)る玩具で、17世紀頃から今日(こんにち)までずっと変わっていない。でも、変わらないのも今日(きょう)までだ。物のインターネット(Internet of Things, IoT)を指向している企業のDendamaが、Kendamaの21世紀版を作った。

この玩具は最近の15年間で、日本でも世界でも人気が上昇してきた。さまざまな国内/国際競技大会も行われている。たとえば2016年のワールドカップのビデオがこれだ。すごいね!

TechCrunch Tokyoに出場したDendamaのCEO Yoshihiro Ohtaniはこう言う: “この古いゲームのすべての接触面にセンサーを付けたんだ”。「皿」と「けん先」にセンサーがあるだけでなく、加速度計を内蔵して、プレーヤーがやろうとしている技(わざ)とその成功を判断する。

そしてDendamaはワイヤレスでスマートフォンに接続し、アプリがユーザーに新しい技を教える。アプリには、この年代物のゲームをマルチプレーヤーでやる機能もある。技には難度があり、その得点で勝敗が決まる。

I hope that clears things up.

同社のWebサイトにあるこの絵から、何をどうするのかが分かるだろう。

同社は、日本のクラウドファンディングサイトMakuakeで、約11300ドルの資金を集めた。Ohtaniによると、2017年の3月にはKickstarterでクラウドファンディングをやり、生産のための資金を獲得するとともに、製品に対する国際的な関心や嗜好を試したい、という。

数百年の歴史を持つゲームがデジタル化されるとどうなるか、下のビデオでご覧いただこう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Kickstarterで話題を集めたINSTRUMENT 1の出荷が開始された

stick-music

Chapman Stickの腹の中に山ほどテクノロジーを詰め込んで、そのお尻にUSBケーブルを挿せば、INSTRUMENT 1ぽく見える何かが手に入る。これはArtiphonによって開発された、全く新しいタイプの楽器だ。7桁の金額に達するKickstarterキャンペーンで資金を調達して、ついに楽器の出荷が始まった、皆がそれでどんな音楽を創ってくれるのか、待ちきれない思いだ。

このキャンペーンは、何度も挫折と遅延を経験した。多くはお馴染みの問題だ:プロトタイプから大量生産品に移行することは本当に大変なことなのだ。数日前のKickstarterの支援者への手紙で説明されたように、特に、製造パートナーとどのように協業するかがとても難しかった。しかし、その問題も最早過去のものであるようだ。そして今やINSTRUMENT 1は、400ドルという驚くべき安価で入手可能である。

楽器が実際に何であるかを説明するには、触ってみることが1番だ。これはギターやキーボードのように演奏できるが、圧力感知器と加速度計を内蔵しているので、さらなる創造性のレイヤを重ねて行くことができる。まずは、ただ以下のビデオを観て、ミュージシャンたちが戸惑いながらも同時に豊かな創造性への興奮に浸る様子から雰囲気を掴んで欲しい。

楽器を演奏する際には、サウンドを選択したり、チューニングなどを行うことを助けてくれるコンパニオンアプリを利用することができる。またこれは、MIDI互換でもあるため、GarageBand、Animoog、SampleTank、Ableton Live、ProTools、Logic、Maistage、その他沢山の、クリエイティブな音楽制作のためのモバイル並びにデスクトップアプリの膨大な資産との互換性がある。

この製品をどう考えれば良いのかは、実のところとても難しい。実際、最初にそれを試すプロミュージシャンたちの様子はかなり面白いものだ。彼らは創造的な可能性がどこかに秘められていることは認識しているが、この新しい楽器をしっかりと身につけるには明らかな学習曲線が横たわっていることにも気がついている。

INSTRUMENT 1は、急な学習曲線だけでなく、潜在的に無限の創造性を発揮します。

INSTRUMENT 1は急峻な学習曲線だけではなく、潜在的に無限の創造性も提供する。

これを使って演奏することが許されていない曲は「天国への階段」だけだ。天国への階段が、許されないなんて! OK、冗談だ、もちろんできる。そしてこれはINSTRUMENT 1の多様性を見事に示している。

いくつかの初期のレポートは、INSTRUMENT 1が万能選手(jack of all trades)であることを示している。それがミュージシャンたちの、新世代の主要楽器になる日も来るだろうか。とても待ちきれない思いだ。クリスマスへの絶好のタイミングを前にして、この小さくて美しい楽器が、世界中の多くのギークなミュージシャンの今年のウィッシュリストに載ったとしても驚きではない。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

車のセキュリティを守るデバイスErnestがKickstarterでキャンペーンを開始、共有経済の時代における権利保護とは?

ernest

Ernestは、説明が難しい。それはデバイスだけど、2台のデバイスで、アプリでもあるし、そしてファウンダーのArturs Pumpursによると、それは一種の仮想執事だ。ユーザーの車の安全を確保し、運転者に現在位置を教え、自動ドア方式のガレージのある人にはドアの開閉をする。これのKickstarterキャンペーンは、10月28日から12月7日までだ。

このプロジェクトは、Bluetoothを使って車を保護するデバイスとして構想された(Bluetooth 4.0)。ユーザーがインストールすることもできるが、たぶんインストールはプロがやることになるだろう。車にイモビライザー(盗難防止装置)がついてると、Ernestはオーナーを認識するまで燃料がエンジンに行かないようにする。ただしほかの人がその人のデバイスで自分の車を運転できるように、設定はできるし、その設定を無効にもできる。

ErnestにはGPSデバイスもあり、車の位置を教える(そんな車載アプリは今多いが)。スピードや走行距離なども教える。車をどこに置いたか思い出せなかったり、あるいはほかの人に貸してるとき、その所在が分かる。

自動開閉式の門やガレージにも、同様の、Bluetoothによる共有化ができる。ただし各ドアにはそれら専用のErnestが別途必要だ。スマートフォン上のアプリは、一つでよい。ドアの開閉権も、車と同様、共有化でき、共有の停止もできる。

Ernestは個人や家族のカーライフには便利だが、共有経済におけるセキュリティには問題がありそうだ。車とガレージをほかの人と共有した場合には、たとえば自分の休暇期間が終わったら共有も無効になる、といった設定ができるとよいだろう。また、どの人がどんだけ走ったかを、知りたいかもね。アプリで、現在の使用者を設定できるとよいかもしれない。

お値段はKickstarterで60ドルからだから、大量の車を抱えるタクシー会社など用には高すぎるかもしれない。日常の共有関係がそれほど複雑多様でないユーザーなら、無事に使えそうだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

「iPhone版DayDream」でGoogleに挑む──スマホVRコントローラーのVroomがKickstarterで出資募集中

%e3%82%b9%e3%82%af%e3%83%aa%e3%83%bc%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%83%e3%83%88-2016-10-06-23-48-31

「DayDreamに対抗するVRプラットフォームを創りあげる」──こう語るのはワンダーリーグの代表取締役社長・北村勝利氏だ。同社はiPhoneや既存のAndroid端末でも使えるスマホVR用のモーションコントローラー「Vroom」を開発し、Kickstarterで出資の募集を開始した。目標金額は約100万円で、2017年1月後半の出荷を予定する。

Vroomは、ハコスコなどといった市販のVRビューワーと組み合わせて、iPhoneや既存のAndroidスマートフォンで使うことができるVRモーションコントローラーだ。加速度、地磁気、傾きの9軸センサーを搭載し、手の動きをVRの仮想空間に反映させることができる。筆者はエンジニアリングサンプルを使ったデモを見たが、iPhoneのスクリーン上に表示したVR空間上に、まるでOculus TouchかHTC Viveといった専用機のコントローラーで操作するごとく手の動きが再現されており新鮮さを感じた。

DayDreamはGoogleにしては「珍しくクローズド」

スマホVRを巡っては、Googleが今年春に最新のVRプロジェクト「DayDream」を発表。10月のイベントでは対応ヘッドセット「View」とスマートフォン「Pixel」を発表した。DayDreamの特徴は、手の3次元の動きをVR空間に反映できる”モーションコントローラー”を備える点にある。HTC Viveなどの据え置き型VRでは当たり前だが、これまでのスマホVRにおいてはモーションコントローラが存在しなかったこともあり、DayDreamの登場でスマホVRのリッチ化が進むとの期待が大きい。

一方でDayDreamは「Googleにしては珍しくクローズドなプラットフォーム」だと北村氏は指摘する。同氏は「ハードウェアはGoogleが指定したメーカーしか作れないし、アプリケーションはGoogleが審査したものしか動かない」とも話す。このクローズさを勝機と捉え、DayDreamに対抗する”オープンソース”なVRモーションコントローラとして開発したのがVroomだという。

「Macに対してWindows、iPhoneに対してAndroidが立ち上がったように、リーディングプロダクトがクローズドな仕組みで登場すると、これに対抗するオープンな仕組みが求められる。今そのポジションが空いたと判断した」(北村氏)

dsc05256

ワンダーリーグの代表取締役社長の北村勝利氏

北村氏は、福岡県出身の実業家。25歳にして情報提供サービスを手がける会社を設立。以来25年にわたってソフトウェアやモバイルビジネスの分野で会社を経営し、次々に事業を立ち上げたシリアルアントレプレナーだ。エグジットはこれまでに4度も経験し、東芝子会社の社長を3年間務めたこともある。同氏が2004年に設立し、しばらく休眠状態に置いていたワンダーリーグ社を本格始動させたのは2014年。2015年までEスポーツアプリの開発を手がけていたが、今回新規事業としてVRに参入した。資本金は約1億3000万円(資本準備金9200万円)で、これまでアドウェイズ、サイバーエージェント・ベンチャーズ、B Dash Ventures、日本アジア投資、D2C R、ベルロックメディアから出資をウケている。

世界に500万人いるUnityユーザーに届けたい

北村氏は「ハードウェアで儲けるつもりはない」と話す。Vroomについても「誰でも採用できるオープンなVRコントローラーのプラットフォームを目指した」としていて、VroomのファームウェアやSDKも全てオープンにしている。Kickstarterで出資を募集したのは「世界に500万人いるUnityエンジニアの方々に届ける」ことが目的だと北村氏は言う。目標額が日本円にして約100万円と控え目なのは、このような事情もあるのだろう。

ではどこでマネタイズするのかというと、Unityのアセットストアにおいて、Vroomのアセットをエンジニア向けに販売したりする。「ソフト屋なので、Vroomのプラットフォームが広がれば支援業務で稼げる」と北村氏は語る。例えば中国メーカーが低価格なVRビューワーに、Vroomのプラットフォームを採用することも大歓迎なのだという。顧客としては全世界のスマートフォン向けアプリディベロッパーやVRビジネス参入検討会社、そして玩具メーカーなどを想定している。

また国内では、不動産や建設会社向けのAR/VRのソリューションにも取り組む。「VRを使えば住宅展示場と同じことがスマホ1台で行える。従来のスマホVRは『見るだけ』だったが、Vroomを使えば手を伸ばしてドアを空けることもできる。また既存のスマホやiPhoneを使えるので、数を用意することが必要な法人ソリューションに最適」と北村氏は述べた。

開発途中のデモ動画を見る限り、モーショントラッキングの精度は高いと感じた

来春に公開予定のVroom対応ゲーム TrainFaith。手を動かしてパンチを繰り出せる

来春に公開予定のVroom対応ゲーム Trainfight。手を動かしてパンチを繰り出せる

なお現時点でVroomの競合は、DayDreamを除いて存在しないという。大手メーカーが競合となる可能性ついては、東芝子会社の社長を3年間務めた経験から「大手はSDKが必要な製品は作りたながらない」と北川氏は語り、さらに「我々が既にオープンソースで出しているので、競合が出す意味もない」と付け加えた。

Arduinoが本格的IoTキットを発表、Kickstarterで募集中

a4ea4d26c51eb5897fb42fbb5a9108dc_original

かつてのハードウェアメーカーは、ただのハードウェアハッカーでは彼らの発明品を再現できないだろうという認識のもとで安心していた。ソニーからフィリップス、そしてLGからサムスンに至るまで、家電業界は固く閉ざされていて、そのケースにだれもヒビをいれることができなかった。あの厄介なArduinoキッズがやってくるまでは…。

今では、Arduinoのおかげで誰もがクールなハードウェアを作成できて、あなたのデバイスををインターネットに接続して外界からデータを取り込むことも、これまでになく簡単になっている。ESLOV IoT Invention Kitは、あなたのハードウェア製品にIoTの能力を加えてくれる、Arduinoの公式製品だ。サムスンを出し抜くようなネットワーク接続冷蔵庫を作ろうとしている?ESLOVを使おう。ソニーをその地位から追い落としたい?Arduinoボードの上にESLOVの1つを装着して、有名家電メーカーとの競争をリビングから始めよう。

ESLOVシステムのことは、筋肉強化剤を処方されたMindstormだと考えてみよう。この自称「プラグアンドプレイツールキット」は複数のセンサーと出力を接続し、様々なシステムの構築をさせてくれるのだ。以下の図は可能な組み合わせの一部を示したものだ。すべてはArduinoのオンラインIDEを介して制御されている。

8df83c852dd27b811a5bc7f210de7148_original

システムは様々なセンサと、1つのWi-Fiハブで構成されている。興味深いことに、各センサはArduino UNOにも搭載されているATmega328Pプロセッサで動作している。エントリーレベルの99ドルのキットには、WiFiとモーションハブ、ボタン、ブザー、そしてLEDが含まれている。499ドルのProモデルには、ホールセンサ、OLEDディスプレイ、そしてGPSなどの合計22モジュールが含まれている。とはいえ、中間の249ドルのキットには、始めるために必要なものは全て含まれているように見える。

同社は、Kickstarterで資金調達を試みているが、その予定額は50万ドルに及ぶ。これまでに集まったのは1万5000ドルだが、メイカーコミュニティからのささやかな愛に支えられて、予定は達成できると私は思っている。キットの出荷予定は来年の7月だ。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

Fidget Cubeはあなたの神経を鎮める完全に無意味な玩具-Kickstarterで19ドル

fidget

あなたは、考えごとをするときに、手や指を動かす人かな? ここでご紹介するFidget Cube*という小さなデバイスは、あなたが気持ちを落ち着かせたいときに、表面のいろんなボタンを、クリックしたり、押したり、回したり、スライドさせたりできる。〔*:Fidget Cube, 直訳的には‘手すさびキューブ’、‘手なぐさみキューブ’。〕

fidget-cube-features

今、Kickstarterで19ドルで予約できる。発売は12月となっているが、ハードウェアのクラウドファンディングは遅れることがよくある。

自分のスタートアップの今後の方向性を考えている人、転職を考えている人、この家を買おうかな、と考えている人。いろんな難しい問題の最良解は、外界を遮断して無心にならないとやってこないことがある。

瞑想や、禅の修行が必要な人もいる。音楽が役に立つ人もいる。でもぼくの場合は、自分のひげをひねったり、なにか小物をいじっているときが、ベストだ。Fidget Cubeは、ぼくみたいな人間がときどき求める知覚効果を、きっと与えてくれるだろう。

ただし、ときどき物を投げつける人もいるから、Fidget Cubeはもっと堅牢なデザインが必要かもしれない。そんな乱暴をしない人にとっては、デスクの上の、欠かせないお友だちになるね。

fidget-cube

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Kickstarterの募金額上位4件のうち3つをPebbleのスマートウォッチが占める…熱烈なファンのおかげ

pebble-core

1200万発の祝砲を、というのもPebbleの最新のKickstarterキャンペーンが、67000近い支援者から1280万ドルを集めて終了した。この人気の高いクラウドファンディングプラットホームにおいて、これまでで三番目にでかい額だ。PebbleのキャンペーンはKickstarterのトップスコアの常連で、そのほかにも、おなじみの顔ぶれが並んでいる。ちなみにトップ4は上記に加え、PebbleのPebble Time, Coolest Cooler(クールなクーラー), そしてPebbleの最初のKickstarterキャンペーンだ。

“わが社は、クラウドファンディングが有効であることを証明する最高の例だろう”、とPebbleのCEO Eric Migicovskyは誇る。“三度目のキャンペーンの成功にはしびれた。支援者のみなさまに感謝申し上げたい”。

Pebble has run 3 out of the 4 highest-funded Kickstarter projects on the platform. Impressive.

Kickstarterのプロジェクトのトップ4のうち3つをPebbleが占める。すごいね。

今度の新製品の初めのころも見たが、Pebbleのファンの反応はすごい。新記録を打ち立てた前回と比べても、遜色がない。

Pebbleの最初のキャンペーン(現在第四位)は、同社とKickstarter自身の人気を一挙に高めた。1030万ドルというすごい額を集め、クラウドファンディング全体の新記録になった。その次の第二ラウンド(現在第一位)では、Pebble Timeが2030万ドルに達し、その勢いはAppleのお株を奪った。そのタイミングは意図的に、Apple Watchの発表と発売のちょうど中間だったのだ。

これが新しいトップ10だ

順位表がお好きな読者のために、Kickstarterの調達額上位10件をリストアップしよう:

  1. Pebble Time (2030万ドル)
  2. Coolest Cooler (1330万ドル)
  3. Pebble 2, Time 2 & Pebble Core (1280万ドル)
  4. Original Pebble (1030万ドル)
  5. The world’s best travel jacket (920万ドル)
  6. Exploding Kittens (880万ドル)
  7. OUYA (860万ドル)
  8. Shenmue 3 (630万ドル)
  9. Pono Music (620万ドル)
  10. Bring back MST3K (580万ドル)

KickstarterでPebbleのキャンペーンを見逃した人たちのために、今でもPebbleのサイトで予約を受け付けている。…と、CEOはしつこく念を押した。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Pocket Tripodは、財布に入るカードサイズの三脚

pocket-tripod

Pocket Tripodが、数年前のクラウドファンディングの成功を再現すべく、財布に入るクレジットカードサイズ三脚の改訂版を作った。Androidユーザーやスマホをケースに入れたい人も使えるようになって、予約受付を開始した。移動するスマートフォン写真家には驚くほど便利なアイテムだ。

写真の歴史の中で、三脚はナンバーワンのアクセサリーだ。理由は明白で、カメラを安定させることが良い写真を撮るための最高の方法の一つだからだ。それはどんなカメラにも共通で、携帯電話でも変わらないが、そのために7kgの三脚を持ち歩く人はいない。財布の中に入る三脚があれば? そう考えたのがGeometrical Inc.のRambod Radmardだった。

Doing pretty well so far

Doing pretty well so far

カメラ業界が恐怖を感じている理由は明白だ。驚くほどの数の写真がスマートフォンで撮られるようになり、勢いは止まりそうにない。理由は簡単だ。何かいい物を見たとき、家に走り帰って高級一眼レフを取ってくるか、それともポケットからスマホを取り出すか? わかっている、ばかな質問だと。こうして数十億台のカメラが出回ることになった今、Pocket Tripodはいつでも持ち歩ける財布に入る大きさの三脚を作った。

Androidとケース入りスマホにも対応

最初の製品は2013年にKickstarterでそこそこの成功を収めたが、いくつか弱点があった。Pocket TripodはiPhone以外のスマホやケースに入ったものは受け付けなかった。今回、新たに設計をしなおし、問題を解決した第2次Kickstarterキャンペーンを起こした。

Me, shooting a photo of my phone that's running the front camera, in a Pocket Tripod. This has to be one of the most self-referential selfies ever taken.

Pocket Tripodの上でフロントカメラが動いているところを撮る私。これは、史上最も自己言及的な自撮りに違いない。

私はPocket Tripodのプロトタイプを数日間使ってみたが、非常に具合がいい。すばらしい写真が撮れたのだが、嘘をつくつもりはない ― いつも考えてしまうことがある。製品自体はすばらしく、デザインも品質もよく期待通りに機能する。問題はそこではない。

問題は、〈本物〉の三脚があればどんなによかったか、と思ってしまうことだ。パンやティルトが自由にできて、1~1.5mくらいの高さになるやつ。だから、Pocket Tripodの連中にはこう言いたい。財布に入る〈そういうやつ〉を作ってほしい。それまでの間はこれを使い続ける。理想的な解は家の引き出しの中にあるという問題を思い起こすために。

クラウドファンディングはどうも、という人も心配はいらない。年末になれば店で買えるようになる。Kickstarterに行けば、あと一週間ほどの間予約できる

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Energysquareのパッドはスマートフォンを置くだけで充電できる―Kickstarterでキャンペーン中

2016-06-01-energysquare

Energysquareは長方形の薄い充電パッドだ。これがあればもうモバイル・デバイスの充電器を探してうろうろしないですむ。 Energysquareのパッドは既存のワイヤレス充電デバイスのような誘導充電方式を採用していない。その代わりEnergysquareではパッドの表面を導電性素材とし、モバイル・デバイスの背面に充電用の金属突起を持つステッカーを貼る方式としている。

この製品は現在、Kickstarterキャンペーンを実施中だ。

私はパリで開発チームに会い、製品のプロトタイプを試してみた。メインとなるのはマウスパッド大のデバイスで、導電性の金属が貼られた25区画に分割されている。金属の表面にスマートフォンを置くというのは気が進まないが、これで充電できるならそうも言っていられない。

ユーザーはスマートフォンの裏側に専用のステッカーを貼る必要がある。ステッカーの表面には小さな金属の突起があり、USBまたはLightningコネクターが付属する。ステッカーから伸びるコネクターをデバイスの充電ソケットに挿せば準備完了だ。

自分のスマートフォンにステッカーを貼るのもあまり好きではないが、充電器から充電器へと毎日忙しくプラグの抜き差しを繰り返すのも飽き飽きしていた。Energysquareのアイディアというのは、この充電パッドを自宅の寝室のサイドテーブルと職場のデスクに置いておけば、もう充電器を探す必要がなくなるというものだ。ユーザーがパッドの上にスマートフォンを置くだけで充電がスタートする。

誘導充電方式に比べるとEnergysquareの接触充電方式はフルスピードで充電ができる。またパッドに載せられるかぎり多数のデバイスを同時に充電できる。要するにステッカー上の2つの金属突起がパッドの別の区画に接触するようにデバイスが置けさえすればよい。

もうひとつ良い点はこのステッカーが安いことだ。1枚が10ドルなので複数のデバイスに使うことも、取り換えることも簡単だ。Energysquareの充電パッドはKickstarterで65ドル(59ユーロ)で入手できる。

開発チームはこの充電パッドを公共の場所、駅や空港、レストランやバーなどに普及させたいとしている。これはなかなか野心的な計画だが、もちろんそういった場所で簡単に充電ができるなら便利であることは言うまでもない。

〔日本版〕キャンペーンのページによれば、最初の出荷は今年11月を予定している。3万ドルの目標額に対し、すでに4万8000ドル以上がプレッジされているのでプロジェクトはスタートするはず。59ドルのプレッジで充電パッドとステッカー5枚が入手できる。ビデオによればテープ状のステッカーの端が充電プラグになっており、他のプラグを挿す必要があれば簡単に外せるようだ。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Gulüluを使ってゲーム感覚で水分を補給しよう!

gululu-2


スマートセンサーの力とクラウドの魔法を使えば、子供の脱水症とはもうおさらばだ。少なくとも、Gulüluのチームの手にかかればそういう事のようだ。Gulüluは本日Kickstarterにおいて同社の最新のボトルの資金集めを開始するが、そのボトルには子供に一日を通してしっかり水分を補給させるためのハイテク装備が詰まっている。

The Gululu pets that live in the water bottles. Cute, no?

Gulüluの水筒にはペットが住んでます。かわいいでしょ?

そのアイディアとは、水分の補給をゲームに組み込んでしまおう、というものだ。水筒には小さなスクリーンが組み込まれており、セットされたセンサーにより、2本のボトルをそばで同時に振るとそれぞれの水筒に住んでいるペットが友達になり、お互い交流を始める。

ボトルには充電池が内蔵されており、電池を常に満タンにしておくためのワイヤレス充電ドックが付属する。同社によるとGulüluの電池は次の充電が必要になるまで4日間持続する。

Shaking two bottles next to each other makes the pets 'friends', enabling them to interact with each other.

2本のボトルを隣で振るととそれぞれの水筒に住んでいるペットが友達になり、お互い交流できるようになる。

ボトルには複数のセンサーが埋め込まれており、1日を通じて水の減少量を感知するだけでなく、実際に子供が水分補給をしているのか、それともいたずら心から水筒の水を学校の外の花壇にまいたのか判別しようとする。実際に水を飲んだ場合のみお楽しみがある、という点がポイントだ。水筒に住むデジタルペットは、水筒の持ち主がそれを意図されたように使った場合のみ最も元気に振る舞う。

Part of the theory behind Gululu is to integrate water drinking into everyday activities

Gulüluの基本コンセプトの1つは水分補給を毎日の活動に組み込んでしまうということだ。

私の直感では、Gulüluは実際には存在しない問題に対する大変高価な解決策だと思う。

親にとっては、子供にもっと水分を補給させるように仕向ける手段となることの他に、更なる利点がある。Gulüluはクラウドと同期して子供がどうしているかiOS及びAndroidアプリでモニターできるのだ。また、”おやすみモード”や”学校モード”を設定すると、その間ペットは寝て反応しないようになるので、子供の睡眠や学習の邪魔にならないようにすることが出来る。

Gulüluは試作品が完成しており、本日Kickstarterのキャンペーンを開始して、最後の生産過程に必要な資金の出資者を募る。Gulüluは先着特別価格を89ドルに設定し、その後は一定の99ドルに移行する。出荷は9月を予定し、小売店の棚に並ぶ頃には推奨小売価格129ドルで販売される。

面白い商品だし、実際、ボトルが大ヒットして、周りの子供たちみんながGulüluのボトルをお互い振り合って走り回る様子は容易に想像できる。ただ、実際そのようなことが起こるには、2つのことがピタリとはまる必要がある。まず、子供にしっかりと水分を補給させることがとても重要なことだと親が認識すること、そして129ドルの水筒を買うことがその問題を解決するのにベストな方法だと親が決断することだ。私の直感では、Gulüluは実際には存在しない問題に対する大変高価な解決策だと思う。まあ、実際どうなのかはそのうちわかるので、Kickstarterのキャンペーンがどのように転ぶか興味深く見守るとしよう。

[原文へ]

(翻訳:Tsubouchi)

飛行機やバス旅行の睡眠を最適化&快適化するポータブル枕WoollipはKickstarterで30ドル

woollip

Woollipがあれば、飛行機の中で寝るとき曲芸師にならなくてもよい。この、空気でふくらませる旅行用枕は、上図のように、折りたたみテーブルの上に乗せて、そこに顔を埋(うず)める。今Kickstarter で‘買えば’30ドル、発売は7月だ。

Woollip Instructions

旅行用枕は、頭の下(後ろ)や首の回りで使うのが多い。でも、機上の例のように上体が起きているときは、そんな枕は使いづらい。Woollipは、航空機やバスの中であなたに与えられる唯一の余裕スペース、すなわち自分の前の空間を、有効利用する。それは、プロ用のマッサージチェアの‘顔枕’にヒントを得ている。

腕を通す穴があり、窓際のシートでは側面を窓に押し当てることができる。穴にはスマートフォンを収納できるから、何かを読むのも、映画を見るのも、ご自由だ。その点、でっかいSkyrestよりも、実用的だろう。

Woollipをふくらませるのは、息を5回、15秒でできる。しぼませるのは、2秒。たたむとレンガぐらいのサイズになる。重さは、一台のスマートフォンぐらいだ、という。

Woollipに空気がしっかり入っていれば、よく眠れるし、首が痛くもならない。スポーツ選手にも、向いているかも。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

KickstarterがインディーミュージシャンのコミュニティDripを買収、クリエイティブのプロジェクトが増えるか?

screenshot-2016-03-18-14-04-59

クラウドファンディングサービスのKickstarterが初めて行う買収として、ミュージシャンのDIYプロモーションサイトDripを獲得した。そこでは音楽アーチストたちが自分の新作や予告作などを軸にファンと交流し、また実際に売上を得ることもできる。

本誌は昨年の夏、5歳になったDripを取り上げたが、そこはインディーたちの人気コミュニティになっていたにもかかわらず、先月はついに閉鎖の危機に瀕した。Kickstarterが、実際に閉鎖を予定していた日の前日に買い上げたので存続が決まり、ファウンダーのSam Valentiによると、そのサイトとサービスは今後も継続する

“Dripのサービスとコミュニティとクリエイターたちは活動を継続し、協同ファウンダーのMiguel SenquizはKickstarterのチームに加わって、Dripのビジョンの実現維持に努めていく”、と彼はMediumに書いている。

KickstarterのCEOで協同ファウンダーのYancey Stricklerによると、同社には何年も前からDripを敬愛する熱心なファンが多かったそうだ。

“アーチストとオーディエンスの絆を強化する、という意味では、両社はその心において同じ道を歩んできた。クリエイティブな文化がより活性化するための条件を育(はぐく)む、という基本的な姿勢は、Kickstarterにおいても同じだ”、と彼は説明する。

Dripはサービスを継続するが、SenquizがKickstarterチームの一員になることによって、Kickstarter上で今後、音楽などのクリエイティブプロジェクトがより盛んになるのか、そのへんはまだ不明だ。Stricklerは、コラボレーションによってクリエイターやオーディエンスへのサービスが“よりパワフルになる”、としか言わない。彼らの今後を見守ろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Tovalaは、調理済食品を完璧に加熱するスマートオーブン

Tovalaは、Y Combinator出身の新しいスタートアップで、低価格で、プロ用オーブンレンジに取って代わる製品を作ろうとしている。Tovalaは、焼く、煮る、蒸すを、最大550度F(288度C)、10~30分でこなすスマートオーブンだ。

料理はTovalから、調理済パッケージを購入するか、クラウドソースのレシピを利用する。

Tovalaは、電子レンジ方式の代わりに、乾式および湿式の調理法を用いて、料理ごとに最適な温度で調理する。例えば1台でチキン、米、アスパラガスを同時に調理することができる。

最初の製品が今日(米国時間3/8)Kickstarterでデビューし、すでに数百人の支援者によって目標10万ドルを達成している。

Tovalaは、早期Kickstarterサポーターには199ドルで販売されるが、小売価格は349ドルになる。家庭用の調理道具としては高いと感じるかもしれないが、プロのシェフが使うコンビネーションオーブンの何分の一かでしかない。

black-pepper-and-coriander-crusted-salmon

本当の稼ぎ手は、Tovalが提供する「パッケージ済み料理」だ。各パッケージは4人前で、Tovalaキッチンで材料から作られ1食当たり400~800カロリーだ。

Tovalaは、レシピライブラリも準備中で、パレオ、ベガン、グルテンフリー等の食事制限のある人向けもある。Tovalaの共同ファウンダー、David RabieとBryan Wilcoxによると、Tovalaのマスターシェフが毎週最大6種類のメニューを用意する。

そして、最新のつながるキッチンモノの例に漏れず、Tovalaはスマホアプリを通じて調理時間を監視できる。料理のバーコードをスキャンして、料理をオーブンに入れ、指示にしたがっていくつかボタンを押せば、あとはスマートフォンで様子を見られる。

私は共同ファウンダーのDavid Rabieと、Tovalに触れ試食する機会を得た。上のビデオで、このスマートオーブンの動くところをご覧あれ。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

映画やゲームの動きに合わせてカウチを振動させるImmersitがKickstarterでクラウドファンディング中

red-couch-right-hd

Immersitは、今日(米国時間2/10)Kickstarterでローンチした、あなたのリビングのカウチのための、新種のコネクテッドデバイス(connected device)*だ。Immersitは振動を作り出して、あなたを、今見ているムービーやビデオゲームに没入させる。今部屋にあるカウチで、使える。〔*: connected device, インターネットに接続されたデバイス。〕

テーマパークで振動シートに座ったことが、おありかな? Immersitは、それのご家庭用だ。とはいえ、簡単に作れるものではない。同社は新しいカウチを作ってそれを売る方式を最初から拒否し、ちっちゃな台座を既存のカウチの下(脚部の下)に置くやり方にこだわった。その台座は二つの部分に分かれていて、上部が、上下や前後左右に短い周期で動く==振動を発生する。

カウチの中央部に置かれたブリッジが台座内のモーターを制御し、各モーターの同期を図る。キットは565ドルのタイプと904ドルのタイプがある。ムービーやビデオゲーム以外に、VRヘッドセットでも利用できる。いや、用途はもっともっと広い。

ただし、Immersitの各モーターは互いに同期しても、ゲームやムービーの動きとは(視覚的には)同期しない。そこで同社は、いろんな映画の中の振動をエンコードして、あなたが今見ている映画の動きにあった動き(振動)を作り出す。何を見ているかは、自動的に検出する。音声を、その映画の指紋として利用しているのだろう。

Immersitはベッドでもソファーでも、四つ足のものなら何でも使える。振動の強さは変えられるから、眠くなったとき自分を起こせる。

そして、仮想現実だ。仮想現実(VR)のヘッドセットは、それ自身がテレビなどよりも没入的だが、同社はコントローラーやカメラやトレッドミルを利用してVRの没入性を強めようとしている。VRヘッドセットでImmersitを使うのは、良い相性だ。

発売は、今年の12月を予定。ただしクラウドファンディングはどんなものでも、眉にやや唾を付けて見るべきだ。ImmersitはCESで実動プロトタイプを見せたが、最終製品はまだない。でもぼく自身は、ぜひこれを使って、カーチェイスの場面を見てみたいな。

4 feet

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

バイオテックの実験を自動化する安上がりなロボットを作ったOpenTrons、生命科学のためのPCを自称する

5ce9f927-3dcc-41e1-a7e2-6d7c400aef32

ロボットを作っているOpenTronsが、ウェットラボの実験を迅速かつ安上がりに行えて、自動化もできる、と称する装置を考案した。

ライフサイエンス(生命科学)の研究は、今でもその多くが手作業で行われている。OpenTronsはその、往々にしてかったるい過程を、ロボットとソフトウェアの組み合わせで減らそうとしている。

“要するに生物学者という人種は毎日々々、小さなガラス瓶から別のガラス瓶へ少量の液体を移すことが仕事さ。それを、手に持った小さなピペットでやる人もいれば、10万ドルもするロボットを使う人もいる。うちのは、3000ドルのロボットだ”、とOpenTronsの協同ファウンダーWill Canineが説明する。

Canineによれば、これまでの高価なマシンは、コンピュータに譬えれば‘メインフレームマシン’だ。でもその後コンピュータの世界には安価なPCが登場した。彼は、自分たちのマシンが生物学自動化実験装置のPCである、と信じている。

昔の高価なマシンは、専門の技術者がつきっきりで動かす必要があったが、Canine曰くOpenTronsは“ツールを民主化”し、プロトコルの共有化を可能にする。彼らの3000ドルのマシンはWebブラウザーからコントロールでき、ユーザーである研究者はプロトコルをクラウドからダウンロードして実験を行える。もはや、専門の技術者が最初にコードを作らなくてもよい。

fb0e2f53-751f-4fb9-9f06-0d66f0f80945

Canineが挙げるユースケースの中には、作物を生命工学でなんとかしたい、と考えている農家や、自分ちのガレージで新しいスーパー素材を開発している科学者などがいる。“これからは、こういう人たちのためのツールを作っていきたいんだ”、と彼は語る。

彼らと同じくY Combinator出身のTranscripticは、パロアルトでバイオテックのラボをクラウドサービスとして提供している。そこは主に、ロボットを使って実験的な薬の試験をしている。Canineによれば、同社はコンペティターというよりもむしろパートナーだ。“うちはPC、彼らはクラウドだ”、と彼は言う。

“Transcripticみたいなアウトソースするラボも含めて、ラボサービスやツールにとって難関は標本の入手だ。だからラボのソフトウェアをAmazon Web Servicesにデプロイするときみたいに、OpenTronsを使えば、標本をTranscripticのクラウドラボに送ることができる”。

OpenTronsは中国で行われたHaxclr8trでローンチし、2014年にはKickstarterで成功した。そのときの製品は、大腸菌にDNAを挿入するマシンだった。今ではOpenTronsのロボットは50種以上あり、個人のラボや大学などで活躍している。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa