税込4万3780円からの11インチAndroidタブ「Xiaomi Pad 5」が日本上陸

税込4万3780円からの11インチAndroidタブ「Xiaomi Pad 5」が日本上陸

Xiaomi

Xiaomiは10月21日、9月にグローバル発表していた11インチタブレット「Xiaomi Pad 5」の日本発売を発表しました。RAM6GB+ストレージ128GBは4万3780円(税込)で本日発売。6GB+256GBモデルは5万4780円(税込)で11月末に発売予定となっています。

Xiaomi Pad 5は、11インチ WQHD+(2560 x 1600)の解像度を持つAndroidタブレット。DCI-P3の色域をサポートするほか、Dolby Visionにも対応。リフレッシュレートは120Hzで、HDR映像を滑らかに再生可能だとしています。クアッドスピーカーにDolby Atmos対応など、メディアプレイヤーとして活躍しそうな仕様となっています。

税込4万3780円からの11インチAndroidタブ「Xiaomi Pad 5」が日本上陸

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クリエイティブ向けとしては、4096レベルの筆圧検知に対応したXiaomi Smart Penに対応。Apple Pencilと同じく、Xiaomi Pad 5の側面にマグネットで装着することで充電が可能。18分でフル充電でき、10秒の充電で20分間利用できるとのこと。ただし、Smart Penは1万1800円の別売りです。

税込4万3780円からの11インチAndroidタブ「Xiaomi Pad 5」が日本上陸

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そのほか、主な仕様としては、SoCはSnapdragon 860でRAM6GB、ストレージ128GB/256GB。通信関連はIEEE802.11 a/b/g/n/acで、ax(WiFi6)には非対応です。Bluetoothは5.0。残念ながらSIMの挿さるモデルは用意されていません。

背面カメラは1300マン画素のシングルでフロントカメラは800万画素。バッテリー容量は8720mAhで動画再生は連続16時間以上、ゲームも10時間以上プレイ可能だとしています。

税込4万3780円からの11インチAndroidタブ「Xiaomi Pad 5」が日本上陸

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Xiaomi Pad 5については、海外版のレビューも参考にしてください。

シャオミ「Xiaomi Pad 5」海外版の実機に触れた。4万円台からの高コスパタブ(山根博士)

(Source:XiaomiEngadget日本版より転載)

チップ不足の影響が出始めたスマートフォン売上は6%減

Canalysが米国時間10月15日に発表した新しいレポートによると、今四半期の世界のスマートフォン販売台数は6%減少した。世界的なチップ不足が原因だ。

パンデミックはサプライチェーン全体に深刻な悪影響を及ぼしており、特にチップが大きな打撃を受けている。Canalysの主席アナリストであるBen Stanton(ベン・スタントン)氏によると、メーカーはできる限りの対応をしようとしているが、チップ不足は今のところ正真正銘の障害となっている。

「供給面では、チップセットメーカーが需要と供給のギャップを埋めるために、過剰注文を抑制するために価格を引き上げています」とスタントン氏は述べている。「しかし、それにもかかわらず、2022年に入っても不足はまだまだ解消されないでしょう」とも。

こうしたサプライチェーンの問題の結果、この四半期の市場はどうなったのだろうか?上位の常連メンバーは同じポジションを保ち、Samsung(サムスン)は前年と変わらぬ23%と安定したシェアを維持している。一方、Apple(アップル)は3ポイント増の15%となった。Xiaomi(シャオミ、小米科技)は、前年同期比横ばいの14%で3位を維持している。

画像クレジット:Canalys

特に年末商戦に向けて、メーカーはこのような事態を憂慮しているに違いない。Appleは9月末に新型iPhone 13を発売しており、今回の四半期報告には間に合わなかったが、ホリデーショッピングシーズンに合わせて発売したことは間違いない。チップ不足の問題は、その計画に水を差す可能性がある。SamsungもAppleも、モバイル機器用のチップセットを自社で製造しているとはいえ、各社ともチップ部品不足の影響を受けている。

関連記事:iPhone 13はバッテリー性能だけでなくカメラ機能も向上、税込9万8800円から

その結果、製造コストが上昇し続けている2021年、消費者がコストダウンを実感することはないだろうとスタントン氏はいう。その代わりに、購入インセンティブとして、携帯電話と他の機器をセットにして販売するケースが増えるのではないかと予想している。

「ユーザー側は、2021年のスマートフォンの値引きはそれほど積極的ではないと覚悟しておくべきです。しかし顧客の失望を避けるために、利益率に制約のあるスマートフォンブランドは、ウェアラブルやIoTなどの他のデバイスをバンドルして顧客に良いインセンティブを与えることを検討するでしょう」。

CNBCは14日、家電製品や消費財を製造するHisense(ハイセンスグループ)のJia Shaoqian(賈少謙)社長によると、コンシューマーチップの不足はスタントン氏の予測よりもさらに長く、おそらく2~3年は続く可能性があると報じていた。

画像クレジット:Tim Robberts / Getty Images

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(文:Ron Miller、翻訳:Aya Nakazato)

Amazon Alexa内蔵、タッチ決済対応のMi Smart Band 6 NFCをシャオミがグローバル発表

Amazon Alexa内蔵、タッチ決済対応「Mi Smart Band 6 NFC」をシャオミがグローバル発表シャオミは9月15日に開催した新製品発表会で、ウェアラブル活動量計「Mi Smart Band 6」のNFC搭載版となる「Mi Smart Band 6 NFC」をグローバル発表しました。Mastercardと提携し、NFCを利用したタッチ決済(コンタクトレス決済)を利用できる点が売りとなります。

Amazon Alexa内蔵、タッチ決済対応「Mi Smart Band 6 NFC」をシャオミがグローバル発表
「Mi Smart Band 6」のNFC搭載版はこれまで中国市場のみの展開となっていました。

グローバル向けのNFC搭載版はAmazon Alexaを内蔵しており、音声操作によるスマートアシスタントも利用できます。SpO2測定や心拍数測定機能なども備えます。

Amazon Alexa内蔵、タッチ決済対応「Mi Smart Band 6 NFC」をシャオミがグローバル発表

本体価格は54.90ユーロ(約7000円)です。

(Source:Mi Smart Band 6 NFC製品ページ(英語)Engadget日本版より転載)

シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応中国のIT機器メーカーであるシャオミが、Androidベースの6.67インチ高性能スマートフォン『Xiaomi 11T Pro』と『Xiaomi 11T』をワールドワイド発表しました。

両モデルともにカメラ性能、とくに動画の品質を重視したモデル。現行の『Mi 10T』シリーズの後継となる機種です。

11T Proの価格は欧州圏にて649ユーロ(約8万4000円)から。ただし発売記念特価として、599ユーロ(約7万7000円)からのセールが展開されます。11T無印は499ユーロ(約6万4000円)から

カラーバリエーションは、両モデルとも共通の3種類。明るめのブルー系『Celestial Blue』とグレー系の『Meteorite Gray』、ホワイト系『Moonlight White』の3色です。

またRAMとストレージ構成は、11T Proが8GB/128GB(649ユーロ)、8GB/256GB(699ユーロ)、12GB/256GB(749ユーロ)の3グレード。11T無印が8GB/128GB(499ユーロ)と8GB/256GB(549ユーロ)の2グレードです。

シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応
11T Proの特徴は、スマートフォン初となる120Wの急速充電や、クアルコム製『Snapdragon 888』の搭載による高速処理、5G+5Gのデュアルスタンバイなど。11T無印では67Wの急速充電に対応し、SoCはMediaTekの『Dimensity 1200 Ultra』搭載など、Proに比べて仕様は抑えられているものの、こちらも高水準の性能です。

なお、この2モデル(と、同時発表されたタブレット『Xiaomi Pad 5』)は日本発売予定があることを、Xiaomi Japanが公式Twitterアカウントで公開しています。3機種のプレゼント企画も同時に開催されていることから、全てが発売されるものと考えて良さそうです。シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

シャオミの高級モデルだけあって特徴の多いこの2機種ですが、技術的な最大の特徴は、11T Proに搭載された(最大)120W急速充電『120W HyperCharge』です。これまでのスマートフォンを超えた大電力での充電により、「5000mAhの内蔵バッテリーを17分で100%まで充電可能」とアピールします。シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

となると気になるのが充電器(ACアダプタ)ですが、昨今の高級スマートフォンでは珍しく、本体付属。購入してからすぐに急速充電が使える仕様です。また合わせてシャオミ側は「同充電器は他のUSB機器にも流用できる」旨をアピールしています。

なお、11T無印は67Wの急速充電に対応。Proに比べると電力は下がりますが、それでもモバイルノートPC並みの大電力で「36分で100%充電が可能」という高水準。また11T無印でも、ACアダプタは本体に付属します。シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

また、心臓部となるSoCもハイエンド級にふさわしいもの。11T ProはクアルコムSnapdragonの中でも高速な『Snapdragon 888』を搭載。最速の座こそ高速版の888+に譲りましたが、Androidスマートフォンでは非常に高速なSoCである点は間違いありません。

シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応そして11T無印は、MediaTekの『Dimensity 1200 Ultra』を搭載。海外での廉価機やミドルレンジモデルで好調なMediaTek製SoCがハイエンド級に挑んだ注目モデルです。こちらの実力は未知数なところがありますが、Ultraの付かない1200(無印)は採用例が順調に増えているSoCでもあります。

シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応
高性能SoCで焦点となる冷却に関しては、Proと無印共通で大型ベイパーチャンバーを搭載し、効率的な熱拡散を実現。ゲームプレイや長時間の動画撮影でも安定した動作を狙います。

とくにSD888搭載機種では放熱性能が焦点となっていますが、その点でも水準以上と呼べそうです。シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

そして、シャオミ側が主力としてアピールするのが、カメラ機能、とくに動画撮影です。

背面カメラはProと無印共通でトリプル(3モジュール)構成。1億800万画素のメイン(広角)と800万画素の超広角、そして500万画素のマクロ用という組み合わせです。

さらにProのみとなりますが、8K/30fpsのビデオ録画に対応。同じくProのみですが、4Kでは60fpsでの録画も可能です。録画モードでは『ワンクリックAIシネマ』や各種フィルタなど、現行世代となるMi 10Tシリーズでの評価を引き継ぎます。

さらに画質の面でも、こちらもProのみながらHDR10+モードでの録画が可能。明るい場所での逆光ポートレートなど、輝度差の大きな状況でも被写体の白飛びや黒つぶれを防げます。

なお、HDR映像ソースの再生に関しては、無印も含めてHDR10+とドルビービジョンに対応。そのためProでは「録画から編集、再生まですべてHDR10+に対応する」数少ないスマホとなります。

フロントカメラは1600万画素のパンチホールタイプ。暗所でもノイズを抑えたナイトモードでのセルフィーも可能です。シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

ディスプレイパネルに関しても、現行のMi 10Tシリーズに続いて力の入ったもの。

基本的な仕様はProと無印共通で、6.67インチの有機ELパネル。解像度は2400×1080の、いわゆる“短辺側1080”仕様。昨今の高級スマホでは一時期に比べて解像度を下げるトレンドがありますが、本2モデルもこれに準じた仕様です。

一方で昨今重要視されているリフレッシュレートは、最高120Hz。もちろんシャオミが力を入れる可変仕様が導入されており、表示内容に合わせて自動でリフレッシュレートを変更し、無駄な電力消費を抑えます。

さらにタッチパネルのサンプリングレートは480Hzと、ゲーミングスマホ並みの値。フラット形状と合わせて、細かなタッチでも入力漏れを防ぐ設計です。シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

さらにProでは、表示画質に関してもシャオミ最高を謳います。これは、ディスプレイ表示品質の認証機関であるDisplayMateにて、Androidスマホでの最高評価である『A+』グレードを得た点より。実績ある評価機関のお墨付き、というわけです。

さらに表面ガラスは、Proと無印共通で、コーニングのゴリラガラス最新世代『Gorilla Glass Victus』を採用。堅牢性もアピールします。シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応

内蔵スピーカーは高級オーディオブランドであるハーマンカードンとのコラボによるチューニングを施されたステレオ仕様(横長状態での対応)。Mi 10T世代と比べて位置を改善し、よりクリアな再生を可能と謳います。

昨今音楽配信で価値の増している3Dサウンドに関しても、ドルビーアトモスに対応。対応ソースでは高精度なサラウンド音響が楽しめます。

シャオミが6.67型スマホXiaomi 11T Proを海外発表、Snapdragon 888搭載で120W急速充電対応
そして昨今Androidの高級スマホでは焦点となりつつある、OSアップデート期間にも配慮。Androidの更新は“メジャーアップデート3回”まで、セキュリティアップデートは4年間を公式に保証します。

さらにバッテリーの充放電サイクルは公称800回と、標準的な500回より長め。ハードウェア面でも長期の動作を支えます。

加えて、標準保証も2年と長め。さらに“地域で発売された後30日までの購入”という複雑な制限は付くものの、6か月間であれば1回の画面割れにも標準保証で対応するという、手厚い仕様となりました。

このようにXiaomi 11Tシリーズは、現行水準でのハイエンドAndroid機としてふさわしい基本性能をベースとしつつ、ユニークかつ楽しい録画・撮影機能と、シャオミ製品らしいお買い得度の高さも追求したモデル。

技術的にも、Proにおける(とにかくインパクトの大きい)120W急速充電をはじめ、目玉的な機能を多数備えているのがポイントです。

とくに日本では、ついに“シャオミファンが望んでいたハイエンドクラス機の投入”ともなりそうなことから、かなりの人気ともなりそう。2021年末における注目スマホとなることは間違いありません。

(Source:Xiaomi 11T Pro製品ページ(英語)Xiaomi 11T製品ページ(英語)Engadget日本版より転載)

シャオミが独自開発のスマートグラスを発表、ナビや翻訳機能も搭載

Xiaomi(シャオミ)がウェアラブル分野でFacebook(フェイスブック)に挑み、独自開発のスマートグラスを発表した

まっぷとはいえ、51グラムという重量は、Facebookの「Ray-Ban Stories(レイバン・ストーリーズ)」よりも少し重い。さらに、このメガネには、500万画素のカメラが使用されているときに表示されるインジケータライトも装備されている。

このシャオミのスマートグラスは、クアッドコアのARMプロセッサーを搭載し、Android(アンドロイド)で動作する。ディスプレイには有機ELよりも高輝度・長寿命で知られるMicroLEDのイメージング技術を採用。この技術はよりシンプルな構造にできるため、1ピクセルあたりのサイズが4μmというコンパクトなディスプレイを実現したと、シャオミは述べている。ただし、撮影した写真をカラーで見ることはできない。同社によれば「複雑な光学構造に十分な光を透過させるために」モノクロのディスプレイを採用したという。

同社は次のように説明する。

レンズの内面に刻まれた格子構造により、光が独自の方法で屈折し、人間の目に安全に届くようになっています。この屈折プロセスは、光のビームを無数に何度も跳ね返すことで、人間の目に完全な映像を見せることができ、装着時の使いやすさも大幅に向上しています。他社製品のように複雑な多重レンズシステムやミラーまたはハーフミラーを使用せず、すべてを1枚のレンズで実現しています。

シャオミによれば、同社のスマートグラスは、単なるスマートフォンのセカンドスクリーンではないという。単独で多くの機能が使用でき、例えばスマートホームからの警報や、大事な連絡先からのメッセージなど、重要な通知のみを選択して表示できる。ナビゲーション機能では、目の前に地図や道順が映し出される。電話をかけてきた相手の番号を表示し、このスマートグラスに内蔵されたマイクとスピーカーを使って通話することも可能だ。

このマイクは音声も拾うこともでき、それをシャオミ独自の翻訳アルゴリズムがリアルタイムで翻訳する。この翻訳機能は、カメラで撮影した画像の文字や文章にも対応している。残念ながら、シャオミはまだ、このスマートグラスの価格や発売日を明らかにしていない。発表があればすぐにお知らせするつもりだ。

編集部注:本稿の初出はEngadget。執筆者Mariella MoonはEngadgetの編集者。

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画像クレジット:Xiaomi

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(文:Mariella Moon、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

Samsung

Samsung Electronicsは9月2日、業界初となる2億画素(200MP)イメージセンサーであるISOCELL HP1を発表しました。あわせて、高速オートフォーカス(AF)が可能な50MPイメージセンサーのISOCELL GN5も発表しています。

最近はスマートフォンのカメラの画素数競走が過熱しており、同社のGalaxyやXiaomiの製品では、すでに1億800万画素(108MP)の製品も発売されています。

ただ、スマートフォン向けの小さなイメージセンサーでこれだけ高解像度化すると、1ピクセルのサイズが小さくなり、光量的には不利になります。実際、今回のISOCELL HP1も、1ピクセルは0.64μmと極小サイズです。そこで、ChameleonCellと呼ぶビニングテクノロジーを利用します。

これは隣接ピクセルを束ねて疑似的に1ピクセルとして扱うことで、解像度を落とす代わりに光量をアップしようというもの。ISOCELL HP1では、環境に応じて2 x 2もしくは4 x 4個のピクセルを束ねて、50MPまたは12.5MPのセンサーとして利用できます。

フルサイズでは画像サイズが大きくなりすぎるので、スマートフォンに搭載される場合は、このどちらかが標準撮影モードとなりそうです。

サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

Samsung

もう一つのISOCELL GN5は、オートフォーカス性能を向上するDual Pixel Proを搭載した1.0μmイメージセンサー。2月に発表されたISOCELL GN2の小型版のようです。

Dual Pixel Proとは、ピクセル内のフォトダイオードを水平・垂直に配置することで、上下左右すべての方向の光の変化を検知し、高速なオートフォーカスを実現するというものです。

サムスンが新センサー「ISOCELL GN2」発表 AF速度/精度共に向上

これに加えてISOCELL GN5では、あらたにFront Deep Trench Isolation (FDTI)という技術も適用されており、フルウェル容量(これが大きいほど高精細で忠実な画像を再現できる)を増やすことができるとのこと。

サムスンが業界初となる2億画素のイメージセンサー「ISOCELL HP1」を発表

Samsung

ISOCELL HP1とGN5はすでにサンプル出荷が開始されているとのことなので、2022年には2億画素カメラを持つスマートフォンが登場するかもしれません。

(Source:SamsungEngadget日本版より転載)

Xiaomiは4〜6月期過去最高64%の収益増加、自動運転技術会社Deepmotionを買収

Xiaomi(シャオミ、小米科技)は第2四半期、売上高が135億6000万ドル(約1兆4916億円)となり、12億8000万ドル(約1408億円)の純利益を計上した。これは、中国のテック巨人である同社が、世界的にスマートフォンの市場シェアを大きく伸ばしたことを受けたものだ。

2021年6月に終了した同四半期において、Xiaomiは前年同期比で64%の増収を達成し、純利益は80%以上の増加となった。

香港に上場している同社は、スマートフォンの出荷台数が5290万台に増加したことにより、同カテゴリの売上高が91億ドル(約1兆10億円)に増加したと発表した。市場調査会社のCanalysによると、それによりこの四半期、同社はApple(アップル)を抜いて世界第2位のスマートフォンメーカーになった。

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Xiaomiの国内最大のライバルであるHuawei(ファーウェイ)に対する米国政府の制裁措置に助けられ、Xiaomiは他のいくつかのメーカーとともに、国内だけでなく世界的にも市場シェアを拡大している。

また、IoTとライフスタイル製品カテゴリーからのXiaomiの収益も伸びを見せ、36%増の32億ドル(約3520億円)となった。

同社は決算報告の直後に、設立4年の自律走行技術スタートアップDeepmotion(深動科技)を約7730万ドル(約85億円)で買収すると発表した。この投資は、EV分野に今後10年間で100億ドル(約1兆1000億円)を投資するという同社の大胆な計画に沿ったものだ。

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Xiaomiは、EV業界に参入した最新の中国テック企業だ。中国の検索エンジン大手Baidu(バイドゥ、百度)は2021年初め、自動車メーカーGeely(ジーリー、吉利汽車)の協力を得てEVを製造すると発表した。2020年11月には、Alibaba(アリババ)と中国の国有自動車メーカーであるSAIC Motor(上海汽車集団)が手を組んで電気自動車を生産すると発表した。ライドシェア大手のDidi(ディディ、滴滴出行)とEVメーカーのBYD(比亜迪)も、配車サービス用のモデルを共同設計している。

筆者の同僚であるRita Liao(リタ・リャオ)は以前こう報じていた。

インターネットの巨人たちは、Xpeng(シャオペン、小鵬)やNio(ニオ、上海蔚来汽車)、Li Auto(リ・オート、理想汽車)など、すでに複数のモデルを発表し、しばしばTesla(テスラ)と比較される、より専門的なEVスタートアップの数々と競合している。これらEVメーカーは車内エンターテインメントから自律走行まで、様々な機能に投資して差別化を図ろうとしている。

Xiaomiにとって自動車メーカーとしての明らかな強みは、広大な小売ネットワークと国際的なブランド認知度だろう。また、スマートスピーカーや空気清浄機など、同社のスマートデバイスの一部は、セールスポイントとして車に簡単に組み込める。もちろん、真のチャレンジは製造にある。携帯電話の製造に比べ、自動車産業は資本集約的で、長く複雑なサプライチェーンを必要とする。Xiaomiがそれを成し遂げることができるかどうか、見守っていきたい。

Xiaomiは中国時間8月25日、Deepmotionへの投資は、同社製品の市場投入までの時間を短縮するのに役立つと述べた。

画像クレジット:Roman BalandinTASS / Getty Images

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(文:Manish Singh、翻訳:Aya Nakazato)

【ロボットまとめ】Cyberdogの目をのぞきこめ、フィールド、フード、フルフィルメント

誰かが私にXiaomi(シャオミ)が独自の「ロボット犬」を発売しようとしていると言ったとき、私の脳裏にすぐ浮かんだのはソニーのAibo(アイボ)のことだった。そして正直なところ、その想像はこれ以上ないほどに間違っていた。もうそのニュースが出てから数日経過したので、Xiaomiはすでにあらゆる悪いブラックミラー(NETFLIXのSFドラマ)ばりのジョークを、すべて耳にしていることだろう。もはや気にすることはない。

そして、これまた正直なところ、中国のハードウェアメーカーは、このデザインに対して特に工夫もしていなかった。Boston Dynamics(ボストン・ダイナミクス)は、その四足ロボットSpot(スポット)に個性を吹き込むために、デザイン言語やバイラル動画、そしてDirty Dancing (ダーティ・ダンシング)サウンドトラックへ乗せたダンスなどの、たくさんのことを行ってきた。

しかし、今回Xiaomiのデザインチームは、明らかにそのCyberdog(サイバードッグ)を思い切りロボコップに寄せてきた(そしてブレードランナー風のパスティーシュはあまりうまく行ってはいない)。毎回Boston Dynamicsについて何かを投稿するたびに、私には大量のMetalhead(メタルヘッド)のGIFが送られてくる。実際、この記事のアイキャッチ画像としてCyberdogを使用してみるので、それがどんなものかを実際に確認することができるだろう。Twitterのリプライを確認して欲しい。お待ちしている。

画像クレジット:Xiaomi

もちろん、XiaomiはSpotのような四足ロボットをリリースした最初の会社ではなくむしろ遅いくらいだ。ANYmal(エニマル)やGhost Robotics(ゴーストロボティクス)など、その分野で競合している企業は数多くある。Xiaomiの目的の一部は開発者たちにこのカテゴリーで様々な工夫をしてもらうことだ。Miブログによれば:

CyberDogは、Xiaomiによる、世界中のオープンソースコミュニティと開発者向けの初の四足ロボットである。CyberDogに関心のあるロボット愛好家は、志を同じくする他のXiaomiファンと競争したり、共創したりすることで、四足ロボットの開発と可能性を推進することができる。

画像クレジット:Xiaomi

このロボットは、Nvidia(エヌビディア)のJetson Xavier(ジェットソン・ザビエル)NXプラットフォームに、カメラ、タッチ、GPSなどの11個の内蔵センサーを搭載している。同社は1000台のロボットをリリースする予定だ。価格は約1540ドル(約17万円)で、高度なSpotシステムの数分の1だ。またこのロボットのサイズも、Boston Dynamicsの四足ロボットの数分の1である。そして、表面的な類似点はあるものの、プロジェクトそのものの中身は全く異なっている。

Xiaomiのロボットへの参入の目的は、Nvidiaのプラットフォーム用のハードウェアの開発を進めるためのものでもある。これは、人びとがプログラミングや、おそらくロボットのプロトタイプを作成するコツをつかむための(比較的)安価な方法なのだ。おそらく制限されている機能や、リリースされる台数の少なさから、同社がすべての家庭にCyberdogを導入させようとしているのではまだないことは明らかだ。

画像クレジット:Bear Flag Robotics

次は今週行われた大規模買収の話題だ。John Deere(ジョン・ディア)は、Bear Flag Robotics(ベア・ フラッグ・ロボティクス)を、2億5000万ドルで買収する計画を発表した。私たちはBear Flagを、同社がYCクラスのメンバーの頃からフォローしている。この買収は両社にとって良い結果のようだ。Bear Flagは、農業の巨人であるJohn Deereから多くのリソースを獲得し、Deereは、自動運転トラクターのスタートアップと共に最先端テクノロジーの世界に足を踏み入れた。

共同創業者でCEOのIgino Cafiero(イギノ・カフィエロ)氏は次のように述べている。

農家が今日直面している最大の課題の1つは、農作物の収穫に影響を与える「タイミングに影響を受ける作業」を遂行できる、熟練労働者の確保です。自動運転は、その課題に正面から取り組む、安全で生産的な代替手段を提供します。機械の自動化を通じて世界の食糧生産を増やし、作物栽培コストを削減するというBear Flagの使命は、Deereの使命と一致しています。Deereチームに加わることで多くの農場に自動運転をもたらすことができることに興奮しています。

画像クレジット:Kiwibot

Kiwibot(キーウィーボット)は、私たちが初期の頃からフォローしてきた、また別のスタートアップである。現在同社はかなりの数のキャンパスに拡大している。昨年は多くのキャンパスが閉鎖されたが、バークレーに本拠を置く同社は、パンデミックのために実際ブームのようなものに出会っている。COOのDiego Varela Prada(ディエゴ・バレラ・プラダ)氏がTechCrunchに次のように語った:

私たちは注文と注文の間にロボットを消毒する手順を挟んでいます。もし学生で、大勢の人と混ざりたくない場合には、Kiwibotで食べ物を注文し、図書館や寮に届けてもらう方がはるかに安全だと思います。

LiDAR開発企業のAeva(アエバ)については、SPACを介して公開する計画を発表した昨年11月を含め、数回にわたって記事にしてきた。今週同社は、既存の自動車用途以外のために、ニコンとの契約を交わしたことを発表した。同社によれば、チップの生産はおよそ4年後になるものの、潜在的なアプリケーションがたくさんあるという。対象となるフィールドには、たとえば「家電製品、個人のヘルスケア、産業用ロボット、セキュリティ」などが含まれる。

Amazon(アマゾン)の意向によって、たくさんのロボットが来年の終わりにフロリダに向かうことになる。Amazonは今週、次のフルフィルメントセンターの本拠地としてタラハシー(T-ペインの生誕地であり、客観的に最高なMountain Goatsのアルバムも生まれた場所)を選んだことを発表した。同社は、63万平方フィート(約5万8500平方メートル)のスペースに、1000人分の人間の仕事とともに、多数の倉庫ロボットを投入することを計画している。

画像クレジット:Berkshire Grey

一方、FedEx(フェデックス)は、クイーンズ(最高の自治区だ)の配送基地に、 Berkshire Grey(バークシャー・グレイ)のロボットを実装した。システムは主に、ポリバッグ、チューブ、中身の入った封筒などの小さなパッケージを、識別、選択、分類、収集しコンテナにまとめる。システムは、さらにラスベガスやオハイオ州コロンバスなどの場所にもこの先展開できるように設定されている。Berkshire Greyは以下のように発表している:

このテクノロジーは、eコマースの急激な成長へ直接的に対応するために開発され実装されました。いまやeコマースは、サプライチェーンのすべての段階で、信頼性の高い自動化ソリューションの需要を加速しています。FedEx Ground(フェデックス・グラウンド)は、継続的なイノベーションと自動化によって、電子商取引のサプライチェーンを動かし続ける際のチームメンバーの安全性、効率性、生産性が向上すると考えている。

画像クレジット:Hyphen

次に紹介するのは注目に値するフード業界の新会社だ。以前はOno Food Co.(オノ・フード。当時は食品輸送会社だった)という名で知られていたサンフランシスコ拠点のHyphen(ハイフン)が、自動給食プラットフォームMakeline(メイクライン)の発表と共にステルス状態から浮上した。同社によれば、このシステムは1人のスタッフが操作しながら、1時間に最大350食を作ることができるという。

「私たちは本当に自分たちを、Shopifyのようにみなしています」とリリースで述べるのはCEOのStephen Klein(スティーブン・クライン)氏だ。「しかし、私たちは各マーチャントがAmazonのようなものと競争できるようにするのではなく、各レストランがDoorDashと競争したり、(独自の食品ブランドを提供することで自社の顧客と競争することを決定した)サービスやゴーストキッチンと競争できるようにするのです」。

プラットフォームはこの冬、ニューヨーク、サンフランシスコ、ロサンゼルス、シアトル、フェニックスに300箇所を設置して展開を開始する予定だ。

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(文: Brian Heater、翻訳:sako)

シャオミが独自の四足歩行ロボットを発表、開発者向けに約17万円で販売

中国のXiaomi(シャオミ)は現地時間8月10日、オープンソースの四足歩行ロボット「CyberDog(サイバードッグ)」を発表した。このロボットは、開発者がプログラムを発展させ、アプリケーションを作成することを目的としている。Boston Dynamics(ボストンダイナミクス)の「Spot(スポット)」を強化させたようなこのロボットには、独自のサーボモーターをはじめとするシャオミのエンジニアリングのノウハウが詰まっている。

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CyberDogの頭脳に当たるのは、世界最小のAIスーパーコンピューターと言われるNVIDIA(エヌビディア)のJetson Xavier NX(ジェットソン・エグゼビアNX)。世界を知覚するため、その全身にはタッチセンサーや超音波センサー、カメラ、GPSなど、11個のセンサー類が搭載されており「周囲と交流」することができるという。

シャオミによると、この技術はCyberDogがオーナーの後を追いかけたり、障害物を避けて移動したりすることを十分に可能にしているとのこと。また、人間の姿勢を識別したり、顔を認識することもできるので、グループの中の特定の個人を選び出し、追跡することもできる。

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シャオミはこれを一般向けに販売するのではなく「シャオミファン、エンジニア、ロボット愛好家たちがCyberDogの広大な可能性を共同で探求する」ために、現時点では1000台の提供を予定している。そしてそれは、シャオミが主催するオープンソースコミュニティによって促進され、やがて「将来のイノベーション」に向けた開発を行うためのロボット研究所を建設することも、同社では計画しているという。

もちろん、このロボットは安いものではない。その研究に自分も関わりたいと思う人は、1台入手するために9999人民元(約17万円)を支払う必要がある。

編集部注:この記事はEngadgetに掲載されている。本稿を執筆したDaniel Cooperは、Engadgetの編集主任。

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カテゴリー:ロボティクス
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(文:Daniel Cooper、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

シャオミのスマホ出荷台数がアップルを抜き世界第2位に

調査会社のCanalys(カナリス)が新たに発表した数字によると、中国のモバイル企業であるXiaomi(シャオミ)は、第2四半期の好調な業績により、世界のスマートフォン出荷台数で第2位の座を獲得した。2021年4月から6月の間に出荷された同社のスマートフォンの台数は、前年同期比で83%の増加となり、世界市場の17%を占めた。

この急激な成長によって、シャオミはSamsung(サムスン)の19%に僅差で次ぐ世界第2位のスマートフォンメーカーとなった。3位はApple(アップル)で14%、4位にはシャオミ同じ中国メーカーが並び、Oppo(オッポ)とVivo(ヴィーヴォ)がそれぞれ10%となっている。

HUAWEI(ファーウェイ)は、もちろん上位企業の中には見当たらない。その大幅な下落は、同社がブラックリストによって特定の市場(すなわち米国)から締め出され、Google(グーグル)のAndroid(アンドロイド)や種々のアプリを含む米国のモバイル製品へのアクセスが遮断されたことも、少なからず影響していると思われる。

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Canalysは、シャオミの成功の大きな要因として、意欲的な価格設定を挙げている。これは特に、サムスンやアップル製品のプレミアムな価格とは対照を成す。

「シャオミは現在、チャネルパートナーの統合や、オープンマーケットにおける古い在庫の管理をより慎重に行うなど、ビジネスモデルをチャレンジャー(新興挑戦者)からインカンバント(既存大手)に変えつつあります」と、CanalysのリサーチマネージャーであるBen Stanton(ベン・スタントン)氏は、リリースで述べている。「しかし、シャオミは依然としてマスマーケット(大衆市場)に大きく依存しており、サムスンやアップルと比較すると、シャオミの平均販売価格はそれぞれ約40%と75%も安くなっています。そのため、シャオミの2021年の主要な優先事項は、Mi 11 Ultra(ミー・イレブン・ウルトラ)のようなハイエンド機の売上を伸ばすことです」。

シャオミは米国ではあまり知られていないが(同社はこの国で独自の問題に対処してきた)、最近ではラテンアメリカ、アフリカ、西ヨーロッパで特に成功を収めている。サムスンを追いかけ、さらに世界的な急成長を続けているOppoとVivoを振り切るためにも、同社が拡大を続けられる市場はまだたくさんありそうだ。

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タグ:XiaomiCanalysスマートフォン

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(文:Brian Heater、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

2021年第1四半期の世界のスマホ販売台数は26%増、新型コロナの反動続く

世界のスマートフォン市場が壊滅的だった2020年から持ち直していることを示すデータがまた1つ明らかになった。Gartnerが発表したデータによると、2021年第1四半期のスマホ販売台数は前年同期比26%増だった。全体的な販売台数増加はすばらしいものだが、数年にわたるマーケットの停滞、そして新型コロナウイルスパンデミックによる大不振を経ての成長だ。

スマホメーカーは2020年にあらゆる面で打撃を受けた。まず製造の停滞で始まった。中国とアジア圏が新型コロナの影響を受けたためだ。その後は企業の一時休業が発令され、さらには失業や経済問題が販売を直撃する中で世界の需要が減速した。

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新たなGartnerのデータでは、世界のトップ3メーカーは2020年同期と同じ顔ぶれだ。Samsung(サムスン)のマーケットシェアは低価格帯のモデルのおかげで18.4%から20.3%に拡大し、トップの座に返り咲いた。

Apple(アップル)は2020年第4四半期に投入がずれ込んでいた5Gモデルの後押しでトップに立ったが、2021年第1四半期は前年同期と同じ2位に順位を落とした。データによると、マーケットシェアは前年同期から約2ポイント増え15.5%だ。トップ5社のうち3社は中国メーカーのXiaomi(シャオミ)、Vivo(ビボ)、Oppo(オッポ)で、Huawei(ファーウェイ)は依然として苦戦している。

これまのところ、世界的なチップ不足は出荷にそれほど影響していないようだ。

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(文:Brian Heater、翻訳:Nariko Mizoguchi

米国がシャオミの中国共産党軍事企業指定を解除

トランプ政権の標的にされていた中国の有名なテクノロジー企業の1つXiaomi(シャオミ)がこのほど「Communist Chinese Military Company」(CCMC、中国共産党の軍事企業CCMC)を指定している政府のブラックリストから除外された。

2021年5月25日に提出された文書によると、コロンビア特別区連邦地方裁判所は1月、米国防総省によるXiaomiのCCMCへの指定を取り消した。

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Xiaomiは2月、軍事ブラックリストに載せたことで米政府を訴えた。3月、にワシントンD.C.裁判所はXiaomiに対し、DoD指定に対する予備的差し止め命令を出した。DoD指定は「恣意的で気まぐれな」決定だとして、すべての米国人がXiaomiの証券を購入したり所持したりすることを禁止するものだった。この判決は、中国のスマートフォンメーカーに対する「修復不能な損害」を防ぐために下された。

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ブラックリストから外れたことについて、Xiaomiは次のように述べている。

当社は世界中のユーザー、パートナー、従業員、株主のみなさまからの信頼とご支援に感謝しています。当社は、当社がオープンで透明性が高く、株式を公開し、独立して運営・管理されている企業であることを改めて表明します。当社は、ユーザーのみなさまに信頼性の高いコンシューマーエレクトロニクス製品とサービスを提供し、革新的な技術によって世界中のすべての人々がより良い生活を享受できるように、誠実な価格ですばらしい製品を絶え間なく作り続けていきます。

Xiaomiの国内競合企業であるHuawei(ファーウェイ)は、米国の貿易ブラックリストに掲載されたことで、同国の重要な技術へのアクセスが禁止され、世界中でのスマートフォンの販売に支障をきたしており、いまだに苦労している。

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(文:Rita Liao、翻訳:Hiroshi Iwatani)

2021年第1四半期のスマホ世界出荷台数は27%増

パンデミックの影響から回復しつつあるスマートフォン市場から、さらなる朗報がもたらされた。Canalysの発表によると、2021年第1四半期(1〜3月)のスマートフォンの世界での出荷台数は、前年同期比27%増だったという。

この業界は新型コロナウイルス(COVID-19)によって早い段階から打撃を受けており、第1四半期にはパンデミックがまず中国や製造業の多いアジア地域を襲ったため、深刻なサプライチェーンの問題に直面した。その後、モバイル機器を購入しようとする人が減り、経済や雇用にも影響が出てきたため、需要が低迷し始めた。

画像クレジット:Canalys

Samsung(サムスン)は引き続き世界市場をリードしており、5960万から7650万台(前年同期比28%増)となった。同社は世界のスマートフォン出荷台数の約22%を占めている(これは前年同期と変わらない) 。

2位はApple(アップル)で、3710万台から5240万台へと41%増加した。これは、2020年末にリリースされた大規模なアップグレードによるものであると考えて間違いない。一方、Huawei(ファーウェイ)の苦戦は同社をトップ5から追い落とした。

CanalysのBen Stanton(ベン・スタントン)氏はプレスリリースの中で「Xiaomi(シャオミ)は、新しいファーウェイとなるためのポールポジションを獲得している」と述べている。「競合他社はチャネルマージンに優れているが、シャオミの圧倒的な販売台数は競合ブランドよりも収益を上げる良い機会を与えている。しかし、競争は終わっていない。OppoとVivoがすぐ後を追っており、多くの地域でミッドレンジにポジショニングし、ローエンドでシャオミを囲い込んでいる」。

また調査によると、LGのスマートフォン分野からの撤退は、特に2020年の売上の80%を占めた米国で若干の混乱を招くだろうとしている。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:スマートフォンCanalysAppleSamsungXiaomiLG

画像クレジット:ViewApart / Getty Images

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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

シャオミがSIMフリースマートフォン「Redmi Note 10 Pro」を4月16日以降、順次国内発売します。

「Redmi Note 10 Pro」は、税込で3万4800円という低価格ながら、約1億800万画素のフラグシップ級カメラを搭載したスマートフォンです。イメージセンサーは1 / 1.52インチと大型で、かつ9つのピクセルを1ピクセルとして扱い、ピクセルあたりの受光面積を拡大させる9 in 1ピクセル技術も搭載しています。

そのほか、500万画素の2倍光学望遠、視野角118度の超広角カメラ、深度センサーを搭載。これら計4眼カメラを活用し、望遠からパノラマ、ポートレートモードなどさまざまな撮影シーンに対応できます。

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

動画撮影に関しては、「タイムラプス」や「人物クローン」など、さまざまな編集機能をプリインストールします。

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

ディスプレイは6.67インチ 2400 x 1080解像度で、リフレッシュレートはミドルレンジ端末では異例の120Hzとフラグシップ級。画面内のインカメラも従来比で小型化し、より画面占有率を高めています。また、タッチサンプリングレートは240Hz。DCI-P3色域やHDR 10表示にも対応します。

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

筐体は、ゴリラガラス5を使用した3Dカーブドデザインを採用。重量は193gです。カラーはグラディエントブロンズ・オニキスグレー・グレイシャーブルーの3色展開となります。

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

パフォーマンス面では、SoCがクアルコムのSnapdrgaon 732、RAMが6GB、ストレージが128GB。ストレージはUFS 2.2に対応し、前世代のUFS 2.1と比較してリード/ライト速度が2倍に向上しています。

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

バッテリー容量は5020mAhと大容量。33Wの急速充電にも対応し、急速充電器も同梱。わずか30分で59%まで充電できます。

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

オーディオ面では本体の上下に1基ずつのデュアルスピーカーを搭載。3.5mmオーディオジャックも備えます。

なお、5G通信には非対応。おサイフケータイ(FeliCa)も対応しません。日本向けの仕様としては、日本の通信キャリアの周波数帯に対応するほか、緊急地震速報も利用できます。

4月16日以降、家電量販店やオンラインストア、各MVNOで順次発売予定。市場想定価格は税込3万4800円です。

1億画素カメラ採用で税込3万4800円、シャオミがSIMフリースマホ「Redmi Note 10 Pro」を日本発売

Engadget日本版より転載)

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タグ:ガジェット(用語)Xiaomi / シャオミ(企業)スマートフォン(用語)日本(国・地域)

シャオミがEV事業に参入、10年で1.1兆円の投資目標

数週間にわたる噂の後、Xiaomi(シャオミ、小米科技)がEV(電気自動車)事業への参入を正式に認めた。中国のスマートフォンおよびIoT企業である同社は、スマートEV事業を運営するための完全子会社を設立すると、投資家に宛てた告知で中国時間3月30日に発表した。

シャオミはこの子会社に当初100億元(約1700億円)を投入する。今後10年間の投資目標は総額100億ドル(約1.1兆円)だという。シャオミの創業者兼CEOであるLei Jun(レイ・ジュン、雷軍)氏が、この新しいEV事業のCEOを兼務する。

シャオミがこれまでの多くのハードウェアデバイスと同様に、自社ブランドで自動車を販売し、生産はメーカーに委託するのかどうかは、告知からは不明だ。シャオミは以前から、ライトアセットのビジネスモデルを持つ「インターネット企業」を自称してきた。同社のゴールは、価格の安い無数のハードウェア製品を動かすサービスを販売することにより、利益の大部分を得ることだ。

シャオミの担当者によると、今回の告知以上の詳細な情報はないとのこと。

シャオミは、過熱しているEV業界に参入する最新の中国ハイテク企業だ。中国の検索エンジン大手Baidu(百度)は、2021年1月に自動車メーカーのGeely(吉利汽車集団)の協力を得てEVを製造すると発表したばかり。2020年11月には、Alibaba(アリババ)と中国の国有自動車メーカーSAIC Motor(上海汽車集団 )が手を組んでEVを生産すると発表した。配車サービス大手のDidi(ディーディー)とEVメーカーのBYD(比亜迪)も、ライドシェア用のモデルを共同設計している。

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これらのテック巨人たちは、XPeng(小鵬汽車)、Nio(上海蔚来汽車)、Li Auto(理想汽車)など、すでに複数のモデルを発表し、しばしばTeslaと比較される、より専門的なEV新興企業の数々と競合している。EVメーカーは車内エンターテインメントから自律走行まで、さまざまな機能に投資して差別化を図ろうとしている。

シャオミにとって自動車メーカーとしての明らかな強みは、広大な小売ネットワークと国際的なブランド認知度だろう。また、スマートスピーカーや空気清浄機など、同社のスマートデバイスの一部は、セールスポイントとして車に簡単に組み込める。もちろん、真のチャレンジは製造にある。携帯電話の製造に比べ、自動車産業は資本集約的で、長く複雑なサプライチェーンを必要とする。シャオミがそれを成し遂げることができるかどうか、見守っていきたい。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Xiaomi電気自動車中国

画像クレジット:Zhe Ji / Contributor / Getty Images

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(文:Rita Liao、翻訳:Aya Nakazato)

三人三様、中国のテック巨人CEOが国会の年次総会で提案すること

中国の国会に相当する全国人民代表大会(全人代、NPC)とその国政助言機関、人民政治協商会議(政協、CPPCC)の年次総会が今週、北京で開催されている。数千人の代表が出席し意見を述べる中には、中国のビッグテックの経営トップも含まれている。ここでは、中国のデジタル経済のためにテック大手のボスたちが何を提案しているか、垣間見ることができる。

Tencent、Pony Ma(ポニー・マー、馬化騰)

中国国営の人民郵電報の報道によると、Tencent(テンセント)の創業者兼CEOである馬氏は、軌道に乗り始めた同国のインターネット経済の発展のためには、規制当局による精査がさらに必要であると述べ、ガバナンス強化を訴えた。全人代の代表として、馬氏は9年連続で出席した国会の会議中に合わせて50以上の提案を提出している、と同ニュースは報じた。

具体的には、P2P金融、バイクシェア、長期賃貸アパート、オンライン食料品のグループ購入など、資金流出の激しい競争の中でビジネスが破綻している新興分野の厳格なガバナンスを求めている。

馬氏の意見は、規制当局が国内の巨大テック企業への監視を強めている中でのことだ。ここ数カ月の間に、中国政府は反競争的な慣行をめぐってAlibaba(アリババ)や他のテック企業への調査を開始し、プラットフォームがユーザー情報を収集する方法を制限する包括的なデータ法を策定している。

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Xiaomi、Lei Jun(レイ・ジュン、雷軍)

製造業のバリューチェーンで地位向上を目指す中国の壮大な計画の中で、スマートフォンや他のハードウェアデバイスを多数製造しているXiaomi(シャオミ、小米科技)は、工場のアップグレードを支援することに熱心に取り組んでいる。

XiaomiのCEOである雷氏は、全人代の代表の1人だ。同氏は中国はスマートマニュファクチャリングで遅れをとっており、自国のイノベーションに欠け、外国の技術に過度に依存していると認識している、と提案書の中で述べている。研究開発の努力は、最先端のセンサーや産業用ロボット用の精密減速機などの重要部品に向けられるべきだ、とも。

また、中国には工場のイノベーションを推進する人材が不足しており、政府の政策は企業が外国人の技術者を誘致し、産学連携を促進することを支援すべきであると雷氏は指摘している。

Baidu、Robin Li(ロビン・リー、李彦宏)

中国最大の検索エンジンを提供するBaidu(百度)は、AIへのピボットの一環として、スマートドライビング技術に多額の投資を行っている。アルゴリズムを訓練するために大量のデータを必要とするBaiduのような自律運転企業にとって、規制は大きなハードルとなっており、試験許可証の発行率は地域によって大きく異なる。

BaiduのCEOで政協のメンバーでもある李氏は、規制当局に対し、より革新的になり、自律走行の合法的かつ大規模な商用化への道を切り開くよう促している。自律走行の商用化を一丸となって推進するために、さまざまな政府機関、業界関係者、学界が連携した仕組みを作るべきであると同氏は述べた。

さらに李氏は、中国では、よりシニアに優しい技術、政府のデータへの一般アクセスの拡大、未成年ユーザーのオンライン保護の改善も呼びかけた。

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カテゴリー:その他
タグ:中国TencentXiaomiBaidu

画像クレジット:VCG/VCG via Getty Images

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(文:Rita Liao、翻訳:Aya Nakazato)

シャオミがブラックリスト入りを巡り米政府を提訴

スマートフォンメーカーのXiaomi(シャオミ)は軍関連のブラックリストに掲載されたことをめぐり、米政府を提訴した。米国時間1月29日の金曜日に提出された申請で同社は、決定を「違法かつ違憲」だと指摘している。

Xiaomiは以下のように記述している。

弊社は中国政府または軍によって所有または管理されておらず、または他の方法で中国政府または軍とも提携しているわけでもなく、中国国防産業と提携している任意の団体によって所有または管理されている事実もありません。また中国政府や軍、あるいは防衛産業に属するいかなる組織も、企業の経営や業務を支配する能力を有していません。

今回の申請は、上場後のXiaomiによる同様の発言を反映している。同社のブラックリスト入りは、トランプ政権の末期、あるいはバイデン氏の就任まで1週間を切った時期に決定された。Huawei(ファーウェイ)とDJIも最近になって米国のブラックリストに入ったが、これらの企業は商務省が管理する独立した企業の一部として分類されている。ファーウェイは2019年3月に米国政府を提訴している。

ブラックリストは3月15日に発効するように設定されており、Xiaomiへの投資が禁止される。これはすでに同社の収益に影響を与えている。Canalysの最新のデータによると、Xiaomiはすでに世界的に大きな勢力を持ち、Apple(アップル)やSamsung(サムスン)に次ぐ第3位につけている。業界が大規模な失速を続ける中、第4四半期(10月〜12月)の同社の市場シェアは前年同期比で31%の伸びを示した。Xiaomiは米国ではあまり注目されていないが、世界第3位の市場で販売が禁止される可能性があることは、同社の成長を著しく阻害する可能性がある。

米国の新政権が中国やハードウェアメーカーの双方との関係に、どのような影響を与えるかはまだわからない。また注目すべきことに、この書簡はバイデン大統領が任命したLloyd Austin(ロイド・オースティン)国防長官とJanet Yellen(ジャネット・イエレン)財務長官に宛てられている。

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カテゴリー:ハードウェア
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(文:Brian Heater、翻訳:塚本直樹 / Twitter

Xiaomiが遠距離ワイヤレス充電技術を披露、対応製品は2021に登場せず

世界第3位のスマートフォンメーカーであるXiaomi(シャオミ)は米国時間1月29日、遠距離ワイヤレス充電技術「Mi Air Charge Technology」を発表した。同社によると、5Wの電力を「半径数メートル以内」の複数デバイスに供給できるという。同社はこれにより、顧客を「真のワイヤレス充電時代に導く」としている。

Xiaomiによると、同社はfive phase interference antennas(五相干渉アンテナ)を内蔵した独立充電パイルを開発し、これにより「スマートフォンの位置を正確に検出する」ことができるという。

144本のアンテナで構成されたフェーズコントロールアレイはビームフォーミングを介してミリ波を直接スマホに送信するとシャオミは述べており、「近い将来」にスマートウォッチやブレスレットなどのウェアラブルデバイスにも対応できるようになるだろうと付け加えている。

シャオミは以前に80Wと120Wのワイヤレス充電技術を発表しているが、同社の広報担当者によるとこの新しいシステムは年内には消費者向け製品に導入されないだろうと述べた。

シャオミは新技術の仕組みについて、次のように説明している。

スマートフォン側では、Xiaomiは「ビーコンアンテナ」と「受信アンテナアレイ」を内蔵した小型アンテナアレイも開発しました。ビーコンアンテナは、低消費電力で位置情報を送信します。そして14本のアンテナで構成された受信アンテナアレイは、充電パイルが発するミリ波信号を整流回路を介して電気エネルギーに変換し、SF的な充電体験を実現するのです。

現在、Xiaomiのリモート充電技術は半径数メートル以内の1台のデバイスに対して、5ワットのリモート充電が可能です。それとは別に、複数のデバイスを同時に充電することも可能(各デバイスは5W充電に対応)で、物理的な障害物があっても充電効率は低下しません。

ニュースサイトのXDA-Developersが報じたところによると、Motorola(モトローラ)の幹部も遠距離で電力を提供するように見えるリモート充電システムのプロトタイプを披露したという。この技術がいつ消費者向けデバイスに採用されるのかは不明だ。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Xiaomiワイヤレス充電

画像クレジット:Xiaomi

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(文:Manish Singh、翻訳:塚本直樹 / Twitter

トランプ政権が世界3位の中国スマホメーカーXiaomiも防衛ブラックリストに追加

中国のスマートフォンメーカーXiaomi(シャオミ、小米科技)がトランプ政権の防衛ブラックリストに新しく加わった。米国防総省は米国時間1月14日、Xiaomiを含む9社を中国の軍事疑惑のある企業のリストに追加した。

市場調査会社IDCによると、Xiaomiは2020年第3四半期の時点で世界第3位のスマートフォンメーカーで、Apple(アップル)を抜いてSamsung(サムスン)とHuawei(ファーウェイ)に次ぐ第3位となっている。

Donald Trump(ドナルド・トランプ)大統領は2020年11月、中国の軍事・諜報・安全保障機関の活動を支援する企業への投資を禁止する大統領令に署名し、2021年1月に施行する予定だった。ファーウェイ、中国の大手チップメーカーSMIC中国の3大通信事業者などがリストの対象となっている。

国防ブラックリストは、米商務省のエンティティリスト(禁輸リスト)とは異なる。後者のリストは、ファーウェイDJISenseTimeやその他中国のハイテク企業を国家安全保障上の懸念から、米国のサプライヤーから切り離すことで知られる。

Xiaomiの広報担当者は声明で「当社は、中国軍に所有されていることも、支配されていることも、軍と提携しているわけでもなく、国防権限法(National Defense Authorization Act、NDAA)で定義されている『共産主義中国軍企業』ではないことを確認します。会社と株主の利益を守るために、適切な行動をとっていく所存です」と述べている。

エンティティリストと同様に、米政府の国防ブラックリストは、コンプライアンスをめぐり混乱を招いている。China Mobile(中国移動通信)、China Unicom(中国聯合通信)、China Telecom(中国電信)に対する制裁を受けて、ニューヨーク証券取引所(NYSE)は3回動いた。最初は中国の通信事業者3社を上場廃止にすると発表し、その後規制当局との協議の結果、上場廃止の撤回を決定したが、最終的にはこれをまた覆し、さらなる審査の結果、上場廃止にすると決定した

Xiaomiの担当者は次のように述べている。「当社は、この影響が当社グループに与える影響をより深く理解するために、潜在的な影響を検討中です。適切な時期にさらなる発表を行う予定です」。

Xiaomiは香港に上場しており、この行政命令は米国の投資家に、ブラックリストの発表で株式が11%以上下落し、1株あたり29ドル(約3000円)にまで落ち込んだ同社の株式を売却することを強制する可能性がある。

Xiaomi社の業務と技術アクセスは、米国政府による攻撃の最新ラウンドでは影響を受けていないが、サプライチェーンの禁止はダモクレスの剣(一触即発の危険な状態)になる可能性がある。同社はQualcommと緊密に提携しており、ハイエンドのSnapdragon 888チップをいち早く入手している。ファーウェイはエンティティリストによって課せられた制限を回避し、そのサプライチェーンを救うために格安電話ユニットHonorをスピンアウトした。Joe Biden(ジョー・バイデン)氏が就任後、トランプ政権時代の中国テック大手に対する政策にどのように取り組むかは、今後も注目されるところだ。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Xiaomiアメリカ中国

画像クレジット:Visual China Group / Getty Images

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(翻訳:Nakazato)

シャオミの「Miスマートバンド5」は機能、装着性、駆動時間が絶妙な注目ウェアラブル端末

Xiaomi(シャオミ)は8月31日、Android端末、iPhoneと連携する最新スマートバンド「Miスマートバンド5」の日本発売を発表した。発売日は近日予定で価格は4490円。前モデル「Miスマートバンド4」は同社が2019年末に日本市場に参入した際に販売を開始しており、アマゾンでベストセラーを記録するなど販売が好調だ。記事執筆時点で日本におけるMiスマートバンド5の発売日は発表されていないが、個人的に購入したグローバル版でレビューをお届けしよう。

Miスマートバンド5の価格は4490円

グローバル版はメニューが日本語化されていないが、日本語を表示すること自体は可能。また技適マークもある

小型軽量ボディを継承しつつ、ディスプレイを大型化

Miスマートバンド5は小型軽量ボディ、ロングバッテリーライフを継承しつつ、画面を大型化し、充電を手軽にしたニューモデル。本体サイズは幅18.15×高さ46.95×厚さ12.45mm、重さは11.9g(リストバンドを除く)。リストバンドを含めても実測で23.2gという軽量ボディを実現している。

リストバンドの厚さは重なっている部分でも実測5.9mm前後。キーボードでタイピングしていても厚みはほとんど気にならない

Miスマートバンド4の実測重量は21.9g、Miスマートバンド5の実測重量は23.2g。重量増はわずか1.3gに抑えられている

Miスマートバンド5最大の進化点はやはりディスプレイ。前モデルの0.95インチから約20%大型化された1.1インチAMOLEDディスプレイが採用されており、画面の判読性は大きく向上している。なぜか色深度がスペックダウンしているが、画像、映像を鑑賞するわけではないので、実用上問題にならないだろう。

新旧モデルのディスプレイスペックを比較

Miスマートバンド4:0.95インチ、120×240ドット、色深度24ビット、輝度400cd/平方m
Miスマートバンド5:1.1インチ、126×294ドット、色深度16ビット、輝度450cd/平方m

写真に向かって左がMiスマートバンド5、右がMiスマートバンド4。数値的には小さな違いに思われるかもしれないが、並べて比較してみると一目瞭然の差だ

左から標準、天気、音楽、通知画面。Miスマートバンド4より縦の見通しがよくなっており、多くの情報をまとめて確認できる

ウォッチフェイスは65種類以上を用意。画面の大きさを生かし、情報量を増やしたウォッチフェイスが多くラインアップされている

もうひとつの大きな進化点はリストバンドを外さすに充電できるようになったことだ。また、磁気充電端子が採用されており、充電ケーブルを近づけるだけで本体と合体し、充電がスタートする。通常モードで14日、節電モードで20日のバッテリー駆動時間がうたわれており、頻繁に充電する必要はないが、シャオミによれば「何度も充電のためにリストバンドをはずすと緩くなってしまう」というユーザーの声を受けて改良したとのことだ。

充電ケーブルの磁気充電端子を本体裏の金属接点に近づけると、自然に本体と合体する。なお、2時間以下でフル充電が可能だ

5気圧(50m)防水、PRG心拍センサー、メモリー512KB、ストレージ16MBなどの基本スペックは同一。ただしバッテリー容量は135mAhから125mAhへとわずかに減っている。アプリは同じく「Mi Fit」を使用するが、システム要件はAndroid 4.4/iOS 9.0以降から、Android 5.0/iOS 10.0以降に変更されている。

本体裏面に配置されているPRG心拍数センサーは、Miスマートバンド4よりも精度が50%向上しているとうたわれている

ソフトウェア的にも大きく進化している。まずエクササイズモードが、アウトドアランニング、スイミング、サイクリング、ウォーキング、ランニングマシン、フリースタイルに加えて、新たにインドアサイクリング、縄跳び、ヨガ、クロストレーナー、ローイングマシンが利用可能になった。コロナ禍の時勢に合わせて、主に屋外や家庭でのエクササイズを重点的に増やしたのかもしれない。

ランニングとウォーキングは自動検知するが、そのほかのエクササイズは「Workout」から実行する必要がある

エクササイズの並び順は変更できる。ひんぱんに取り組むエクササイズを上に配置しておけば、短い画面スクロールで選択可能だ

新たな健康追跡機能としては、心肺機能と心臓の健康改善を目指す「パーソナルアクティビティインテリジェンス」(PAI)、ストレスレベルを計測する「ストレスモニタリング」、深呼吸で心と身体をリラックスさせる「呼吸エクササイズ」を実装。また、月経周期に応じて記録・通知する女性のための健康追跡機能も搭載された。特にPAIは、健康状態の改善のための具体的な活動目標を指示してくれるので、家に閉じこもりがちな筆者にピッタリな機能だ。

1週間単位で100PAIを獲得するのが最終目標。目標を達成するために、どのような運動で自分の心拍数をどのぐらい上げればいいのか、具体的に指示してくれる

左はストレスモニタリング、右が呼吸エクササイズの画面。ストレス値は心拍数変動データと「ストレスモデル」に基づいて算出される。呼吸エクササイズは、振動で深呼吸のタイミングを教えてくれる

機能、装着性、バッテリー駆動時間などのバランスが絶妙

「スマートウォッチ」としてはApple Watchのほうが画面は大きく、FeliCaによる電子決済が利用可能で、セルラーモデルなら単体で通話が可能と機能は比較にならない。しかしMiスマートバンド5は、手首に装着するウェアラブルデバイスとして、機能、装着性、バッテリー駆動時間などのバランスが絶妙だ。

スマートフォンを取り出さずに可能な限りスマートウォッチで済ませたいのなら、Apple Watchのほうが身につける第2のディスプレイとして使い勝手はいい。しかし、通知が来たらスマートフォンで確認し、主に活動、健康トラッキングデバイスとして利用するのなら、装着性に優れ、ひと月に2回ほど充電すれば運用できるMiスマートバンド5は、最適なウェアラブルデバイスだろう。