Yahoo、Q2業績は予測未達。売上10.4億ドル、EPS 0.37ドル

今日(米国時間7/15)の取引終了後、Yahooは第2四半期の業績を報告した。売上(トラフィック獲得コスト[TAC]を除く)は10.4億ドル、非GAAP 1株当たり利益は0.37ドルだった。TACを含む売上は10.8億ドル。アナリストの予測は、1株当たり利益0.38ドル、TACを除く売上は10.8億ドルだった。

株価は、通常取引で下落したが、時間外では、利益未達にもかかわらず、やや取り戻した。同社は発表文で、売上成長は「最優先」であり、その意味で「Q2の結果には満足していない」と語った。

同社のディスプレイ広告売上は4.36億ドル、対前年比8%減だった。同四半期におけるYahooの検索売上は4.28億ドルで、前年同期を2%上回った。

Yahooの非GAAP財務指標である調整後EBITDA(*)は、3.4億ドルで一年前より8%低かった。【* 金利・税金・償却前利益、支払利息・税金・減価償却・償却控除前利益】

Yahooは前年同期より24%多く広告を販売し、その点は好調だったが、広告単価は24%減少した。

同社のTACを除く売上は3%減少した。Yahooの売上成長は、微増あるいはマイナスという歴史を持っている。同四半期の純利益は3800万ドルにすぎなかった。

直前の四半期、YahooのTACを除く売上は10.87億ドルだった。1株当たり利益は0.38ドルだった。早い話がアナリストたちは、前四半期の業績を次の3ヵ月間に再現すると予測していた。
Yahooの株価は、同社の持つ大量の、かつ近く売買可能になるインターネットの巨人Alibabaの株式に、ある程度左右される。Alibabaは、現在上場申請中。Yahooは報告書の中で、同社がAlibaba株を1.4億ドル売却すればよい(以前は2.08億ドルだった)ことで合意したことを示している。これによってYahooの短期的税額が減少すると共に、Alibaba株の値上りを前提に潜在利益も増える。

全体的に見て、Yahooには短期的な売上上昇の見込みがないという市場認識を、同四半期の結果が変えるとは思えない。もちろん同社は依然として裕福で、期末時点での保有現金相当額は43億ドルだった。この数字は、2013年末より7億ドル少ない。もちろんYahooは、ちょっとした買いあさりをしている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


中国最大のEコマース、アリババのIPOは8月に

CNBCによると、中国のEコマース最大手AlibabaのIPOは、8月の第一週に実施されるらしい。SECから聞かれる可能性のある、同社ビジネスや将来予測に関する質問に答える時間が十分にとれるタイミングだ。

TechCrunchは、この上場時期の正確性について、IPOやベンチャーキャピタル分野に詳しい情報源に確認した。その人物によると、Alibabaの審査期間は一般の米国企業よりも長く取られる可能性があり、それが申請時期を遅らせたのかもしれない。

さらに、現在の不安定な市場を踏まえれば、多少のIPOの遅れは問題ではない.

AlibabaのF-1書類申請時にTechCrunchが報じたように、同社の利益率は高く、直近の会計年度(2013年) で売上65.1億ドルに対し、28.5億ドルの利益を上げている。同社は評価額は1600億ドル以上で、最大200億ドルの資金調達を目指している。

ここから導かれる実績PER(株価収益率)は約60であり、最近上場したIT企業の中では控え目な数字だ。多くのIPO企業が、GAAP、非GAAPいずれでも利益を出していない状態だ。その意味でAlibabaは、投資家の不信を買うことは少ないかもしれない。

現在Facebookは、実績PER 76.68で取引きされており、Twitterの予測PERは128.64だ。

なお、このIPOのタイミングであれば、Alibaba株を大量に保有するYahooは、第3四半期に大枚を手に入れ可能性がある。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Yahoo、自動消滅型メッセージングサービスのBlinkを(人材目的で)買収

Yahooが、モバイル向け自動消滅型メッセージングサービスのBlinkを買収したようだ。Snapchatが有名で、その他にも最近登場したFranklyや、Confide、あるいはWickrなど、競合となるサービスがひしめいている分野だ。買収の詳細については明らかにされていない。

Blinkは現在7人で運営されており、ファウンダーを含む全員がYahooに加わることとなっているらしい。

Blinkの開発を行ったのはMeh Labsで、元GoogleのKevin StephensおよびMichelle Norganにより設立された。元々は位置情報サービスのKismetを提供していた。SXSW 2012の頃にはHighlightなどとともに話題になっており、Banjoなども同種のサービスを提供しようとしているところだった。しかしKismetは充分な利用者を獲得するにいたらず、結局は別の人気ジャンルで再スタートを切ることとなったのだ。そのジャンルがモバイル向けのプライベートメッセージングの分野だ。

Blinkがリリースされたのは約1年前のことで、iPhone向けアプリケーションとしてリリースされた。現在のアプリケーションではメッセージ、写真、ビデオ、音声などを、個人ないし特定のグループ間で共有することができるようになっている。また有効時間をタイマーで設定できるようになっていて、すなわち送ったメッセージや写真などを、見始めてから何秒間表示するかを設定することができる。

今年になってAndroid版がリリースされたが、その時点でのダウンロード数は10万ほどで、利用者のうちの半数以上がアメリカ在住であった。アメリカ以外では中東での利用者が増加する傾向にあり、大きな成長が期待されていた。

Stephensもアラビア語をサポートするなどして、中東市場に注力していきたい旨を表明していた。またビジネス用途でも利用できるような「プロ版」の提供なども考えていたようだ。

しかしそうした予定についてはご破算ということになる。Blinkのサービスは数週間のうちにも消え去ることになるらしいのだ。すなわち、このBlinkの買収もサービスそれ自体を活用するというよりも、人材の方を目的としたものだということだ。そしてStephensのことだけを考えても、Yahooにとっては良い買収(人材獲得)であると言えるだろう。Boxeeでデバイスプロダクトパートナーシップ部門のディレクターを務め、あるいはGoogleおよびYouTubeでのPMの経験もあり、さらにAppleでもエンジニアとして働いていた。

Kismetを運営していた時代に、Meh Labsはシード資金としてTriple Point、NEA、AngelPad、およびShiva Rajaraman、Steph Hannon、Roham Gharegozlou、Ben Narasinなどのエンジェルから併せて100万ドルを調達していた。今回の買収により、投資家たちにはそれなりの見返りがある模様だ。但し、投資面に限っていえば「大成功」というわけでもないらしい。

尚、YahooのM&Aでは、買収の詳細についてあまり明らかにしてくれないのが最近の状況となっている。人材獲得のための企業買収を行うことについて非難されることも多く、また投資家たちもそうした買収戦略が有効に機能しているのかどうかを疑問に感じ始めているようなのだ。私たちの取材に対して、Blink側も詳細なデータを明かしてはくれなかった。

Blinkのサイトで公開された文章を掲載しておこう。

2014年5月13日付で、BlinkはYahooの傘下に入ることとなりました。私たちはメッセージングを、実際に会話するような自由さで利用できるようにと考えてBlinkの開発を行いました。こうした概念をYahooに持ち込み、その中でできる新しいことを考えていきたいと思っています。

どのようなプロダクトを提供できるかについて、まだ具体的なお話ができる段階ではありません。しかしこれからもぜひ、私たちBlinkチームの活躍に期待していただきたいと考えています。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Disrupt NY:マリッサ・メイヤー、「Yahooの時価総額は過小評価。未来は明るい」

ニューヨークで開催中のTechCrunch Disrupt New York,で、今日(米国時間5/7)、YahooのCEO、Marissa Mayerは「Yahoo本体の評価額は事実上ゼロだ」という通説に反論を試みた。Yahooの時価総額は300億ドル以上あるが、Yahooが保有するYahoo JapanとAlibabaの株式の価値を差し引くと残りはほとんどゼロになってしまう。

TechCrunchのファウンダーにして遠慮会釈ない質問者のMichael Arringtonにこの点についての感想を尋ねられ、 Mayerは当然ながら「この評価は間違っている」と反論した。

Mayerは「投資家はこの数字をもっとよく考えてみるべきだ。Yahooの将来は明るく、現在の株価は大幅な過小評価だ」と述べた。これはある程度まで本当かもしれない。

YahooのAlibaba株の持ち分は現在260億ドルとなっている(Alibaba予定している株式上場の後はさらに値上がりするはず)。Yahoo Japan株の価値は90億ドル前後だ。合計すると350億ドル前後となる。ところが今日のYahooの時価総額は、344億ドルにすぎない。

MayerはArringtonとの対談の冒頭で「Yahooの運営は改善され、以前よりずっと健全な会社になっている」と強調した。また「CEOに就任以来、Yahooの人材の豊富さ、レベルの高さに私自身驚かされている」と賞賛した。

就任してからずっと強力に進めてきたモバイル化の戦略がビジネスを現実に改善しているのかという質問に対して、Mayerはイェスと答えた。Yahooの前四半期の決算ではトラフィック獲得コスト(TAC)除外売上がアナリスト予測を上回った。これも月間4億3000万といわれるモバイルのアクティブ・ユーザーからの収入によるところが大きい。

なるほど1期だけの結果では、これが偶然なのか趨勢なのかを言うのは早すぎるかもしれない。

しかしMayerの戦略とビジョンは正しいと思われるし、Yahooという巨艦は間違いなく舵を切り始めている。ともかくYahooが過小評価されているのは事実だ。そもそも健全に利益を上げている企業の時価総額が手持ちの現金および現金同等物の価値以下というのがおかしい。上場後にAlibabaの株価が上がり、Yahooの株価が変わらなければ、Yahoo本体の評価額は大幅なマイナスになってしまう。

Yahooの中核事業の価値がマイナスだとはとうてい言えないだろう。

ただし、今日の市場ではテクノロジー株が軒並み急落し、そのあおりでYahooの株も時間内取引で6%下げている。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ヤフーは「フィーチャーフォン」を捨てさり、「スマデバ」に注力する

ヤフーが4月30日、2014年上期に終了するサービスの一覧を発表している。詳細と時期は以下の通り。ダウンロード済みのアプリは継続利用可能だが、終了後のアップデートやサポートは実施しないとしている。

なお、フィーチャーフォンの項目にある「Yahoo! BB」は、あくまでフィーチャーフォン向けのサイトが終了するのみで、ISP事業としてのYahoo! BBが終了するわけではない。

PC、スマートフォン(ウェブ)
「Yahoo!きっずプチ」:6月末
「Girls X」:6月末
「Yahoo!グループ」:5月28日

スマートフォンアプリ
「Yahoo!ヘッドライン」(Android):5月30日
「Yahoo!トピックス」(Android):5月30日
「通勤タイマー from Yahoo!路線情報」(iOS、Android):8月末終了予定
「アラームクロック」(iOS、Android):6月末終了予定
「Yahoo!ホーム」(Android):6月30日
「Yahoo!映画 上映スケジュールナビ」(iOS、Android):6月17日
「Yahoo!テレビ 番組表」(iOS):6月20日
「Step Chips」(iOS):7月末
「つくるーぷ」(iOS、Android):5月28日
「ロック学習帳」(Android):6月末
「ネクストキッズ」(Android):6月末

フィーチャーフォン
「Yahoo!スポーツ・スポーツナビ」:7月末
「Yahoo!メール」:5月28日
「Yahoo!路線情報」:6月末
「Yahoo!テレビ」:6月20日
「Yahoo!映画」:6月末
「Yahoo!パートナー」:5月15日
「mobile R25 Powered by Yahoo! JAPAN」:6月30日
「Yahoo!ロコ」:7月1日
「My Yahoo!」:6月末
「Yahoo!不動産」:5月29日
「インディバル求人 presented by Yahoo! JAPAN」:5月末
「Yahoo!トラベル」:6月23日
「Yahoo! BEAUTY」:6月末
「Yahoo!ヘルスケア」:6月16日
「Yahoo!翻訳」:6月30日
「Yahoo!アドレスブック」:5月28日
「Yahoo! toto」:6月30日
「Yahoo! BB」:9月末

フィーチャーフォンは「終了」、スマホは「ブラッシュアップの時期」

実は今回の発表には2つの意味がある。まずフィーチャーフォンに関しては、「サービスによって差があるが、利用者が減っている」(ヤフー)という、フィーチャーフォンからスマホへのシフトにともなったものだ。そのため、「Yahoo!メール」や「Yahoo!路線情報」のような、ユーザーが比較的多いであろうサービスも含まれている。

一方でスマートフォン向けサービスについては、「ノウハウを得るためにサービスを世に出すフェーズから、磨き込んでいくフェーズに移行した」(ヤフー)という理由が大きいという(ヤフーでは、2013年だけでも約70のアプリをリリースしているそうだ)。

たとえばAndroidアプリの「Yahoo!ヘッドライン」と「Yahoo!トピックス」は、現在「Yahoo!ニュース」にサービスが統合されているし、「通勤タイマー from Yahoo!路線情報」は「Yahoo!乗換案内」に、「アラームクロック」は「Yahoo!音声アシスト」にそれぞれ機能が組み込まれる予定だという。

関係者に聞くところでは、すでにヤフー社内は「スマホというか、スマデバ(スマートフォンやタブレットスマートデバイス)のKPIしか見ていないと言ってもいいくらい」な状況だそう。実数までは聞けなかったが、Yahoo!ニュースのアプリなどもトラフィックを集めているとのことだ。そのほかオークションサービス「ヤフオク!」のアプリなども、認証手順の簡略化のほか、画像加工や、前回入力した情報を自動保存するといった細かな機能を導入し、「最短30秒での出品」をうたっている。また一方では、「Smart Search」のような、スマホに最適化された新しい検索のあり方を実験するようなアプリもリリースしている。

ちなみにヤフーでは、下半期にも終了するサービスをとりまとめて発表する予定だそうだ。


ヤフーとブックオフが資本・業務提携し、「ヤフオク!」はいよいよリアルに進出する

「コマース革命」を掲げてEC事業を強化しているヤフーだが、今度は古本チェーン「BOOKOFF」と組んでインターネットの外の世界に踏み出したようだ。ヤフーとブックオフコーポレーションは4月24日、資本・業務提携を発表した。

資本面では、ブックオフコーポレーションが5月に実施する第三者割当増資をヤフーが引き受ける。ヤフーの取得株式数は310万株(議決権ベースで15.02%)で、取得価格は21億7620万円となる。あわせて77億円(すべての権利を行使した場合の金額)の新株予約権付社債も引き受ける。

事業面ではまず、BOOKOFF店舗の中古本をインターネットオークションサービス「ヤフオク!」上で販売する。ヤフオク!上では現在200万冊の中古本を取り扱うが、今回の提携を契機に2016年度までに1000万冊を目指す。また7月には、BOOKOFFの直営店舗をはじめとして「総合買取受付窓口」を設置。従来取り扱っていた中古本やCD、ゲームソフト、携帯電話などに加えて、アパレルや雑貨などに買い取り対象を拡大する(ただし、ブックオフコーポレーションが手がける一部の大型店舗ではすでにアパレルやブランド品を取り扱っている)。また買い取った商品はヤフオク!に出品していくという。特に携帯電話には注力し、常時100万台の取扱いを目指す。

また、今回ブックオフコーポレーションが調達する資金をもとに、関東圏にサッカー場7面分ほどにあたる1万5000坪のリユースセンター(倉庫)を2015年度中にも開設する。このリユースセンターでは、BOOKOFF各店舗で買い取った商品を集めるだけでなく、BtoB向けのマーケットプレイスを展開するほかフルフィルメントサービスも提供することも検討する。

リアル進出を進める「ヤフオク!」

2年前に経営陣を刷新して以降、「異業種最強タッグ」の取り組みをしてきたヤフー。代表取締役社長の宮坂学氏は、今回の提携もその一端だと説明する。ヤフーの目線はネットではなくリアルを向いている。

ヤフオク!の年間出品数は約50億点で、年間利用者数約1000万人。年間取扱高は6800億円に上る。これはネットリユース市場8100億円の84%に上る。しかしリアルを含めたリユース市場は1兆8000億円とまだ大きい。そのためリアル拠点の必要性を感じていたそうだ。宮坂氏はブックオフコーポレーションと組むことで、このリアルリユース市場のシェアを拡大し、さらに市場自体の拡大を進めたいと同日開催された会見で語っている。

また一方でブックオフコーポレーションとしては、年間買い取り額約5億点、年間売買客数約1億人でありながら、(もちろん「ブックオフオンライン」でネット事業も展開しているものの)店舗に縛られることで物理的な商圏の限界があったのだという。話題の書籍ならさておき、店舗で数週間売れなかった本でも、その店舗以外ではニーズがあるということは少なくない。

単価よりも商圏や販売機会の拡大が重要

では年間5億点の買い取りがある中からわずか2%の1000万点の商品が出店されることでどういうことが起こるのだろうか。会見で宮坂氏が、試験的にBOOKOFFで販売されていたネオジオ(かつて存在したゲームプラットフォームだ)の100円のソフトをヤフオク!に出品したところ、7万4000円で落札されたという話をしていた。僕はこの話を聞いて、つまりは「レア物」の商品にプレミア価格がつくということなのだろうかと勘ぐってしまい、「実際売上がどれくらい上がる見込みなのか」と尋ねた。

それに対するブックオフコーポレーション代表取締役社長の松下展千氏の説明は「単価が上がるよりも商圏、販売機会が広がることでロスがなくなることが大きいのではないか」とのことだった。店舗によっては5〜10%の売上増が見込まれる試算だという。さらに会見後の囲み取材で聞いたところでは、広く商品が流通されている話題書などよりは、ニッチな商品などにスポットがあたる印象を受けたが、このあたりは実際にどのような商品が出品されるのかを見ないことには分からなさそうだ。ブックオフオンラインについても、当面は現状のまま運用するという。

ちなみに、7月に総合買取受付窓口を設置すると、出品までのオペレーションを各店舗にてすることになるという。これも始まってみないと分からないが、マニュアル化されるまでは、店舗スタッフにとってもなかなか大変な作業になりそうだ。とは言えヤフーにとってもリアルな拠点を全国に持てる意味でも、ブックオフの販路拡大という意味でも今回の提携は大きな話になることは間違いない。「リユースのBtoBマーケットプレイス」「リユースのフルフィルメント」という今までになかった市場も広がっているわけだし。

ちなみに余談だが、今回の提携によってBOOKOFFでかつて利用できたTポイントが復活することはないそうだ。よく考えれば、Yahoo!ショッピングなどではポイントとしてTポイントを使うようになっているが、ヤフオク!ではTポイントを採用していないからだ。

「ヤフ!OFF」のポロシャツを着たブックオフの松下氏(左)とヤフーの宮坂氏(右)


北米ソーシャルログインではFacebook利用率が50%超(大きく離れてGoogleが2位)

新しいウェブサービスにサインインする際、ソーシャルログインを使うことができるのは便利だ。毎度毎度同じ情報を入力して、そして新しいパスワードを考えたりする手間を省くことができる。このソーシャルログインについて、ブランドなどに対してソーシャルログインの機能を提供しているGigyaが公開した最新データによると、北米ではFacebookの利用率が51%超となっていて、他のソーシャルログイン・サービスを圧倒しているのだそうだ。Google+が2位とはなっているが、割合は31%に過ぎず、Facebookには大きく水をあけられている。

北米における第3位はYahooで、これは15%の利用率となっている。しかしFacebookの利用率が伸びているのに対し、Yahooの方はあらゆる局面においてソーシャルログイン・ツールとしての利用率が低下している様子。

ソーシャルログインの面でいうと、Twitterの利用率が非常に低いのがむしろ逆に注目に値する。Gigyaの集計ではデスクトップとモバイルの双方において、4%の利用率しかないのだそうだ。

Facebookの圧勝という状況の中、メディア関係のサービスにおいてはGoogleも32%と検討している。但し、この分野でも、2013年の第4四半期を通じてFacebookの利用率が2%の伸びを示している。

モバイルに限定してみると、Facebookのリードが一層明白になる。Facebookの利用率は62%に跳ね上がり、Google+が26%、Twitterが6%、Yahooがわずか4%という状況になっている。

また、北米の状況は、世界全体とだいたい同様の割合を示しているようだ。全体でみた場合のFacebook利用率は53%で、続くGoogleが28%、そしてYahooが13%となっている。

但し地域によっては、Facebookが一層大きな割合を占めているところもある。たとえばヨーロッパでソーシャルログインを利用するケースの59%でFacebookが利用されていて、Googleは19%だ。

ロシアのSNSであるVKが9%を占めているのはヨーロッパらしいところだろう。

南アメリカではFacebookがなんと80%を占めている状況だ。Google+の方は13%となる。他の地域でも状況は似たような感じだ。但しアジア太平洋地域ではQQやSinaが善戦して、Googleが後塵を拝することにもなっている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Yahoo、共同ファウンダーのデビッド・ファイロらを取締役に

今日(米国時間4/16)、Yahooは3人の新たな取締役候補者を発表した。その中でももっとも興味深いのは誰あろう、Yahooの共同創業者、David Filoだ。

Filoと同時に候補者として挙げられたのは有力証券会社、Charles Schwab Corporationのファウンダー、会長のCharles Schwab、Walmartの元CEOのH. Lee Scott, Jr.だ。

CEOのMarissa Mayerが現在Yahooを検索とポータルの初心に立ち返らせようと努力していることを考えると、Filoの取締役任命は大いにうなずける。それに対してSchwabに対するMayerの推薦の辞は「豊富な知識経験」を挙げるなどやや漠然としている。ScottについてMayerは経営能力の高さを賞賛している。この提案は来る6月25日の定例株主総会で投票に付される。

候補者からのコメントを見ても、任命が承認されることに自信をもっているようだ。Yahooは今期好調な決算を報告している。投資家はYahooが大株主であるAlibabaの上場によってその株の価値がさらに上昇することを期待している。こうした追い風の状況であれば、Mayerが推薦する取締役が株主によって承認されるのは確実だろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


震災から3年、ヤフーは「検索」で、LINEは「スタンプ」での支援を発表

東日本大震災から丸3年となる2014年3月11日。ネット企業もさまざまな形で震災の追悼、支援の取り組みをしているようだ。

ヤフーの「Yahoo!検索スタッフブログ」では、3月11日0時に「あの日から3年。3.11、検索は応援になる。」というエントリーを掲載。Yahoo!検索にて「3.11」と検索したユーザー1人につき10円を、公益財団法人東日本大震災復興支援財団へ寄付するという企画を同日限定で実施している。

同ブログによると、企画発表直後から、ソーシャルメディアやブログなどで情報がシェアされているとのこと。ブログエントリー自体も、すでに2万回以上リツイートされている状況だ。

またLINEでは、東北の子どもたちが描いたLINEスタンプ「3.11こどもスタンプ」の販売を開始した。これは福島、宮城、岩手、青森、茨城の各県の中学生以下の子どもを対象に、「友だちや家族、先生など、大切な人に送りたいスタンプ」をテーマに募集したイラストを募集。6000点以上の作品から24作品をスタンプ化したもの。

価格は1セット100円。売上は、手数料を差し引いて子どもまちづくりクラブやセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンといった支援団体に全額寄付するという。


ヤフー、今春開始のカード決済「Fastpay」、手数料を最低水準の3.25%にするも値下げ合戦が勃発

ヤフーは3日、今春開始予定の開発者向けクレジットカード決済サービス「Yahoo!ウォレット Fastpay」の決済手数料を3.25%にすることを明らかにした。サイト運営者はcURLやPHP、Ruby、Pythonなどの言語で数行のコードを貼り付けるだけで、月額費用や初期費用が無料で自社サイトにカード決済機能を組み込める。支払情報はダッシュボードでリアルタイムに確認できる。カード情報はYahoo!ウォレットがPCIDSSに準拠した方法で管理する。4日には先行申込受付を開始した。

ヤフーは2013年10月、“eコマース革命”と銘打ち「Yahoo!ショッピング」と「ヤフオク!」のストア出店料(月額システム利用料)を無料化。Yahoo!ウォレット Fastpayは「売り手と買い手の摩擦係数をゼロにするeコマース革命の一環」(ヤフー担当者)といい、ネットビジネスを拡大するスタートアップ企業を中心に普及を図る考えだ。これまでカード決済機能を導入するには、決済サービスの複雑なAPIを利用したり、書類審査で何週間も待つ必要があった。

国内で同様のサービスとしては、先日1億1000万円を調達した「WebPay」関連記事:開発者向けカード決済サービス「WebPay」が1.1億円のシード資金調達)や、ベリトランスが手がける「VeriTrans Air」などがある。Yahoo!ウォレット Fastpayのサービス内容は2月に発表済みだが、手数料は公表されていなかった。3.25%という手数料はWebPayが設定する「3.4%+30円」を意識したものと思われるが、VeriTrans Airは4日、6月30日までの期間限定で通常の3.6%から3.2%に下げるキャンペーンを開始するなど、値下げ合戦の様相も呈している。


インフォグラフィックで見るApple、Google、Yahoo、Amazon、Facebookの企業買収の15年

企業が齢を取ると動きが鈍くなり、やがては死に至る。そうならないためには新しい血の注入が必要だ。前世代のテクノロジー大企業の運命を教訓として、今日の新しい巨人たちは若い企業の買収によって健全性の維持を図っている。下にエンベッドした洗練された対話的インフォグラフィックをご覧いただきたい。Apple、Amazon、Google、Yahoo、Facebookが過去15年間に行った買収の件数、金額、企業ジャンルが一覧できるようになっている。

このインフォグラフィックを制作した企業向け損保のSimply Businessは、特にTechCrunchにのみ転載を許可してくれた。

それぞれの円の直径は(公開されている場合)買収金額を表している。左端の会社のロゴをクリックすると買収の一覧表が表示される。上部の+-ボタンあるいはマウスのホイールでズームイン/アウトができる。モバイル、検索などのカテゴリーをクリックするとそのカテゴリーでフィルターされる。上部右端のFrequencyをクリックすると件数が一覧しやすくなる。サイズの関係でモバイルではは見づらいかもしれない。ウェブからご覧になるようお勧めする。

Simply Businessのインフォグラフィックではっきり分かることがいくつかある。

  • Yahooの企業買収は2011年から2012年にかけてほぼ停止していた。 Marissa MayerがCEOに就任してから買収が積極的に行われるようになった。
  • Appleは社内に巨額のキャッシュを積み上げているにもかかわらず買収金額は低い。買収の動機は市場シェアの獲得というよりテクノロジーの取得が多い。
  • Facebookは上場に伴って大規模な頭脳流出に見舞われた。このため買収の動機は人材獲得が多い。
  • スティーブ・ジョブズは買収はイノベーションの失敗だと考えていたが、ティム・クックは新テクノロジーの獲得のために積極的に買収を行っている。
  • Sequoia Capitqalが 古き良き時代よ、さらばと嘆いた2008年から2009年にかけて買収不況が襲った。
  • ここ数年、検索、広告、メディア分野の買収が減少し、ソーシャル、モバイル、ハードウェア関連の買収が増加している。

トップ5企業による買収の最大のものは―

  • Apple – Anobit(3億9000万ドル)、 AuthenTec(3億5600万ドル)
  • Amazon – Zappos(9億ドル)、Kiva Systems(7億7500万ドル)
  • Google – Motorola Mobility(125億ドル)、Nest(32億ドル)、DoubleClick(31億ドル)、YouTube(16億5000万ドル)
  • Yahoo – Broadcast.com(50億ドル)、Overture(18億3000万ドル)、Tumblr(11億ドル)
  • Facebook – WhatsApp(190億ドル)、Instagram(10億ドル、7億1500万ドルで契約)

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Yahoo、非同期タイプ写真共有サービスのDaysを運営するWanderを買収

先日、非同期型写真共有サービスを展開するDaysというサービスについての記事を投稿した。このサービスを運営するのはニューヨークにあるWanderだが、このたびYahooがこのWanderを買収することとなった。

買収金額などについては明らかにされていないが、業界内にながれる噂によれば1000万ドルを上回る額だとの話だ。Jeremy Fisher率いるWanderは、これまでに合計で120万ドルの資金を調達してきていた。

Wanderはもともと2012年にTechStarsからの支援によりスタートした。コンテンツ制作関連のサービスを行おうとするスタートアップで、そもそもは旅行関連のコンテンツを公開するための仕組みを提供するプラットフォームを提供しようとしていた。しかしすぐにピボットを行い、そして先日紹介したDaysをリリースするに至ったのだ。

Daysとは、写真やGIFを「Day」というパッケージにまとめ、そしてそれらを翌日にまとめて公開するというスタイルの写真共有サービスだ。リアルタイムで瞬間をシェアしていくのではなく、1日の「ストーリー」をシェアしようというコンセプトに則ったものだ。

日々の要素を1日単位でまとめることで、たとえば朝に飲んだコーヒーや、一緒に暮らす猫の様子などが、ストーリーをもつようになり、他の人とシェアする意味を持つようになるというわけだ。

ブログによれば、Daysアプリケーションはこれまで通りの形で提供され、Wanderによってサポートされるとのこと。またYahooのMobile and Emerging Productsチームにて「エキサイティングな新プロジェクト」にもとりかかるとのこと。

ブログ記事の全文を原文にて掲載しておく。

We’ve spent the past few years figuring out how to make content creation as habitual as content consumption. That’s the idea behind Days, the daily visual diary we launched in May 2013. Nine months later, we’re excited to announce that we’ve accepted an offer to bring our work on daily habits to Yahoo. We started our company with the vision of transforming daily habits, and we’re proud to be joining a new one that shares that mission.
Our entire team will be joining Yahoo’s NYC-based Mobile and Emerging Products group, where we’ll continue on as a startup team within a larger organization. The Days app will live on as a standalone entity, and we’ll also be working on some exciting new projects that we can’t talk about just yet.
Sincerest appreciation to our investors, our advisors, our friends and families, the good folks at Apple, and, most importantly, our users! Your days have inspired us and it’s been beyond rewarding watching the product and community we’ve built together evolve and grow. We are so grateful, thank you!
If you have any questions, please tweet @wander or email us via founders@onwander.com.
Happy Days,
-Jeremy, Keenan, Lara, Sean, and Whitney

Marissa Mayer指揮下のYahooは、積極的に企業買収を行っており、この18ヵ月で行った買収件数は15件以上になる。この動きは彼女がCEOとして就任する前にあった停滞イメージを完全に払拭するものとなっている。

原文へ

(翻訳:Maeda, H


Flickrが10歳に: 毎日の写真共有数100万, 各人の容量1TBになってから170%の増

写真共有サイトの元祖(?)Flickrが10歳になり、Caterina FakeとStewart Butterfieldがバンクーバーで立ち上げたこのスタートアップに、歴史の重みが加わった。創業後1年あまりの2005年にYahooに買収され、そのとき彼らは3500万ドルを手にしたと言われる。その時点ですでに、熱心な固定客ならぬ固定ユーザが約100万名いた。

今のFlickrは世界63か国に計9200万のユーザを抱え、グループ数は200万、日々新たに共有される写真はほぼ100万点に達する。Yahooに移ってからおもしろくなくなった、などの批判もたっぷり浴びてきたが、Marissa MayerがYahooのボスになってからデスクトップとモバイルのデザインを一新し、批評家にもユーザにも歓迎された。そして、Flickrはもう終わりだ、という絶望的な声もようやく消滅した。

最近行われたそのほかの変更も、Flickrを大きく成長させた。昨年5月には、ユーザ一人あたりの容量を1TBに拡大して以降、写真のアップロード数が170%増加した。もう一つの大きな変化は、このサイト上でいちばん多く使われているカメラがiPhoneになり、全般的にスマートフォンの利用が拡大したことだ。iPhoneがトップになったのは2011年だが、新機種が出るたびに、トップの機種も交代した。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Yahoo、Windows Phone版Flickrアプリケーションの「アップデート予定なし」を公式に表明

Yahooは当面の間、FlickrのWindows Phone版のアップデートを行う予定がないことを公に認めている。これは、かなり古くなってしまったWindows Phone版をアップデートして欲しいというリクエストや、Windows 8.1版をリリースして欲しいという要望に対してなされた(率直すぎるほどの)回答から明らかになったものだ。

ご意見をありがとうございます。現在のところ、私たちはモバイル版の開発はiPhone版およびAndroid版に注力しています。この方針に変更がある場合は、こちらのフォーラムにて改めてご報告いたします。

こちらからも問い合わせてみたが、やはりこの回答がオフィシャルなものであるようだ。改めて回答を示してくれた。

現在のところ、Windows Phone版のFlickrアプリケーションのアップデートは予定しておりません。開発についてはプライオリティ付けを行って対処していかざるを得ません。現在のところは、iOSおよびAndroid版でのモバイルエクスペリエンスの向上を再優先しているところです。

尚、現在のところ、Microsoftからの回答はない(Update:お話することはありません、という回答があった)。

Yahooの方針についての記事を掲載していたWMPowerUserにも「YahooがWindows Phone版のFlickrアプリケーションをリリースしたのはWindowsn Phone 7の時代で、それから長らくアップデートされておらず、Yahooも更新しようとは考えていない様子だ」と記されている。

懸命の努力でスマートフォン界のナンバー3の座を獲得しているMicrosoftは、確かにモバイル界でのプレゼンスも向上してはいるように感じる。しかしまだまだ開発者の関心を多く集めているという状況ではないようだ。

モバイルファーストを強く意識し始めているYahooが、自社サービスの提供について、選択肢からWindows Phoneを外しているという事実は、Microsoftにとっては辛い現実であるといえるだろう。

もちろん、Yahooの選択について、一部の利用者からは批判の声もあがっている。スレッドから発言を拾ってみよう。

「これまでアップロードした写真はSkydriveに移行することにする。使用中のWindows Phoneにまともな環境が提供されるようになったら戻ってこようと思う」。

「伸び率が最も大きなプラットフォームを無視することは、Flickr自身にとって大きなマイナスであるはずだ。Windows Phoneはスマートフォンの中でも最も優れた写真撮影環境を提供しているのに、全くもって残念な話だ」。

「Yahooは非常に多くの開発部隊を買収しているのに、Windows Phoneアプリケーションの開発会社の買収ができないわけもなさそうだと思う。非常に残念な話だ」。

AndroidおよびiOS利用者はYahooの「公式見解」について別段の不満もなかろう。しかしMicrosoftは面目をなくしたわけで、マイノリティであるとはいえ、Yahooは一部利用者の心を蔑ろにしたということはできよう。

Image by Flickr user Vernon Chan under CC By 2.0 license (image has been cropped)

原文へ

(翻訳:Maeda, H


米YahooのYahoo Mailが大量ハックに遭う, それらしきパスワードをすべてリセット

詳報はまだ乏しいが、Yahooが自らのTumblrアカウント上で公表したところによると、同社は“Yahoo Mailの複数のアカウントへの不正アクセスを取得する組織的な行動”を検出した。

被害を受けたアカウントの数は公表していないので、今Yahooに詳細を問い合わせているところだ。Yahooからの返事が得られ次第、この記事をアップデートしよう*。 今同社は、正確な数を調べているのかもしれない。でも、万人が読むブログ記事で事態を公表したのだから、ささいな事件ではなかったようだ。〔*: 日本時間01/31 7:00PMでこの記事のポストから12時間経過しているが、記事のアップデートはない。〕

やや良いニュースは: Yahooのサーバがやられたのではなく、どこかの“サードパーティのデータベースがハックされて”、そこから盗まれた大量のメールアドレス/パスワードによる大量ログインが行われたらしい。あるいはどこかのデータベースから大量のユーザ名/パスワードを盗んだやつが、それらがYahoo Mailへのログインにも通用するか、調べたのかもしれない。

この攻撃に対応してYahooは、被害に遭ったと思われるすべてのアカウントのパスワードをリセットした。USのYahooにログインしてパスワードを変えろと言われ、本人性をSMSで確認されたら、それがそれだ。

[写真クレジット: Scott Schiller, Flickr]

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Yahoo、2013年Q4売上は12.7億ドル6%ダウン、EPSは0.46ドル31%アップ、ディスプレイ広告は6%ダウン

今日(米国時間1/28)Yahooは2013年第4四半期の収支を報告した。GAAP売上12.7億ドル、非GAAP1株当たり利益0.46ドルだった。トラフィック獲得コスト(TAC)を除いた売上は12億ドルだった。売上は6%減少したが、EPSは31%増加した。

非GAAP経常利益は3.3億ドル、前年比3%減だった。

First Callのアナリストの予測 ― TACを除く売上12.01億ドル、非GAAP利益2.497ドル ― に基づくと、この結果は悲喜半ばだ。アナリストの合意予測による1株当たり利益は0.38ドルだった。昨期Yahooが与えた指針と比赫すると、TACを除いた売上は11.8~12.2億ドルの予測範囲内、非GAAP経常利益は2.4~2.6億ドルの予測を上回った。

同じく本日報告された年間業績は、売上が47億ドルで6%減、利益が5.9億ドルで4%増だった。

Q4のディスプレイ広告(除TAC)は4.91億ドルで、2012年Q4の5.20億ドルから6%減。2013通年では17.37億ドルで、前年の1.899億ドルから9%減だった。

検索はやや明るい兆しを見せた。Yahooによると、2013年4Qの検索売上(除TAC)は4.61億ドルで、前年同期の4.27億ドルから8%増だった。2013通年では16.99億ドル、6%増。

昨期Yahooは、売上10.8億ドル、ディスプレイ広告(除TAC)7%減の4.21億ドルとギリギリ予測達成したことから、注目はYahooがこの主要収益源の流れを取り戻せるかに集まっていた。その意味で今期は相半ばする結果だった。

今月同社は、新たに広告配信および広告管理のユニットを立ち上げた。同社はTumblrのスポンサー付投稿もサポートしている ― これは同社が今年Tumblr広告における存在感を高めるための全体計画の一部だ。ただし、こうした取組みの効果が出るまでにはしばらく時間がかかるだろう。

CEO Marissa Mayerの下、同社は買収ブームにあり、昨期だけで8社を買収した ― Aviate (ThumbsUp Labs)、PeerCDN (Instant IO)、Evntlive、Ptch、SkyPhrase、LookFlow、Bread Labs、およびHitpost。自社サービスおよび株式買い戻しへの継続投資と合わせ、同社の現金保有高は約50億ドルとなり、1年前から10億ドル減少した。

現金持ち高を伸ばす方法の一つが、今後の特許売却だ。CFO Ken Goldmanは収支会見中、同社は今年中に特許の売却を始める計画であると語り、同社が運営会社であること ― 執行機関ではない ― を強調した。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


YahooのAlibabaという金鉱を再評価する

昔を振り返ってみよう。2005年、Yahooは中国Eコマース会社、Alibabaの40%を10億ドルで買った。その行動が、後にこのアメリカ企業を救うことになる。

Yahooは、未だに新しいCEO、Marissa Mayerのリーダーシップの下、新鮮なダイナミズムを見せ、モバイルへの参入を果たしてテクノロジー市場での評判を取り戻したが、同社中核事業の財務業績は低調だ。売上は下落し利益も同様だ。自慢のモバイルの成長も、広告ビジネスに結びつけることができず、検索の収益もパッとしない。

ではここ数年の劇的な株価上昇は何故なのか? それは10年近く前のAlibaba買収にさかのぼる。

Yahooは、所有するAlibabaの40%のうち40%を、2012年に760億ドルという巨額で売却した。現在同社が所有するAlibaba株は24%と控え目だが、下にリンクを貼った企業レポートには23%と書かれている。

Yahooはこの残された株をできる限り手離したくない。それは、Alibabaの今の成長率を考えれば、Yahooが同社株を持っていればいるほど儲かるという単純な事実による。

YahooがAlibaba株にしがみついていたいと何故わかるのか? 最近の契約によって、AlibabaがIPOした際にYahooが売らなければならない既存持ち株比率が下げられた。Yahooは以前の契約終了時点で、持ち株の一部をAlibabaに売り戻すことになっていた。

今日の発表は、Yahoo!のAlibaba持ち株の段階的かつ包括的な価値実現計画の第1ステップである。本契約の下、Yahoo!は第2フェーズで、AlibabaのIPO時に持ち株の約半数をIPO価格で現金化することができる。そして、IPO後Yahoo!は、慣例的売却禁止期間経過後、残る株式を売却する権利を有する。

しかし2013年10月、Yahooは部分的な猶予を得た。当時私がこう書いている

本日Yahooは、第3四半期の業績報告と共に、Alibabaとの新たな契約に合意し、中国Eコマース会社が上場した際に売却しなければならない株数が減少したと発表した。Yahooが売る必要のある株数は、計2.08億株となった。

この数字は、以前の売却必要数2.615億株の20.4%減に当たる。YahooはAlibabaの一般株5.236億株を保有している。

つまり、YahooはAlibaba株をより多く、より長く持ち続けることができるようになった。
このパズルの最後のピースは、Alibabaが信用枠を改訂し、IPOを遅延したことだ。現在の憶測では、同社の上場は今年ではなく来年になりそうだ。

これは、Alibabaが成長を続けると仮定した場合、以前の予想よりも高い評価額で上場することを意味している。これが、将来の利益を見越して今Yahooの価値を高くしている理由だ。

AlibabaがIPOした時の価値はいくらになるのか? 私が見てきた数字は最高2000億ドル、控え目なところで1300億ドルだ。今になって考えれば、実際の上場時には、以前AlibabaのIPO評価額を1200億ドルとしていた数字は低すぎると見るのが妥当だろう。よってこれは、YahooがMicrosoftと並んで、成功した企業ベンチャーキャピタリストの仲間入りをすることを意味している。

暗算すれば、2000億ドルの24%は480億ドルだ。その半分が税金に消えるとしても、Yahooは同社時価総額の半分以上の現金を持つことになる。

Alibabaが長く待てば待つほど、そして同社がその活力を維持し続ける限り、Yahooにとって状況は良くなっていく。これは、メディアがYahooの株価上昇を、単にJack Maの威光によるものではなく、社内業績の成果であると報道しているのを見た時、注意しておくべき点だろう。

トップ画像提供:Flickr

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Flickrの写真がやっと埋め込み可能に(しかもセットをすべて見られる)

Yahooが、Flickrの写真を、よりまともな形で埋め込み可能にした。ぼくは今、3年前の記事を読み返しているわけではない。

3年前なんて、意地悪な言い方のようだが、でもぼくはFlickrの埋め込みは、すばらしいアイデアだと思うのだ。今ではインターネットを利用する人の誰も彼もが、必ずどこかでFlickrのコンテンツを利用している。なかでも、あの偉大な、Creative Commonsライセンスの画像は広く利用されている。そしてこれからは、同サイトの画像を見ている人たち全員のネットワーク効果を利用して、さらに人気を拡大できるのだ。

埋め込みを提供すると、起源サイト/サービスへのトラフィックが増えることは、数年前からどのメジャーなサービスも経験している。Twitterはツイートの埋め込みを発表し、次いでInstagramやFacebookも発表した。Vineは立ち上げの2か月後に埋め込みを導入し、最近のモバイルアプリ/サービスはそのほとんどが埋め込みを提供している。適切な場所にそのサイトのストリームの一部を埋め込むことは、そのサイトそのものへユーザを誘うよりも、ずっとスマートだ。

Flickrから埋め込みできるのは、一般公開で共有されている写真だけで、プライベートはだめだが、それはまあ当然だろう。どの写真にもタイトルとFlickrのユーザ名が付くが、これも当然の礼儀だ。プロの写真家も一般公開/一般共有で写真をポストするときは報酬を期待しないが、しかしそれでも、クレジットなしで利用してよい、と思う人はいない。利用する側も、クレジットを明記することが、作者へのせめてもの‘報酬’だ。というわけで、Flickrの埋め込み写真にクレジットが付くのは、良いことである。

画像の下に大きくFlickrのロゴがあるのは、なんだか気になる。そのほかの多くのサービスのように埋め込みコンテンツを併置するのではなく、Flickrの埋め込み画像はわざわざIFRAMEに入れられている。それもまた、ロゴと並んで、画像をくっきりと独立させ、注目度を高める工夫なんだろう。

でも、ロゴは透明にした方がいいと思うね。あるいは、マウスオーバーしたときだけ表示されるとか。ささいな問題のようだけど、写真によってはロゴの存在が致命的な欠陥になることもある。

セット(写真集)からの写真を埋め込むと、そのセットの写真をすべて見ることができる。しかもそれらの写真は、縮小されずに原寸で表示される。下の、ウサギさんの写真をクリックしてみよう。

画像クレジット: Thomas Quine

後記: Flickrの埋め込み機能は前からあり、今回のはそれのアップデートである。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Google からの評価をアップさせるために、コンテンツの切り貼りは有効か?その公式な回答

昨今、オリジナル性の無いコンテンツ(NAVER, 2ch コピペブログ等)が非常に増えてきましたが、Google がそれに関連する内容について公式に回答しています。 「Google からの評価をアップさせる施策として、他...

Google からの評価をアップさせるために、コンテンツの切り貼りは有効か?その公式な回答 is a post from: Room 402

YahooのCEO Marissa MayerがWalmartの取締役だったためブラック企業に抗議するデモに襲われる

Salesforceの例年行事であるカンファレンスがサンフランシスコのMoscone Centerで行われ、ステージでCEOのMarc BenioffとYahooのCEO Marissa Mayerが炉辺談話をやっているとき、Walmartの取締役としてのMayerをねらった抗議のデモ隊がステージを一時的に占拠した。

デモを行った集団はOur Walmartと呼ばれ、ステージでWalmartの苛酷な労働条件と、解雇された80名の救済を訴えた。数分後に集団は会場の外に追い出されたが、その後Benioffは、自分がデモのリーダーなら、複数の集団に複数の方向からステージを襲わせただろう、と軽口を言った。

Our WalMartはWalmartに労働者の基本給~時給を上げるよう、圧力をかけ続けている。同団体は、クリスマス商戦のシーズンが始まる前にも、同様のデモを計画している。

彼らはまた、今夜(米国時間11/19)、Salesforceのパーティーが行われるAT&T Parkでピケを張ることを予定している。このパーティーには、Green Dayと1980年の人気グループBlondieが出演する。

昨日のニュース記事によると、連邦政府はWalmartの慣行を非難して、労働者の待遇が不法だ、と述べた。Walmartはこれを否定し、同社の遵法性(コンプライアンス)は完全である、と反論した。

昨日は、Sean Penn〔マドンナの元旦那〕がハイチの政治に干渉したとされることへの抗議活動の方が、Walmartの一件よりも激しかった。PennもMayer同様、このDreamforceカンファレンスに登壇して、彼の団体の救援活動について語った。

〔訳注: 以下はjpでは表示が不完全なので、原文を見てください。〕

〔関連記事: Walmartは低賃金労働者のための現物食料寄付を社員に募る

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))