GoogleのChromecastが1歳の誕生日、4億のストリームコンテンツを”キャスト”した

Googleはちょうど1年前の今日(米国時間7/24)、Chromecastをローンチし、そしてこの35ドルのストリーミングスティックはこれまでの365日で目覚ましい進歩を遂げた。機能もどんどん増えてきたが、Googleの今日の公表によると、このメディアプレーヤーはこれまでに、4億件あまりのメディアストリームをキャストしてきた。それらの行き先は、さまざまなユーザのAndroid、iOS、PCデバイス、そしてChromecastを接続したディスプレイやテレビ受像機などだ。.

このデバイスは今では相当国際化し、最近加わったアイルランドを含めて20か国で発売されている。Chromecastを扱っているお店の数は全世界で約3万、これにGoogle自身のGoogle Playデバイスストアも加わる。Chromecastをサポートしているアプリの数も、ローンチ当時に比べるとたいへん多くなり、また一部のAndroidデバイスの画面を映し出す機能も加わった。これまでの累計売上台数は、Googleによると、“数百万台”だそうだ。

Chromecastは、これまでの度重なる改良や機能追加により、本格的なOTTストリーミングデバイスへと育ってきたが、でもその、Androidデバイスからキャストするという特殊な能力は、Android TVにいずれ焼き込まれるわけだから、Chromecast自身は一種の過渡期的なデバイスという位置づけになり、その機能はいろいろなサードパーティのセットトップボックスやテレビ受像機、そしてそのほかのデバイスにも載っていくことになる。GoogleはAndroid TVの成功を大いに期待していると思うけど、そうなればユーザにとってChromecastは不要になり、過渡期としての役目を終える。でもそれまでは、Chromecastほどの機能を持ったアクセサリが35ドルで買えるなんてすばらしいし、しかもGoogleがとても熱心に、中断することなく、その改良に勤しんでいるんだから、なおさらすばらしいと感じてしまう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ChromeのAndroid版ベータは早くもマテリアル・デザインを採用、 シングルサインインでGmail、マップなどが使える

Googleの新しいMaterial Designは大いに可能性があると思う。次世代のAndroid Lでの全面的な採用に先立って、今日(米国時間7/24)、Googleはいち早くAndroid向けChromeのベータ版にこの新デザインを採用し、同時に各種Googleサービスへのシングル・サインインなどのいくつかの新機能を追加した。

シングル・サインインは、一度ChromeでGoogleアカウントにログインすれば、その後ずっと検索、Gmail、マップなどをログイン状態で利用できるのでたいへん便利な機能だ。複数のGoogleアカウントを持っている場合、Chrome内でどのアカウントにも切り替えられる。

GoogleのさまざまなサービスをAndroidから利用する上での手間が大いに軽減されることになったのは良いことだが、同時にChromeでGoogleにサインインした状態でAndroidデバイスを失くせば誰でもGoogleアカウントを自由にできることになる点は注意が必要だ。

もちろんGoogleはセキュリティー強化のためにAndroid Device Managerなどのツールを提供している。全体としてみると、2段階認証を利用している場合は特にそうだが、繰り返し何度もパスワードを入力する手間を考えると、私は多少のリスクの増加は受け入れたいという考えだ。

また新しいマテリアル・デザインによるUIもなかなか見栄えがいい。ホームページはほとんどの飾りが削ぎ落とされてこの上なくシンプルになった。シークレット・モードは最近デスクトップでデザインが変わったが新しいAndroid版もそれに似ている。検索ページも大胆な色使いと画面いっぱいのエレメントというマテリアル・デザインの特長が生かされている。

Android版hromeのベータ版(安定版とは別個のアプリ)は一般公開されており誰でもダウンロードできる。

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Wacomの手描きメモ帳アプリBamboo PaperがAndroid、Windows 8、Kindle Fireにも対応

お絵描きタブレットやデジタイザなどのハードウェアを作っているWacomが、自分たちで作ったメモ帳アプリの可利用域を、これまでのiPadオンリーからAndroidとWindows 8とAmazonのKindle Fireタブレットにまで拡張した。このメモ帳アプリは手描きの文字や絵で入力でき、Wacomのタブレット用スタイラスBambooシリーズや、Intros Creative Stylus、およびそのほかのメーカーの汎用デバイスで利用できる。

Wacomがメモ帳アプリというソフトウェア分野に進出したのは昨年だが、このプロジェクトではWacom Ink Layer Languageというものを使って、ユーザが複数のデバイスやプラットホームの上で作品の共有と編集ができる。またSurface Pro 3用に特製した手描きメモ帳アプリは、クラウド上の手描き入力サービスOneNoteと共に使用する。

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Samsungがコマーシャルで発売前のiPhone 6をトロる

Samsungは事あるたびに、虎の威、じゃなかったAppleの威を借りたい会社のようだ。相手のデバイスが、まだ実際には存在しないときでも。この韓国のスマートフォンメーカーが最近YouTubeに載せたビデオは、今秋発売されるiPhone 6の、画面が大きいという噂をサカナにしている。そしてSamsungの言い分は: そんなの前からやってるぜ!、だ。

しかしそれが、まさにSamsungの問題なのだ。これまで、すでに数年間も、大きくて、確かに美しい画面のデバイスを次々と出してきたけど、このコマーシャルに登場するiPhoneお兄ちゃんは、そのことを知らない。そんなこと、いやしくも、現代の世の中では、あってはならないことだ。だって、どんなメディアも、どんなショップも、Samsungの大型ディスプレイのスマートフォンを、人びとにいくつも見せつけてきたはずだから。

Appleの新製品を待っている人たちに対する、そんなの前からあるよ、という訴求は、しかしあまり有効とは言えない。むしろ、Samsungにとって逆効果だろう。ぼくがふつうにテレビでこのコマーシャルを見たら、今まで待って良かったな、と思うだろうし、Googleでたくさん検索をして、大画面のiPhoneが噂ではなく真実であることを、確認するだろう。

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iPhoneを本格的赤外線カメラに変えるFLIR ONEがApple Storeに―明日から予約受付

映画プレデターで謎の生物が見ていたように世界を見ることができるようになる。iPhoneとFLIR ONEケースさえあればよい。FLIR ONEはiPhone 5またはiPhone 5sに取り付けて使用するケースで、本格的な赤外線カメラ(サーマル・イメージャー)機能を持ち、赤外線領域で物体の表面温度を測定して専用アプリでリアルタイムに映像化する。

このガジェットを利用すると相対的温度差で映像化された外界を観察することができる。Apple Store店頭とオンライン・サイトに8月に並ぶ予定だ。また明日からFLIR ONEのウェブサイトで予約を受付を開始する。

今年1月にCESでデモが行われたときに、われわれもFLIR ONEをテストしてみた。ベータ版だったが大いに感心した。FLIR ONEにはさまざまな実用的な用途がある。壁を剥がさずに建物の配管の水漏れやインシュレーターの不具合などを調べることができる。暗闇で迷子になったペットを探したり、夜の森で野生動物を観察するのにもよい。自動車の故障箇所をすばやく見つけるのにも、防犯にも役立つ。暗闇での人々の行動を覗いておもしろがるのにも使える。ビルのメンテナンス、自動車修理などのプロにも一般ユーザーにも使い道の広いガジェットだ。FLIR ONEの付属アプリにはタイムラプス、パノラマ合成などの機能も含まれ、応用範囲が広い。

FLIR ONEケースにはバッテリーが内蔵されており、連続して2時間使用できる。重量は110gほどだ。色は手持ちのiPhoneに合わせてスペースグレイ(これが最初に出荷される)、シルバー、ゴールドが選べる。明日、東部時間午前9時にFLIR ONEのサイトで予約受付が開始される。価格は349.99ドルだ。

〔日本版〕FLIRはForward Looking Infra Redの頭文字。当初は軍用航空機に搭載される赤外線前方監視装置を指したが、現在は赤外線イメージャー一般の名称となっている。発音は「フリア」。

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iOS 8最新ベータに、(ほぼ)リアルタイム書き起こし機能がついた

つい先ほどAppleのiOS 8 beta 4が公開され、新機能の一つとしてビジュアル化された書き起こし機能が加わった(上のビデオはMacRumorsより)。話した言葉が、ほぼリアルタイムでテキスト変換されているのがわかるだろう。これは以前Siriに登場した機能だが、メッセージその他のテキスト入力ボックスの音声入力オプションとしては初めてで、かなりクールだ。

ライブテキスト変換は、MicrosoftがCortanaで大々的に宣伝しているが、これには誰かを驚かせる以上の価値がある。話した言葉をシステムがどう解釈したかをその場で見られるので、エラーを見つけたり、言い間違えたりしたことがすぐにわかり、しゃべり終えて変換されるのを待つ必要がない。

これでエラーが少なくなり、テキスト変換を使うフラストレーションも減ることが期待できる。これは、見た目がカッコいいという副次効果以上のものだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Microsoft Surface Pro 3用のドッキングステーション、予約受付中

Microsoftは、先月発売したSurface Pro 3最新モデル用に、新しいアクセサリーを発売する。新たなガジェットは、ドッキングステーションと呼ばれ、Surface Pro 3に様々な外部入出力ポートを追加する。USB 3.0ポート、10/100/1000ギガビットイーサーネットポート、セキュリティーロックポート、等々だ。

この新しいドックは、既存のSurface Proドックに代わるもので、新しいSurface Pro 3がぴったり収まるようにデザイン変更され、タブレット型ポータブルPCを、見やすい角度で支える。他に、USB 2.0ポートが2基、Mini DisplayPort(Surface Pro 3本体の1基に加えて)等が追加された。新ドックを使うと、Surpface Pro 3ユーザーはUSB 3.0ポートを計6基を利用できるようになり、ビデオも本体画面以外に外部モニターを2台接続できる。

Surface Pro 3 ドッキングステーションは、現在予約受付中で、出荷予定は2014年8月15日。価格は199ドルと安くはないが、オフィスでもPro 3を活用したいモバイルワーカーにはアピールするかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


ゲームボーイにRaspberry Piを突っ込んでエミュレーターを載せてみた

DIYが大好きでゲーマーでもあるJohn Hasslがゲームボーイに新たな生命を宿らせた。35ドルの手のひらサイズコンピューターであるRaspberry Piを埋め込んで再利用するのだ。Piをゲームボーイの筐体に埋め込み、そしてクラシックゲームのエミュレーションソフトウェアをのせて、昔なつかしのゲームをプレイできるようにしている。さらにHasslは背面に新たなボタンも配置し、より新しいエミュレーターにも対応できるように工夫してもいる。

このハックを自分で行うには、もちろんかなりの技術的ノウハウを要する。またハンダで手を汚す覚悟も必要だ。しかし手元にとりあえずでも動作するゲームボーイがあるのなら、費用はさほどかからない。またリペアツールやいろいろなパーツも持っているのなら、ACにつなぐのではなくバッテリーで利用するためのパーツなども見つけられるかもしれない(本体にはPiを入れるので、バッテリーは外部バッテリーが必要となる)。

Haasl同様、うちにもオーダーはしたもののとくに使い道のないRaspberry Piが転がっているし、もちろん(?)ゲームボーイもある。そこまでモノの準備が整っているのなら、試してみるべきなのかもしれない。リスク満載でだれも保証などしてくれはしない。しかしハックしたHaaslの幸せそうな様子をみると、ぜひとも手がけてみたくなるのだ。

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(翻訳:Maeda, H


iPhone 6?のカバーガラスをサンドペーパーで摩耗テスト


来たるべきiPhone 6の前面ガラスと目される漏洩部品は、YouTube常連のMKBHD(Marques Brownlee)によって初の破壊テストが行われたが、このほどBrownleeは、さらにエスカレートした耐久テストのビデオを公開した。この第2ラウンドでは、超高強度サファイアベースと言われる材質に対して真の強度テストを行った ー サンドペーパーでこすった。あらゆる鉄製ナイフやキーの束よりもはるかにモース硬度の高い物質だ。

ビデオでは、Brownleeがガーネットおよび金剛砂のサンドペーパーを使うところを見せている。いずれも、現存するゴリラガラスのモース硬度を超えている。ただし、純粋なサファイアよりは硬度が低い。サファイヤは、天然物で最も硬いダイヤモンドに次ぐ硬度を持つ。iPhone 5sは、ビデオにある通り、このサンドペーパーによる摩耗テストに耐えることができない ー しかし、iPhone 5sのホームボタンは、純粋なサファイアでできており、試練に耐えた。

いわゆるiPhone 6ディスプレイも、サンドペーパーの影響を受けないわけではないが、現行機種と比べるとはるかに摩耗に強い。Brownleeが説明しているように、こうした過酷な条件で多少の傷がついたからといって大した問題はない。その総合的な耐久性と柔軟性は、ポケットやバッグの中で遭遇しうるリアル世界の脅威ほぼすべてに対して安全であることを意味している。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Chrome OSの画面が‘Material Design’的になるとどうなるか、というプレビューが登場

Googleのユーザインタフェイス部品はそのうちすべて’Material Design‘ふうになり、Android LやChrome OSも、この徹底的なビジュアルのオーバホールから免れることはない。 9to5Googleによると、Googleの”Happiness Evangelist”(幸せのエヴァンジェリスト)François Beaufortisが今日(米国時間7/18)ポストしたプレビューには、Material DesignをベースにしてアップデートされるGoogleのモバイルOS、Android Lでお目見えした、カード状のマルチタスク画面らしき、きわめて初期的なデザインが見られる。

この新しいルックスは、まだラフスケッチ的ではあるが、GoogleのそのほかのMaterial Designの画像とはっきり似ており、Chromium OSのプレリリースビルドとしてならすでに可利用であり、怖いもの知らずの何でも試したいタイプの人は、その上で今後のアップデートをリアルタイムで目撃することもできる。

このルックスがおもしろいのは、GoogleのそのほかのMaterial Design努力に似ているだけでなく、AppleのTime Machineや、MicrosoftがWindows 7で導入したスタック的(積み重ね的)なマルチタスク画面にも似ていることだ。こういうカード的なレイアウトのマルチウィンドウは前からあるが、それが今後はGoogleのあらゆるUIを支配するのだ。ただしもちろん今はテストの段階だから、Chrome OSの最終リリースではかなり変わっているかもしれない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


6月のPlayStation 4 vs. Xbox Oneは後者の値下げ〜売上倍増にもかかわらずPS4の首位の座揺るがず

MicrosoftXbox Oneの標準構成からKinectをなくし、価格を100ドルも下げてがむばっているが、それでもまだ、PlayStation 4の後塵を拝している。NPDの最新の数字によると、6月の合衆国の次世代型ゲーム機のトップSonyでで、しかも6か月連続でトップだ。

またゲーム機全体でもSonyが売上トップかもしれない。NPDによると、PS4とXbox Oneを合わせた総売上台数はXbox 360 + PS3より多い。Nintendoも今月(6月)は頑張って、Wii Uの売上台数は前年同期比で48%も伸びた。ゲームの売上のトップはMario Kart 8で、6月に47万本売れた。

Microsoftは昨日(米国時間7/17)、ゲーム機の売上台数が前月(5月)比で倍増したと誇らしげに報告した。Sonyもやはり具体的な台数を明らかにしないが、その様子では両社とも6月の売上は10万台に迫ったのではないかと思われる。どちらもローンチしてから間もない人気機種なのだ。

でも今月のSonyの勝利は、Xbox Oneのやや変則的なローンチがまだ影響していることの表れかもしれない。MicrosoftはPlayStation 4がE3で見せたような、ゲーム中心の枠組みへと、途中から方針を変えた。今ではどちらも、ゲームとソフトウェアが核であり、値下げとバンドルの内容で、売上を競うことになる。

Engadgetより

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Android Wear SDKにウォッチの盤面を自由にデザインできるAPIが登場…それまでは盤面アプリを作るなとGoogleが懇願

GoogleのスマートウォッチプラットホームAndroid Wearは、すでに消費者製品もデベロッパのためのSDKもあるが、盤面のカスタム化がまだ公式にはサポートされていなかった。でも、デベロッパが相当苦労すれば独自の盤面は作れる、という状態だった。そして今日は、9to5Googleの記事によると、Googleのデベロッパヘルパー部門(Developer Advocate)のWayne PiekarskiがGoogle+で、ウォッチの盤面を容易に作るための盤面API(watchface API)がもうすぐ、WearのSDKに加わる、と発表した。

Googleのウェアラブルのプラットホームの中では、Android Wearはぼくの[好き]の一つで、中でもStar Trek LCARSにヒントを得たような思い切ったデザインの盤面がすでに作られていることが、おもしろい。レトロな、文字盤だけのデザインもある。

矩形、円、サイズいろいろ、そして電池寿命に貢献してカードによる通知を正しく行う…Piekarskiによれば、Android Wearがその境地にまで達するためには、Android Lへの移行が必要だそうだ。それは今年の終わりごろだから、盤面APIもそれまで待つのだ。

待つことを、Google自身もお願いしている。Google+の記事の中でPiekarskiは、独自の盤面アプリをGoogle Playストアに出さないでくれ、と懇願しているのだ。盤面APIの公式ローンチまでは、アルファやベータにお付き合い願いたい、と。でもこれまですでに、おもしろいのがいろいろ登場しているのだから、デベロッパたちがおとなしくGoogleの言うことを聞くとは思えないね。

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Microsoft、1万8000人の人員削減を発表―うち1万3000人は今年中にレイオフ

今日(米国時間7/17)、Microsoftはかねてから予期されていた大規模な人員削減を実施することを発表した。先週のサティヤ・ナデラCEOの全社員向けメールがはっきりとこの方向を示していた。

今日のnaderaのメールは、人員削減の具体策を述べている。これによると、来年末までにトータルで1万8000人がレイオフされる。このうち1万2500人はMicrosoftが買収したNokiaの携帯電話事業の従業員となる。

ナデラは、うち1万3000人についてはすでにダウンサイジングを進めており、「そのほとんどは向こう6ヶ月のうちに通知を受けることになる。詳細は今日中に上級幹部から各職場に伝達される」としている。

今回の人員カットの主要なターゲットはNokiaのようだ。MicrosoftがNokiaが買収した際、このフィンランド企業の携帯電話事業の従業員は2万5000人程度だった。「Nokiaデバイス及びサービス事業部とMicrosoftの相乗効果を高め、戦略的人員配置を行うために1万2500の職が影響を受ける」とナデラは述べた。つまり買収されたNokia社員の半分がレイオフされるわけだ。これと同時に、Microsoft社内のNokiaと重複する職の一部も削減されるだろう。 ちなみにGoogleも買収したMotorolaのハードウェア事業をLenovoに売却する前に6000人のレイオフを行っている。

今回のレイオフには「マネジメント階層の削減による組織のフラット化」という狙いも含まれている。また低価格のLuma Windows Phoneシリーズに注力するためにAndroidベースのNokia Xシリーズは廃止されるもようだ。

対象となる社員には退職手当が支給される他、他地域に就職する場合は移転費用も支払われる場合がある。ナデラは明日、社内でQ&Aセッションを実施するという。

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Amazon、電子書籍定額($9.99)読み放題の「Kindle Unlimited」を準備中(?!)

Amazonが、驚愕の(と言ってよいだろう)サービスを提供しようとしているらしい。Kindle利用者に対し、60万もの電子書籍およびオーディオブックを月額9ドル99セントにて無制限に提供しようとするサービスだ。情報のでどころはこちらのキャッシュに残るウェブページだ。本件を最初に報じたのはGigaOMだった。

これは、たとえばスタートアップのOysterなどが提供しようとする「電子書籍版Netflix」を大規模に展開しようとするものといえよう。Kindleはかなりの成功を納めており、Amazonの利用者も多い。類似サービスと比較して規模の麺では圧倒することとなりそうだ。但し、先ほどのキャッシュが残るページには、Oysterには提供を行なっているSimon & SchusterHarperCollinsなど、いわゆるビッグファイブからの書籍提供については言及されていない。

最大手の出版社は多額(米ドルにて最低7桁)の前払金を求め、さらに読まれるごとに費用が発生するという仕組みを求めている様子。また、新刊書は従来のようにまずは通常の販売チャネル用として確保しておきたいと考えている。Amazonとしてはそうした例外的条件をつけることなくサービスの展開を行いたいわけで、そうした両者の思惑のぶつかり合いから、先述のページにビッグファイブの名前が見られない状況となっているのだろう。

さらにAmazonはAudibleを買収し、Whyspersync for Voiceという機能を通じて8000ほどのオーディオブックを提供しているのも大きな魅力となるだろう。利用者は目的や状況に応じて、電子書籍とオーディオブックを自在に切り替えて楽しめるようにもなる。

このKindle UnlimitedはAmazonにとっても新たなチャレンジとなるものだ。書籍関連分野に限定したもので、たとえばAmazonプライムなどとは独立したサービスとして展開されることになるのだろう。これまで年間99ドルのプライム会員費用にてサブスクリプションサービス(インスタント・ビデオ、Kindle Lending Library、そしてPrime Music)を展開していた。そのような中、独立したサービスとしてKindle Unlimitedを投入することで、さらなる売上向上を目指すことができるようになるわけだ。しかもこのサービスの対象となる人は、Amazonの最も熱心な利用者層でもある。

詳細はAmazonに問い合わせ中。何かわかれば続報をお届けしたい。

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(翻訳:Maeda, H


GoogleがAndroidソフトウェア開発の無料学習コースを提供、Udacityから

Googleがオンライン学習のUdacityと提携して、無料のAndroidソフトウェア開発コースを提供する。ビデオのほかに、小テストや教材、それにフォーラムも提供される。このコースは”Developing Android Apps: Android Fundamentals”(Androidのアプリ開発: Androidの基礎)と呼ばれ、Androidアプリを作るために必要なもののすべてを、一歩ずつ教えていく。ただし学習者は、プログラミングに関する基礎的な理解をすでに持っている必要がある。

このAndroidコースは、GoogleのDeveloper Advocates〔仮訳: デベロッパヘルパー〕 Reto Meier、Dan Galpin、およびKatherine Kuanが担当し、またフィードバックへの個人的な対応や直接指導が、Udacityの有料コースをすでに受講している先生生徒間で行われる。この事業の目的はまず、Androidの歴史や成り立ちを学んでAndroidをよく知ること、そして過去のプログラミング経験等ではなく、Androidの具体的な知識をベースとしてプログラミングを発想/書けることを目的として、Androidソフトウェアの作り方を教える。

Googleの当然のねらいは、Androidのソフトウェアを作るデベロッパの増員だ。先月行われたGoogle I/Oでの発表が正しければ、今やAndroidはありとあらゆるものを動かすOSになりつつある。だから、Androidで考え、Androidで書くことのできるデベロッパを増やすことは、今後のAndroidの、自動車、テレビ、ウェアラブルなどへの実装が、広い消費者層に普及していくために欠かせない。

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速報:AppleとIBMがハード、ソフトで全面提携―エンタープライズ分野に激震

AppleはIBMと戦略的提携関係を結んだことを発表した。これによりIBMの150以上のエンタープライズ向けITアプリとツールがAppleのプラットフォームにネーティブで移植される。同時にIBMは世界各国でAppleのiPhoneとiPadを顧客企業に販売する。CNBCのインタビューに答えて、AppleのCEO、Tim CookとIBMのCEO、Virginia Romettyは「AppleとIBMはぴったりと合うジグソーパズルのピースのような関係だ」とその提携が理想的であることを強調した。

この提携によってAppleはIBMのビッグデータとそのアナリティクス処理能力にアクセスできるようになる。またIBMと提携して開発されるクラウドアプリは「下はiPhoneやiPad」までサポートする。これにより、iOSベースのクラウド・サービスはセキュリティー、アナリティクス、大規模モバイルデバイス管理ツールなどが飛躍的に強化される。

いわゆるiOS向けのIBM MobileFirstソリューションはさまざまな業種の特殊な企業ニーズに合致したアプリを提供する。CookとRomettyは航空機のパイロットの支援アプリを例に挙げた。またAppleは、IBMの10万人もの業種ごとの深い現場知識を持つコンサルタントの力を借りられるのはAppleがエンタープライズ・アプリを開発する上でこのうえない助けとなると指摘した。

ここ数年、企業へのiPadの普及とiPhone、BYOD〔私物デバイス持ち込み〕のトレンドなどにより、Appleのエンタープライズ分野への参入の条件が整いつつあった。

AppleとIBMがまず参入を狙う分野はプレスリリースによれば、小売、ヘルスケア、金融、保険、旅行、運輸、テレコムなどになるという。アプリケーションのリリースはこの秋から来年いっぱいかけて順次行われる。その内容はクラウドストレージ、セキュリティー、MDM〔モバイルデバイス管理〕からプライベートなアプリ・ストアまでエンタープライズ・システムの全分野にわたる。つまりGoogleが展開しつつあるPlay for Enterpriseに似ているが、Appleの場合は、IBMという膨大な実績を持つエンタープライズ分野の第一人者の力を借りることができるわけだ。

この提携にはAppleCare for Enterpriseも含まれ、顧客のIT部門に対し、24時間年中無休のサポートを電話とオンラインで提供する一方、IBMの社員はオンサイトでのサポートを行う。IBMは企業顧客に対してiPhoneとiPadの販売(リースを含む)を行う。

業界アナリストのTim Bajarinは、「この提携はGoogleとMicrosoftのエンタープライズ向けモバイル戦略にとって大きな打撃だ」 と指摘する。

Googleの次世代モバイルOS、Android Lの発表が近づく中、AppleとIBMの提携は今後さらに深化し範囲を広げていきそうだ。いずれにせよ、今秋にも始まるというこの提携に基づくアプリのリリースに注目だ。

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Google、製薬大手のNovartisと提携―血糖値測定コンタクトレンズなどを5年以内に実用化へ

Googleは大手製薬会社のNovartisに対して血糖値を測定できるスマート・コンタクトレンズのテクノロジーをライセンスしたことを発表した。このコンタクトレンズが実用化されれば、糖尿病患者が苦痛なしに連続的に血糖値をモニタできるようになる。今後の開発はNovartisのAlconアイウェア事業部が担当する。NovartisのCEO、Joe JimenezはFinancial Timesのインタビューに答えて、「商用化に5年以上かからないよう期待している」と述べた。

GoogleとNovartisはまた別種のスマート・コンタクトレンズの開発でも協力していくという。これは現在、2焦点の遠近両用眼鏡を必要している人々がコンタクトレンズを利用できるようにする自動焦点調節機能を備えたコンタクトであるらしい。

有力テクノロジー企業が次々にヘルス、医療分野に参入する中で、今回明らかになったGoogleのアプローチは全く異なるものだった。NovartisのCEOはFTに対して、Googleの支援によって開発される血糖値測定や自動焦点調節機能を備えたスマート・コンタクトの市場は年間100億ドルから10年後には500億ドルにも上るだろう(アメリカの糖尿病患者数は増加を続けている)と述べた。

Googleの血糖値測定センサーとワイヤレス・チップの研究はマスコミに大きく取り上げられたが、本当に巨大な市場となる可能性が高いのは視力補正のスマート・コンタクトだ。もしGoogleが現在のデジタルカメラに備わっているようなオートフォーカス機能を備えたコンタクトレンズの開発に成功するなら、遠視、近視など目の焦点調節能力の障害の度合いに応じて、また読書や運転など用途に応じて多種類の固定焦点レンズを必要とする現在の不便が一挙に解消される。誰もが一種類のコンタクトレンズですむという理想的な解決策が得られる。

視力補正アイウェアは現在アメリカで100億ドルの市場となっている。Novartisとの提携でGoogleはこの市場で強力な地位を築くことを狙っているようだ。

〔日本版〕ラリー・ペイジ、サーゲイ・ブリンがGoogleを語る―ヘルス分野は規制が重荷、手を広げすぎた方が実は効率的という記事で、ラリー・ペイジは「ヘルス分野は規制が煩瑣過ぎる。参入するするには苦労が大きい。私が長時間を費やしたいようなタイプの仕事ではない」と述べたため、Googleのヘルス医療分野に関する今後の戦略に注目が集まっていた。Googleは規制のクリアや販売、サポートという膨大な手間のかかる非テクノロジー的作業にリソースを費やすことを避け、十分なノウハウを蓄積したNovartisのような有力パートナーにそれを分担させるというアプローチを取ったようだ。

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剛体から軟体に変化し、狭い穴でもするりとぬけられるロボットをMITが開発

近未来のロボットは、映画「ターミネーター」のT-800 Model 101ではなく「ターミネーター2」に登場するT-1000みたいになるかもしれない。MITのチームが開発した相が変化する素材は、ワックスとフォームという平凡な材料を使用しているが、剛体から軟体まで随意に変わることができる。低コストのロボットにも使えるので、形を変える性質がロボット掃除機やロボット暗殺者などにも応用できるだろう。

この素材を作った機械工学と応用数学の教授Anette Hosoiは、教え子のNadia Chengやそのほかの研究者とチームを作っている。今後の可能性としては、たとえば、内蔵や臓器、血管などに形を自在に変えながら入り込んでデリケートな手術を行うロボットなどが考えられる。MITのニュースによると、倒壊した構造物の中に入って生存者を探すロボットもあり、ということだ。


クレジット: 制作–Melanie Golnick, MIT News; ビデオ素材提供–Nadia Cheng.

このプロジェクトはGoogleが買収したロボット企業、マサチューセッツ州のBoston Dynamicsで開発が行われている。最初それは、DARPAの助成金による化学ロボット(Chemical Robots)の研究事業で、狭いところへもするりと入り込める蛸のような能力のあるロボットの開発を目指していた。工学的レベルでの最大の課題は、ぐんにゃりとした軟体でありつつ、対象物にしっかり力を加えることのできる素材を作り出すことだった。それが可能であるためには、剛体と軟体とのあいだで相変化が可能な素材でなければならない。

このたびHosoi教授らが開発した素材はワックスを利用し、そこに加熱用のワイヤが血管のように通っている。加熱されると柔らかく、冷めると硬い。この構造には、剛体のときに受けたダメージを自動修復する利点がある。まさにT-1000のように、ロボットは平面状態から起き上がったり、深い傷でも治ってしまう。

この素材は、いわゆる液体金属ではないが、しかし研究者たちは、今後のバージョンではワックスではなく、半田や白鑞(しろめ)のような強度のある材料を使えるだろう、と考えている。T-1000も、原料は一種の石なのだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


写真撮影スタジオのライティングを無人機(ドローン)にやらせてプロカメラマンの生産性を大幅アップ

MITで行われている研究は大胆不敵で、人をあっと言わせるものが多い。この、無人機の編隊を使った写真撮影用の自動照明装置も、その例外ではない。プロトタイプは8月に行われる、「グラフィクスと視覚化と画像処理におけるコンピュータ利用の美学」(Computational Aesthetics in Graphics, Visualization and Imaging)に関する国際シンポジウムでデモされるが、それは軽量の無人機を一機だけ使ってバックライティング(逆光照明)を作り出し、被写体の縁(ふち)の部分の光を強調する。

初期のシステムでは、写真家が照明が及ぶ範囲(幅)を指定すると、無人機が適切な位置に空中停止して適切な照明を作り出す。また、照明==無人機の三次元の位置を、写真家はリアルタイムで調節できる。そしてまた、位置調整を、人間などの被写体の動きに自動的に合わせることもできる。これにより、ライティングの微妙な変化による大きな写真的効果を作り出すことができる。

設計者の一人Manohar Srikanthによると、無人機をコントロールするコンピュータに毎秒20回の撮影をさせることにより、これまで写真家自身が(==カメラが)あちこち動いて検討していた構図の決定を、より効率的にできるようになる。コンピュータが撮ったそれらの写真はカメラのメモリには保存されず、コンピュータのストレージに保存される。量が多いためカメラ本体への保存は無理だ。

このシステムの将来のバージョンでは、複数の無人機をコーディネートしながら飛ばし、より複雑な照明効果を作り出す。複数の照明器具のセッティングは、いわゆる‘組み合わせ’の数が膨大なので、人間が手作業でやると、膨大な試行時間を費やした挙句、最高の美を得るためには天才的な勘の助けを借りなければならない。それを複数の無人機の編隊と、それらに対するコーデネイションプログラムがやれば、相当な費用と時間を節約できる。プロの写真家たちの、生産性も上がるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


インターネットテレビの総据え付け台数は10億台、2018には20億、Googleは二股デバイスAndroid TVで市場支配をねらう

Strategy Analyticsによる最近の調査報告によると、インターネットテレビの世界中の据え付け総台数は今や10億台を超えている。ここでの‘インターネットテレビ’という用語は、狭義の、インターネット接続機能のあるテレビ受像機だけでなく、Apple TVのようなセットトップボックスや、インターネットに接続するゲーム機やブルーレイプレーヤーなどもカバーしている。この総台数は4年後の2018年には倍増して20億台に達し、いわゆるスマートテレビが最も多い利用デバイスとなる。

セットトップボックスも成長を引っ張る。そしてGoogleが発表したAndroid TVは、テレビメーカーによる受像機内蔵と、消費者が利用するセットトップボックスの両カテゴリにまたがる。Googleは数年前に発表したGoogle TVがインターネットテレビの初挑戦で、今回は二度目だ。Google TVはSonyなども製品化したが、消費者の反応は鈍かった。そこでインターネットテレビのコンセプトをゼロから再検討したプロダクトが、Android TVだ。

Android TVはコンテンツを最優先し、YouTube、Netflixなどなどお好みのコンテンツプラットホームへのアクセスを消費者に提供する。アプリは二の次三の次となり、ゲームはあくまでもコンテンツの一環となる。しかしAndroid TVが他製品との競合上いちばん意識しているのは、インタフェイスの単純化と、これまでのテレビ受像機と変わらない安易で怠惰な使い方をそのまま温存することだ。

Strategy Analyticsの調査報告では、今のマーケットリーダーはApple TVで、2013年のマーケットシェアが約35%だ。GoogleとRokuが共に10%台だが、報告書は今後のGoogleの伸びを予想している。それはChromecastの成功と、この秋RazerやAsusから出るAndroid TVのボックスがもたらすであろう成長によるものだ。ただし、気軽に買えるお値段であることも重要だが。

結局のところGoogleはGoogle TVとChromecastから多くを学び、学んだことをAndroid TVにつぎ込んだのだ。今後数年間で上げ潮に乗れるかどうかは、価格と使いやすさ、この二点にかかっている。なんか、新しいテレビを買ったらAndroid TVもあった、というインストール努力ゼロの形が、いちばん理想的だ。 Chromecastの人気の原因も、その使い方の簡単さにある。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))