アメリカ食品医薬品、筋電義手を初めて承認―生卵も掴めるDEKA Arm、市販可能に

Vergeの記事によると、DARPA(国防高等研究計画局)の資金援助で開発された装着者の意思で動かせる筋電義手にFDA(アメリカ食品医薬品局)の承認が得られたという。

これによって筋電義手の市販への道が大きく開かれた。次のステップは量産ができるメーカーを見つけることだ。

DEKA Armと呼ばれるこの義手の用いるテクノロジーはMYOアームバンドのものと似ている。切断部分より上に残った筋肉の発する微小な電気パルスを検知して義手の動作に変換する仕組みだ。MYOが腕の動きをコンピュータを操作する命令に変換するのに対して、DEKA-armは腕が切断されていなかったら神経の信号が筋肉を動かしたはずの動きを義手のモーターを動かすことによって代替する。DEKA Armの開発者はSegwayの発明者として知られるDean Kamenだという。

この義手は、ジッパーを開閉するなどの微妙な動作が可能だ。また掴んだ感触が振動によってフィードバックされるため、、上にエンベッドしたビデオのように、生卵を壊さずに掴むこともできる。これまでに開発されたどんな義手よりもの本物の手に近い。まだしばらくは実験段階が続くだろうが、こうしたバイオ・エンハンスメントが広く生活に入ってくる日は近いと私は思う。

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Apple、光学手ぶれ補正をiPhoneの「超高解像度」写真に応用する特許を申請

Appleが、iPhone等のデバイスで利用するための光学手ぶれ補正技術を開発中であることが、USPTO(米国特許商標局)への申請書類からわかった(AppleInsiderが発見した)。これによって、将来のiPhoneでは複数の露出を合成して1枚の写真にすることで、画像の解像度を著しく高めることが可能になるかもしれない。

これは、一般的な光学手ぶれ補正技術の利用方法とは少々異なる。通常は、内蔵カメラを移動させることによって、わずかなカメラのぶれを補償するために用いられる(対してデジタル方式では撮影後の処理によって行う)。この新システムは、同種の光学手ぶれ補正機能を使って、短時間に角度をわずかに変えながら連続撮影したものを合成することによって、「超高解像度」画像および色再現やディテールの改善を実現する。

この光学安定化機構は、超高解像度合成を行うのと同時に、通常の手ぶれ補正機能としても働くため、両方の世界で最高の結果を得ることができる。もし製品化に成功すれば、モバイル写真のリーダーになるべく優れた取組みを続けるAppleのにとって、新たな一歩となるだろう。

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クラスの先生と生徒たちがリアルタイムでコミュニケーションできるGoogle Classroomが招待制ベータへ, 宿題の作成管理も楽に

 

教師が学校のクラスで使う良質なソフトウェアは、前から求められているが、まだ十分なレベルには達していない。そしてGoogleがついにこのほど、先生たちが宿題を作り、その結果を集め、出来栄えを調べるツールのベータを立ち上げ、教師と生徒たちとのコミュニケーションの充実と良質化を助けようとしている。

その、Classroomという名前のアプリケーションは、GoogleのApps for Educationの一環で、DocsとDriveとGmailを利用して宿題の作成と結果追跡を、手作業でやるよりも相当楽にしてくれる。要するにGoogleがやっているのは、Docsなどのツールをすでに上手に便利に使いこなしている人たちのやり方を、アプリケーション化したものだ。このような大型建材が揃っていて、しかも多くのユーザがすでにいるぶん、そこらのスタートアップがゼロからこんなサービスを立ち上げることに比べると、Googleは相当有利だ。

このClassroomツールには、クラスの生徒たちとのコミュニケーションツールも含まれているので、先生たちは、何かを発表する、質問を投げかける、生徒からの反応に対応する、などのコミュニケーション行為をリアルタイムで行える。しかも、利用は無料で、Googleはユーザデータを使用しないし、広告も表示しない。それらは先週発表された新しいポリシーに即している。

いまのところ(ベータだから)Classroomは招待制のみだ。このプレビューバージョンに招待されたい教育者は、Googleに申し込むこと。試用期間は1か月だが、9月には一般公開されるから、新学期(アメリカは9月より)には間に合いそうだ。

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Googleマップがメジャー・アップデート―乗換案内、ナビ情報が強化され、Uberを統合

GoogleマップのiOS版、Android版アプリがメジャー・アップデートされ、カーナビでは詳しい道路情報が追加され、交通機関の乗り換え案内も強化されるなど多くの新機能が提供されている。

その中で目立つのはUberを経路検索のオプションに取り込んだことだ。UberアプリをインストールしているユーザーがUberのサービス提供地域で公共交通機関、あるいは徒歩で経路検索をするとオプションにUberが表示される。およその所要時間も表示され、ワンタッチでUberアプリが立ち上がる。

Googleが特定のスタートアップのサービスに大いに目立つ形でお墨付きを与えたことは興味深い。実はUberはGoogle Venturesの重要な投資先だ。やはりそれでUberをひいきしたのではないかという印象もないではない。もっともGoogleはGoogle Venturesの運営はGoogle本体とは独立していると常に主張している。

もちろん、これ以外にも多くの新機能がある。モバイル版のマップはナビ機能を使っている場合、従来より詳しい道路情報を表示するようになった。

トップのグリーンのナビゲーション・バーには道路名、曲がる方向、そこまでに距離の他にレーン情報が表示される。また左下に次の次に曲がる方向が「その先」として情報される。後日の利用に備えてオフライン・マップを事前にダウンロードしてカスタムリストで管理することもできるようになった。

またローカル情報検索では、店舗等の営業時間、価格帯、格付評価などの条件での絞込ができる。レストランを探す場合など、いちいちアプリを切り替えないでも詳しい情報が得られるのは大いに便利だ。これでGoogleマップはいちだんとYelpに近づいてきた。

また公共交通機関を利用する場合は、別経路のオプションが一覧表示され即座に切り替えができる。発車時刻、到着時刻を始め詳しい乗り換え案内情報が表示されるだけでなく、次発のバスや電車の時刻も表示される。

また一度Googleマップで検索した場所はユーザーのアカウントに記録され、サインインすればいつでも後から呼び出すことができる。観光地、名所旧跡など一部の場所ではストリートビューで屋内の画像を見ることができる。

以上のように、今回のモバイル版のアップデートは大掛かりなものとなったが、もっとも興味深いのはやはりUberとのタイアップだろう。はたしてGoogleは将来UberのライバルであるHailoやLyftもオプションに加えるのか、Uberだけを推薦するのか、対応が注目される。

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Appleが健康・フィットネス専用プラットフォームを検討中との報道

Appleは、「本格的健康・フィットネス専用プラットフォーム」を開発中であり、これはソフトウェアのマーケットプレイスであるAppStoreをモデルにした類似のサービスになるらしい、とReutersが報じた。Appleは、健康関係技術者やハードウェア専門家の雇用を進めているとも言われており、これは過去に他のメディアが伝えて以来継続しているトレンドだ。

最近雇ったのが、StartX Medのファウンダー、Divya Nagで、彼は健康医療テクノロジー(ソフトウェア、ハードウェアいずれも)を作ろうとする会社や起業家を育成、支援するためのスタートアップ・アクセラレーターを、スタンフォード大学と共に設立した人物だ。他にも、Masimo Corp.の最高医療責任者、Michael O’Reily、Vital Connectのバイオセンサー技術担当VP、Ravi Narasimhan、埋め込みセンサーの専門家、Nima Ferdosi、他数名を迎え入れている。

Appleの雇用攻勢は人物重視であり、必ずしもそれらの人々が所属していた会社の特定な技術にはよらないと言われている。目的は、健康追跡機能を持つと言われるiWatchの開発だが、より広範囲のヘルスプラットフォームの開発に関わるものとも考えられる。ライバルのSamsungをはじめとする他社も独自の医療健康プラットフォームを開発して、自社製品へのユーザー取り込みを狙っているが、概して中途半端に感じる。成熟した完成度の高いものを作る機会はまだ十分にある。そのために、ソフトウェア、ハードウェア両面で健康関連製品の開発に力を注ぐことは理にかなっている。

Nikeが、自社ソフトウェアとの統合を強化するためにAppleと提携し、ハードウェア開発を中止するという噂が広まっているが、これも広範なプラットフォームの推進を暗示している。健康向けAppStoreを分離する必要はなさそうにも思えるが、現時点でそのプロジェクトが現在のApp Storeにどこまで似たものになるのかどうかを判断するのは早すぎる。

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Amazon U.S.、サイト内にウェアラブル用の専用ストアを開設

うっかり見逃してしまっている人も多いかもしれないが、Amazonがサイト内にウェアラブル・ストアを開設している。従来からあるカテゴリーに、新しく「ウェアラブル」カテゴリーを追加したのだ。扱われているのはMisfit Shine、Jawbone UP24、そしてNarrative Clipなどさまざまなウェアラブルデバイスだ。

さらにウェアラブルの中もFitness & Wellness、Healthcare、Cameras、Smart Watches、Family, Kids & Petsなどのカテゴリーが作られている。いろいろと見て回ると、TechCrunchで紹介したデバイスも多いようだ。たとえば姿勢モニターのLumoback、Fitbitシリーズ、スマートウォッチのPebble、あるいはGoProなどのアクションカメラ系については多くの方々がよくご存知だろう。「Editor’s Corner」も用意されていて、こちらはSarah Zangが担当し、Gizmodeのスポンサードコンテンツが紹介されたりもするようだ。

「購入ガイド」(Buying Guides)のページもあり、ライフスタイルやニーズによって、適切なデバイスを選ぶためのヒントが掲載されている。またビデオデモンストレーションや、製品紹介ビデオなども掲載されている。ウェアラブルがどのようなシーンで活用できるのかという記事もある。ウェアラブルプロダクトの認知度は高まりつつあるものの、まだ実際に所有している人は少ないという調査結果もある。そのような中、利用者となる可能性のある層に対して丁寧な説明を心がけるのは理に適ったことであるだろう。

個人的にはウェアラブルにも多いに興味がある。しかし今の段階から専用のトップカテゴリーを用意しておくほどのものだろうか。もちろんAmazonはそう考えたわけだ。これからはさらに商品カテゴリーが増えてくることも期待でき、今後に向けて楽しみなページではある。

訳注:訳出時現在、ページ内のリンクが正常に動作していないようです。但しこれも一時的であり、間もなく正常に機能し始めるものと思われますので訳出しておきます。

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Maeda, H


ロシア製ロケットの国防用購入への差止めを命令を, SpaceXが勝ち取る

民間宇宙ロケットのスタートアップSpaceXは先週、同社が合衆国空軍(USAF)を告訴したことを発表した。空軍は政府機関でありながら国防用ロケットの打ち上げを、航空機産業のトップ企業BoeingとLockheed-Martinの合弁会社United Launch Alliance(ULA)一社のみに、競争入札なく発注契約を結んでいる、というのが同社の訴件だ。Ars Technicaの報道によると、昨夜(米国時間4/30)SpaceXは、防衛関連事業における独占発注慣行との戦いにおいて、小さいが重要な勝利を勝ち取った。ULAによるロシアのロケットの購入が、裁判所による差止め命令を食らったのだ。

ULAは合衆国政府関連のロケット打ち上げに、打ち上げビークルとしてAtlas V、打ち上げ用ロケットとしてRD-180を使用してきた。それは同社が宇宙への打ち上げ〔軍事衛星など〕に使用している二種類のロケットのうちの一つだ。SpaceXの訴状は、これらのロケットを作っているNPO Energomashが実はロシア政府が完全に所有している企業であり、したがって同社のロケットの購入と使用は、ウクライナにおける侵略的な行動に対してアメリカが最近課した制裁に違反している、と主張している。

裁判所の命令は、合衆国財務省と合衆国商務省が、その取引は制裁を規定している大統領命令13661に違反しないと明言するまでは、ULAによるNPO Energomashとのいかなる商取引をも禁ずる、と言っている。

SpaceXのCEO Elon Muskは最初の記者会見で、“この時期にクレムリンに数億ドルを渡すのは間違っていると思う”、と述べた。また一般的に、アメリカの国防事業でロシアのロケットを使用することの妥当性についても、疑問を投げかけた。

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発売近づくAmazonスマートフォンの写真がリーク―Galaxy SとiPhoneのミックスの感じ

Amazonのスマートフォンに関する情報は最近ますます具体化している。ここに来てBGRは「Amazonスマートフォンの外観写真を世界で最初に入手」という記事を掲載した。

Amazonフォンの写真はBGRの以前の記事にも登場していたが、今回の写真はずっと鮮明で裏側も写っている。ただしそのデザインにはさほど驚くような点はない。

写真によればこのデバイスは裏表とも黒で、エッジはマット仕上げで金属かプラスチックかは確認できない。表側はいろいろな点でGalaxy Sシリーズによく似ている。面取りした垂直の側面はiPhone 5的だ。全体としてiPhone4、5とGalaxy Sシリーズを混ぜあわせたようなデザインで、あまりオリジナリティは感じられない。

BGRの情報源は、「このデザインは大型画面(4.7インチ)であるにもかかわらず、片手で楽に操作できることが目的だ」と説明している。またこのデバイスには独立した6個のカメラが内蔵されているとされ、他の同クラスのデバイスに比べて厚みがあるように見えるのはそのせいかもしれない。

われわれこれまで得た情報によると、Amazonのスマートフォンは、あと1月ほどで発表され、720p 4.7インチ・モニタ、2GBのRAM、カスタマイズされたAndroidベースのOS、それに3Dジェスチャー操作機能を装備しているという。またBGRの情報源によると、Amazon独自のPrime Dataというデータ・プランが提供される。またこのハイエンド・モデルの後、多数のカメラによる3D機能などを省いた低価格モデルもリリースが予定されているらしい。

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iPad版Officeから遅れること1ヵ月、GoogleがiOS版生産性アプリを公開

Googleは、iOS用Google DocsおよびGoogle Sheetsの単体アプリを公開し、Slidesも近く公開予定だ。これらの生産性アプリは、従来Google Drive内のアプリとしてiPhoneおよびiPadから利用できた。文書、スプレッドシート、およびプレゼンテーション用の各エディターは、カリフォルニア州マウンテンビューのクラウドサーバーにあるGoogle Driveに保存されたファイルを作成、編集できる。

今のところ各アプリは、Google Driveのアプリ内エディターおよびビュワーと基本的に同じものと思われるが、即ちそれは様々なフォーマットの文書を作成、変更するために必要なものがすべて提供されていることを意味している ― Microsoft Officeのコンテンツを含め。このタイミングは興味深い。MicrosoftがOfficeアプリ一式をiPad向けに公開したのはつい1ヵ月前だ。Googleは、これらの単体アプリにオフラインでも利用できる機能を追加しているため、ネット接続がなくても使用できる。

統合アプリから機能を切り出し、特定目的のソフトウェアを複数作ることに力を入れる大企業が増えていることは興味深い。例えばFacebookは自社アプリでこれを進めており、それを会社の方向性であるとしている。

アプリはGoogle PlayおよびApp Storeで公開されており、Googleは今後しばらくの間、Driveアプリで「作成」ボタンを押すと、単独アプリをダウンロードするよう案内して、移行を促進する。

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Skypeのグループビデオ通話がやっと無料に: まずMac, Windows, Xbox Oneから

Skypeがグループビデオ通話を導入したのは2010年で、人数は10名まで、そしてベータを脱して以降はSkypeの有料ユーザだけが使えるという意味で、有料のサービスだった。しかしSkypeの発表によると、今日(米国時間4/28)からグループビデオ通話はWindows、Mac、およびXbox One上で無料になる。

このサービスが無料になるのは、当然かもしれない。今ではSkypeは競合他社が多くなっており、中でも強敵はHangoutで無料で使えるGoogleの無料ビデオチャットだ。だから、それをペイウォールの背後に置いておくことは次第に無意味になりつつあり、とくにMicrosoftの傘下になってからは対応プラットホームも増えているので、誰もが無料でエンジョイできるサービスにすることが、唯一の進むべき道になってきたのだ。

当面、無料のグループビデオチャットがサポートされるのはWindowsとMacとXbox Oneだけだが、Skypeのお約束によると、今後はもっと対応プラットホームを増やしていく。というわけで次はおそらく、iOS、Android、Windows Phoneという三大モバイルプラットホームで使えるようになるのだろう。

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時代は変わった―Microsoft、Nokiaの新CMビデオで「反逆者」イメージを打ち出す

Microsoftが「反逆者」とは驚きだ。しかし最近のNokiaデバイスをプロモーション・ビデオを見ると、それがMicrosoftの打ち出したいイメージのようだ(MSは最近Nokiaの携帯電話事業の買収を完了したところだ)。

このCMビデオのモチーフは、疑いもなく、AppleのThink Differentというキャッチフレーズを思いおこさせる。時代は変わり、少なくともモバイル事業においてはMicrosoftとAppleの役割は逆転している。

世界のモバイル市場でWindows Phoneは依然iOSとしてAndroidに遅れを取っている。しかし最近になって少しずつだがシェアを獲得し始めた。現在のスマートフォンの大部分がつや消しのボディーで色も地味なのに比べて、Nokiaのデバイスは思い切ってカラフルで町でよく目立つのはプロモーション・ビデオが強調しているとおりだ。実際の特徴に基づいたCMとしてなかなかよく出来ていると同時にAppleの有名なCMビデオ(下にエンベッドした)にも少しばかり似ている(まるきりのコピーというわけではない)。

NokiaがMicrosoftの傘下に入って今後どう進歩していくのか注目だが、少なくともこのビデオはスタートとして良い印象を与えることに成功している。

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ここまで進化したGoogle自動走行車―新しいビデオを公開

Googleはその自動走行車テクノロジーがこの1年でどれほど進歩したか紹介する新しいブログ記事とビデオを公開した。現在、自動走行車プロジェクトは、状況が比較的単調なフリーウェイから、混雑した市街地の複雑な状況に対応して安全に運転することに重点を移している。

Googleが自動走行車に搭載しているソフトウェアは、何百もの路上の対象をすべて同時に正しく認識することを目的としている。交差点を渡りかけている歩行者、手で曲がることを合図する自転車、路上の高いところに掲示された一時停止の標識など路上には無数の異なる対象がそれぞれ異なる規則のもとに存在している。Googleによれば、Google自動走行車は、常時注意を怠らず、油断することも疲れることもないので、たいていの場合、人間の運転者より安全だという。

実用化までにはまだなすべきことが数多く残っているとGoogleは言うが、このプロジェクトはすでに70万マイル(112万キロ)も自動走行車を走らせている。これは地球を28周するほどの長さだ。

〔日本版〕ビデオの0:30あたりからGoogleカーは以下のような状況に対応した判断をしている。

・「この先工事中」の標識を読み取ってあらかじめレーンチェンジ
・赤い誘導コーンに従って通り抜ける
・駐車しているトラックを安全な間隔を取って避ける
・踏切で一時停止し、前の車が踏切から出て十分な余地ができるまで待つ
・自転車ライダーのハンドシグナルを読み取って減速
・交差点で右折(日本なら左折)するとき、後ろから来る自転車の列が通り過ぎるまで待つ

http://tctechcrunch2011.files.wordpress.com/2014/04/screen-shot-2014-04-28-at-8-44-42-am.png?w=209&h=157&crop=1

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iPhone 5の[Sleep/Wake]ボタンの不具合をAppleが無料修理

iPhone 5の[sleep/wake] ボタンが効かない、無反応、という問題に悩まされていたユーザを救うための企画をAppleがローンチした。Appleによると、この欠陥の被害者は2013年の3月以降に生産されたiPhone 5sのユーザの“ごく一部”で、iPhoneのシリアル番号をAppleがこの企画のために特別に作ったサイトに入力してやると、自分が該当者かどうか分かる。

[sleep/wake] ボタンの動作が不調、と感じられるユーザはそのサイトで自分のデバイスをチェックするよう、Appleは推奨している。もしも該当したら、最寄りのApple Storeまたは公認サービスプロバイダへiPhoneを持参、または郵送すれば修理してもらえる。持参したときは、16GBのiPhone 5を代替機として貸してくれる。ただし修理完了の時点で、それは返却しなければならない。

この企画の適用範囲は合衆国とカナダだけだが、5月2日にはほかの国にも適用される。今その問題が生じていなくても、心配ご無用。[sleep/wake] ボタンの不調に関する無料修理(リプレース)は、ユーザが購入したときから向こう2年間有効である。だからあと1年は、問題が起きても無料で直してもらえる。

〔訳注: この記事は、repair(修理)とreplace(交換)の両方の言葉が使われている。でも後者なら、ストアに持参すれば即対応できると思うが…。〕

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もっとも人気の高いセルフィー(自己写真)を選ぶ科学的アルゴリズムが完成

セルフィーは今とてもホットだから、もしかしてブームはもう終わったのかもしれない(だいたい、ぼくが何かクールなものを知ったときには、それは終わっているのだ)。でもこれからは、ソーシャルメディアに載せる自分の写真を決めるために、腕を前方にいっぱいに伸ばしながら、大量の顔写真を見比べる必要はない。MITで博士号を取った院生Aditya Khoslaのおかげで、いちばん良い(と他人が思う)セルフィーを簡単に決められるから、腕の痛みともおさらばできる(元記事: CSAILより)。

KhoslaはFlickrの上の写真230万点を分析して、写真の“人気度”を予測するアルゴリズムを開発した。写真の実際のビューカウント(何回見られたか)を基に作られたそのアルゴリズムは、まだ誰にも見られていない写真の人気度を高い精度で予言する。ユーザの社会的影響力を求めるやり方は前にもあったが、彼のは違う。画像そのものの内容を分析するのだ。すなわちKhoslaのアルゴリズムは、写真の色、そこに一緒に写っている物、写真のタグなどを分析して、何人ぐらいの人がその画像をいいね!したり、実際に見たり、シェアするかを予測する。

しかしKhoslaが導いた結論は、意外と平凡だ。ビュー数を稼ぐためには、セクシーなショットがベスト。女性なら、ビキニ、ブラ、ミニスカートなどの着用写真が有効だ。セルフィー撮影者にとっては幸運にも、一人で写っている写真よりも、複数の人と一緒に写っている方がビュー数は多い。

Khoslaの究極の目標は、今ある写真の中から選ぶことではなくて、今ある写真を、人気度の高い写真に自動的に修正することだ。もしそんな方法が普及すれば、InstagramのLike(いいね!)の意味も相当変わってくる。虚飾的創作、それが次の時代を制するのだ。

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Apple、Google、Intel、Adobeの4社、引き抜き禁止協定訴訟で示談成立

シリコンバレーを代表するIT企業4社が、会社間の従業員引き抜けを阻止する、引き抜き禁止協定に対する反トラスト訴訟の示談を成立させた。示談条件は公開されていないが、Reutersによると、これで5月に予定されていた裁判は回避される見込みだ。

この集団訴訟は、約6万4000人の従業員を代表するもので、潜在被害額は最大90億ドルに上り、原告団は本訴訟における証拠の有力さから、この数字に確信を持っている。成立した示談条件は公表されていないが、その天文学的潜在被害を踏まえると、支払い額は膨大なものであることが想像できる。

GoogleはTechCrunchに対して本訴訟の存在を認めたが、内容についてはコメントを拒んだ。

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Appleは過去18か月で24社を買収, Googleを上回る

Appleはこのところ、買収のペースがせわしくなっているようだ。AppleのCEO Tim Cookは、同社が最近買収した企業の数を公表した。それによると、同社はこれまでの1年半で24社を買収しており、観測筋によるとそのペースは同時期のGoogleよりも上だ。

通常Appleは、小さな企業の買収を自ら公式に発表することはせず、メディアが見つけることや、何らかの機会に露呈すること、などにまかせていた。そうやって発見されると、同社は型どおりの声明文を発表するが、直接的には何も具体的なことを確認しない。だからこれらの24社についても、メディアの記事にならなかったものについては、いまだに誰も気づいていないかもしれない。しかしWikipediaの記事に、完全なリストがある。

Appleの買収のペースは、同社が社内の研究開発と製品開発努力を外部企業の買収によって早めようとしていることを、物語っている。

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スマートフォンの新進スタートアップOnePlus, CyanogenMod搭載でカスタマイズの自由を強調

スマートフォンは機種によってどれも他と違う性格を持っているが、今度出たOnePlus Oneは(HTC OneのOneと混同しないこと)、仕様的にはもっとも高価格帯に属するスマートフォンと肩を並べつつ、しかしお値段的には彼らよりも広い客層をねらっている。OnePlus Oneは白の16GBバージョンが299ドル、黒い64GBが349ドルで、5月半ばに発売される。より魅力的なスペックと、より買いやすい価格でNexusキラーをねらっており、CyanogenModの搭載によりユーザ体験のカスタマイズの幅が大きいことが特長だ。

OnePlus OneのプロセッサはSamsung Galaxy S5と同じSnapdragon 801 2.5GHzクァドコア、RAM 3GB、5.5インチ1080pのIPSディスプレイをGorilla Glass 3が保護、Sony製13MPのリアカメラは4Kのビデオも撮影可、フロントカメラは5MPだ。バッテリーは3100mAh、デュアルバンド802.11ac WiFi、Bluetooth 4.0、さらにGSM、WCDMA、そしてLTEに対応。

〔ここにスライドが表示されない場合は原文を見てください。〕

電池が交換できない、microSDカードのスロットがない、など不満もあるが、OSにCyanogenModを採用していることは、それだけでもおもしろい。OnePlusのファウンダPeter Lauは元OppoのVPで、Oppoの旗艦機N1にこのAndroidフォークを搭載した張本人が彼だ。Oneの背面には、OnePlusのマークと並んでCyanogenのロゴが彫られている。ありとあらゆるカスタム化が可能、オープンなアクセス、ROMをフラッシュできる、SMSの暗号化、などが最初からサポートされている。

5月半ばにローンチされるのは、オーストリア、ベルギー、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、香港、イタリア、オランダ、ポルトガル、スペイン、台湾、イギリス、そしてアメリカ合衆国だ。今のスマートフォン市場で新興企業が先頭集団に食い込むことはきわめて困難だが、この製品に込められた同社の主張には力が感じられる。どれだけの消費者が、今の快適なOEM製品を捨てて新しい冒険を楽しむか、それを見守りたい。

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Appleのティム・クック、iPad版Officeを賞賛するも、もっと早ければととがめる

Apple CEOのTim Cookは、先月登場したiPad版Microsoft Officeに関する質問に答えた。そして彼の回答は驚くほど長いものだった。「Officeは非常に重要な製品群だと考えている」と彼は述べ、さらに「App StoreはMicrosoftを心から歓迎している」と付け加えた。

Cookは、Appleの顧客が「Officeを使えることを好意的に受け止めているのとは明らか」であると認め、大企業のiPadユーザーにとって間違いなく良いことだと語った。ただし、このAppleの長年のライバルであり時としてパートナーである相手について、賞賛ばかりではなかった。

「もしもっと早く出ていれば、Microsoftにとってより良かっただろう」と、CookはユーザーがiPad自身の発売以来待ち続けていたOfficeの登場について語った。しかし、MicrosoftがタブレットのUIとモバイルユーザー体験を追究しつくした揺るぎない製品を作ったことは、フル機能を使うためにはOffice 365の定期購読が必要であるという残念な点を差し引いても評価に値する。

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Apple、iPhone 4400万台、iPad 1600万台、Mac 400万台を販売(2014年Q4)

Appleは今日(米国時間4/23)四半期業績を発表した。2014年Q2に同社は、iPhone 4370万台、iPad 1630万台、Mac 410万台を販売した。直近の2014年Q1は、iPhoneが5100万台、iPadが2600万台、Macが480万台だったが、これはホリデーシーズンを含んでおり、減少は予想されていた。昨年の同四半期、AppleはiPhoneを374万台、iPadを1950万台、Macを395万台売った。

ウォール街の予想は、平均でiPhoneが3877万台、iPadが1936万台、Macが407万台だった。iPadの販売台数は、1年前の563万台から減少し、今期はわずか270万台だったが、これは長く続いている傾向であり驚きはない。Appleは昨年iPod touchを改訂すらしなかった。

Appleの対前年同期成長の陰では、iPhoneの販売台数が16.8%伸びる一方で、iPadがほぼ同じ16.4%減少している。このiPadの数値は著しい減少であり、アナリストらがタブレット市場飽和の新たな兆候と指摘する可能性が高い。Macに関しては、前年から全くの横ばいだった。iPodは予想以上の下降をたどったが、Appleはこの製品カテゴリーにさほど懸念を示している様子がなく、消費者の関心という意味ではiPhone等で置き換えていく機会と見ている。Apple CEO、Tim Cookは、昨年iPad miniが遅れたことを大きな差異の理由だと語った(その結果2013年Q2の売上が不自然に急上昇した)。

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Kickstarterにて無事目標額を調達した冗談のような「便利待ち合わせツール」のLookFor

大勢が集まるイベント会場などで、特定の人を見つけ出すのはとても難しいことだ。「プレッツェル売り場の近くにいるからね」などといった感じで場所を伝えるのが一般的な方法だろう。こうした労を軽減しようとする、Kickstarterプロジェクトが展開中だ(Twitter経由でRoss Rubinに教えてもらった)。大混雑の中でも簡単に、スマートフォンを活用して、目的の人を見つけようとする仕組みだ。スマートフォンの画面で、特定の色のライトを点滅させるのだ。

プロジェクトの名前をLookForという。調達目標はわずか1000ドルだ。ただ、実際のところはプロジェクトの実現には1000ドルもかかるまい。アプリケーションの機能は、利用者に使いたい色を選ばせて、そしてそれをスマートフォン画面全体で点滅させるというものだ。もちろん、このLookForを使う前には、適当なアプリケーションを使って何色を表示させるかを通知しておく(イベント会場では電波が通じないこともあるので、会場入りの前にSMS、メールなどを使うわけだ)。そして会場についたらLookForを起動して、伝えておいた色をフラッシュさせる。

非常に古臭い方法ではある。しかし誰もが持つようになったスマートデバイスを用いるというあたりが新しいとは言えるだろうか。スマートフォンを使いながら、しかし電波の届く範囲外でも利用できるというのが面白いといえるかもしれない。技術的に何ら新しいものはないが、確かに有効な方法ではある(クリエーターのLogan Rileyも、本で仕入れた程度の知識でLookForを構築したのだと言っている)。誰にでもわかりやすい仕組みであり、コンサート、タクシーやUberでの迎車待ちなどにも利用できるだろう。

出資者は1ドルにて完全に機能する「ベータ」版を受け取ることができる。もし5ドルを出資すれば「アナログ版」もついてくる(財布などに入れておいて使うカラープレートだ)。ちなみにRileyは、将来的には「スマート」機能も付け加えたいと考えているのだとのこと。たとえば近くにいるときに通知するiBeaconのサポートや、プッシュ通知、あるいはアプリケーションの中からメッセージを送る機能などが考えられる。さらに、このLookForはメジャーになればなるほど有効性を失うという性質をもつ(パープルを探してくれと言ってるときに、周囲に何人もパープルを点滅させる人がいては何にもならない)。そこで、点滅周期をはかって、どれが自分の待ち合わせ相手なのかを判別する機能なども考えてはいるのだそうだ。

自分のスマートフォンでも使えるのだろうかと考える人もいるかもしれない。幸い、現在のところLookForはウェブアプリケーションとなっている。さまざまなデバイスで利用可能だ。「そんなものなら自分で作ることもできるのではないか」と考える人もいるだろう。もちろんそうだ。あっという間に作ることのできる人も多いはずだ。しかし、価格はわずか1ドルだ。アイデアに経緯を表して支払っても良い価格といえるかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H