Kronos Liftは、高級感漂うスタンディングデスク

私は数年前からスタンディングデスクが普及し始めたのを見ていて、今も毎日使っている。この10年でテクノロジーは殆ど変わっていないが、デザインと品質は日々改善を続けている。BDIのKronos Liftに注目するのはそのためだ。

これは驚くほどエレガントなデスクで機械部分は殆ど目に見えない ーー モーターはテーブルトップと脚の間に隠されている。同社はこの2100ドルのデスクにしっかりとした機能をいくつか追加して、オフィス環境似合う気の利いた家具に仕上げた。

BDIはオフィス家具を作っている。これは、弁護士事務所か資金を得たスタートアップで見るような道具だ。ホームオフィスにはちょっと似合わないが、しゃれたデザインのホームオフィスであればその限りではない。私はといえば、IKEAの組み立て家具を並べる方が好きだ。

ともあれ、Kronosは機能的で使いやすいデスクだ。4つのプリセットポジションのほか手動で29インチから54インチまで高さを調節できる。事務用品を置いたり、モニターを目の高さより少し上に位置させるための「中2階」もある。中2階の後部は塞がれているのでデスクを動かした時に何かが落ちる心配はない。無駄のないデザインの中で気が利いている。引き出し式のキーボード台があるので作業スペースを広く使える。

組み立ては簡単だったが、トップシェルフにちょっとした問題があり、ひび割れができてしまった。私は30分で組み立て終わり数分後には使い始めていた。脚とモーターの組み立ても簡単で、必要なのはテーブルトップと中2階を設置することくらいだ。モーターは非常に静かでは速く今使っているモーター式デスクよりずっと速くて静かだ。

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この手の製品はよく見かけるようになり今やコモディティ化している。Spotifyの操作ができるモデルを別にすると、スタンディングデスクにできることといえばお尻を休ませることだけだ。2100ドルという価格なので、本当に欲しいものかどうかよく考えることをオススメするが、平均的ホームオフィスワーカーがこれを選ぶとは思えない。おそらく原始的だがチャーミングで調節ハンドルが股間を突き刺すIkea Skarstaに決めるだろう。でも、よく考えてみるとスーパーロボティックなハイエンドデスクも悪くないかもしれない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

一部のHPラップトップにキイロガー(ただしデフォルトでは動作していない)が潜んでいることが発覚

研究者のMichael Myngが、一部の460HPラップトップモデルのソフトウェアの中に、眠っているキイロガー(タイプされた文字を攻撃者に対して送信してしまうソフトウェア)があることを発見した。影響を受けるラップトップの全リストはここにある。キーロガーはデフォルトでは無効になっていいるものの、攻撃者がコンピュータに物理的にアクセスした場合には、プライバシーに関する懸念が表面化する可能性がある。

「少し前のことですが、HPのラップトップのキーボードのバックライトを制御する方法がわかるかどうかの質問を受けたのです」とMyngは書いている。「キーボードドライバSynTP.sysを解析ツールのIDAで開き、ブラウジングしていくうちに、興味深い文字列があることに気が付きました」。

文字列が示していたのは、Synaptics製のデバイスドライバーに隠されたキイロガーだったのだ。コードを逆コンパイルし、匿名の相手先に押されたキーが送信されることを確認して、Myngはとても興味深いものが手に入ったことを確信した。

幸いにも、HPは迅速に対応した。

「私はHPラップトップを借用しようと思い、いくつかのコミュニティに問いかけましたが、ほぼ反応はありませんでした」と彼は言う。「ある人物などは、私を誰かのものを盗もうとしている泥棒だと考えました。そこで、私はこの発見についてHPにメッセージを送ったのです。彼らの反応は恐ろしく素早いものでした。キイロガーの存在を確認し(実際にはそれはデバッグトレースの1つでした)、そのトレースを削除するアップデートをリリースしたのです」。

結論は?できるだけ早くHPラップトップを更新しよう。もし読者のPCがHPによる影響を受けるラップトップのHPリストに載っている場合は、ここから修正プログラムをダウンロードすることができる。

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(翻訳:sako)

人間に教わらなくても自力で未来を予見でき、正しく行動できるロボットをカ大が研究中

ロボットは通常、リアルタイムで反応する。何かが起きると、それに応える。カリフォルニア大学バークリー校の研究者たちは、ロボットたちに“自分のアクションの未来を想像させる”システムを研究している。つまり、目の前にまだない「もの」や「こと」に対応できるロボットだ。

その技術は予見視覚(visual foresight)と呼ばれ、ロボットが“自分が一連のある特定の動きをしたらそのあと視界(ロボットのカメラ)に何があるか”を予測できるようにする。

研究者たちの言葉で表現すると:

この想像力ロボットはまだかなり単純で、数秒先の未来しか予見できないが、でも数秒あれば、テーブルの上の物を障害物にぶつからずに動かすには十分である。重要なのは、ロボットが人間からの介助なしでこれらの仕事のやり方を学習でき、またそのために、事前に物理や環境、物性等の知識も要らないことだ。なぜならこの想像視覚は完全にスクラッチから学習され、その探究を誰も補助したり監督しない。それでもなおロボットは、テーブルの上のオブジェクトとプレイできる。このプレイの段階でロボットは、世界の予測モデルを作り、そのモデルを使って、前に見たことのないオブジェクトでも操作できるようになる。

バークリー校の電気工学科/コンピューターサイエンス学科のSergey Levine助教授はこう語る: “人間が、自分がどう動けば物がどっちへどれだけ動くかを想像できるように、この方法ではロボットが、自分のいろんな行動がまわりの世界に与える影響を視覚化できる。複雑な現実世界の状況で、柔軟性の幅の大きいスキルの、インテリジェントなプランニング(行動計画)ができるようになるだろう”。

このシステムはたたみ込み型再帰ビデオ予測(convolutional recurrent video prediction)という方法で、“画像中の画素がロボットのアクションで次のフレームではどこへ移動するかを予測する”。それにより、物に触ったりそれを動かしたりする前に、次の行動をプランできるのだ。

Levineの研究室の博士課程の学生で、独自のDNAモデルを作ったこともあるChelsea Finnは、こう言う: “これまでは、ロボットによるスキルの学習は、付き添いの人間がフィードバックを提供することによって進行した。この研究がすごいのは、ロボットが物を操作するスキルを、完全に自力で習得することだ”。

そのロボットには、まわりの環境に関する情報も要らないし、特殊なセンサーも要らない。ただ自分の目(カメラ)に映った画像を分析して、正しく行動しようとする。それは、人間がテーブルの上の物を目で見ながら、落ちたり他の物を壊したりしないよう動かすのと同じだ。

“子どもたちは、おもちゃを動かしたり、握ったり、いろいろ遊びながら世界について学習する。この研究の目的は、ロボットにそれと同じことをやらせることだ。自律的な対話を通じて世界の形や構造を学習する”、とLevineは語る。“まだほとんど多芸ではないが、スキルを完全に自動的に学習することがキモだ。事前に観察した対話(“プレイ”)のパターンに基づいて、前に見たことのないオブジェクトでも、それらとのフィジカルで複雑な対話を予見できるようになる”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

体の動きを記録できるNotchはスポーツや作業の上達に必須のアイテムになるだろう

Notchを作ったEszter OzsvaldとStepan Boltalinは、このプロジェクトに2013年から取り組み、今年やっとDisrupt Berlinのステージでその完成した姿を披露できることになった。すでにSOSVenturesやHax Acceleratorが投資しているNotchは、ユーザーが自分の体の動きを走査し、動きを軌跡として記録できる。ゴルフのスイングや体操、作業など、どんな動きでも分析できる。

同社は今、パートナーたちと一緒に、ゴルフの教習やプロのゴルファーのプレイなどを3Dで記録しようとしている。また、4DMotionSportsというパートナーは、陸上選手の3D記録を作って、その再生利用をするつもりだ。

Ozsvaldは曰く、“Notchは初めて、本格的なモーションキャプチャーをスマートフォンに持ち込んだ。また、モーションキャプチャーを利用するアプリを誰でも作れるようにAndroidとiOS用のSDKを提供しているのも、うちが初めてだ。スポーツや作業分析ばかりでなく、消費者向けのおもしろい動き分析アプリが作れると思う。Notchが類似製品と違うのは、使用するセンサーの数にスケーラビリティがあること(最大12まで)、そしてコストがそれらの1/10ぐらいと安いことだ”。

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センサーを6つ搭載したNotchは387ドルで、すでにこれまでに1万台を売った。

同社はKickstarterでも資金集めに成功し、そして今では本格的な商用製品とアプリをリリースしている。

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PiTunnelはお手元のRaspberry Piを世界に結びつけるネットワークサーバーにする

Raspberry Pisは、いつも孤独だ。この小さなシングルボードコンピュータは、デスクの下や3Dプリントで作ったケースの中に静かに座って、せつなく何かを待っている。しかし今回は、Dimitri Raftopoulosというプログラマーのサイドプロジェクト、PiTunnelアプリのおかげで、孤独からおさらばできた。

このプロジェクトは、Piを外界に安全に露出する。そしてターミナルやWebからのわずかなコマンドで、この、おちびさんにアクセスできる。ユニークなのは、ブラウザーの画面にコマンドプロンプトが出ることだ。Dataplicityのような類似のプロジェクトもあるけど、Raftopoulos独自の工夫もいくつかある。

“個人的なプロジェクトをやってるとき、Raspberry Piを初めて知ったが、驚いたのはリモートアクセスの機能がどこにもないことだった。そこで、PiTunnelを作ったんだ”、とRaftopoulosは言っている。彼は、プログラマーといっても、長年ほとんど組み込み専門で食ってきたベテランだ。

このプロジェクトの資金は、自分のポケットマネーだ。

“これまでは、Piのリモートターミナルタイプの使い方が多かったし、PiTunnelはそれもできるけど、でもあえて「トンネル」と呼んでいるのは、こっちのRaspberry Piの上でいろんなネットワークサービスを動かして、それに世界中のどこからでもアクセスできるからだ。httpでもよいし、独自のプロトコルでもよい。ネットワークの複雑なルーティングとか静的IPなどで悩む必要がない”、とRaftopoulosは述べる。“その上でどんなサービスでも動かせるし、世界中の誰もがアクセスできる。セキュリティのために、自分にしかアクセスできないようにもできるね”。

PiTunnelがあれば、小さな孤独なコンピューターがリモートモニタリングのためのステーションやセキュリティシステムに昇進する。もちろん、本格的なWebサーバーを動かしてもよい。ずっと寂しかったPiくんの、幸せな笑顔が見えるね。

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WICASTRはエッジコンピューティングのためのプラットフォーム

コンテンツの配信は困難だ。顧客が待たなくても良いように、そして新しいデータの遅延が起きないように、なるべく顧客の近くにコンテンツを置いておきたいはずだ。それこそが、WICASTRがSMART Edge Platformを開発した理由だ。これは互換性のあるローカルルーターやアクセスポイントといった、ネットワークの終端近くまで、コンテンツを送り込むシステムだ。

「WICASTRは、エッジコンピューティングのための『オールインワンソリューション』です」と創業者のArmine Saidiは語る。「私たちは、Androidのエコシステムとも似ていますが、アクセスポイント、ルーター、その他のエッジデバイス向けのエコシステムを提供します。私たちはエッジ向けのアプリケーションを簡単に開発展開するための、ハードウェア、オペレーティングシステム、そしてアプリケーションストアソリューションを持っています」。

同社は100万ドルを調達し、TechStarsプログラムを完了した。彼らのエッジプラットフォームは、「アラブの春」に触発されたものだ。創業者たちは、ネットワークを封鎖しようとする政府によってもたらされる妨害に、耐えることのできるシステムを構築したかったのだ。

「私たちのチームが着手した使命は、政府による故意のモバイルネットワークシャットダウンの際にも、すべてのスマートデバイスを介することで、シームレスで中断されないコミュニケーションとコンテンツ配信を達成する技術を開発することでした」とSaidiは語る。こうすることで、ネットワーク上のデバイスがコンテンツプロバイダとして機能できるため、攻撃中にもデータが失われないことが保証される。

チームは7年間に渡って作業を続けており、IoT、ワイヤレス、ソフトウェア、ハードウェア開発、製造、そして流通に深い専門知識を持っている。彼らは現在20以上の有料顧客を抱え、Intel、Cisco、Deutsche Telekomと協力して強力なエッジ配信を構築中だ。

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(翻訳:sako)

年末年始休暇にはAlexaとFurbyを合体させる神をも恐れぬDIYプロジェクトに挑戦しよう

時間の終わり(End Times, 世界の終末)が近づけば、きっとその大きな兆候があるだろう。これまでの死者が全員起き上がって世界中を歩きまわる、と言われている。空から大きな火が降(ふ)ってきて悪人も善人も差別なく焼きつくす。そして、FurbyがAlexaの声で話す。Turtle of the Universeが口から自分の子を吐き出して、人類の普遍的優越意識に裁きの鉄槌を下す。

少なくとも、これらのうちの一つが現実になった。この巧妙なDIYプロジェクト*は、Raspberry Pi Zero Wを昔のFurbyに組み込んで小さなモンスターを訓練し、ペーパータオルを発送しました、などと喋れるようにする。〔*: 関連日本語記事

このプロジェクトが使うのは1998年製の初代のFurbyで、そのボケてるCPUを現代のシングルボードコンピュータとアンプとマイクロフォンでリプレースする。Raspberry PiをFurbyの顔の表情に接続し、そしてFurbyの赤外線センサーとエミッターにも接続する計画があるが、今回はそこまではやってない。

このFurbyは、Alexa Voice Servicesにより、Amazon Echoと完全に同じことができる。天気予報も聞けるし、電灯も消してくれる。

構想に数か月を要したこのプロジェクトも、すべての正しいパーツを組み立てるだけなら数時間でできる。作者のZach Levineは、すごく難しいプロジェクトだった、と言っている。

彼はこう語る: “たぶん、これまででいちばん長くかかったプロジェクトだね。やったりやらなかったりで、一年は経っている。やり直しも多かったし、何匹ものFurbyと苦戦した。とにかく、相手は小さいからね、実装が難しい。Raspberry Pi Zeroを使うことは前から決めていたけど、Raspberry Pi Zero W(wireless)は、最初のころまだなかった。それなのにこのプロジェクトは、Wi-Fiが必須なんだ。運良く、プロジェクトの途中でWが出たから、ものすごく楽になった。でも、ほかに難しい部分はたくさんあったけどね”。

あなたが、雹(ひょう)の嵐の中で暗黒神に、命だけは助けてくださいとお願いしたり、Tokyoは今何時ですか、と尋ねたいときには、この奇妙で神秘的な電子のキメラ(A…とF…の合体)があなたを護ってくれるだろう。あるいは、あなたに最後の審判を下すだろう。

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研究者たちが量子暗号に用いられる量子鍵配送の効率を改善

デューク大学、オハイオ州立大学、オークリッジ国立研究所の研究者たちが、新しい量子暗号における最大の問題点の1つを解決した。量子鍵配送(QKD:quantum key distribution)である。QKDとは、送信中に鍵を配送するプロセスである。誰かが盗聴している場合には、対話する両端に対してその事実を伝えることができる。レーザーを使用して複数のビットを同時に送信するこの新しいシステムは、将来量子コンピューターを安全に接続するために利用することができる。

オハイオ州立大学の物理学教授であるDaniel Gauthierは「近い将来、おそらく既存の暗号コードを破ることのできる量子コンピューターが、実用化されてしまう可能性が高まっています」と語った。「インターネットを安全に保つために利用できる新しい技術を、私たちは本当に真剣に考えなければならないのです」。

彼らの論文はここで入手できる。

現在の大部分のQKDシステムは、データを「毎秒数十から数百キロバイト」の速度で送っている。これはチャットや電話などを含むほとんどの用途には十分ではない。研究者たちは、送信される各光子のリリースタイミングと位相を調整することで、より多くの情報(1ビットではなく2ビット分のエンコード)を注入することに成功した。すなわち、キーを素早く安全に、そしてさらに重要なことに、高速の光ファイバケーブルで送信することができるということだ。

このシステムは検出器を除けば、市販の部品を使用するので、通常の電気通信事業者に利用できないものはない。

「単一光子検出器を除けば、必要な装置は既にすべて電気通信業界に存在しています。ある程度工夫すれば、トランスミッターとレシーバー全体をコンピューターのCPU程度の大きさの箱に入れることができるでしょう」とデューク大学院生のNurul Taimur Islamは語っている。

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(翻訳:Sako)

FEATURED IMAGE: DENNIS WISE / UW

iPhoneのjailbreakサイトが次々と閉鎖。ユーザーの関心薄れる

今から数年前、iPhoneのjailbreak[脱獄]が大流行した。ハッカー対Appleのいたちごっこは大いなる楽しみで、脱獄者たちのためのオープンソースサービス —— 中でも代替App StoreのCydia —— は驚くべき機能とカスタマイズ能力をiPhoneにもたらせた。なかにはjailbreakされたiPhoneだけにアプリを提供して、Appleの塀に囲まれた庭園をあざ笑うデベロッパーもいた。

今はしかし、Jailbreakコミュニティーはすっかりさびれ消えかかっている。主要な2つのリポジトリー(アプリ倉庫)が閉鎖し、アクティブなjailbrakerがアプリをインストールできるものはほとんどなくなってしまった。

最初に閉鎖したのはModMyiで、レポジトリーを維持する経済的意味がなくなった、と発表した。

ModMyに続きMobile Nations(ModMyの親会社)とSaurikITについての議論も終了し、そこにはCydiaをはじめとするリポジトリーの抱える問題にとって残念だが明確なた結論があった。ModMyは、膨大なサーバー費用をリポジトリーが生み出す収益では賄いきれず、経済的利益だけでなく非営利として維持することもできなくなっていた。

次に、MaCitiが先週閉鎖された。jailbreak人気の「デススパイラル」の結末だった。

iOSの最新バージョンはJailbreakされていない。また、jaibreakされた端末はセキュリティーに問題があり、不正なアクセスを受ける可能性があることから、多くのユーザーが利用する可能性は低い。一番人気のサービスであるJailBreakMeさえもアイドリング状態だ。それでも、真の熱狂者たちは諦めていない。

「世間では『jailbreakは死んだ』とかどうやって死んでいくのかとか言われているが、このsubredditの議論は今も毎日活発だということをみんなに伝えたい」とAaronp613がRedditに書いている。「今は誰にとっても少々厳しい時期だとわかっているが、それはこの瞬間にあるものに集中する必要がある、という意味だ」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

家にミューオン天文台を作ろう――MITから100ドルの観測デバイス発売

MITの物理学者チームはミューオン探知機を開発し100ドルで販売し始めた。テレビのリモコンみたいに見える装置を使って誰でも宇宙から飛来するミューオンでさまざまな観測をすることができる。高エネルギー粒子が宇宙線となって大気に衝突すると、さらに二次宇宙線が放射される。そのひとつがミューオンだ。CosmicWatchというデバイスでこの宇宙線を観測できる。

デバイスの開発者、Spencer Axaniによれば、ミューオンはいわば「霧雨のように地上に降ってくる」のだという。Axaniと同じMITのJanet Conrad、ポーランドのワルシャワにある国立原子力研究センターに勤務するKatarzyna FrankiewiczPaweł Przewłockiのチームがこのミューオン探知機を開発した。MITのサイトにはDIYで探知機を利用するプランがある。プログラムのソースはGithubからダウンロードできる。デバイスはArduino Nanoとシリコンチップの光増幅器を利用して「シンチレーター中を通過する粒子のシンチレーション発光を検出する」のだそうだ。

Axaniはこのデバイスを大気観測用の気球に取り付けたり、学生チームにデバイスを持たせてボストンの地下鉄で観測させたりした。それによると場所によって観測されるミューオンのカウントは劇的に変化するという。チームはこのデバイスをロケットで高空に打ち上げることも計画している。

「海抜ゼロでは2秒に1回程度のカウントだ。しかし巡航高度の航空機内では50回程度に増える。たいへんな増加だ。カウント数から飛行機の高度を逆算することもできる」とAxaniは語った。

ユーザーは探知機をあちこち動かしてカウント数の変化を調べることでこの壁の中の様子を推定することもできる。

Axaniによれば「この探知機で上の階がどうなっているのか地図を作ってみたい。そのうちやってみるつもりだ」とのこと。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ICOで34万7000ドル集めた会社、直後に雲隠れ

Confidoなる会社がカスタマイズされたCFD〔差金決済取引商品〕を売って小規模なICOを行った。これは「安全かつtrustlessな(中央集権的発行権限を必要としない)暗号通貨」による払い込みという宣伝だった。ICODropsによればこの会社は目標の40万ドルに近い金を集めとたんにキャッシュを握ったまま消えた。会社のドメインは放棄されたらしく、サーバーには何も残っていない。

ファウンダーは元eBay社員のJoost van Doornという人物らしい(画像参照)。DoornのRedditのConfidoフォーラムへの投稿によると、「われわれは契約から生じる法的な困難に直面している。われわれが署名した契約について弁護士は法的に問題なくリスクも最小限だと保証していた。ここで詳細を明らかにすることはできないし、するつもりはないが、弁護士は間違っていた。大問題になっている」ということだ。

このICOについてのフォーラムのモデレーターは「Joostの性格から考えられないこと…自分にも事情はまったく分からない」と述べている。【略】

ICOあるいは「トークンによる資金調達」は現在大ブームだが、私が取材したファウンダーの多くが深刻な―といっても今回ほどドラスティックな結果をもたらしてはいないが―法律的トラブルに遭遇していた。ファウンダーはICOの手続きを法律的、論理的、セキュリティー的に詳細に見直すことを迫られているようだ。関連する暗号通貨の額、法律や金融の諸規則、財務運営手続きの複雑さなどを考えあわせると、ICOにこういう事故がもっとたびたび起こっていないのが不思議なくらいだ。

今日(米国時間11/21)の時点では会社の創立チームに対してまったく連絡が取れない。トークンはクラッシュ直前に1ドルまで上昇したが、その後無価値になってしまった。ファウンダーが雲隠れ前に集めた37万4000ドルはKraft& Wurgaft, P.C.のエスクロに入っているようだ。

このICOを実施したTokenLotの共同ファウンダー、Eli LewittはMotherboardのインタビューに対して「とんでもないインチキだ」と答えている。.

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

ハードウェアの設計にセキュリティの欠陥を見つけるTortuga Logicが$2Mを調達

システムのセキュリティをチップのレベルで担保することを目指すTortuga Logicが、Eclipse Venturesから200万ドルのシード資金を獲得した。パロアルトに本社を置く同社は、その資金で、コンピューターのハードウェアに人知れず潜む脆弱性を見つける製品を作りたい、と志向している。

ファウンダーのDr. Jason Oberg, Dr. Jonathan Valamehr, UC San Diego教授Ryan Kastner, UC Santa Barbara教授Tim Sherwoodらは全員、システムのセキュリティに関して数十年の経験があり、その知見の商用化(企業化)にあたってはNational Science Foundationから助成金が出ている。

“ソフトウェアによるセキュリティ製品やセキュリティ企業は世界中にたくさんあるが、自動運転車の登場やモバイルデバイスの複雑性の増大、それに、とくに軍用製品におけるサプライチェーンの信頼性の問題などにより、セキュリティ技術の大きな欠陥が拡大しつつある。その大きな欠陥とは、具体的にはハードウェアだ”、とObergは語る。

ソフトウェアによるセキュリティは、高価なDSLRカメラ上のダストセンサーみたいなものだ。しかし同社のシステムは、ハードウェア本体の上の欠陥を感知し、ハードウェアのセキュリティホールをさまざまなソフトウェアが悪用することを防ぐ。

“ハードウェアの脆弱性はこれまでまんまと悪用されて、現代のコンピューターシステムを完全に骨抜きにしてきた”、とObergは語る。“すでに発売され、場合によっては悪用されたこともあるセキュリティの脆弱性を修復しようとすると、とんでもない費用がかかる。ソフトウェアと違ってハードウェアはパッチができないから、リコールのような高価なソリューションしかない場合が多い”。

同社は、そんなセキュリティを“後知恵”(あとぢえ)と見なし、危険性の高いセキュリティホールにあらかじめ(設計段階で)パッチを当てることにより、システムのセキュリティを大幅にアップできる、と主張する。

そのために同社が売っているのが、“半導体の設計のあらゆる部分にセキュリティの脆弱性を見つけるための一連のハードウェア設計ツール”で、すでに航空宇宙や国防の分野に顧客がいる。

“一般的なセキュリティ企業に対する弊社の差別化要因は、弊社はソフトウェアではなく、システムの内部で使われているチップにフォーカスすることだ”、とObergは述べる。“大企業が一時的な社内チームを作って、ハードウェアのセキュリティの問題解決に当たらせると、ほとんど何もかも手作業になるだろう。それに対して弊社は、技術と知識の蓄積を活かして脆弱性発見の過程を自動化できる”。

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書字障害の子でも宿題でみんなに後れないSnapType、すでに150万回ダウンロード

とてもシンプルなアイデアが、大きな違いを作り出すことがある。SnapTypeも、その例だ。BenとAmberlynnのSlavin夫妻が作ったこのアプリは、宿題を画面に映して、書字障害などの子どもが答を手書きでなくタイプして答える。

小児科のセラピスト(作業療法士)であるAmberlynnは毎日、ADHDや自閉症、ダウン症、失読症などの子どもたちの相手をしている。その子たちの多くは、いろんな理由で、学校のワークシート(問題用紙)に答を書くことができない。そんな子たちの宿題を助けるために、彼女と夫は、シートを画像として映し出し、答を指タップでタイプできるアプリを作った。

二人の会社は、World Domination Summit Foundationからの1万ドルの助成金以外は完全に自己資本のみだ。Benはプログラマーで、アプリは全体を彼一人で作った。

アプリは無料で、これまでに150万回ダウンロードされている。ぼくが二人に会ったのは、今月上旬に本誌が小規模なミートアップを行ったオマーンの首都マスカットで、彼らはそのとき、4か月の中東横断自転車旅行の最終4か月めに入っていた。彼らは嬉々として、SnapTypeのことを話した。

“Amberlynnは、セラピストの資格を取るための勉強の卒業研修のとき、SnapTypeを思いついた。彼女はそのとき、5年生の書字障害の子を診ていたが、その子は、文字の手書きがまったくだめな子だった”、とBenは語り始めた。“彼の作業療法士は、彼がまともな文字を書けるようにいろんなことを試したが、どれもだめだった。その熱心な作業療法士は、問題用紙をスキャンしてコンピューターに表示し、彼が答をタイプできるようにさえしたが、その方法は時間がかかりすぎるので、やめてしまった。その子は、クラスで自分だけが時間内に問題用紙を終えられないので、悩んでいた”。

このアプリは、その名前が示すように、とてもシンプルだ。Proバージョンでは、児童生徒と先生がインターネットに接続して宿題をやり取りするが、リアルタイムでなく、メールやそのほかのファイル共有システムを使ってもよい。しっかりとした、シンプルなアイデアだが、教える側と教わる側で十分に心が通い合う。

SnapTypeを使うようになって、子どもは変わったか?

“子どもも、その子の療法士も、教師も、そして親も、とても喜んでいる”、とAmberlynnは語る。“それに、子どもがそのアプリを使ってるところを見るのも、楽しいわ。その子自身がワークシートの写真を撮り、iPadのキーボードを使って質問に答えていく。もう、クラスで自分だけが後れることはないし、自分の能力に自信を持てるようになる”。

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ダ大の研究者たちがアルミフォイルがWi-Fiルーターの出力を強化/制御できることを発見

ダートマス大学の研究者たちが、3Dプリントで作った形状をアルミフォイルで包んだものが、ワイヤレスの圏域を拡大しWi-Fiのセキュリティを増強することを見つけた。Eurekalertに載ったこのプロジェクトは、Wi-Fiのルーターのアンテナの上やまわりに反射板を置き、ビームを作ってレンジを増し、またその電波が通ってもよい空間を指定できる。

ダートマスの助教授Xia Zhouはこう述べている: “わずか35ドルの投資と、カバー範囲(カバレッジ)の指定により、手作りのワイヤレス反射板が何千ドルもするアンテナよりも、すごいはたらきをする”。

彼らのペーパーの中でZhouと彼の仲間たちはさまざまな形の指向性アンテナをテストし、またソーダ飲料の空き缶をルーターの背後に置いて電波の方向をターゲットに向ける、といった思いつき的なことも試みている。何度かの試行ののち彼らは、いくつかの部屋でWi-Fiの感度を高める形状にたどり着いた。そして次に彼らはその、Wi-Fiのカバー範囲とセキュリティを良くする形状を正確に3DプリントするWiPrintというプログラムを作った。次にすることは、その形状をアルミフォイルで包むだけだ。

チームは、その反射板(リフレクター)が正確な形のビームを作り、Wi-Fiがよく届く空間と、そうでない空間を作り出すことを見つけた。それによって、セキュリティとカバレッジを増すことができる。たとえば、ビームが窓から外へは出て行かないが、近くの部屋では強い、というふうにもできる。

そのソフトウェアはまだリリースされていないが、やっぱりきみのおじいちゃんは正しかったね。アルミフォイルとアンテナは相性が良いのだよ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Parrot Bebop 2 Powerは最高にクールなドローン――一人称視点も可能

個人ユーザー向けドローンのパイオニア、Parrotから最近発表されたBebop 2 Powerは既存のBebop 2のアップグレード・モデルだ。カメラ、コントロール、バッテリー駆動時間、すべてが改善されている。この本格的ドローンは2個のバッテリーで60分飛ぶことができ、ParrotのVRヘッドセットとスマートフォンを利用すればカメラが写す内容を一人称視点で体験できる。

私はこのドローンのパフォーマンスに強い印象を受けた。中でも感心したのは同梱のSkycontroller 2だ。このコントローラーは手持ちのスマートフォンをセットしておきながらジョイスティックでドローンを操縦できる。実際私はドローンを操作するのにスマートフォンよりこのコントローラーの方がはずっとやりやすかった。ジョイスティックの方が操縦しやすいというのは私にとってこれが初めてモデルだった。

Bebop 2 Powerは599ドルで、FPVゴーグル、コントローラー、バッテリー2個が同梱される。ドローンの飛行にはスポーツ・モードとカメラ・モードがある。カメラ・モードを選ぶと低速で安定した動画撮影に適したひこうとなる。

Bebop 2 Powerはうれしい驚きだった。最近テストした中で最高のドローンだと思う。 チェックしてみる価値は十分ある。

〔日本版〕ビデオ中でBiggs記者が「1回の充電で30分飛行できる」と述べているのは1個のバッテリーでの飛行時間を指している。バッテリーは2個同梱されるので入れ替えることで合計60分の飛行が可能。日本語サイトから入手可能。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

会費後払いレンタル・パーティーができるアプリTuurnt、資金集めにも利用

パーティーが大好きで、お金がなくてもパーティーをしたい人、そんな人のためのアプリがある。

そのTuurntというアプリは、いわゆる‘レンタル・パーティー’をサポートする。参加者はそのパーティーをいわばレンタルして、レンタル料を月末にホストに払う。やり方は簡単だ: パーティーを企画する、費用を発表して、それをお友だちに払ってもらう。するとあなたは、tuurntしちゃうのだ〔参考1参考2〕。

Fabrice Mishikiが作ったこのアプリは、すでに学生たちに人気だ。Mishikiは、15万ドルを調達して、このアプリのベータにこぎつけた。

Mishikiが開始した草の根的なマーケティング戦略では、学生たちにTuurntをどんどん口コミしてもらう。その学生たちは、だいたい1000ドルぐらいのパーティーをホストできるから、 部活や男子会などにちょうど合ってる。

今では、ワインの試飲会とかディナーパーティーなどにも、Tuurntは利用されている。そして学生たちはTuurntを利用してお金を調達したり、レンタル料を払ったりしている。

“数年前にトロントでカリブ海フェスティバルをやったとき、Tuurntを発想した。友だちと、クラブへ行ったときだ”、とMishikiは話す。“アフターパーティをやりたかったんだけど、当時のFoursquareやEventbriteのようなアプリでは、それはできない、と分かったんだ”。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

温度を自己管理するナノ粒子ががん細胞だけを焼き殺して人間には無害

イギリスのサリー大学と中国の大連工科大学の研究者たちが、加熱されてがん細胞を殺し、自己規制により健康な細胞は焼かない、というナノ粒子を作った。その粒子の温度は摂氏42-45度に上げることができ、がん細胞を殺すには十分である。一定の温度に達したら自分の温度を上げず、健康な細胞に害を与えない。

“この研究で作られたZn-Co-Cr(亜鉛・コバルト・クロム)フェライトのナノ粒子には自己調節機能があり、45℃に達すると加熱を止める。また毒性は低く、人体に恒久的なダメージは与えない”、と彼らのリリースは書いている。

“これで、がん患者の治療法が抜本的に変わる。がんの治療を、がんを殺すに十分なだけの温度レベルに維持でき、それが健康な組織にとって無害なほど低い温度ならば、重要な治療の深刻な副作用の一部を防げる”、と、サリー大学Advanced Technology InstituteのトップRavi Silvaが述べている。

磁力を利用する温熱療法では、磁性に反応する化学物質を腫瘍に導く。磁力は熱に変換されて腫瘍を焼くが、そのとき体のほかの部分に害が及ぶこともある。しかしこのシステムでは温度を自動的にコントロールするので、外部的な温度管理の必要性が軽減される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

RoboBeeが水面から飛び立つ技を手に入れた

HarvardのWyss研究所が開発する、1ミリメートル幅の飛行ロボットプラットフォームであるRoboBeeは、何年もの間改良されて来た。この小さなロボットの最新機能は、水に飛び込んだあと、奇妙で巧妙な仕掛けを使って自力で浮上し空中に飛び上がり、近くに安全に着陸するというものだ。

空を飛ぶロボットや、(これまでのRoboBeeのように)水中を泳ぐロボットを作ることは可能でも、空中と水中を行き来することは困難な課題だった。このサイズでは、下部に対する水の抵抗は無視できず、離陸が妨げられる可能性がある(なおロボットは、翼が壊れる可能性があるため、水面下ではあまりにも速く羽ばたかないように注意を払っている)。

まずロボットは、一般的に私たちのサイズでは心配する必要のない、表面張力を越えて水面に出る必要がある。このためチームはロボットに4つの小さな「突き出したフロート」を装着した。これらは水面に浮かび上がらせることを助ける。

しかし浮かび上がったとしても、その小さな翼から得られるパワーはとても限られているので、RoboBeeはとても簡単に立ち往生してしまうだろう。どのようにすれば、効率的な羽ばたきを再開できるような自由な場所へ、移動できるだけの上向きの強力な力を、瞬間的にでも得ることができるだろうか?

大学院生であるElizabeth Farrell Helbling、Yufeng Chen、そしてその他のチームメンバーたちが見出した解は、ガスを使用するというものだった。もちろん、極小サイズのロボットに多くのガスを搭載することはできない。それならば途中で作ってしまうというのはどうだろう?

小さな翼に加えて、RoboBeeは水を水素と酸素に分解し、それらを一緒に混ぜて可燃性の混合ガスを作り出すための、電解プレートを搭載している。十分な量のガスが溜まった後、小さなスパークプラグによってガスに点火され、ロボットは空中に飛び上がるのだ!

一旦水から離れれば、翼が役目を引き継ぎ、近くの場所に安全に着陸することが可能だ。

一方、全体の重量は合計175ミリグラムで、これは従来のデザインの2倍の重量である(フロートなどがかなりの重量を追加する)が、それでも信じられないほど小さなものだ。しかし、プラットフォームの再設計によって、潜在的なペイロードが増量されたため、これらの水中対応装備に使用された部分を使って、代わりにセンサーを搭載したり、有線から自由にするためのバッテリーの搭載に使ったりすることも可能だ。

ハーバードのニュースでChenは「重量と表面張力のトレードオフなどを調べる私たちの研究が、複雑な地形を移動し様々なタスクをこなす、未来の多機能マイクロロボットのための刺激になることを望んでいます」と語っている。

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(翻訳:Sako)

「ソーシャル・ネットワーク+Evernote」をイメージするMrOwl

ソーシャル・ネットワークとEvernoteが融合したようなアプリケーションが登場してきた。ArvindおよびBecky Raichurによるもので、データの保管や共有を簡単に行うことができるようになっている。しかもあらゆるデータ形式に対応しているのだ。

データは公開ないしプライベートで保管しておくことができる。たとえば当方で、「Rolex」についてのブランチ(MrOwlでは情報をまとめる単位を「ブランチ」と呼んでいる)を作成して公開してある。ここに画像、テキスト、リンクなどの情報を加えていくことができる。人気の公開ブランチには、たとえばシークレット・メニューについてのものなどがある。

アプリケーションの魅力を存分に発揮するには、まだまだ利用者が少ない様子。利用者が増えてくれば、より活発に情報のやり取りが行われることになるだろう。

「コラボレーション機能が、このアプリケーションの大きな魅力です。編集権を公開してブランチを育てていったり、特定の人に対して公開して編集作業を続けるようなことができます。もちろん完全にプライベートなものとして、保管しておくことも可能です」とArvindは述べる。「知識やリソースを、コミュニティ全体の資産として育てていくことができるわけです」。

もちろんソーシャル機能をもつアプリケーションは、世の中に溢れかえっている。しかし大量のデータを友人やコミュニティに、簡単に公開できるMrOwlはなかなかおもしろい試みだと思う。アプリケーションは、まずインドで広まり、現在のデイリー・アクティブユーザーは7500人で、セッション数は70万となっている。これまでに600万ドルの資金調達も行なっている。

「利用者の方々は、MrOwlを指してGoogle、Wikipedia、およびPinterestをつなぐものであると表現しています。面白そうなものを見つけたり、情報を集約するブランチを作成したり、他の人と連携して詳細な情報ハブを構築して行ったり、あるいはまとめた情報を共有することができるのです」。

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(翻訳:Maeda, H

顔を怪我したカメが3Dプリントのフェイスマスクをつけてもらった

今日は、テネシー州のノックスビル動物園に住む「パッチ」という名前のスペングラーヤマガメのお話。この30歳のカメは長い間ぜいたくな暮らしを続けてきたが、最近になって鼻孔の近くに穴があいてしまった。おそらく交尾の際にできたらしい(「オスのカメはメスに求愛するとき非常に乱暴になる」と同園の爬虫両生類飼育員のMichael Ogleは言う。)

飼育チームは消毒して抗生物質を与えたが穴は大きくなり続けた。そこで詳細なCTスキャンを撮影し、3Dプリンターで小さなフェイスマスクをつくり、カメの穴がこれ以上大きくならないようにした。

テキサス大学獣医学部のDr. Andrew CushingとDr. Kyle Snowdonは、Formlabsのプリンターを使って生体に適合するマスクを3Dプリントした。現在のマスクはネジと樹脂を使ってカメの顔に固定されている。前面には小さく大学のロゴが印刷され郷土の誇りであることを示している。

「予後はとても順調」とOgleは言った。「見た目は少し奇妙かもしれないけれど、それでも彼女はすてきなヤングレディー」。

Zoo Knoxville turtle fitted with prosthetic mask from Zoo Knoxville on Vimeo.

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook