Facebook、2017年第4四半期決算はぎりぎり合格――DAU14億人で成長は減速、売上は129.7億ドルで堅調

ロシア情報機関の介入やニュースフィードのアルゴリズムの変更などによるネガティブな影響が懸念されていたFacebookだが、2017年第4四半期の決算でまたもアナリストの予測を上回った。Facebookの発表によれば、DAU(1日あたりアクティブ・ユーザー)は14億人、対前年比2.18%アップだった。2017年第3四半期の成績は13.7億人、3.8%アップだった。成長率についてはかなりの減速だ。実際、Facebookとしては対前年比の成長率として最低の記録となっている。

この減速の原因はFacebookがバイラルビデオの表示を減らしたことにある。CEOのマーク・ザッカーバーグがFacebookに投稿したところによれば、「Facebookでの滞在時間を1日あたり約5000万時間減少させた」という。アクティブ・ユーザー1人あたりに換算すると毎日2.14分になる。これはトータルの滞在時間の5%の減少に相当する。 バイラルビデオの表示アルゴリズムを変更したことでFacebookはアメリカとカナダで初のDAU数減少に見舞われた。実数にすると70万人だ。

一方、Facebookの第4四半期の売上は129.7億ドル、1株あたりGAAP調整済み利益は2.21ドルとなった。しかしこれには海外でキャッシュでの支払いを要する巨額の税を計算に入れていない。これは1株あたり0.77ドルの利益に相当する。この税を除外すればFacebookはアナリストの予測、125.5億ドルの売上、1株あたり利益1.95ドルというアナリストの予測を上回った。ただし海外の税を考慮すると1.44ドルとなる。

Facebookの月間アクティブ・ユーザー(MAU)は21.3億人、対前年比3.39%のアップだった。200年第3四半期は20.6億人、 3.19%のアップだった。つまりDAUの伸びは減速したものの、MAUの伸びはわずかながら加速している。それでもFacebookのMAUとDAUの比率は66%と高いレベルを維持した。業界で「ステイッキネス」と呼ばれるこの回帰率は2015年からほぼこのレベルにある。
ユーザーの滞在時間はやや減少したが、回帰率には影響していない。

ユーザーあたり平均売上は6.18ドル、対前年比 27%のアップとなった。Facebookでは投資家に対しニュースフィードの広告掲載スペースを使い切りつつあると警告していたものの、売上総額は対前年比47%のアップとなっている。Facebookは42.6億ドルの利益を上げたが、前四半期の47億ドルから大きくダウンしたのは巨額の税の支払いのためだ。Facebookの株価は時間外取引で4%ダウンしたが、持ち直し、3%をやや超えるアップとなっている。

[アップデート:四半期決算を説明するFacebookの電話記者会見によれば、 WhatsAppのMAUは15億人となり、7月の13億人から大きくアップした。またアメリカとカナダのDAUが70万人減少した原因はバイラルビデオの表示を減らしたことにあると確認した。ザッカーバーグは「コンテンツそのものの意味より、そのコンテンツがどれだけ意味あるリアクションを起こしたかに基いて表示の優先順位を決めるよう指示している」 と述べた。Facebookの調査によれば、アプリでのストーリーの投稿数がニュースフィードの投稿数を上回ってたという。] 【略】

Snapchatの脅威は大部分Instagramという防壁によって食い止められたため、 Facebookの最大のライバルは自分自身ということになったようだ。Facebookは将来プライバシーや今回のロシア組織の介入のような問題によって生じる可能性のある危機を予防する方法を考えるべきだろう。また「時間をより良く使おう Time Well Spent」運動が「Facebookを使うのを止めよう」という運動に発展する前に対処する必要もある。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AppleはiPadアプリをMacで動作させるかもしれない

Appleは、同社の各オペレーティングシステムの次期主要バージョンの開発に忙しい —— macOS、iOS、tvOS、およびwatchOSだ。誰もが注目しているのはiOSだが、最も魅力的な新機能はmacOSにやってくるかもしれない。BloombergAxiosの報道によると、AppleはMacでiPadアプリを走らせるらしい。

昨日(米国時間1/30)Axiosは、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当VP、Craig FederighiがiOS 12の改訂計画を発表したことを最初に報じた。通常Appleは、iOSの新バージョンを6月のデベロッパー向けカンファレンス、WWDCで発表する。その後数カ月のベータテストを経て9月に公開される。

Axiosが入手した情報によると、Appleは品質問題を解決するために一部の機能を先送りするという。多くのユーザーがiOS 11のバグに不満を抱いている。例えば、オートコレクトのバグや、メッセージの到着順の乱れ、電卓アプリが正しく計算しない、などの奇妙な現象がおきている。

噂された機能のいくつかが2019年のiOS 13に先送りされたのはこのためだ。ホーム画面のデザイン変更、CarPlayの改善、メール、写真アプリの改訂などだ。

その代わりにiOS 12は磐石なバージョンになることが期待される。新しい機能もあるだろうが、みんなが望んでいたほど多くはない。iOS 12ではペアレンタルコントロールの改善、FaceTimeの改訂などが盛り込まれる予定だ。拡張現実(AR)機能の追加もあるかもしれない。

一部機能の遅れは次期macOSの改訂にも影響を与える。写真アプリの改訂もその一つだ。しかしBloombergが最初に報じたところによると、AppleはiOSアプリをMacで利用できるようにする計画を今も遂行中だという。Axiosはこの計画を確認し、具体的にはiPadアプリがmacOS上で動作するはずだと伝えている。

Mac App Storeに大量の新アプリが加わることで、Macプラットフォームにとって大きな変更になる可能性がある。AppleがこれらのアプリのユーザーインターフェースをMacに最適化するかどうかは不明だ。タッチスクリーンの使い方はマウスとは大きく異なる。しかしiPadアプリのデベロッパーにとってはユーザを大きく増やすチャンスだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

新しいGoogleフライトは出発遅延を予測――AIで航空会社より早く教えてくれる

フライト検索エンジン、Googleフライトがアップデートされ、さらに便利になった。飛行機を利用する旅行者にとっていちばんいらだたしいのは、新しいベーシックエコノミー運賃の複雑さとフライトの出発遅延だ。新しいGoogleフライトはこの点で新機能を追加した。出発遅延については単に通知してくれるだけなく、当の航空会社より早く教えてくれる。蓄積された過去のデータと機械学習アルゴリズムを利用して航空会社が警告する前にGoogleフライトは遅延を察知するという。

Googleの説明によれば、 過去のデータとAIテクノロジーの組み合わせにより、航空会社の公式発表以前にGoogleフライトが遅延に気づく場合があるという。ただしGoogleは「確信度」が80%以上にならなければアプリに「遅延」のフラグを立てない(もちろんユーザーは遅延があっても定刻に空港に到着している必要がある。しかし遅れることを事前に知っていれば好都合だ)。

またGoogleフライトには「天候」、「到着遅れ」などと出発遅延の理由が示される。

ユーザーはフライト番号、航空会社名、ルートなどでフライトの状況を検索できる。出発遅延が予想される場合はここで表示される。

今日(米国時間1/31)追加されたもうひとつの機能はベーシックエコノミー運賃の表示だ。

節約派の旅行者には好都合なベーシックエコノミー・クラスだが、航空会社ごとにさまざまな制限が設けられていることに注意しなければならない。

Googleフライトはベーシックエコノミーを検索した際に、オーバーヘッドコンソールが使えない、座席を選択できない、持ち込み手荷物その他の制限を表示する。Googleが世界でこの機能を導入するのは当初アメリカン、デルタ、ユナイテッドのフライトになる。

Googleフライトは1月前にもメジャー・アップデートを実施し、料金とホテルの空室料金が検索でき、ユーザーは予約に最適のタイミングを知ることができるようになった。

Googleフライトの料金トラッキングはKayakなどのスタートアップの機能と似ており、今回のアップデートを含めて、Hopperなどトラベル系スタートアップに影響を与える可能性がある。Hopperは最近ホテル検索機能を追加し、ビッグデータ・テクノロジーを用いて航空運賃その他、旅行で重要となる要素を解析している。Googleの旅行アプリGoogleTripsと一部競合するTripItも最近、セキュリティーゲートでの待ち時間を表示する機能を追加した。Googleはユーザーのロケーション情報から個々の店舗やビジネスの混み具合を推測し、Googleマップで提供している。Googleフライトの次回のアップデートでセキュリティーゲートでの待ち時間の予測が追加されても驚くべきではないだろう。

Googleフライトの新機能の中でも、出発遅延の予測は現実のビッグデータに対して機械学習を適用して解析した結果だという点が重要だろう。 しかし旅行者は航空会社が正式に出発遅延のアラートを出すまでは行動を変えることができないので、そうしたアラートはストレスの多い空路の旅行にさらに不安な要素を持ち込んでいた。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Googleは2017年にPlay Storeから70万以上のアプリを削除した、2016年から70%の増加

Androidの比較的オープンな性質は、マルウェアの作成者やその他のあらゆる悪意ある者たちの標的になっている。彼らはしばしばそのソフトウェアを、公式なGoogle Play Store、サードパーティのアプリストア、その他考えられるあらゆる手段を通して送り込もうとする。しかし、ほとんどのユーザーにとっては、Google自身のPlayストアが、主要なAndroidアプリストアである。本日(米国時間1月30日)Gooogleは、70万件に及ぶ潜在的に有害な、または詐欺的なアプリを昨年ストアから削除したことを発表した。この数は2016年から70%増加している。

これが意味するのは、公式Play Storeから悪意あるアプリをインストールしてしまう確率が少なくなるということだ。悪意あるアプリとは、あなたの携帯電話にダメージを与えたり、情報を盗んだりもので、またあるときには悪質なコピーにもかかわらずSpotifyのようなふりをするようなものだ。実際、Googleの副社長でGoogle Playのセキュリティ担当者であるDave Kleidermacherは私に対して、悪意あるアプリをインストールする確率は、いまや0.00006%になったと語った(Googleは、世界中でインストールされるアプリは月間80億件あると見ている)。悪意あるアプリの大半(99%)は、Googleのアルゴリズムとセキュリティチームによって完全に排除され、そもそもストアに入ることはない。

Kleidermacherによれば、Play Store以外の場所から、有害なアプリをインストールしてしまう確率は、Play Storeに比べると10倍に及ぶということだ。

現在20億台以上のデバイスで動作しているGoogle Play Protectは、おそらく世界で最も広く使用されているマルウェアスキャナである。

削除されたアプリ数の増加は、悪意ある開発者たちによる有害なアプリが携帯電話に入ろうとする数が増加していることを意味する。しかしまた同時に、Googleによる機械学習やその他の技術導入の努力によって、これらのアプリがストアに登場する前に発見されてもいるのだ。Googleは新しいアプリケーションの中に、潜在的に悪意のあるコードを見つけるために、長年静的解析技術を使用していたが、ここ数年は機械学習を追加することによって、はるかに広い範囲のアプリを見つけることができるようになっている。Kleidermacherは、これらの機械学習技術の追加を「悪い性質を検出する能力に対する飛躍的な進歩」だと述べている。

Google PlayのプロダクトマネージャーであるAndrew Ahnも教えてくれたように、悪意ある開発者がそのアプリをストアに投入しようとする際には、明確なパターンがいくつかあるという。例えば、彼らはしばしば、自分のアプリを既存の人気のあるアプリのように見せかけてユーザーを騙し、インストールさせようとする。Googleは昨年、こうしたアプリを25万以上削除した。

また他の傾向として、Kleidermacherは、Googleが携帯電話上で暗号通貨マイナー(cryptominers:暗号通貨のマイニングを行うアプリ)を実行させようとする沢山のアプリを発見したということも語った。しかしこうしたことには、頻繁な流行り廃りがある。数年前は、アプリは他のアプリを巧妙にインストールさせようとしていたが、現在はそれほど問題にはならない。Googleが1つ手段を見つけてそれを使えなくすると、また別の手段がすぐに登場して来る。

とはいえGoogleは、悪意のあるアプリのすべてを1つ残らず、ストアに入る前に排除できないこともよく理解している。「私たちは素晴らしい技術を持っていますし、それは99.99994%に対しては上手く働きます」と彼は言う。「しかし決して完璧ではありません」。結局のところ、ある種の不正はGoogleによって検出することはほぼ不可能である、特に現在は、アプリの多くのコードがGoogleの手の届かない、バックエンドシステムで実行されている。あるアプリがサインアップを依頼し、その後その証明書をブラックマーケットに売り払ったとしたら、それを防ぐための手段は電話上には存在しない。これに対抗するため、Googleはユーザーたちがより安全なセキュリティ上の判断を行える方法を、教えようとしている。また同時にGoogleのSafe Browsingツールを用いて、アプリが既知の悪質なサイトに接続されていないかどうかを検出する。

結局のところ、こうした検知網にかからないアプリは常にあるだろう。ただ多くの場合に、こうしたアプリは多くのユーザーの手に届くことはないということが、まだ救いである。

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(翻訳:sako)

Googleがクラウドソーシング型ローカルニュースアプリBulletinを実験中

Slateの記事によるとGoogleは、誰もがローカルのニュースやイベントを発表できるBulletinと呼ばれるツールをテストしている。その後Googleもそれを確認し、Bulletinを使って人びとは、関心の範囲がローカルな情報、たとえば書店が行う読書会、学校のスポーツイベント、道路閉鎖の情報などなどを伝え合う、と説明した。

Slateが見つけた、Bulletinの投稿記事を作るためのWebサイトはすでに稼働しているが、まだ一般公開ではなく、“アーリーアクセスモード(early access mode)”だ。このサービスは現在、テネシー州のナッシュヴィルとカリフォルニア州オークランドでパイロット中、とWebページには書かれている。

そのサイト上のGoogleの説明によると、Bulletinは、自分でブログやWebサイトを作らなくても、記事や写真やビデオなどをWeb上に発表できる軽量級のアプリケーションだ。

“写真を撮ったりメッセージを送ることが好きな方なら、どなたでもBulletinの記事を作れます!”、とそのWebサイトは述べている。

Slateによると、ナッシュヴィルで行われた立ち上げイベントでGoogleのスポークスパーソンは、地元の新聞やテレビの協力を求めて、Bulletinにポストされた記事をクレジットつきで取り上げてもらうようにもしたい、と述べた。

ローカルニュースへの進出によってGoogleは、人びとがすでにローカルな出来事を共有しているそのほかのサービスと競合することになる。

とくに今多く利用されているのが、Twitterのツイートと、TwitterやFacebookなどなどの上のライブのビデオストリーミングだ。それによって、火事や事故、喧嘩、警察の追跡などの事件がすぐに伝わり、広まる。また、サイン会などローカルなイベントは、企業のFacebook Pageなどにポストされ、それを見つけたファンにより、やがてFacebookのLocalアプリにも載る。

また、小都市のプリント媒体や、ネット上の媒体、あるいはPatchなどとの競合になると、Googleとしても苦しい。ハイパーローカルなニュースは収益化が難しいし、すでにうまくいっているところでは、人びとは新しい他の媒体に時間労力を割きにくい。

いずれにしてもBulletinは、Googleのソーシャル分野への再挑戦みたいに見える。“ニュースと情報”という、地味なテーマだけど。

でも、Googleが本当にそれをやりたいのなら、何年も前にTwitterを買収すべきではなかったか。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google Play、2017年Q4は190億ダウンロードで新記録――途上国のスマホ化進む

途上国市場でスマートフォンの普及が進んだことも追い風となり、Google Playにおけるダウンロード数が同ストアの四半期の新記録を達成した。今日(米国時間1/25)のApp Annieのレポートによれば、 2017年第4半期におけるGoogle Playのアプリダウンロードは190億回以上となった。 今回の新記録達成でGoogle PlayとiOSのダウンロード数の差も過去最大となり、Google Playが145%上回った。

Google Playは対前年比でダウンロード数で10%のアップとなったが、これにはインド、インドネシア、ブラジルにおける成長が貢献している。

特にインドの第四半期では、iOSとAndroidを合計したダウンロード数が初めてアメリカを上回った

ではこうした新たなユーザーがどんなアプリをダウンロードしているのか、というとゲーム、ファイナンス、カスタマイズ・ツールだという。 ファイナンス・アプリはiOSでも堅調で、第4四半期のジャンル別ランキングで2位となった。銀行と投資に関連するビジネスはモバイルに大きくシフトしている。また暗号通貨への関心も高い。

App Annieではこのファイナンス部門の成長はアメリカにおける納税の時期が近くづくため2018年第1四半期も続くと予想している。銀行はますますモバイル分野に投資を続ける入れるという。

他方、ショッピング部門はiOSの第4四半期をリードしたが、これはAlibabaの独身者の日やサイバーマンデーの主戦場がモバイルに移ったことが背景にある。

iOS、Androidともアプリ内での消費は拡大している。

iOSはショッピング分野の消費額でAndroidを大きく引き離しており、第4四半期での取扱額は全世界ベースでAndroidの2倍近い115億ドルだった。この結果にはアメリカ市場の動向が大きな影響を与えているといいう。iOSとGoogle Playを通じてモバイル・ショッピングの取扱額シェアでアメリカ市場が最大だった。

両プラットフォーム合計でモバイル・ショッピングの3位はドイツだったが、台湾はiOSで、韓国はGoogle Playでそれぞれ2位に食い込んだ。App Annie調査によれば、Samsungの母国である韓国ではAndroidのシェアが極めて高い。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Appleはユーザーのすべての医療記録をHealthアプリに収めたい…協力医療機関とベータテスト中

Appleは、iOS 11.3における健康への新しい取り組みを発表した。すなわちHealthアプリのHealth Recordsという新しい部分に、ユーザーは自分の医療記録をすべて集めて見ることができる。そのために同社は、病院や診療所とパートナーする〔現在アメリカのみ〕。

AppleはiOS 11.3の最初のベータバージョンを今日(米国時間1/24)リリースした。そのベータテストは今後2か月にわたって行われるが、すべてのiPhoneユーザーが無料でダウンロードできるのも、もうすぐだ。

HealthアプリにはHealth Dataという部門があって、そのメニューの一つにHealth Recordsがある。このメニューの下に、CDA(Clinical Document Architecture)形式のファイルならどんなファイルでも収めることができる。そういうファイルを患者にメールで送ってくる病院もあるし、Webサイトから提供する病院もある。しかしAppleは、その送信〜受け入れの過程を自動化したい。

Johns Hopkins Medicine, Cedars-Sinai, Penn Medicineなどの病院はすでに、患者に対してこの機能をテスト中だ。Health Records(健康記録)のデータ形式やAPIは、FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)と呼ばれる標準規格に基づいている。

つまりそれらの病院や診療所は、このデータを患者のスマートフォンに直接プッシュできる。ユーザーのiPhoneが新しい医療記録を受信したら、通知が来る。データはユーザーのスマートフォン上で暗号化されており、パスコードで保護されている。

スクリーンショットを見ると、それはとても詳細だ。自分のアレルギーや投薬歴、予防接種歴、検査結果などがすべて分かる。

コレステロールなどなどの問題で検査をたくさん受ける患者には、とても便利な機能だろう。新しい結果は、つねに最上部に表示される。

これを全米〜全世界のすべての病院や診療所に採用してもらうのはたいへんだが、ベータテストには以下の医療機関が参加している:

  • Johns Hopkins Medicine – Baltimore, Maryland
  • Cedars-Sinai – Los Angeles, California
  • Penn Medicine – Philadelphia, Pennsylvania
  • Geisinger Health System – Danville, Pennsylvania
  • UC San Diego Health – San Diego, California
  • UNC Health Care – Chapel Hill, North Carolina
  • Rush University Medical Center – Chicago, Illinois
  • Dignity Health – Arizona, California and Nevada
  • Ochsner Health System – Jefferson Parish, Louisiana
  • MedStar Health – Washington, D.C., Maryland and Virginia
  • OhioHealth – Columbus, Ohio
  • Cerner Healthe Clinic – Kansas City, Missouri

  [アレルギー ピーナッツアレルギー、投薬 サルブタモール、ワクチン インフルエンザ、検査結果 HDLコレステロール53.5mg/dL]

  1. iphone_x_apple_all_health_records_screen_01232018.jpg

  2. iphone_x_apple_health_records_screen_01232018.jpg

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

印刷書籍、2017年の売上は1.9%増(米国市場)

物理的書籍の強みをささやかに称賛するかのように、NPDは2017年に印刷書籍の売上が1.9%増加したことを報告した。これは2013~2016年の3%増を下回っている。NPDは米国内の書籍売上を追跡している。

報告書にはこう書かれている。

「2016年の『ハリー・ポッターと呪いの子』の大ヒットと、大人向けぬり絵本の人気上昇の後、2017年の書籍売上の成長は近年では比較的控えめだった」とNPD Groupの書籍業界アナリスト、Kristen McLeanは語る。「巨大なヒット作は出版業界にとって恩恵であると同時に恐怖でもある。ヒットの出た年は出版社に膨大な成功をもたらす。しかしその後の必然的な通常状態への落ち込みは喪失感を与える。翌年、取って代わる大ヒットが生まれなければ天国から地獄だ」

これは読者にとって何を意味するのか? まず、物理的書籍の売上は市場を支えるような大ヒット作 —— たいていは子ども向け —— がなければ停滞することを知らしめた。児童書籍は印刷業界にとって最後の望みだ。

「児童書は2017年も3%の成長を達成した。引っ張ったのはR.J.パラシオ『ワンダー』とジェフ・キニーの『グレッグのダメ日記:にげだしたいよ!』だった」とNPDは書いている。「幼児向け書籍が好調だった。ボードブック(厚紙でできた絵本)が前年比11%増、漫画が20%増で、デイブ・ピルキーの”Dog Man”シリーズの成功が後押しした」。

NPDは具体的数字は提供しておらず、印刷とデジタルの比較もしていないが、こうした横ばいからわずかな成長という知らせは、印刷活字ファンにとってよい兆候ではない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon Alexaのモバイルアプリにやっと音声機能がついた、まずAndroid、次にiOSへ

Amazonのゆっくりしたモバイル対応が、今朝(米国時間1/19)は大きな一歩を踏み出し、AlexaのAndroidアプリに音声が統合された。これまで、そのアプリの機能といえば、Echoの設定とか、Alexa/Echo対応スマートホームデバイスの操作に限られていた。

音声コマンドが加わったことによって、Echoに話しかけるときと同じようにスマートフォンに対して話せる。音楽を鳴らすとか、Alexaのスキルを呼び出すなど。アップデートは今後数日かけてGoogle PlayやAmazon自身のアプリストアから行われる。正確な日程は、まだ発表されていない。

AmazonのAlexaはこれまでずっと、モバイルが大きな盲点だった。HuaweiMotorolaなどのメーカーとの直接交渉で、彼らのAndroidデバイスに一部の機能を載せたことはあった。それらはいずれも、メーカーがカスタマイズした機能だった。

自分のハンドセットを持っていないAmazonは、Google AssistantやSiriに比べて後(おく)れをとっていた。似たような立場のMicrosoftは、Cortanaをモバイルデバイスのアドオンアプリとして提供し、デスクトップだけの世界を越えようとした。そして先週のCESではAmazonが、一部メーカーのWindows 10 PCにAlexaの機能を持ち込む、と発表した。

おもしろいことに、Amazonのモバイル上のショッピングアプリは音声に対応しているのに、Alexaアプリには今日までそれがなかった。にもかかわらず、そのアプリは、ホリデーシーズンにおけるEchoデバイスの人気に引っ張られて、アプリストアのチャートの上位になった

Amazonが確認したところによると、Alexaのそのモバイルアプリは、ウェイクワード(wake word, 呼びかけ言葉)サポートしていない。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

AppleのWeb上のApp Storeがシンプル&クリーンに改装

Appleが、Web上のApp Storeのルックスをアップデートした、と9to5Macが報じている。それはAppleが昨年9月にデザインを一新したiOS 11のApp Storeに、とてもよく似ている。しかしiOS 11と違って、アプリの発見機能はない。

機能的には前と変わらないが、重要なのは、クリーンでシンプルなデザインになったことだ。そう感じるのは、ホワイトスペースが増えたせいかもしれない。また、レビューが前よりも強調されている。

アプリがiPhone X向けに最適化されていると、表示されるスクリーンショットはiPhone Xの画面になり、iPhoneの前の機種ではない。それと、そのアプリがiOSデバイス用のApp Storeでしか入手できないことが、前よりも目立つレイアウトで訴求されている。

では、比べてみよう。

以前のデザイン:

新しいデザイン:

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Facebook Messengerのキーボードがクラッシュする――iOSアプリのバグをFacebookも確認

iPhoneでFacebook Messengerを利用するとキーボードがクラッシュするバグに悩まされているユーザーが相当いるようだ。

この不愉快な現象はiPhoneのMessengerアプリで会話をタイプしようとすると発生する。一部のiOSデバイスの場合、チャットの吹き出しに数語タイプした後アプリがフリーズする。しかし正常に動作するデバイスも多い。この問題はMessengerで会話することを非常に困難にしている。

TechCrunchのJosh Constine記者もこのバグの影響を受けた一人だ。Joshによれば「アプリを再起動しても治らない」という。アプリを削除して再インストールしたユーザーもいるが、やはり効果がなく、バグは再現した。

TechCrunchの取材に対してFacebookは「調べているところだ」と問題が起きていることを確認した。しかし今のところFacebookから¥公式な発表はなく、原因やバグフィックスが提供される時期などは不明だ。

Messengerは世界でもっともポピュラーなアプリの一つで、アクティブ・ユーザーは10億人以上いる。バグが発生するのは一部のユーザーのiOSデバイスだけのようだが、これだけメインストリームのアプリではTwitterでユーザーが強い不満を訴える騒ぎになるには十分だった。

今夜、Facebook Messengerが問題を起こしている。数語タイプするとそれ以上何もタイプできなくなる。スマートフォンを再起動したりアプリを再インストールしたりしてみたが効果がなかった

Messengerのユーザーの伸びはめざましく、すでに10億以上だが、複雑になりすぎたという批判を受けて今年はシンプル化を目指すとしている。Messenger担当のチーフ、David Marcusは今週、Messengerには機能を詰め込み過ぎたと認め、サービスから余計なものを取り除いてスリム化するためにチームを作ったと述べている。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Facebook陣営がソーシャルで圧倒的人気も、日本はLINEが1位――App Annieの2017年アプリ市場調査

アプリ市場データを提供するApp Annieは1月18日、2017年のアプリ市場のデータやトレンドをまとめたレポートを公開した。

同レポートでは主要国ごとのアプリ市場についてや、「ファイナンス(フィンテック)」「ソーシャル」「ゲーム」など各カテゴリにおけるマネタイズのポイントにいて分析している。本稿では日本市場の話や国内でも注目度の高い分野のトピックを中心に抜粋して紹介する。

中国市場が急成長、日本のアプリ消費支出は13億ドル突破

まず2017年の世界市場動向についてだが、アプリダウンロード数は2015年に比べて60%増加。ユーザー単位で換算すると1ユーザーが毎月新規で2本以上のアプリをダウンロードしたことになるという。

Google Play、App Store、サードパーティのAndroidストアを合計した消費支出についても2015年から2倍以上増えて860億ドルを突破(世界の映画興行収入の195%以上だという)。中国市場の成長が著しいが、アメリカや日本などの市場も顕著に成長。消費支出は今後も増加が見込まれる。

日本単体でも2017年度消費支出は13億ドルを突破。2015年度に比べ60%増加した。

フィンテック、仮想通貨が注目を集める

世界ではもちろん、国内でもモバイルに最適化したフィンテックアプリは増えてきている。口座情報の集約や決済、資産運用など、従来は既存の金融機関や関連の事業会社が担ってきたサービスをアプリでわかりやすく提供するフィンテック企業が注目を集めている。

日本においてもアメリカや韓国には少し劣るが、フィンテックアプリ上位5つの平均MAUは1年前に比べてわずかに増加。急速に拡大していくのは、もう少し先になるのかもしれない。

金融というくくりでは、特に今注目を集めているのが仮想通貨関連のアプリだ。(ここ数日で暴落してはいるが)2017年の1年間でビットコインをはじめとした仮想通貨の価格が大いに跳ね上がった。

日本でも大手取引所がテレビCMを実施。さまざまなメディアで取り上げられたこともあり、アプリストアのランキングでも一時期上位に食い込んだ。

Facebook陣営が圧倒的な影響力も、日本ではLINEが1位

数あるアプリの中でも多くの人が頻繁で使うであろう、メッセンジャーやSNSといったソーシャルアプリ。実際世界で20億人以上がソーシャルアプリで上位5位に入るもののうち、少なくとも2本を毎月利用しているという。

国別で人気のアプリを見ると、FacebookやFacebook Messenger、Instagram、WhatsAppなどFacebook陣営が圧倒的な人気を誇る。そんな中、他の国と異なる様相を呈しているのが日本と韓国、中国だ。

日本では2位と3位にFacebook陣営のアプリが入るも、1位はLINE。韓国と中国に関しては、日本以上に国産のアプリが並ぶ。

成長が続くゲーム市場、日本は2年で60%成長

アプリの消費支出という面ではいまだに大きなシェアを誇るゲーム市場。数年前から巨大な市場ではあったが、現在も拡大傾向にあり国内は2年間で支出額60%増加した。中国に至っては250%増加、Tencentが提供するHonor of Kingsは世界の年間収益ランキングでトップを獲得している。

日本のゲーム市場については国外パブリッシャーが大きな存在感を放ったことに加え、任天堂の各種IPやみんなのゴルフなど、もともと人気のあるIPがアプリに参入した影響も大きいという。

また全体でみるとまだ割合は小さいものの、Pokémon GOのようにARを活用したアプリにも期待があつまる。Nianticが開発中とされているハリー・ポッターを題材にしたARゲームはもちろん、ゲーム以外のエンタメ領域で今後少しずつ影響力を増していくのではないだろうか。

今回取り上げたフィンテックや仮想通貨、ARは日本の投資家達に2018年のスタートアップ・トレンドを考えてもらった際にも、よくあがってきたジャンル。今年は昨年以上に関連のニュースが増えそうだ。

肥大化するFacebook Messenger、2018年にはスリム化すると約束

「このアプリは雑多になりすぎた」。Facebook Messengerの責任者、David Marcusは今日(米国時間1/16)2018年の計画を発表し、「今年はMessengerを大幅に簡素化して整理する」と宣言した。Messenger Dayやストーリー、Snapchat風ARカメラ、ボット発見セクション、ゲーム、等々、Facebookはアプリに詰め込んだ数多の機能を人々に思い出してもらうために、”M Suggertions” という人工知能まで作らなくてはならなかった。

Marcus(写真右)の言う通り、Messengerは、電話番号を使わずにデバイスを横断して人々と簡単にチャットする手段としての立場を逸脱しつつある。

「過去2年間、数多くの機能を開発してきた結果、相互のつながりが絶たれてきたことに気づいた。ニーズに合致したものもあれば、そうでないものもある」とMarcusは言う。

下に挙げたのは、2016年以来13億人のユーザー体験を改善することなくMessengerに浸食してきた様々な機能のごく一部だ。

シェアしたり閲覧したりする場面がInstagraemやSnapchat、Twitterなどのアプリへと移りつつある中、多くの人々のFacebook体験はMessenger中心になりつつあることを踏まえると、機能を整理することは賢明な行動だ。

Messengerはコミュニケーションに専念すべきだ。他の機能を全部やめる必要はないが、Storiesなどのコンテンツ配信が、メッセージスレッドのトップで目立っているべきではない。

ゲームやボットといった分野がタブを一つ占領する必要もない。オフラインやオンラインで友達と顔を合わせる方法を増やすために使った方がいい。

しかし、Marcusの発表の他の部分を見ると、最も好かれていない機能のいくつかはなくならないようだ。彼の言う2018のMessengerの「トレンド」を以下に挙げる。ぼんやりとしか書かれていないので、どのように製品に反映されるかのヒントを私が追加した。

  • リアルタイム・コミュニケーション —— 「特別な瞬間を逃したい人などいない。リアルタイム・コミュニケーションは災害時にもわれわれをつないでくれる」。Marcusは「自然災害時の友人の安全確認」にMessengeが役立つことを期待している。

これはMessengerがFacebookの安全確認機能をもっとプライベートでパーソナルな形で実現する可能性を示唆している。現在の安全確認のしくみでは、報告のない人のことが心配になる。

  • グループ・チャット —— 「グループ・チャットはオンラインでもオフラインでも、友達と一緒に時間を過ごすことを容易にした。しかし今年はまだ何かがでてくる」とMarcusは言う。

私の予想では、Facebookの画面分割ビデオチャットアプリのBonfireがスタンドアロンアプリとしてのテストを終え、何らかの形でMessengerに組み込まれるのではないか。あるいは、Down To Lunchのように、チャットだけでなくオフラインで会えそうな友達を探すアプリが組み込まれるのかもしれない。

  • ビジュアル・コミュニケーション —— Messengerでは2017年全体で、170億回ビデオチャットが行われ(前年の2倍)、5000億個の絵文字と180億本のGIFが送られた。そしてMessengerのストーリーズはプレスに嫌われ、WhatsAppとInstagramの3億人に対して。毎日利用している人は11月時点でわずか7000万人しかいなかった。それでも、これも不評のFacebookストーリーと同期する新バージョンが残るかもしれない。

「ビジュアル・メッセージング…は業界が目指している方向でありわれわれも振り返るつもりはない」とMarcusは言う。しかし、おそらくMessengerはブロードキャストよりも会話型のメッセージングに焦点を当て、ストーリーはスレッドの一部にしてアプリのトップに固定するのをやめるだろう。

  • カスタマーサービス —— 企業にメッセージなんか送りたくない、と思うかもしれないが、電話より間違いなくいい。「カスタマーサービスでは今も電話が主流だが、ブランドや企業はさまざまな新しい方法で顧客と接する方法を提供し始めている…われわれは2018年にMessengerを真のカスタマーサービス・チャンネルへと進化させる」とMarcusは書いている。

おそらくMessengerは、タイプするより話す方が楽な時のために通話とチャットの両方を利用できるようにするだろう。ほかにもっと優れたメッセージング手段が採用されるかもしれない。

  • Messageマーケティング —— 今年Facebookは受信箱にディスプレイ広告を注入し始めたが、これは少々わずらわしい。マーケターがフィルターやARマスクを作れるようにする方が、あまり邪魔することなく会話の一部に入り込めるかもしれない。「リッチなメッセージング体験を、大企業だけでなく、クリエイティブで競争力を高めたい地元のスモールビジネスにも提供するつもりだ」とMarcusは書いた。

これはMessenger広告のセルフサービス機能を強化して、本誌がプロトタイプ版を報じたMessenger Broadcast のような方式になるということかもしれない。

シンプル化と追加したい新機能の数々を、Facebookがどうバランスさせていくか注目したい。

もし、イライラしたユーザーが増えたり、たとえ数人でもMessengerで返事をしない友人が出てくれば、負のスパイラルに陥る。しかし、AppleのiMessageも肥大化し、Snapchatの成長が減速し、Googleのメッセージングシステムが混乱状態にある今、Facebookがチャット分野を支配する可能性は今も高い。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

YouTubeモバイルアプリにダークモード導入――動画を非表示にして画面を黒くできる

昨年春にYouTubeはデスクトップ版を大幅にアップデートした。これには新しいデザイン、パフォーマンスが改良されたフレームワークに加えて画面を黒くして動画を表示しないダークモード(ダークテーマ)機能が含まれていた。このダークモードがYouTubeのモバイルアプリにも導入され始めたようだ。

このアップデートはReddit経由でまずMacRumorsで報じられたが、その後YouTubeモバイルアプリの最新バージョン(13.0.1)のユーザーからも報告が相次いでいる。

現在のところ、モバイルアプリにダークモードのオプションが提供されているユーザーの範囲は明らかでないが、Redditのオリジナル投稿を見ると、大勢のユーザーが「自分のところにもこの機能が来た」とコメントしている。

この機能が提供されている場合、オプション(「ダークテーマ」)は「制限付きモード」オプションのすぐ上に表示されるはずだ。この画面はアプリ右上隅のユーザーアイコンを開き、設定、全般と進めばよい。

Redditのユーザーの1人は「アプリを強制終了して再起動したところダークモードが利用できるようになった」としているが、これは単なる偶然だった可能性がある。われわれのテストではこのステップでダークモードを有効にすることはできなかった。

別のユーザーは設定メニューではなく、ポップアップ・メッセージでダークモードを試すよう勧められたという。

ダークテーマのスクリーンショット。via Reddit ユーザー OustedHoChiMinh

これ自体はさほど大きな変更ではないが、YouTubeのユーザーからの要望件数ではダークモードの導入はトップを占めていた。 ユーザーによって理由はさまざまなだが、ダークモードがスタイリッシュだからだという点も大きかった。長時間YouTubeを再生している場合、ダークモードは目を疲れさせないし、コントロールへの面倒な設定の必要もない。一部のデバイスの場合、バッテリー駆動時間を伸ばす効果もあったという。YouTubeのユーザーの半数以上がモバイルデバイスで再生していることを考えればこれはメリットだ。統計によれば、ユーザーは平均して毎日1時間以上モバイルデバイスでビデオを見ているという。

当初ダークモードをデスクトップに導入した際、YouTubeはこれをモバイルを含めた他のプラットフォームに拡大するかどうか明らかにしなかった。YouTubeは「ダークモードを大勢のユーザーが利用するかどうかモニターする」と述べ、プラットフォームを拡大するために十分な人気があるかどうかをまずチェックするとしていた。

今回のモバイル版ダークモードもテストにすぎない可能性もあるが、デスクトップのダークモードがそれなりのユーザーを集めていたことが裏付けられたかもしれない。

ただしYouTubeはダークモードを利用する最初のアプリというわけではない。Twitterはすでに導入しているし、ポッドキャスト・プレイヤーのOvercastやRedditクライアントのApollo、TwitterクライアントのTwitterificにもこの機能がある。

われわれはYouTubeにダークモードに関してコメントを求めているがまだ回答がない。 なにか分かればアップデートする。

画像: nevodka/iStock Editorial

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Airbnbの予約時前金が安くなった、ただし総額250ドル以上なら

Airbnbが今日(米国時間1/16)、ユーザーのお勘定を楽にする機能を発表した。その機能は名前もずばりPay Less Up Front(前払いを少なく)で、予約時に少しだけ払い、残りはチェックインが近くなったら払う。

これまでは、Airbnbのユーザーは予約時に全額払っていた。週末旅行程度なら、それでも大した額ではないが、長期滞在で全額前払いはきつい。

Airbnbはこの前も決済方式の改定があり、団体旅行者に予約時の分割払いという便宜が提供された。

AirbnbがPay Less Up Front機能をテストしたときは、40%のゲストがこのオプションを選び、ちょっと高いのを予約した。またこのオプションを利用した旅客は、リードタイムが通常の予約の倍長かった。

これでチェックインの数日前に払う額は通常50%となったが、ただしそれは、チェックインの14日前に予約、総額250ドル以上、というルールがある。

この新しい機能は、すべてのプラットホームで使える。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleのセルフィーと名画マッチング機能が大人気――ただし当面アメリカのみの実験

GoogleのArts & Cultureアプリがリリースされたのは1年半くらい前になる。Googleはこのアプリにセルフィーと名画をマッチングさせる機能を追加した。バイラルな興味を引こうという目論見が当たったか、この週末以来、大喜びから強い不満までひきもきらず興奮したツイートが投稿されている。多くのユーザーが名画中に自分のドッペルゲンガーを見つけたようだ。虚栄とはかくも強いものらしい。

一部のユーザーはアプリが似た画像を見つけてくれないことに不満なようだ(欧米中心主義の弊害か?)。また性別や年齢を取り違えたマッチングの例をある。しかしTwitterでいちばん多く投稿された不満は、そもそもこの機能にアクセスできないということだった。

実はこのセルフィー・マッチングは地域限定の実験的試みで、今のところアメリカのみのサービスとなっている。

アメリカのTwitterユーザーの投稿から判断すると、アメリカ国内でも全員に公開されているわけではないようだ。われわれは一般公開の計画に関して取材したが、Googleはコメントを避けた。アメリカ国外のユーザーがどうしてもこの機能を試してみたければ(セキュリティーが信頼できる)VPN回線を利用してアメリカのノードにアクセスして地域ブロックを回避するしかなそうだ。

これと別に、セルフィーを名画っぽく加工してくれるアプリがいつか出ている。

しかしArts & Cultureアプリ(iOSAndroid)はセルフィー・マッチング機能がなくても十分に楽しめる。有名な美術館のバーチャル・ツアー、名画の背景、付近の美術館やアート・イベントに関する情報が得られる。また興味をひかれたアートの写真を撮影するとアプリが人口知能によってそれを認識し、どんな作品であるかを教えてくれる。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

閲覧中のWebサイトがあなたのことをどうやって調べているか分かるツールKimetrak

フランスのテクノロジーメディア企業Next INpactが今日(米国時間1/11)、おもしろいプロジェクトを立ち上げた。そのKimetrakと名付けたシンプルなブラウザーエクステンション(拡張機能)で、Webサイトが閲覧者を追跡してそのプライバシーをどこかへ売っていないかを調べることができる。

もうすぐヨーロッパで施行されるePrivacyGDPRによる規制は、多くの点で人びとの目を覚ました。また、あなたのマシンの上で勝手に動くビットコインマイニングのスクリプトや、SpectreバグのJavaScriptによる実装などは明らかに、ブラウザーのユーザーのセキュリティやプライバシーの制御に関する完全な無力を、思い知らしめた。

Webを閲覧することは、ページをロードするたびに白紙小切手を未知の人に渡すことに似ている。あなたはただ、記事を読みたかったにすぎないかもしれない。しかしそれでも、大きなWebサイトの多くがサードパーティのJavaScript呼び出しを何ダースも埋め込んでいる(残念ながら本誌TechCrunchもその一つだ)。

いろんなページに広告をばらまく広告ネットワーク企業や、Facebook、Googleなどの巨大テクノロジー企業は、ユーザーの閲覧慣行を追跡して、あなたが事前に調べたわけでもないコードを送り込む。そんな企業はさらにユーザーの総合的なプロフィールを作り、クッキーを利用して個人情報を読んだり保存したりする。

そこで今では、多くの人が広告をブロックするエクステンション(“アドブロッカー”)をインストールしたり、JavaScriptを完全に無効にしたりしている。GhosteryuBlock Originのようなエクステンションは、ブロックしたサードパーティドメインからのスクリプトをすべてリストアップする。

しかしKimetrakはアドブロッカー(広告ブロッカー)ではない。このエクステンションは、Web上のトラッカー(追跡者)について人びとを教育することが目的だ。アドブロッカーは、それを使っても情報はあまり得られない。しかしアドブロッカーを無効にして、どこかお気に入りのWebサイトを閲覧してみると、Kimetrakが提供する情報にはびっくり仰天するだろう。

世界的に大人気のWebサイトも、Kimetrakで調べると大量のサードパーティJavaScriptがあることが分かる。もちろんその一つ々々を調べることもできる。

現状では、Kimetrakが調べたデータはユーザーのコンピューター上にあるのみで、Next INpactはそれらを共有しない。それはオープンソースのプロジェクトなので、コードを見ることもできる。最終的にはNext INpactは、トラッカーたちと人気Webサイトの汎用データベースを作るつもりだ。KimetrakはChrome Web Storeで入手できる。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Dellの新型PCでは画面上でスマートフォンの通知と対話できる

正直に言って、今年のCESを取材するにあたって、Dellのことはほとんど考えたことがなかった。でも、今だにPC一筋の同社は、この大会で、おもしろいものをいくつか紹介していた。まずソフトウェア方面では、モバイルとの接続がこれからのDellのコンピューターには無料でバンドルされる。

そのアプリケーションは、モバイルの通知をBluetoothでデスクトップに届ける。機能としてはWindowsのCortanaやmacOSのNotification Centerに似ているが、デスクトップ上で個々のアカウントにサインインしていなくてもよい。また、アプリはDellの承認を必要としない。要するに自分のスマートフォンに来る通知を、PCの画面でも見られるのだ。

要件は、PCがDellの新しいコンピューターであることと、Bluetoothが届く距離にスマートフォンがあることだ。本誌TechCrunchのブースでデモを見せてもらったが、たしかに、画面の右上隅に小さな通知ボックスが表示される。ただしCESの会場は電波状態がおそろしく悪いので、Bluetoothが使えず、ケーブルを使った。

通知に応えてスマートフォンと対話するには、画面のダイアログボックスやスマートフォンの画面のイメージをクリックする。ささやかな機能だが、なかなか楽しい。PCにタッチスクリーンがあれば、その大きな画面上でモバイルのゲームを遊べる。

Dellの社員は、かかってきた電話を受ける、Instagramの通知に対応する、Uberを呼ぶ、などいろんな使い方を見せてくれた。とくに印象的なのは、スマートフォンがAndroidでもiOSでもどっちでもよいことだ(両方のモバイルアプリが提供されている)。

この機能が使えるようになるのは、1月27日からだ。

参考記事



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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Appleがアプリ開発支援サービスBuddybuildを買収、デベロッパー環境の一層の充実へ

【抄訳】
Appleは、同社プラットホームのためのアプリの制作と改良過程をより容易にするためのデベロッパーへの奉仕努力を、継続的に強化している。この、iPhoneを抱える巨大企業が、今度はバンクーバーに拠を置くアプリツールの開発企業Buddybuildを買収した。“モバイルのイテレーションプラットホーム”を自称するBuddybuildは、継続的インテグレーションとデバッグのためのツールが主製品で、それらによりアプリの開発チームに、シンプルなワークフローによるイテレーションと、GitHubやBitBucket, GitLabなどによるグローバルなコラボレーションを可能にする。

Appleは本誌TechCrunchに対してこの買収を確認し、またBuddybuildは今日(米国時間1/2)の午後同社のブログで発表した。

買収の財務的条件は公開されていない。Appleによると、現在約40名のエンジニアチームはそのままバンクーバーに残る。このことをBuddybuildは、“カナダの企業であり続けることを誇りに思う”、と自画自賛している。

今回の買収により、BuddybuildはAppleのiOS, macOS, watchOS, tvOS用開発ツールXcodeに統合される。ただしその具体的なタイムラインは、両社ともに明らかにしていない。

既存の顧客はBuddybuildのサービスを同社のサイト上のスタンドアロンのプロダクトとして利用継続できるが、新規の顧客は今日から同ポータル上で受け付けられない。

また今回の買収によって、Buddybuildが昨年2月に加えた、Androidアプリ開発のサポートは終了する。その正式終了は、3月である。Appleは、TestFlightを買収したときもAndroidの互換性を中断し、Googleのエコシステムから継承していた重要な開発ツールを実質的に取り去った。

BuddybuildのシステムはAppleの既存のツール集合に、モバイルアプリのプロプライエタリなチャネルからの試験、デバッグ、およびデプロイのための方法を加えることになる。

さらに加えて、iOSのための開発とイテレーションが、前よりもずっと容易になるだろう。

マーケットシェアではAndroidに負けているiPhoneも、アプリの売上では勝っている。App Annieによると、2017Q3のモバイルアプリの(中国を除く)グローバルな売上は170億ドルだが、そのうちの約110億ドルをAppleが占める。

ただしアプリのダウンロード総数ではGoogleに負けているので、Appleとしては、もっとデベロッパーフレンドリーな開発環境を充実整備していく必要性を痛感しているだろう。

【中略】

Buddybuildは2015年に元Amazon社員Dennis PilarinosとChristopher Stottが創業した。同社はその後3年間でおよそ880万ドルを調達し、その中にはKleiner Perkins Caufieldがリードした2016年のシリーズA 760万ドルも含まれる。

FlickrとSlackを創ったことで有名なStewart ButterfieldがしばらくBuddybuildのアドバイザーだったし、Slackは同社の著名な顧客のひとつだ。ほかにもMozilla, Hootsuite, Reddit, SoundCloud, FourSquare, The New York Timesなどの著名企業が同社の顧客リストに名を連ねる。

Buddybuildは同社のブログ記事で、バンクーバーは今やソフトウェア開発の温床であり、今回のAppleからの新たなキャッシュにより、成長のための人材確保もやりやすくなった、と言っている。

この記事は本誌ライターIngrid Lundenとの共作である。

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Facebookの「思い出コメント」ミームは味気ない誕生日メッセージにこそ生かすべきだ

友達の誕生日を祝う気持ちを、無意味で味気ない作業へとFacebookが変えてしまったを本当に悲しく思う。これはFacebookが悪いわけではない。制約のないコメントボックスを用意しただけだ。しかしわれわれの怠慢さと社会的義務感は、 “Happy Birthday!” や ひどいときは”HBD!”の山をウォールに書き込ませてしまう。

私は2011年以来この突発的行動を非難してきた。これはFacebookが友情の意味を破壊していると人々が感じる理由の一つでもある。中には誕生日を変更したりウォールを閉じて中身のない通知を避けようとする人までいる。”HBD”などの簡単なひと言でも何も書かないよりいいと言うかもしれないが、もっと心をこめる方法はいくらでもある。

これが、最近出回っているFacebookの近況アップデートに関するミームを、誕生日にも応用すべきだ私が思う理由だ。最近何十人もの友達がこんな書き込みをした、「あなたがこれを読んでいるなら、たとえめったに話したことがなくても、私たちの思い出をコメントしてほしい。その後、もしよかったら、自分の近況アップデートにもこれを書いてみれば、みんなの心にあるあなたの思い出に驚くことでしょう。」

これは気が利いているし、心温まる話や情熱的な物語やばかばかしい写真が続くきっかけになることも多い。ただ私は、少々「余分」(悪気はない)にも感じる。この呼びかけを再掲することをためらう人も多かったに違いない。愛情に飢えていたりつながりを求めて関心を買おうとしているようにみられる事を恐れるためだ。

最近Facebookは、企業ページの管理者に対してこの種の「釣り」投稿はニュースフィードのランクを下げると警告した。つけられたコメントによって、アルゴリズムが投稿を本来以上に重要だと思い込むからだ。

だから、思い出をシェアすることを強要するのではなく、自由にさせたほうがいい。こんど誰かのウォールに誕生日メッセージを書き込むときは、少し余分な時間を使ってその人と共有した時間や特に懐かしいことを思い出してみるのもいいだろう。ソーシャルメディアが私たちの人間らしさを邪魔するべきではない。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook