Appleの学生・教育者向けアプリケーション・バンドルはFinal CutとLogic込みで199ドル

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Macのユーザーなら誰でもGarageBandやiMovieを無料で使えるが、プロ用のアプリケーションはちょっとお高い。とくに学生には。そこでAppleは、プロ用アプリケーション5本をまとめたアプリケーション・バンドルを199ドルでリリースした。対象は、学生と教育関係者のみだ。

その5つの中には、Appleのいちばん重要なプロ用アプリケーションFinal Cut Pro XとLogic Pro Xが含まれている。この2つがあれば、ムービーとオーディオの編集なら何でもできる。そしてMotion 5とCompressor 4とMainStage 3も、このバンドルに含まれる。

Final CutとLogicはそれぞれ299ドルと199ドルだから、どちらか一つだけ買いたい人も、学生や教師ならこのバンドルを買うべきだ。App Storeのコードをもらうと、買う資格が得られる。大学の学生・教師職だけでなく、小中高専修校などでもよい。

もちろん若い人がそうやってAppleのソフトウェアを使い慣れて、Macを買ってくれることはAppleにとって良いことだ。Adobeは今やほとんどのアプリケーションを会費制で売っているが、これも、いきなり何百ドルも払わなくて済む良い方法だ。そしてAppleの対抗策が、このバンドル方式だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

あくまでもパブリッシャープラットホームにこだわり続けるEv Williams、新装Mediumで有料購読制に挑戦

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MediumのCEO Ev Williamsが今日(米国時間2/2)Upfront Summitで、今四半期中に消費者向けの有料購読制プロダクトを立ち上げる、と発表した。つまり、広告にプラスしてそのほかの収益源を得たい、という意味だ。Mediumは50名のレイオフを決定、ニューヨークのオフィスを閉鎖、そして先月は新しい方向性を発表したから、強力な収益源を見つけることが急務だ。

Evはそのプロダクトを“Medium体験のアップグレード”と呼び、ローンチしたらぜひ購読を、と呼びかけている。彼によるとレイオフはこの有料購読制への移行の一環であり、その前には大手のパブリッシャーたちに広告込みでの参加を働きかけていた。レイオフの時点でEvは、新しい方向性について、“それがどんな形のものになるのかを言うのは時期尚早”、と言っていた。しかし今や、それが徐々に見えてきたようだ。

彼の発表と説明に対して、拍手が起きた。下の短いビデオをご覧いただきたい:

新装開店したMediumが十分な数の有料購読者を獲得できれば、彼の最初の目標であった、パブリッシャーの新しいビジネスモデルの構築も、夢ではなくなるだろう。読者は昨年300%増えたから、購読制に向けての下地は十分にある。既存の読者は有料制に戸惑うかもしれないが、複数のパブリッシャーを集積したプラットホームなら、進んで購読するかもしれない。

2011年に創業されたMediumはこれまで1億3200万ドルを調達し、そして今度こそ、その投資を前向きに活かそうとしている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

スマホを物の上にかざすとスペクトル分析でその成分(毒物の有無など)を当てるアプリがもうすぐ完成

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アプリの作者が、これを使うと物の内部が見えて構成成分が分かる、と言ったら、ガマの油はどっかよそで売れ、と言うだろう。でもこのアプリは、ベテランのR&D集団Fraunhoferの作だから、本物かもしれない。

このアプリは「HawkSpexモバイル」と呼ばれ、上図のように、何かの上にスマホをかざすと、それのスペクトル分析を行う。広く使われているテクニックだけど、これまでは分析機器として、専用のプリズムとかハイパースペクトルカメラなどの特殊な装置を必要とした。でもHawkSpexが使うのは、ふつうのスマホのふつうのカメラだ。では、どうやって?

通常は、スペクトル分析機器は物に当たって反射してくる光の、各波長の強さを調べ、強い場所(スパイクがある波長)がどことどこにあるかによって、存在する成分を当てる。たとえば水を調べて283.3ナノメーターの波長にスパイクがあれば、その水は鉛を含んでいる。

“ハイパースペクトルカメラはスマートフォンに組み込まれていないので、われわれは単純にこの原理を逆にした”、とFraunhoferの発表声明で、プロジェクトのリーダーUdo Seiffertが説明している。

全波長を含む反射光を各波長域に分類するのではなく、HawkSpexはスマートフォンのディスプレイを使って、さまざまな波長の光で物を照らし、それらの反射率を観察する。それでうまくいくのなら、とっても巧妙な別ワザだ。

こんな簡略なスペクトル分析には、もちろん限界もあるが、ある物質の有無は分かる。たとえばスーパーマーケットで買ってきたリンゴに、農薬が残っていないか。塗料に鉛が含まれていないか。土壌中に作物の栄養成分はあるか。このワインに毒は入っていないか。などなど。

“ありとあらゆる用途がありえるから、われわれだけでは市場のニーズに応えられなくなるだろう”、とSeiffertは語る。“確かにね”、とFraunhoferも言う。アプリをいろんな物の例で訓練すれば、ユーザーはそのデータをサービスに寄付できる。たとえば、カフェインのあるコーヒーとないコーヒーの違い、とか。

ただし当分は、このアプリは彼らのラボの中だ。もっとテストを行い、いくつかの一般的なユースケースを載せられたら世に出したい、と彼らは言っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleがもうすぐプログレッシブウェブアプリ(Progressive Web Apps)をAndroidに本格的に統合

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プッシュ通知やローカルキャッシュなどの機能が使えて、ユーザーにネイティブ的な体験を与える、より高度なWebアプリケーションの規格Progressive Web Appsプログレッシブウェブアプリ)は、数年前からGoogleのレーダーに映っていた。しかしWebアプリケーションのルック&フィールがネイティブアプリそっくりになるにも関わらず、Androidに完全に統合されるには至らなかった。それが、今度から変わるようだ

もうすぐ、ユーザーのホーム画面にPWAアプリケーションのリンクを置けるだけでなく、それを一度でも保存したら、そのアプリケーションはAndroidに、これまでなかったほど深く統合される。たとえばアプリケーションはホーム画面だけでなく、ドロワー(app drawer)にもあるようになる。設定メニューにも表示されて、
ネイティブアプリと同じ通知をもらえるようになり、ほかのアプリからのインテントも受け取れる。

今日の発表声明の中でGoogleのYaron Friedmanはこう述べている: “ホーム画面への付加機能([Add to Home])が新しくなったことにより、デベロッパーの能力が増して、最良のユーザー体験を構築できるようになる。私たちはAndroid上のすべてのブラウザーで確実にProgressive Web Appsをインストールできるよう、真剣に努力している”。

ユーザーにとっては、今よりもずっと良いユーザー体験になる。今のWebアプリケーションでは、リンクが衣装を着たブックマークにすぎないけどね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

日本発のPaintsChainerはAIで線画を自動着色―ニューラルネットワークが驚異の能力

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スケッチが趣味という人は多いだろう。しかし線画を着色するという作業にはあまり魅力を感じないかもしれない。それなら最新のデジタルアート・テクノロジーが助けになる。

Chainerというのは非常に汎用性の高いニューラルネットワークのフレームワークだ。PaintsChainerはこのChainerフレーワークをベースにスケッチを自動的に着色してくれるプロジェクトだ。コンテンツが線画でさえあれば作成したツールは問わない。各種のフォーマットがサポートされている。JPG、PNG、GIFはもちろんTIFFでもよい〔ただしαチャンネルはサポートしていない〕。

ユーザーが線画を選んでウェブページにドラグ・アンド・ドロップするだけでシステムは水彩画ないし色鉛筆スタイルで着色を実行する。

Left to its own devices, the tool comes up with interesting color choices.

ヒントなしで作業させるとこのAIツールは自分の趣味で着色を行う。

もちろんユーザーはどの部分をどんな色で着色すべきかツールに正確に指示することができる。しかしブラウザ内に表示されるツールバーのカラーパレットから色を選んで希望の場所に点を打つことでAdventure Timeの登場人物とピカチュウの例のようにヒントの入力ができる。ヒントを細かく指定するほど仕上がりもよくなるようだ。いずれにしても自分で着色するのに比べればはるかにシンプルだ。

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特に驚きなのはこのシステムがいっさいのヒントなしでも着色を実行できることだ。ガイダンス・システムを通じてわずかなヒントを与えるだけで出来栄えは大きく改善される。現在PaintsChainerを利用した多数の画像が公開されている。下に貼ったような非常によく描けたオリジナル線画も多い。Twitterで#PaintsChainerというハッシュタグで検索できる。

〔日本版〕ベースとなるAIフレームワークのChainerのサイト。PaintsChainer開発者tai2an氏の「自動着色デモ公開」のツイート。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Snapchatを追随できるか、自撮りアプリB612が3億ダウンロード突破

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Facebookの投稿はずっと残ってしまうし、色々な人とつながっていては気軽に自撮り写真を投稿するのは気が引けると思うこともあるだろう。若い世代には、もっと気軽に写真や動画を共有できるSNSが支持されている。アメリカでは短時間で投稿写真が消えるSnapchatが人気だし、Instagramもそれに似た「ストーリー」機能を取り入れた。

アジアでは、NAVERが提供するSnowが中国と韓国を中心に人気を得ている。そしてもう一つ、NAVER傘下のLINEが提供する自撮りアプリ「B612」もこのトレンドに乗ってユーザー数を順調に伸ばしているようだ。本日LINEは、B612の世界累計ダウンロードが3億件を突破し、月間アクティブユーザーは1億人に到達したと発表した。

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コミュニケーション機能導入前のUI

ご存知の読者も多いかと思うが、B612は自撮り写真や動画を楽しむためのアプリだ。フィルターが豊富にそろっていて、コラージュまで作成できる。アプリを起動するとすぐに内側カメラで撮影できて、画面をスライドさせるとフィルターを変えられるシンプルなUIが特徴だ。筆者がB612を以前に試した時には、UIに文字がほとんどなく、すっきりとしたデザインが印象的だった。

B612は2016年12月、アプリに「Play機能」を加えることで、単に写真を撮って加工するカメラアプリから、コミュニケーションができるアプリに進化した。これによりNAVERはSnapchatと対抗する、時間限定型コミュニケーションアプリを2つ展開するようになった。ちなみにLINEも2016年9月、SNOWに500億ウォン(約45億円)出資している。

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2016年12月以降のUI

大枠の仕組みはSnapchatとそう変わらない。B612では撮影ボタンの下にある吹き出しボタンを押すと、友達にメッセージが送れる画面に切り替わる。連絡先の一覧から友達を選択して、写真や動画を送信できる。投稿したメッセージは24時間で消滅する。

顔認識でエフェクトが付けられる「アニメーションスタンプ」機能や友人とメッセージをやりとりする「トーク」画面で1秒の自撮り動画が送れる機能などはSnowのUIに近い。B612とSnapchatとの違いは、トーク画面の写真や動画をマンガ風のコマ割りで配置したり、それを短い動画にまとめることができる点だ。他にもカメラの動きと連動すARフィルターなども充実している。

先行するSnapchatは、1日当たりアクティブユーザー数は1.5億人で、2016年度の売り上げは2.5億ドルから3.5億ドルだと言われている。だが、Snapchatは2011年9月にサービスをリリースしているので、ここまで来るのに約5年半かかっている。

単純に比較することは難しいが、Snowは2015年9月リリースし、2016年12月時点で1億ダウンロード数を突破した。B612は2014年8月にリリースし、約2年5ヶ月で3億ダウンロードに到達した。どちらのアプリも急速にユーザーを伸ばしている。Snowユーザーは中国、日本、韓国の順に多く、B612も中国、インドネシア、ベトナムなどのアジア地域、そしてブラジル・メキシコなどの中南米でもユーザーが増えているという。B612とSnowは、着実にアジアを中心に地盤を固めていると言えそうだ。Snapchatは今週にも上場申請を提出するという話だが、この調子でサービス展開を進めれば、NAVERはSnapchatが欧米で得た成功をアジア圏や中南米で繰り返すことができるかもしれない。

 

Facebook、Q4売上88.1億ドルで予測超え。ユーザー数18.6億人も成長は鈍化

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Facebookはまたも好調だった2016年第4四半期を終え、売上88.1億ドル、1株当たり利益(EPS)1.41ドルだった。月間ユーザー数は18.6億人で前期の17.9億人から3.91%、7000万人増えたが、成長ペースは前期の4.67%より低かった。モバイルは前期と同じく広告収入の84%、72.48億ドルを売上げ、Facebookがモバイルへの転換を無事完了させたことを示している。

16403280_10103472646530311_6725231622085354802_oFacebookはアナリスト予測の売上85.1億ドル、EPS 1.31ドルを大きく上回った。利益は35.68億ドルで前年比177%増。前期は23.79億ドルだった。売上は前年比51%増、前期は56%増、Q2は59%増。Facebookは2016年通年で総売上276億を計上した。

前期Facebookは売上成長のペースは落ちると予告していた。2017年中頃に広告スペースが足りなくなると予測したためだが、既に影響は出ているようだ。しかしこの成長の鈍化にもかかわらず、投資家らは時間外取引の株価を2.52%押し上げた。通常取引の終値は2.23%高の133.23ドルだった。決算会見終了時には、時間外株価は0.94%高まで戻った。

1日当たりアクティブユーザー数は12.3億人、前期は11.8億人だった。対前年比は18%増、前期は17%だった。現在Facebookの月間モバイルユーザー数は17.4億人で前期は16.6億から増加した。モバイルだけを使っている月間ユーザー数は11.49億人で、これも前期の10.55億人から増えている。

最も重要だが見落とされがちなデータが、Facebookのステッキネス[定着率]、即ち月間ユーザーのうち毎日戻ってくる人の割合だ。この値はコンスタントに66%を維持しており前期も同じ数字だった。しかし、米国・カナダのユーザー成長は鈍化しはじめており、今期の1日当たりと月間のユーザー数は200万人の増加に留まり、1日当たりユーザーが1.8億人、月間が2.31億人となった。

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Facebookがこれまで進めてきた顧客定着努力と広告ターゲティングが実を結びつつある。米国・カナダのユーザー平均広告収入(ARPU)は19.81ドルにも上り、前年から44%伸びた。全世界のARPUは4.83ドル、対前年比29.5%増だった。これは北米の1ユーザー当たり年間20ドル近く稼いでいることを意味している。西側先進市場でユーザーからできる限り現金を絞り出す一方、途上国でも着実に稼ぐその能力は、Facebookが近い将来大きく売上を増やす可能性を示唆している。

決算会見でCEO Mark Zuckerbergは、Facebookのビデオコンテンツ戦略について繰り返し質問を受けた。Zuckerbergは「まず短いビデオコンテンツに焦点を絞る」と説明し、プロのクリエーターからFacebookにコンテンツを提供してもらうために、維持可能な広告収益分配ビジネスモデルを作る必要があると語った。さらにZuckerbergは、コンテンツ以外のビデオ分野ついても状況を語り、毎月4億人がFacebook Messengerの音声通話とビデオ通話を利用していると話した。

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ドナルド・トランプの当選を助けたとさるる偽ニュースが広まったいう報道を受け、Facebookは騒動の四半期を過ごした。そして今日、Oculusの共同ファウンダー、Palmer Luckeyが、VR会社のZeniMaxとのNDA違反に関わる損害に対して罰金5億ドルが言い渡された。

しかしその一方で、Instagramは輝きをみせ広告事業の拡大を続けている。Snapchat Storiesのクローン、Instagram Storiesは公開後わずか5ヵ月でユーザー数1.5億人に達した。TechCrunchは、多くの情報筋がInstagram StoriesはSnapchatからユーザーを奪っていると信じていると報じた。

13歳になったFacebookは驚くべきスタミナを見せつけており、モバイルへの移行やビジュアル中心の新たなメディアプラットフォームの出現にも関わらず、ユーザーは楽しんでシェアやいいね!を続けている。MessengerとWhatsAppでチャットを、Oculusではバーチャルリアリティーをさらに拡大中のFacebookは、頼りになる強力な中核ビジネスを持っている。もしInstagram Storiesや他の類似アプリを使ってSnapchatの脅威をかわすことができれば、Facebookは次の10年もソーシャルメディアを支配し続けることができるだろう。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Lyftがカレンダー情報から目的地を提案するようになった、カスタムショートカット機能ももうすぐ

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配車サービスアプリのLyftは、目的地の提案をアプリ内で行うためにカレンダーへのアクセスを行うことができるようになった。このオプションは本日(米国時間1月30日)から有効だ。そして続けての公開が控えているのが、「自宅」と「職場」に加えて独自の目的地ショートカットを登録する機能だ。これによって、頻繁に訪れる場所を毎回いちいち入力する必要はなくなる。

今日始まったカレンダー統合は、Googleカレンダーとデバイスのネイティブカレンダーに登録されたイベントの住所を取り込む。一度だけ承認を行えば、アプリ内で目的地として提案されたイベントの場所が取り込まれる。

Lyftアプリに、アドレス帳へのアクセスを許すのには気が進まない場合でも、程なくショートカットを登録できるようになるので、Lyftの中で繰り返し使われる目的地を保存しておくことができる。もちろんこうした変更によって、Lyftの使い勝手は向上し、利用率が上がることになるだろう。

Uberは今月初めにそのアプリにカレンダー統合と目的地の提案機能を追加している。そしてLyftに続くように、程なくカスタム目的地登録の機能も追加する予定だ。両者は終わることなく、私たちが自由市場と呼ぶ素晴らしい圧力の下に、お互いに機能を張り合い更に上回ることに鎬を削っている。

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(翻訳:Sako)

DropboxのSmart Syncを使うと、クラウドにあるファイルを直接アクセスできる

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今日(米国時間1/30)DropboxはSmart Syncを発表した。Dropboxのクラウド上に保存されたファイルを、ローカルに保存することなく直接アクセスできる機能だ。

Smart Syncは従来Dropbox Infiniteと呼ばれていたもので、巨大なファイルをデスクトップに保存する必要なくアクセスする方法を提供する。このしくみは、連日やってくる大きなファイルでローカルPCのディスクが一杯になってしまうのは困るが、同僚とファイルを共有したい、という企業ユーザーの要望から生まれた。ファイルはデスクトップにあるのと同じように振舞う ― 写真はプレビューで写真として見える、等々。

「チームや会社全体で必要なファイルはすべてデスクトップで扱える」とグループ製品マネージャーのGenevieve Sheehanは言う。「ユーザーは山ほどの情報を扱っているが、全部がパソコン上にある必要はない。しかし、アクセスできなくてはいけない。このツールを使えばウェブアプリを介することなく、すぐに必要なファイルを使える。チーム作業は容易にかつ強力になりオーバーヘッドも減る」。

ファイルは写真や動画のように「ストリーミング」されるわけではない。パソコン上の同期されたファイルを開き、編集した結果がクラウドに戻され、その後ローカルのファイルは削除される。

当然インターネット接続が必要だが、デモを見る限りかなりシームレスに動いていた。大きなファイル(数百メガやギガバイト単位)では違ってくるかもしれないが、目的はローカルディスクを満杯にしないことにある。Smart Syncでは、ファイルの基本情報だけを見ることも可能で、その場合スペースはほとんど費さない。

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重要なのは、全社員が複数の環境に渡って協業できるようにすることだとSheehanは強調する。例えば、Windowsユーザーが管理しているファイルは、同期されたMac上でも全く同じように見える。Smart Syncは既存のカーネルエクステンションを利用しており、セキュリティーは万全だとSheehanは語った。

「デバイスも場初も異なる人たちとチームを組める」とSheehanは言う。「WindowsやMacの同じバージョンを使うために全員がアップグレードする必要はない。全員が同じ機能を同じように利用できる」。

Smart SyncはDropbox Businessおよびエンタープライズのユーザーに今日から早期提供される。管理者がファイルをローカルに保存する必要があると考える場合には、Smart Syncを適用しないことも可能だ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Googleマップに新機能(現状アメリカ限定) ー 目的地周辺の駐車場の混雑具合がわかるように

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Googleマップに新たに追加された機能によって、ユーザーは駐車場をみつけやすく、というよりは目的地周辺で駐車場をみつけるのはどのくらい難しいかということを事前に知ることができる。Googleによれば、この新機能は「駐車場のヒストリカルデータ」を使って駐車難易度に関するスコアを割り出し、Googleマップのルート情報が表示される箇所に、目的地周辺の駐車場の状況を「Limited(少ない)」「Medium(普通)」「Easy(多い)」の3段階で表示するようになっている。

本機能は、Android上でGoogleマップのベータ版を使っていたユーザーが、今月初旬に発見した

この駐車情報機能は、GoogleがGoogleマップの巨大なユーザーベースとそこから生み出されるデータを利用し、ユーザーに目的地の情報を伝えるという、最近同社が開発を進めている新機能の新たな例だ。

他の例として、Googleは昨年11月に、匿名の位置情報や検索情報を使った「混雑する時間帯」機能をローンチした。この機能はそれ以前に開発された、お店の混雑状況を確認できる機能が進化したものだ。ちなみにGoogle検索やGoogleマップに表示される「混在する時間帯」の情報は、現在はリアルタイムでアップデートされている。

しかし今回発見された駐車情報機能には、Googleが「ヒストリカル」データを使っていると言っているように、リアルタイムの情報は(少なくとも現段階では)反映されていないようだ。

なお実際には、ユーザーがGoogleマップ上で目的地までの順路を表示すると、画面下部に新しく駐車情報が表示されるようになっている。

ご想像の通り、このようなツールは人口密度の高い都市部でこそ力を発揮する。

そのためGoogleは、まずアメリカの25都市でこの機能をローンチした。対象都市は、サンフランシスコ、シアトル、マイアミ、アトランタ、ボストン、シャーロット、シカゴ、デトロイト、ロサンゼルス、ミネアポリス/セントポール、ニューヨークシティ、オーランド、フィラデルフィア、ピッツバーグ、サンディエゴ、セントルイス、タンパ、ワシントンDC、クリーブランド、ダラス/フォートワース、デンバー、ヒューストン、フェニックス、ポートランド、サクラメントだ。

現在のところ、この機能はAndroid版のGoogleマップでしか使えないようだが、その他の機能のようにそのうちiOSでも使えるようになるだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

MystがAndroidに登場、Rivenもまもなく

ある年齢の人なら「Myst」という響きにニヤリとするだろう。これは元々は1993年にデビューして、ゲーマーたちを、奇妙で難解なパズルと(当時としては)驚くほど美麗なグラッフィクで魅了したゲームだ。1997年に5枚組のCDで発売されたRivenもまた、それほど時間をおかずにリリースが予定されている。Mystは今日(米国時間26日)から、Google PlayとAmazon App Storeの両者を通して、Android上で利用可能になっている。Rivenも同じモバイルプラットフォームの上で程なく登場する。

Mystのオリジナル製作スタジオのCyanと、Super Stickman Golfその他のモバイルケーム開発を手がけるカナダのNoodlecakeの協力によって、このGoogleモバイルOS版のゲームが誕生した。このAndroidのゲームの正式名称はrealMystだ。オリジナルのMystに含まれていた全ての「時代」に加えて、2001年のPC版realMystに加えられていた「ライム時代」のコンテンツも含まれている。

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Bluetoothコントローラもサポートし、大画面でのプレイのためにNvidia Shieldでも動作する。ゲームはオリジナル楽曲も提供し、直感的なタッチスクリーンコントロールも可能だ。内蔵の操作ガイドもあるが、オリジナル版のプレイヤーたちをとても喜ばせるのは保存と復元機能がついたことだ。さらに、ヒントガイダンスも内蔵されている。これがあれば難解な謎を解くために、オリジナルのゲームに添えられていた分厚い紙の本を、コンピューターの前に座り込んで読み解く努力をしなくても良いだろう。

私は郷愁を誘う時間旅行が大好きだ、なのでその世界に飛び込んで、現在使っているプラットフォームの上で、Mystがどれほどの魅力を保っているかを観ることがとても楽しみだ。

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(翻訳:Sako)

大学生活支援アプリのOohlalaが400万ドルを調達

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大学の出欠確認など、最近は何にでもアプリが使われているが、数が多いからといってひとつひとつのアプリが良いというわけではない。Oohlalaは、大学ごとにカスタマイズされた学生向けのアプリを使って、これまでに何百という大学の現状を変えてきた。同社はさらなるビジネスの拡大に向けて、シリーズAで400万ドルを調達したと本日発表した。

さまざまなウェブサイトやサービス、アプリが重なり合った各大学のオンラインサービスを考えると、生徒やスタッフがOohlalaのプロダクトに魅力を感じるのも理解できる。このサイトで授業に登録して、別のサイトでスケジュールを作って、あれは公式アプリだと上手くできない、予定より1時間早くTwitterに情報が公開されてしまった、など大学が抱える問題の例を挙げればきりがない。

「学生からすると、大学のオンラインサービスはとても複雑で、各機能がいろんな場所に散らばってしまっているという印象を受けます」とOohlalaのファウンダー兼CEOであるDanial Jameelは、TechCrunchとの取材で語った。

彼はトロント大学在学中に学生生活課に勤めており、1万5000人の新入生に対して点在するリソースをまとめて説明しようとしていた。全ての情報が一か所にまとまった学生向けプラットフォームがない状況では、新入生が困ってしまうのも仕方がない。

お金のやりくりや授業の課題、教授からのフィードバックのためのサービスを今の段階で改革する価値はそこまでない。しかしネットワーキングや、食べる場所、落とし物のチェックなど、それ以外に学生がすること全てをカバーできるようなサービスがあればどうだろうか?

もともとOohlalaは学生生活のソーシャルな面に力を入れていたが、それ以外にも学生が困っていることはたくさんあるとすぐにわかった。

「大学で過ごす4年間のことを考えてみると、学生生活とはとてもユニークなものだということがわかります」とJameelは言う。「その間は生活の大半が大学中心になりますからね」

さらにほぼ全ての学生(95〜98%)はスマートフォンを持っており、彼らはカテゴリー別に自分たちの生活を管理している。例えば友人や家族との広域なやりとりはFacebookで、親しい友人はWhatsAppやSnapchatで、デートはTinderで、といった具合だ。Oohlalaはそのようなアプリのひとつとして、学生生活をまとめる存在になることをゴールに設定し、その狙いは大当たりした。

Oohlalaアプリはそれぞれの大学に応じてカスタマイズされており、生徒用の掲示板、教授の連絡先、授業の情報や教室の場所、安全情報、アラートなど、以前であれば十数種類のウェブサイトやアプリ、サードパーティのサービスに散らばっていたであろう機能を一手に備えている。私自身このようなサービスが在学中にあったらきっと喜んでいたことだろう。そしてもちろんITや運営を担当している部署は、アプリ経由で有用なデータを手に入れることができる。

世界8ヶ国、200校で利用されているOohlalaは、既に黒字化を果たしている。昨年の間に会社のサイズは3倍に成長し、顧客の3分の2が同社と3年契約を結んでいる。ではなぜ資金調達が必要だったのか?

「業界のリーダーになる上で、私たちは今いい位置にいると思います。実績は積み上がっていますし、利益も出ていて、YCのパートナーからも『そろそろ次のステップに進んでもいいんじゃない?』と言ってもらいました」とJameelは話す。

今回調達した400万ドルという金額にはちゃんと背景がある。Oohlalaはもっと大きな金額を調達することもできたが、これまでも同社は必要最低限の資金で上手くやりくりできており、社内に出来る限り多くの株式を残しておきたいという思いがあったとJameelは言う。

またVCの活動があまり活発ではない一方、生活費も低く抑えられるトロントで起業したことをJameelは誇りに思っている。「私たちはゴキブリのように生活していました。資金が限られていたので、確実に儲かるビジネスモデルをつくらなければいけなかったんです」

「正直言って、資金調達を行った1番の理由は投資家でした。人とのつながりも大事ですからね」と彼は続ける。なお、University Venturesが中心となった今回のラウンドには、Joe MontanaのLiquid 2ファンドやCheggのファウンダーのOsman Rashidが参加していた。さらにOohlalaは、MacmillanのM&A部門の社員を取締役として迎えており、エドテック業界にいる同社にはうってつけの人材だ。

gw_landing_pageしかし投資家が特に魅力を感じたのは、学生同士の交流の促進や、スケジュール管理の簡素化といったOohlalaの機能ではない。

「教育界で1番大きな問題は効率性です」とJameelは言う。「他社のアプリは、本当に生徒の成績に結びついているのでしょうか?」

Oohlalaを利用する大学は、エンゲージメントやリテンションなどの観点からアプリの効果を計測している。Oohlalaもある学部で調査を行い、セメスターごとにアプリを使っている生徒と使っていない生徒の様子を比較(補正済み)したところ、アプリを使っている学生の方が中退率がかなり低いという結果が出た。

「ただアプリを使っているから中退しない、と言っているわけではありません。」とJameelは話す。「一方で、私たちは学生に必要なツールやサポートを提供しています。彼らはモバイルファーストの世代なので、アプリこそが効果的な手段だと考えています」

マイナス面はほとんどなく(もしかしたら、また別のサードパーティーに生徒を管理させることに対して慎重な大学もあるかもしれないが)、学生生活の快適さをユーザーエクスペリエンスや使いやすさと対等に扱うようなサービス内容で、Oohlalaはうまく要点をついたようだ。今回の資金調達によって、学生のニーズにあった(そして彼らにふさわしい)現代的でモバイルファーストな大学生活用のアプリはもっと広まっていくだろう。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Google翻訳、リアルタイム翻訳機能を日本語でも提供開始

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Google翻訳はすでに日本語に対応しており、撮影した写真に含まれる文字を英語に翻訳することができた。しかしさらにワンステップ上のことができるのをご存知だろうか。カメラを標識やメニューなど日本語の書かれたものに向けるだけで、ただちに英語に翻訳してくれるようになっているのだ(逆もできる)。iOS版およびAndroid版のGoogle翻訳に搭載さGoogleのリアルタイム翻訳、日本語にも対応開始れているWord Lens機能が日本語に対応したわけだ。

リアルタイム翻訳を使ったことのない人は、どれだけ便利になったのかがよくわからないかもしれない。しかし日本語がほとんど使えずに日本に滞在することになってしまった人にとって、大変に便利なものであるのは間違いない。たとえば私の友人は、洗濯用の漂白剤だと思って別用途のものを買ってしまった。その漂白剤を使って洗濯したところ、一部分だけ色抜けしてしまい、残りの滞在期間をその服で過ごすはめになってしまった。手軽に翻訳することができれば、そのような失敗も減るに違いない。

Word Lensは、Googleが2014年に買収したQuest Visualにより開発されたものだ。以後、GoogleはWord Lensの機能をGoogle翻訳アプリケーション内で成長させつつある。2015年に最初に対応したのはスペイン語だった。最近になってGoogleは翻訳アプリケーションにAIによる機能強化を加えつつあるところだ。これにより、翻訳制度やスピードを大幅に改善しつつある。それもあり、今後はますますWord Lens対応言語が増えていくことは間違いない。

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(翻訳:Maeda, H

Facebook、ストーリーズ機能をテスト―Instagramと同様のストーリーズ・アイコンが表示される

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InstagramはSnapchat Storiesに対抗してInstagram版のストーリーズを追加した。このスライドショー機能は成功を収めた。Instagramストーリーズは従来のフィードの上部に表示されたが、今回はFacebook本体が同じことを試みている。

今日(米国時間1/25)、FacebookはアイルランドでiOS版とAndroid版でFacebook Storiesを公開した。利用できる国はこの数ヶ月で拡大される予定だ。この機能は公開後24時間で消える写真とビデオのスライドショーだ。友達がスライドショーを作成するとメインのニュースフィードの上部にプロフィール画像を利用した丸いアイコンが表示されるので見逃すことはない。

なぜFacebookはSnapchatクローンをFacebookにも追加したのだろう? 愉快な加工ができるフィルターつきのスライドショー機能ならInstagramストーリーズがあり、Messengerのカメラ機能もある。私はこの点についてFacebookに取材してみた。Facebookの回答はこうだ。

Facebookはずっと以前から友達や家族と情報を共有する場として機能してきた。しかし情報の共有の仕方は最近大きく変わった。5年前は当然だが2年前と比べても変化している。ビジュアルな要素がはるかに増えた。写真やビデオの比重が大きく増加した。われわれは人々が創造的かつ楽しいビデオや写真を簡単に共有できる方法を提供していく。いつでもどこでも誰に対しても望みのままにビデオや写真を見せることができるようにしていきたい。

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FacebookはこれまでもSnapchatそっくりの機能を追加してきたが、多くの場合、別アプリであったり、カメラ機能の改善のようにニュースフィードの奥に隠されていた。しかし今回のFacebook Storiesは非常に目立つ新機能だ。Facebookを使うユーザーはStoriesに気づかずにいることは不可能だ。友達に自慢したい情景を体験したユーザーは必ず使ってみるだろう。

一つ疑問になるのはFacebookがデスクトップ版でStoriesをどう扱うかだ。ユーザーの多くはモバイル・デバイスからFacebookを利用しているとはいえ、コンピューター上からStoriesが見られないとしたら奇妙だろう。

まったく同様の機能を備えたInstagram Storiesがわずか5ヶ月で1日あたり1億5000万人のユーザーを得たことでも明らかなように、Facebook Storiesも巨大なユーザーを惹きつけるはずだ。Facebookは昨年、似たような機能をQuick Updatesと名付けてテストした。これは7月にスタートしたが翌月にはテストの終了が発表された。どうやらInstagramストーリーズの成功でFacebookは方針を変えたようだ。株式上場を控えたSnapchatには頭痛の種だろう。

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北米に限ってみてもFacebook本体がStories分野に進出することはSnapchatが現在以上に成長することを妨げるはずだ。国際的にみればなおさらだ。24時間で消える写真とビデオのスライドショーがいかに魅力的でも、新しいソーシャル・ネットワークに移り、友達を新規に登録するのは面倒な作業だ。今いるネットワークでこの機能が利用できるならコピーかどうかなど気にしないユーザーも多いだろう。

〔日本版〕今回のFacebook StoriesはFacebookのスライドショー機能とは別で、InstagramストーリーズのFacebook版のテストと思われる。日本での展開についてはまだ不明。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Pokémon Duelは、iOSとAndroidで動く無料の戦略バトルゲーム

ポケモンに、ポケモンGOではない新しいモバイルゲームができた。Pokémon Duel(*)と呼ばれる戦略バトルゲームで、バーチャルフィギュアを集め、それを戦わせてライバルの陣地を占領する。
【日本語版注:日本で2016年4月に公開された「ポケモンコマスター」と同じものと思われる】

デュエルでは、フィギュアを実際に戦わせる。プレーヤーは6体からなるチームを作ることができる。個々のポケモンには成績データがあり、1回のターンで動ける歩数や戦う方法等が記録されている。フィギュアは自陣の防御にも、敵陣の攻撃にも使える。

これは無料ゲームだが、ご推察の通りアプリ内購入があり、成功の可能性を高めることができる。例えばポケモンのパワーを強化する「プレート」やブースターがある。ゲーム内で獲得した通貨を新しいポケモンと交換することもできる。リーグプレイモードでは、実際の人間の敵と競うことも可能で、ホーム画面からいつでも呼び出せる。

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登場するフィギュアはNintendoのNFC対応の実物フィギュア、Amiiboにそっくりだ。AmiiboはWii Uや3DSに加え近日発売のSwitchで使えるが、モバイルゲームとの互換性については発表されていない。

Pokémon Duelは、App StoreおよびGoogle Playでダウンロードできる。いざ戦いへ!これはポケモンのメインシリーズともポケモンGoとも全く違う世界だが、カードバトラーと戦術ゲームの要素を合わせ持つ、いいとこ取りのゲームだ。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Google、インストール不要のAndroidアプリ、Instant Appsの実地テスト開始

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昨年5月のGoogle I/Oデベロッパー・カンファレンスでの最大の驚きの一つはAndroidプラットフォームにおけるInstant Appsの発表だった。この新しいアプリはネーティブ・アプリとウェブ・アプリの間のギャップを根本的に解消する可能性を持っている。簡単にいえば、ネーティブ・アプリを非常に細かい要素に分解し、ユーザーが必要な要素だけをダウンロードするというものだ。要素が小さいためダウンロードも作動もほとんど瞬時に行われる。アプリのストアに行き、アプリをインストールし、その後に起動するという手間をかける必要がない。単にURLをタップするだけでよい。

発表から半年以上経って、最初のInstant Appsが限定的なテストに移された

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Googleによれば、この数ヶ月少数のデベロッパーと協力して開発上およびユーザーの利用上の課題を検討してきたという。その成果がBuzzFeed、Wish、Periscope、Vikiのアプリによる限定テストとなった。

GoogleのAndroidのエンジニアリング担当副社長、 Dave Burkeは昨年Instant Appsを発表したとき、私の取材に対して「Instant Appsはインターネットにおけるわれわれの進む方向を決めるものだ」と重要性を強調した。Burkによれば、「ウェブ・ページは短命でその場限りだ。ユーザーはページを見つけ、1度利用すると、2度と戻って来ない」という。

一方アプリのインストールには数々のハードルがある。1度しか利用しないような場合にも複雑な手順を踏まねばならない(めったに行かないような出先でパーキング・メーターの料金を支払うために専用アプリをインストールしなければならないといった例を考えてもらいたい)。Instant Appsの理想は、ウェブ・ページのアクセスの手軽さとネーティブ・アプリの機能と高速性を合わせたような存在になることだ。

デベロッパーにとってInstant AppsをサポートするのはAMPをサポートするよりは複雑だ。まず第一にアプリを単独で動作する小さい要素に分解する必要がある(従来のアプリ本体にアクセスしてはならない)。AndroidでInstant Appsを開発するフル機能のSDKが登場するにはまだ数ヶ月かかる見込みだ。しかしInstant Appsの開発に興味があるデベロッパーはローンチの際に発表されたGoogleの注意を研究しておくべきだろう。

残念ながらInstant Appに関する具体的な情報はまだ乏しい。われわれはテスト用のURLを含めて、Googleに追加情報を求めている。情報が得られ次第アップデートしていく予定だ。

〔日本版〕TechCrunchではInstant Appsがデベロッパーに対して与える影響を考察した寄稿も掲載している。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

若年層・スマホ特化のアンケートアプリ「TesTee」、画像解析の新メニューが登場

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若年層向けアンケートアプリ「TesTee(テスティー)」を使ったリサーチサービスを運営するテスティーは、1月23日、画像解析メニューの提供を開始した。この画像解析メニューにより、ユーザーのスクリーンショットを使い、特定アプリのホーム画面上の配置や、ログイン状況、アンインストール動向といったアプリ利用動向の調査が可能になるという。

若年層ユーザー中心、スマホ特化のアンケートアプリ

TesTeeは10〜20代の若年層がユーザーの77%を占めるアンケートアプリ。ユーザーはタップ操作で選択肢を選んだり、チャット型のインターフェースで選択肢(フリーテキスト含む)を選んだりしてアンケートに回答する。回答完了でポイントが獲得でき、貯まったポイントはLINEギフトやAmazonギフト券などと交換可能だ。

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テスティー代表取締役の横江優希氏は、ネットリサーチ大手のマクロミル出身。2000年前後に拡大しはじめ、2015年度には600億円市場へと成長したネットリサーチ市場について「スマホへの移行がしづらいという課題がある」と話す。

「iPhoneの普及などにより、2012年から2013年ごろにはインターネットアクセスの中心はスマホへ移行してきている。一方、従来のPCでリサーチを行ってきたサービスでは『調査のインターフェースが変わり、データの取り方が変わることがノイズとなる』として、スマホへの移行はクライアントから嫌われる。このためサービスのスマホへの移行ができず、結果として回答するユーザー、特に若年層のユーザーを減らす状況となっている」(横江氏)

横江氏はスマホアプリの開発会社を起業したのち、2014年5月にテスティーを設立。スマホでの調査に特化したサービスとして2015年7月にTesTeeをリリースした。リリースから1年6カ月後の現在、登録ユーザー数は約48万人。DAU(1日のアクティブユーザー数)は4万人、MAU(月間アクティブユーザー数)は11万〜12万人を数えるそうだ。「スマホのアンケートアプリでは一番利用されている。また若年層を取り込めている点も特長だ」(横江氏)

TesTeeによるリサーチを利用するクライアントは、自身で調査設計を行い、管理画面で調査結果をダウンロードするため、リサーチャーによるレポーティングが行われる既存のネットリサーチと比べると、2分の1〜3分の1程度の費用でリサーチを実施することができる。ユーザーが若年層中心ということで、美容系や菓子、飲料メーカー、通信キャリアなどの企業の利用が多く、月に40〜50社、80〜100件の利用があるという。

今回登場した画像解析メニューは、自社開発の画像認識エンジンを使ったもの。TesTee登録ユーザーの属性情報や位置情報とあわせて分析することで、ユーザー動向がより分かるようになると横江氏は言う。「これまで広告のクリック状況や検索エンジンを通してしかつかめなかったユーザー動向が、モバイルを中心にしたネットリサーチと画像解析によって、よりユーザーにひもづいた情報としてリーチできるようになる。こうした技術を使った、アドテク企業やデータマネジメント企業との連携も進めている」(横江氏)

ホーム画面の画像解析による、トップアプリランキング

テスティーでは今回の画像解析メニューの提供開始に先立ち、2016年12月に自主調査でTesTeeユーザーのスマホ画面の画像解析を行っている。1234人のiPhoneユーザーを対象にホーム画面トップのスクリーンショットを収集し、画像解析したこの調査では、アプリ全体ではユーザーの約58%がホーム画面に設置していた「LINE」が1位に。そのほか、SNSでは「Instagram」が、ゲームでは「ポケモンGO」がホーム画面設置アプリの上位にランキングされた。

テスティー調べ(2016年12月)

テスティー調べ(2016年12月)

「自主調査は今後も月1回は実施していく。“ニュース”“飲食”などフォルダにまとめられやすいアプリのインストール状況の調査追加や、ホーム画面から2画面目以降へ移動したアプリは何かといった継続調査も行う予定だ」(横江氏)

ウェブサイトをネイティブアプリに変える 「Joren」、フラーが国内版を提供開始

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スマホ節電アプリ「ぼく、スマホ」や企業向けのアプリ分析プラットフォーム「App Ape」を手がけてきたスタートアップ、フラー(2016年11月にFULLERより表記を変更)。耳に覚えがあるという読者も多いかもしれない。そんな同社は1月23日、ウェブサイトのURLを入れるだけでスマートフォンアプリ(iOS/Android)を作成できるサービス「Joren(ジョーレン)」を国内法人向けに提供開始した。

ユーザーはアプリ化したいウェブサイトのURLさえ用意しておけば、Joren側でウェブサイトのコンテンツを自動で取得し、アプリのプレビュー版を生成。それを基にユーザーは管理ツールから、デザインのカスタマイズやプッシュ通知の設定などを行う仕組みだ。今までもアプリ上のブラウザでウェブページを表示するといういわゆる「ガワアプリ」や、ネイティブアプリをノンプログラミングで作成するサービスはあったが、Jorenはサイト情報を自動取得してネイティブアプリを作ることができるのが特長だ。

プログラミングやデザインの知識は必要なく、ウェブサイトを更新すればアプリ側も自動更新されるため、運用コストも抑えられる点が特徴。初期費用の100万円(先着50社は半額の50万円)と、プランに応じた数万円の月額料金で利用できる。

ただし現時点では全てのサイトに対応しているわけではなく、会員登録が発生するサイトや決済機能を持つサイトなどはアプリ化できないという。そのため、現在中心となっているのはニュースメディアやイベントの公式サイト、スポーツチームのメディアなどだ。

Jorenは2016年の7月から一足先に海外版がローンチされており、すでに70カ国以上の顧客から4000件を超えるアプリ作成依頼が届いている。検索流入など”一見さん”が多いウェブサイトに比べ、プッシュ通知などを活用することで”常連さん”を増やせるのがアプリの利点であることから、Jorenと名付けられた。

導入企業であるプロスポーツクラブの事例では、アプリを利用したユーザーの翌月継続率が9割に達するなど成果が出始めている中で、国内企業向けに正式なサービスローンチへと至った。

今後はECサイトや決済機能を持つサイトへの対応に加え、集客や広告をサポートする機能も順次追加予定。長期的には法人だけでなく、個人でも使えるようなプランを検討しているという。

「Joren」で作成したアプリの例

「Joren」で作成したアプリの例

アプリ分析支援サービスの提供を通じてサービスを構想

フラーは2011年11月に筑波大学出身の代表取締役・渋谷修太氏らが茨城県つくば市で立ち上げたスタートアップ(現在オフィスを構えるのは千葉県柏市)。冒頭でも触れたぼく、スマホやApp Apeなどのサービスを提供してきた。

App Apeを通じて様々な企業のアプリ分析をサポートする中で、「アプリを作って欲しい」という依頼が100件近く寄せられたことから、開発スキルやリソースがない人でもアプリを制作できるサービスの可能性を感じ、Jorenの構想が生まれたという。

「アプリを1から作ろうと思うと、まずプログラミングやデザインといった開発の壁があります。そして意外と手間がかかるのが更新や運用といった管理コストです。これらを極力取り除き、開発の知識がないマーケティング担当者や広報担当者でもアプリを制作・運用できるサービスがあれば役に立つのではないかと考えました」(渋谷氏)

リリース当初はウェブサイトのコンテンツ取得やアプリ化に加え、必要な条件を整えてアプリストアへ申請するまでの工程をなかなか自動化できず、苦戦していたという。現在では8〜9割の作業を全て自動化することに成功し、早い場合だとURLを準備してから30分ほどでストアへ申請できる状態になっている。

もちろん凄腕の専任担当者が作ったアプリと同じレベルのものが作れるというわけではないが、「アプリ制作におけるWordPress」のような位置付けで、スキルはなくても気軽にアプリを作ってみたいというニーズに応えていくことが狙いだ。

また、アプリが簡単に制作できるサービスであることに加え、これまでに培ったノウハウを生かして、ユーザーに使ってもらえるアプリを作れる点がJorenならではの強みだと渋谷氏は話す。「App Apeを運営することで蓄積されてきたアプリのデータを分析していくうちに、成功しているアプリの特徴や傾向のようなものが見えてきました。そのナレッジを最大限に生かし、どんな人でも最適なアプリを作れるようなサービスになっていると思います」(渋谷氏)

開発や運用のハードルを下げ、世の中で提供されるアプリの数を1億個以上にすることを長期的なミッションに、まずはJorenを通じて年内に1万個のアプリを制作することを目標として掲げている。並行して、会社全体では既存のApp Apeとも合わせ、アプリに関わる悩みであれば開発から分析までトータルで解決できる「アプリの総合商社」を目指し、各サービスの改善を行っていくという。

ネイティブと話し放題 ー ランゲージエクスチェンジアプリのTandem

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Tandemのアプリを使い始めて間もなく、気づけば私はドミニカ共和国出身で35歳のJuanに、”will”という助動詞の微妙な使い方を説明しようとしていた。

私はその前に彼に対して、スペイン語の過去形の複雑さは、英語を母国語とする人には理解しづらいと伝えていた。すると彼から「私も英語で似たような問題に困っているんです」とすぐに音声メッセージで返事がきて、彼は”will”の理解に苦しんでいることを打ち明けたのだ。

これがTandemの日常だ。Tandemでは、言語を学ぶ世界中の人が集まり、お互いにチャットを交わしている。年齢や顔写真が表示されたプロフィールを眺めながら、誰を選んでどのようにゼロから会話をスタートさせようかと考える様子は、少しTinderを彷彿とさせるが、デート目的でこのアプリを使うことはできない。

赤の他人同士をマッチさせて、お互いが勉強したいと思っている言語の練習を促すというのがこのプラットフォームの目的だ。アプリを開くと、ユーザーが勉強中の言語のネイティブスピーカーで、かつそのユーザーの母国語を勉強しようとしている人がリストアップされるので、お互いの勉強を助け合えるようになっている。

アプリを使い始めるにあたって、ユーザーはプロファイル上に自分の興味があることや、どの言語(もしくはその言語のどういった点)を勉強したいのか、さらに話したい内容(またはどういった相手と話したいか)などを記載し、自分の顔写真もアップロードしなければならない。

つまり簡単に言えば、Tendamは言語を学んでいる人同士を結びつけ、チャット機能という練習の場を提供しているメッセージアプリなのだ。

世の中は言語学習をサポートするアプリやサービスで溢れかえっている。しかしベルリンに拠点を置くTandemは、ユーザー同士が無料でスピーキングの練習ができるプラットフォーム作りにフォーカスすることで、比較的ニッチな市場を築くことができたと考えている。なおTandemアプリはテキストメッセージ以外にも、音声・動画メッセージをサポートしている。

iOSアプリは2015年2月から公開されており、昨年9月にソフトローンチされたAndroidアプリもこの度正式にリリースされた。ちなみにTandem自体の開発は2014年の秋にスタートした。

アクティブユーザー数は120万人(アプリのダウンロード数は150万)で、共同ファウンダーのArnd Aschentrupによれば、現在Tandemは11種類の手話のほか、今までにない(ちょっとふざけた)言語として絵文字、ドスラク語、クリンゴン語を含む合計148言語をサポートしている。

DuolingoMemriseBabbelBusuuなどは、ビギナーが単語を覚えて言語学習の第一歩を踏み出すには素晴らしいサービスです。しかし実際に言葉を話さずして、新しい言語を習得することはできません。そして無料でスピーキングの練習ができるのはTandemだけです」とAschentrupは主張し、Tandemのアイディアはいわゆるランゲージエクスチェンジに基いていると話す。

「私たちは、興味のあることや学習上のゴールでユーザー同士をつなげたり、会話のきっかけをつくるゲームを準備したりすることで、ユーザーができるだけ簡単に会話をスタートさせて、練習ができるようにアプリを設計しました」

「現在Tandemには1万1026組の言語ペア(ノルウェー語とスウェーデン語など)が存在し、面白いことに、少数派で息の長い言語ペアがアプリの使用率の半分以上を占めています」と彼は付け加える。

私もTandem上で、英語を勉強しているスペイン語のネイティブスピーカー何人かと話をした後、このアプリには何か特別な魅力があると感じるようになった。コミュニティ全体がとても良い雰囲気を醸し出しており、ユーザーはお互いに丁寧で熱心なコメントをレビューとして残している。

一方で、Tandemのコミュニティへアクセスして他のユーザーとやりとりをするためには、プロフィールが承認されなければならない(Tandemは自分たちのことを”言語学習者のための会員制コミュニティ”と呼んでいる)。

さらに承認プロセス中には、不適切な行動をとるとどうなるかということがハッキリと伝えられる。基本的なルールとしては、他のユーザには敬意を持って接する、ナンパは禁止、スパムも禁止、さもなければアクセスを禁じられる(さらにある程度テキストでのやりとりをしないと、音声・動画メッセージは送れないようになっている)。

「私たちは、ユーザーが何か間違っても恥ずかしいと感じないように、フレンドリーで温かいコミュニティーをつくろうとしています」とAschentrupは話す。さらに彼は、17〜35歳のユーザーが全体の80%、女性が全体の60%を占めていると言う。「160ヶ国から集まったユーザーとともに、今後もさまざまな国や地域の人をTandemにむかえたいと思っています」

使い慣れていない言語で赤の他人と会話をはじめるというのは、当然簡単なことではないが、プラットフォーム上にいる全員が新しい言語を学ぼうとしているので、ユーザーは恐れを感じる必要がない。

ユーザーに熱意があるのは素晴らしいことだが、スピーキングというのは言語学習のひとつの要素でしかなく、話しているだけではしっかりとした文法の基礎を身につけることはできないだろう。つまり新しい言語を習得するには、スピーキングの練習と文法に関する学習の両方が必要なのだ。そしてTandemのプロフィールに、私が「スペイン語の過去形を練習したい」と書いたところで、すぐに無料の文法レッスンをたくさん受けられるわけではない。

ここがTandemのビジネスモデルの上手くできたところだ。同社はTandemのコミュニティに対して、本物の講師との有料レッスンを販売し、売上の一部(現状20%)を手数料として受け取っているのだ。私も実際にTandemを使ってみて、有料レッスンを試してみたいと感じた。

プラットフォーム上では、Tandemの審査を通過した約150名の講師が、有料レッスンを提供しているとAschentrupは話す。人数から言ってこの制度はまだはじまったばかりだが、彼によれば、これまでのところ講師全員が「紹介や講師自身からの応募」を経てTandemに登録している。

一方オンラインで言語レッスンを提供するプラットフォームは既にたくさんあるため、Tandemも厳しい競争に直面している。それでは良い講師をTandemにひきつけるために、彼らはどんな戦略をとっているのだろうか?Aschentrupによれば、彼らは講師に出来る限りシームレスでモバイルな環境を提供しようとしている。さらに講師はレッスンの価格を自分で設定することができる(少なくとも今のところは)。

「Tandemは、講師がスマートフォンやタブレット上のアプリだけを使って、自分のレッスンを管理(生徒探し、予約管理、言語学習のための総合コミュニケーションツール、予約ごとの即時支払)できる唯一のプラットフォームです」と彼は話し、さらにTandemのアプローチは「言語を教える上で面倒な部分を全て取り払い、その代わりに心地よく、楽しくて一貫性のあるモバイルエクスペリエンスを提供しています」と言う。

現在Tandemは、系統立った学習環境を提供するための新たな機能を盛り込むといった方法を使い、ユーザー数を増やそうとしている。そしてユーザーコミュニティが大きくなれば、結果的に講師の数も増えてゆくだろう。

「次のステップは、もっと系統立った言語学習環境をユーザーに提供するということです。具体的には、適切なエクササイズを準備して、ユーザーが自分の達成度を確認しながら、学習スピードを加速させられるような仕組みを作っていきたいと考えています」とAschentrupは話し、「ユーザーと講師の数が増えるにつれて、ネットワーク効果が高まっているのを確認できています。つまりコミュニティが成長すればするほど、ユーザーや講師全員にとってのTandemの価値が高まっているんです」と付け加える。

直接的な競合サービスとして、彼は中国のランゲージエクスチェンジアプリHelloTalkを挙げているが、このアプリは「Tandemに比べてコミュニティにあまり力を入れていない」と主張する。その他にも彼は、ウェブベースの言語講師のマーケットプレイスであるiTalkiやVerblingが、Tandemの競合にあたると考えている。

資金面に関し、Tandemは2015年に行われたシードラウンドで60万ユーロを調達したと発表した。またこのラウンドには、エンジェル投資家のAtlantic Labs (Christophe Maire)、Hannover BeteiligungsfondsMarcus Englert (Rocket Internet会長)、CatagoniaLudwig zu SalmFlorian LangenscheidtHeiko HubertzMartin Sinner、Zehden Enterprisesらが参加していた。

さらに同社は昨年、Faber VenturesRubyLight、さらには2015年のラウンドに参加していたHannover Beteiligungsfonds、Atlantic Labs、Zehden Enterprisesから200万ユーロを調達した。

現在のTandemの市場規模トップ5は、アメリカ、中国、ブラジル、イタリア、メキシコだが、ユーザー比率が10%を超える国はひとつもないとAschentrupは話し、以下のように締めくくった。

「引き続きTandemはとてもグローバルなアプリであり続けます」

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

Disneyが大人の塗り絵市場に参入、たくさんのディズニー・キャラを楽しめる、もちろん

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大人(おとな)の塗り絵が大流行だから、ついにDisneyもやり始めた。それはColor by Disneyというモバイルアプリで、下絵はもちろんDisneyやPixar、そして彼らの映画の人気キャラクターやシーンだ。

最初から数百種類ものデザインが提供されているので、好きなのを選ぶ。最新の映画“Frozen”や“Moana”もあれば、“The Lion King”や“The Little Mermaid”などのクラシック、それにPixarの作品“Brave”や“Monsters, Inc.”もある。

ちょっと待って。大人用って言ったわよね。まるで、幼児用みたいだけど…。

でも、“Color by Disney”の売り方はまさに大人向けで、塗り絵をやるとストレスが取れる、と言っている。科学の裏付けはないかもしれないけど、最近の数か月でApp StoreはRecolor, Pigment, Colorfy, Heycolorなどなど、塗り絵アプリでいっぱいになった。たぶん、数十種はありそう。

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それらの塗り絵アプリとDisneyのを比べても、それほど大きな違いはない。アプリの使い方は、テンプレート(下絵)とペンのタイプ(鉛筆、クレヨン、マーカーなど)と色を選び、それから好きなようにタップしていく。Disneyのアプリには映画に基づくカラーパレットがあり、いくつかのエフェクトもある(妖精の粉を描くなど)。

作品はFacebookやTwitter, Instagramなどでシェアでき、自分のデバイスに保存できる。

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Color by Disneyには会員制サービスもあり、入会するとDisneyのアートコレクションに無制限でアクセスできる。しかも毎週、新しいのが加わるそうだ。入会申し込みはアプリの中からするのだが、1週間のオールアクセスが2ドル99セント、1か月プランは7ドル99セント、1年プランが39ドル99セントだ。

アプリはApple App Store, Google Play Store, そしてWindows App Storeで無料でダウンロードできる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))