スマート自転車ロックのLock8が、Kickstarterで目標金額達成

見知らぬ人に家や車を貸すことに抵抗がないなら、自転車はどうだろうか?

それが、Lock8のファウンダーたちが自問した疑問であり、必然的に世界初ともいえる自転車用スマートロックを作るにいたった。さらに、Lock8はそのスマートロックをモバイルアプリと組合わせることによって、ピアツーピアのマーケットプレイスを作ろうとしている。

本日(米国時間11/26)Lock8は、Kickstarterの目標金額を、6日間を残して達成した。

ちなみにLock8は、TechCrunch Disrupt Europeで初のバトルフィールド優勝者になった。
同社は先月、本誌イベントの壇上でKickstarterキャンペーンを開始し、数日を残して8万ドル以上を集めた。

Lock8のしくみは住居用スマートロックと同じく、スマートフォン・アプリを使いキーレスで解錠する。Lock8を自転車に取付けると、センサーを内蔵しているため、誰かが自転車を盗もうとすると持ち主に警報が送られる。

もし泥棒が解錠に成功しても、持ち主は自転車の位置を追跡でき、リモートでアラームを鳴らすこともできる。

アイデアは、いずれ自転車泥棒たちはLock8を認識して注意するようになり、信用あるサイクリストたちの道を拓こうというものだ。自分の自転車を友達やサービスに登録している人たちに貸し出して、お小遣いを稼ぐこともできる。

Lock8は通常価格200ドルのところ、今日から6日間のキャンペーン期間中は149ドルで入手できる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Google、Glass購入希望のデベロッパーに招待状を発送

Googleは、Google Glassの購入を案内する追加の招待状をデベロッパー宛に送った。 Engadgetによる。

招待されたのは、以前GoogleウェブサイトでGoogle Glassの購入方法を尋ねたデベロッパーだけだ。下に招待状の画像が貼ってある。

本誌の知る限り、現時点でGlassを購入するための一般ウェブサイトはない。

また、何人のGlasswareデベロッパーに購入の機会が与えられるのかも不明だが、現在Googleに問い合わせているので情報が入り次第追記する予定だ。

この新たな招待ラウンドは、タイミング的につじつまが合う。

先週Googleは、Glass Mirror APIおよびGDK(Glass開発キット)先行リリースを一般公開し、あらゆるデベロッパーがGlass用アプリの開発できるようにしたところだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


Motorolaから新登場のMoto Gレビュー:抜群のコストパフォマンス、驚異的な待ち受け時間

Moto Gの発表でMotorolaはついに手頃な価格でトップクラスのパフォーマンスのAndroidスマートフォンの提供に成功した。Moto Gは高価なMoto Xの弟分だが、どちらにも全身にGoogleの刻印が打たれている。Moto Gの良いところは値段以上の価値があることだ。以下に詳しくレビューする。

概要

  • 4.5インチ、1280×720, 326ppiディスプレイ
  • 8GBまたは16GBのストレージ
  • 5MPリアカメラ、1.3MPフロントカメラ
  • 802.11n Wi-Fi
  • Pentaband HSDPAをサポート
  • Bluetooth 4.0
  • メーカー希望小売価格179ドル/199ドル、アンロック、キャリヤ契約なし
  • 製品情報ページ

メリット

  • 驚くべき低価格
  • この価格でこれだけの性能のスマートフォンは世界中にMoto G以外ない

デメリット

  • コストパフォーマンスは極めて高いが、性能には若干の妥協がある

デザイン

Moto Gはややまるっこいデザインだが、慣れれば持ちやすく快適だ。マット仕上げのケースはグリップがいいが、痛みが目立ちやすい。全体としてiPhone3G、3GSを思い起こさせる。Moto Gのデザインはスマートフォンが「携帯電話」だったころの性格を残しており、私は気に入っている。ただしこのデザインは裏蓋を開けるのが難しい。


機能

Moto Gはユーザーにとって役立つ機能以外の余分な機能を全廃し、出来る限り低価格で販売できるようにするという方針で開発が進められたようだ。Moto CareはMotorolaのサポートにインスタント・メッセージまたは音声通話で直接アクセスできる機能で、 Assistは「運転」、「会議」、「就寝」の3状況に合わせてワンタップでデバイスの動作モードを変える機能だ。Motorola Migrateを利用すればデバイスを乗り換えたときに旧デバイスの設定、IM、通話履歴などをコピーできる。

こうした地味だが便利な機能は他のAndroidメーカーのこけおどしで邪魔になるばかりのプレインストール・アプリとは対照的だ。Moto Gには初めてスマートフォンを利用するユーザーも多いだろうからますます適切なサービスだ。

パフォーマンス

Moto Gのパフォーマンスを600ドル以上のフラグシップ製品と比べるのは無理がある。しかし使用していてハイエンド・モデルとの差を感じることはほとんどない。たとえばGoogleNowのカード表示はスムーズだし、音声認識の精度もずっと高価なモデルと変わりない。文字の鮮明さは特筆ものだ。ブラウザで画像が多い重いページを読み込むと若干もたつき気味になることがたまにある。

Moto Gのカメラはすばらしいというほどではないが十分役に立つ。

ディスプレイ

私はめったに手放しで称賛はしないが、Moto Gのスクリーンにはそうしてもいい。私は以前のMotorolaのスクリーンは彩度が高すぎてあまり好みではなかった。しかし今回Motorolaはカラーマネジメントでも大いに進歩を見せただけではなくはるかに高価なiPhone5sなみの高解像度(326ppiという数字に注目した読者も多いだろう)を実現した。Androidのトップ製品とは違ってフルHDではないが、この価格帯では群を抜いた画質だ。.

バッテリー

バッテリーはMoto Gの中でも屈指の長所だ。Motorolaでは終日持つと言っているが嘘ではない。ヘビーな使い方ではなかったとはいえ、私の場合、1回の充電で3日ももったことがある。

これだけのバッテリー駆動時間があれば、Moto Gは「カバンに放り込んでそのまま忘れてしまう」という使い方ができる初めてのスマートになれるだろう。省電力モードでの待ち受け時間は1週間にもなるという。動画などでヘビーな使い方をした場合は現行の他機種とそう変わらなくなるが、それで上位に位置するのは間違いない。この価格でこれだけのバッテリー駆動時間は驚異だ。

結論

Moto Gはきわめて優秀な製品だ。一見すると今年派手に登場したMoto Xの地味な弟分と思われるだろうが、コストパフォーマンスの優秀さを考えるとこちらの方がはるかに重要な製品だ。念のために断っておけば、私個人はやはり高価なトップエンド機を今後も日常使い続けるだろう。しかし私がテクノロジー・ライターを職業としていなかったら、あるいは私に十分な収入がなかったら、私は毎日喜んでMotoGを使うだろう。

〔日本版:元記事にはデバイスの細部がわかるスライドショーあり〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Android 4.4 KitKatがHTC OneとSamsung Galaxy S4のGoogle Playエディションで可利用に

Android 4.4愛称KitKatがHTC OneとSamsung Galaxy S4のGoogle Playエディションで今日(米国時間11/25)から可利用となる。これはMotorolaのMoto Xの次となるもので、こちらはGoogleが発表してから1か月足らずの11月19日にKitKatが可利用となった。

10月にGoogleは本誌に、KitKatは開発途上国の次の10億のAndroidユーザの手に届くために設計された、と語った。その意味は古くて低仕様の機種でも最新の機能を持ち、サードパーティのデベロッパたちもアプリやコンテンツを一部の上級機だけでなくすべてのAndroidユーザに提供できる、ということだ。Android 4.4 KitKatでは、ランチャーが新しくなり、ダイヤラーに検索機能がつき、HangoutsをテキストとビデオとMMSで利用できるようになり、カメラのソフトウェアがHDR+対応になり、そしてGoogle検索とアプリとが深いところで結ばれるようになった。

しかしMoto XとGoogle PlayバージョンのHTC OneおよびSamsung Galaxy S4 には、10月の終わりに出たNexus 5にはあるGoogle Experience Launcherがない。今のところNexus 5だけにあるGoogle Experience Launcherには、左スワイプでGoogle Now、”OK Google”でGoogle検索などの、簡便なランチャ機能があり、またオペレーティングシステムの外見をカスタマイズできる。

HTC OneとSamsung Galaxy S4のGoogle Playエディションは、特定キャリアとの契約がないため補助金もなく、またキャリアがカスタマイズしたスキンではなく“ピュアな”Androidが動く。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


あなたならいくら払う? ジョナサン・アイブがデザインしたゴールドイヤホン

あなたなら、Jony Iveがデザインした一点ものにいくら払うだろうか?

先週Sothebyのデザイン中心オークションに集まった人々は、(ものによっては)世界的有名なデザイナー、Jony IveとMarc Newsonによって収集あるいはデザインされた商品に、1200万ドル以上を費した。

このオークションは、Bonoのプロジェクト(Red)の一環で、利益はAIDS、結核、マラリアと戦うGlobal Fundに贈られる。

しかし、最も予想以上の成果を上げたのは何だったのか?

予想にたがわず、テクノロジー関連の物件は予想以上の値を付けた。

例えば、 (Red) バージョンの赤いアルミニウムで作られたカスタマイズ版Mac Pro、Jony Ive選出は、97万7000ドルで落札された。そう、殆ど100万ドルだ。数年後、Appleがさらに素晴らしくて強力な製品を出した時には時代遅れになるパソコンが。

一方、Jony IveとMarc Newsonのデザインおよびカスタムメイドによるライカカメラは180万ドルで売れた。予定価格は50万~75万ドルだった。スペックは、F2.0、50mmのレンズと、陽極酸化処理済みアルミニウムボディーで、その価格を請け合うほどの価値はない。しかし、IveとNewtsonの名前には間違いなくその価値がある。

オークションには、IveとNewsonがカスタマイズしたローズゴールドのEarPodsも出品された。予想価格2~5万ドルの豪華なイヤホンは、46万1000ドルで売れた。ゴールドiPhone 5sの完璧なパートナー、だろう?

オークションで最高値を呼んだ商品の一つは、IveとNewsonがデザインした特別製デスクで、168万5000ドルで売れた。デスクは陽極酸化アルミニウムで作られ、どのデザインマニアの目も引く作品だが、おそらく最も重要なのは、誰がデザインしたかだろう。

iPhoneの時代に、Jony Iveデザインという印象がもたらす価値を見せつける話だ。iPhone自身が誰でも知っている名前になったように、Iveは世界で数少ない名前を知られたデザイナーになった。だからこそ、彼がデザインし、彼が選んだ商品なのだ。

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(翻訳:Nob Takahashi)


不正確な製品が違法なら, 国は健康測定器具のほとんどを取り締まるべきだ

ぼくがかつて腕につけていたBodyMediaのカロリー計は、ぼくの一日のカロリー燃焼量が3000カロリーだ、と言った。もしもそれがほんとなら、ぼくはLord Of The Ringsの次回作でGollumの役をもらえただろう。消費者向けの健康ガジェット(gadget, 小道具)の精度には幅がありすぎるし、FDAは先日、23andMeの家庭用DNA検査キットの販売を禁じたばかりだ。23andMeを規制するのなら、ヘルステック(health tech)産業に属する企業の大半も、規制すべきではないか。

FDAがおそれたのは、機器の不良によって異常と判定された場合でも、消費者が不必要な手術などに殺到してしまうことだ。とくに女性の場合は、乳がんに結びつく遺伝子特性が見つかった場合には、医師のアドバイスに逆らって乳房切除を求める者が多い。しかしその検査は、“偽陽性”がよくあるのだ。

23andMeは製品のユーザに、乳がんの懸念があればより正確な検査をしてもらうよう忠告しているが、しかしFDAは、いったん持ってしまった不安はより正確な検査によってもなかなか消えないことを、十分承知していたのだ。

23andMeの製品の欠陥については議論の余地があるだろうが、でもあれを欠陥製品として規制するのなら、もっと大量に出回っている歩数計や体重計、血液検査器、睡眠検査器なども規制の対象にすべきだ。

幅がありすぎる
少なくともぼくの体に関しては、一部のヘルストラッカー(health tracker, 健康検査機器)は不正確だ。BasisのウォッチとNikeのFuelBand、それにJawbone UPとBodyMediaとFitbitは毎日、ぼくのカロリー出力に関してばらばらな値を報告する。最大と最小の差が、1000カロリーを超える日もある(そのほかの機種でも、同じような違いがある)。

これらの、ばらばらな計測値を修正して把握したいので、まず、サンフランシスコのBreakaway Performanceへ行って、自分の代謝量を測ってもらった。その検査は、測定用のマスクをつけてトレッドミルの上を走り、肺から出る二酸化炭素の量からエネルギー出力を測る。この夏やってみたテストでは、Breakawayの検査で140カロリーとなる運動量に対して、各機器はこんな結果になった:

Jawbone UP: -13% (123カロリー)
Nike FuelBand: -8% (129カロリー)
Basis: -3% (136カロリー)

10カロリー前後の違いは大したことない、とお思いかもしれないが、丸一日の数千カロリーという値を測定するときには相当大きな違いになる。ダイエットの目標達成にも、影響してくるだろう。上のテストをした日の、一日のカロリー燃焼量はこうなった:

Jawbone UP: 2,072
Basis: 2,440
BodyMedia: 2,753
Fitbit: 2,408
*Nikeはエクササイズ時の燃焼カロリーしか測定しない。

二つの体脂肪計も、比較してみた

Fitness Wave(18.9%)
Withings Smart Body(22.8%)

〔訳注: 平常体重と水中体重の比率から求める測定方法。〕

男性の場合、4%程度の誤差は“ふつう”であり“妥当”だそうだ。ただし、肥満ではない人の場合。

もちろん、これだけのデータでは、どの製品が正しい/正しくない、なんて言えない。また、同じ製品でも人によって違うかもしれない。それに、たとえばサイクリングの場合は単純に距離を測定するから、UPやFuelBandやFitbitなどは、サンフランシスコの名物である坂道と、なめらかな競技用トラックを区別できない。ぼくはwalking desk(歩行エクササイズをしながら使用するデスク)を持っているが、これは、腕を振って歩いているときと、キーボードをタイプしているときでは違う値を出す。

ほんとうはもっとたくさんのデバイスを集めて、それらが出す歩数、カロリー、睡眠などの値を網羅的に比較したかったが、機種毎の仕様の違いがありすぎて、それはあきらめた。たとえば、毎分の値を教えてくれるのはBodyMediaとBasisだけだ。次世代型のデバイスも、近くテストをやってみたい。

というわけで、おすすめできる最良の機種は分からなかったけど、なにしろ人を誤解に導く製品が多いことは、確かだ。

規制するなら徹底的に
これら消費者製品メーカーの多くが、値がそれほど正確でないことをしぶしぶ認めた。Jawboneにぼくが経験した測定結果を伝えたら、広報は、“UPは全体的なライフスタイルに焦点を当てており、人びとがその日の主な活動の基準値を知ることのお手伝いをする”、と言った。社内でも、各製品の科学的な比較をやってみた、とは言わなかった。

23andMeも、BRCAテストについて、家族の履歴の中に乳がん罹患者が多いなら、本格的な‘臨床検査’をするよう、わざわざ反転高輝度文字で注記している:


【中略】

でも、FDAが、遺伝子テストの不良は人びとを不安に駆り立てるが、ダイエット用のヘルストラッカーなどは精度が雑でもよい、と考えているのなら、それは大きな間違いだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


レビュー:Kindle Fire HDX 8.9は最高のAndroidタブレット―しかし7インチの方が実用的か

【この記事のビデオ表示不調につき原文参照】

10月の初め、われわれは7インチのKindle Fire HDX(John Biggsが大ファン)についてレビューした。今日(米国時間11/25)は、その大型モデル、Kindle Fire HDX 8.9を検討してみる。

ハードウェアのメーカー、ことにタブレットのメーカーとしてAmazonは長足の進歩を遂げてきた。特に今回のFire HDX 8.9は前世代にくらべて大きく改良されたプロダクトだ。薄く、軽く(368g)2.2 GHz クアド・コアの強力なプロセッサーを装備し、ソフトウェアも改良されている。

だが今年のクリスマス商戦で実際どのくらいの売れ行きを示すだろうか?

Johnは「新世代Kindle Fireは単に強化されたeブックリーダーの域を脱して初めて生産性ツールになった」と評価する。つまりフル機能のモバイル・コンピューティング能力を備えたというわけだ。私(Jordan Crook)にはそこまでの確信はないが、Fire HDXをJohnほど熱心に使っているわけでjはないので、なんとも言えない。

われわれは2人とも100ドル安いからといってiPad AirではなくHDX 8.9を買うことはないだろう。その理由はApp Storeを始めとするiPadのアプリ・エコシステムにある。

いずれにせよ、われわれはタブレットは片手で操作できる小型モデルの方が実用性が高いという点では意見が一致した。

しかし年配のユーザーが長時間読書するような場合には大型スクリーンの方が快適だろう。タブレットをもっぱらテレビや映画の視聴に使うユーザーの場合も同様だ。そうでなければ、7インチ版HDXやRetinaディスプレイ搭載のiPadminiの方が携帯性、操作性ともに優れている。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


プレイヤーの身体を楽器化するiPhone用デバイスのAUUG

スマートフォンを片手に、まるでテックに目覚めたMr. Burnsのような格好になっている人を多く見かける。こうした姿勢を、本当に「スマート」に変えてくれるアプリケーションは無条件で素晴らしいものだと思う。おまけにそれが見た目もクールで素敵なサウンドマシンとして機能するなら言うことなしだ。

何の話をしているかと言えば、AUUG Motion Synthのこと。iPhoneないしiPod touchに取り付けるグリップで、アプリケーションと連動して身体の動きに応じたサウンドを生み出してくれる。本来はバンドなどで利用するのを想定しているのだろうが、たとえばダンサーや、子供たちに音階を教える音楽の先生などが使っても面白いと思う。プロダクトはKickstarterに登録されており、資金調達がうまくいけば4月からの出荷開始を予定しているそうだ。

AUUGの本体はアルミ製のグリップと伸縮素材のストラップでできていて、それにアプリケーションとクラウドが連携する仕組みだ。ワイアレスでPC上の音楽ソフトウェアをコントロールしたり、あるいはMIDIケーブル経由でハードウェアを操作することができる。開発したのは神経科学者であるJoshua Young率いるSGW Designworksだ。コンピュータから離れてプレイできる電子音楽環境の構築を目指しているそうだ。観客といっしょに盛り上がりながら、その場の雰囲気に応じた音楽を生み出す仕組みを提供したいと考えている。

このAUUGはそれ自体で音源となるものではない。iPhoneやiPod Touchで取得するモーションデータを信号として、外部のサウンドアプリケーションに伝達する役割を果たすものだ。AUUGのグリップはiPhoneの画面を8つに分割し、選択した音階の鳴らせるようにしている。アプリケーションからはwww.auug.comに接続し、プリセットを共有したり、あるいはオンラインフォーラムにアクセスすることができるようになっている。

詳細な情報およびAUUGで作成したサンプル音楽についてはKickstarterのページあるいはウェブサイトをご参照いただきたい。

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(翻訳:Maeda, H


遊びを通して子供たちにプログラミングを教えるArduinoロボットのPrimo

子供たちを遊ばせるのに、単に面白おかしいということ以上のものを求める親が多いようだ。Kickstarterに登録されたDan ShapiroのRobot Turtlesというボードゲームを以前紹介した。これは2万5000ドルの資金調達を目指して登録されたものだが、なんと63万ドル以上の資金を調達することとなった。そちらも遊びながらプログラミングの基礎を教えてくれるものだった。どうやらギーク系の親たちはお金に余裕があり、教育への投資には非常に積極的である様子。

Kickstarterコミュニティの反応を見る限りにおいて、プログラミング系教育系玩具の評判は非常に高いものであるようだ。本日取り上げるPrimoも、Arduino制御のロボットを動かすためのプログラミング作成を、積み木を組み合わせることにより行っていく玩具だ。

Primoのエレクトロニクス系要素はすべて木製のボックスの中に隠されている。これは子供たちにシンプルな木製ブロックで遊んでいるのだと思わせるためだ。ロボットも、プログラミングを行うタイルも、双方ともに普通の木製ブロックに見える。しかしカラーブロック(命令用ブロック)をボードにセットすると、実はプログラミングを行っていることになるのだ(フィジカル・プログラミングインタフェース)。こうしてプログラムを作成し、最後に大きな赤ボタンをクリックすると、プログラム通りにタイヤのついたロボットが動き出す。作ったプログラムにしたがって、ロボットが部屋の中を動き回るわけだ。

命令用ブロックは4つの色で分類されている。ロボットを前に進めるための「前進」ブロックをはじめ、「左」「右」、そして緑色の関数ブロックもある。サブルーチンのようなもので、呼び出すと制御はいったん関数ブロックの中に移り、ブロックの処理が終わると本体に制御が戻ってくることんある。これにより、少々複雑なプログラミングを愉しむことができる。

関数を使うことにより、より長いコマンドを扱えるようになるとともに、プログラマ側には一層の論理的思考力を要求することとなる。遊びを通じて、思考能力の向上などにも役立つものを提供したいというのが、本プロダクトの狙いだ。

先日紹介したKickstarterプロジェクトのKano DIYコンピュータにくらべれば遥かに基本的なものではある。こちらの方は、4歳から7歳くらいの子供たちを対象に、ごく単純なところからスタートさせようとするものだ。

「スキルというのは徐々に身についてくるものです。山に上るのに一歩一歩進んでいくのと同じことです。Primoはプログラミング教育の最初の第一歩となるものなのです。言わば、プログラミング教育のいろはを提供するものなのです」と、イギリスに拠点をおく(イタリア人の)クリエイターは述べている。

このキットを市場に送り出すため、3万5000ポンドの資金調達を狙ってKickstarterに登録した。初期特典で、135ポンドで自分で組み立てるDIY版が提供されている。これまでのところ、27日を残したところで9000ポンド近くの資金を集めている。資金調達に成功すれば、プロダクトは来年8月から出荷していきたい考えなのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H


Amazon、次世代Kindle Paperwhiteを開発中―300ppiの高解像度、フォントも改良されて来年第2四半期に登場か

TechCrunchが得た情報によると、Amazonは次世代Kindle Paperwhiteを来年の第2四半期早々にリリースすべく準備中だ。バージョンアップの目玉は300ppiの高精細度スクリーンの装備だ。これでやっとKoboのようなライバルとスペックで並ぶことがでできる。

新Paperwhiteのハードウェアは解像度のアップの他にもいくつか改良点がある。われわれが見たプロトタイプは画面が従来のようにベゼル部分から引っ込んでおらず、平になった。また画面自体もプラスティックではなくある種のマット・ガラスのような材質に変更されている。このガラス化にもかかわらず、新モデルは現行製品より軽くなっているらしい。

現行のAmazon Kindle Paperwhiteの画面解像度は212ppiで、KoboのE Ink製Aura HD. と比較すると見劣りがした。E InkはAmazonとKoboの双方にPearl E Inkを供給しているが、265ppiのAura HDはKoboに最初に供給した。Amazonはこれに不快感を示していたということだ。

Ice Wineというコードネームを与えられた新しい300ppiディスプレイはKoboの上級モデルの解像度を追い抜くことになる。ソフトウェアについては特に大きな変更はないらしい。しかし解像度の改良に応じて画面への表示量は増やされることになるのだろう。

またKindleのヘビーユーザーにとって嬉しいニュースは、AmazonがKindle用に読みやすいカスタム・フォントを準備していることだ。フォントの品質は長年にわたってKindleの弱点だった。前回のアップデートでいくつかのフォントが追加されたが、劇的な改良というほどではなかった。Kindleを前提に開発された新フォントは重要な改良になりそうだ。またAmazonは文章の右端にぶざまな空白ができるのを防ぐよう、ハイフネーションの導入に取り組んでいる。ただし次回のアップデートに間に合うかどうかは明らかでない。

デバイスの側面には従来のトグルタイプのボタンに代わって、押し込んだ位置で固定されるオンボタンが新設されるという情報だ。これだと手触りでオン/オフが分かるので便利だろう。ボタンにページめくり機能が与えられればいちいち画面のページ送り領域にタッチしにいかないでもすむ。

背面の筐体は現在のKindle Fire HDXタブレットに似たデザインになる。今より角ばってエッジが立った感じだ。現在のKindle Fireシリーズと同様、背面にパワースイッチのボタンが設けられる。

また環境光センサーが装備されて読者の周囲の照明条件に応じてスクリーンの輝度を自動的に調節する。システムが明暗に順応する速度は通常に人間の視覚が明暗に順応するのとほぼ同じ速度で、ひかく的ゆっくりしている。

といってもまだ発売まで数ヶ月あるので、これらの特徴も変更され、また新たな機能が追加されることはあり得る。この他に、われわれが以前報じたとおり、Amazonはスマートフォンの開発を続けている。廉価版とカメラをトータルで6個も備えたハイエンド機の2モデルが存在するという。

なおAmazonの広報担当者はこれらの情報に関するコメントを避けた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


水力発電(川, 水道水など)で携帯電話を充電するHydrobee, Kickstarterで24-78ドル

アウトドアで携帯を充電するために火力発電を利用するのが、あのすてきなFlameStowerだったが、ここでご紹介するHydrobeeは、その名(hydro…)のとおり水力発電を利用する。これもまた、商用電力の得られないところで携帯電話を長時間使いたい人のためのKickstarterプロジェクトだ。

Hydrobeeの本体は、川の中に置いておくか、走行するボートからつるしておくと、水流の速度が時速4マイル以上(毎秒1.8メートル)なら2時間から4時間で、この装置の専用電池を完全に充電する。

本体内部の充電ユニットは、水道の蛇口などに直接接続しても充電ができる。商用電源の得られる一般住宅などでも、停電時には重宝するだろう。水道がポンプで揚水する方式でしかもポンプの動力が電気なら、アウチ!だけど。

Hydrobeeの専用電池から携帯の電池への電気の移送には、USB接続を利用する。移送には、数時間かかる。

Hydrobeeを見ると、学校の工作の授業を思い出す。水車を作り、それに発電機を付けて川に浮かべる。すると、その上に配線しておいた豆電球が点灯するのだ。私の場合、失敗したけど、でもテクノロジのデモってそんなもんよね。

Hydrobeeの技術は、学校の子どもたちのそれよりも、ずっと完璧だ。そのプロトタイプは、缶に収めた水車式発電機と充電可能な電池と、防水された電子回路と、USBポートで構成されている。携帯電話にかぎらず、電源をUSBで得るほかのデバイスにも使える。

内部の電池は1.2ボルトの単三ニッケル水素電池が6本、各2500mAhなので合計容量は15000mAhだ。

今はまだプロトタイプなので、Kickstarter上でもお金だけでなくフィードバックも求めている(作者はアメリカ人)。この二つが、どちらも、最終製品を作るために重要だ。目標額は48000ドルで、締切りまであと17日だ。資金が集まれば、支援者への製品発送は来年の3月になる。

水力発電による充電器Hydrobeeは、水道の蛇口などで使える発電~充電装置だけなら、Kickstarterの支援者には24ドルで提供される。川の水流中に置く外装本体込みなら78ドルだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iRobotのファウンダに聞くRoomba開発苦労史

ボストン郊外の大自然の中で暮らすマッドサイエンティストたちのチームが、人の生活を支える究極のロボットを作った。iRobotのRoombaだ。今では世界中の人が知っている自動真空掃除機だが、それはわれわれ一般人にとって初めての、自律性のあるロボットだった。Roombaの脳は、その先祖が軍用の地雷除去機、パーツは最初、子どものおもちゃを利用した。そして、掃除機の自律ロボット化というアイデアは、床にワックスを塗るロボットからひらめいた。Roombaは長年の研究の成果であり、これまでのロボットの中ではもっとも複雑で、もっともクールなものの一つだ。

Roomba 800シリーズのローンチを記念して、iRobotのCEOでファウンダのColin Angleのランダムアクセスメモリの中にある、思い出の数々をうかがった。今や国際的企業のトップとなった人物の、おだやかだが辛口の頭脳は、Roombaの研究開発史、とくに、ブラシに髪の毛が絡みつく問題を解決した経緯を語るとき、生き生きと輝いた。リビングルームの床のごみを吸い込むことに、半生を捧げたこの人物に、われわれはあらためて感謝すべきだろう。

今回のTechCrunch Makersでは、クールな新しい消費者製品をゼロから作り出すために欠かせぬ要件と、犬の毛という古典的な問題がいかに難題であったかを知ることができる。では、お楽しみを!

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ボールペンで紙に線を描くと電子回路が完成するCircuit Scribe, Kicistarterで資金募集中

あのすばらしいPCB用3DプリンタEx1の、次に登場したのがCircuit Scribeだ。このKickstarterプロジェクトは、電子回路のプロトタイプをブレッドボードもハンダ付けもなしで、簡単に作れるプロダクトだ。しかも、ものすごいローテクとローコストを意図的にねらっている。それは一見、ふつうのボールペンだが、使用するインクの原料が銀なので、ノートやメモ用紙などの上に回路を描ける。

その銀インクは、伝導性がある(50-100ミリオーム/S/m)だけでなく、水性で毒性がない。したがって子どもが学校で使うこともできる。このプロジェクトは、メーカーたちやライフハッカー、アーチストなどに加えて、子どもたちも市場としてねらっている。

作者はアメリカ人で、彼によると、このインクはほかのすべての伝導性インクよりも優れている。ボールペンタイプのCircuit Scribeにインクを入れて描くと、最初から最後までなめらかに線を描け、途中でペンを振ったり押したりする必要がない。またインクが乾くのをしばらく待ったり、生乾きの線をシャツの袖などで消してしまう心配もない。

Circuit Scribeはいくつかの既製のコンポーネント(部品)を提供しているので、それらを利用して回路を完成させることができる。LED基板、コイン(硬貨型)電池、9V電池のコネクタなどのほかに、ポテンショメータ(可変抵抗器)、RGB LED、感光素子など、やや高度なものもある。100ドルのデベロッパキットには、モーター、DIY用ソルダーボード、DPDTスイッチなどもあり、Circuit Scribeで作った回路をArduinoやRaspberry Piなどのボード製品と併用することも可能だ。

伝導性インクで描いた回路にコンポーネントをつなぐために、冷蔵庫のドアにメモを貼り付けるとき使うような、小さな磁気素材を利用している(下のビデオ参照)。

“とりあえずコインバッテリーとペーパークリップ(部品保持用)とLEDがあれば回路を作れるが、もっといろんな部品を使えば複雑な回路も作れる”、と同社はKickstarterのページの上で説明している。

未開封のペンは貯蔵寿命が約1年、開封したペンでスムーズに線を描けるのは半年あまりだ(キャップをしっかりかぶせたか、など、保存状態にもよる)。描ける線の長さは60から80メートル、線の伝導性は“数年”はもつ。

目標額は85000ドルだが、残り40日の時点で22000ドルあまりが集まっている。目標額に達したら、多くのコンポーネントを同梱したペンを2014年6月に発売できる予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


動き出すWindows Phone?! 日々500本の新アプリケーションが登場し、累計でも30億ダウンロードを達成

本日(米国時間11月20日)、Windows Phone用のInstagramおよびWazeがリリースされた。長らく登場が待たれていたアプリケーションだ。

また、これと同時にMicrosoftはWindows Phoneを巡る現状を示す数値をいくつか発表している。まだ充分な規模に達したとは言えないが、着実な成長を示す数値となっている。曰く、Windows Phone用のアプリケーションダウンロード数は30億となっているそうで、これはなかなか立派な数字だ。但し他の人気プラットフォームと伍するにはもちろん時間が必要だ。たとえばiOS版のアプリケーションダウンロード数は累計600億に達しているのだ。

またアプリケーションのトランザクション数は毎日1000万件に上り、すなわち月間にすると3億件となっているのだそうだ。9月には1日あたりのトランザクション数が900万で、6月には666万ので、かなり伸びているのは間違いない。日々500本の新しいアプリケーションがアップロードされてもいるのだそうだ。

Windows Phone 8のリリースが、成長のきっかけとなっていることは間違いない。「月間有料アプリケーション売上」はリリース以来181%の伸びとなっている。さらにこの一年を振り返ると、アプリケーションのダウンロード数は290%の伸びを示している。Windows Phoneのマーケットは確かに(現状では)小さなものだが、成長率の面で見ればなかなかの好成績をあげている。

こうした数字を見れば、開発者たちにとってもWindows Phone環境に向けてアプリケーションを投入するのに十分なマーケット規模があるように思える。但し、母国であるアメリカでなかなか数を稼げていないのを問題視するむきもある。アメリカではiOSおよびAndroidがアプリケーションプラットフォームとしてほとんどを占めており、開発者もなかなかWindows Phone向けに参入することができずにいる。

ちなみにWindows Phoneの端末販売台数も大いに伸びている。年間単位でみれば3桁の成長率になることもしばしばだ。但し昨年の数値があまりに小さかったために成長率が大きく見えるということもあり、成長率を示す数値の大きさが、すなわちiOSやAndroidに対抗し得ることを示すものではないことには注意が必要だ。

今後について言えば、まだまだやらなければならないことは山積みだ。アメリカ国内での販売台数もなんとか増やしていく必要がある。これがなくては開発者に振り向いてもらうことなどもできない。

しかし公開されている数値を見る限り、Microsoftは資金やその他のリソースを注入して、なんとかWindows Phoneプラットフォームを「考慮に値する」レベルのものとして仕上げてきたように思える。Windows Phone向けの開発を行うということが冗談以外の何物でもないと考えられていた時代も、さほど昔のことではないのだ。

Windows Phoneの将来はまだどうなるかわからない。しかし現在の流れは、確かにポジティブな未来を示しているようにも思える。

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(翻訳:Maeda, H


iPhoneでギターを正確にチューニングする自動調弦器Roadie

ご存知のように、ローディーの仕事は、ステージのセットアップ、その取り壊し、飲み物の用意、そしてギターのチューニングだ。でもこれからは、ローディーの仕事が一つだけ楽になり、何かほかのことができる。こちらのローディー(Roadie)は、弦を張って使う楽器のための自動チューニングマシンで、iPhoneがギターの音を聞き、そしてモーターがマシンヘッドを回して正しい位置に調弦する。これで、たくさんのローディーが失業するだろう。

Band IndustriesのBassam JalghaとHassane Slaibiが作ったRoadieは、深圳のインキュベータHaxlr8rで生まれ、今では製品としてほぼ完成している。マシンヘッドとモーターのホルダーのサイズがほぼ合えば、ギターに限らずどんな弦楽器でも調弦でき、代替チューニングもできる。単純に、弦を外したり巻いたりにも使える。速いから、演奏中でもたぶんOKだ。今ならKickstarterで69ドルで買える。

ギター(など)用のチューナーは前からいろいろあるが、コンピュータが音をチェックして、いろんな構成(~音階)をセットアップできるのは、たぶんこれが初めてだ。Instrument Doctorという機能を使うと、弦やギター本体の不良や劣化を指摘してくれる。充電はMicroUSBで行い、一回の充電で6000回調弦できる。Bluetoothでスマホと通信し、アプリはiOS用とAndroid用が用意されている。

発売は6月を予定している。夏のロックシーズンに間に合うように。ぼくは自分の耳でチューニングするから、つねに不正確だ。ぜひ、こいつを使いたい。ぼくのへたくそなギターも、かなりましな音になるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


“電子回路のLego”で好調のLittleBitsが$11.1Mを調達してハードウェア設計のB2Bプラットホームに進化

電子回路を構成するLego的ブロック玩具、ニューヨークのlittleBitsが今日、1110万ドルのシリーズB資金の調達と、ハードウェアのイノベーションのためのB2Bプラットホームの構築を発表した。MITのMedia Lab(メディアラボ)でファウンダのAyah Bdeirが着想し、ラボの所長Joi Itoも後押ししている同社は、最初の製品である、子どもやホビイスト向けのブロック玩具(下にビデオ)で、すでにかなり成功している。

すでに何人もの科学者や技術者たちがlittleBitsとそのプラットホームに協力しているが、Bdeirは、最初のB2B製品が出る来年までは彼らの名前を公表しない、と言っている。

この最新の投資ラウンドはTrue Venturesと新しい投資家Foundry Groupが仕切り、新たな投資家としてTwo Sigma VenturesとVegas Tech Fund(ZapposのTony Hseihのファンド)も参加した。ほかに、Khosla Ventures、Mena Ventures、Neoteny Labs、O’Reilly AlphaTech、Lerer Ventures、およびそのほかのエンジェル投資家たちが参加している。FoundryのBrad Feldが、littleBitsの取締役会に加わった。シリーズAの365万ドルと、シードの85万ドルを加えると、同社の資金調達総額は1500万ドルを超える。2012年のシリーズAのときには、littleBitsはPCH Internationalと製造およびサプライチェーン管理で提携関係を結んだ。

Bdeirによると、消費者製品だけでなくB2Bもやることは、最初から構想にあった。“シードラウンドのときから、その方針はあった”。それは二段階から成り、最初は子ども用教育用のキットを作り、“誰もが電子工作に気軽に手を出せるようにする”。そしてその次がB2Bプラットホームだ。それはレベルをやや上げて、回路設計者をターゲットにする。

そうするのは、Bdeirによると、littleBitsが“発明のためのツールでありプラットホームだから”だ。B2Bに力を入れることによってlittleBitsは、“ハードウェアのイノベーションの世界的なプラットホームになり、発明と設計と研究開発のための交流の場になる”。

たしかに、ハードウェアの世界には最近そんなソーシャルな動きが顕著だ。同じニューヨークのMakerbotは、3Dプリントのためのデザインセンターでもある。それにイギリスのBergがローンチしたBerg Cloudは、物のインターネットのためのプラットホームだ。

(Bergの場合は、同社自身が作ったLittle PrinterプロジェクトがCEOのMatt Webbらにインスピレーションをもたらし、業態転換の契機になった。同社はConnect VenturesやInitial Capital、Index Venturesらから130万ドルのシード資金を獲得して‘インターネット/Webに接続されるハードウェア’の開発を支援するプラットホームを作った。)

最初の製品、子ども用電子回路ブロック玩具の売上は公表されていないが、本誌がそれを取り上げたときには高すぎると思われた価格は、今では100ドル未満になっている。そして売上は昨年1年で4倍に増えたそうだ。だから得られた資金の一部は、ブロック玩具の増産に充てられる。また、流通チャネルも拡大したいし、ブロックの種類も増やしたい。“たった一種類のブロック玩具だが、SKUはすでに80に近い。今後は数百にはなるだろう”、とBdeirは豪語する。

B2Bプラットホームの方は、プロトタイプと製品の両方のためのソーシャルな交流の場となる。その中にはlittleBits自身からの提供物もある。製品や設計が売れたら、littleBitsがマージンをいただく。“個人だけでなく、自社だけでは研究開発の余力のない小企業も支援したい”、とBdeirは言う。“これまでのイノベーションはどちらかというと大企業主導だったが、最近ではゲームやMakerbotなどの例に見られるように、小さなイノベーターが活躍している。電子工学でも、うちなどは草の根のレベルだ。今でも強烈にトップダウンな世界だが、今後徐々に、個人化・民主化が進むだろう”。

下のビデオは、littleBits社の電子回路ブロック玩具をデモしている。さらにその下は、Korgとのコラボレーションによるキットだ。これなどは、サードパーティが参加するプラットホームの形を表してもいる。

関連記事。〕

littleBits Synth Kit in collaboration with KORG from littleBits on Vimeo.

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


8枚のクレジットカードに変身する電子カードのCoinが質問に答える

Y/Combinatorが支援するスタートアップが開発したCoinはクレジットカード型の電子デバイスで、Bluetoothで読取機と通信し、最大8枚のクレジットカードの役を果たす。先週の予約発売の開始と同時に大きな注目を集め、当初の目標5万ドルを40分以内に達成してしまった。

同時に、ユーザーはCoinを購入しようと考えているだけでなく、仕組をもっと詳しく知りたがっていることも明らかになった。そこでCoinは最初のリリースに含まれる機能について詳しく説明することにした。

その中でも重要なのは、カードの使用状況をモニタして不正な使用が疑われる場合にはユーザーに警告メッセージを送る機能だ。

たとえば、店舗やレストランで支払いをした場合、代金の決済のためにスワイプした直後に係員がクレジットカードのデータを盗むためにもう一度スワイプしたとする。通常、銀行やクレジットカード会社は、不正に入手したカード情報を使って現実に取引が行われるまで何もしない。

Coinは不審なスワイプが行われた瞬間にユーザーに警告するので、ユーザーはその場で不正があったかどうかチェックすることが可能だ。

またユーザーはウェイター、家族、他人などが勝手にカードの入れ替えができないようにひとつのカードをロックすることができる。 またCoinは携帯電話と接続していなくても作動する。

Coinは予約開始とともに殺到した質問に応えて、FAQをアップデートした。

そのうちのいくつかを紹介する。

Q. Coinを渡した相手が支払うカードの選択を間違って変えてしまうということはありませんか?
A. カード選択ボタンは意図的に押しにくくデザインされています。Coinを落としたり、握ったり、その上に座ったり、機械式の読み取り機にかけたりしても選択が変わることはありません。

Q. ペアになっている携帯の電源が切れたり、機内モードになっている場合でもCoinは使えますか?
A. 使えます。ただし携帯との接続が長時間切れたままの場合、Coinの作動が停止することがあります。この場合は再度アクティベーションを行ってください。

Q. Coinの安全性は?
A. Coinのユーザーデータを保護することはわれわれの最優先課題です。ユーザーに安心して使用してもらえるよう、われわれはストレージ内のデータについても通信(httpとbluetooth)についても、モバイル・アプリ、Coin本体双方で128bitまたは256bitの暗号化を行っています。またユーザーがCoinを置き忘れた場合、警告メッセージが発せられます。

ファウンダーのKanishk Parashar向こう24日の立ち上げキャンペーンの期間を通じて予約可能であり、数量の制限はないと請け合った。注文量が増えればOEMメーカーがCoinを優先してくれるようになるのでかえって好都合なのだそうだ。

ParasharはCoinが初めてのハードウェア・ビジネスだという。その前のスタートアップはSmartMarketというモバイル支払サービスだった。ところがこのアプリはダウンロード数は多いものの、実際の支払いに使われる回数が少なかった。そこでParasharは電子クレジットカード型のデバイスを考えついたのだという。

Coinについてさらに知りたい場合はこちらに

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Toymailは、スマホから音声メッセージを送れるおしゃべり郵便ポスト人形

また一つ、デジタル通信をもっと楽しくするメッセージング方法が生まれた。ToymailはWi-Fi内蔵の人形で、スマートフォンアプリを通じて親子で会話ができる ― メッセージは人形の声で再生される。安い携帯電話を与えて電話すればいいだろうって? もちろんそれも可能だが、Toymailの「メールマン」人形ほど可愛いくもないし楽しくない。

アイデアは、親と子のデジタル対話にちょっとマンガ的な楽しみを注入し、子供たちが早くから画面や携帯にハマらないよう、実物のおもちゃで遊ぶチャンスを与えようというものだ。メールマン人形には5種類のキャラクターがあり、いずれもメールボックスと動物をかけ合わせたような格好をしている。

遠方からメッセージを送れる可愛いらしい物体は、Toymailが初めてではない。今はなきNabaztagが思い出される。Toymailのメールマンたちには、Little Printerと重なる部分もある ― ただし、あちらが小さなロール紙を吐き出していたのの対して、メールマンの指令は純粋な音声だ。

Toymailの会話は一方向だけではない。子供たちはメールマンの背中にあるボタンを押して、最後のメッセージに返信できる ― 子供からの返信はアプリで再生される。アプリを通じて承認された人だけがメールマンとつながることができるので、見知らぬ他人がメッセージを送ることはできない。

そして、もし言うことがなくなった時には、Daily Toymailerサービスに登録しておけば毎日人形宛にメールが送られ、子供の名前を呼んだり歌ったりお話や有名なセリフを教えてくれる。

Toymail開発チームの片方、起業家でMIT出身のGauri Nandaは、かつてあのキュートだが厄介なClockyを考え出したことがある。目覚し時計に車輪のついているので、手の届かないところに転って、止めるにはベッドから出なくてはならない。

Toymailは、市場に出すためにKickstarterで6万ドルの調達を目標にしている。本稿執筆時点で、2万ドルを達成しつつあり、残るは14日間だ。

メールマンは、Kickstarterで50ドル支援すると手に入りiOSアプリは無料(Android版は計画中)だが、日々使用するための費用が別にかかる。人形にメッセージを送るためには、バーチャル切手を買う必要がある。切手1枚でメッセージを送ることができ、50枚綴りの切手は99セント ― あるいは、月間2.99ドルで無制限に送れる。

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(翻訳:Nob Takahashi)


PS4は外だけでなく中も美しい, 分解屋のiFixitが発見

PS4は美人だ。すっきりしている。固い結晶体のようだ。Xbox Oneのような巨体ではない。Sonyは、同社の第四世代ゲームコンソールを、うまくまとめたと思う。

いつものようにこれを分解したiFixitは、外側だけでなく中もきれいだ、と言っている。でもそれは、物作りの名人であるSonyの伝統だから驚くに当たらない。しかし、iFixitは、さらに衝撃的なことを見つけた。PlayStationの最新バージョンは、ユーザが修理できるのだ。iFixitは、製品の修理しやすさについて1から10までの点をつける。PS4は8だから、ほとんどのユーザが裏蓋を開けて中をいじれる。

いちばん重要なのは、ハードディスクのアクセス性の良さだ。大容量や高速のハードディスクと簡単に交換できる。逆にiFixitの評価で点が低いのはファンだ。ファンは、いろんな部品の下に埋もれていて、手出しが難しい。

Xbox Oneは、iFixitも含めてまだどこも分解に挑戦していない。でも、あと数日でどこかが発表するだろう。前のXbox 360Eと同じ方針で設計されていることを、祈りたい。360Eは、とてもいじりやすい設計だった。というかMicrosoftのゲーム機は、昔からそうだ。最初のXboxも、その‘可塑性’が人気の主因の一つだった。Microsoftには、そのことを忘れてほしくない。

ゲーム専用機は、今、第七世代に入ろうとしている。SonyやMicrosoftなど主なハードウェアメーカーは、過去の間違いからしっかり学んで、システムの死を意味する赤や黄色のライトが点いたとき、ユーザが絶望しない設計にしていただきたい。


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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


複数のカードに変身する電子クレジットカードの「Coin」。予約目標を40分で達成

われわれは今、支払い方法の端境期にいると私は考えている。クレジットカードは未だに王様で ― Squareに聞いてみるとよい ― 、NFCは殆どの国で単なるドリームだ。Coinが実に興味深いのはそのためだ。このクレジットカードサイズのデバイスには、他のクレジットカードを入れておくことができ、次々とカードを切り換えられ、超薄型本体の中に店のギフトカードを保存することもできる。

Coinは、予約キャンペーンをスタートし、目標は5万ドルだった。今日(米国時間11/14)その目標は40分で達成され、プラスチックを家に置いて出かけたい人々の願望が証明された。

カード本体の厚さは通常のクレジットカードと同じだ。私は、ボタンが出っぱっているのと液晶が小さい(やや読みにくい)ことを除いてほぼ最終版のプロトタイプを見た。カードを使うには、ボタンでカードの種類を選び、スワイプするだけだ。Coinカードは、取り込んだクレジットカードやギフトカードを「模倣」する。そのテクノロジーはプラスチック製カードの中に固く閉ざされている。

カードは低電力Bluetoothを使って、標準カードリーダーと繋いだiOSデバイスと通信する。カードを読み込ませればそれで完了。Coinデバイスには最大8枚、カードを入れられる。

エンジニアのKanishk Parasharが、このY Combinator出身スタートアップを率い、投資家で取締役会メンバーのManu Kumarが彼を支える。Parasharは、SmartMarketというスタートアップでクレジットカードの経験を積んできだが、この製品は彼の成功例になりそうだ。

この会社は業界初ではなく ― Flintという会社が既に参入している ― いずれもっと大きい企業が大衆市場でCoinを叩きにくるに違いない。しかし、これは秀逸なアイデアでありパッケージも美しく、間違いなく歓迎されるだろう。

製品ページはこちら。出荷は2014年夏の予定だ。

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(翻訳:Nob Takahashi)