MIT、砂漠の空気から水を絞り出す装置をテスト中

スター・ウォーズの世界ではライトサーベル、ホログラム、ハイパードライブといったはなばなしいテクノロジーが有名だが、水不足の惑星タトゥイーンではルーク・スカイウォーカーのおじさん夫妻は水不足に苦しんでいた。ネタバレ覚悟でいえば、オーウェンとベルは悲劇に襲われ、水を得ようとする努力は実を結ばなかった。それでも砂漠の空気中から水を得るというアイデアは魅力的だった。

MIT〔マサチューセッツ工科大学〕の研究チームは、アリゾナ州テンピで新しいデバイスをテストしていることを発表した。これはまさにスターウォーズ的な装置で、砂漠の空気から水を絞り出すことができる。太陽光で駆動される装置はMOF〔金属フレーム〕に収められ、湿度10%以下という極端に乾燥した砂漠の大気から水分を抽出することができる。既存の同種の装置にくらべて50%以上効率が高いという

この装置は現在アリゾナ州立大学の建物の屋根に設置されている。取り出された水分はまだミリ単位だが、不純物を含まない水であり、実証実験としては有望なスタートだ。

研究チームのリーダー、Evelyn Wangは「この装置は水源から水を吸い上げる必要がなく、きわめて安定して作動し、高品位な水を得ることができる」と論文で紹介している。

可動部分はなく、いったん設置すれば作動中はかなりの期間放置しておいてよい。実用化できるかどうかは得られる水の量にかかっている。実用になるなら市場はそうとうな規模になるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

MITの魚ロボット、フィジーで本物を調査

MITのCSAIL(コンピュータ科学・人工知能研究所)は同所で開発したロボットフィッシュ、Sofiの動画を公開した。フィジーの珊瑚礁を泳ぐ姿はくつろいでいるようだ。プロジェクトの目的は本物の魚にできるだけ似せた自動水中乗り物を作ることだ。海洋生物の邪魔をすることなく研究できることを願っている。

システムは柔らかいロボット筋肉を中心に作られていて、本物の魚の尾と同じように動作する。「シリコンエラストマーを使って体表面に等しく圧が分散するように空洞を置いた」と同研究の筆頭著者であるRobert KatzschmannがTechCrunchに話した。「バルーンチャンバーを2つ作り両者の間に水を行き来させる。圧の変化によって尾が波のようにうねる」

原理は既存のソフト・ロボティクスが利用しているものと似ている。多くのシステムが空気圧の移動を利用して関節を動かしている。この方式は魚が一定の動作を続けることが可能で、水中を進む際に発生する音が少ないのが特徴だ。

しかし研究チームは、音を別の目的で使用している。防水されたSuper Nintendoを持ったダイバーが専用の音響システムを使ってSofiを遠隔操作する。

「水中では電波信号が非常に早く吸収されるため、Wi-FiやBlootoothが1メートル以内でしか使えないことが課題だった」と大学院生のJoseph DelPretoが言う。「音は水中を速く進むので電波の代わりに使った。リモコンが発信する高い音は人間には聞こえないがロボットは解読できる。これを使ってロボットに高いレベルのコマンドを送ることができる」

今のところシステムから得られるのはすてきな動画だけだが、Sofiの内蔵カメラと魚眼レンズを活用すれば、海洋生物学者はこれまでに類をみない形で研究対象を調べることができるとチームは期待している。

「この魚ロボットは鯨の生態を理解するうえで非常に大きな役割を果たす可能性をもっている」とCSAILのDaniel Rus所長が話し、鯨の出産をビデオで捕らえるのは非常に難しいことを付け加えた。「われわれ作った魚を静かな観察者として使い、これまで見たことのない画像や映像を撮影するところを想像してほしい。私たちは海洋生物についてずっと多くのことを学べるようになるだろう」

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

この亀は、ロボット虐待はいけないことだと子供たちに教える

人類が危機に瀕しロボットに追い詰められたとき、私は何人かを相手にバットを振り回すことをいとわない。しかしそれまでの間、私たちは機械じかけの同士たちと仲良くしてければならない。そしてこの亀ロボットは、人間の子供たちにロボット虐待がいけないことだと教えてくれる

Naver LabsとKAIST、ソウル国立大学の研究者らは、子供たちにロボットに対する行動がどんな結果を呼ぶかを教えるためのこのロボットを作った。Shellyという名のロボットは、触られたり叩かれたりすると反応を示す。怖いときは色を変え、手足を引っ込める。子供たちは、Shellyが叩かれると怒ることを学ぶ。Shellyがかみつくことはない。

「子供の虐待行為が原因でShellyが遊ぶのをやめると、もっとShellyと遊びたかったほかの子供たちが不満を訴え、最終的に互いに虐待行為を制止するようになる」とNaver LabsのJason J. ChoiがIEEEに話した。研究の結果、Shellyの反応によって子供たちから受ける虐待が減ることがわかった。

研究者チームは、先週行われたACM/IEEE International Conference on Human Robot InteractionでShellyを披露した。

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Xboxコントローラーを採用した米海軍の原子力潜水艦が就役。最新潜望鏡の操作に使用、約400万円以上をコストダウン

eng-logo-20153月17日(米時間)、米海軍のバージニア級原子力潜水艦の15番艦 コロラドが就役しました。艦内にXboxのコントローラーを装備する初の潜水艦となります。

Xboxコントローラーがあるからといって、自由時間にゲームで遊ぶわけでも、ゲーム感覚で潜水艦を操縦するわけでもありません。潜望鏡の代わりとなるフォトニクスマストを操作するのに使用します。

従来の潜望鏡は1人しか見ることが出来ませんでしたが、先端にカメラが取り付けられたフォトニクスマストは、その映像をマルチスクリーンに映し出して大勢で見られるというもの。このフォトニクスマストの操作に、これまでは3万8000ドル(約403万円)する専用のジョイスティックを使っていましたが、コロラドではこれを約30ドル(約3000円)のXboxコントローラーに変更したわけです。

単純にコストダウンが出来ただけではなく、若い船員はコントローラーの操作にも慣れており、訓練に時間をかけなくてもすぐに使えるようになるとのこと。

ただ、コストダウンや使いやすさのためとはいえ、民生品のゲームコントローラーを使用するのは信頼性や耐久性などの面で問題も出てくるはず。しかし、この点についても、もちろん考えられています。

バージニア級原子力潜水艦は、もともとコスト削減のため民生品の転用を積極的に行っていく方針で設計されており、艦内の各部がモジュール化されています。こうすることで、壊れた箇所をすぐに交換でき、耐久性などで劣る民生品を使用するリスクを軽減しています。

潜水艦の耐用年数の間、Xboxのコントローラーが存在するかという点も気になりますが、このモジュール化により、実際には他のコントローラーも使用可能なものと考えられます。

なお、米海軍ではコロラドが初となりますが、米陸軍とボーイング社が開発中の車載用レーザー兵器 HEL-MD(高出力レーザー移動デモンストレーター)の操作にもXboxのコントローラーが用いられているようです。

Engadget 日本版からの転載。

フリースロー対決はトヨタのバスケ・ロボが完勝――『スラムダンク』が開発のきっかけ

フリースローのチャンスを得たら100発100中、いつでも必ずゴールを決める。そんなプレイヤーがいたら脅威だが、トヨタ自動車のエンジニアが余暇を利用して完成させたのがそういうロボットだ(The Vergeから)。開発のきっかけは高校のバスケットボール・チームを描いた日本の人気マンガ、『スラムダンク』だったという。

トヨタのロボットはプロバスケ選手との対決に現れ(といっても日本のプロバスケ選手で、NBA選手ではない)、全投でゴールを決めて完勝した。これはフリースローに限った対決で、他の分野ではもちろん人間のプレイヤーのきわめてリードは大きい。しかし将来はダンクシュート対決にロボットが登場するかもしれない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

iPhone SE 2(仮)はいつ出る?デザイン、仕様、価格は?関連するうわさまとめ

eng-logo-2015iPhone SEは2016年3月の発売からまる2年が経過しようとしています。この記事ではもうすぐの発表が予想されるiPhone SE 2(仮)について、現在出ているうわさをまとめてみました。

アップルが2年前に発表・発売したiPhone SEは、iPhone 5 /5sのデザインを踏襲し、4インチディスプレイも、女性や手の小さな人でも片手で操作できるところが好評価を得ています。発売から1年後の2017年3月には、iPhone 7の (RED)スペシャルエディション 、9.7インチiPad発表の陰で、ストレージ容量を「16GBまたは64GB」から「32GBまたは128GB」へ底上げする手入れがなされました。

そして、発売からまる2年が過ぎようとしている2018年の3月を迎え、ラインナップ継続を前提に考えればそろそろiPhone SEにもストレージ以外の仕様をアップデートする新モデルの投入があっても良いと思われる時期になりつつあります。

では、iPhone SE 2(仮)はどんなモデルになるのでしょうか。各部にわけて現時点であがっているうわさを見てみましょう

デザイン

iPhone SE はiPhone 5 /5sをベースとした、エッジのあるデザインが特徴です。いろいろと出回っているアーティストによるコンセプトCGを見れば、iPhone SE 2(仮)も基本的にそのイメージを踏襲することが期待されています。ただ、背面にはiPhone XやiPhone 8 /8 Plusとおなじくワイヤレス充電対応のためガラス素材が採用されると予測されています。

筐体デザインに手が入る場合、iPhone SEには残されているイヤホンジャックが他のモデル同様に廃止されてしまう可能性も考えられます。

なおデザインのコンセプトCGはいわばアーティストによる自由な発想で描かれたものであり、iPhone 6 /6s以降と同様のラウンドシェイプになると予想するものもあれば、iPhone Xのように全面ディスプレイ化したもの(後述)を描いた予想CGもあります。

仕様

うわさの段階なので、当然、技術的仕様についても推測レベルの話しかできません。だれでも考えられる変更としては、まずCPUのアップデートが入るだろうということがあげられます。現行のiPhone SEではA9チップが採用されていますが、iOS 12対応のためこれがiPhone 7と同じA10チップに置き換わると考えられます。

他の部分は価格や現行モデルとの差別化もあり、出ているうわさを総合するとRAMは2GBで据置き、背面カメラも12MPで据置き、自撮りカメラは1.2MPからiPhone 6sと同じ5MPに更新、そしてストレージは32GBおよび128GBの2種類になるといったところ。

その他としてはバッテリー容量が1640mAhから1700mAhへ微増するとの予想があります。その根拠はディスプレイサイズが4インチから4.2インチになるとのうわさから。現状のiPhone SEに比べて、ベゼル幅が狭まった結果、わずかに画面サイズが大きくなるとされます。ただ基本的にはTouch IDつきホームボタンがある従来どおりのデザインにおちつくとの予想です。

なお、この4.2インチディスプレイの採用について9to5Macは「ほとんど意味をなさない」と否定的な見方を示しています。また信憑性は定かでないものの「5.7~5.8インチディスプレイを採用して5~7月に発売」という報道もありました。

発表・発売の時期

当然ながら未発表製品のiPhone SE 2の発売がいつになるかはまだわかりません。しかしまず発表が例年3月後半に行われている新製品発表の場になる可能性は高そうです。Focus Taiwanは2017年、サプライチェーンの動向などから“新しいiPhone SE”が2018年第1四半期に発売されると予想していました。

ただ春のイベントは実際にイベントとして開催となるか、しれっとアップルストアを更新して新製品を発売するだけかは、新製品の注目度によって変わると思われます。

価格帯

アップルオンラインストアにおけるiPhone SEの価格は32GBモデルで3万9800円、128GBモデルで5万800円。もともと低価格なiPhoneとして登場したと考えれば、iPhone SE 2 (仮)が出たとしても価格は据え置きかほとんど変わらないはずです。

実は、iPhone X SE(仮) が出る?

iPhone SE 2(仮)と同じものかどうか判断しかねるものの、iPhone Xと同様に全面ディスプレイ化したiPhone X SE(仮)とでも言うべき新製品に関するうわさも出ています。これはiPhone Xの高すぎる価格への対応として、国によってはiPhone Xの安価なバージョンとして新製品を投入するというもの。台湾の経済日報はそれが6月のWWDCで発表、2019年に発売されるとの見方を示しています。

高級モデルとして登場したiPhone Xに安価なSEバージョンを出すというのは、なんだか矛盾しているようにも思えます。もし本当にiPhone X SEを投入すれば、現行のiPhone 8 /8 Plus(またはその後継モデル)と競合する可能性がすこし心配です。

逆にちょっとしたアップデートでお茶を濁す?

アップル関連のうわさ情報に詳しいKGI証券アナリストのMing-Chi Kuo氏は、iPhone SE 2投入に関して否定的な意見を述べています。Kuo氏の報告によれば、アップルは現在iPhone XおよびiPhone 8 /8 Plusそれぞれの後継モデルの開発で手一杯であり、iPhone SEラインの完全な新設計までカバーする余力がないのだとか。仮にiPhone SE 2なる新製品が出るにしても、iOS 12に対応する、世代の新しいCPUに更新して価格を安くするぐらいだろうとしています。

iPhone SEの役割

iPhone SEは、人気を誇りつつもいったんは消えたiPhone 5 /5sのデザインやサイズ感を気に入っていたユーザーおよび、安価なiPhoneを求めるユーザーのために発売されたモデルだと考えられます。それであれば、現行のiPhone SEユーザーに大幅なデザイン変更というニーズがあるのかは疑問が感じられます。むしろいまのデザイン、サイズ感を維持しつつ、CPUなど時代遅れになりつつある仕様面のアップデートを計るのが、妥当な進化のさせかたでしょう。

一方、高級仕様のiPhone Xが高すぎるからと、あえてそこにSEバージョンを持ってくると言う話にはやや疑問も感じられます。iPhone Xを高いと思う人はiPhone 8 /8 Plusを選択すれば済むことであり、アップルも全面ディスプレイやFace IDをひろく採用したいのであれば、先にiPhone 8 /8 Plusの後継モデルで採用するはず。

ただ、販売する国などの様々な事情によっては、高すぎて多くの人が購入できないiPhone Xの魅力をさらに伝えるために、その安価なバージョンを用意するという話はありえるのかもしれません。

ながながとiPhone SE 2(仮)に関するうわさについて調べてみました。ただ、アップルが例年どおり春の新モデルを投入するのであれば、もう数週間もしないうちにそれはやってくるはずです。もしそうでないならばiPhone SE 2(仮)の大幅な刷新や、もしかすると本当にiPhone X SE(仮)の投入もありえるのかもしれません。

Engadget 日本版からの転載。

これからはAlexaとやり取りの中で、毎回「Alexa」と呼びかけなくても良いようになる

デジタルホームアシスタントを所有しているひとなら、以下のことにはお馴染みだろう。SiriやGoogle、またはAlexaに何らかの質問をしたとしよう。それらが答を返してくる。そしてその答を聞いて、さらに続けて質問をしたくなることがあるだろう。しかし、その次の質問をするには、「Hey, Siri」、「OK, Google」、あるいは「Alexa」のような言葉(ウェイクワード)をもう一度言わなければならない。これは私たちが住んでいるこの便利な世界では、本当に迷惑なことだ。

しかしAmazonのAlexa搭載のデバイスなら、これはもう問題とはならないと、CNETが報告している。新しい機能であるフォローアップモードを使えば、Alexaとの会話がより自然なものとなるのだ。

このオプトイン機能によって、Alexaは最初の応答を出してから5秒間、さらなる問いかけを聴くことができるようになる。Alexaがフォローアップクエスチョンを受け付けるかどうかは、Alexaが最初の質問に答えた後、青いインジケーターが点灯しているか否かで判断できる。もしその間に何も問いかけられなければ、Alexaは再び「Alexa」と呼びかけられるまでスリープする。

この機能はAlexaが搭載された全てのハンズフリーデバイス、すなわちEcho、Echo Dot、そしてEcho Spotで利用可能だ。Amazonによれば、もしAlexaが「明らかに自分に向かって話していると判断できない場合」には、フォローアップモードは発動しないということだ。

「たとえば、Alexaがその音声を単なる背景雑音であると判断したり、発話の意図が不明瞭だったした場合」 には動作しないと、AmazonはAlexa用のカスタマーサービスページで説明している。

これがどれくらい上手く行くかは興味深い。もし読者がAlexaデバイスを使っているなら、是非フォローアップモードの使い勝手を私たちに教えてほしい。

前回のホリデーシーズンでは、AmazonのEcho DotはAmazonの最も売れたデバイスであっただけでなく、Amazon.comの中の全てのカテゴリーの中のあらゆるメーカーの中でも最も売れた(数百万台以上)製品だった。

(日本版注:Alexaアプリの設定の中にフォローアップモードのon/offオプションが現れるようだが、日本語の操設定画面上(iOS)ではまだその設定は登場していない。3月11日22:30現在)

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(翻訳:sako)

噂のFace ID搭載iPad Proは6月のWWDCで公開か。10.5と12.9型両方登場の可能性も

eng-logo-2015昨今ウワサがアツくなっているFace IDを搭載したiPad Proですが、2018年第2四半期にリリースされる可能性が高いとの噂が報じられています。速ければ、2018年6月に開催予定のWWDCにて公開されるかもしれないとのこと。

この予測は、米ローゼンブラット証券のアナリストJun Zhang氏によるもの。新型iPad Proは薄型ベゼルでホームボタンは撤廃され、10.5インチと12.9インチの両方が登場する可能性があるとされています。

Face ID搭載iPad Proが登場するとのうわさは、2017年10月にKGI証券アナリストMing-chi Kuo氏が投資家向けに語った談話を皮切りに、様々な方面から予想が相次いでいます。

例えば米Bloombergは、アップルが「iPhone Xの主要な機能を組み込み、再設計されたハイエンドのiPad」開発に取り組んでると報道。またiOS 11.3ベータ版の中に新型iPadの手がかりが見つかったとの報告もありました。

新型iPad Proは、部品調達やコスト、技術的制約のために、OLEDディスプレイではなく従来通り液晶のままとなる可能性が高いとのこと。

またFace IDを搭載するということは、現状ではiPhone Xよりも精度を下げることはアップルの方針から考えにくく、iPhone Xで導入されたTrueDepthセンサーの搭載する可能性が大。

となると次に気になるのがデザイン、さらに言えば画面上部のノッチですが、Phone XのようにTrueDepthセンサー収納のためにノッチ(切り欠き)があるのか、はたまたiPadでは四辺を均一な薄型ベゼルにしても十分なスペースがあるためにノッチの必要がないのか(そういったデザインとするのか)に関しては、時期尚早のためかウワサレベルでも不明です。

ほかサプライチェーン筋から8コアの「A11X Bionic(仮称)」チップが搭載される噂など、新型iPad Proに関しては、情報がテーブル上に次から次へと運ばれてくる状態。そのままかはさておき、なんらかの形で登場する可能性はそれなりにありそうです。

さて、iPad Proと廉価版iPadのウワサが日々流れてくる一方で、ウワサレベルの情報もゼロに近いのがiPad miniの新モデル。独特のサイズ感から根強い人気がありますが、現行のmini 4でもSoCはApple A8と、そろそろ世代交代しても良いタイミングとなってきつつあります。願わくば、こちらの後継機を待ち続けるユーザーの声にもなんらかの形で応えてほしいものです。

Engadget 日本版からの転載。

謎のARスタートアップ、Magic Leapがサウジから4.61億ドル調達

Magic Leap依然として何のプロダクトもリリースしていない。しかし多額の資金の調達は続けている。今日(米国時間3/7)、フロリダ州フォートマイヤーズに本拠を置くARスタートアップはサウジアラビア王国の国営投資機関、The Public Investment Fundを始めとする投資家から4億6100万ドルを調達したことを発表した。 同社によると、サウジのファンドが4億ドル、「新たな投資家」が6000万ドルを出資したという。

今回の投資はシリーズDを補完するもので、Magic Leapは昨年10月、Temasekのリードで5億200万ドルのシリーズDを実行している。今回の新たな投資でシリーズのDラウンドの総額は9億6300万ドルになったとMagic Leapは発表した。

Magic Leapが集めた資金の総額は23億ドルに達した。

しかしMagic Leapはなぜかくも多額の資金を必要とし続けるのだろう?  この疑問はだいぶ前から多くの人々が抱いているが、Magic
Leapが「全てを自前でやる」方針なのは確実だ。

Magic Leapが製作しようとしているプロダクトはこれまでに全く存在しなかったものなので、ハードウェアもゼロから開発しており、ディスプレイ・テクノロジーやセンサーの開発には途方もなく大規模なりソースを必要とする。このプロダクトはユーザーの周囲の環境を素早く効果的に認識できる。また同社はプロダクトに適合する独自のOSも開発している。従来のOSと似た部分もあるがユニークなアイディアを必要とする部分も多い、という。

この何もかも同時に「自前でやる」戦略は、Magic Leapのスケジュールに多大の遅延をもたらしている。しかしヘッドセットを1台も完成させていなくても巨額の資金を投ずる有名投資家が次々に現れるためMagic Leapは資金にこと欠く心配はないらしい。ヘッドセットといえば同社のMagic Leap OneのCreator Editionは今年、2018年にリリースが予定されている。ともあれ同社が広く信任を集めるためには、数多くの疑問に答える必要があるだろう。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

スマートカメラ、Google Clipsレビュー――機械学習が人、イヌ、ネコ、ウサギを自動認識する

今日(米国時間2/27)、GoogleからClipsが登場した。これはGoogleによれば「スマート・カメラ」だ。セキュリティーカメラでもないし、アクションカメラでもない。そういう用途ならすでに多数の製品が市場に出ている。シンプルで親しみやすい外見の内部にはきわめて高度かつ洗練されたテクノロジーが詰め込まれている。Clipsは見たところInstagramのアイコンのようなデバイスだが、妖精が魔法の杖を一振りして自ら撮影する現実のデバイスに生まれ変わらせたとでも言おうか。まったく新しいカテゴリーのカメラだ。

このカメラが最初に紹介されたのはPixel 2が発表された昨年のプレスイベントだ。このときGoogleは「設定したら後は忘れていい」ようなお手軽デバイスだとしていたが、現実の製品は非常に高度なものだ。Clipsは日常生活の中で、普通なら見逃され、したがって撮影されることもない瞬間を捉えるためのカメラだ。人工知能と機械学習を組み合わせたシステムが人物やペットを個別に認識し、記録すべき瞬間を判断する。

AIとMLのコンビネーションはすべてオンボードで、つまりカメラ内で作動する。データがGoogleのクラウドに送られることはない。これにより処理がリアルタイムとなる上にプライバシーも守られる。撮影された内容はユーザーが転送しないかぎりカメラの外に出ることはない。

これは小さな子どもの両親には特に興味あるプロダクトだろう。始終カメラやスマートフォンを手にしていなくてもClipsが子どもたちのかわいい瞬間を記録してくれる。ただしその価格は249ドルだ。

レンズは固定焦点

Clipsをできるだけシンプルなものにしようと大変な努力が払われたようだ。その結果、写真のようなミニマリスト的デザインとなった。サイズは1辺5センチの正方形で、レンズは固定焦点だ。レンズ部分をひねるとオンになる。本体に内蔵された3つのライトが光って撮影中であることを示す。Googleによれば、これは周囲の人々に「これはカメラであり撮影中だ」ということを知らせるためのデザインだという。なるほどこの筐体はカメラのマンガのようなデザインだから始めて見たら本物のカメラだと気づかない人もいるだろう。

レンズの下にはタッチセンサー式のボタンが内蔵されている。これはこのデバイスで唯一のボタンでシャッターの役割だ。おそらくベータ版をテストしているときにユーザーからの要望で後付けしたのだろう。このシステムは機械学習で自動的に撮影すべき瞬間を決定するというのがセールスポイントだが、ときには人間が介入したくなることもあるはずだ。

本体底部にはUSB-Cポートが1つありバッテリーを充電できる。システムをリセットするためのピンホールも設けられている。本体裏側にはGのロゴ以外はなにもない。液晶モニターもファインダーもない。これは操作をシンプルにすると同時にバッテリー駆動時間を伸ばすためだという。

Clipsを設置する位置やアングルはユーザーが直感的に決める。固定焦点レンズなのであまり多彩なことはできない。Googleは撮影対象から1メールから2.5メートル程度となる位置を推奨している。Clips専用のアプリ、Live Previewを使えば、カメラが何を写しているか確認することができる。もちろんClipsは水平な場所に置くほうがよい。

すべてはリバーに流れる

Clipsの使い方はシンプル過ぎるほどシンプルだ。デフォールトで7秒の動画が撮影される。Googleはこれをclipと呼んでいる。今は無くなってしまったが、TwitterのVineを使ったことがあるだろうか? あれと同じようなものだ。Apple Live PhotosやGoogle自身のMotion Photosにも似ている。

キャプチャーされたビデオはまず静止画として一列にリバー表示される。静止画をスクロールすると動画になり7秒が再生される。

タップすれば静止画もビデオも編集可能だ。Clipは一連の静止画として記録されているのでどの瞬間でも編集できる。Photoオプションを利用して気に入った1枚を選び、jpeg画像にして保存することが可能だ。ビデオについてはトリミングして長さを調整するオプションがビルトインされている。

ML―機械学習

Clipsではときおり右上隅でアイコンが点滅する。これは「Clipsのおすすめ」を意味し、システムが「よく登場する人物やペット」を認識したというサインだ。この機能を使いたい場合はデバイスをGoogleフォトに接続し、顔認識情報を取得する必要がある。

Clipsはそのままでも人物の顔を素早く認識できるが、テストしてみたところでは当たり外れが激しかった。現在のところClipsのMLは人間、犬、ネコを認識するようトレーニングされているという。

ついでに言えば、ビデオでわかるとおりClipsはウサギもきちんと認識する。搭載AIの機能はあまりに複雑でGoogleの開発チームもなぜウサギをうまく認識できるのかはっきりした説明はできないようだ。たとえばこの機械学習は「4つ足で立つ」という特徴を探すようトレーニングされているが、ウサギはあまりそういう姿勢を取らず、後足を畳んで座っていることが多い。しかしGoogleの人工知能はこういう障害を乗り越えた。Clipsでペットのウサギを撮りたいユーザーには朗報だ。

完璧な1枚

Clipsはここぞという瞬間をなかなかうまく捉えてくれる。もちろん完璧というわけにはいかない。完璧な1枚を選ぶにはやはり人間の介入が必要だ。Clipsは膨大な枚数の写真を撮影するが、ユーザーが友達などに公開するのはほんの一部だろう。

デバイスの内蔵ストレージは16GBあるので1080ピクセルで7秒間のビデオなら相当多数が記録できる。ビデオを削除して場所を空ける必要が出てくるのはだいぶ先だ。バッテリーは連続3時間の撮影ができる。動きを認識しない時間が続くと自動的にスリープモードに移行する。

1080ピクセルのビデオからの静止画は普通のスマートフォンのカメラで撮影した写真程度の画質だ。ということは暗い場所は苦手で、彩度が下がって全体にグレーになり、動く対象はぼやける。彩度やホワイトバランスはカメラが自動的に設定する。専用アプリからでも設定の変更はできないが、この程度のカメラの場合、人間が操作できるようにすると、Googleが狙っている操作のシンプルさに反するし、かえって画質を下げることになる可能性が高い。

価格は安くはない…?

以前私はセキュリティーカメラを家に設置したことがあったが、 結局アラートの通知を切ってしまった。間違いアラートが多すぎたからだ。たとえ私が地球の裏側にいても、家でウサギが動くたびにアラート送られてくるのがうるさすぎた(その後メーカーは人間と動物を識別する機能を付け加えた)。

Clipsが試みているのはその反対のシステムで、テクノロジーによって興味ある瞬間を自動的に記録しようとしている。人間がスマートフォンやアクションカメラなどのテクノロジーによって縛られないようにすることを目指すテクノロジーだ。いくぶん奇妙であり野心的な目標なのでメインストリームでユーザーを見つけるまでにはしばらくかかるかもしれない。

上で触れたように小さい子どもの両親は大きくなりすぎないうちに、かわいい写真をできるだけたくさん撮っておきたいだろう。犬、、ネコ、ウサギのオーナーにも魅力的なデバイスだ。Clipsを利用すればソーシャルメディアで人気が出そうな写真を簡単に大量に撮れる。ただしそのための価格は249ドルとなる。

〔日本版〕日本のGoogleストアにはまだ情報がない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


【以上】

ソニー新スマホ「Xperia XZ2 Compact」に足りないもの

eng-logo-2015スペイン・バルセロナのMWC 2018会場より。ソニーモバイルの新型スマートフォン「Xperia XZ2 Compact」の実機インプレをお届けします。

「Xperia XZ2 Compact」は、5.0インチのフルHD+(2160 x 1080)液晶を搭載した小型高性能スマートフォンです。OSにはAndroid Oreoを搭載します。

左から5.0インチの「Xperia XZ2 Compact」、5.7インチの「Xperia XZ2」

5.0インチと聞くと『小型ではなくなった?』と感じますが、横幅は4.6インチの先代「Xperia XZ1 Compact」と同じ65mm。これは、液晶のアスペクト比が18:9となり、縦方向にディスプレイが伸びたことによるものです。なお、縦方向のサイズや厚み、重量は増しており、XZ1 Compactに比べて身の詰まったずんぐりしたような外観となっています。

<本体サイズ比較>
・XZ2 Compact  135 x 65 x 12.1mm 168g
・XZ1 Compact  129 x 65 x 9.3mm 143g

いざ実機に触れてみると、ディスプレイの視認性の高さに驚きます。18:9の縦長液晶は、画面下にオンスクリーンメニューを表示させてもなお、余裕を持ってWEBやSNSなどのコンテンツを表示できます。

本体デザインも大幅刷新されました。背面が中央部に近づくにつれて盛り上がる形状となり、手のひらによくフィットします。また、背面がガラスの「Xperia XZ2」に対して「Xperia XZ2 Compact」はプラスチック素材を採用し、マットで指紋がつきにくい手触りが魅力的です。

先代の「Xperia XZ1 Compact」と同じ横幅で片手操作も楽

横から見ると、身の詰まったずんぐりとした形状

指紋センサーはXZ1世代までの側面から背面に移動。右手だけでなく左手でも指紋認証を使いやすくなりました。また、イヤホンジャックも廃止されており、音楽を再生する場合はBluetoothからUSB-C端子を経由します。

指紋センサーは背面に移動、イヤホンジャックも廃止された

カメラは4K HDRの動画撮影推し

カメラ機能は詳細に試せていませんが、ソニーモバイルの発表によれば「Xperia XZ2」と同等性能。1900万画素のMotion Eyeカメラを搭載し、0.1秒を3秒に引き伸ばす「920fpsスーパースロー」映像をフルHD画質で撮影できる機能や、スマホ初となる4K HDR撮影にも対応します。

Xperia XZ2 / XZ2 Compactは4KのHDR映像を撮影できる世界で唯一のスマホ

XZ1世代からの進化は小幅な印象を受けますが、意外にも4K HDR撮影が魅力的。従来のSDR映像に比べてハイダイナミックレンジで映像を記録するので、4Kの精細感と合わせて、スマートフォンで撮影したとは思えない鮮明な映像を撮影できるといいます。ブースで流れていた夜中を撮影したイルミネーションの作例では、豆電球の1つ1つの明かりが潰れずに、周囲の暗さとともに鮮明に描写されているのが印象的でした。

また、SDR映像をHDRにリアルタイム変換しながら再生する機能も搭載。ディスプレイもHDR対応なので、過去に撮影した映像も鮮明なHDR画質で楽しめます。

SoCにはクアルコムのSnapdragon 845を採用。これは上位モデルの「Xperia XZ2」や、サムスンの「Galaxy S9」など、各社フラグシップのSoCと同じ。見た目はコンパクトながらも、Androidとしては最上級の処理性能を誇り、動作も非常にスムーズです。

さらに、RAMは4GB、ストレージ容量は64GBと、こちらも「Xperia XZ2」と同等仕様。従来のXperia Compactシリーズは、上位モデルに対してディスプレイ解像度やRAM容量が劣ることが常でしたが、今回は完全に同等仕様となった点で、真のハイエンド・コンパクトを体現しているとも言えます。

ワイヤレス充電、新バイブレーターには非対応

このように処理速度や画面解像度、カメラ性能で「XZ2」と遜色のない「Xperia XZ2 Compact」ですが、1つ残念なポイントがありました。それがワイヤレス充電への非対応です。

ソニーモバイルの染谷氏

上位モデルの「Xperia XZ2」ではQi方式のワイヤレス充電に対応する一方、本機では対応を見送った理由について、ソニーモバイル商品企画の染谷洋祐氏は『価格帯やターゲットのお客様を考慮するなかで、コンパクトには不要と判断した』と説明します。

Xperia XZ2 が対応するワイヤレス充電は慣れると便利だが…

また「Xperia XZ2」の裏の目玉とも言える「ダイナミック・バイブレーションシステム」にも非対応。これは、映像のサウンドに合わせて本体が重低音のようにプルプルと振動し、コンテンツの臨場感を増す機能。YouTubeなどあらゆる映像やゲームアプリで適用できます。

「Xperia XZ2」では、このためにXZ1比で何倍もの大きさの巨大な振動アクチュエーターを実装するなどの力の入れようです。実際に試してみると魅力的な新機能なだけに、ぜひ「Xperia XZ2 Compact」にも搭載してほしかったと感じます。

Xperia XZ2はXZ1比で何倍もの巨大な振動アクチュエーターを搭載するが、XZ2 Compactは非搭載

このように、Xperia XZ2がそのまま小型になったわけではないことに留意する必要のあるXperia XZ2 Compactですが、手に収まる小型でSnapdragon 845の処理性能、4K HDR動画を撮影できる点はやはり魅力的。ハイエンド・コンパクトの有力な選択肢となることは間違いなさそうです。

Engadget 日本版からの転載。

MWC:ソニーの新フラグシップXperiaは4K HDRをサポート

ソニーはバルセロナで開催されているMWC(MobileWorld Congress)Xperiaの新しいフラグシップ・モデルを発表した。長年同社のスマートフォンの特徴となってきた尖った角は廃止され、新デザインについてソニーは「オーガニック」だとしている。その意味は全体に丸みを帯びさせたということらしい。

ソニーが世界最大の家電メーカーの一つなのは間違いないが、スマートフォンに関しては首をかしげるような点があった。Xperiaはトップクラスのスマートフォンとして世界のメーカーと競争することを目指すというより、むしろソニーのカメラ・テクノロジーのショーウィンドウではないかと感じされることがあった。新製品もこの点を根本的に変えるものではなさそうだ。スマートフォンとしてきわめてしっかりした製品なのでやや残念だ。

新製品ではデザインが一新された他、強固なGorilla Glass 5が前面、背面ともに用いられている。もう一つの大きな特長は4K HDRビデオ撮影機能のサポートだ。これはソニーのスマートフォンとして初の試みであると同時にほとんどすべての他メーカーのスマートフォンに先駆けるものだ。

ソニーが投入する新しいテクノロジーはライバルが翌年のフラグシップ機でコピーしてくるのは興味ある点だ。昨日発表されたGalaxy S9にスーパースローモーション撮影機能が搭載されたのがまさにその例だ。ソニーは去年のMWCでフラグシップ機にスーパースローモーション撮影を導入した。すると、見よ、これが今年のSamsungの最大のセールスポイントになっている。

XZ2には19.2メガピクセルのリアカメラ、5メガピクセルのフロントカメラが搭載される。また、革命的とまでは言えないが、ソニーは引き続き3Dスキャン能力を進化させた。今年のXZ2は3Dでセルフィーが撮影できる。ユーザーが3Dセルフィーを撮りたいが、その場に手伝ってくれる友達がないという場合など便利だ。画面サイズは5.7インチでアスペクト比は18:9のHDRだ。

Qualcommの最新チップ、Snapdragon 845を搭載し、RAMは4GB、ストレージは64GBからとなる。バッテリー容量は3180mAhと十分だ。

今回同時に5インチのコンパクトモデル、Xperia XZ2 Compactも発表された。大型モデルとスペックはほとんど同一だが背面がややプレミアム感の薄いポリカーボネートとなっている。バッテリーは2870mAh。両モデルとも3月に出荷される。

〔日本版〕XZ2/XZ2 Compactの日本での発売時期、価格等は未定。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

WMC開幕:SamsungはGalaxy S9発表――中継録画をストリーミング

バルセロナでMWC(Mobile World Congress)が開幕し、Samsungは盛大なプレスカンファレンスを新しいスマートフォンを発表した。TechCrunchのライフログこちら。また詳しい紹介記事もアップする。

注目の的は新しいSamsung Galaxy S9とS9+.だが、カメラの改良などその内容はある程度判明していた。しかしSamsungのカンファレンスには驚きの発表がつきものだ。正確なところはわれわれの記者が実際に手にした感想を読んでいただきたい。

TechCrunchではSamsung以外についてもMWCの出来事を詳しく報道していく

〔日本版〕上のビデオでは36分10秒あたりからSamsonのモバイル事業部のトップ、D. J. Kohのキーノートが始まる。


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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

「アレクサ、本を読んで」Kindle本の読み上げにAmazon Echoが対応

eng-logo-2015「Amazon Echo」などのAlexa対応スマートスピーカーが、Kindle本の音声読み上げに対応しました。

『アレクサ、本を読んで』と呼びかけるだけで、Kindleライブラリにある中から直近にダウンロードした書籍を読み上げてくれます。また、一度終了しても、次回以降は一番最近読み上げた書籍の続きから読み上げるレジューム機能にも対応します。

また『アレクサ、’本のタイトル名’を読んで』と読み上げると、指定した書籍を読み上げることも可能です。

さらに、スマートフォンのAlexaアプリでKindleの書籍を検索・選択し、読み上げさせることも可能。この場合の手順は次の通りです

1. Alexa アプリのメニューから「ミュージック&本」を選択
2.「本」のセクションから Kindle を選択
3. ドロップダウンメニューから端末を選択した後、Alexa で読み上げ可能な本の中から希望の書籍を選択

今回の対応で、Alexaの利便性がより高まった形。アマゾンは「Alexa の日本語の TTS(テキスト・トゥ・スピーチ) 機能を一層向上させ、没入感のある読み上げ体験の実現を図っていきます」とコメントしています。

Engadget 日本版からの転載。

Sonos Oneは優れた音質を求める人のためのスマートスピーカーだ

コネクテッドスピーカーは戦国時代の真っ只中だ。いつかはすべての記録が歴史書に刻まれる日が来るだろう。しかし現時点では、世にある選択肢を取り巻く、様々な物語を切り取って、勝者を選び出すのは至難の業なのかもしれない。しかし現在主要なプレイヤーからのカードがテーブルの上に配られつつある中では、Sonosがほとんどの人たちにとっての、ベストの選択肢を提供していることは明らかだ。

昨年同社がリリースしたコネクテッドスピーカーであるSonos Oneは、驚くほど素晴らしいサウンドを提供するWi-Fi対応スピーカーだ。同スピーカーにはAmazonのAlexaもビルトインされている。これは市場にある最高のスマートアシスタントではないかもしれないが、少くともGoogle’s Assistantと同等の性能を発揮する。

サウンドという点では、Sonosは考慮に値するスマートスピーカーを製造するトップ3のメーカーの中で、どこよりも豊富な経験を有している。Sonos Oneはさまざまな点で、Sonos Play:1の最新バージョンである。音響的にはとても似通っているが、それは本当に良いものなのだ。Sonos Oneは、Play:1と同様にとても素晴らしい音響デバイスである。特にそのサイズと物理的な接地面積を考えるとなおさらだ。

私はここ2〜3週間、1対のSonos Oneを使用しているが、素晴らしい音楽で部屋を満たしてくれている。その一部はSonosの持つ音場構成技術によるもので、そのセットアップ時には、デバイスが空間に発する音響を正しくモデル化するために、携帯電話を2分間部屋の中で掲げて振るといった作業が必要となる。

個人的な感想としては、Sonos Oneは既に、多くの人びと(より強力なパワーや、より大きいスピーカーによる音質改善を気にしない利用者層)が求める音質という点で、Google Home MaxやAppleのHomePodに対する強力なライバルである。しかしSonosはそれ以外にも優れた特徴を持っている ―― 2台目のSonos Oneと組み合わせてステレオペアを構成することができるのだ。このことで、真のサウンドセパレーションが提供される。つまり左右のチャンネルが、擬似的に作られたステレオ効果ではなく、元々のあるべき姿で再生されるのだ(HomePodのレビューにも書かれているように、擬似的なステレオ効果も優れているが、究極的には真のステレオセパレーションに匹敵するものにはならない)。

ライバルたちに対するSonosのもう1つの大きなメリットは、新しいSonos Oneは箱から出しただけで、既にセットアップされたSonosに統合されるということだ。すべてのスピーカーを声で制御し、屋内同時再生や部屋ごとの再生に合わせてグルーピングすることができる。GoogleのHome MaxもChromecast対応のスピーカーたちと共に、似たようなマルチルームストリーミング対応をすることができるし、HomePodもマルチルームならびにステレオ同期を可能にするアップデートが行われる予定だ。しかしSonos Oneはその両者を既に提供していて、上手く動作している。

価格の面でも考慮する価値がある。Sonos Oneは、2つをバンドルしたものが現在349ドルで入手可能だ。これはHomePod 1台分と同じ価格である。上に挙げたような利点を考慮すると、単体で使うにせよ、Alexaのスマートさと高品質のコネクテッドサウンドを複数の部屋に一気に導入するにせよ、これはかなりお得なお買い物と言えるだろう。

もちろん他の選択肢を考えたい理由もあるだろう、特にAppleのデバイスとエコシステムにどっぷりと浸かることがお好みならば。しかしほとんどの人の、ほとんどの利用方法の中では、Sonos Oneがはるかに優れた選択肢となるだろう。

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(翻訳:sako)

超音波で眠っているスマートデバイスを覚醒させる

私たちは未来の家が、小さなセンサーたちで溢れていることを確信している。セキュリティカメラ、一酸化炭素検出器、スピーカー、その他もろもろだ。とはいえ常に実行されている必要があるものは多くない。だが、もしそれらがオフだったとして、必要な時にどうやってそれらの目を覚ましてやれば良いのだろうか?超音波を使うのだ。

ともあれ、それがスタンフォード大学のAngad RekhiとAmin Arbabianによって追求されているアイデアだ。ずっとオンにしておくことはできず、かといって完全にオフにすることもできないデバイスの問題に対する彼らのアプローチは、「覚醒」信号の送信と受信に必要なエネルギーの量を最小化することだ。そうすれば、IoT機器は実際に利用されている間だけ電力を消費することになる。

もちろん、これらの小型センサーが情報を送受信するために使用する電波は、実際には電力とスペースの面でかなり高価なものだ。もしアンテナと信号プロセッサを準備して待機させておくと、それらを1回の充電で何年も待機させようとしている場合には、デバイスが使って良い以上の量のエネルギーを使ってしまう。

一方、超音波センサーは、電力効率が非常に高く、必要最小限のスペースしか必要としない。超音波 ―― 人間の聴覚可能範囲上限の22KHz以上の音波 ―― は、はるかに物理的な現象であり、それを検出することは無線電波を検出することよりも、多くの点でより簡単だ。目に見えないX線を検知するセンサーと、通常の可視光を検知するセンサーとの違いにやや似ているかもしれない。

実験室のRekhi (左)とArbabian

Arbabianの下で働く電気工学の大学院生であるRekhiは、サンフランシスコで開催された国際固体回路会議(International Solid-State Circuits Conference)で発表されたばかりの論文で、彼らのアプローチを説明している。これはある意味簡単なアイデアである ―― より大きなスイッチを入れるために小さなスイッチを使う ―― しかしその結果は印象的だ。

このシステムの超音波受信機は、効率的な種類のセンサの中でも特に効率的なものだ。小型で超高感度のマイクも、Khuri-Yakub Groupによって、スタンフォードで開発された。この受信機は常にオンだが、消費電力は驚くほど小さな4ナノワットであり、それでも1ナノワットの強度の1信号を検知するのに十分なほどの感度を持っている。それは、消費電力と感度の点で、ほとんどの無線受信機よりもはるかに優れている。

昨年行われた他の研究の中には、消費電力と感度の両者で今回のものを凌ぐものもあるが…それは50倍以上大きなものだ。超音波センサの大きさは僅か14.5立法ミリメートルで、これに対して無線チップの大きさは900立法ミリメートルに及ぶ。組込機器の世界では、体積の小ささは貴重である。

もちろん、町の反対側からそれを使うことはできない ―― 超音波信号は壁を通り抜けて伝わることはない。しかし、それはそこら中で反射する。そして覚醒システムの感度から考えると、たとえ最低限の小さな超音波信号の断片だけでも、センサを活性化させるのには十分だということを意味する。

現在は単なるプロトタイプに過ぎないが、この種の真に効率的な技術が、電力から最後の一滴まで搾り取ろうと努力しているどこかの企業に、奪取されたり、模倣されたりしても驚くようなことではない。

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(翻訳:sako)

FEATURED IMAGE: MRTOM-UK/GETTY IMAGES

TraegerのWi-Fi燻製器は驚異的な優れもの

肉も火も大好きなので、Traeger Timberline 850というハイテク燻製器は私のど真ん中にヒットした。非常に優秀で(ただし非常に高価な)なアウトドア用オーブンだ。ありきたりの木炭やガスを使う燻製器とはまったく違う。Treager独自の燻製用ペレットを使うシステムで、ペレットの種類によってそれぞれ独自のフレーバーを与えることができる。

Traegerはだいぶ前にできたスタートアップだが、頑丈なバーベキューや燻製器で西海岸を中心にカルト的人気を得るようになった。 最近Skullcandy の元CEO、Jeremy Andrusを迎えてブランドを一新した。今やTreagerはアウトドア料理マニアの垂涎の的となっている。もっとも裕福なミレニアルならこの燻製器に気軽に1700ドル支払えるのだろう。

Timberline 850で重要なのはペレットシステムだ。小指の先ほどのペレットが少しずつ火床に運ばれて煙を出し、ファンが煙をグリル内に循環させて所定の温度を保つ。いわば巨大なコンベクションオーブンだ。肉、魚はもちろん野菜やフルーツも最適のプロフィールで燻製される。私はビーフ、ポークはもちろんピザも焼いてみたが、どれも感動的な仕上がりになった。もうひとつ、私のお気に入りは(ビールの空き缶にまるごとのチキンをかぶせてローストする)ビア・カン・チキンだが、これも1時間ぐらいで完璧にできた。

ひとつ重要な点はペレットの補充だ。グリル内が所定の温度になるには15分から20分かかるのでペレットの必要量はそれだけ増す。しかしペレットは全国どこでもDIYショップで売っている。

ではWi-Fiはどういう役割を果たすのか? ひとつはリモート・タイマーだ。調理が終わる時刻になるとグリルからどれほど離れたところにいてもiPhoneのアプリが教えてくれる。また庫内温度、素材温度などあらゆる設定がWi-Fi経由で可能だ。またTreagerの専用サイトからレシピを選んで送信すれば所定の燻製プロフィールをセットできる。【略】

このモンスターは普通のガスや木炭のグリルよりだいぶ場所を食うが、それだけのことはある。平凡な裏庭料理がスターシップ・エンタープライズのレベルにアップグレードされることは間違いない。

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

AzioのRetro Classicタイプライターキーボードは贅沢な喜び

おそらく読者は今、MacBookやその他のモダンなPCの前に座っていて、人間の指には本当の満足感を与えてくれないキーボードで、ほとんど無音のうちにタイピングをしていることだろう。遠い過去に、キーボードが何かを返して来ていた時代を覚えているひともいるだろう:「カチャカチャ」というタイプ音。それは生産性に対する「聞こえる証明」だった。

もし読者がそれを懐かしみ、取り戻したいと思うなら、新しいAzio Luxury Retro Classicキーボード(Bluetooth接続)は、素晴らしい選択肢だ。そしてそれは、タイプライターに触発された既存の贅沢なキーボード製品たちよりも比較的お手頃な価格である。だがお手頃とは言え、変わらぬ魅力を持ち、そのキーの打ち応えを愛する者たちにはたまらない、メカニカルな動作を提供してくれる。

この219.99ドル(ワイヤレス接続を必要としない場合は189.99ドル)のアクセサリには、他の比較的高価なプレミアムキーボードたちが提供しないようなものが備わっている。例えばMacとPC用の交換用キートップ、バックライト、さらには純正メタル、木材、さらには革仕上げの表面。ワイヤレスバージョンは有線およびBluetoothの両方の構成で動作し、搭載された6000 mAhのバッテリーは、2ヶ月に1度充電すれば良い。

キーボードの充電には付属のUSB-Cケーブルを使う。裏にある便利なスイッチと、前述の交換可能なキートップ(工具も不要だ、単に引き抜いて代わりを押し込めば良い)のおかげで、macOSでもWindowsでもすぐに使うことができる。

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素敵な素材のアクセントに加えて、Azioの機械的なスイッチは本当にカチカチという音が良く、私にはちょうどいい感じの打ち心地を提供してくれる。Retro Classicはまた、ネジを使って使い易い角度に傾きを調整することもできる。

キーボードはまた、大量のタイプ入力に耐えるように作られているように感じられる、少なくとも核攻撃が来るまではもちそうだ。製品は重く、ゴム製の滑り止めパッドによって机にしっかりと固定される。とはいえ、旅行時にこれを持ち歩きたくはないだろう。

もし機能的な机の装飾が欲しいと思っていて、かつ(Azioを使ってこのレビューを書きながら、しみじみと打ち心地を噛みしめている私のような)機械式キーボードの大ファンだとしたら、これは最上のお勧めだ。レトロなキーボードは見つけやすくなってはいるが、Azioのこのモデルは、私が今までに出会ったものの中で、価格、多機能性、品質のバランスが最高の一品だ。

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(翻訳:sako)

iPhone 5cの16GBモデルを修理に出すと32GBに交換してもらえる?

eng-logo-2015アップルが正規サービスプロバイダに、修理に出されたiPhone 5c(16GB)の一部をiPhone 5c(32GB)に交換するよう通知したとの噂が報じられています。

アップル関連の情報サイトMacRumorsが入手したメモによると、全てのiPhone 5c(16GB)が32GBにアップグレードされるわけではないとのこと。特定の原因で故障したモデルのみが対象となるとされています。

iPhone 5cは2013年秋、iPhone 5sと同時期に発売された廉価モデル。カラフルなプラスティックの筐体を持つ、唯一の4インチiPhoneです。

2014年9月にはほとんどの国で16GBおよび32GBモデルの販売は中止された一方で、同じ年にヨーロッパ、オーストラリア、中国などで8GB版を販売スタート。そしてインドで2016年2月に販売終了になったのを最後に、完全に販売は終わっています。

iPhone 5cはiOS 11にも更新できず、ポケモンGOもアプリのアップデートにより起動しなくなりました。現在では、iOS 11以降は動かなくなった32bitアプリを楽しむ以外には用途が見出し難い「過去の存在」となっています。

iPhone 5cの16GB版を32GBモデルに交換する理由につき、アップルは説明していないとのこと。もっとも、修理に出したiPhone 6 PlusがiPhone 6s Plusに交換してもらえる可能性があるとの噂が出たときと同様に、「交換品の在庫がない」と推測できそうです。

前回の「iPhone 6 PlusからiPhone 6s Plus」よりもオトク感は薄くありますが、iPhone 5cは「32bitアプリを動かせる環境」としては数少ない選択肢です。愛着あるツールやゲームアプリがある人は、少し期待してもいいのかもしれません。

Engadget 日本版からの転載。

Intel、スマートなスマートグラスを発表――網膜走査、単色、カメラなし

スマートグラスについては長年実用化の努力が続けられてきたが、まだ成功していいない。 Google Glassesはひどく嫌われて失敗したし、Snap Spectaclesもブレークしなかった。しかしIntelの参入で事情は変わるかもしれない。

Intel VauntはまずVergeで報じられたが、普通のメガネと外観ではほとんど区別がつかない。 Intel Vauntわずらわしいさばるスクリーンを必要としな方式で、重量は50グラム(Snap Spectaclesとほぼ同じ重さ)だ。このスマートグラスは度入り、度なし、どちらのレンズにも対応し、カメラは内蔵していない。

装着者はワービーパーカーの洒落たメガネをかけているとしか見えない。

しかしツル部分にはクラスIの低出力レーザー、CPU、Bluetooth、コンパスが内蔵されている。

このレーザーはIntelによれば「きわめて低出力でクラスIにしてもその下限」だという。赤の単色光で網膜に直接400×150ピクセルの像を描写する。

スマートフォンからの各種通知が表示される他に、キッチンにいるユーザーにレシピを表示するなどの能力がある。網膜走査型のためユーザーがメガネを使っているかどうかと関係なく常に像は明瞭な焦点を結ぶ。将来のモデルにはマイクが追加され、 Alexa、Siri、Gogle Assistantのようなスマートアシスタントからの操作ができるようになるはずだが、第一世代のVauntは装着者が頷くことで操作される。これはかなり小さい動作だ。Intelではこのメガネができるだけ目立たずに日常生活に溶け込むことを狙っている。

現在のところVauntグラスの販売のスケジュールやチャンネルについては未定だが、Intelでは「直接販売よりOEMチャンネルを通すほうが可能性が高いだろう」としている。

またこれに関連してIntelはこのプラットフォームをサードパーティーのデベロッパーに開放し、利用するプログラムを開発するSDKも提供するという。

このデバイスがメインストリームの製品となるかどうかまだ不明だが、Intel Vauntこれまででもっとも成功の可能性が高いスマートグラスのように思える。まだ開発のきわめて初期の段階なので、価格や出荷時期、またそもそも大規模に生産されるのかどうかなどは不明だ。

画像: courtesy Vjeran Pavic/The Verge

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(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+