越境ECをもつTokyo Otaku Modeだからこそできる「世界対応型」クラウドファンディングプラットフォームがオープン

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日本のスタートアップから「世界」を視野に入れた新しいクラウドファンディングプラットフォームが生まれた。世界130カ国で越境ECを展開してきたTokyo Otaku Modeが、そのノウハウを利用して海外でも調達、配送ができるプラットフォームをオープンする。

日本のポップカルチャーの配信、および海外向けECサイトを手がけるTokyo Otaku Mode Inc.(以下、TOM)は2月27日、日本のユニークな作品やプロダクトを対象にしたクラウドファンディング・プラットフォーム「Tokyo Mirai Mode(トーキョーミライモード)」をオープンしたと発表した。

Tokyo Otaku Modeは2011年に日本のポップカルチャーを配信するFacebookページを開設。現在までに1900万の「Like!」を獲得している。また、2013年には日本のアニメや漫画、その関連グッズを海外に販売する越境ECの「Tokyo Otaku Mode Shop」もオープンした。クールジャパンファンドから「3年間で12億円」の資金調達を実施したことでこの名前を知った読者も多いだろう。

Tokyo Mirai Mode(以下、TMM)を利用することで、日本国内のメーカーは海外を含む国内外の支援者から広く資金を募ることができる。海外進出を考えているメーカーにとっては、本格参入する前にプロダクトの可能性を試すテストマーケティングの場としても利用できそうだ。

Kickstarterなど、海外のクラウドファンディングが盛り上がりを見せているなか、日本でもその注目度は高い。今年1月に3億3000万円の資金調達を発表したCAMPFIREや、サイバーエージェントが運営するMAKUAKEをはじめ、スポーツ、アート、アニメなど特定の分野に特化したものもある。消費者製品としては初めてアイトラッキング技術を搭載したVRヘッドマウントディスプレイを開発する日本のFOVEも、元々Kickstarterから生まれたプロダクトだ。

しかし、Tokyo Otaku Modeは現状の国内プラットフォームでは不十分だと主張する。日本でも盛んになり始めたとはいえ、海外に比べるとその規模はまだまだ小さい。しかし、日本のメーカーが海外のプラットフォームを利用する場合、そこには様々なハードルがあると同社は話す。

例えば、米国のプラットフォームを利用する際には社会保障番号(SSN)や現地の銀行口座を求められるケースがある。その場合、米国法人を立ち上げるか、現地パートナーを用意して対応しなければならない。また、多くの海外プラットフォームでは資金調達まではカバーするが、配送までは面倒を見てくれない。その場合には、各自でサードパーティの配送業者を用意する必要がある。

クラウドファンディングを利用するユーザーは、まだリソースも足りない小規模事業者や個人がほとんど。大企業ならともかく、彼らにとってこの壁は大きいだろう。

一方、Tokyo Otaku Modeは世界130以上の国と地域で実績のある越境ECをすでに持っている。また、同社のFacebookページには1900万人の海外ユーザーがいて、TOMの名前や取り組みを知っている外国人も多くいる。同社は、それらの「資産」を活用することで、ユーザーが本格的な海外からの資金調達を行えるプラットフォームを実現しようとしているのだ。

Tokyo Mirai Modeでは、ドル、円、ユーロの主要3通貨で資金調達および販売が可能で、決済だけなら130以上の通貨に対応している。また、同プラットフォームの「海外進出サポートオプション」を利用すれば、プロジェクトページの翻訳や海外ユーザーへのカスタマー対応をTokyo Otaku Modeのスタッフがサポートしてくれるという。

Tokyo Mirai Modeのプロジェクト第一弾としてスタートするのは以下の3商品だ。

MESH

MESHはソニーの新規事業創出プログラム「Seed Acceleration Program」から生まれたプロダクト。プログラミングや電子工作の知識がなくても、IoTを活用した仕組みが簡単につくれるDIYキットだ。MESHでは、さまざまな機能をもつ「電子タグ」が用意されている。それをスマートデバイスとアプリ上で連携することで、IoTを使ったアイデアを具現化させることができるようになっている。

MESHは本日から3月31日まで支援を受け付けている。

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Key-Quest | 6-in-1 multi-tool

Key-Questは、いかにも「日本らしいモノづくり」のプロダクトといった感じ。株式会社ツカダが開発したKey-Questは、日常のちょっとしたシーンで活躍する6つの機能を詰め込んだキーホールダーだ。ダンボールの開封、釣りの糸切りなどで利用できるという。

4月28日まで支援を受け付けている。 d16010-14-157984-2

LEVI SOUND – Levitating Bluetooth Speaker

LEVI SOUNDはBluetooth 4.1に対応したワイアレススピーカー。このスピーカーの特徴はその見た目。土台のうえで浮遊する球体が回転しながら光を放つという、近未来の映画に出てきそうな外見をもっている。

Key-Questと同様、4月28日まで支援を受け付ける。

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300ドルでクラウドファンディングできるロボットアームSwiftはプログラマブルで動きを記憶再現する

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子どものころは、Armatronのロボットアームが欲しくてたまらなかった。すごい!これがあれば、何でも作れる!ミニカーもこいつで組み立てられる!離れたところから妹のお尻をつねれる!害虫をゆっくり死刑にできる!でもでもArmatronは高すぎて一つも買ってもらえなかった。

歳とって萎(しお)れてきた今やっと、買えるようになった。いや、ちょっと似たやつをね。

UFactoryのSwiftはクラウドファンディングで作られるロボットアームで、早めの出資者は約300ドルで入手できる。プログラマブルだから、いろんなおもしろいことを、やらせられる。標準モデルはうるさいDCモーターだが、Proバージョンはより正確なステッピングモーターを使っている。用途は、レーザーエッチング、ライトペインティング、簡単な組み立て工程など、さまざまだ。プログラミング言語はScratchふうで、アームを手で動かすと、その動きを記憶して再現する。

発売予定は5月だが、チームはすでに下図のように、ポテトチップの袋を開けたり、(意味不明だが)ウンチの絵文字をくすぐるアームを発売している。

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フルセットのキットは499ドルで、グリッパーやレーザー、3Dプリンターのヘッドなどが含まれている。うそじゃないか、と思うぐらいよく出来ているが、ときどきあるクラウドファンディング詐欺(気をつけよう!)でなければ、ぼくの子ども時代からの夢がやっと叶うことになる。Armatronくん、もうきみの時代じゃないね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

KickstarterがライブビデオストリーミングのHuzzaを買収して募金者と支援者のリアルタイム対話を推進

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今朝(米国時間2/1)はKickstarterから二つのニュースが飛び込んできた。最初のは、このクラウドファンディングサービスがカナダのビデオストリーミングサービスHuzza買収したという発表。昨年11月には両社共同で、ライブのストリーミングKickstarter Liveをローンチした。それは、クリエイターたちが彼らのコミュニティとダイレクトにコミュニケーションするチャネルを築き、リアルタイムでフィードバックを得る、という仕組みだ。

Kickstarterによると、このように、ライブのストリーミングビデオ(+リアルタイムの会話)を併用すると、資金募集キャンペーンの平均成功率が従来の倍の74%にアップした。まあ、ライブの対話的ビデオストリーミングに多くの人が参加するのは、それだけそのクリエイターへの関心が高い、ということだけどね。それはともかく、HuzzaはKickstarterにとって二度目の買収だ。最初のは昨年3月に、音楽コミュニティサービスDripを買収した。

この買収によってHuzzaのファウンダーJustin WomersleyとNick Smitがスタッフに加わり、Kickstarter Liveを運営していく。そしてもうひとつのニュースは、Kickstarterは初めての国際的なオフィスを地元のバンクーバーに開き、今後多くの技術者とデザイナーを雇用してそこにもチームを作っていく。同社はすでにバンクーバーでの求人広告を、そのサイトに載せている。

Huzzaの既存のサービスは今月末で終了し、チームは全員がLiveに注力していく。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

日本のCAMPFIREが約3億円を調達:レンディング事業参入とAIの研究開発へ

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クラウドファンディング・プラットフォーム「CAMPFIRE」を運営する株式会社CAMPFIREは本日、第三者割当増資を実施し、合計で3億3000万円を調達したと発表した。

今回の資金調達に参加した投資家は以下の通りだ:D4V1号投資事業有限責任組合、GMOインターネット株式会社、SMBCベンチャーキャピタル株式会社、East Ventures、株式会社iSGSインベストメントワークス、株式会社サンエイトインベストメント、株式会社セプテーニ・ホールディングス、株式会社ディー・エヌ・エー、株式会社フリークアウト・ホールディングス、ほか個人投資家3名。

また今回の資金調達に伴い、お金のデザインを立ち上げた谷家衛氏が取締役会長に、フリークアウト・ホールディングス代表取締役の佐藤裕介氏が社外取締役に、富士山マガジンサービスCTOの神谷アントニオ氏が社外取締役に、データサイエンティスト・オブ・ザ・イヤーの原田博植氏が執行役員CIOに就任する。

支援金の総額は16億円

CAMPFIREがクラウドファンディング・プラットフォームを立ち上げたのは2014年6月のこと。その後、2016年2月に共同代表である家入一真氏が代表取締役に就任し、同時期にサービス手数料をそれまでの20%から5%にまで大幅に引き下げた。同社によれば、この手数料率は国内最安値の水準であり、これがCAMPFIREの特徴1つでもある。

実際、手数料率を引き下げた頃から掲載プロジェクトへの「支援金」が急速に伸びた。現在の支援金総額は16億円で、過去4年間の支援金総額を2016年の1年で上回るほどに急成長している。

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レンディング事業への参入と、人工知能のR&D

今回調達した資金を利用して、CAMPFIREはレンディング事業への参入と、機械学習を中心とした人工知能の研究開発を行う。

レンディング事業への参入を決めた背景について代表取締役の家入一真氏は、「現状の購入型のビジネスモデルにとらわれないところにチャレンジしたかった。お金をよりなめらかに流通させることが目的」と語る。

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CAMPFIRE代表取締役の家入一真氏

もう1つの資金の使い道は、人工知能の研究開発だ。家入氏によれば、CAMPFIREはこれまでにも機械学習の研究開発を進めていたという。

具体的にはプロジェクトの審査にこのテクノロジーを利用しているようだ。家入氏は、「機械学習を利用して目視による審査を自動化することで、手数料を下げることができると考えた。これから参入するレンディングビジネスでは難しいとは思うが、これまでの購入型のクラウドファンディングでは審査をほぼ全自動化することも可能だと考えている」と話す。

機械学習の活用方法はもう1つある。それは、掲載するプロジェクトの「見た目」の改善だ。プロジェクトの支援金額はタイトル付け方や本文の構成によって大きく左右される。CAMPFIREはこれまでに同社に蓄積されたデータを分析し、支援を受けやすいタイトルの付け方やコンテンツの構成方法を提案していく。

国内におけるクラウドファンディングの市場規模は約480億円。CAMPFIREによれば、そのうちの8割が貸付型であり、今後は数千億円規模の成長が見込まれるという。CAMPFIREが次に狙う領域はここだ。

Indiegogoは今年中に、見返りとして支援者特典とエクイティの両者を併用するクラウドファンディングの方式を導入

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2008年に立ち上がったクラウドファンディングサービスIndiegogoでは、支援者が何らかの“特典”と引き換えに資金を提供していた。昨年同社は、スタートアップ活性化法JOBS actに規定されているエクイティ・クラウドファンディングを取り入れた。そして今年後半には、支援者が特典とエクイティ権の両方を同時に手にする方式を導入する予定だ。〔*: エクイティ(equity)≒株、会社の将来の利益を分有する権利、権利証書。従来のクラウドファンディングの支援金の法的性質は“寄付”なので、エクイティ・クラウドファンディングはしばしば、支援者特典のある寄付ではなくて株式を得られる投資、“投資型クラウドファンディング”、と仮訳される。〕

IndiegogoのCEO Dave Mandelbrotは今日(米国時間1/6)のCESの会場で、こう語った: “企業がクラウドファンディングで初期から市場に認められるこの方式は、本当にすばらしい。エクイティ方式に関する反応は、すでにとても大きい”。

アイデアよりもプロダクト重視の企業に利点

ほぼ1年前から同社は、プロダクト主導のキャンペーンをとくに重視するようになった。それは必ずしもテクノロジー企業優先という意味ではないが、同社のクラウドファンディングのルーツであるチャリティやメディア制作(音楽、映画など)などのプロジェクトは軽視された。

Mandelbrotは述べる: “うちのサイトには今でも、アートの活動努力のための余地は十分にあるけど、でもわれわれは、プロダクトのローンチ、プロダクトのデリバリを助けることを重視したい。もちろんうちは最良のクラウドファンディングプラットホームでありたいが、マーケティング、ロジスティクス、良いパートナーを見つける、などなど、資金獲得の前や後(あと)のこともヘルプすることが重要だ。プロジェクトの所在が世界のどこであっても、彼らの起業のすべての要素を、できるかぎり支えていきたい”。

これまでの、製品の事前注文のような形を取る支援者特典と、エクイティクラウドファンディングが組み合わさるのは、時間の問題だった。

その二つには、それほど大きな違いはない。FacebookがOculusを大金を投じて買収したときは、KickstarterでOculusを支援した連中が怒り狂った。支援者の言い分は、未知の企業のリスクを引き受けたのは自分たちである、でも利益はすべてファウンダーたちが取ってしまう、というもの。これが正しいクラウドファンディングの精神なのか、そうでないのか、は別の議論だが、Kickstarter自身の見解は明白だ: 法的には、Oculusを支援した者には何の権利もない。ZuckがOculusのチームに投げ与えたキャッシュの束のわずかひときれすら、彼らに要求する権利はない

「現物」+「株式」の二足のわらじ

クラウドファンディングの期間中には、おもしろい動きが見られる。それは、ほかの場所ではありえない、リアルタイムの情報開示だ。すなわちキャンペーンをやってる間、潜在的投資者はリアルタイムで、プロジェクトの作者が支援者からの質問にきちんと応答したか、どれだけの数の支援者が集まっているか、などなど、パフォーマンスを表す測度を見ることができる。

ぼくの個人的な経験でも、成功するクラウドファンディングキャンペーンは支援者が実際にそのプロダクトを買おうかと思うから、質問が殺到するが、でも彼らはそんな、プロダクトの予約買いのようなものだけでなく、あと2000ドルぐらいをまともに投資したいのだ。今度の新しい方式では、その両方(予約特典と投資)が可能だ。

この、特典+投資方式のキャンペーンの、具体的な形はまだ明確でない。SECがこれを認め、そしてIndiegogoに、まったく新しい方式に対する十分な事務能力があれば、新しいプロダクトを世に出したくてうずうずしている若いスタートアップにとって、新しい世界が訪れるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

3Dボディスキャンができるポッドを証明書写真撮影器みたいに町中に置きたいWolfprintがクラウドファンディングで$500Kを調達

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3Dのボディースキャンは、今やあまりエキサイティングではない。スキャンの用途といえば、Thingiverseにアップロードして、友だちなどがあなたを3Dプリントし、あなたの‘聖像’を作るぐらいだ(聖像と言ってもいろいろあるが!)。でもWolfprintは、空港やショッピングモールなどに小さなたまご型の小屋のようなもの、ポッド(pod, 上図)を置き、ビデオゲームやVRなどで使う自分の3Dアバターを簡単に作れるようにして、3Dボディースキャンを大衆化しようとしている。

3DPrintingIndustryによると、このエストニアの企業は、そのために50万ドルの資金を調達した。正直、多くはないが、ポッド(pod, たまご型小屋)がある場所を多少増やすことはできる。アーチストがよく来るカフェなんかも、いいね。

同社がこれまでスキャンしたのは5000体、公共の場所にポッドをもっと置きたい、と言っている。スキャナーの費用は8000ドルで、年間約5万ドルの売上がある。

Wolfprintはその資金を、株主型クラウドファンディングサイトSeedInvestで調達した*。小さな企業が初期段階で資金を得るには、この方法がデファクトの方法になるかもしれない。とくにVCが発達していないヨーロッパでは、零細スタートアップの成長のための手段として、人気が高い。〔*: 株主型クラウドファンディングサイト, equity crowdfunding platform, Kickstarterのような‘寄付型’ではなく、文字通りの‘投資’。出資者はその企業の株主になる。〕

今同社はNikeやParamountとパートナーしているので、お近くにNikeのお店Niketownがある方は、そこで自分をスキャンできるようになるだろう。

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KickstarterがそのAndroid/iPhoneアプリのコードをオープンソース化…公益法人化を契機に

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クラウドファンディングのトップサイトKickstarterが、そのアプリケーション開発過程を開示しようとしている。今朝(米国時間12/14)同社は、その技術系のブログ上で、AndroidとiOSのネイティブアプリのコードをオープンソースにし、同社の目標であるスタートアップ支援の一環とする、と発表した。

同社によると、この考えがひらめいたのは、昨年の9月に同社が公益法人になったことが契機で、広い意味でのデベロッパーコミュニティに何かを還元していくという、企業としての大きな社会的視野を持つべき、と考えた。

コードは今日から、同社のGitHubレポジトリで提供され、アプリのエンジニアリングとデザイン両面の、内部的仕組みや構造に、それらに関心のある人たちがアクセスできるようにする。

今日のローンチに先駆けてKickstarterのエンジニアBrandon Williamsは本誌にこう語った: “チームとしてのわれわれは、かなりユニークな仕事をしている、とかねてから感じていた。でも、エンジニアが自分の仕事を互いに共有できる機会は、そうめったにあるものではないからね”。

オープンソース化してとくに有益と考えられるのは、Kicstarterのアプリが、関数型プログラミングの手法で書かれていることだ。その開発過程やプロトタイピングの過程が目で見て分かることは、かなり参考になるだろう。

とくに同社は、次のような点を強調している:

  • Screenshotsディレクトリには500近いスクリーンショットがあって、すべての言語やデバイス、つねに真であってほしいエッジケース状態などのさまざまな画面を収めている。たとえば、Kickstarter上で支援者がフランス語のプロジェクトを見ていたり、クリエイターがドイツ語のダッシュボードやiPadのページを見たりしている。
  • われわれはSwift Playgrounds〔参考記事〕を使って反復型(iterative)開発とスタイリングを行っている。アプリケーションの主な画面の多くに、それに対応するプレイグラウンドがあって、そこで多様なデバイスや言語やリアルタイムのデータを見られる。われわれのプレイグラウンドのコレクションを、ここで閲覧できる。われわれはビューモデルを、副作用を隔離し、 アプリの中核的部分に取り組んでいくための、軽便な方法として使っている。
  • われわれはこれらを、入力信号を出力信号に純粋にマッピングするためのものとして書いている。テストは、ローカライゼーションのテスト、アクセシビリティのテスト、イベント追跡のテストなど、いずれもしっかりと行っている。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

GoFundMeの寄付総額が30億ドルを突破、過去5ヶ月間だけで10億ドルの伸びを見せる

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先日、PayPalによるクラウドファンディングプラットフォームGoFundMeの買収の可能性について報じた際に、GoFundMeの急激な成長や、”お金の印刷工場”という例えについて触れていた。そしてGoFundMeは本日、それを裏付けるような数値を発表した。同社のプラットフォーム上に集まった寄付金の総額が30億ドルを超えたのだ。それだけでも素晴らしい数字だが、GoFuneMeはたった5ヶ月前の今年5月に、寄付総額が20億ドルを突破したと発表したばかりだったことを考えると、そのすごさがよく分かる。

興味深いことに、GoFundMe上での寄付総額が伸びる一方で、ユーザーベースはそこまで拡大していない。同社はプラットフォーム上での寄付総額と一緒に寄付者数についても発表したが、その数は2500万人と5月に発表された数字から変わっていなかった。このことから、リピーターの増加や、ひとりあたりの寄付の額が増えていることが考えられる。

ひとりあたりの寄付金額の増加は、GoFundMeのビジネスが成熟していく中で間違いなく起きている。慈善活動やその他のキャンペーンに関連した資金を集めるためのプラットフォームであるGoFundMe上では、最近ルイジアナ州で起きた洪水で被害を受けた人への支援金として1100万ドルの寄付が集まったほか、フロリダ州オーランドのナイトクラブPulseで起きた銃乱射事件の犠牲者やその家族のための募金にも780万ドルが集まったと同社は話す。

Facebookなどのソーシャルプラットフォームを利用し、GoFundMeは、苦しんでいる人たちに対して金額の大小を問わず、手を差し伸べることができるユーザーベースを構築してきた。ソーシャルメディアのバイラルな性質から、資金を集めている人が当初可能だと思っていた範囲を大きく越えるようなキャンペーンも生まれている。冒頭の写真に写った、シカゴに住む“Paleta(アイスキャンディーブランド)男”Fidencioのキャンペーンでは、当初の目標である3000ドルを大きく超え、最終的には100倍以上の38万4270ドルにおよぶ寄付が集まった。

プラットフォームが成長していくと同時に、GoFundMeは詐欺や怪しい動きの取締にも力を入れている(これまでにそのようなケースが実際起きている)。

GoFundMe自身も最近、寄付者や資金を集めている人に対して限定的な補償サービスを提供し始め、両者ともキャンペーンに何か問題が生じた際に、1000ドルから2万5000ドルの保証金を請求することができる。なお、現状この保障制度はアメリカとカナダでしか利用できない。

GoFundMeは、2008年にサンディエゴで、Andrew BallesterとBrad Damphousseによって設立された。KickstarterやIndiegogo、Tiltといったさまざまな種類のクラウドファンディングサービスを提供する企業と競合する中、先日同社は資金調達(調達額は非公開)を行い、そこではAccelとTechnology Crossover Venturesがリードインベスターとなったほか、Iconiq CapitalやGreylock、Meritechもラウンドに参加していた。さらにその1ヶ月後には、StripesもGoFundMeに投資していたことが分かった。

その際の契約の一環として、投資家が株式の過半数を保有し、ファウンダーのふたりは経営を担うポジションから外れることになった。そして、新たにAccelでベンチャーパートナーを務めるRob Solomonが同社のCEOとなり、GoFundMeのバリュエーションは約6億ドルに達した。当時GoFundMeは、毎月1億ドルにおよぶプラットフォーム上のさまざまなキャンペーンに集まった資金を決済し、年間300%の成長を遂げていると推測されていた。

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

PayPalがGoFundMeの買収を検討中か

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昨年eBayからスピンオフした巨大デジタルペイメント企業のPayPalと、クラウドファンディングビジネスの関係にはこれまでがあった。しかし、今後その関係性が変わることを示唆するような出来事がおきている。PayPalがGoFundMeの買収に興味を持っており、買収金額が10億ドルを越える可能性があるとの情報をTechCrunchは入手したのだ。GoFundMeは、真剣なものから気軽なものまで、さまざまなキャンペーンを扱っているクラウドファンディングプラットフォームを運営している。

両社の間で買収話がどこまで進んでいるかや、そもそもこの話が現在も行われているかについては明確ではない。

GoFundMe・Paypal共に、噂や推測に基いた質問にはコメントしないと話している。投資家など私たちが他に連絡をとった人たちも、本件についてはコメントしなかった。どうやらこの話は上層部でのみ行われているようだ。

2008年にサンディエゴで、Andrew BallesterとBrad Damphousseによって設立されたGoFundMeは、これまでに目覚ましい成長を遂げてきた。Kickstarter・Indiegogo・Tiltといった企業と競合している同社は、2015年に唯一と言ってもいい大型の資金調達を行った。調達額は不明だが、AccelとTechnology Crossover Venturesがリードインベスターとなり、Iconiq CapitalやGrelock、Meritechもラウンドに参加していた。さらにその1ヶ月後には、StripesもGoFundMeに投資していたことが分かった。

その際の契約の一環として、投資家が株式の過半数を保有し、ファウンダーのふたりは経営を担うポジションから外れることになった。そして、新たにAccelでベンチャーパートナーを務めるRob Solomonが同社のCEOとなり、GoFundMeのバリュエーションは約6億ドルに達した。当時GoFundMeは、毎月1億ドルにおよぶプラットフォーム上のさまざまなキャンペーンに集まった資金を決済し、年間300%の成長を遂げていると推測されていた。

PayPalにとって、クラウドファンディングサイトとの関係深化や、クラウドファンディング企業の買収というのは(驚きだとはしても)面白い展開だろう。

今年に入ってからPayPalは、クラウドファンディングプラットフォーム上での支払に対する購入保障(Purchase Protection)を取りやめた。同社とクラウドファンディングコミュニティの関係は不安定で、アカウントが凍結されたという有名な話もある。PayPalサイドが問題視しているのがリスク管理で、特にクラウドファンドの寄付者がお金を返してほしいと思ったときに、PayPalに返金義務があるかどうかという点だ。

GoFundMe上では、既にPayPalは支払手段のリストから消え、StripeとWePayの組合せに置き換わっている。この二社のサービスを使えば、利用者がデビット・クレジットカードを使ってキャンペーンページから直接資金提供でき、さらにGoFundMeも支払プロセスにもっと関われるようになると、同社は変更の理由について話す。

今月GoFundMeは、購入保障の問題を自分たちで解決することにし、寄付者と資金調達をしている人に対して、独自の限定保証制度を提供しだした。この保証のもとでは、キャンペーンに何か問題が生じた際に、寄付者と資金調達をしている人の両方が、1000ドルから2万5000ドルの保証を請求することができる。なお、現状この保障制度はアメリカとカナダでしか利用できない。

しかしPayPalがクラウドファンディングに再び目を向け、もしかしたらこれまでよりも深く、真剣に関わってかもしれないのには理由がある。

まずGoFundMeは、利用者の目標や成果に対する資金を集めることに注力しており、キャンペーンの内容や資金使途については物議をかもすことがあったものの、寛容さや善意をもった人を惹きつける力を持った強力なプラットフォームだ。利用者からの人気も高く、”お金の印刷工場”と例えられることもあったほどだ。

また、PayPalは買収後もGoFundMeを別会社として存続させることができる。もっと戦略的なスタイルをとるとすれば、GoFundMeはPayPalの既存ビジネスを上手く補完できる力をもっている。既存ビジネスの例としては、現在も続いているeBayへのペイメントサービスの提供や、オフラインでの支払、Braintreeを経由したサードパーティーアプリでの支払、P2Pペイメントなどが挙げられる。

大人気のクラウドファンディングプラットフォームと連携すれば、PayPalは決済数を伸ばすための新たなチャンネルが獲得できる上、大量の新しいユーザーを呼ぶこむことができるかもしれない。

読者の方は恐らくFacebookのニュースフィード上で、感動的なものから趣味の悪い変なものまで、既にたくさんのGoFundMeキャンペーンを見たことがあろうだろう。GoFundMeによれば、すべてのキャンペーンを合わせると、2015年5月までに2500万人の寄付者から合計20億ドルが提供された。

他の商業プラットフォームと同様、GoFundMeは決済金額の5%を手数料として設定しており、その他にも少額のサービス料から収益をあげている。サイトは基本的にSNSのような形で運営されており、(現時点では)社外のペイメントプロバイダーを利用していることから、諸経費は低く抑えられている。このようなビジネスの粗利益はとても大きい可能性が高い。

そしてGoFundMeはPayPalと統合されることで、もっとその価値を高めることができるかもしれない。

追加レポート:Katie Roof

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(翻訳:Atsushi Yukutake/ Twitter

予備バッテリーとしても動作する、ビデオスタビライザーのSMOVE

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無人飛行機用のジンバルを製作したメーカーと、優れたデザイナーが一緒にビールでも飲んでみると、面白いものが生まれることがある。今回生まれでたのはSMOVEだ。これはスマートフォンでビデオ撮影を行う際に、ブレを抑える機材(steadycam)だ。iOSとAndroidの双方に対応している。動きまわりながらもブレのない画像を撮影することができ、またカメラに写った顔を追跡したり、さらには自動でシームレスなパノラマ写真を撮影したりすることもできる。

SMOVEの開発に携わったのは、デザインエキスパートと、無人飛行機エンジニアだ。これまでにも飛行機用にジンバルおよびセルフレベリング(self-leveling)システムの開発を行った経験をもつ。

SMOVEはIndiegogoキャンペーン中で、価格は129ドルとなっている。キャンペーン成功時の出荷予定は12月となっている。

このSMOVEを使えば、撮影中のカメラを常に水平に保つことができるようになる。上のビデオでおわかりのように、カメラを安定させたままで軸を自在に動かすことができる。さらに「Auto Face Follow」(自動顔追跡)機能を搭載しており、画面に写った顔を認識して追跡することもできる。さらに予備バッテリーとしても機能するようになっており、撮影しながら充電するようなことも可能だ。

「以前は飛行機用の高性能ジンバルを製作しました。また手でもって使うためのスマートジンバルの製作も行いました」と、代表者であるMatt Sandyは言っている。「そうした経験を踏まえ、これまで以上にスマートで、そしてインテリジェントな、消費者向けジンバルを作りたいと思うようになったのです」。

一般利用者向けのジンバルは既に存在してはいる。しかしこれほどまでに安価でユニークなものは存在しなかったように思う。安定したビデオを撮りたい人に役立つことは間違いない。撮影したビデオの魅力がさらに高まることだろう。ビデオ関連の経験も豊富で、以前にはボディ装着型のParashootをTechCrunch上で紹介もした。この際にもユニークなブレ防止機能を採用していたのだった。

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(翻訳:Maeda, H

ボイジャーのゴールデンレコード、Kickstarterに登場

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ボイジャーのゴールデンレコード(Golden Record)は人類のために作られたものではない。エイリアンのために作られたものだ。このエイリアン用に作られたものを、地球人類向けに提供しようとするプロジェクトがKickstarterに誕生した。

ながらくBoing Boingのエディターを務めるDavid Pescovitzが、Amoeba RecordsのマネージャーであるTimothy Dalyや、グラフィックデザイナーのLawrence Azerrad(ザ・ビーチ・ボーイズやクリントンファウンデーションなどの仕事をしている)と組んで、打ち上げ40周年を控えたボイジャーに搭載されたゴールデンレコードを人類に提供しようとするクラウドファンディングキャンペーンを立ち上げたのだ。

キャンペーンはスタートしたばかりだが、既に目標額を大きく上回っている。もちろん、レコードや、その他付属品は宇宙に送り出されたものをそのまま安売りしているというものではない。たったひとつの本物の、デラックスな復刻版を98ドルで入手できるとされているのだ。

ボイジャーに積まれたゴールデンレコードは、カール・セーガンの率いるNASAチームが、地球がどのような星であるかを、遠く離れた異星人に伝えるために製作したものだ。レコードには自然界の音、55ヵ国語による挨拶、モールス信号によるメッセージ、そしてバッハからチャック・ベリーまで広くにわたる音楽が録音されている。チャック・ベリーの曲を含めることについては、1977年当時、大いに議論になったものだった。

カーター大統領の言葉などもおさめられている。

This is a present from a small, distant world, a token of our sounds, our science, our images, our music, our thoughts and our feelings. We are attempting to survive our time so we may live into yours.

(訳注:訳文はWikipediaの「ボイジャーのゴールデンレコード」にあります)。

ボイジャー1号は2013年の時点で星間空間に到達している。Kickstarterのキャンペーンページには次のように記されている。「ボイジャー1号は4万年間後に、きりん座から1.6光年の場所に到達します。ボイジャー2号もその後を追っています」と記されている。その頃にはきっと「ジョニー・B.グッド」は純然たる名曲として受け入れられていることだろう。

キャンペーンプロダクトには、レコードに収録されたイメージ画像をプリントしたハードカバー本も同梱されている。

via Boing Boing

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(翻訳:Maeda, H

Fidget Cubeはあなたの神経を鎮める完全に無意味な玩具-Kickstarterで19ドル

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あなたは、考えごとをするときに、手や指を動かす人かな? ここでご紹介するFidget Cube*という小さなデバイスは、あなたが気持ちを落ち着かせたいときに、表面のいろんなボタンを、クリックしたり、押したり、回したり、スライドさせたりできる。〔*:Fidget Cube, 直訳的には‘手すさびキューブ’、‘手なぐさみキューブ’。〕

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今、Kickstarterで19ドルで予約できる。発売は12月となっているが、ハードウェアのクラウドファンディングは遅れることがよくある。

自分のスタートアップの今後の方向性を考えている人、転職を考えている人、この家を買おうかな、と考えている人。いろんな難しい問題の最良解は、外界を遮断して無心にならないとやってこないことがある。

瞑想や、禅の修行が必要な人もいる。音楽が役に立つ人もいる。でもぼくの場合は、自分のひげをひねったり、なにか小物をいじっているときが、ベストだ。Fidget Cubeは、ぼくみたいな人間がときどき求める知覚効果を、きっと与えてくれるだろう。

ただし、ときどき物を投げつける人もいるから、Fidget Cubeはもっと堅牢なデザインが必要かもしれない。そんな乱暴をしない人にとっては、デスクの上の、欠かせないお友だちになるね。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

物体の動きを「スローモーション」にするSlow Dance、Kickstarterキャンペーンを展開中

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精密に制御されたストロボLEDライトと、細かく振動する動きを組みわせ、Slow Danceはリビングルームで「科学」を味わえるようにする。ハイテクと、身近な素材、そして人間の視覚的な特徴を組み合わせ、リアルタイムに「スローモーション」の動きを見ることのできるのだ。本プロダクトは現在Kickstarterキャンペーン中だ。

仕掛けとして用いているストロボスコープ(一瞬だけ点灯する光源を繰り返し発光させる仕組み)は、科学博物館やアートギャラリーなどでよく目にするものだ。見ていて面白く、個人的にはこれがより広く、家庭用に普及しないのを不思議に思っていた。それを変えようとするのがSlow Danceだ。

科学、アート、テクノロジーを組み合わせて、そして不思議な世界を実現している。美しく、見ていて飽きないプロダクトだ。

光と科学の組み合わせ

「人間の知覚の限界を超えたところで何が起こっているのか、というようなことに興味を持っていました」とMITで4つの学位を得た、Slow Dance開発者のひとりであるJeff Liebermanは言っている。Liebermanはこれまでにもストロボスコープとスプリングを組み合わせて異次元世界のような視覚効果を映しだしたSlink(2005)や空中に浮かんでついたり消えたりする不思議な電球を映すLightbulb(2007)などの映像作品をYouTubeに公開している。ディスカバリーチャンネルでも「タイムワープ 瞬間の世界」をホストしていたのをご記憶の方も多いだろう。番組ではハイスピード撮影の世界に見える不思議を紹介していた。

By exposing the coils causing the vibrations, Slow Dance gets a steampunk feel to it.

電磁石を利用して振動を与える。

プロダクトとしては、額縁の内側に素早く点滅するLEDを組み込んでいる。LEDは1秒に80回の点滅を行い、これは人間には知覚できないほどの速さだ。ライトが点滅していることに気づきもしないことだろう。

その光の中で高速に振動する物体を配置することにより、まるで物体がスローモーションで動いているように見えるのだ。

テレビ画面でなら見慣れたものだが、それを目の前で見ることができるというわけだ。これはかなり面白い。

これは、映画がまるでふつうに動いているかのように見えるのと同じ原理だ。映画はフレームを高速に流していくことで、動きが連続しているかのように錯覚させるものだ。

Slow Danceでは額縁内で高速にLEDを点滅させ、そして物体を細かく振動させることにより、まるでスローモーションを見ているように、脳に錯覚させるのだ。

光と動きのマリアージュ

「友人のダンサー2人が結婚することになったときに、何かダンスに関わるようなものをプレゼントしたいと考えたのです。それから試行錯誤を繰り返し、そしてSlow Danceが生まれたのです」とLiebermanは言っている。最初は金属でできた物体を振動させていたが、2人を表現するのに、もう少しオーガニックなものの方が良いと考えなおしたのだそうだ。「研究室の行き来のときにもいろいろと考え続けました。そして身近にある自然をスローモーションで眺める魅力を発見したのです」。

スローモーション風に動かす物体は、Slow Danceに装着されたゴムバンドで固定するようになっている。つまり、額縁サイズに収まるなら、使う物体はひとつでなくても良いのだ。もちろん振動するものであることが必要で、たとえば羽や植物などが使いやすい。

Ooh. Purdy.

Slow Danceは開始されたばかりのKickstarterプロジェクトだが、既にゴールの7万ドルは突破している。技術的にはシンプルなものだが、精度を必要とするプロダクトだといえるだろう。Liebermanは量産化も問題なく行えるとしている。実はLiebermanは以前にもKickstarterキャンペーンを立ち上げていて、その際も目標額を達成して、無事プロダクトの出荷を行なっている。今回はMakey Makeyの出荷を担当したEtonnetとも協力して迅速な対応を心がけているそうだ。

「これが初めてではないんです」とLievermanは述べる。「予定通りにことが進めば、1月には出荷できるようになると考えています。遅くとも3月にはお手元に届くでしょう。以前のKickstarterプロジェクトの経験から、起こりうるトラブルもある程度は織り込み済みです。前回の経験に学びつつ、新たに出てくるかもしれない問題にも迅速に対応していきたいと思っています」。

ちなみに、このプロジェクトで一番難しかったのは、プロダクトを組み立てることではなかったとのこと。ストロボスコープによる映像をビデオで見せるのが最も大変だったとのことだ。

「誰でもスローモーションの映像は見たことがあります」とLiebermanは笑いながら話してくれた。「ビデオ化すると、ひとびとはふつうのものをスローモーションで映しているだけだと考えてしまうでしょう。ビデオをスローにしているのではなく、目の前の物体がスローモーションに見えているのだと説明するやり方に、いろいろと試行錯誤しました」。

Slow DanceのKickstarterプロジェクトはこちらで行われている。早割価格はすべて終了してしまっているが、229ドルのものが若干残っている。配送地域は「Anywhere in the world」となっている。

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(翻訳:Maeda, H

Fove、視線追跡VRヘッドセットの最新デザインを発表

Foveは、企業ブログのお知らせで、視線追跡VRヘッドセットの最新設計を公開した。Disrupt SF Battlefield 2014出身の同社は、2016年秋にこのヘッドセットをKickstarterの出資者宛に発送予定だとしている。

今回のヘッドセットは、Kickstarter用の弱々しげなプロトタイプから大幅に変化しているが、これはヘッドセットの重量を削減しながら丈夫さを改善しようとする努力によって成し遂げられたものである。同社はさらに、デザインを控えめにすることで生産効率が高まるとしている。

OculusやHTCと競合する高品質なHMDを製造しようとする小規模なスタートアップにとって、生産過程というのは難しい部分である。部品調達段階での遅れにより、同社は予定配達時期を2016年春から2016年秋へと延期せざるを得なかった。おそらく、より重大なのは、 Foveが独自システムを採用するために、HTC Viveの位置追跡機能をサポートするValveのLighthouseシステムとの統合を行わないと発表したことだろう。

FOVEのヘッドセットの旧デザイン

FOVEのヘッドセットの旧デザイン

このヘッドセットがほかのフェイスコンピュータと異なるのは、これがユーザーの視線をモニタリングする視線追跡センサを機体に直接統合した初のVRヘッドセットであるということだ。この技術により、ユーザーがインターフェイスを操作する方法を改善できるほか、ゲームのプレイ感やヘッドセットによるコミュニケーションをも変化させる可能性がある。

将来的には、ディスプレイが被写界深度のシミュレーションを行い、ユーザーの視線の中央部分にのみ最高解像度の画像を表示し続ける技術である中心窩適応レンダリングという方法によって、視線追跡によって信じられないほど高解像度のヘッドセットの性能が向上することになるだろう。

視線追跡は、多くの業界人によって次世代のハイエンドヘッドセットの主要な機能になると考えられている。したがって、Foveがこの特別な機能を持った唯一のVRプレイヤーである期間はそれほど長くはないかもしれない。視線追跡技術の老舗であるSMIは、すでにHTC Vive向けの視線追跡開発キットを公開しているし、ほかにもTobiiやEyefluenceなどの視線追跡関連企業が次世代デバイスの開発に関してVRヘッドセットメーカーとの提携を発表している。

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(翻訳:Nakabayashi)

AmazonがKickstarter製品のための専用チャネルを開設、スタートアップが流通を最初から確保できる

Amazon, the US e-commerce and cloud computing giant is said to hire 1,000 people in Poland. The company already hires almost 5,000 people in Poland and has service centers in Gdansk, Wroclaw and Poznan ON 14 April 2016. (Photo by Jaap Arriens/NurPhoto via Getty Images)

Kickstarterのプロジェクトに資金を出すことは、賭に似ている。このプロジェクトはそもそもうまくいくのか? 完成して発売されるのか? 約束が、途中でがらっと変わるのではないか?

とは言ってもこのクラウドファンディングプラットホームはこれまで、多くの企業の離陸を助けてきた。それらは、ガジェットや電子製品、玩具や家庭用品、などなどさまざまだ。そして今日はAmazonが、 Kickstarterとの提携を発表し、Kickstarterで完成までこぎつけた製品に、それら専用の流通チャネルをWeb上で提供することになった。

そのwww.amazon.com/launchpad/kickstarterでAmazonは、最初から300あまりのKickstarter製品を売る。品物は、電子製品、本、家庭とキッチン用品、ムービー、テレビ用作品など、いろいろ。

しかもこれらの製品をテーマで検索できる: “STEM製品”、“生涯学習”、“精妙絶美な製品”、“未来の発明”、“公共の利益”、などなど。

300あまりのローンチ製品の中には、Piperの手作りコンピューターキット, Zivixのポータブルなスマートギターjamstik+, 写真のプリンタを兼ねたiPhoneケース, 泥で作る燃料電池、などなどもある。

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実はAmazonは昨年の7月に、若いテク企業のための販売とマーケティングの場として、そのための専用ポータルLaunchpadを立ち上げた。このたびのKickstarter専用チャネルは、その取り組みの延長だ。LaunchpadにはVCやアクセラレータやクラウドファンディングプラットホームが最初から25社も協力し、プロダクトの紹介につとめた。その中にはAndreessen Horowitz, Y Combinator, Indiegogoなどの大物もいる。そのストアには、立ち上げ時に200あまりのアイテムが並んだ。

今回のKickstarter専用チャネルの立ち上げに至るまでAmazonは、100社あまりのVC等と協力関係を持ち、すでにアメリカ、イギリス、中国、ドイツ、フランスなどから1000あまりの製品が立ち上げ時までに集まっている。〔最初はその中の300を売る。〕

これまでのAmazonと同じく、一つの製品が一つのページを占め、それに、マーケティング関連の総合サービスも利用できる(従来の製品や出店者と同じ)。もちろん販売と配達に関しても、Amazonのグローバルなフルフィルメントネットワークが利用できる(これまでのAmazon商品と同じ)。

しかも、専用チャネルは今回が初めてだが、AmazonはKickstarter製品の販売をこれまでもやっている。そうやってAmazonで個別に買われたKickstarter製品は、すでに“数百万個”に達する、と同社は豪語している。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

ゲーム企業Paradox Interactiveがクラウドから$11.8Mを調達…上場ご祝儀の意味も?

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Hearts of Iron, Stellaris, Europa Universalisなどの人気ゲームで有名なParadox Interactiveが、スウェーデンの投資型クラウドファンディングPepinsで1180万ドルあまりを調達した

キャンペーンは最初から強力で、最初の300万ドルをわずか8分で調達し、そのトータルで1億スウェーデン・クローナ(1180万ドル)のラウンドは、ゲーム分野におけるこれまでで最大の投資型クラウドファンディングキャンペーンとなった。

重要なのは、この投資型クラウドファンディングキャンペーンが、同社のNasdaq First North市場への上場の直前に行われたことだ。この市場は、ヨーロッパの比較的小さな急成長企業を対象にしている。金曜日の終値で同社はSEK 51.75で取引され、クラウドファンディングキャンペーンにご祝儀的に多くの人の買いが入る大きな理由となった…彼らはSEK 33で買った。

このキャンペーンは、わずか数か月前にローンチしたPepinsにとっても、大きな勝利となった。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Kickstarterの募金額上位4件のうち3つをPebbleのスマートウォッチが占める…熱烈なファンのおかげ

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1200万発の祝砲を、というのもPebbleの最新のKickstarterキャンペーンが、67000近い支援者から1280万ドルを集めて終了した。この人気の高いクラウドファンディングプラットホームにおいて、これまでで三番目にでかい額だ。PebbleのキャンペーンはKickstarterのトップスコアの常連で、そのほかにも、おなじみの顔ぶれが並んでいる。ちなみにトップ4は上記に加え、PebbleのPebble Time, Coolest Cooler(クールなクーラー), そしてPebbleの最初のKickstarterキャンペーンだ。

“わが社は、クラウドファンディングが有効であることを証明する最高の例だろう”、とPebbleのCEO Eric Migicovskyは誇る。“三度目のキャンペーンの成功にはしびれた。支援者のみなさまに感謝申し上げたい”。

Pebble has run 3 out of the 4 highest-funded Kickstarter projects on the platform. Impressive.

Kickstarterのプロジェクトのトップ4のうち3つをPebbleが占める。すごいね。

今度の新製品の初めのころも見たが、Pebbleのファンの反応はすごい。新記録を打ち立てた前回と比べても、遜色がない。

Pebbleの最初のキャンペーン(現在第四位)は、同社とKickstarter自身の人気を一挙に高めた。1030万ドルというすごい額を集め、クラウドファンディング全体の新記録になった。その次の第二ラウンド(現在第一位)では、Pebble Timeが2030万ドルに達し、その勢いはAppleのお株を奪った。そのタイミングは意図的に、Apple Watchの発表と発売のちょうど中間だったのだ。

これが新しいトップ10だ

順位表がお好きな読者のために、Kickstarterの調達額上位10件をリストアップしよう:

  1. Pebble Time (2030万ドル)
  2. Coolest Cooler (1330万ドル)
  3. Pebble 2, Time 2 & Pebble Core (1280万ドル)
  4. Original Pebble (1030万ドル)
  5. The world’s best travel jacket (920万ドル)
  6. Exploding Kittens (880万ドル)
  7. OUYA (860万ドル)
  8. Shenmue 3 (630万ドル)
  9. Pono Music (620万ドル)
  10. Bring back MST3K (580万ドル)

KickstarterでPebbleのキャンペーンを見逃した人たちのために、今でもPebbleのサイトで予約を受け付けている。…と、CEOはしつこく念を押した。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

サブウーファーをウェアラブル化したBasslet、Kickstarterキャンペーンを展開中

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SXSW 2016にて、サブウーファーをウェアラブル化したBassletのプロトタイプに触らせてもらう機会があった。開発したのは、ベルリンのスタートアップであるLofeltだ。率いるのはCEO兼共同ファウンダーであるDaniel BüttnerおよびCTO兼共同ファウンダーのGwydion ap Dafydd(それぞれAbletonとNative Instrumentsを率いていた経験をもつ)だ。最初はほとんど興味を持っていなかったのだが、使ってみると返すのを残念に感じてしまった。

音楽を聴いたり、あるいは音楽を奏でる際にこのデバイスを使うと、低音域の音が鳴るのに応じてバイブレーションするのだ。最長で6時間利用することができるそうだ。もちろん外部に音漏れするようなことはない。

わたし自身もベースを弾いたりするので、低音域への意識は過剰気味であったりするかもしれない。しかし部屋の中や車に何台ものサブウーファーを用意して悦に入るようなタイプではない。

そんな私がこのBassletを使ってみると、まずは慣れるのに少々時間がかかった。腕に装着して音楽を聴いてみると、バイブレーションの激しさが気になってしまったのだ。しかし音楽に同期するバイブレーションを感じるうちに次第に慣れてきて、腕に与えられる振動ではなく、音楽のもたらすバイブレーションに感じられるようになってきたのだ。つまりBassletが、バイブレーションを感じる「感覚」を変化させたわけだ。

もちろん、クラブやコンサートに出かけるような感覚が得られるとは言わない。そうした場所における、スピーカーが会場の空気を震わせる感覚というのは独特のものだろう。しかし音楽を「体感」することができるようになるし、なんといってもデバイスの小ささが大きな魅力だ。

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このデバイスを装着してしばらく音楽を聴くと、Bassletなしに聴く音楽が「物足りない」ものにも感じられる。

実はこれまでにもSubPac(バックパック型のサブウーファー)などを試してみたことはある。なかなか面白いデバイスではあったが、サイズの大きさもあって、家庭で音楽を楽しんだり、あるいはゲームをするときに使うものだと感じていた。このBassletはモバイルを強く意識し、音楽ファンに新しいエクスペリエンスを提供しようとするものだと言うことができると思う。

「LoSoundエンジン」なるものを搭載し、10-250Hzの低周波数に反応するのだとのこと。試させてもらった段階ではプロトタイプのものではあったが、特許申請中であり、今のところは名前も明かせないものの、いくつものゲーム関連企業からパートナーシップの申し入れが届いているのだそうだ。さらに自動車関連からの問い合わせもあるのだとのこと。

とりあえず単体でみた場合、「誰もが欲しがる」デバイスではなさそうだ。しかし音楽好きには十分受け入れられそうだし、ゲームマニアにとっても面白いデバイスと注目されそうだ。

ロックンロールを何100曲も演奏してきた経験から思いついたのだが、ひどい音響空間の中で演奏する際に、バンドメンバーがこのデバイスを装着してリズムを外さないようにするという、実際的な用途にも使えるのかもしれない。

本デバイスは現在Kickstarterキャンペーンを展開中だ。ただしHorizon Venturesからも資金を調達していて(額は未公開)、2017年の第1四半期中にシリーズAを実施する予定もあるのだそうだ。

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(翻訳:Maeda, H

子ども用のロボット・キットZiro、なんでもかんでもスマホの時代にグラブ(手袋)でコントロールするねらいとは

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Ziroは、数個のモーターとスマートフォンとグラブ(glove,手袋)と、あなたの想像力から、いろんな乗り物を作れるロボット・キットだ。Ziroのデフォルトのキットには、4つのワイヤレスモーターと、小さな自動車を作れるための部品のセットが入っている。今は、Indiegogoで彼らを支援すると手に入る。

Ziroを作ってるZeroUI社によると、プロトタイプはすでに完成しており、二人の子どもがそれですぐに遊び始めることができた。

でもZiroは単なるラジコン・カーではない。Ziroでは、車や、段ボールで作ったロボット、関節が動く動物、などなどを作れる。アップグレードすると、段ボール製のいろんなものの“型紙”をもらえる。

ロボットづくりの素材として使えるのは、段ボールのほかにLegoやペットボトルなどだ。難しいプロジェクトは、大人がアシストする必要があると思うけど、今の子はもっと進んでるかな(ぼくには子どもがいないからなんとも言えない)。

モーターのコントロールはWi-Fiで行う。といっても、家庭のWi-Fiネットワークを使うわけじゃない。各モーターの構成(コンフィギュレーション)は、スマートフォンのアプリから行うが、動きの制御はZiroのグラブで行う。

ボタンがいっぱい並んだ、昔風のコントローラーを使わないために、グラブを選んだようだ。そのグラブに、加速度センサーやWi-Fi用のチップが搭載されている。

たとえば、ロボットを左へ行かせたかったら、手をゆっくり左へ振る。あえてスマホを使わずに手でコントロールする方式を選んだところが、おもしろい。手に何も持たずに車をコントロールできるから、まるで魔法使いになったようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

失敗率の高いハードウェアのクラウドファンディング、Indiegogoは成功率を高めるために支援企業と提携

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ハードウェアのクラウドファンディングでは、約束のタイミングで製品を完成させ、実際に出資者に送付できるという一見当たり前のことが、往々にして最大の難関になる。このことを誰よりもよく知っているIndiegogoは、Arrow Electronicsと提携して起業家たちに技術的援助と市場化のためのサポートを提供し、製品が確実に世に出るように、働きかけようとしている。

少なくともガジェットと電子製品では、うちが起業家たちが真っ先に頼りにするクラウドファンディングプラットホームでありたい、とKickstarterへの対抗意識に燃えるIndiegogoは、これまでも、そのためのいろんな手を講じてきた。

起業家サポートをさらに充実

提携は両社にとって巧妙な戦略だ。

Arrowとの提携は、Indiegogoが製品の市場化過程に手を染める、ということで、クラウドファンディングの世界ではこれまでになかった新しい動きだ。一定の資格を満たした資金募集キャンペーンは、Arrowの設計ツールやプロトタイピングサービス、製造過程のサポート、サプライチェーン管理の援助、そして何よりも重要な専門的な技術力に直接アクセスできる。対象となるプロジェクトは、資金目標額最大50万ドルまでだ。

“Arrowが助けてくれることによって、製品の完成がより確実になり、より早くなる”、とIndiegogoのCEO David Mandelbrotは語る。“最近のIndiegogoではテクノロジー関連とIoT関連のプロジェクトがものすごく増えているが、それは最近のうちが、単なる資金募集を超えて、もっといろんな面で起業家を支援しているからだろう。Arrowとのコラボレーションは、それらの中でもとくに意義が大きい”。

Canary’s Indiegogo campaign became a tremendous success, and was delivered with Arrow’s help a while back.

CanaryのIndiegogoキャンペーンは大成功だった。製品をタイミングよく完成〜配布できたのも、かなり前からArrowが関わってくれたからだ。

Arrowはまず、Indiegogoのキャンペーンを見て、それの技術的な実現可能性(フィジビリティ)、製造可能性、良質なアイデアかそれとも起業家の妄想か、などを点検する。そしてOKになった企画にはArrowのバッジがつくので、できる人たちが背後にいるな、これならブツは無事に完成するな、ということが分かる。

昨年Indiegogoは、クラウドファンディングの段階から先の部分で起業家を支援するサービスを、いくつか導入した。たとえばInDemandは、クラウドファンディングの期間が終わっても予約を受け付けられる。Marketplaceは、Indiegogoがeコマースのように振る舞って、完成し製造可能となった製品を売ってあげる。

二社にとって賢明な戦略

Solar Roadways was successful on Indiegogo and went on to deliver with Arrow's help.

Solar RoadwaysはIndiegogoで成功し、Arrowの助けで出資者への送品が可能になった。

Arrowとの提携はIndiegogoとしてはとても興味深いやり方だが、問題はビジネスの意思決定としてどうか、だ。Arrowバッジを導入したことによって、資金を得やすい企画と、そうでない企画の差別ができてしまうだろう。

ArrowとIndiegogoのつき合いは、これが初めてではない。大成功したSolar RoadwaysCanaryはどちらも、製品の完成をArrowがヘルプし、どちらも200万ドルを超える目標額だったが、無事に納品にこぎつけた。今度の提携は、そういう関係の前例を正式に事業化したものにすぎない。

提携は両社にとって巧妙な戦略だ。ArrowはIndiegogoからお墨付きをもらったようなものであり、取引生成戦略の一環としてアクセラレータHighway1を創業したコンペティターのPCHなんかよりも、ずっと有利になる。一方Indiegogoのウィン(win)は、ハードウェアプロジェクトの成功率を高めることによって、起業家と支援者両方の信頼と評価を勝ち取ることだ。すなわちこれは、両社ウィンウィンの提携関係なのだ。

Arrowとの提携が独占的契約なのか、そこはまだ分からないが、ぼくの期待としては、ヘルパーは複数いた方がよい。とにかくどんなに素晴らしいプロジェクトが、どんだけ大金を集めても、期間内に無事、製造と送品までこぎつけなければ、せっかくのマーケットプレースも無駄な努力だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))