ドライバーの事故処理を楽にしてくれるアプリSnapsheetが2000万ドルを調達

toycarcrash

シカゴを拠点とするスタートアップSnapsheet自動車事故を起こした人びとの手続きを、より楽にするために、シリーズCラウンドで2000万ドルを調達した。

同社のクラウドベースのソフトウェアは、自動車保険会社よって利用され、ユーザーをガイドして事故が起きた際の写真と情報収集を行う。各自動車保険会社のモバイルアプリには、基本的に白いラベルが付いている。バックエンドでは、Snapsheetは、車を検査するための検査役を実際に派遣することなく、保険会社が請求を実質的に処理することを支援する。

スタートアップのシリーズCの資金の一部は、保険の世界のビッグネームからやってきた。この調達はF-Prime CapitalとIA Capital Groupによって主導され、戦略的支援としてFosun Insurance Group、Liberty Mutual Strategic Ventures、Intact Financial Corp、そしてUSAAが加わっている。また同スタートアップはMetroMileやTuroのような新興保険会社とも協業していて、会社の発表によれば、これまでに35の法人顧客を獲得している。

Snapsheetの社長CJ Przybylによれば、スマートフォンのようなテクノロジーや、クラウドソースの写真、通信技術、そして機械学習のお陰で、保険請求処理はますます洗練されたものになっているということだ。保険会社が彼らの顧客にいち早く保険金を支払い、修理された車を戻せるように、同社は全てのテクノロジーをそのプラットフォーム上に統合して、保険金請求処理を素早く処理することを助けている。同社は、新たな資金を製品開発のために投入し、そして特に顧客サポート、セールス、そしてマーケティングの人材を雇用するつもりだと、Przybylは語った。

彼はSnapsheetのようなソフトウェアが、他の保険会社が家や他の物品の損害を分析するのに役立てることもできることを認識しているが、Przybylは自動車関係の保険請求だけでも十分大きなマーケットなので、同社は自動車の範囲から広げていくつもりはないと語った。

「インシュアランステックとは、顧客サービスがどれほど大切かということに本当に集中し理解しているプレイヤーが勝者となって、ほとんどのものを得ていく世界なのです」と彼は言った。

Snapsheetの投資家でありF-Prime PartnerのBen Malkaは、彼の会社がSnapsheetを支援する1つの大きな理由は、そのテクノロジーの効果が自動車保険会社の顧客たちに確かに役立つものだからだ、と語った。

「自分のキャリアに合わせてSnapsheetを利用した人々は、保険金請求処理を素晴らしい顧客体験で終わらせることができるのです、他の請求解決手法に比べて、NPSスコアが特に良好ですね」と彼は「NPS=net promoter score」という指標を引合いに出しながら語った。

さらに彼は、Snapsheetは、競争優位のために技術を利用したいと考える保険会社の、新たな意欲に訴えているのだとも語った。「保険業界では、過去数年間に比べて、技術革新の圧力が強くなっていますからね」と彼は言った。

Przybylは 、Snapsheetが調達資金を使って開発したいと考えているものの1つは、請求の受付や状況に関する顧客の質問を、彼らが実際に質問してくる前に予測できる機械学習だと語った。そのようなシステムが組み込まれていれば、顧客が不安の種を見つける前に、Snapsheet搭載のアプリは情報を提供することができるからだ、と彼は言った。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

米国運輸省、スマートシティ基金に1億6500万ドルを投入

Offices in four buildings sharing ideas/information via wireless technology

本日ピッツバーグで開催されたホワイトハウスフロンティア会議で、米国運輸省(DOT)は、ホワイトハウスのスマートシティ構想の一環として、全米でスマートシティの技術を展開するために役立つ新しいファンドを発表した。1億6500万ドル(約171億円)の基金は(2つの助成金を通して得られる6500万ドルの公的基金と、先進輸送技術を対象にした1億ドルの基金)、スマートシティ構想を推進するために使われる。対象となる都市にはピッツバーグ、サンフランシスコ、ヒューストン、ロスアンゼルス、バッファロー、そしてメアリーズビルが含まれている。

基金は、交通渋滞を緩和し、またドライバーと歩行者の安全性を向上させるソリューションへ使用するようにデザインされている。例えば、ピッツバーグは、プログラムを通して1100万ドルを得て、スマート交通信号機の設置を行う、そしてデンバーは600万ドルを得て、通勤時のトラフィックを緩和するためにコネクテッドカーの利用に向けて利用する。助成金のうちの約800万ドルは、カーシェアリング、デマンドベースのダイナミックバス、自転車シェアリングといったのオンデマンドモビリティを、既存の公的交通ネットワークの中に構築するといった特定の目的に充てられている。

DOTは、スマートシティの目標を追求する多くのパートナーと協力している、その中には、Alphabetの子会社であるSidewalk Labsも含まれている。上の基金はすべて、既存の公的インフラストラクチャの補完プログラムの実現に焦点を当てているように見える、しかしながら、一方Sidewalk Labs自身は、現在スマートシティチャレンジ構想に参加した沢山の都市に対して提案した、より野心的で、はるかに遠くを見据えた多くの市政サービスに関わる独自のプログラムを探っている最中でもある。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

幽霊が出そうな青く光るサイクリングロードは、太陽光を吸収する素材でポーランドのスタートアップが作ったのだ

glowing-bike-lane-poland-889x592

ポーランドではこんなクールなことができる。上の不思議な写真は、プルシュクフという町のクールなサイクリングロードだ。道路に発光素材を敷き詰め、昼間の太陽光で蓄光すると、暗い中で10時間光り、サイクリストを、心を落ち着かせる青い光に浸す。

これを作ったTPA sp. z o.oは、未来的技術が売りのエンジニアリング企業だ。ハイウェイのような大きなプロジェクトに使いたいのだが、まだテスト中の素材なのでサイクリングロードで我慢している。首都のワルシャワでも近くやる予定だが、そのときは複数の色で光るようにする、という。

この素材は発光団(luminophore(s))と呼ばれ、光を吸収する性質があるので夜のサイクリングロードを光らせる。青を選んだのは、湖の多いマズーリ地方の景観に合うからだ。ポーランド語を読める人は、Gazeta Wyborczaへどうぞ。実際にポーランドの奥深い森林地帯へ旅して、光るサイクリングロードの冷たい美しさを満喫するのも、よいだろうね。

glowing-bike-lane-lead-1020x610

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleの自動運転車、走行距離200万マイルに到達

1lg91n5_e58xl7c5s2ahfua

Googleの自動運転車が、新たなマイルストーンに到達した。200万マイルの走行を達成したのだ。公道でのテスト走行距離は、平均的個人による年間運転距離に換算すると300年分にもなるのだそうだ。

Googleの自動運転向けソフトウェアの開発をリードするDmitri DolgovがMediumに投稿した記事によれば、「運転技術のうち90%は学習が比較的容易なものなのです」とのこと。フリーウェイを走行したり、空いている都市部を運転したり、交差点の通行などが、この「比較的容易な90%」に含まれるのだとのこと。しかし混雑して、偶発的な事態が数多く発生するような場所での通行には、やはりさまざまな困難があるそうだ。

Googleによるここしばらくのテスト走行も、この「困難な10%」に対処するために行われてきたものだ。Dolgovの言うところでは、自動運転技術の進化については、依然として困難は残っているものの、「満足できるレベル」にあるとのこと。「進化」は歩行者や他の自動車が通行中に示す「意志」を解釈して、それに適切に対応するといった「ソーシャル」の面にも及んでいるのだとのこと。

「困難な10%」のうち、どれだけを克服したのかという数値は発表されていないようだ。しかし現在開発中の第4世代の自動運転車により、日常的に自動運転車を利用する世界が現実味を帯びてくるだろうとのことだ。

原文へ

(翻訳:Maeda, H

決断が難しい道路状況で運転者の倫理観をテストするゲームMoral Machine、果たして自動運転車は?

what-should-the-self-driving-car-do

高齢者をたくさん乗せた自動運転車は、横断歩道上の子犬たちを避(よ)けるために、障害物に衝突すべきか?(上図左)。一人の医師を救えるなら、二人の犯罪者を轢(ひ)いても構わないか? どちらの命が重要か?7歳の子どもたちか、高齢者たちか?

この、MITの研究者たちが作った“Moral Machine”というゲームは、有名な“トロッコ問題”の決断を迫り、あなたの倫理観をテストする。今エンジニアたちが、このような状況における決定を、自動運転車に実装しようとしているなら、問題はさらに深刻だ。その選択の責任を、誰が追うべきか? 運転に関わっていない乗客か? AIを作った企業か? それとも誰も責任を追わないのか?

ethics-results

Moral Machineがつきつける選択は、そもそもAIは、より多くの人名を救えるなら介入すべきか、それとも、誰かの死がAIの責任にならないために、積極的には何もすべきでないか?という問だ。

しかしこのシナリオの状況は、もっと難しい。乗客は本質的に危険な、高速の金属箱に、それと知りつつ乗っているのだから、歩行者の方を救うべきか? 無防備な歩行者に突っ込むよりは、エアバッグなどの安全装置に期待して障害物に衝突すべきか?

こんな単純で分かりやすい状況でも、人間にとって決断が難しいなら、混乱した路上における自動運転車にとっては、なおさらだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Uberが買収したOttoが自動運転トラックによる長距離輸送業を2017年に開始予定

Yellow truck on the road. Santa Barbara county, California

Uberはこの夏、自動運転トラックを使って運送業を営むOttoを6億800万ドルで買収し、その実稼働を来年と予定している。

Ottoの協同ファウンダーLior Ronがロイター通信に、同社が2017年に長距離運送業を開始する、と述べている。以前の本誌記事にも書かれているように、Ottoは既存のトラックを自動運転車に改造し、アメリカのハイウェイを走れるようにする。ただし完全自動運転ではなく、同乗する人間ドライバーがときおり手を出す必要がある。しかし将来的には、人間ドライバーはますますひまになり、また配送の速度は向上するだろう。

それはまだ開発途上の技術だが、今後はUberの強力な支援のもとに、倉庫業や商店などの輸送業務に同社の部分的自動運転技術を提供し、輸送の効率化に寄与していくつもりだ。

Ronはロイターにこう語っている: “Uberでは、ボタンを押せば3分で車が来る。しかし運送業界では、あっちこっち電話をして空いてる車を見つけるのに5時間かかるのが普通だ。今のトラック運送業界の効率なんて、そんなものさ”。

Uberは今、その輸送ビジネスを多様化しようとしている。たとえば食べ物を配達するUber Eatsは、今後少なくとも22か国で展開して、グローバルな成長を目指すつもりだ。でもロイターが意見を聞いた専門家たちは、Uberの運送業進出に関しては懐疑的だ。しかし、今やLiorと彼のチームは、積極的に将来のパートナーと話を進めている。最初は6台のトラックでスタートするが、早期に倍増したい意向だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

教習所に通わなくてもモバイルアプリで免許の勉強ができる(州も公認)Aceableが$4Mを調達

aceable_app_1

自動運転車が近未来の現実のように感じられてきたが、でも今はまだ、誰もが運転免許証をもらって自分で車を運転しなければならない。

そこで、テキサス州オースチンのAceableは、シリーズAで400万ドルを調達して、モバイルアプリで運転教習を提供しようとしている。Silverton PartnersFloodgate Venturesが共同でこのラウンドをリードした。

Aceableのアプリを利用すれば教習所へ行く必要がなく、また他人のスケジュールに合わせる必要もない。ただしAceableの教程を終えた人は、地元の(州の)陸運局で実地試験と筆記試験を受けなければならない。

このようなデジタルの教習を認めていない州もあるが、認めている州の方が多い。Aceableはすでに、テキサス、フロリダ、カリフォルニア、オハイオ、イリノイの各州で公認されている。

来年は、ジョージア、ペンシルベニア、ネバダ、インディアナの各州をねらっている。また今回の資金で、自動車教習以外のカリキュラムも開発したい、とCEOでファウンダーのBlake Garrettは語っている。

Aceable CEO Blake Garrett.

AceableのCEO Blake Garrett.

若い世代は前の世代と同じやり方で免許証を取得したいと思っていないので、Aceableの目の付け所は良い。しかも今では、ライドシェア(相乗り)やホバーボードなど、新しい交通手段が登場している。ミシガン大学の調査によると、16歳の運転免許保有率は2014年に24.5%、1983年には46.2%だった。

Aceableの今後にとって幸運なのは、アメリカにおける雇用の推定25%が、何らかの資格や免許を必要とすることだ。不動産販売士、看護師、個人フィットネス訓練士、バーテンダー資格証書、などなど。

同社は、最近登場した新しい業種にも、目をつけている。

たとえば商用ドローンの操縦士は試験に合格し、自分が使う無人機をFAAに登録しなければならない。マリファナ販売店のオーナーや経営者は、州によっては、教育訓練を受けて資格を取得しなければならない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Googleの自動運転車が地元マウンテンビューで衝突事故、人が運転していた?

1024px-googles_lexus_rx_450h_self-driving_car

警察によると、金曜日(米国時間9/23)の午後、Googleの自動運転車Lexus RX 450hがバンと衝突した。幸運にも、負傷者は出なかった。

TechCrunchは現在、Googleに情報を求めている。

地元テレビ局のKRONKPIXの報道では、Googleの自動運転車は“コントロールされていた”、つまり衝突時には自動運転モードだった。

しかしながら、一部の伝聞情報によれば、その自動運転車はGoogleの社員が手動で運転しており、バンの運転者が、おそらく自方向の赤信号を無視して、交差点を横切るように入ってきたとき、ブレーキをかけた。

この衝突事故は、本誌TechCrunchも報じたように、合衆国運輸省が今週、自動運転車に関する重要なポリシーを発表した直後に発生した。

とりわけ運輸省は、自動運転車のメーカーや関連技術の企業に対して、安全性の最優先と、常識の範囲内でデータを業界内部および政府と共有することを求めている

一般的に運輸省の職員たちは、自動運転車に関してアメリカが、人間の保護を重視すると同時に、技術的には後追いになるよりもむしろリーダーになることを求めている。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Google Mapsが地図の分析/視覚化スタートアップUrban Enginesを買収、‘人の動き’という要素を都市の地図に加える

city-pulse

これは買収というよりむしろ、古巣への帰還だ。Urban Engines2004年に元Googleの仲良し社員たちが創り、Google VenturesとEric Schmidtに支援された。同社は、都市の交通渋滞に対応して通勤環境を良くすることをねらった。

この前の金曜日(米国時間9/9)に同社は、モバイルの地図の機能性をアップする社名と同名のアプリを立ち上げた。そのアプリの主な特長は、地図まわりの計算処理の高速化、地図への拡張現実(AR)の導入、北米地区主要都市(Boston, Chicago, Los Angeles, New York, Portland, San Francisco, Seattle, Toronto, Vancouver, Washington, D.C.)における地図のオフライン利用、などだ。

Urban Enginesは会社のスローガンとして、物のインターネットならぬ“動く物のインターネット(internet of moving things)”を掲げている。都市の通勤者から集めた情報を分析して、都市の物流ならぬ“人流”をコントロールするのだ。そして今回同社は、そのデータ収集能力とそのためのプラットホームを、Mountain Viewの母艦(Google)に持ち帰る。

ブログに載っている同社の社歴記事によると、その最後の方にGoogle Mapsのチームへの参加が書かれている。“二つの力を合わせて、企業が人の動きをもっとよく理解できるための仕事をしていきたい”、というのが彼らの抱負だ。

彼らの、Googleの中での位置づけについては、まだよく分からないが、彼らがGoogle Mapsに持参するおみやげは大きいだろう。とくに彼らのデータ分析の能力は、Mapsの今後のインフラに貢献するだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

フォードがライド・シェア・スタートアップのChariotを買収

chariot

Ford Smart Mobilityは自動車会社のフォードが設立した会社で、既存の交通システムに対する代替的な交通手段を提供する会社である。この会社が初めての企業買収を行ったが、その会社とは、サンフランシスコを拠点とする通勤者用ライド・シェアのスタートアップであるChariot社だ。

フォードにとっては、この買収により同社が街で展開するシャトル・モビリティ・プログラムの礎にChariotを据えることとなる。フォードとしては、このスタートアップの買収は設立間もないFord Smart Mobility社にとってさらなる前進である。同社は今年3月に正式に設立されたが、その事業はこれまでのところ限られた領域での試験に留まっており、ほとんどは主に学術機関との提携によるものだ。

Chariotは2014年に設立され、それ以来ずっとフォード車のみを使い続けている。これは単なる偶然の一致ということのようだが、実際のところ同社は現在も15人乗りのFord Transitヴァンのみを使用しており、その車体にはChariotの文字がしっかりとペイントされている。Chariotにとってみれば、Ford Smart Mobilityの一部になることで素早い成長と迅速な事業拡大が可能となる。

「我々は極めて積極的にビジネスを拡大して次の1年で複数のマーケットに展開する予定です」と、ChariotのCEOで共同設立者のAli VahabzadehはTechCrunchとのインタビューで述べた。「極めて初期の段階から明白だったのは、Chariotはフォードの物流、自動車および営業の専門知識を梃子に、単なるベイエリア内のサービスに留まらず、そのサービスを世界規模にまで広げていくことが可能だということです」

同社によると、既存のChariotのサービスは現状を維持し、ヴァンの見かけも変わらない予定だ。また、フォードとChariotの発表では、同社は次の18ヶ月で少なくとも5つのマーケットに進出する予定で、数週間中に次のマーケットが明らかにされる予定だ。Vahabzadehが語ったところでは、フォードは資金や物流面だけでなく世界中の国や都市の行政との関係においてもその専門性を大いに発揮してビジネスの拡大を支援してくれるということだ。

Chariotの目標は、価格面で公共の交通機関とそれほど乖離せず、それでいてより早く、より便利なルートでサービスを提供することだ。現在のプラットフォームではルートの設定はクラウドソーシングにより決定されている。つまり、ユーザーがアプリで指定するピックアップ地点と目的地を集計し、特定の地点に対する要望が一定数を超えるとルートが確定する。現在ベイエリアでは28のルートで100台のヴァンが運行中だ。

「我々は最高に快適な通勤というものに関して確たるビジョンを持っていますが、それはサンフランシスコに住む人にとってより早く、信頼性があり、しかも安全であるということです。こういったサービスをサンフランシスコの枠を超えて広げて行きたい」と、Vahabzadehは説明した。

ライド・シェアの領域に投資しているのはフォードだけではない。例えば、GMも自社内にMavenというスタートアップを設立し、Lyftとも提携している。また、Chariotのビジネスモデルはフォードの自動運転車の方向性ともとても相性が良い。フォードはオンデマンドで運行するライド・シェア方式の代替交通手段のネットワークを展開しようと画策しているからだ。

「まだまだ道のりは長いが、それも今Ford Smart Mobilityと組むことの理由の1つです」と、Vahabzadehは言った。実際、同社はChariotの将来の方向性として自動化に目を向けている、と彼は付け加えた。

Chariotとフォードは今回の契約に関する金銭的な条件に関してはコメントを控えた。
[原文へ]

(翻訳:Tsubouchi)

Nvidiaの自動運転車用AIコンピューターPX 2がさらに小型化省エネ化

nvidia_drive_px2_autocruise_1

Nvidiaが、同社の自動運転コンピューティングのための車載プラットホームDRIVE PX 2の、新しい構成を今日(米国時間9/13)披露した。電力効率が大幅に改善され、サイズも今年初めのCESで紹介された最初の製品より小さい。この新しいシングルコアの構成を、Baiduが同社の自動運転車に使う。NvidiaとBaiduはこの前パートナーシップを発表し、完全な“クラウドから車への”自動運転車を作ることになっている。

AIコンピューターPX 2はDRIVE PXの第二世代で、こちらはNvidiaによるとすでに多くのOEMや研究機関などのパートナーが使っている。このコンピューターは、自動運転車のモニタリングシステムからの視覚データとセンサーデータを自分自身でリアルタイムに処理できる。強力なリモートサーバーに接続していない自動運転車では、このような計算の自律性がきわめて重要だ。

PX 2は、車のメーカーや研究者のニーズに応じて、手のひらサイズのシングルコアから、マルチコア/マルチGPUの構成までスケールでき、複数のPX 2が一台の車の上で協働することもできる。単体のPX 2が、車載のカメラとセンサーからの入力を使ってAutoCruiseやHDの地図表示などの機能を提供できる。

この新しいSoCは、クライアント間におけるPX 2に対する期待をさらに大きく拡大するだろう。物理サイズと電力消費量の削減は、電気自動車のメーカーにもアピールするものと思われる。エネルギー効率の高いゼロエミッションカーを作ることは、車重の削減や電力の低消費化と表裏一体だ。個々のパーツの節約量が微々たるものでも、一台の車におけるその累積効果は無視できない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

サンフランシスコでの相乗りサービスで、Uberの足元を脅かすGoogle

waze800

Googleがサンフランシスコで独自の相乗りサービスを実施していることを、 ウォール・ストリート・ジャーナルが報じた。この動きはGoogleをUberの直接的な競合にするもので、Alphabet幹部であるDavid DrummondがUberの取締役会を辞任した、という最近のニュースとも整合する。WSJによれば、Googleの新製品は5月にパイロットプロジェクトが開始され、Googleが所有するWazeアプリを使用して相乗り希望の通勤者をつないでいる。

この計画はおそらくこの秋には全サンフランシスコ居住者に対してオープンになると言われている、その先に見込まれる拡張を見越してのことだ。そしてUberとは違い、これは同じ方向に向かうドライバーと乗客を一緒にするための、マッチングサービスの性格が強いものである。料金もまた安くなる ‐ WSJのレポートでは、このピアツーピアの共同運行アレンジをGoogleは意図的に安くしていると述べている。UberやLyftのように専用の資格を持つプロのドライバーが参加したくなるようなものとは対照的だ。

これまでのWazeの運用モデルは、クラウドソーシングナビゲーション情報を経由してドライバ同士をつなぐことに焦点を当てていた。ユーザーは、事故、沿道障害物、嵐や交通渋滞のようなものをレポートし、それらは他のドライバー間ですぐに共有されている。Googleは、2013年にWazeを買収した直後に、そのクラウドソーシングナビゲーションデータを主にGoogle Mapsの中で使い始めた。

パイロットプロジェクトでは元々Googleを含む、サンフランシスコに拠点を置く2万5000の大規模なハイテク企業の従業員に乗客を制限しており、1日の乗車数は2回までとされていた。WSJによれば、新しい拡大により、ドライバーも乗客も等しく「Wazeアプリの利用者なら誰でも」利用できるようになる。

UberとGoogleが採用するドライバーのモデルは異なっているが、その究極の目標はおそらく同じである:無人タクシーだ。Googleは、相乗りモデルの中に自動運転車を投入することを考えていると言われている。そして、WSJも触れているが、Googleの最近のビジネス組織変更は、自動運転車を最高の状態で市場に投入するにはどうすればよいかをGoogleが真剣に考えていることを示唆している。

かつてGoogleとUberは、非常に密接な関係を持っているように見えた、その中にはGoogleからオンデマンド乗車会社への相当額の投資や、Google Maps公式アプリの中に、Uberを移動オプションの追加モードとして取り込むようなアレンジなども含まれていた。

最近ではしかし、この関係は変容した。信頼できる情報源によれば、内部的にはUberはGoogleの地図製品への依存度を完全になくそうと真剣に努力している最中だそうである。これはフィナンシャル・タイムズが7月下旬に報告した内容とも一致する。

より詳細な情報を求めてGoogleに問い合わせを行ったが、彼らは私たちの要請に対して反応していない。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

ニューヨークの地下鉄が通勤客に無料のeブックとWi-Fiを提供

brin-glass-subway

列車内Wi-Fiのさらなる増設整備を予定しているニューヨーク広域圏交通局(MTA)は、その宣伝も兼ねて、大手出版Penguin Random Houseと提携して、通勤の時間帯にeブックと記事を提供することになった。このプロジェクトは、昨年ロンドンでローンチしたものとほぼ同じである。なおこれは、“列車内コオロギ600匹ばらまき事件”と同列の行為ではないので、誤解しないように〔ジョーク〕。

The Digital Readerによると、クオモ州知事もこのプロジェクトには乗り気だ。“ニューヨークの交通機関は継続的に、乗客のニーズに対応していく必要がある。そしてその重要な部分は、日常生活の不可欠な要素になっているアメニティを提供していくことだ”、と彼は語っている。“地下鉄駅にWi-Fiを導入することは、乗客が通勤時間中にもインターネットに接続できることを意味し、それにより、彼らが友だちや家族に連絡したり、ニュースやエンターテイメントに接したりできるようになる。われわれはそのシステムの現代化に向けて、すでに大きな進歩を達成しており、今度の新しい企画Subway Reads(地下鉄読書)は、乗客に新しいWi-Fi体験を、楽しく提供していく方法になる”。

Transit Wirelessと呼ばれるこの地下鉄Wi-Fiは、乗客にKindle Firesを無料で提供し、それに向けて175篇の短編と、長編作品の章を提供する。地下鉄を降りて地上に出ても、読書を続けられる。

でもなぜ、広域圏交通局は、ここまでして無料のWi-Fiを宣伝する必要があるのだろうか。“Free Wi-Fi”(無料Wi-Fi)というポスターや表示だけで、十分ではないか。でもeブックの提供は立ち上げ記念行事としてはうまいやり方だし、この前の地下鉄内の変人発見(地下鉄内の目立ちたがり屋たち)よりは、ずっとましである〔これもジョーク〕。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

子供たちのためのUberを目指すHopSkipDrive

先日TechCrunchはロサンゼルスを目指して南に向かった、目的は私たちのミニミートアップのため、そして急成長する同地域発のハイテクシーンに追いつくためだ。

私たちの注意を惹いたスタートアップの一つがHopSkipDriveだ。子供送迎のためのUberを目指している。Uberに1人で乗るためには乗客は少なくとも18歳である必要があるので、それに代わってHopSkipDriveは忙しい両親のための送迎問題を解決したいと考えている。

「一般的な相乗り市場にはないニッチを本当に埋めているんですよ」と、CEOのJoanna McFarlandは上のビデオの中でTechCrunchに語っている。3人の共同設立者全員が母親であり、子供たちを必要な場所に送り届けるために「もっと良い方法があるべきだ」と感じていたチームなのだ。

ダウンタウン・ロスアンジェルスに拠点をおくこのスタートアップ企業は、1400万ドルの資本金Upfront Ventures、FirstMark Capital、その他から調達し、子供たちのための安全な相乗り手段を提供したいと考えている。安全性に焦点を当て、同社は保育者を兼ねたドライバーを探しているという。

「私たちの自慢は、項目が15点にも及ぶ安全認証プロセスです」と、共同創設者兼運営方針責任者のCarolyn Yashari BecherはTechCrunchに語った。彼女はHopSkipDriveの背景調査と指紋照合について熱く説明した。彼女はまた、従事するドライバーたちが、過去に子供を相手に働いた経験(乳母から教師に至るまで)を持っていることを強調した。

Uberと異なり、アプリはオンデマンドではない。ユーザーは事前に時間をえらび、送迎のためのドライバーを予約する。

正しいドライバがピックアップすることを確かにするために、子供たちには秘密のパスワードが伝えられ、両親はGPS追跡アプリを介して移動を追うことができる。

多くの親が、そのようなサービスの必要性に共感しながらも、少し前には「Uber型子供送迎サービスShuddleが、資金調達難から突然の事業停止」というニュースも伝えられた。このスタートアップは最近、残った事業の一部をHopSkipDriveが引き継ぐ形で、事業停止された。

しかしMcFarlandは「ブランドへの信頼性と、私たちのような者が創業者であること」が、サービスの背後で情熱を支えてくれるので、HopSkipDriveは広く受け容れられることを信じている、と語った。

HopSkipDriveはロサンゼルスとサンフランシスコで現在利用可能である。近い将来における、他の地域への拡大も希望している。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

Amazonは自動車の買い物情報でもトップに立つ気だ、大規模な下調べサイトを立ち上げ

screen-shot-2016-08-25-at-9-40-22-am

今車を買うことを検討してる人、Amazonで調べるのはどうかな? このeコマース最大手がリリースしたwww.amazon.com/vehiclesは、買い物下調べサイトとしてはものすごく規模が大きくて、これほど何でもありの自動車調べツールは、今まで見たことがない。

ここで車を買えるわけではないが、比較調査は十分にできる。自動車販売業は規制がうるさいから、Amazonが直接車を売ることは、まずありえないだろう。

たとえば、2016年型Ram 3500 Laramie(上図)には、どんなオプション(“トリムレベル”)のバラエティがあるか、知りたい? Amazon Vehiclesへ行けば簡単に分かる。

ユーザーが車を決めたら、今度はスペックやオプションの載ったページへ連れて行かれる。今載っているのは1998-2017の車種のみだが、古いモデルは情報が少ない。

類似のツールは何年も前からEdmundsAolのAutoblog(Aolは本誌TechCrunchのオーナー)などがある。でもAmazonのは同社のふつうのショッピングページみたいだから、とても親しみやすいし、利用しやすい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Lyftが相乗り(カープール)サービスの提供を中止

screen-shot-2015-08-07-at-10-28-05-am

まあ、早かった。始めてから5ヶ月も経っていないが、 Lyftはサンフランシスコ市域の外から通勤する人たちのための相乗り(カープール)通勤サービスを立ち上げていた。そのアイデアは、通勤途中の乗客を拾うと、運転手がそのたびに4ドルから10ドルの報酬を受け取るというものだ。このサンフランイスコベイエリアだけで提供されていたサービスが、十分な数のドライバーが参加に積極的ではなかったために、停止されることになったと、フォーブスが報じている

「供給(相乗り担当ドライバー)が需要(相乗り希望乗客)に対して意味のあるレベルに達するには、まだ時期尚早であると判断したため、テストを中止します」とLyftの広報担当者はTechCrunchに伝えてきた。

5月に筆者は、企業向けの相乗りスタートアップScoopについて報告した。ScoopはTesla、Twitter、Ciscoといった企業と提携している。その時、そのルーツがZimrideであることを考えると、果たしてLyftが相乗りに挑戦して有利な位置を占めることができるのだろうかと疑っていた。そして現時点で、Lyftの相乗り機能は消え、一方Scoopは国内最大の相乗りネットワークとして順調に伸びている。最初の年にScoopは12万5000人以上を乗客として迎えた。ということは、おそらくLyftが相乗りに手を伸ばすのはこれが最後ではないだろう。

「私たちはスケジュールされた相乗りサービスは、長期的には正しい戦略だと思っています。供給が需要(相乗り希望乗客)に対して意味のあるレベルに達するには、まだ時期尚早なのです」とLyftの広報担当者は言う。「私たちは、 移動における苦労を解決する、という私たちのビジョンを発展させていく過程で多くのことを学び、これまでのそして新しいプロジェクト ‐ たとえばLyft Lineのような ‐ へと応用して行きます」。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)

Uber、今月末に自動運転車で営業開始―元Google社員らが設立したOttoのテクノロジーを利用

2016-08-19-uber-volvo-self-driving

2015年にUberが自動運転車を開発しているという記事が出た。今年に入ってUberはピッツバーグで自動運転車をテスト中だと公表した。しかしここ1年半でわれわれがUberの自動運転車について得た情報は他にはほとんどなかった。

この分野のリーダー、 Googleは遅い歩みながらも着実に進歩を続けている。これに対して自動運転車という敵味方が混沌としたフレネミーの世界でUberの出遅れはひどいものだと人が思ったとしても責められない状況だった。

しかし事実はそうではなかった。

自動運転でUberは驚くべき進歩を遂げていた。Uberは100万人以上のドライバーをかかえているが、将来これをコンピューターに置き換えようと真剣に考えている。Uberのドライバーには悪いニュースだ。

Bloombergの取材に対して、UBerのファウンダー、CEO、Travis Kalanickは「今月、ピッツバーグで自動運転車を実際の営業車両に加える」と述べた。

Uberが使用するのは自動運転用にカスタマイズされた100台前後のVolvo XC90で、 それぞれの車両には必要があれば即座に運転を代わることができるドライバー・エンジニアと詳細な記録を取るナビゲーター役の2名が乗車する。また車のトランクには運行の記録とマップデータの取得を行う液冷コンピューターが鎮座するという。

ピッツバーグでたびたびUberを利用する乗客は自動運転車を体験するチャンスが十分にあるわけだ。自動運転車に乗った場合、料金は無料だという。

Uberの自動運転車計画の詳細についてはまったくといっていいほど情報がないが、Bloombergの取材で明らかになったのはGoogleのように自動運転車をゼロから開発するのではなく、既存の車に自動運転キットを後付けする道を選んだことだ。

この目的のためにUberは密かにOttoを買収していた。同社はトラックの自動運転化を目標として今年設立された有望なスタートアップだ。Ottoのテクノロジーは既存のトラックに適用されるもので、Bloombergによれば、lidar(レーザーによる目標検知)システムを用いるという。Uberの自動運転車にはOttoのlidarが使われる。

Ottoの買収は単に期待の高いスタートアップの買収というに留まらず、人材獲得の面で影響がきわめて大きい。

Ottoの共同ファウンダーは元Google社員のAnthony LevandowsとLior Ron、それにDon Burnette、Claire Delaunayだ。 LevandowskiはGoogleの自動運転車のリーダーだった。RonはGoogleマップとMotorola事業の幹部で、他の共同ファウンダーもApple、Teslaなど自動運転車の開発で有名な企業に勤務していた。

買収は早ければ今月中にも完了する。その後、LevandowskiはUberの自動運転車チームの責任者となる。自動運転のテクノロジー開発を加速するためにUberでは新たなR&Dセンターを2箇所オープンするという。

Bloombergのインタビューに対してLevandowskiは「プロダクトをいち早くローンチできるチャンス〔を得たからだ〕」とGoogleを去った理由を説明している。

LevandowskiはKalanickを「異母兄弟のようだ」と評しているが、これはGoogleの自動運転車開発が慎重に過ぎてスピードが遅いことに不満があったことを示すものかもしれない。Uberの自動運転への動きははるかに速く、大胆なようだ。

Uberの自動運転プロジェクトの成否については今後に待つしかないが、少なくとも結果の一部はすぐに分かりそうだ。

画像: Uber/Bloomberg

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

トヨタのシリコンバレーの研究所Toyota Research InstituteがAI研究でミシガン大学に$22Mを提供

13060144603_156356b930_k

トヨタ自動車がシリコンバレーに置いた研究開発部門Toyota Research Institute(TRI)がミシガン大学に、当初は向こう4年間で計2200万ドルの研究助成金を提供する。これより前の今年の4月には、TRIの三つめの研究施設が同大学内にオープンしている。

資金の用途は人工知能の研究とされ、すでに同様の投資がTRIのパロアルト本部に近いスタンフォード大学と、ケンブリッジのマサチューセッツ工科大学(MIT)に対しても行われており、それぞれ研究に関する合意が形成されている。

ミシガン大学に関しては、すでに同大の近くにToyota Technical Centerが二つもあり、彼らは同大の学部と共同で、自動車のインターネット利用や先進的な安全対策について研究を進めている。トヨタは同大のMobility Transformation Centerの創立メンバーでもあり、ここでは複数の学部の協力により、自動運転車の共有ネットワークをベースとする未来の交通システムの構築について研究している。

今回の投資によりトヨタが、ロボット工学、機械学習、および人工知能の分野における研究開発を、これらの分野でもっとも進んでいる大学との、密接な関係のもとに進めようとしていることが、あらためて明らかになった。ミシガン大学はAIの研究ではアメリカのトップクラスの大学院のひとつであり、また自動車工学に関しては北米地区のもっとも重要な研究センターだ。

ただし、お金は全額が自動車の研究へ直行するわけではない。同大によると資金は、“パートナーロボット”や“屋内移動”、“学生の学習支援とダイバーシティ”、などにも向けられる。

自動車メーカーが大学と協働してイノベーションを加速しようとする動きは、最近数多く見られる。ミシガン大学のご近所さんであるFordも、その一つだ。研究開発のペースは、GoogleやAppleなど新顔の参入にも刺激されて、このところ急ピッチだ。これからの数年間は、このような新しい研究パートナーシップや、既存の協働関係の拡張が、さらに多く見られるだろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

日産自動車曰く、イギリスでは2020年にガソリンスタンドよりEV充電スポットの方が多くなる

148558_10_5

日産自動車が行った最新の調査研究によると、イギリスでは2020年までに、電気自動車のための充電スポットの方がガソリンスタンドよりも数が多くなる、と予測される。2020年というとわずか4年後だから大胆な予言だが、この調査研究がファクターとしているのは、実際に稼働しているガソリンスタンドの近年の減少傾向と、同じく充電スポットの増加傾向だ。

イギリスのガソリンスタンドの減少率は大きい。日産自動車の調査によると、40年前に稼働していたスタンドの75%が今は無く、新設も見られないから、最多だった1970年の37539軒に対し今はわずかに8472軒だ。この率で行けば、2020年のガソリンスタンドの数は7870軒になる。

一方、継続的に増加している充電スポットは、現在はわずか4100箇所だが、現状の増加率を4年後に延ばすと、2020年には7900箇所になる。電気自動車の登録台数も、急速に増加している。メーカーだけでなく政府までもが、排気ガスの少ない車の宣伝に努めており、彼らの数字によると、2016年の前半では13分に1台の率で電気自動車が登録された。

日産自動車がEVのインフラストラクチャの成長を吹きまくるのには理由がある。同社は電気自動車の大量生産車種(LEAF)を最初に作った企業であると自負し、イギリスの都市の通勤者には同社の完全電気自動車が理想のソリューションである、と主張し続けている。

しかし日産ほど強烈な市場動機のない者にとっても、同社の楽観主義は一考に値する。仮にEVインフラストラクチャの支持者がそれほど増えず、またイギリスのような国〔小さな島国〕では長距離ドライブの際の距離をそれほど心配しないとしても、それでも、徐々に多くの車が化石燃料を燃やさなくなるのは、めでたいことだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

車載部品メーカーのLearが他の車両や環境と通信できるユニットの供給を計画

harness

自動車部品メーカーのLearは、新しい高さの接続の波に乗ろうと考えている。そのために顧客である自動車メーカーに、彼らの製造する車両を路上の他の車両や、道路や信号機を含む公的インフラ、そしてクラウドベースのサービスと通信させるユニットを開発/出荷する計画を立てている。その部品はモジュラーなものであり、OEMメーカーも簡便な物理的アップグレードが可能となる。

Learのコネクティビティ担当副社長であるPraveen SinghがCrain’s Detroit Businessにで語ったインタビュー(Automotive New経由)によれば、Learが望んでいることはこの部品をわずか「2,3年で」市場に出すことだ。テストの目的のために、プロジェクトはArada Systemによってインストールされた、デトロイトのダウンタウンとミシガンに全体で使われているインフラ技術を利用している。Aradaは昨年Learによって買収された、Singh自身によって創業された移動体接続スタートアップ企業である。

Aradaは、他の車両や交通信号灯を含む、外部ネットワークと車両を接続する技術に特化している。同社が力を注ぐ部分の1つとして、車両とその環境間の接続の安全性の確保がある。なぜなら車両とその周囲との間の双方向通信は、潜在的な悪意を持つものにとって魅力的な機会を提供するからだ。交換可能なハードウェアと、標準的なセキュリティに着目した通信によるアップデート計画の両者を通じて、Learはこれから登場するモジュラーソリューションでもセキュリティの確保に注力する。

未来のスマートカーの接続ハブになりたいと思っている企業はLearだけではもちろんないが、同社は新しいサプライヤーに対してより懐疑的な旧来の企業から、最初に注目される位置にいる ‐ もちろん約束したものをきちんと提供できればの話だが、そのシステム上でのインフラストラクチャの顧客も売り込まなければならないことを考えると、それは容易なことではない。

[ 原文へ ]
(翻訳:Sako)