Samsung、Galaxy S4ゴールドエディションを(たんたんと)発表

当然出てくるはずだった。ふつうに書けば当たり前すぎる記事になるので、ぜひともiPhone 5sには触れずに本稿を仕上げてみようと思う。

タイトルにある通り、SamsungがGalaxy S4のゴールドエディションをアナウンスした。2種類が用意されていて、ひとつはGold Pinkで、もうひとつがGold Brownだ。フラッグシップ機であるS4のコスメティック・アップデートであるようだ。

と、早速で申し訳ないが、試みは放棄させて欲しい。iPhone 5sの話に触れずにおくというのは、むしろ変な話でもあろう。

Samsungのゴールドエディションは、iPhone 5sのリリース(ゴールド版も同時にリリースされた)から2週間後にアナウンスされたことになる。どうやらiPhone 5sのゴールド版は、Appleの想像以上に人気を集めているとのこと。この動きに乗りたいと考えるのは当然のことと言えるだろう。

但し、今回のゴールドエディションの発表が、5sゴールド版の人気をみてのものだというわけではなさそうだ。発売からわずか2週間のうちに、新しいシリーズをリリースするのは不可能であるように思えるからだ。いかに勢いのあるSamsungであっても、それは不可能なことだろう。ただ、ゴール版5sの噂が出た時点で、疑いを持っていたAppleファンボーイたち以上に、状況を正しく予測していたということはあり得る。ゴールド版が間違いなく登場してくるとみて、準備を進めていたのかもしれない。それならば、時間は十分にあったことになる。

取り敢えずのところ、このSamsung版ゴールドエディションはアラブ首長国連邦においてのみ投入されるのだそうだ。The Vergeの記事にもあるように、アラブ首長国連邦といえば、Nokiaもゴールドモデルを投入していた地域だ。Samsungのゴールドモデルが別地域でも扱われることになるのかどうかはまだ情報が入っていない。もちろんAppleのiPhone 5sの動向などを大いに参考にしつつ、今後の展開を考えていくことになるのだろう。

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(翻訳:Maeda, H)


Apple、高速CPU、802.11ac、PCIe Flashストレージを用意してiMacラインをリニューアル

AppleがオールインワンiMacのリニューアルを発表している。昨年末の大幅リニューアルとは異り、今回の変更は外見的にはマイナーチェンジとなっている。しかしパフォーマンスは大幅に向上しており、細かくスペックをみるとかなりの変更点がある。たとえばインテルのクアッドコアを採用し、802.11ac Wi-Fiを搭載、さらにはより高速なPCIeベースのフラッシュストレージにも対応している。

基本モデルとなる21.5インチのiMacには2.7GHzのクアッドコアIntel Core i5プロセッサが搭載されている。IntelのCrystalwellアーキテクチャを採用した初めてのデスクトップで、新しいIris Proグラフィックスチップも搭載している。ちなみにIros ProというのはミッドレンジのゲーミングPCで一般的なGPUだ。これまでのモデルと比べて、かなりの性能向上が期待できる。27インチモデルではCTOオプションで3.5GHzクアッドコアIntel Core i7を搭載したり、4GBのビデオメモリを搭載するNVIDIA GeForce GTX 780Mを選ぶこともできる。

ネットワークにも802.11acが搭載され、今年初めに新世代ネットワーク環境として投入された、最新のAirPort ExtremeおよびTime Capsuleルーターの機能をフルに活用できるようになった。PCIeベースのフラッシュストレージは、Appleの発表によると前モデルとの比較で最大50%の速度向上を望むことができる。起動速度が速くなり、アプリケーションのロードも高速となり、全体的なシステムパフォーマンスが大きく向上することになるはずだ。CTOではストレージを1TBのフラッシュストレージにすることもできる。またFusion Driveは1TBと3TBのふたつが用意されている。

基本モデルの構成ではRAMは8GB、そしてドライブ容量が1TBとなる。メモリは最大で32GBまで拡張することができる。今回発表になった新モデルは、既にApple Storeで販売が開始されており、プレスリリースによればショップでの販売も直ちに開始されるのだそうだ。標準のマウントモデルと、自前のスタンドなどで利用する人用にVESAアダプタ搭載モデルも用意されている。価格はオプションの選択をしない場合で133,800円から208,800円となっている。

ハイエンドの27インチモデルは、最大で40%高速なグラフィック性能を持ち、PCIeおよびIntel Haswellクアッドコアプロセッサを搭載している。高速なマシンを必要とするゲームをプレイする人や、あるいは本格的ビデオ編集を行う人も満足できる性能だろう。こうしたハイスペックが、昨年のレビューでお話した通りのスマートな筐体に収められている。Appleの美学を体現したデバイスになっていると言えると思うが如何だろうか。

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(翻訳:Maeda, H)


iPhone 5sおよび5c、発売3日で全iPhone中1.5%を占めるまでの急成長。中でも5sが絶好調

AppleのiOS 7は、かなりの勢いで広がりつつあるようだ。Mixpanelのレポートによると、モバイルサイトおよびアプリケーションへのトラフィックベースでは、既にiOS 6を凌駕しているところもあるのだそうだ。新しいOSの普及速度もさることながら、ハードウェアも急速に普及しつつある。Localyticsの調査によると、iPhone 5sも5cも非常によく売れているようだ。発売後3日もたたないうちに、アメリカにおける全iPhoneのうちの1.36%を占めるまでになったようだ。

Localyticsの調査は、iPhone 5sおよび5cの発売日である9月20日から、日曜日である9月22日の午後8時(ET)までの期間、アメリカにおける2000万台のiPhoneを対象に行なったものだ。ちなみに現行のiPad(第4世代およびiPad mini)が発売された時は、発売後1ヵ月たった時点で、全iPadトラフィックの4%を占めるのみだった。

調査ではキャリア毎のiPhone率についても調査している。中ではAT&Tの割合が最も高くなっている。AT&Tでは、5sと5cをあわせて全体の0.67%となっている。

尚、iPhone 5sが大いに在庫不足状態になっているという話からも想定されるように、Localyticsの調査の中でも、米国内iPhoneの中で5sが占める割合は1.05%となっており、5cは0.31%となっているようだ。Twitterなどのソーシャルメディアでも5sの需要が高く、それによって品薄状態になっているということが言われている。イギリスにおいても、コヴェント・ガーデンのAppleストア店員が、土曜日段階で5sは早々に売り切れ、そして5cの方はまだ在庫が残っていると話をしていた。

5sに関しては供給が追い付いていないということもあるのだろうが、世界中で売り切れが続出しているというのは、ともかく需要があまりに大きいことを意味しているのだろう。今回集めているデータはごく初期の販売動向を示すだけのものであり、表面的なデータを見ているだけであるかもしれないが、取り敢えずここからは5cの販売が伸びていないらしいことがわかる。但し、価格を抑えた5cが、従来とは違った層を狙ったものであることも考慮しておいて良いかもしれない。すなわち登場してすぐに端末を手に入れに走る人々とは異なる層をターゲットにしているという見方もあるわけだ。

Appleのプレスリリースでも好調な売上状況と、5cに対する5sの優勢が伝えられている。

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(翻訳:Maeda, H)


発光する耳栓Valkeeが3年で45000売れる, 新たな資金でバージョン2を開発

この夏970万ドルの資金調達ラウンドを完了したフィンランドのValkeeは、季節性情緒障害(seasonal affective disorder, SAD)を治すための発光する耳栓を作っている。同社が今回、新たな資金を投じて作った第二世代製品Valkee 2は、一回り小型になり、ユーザフレンドリーな工夫がいろいろ盛り込まれている。

この製品はValkeeの協同ファウンダJuuso Nissilläが“医療用iPod”と呼び、耳孔を光で刺激すると脳を活性化する、という研究結果に基づいている。LEDのついた耳栓は、ユーザが毎日のように自分の外耳道の壁に光を当てられる便利な製品である。それにより脳の感光領域に光が到達する。

Valkee 2ではイヤホンの形状が改良され、耳によくフィットするようになった。アルミ製のケースは小型化され、第二世代のiPod nanoに似てきたが、耳栓のコードが取り外し可能なマイクロUSBになったので、ほかの人が自分の耳栓で使うこともできる。

また設定をWebやPCからでなく製品上でできるようになった。そのほか、コードが長くなり、本体には設定を保存するためのメモリがあり、耳栓とコードは本体から取り外せる(上述)。

Valkeeは最初、部品としてすべて既存・一般市販の部品を使用し、プロトタイプが2010年の冬にフィンランドで発売された。専用パーツを使用するグローバルバージョンは、2011年の冬に発売された。そのバージョンは、定価が185ユーロだった。これまでの3年間で、世界の20か国で45000台を売り、ユーザの満足度はきわめて高い。87%が、ほかの人にもすすめたい、とアンケートに答えている。

Valkee 2は今予約受付中で、お値段は199ユーロだ。色は黒とシルバーである。詳しくは同社のWebサイトで。発売は来月の予定だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


速報:MicrosoftがSurface 2とSurface Pro 2を発表―2は全面改良、Proはバッテリー駆動時間中心

今日(米国時間9/23)、Microsoftはタブレットの新製品2種類、Surface 2とSurface Pro 2、それに付属する新しいアクセサリー多数を発表した。なにしろ大量の情報なので順次紹介していきたい。

私は先週ワシントン州レッドモンドのMicrosoft本社でSurface開発チームから新しいハードウェアについて説明を受けることができた。 Surface担当副社長のPanosPanay、プロダクト・ゼネラル・マネージャーのBrian Hallにインタビューすることもできたので別記事で報告したい。

Surface 2

Surface 2はSurface RTの第2世代で、基本的に初代の特徴をそのまま受け継いでいる。ARMベースのタブレットで、分離可能なキーボードが付属し、依然として専用OSのWindows 8.1が搭載されている。

ハードウェアは全面的に改良された。バッテリー駆動時間は25%アップ。CPUはNVIDIA Tegra 4で速度、画像処理ともパフォーマンスが向上した。裏面のキックスタンドに浅い角度で固定できる第2のノッチが加わり、膝の上に置いて使用するのが大いに楽になった。筐体は銀色のマグネシウム合金となり頑丈で指紋がつきにくい。その他、フロントカメラの感度がアップしたのは暗い場所でSkypeのビデオチャットをするユーザーには便利だろう。価格は449ドルからとRTの499ドルから下がった。

日常の用途にはOfficeとWindows Storeにあるアプリだけで足りると考えるユーザーには非常にお買い得なデバイスだろう。ARMベースのWindows 8.1が今回のハードウェア・スペックのアップグレードに見合ったパフォーマンスを発揮できるかどうかに注目だ。

Surface Pro 2

Surface 2の改良が全面的であるのに対してSurface Pro 2はバッテリー駆動時間の延長に焦点を絞ったアップデートとなっている。外観はほとんど前世代と変わっていないが、バッテリー駆動時間は平均60%のアップ、利用ケースによっては2倍にもなっているということだ。

ただしCPUはIntelのHaswell世代のチップになった。低消費電力のDDR RAMを最大8MBまで搭載できる。SSDは最大500GB搭載。またSurface 2と同様、キックスタンドも改良された。

その他サイズ、重量に変化はない。最低価格も899からと変わらず(RAM、SSDの拡大に応じて最高価格は上昇している)。

無料のオマケ

MicrosoftはSurfaceに2つのデジタル的なオマケをつけてきた。購入者にはSkyDriveの200GBの2年間のストレージが無料で提供される。 また国際通話を含むSkypeのサービスが1年間無料で提供される。

100GBのSkyDriveのストレージ1年分の料金は50ドル。つまりSkyDriveのオマケは計算上200ドルの価値があるわけだ。ただし現在のところ200GBのプランは一般に販売されていない。これによってMicrosoftほどのリソースをもたないBoxのようなライバルは打撃を受けそうだ。

新しいタッチカバー

旧版のタッチカバーは優れたデザインにもかかわらず、いまいち思うように反応してくれないところがあった。新しいタッチカバーはセンサーの数を14倍に増やし、ファームウェアもアップグレードしたという。

たしかに新しいタッチカバーの使用感は大きく改善された。私自身はメカニカルキーボードと取り替えようとは思わないが、飛行機の中でSurfaceを頻繁に利用するユーザーには朗報かもしれない。.

新タッチカバー薄く、軽くなったうえにバックライトもついた。またファームウェアのアップデートでいくつかのジェスチャーがサポートされた。

欠点は高価格だ。1台119ドルで旧モデルと同額。

【中略】

パワーカバー

第3のカバーとして登場したのがこのパワーカバーだ。キーボードとしての機能はタイプpカバーと同一だが、厚みがある。実は大容量のバッテリーを内蔵しているのだ。

旧型のSurface Proにタイプカバーを装着した場合に比べてSurface Pro 2に完全充電したPower Coverを装着した場合、バッテリー駆動時間が2.5倍になるという。パワーカバーはSurface Pro 2のバッテリー駆動時間を60%増大させるそうだ。これも長時間のフライトには便利だろう。価格はまだ明らかにされていないが150ドルから200くらいのようだ。

新型のタイプカバー

従来からあるタイプカバーも今回改良された。キータッチ音が静かになり、バックライトがつき、色もマゼンタ、ブルーが追加された。これまでタッチカバーには多くのカラーバリエーションがあったが、タイプカバーにはビジネスライクな黒しかなかった。

ドック

だいぶ前からリーク情報が流れていたが、Surfaceのドックについても一言触れておこう。USB 3.0、USB 2.0、ethernet、Mini Displayの各ポートにオーディオジャックが2つ装備されている。4つのUSBポートをすべて使った場合でも電源はフルパワーで供給できるという。

その他

タッチカバー、タイプカバーをワイヤレスで使用するためのアダプターが用意される。

またMicrosoftはTouch Mouse Surface Editionという新タイプのマウスを開発したという。内容については私もまだ知らない。何か判明すれば報告したい。

こういったところがSurfaceのアップデートに関する速報だ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Apple、iPhone 5sとiPhone 5cの先週末の合計販売台数は900万以上と発表―iPhone 5の500万台を大きく上回る

Appleは先ほどプレスリリースを発表し、先週末に新モデルのiPhone 5cとiPhone 5sを合わせて900万台販売したと述べた。Appleはこれまで同じく、モデル別の販売数内訳は発表しなかったが、他の情報から推測すると、ハイエンド・モデルのiPhone 5sの人気の方が5cより高かったようだ。新モデル発表の週末の売上としては昨年のiPhone 5の500万台を大きく上回る新記録となる。

iPhone 5sが発売開始後すぐに売り切れたという報道が世界中から届いた。現在Apple Storeのウェブサイトでは5sの発送予定日が「10月」という漠然としたものになっている。しかし5cは世界中の大部分のオンラインストアで在庫があり、24時間以内に発送可能だ。

アナリストは最初の週末のセールスを合計500万台から800万台程度と予測していた。KGIのMing-Chi Kuoは安価なiPhone 5cの方が売れると予測した。5sが売り切れ状態のためKuoの予測は結局当たるかもしれないが、 Localyticsのデータからはやはり5sの方が売れていることが示唆される。

Appleはまた先週発表されたiOS 7を、現在すでに2億台のデバイスが搭載していると発表した。これは史上最速のOSアップデートだ。デベロッパーや調査会社から当初発表された「アップデートは急速」という予測を裏付けるものだ。Appleによれば、iOS 7と同時に発表された新しい音楽ストリーミング・サービスのiTunes Radioは先週末だけで1100万人のユーザーを獲得したという。アメリカ国内のみのサービスであることを考えると驚異的な数字といえるだろう。Pandoraが2億人の登録ユーザーを得るまでに6年かかっている。

なおiPhone 5は当初、世界で9カ国で発表されたが、iPhone 5sと5cは旺盛な需要が見込まれる中国を含む11カ国で同時にローンチされた。中国では iPhone 5の場合、発表直後の週末で200万台売れている。今回も中国での販売数はかなりの割合を占めているはずだ。.

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スキャナー機能内蔵でエクストルーダ8基搭載の3DプリンタLionheadがKickstarterで資金募集中

ぼくは、あの高貴な大型猫(lion)も3Dプリントもどちらも好きだから、Lionheadは気になる。この1600ドルの3Dプリンタは3Dスキャナー機能を内蔵している。本格生産を始められるために今、Kickstarterで6万ドルの資金を募っている。

このLionhead Bunnyを作っているRadiant Li社は、2011年にオールインワンの3Dプリンタを発想し、今年の10月にベータ製品を出せるまでにこぎつけた。この機種はプリントベッドがプリントされたオブジェクトを乗せるだけでなく、スキャンされるアイテムを回転させる。二つのLEDとレーザが物理オブジェクトをスキャンし、そのデータをユーザは編集でき、エクストルーダ4基のプリントヘッドが二つあるので、最大8色でプリントできる。スキャナのない単なるLionheadは2400ドルだが、こちらはプリントベッドのサイズが100x200mm、対してBunnyは150x150mm だ。

スキャナの精度は2mmだから、ちょっと粗いが(下図)、研磨努力などによって.25mmのプリントに仕上げられる。

3Dのプリンタとスキャナのセット製品ではこれがベスト、とは言えないまでも、プリントヘッドが複数あって1600ドルはお買い得だ。お値段の点では既存のメジャーな製品を引き離している。ストレッチゴール(拡張目標額)の12万ドルを達成したら、botObjectsのプリンタのように一つのオブジェクトを多色でプリントできるようになる。なお、現状は悪魔でもベータ製品なので、まだ最小限の機能しかない、と考えた方がよい。ただしエクストルーダ8基は、最初から実装される。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ロボットプログラミングを楽しめるLEGO Mindstoms EV3登場

LEGO Mindstorms EV3。名前からしてゴツイ感じがするが、ブロックを繋ぎあわせてドラゴンロボットなどを作っていく前に、ちょっとどんなものなのかを確認しておこう。

EV3は、ロボット製作用の、プログラマブルなLEGOキットで、製品の歴史14年の中でも最もエキサイティングなプロダクトではないかと思う。最も進化していると思われるのは、スマートブロック上で直接にプログラミングできることだ。キットの心臓部とも言えるコンピュータ・パーツで、簡単な「If/Then」ロジックを使うことができる。

以前のものでは、プログラミングは必ずコンピュータ上で行う必要があり、それを同期する必要があった。

Mindstorms EV3の名前からわかるように、これは第三世代のモデルとなるものだ。iOSおよびAndroid用の3D組み立てガイドも用意されていて、LEGOブロックの組み合わせ方などを細かくチェックすることができる。パーツの組み立てには問題がないわけで、すぐにプログラミングに没頭することもできるわけだ。

また、EV3には初めて赤外線センサーも搭載された。これを使えば、組み立てたロボットが外部のモノを「見る」ことができるようになり、また色に反応することもできるようになる。ベースとなるシステムはこれまでと同様Linuxだ。USBおよびSDポートも搭載されている。

価格は349ドル99セントで、子供用と考えれば高額ではある。但し、受け身な態度に繋がりやすいゲームなどと違い、子供を次世代のスティーブ・ウォズニアック(Steve Wozniak)に育てる可能性もあるわけだ。また、LEGO大好きな人や、あるいはちょっとプログラミングを勉強してみたいと思う大人にも、EV3は非常に有益な投資対象となることだろう。

Mindstoms EV3の動作シーンを見たいという方は、CESの際のビデオも面白いかもしれない。

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(翻訳:Maeda, H)


Gecko―モノのインターネットへの小さな一歩、スマートフォンにとって大きな跳躍

「モノのインターネット(Internet of Things)」が水平線上に姿を現してきた。われわれが使用するあらゆるデバイスがすべてインターネットに接続し、デバイス同士でコミュニケーションができるという未来的コンセプトが実現段階に入っている。

とはいえ、モノのインターネットが本当にやってくるまでにはまだ少々待たなくてはならないのも事実だ。そこでとりあえずGeckoはいかがだろう? このIndiegogoプロジェクトは小さなガジェットをスマートフォンに接続することでモノのインターネットの実現に一歩近づこうとする面白い試みだ。

Geckoは加速度センサーを内蔵し、BLE〔低エネルギーBluetooth〕でスマートフォンと通信するデバイスだ。Geckoにはジェスチャー機能が内蔵されており、リモートでスマートフォンを操作することができる。また逆にスマートフォンからデバイスをコントロールすることもできる。

Geckoの接続機能は対象物に内蔵されているわけではなく、デバイスに対象物に装着することによってもたらされる。たとえば装着した対象物が動かされるとGeckoの内蔵加速度センサーがそれをキャッチし、BLE経由でスマートフォンに情報が送られる。するとスマートフォンのGeckoアプリが情報を解釈して特定の動作が実行されるなどだ。

GeckoにはTI CC2541システム・オン・チップ、取り外し可能なボタン型電池(使用条件によるが最大数年もつという)の他にアラートを発するためのブザーとLEDライトが内蔵されている。.

Geckoをカメラ(現在Canon製品の一部をサポート)に取り付けてスマートフォンをワイヤレス・リモコンとして撮影したり、逆にポケットに入れたGeckoをバッグの中のスマートフォンの音楽再生のリモコンにする、などがシンプルな応用ケースとして挙げられている。 カメラのリモコンとして利用する場合、付属のアプリで連続撮影はインターバル撮影などの設定ができる。

Geckoが認識可能なジェスチャーは、右あるいは左に傾ける、1度振る、2度振る、の4種類だ。

一方、Geckoはモニタリング・デバイスとしても利用可能だ。ドアに取り付けておけば、開閉のたびにスマートフォンに通知が行く。 薬のケースに取り付けておけば、留守の間にママが薬を飲み忘れていないかチェックできる。ペットや小さい子供に装着すれば30メーター程度の半径から出ていくと同時にスマートフォンがアラートを表示する。

このプロジェクトは最近Indiegogoに登録されたばかりで、締め切りまであと40日あり、目標額は5万ドルだ。デバイスの完成度は高く、時間は十分ある。ウォズことスティーブ・ウォズニアックに好意的に評価されたことも追い風だ。

われわれが紹介してきたモノのインターネット系のガジェットにはSamsungのTecTilesNestの学習するサーモスタット、スマート錠前のLockitronなどがある。

Geckoプロジェクトに興味がある読者はIndiegogoのサイトを訪問するとよい。出資額は20ドルからいろいろ。

〔日本版〕サポートされるスマートフォン、タブレットは、Bluetooth 4.0サポートのiOSデバイス(iPhone 4S、iPhone 5、iPad3代目、iPad mini)、Android 4.3とBluetooth 4.0をサポートするAndroidデバイス各種。Samsung Galaxy S4とNexus 7タブレットで動作確認ずみ。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)</P


もしものときのため、iPhone 5sのTouch IDにペットの「指紋」も登録しておこう

上のビデオでおわかりのように、iPhone 5sに搭載された指紋センサーは「人間限定」ではないようだ。猫を某所より調達し、そして「ペットの指紋もTouch IDに登録することができるのではないか」という仮説を、実際に試してみたという次第だ。

ちなみに、確かに猫の手でもロック解除することができたが、人間の指で行う場合に比べて、エラーになる頻度は高かった。まあそれでも正しい場所に乗せることができれば、きちんと繰り返し解除することができた。実のところ猫にも人間同様、個々に異なる「指紋」のようなものがあるそうなのだ。確かにそれを裏付けるように、ロック解除用に登録した足以外の足ではロックを解除することができなかった。すなわち、「猫にでも解除できる不安定なデバイス」というわけではなく、セキュリティ機能はきちんと機能しているのだ。

このビデオを見て、いろいろとセキュリティ関連が気になるという人のために実験をしてみた。すなわちロック解除用に指紋ではなく、掌底部の掌紋を登録してみたりもした。あるいは手首付近をセンサーに押し付けて登録を強行してみたりもした。いずれの場合もきちんと登録でき、iPhoneをアンロックすることができた。但し、登録したのと逆側の手の同じような部分をセンサーに押し付けても、アンロックすることはできなかった。

ZDNetは、istouchidhackedyet.comが「偽の指紋によってバイオ認証をかいくぐった人に与える賞金のクラウドファウンディング」を行っているという記事を掲載していた。ここで報告している「猫の手認証」や、「掌底認証」は、そうした類の「ハック」では全くない。iPhone 5sによる「指紋」の定義が、一般よりも少々広めであるということを意味するに過ぎない。自分にもしものことがあったとき、ペットに5sの面倒を見てもらいたいと思うのなら、ぜひとも登録可能な5つのアカウントのうちのひとつに、ペットの「指紋」を登録しておくと良いだろう。

本稿を作成するにあたって、TechCrunchのNatasha Lomasに大いに協力してもらった。

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(翻訳:Maeda, H)


Garmin、機能を拡張してカラー表示を採用したForerunner 220および620を発売開始

スマートウォッチなるものが世の中の耳目を集めている。しかし、実は腕にコンピューティングデバイスを装着するというのは新しい発明でもなんでもない。何年にもわたって腕時計型デバイスを利用してきた人も多いはずだ。何の話かといえば、ランナーたちが愛用するGPS機能付きの腕時計の話だ。メジャーブランドのGarminがこのたび新たに2機種を発表した。Forerunner 220と620だ。いっそう細やかなデータ収集が行えるようになった。

基本性能については双方ともに似ている感じだ。ともに1インチのカラーディスプレイを搭載し(一般発売GPS搭載腕時計デバイスとしては初めて)、身体の動きを検知する加速度計も搭載している。スマートフォンとの同期にはBluetooth 4.0 LEを用い、ランニングペースが乱れてくればアラートを発する機能もある。街中での普段利用にもおしゃれな感じで、見た目にも旧シリーズから大きく進化していると言えるのではなかろうか。

620の方には「リカバリーアドバイザー」(Recovery Advisor)という機能も搭載されている。たとえば次のワークアウトを開始する前に必要な回復時間を見積もってくれる。同期にはWi-Fiも使えるようになった(但しランニング中でもスマートフォンは持っている人がほとんどなので、この機能を必要とする人がいるのかどうかは疑問だ)。最大酸素摂取量(VO2 Max)の測定も行えるようになっている。こうした機能が洒落た腕時計型デバイスに収まっているのは嬉しい。もちろん費用もそれなりになっていて、ベーシックモデルの220の方の価格が249ドル、機能充実モデルの620の方は399ドルとなっている。

紹介しておいて何だが、こうした専用デバイスというのはいつまで生き残ることができるだろうか。たとえばSamsungのGalaxy GearもRunkeeperやMyFitnessPalなどでのサポートデバイスとなっていて、これは拡大していくことになるだろう。またAppleのiWatchでも、エクササイズ用途が主要用途として考慮に入れられているはずだ。

もちろんプロフェッショナルな用途には専用デバイスの方が適しているということはあるだろう。一般のランナーでもレベルが高くなればなるほど、やはり専用デバイスへのニーズが高まっていくと考えられる。しかし増加しつつあるCouch to 5K(訳注:ソファに寝そべっている人でも5kmランニングができるように支援するアプリケーションないし新たにランニングを始めようとする人のこと)な人が、ハイレベルな計測デバイスを必要とするような頃には、きっとスマートウォッチの世界も大きく変貌を遂げていることだろう。

ウェアラブル全体もいろいろと進化し、FitbitやJawboneのような自己データ数値化(quantified self)分野でのプレイヤーたちも高機能を実現し、Garminなどにプレッシャーを挑むことになっているだろう。Jawboneの方は、最近ウェアラブルデバイスのメーカーを買収してもいる。両者の競いあいに注目していきたいと思う。

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(翻訳:Maeda, H)


Adobeはハードウェアに本気, デジタルペンMightyとNapoleon定規を来年前半に発売

Adobeの初めてのハードウェアへの進出が現実になろうとしている。同社が今年の初めのMAXカンファレンスで、先細のデジタルペンMightyとデジタル定規Napoleon発表したときには、それらはまだ実験段階とみなされていた。でも、そのときですら、AdobeのDavid Macyは本誌に、片手間でやってるプロジェクトではない、と断言していた。だから今日(米国時間9/17)同社が、それらを2014年の前半に発売すると発表したことは、それほど意外ではない。

今月初めにぼくは、このハードウェアプロジェクトを育てた同社のExperience Design(XD)チームのリーダーMichael Goughを取材し、そのときにMightyとNapoleonの最新バージョンを試してみた。まだ発売の日付や価格は発表されていないが、そのときのGoughの話では、同社はこの製品を特別な高級品と見なしているという。実際に触ってみた感じでも、いかにも高級品という雰囲気だ。

MightyとNapoleonはどちらも、今年初めの初披露以降、何度か設計変更を繰り返している。たとえば定規のNapoleonは、機能や描画形状の切り替えがワンボタンになり、Mightyペンは、形状は初めの三角形を維持しつつ、充電用の端子の位置が前から後ろに変わった。

“ハードウェアが新たな重要な収益源になることを期待している”、とGoughはぼくに言った。ソフトウェアの使い方が変わりつつあり、Adobeはそれによって訪れる新しい時代においてもトップでありたい。そのための梃子(てこ)の役割を、ハードウェアに期待するのだ。

Goughによると、昨年まで同社はこのプロジェクトを完全に内製で進めるつもりだった。しかしMAXの終了後チームは、同社にハードウェアの高度な能力がないことを改めて自覚し、ハードウェアの技術的な細部よりもユーザ体験やデザインに注力すべきだ、と決定した。そして数社を検討したのちに決まったパートナーAdonitは、iPad用デジタルペンJotの資金募集をKickstarterで行ったことで、ご記憶の方もおられるだろう。

またハードウェアの製造は台湾のOEMに委託しているが、まだ生産計画の細部は決まっていない。Goughの話では、最終バージョンはハードウェア内蔵の加速度計のデータ…動きの方向、圧力など…をBluetoothでiPadに送信することになる。

Mightyはマジック? 先細のペンをiPadが認識する

Mightyペンが画期的なのは、とても先細であることだ。iPadやそのほかのタブレットは、人の指の太さを想定しているので、先細のペン先は無視する。だからこれまでのタブレット用スタイラスは、太いゴム球を使うか、またはJotのように指先サイズのペン先を透明にして細いペン先をエミュレートしていた。しかしiPadで何かを描こうとすると、どちらのソリューションも不満足だ。

Mightyの小さなペン先をどうやってiPadに認識させるのか、これについてAdobeは“マジックだ”としか言わないが、ペンの先端部分に何かを仕掛けるために、充電端子を後ろに移したらしい。

平行線と輪郭線

Goughによると、同社の今の仕事はクリエイターたちのツールの使い方に適応することだが、しかしある面では同社自身が“クリエイティブ”の新しい定義を提供ないし提案することもある。“われわれは次世代のクリエイターのためのツールを作り始めたい。彼らは全員、今のツールに不満だ”、とGoughは言う。Goughによれば、ツールが世代を定義し、そして今日の世代はモバイル世代だ。だからAdobeも、このモバイルというプラットホームのための正しいツールを提供しなければならない。

ハードウェア本体のほかにAdobeは、二つのiPadアプリによってハードウェアの能力を見せようとしている。その一つ、Parallel は、MightyとNapoleon用に最適化されたiPad用スケッチアプリだ。ぼくもそのプレリリース版で遊んでみたが、それはこのハードウェアとクラウドへの接続があってこそ初めて生きる、ベーシックなお絵描きツールだ。

たとえばデジタル定規Napoleonを使うと、ペンを使わなくてもiPad上で直線を描ける。ただし実際の入力は、その線をMightyペンでなぞったときに行われる。このアプリは、さまざまな線の描き方を紹介しており、平行線もその一つだ。だから、Parallel(平行)というアプリ名になった。Napoleon定規は、直線以外にもいくつかの基本的な形状をプリセットしている。

NapoleonとParallelアプリがよくできているのは、クラウドからいろんな種類のアウトラインを取り出せることだ。この点に、Adobeが今日発表した第二のiPadアプリが関わってくる。

Contourアプリは、その名のとおり、輪郭線を作る。このアプリのとくにクールな機能は、何かの写真を取るとその‘何か’のアウトラインを自動的に作ることだ。そしてデバイス上のそのデータはクラウドへシンクされる。そのためのリポジトリとしてはBehanceが妥当だと思うが、Adobeはまだその詳細を明かしていない。Goughによれば、これからは誰もがシェイプ(shape, 形状)の集まりを作ってCreative Cloudで共有できるようになる。

同社はこの二つのハードウェアのためのSDKのローンチも予定している。Adobeの長期的な目標は、単純にペンと定規を作ることではなく、それらを…長期的には他メーカーのハードウェアをも…有効利用できるプラットホームを築くことだ。少なくとも今後当分のあいだ、Adobeはあくまでもソフトウェア企業であり、売上の多くはCreative Cloudのサブスクリプションに由来する。だからAdobeが作る斬新で高級なハードウェアも、Creative Cloudの利用度を高めるものでなければならない。そしてAdobe以外にも、Creative Cloud対応のハードウェアを作る企業が今後続々登場すれば、なお一層好都合だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


ディズニーのエンジニアが歯車と棒だけで動物の動きが驚くほど自然に再現できるデザイン・ソフトを開発

歯車で人形を動かす技術は何世紀も前から存在するが、ある種、秘密の職人芸として伝えられてきた。人間や動物そっくりに動作するメカニカルな仕掛けをデザインすることは難しいが、歯車と連接棒だけでそれを実現するとなるといっそうハードルは高くなる。

機械仕掛で動く人間や動物の人形のファン向けにディズニーのエンジニアのチームが驚くべきシステムを開発した。このソフトウェアでデザインすれば3Dプリンターと金属棒だけで自然な動きをする人形が作れる。その動きは昔のチェス人形などとは比べ物にならない。

このデザイン・ソフトウェアを利用すると作成しようとする人形のサイズに合わせてさまざまな歯車の組み合わせが選択できる。その結果、放物線、楕円その他、一見まったくランダムに思えるような多様な曲線運動が実現する。デザイン・チームによれば

デザイナーは動かそうとする部本のデザインを入力し、続いていくつかの点を指定して、それぞれのの大まかな動作曲線を描く。ソフトウェアはデータベースからその動作を実現するもっとも近い歯車と連接棒の組み合わせを提示する。デザイナーはその後シミュレーション機能を用いて修正を加え、所望の動きを正確に実現するメカニズムを完成することができる。

コンピュータ上でデザインが完成すれば、後で回転の途中で部品が衝突して動きがつかえたりすることはない。データにもとづいて3Dプリンタで人形の各部や歯車などを出力する。つまりソフトウェアがデータベースに蓄積しているさまざまな動作のパターンを利用して、新しい人形とその動きを容易にデザインすることができるわけだ。チューリッヒとボストンのDisney Research、チューリッヒ工科大学、MITのコンピュータ科学と人工知能ラボがこのプロジェクトで協力した。このシステムは柔軟な素材を用いればクラゲのようなぐにゃぐにゃした生き物の動きを再現するのにも用いることができる。

3Ders

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iOS 7の一般公開を控えて、旧バージョンiOSデバイスに旧バージョン向けアプリのインストールが可能になっている

iOS 7はAppleが2007年にこのOSを発表して以来おそらくもっとも大幅なバージョンアップとなる。これほど大きなデザインの変化となればAppleにとってもユーザーに混乱や不便をもたらすリスクがある。Appleはこれに対処すべく、AppStoreに新たな機能を追加した。

アクセスしたデバイスに搭載されたiOSではアプリの最新バージョンが動作しない場合、動作する最新のバージョンをインストールすることが選択できるようになる。この新機能はあるRedditユーザーが発見し、The Vergeに記事が掲載された。このユーザーは第2世代のiPod TouchにInstagramをインストールしようとして変化に気づいたという。

iOS 7は9月18日以降、大半のiOSデバイスにダウンロードされる予定だ。しかしiPhone 3GSや最初のiPadにはiOS 7はインストールできない。これにともなってiOS7にアップデートできなかったデバイスのアプリについては互換性の問題が起きることが予想された。またiOS 7にアップデート可能な新しいiOSデバイスのユーザーの中にも新OSのデザインを嫌うなどの理由でアップデートを行わないものがあるだろう。Appleはこうしたユーザーが混乱しないように対策する必要があった。

つまりジョニー・アイブのフラットデザインが嫌いだなどの理由でiOS 7にアップデートしなくても、少なくとも当面は、インストールできるアプリが一気に減るというような目には合わずにすむというわけだ。

「作動する最新のアプリ」をダウンロードできる機能は、ユーザーだけでなくデベロッパーにもありがたい。デベロッパーもiOS 7向けのアプリがそれ以前のiOSでは正常に作動しないという問題に悩まされずにすむ。後方互換性を考慮せずにiOS7の機能を生かしたバージョンアップができるわけだ(ただしこの場合はiOS 7向けバージョンと以前のiOS向けバージョンの両方をメンテナンスするという負担が加わるわけだが)。

私もiOS 6.0.1のiPad miniでテストしてみた。iOS 6.1以降を必要とするWeatherbugアプリをインストールしようとすると下のスクリーンショットのようなメッセージが表示された。

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いつもポケットにArduino。硬貨サイズを積み重ねて使うMicroduinoプロジェクト発進

Arduinoをさらにコンパクトにして、適用可能領域を広げ、安い機能追加モジュールを用意することで、プロトタイプ製作などでもっと便利に使えるようにしたい。Microduino Studioは、25セント硬貨大のArduino互換ボードを組み合わせて、各種機能を実現するためのMicroduinoシリーズを提供する。マイクロ・ロボティクス(micro-robotics)などのコンパクトなハードウェア開発場面での活用を考えたものだ。

プロダクトは先週、目標額を2万ドルに指定してKickstarterに登録された。結局、わずか3日で目標額を集めることができた。但し募集期間は10月19日までとなっており、これからでも参加することができる。金額は20ドルからで、Arduino Uno互換ボードを含んだ基本キットを手に入れることができる。

サイズがかくまでコンパクトになったのは、コントローラーやコミュニケーションパーツなどを分離して、積み重ねる形で利用するようにしているからだ。いずれのモジュールにもU字型の積み重ね用ピンがついていて、簡単に組み合わせることができるようになっている。

CEOであるTiki Wangは、モジュール化することにより、プロトタイプないしプロダクト生産の費用を抑えることができると言っている。各モジュールは特定の機能を持つ回路のみを搭載しており、これによりサイズおよび費用を抑えることができている。拡張モジュールの種類も豊富で、現在のところはEthernet接続、2.4GHzワイヤレス通信、マイクロSDカード、Bluetoothシールド、10 DOFセンサー、リチウムイオンバッテリ管理、OLEDディスプレイモジュールなどがある。以上の他にもBeijing Makerspaceや、その他のMicroduino利用者によってテスト中のものがいくつもある。

Beijing MakerspaceにおけるMicroduinoの活用事例やプロダクトなどについては、MicroduinoのKickstarterページやFacebookページなどでも紹介されている。サイズおよび重量のメリットから、ロボットやヘリコプターで利用する例が多くなっているのだそうだ。あるいは自転車用の小型GPSロガーもある。ガーデニング用に地面の湿り具合や風の様子、または温度などをインターネット経由で確認できるようにする「スマートガーデン」用のデバイスもある。Microduinoの全モジュールの外見およびファームウェアはMicroduino Wikiに掲載されている。

Beijing Makerspaceから、Kickstarterを利用するのは今回のMicroduinoが初めてのことだ。中国からも、今後はオープンソースハードウェアのプロジェクトが、数多く登録されることになるだろうと、Wangは言っている。

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(翻訳:Maeda, H)


アラート機能のある赤ちゃん用ウェアラブルモニタSproutlingが$2.6Mを調達

ウェアラブルはもはや大人だけのものではない。最近の一群のスタートアップたちは、赤ちゃんのためのウェアラブルデバイスを作って、幼い子どもの状態や睡眠のパターンなどを伝え、親たちを安心させようとしている。ここでご紹介する、本日(米国時間9/16)ステルスを脱するSproutlingも、新しいウェアラブルベビーモニタによって、親たちの子育て能力を高めてくれる。しかもそれが伝える情報は、単純な“うちの赤ちゃんは無事か?”だけでなく、複数のセンサからのデータをもとに、もっといろんな情報を教えてくれる。

ハードウェアインキュベータLemnos Labsを卒業した彼らは、260万ドルの資金調達も発表している。投資家はFirst Round Capital、Forerunner Ventures、FirstMark Capital、Accelerator Ventures、Lemnos Labs、BoxGroup(David Tisch)、そしてShawn Fanningだ。

Sproutlingによれば、これまでのベビーモニタは概してお粗末である。赤ちゃんの状態が悪いときに(ユーザがこっちからアクセスしなくても)知らせてくれるアラートがない。実際の数値データがない。などなど。Sproutlingの製品は小さなそらまめのような形をしたウェアラブルで、Bluetoothで通信し、赤ちゃんの足首につける(上図)。ほかに基地局と小型カメラと携帯用のアプリがある。赤ちゃんの呼吸がないときアラートするだけでなく、心拍数や、部屋の明るさや温度、赤ちゃんの体温なども知らせてくれる。情報はすべて携帯の画面で見られるし、異状を検出してアラートするのも、携帯上のアプリの役目だ。

また赤ちゃんの「今起きてる/寝てる」も教えてくれるから、十分睡眠がとれてないようなときには室温を調節するなどの対策をとれる。赤ちゃんの様子のビデオも見られるが、それには画質をはっきりさせる調整機能がある。眼鏡を忘れても大丈夫だ。

このウェアラブルと、それ用のカメラをデザインしたのは、ベビーカーのロールスロイスという悪名を持つBugabooをデザインした連中だ。

ステルスを脱したのは、製品の告知が主な目的で、実際の発売は来年の第二四半期を予定している。協同ファウンダのChris Bruceによると、Sproutlingのビジョンは、赤ちゃんやその環境に関する多種類のデータを集めて、それらのデータをもとに、親業を支援する多様なサービスを作ることだ。単一のSproutlingアプリ/サービスがある、という状態は目指していない。またデバイスそのものも、今後はもっと多様化していく。

私も目下、親業初心者だから、子どもの睡眠パターンなどが分かるウェアラブルがあることはありがたい。それで子どもの夜更かしをやめさせられるかどうか、それは分からないけど、私のような新米のママさんにとって、知識は心強い味方だ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


脳波や睡眠の状況を把握して、目覚ましをインテリジェント化する「Zizz」

TechCrunch Disrupt SF 2013にて、ワルシャワ発のIQ Intelclinicというスタートアップがプロダクトを発表していた。

発表していたのはインテリジェントな睡眠マスクだ。センサーを使ってREM睡眠とノンREM睡眠の別などを検知して利用者の睡眠サイクルを記録する。そして快適な睡眠を得るためのサポートをしようとするものだ。

マスクに搭載されている電子部品は、粘弾性発泡体と呼ばれる柔らかなクッション素材によって覆われており、それを頭部に密着させてデータを取得する。収集したデータはモバイルアプリケーションに送られ、睡眠あるいは目覚めた時の様子を確認することができる。そして、たとえば睡眠時無呼吸症候群などの兆候が見られないかどうかを確認することもできる。

「3つのデータを収集するための電極を備えています。収集するのは脳波、目の動き、そして筋肉の緊張具合です」と、ポーランドのメディカルスクールを卒業した、共同ファウンダーのKamil Adamczykは説明する。マスクで収集したデータは増幅器に送られ、そしてナレッジベースを活用した分析を行う。分析したデータはBluetooth経由で利用者のスマートフォンに送られる。IQ Intelclinicの別の共同ファウンダーであるKrzysztof Chojnowskiはエレクトロニクス分野でのPh.D.で、おかげでデバイスで用いる電子デバイスなどもすべて内製することができた。

大学で知り合った共同ファウンダーの2人が、本プロダクトの製品化に取り組み始めたのは今年の3月のことだった。Adamczykはメディカルスクール時代にあまり眠ることができず、その経験からより良い睡眠を得るためのプロダクトを作ろうと思い立ったのだそうだ。「時間的に短くても、効率的な睡眠を得ることができるようにするためのプロダクトを作ろうと思ったのです」と述べている。そうした研究やプロダクトのおかげで、今では夜に3時間、そして日中に短い昼寝をするだけで十分な睡眠を確保しているのだそうだ。

また、このプロダクトはREM睡眠とノンREM睡眠を識別できるので、スリープサイクルが完了したときにのみ朝のアラームを鳴らすということができる。これを行うには、アラームで「許容時間幅」(バッファー)を設定する。すると希望時間の前後、身体のリズムが最適となったときに目覚ましを鳴らしてくれるようになるわけだ。普通のめざましのようにセットした時間ぴったりに鳴るのではなく、身体の調子を見極めて起こしてくれるようになるのだ。

普通の朝の目覚ましとしてのみではなく、時差ボケ解消のためにも便利に利用することができるだろう。ないしはパワーナップ(短時間の睡眠)を取って多相睡眠(訳注:眠りを一度にまとめるのではなく、何度かにわけてとるようにすること)を実現するのにも便利だ。

TechCrunch DisruptのStartup Alleyにてプロトタイプを展示していた。そのプロトタイプでは電池式になっていたが、これをmicroUSB充電としてKicksterterに登録する予定だ。これまでにIQ Intelclinicは、地元のエンジェルよりアメリカドル換算で6万5000ドルの出資をうけている。プロダクトの製造販売を実現するために、クラウドファンディング経由で10万ドルを集めたいと考えているのだそうだ。プロダクトの名前は「Zizz」で各区は225ドルを予定している。KickstarterにあるEarly Backer(早期支援)に応募してくれる人には、180ドルで頒布するとしている。Adamczykは、IQ Intelclinicのプロダクトを通じて、さまざまな睡眠障害を発見するきっかけになればと語っている。但し、そうした方面に向けたデバイスを販売するにはFDAの認可が必要となるが、まだその認可は取得していないようだ。

詳細な情報を確認したい方はこちらにIQ Intelclinicのホームページがある。こちらから出資予約を行うこともできるようになっている。

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(翻訳:Maeda, H)


ブラウザ上でコンパイル, テスト, エラー報告もやってくれるArduino用IDE CodeBender.CC

Arduinoは今や至る所で見かける、とってもクールなマイコンボードだが、その公式IDEでコードを書いてアップロードするのは一(ひと)苦労だ。その、ネットワーク接続のないスタンドアロンのアプリケーションは、ルックスも良くない。でも、ブラウザ上にArduinoのIDEがあって、コードを共有できたり、プログラムをアップロードできたら便利ではないかな? それをまさに、CodeBender.ccがやってくれるのだ。

ブラウザ上のIDE CodeBenderを使えば、どんなArduinoボードでもアップロードできる。サンプルコードのコピー、ほかのユーザがアップロードしたコードの閲覧、それに非公開のコード片を保存することもできる。それは基本的にはコラボレーションの場なので、だれかのコードを自分のプロジェクトに利用したり、またコード片のリストから目的のコードを見つけることもできる。

Vasilis GeorgitzikisとAlexandros Baltasが創ったこのサイトは、ヨーロッパのシードファンドLAUNCHubから生まれた。Georgitzikisは曰く、“ふだんは最新の先進的な開発ツールばかり使っていたから、そういうツールのないArduinoは使い辛かった。世界各地のハッカー集会でArduinoのインストラクターもしたが、わずか3時間のワークショップで2時間半をいろんなもののインストールに費やさなければならない”。

“このWeb IDEと並行して、ネットワークに接続しているArduinoをプログラミングしコントロールするツールも作った(Arduino Ethernetなど)。これもブラウザ上で使い、HTML5の技術(WebSocketなど)だけで作られている。それを使うと、IoT(Internet of Things, 物のインターネット)デバイスをリモートでプログラミングできる”、と彼は言った。

このシステムはコンパイルとエラー報告を行うので、最終的にはプロジェクトの完動コードをアップロードできる。Circuits.ioのようにプロジェクトをシミュレートするだけでなく、Arduinoを使ったハードウェア全体をブラウザから完全にコントロールできる。Arduinoになんとなく近寄り難(がた)かったぼくみたいな人間も、このIDEがあれば、いろんなことを積極的に試してみる気になるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


iPhone 5sおよびiPhone 5c、簡単な操作体験ビデオ

Appleの新iPhone発表イベントは如何だっただろうか。実は発表会の直後にiPhone 5sおよび、若干財布に優しそうな弟分であるiPhone 5cにも触ってみることができた。

両デバイスのきちんとしたレビューはまた後の機会に行いたいと考えているが、取り敢えずは簡単なビデオハンズオンをご覧頂きたいと思う。

iPhone 5sインプレッション:

  • 金額や素材の違いから、iPhone 5sの方が高級そうな仕上がりであると期待している人は多いだろう。実機を手にとって見ても、ほとんどの人がそう感じるだろうと思う。5cはなかなか良い感じで手にも馴染んでくれるが、やはりプラスチック素材というのは高級なイメージにはなりにくいものだ。
  • 5sは非常に高速だ。64-bit CPUのおかげもあるのだろう。あまり詳細にはチェックしていないのだが、確認した限りの範囲では驚くほどに高速になっている。
  • iPhone 5に非常に似ている。色を見極め、指紋センサー付きのホームボタン、あるいはデュアル・フラッシュに気付く程度の知識がなければ、iPhone 5との区別は難しいだろう。
  • カメラのスローモーション機能はとても面白い。身近にスケートボードのスゴワザを決めてくれる人がいなかったのが残念だが、カメラに向かって馬鹿みたいに手を振ってみた。120FPSのスローモーションビデオはこれまでにない楽しさを感じさせてくれる。
  • また、十分に使い込んだわけではないが、指紋認証はおどろくほどうまく機能しているようだ。設定に必要な時間もごくわずかだ。設定後は直ちに、そして安定して動作する。設定した人と別の人がアクセスしようとしても、ただちにアクセスは拒否されてしまう。セキュアな環境が、フラストレーションなしに実現できている印象だ(ビデオ中で指を話したりタップしたりを繰り返しているが、これは設定中の動きだ。指紋の認識に失敗しているわけではない)。

iPhone 5cインプレッション:

  • 5sより安価なデバイスであるのだが、安っぽい感じはしない。確かに、洗練されているというものでもないが、決して悪くはない外観に仕上がっている。
  • 価格、ポップな色調、そしてAppleが投入したCMを見る限り、5cのターゲットは若年層であるような印象を受ける。
  • TechCrunchのライター陣の中でも、5cのケースについては…悪評がある。いろいろなカラーが選べるのは面白いと思うのだが、デザイン面で不人気となってしまっているようだ。クロックスの模倣のようにも見え、背面から見ると「hon」(honey:愛しいあなた、というような意味もある)と書いてあるように見えてしまうことを気持ち悪く感じる人もいるようだ。

取り敢えずは動作の様子なども見てもらいたく、簡単なビデオ(および感想)をアップロードした次第だ。来週には詳細なレビューをお届け出来ると思う。読者の方々は5sに5から乗り換える魅力を感じているだろうか。それとも5cに面白さを感じているだろうか。予約開始も楽しみだ。

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(翻訳:Maeda, H)


TechCrunch Disrupt SF 2013ベストハードウェア賞は店内コミュニケーションガジェットEstimote Beaconへ

製造とロジスティックスの大手PCH InternationalとハードウェアインキュベータのHighway1は、小売店が顧客と対話するためのツールを作っているEstimote社が、今年のTechCrunch Disrupt San Franciscoでベストハードウェア賞に選ばれたと発表した。

Highway1のVP Brady Forrestは、“AppleのiBeacon技術にいち早く飛びついて位置サービスを開発する企業が現れたことは、とても嬉しい”、と述べている。“Estimoteは最近の新種のスタートアップに属し、ハードウェアを利用してユニークなデータセットを作り、Webサービスの課金を行う。彼らは賞品の深圳旅行を契機に、自分たちのサプライチェーンを大きくした方がよいだろう”。

Estimoteが売っている小さなデバイスはBeaconと呼ばれる。小売店にこれがあると顧客のスマートフォンと対話でき、タッチレスの支払いや、携帯へのディスカウント情報のプッシュなどができる。

ファウンダのJakub Krzychによると、このデバイスはフィジカルな世界のためのOSを作ったのだ、という。“われわれが作った小さなビーコンが個々のお店固有のデータをスマートフォンへブロードキャストする。距離は最短2インチ、最長160フィートだ。顧客の入店時間や商品との距離などによっていろんなアクションをトリガでき、商品に触ることや服の試着などもおすすめできる。店内の各所にBeaconを置けば、さらに多様な情報を提供できる。店内のもっともきめ細かい超近距離位置アプリを作るためには、しかし、Beaconを全店で数十個も使えば十分だ”、と彼は言う。

同社はこれから5日間の深圳旅行で、メーカーやアクセラレータや流通業者などに会う予定だ。

関連記事(未訳)。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))