Google Glassを受け取ってきた!―ファースト・インプレッション

Google Glassの開発者向けExplorer版を受け取れることになったというメールが来たことは昨日書いた。次は実際の受け取りだ。指定の受け取り場所はマウンテンビューのGoogle本社、ロサンゼルスとニューヨークの支社だ。もちろん遠隔地のユーザーは配送してもらうこともできるが、そんなのはぜんぜん面白くないだろう。

今日(米国時間4/17)、私はマウンテンビューの本社に出向いてGlassを受け取ってきた。その際に簡単な説明があり、デバイスの調整もしてくれた。なお、念のためにに申し上げておくが、この記事はGoogle Glassのレビューでもテスト・レポートでもない。箱を開ける儀式のビデオも載せてない。スペックについてはこちらを参照。そもそも今回配布されたGoogle Glassは一般ユーザー向けの製品ではないので良いとか悪いとかの評価の対象にはならない。購入者はGlassの将来に可能性を見出し、Googleが挑戦する新しいプラットフォームをより深く知ろうという人々だ。

Glassを新奇なだけのオモチャで、今日の世界に特に必要な存在ではないとみなす人々も存在する。一方で、GlassはGoogleはもちろんユーザー、デベロッパーにとって胸の踊る冒険へのドアだと考えるものもいる。私はどちらかといえばこれを新たな冒険の始まりとみたい。このデバイスがわれわれの日常生活、テクノロジー、ひいては社会全体にどんな影響を与えるのか、現在はまだ皆目予測がつかない状態だ。

セットアップ

私がGoogleキャンパスに着くとGlassチームのメンバーが何人か出迎えてくれた。去年のGoogle I/Oカンファレンスでが2000人のデベロッパーがGlassのExplorer版を予約してからほぼ1年経った。今日は待ちに待った日だ。

箱を開けた後、チームのメンバーが正しく装着する方法を教えてくれた。画像が投影されるスクリーン・ブロックは右目の正面ではなく斜め上に来る。その位置は鼻パッドで簡単に調整できる。次に最近リリースされたMyGlassアプリを利用してGlassとスマートフォンをBluetoothでペアリングさせる。ペアリングがすむまでGlassは事実上なんの動作もできない。

次にユーザーはGoogleアカウント(個人アカウント。ビジネス・アカウントは不可。) でログインする。

なお、この記事のスクリーンショットはMyGlassアプリのスクリーンショット・ツールでキャプチャーされたものだ。このアプリはユーザーが見る画像をすべて記録することができる。ペアリング、ログイン、Wi-Fiまたは携帯ネットワークの選定が終わるといよいよGlassを起動できる。

メガネのツルの部分にあるタッチパッドに指を滑らせるとGoogle Nowカード(起動してる場合)、設定、そしてこれがもっとも重要だが、音声コマンドのリストが次々に表示される。「オーケー、グラス」という魔法の合言葉の後に音声コマンドを付け加えることでさまざまな動作が行われる。

音声コマンドで、Google検索、道案内、メッセージ送信、写真やビデオの撮影と再生などが行える。Glassの上部にはビデオや写真の撮影のためのシャッターボタンがある。音声はイヤホンではなく耳のそばのスピーカーから聞こえるが、うるさくなく明瞭だ。

Glassチームは「投影される画像に正しく焦点を合わせることができるようになるまでに少し時間がかかるかもしれない」注意してくれた。Googleの社員の中には慣れるまでに1週間かかった人もいたそうだ。正直に言って、斜め右上を見るというのはわれわれが普段自然に行う動作ではない。しかし私の場合、ちらりと画面を見てから今まで見ていた対象に視線を戻すことが、慣れるにしたがって素早くできるようになった。

早く慣れるコツは、各機能のスクリーンショットをすべて取って、どこに何が表示されるのかよく覚えておくことだ。

Glassはそういうものではない

まずGlassが本来の目的としていないことについて触れておこう。Glassはスマートフォンの代わりにはならない。逆にスマートフォンとペアリングし、さらに携帯電話網ないしWi-Fiに接続しなければ何の役にも立たない。映画やYouTubeのビデオを見るためのデバイスでもない。もちろんコンピュータを代替することもない。スクリーンが小さいから検索結果もフルには表示できない。しかしそのときそのときに本当に必要な情報を即座に得ることができる。

Glassを数時間使ってみたところでは、情報収集を効率化するだけでなく、われわれに起きている間一日中繰り返しやっていることの一部を非常に便利にできるようにすると思う。ただしアプリがほとんどないので具体的な体験として乏しい。現在、デフォールトで連携しているサードパーティーのサービスはPathだけだ。

毎日繰り返しやっている行動というのは、たとえば時間を調べる動作だ。われわれは何回となく携帯電話を取り出して時間を見たり、メッセージが届いていないかとチェックする。誰かと会話しているとき携帯を取り出す動作というのは「これから先30秒かそこらは相手とコミュケーションする気がない」ことを示すものだ。右目の斜め上にスクリーンを装着しているというのも社会性という観点からは同様に問題があるかもしれないが、少なくとも今やっていることを中断せずにもっと短時間で同じ情報を得ることはできる。

Glassを実際に手にすれば、これほど多様な機能がこれほど小さなパッケージに収められていることにあらためて驚くだろう。Glassをかけて外に出ればしばらくの間好奇の視線を浴びることになるだろうか? そうであっても私には気にはならない。しかしGoogleGlassの社会的反響がどのようなものになるかは大いに気になる。しかしこれは一般ユーザーの手に製品が届くようになってから少なくとも数週間しないと判断できないだろう。

Glassの将来

近い将来、Glassにはどういうことができるようになるだろうか? もちろんこれが一番興味ある点だ。先週われわれが報じたように、投資家はGlassアプリのデベロッパーに投資を始めようとしている。病院での医師から学校の教師まで応用は無数に考えられる。

Glassを鼻の上に載せているだけでGoogle+ハングアウトに参加したり、友だちと会話ができてりすれば便利だ。それもその他の応用も、結局はデベロッパー次第だ。もの珍しいオタク・ガジェットに終わらせず、Glassを一般ユーザーの生活を豊かにするプラットフォームに推し進めることができるかどうかはすべてデベロッパーの熱意と創造力にかかっている。もちろん前途には数多くの困難が現れるだろう。一般ユーザーがどうしても欲しくなるキラーアプリの開発が必要だし、価格も中流アメリカ人に手の届く範囲に下がらねばならない。

いずれにせよ今回のExplorer版の出荷は最初の一歩にすぎない。とりあえずハンズフリーで読める料理レシピ・アプリが欲しい。そういった生活を実際に便利にするアプリを開発をしようとするデベロッパーが多数現れることを強く期待する。もちろんそうしたことが起動に乗るまでにはかなりの時間があかかるだろう―実際、私の犬も私のGlassを不審に思っているようだ。

読者がGlassアプリを開発している、あるいは開発に興味を持っているデベロッパーだったら私にお知らせいただきたい

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Evernote、独自ハードウェア開発に乗り出す―当初はサードパーティと提携、将来は単独でも

「すべてを記憶する」オンライン・サービス、EvernoteのCEO、フィル・リビンが興味ふかい発表をした。日本を訪問中のリビンはIDG News Serviceのインタビューに答える中で「Evernoteは当初はサードパーティーと共同で、将来は自社のみで、独自のハードウェアのデザインを始める」 と語った。Evernoteのロゴをあしらったオリジナル・ハードウェアが事実近くリリースされるようだ。これは外部メーカーと共同でデザインされ、OEMで製造される。

リビンはオリジナル・ハードウェアの内容について具体的な情報を明かさず、「既存の製品と競争するようなものではなく、魔術のようなまったく新しいデバイス」と述べるにとどまった。

EvernoteはすでにモレスキンのEvernoteスマートノートブックなど、パートナーを通じてハードウェアを製造している。このノートににはあらかじめ特殊なフォーマットが印刷されており、ユーザーがメモを書き、スマートフォンで写真に撮ってEvernoteにアップすると、手書き文字認識によってデジタル版が作成される。おそらくリビンが計画しているのもこういったプロダクトだろう。つまりユーザが体験するあらゆる情報を記録するデジタル・ノートブックというEvernoteの本質に根ざしたユニークなデバイスだ。

だからEvernoteスマートフォンとかEvernoteタブレットの類ではないだろうが、画像やオーディオをEvernoteに取り込むためのデバイスなら考えられる。モレスキンのノートブックのように、Evernoteと直接連動する情報の収集、整理のためのデバイスという可能性が高い。

Evernoteが主として力を入れているのは、マルチプラットフォームでシームレスに作動するアプリの開発であり、ハードウェア・エコシステムの整備は当面は二次的な目標となるだろう。とはいえ、ユニークなハードウェアの提供は、既存のユーザーの利便性を高めるだけでなく、一般消費者へのEvernotetの露出を高めるという効果も期待できる。

われわれはさらに詳しい情報が得られないかEvernoteに問い合わせているが、今のところ返事はない。

Engadget]

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Google Glass、Explorer版は配達もしくはGoogleオフィスでの受け取りを選択可

昨年のGoogle I/OカンファレンスでGlass Explorerプログラムに申し込んでいた人は、ついにGoogle Glassを本当に手にすることになる。いよいよ自分で使ってみることができるようになるのだ。

まだ情報の届いていない方もいるかもしれない。しかしGoogle Glassは、いままさに発送待ちの段階となっている。

具体的な手順を説明しよう。まず下に掲載しているメールが届く。文中で消してあるところには電話番号が書いてある。そして登録コードと、事前に同意すべき「Glass Safety Notices and Terms of Sale」(安全上の注意と販売規約)が記されていた。

Glass Explorerプログラムに申し込んだ人に発送した前回のメールでは、プレオーダーの数は2,000個だとのことだった。そして私のオーダーナンバーは933だった。番号順に処理しているのだとすると、結構な速度でバックオーダーを処理しているようだ。もちろん何人かは1500ドルの価格にオーダーを取り消したかもしれない。しかし申し込みをした人のほとんどが実際に購入するものと思われる(UPDATE:番号順に処理しているというわけでもないらしい)。

メールに記された番号(上の写真では消してある)に電話すると、登録コードを尋ねられる(オーダーナンバーではない)。あとはとんとんと手続きが進み、Glassを取りに行くか、それとも出荷してもらうかを選ぶことが出来る。但し、残念ながらTangerineとSkyは既に在庫切れとのことだった。私はグレイ系のShaleを選んだ。

Glassは明日、マウンテンビューのオフィスに取りに行くこととした。受取可能な場所はマウンテンビュー、ニューヨーク、ロサンゼルスなどがあるが、いずれの場所でもGlassチームのメンバーがフィッティングを行なってくれるのだそうだ。おまけにGlassの使い方に関する説明も受けられるのだとのこと。「よろしければお友達もご一緒に」とのことだった。

電話の応対も親切で、Glassを入手できることになった私におめでとうを言ってもくれた。このわくわく感と、そして最先端のデバイスを手に入れるために、まあ安くはない金額を支払うことにはなるわけだ。

既にGlass Mirror API開発者ガイドが公開されていて、APIを利用した開発が行えるようになっている。デバイスが出まわれば、多くの開発者たちがアプリケーション開発に乗り出すに違いない。シリコンバレーの有名VCたちも投資の機会を虎視眈々とうかがっているところだ。個人的にはレシピアプリケーションを作ってみたいと思っている。材料をいじりながらレシピ本のページをめくる必要がなくなり、とても便利なのではないかと思うのだ。

Google Glassが、今後どう成長していくのかはわからない。一般の人も欲しがるのかどうか疑問を持つ人もいる。どれくらいの頻度で用いられるようになるのか、また、カメラが装備されていて、ネットにも繋がったメガネを付けた人の前にいることに耐えられるかどうかも問題だ。とにもかくにもGlassは人の興味をかきたて、ぜひとも欲しいという人が少なからず存在する。そしてGoogle Glassを装着して動きまわる人が、2000名程度世の中に出てくるわけだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Kobo、限定版の高解像度eブック・リーダー、Auraを発表―夏には独自アプリ・ストアをオープンへ

今日(米国時間4/15)、日本の楽天の子会社でカナダに本拠を置くeブック・リーダーのメーカー、Koboはは新しいデバイス、Aura HDを発表した。 これはeブックのヘビー・ユーザーを対象にした解像度265dpi、6.8インチ・スクリーン、4GBのメモリ容量、2ヶ月もつバッテリーを備えたプレミアム半で、価格は169.99ドルだ。発表イベントはロンドン・ブックフェアが今週に開催されるロンドンで行われた。

販売チャンネルの増強に努めているKoboは、今年独自のアプリ・ストアをローンチすべく準備中だ。

KoboのCEO、Michael SerbinisはTechCrunchのイタビューに対して「われわれは書籍だけでなく雑誌や子供向けコンテンツにも手を広げていくが、他社の真似はしない。多くのコンテンツが単純なeブックのフォーマットには不向きで、アプリやゲームとする必要がある。われわれの売上の25-30%をこうした新しいカテゴリーに拡張することができればこのマーケットでの主導的な地位を獲得できる。この方面でわれわれはさらにニュースを発表していく予定だ」」と語った。

Koboはやはり親会社の楽天がもっとも得意とする分野、すなわちオンライン通販との統合を深化させていくのだろう。 楽天はeコマース・ポータルの巨人であるだけでなく、Pinterestの大株主でもある。
「楽天の傘下にあることは大きなチャンスをもたらすが、同時に求められているのは優れたユーザー体験であることも忘れてはならない。われわれはすでに広告は作成しているが、現在のところこれに付け加えるべき情報はない」とSerbinisは語った。

アメリカではKoboは長年にわたってAmazonへの挑戦者とみなされてきたが、Serbinisは「わが社は小さいが強力であり、その長所の生かし方を心得ている」と述べた。

われわれがKoboを始めたときの目標はこの分野のナンバーワン、またはナンバーツーになることだった。しかしわれわれのアプローチは多くの面でAmazonとは違う。われわれは書店と協力することで市場への浸透に図っている。イギリスではWH Smithとの提携により、全国的にKoboの販売が強化されている。

われわれは各国で強力なパートナーを得ることによってAmazonがトップであるようないくつかの例外を別にすれば、その国での1位か2位のシェアを得ることに成功している。しかしまだKoboは世界市場の3分の1以下にしか進出していない。Koboブックリーダーは日本とブラジルではAmazon抑えてトップだの前にはトップだった。

Serbinisはまたeリーダーは今後開拓すべきチャンスがまだ十分に残っていると述べた。13カ国で市場調査を行った結果、99%の回答者が将来なんらかのeリーダーを買うつもりだと答えたという。そのうち36%はすでにタブレットを所有していた。つまりeリーダーとタブレットは使い方が違うというのがSerbiniの考えだ。タブレット所有者の多くは利用頻度が少なく、週に1、2度しか利用しないユーザーもいた。

もしAuraは限定版として販売されるが、もしこれが市場に受け入れられるようであれば、高解像度などの特長のいくつかは一般のKoboプロダクトにも導入される可能性がある。

Auraの出荷は4月25日から。

〔プレスリリースの全文は原文参照。現在コメント機能不調につき、こちらに。before Amazonを「Amazonを抑えて」としたのは誤りで「Amazonの(登場)前には」が正しいとおもわれるのでそのように訂正しました。ご迷惑をおかけしました。〕

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


ハードウェアメーカー御中:視線を外したら自動的に一時停止する機能など欲しくはない!

どうやらMicrosoftが、見ていないときは自動的にビデオ映像をポーズする機能をXboxに実装しようとしているようだ。SamsungがGalaxy S4で採用したものと同様の機能だ。

こんなものに一所懸命になって欲しくないと思うのだが如何だろう。

こんな機能を欲しいと思う人などいないと思うのだ。

ふむ。確かに人によっては喜ぶのかもしれない。広告業界の人にとってはもしかすると福音と受け取られる可能性はある。ドラマの途中に流れる広告の最中にも、電子レンジでおやつを温めてくるなんてことができなくなってしまうわけだ。しかし一般の利用者にとっては、まさに「無駄の典型」と思えるのだがどうだろうか。

持っているXboxで「ちゃんと見ていないから」という理由でビデオが停止してしまったりするのなら、ともに過ごした素晴らしい日々を思い出しながら涙を流し、そしてXboxをゴミ箱に叩きこんでしまうことになるだろう。

そこまでする人は少ないかもしれない。しかしいずれにせよ、この「一旦停止」機能を考えだした人は、人びとがどんな風にテレビと付き合っているのかを「全く理解していない」のではないかと思う。

読者の皆さんにも考えていただきたい。テレビに映像が流れているとき、どのくらい画面を見つめているだろうか。

真剣に画面を見るケースというのは3種類くらいしかないのではないかと思う。すなわち大好きな続き物の最新話を見る時、あるいはずっと見たいと思っていた映画が放映されているとき、そしてあとはポルノだ。

それ以外の場合(それ以外、の方が多いように思うが)は、ただ単に映像を「流している」だけのことが多いと思うのだ。そう、BGMのような扱われ方をしていることが多いのだ。とくに何度も見たドラマの再放送などは、完全に気を抜いてただ流すことになりがちだ。意識は手元のノートパソコンやiPadにあり、そしてごくたまに視線をあげてみるといった具合だ。

「そんなに心配しなくて大丈夫だよ。どうせオプションなのだから」。

そんな風に言う人もいるだろう。しかしオプションであれなんであれ、とにかく馬鹿げた機能であるということは間違いない。オプションではあるにしても、そうした機能を実装することでUIをおかしくしてしまったりすることもある。他にやることが満載のはずの開発者から時間を奪ってしまうことにもなる。オプションがオンになってしまったり、あるいはそのオプションの周辺にバグが入り込むことだってあり、そうなると使い勝手も大いに低下することになる。

それに、こうした機能にはどうしても不具合が入り込んでしまうものなのだ。

個人的には、Xboxが大好きで、これまでに3台を買い換えてきた。持っているデバイスの中ではもっとも利用頻度が高いものとなっている(スマートフォンは別だ)。うちにきた人にはKinectを見せびらかしてあげることにしている。面白いモノなのだが、このKinectもきちんと動作しなくなることがある。

たとえばうちのKinectは、ビデオの音声をコマンドだと誤解して動作することがある(あるいはもしかするとそこらを浮遊している霊的存在がマイクに向かって「止まれ」などと命令しているのかもしれない)。さらに1日に2、3度は、こちらがじっとしているのに何かしらジェスチャーコマンドを発したと誤解してしまう。また、こちらが懸命にボイスコマンドを発しているのに、徹底的に無視されてしまうこともある。

SamsungのGalaxy S4のハンズオンデモを見ても、搭載されたビデオポーズ機能は少々動作が怪しいものであるようだ。

迷惑な機能だと思っているが、もしこうした機能を便利に使えるケースがあるにしても、「きちんと動作」することが非常に大事になる部分だと思う。画面に集中しているのに勝手に一時停止してしまったり、あるいは逆に目をそらしても流れ続けるようなことがあってはならない。

ちなみに、画面を見ているかどうかを検知するメカニズム事態が使い物にならないと言っているわけではない。画面から目を離した時に、画面にCMが何分くらい続くのかを表示してくれたり、あるいは見たくないものを簡単にスキップする仕組みを実装してくれるのなら大歓迎だ。

一時停止や早送りに関する、こちらの自由を奪わないで欲しいのだ。

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(翻訳:Maeda, H)


Google Glassエコシステム形成のための投資協調組織が立ち上げ―Google Ventures、Kleiner Perkins、Andreessen Horowitzが共同

今日(米国時間4/10)、Google Venturesは世界でトップクラスのテクノロジー系ベンチャーキャピタル2社、Andreessen HorowitzとKleinerPerkinsと共同で“Glass Collectiveという組織を発足させたことを発表した。

これ自身はファンドではないが、3社はこのプロジェクトを通じて協力しながらGoogle Glass向けハード、ソフトの開発に投資していくという。パートナーの1社があるプロジェクトに興味を抱いた場合、3社が歩調を揃えて投資を行う。この共同プロジェクトはGlassをめぐるエコシステムをできるかぎり急速に整備することを目的としている。l

これと同時にGlassチームのプロダクト責任者、Steve Leeは「去年のGoogle I/OでGlassが紹介されたときに関心を示したデベロッパーに対してGlass Explorerきっとを来月中に出荷する予定」だと確認した。 数十億ドルの資金を擁するベンチャーキャピタル3チームの参入でGlass関連の新事業への資金供給は即座に整備されることとなった。これは過去にKleinerPerkinsがiFundをたちあげて4億5000万ドルをモバイル・アプリに投資したアプローチに似ている。

もちろんグループが結成されたからといって、すべての案件について3社が共同投資をすることが保証されたわけではない。しかしこの3社は過去にすでに共同投資の実績があり、各社が他の2社の投資先選択を参考にするというのは理に適っている。またこれ以上パートナーを増やす予定がないことも明確にされた。そういうわけで“Glass Musketeers&#8221は独自の道を行くことになる。

この発表にはGoogle VenturesのBill Maris、Andreessen HorowitzのMarc Andreessen、KleinerPerkinsのJohn Doerrの3人が登場し、Google Glassについては単なるウェアラブル・コンピュータというだけでなく、プラットフォームとしての大きな可能性に興奮していると述べた。Mirrorと呼ばれるGlassAPIは“今年のSXSWカンファレンスで発表されている。

ちなみに、プレスイベントの開始前にわれわれは最新版のGlassをテストする機会があった。短時間の経験ながら数ヶ月前に比べて長足の進歩を遂げていることがはっきり感じられた。

MarisがGlassについて知ったのはこういう経緯だったという。

私はサーゲイ・ブリンからまだ単なるアイディアだった頃に話を聞いた。初期のプロトタイプは今皆さんがご覧になっているようなものとは違い、あまりうまく機能しなかった。しかしチームが編成され、デバイスに改良が加えられていくうちに、われわれはブラウザや携帯電話の登場にも匹敵する巨大なパラダイムシフトの間際にいるのだということが明らかになってきた。

そう、これこそ未来だ

Kleiner PerkinsのDoerrはこう結論した。

われわれはプラットフォームの威力をよく知っている。偉大なプロダクトとそれを利用するための しっかりしたAPIは多くの起業家にインスピレーションを与え、驚くべき進展をもたらす。ウェブでも、アプリ・ストアでもそれが起こったのをわれわれは見てきた。

Andreesenはもっと単刀直入に、「Glassをかけてみれば、そう、これが未来だとわかる」 と述べた。

Glassはウェブとモバイル・サービスをひとまとめにして新たな次元に引き上げるイノベーションだ。 Glassの応用範囲は文字通り無限だ。しかし一部のプライバシー専門家は、不当なアプリが開発されて邪悪な活動に用いられるのではないかと批判している。今日の発表で3社は「他の投資の場合と同様、Glass関係の投資も最終的に消費者の福利を増進させるものに限る」と述べた。Andreesenはインタラクティブなゾンビー・ゲームなどは面白そうだ。しかし医療分野におけるGlassの応用は医師にも患者にも非常に大きなメリットがあると思う」と述べた。

Doerrも同意し、さらにGlassは今日の生徒一人一人が孤立した状態で受ける教育体験を改善するために役立つだろうと述べた。Sergey Brinは「やがてGlassはデジタル一眼レフカメラのファインダーにもなれば自転車に乗っているときには心拍数を教えてくれるようにもなるだろう」と語った。

以前のGlass’ハッカソンでプロトタイプが作られたアプリケーションはいずれも有望そうだということだ。

Marisが「開発を続けていくためにデベロッパーが資金を必要としている有望なプロジェクトがいくつかある」と述べたことからみて、Glass Collectiveの最初の投資はまもなく実施されるものと思われる。 Doerrは「Path andとTwitterはすでにGlassプラットフォーム上でのアプリケーション開発を考えている」と付け加えた。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Facebook HomeのChat Headがもたらす真のマルチタスキング。今後の「標準」はここにあり!

モバイル環境においては、シングルタスク式のやり方が一般的だった。しかしFacebook Homeの登場で、Google、Yelp、地図などのアプリケーションを使いながら、オーバーレイ式のドロップダウンウィンドウでチャットができるようになる。これはデスクトップの効率性を小さなデバイスにも持ち込むことになるものだ。Homeで実現されたカバーフィードやレスポンシブデザインの完成度の高さは確かにすばらしい。しかし言ってみればそれは「当たり前」のことでもある。ところがチャットをマルチタスキング化するというのはすなわち、コンピューティングとコミュニケーションを融合するという意味で、携帯デバイスの新次元を切り開くものであると言えるだろう。

ちなみにイノベーションというのは、誰も思いつかなかったアイデアを生み出さなければならないというものでもない。問題解決のための、新たな方法を提供するものをイノベーションと称するわけだ。これまで、モバイル環境でメッセージのやり取りをする際には、コンテクストの切り替え作業が必要だった。すなわち、誰かとメッセージをやり取りするか、「あるいは」アプリケーションを使うかであったわけだ。この両者を「同時に」行うことはできなかった。AndroidもiOSも「マルチタスク」をうたってはいたが、いずれも「タスクスイッチング」であり、「同時に」作業できるわけではなかったのだ。確かに通知機能があって、他の作業をしていても送られてきたメッセージに気づくことはできた。しかし返信を行うためには作業を中断する必要があった。作業を切り替えるにあたっては、「意識の中断」も生じることになっていた。

こうしたコンテクストの切り替え作業は不自然であり、不便なものだ。私たちはしばしば、今まさにコンピュータ画面で行なっていることについてコミュニケーションを行う。たとえば画面で示される疑問に答えようとしたり、同じ資料を見ながら共通認識を持つために会話をしたり、あるいは特定の場所に道案内をしたり、何か面白いものを見つけて、それについて意見を言い合うというような形でコミュニケーションを行なっているのだ。会話している友人に細々とした物事を正確に伝えたり、複雑に絡み合った事象を説明するには、SMSないしFacebook Messenger画面と、他のアプリケーション画面を行ったり来たりしなければならなくなる。これは非常にストレスを感じることだ。スピーカーフォンモードにして音声通話をするのがベストかもしれないが、場合によってそうした方法が取れないこともある。

デジタルワールドをいろいろと見て回りながら会話をするというやり方は、モバイル時代以前には当然のことだった。デジタル以前についても、何かをしながら会話するというのは当たり前過ぎる行為だった。IRCや(TechCrunchの親会社である)AOLのインスタントメッセンジャーでも、画面を見ながら同時にチャットを行うことができていた。それがモバイル時代になってからは不可能となり、これまでは単純に画面サイズのせいで行えないのだと納得して(させられて)きた。Galaxy Note IIのような大画面ファブレットや、iPadのようなタブレットなら可能かもしれないが、スマートフォンのような画面では無理だと考えてきたわけだ。

しかしFacebookのデザイナーに、「そうではないのだ」と考える人がいたわけだ。デザインチームは、人びとの「実際の生活」の様子に注意をはらってデザインプロセスを進めている。たとえば既読通知機能なども、そうした流れから導入されたものだ。面と向かって話をしているときには、話が聞こえればそれを態度で示すものだ。Facebookメッセージにも同様の仕組みが必要であると考えたわけだ。発表当時、FacebookのProduct部門ディレクターのPeter Dengに話を聞いた。相手に読まれたかどうかを示す仕組みは絶対に必要だと考えたのだそうだ。

技術というのは、私たちの手伝いをするために存在するのです。強引にやり方を変えさせたり、複雑な手順に従わせるというようなものであってはならないと思います。たとえば私たちは、人間同士の「会話」を模するための仕組みを作りました。何千年もの間、慣れ親しんできた実際の「会話」に着目するところから始めたのです。面と向かって行う会話と同じような効果を出すことを心がけました。今回導入した既読通知機能は、今後に向けての第一歩なのです。

Facebook Homeで実現するマルチタスクチャットも、そうした流れの一環であるということができる。誰かがメッセージを送ってくれば、現在使っているアプリケーションの上に送信相手の顔アイコンがポップアップ表示される。そして送られてきたメッセージの最初の方の文字がアイコン横に表示されるようにもなっている。従来型のアプリケーションであれば、ここで送信相手の顔をタップすると、使用中のアプリケーションを閉じてFacebookメッセージ画面に遷移することとなるだろう。しかしFacebook Homeでは利用中のアプリケーションが見えるままの状態で、オーバーレイ式のメッセージウィンドウが表示されるようになるのだ。チャット画面上の顔アイコンを再度タップすると、メッセージウィンドウが小さくなって元の画面に戻ることになる。これにより、メッセージのやり取りをする際に何をやっていたか見失ってしまうようなことはなくなる。発表イベントでデモに触れてみることができた。モバイル機器を操作しながら、シームレスにメッセージ送受信が行えるのは非常に快適なエクスペリエンスだった。この仕組みならばチャットも「邪魔するもの」ではなく、「相補的なもの」として利用することができそうだ。

ここで実現しているチャットシステムこそ、他のモバイルエクスペリエンスと「同時に」楽しむことができるものだ。ただ、オーバーレイ画面を表示したままで、下に表示されている別アプリケーションをスクロールしてみたりすることができないのが残念ではある。HTC Firstの画面や、標準的なサイズのAndroidデバイスには、そうした操作を有効に行うための広さが足りないということなのだろう。しかしそれでも操作できれば便利だろうと思うのだ。最近は画面サイズが拡大する傾向にあるようなので、サイズ的な制約は今後消えていくことにもなるだろう。

Facebook Homeのハンズオンビデオを見た人や、説明を聞いた人は皆、このチャット機能に導入されたマルチタスクに拘りを見せる。「Chat Heads」(頭部のアイコンが表示されるからそう呼ぶらしい)という妙な名前ながら、機能的に大いに注目を集めているわけだ。ワシントンDCで27歳の非テック系の女性にも紹介ビデオを見てもらった。ここでも人気を集めたのはやはりChat Headだった。「欲しい」という声や「ぜひHTC Firstを買いたい」とも言っていた。

きっと、ここから新しい時代が切り拓かれていくことになるに違いない。他のアプリケーションでも同様の仕組みを実装し、あるいはさらに進化させていくに違いない。たとえばAppleのiMessageの新版が、が同様のマルチタスク機能を備えていなければ非常にがっかりすることになるだろうと思う。もちろんこれは近々の登場が噂されているGoogleの統合メッセージングシステムについても同じ事が言える。真の「マルチタスク」はもちろん、さらなる進化を見せて貰いたいと思っているのだがどうだろうか。

少なくともしばらくのうちは、このChat Headsの魅力によってFacebook Homeのダウンロード数は伸びるだろうし、HTC Firstを購入するという人もでてくることだろう。メッセージングの重要性については、改めて各開発者が再認識している段階でもある。メッセージのやり取りから、ここからさまざまなコミュニケーションが始まっているのだ。非同期のメッセージングシステムのおかげで、安心してネットから離れる時間を持つことができるようにもなっているのだ。そしてメッセージングアプリケーションはさまざまな進歩を遂げてきた。そのような中でスマートフォンが広まり、利用者としてはさらなる進歩を期待するようになってきているのだ。

Facebook Homeの今後について、少なくともしばらくのうちは注意しておくべきだろう。

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(翻訳:Maeda, H)


ヒト型ロボットPETMANはBig Dogを散歩させられそう

PETMANはBoston Dynamicsが作ったヒト型ロボットだ。BDは四足歩行ロボットBig Dogも作った。そのロボット犬はレンガを投げるから、夢でうなされそうだ。

こちらのロボットは防災服を着てガスマスクを付けているが、犬型ロボットよりも怖い。いまのところケーブルで操作するようだが、自立したPETMANに汚染地域から追い払われることを想像すると、ほんとに怖い。まず、この服装ではあまりにも人間に似すぎている。第二に、人の願いなど聞き入れてくれそうもない。これぞまさに、誰かの言う未来社会だ。まだ、そこらにうじゃうじゃとはいないから、やや気は楽だが。

第三に、PETMANはダンスをする。

出典: Giz

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


SXSWにおけるGoogle Glassの紹介セッション全50分がYouTubeに登場, とくにデベロッパは必見

これを読んでる人のほとんどがSXSWを見るためにテキサス州オースチンまで行けなかった人だと思うが、しかもその中で、Googleのあの意欲的なGlassプロジェクトをちょっとでも体験した人となると、すごく少ないだろう。過去数週間、あちこちでGlassのおもしろそうな話を読んで悶(もだ)えていた人も、しかしご安心を。GoogleがSXSWにおけるGlassのセッション全篇50分を、YouTubeにポストしたのだ。

そのプレゼンは”Building New Experiences with Glass”(Glassで新しい体験を作る)と題され、GoogleのSenior Developer Advocate、Timothy JordanがGoogle Glassの説明紹介役を務めた。こんな実物実演は前にもあったが、Jordanは側面にあるトラックパッドをいじったり、Google+のお友だちからのアップデートをチェックしたりしながら、Glassのインタフェイスを分かりやすく説明した。

しかもJordanのセッションは、現場のデベロッパたち向けに、このヘッドマウントデバイスのためのサービスはどうやって作るのか、それをちらっと見せてくれた。彼は、実際の開発過程は簡単である(“複雑でない”)と何度も言ったが、デベロッパたちにGlass向けの開発がいかなるものかを実感させるには十分なプレゼンだった。しかし、Glassがエンドユーザに何をもたらすかについては、Jordanは強気だった。あるGoogle社員のように、今のタッチスクリーンは人類を無力化する、とまでは言わなかったが、彼は、これまでの対話の方式は、人間の現実生活と事象とを互いに疎外する、と言った。

“テクノロジが必要以上に人間の邪魔をしている”、と彼は指摘する。“Project Glassは、そんな状態を解決しようとする。人は、大好きなテクノロジにアクセスしつつ、今そのときの現実から遊離することもない”。

JordanとGoogleの彼の上司たちは、みんながGlassを愛していると思いこんでいるが、本当の陪審がやってくるのはまだ先だ。Googleは今年の終わりごろにGlassを一般消費者向けに大々的に発売するつもりだが、しかし並行して数千名のテスターたちによるモニタテストもやっている。Googleはこの未来的な製品のターゲットをとても慎重に見極めようとしているが、でも実際に発売されたら話はまったく違ってくるだろう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


Photonで三次元スキャンした「物」のデータをどの3Dプリンタでもプリントできる

Photonは、実物の点群を作る三次元レーザースキャナーだ。ユーザは、その点群データのファイルを3Dプリンタに供給してその「物」のコピーを作ることができる。Indiegogoで、399ドルを‘出資’すると手に入る。そのすばらしさを一言で言うと、それは、ぼくがかねてから、欲しくて欲しくてたまらなかったものだ。

トロントの住人Adam BrandejsとDrew Coxが作ったそのデバイスは、小型レーザー装置とターンテーブルを使って物の表面をスキャンする。その結果は、今の3Dプリンタの多くが使っているSTLファイルまたはOBJファイルに保存される。つまり、プリントできる。

三次元スキャナーは、最近ちらほらと登場してきた。たとえばMakerbotが提供するスキャナーもある。しかし、これほど洗練された製品は初めてだ。その主な機能は:

PhotonスキャナーはHDカメラとデュアルレーザーラインを使ってわずか3分で3Dスキャンを捕捉する。対象物の最大サイズは190mm x 190mm x 250mm (直径7.5″ x 高さ9.75″)で、装置本体は折りたたみできる。軽量でポータブルでコンパクトで、あなたの仕事場に置いても邪魔にならない。

ぼくにとってとくに魅力的なのは、「現場で三次元スキャン」というコンセプトだ。もうすぐ、もっと複雑な大きなものでも、現場でスキャンできるようになるだろう。100ドル札4枚で三次元スキャナーが買えるなんて、まるで奇蹟のようだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


カスタマイズOS搭載のFacebook携帯、HTC Firstはダウンロード版Homeアプリにない機能を提供

今日(米国時間4/5)のFacebookの発表は“Home”と呼ばれるホームスクリーン・アプリに重点が置かれていた。これは標準的なAndroidの多くの機種で作動する〔HTCの数機種とSamsungのGalaxyIII/IVが当面サポートされる〕。

一方、HTCは私の取材に対して、「われわれはFacebookと協力してAndroid OSのカスタマイズに取り組んできた。HTCのFirstスマートフォンにはダウンロード版のHomeにはない機能がいくつもある。たとえばFirstではメールとカレンダーの通知をホームスクリーンに表示できる機能がある」と述べた。HTCの提携担当マネージャー、Michael Goodwinは私にこう説明した。

そう、われわれはOSにいくつか手を加えねばならなかった。システム通知をホームスクリーンに表示するために新たなフックをいくつか開発した。Android OSのカスタマイズのおかげでAndroidの通知トレイに現れるさまざまな通知がすべてFacebook Homeに表示される。

また発表イベントでFacebookのCEO、マーク・ザッカーバーグとプロダクト・ディレクターのAdam MosseriはHTCのFirstスマートフォンはHomeの体験を最良とするために最適化されていると述べた。

「Facebookはカスタマイズ版のAndroidを搭載したHTCスマートフォンも発表する。これにはダウンロード版にはない機能が含まれている」という先週の私のスクープはやはり正しかった。HTC Firstは現在、99.99ドルでAT&Tが予約受付け中だ、。出荷開始は4月10日でユーザーの手元には4月12日まで届くという。

HTCの社長、Jason MackenzieはHTCがFirst向けにAndroid OSの改造をするという努力を払った理由をこう説明している。

ユーザー体験の一貫性を高めたかったからだ。ユーザーにとってもっとも簡単でもっとも使いやすい方法を提供したかった。Chat Headsや通知機能でホームスクリーンでFacebook関連のメッセージを扱えるのに、他のメッセージやメールは別のアプリを起動しなければならないというのでは一貫性に欠ける。HTC Firstはスマートフォンの中心にアプリではなくユーザーの友だちを据えるというFacebookとザッカーバーグのビジョンをもっともよく実現するものとなっている。

Google PlayからダウンロードできるHomeはFacebookのコンテンツのみをホームスクリーンに表示するが、OSをカスタマイズしたHTCFirstはGoogleカレンダー、Microsoft Outlookのメール、利用可能なWi-Fiネットワーク、その他の通知をホームスクリーンに送り込む。またHTCFirstは上にスワイプしてアプリのショートカットが表示でき、右スワイプでGoogleの検索バーが表示される。これらもダウンロード版にはない機能だ。

つまり、やや逆説的だが、HTCのFacebook携帯はダウンロード版にくらべてFacebookコンテンツ以外も広く表示し、いわばより中立的なユーザー体験を提供するものとなっている。

下はHTCのMichael Goodwinのインタビュー

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


宙返りもできる小さなクアッドコプター、Microdrone 2.0登場

ExtremeFliersでVernon Kerswellに会えたのはラッキーだった。まだ学生のような容貌をしているのだが、「飛行物体」(ExtremeFlier)に並々ならぬパッションを持つ人物だ。彼が直近に生み出したのはMicrodrone 2.0なるプロダクトだ。野球ボールサイズの無人飛行物体(ドローン)にインテリジェンスを持たせている。

このMicrodroneにはIRセンサーが組み込まれており、6軸ジャイロとの組み合わせで、飛行姿勢を常に安定的に保つことができるようになっている。Vernonによるプレゼンテーションも、とても熱く、そして面白いものだ。大量生産に必要なパーツを探しに中国まで出向いたことを話しながら、ドローンをいろいろと操作してみせてくれた。

スタートアップの売り込みというのはかくあるべしという典型的な姿を見せてもらえたのかもしれない。自身がプロダクトに夢中であることをとてもよく示してくれていた。リリースは5月くらいで価格は100ドル程度を予定しているとのこと。狭い家ではあるが、ぜひともこのドローンを飛ばしてみたくてしょうがない気持ちになってしまった。

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(翻訳:Maeda, H)


LEDでテキストをスクロール表示するスマートブレスレットLinkMe–とにかくデザインは美しい

[筆者: Michael Seo]

LinkMeは、左の写真のようなリストバンドないしブレスレット(腕輪)だが、スマートフォンにBluetoothで接続してSMSやソーシャルメディアのアップデートをテキストでスクロール表示する。その表示装置は、LEDである。

スマートウォッチやスマートブレスレットをちらっと見ることは、あなたのぴっちりしすぎているジーンズのポケットからアラーム音の鳴っているデバイスをあせって取り出すより簡便である。だが今のところ、それらの多くはデザインがださすぎる。たとえばスマートウォッチPebbleは、機能的にはすばらしいがルックスは不格好で退屈だ。あれを腕にはめている自分を、人に見られたくないね。

LinkMeは文句なしに美しい。単純なクロームメッキのリングで、それを腕につける。リングを覆っているLEDディスプレイは、デザイン的に腕輪本体とうまく融合している。ちょうどニューヨークのタイムズスクウェアの電光ニュースのように、青または赤の文字で長いテキストをスクロールする。

表示するものは、テキストなら何でもよい。SMS、ソーシャルメディアのアップデート、フライト情報、個人的リマインダー(備忘録メモ)、アラート、などなど。メッセージを表示しないときはデフォルトで時刻を表示するから、腕時計としても使える。

しかし機能性では、Pebbleの方がLinkMeよりもいろんな点で上だ。Pebbleは表示がeインクだから、グラフィクスも含めていろんな表示ができる。複数行のテキストも一挙に見られる。LinkMeでは、メッセージが最後までスクロールしていくのを、じっと待たなければならない。

しかしLinkMeには、これなら腕にはめてもいいな、と思わせる何かがある。機能性よりも美、ということだろうか。でもAppleがいかにもAppleらしいスマートウォッチを発売したら、あっさりと、「機能も美も」になってしまうだろう。

でも、今のところ、ぼくはLinkMeが気に入っている。

LinkMeは今KickStarterで資金募集中なので、99ドル‘出資’すると一つもらえる。目標額は、5月5日までに10万ドルだ。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


東京のTerra Mortosが三輪電動タクシーを発表―アジアの大都市圏に大々的に売り込む計画


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日本のスタートアップ、Terra Motorsが電動トゥクトゥク(アジア各地で広く使われる三輪タクシー)を正式に発表した。この三輪車の価格は6000ドルで2時間の充電で50km走れるという。電動自動車としては豪華で高性能なTeslaモデルSロードスターの対極に位置する製品だ。これには非常にもっともな理由がある。この三輪電動自動車は途上国市場での大量販売を狙っているのだ。

すでにフィリピンに第一陣が出荷されている(CNET)ということで、2016年までにガソリンエンジンのトゥクトゥク10万台が置き換えられる計画だ。 フィリピン全国でこの車両はリース後買取という形でドライバーにマーケティングされる。ドライバーは燃料費で日に5ドル程度が節約になるという。人口過密の大都市圏では大気汚染の減少にも役立つことが期待されている。

Terra Motorsの三輪車の6300ドルという価格は安いとはいえない。ガソリンエンジンモデルは1000ドルから1500ドルで販売されている。TerraMotorsの大橋哲也事業開発部長が私に送ってきたメールによれば、同社はできるかぎり急速にアジア各地の市場に進出し、その中で最適な価格に調整していくということだ。

Terra Motorsのトゥクトゥクはボディーもインテリアも宇宙時代を思わせる魅力的なデザインだ。座席も十分な広さがある。これはライバルのガソリン車に対して優位性になるだろう。50kmという航続距離は決して長いとはいえないが、市内での近距離の移動手段ということを考えればまずまずのところだ。ただしバッテリーを充電するのに2時間ずつ待たねばならないのは理想的とはいえない。しかし適切に運用スケジュールを立てれば、ガソリン代の節約で穴埋めできるのかもしれない。

Terraの主要株主にはApple Japan、Google Japan、ソニー、コンパックの元トップが顔を揃えている。電動トゥクトゥクを売り出している中国メーカーもあるものの、Terra Mortorsほどの野心的な計画はないようだ。オランダのその名もThe Tuk Tuk Factoryというメーカーが数年前にe-Tukという電気三輪自動車をリリースしているが、これは主にヨーロッパ市場がターゲットだ。Terra Mortorsにはアジアで急成長を遂げるチャンスがあるといってよいだろう。

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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+


Adafruitが子ども向け電子工学教育をYouTubeビデオで開始

電子回路/電子製品を自作あるいはプロトタイピングする人たちに素材を提供しているAdafruitがこのほど、YouTube上の短編ビデオシリーズで、電子工作に対する若者や子どもたちの関心喚起努力を開始した。そのシリーズはCircuit Playground(回路の遊び場)と名付けられ、電子回路とその部品や概念の基礎を、子どもたちにアルファベット順の項目で教えようとしている。これを見たおちびさんたちが、技術者にあこがれたり、電子工作を趣味にしてくれたら、しめたものである。

初回はAだからampere(アンペア)だ。回路を流れる電流の測度単位のこと。‘番組’のホストは、子ども向けにかわいいロボット人形のAdabotくんと、AdafruitのファウンダLimor Friedだ。Limorは子ども相手臭くないふつうの口調で、わかりやすい説明をしている。最初は、回路の部品を表すたくさんのアニメキャラクターが登場する。さらにその後、アンペアの語源になったAndré-Marie Ampère氏がスペシャルゲストとして出演する。だから、科学史のお勉強でもある。

ビデオの長さは5分弱だから、十分に子どもたちの忍耐の限界内だ。これから電子回路の基礎を勉強したいと思っている、もっと年上の子にとっても、もちろん見る価値はある。

〔Adafruit社に関する本誌記事。日本のスィッチサイエンスは単なるネットショップだが、それなりにおもしろい。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


AppleのiWatchは、iPhoneないしiPadを手首に結びつけるための「バンド」だった?!

大いに話題を集めたAppleのiWatchではあるが、どうやら期待通りのプロダクトではないようだ。

フレキシブルディスプレイ搭載で、Siriによる操作が可能であるという噂もあった。しかし、実のところはiWatchとはAppleデバイスを装着するための「バンド」に過ぎないようなのだ。

上には、リハーサル時点でのリークビデオを掲載しておいた。ビデオを見れば使い方はすぐにわかる。この「バンド」でiPhoneないしiPadを手首に巻きつけて使うわけだ。「バンド」の価格は249ドルなのだそうだ。この価格は他のスマートウォッチを意識したものだが、もちろんiPhoneおよびiPadは別売りとなっている。

Appleに発売時期について尋ねてみたが、現在のところ詳細な情報は入手できなかった。アナリストによれば、iWatchは次世代iPhoneと同時に、7月に発表されるのではないかとのことだ。

発売時期や地域についての情報は得られなかったものの、MBAないしMBPについても対応可能であるとの説明は受けた。これによりスマートウォッチにて「フル機能」を体験することができるようになっているわけだ。

「iPhoneやiPadを指して、情報消費のためのデバイスであると言う人たちがいます」と、匿名を条件にAppleのエグゼクティブがインタビューに応じてくれた。「私たちは、iWatchについては生産的な用途にも活用してもらいたいと考えているのです。そこでノートデバイスを取り付けられるようにしたのです」とのことだ。

Appleとしては、デザイナーやクリエイティブによる利用シーンを想定しているのだろう。

ちなみにこのiWatchプロダクトを存分に活用してもらうため、Appleは関連プロダクトのリリースも計画しているようだ。見れば誰でもわかるように、このiWatchに大型のAppleデバイスを取り付ければ、身につけた状態で歩いたり、手を動かしたり、そしてもちろん作業を行ったりするのが、肉体的に大きな負担となる。そこでAppleはそうした動作による体重減を測定するための、エクササイズ関連グッズをリリースする予定だというのだ。「重たいスマートウォッチを使ってダイエットしよう」ということのようだ。

Appleがこうしたプロダクトのリリースを考えているのは、もちろんSamsungによる身体データの数値化(Quantified Self)関連プロダクトの充実を意識したものだ。Galaxy S IVにはハートレートモニターや体重計などの機能を持たせるのではないかと噂されている。

Appleとしてもいろいろな戦略があるのだろう。ただ、個人的にはiWatchがコンピューティングデバイスではなく、単なるアクセサリーであることに失望の気持ちを禁じ得ない。もちろんAppleのこうした選択は生産コストやR&D費用の削減を目指したものであるということなのかもしれない。

Appleは「期待値管理」の手法を用いているつもりなのだろう。これはMapsでも同様であったと言うことができるかもしれない。戦略の成否は時が明らかにしてくれるものと思う。

訳注:本記事は米国TechCrunchサイトからの翻訳であり、同地は未だ4月1日であることを記しておきます。みなさまの温かいご理解をよろしくお願い致します。

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(翻訳:Maeda, H)


運転中の車の状態データをiPhoneに表示する小さなハードウェア+アプリDash

ぼくは自分のちいさくてかわいいMazdaを愛しているけど、でもそれが動く仕組みに関してはいまだに完全に無知だ。これまで、それで困ったことは一度もないけど(パソコンや携帯電話のことなら気になるが)、今日(米国時間3/29)Kickstarterに登場した、ボストンの小さなチームプロジェクトを見ると、あらためて自分の車のボンネットの下で何が起きているのか、気になってくる。簡単に言うと、Dashと呼ばれるこのハードウェアプロダクト+iPhoneアプリは、車の診断用ポート(On-Board Diagnostics(OBD) port) に接続してBluetooth 4.0でiPhoneとコミュニケーションする。そして、車の状態をリアルタイムで教えてくれる。〔*: ‘Dash’ブランドはいろいろあるけど、これはまったくの新顔。〕

そんなの、前からある、って?

たしかにこのポートにつないで使うアプリやサービスは、このところ多い*。Carvoyantは車のディーラーさんと契約してその常時onの調査診断ガジェットを今年から幅広く売っている。Y Combinator出身のAutomaticもコンセプトは同様だが、iPhoneアプリのインタフェイスのかっこよさで人気になった。Dashは若干後者に近いが、やることは基本的にどれも同じだ。ふだんは目にすることのないいろんなデータを、アプリの画面にビジュアルに表示して、ユーザの運転経験をモアベターにしてくれるのだ。〔*: 自作も可能。〕

お値段も同じく69ドルだから、Dashは要するに、Automaticを超小型にしたような製品、と言えばいいのか? でも、人気先行気味のようなカリフォルニアのスタートアップのあの製品と、このDashとでは、小さな違いがいくつかある。それらをどう評価するかで、あなたのDash観も決まってくるだろう。

燃料の使用量、車の各部の健康状態、地図上の現在位置表示、といった機能のほかに、Dashではユーザのスマートフォンが第二の計器板のようになり、現在の速度、エンジン回転数、燃料残量などを表示する。その基本的な考え方は、運転者自身が環境特性の良い運転状態を自分で見つけることだが、でも最新の車には運転中に燃料効率を教えてくれる、いわゆるエコ機能がある。でも、合衆国の車は1996年という昔からODBポートがあるから、Dashのこの機能をありがたく感じるドライバーはとっても多いはずだ。

ちょっとだけ老婆心: 車の速度計やタコメーターがおかしくなってるから、Dashで代用したい、という人は、そっちを修理するのが先!

こういう車のデータでソーシャルしたいという人向けに、データはすべて自動的にそのユーザのDashのアカウントにアップロードされる。それらを友だちと比べて、より良き運転をお互いに模索するとか、好きなことができる(幸か不幸かデータを…模範的安全運転等へと…偽造することはできない)。またDashのiPhone上の表示を車載ビデオにオーバレイ録画することもできるから、それを共有するのも楽しいかも。

iPhoneを自分の車の延長のようにしたい、と願っている人から見ると、Dashの現状はまだまだ未熟だ。本稿をぼくが書いている時点でKickstarterの資金提供約束額は15000ドルを超えている。締め切りの5月11よりも前に目標の75万ドルに達するかもしれない。そして目標額を達成したら、製品の発売は今年の6月を予定している。夏のドライブ旅行シーズンの直前だ。ただしAutomaticと同じく、アプリのAndroidバージョンが提供されるのは今年の終わりごろだ*。〔*: Android向けの同種製品は、すでにたくさんある。たとえばこのページ上。原文のコメントでも各種紹介あり。〕

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))


企業用3Dプリンタが2016年には2000ドルを切るという調査報告,しかし低価格化だけで採用動機は育たない

3Dプリントはまだ幼児期だが、今や誰もが言うように、その将来性は大きい。家庭でも企業でも3Dプリントが使われるようになり、新しい時代が切り開かれるだろう。それと共に、価格も下がる。そこで調査会社のGartnerの予言では、企業が使うような3Dプリンタ(ブルックリンのヒッピーたちが作ったのではないやつ)のお値段は2016年に2000ドルを切るという。

この調査報告は、3Dテクノロジの採用と進歩が今後も続くことによって、価格が下がる、と想定している。それは今や、誰にでも言えそうなことだが、なにしろそれは、歓迎すべき未来からのささやき声だ。

3Dプリントの今の費用では、使えるのはお金持ちのホビイストや経営順調な中小企業ぐらいだ。たとえば世の中のお父さんたちは、子どもと一緒にゲームのピースをプリントすることができない。またプロ用の3Dプリンタも、今の平均的な中小企業が古ぼけたHP OfficeJetの横のスペースを与えられるほどに安くはない。

しかし報告書はさらに続けて、新しいテクノロジはつねに、“ニッチの採用から広範な受容へと移行していく。プリンタの低価格化と、それによって実現する経費や時間の節約、能力の拡大、スピードの向上などがそれに拍車をかける”、と書いている。

Gartnerの調査部長 Pete Basiliereは、“企業は製品技術の進歩を絶えずチェックして、自社に有利に採用できるタイミングを他社にさきがけていち早くつかむ必要がある”、と声明文の中で言っている。“3Dプリントは人びとの能力を高めるルールであり、すでに途上国の生活や生産に貢献し、災害の罹災地を助け、製造〜物作りの民主化を促進している”。

現状では、3Dプリンタを導入できる中小企業でも、その利用価値に気づいていないところが多いだろう。3Dプリントはしかし、新しい使い方の多産およびそれらの普及とともに伸びていく。3Dプリントを経営に活かす知識が普及していないから、中小企業の多くにまだそのニーズがないのだ。

だから、現時点では低価格化だけが3Dプリントの普及の鍵ではない。一種の、エコシステムが必要だ。たとえば、プロ級のデザイナーがデザインを一般消費者や企業に売るマーケットプレースも必要だ。Thingiverseのようなものがあるだけでは、不十分だ。また、3Dプリント関連の地域の商業者や修理ショップも必要だ。低価格化によって小学校の教室などに入っていくことも必要だが、その前にやはり、知識と情報の広まりにより、多くの人に欲求やあこがれが芽生えることが先決だ。そして、それが未来を作っていく。

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OUYAのCEO Julie Uhrmanがそのインタフェイスと初期に出揃うゲームを明かす

今日(米国時間3/28)は、OUYAにとって重要な日だ。この、Kickstarterで資金と支援者を集めた、AndroidをOSとするゲーム専用機は、6月4日に99ドルで発売されると発表された(ちょっと前にリークはあったが)。そして今宵はサンフランシスコで、発表パーティーが行われるのだ。

実は昨日本誌は、ファウンダでCEOのJulie Uhrmanに会って取材をした。彼女はハードウェアの最終的な姿とそのインタフェイスについて、簡潔に説明した。ぼく自身がいちばん感じることは、そのYves Beharがデザインしたハードウェアは、価格が安いにもかかわらず、ルックスがすてきなことだ。またインタフェイスについては、徹底して使いやすさにこだわっていることに感銘を覚える。OUYAはハードコアのゲーマーがターゲットではないから、シンプルであることがきわめて重要だ。しかも多様なゲームを提供することによって客層を広げることも、同じく重要だ。

Uhrmanは、“OUYAは最後に残ったクローズドなプラットホームであるテレビをオープンにした”、という言い方をする。

[初期画面]

いちばんすごいと思うのは、9か月前にはOUYAはアイデアがあっただけだ、という点だ。今のOUYAは彼女の最初のアイデアにどれだけ近いか、と尋ねると、“意外だけど、とっても近い。何が欲しいのか、最初から分かっていたから”、というお答えだ。

しかし成功の鍵はあくまでもゲーム機ではなくゲームにある。OUYAのゲーム制作者として登録しているデベロッパはすでに8000を超えており、その中にはSquare Enix, Inc.、Double Fine Productions、Tripwire Interactive、Vlambeer、Phil FishのPolytron Corporation、Kim SwiftのAirtight Gamesなどの顔ぶれもいる。ゲームの方の顔ぶれは、ビデオを見るとやや分かる。Uhrman自身が今はまっているのは、Stalagfightだそうだ。このゲームは収益化の新しい形も示しており、ユーザが実感した価値に応じた額を払う。OUYAのゲームは無料で遊べることが必須の条件だが、それ以外では収益化の方法はパブリッシャーやデベロッパの自由だ。

[Final Fantasy]

Uhrmanは、OUYA 2を来年出す、と確言した。彼女によるとOUYAのリリースサイクルはゲーム専用機よりも携帯電話のそれに近いものになる。ただし、不必要なものをどんどん加えて高価なハードウェアにするようなことは、しない。“適切で配慮に富んだリリースサイクルを守っていく”、ということだ。

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DIYで自由にカスタマイズできる3Dモーションセンス・コントローラDuo, Kickstarterで資金募集中

[筆者: Michael Seo]

Duoは3Dのモーションセンス(動き感知)のできるコントローラで、 Leap Motion ControllerKinectに似ているが、DIY的に使用する。Leap Motion Controllerは小さなエレガントなパッケージ入りだが、Duoは買った人自身がこれから何とかするのだ。

Kickstarterで20ドルを出資すると、詳しいインストラクションと市販部品の網羅的なリスト、それにCADファイルがもらえる。本格的なDIY人間がこれから自分だけのモーションコントローラを作っていくためには、それだけあれば十分だ。その勇気のない人は、140ドル出せばすぐに使える完成品のDuoが手に入る。

Duoは動きを検知するためにPlayStation Eyeカメラを2つ使っている(Sonyのゲーム機PS3のWebカメラだが単体でも売られている)。DuoのWebサイトにあるデモビデオを見ると、そのWebカメラとDuoの動き検出ソフトウェアが一体となって、まさにLeap Motion Controllerのような仕事をする。動作の範囲はLeapよりも広そうだが、それはそのように見えるだけで、具体的な仕様は彼らのWebサイトのどこにも見あたらない。そのビデオには、DuoがWindows 8のジェスチャーインタフェイスを、まるでKinectのように操作している様子も写っている。それにもちろん、DuoはFruit Ninjaの空飛ぶ色のテストにも合格している。

Leap Motion Controllerはもうすぐ79ドル99セントで発売されるから、それとほぼ同じ機能のデバイスが140ドルするのは、高い気がする。モーションセンスは今ホットな技術分野だから、ほかにもいろいろなプロジェクトがあり、本誌の記事でも紹介している。それらも十分、検討に値するだろう。Duoの長所は、ユーザが自由に分解したりして、心ゆくまでカスタマイズできることだ。それをやりたい人は、KickstarterのDuoのページへ行ってみよう。

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(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))