IBMはここ数年間調子が悪く、収益の減少が22四半期の間連続している。このような背景の中、米国時間11日にThe Registerが、同社のGlobal Technology Servicesグループに大きな変化が起こるかもしれないことを示唆する記事を発表した 。
Global Technology Services(GTS)は、インフラストラクチャーサポートとハードウェアコンサルティングを扱う、IBMのビジネスコンサルティング部門である。同社がクラウドに重点を移しつつあるため、GTSのハードウェアへの注力は、同社の今後に対しての重要性が下がっている。
この変化は、ITの変化する背景に照らして見る必要がある。実際のところ、多くの企業が自社のデータセンターを運営することをやめて、パブリッククラウドサービスに移行しつつある。このコンテキストの中では、ハードウェア導入に集中する10万人の従業員を抱えていることはあまり意味がない。
The Registerの記事によれば、同部門は焦点を大きく変えようとしており、これに従い従業員たちの大規模な再構成が行われようとしている。さらに、変更が非常に大きいために、同社はBainと契約し、整理作業への支援を受けることになった。レポートによれば、世界中で約3万人の人びとが影響を受けるという。
そのうちの9300人は、IBMが近年集中しているクラウドコンピューティングのような領域に異動する。またおよそ1万のポジションは、この先従業員がいなくなってもその空席が埋められることはない。The Registerの記事からは、残った人たちに何が起きるのかはさらに明らかではない。しかし現在外部と共同で、もしくは外部からサービスを受けている6000のポジションは移管されるか廃止されるようだ。残りの5000人ほどについては、彼らに何が起こるか、レイオフがあるのかどうかも含めてなにも説明されていない。
IBMのある広報担当者は、記事の正確性に関する質問に反応して、TechCrunchに対しこのように答えた:「みなさんもよくご存知のように、私たちは推測についてはコメントしません。多くのコンサルタントたちがIBMに何かを推奨してきますが、その多くは単なる推奨に過ぎません」。それは正確さを期すために慎重に選ばれた言葉だった。
広報担当者はさらに続けて以下のように説明した「あらゆるビジネスと同様に、IBMは新たなクライアント要件を満たすために、従業員を再教育します。GTSは、私たちの戦略的イニシアチブに重点を置くために、専門的な開発と技術トレーニングへの投資を大幅に増やしています」。言い換えれば、IBMは過去数年間、クラウド、セキュリティ、人工知能、分析などの分野に移行しつつあるため、GTSの人員もこれらの分野に移行させる必要があるということだ(ということは既にそれを実際に行っているということだろう)。
Constellation Researchの創業者で主要アナリストであるRay Wangは、これは会社が成し遂げなければならない変化だという。「IBMは大規模な再訓練の最中です。この目標は、新しいビジネスモデルのためにそのスタッフを再配置し、再訓練することです」と彼は言う。「GTSは旧来のサポートモデルとアウトソーシングモデルのために設立された会社です。これが噂に真実味を加えていますが、私たちはBainはそこに関わっていることを知っています」と彼は付け加えた。
良いニュースは、レポートでは大規模なレイオフについては言及されていないということだ。とはいえこの規模の部門ならば、おそらくはある程度のレイオフは行われることだろう。それでも、最初のレポートが正しいとするなら、焦点が当てられているのは従業員の他のポジションへの異動であり、解雇ではないようだ。もちろん、これがどのようになるかはこの先はっきりする。
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(翻訳:sako)
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