AWSがEC2の新しい汎用インスタンスM4をローンチ…ネットワーキングを高性能化

dsc05989-1

Amazonは、同社のクラウドコンピューティングサービスEC2の新しいインスタンスタイプを発表するのは木曜日の午後遅くが良い、とどこかの占い師に言われたらしい。そこで同社は今日(米国時間6/11午後4時)、EC2の新しい汎用インスタンスタイプM4のローンチを発表した

この新しいインスタンスは、サイズがlargeから10x largeまで6種類あり(下表)、これまでの汎用インスタンスタイプM3と併用できる。前のM3インスタンスと同様に、新しいM4もデベロッパに、メモリの量と、ネットワーキングのスピードと、処理能力、この三者のバランスを提供することをねらっている。Amazonによると、この新しいインスタンスタイプは、とくに、“リレーショナルでインメモリのデータベースやゲームサーバ、大量キャッシング、バッチ処理、SAPやMicrosoft SharePointなどのビジネスアプリケーションに向いている”。
2015-06-11_1638
M4インスタンスはAmazonのストレージサービスEBS向けに最適化され、プロセッサは同社がEC2のためにチューンナップしたIntel Xeon Haswellが使われる。最大サイズの10x largeは40の仮想CPUと160 GiBのメモリがあり、その大きさは現在のAWSの汎用タイプの中でも群を抜いて最大だ。

またAmazonのJeff Barrによると、M4インスタンスは今後、Amazon独自の高性能ネットワークI/O enhanced networking(従来の4倍のスピード)を使用し、レイテンシの乱高下を抑える。

EC2担当VPのMatt Garmanはこう述べている: “M4インスタンスは当社がカスタム化したIntel Haswellプロセッサと、大型のインスタンスサイズにより、EC2の汎用タイプインスタンスの能力をさらにアップする。またAmazon EBSへの専用帯域とEnhanced Networkingにより、さらに高性能なネットワークパフォーマンスをご提供する。これらの、汎用タイプインスタンスへの適用は、今回が初めてである。これらによりM4は、弊社の最強のインスタンスタイプの一つであり、計算力とメモリとネットワークリソースの均衡を必要とするワークロードのためには最高の選択である”。

現時点でこの新しいインスタンスが可利用なリージョンは: US East(Northern Virginia)、US West(Northern California)、US West(Oregon)、Europe(Ireland)、Europe(Frankfurt)、Asia Pacific(Singapore)、Asia Pacific(Sydney)、Asia Pacific(Tokyo)である。

今日のアップデートに伴ってAmazonは、M3インスタンスと、より処理能力重視のC4インスタンスの料金をいくつかのリージョンでそれぞれ5%下げる。新料金は、オンデマンドインスタンスには6月1日にさかのぼって適用され、リザーヴド(予約)インスタンスには本日から適用される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon、配送ボックスを映画「ミニオンズ」でラッピング

screen-shot-2015-06-02-at-5-19-30-pm

看板も雑誌広告ももう古い。広告主がブランドを多くの人前に曝らしたいなら、Amazonのダンボールに広告を載せるのが一番だ。いや、少なくともそれがUniversal PicturesとIllumination EntertainmentとAmazonが交わした新たな提携の主旨だ。この小売業者は顧客からの注文を、近日上映される映画『ミニオンズ」のキャラクターを配した輝くイエローの梱包ボックスに入れて出荷し始めた。この契約はAmazonが初めて配送ボックスを第三者ブランドでラッピングすることを許したものだ。

映画会社とAmazonのペアは、”Despicable Me”[邦題『怪盗グルーの月泥棒』]アニメシリーズ最新作にピッタリの企画だ。この人気映画は世界中で15億ドルの興行収入を上げ、登場キャラクターはすでに商品化されている。「ミニオンズ」は、ぬいぐるみ、フィギュア、ボードゲーム、ビデオゲーム、その他のオモチャ等大量の消費者製品に採用されている。靴下、靴、帽子、その他アクセサリーや、ベッドシーツ、カーテン、キッチン用品、壁紙からMottのアップルソースやジュース等のパッケージ製品にまで使われている。

そしてもちろん、Amazonも大々的に。

従来の印刷広告と同じく、Amazonの新ボックスはブランド自体の認知度を高めるだけでなく、映画の封切日(7月10日)を告知することによって作品のプロモーションを後押しする。箱にはAmazonの専用URLも書かれている。実はウェブサイト、amazon.com/minionsはあらゆる「ミニオン」グッズのための専用ショッピングサイトになっている。Amazonによると、映画の公開日が近づくにつれサイトにコンテンツが追加されるという。

Amazonは、このボックスが「選ばれた」配送センターから出荷され、本、電子機器、DVD、おもちゃ、スポーツ用品等様々な注文に対応するサイズを揃えているとも言っている。箱のサイズごとに、異なるミニオンが登場する ― スチュアートは大きな箱に、ボブは中サイズ、ケビンは一番小さな箱にといった具合だ。

パートナーたちはまず5月末に、ツイートFacebook記事でこの箱をチラ見せして、消費者の玄関先に「もうすぐ」ミニオンがやってくることを伝えた。ソーシャルメディアで見る限り、過去数週間に多くの顧客がこの箱が届くのを見ている(アップデート:本誌はこのボックスが5月25日から発送され7月10日まで続くことを確認した。

殆どの消費者(おっと、この男を除く)にとって新マーケティングキャンペーンの結果はポジティブのようだ。中にはある箱入手するためだけにAmazonで注文するつもりだとツイートしている人もいる。

契約の詳細はThe LA Timesが最初に報じた。

Amazonは、今後も同様のカスタムブランドボックスが使われる可能性があるのか、また今回のプロモーション期間中何人がこの黄色い箱を受け取るのかについてコメントを拒んだ。しかし本誌は、同社が今後も類似のマーケティングキャンペーンに対して門戸を開いていると理解している。

Image credit: Pantone, which has a Minions paint color.

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon、子供用Kindleセットを99ドルで発売

amazon-kids

Amazonは親たちが子供のためにKindleを買ってほしいと思っている。そして今日、ディスカウント価格の”Kindle for Kids Bundle“を発売してそれを推進する。新しいパッケージには、Kindle Eリーダー、カバー、および水濡れや落下に対する延長保証が含まれている。セットは99ドルで販売され、3つを別々に買うより39.98ドル安くなるとAmazonは説明している。

Kindle Eリーダーは本を読むためのものであり、Kindleタブレットのようにアプリやゲームを使うことはできない。ストレージは4GBで、数千冊の書籍を保存することができ、充電は最大4週間持続する(1日30分の読書、WiFiオフの場合)。親は、現在25万種類あるKindleのタイトルをAmazonから買えるほか、公立図書館から電子書籍を借りて、この端末で読むことができる。

広告のないこのKindleには “Kindle FreeTime” も含まれていて、読書の進み具合を測定し、達成度によって様々な目標に応じた完了バッジをもらえる。他のKindle端末、例えばKindle Fireでは、親がFreeTimeの制御機能を使って、子供が読書をしてからでないとゲームをプレイできないようにできる。これはFreeTimeの親による設定のオプションとして提供され、親は端末の表示時間や非教育コンテンツの利用時間等を制限できる。

feature-goals3._V303302179_さらに、FreeTimeを使うと、子供がウェブサイトやソーシャルメディアをアクセスしたり、Kindleストアで買い物したりするのを禁止できる。子供の読む本は親が選べる。

学期末の時期に合わせて、Amazonは子供たちの夏休み中の読書計画を立てたい親たちをターゲットにした。この発表と共に、Amazonは夏休み推薦図書を、年齢に応じて作成し、名作、人気図書のリストも提供している。

Kids Bundleに付いてくるEリーダーカバーは新製品だ。軽量で色は5種類(ブラック、ダークブルー、グリーン、レッド、パープル)あり傷やわずかな落下から端末を保護する。

セットにはAmazonの元パートナーSquareTradeが提供する2年間の事故保証が付いている。この保証は単体では19.99ドルで販売されている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

GoogleがCloud Computingの料金を最大30%値下げ、アイドルリソースを使う超安価なインスタンスをローンチ

pry_22

Googleが今日(米国時間5/18)またまた、同社のクラウドコンピューティングプラットホームの料金を値下げした。また、企業がクラウドコンピューティングの利用でさらに一層の省マネーを図れるための、新しいインスタンスタイプを導入した。

今日の値下げはCompute Engineが中心で、最小のインスタンスで最大30%の下げとなる。その、Google Cloudプラットホーム上のMicroインスタンスは、通常の利用で1時間0.006ドル(0.6セント)になる。そのほかのインスタンスは、これほど激しくはなくて、High CPUインスタンスで5%、Standardインスタンスで20%の値下げとなる。

Googleの主張によると、これでGoogle Cloud Platformの利用料金は多くのワークロードにとって40%安くなるそうだ。例によってこういう数字は、眉に少し唾をつけて見る必要があるが、しかし誰の目にも明らかなのは、Googleがクラウドコンピューティングを継続的に値下げしてAmazonやMicrosoftなどに勝ちたい、というその意志だ。

2000x1500_LineChart

今日同社は値下げと並行して、preemptible instances(プリエンプティブルインスタンス)と呼ばれる新しいインスタンスタイプのベータをローンチした〔仮訳: (ユーザでなくシステム側に)先買権のあるインスタンス〕。Amazonのspotインスタンスにやや似ているこのインスタンスは、Googleのデータセンターのアイドルリソースを使うので、standardインスタンスよりも70%安くなる。

ただしCloud Platformは、リソースが必要になったらそのインスタンスを、30秒の警告ののちに終了させる。このインスタンスの上では、フォールトトレラントなサービスしか動かすべきでない、ということ。spotの場合と同じく固定料金なので、料金の変動を心配する必要はない。

png_base649738b56527f5b100

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Parrotの消費者向けドローンは売上額が1年で6倍増…製品企画の勝利

rolling-spider2

Parrotは、2015年第一四半期でドローンの売上が急増し、前年同期比では売上額で356%の増(約4.5倍)となり、消費者向けドローンだけでは483%の増(約6倍)となった。農業用のParrot eBee Agなどプロ向けのドローンは、164%の売上増(約2.5倍)を達成した。

今脚光を浴びている製品ではあるけれども、それにしてもすごい伸びだ。今Amazonが配達にドローンを使うためのテストをしているし、Skycatchなどがドローンの商用利用の制約を緩めてもらう努力を継続しているから、今後はドローンが商用分野でも伸びていくだろう。

また商用ドローンがあちこち飛び回るようになれば、消費者の関心もさらに一層刺激される。ドローンの製造にも新規参入企業が増え、ParrotやDJIなど既存企業は新製品リリースの頻度を増やすだろうから、競争は激化する。

Parrotの実際の売上高は、消費者部門で、2014Q1の760万ユーロに対して2015Q1が3460万ユーロだ。スマートフォンの世界的トップ企業と比べられるような額ではないけれども、とにかく伸び率のパーセンテージはすごい。その世界的トップ企業も、1年でこれほどの大きな売上増加率を経験したことはない。このまま行けば消費者向けドローンはもうすぐ、HDビデオカメラやスマホなどと並ぶメジャーな製品カテゴリになるだろう。

同社の消費者指向は、低価格の入門機Parrot Rolling SumoやJumping Spiderを出すなど、意図的だった。同社は今日の決算報告の中で、今後もこの分野のR&D努力を加速して、ますます競争が激しくなってくる市場機会に乗ずるとともに、競争力を高めたい、と言っている。同社は、昨年遅くのBebopのローンチを、売上増の最大の要因としている。

Parrotの、ローエンドをターゲットにできる能力、そのユニークな機能集合、そして同社製品が事実上の、消費者向けドローンの標準フォームファクタになっていること、この三者が相まって、同社を文字通り‘群を抜く’企業にしている。

出典: Stuffi

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

寿命の短い第二鍵によるクラウド認証を提供するScaleFTがシードで$800Kを調達

2015-05-11_1208

Rackspaceの元役員や技術者たちが始めたDevOpsサービスScaleFTが今日(米国時間5/11)、本家Rackspaceからの戦略的投資として80万ドルのシード資金を獲得した、と発表した。この投資ラウンドには、CoreOSのCEO Alex Polviなど、数名のエンジェル投資家も参加した。なお、PolviはRackspaceの出身だ。

前から報じられているように、RackspaceはクラウドサービスとしてAmazon(AWS)やGoogle、Microsoftなどと競合するだけでなく、それらのユーザを顧客とするサービスを提供しようとしている。ScaleFTの協同ファウンダでCEOのJason Luceが言うように、ScaleFTのプロダクトはRackspaceのそういう最近の方向性にもフィットしているのだ。

Luceは今日の声明文の中で、“RackspaceはAWSやGCE、Azureなどのユーザが利用するサービスを積極的に手がけてきたが、ScaleFTはそういうRackspaceのOpsチームが彼らの新しい戦略のために必要とするツールを、より高度化する。Rackspaceが弊社の取り組みを支援するのは、そのためである”、と述べている。

同じく今日ローンチするScaleFTの最初のプロダクトScale Accessは、サーバへのアクセスをより容易に、そしてよりセキュアにする。同社の主張によると、SSHの秘密鍵に基づく認証ソリューションは、面倒であるだけでなく、実はそれほどセキュアではない。“今あるRSAやX.509、SSHなどの技術はあまりにも複雑なので、企業がそれらをもっとも効果的に利用することが難しい”、とLuceは述べている。

それに対してScale Accessは、有効期間が数分と短いキーを使用し、その認証ソリューションはGoogle AppsやSAMLのようなシングルサインオンのソリューションに統合できる。そのためそれは、認証のための第二要素を必要とするツールで利用できる。

つまりSSHをそのまま使えるし、AnsibleなどのIT自動化ツールも従来どおり使える。そしてScaleFTのサービスが、VPNやWebアプリケーションや、そのほかのインフラストラクチャサービスへの証明を発行するのだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon、Amazon For Businessを強化して年内にもB2B版プライム会員サービスを立ち上げか

2015-04-28-amazon4business

先週、AmazonはAWSの四半期売上が16億ドル近くあり、利益が2.65億ドルもあったことを 明らかにした。しかしAmazonのB2B事業はクラウド・コンピューティング・サービスに留まってはいないらしい。TechCrunchが情報源から聞いたところによると、AmazonはB2B向けサプライ事業を大きく強化しようと準備中だという。現行のAmazon for Businessに会員向けの多数の新機能を付け加えることにより、登録ユーザーはいわば「ビジネス版プライム会員」となるという。

Amazonから説明を受けた情報源によれば、新サービスの提供に伴って、企業や研究機関向けの資材、工具、機器などを販売する既存のサイト、AmazonSupplyは終了するという。

別の情報源によれば、AmazonSupplyの終了は今年末で、その業務は拡大されたAmazon for Businessに移管される。これは2012年に 靴とアパレルのeコマースのEndlessサイトを終了してAmazon本体のファッション・カテゴリーに統合したことを思い起こさせる。

AmazonSupplyがAmazon.comに統合されるという情報は、他でも囁かれているようだ。他の市場、たとえばインドでは、AmazonはすでにB2B向けサプライ・サービスをAmazon for Businessから実施している。

サービスのブランドがどうなるにせよ、Amazonにとっては大きな事業の柱になっていくだろう。Forbesの記事によると、前回の国勢調査でアメリカにおけるB2C小売業の市場が4兆ドルだったのに対して、B2B資機材販売市場は7兆3000億ドルだった。Amazon自身、B2B事業の求人ページで、「われわれの目標はありとあらゆる物資を供給して文明の再構築を助けることだ」といささか野心的な宣言をしている。

ビジネス向け「プライム」サービス―実際にどういう名前になるかは不明―に登録した企業にはさまざまな特典が与えられるという。会員向け特別価格、大口購入割引、特定の資格を必要とする物資、機器(たとえば人称された病院や研究機関のみに販売される薬品など)の販売)などが考えられている。消費者向けアイテムに表示されるプライム・バッジと同様、B2B版プライム会員が特典を受けられるアイテムには色ないしバッジでその旨表示されるという。

消費者向けプライム・サービスの例からすればビジネス向けプライム・サービスも順次特典が拡張、追加されていくことは容易に想像される。Amazonはすでに消費者向けプライム・サービスで翌日、同日配達のロジスティクス・ネットワークを確立している。規模の経済を考えると、このネットワークでB2Bの配送にも拡大すれば、運営はさらに効率化されるはずだ。

現在、AmazonはAmazon for BusinessとAmazonSupplyを並行して稼働させているために、新機能を追加するときにデベロッパーは2つのバージョンを開発しなければならない。情報源によればこの他にもさまざまな非効率に遭遇しているという。またどちらのサービスも、Amazonの事業規模からすれば、十分な普及を見せていない。

強化されたAmazon for Businessが消費者向けプライム・サービスのもっとも重要な特徴、つまり会費を徴収することになるのかどうかは不明だ(現在のAmazon for Businessは無料)。企業ユーザーの客単価は一般消費者に比べてはるかに大きくなるはずだから、わずかな会費を課さず無料にすべきだという考え方もあるだろう。【後略】

われわれはこの件に関してAmazonに問い合わせ中だ。新たな情報が得られればアップデートする。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon Web ServicesはデータウェアハウスサービスRedshiftの基盤としてデータ移行プラットホームAmiatoを買収していた

screen-shot-2015-04-20-at-16-29-50

Amazon Web Services(AWS)は、2012年にローンチしたRedshiftにより、サービスのリーチをデータウェアハウジングやビッグデータ分析の分野にも広げてきた。CTOのWerner Vogelsによると、それはAWSの中でも今いちばん急成長のプロダクトだ。このRedshiftには、AWS生え抜きの技術者たちだけでなく、買収によって獲得した人材も開発に関わっていたことが、このほど明らかになった。

実は昨年の5月にAmazonは、NoSQLデータベースから非定型データを取り出してRedshiftにポートするプラットホームAmiatoを秘かに買収していた。ポートされたそれらのデータは、Amiatoの技術やそのほかのBI(business intelligence)ツールで分析できる構造を持つ。

そういう買収があったらしい、ということは今月初めにBloombergが初めて報じた。本誌は、Amazonと、Amiatoの元協同ファウンダでCEOのMehul Shahらにコンタクトして、買収の確証を得た。

Amiatoに投資しているSignatures Capitalは、Amiatoの一件はうまくいったイグジット(出口, exit)だ、と言う。Amazonに買収されたのは2014年の5月だそうだ。

Screen Shot 2015-04-20 at 16.58.41

Amiatoの元社員(の一部)も、LinkedInなどで見ると、今はAWSにいる。

AmiatoのTwitterアカウントは2013年以降更新されていないが、サービスを停止したという告知はない。

Amiatoは、2012年にY Combinatorで孵化されているときはNou Dataという名前で、その後Bobby YazdaniやData Collective、Andreessen Horowitz、Ignition Partnersらから200万ドルを調達した

しかしながら、観測筋によれば、同社はローンチ前から問題を抱えていた。要するに同社は、Redshiftがもうすぐローンチするという時期に、Redshiftのデータウェアハウジングサービスと同じプロダクトを開発していた。Amiatoが2013年3月にステルスを脱したとき、同社は準定型データのためのビッグデータA/Bテストプラットホーム、を自称していた。

しかしその後同社は進化し、ホームページでは次のように述べた: “AmiatoのSchema-lift™技術はNoSQLデータベースからすべてのデータを取り出し、それらを自動的に変換し、Amazonのペタバイト級のデータベースRedshiftに連続的にロードする。それらを直ちにSQLでクエリしたり、TableauやExcelにコネクトしたり、あるいはLookeのようなBIディスカバリツールで分析できる”。

元CEOも社員の一部も今はAmazonにいるのだから、それは技術と人材獲得を目的とする買収だったようだ。

RedshiftのローンチやAmiatoの買収等で最新のデータ技術をサービスの基盤に据えたAWSは、最近では2lemetryを買収するなどにより、今度はIoT方面の地固めに着手している。AWSがこうして買収に走るのも、過去にはなかった傾向だ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazonがアプリの試用サービスTestDriveを閉鎖、アプリの無料化+アプリ内購入で稼ぐ、が一般化したので

amazon-appstore-bubble-buster-test-drive

AmazonのAmazon Appstoreの、ほかのアプリストアにないアプリ試用機能TestDriveが、消滅する。この、購入前試用機能はAppstoreのローンチと並行して2011年の3月に導入されたが、クラウド上でAndroidをエミュレートすることにより、Webブラウザ上で‘アプリの試用感’を作り出していた。アプリのユーザ体験やコントロールは、ユーザが本物のAndroidの上で本物のアプリから得るものと、ほとんど変わらなかった。この、クラウド上の試用機能は、その後Androidフォーンからも利用できた。

Amazonによると、このサービスを閉鎖する理由は、利用が“大幅に落ち込んだ”ためだ。そして、無料でプレイできるゲームなどが増えたことを、要因として挙げている。

TestDriveできるアプリの多くはモバイルのゲームで、それは消費者が、実際に試してみてから買うか買わないかを決めたいと思うアプリの典型だ。でも最近のゲームのパブリッシャーたちは、アプリのダウンロードを有料にせず、仮想グッズなどのアプリ内購入でマネタイズする傾向になっている。消費者は、とりあえずダウンロードしてプレイしてみる、という行為を無料でできるようになった。だから、ほかの方法で試用する必要性が、なくなったのだ。

6a0148c71fb71b970c016766a8b606970b-800wi

今日まで16000のアプリがこのサービスを利用したが、圈域は合衆国国内のみ、とAmazonのWebサイトは説明している。そこに挙げられている数字を見ると、近年では利用するデベロッパが減少していることが分かる。2012年にTestDriveできたアプリの数が、ここに載っているが、その数字もなぜか16000だ。

利用しないデベロッパも多かったので、消費者にとっては、試してみたいけど試せない、というアプリも多くなった。試用機能があることを知らない消費者もいた。

機能が廃止になったのは4月15日からで、TestDriveできたアプリもこの日を境にできなくなった。それらのアプリがAppstoreから下ろされることはないしプロモーションの対象にもなる、とAmazonは言っている。TestDriveというオプションはAppstoreのクライアントアプリケーションからもなくなり、新たに提出されるアプリにも、もちろんない。

TestDriveは、当時としてはおもしろくて革新的な機能だった。それによってAmazonの、そのころできたばかりのAppstoreが、既存のGoogle PlayやiTunesに対して明確に差別化できた。

しかし最近では、上位のアプリストアはどこも、アプリのスクリーンショットやビデオなどで、試用に代わる手段を提供している。有料ダウンロードのアプリでも、ときどき無料化プロモーションで客寄せをトライしている…Amazon自身も。たとえば今週Amazonは、セール(売り出し企画)を開催してそこに26種のアプリを無料化して並べている。それらの単価の総額は105ドルにもなる。

また、Amazonが最近開始したAmazon “Unlocked”サービスは、TestDriveがかつてそうであったように革新的な試みで、アプリのAmazon Primeのように、有料アプリを無料で提供する。このように、アプリのプロモーションに関しては、Amazonの勢いが衰えたわけではない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazonは合衆国国内でも最新設計のドローンで配送テストができるようになった

prime-air_high-resolution02

Amazonはやっと、今の型のドローンを合衆国国内でテストできることになった。FAA(連邦航空局)はその主旨の書簡を今週同社に送った。FAAは2014年7月にAmazonの申請を認可していたが、申請から認可までの間に実機の設計が申請書のそれとは大きく変わってしまった。先月はAmazonのグローバル公共ポリシー担当VP Paul Misenerが上院の委員会でそう説明した。そしてこれからは、Amazonは合衆国国内でも新しい設計でテストしてよいことになった。

prime-air_high-resolution01

申請書類にはAmazonの自家製ドローンの詳細が書かれているので、公表されていない。だから今分かるのは、それがFAAの規則に準拠していることだけだ。すなわち、重量は55ポンド以下、速度は時速100マイル以下、飛行高度は400フィート以下だ。

同じくFAAのルールとして、ドローンは操縦者の視界内を飛行しなければならない。だからAmazonも、長距離の配送はテストできない。しかし少なくとも、Amazon Air Primeで注文された歯磨きのパッケージを、どのように顧客の玄関先に落下させるべきか、というテストはできるだろう。

Amazonが申請した例外条件と、FAAが今週発表した新しい免許要件の中には、ドローンの操縦者に対するやや緩和された免許要件もある。それまでは自家用飛行機の操縦免許が必要だったが、それはFAAが近く提案する商用ドローンの規則には含まれないだろう。代わって、レクリエーションやスポーツの操縦免許でよいことになる。こちらの免許も本物の航空機の場合は制約が多くなるが、手数料が安くて簡単に入手でき、また身体検査が要らない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon、EC2用ファイルストレージサービス”EFS”を発表

2015-04-09_1029

本日(米国時間4/9)サンフランシスコで行われたAWS Summitで、Amazonは新しいストレージサービス、Amazon Elastic File System (EFS)を発表した。AWSで複数のEC2バーチャルマシンを横断する共通ファイルシステムを、NFSv4標準プロトコルを通じて提供する。この新サービスのプレビュー版は「近い将来」公開される予定。

EFSは、標準NFSプロトコルをサポートしているため、殆どの既存ファイルシステムツールやアプリケーションで使用できる。つまりデベロッパーは、どんな標準ファイルシステムにもこれをマウントして管理することができる。

2015-04-09_1046_001

Amazonによると、このサービスの代表的な利用形態は、コンテンツ保管庫、開発環境、ウェブファーム、ホームディレクトリー、ビッグデータ・アプリケーション等 ― 基本的に大量のファイルを扱うものなら何でも。

AmazonのAWS責任者、Andy Jassyは今日の基調講演で、同社の顧客は以前からこの種のサービスを要望していたと語った。Jassyによると、現在はファイルサーバーの容量を予測することが難しく、利用可能率や性能の管理を困難にしている。何か問題が起きればすぐに広がる、なぜなら複数のアプリケーションが同じファイルシステムを使っていることが多いからだ。

2015-04-09_1047

EFSを使えば、企業はファイルシステム全体を、今AWSでオブジェクトを扱っているのと同じように管理できる。

EFSストレージはすべてSSDベースなので、スループットと遅延は問題にならないはずだ。さらにデータは、異なる有効ゾーン間で自動的に複製される。

他のAWSサービスと同じく、ユーザーは実際に使用したストレージに対してのみ料金を支払う。Amazonによると、EFSサービスの料金は、月間1GB当たり0.30ドルだ。

EFSは、Amazonの既存のファイルストレージサービスであるオブジェクトストレージのS3、ブロックストレージのElastic Block Store、およびアーカーバルストレージのGlacierを置き替える。

2015-04-09_1047_001

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Amazon、日用品をワンプッシュで補給できるハードウェア、Dash Buttonをリリース

AmazonはDash Buttonという新しいハードウェアを発表した。これは消費者が定期的に補充を必要とするような日用品を簡単に注文できるデバイスだ。Dash Buttonは横長の小さなデバイスで、それぞれ特定のブランドの商品に関連付けられており、多くの種類が用意されている。デバイスの裏に粘着テープがあり、対象となる商品を保管している場所に貼り付けられる。

Dash ButtonはAmazonのワンクリック注文の拡張といえるだろうが、専用のハードウェア化したところが独創的だ。たとえば洗濯機に日頃使っている洗剤用のダッシュボタンを貼り付けておけば、洗剤が残り少なくなったらワンプッシュするだけで補充がができるというわけだ。商品を実際に消費する場所にこのボタンが置かれていれば、たとえ近所の店に買いに行く方が配達を待つより便利な商品であっても、消費者はこのボタンを押して注文するだろうとAmazonは狙っているのだろう。

Dash Buttonの設定はAmazonのモバイル・アプリから行う。ボタンを家庭のWi-Fiに接続し、ワンプッシュで注文する商品を確認する(これはハードウェアによって限定される)。設定が終わってからこのボタンが押されると、指定の商品が指定の住所に配達される。支払いはデフォールトのAmazon支払い方法が用いられる。ボタンを押した後でもモバイル・デバイスから取り消しができる。また二重注文を防ぐため、一度ボタンが押されると、その商品の配達が完了するまでボタンは無効にされる。ただし、ユーザーは設定でこの機能を無効にできる。

ローンチの時点でDash Buttonがサポートする商品はトイレットペーパー、洗剤、清掃用品、トイレタリー、ドッグフードなどだ。

Dash Buttonは AmazonのDash補給サービス(DRS)の一環でもある。このサービスではデバイス自身から補給品の補充注文ができる。コーヒーメーカーからコーヒーの粉のパックが、洗濯機から洗剤が注文できるというわけだ。AmazonはWhirlpoolやbrotherなどのメーカーをパートナーとしてベータテストを行っている。一部のデバイスでは、デバイス自身がストックの量をモニタし、自動的に補充発注する機能を備える(ユーザーはこの機能をオフにすることもできる)。サービスの本格スタートはこの秋となる予定だ。

Screen Shot 2015-03-31 at 11.13.59 AM

消費者がDRSの恩恵を受けるには当面、Dash Buttonを利用するのがいちばん簡単だ。ただしそのためにはAmazonのプライム会員であり、またプログラムへの参加の招待を受ける必要がある。ただしDash Buttonハードウェアそのものは無料だ。もちろんAmazonはボタンを通じての売上の増大を狙っているわけで、ボタンの販売で利益を上げようとしているわけではない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazonの配達ドローンのテストをカナダが認める…合衆国政府は新しい産業の育成を怠った?

合衆国の規制当局からは認可されなかったAmazonが、今度は国境を越えたカナダのブリティッシュコロンビア州でドローンによる配達のテストをやっている。Guardianの記事によるとそこは、オークともみの木がまばらに生えているだけの土地らしい。テストに使っているドローンは重量55ポンド弱、荷重の最大は5ポンドまでだ。およそ200〜500フィートの距離を時速50マイルで飛ぶ。

そこから南へ2000フィートも行けば合衆国のワシントン州だが、合衆国連邦航空局(FAA)はAmazon社の所有地内でもテストを認めなかった。先週FAAはやっと折れてAmazonの実験的なテストを認めたが、Amazonは怒り狂って、承認された機種は当時のプロトタイプ機で、それはその後の技術的進歩により陳腐化した、と応じた。

一方、カナダでのAmazonの苦難といえば、許可が下りるまで3週間かかったことぐらいだ。Guardianの記事によると、それ以降はまるでカナダ政府から白紙委任状をもらったみたいに、自由にドローンのテストができる。カナダは人口密度が希薄だし、政治的風土もあまり厳しくない。FAAと、それに相当するカナダのTransport Canadaを比べることは、りんごとオレンジを比べるようなものだ。

しかもカナダがドローン企業のテストを認めていることが、一種のブームを喚(よ)んでいる。Guardianによると、2014年だけでもTransport Canadaは1672社に商用ドローンの使用を認めたが、FAAが認めたのはわずか48社だった。しかもカナダは、最終的には合衆国で操業したいと考えている企業にとって、地理的条件や気象などが似ている、という利点がある。

ドローン企業、中でもとくに、機械学習や自律飛行などの難問に挑戦している企業がすでに、カナダのイノベーションハブであるウォータールーやトロントにたくさん生まれている。FAAの消極主義は、カナダに生まれたばかりの飛行ロボット産業を、今後ますます活気付けるかもしれない。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Amazon ホーム・サービスがスタート―掃除、漏水修理、テレビ配線などをプロに頼むマーケットプレイス

TechCrunchが先週スクープしたAmazon Home Servicesが、公式にスタートした。このサービスはテレビの据え付け、家の掃除、配管工事、電気工事など家庭内で必要になるプロフェッショナルな作業のマーケットプレイスだ。

このサービスは、昨年から一部のサービス種類について限定ベータテストが続けられていた。今回の公式スタートでは一挙に700種類のサービス・カテゴリーがリストアップされている。限定ベータの実施地区はアメリカの4大都市圏だったが公式サービスは41州をカバーする。

Home Servicesではたとえば「ホーム・エンタテインメント・センターのインストールの専門家」というように、必要とされる作業のカテゴリーを細かく分類することでユーザーがプロフェッショナルを見つけやすくする配慮がなされている。これならHDMIケーブルを注文するのと同じくらい簡単に作業の依頼ができる。作業請負者が業界団体から認定された資格を持っているかなど、各種経歴チェックのような面倒な作業をAmazonが消費者に代かわって実施してくれる。またAmazonは「作業結果の満足度」についても保証を行う。つまり結果が不満足であった場合、作業のやり直しまたは返金を行う。また認証済みユーザーによる作業者の評価も公開される。これから仕事を依頼しようとするユーザーは、現にその作業者に依頼し、料金を払ったユーザーによるレビューを参考にすることができる。

Amazonは各地域のプロフェッショナルと直接交渉すると同時にTaskRabbitのような既存のサービス依頼のマーケットプレイスとも提携する。これによって既存のマーケットプレイスではカバーできなかった広い範囲の作業カテゴリーが提供できるようになる。Amazoの新サービスはプロフェッショナル・サービスを提供するスタートアップにとってもより広いユーザー層にアピールできるチャンネルになるだろう。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+

Amazon、クラウド・ストレージで強烈攻勢―月1ドルで写真を無制限に保存、5ドルなら全種類無制限

去年、Amazonはプライム会員向けにCloud Drive容量無制限、無料の写真ストレージを提供した。今日(米国時間3/26)、Amazonは有料の容量無制限のストレージ・サービスを発表した。Unlimited Cloud Storageと呼ばれる新サービスはプライム会員以外のユーザーも対象となり、写真以外のファイルのアップロードもサポートされる。これには2種類のプランが用意され、写真のみを対象とするプランは年額11.99ドル、unlimited everythingというビデオやPDFファイルなどあらゆるメディアファイルがサポートされるプランが年額59.99ドルとなる。

また最初の3ヶ月間。無料トライアルができる。

Amazonのこの動きはDropbox、Google、Microsoftその他クラウド・ストレージ分野のライバルに対して真っ向から勝負を挑むものだ。「容量無制限」のサービス自体はこれが初めてではないが、広く一般ユーザーを対象としたものとしてはこれが最初の試みだろう。たとえばDropboxの容量無制限プランはDropbox for Businessの中にある。同様にGoogleの場合も容量無制限サービスは教育機関向けエンタープライズ向けDrive for Workの一部となっている。今回のAmazonのサービスにいちばん近いのはMicrosoftだが、それでも無制限の容量が提供されるのはOffice 365の契約者だ。

この新サービスの狙いは、明らかに一般ユーザーだ。今や一般消費者がもつデジタル・コンテンツはさまざまなデバイスとプラットフォームをまたいで、大量かつ無秩序にちらばり(おっと、私もそうだ!)、伝統的な方法による管理が限界に近づいている。.

Amazonのクラウド・ドライブのディレクター、Josh Petersenは、「多くの人々は誕生パーティー、バケーション、旅行その他ありとあらゆる無数の記憶すべき瞬間を多様なデバイスの上に保存している。そのすべてをバックアップするには何ギガバイトあればいいのかもわからないという状態だ。われわれが今日発表した2種類の新しいプランを使えば、消費者はもうストレージについて心配する必要がなくなる。写真、ビデオ、映画、音楽、その他あらゆるデジタル・コンテンツを安全、確実、かつ手頃な料金で一箇所でまとめて保存、管理できるようになる」とコメントした。

現在AmazonのCloud Driveのユーザー数がどれほどなのか、正確なところは不明だが、Amazon Musicなど既存サービスのユーザーを転換させるというより、まだクラウド・ストレージをまったく利用していない一般消費者から大量の新たなユーザーを獲得することを目的としているようだ。

ただしすでに写真について無料で容量無制限のストレージを提供されている既存のプライム会員やFireデバイスのユーザーも追加料金を払えばUnlimited Everything プランを利用できる。またCloud Driveの他の他のプランのユーザーも今日から新サービスに乗り換えができる。

Amazonによる新サービスの紹介は以下のとおり。

無制限写真プラン(Unlimited Photos Plan) 最初の3ヶ月は無料試用期間。その後は年額11.99ドル(すなわち月1ドル以下)。契約者は枚数制限なしに写真をCloud Driveに保存できる。ユーザーは撮影した写真をデバイスからアップロードすることも、既存の写真フォルダーをアップロードすることもできる。このプランにはビデオや文書の保管のために5GBの容量が追加提供される。

無制限全種類プラン(Unlimited Everything Plan) 最初の3ヶ月は無料試用期間。その後は年額59.99ドル(すなわち月5ドル以下)。写真、ビデオ、文書、映画、音楽のファイルを本数無制限でCloud Driveに保存できる。

〔日本版〕Amazonの日本版クラウド・ドライブのトップページには新プランについてまだ記載がない。

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


無理のないエラスティックな分散ストレージプラットホームHedvigがステルスを脱して$12Mを調達

新しいストレージプラットホームのローンチが、それが分散型という珍しいタイプのものであっても、人の胸をときめかせることはないと思うが、今日ステルスを脱して新たな資金調達を発表したHedvigには、ちょっと気にしてみたくなるすごい血統がある。HedvigのファウンダAvinash Lakshmanは、FacebookでCassandraを発明し、Amazonでは他と共同でNoSQLデータベースDynamoを発明した人物なのだ。スケーラブルな分散ストレージの作り方を知っている人といえば、それはたぶんLakshmanのことだ。

同社の今日の発表によれば、シリーズAで1250万ドルを調達し、ラウンドを仕切ったのはAtlantic Bridge Capital、これにTrue VenturesとRedpoint Venturesが参加した。この資金は同社の初のプロダクトの市場展開と、技術営業両面における陣容拡大に投じられる。

Hedvigの核となる考え方は、これまでのストレージでは、今日の企業が日々作り出しているデータの膨大な累積量とその増加になめらかに対応できない、というものだ。対してHedvigの分散プラットホームでは、ストレージの拡張が必要に応じて簡単にできるし、ストレージのアーキテクチャを頻繁に組み直す必要もない。

Lakshmanはこう書いている: “Hedvigは、企業が最初からすべてを分かっていると想定して、多くの時間と労力と予算を押し付け、やがて時の経過とともにそれが陳腐化する、というやり方を採らない。むしろ、まず既存のストレージ資産に無理なく適応し、その後、必要に応じて未来のストレージの購入もできる、という方式を提案する。そのストレージは、プロプライエタリなものでも、コモディティでも、どちらでもよい”。

Hedvigの主張によると同社のストレージソリューションは、ハードウェアとコンピューティング環境を特定せず、レガシーシステムでも仮想化システムでもクラウド環境でもどこでも利用できる。ユーザには“AWS的にシンプルな”利用インタフェイスを提供する(AWSのインタフェイスがシンプルだと言うAWSユーザはほとんどいないと思うが)。ストレージのプロビジョニングはアドミン自身が簡単にやれて、また社内社外のユーザにセルフサービス型のアクセスを提供できる。小さな展開からペタバイト級へのスケーリングも容易であり、データはその企業の方針によりオンプレミスでもパブリック/プライベートなクラウドでも、どこにあってもよい。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa


FAA、Amazonに米国内でのドローン配達テストを認可


先ほどFAA(米国航空局)は、Amazonが米国内でドローンのテストおよび開発を行う制限付認可を得たことを示す声明を発表した。ただし、これは無制限に認めるものではない。FAAはAmazonに対して、厳格な規則・規定を課している。

Amazonは、2013年10月にドローンへの野心を発表して以来、FAAからずっとお預けを食わされてきた。当局はAmazonの計画に乗り気ではなく、同社はプロジェクトの実験を海外で行うことを強いられた。それ以降Amazonは、英国ケンブリッジでドローンプロジェクトの開発を行っている。

今日のニュースによって、この活動が米国に戻ってくる可能性が出てきた。

米国本土でドローンを使用するために、Amazonはいくつかの規則を順守する必要があり、例えば日中の飛行では高度を400フィート(120メートル)以下に保たなければならない。操縦者はパイロットおよび医師による証明が必要で、特に注目すべきなのはドローンを常に視界に置かなければならないことだ。

さらにFAAは、Amazonが飛行および操縦士のログデータを毎月提出することを要求している。

米国ドローン業界はいよいよ離陸しようとしている。FAAは行動を求める声にようやく答え始めた。つい先月、FAAは商用目的のドローン使用に関する基本的な規則・規定をついに公開した。しかし、そこに至るまでには数年を要した。テクノロジーは常に規則の先を行き、政府機関はついていくことに苦闘している。

TechCrunchはAmazonにコメントを求めている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


AmazonのApple Watchアプリは、腕の上でショッピングができる


オンライン小売業のAmazonは、今週Appleが新ウェアラブルデバイス、Apple Watchにもうすぐやってくると紹介した多くのアプリケーションには入っていなかったが、実は同社もApple Watchバージョンのモバイルショッピングアプリを開発中であると本誌は理解している。このアプリは消費者が商品の検索から実際の購入までを、Amazonの1クリック注文システムを使って腕の上で行うことができる。

もちろん、Amazonが迫り来るモバイルプラットフォームに対応するのは当然だ ― つまるところこの会社は、自社製Kindleハードウェアだけでなく、ほぼあらゆるモバイルあるいはネットにつながるプラットフォームにショッピングアプリを提供する傾向にある。しかもAndroid Wear(=スマートウォッチ)バージョンのショッピングアプリは既に公開されているので、Apple Watchにも作るのは理にかなっている。

実際、本誌に入った情報によると、Apple Watch用アプリは、現行のAndroid Wear版Amazonアプリと同じように機能する。つまり、音声で検索して商品をAmazonのほしい物リストに保存し、さらにAmazonの1クリック注文を使ってすばやくチェックアウトすることまでできる(おっと、何て危険な!)。

ただし、小売の巨人はまだこのApple Watchアプリを正式に認めておらず、そのようなものを開発中であるとしか言っていない。同社の広報担当者は本誌に下記の声明を送ってきた。

「Amazonは顧客のために常にイノベーションを続けている。われわれは顧客が買いたいと思う場所ならどこにでも現れることを約束している。そこにはウォッチも入っている。われわれにはAndroid Wear版のAmazonショッピングアプリがあり、それを他のデバイスにも拡大していくつもりだ。

「他のデバイス」は、行間を読めばもちろん、AmazonのApple Watchアプリ計画を事実上認めている。

(注:上の画像はモックアップ)

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook


Amazon、P. K. ディックの傑作SF『高い城の男』のテレビシリーズ化を正式決定

Amazonがやってくれた! Amazonはフィリップ・K. ディックの傑作SF『高い城の男』を原作にしたテレビドラマを1シーズン製作することにゴーサインを出した。

われわれSFファンに朗報なのはもちろん、Amazonが力を入れているオリジナル・テレビドラマ・シリーズの将来にとってもグッド・ニュースだ。Amazonがこれまで製作したパイロット番組の中で『高い城の男』は断トツに視聴された作品だった。作品の完成度は非常に高かかったが、それだけにAmazonにとっても製作コストも撮影の技術的困難さもトップだったに違いない。

Amazonは同時に 最近のパイロット番組から4作をシリーズ化することとした。イギリスのテレビ番組をベースにしたMad Dogs、ドキュメンタリーのThe New Yorker Presents、それに子供向け番組が2本、Just Add Magiche Stinky & Dirty Showはいずれも優れた作品だと思うが、正直に言えば『高い城の男』はこれまでAmazonが製作した中で文句なしに最高傑作だと思う。

お気づきのとおり、私はだいぶバイアスがある。私が当初から『高い城の男』を激賞し、あちこちでそのことを告げてまわっていたことは同僚がよく知っている。ディックの原作は第二次大戦で枢軸側が連合国側に勝利し、その結果アメリカが日本とナチ・ドイツに分割占領されたパラレルワールドを異様なリアリティーで描いている。

しかしディックの原作を読んでいなくともテレビシリーズはよく出来ており、十分に楽しめる。パイロット版を見るかぎり、出演者は役柄に合っており演技も的確だった。シリーズを通してこの高い水準が維持されることを期待したい。とにかく私は良いSFテレビドラマには目がないのだ。

〔日本版〕主役の一人、サンフランシスコ日本大使館の書記官、田上信輔を東京生まれのベテラン日系人俳優ケイリー・ヒロユキ・タガワが演じる。Kindle版、高い城の男(早川書房) 

[原文へ]

(翻訳:滑川海彦@Facebook Google+


Amazon、1時間配達サービスをマンハッタン全域に拡大


Amazonは、1時間配達をマンハッタン全域で提供開始した。

昨年12月、オンライン小売の巨人は、マンハッタンの非常に極られた非常に高級な地域に対して1時間配達を約束した。今日(米国時間2/17)、Amazon広報はMashableに対して、同サービスがマンハッタン全体で利用可能になったことを確認した。

この1時間配達サービスは、Amazon Prime Nowと呼ばれ、午前6時から深夜0時まで2時間配達は無料で、1時間配達は追加料金7.99ドルで利用できる。Prime Nowは、ペーパータオル、シャンプー、書籍、おもちゃ、電池、その他日用品の購入に適用される。

Prime Nowサービスは、Amazon Prime Nowという専用アプリを通じてのみ利用できる。

AmazonがPrime Nowをどのように拡大する計画なのかは明らかでないが、オンデマンド業界がAmazonの翌々日配達サービスを侵略しつつあることは明らかだ。

特にニューヨークでは、WunWunや、PostMate等のサービスが、「なんでもオンデマンド」サービスを手頃な価格で提供している。Amazon Prime Nowのマンハッタン参入によって、巨人も同じリングに登ろうとしている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook