適切なタイヤ選びを教育的コンテンツと金融サービスで支えるTire Agentが約5億円を調達

Entrepreneurs Roundtable Acceleratorが支援するTire Agentは、21世紀のタイヤ産業を目指している。同社は米国時間7月27日、American Family Venturesがリードする500万ドル(約5億3000万円)の資金調達ラウンドが完了したことを発表した。これにはERA、とSidekick Fund、NY Angels、およびHBS Angelsが参加している。

Consumer Reports誌によると、現在、タイヤの平均価格は97ドル(約1万2000円)で、新品のタイヤ4つなら400ドル(約4万2000円)足らずになり、さらに税金や取り付け費用などが加わる。Tire Agentはタイヤの購入を消費者にとってもっと便利にし、安くしたいと考えている。

同社は50あまりの企業と協力して、ユーザーがタイヤをオンラインで閲覧できる場所を提供している。さらにTire Agentはタイヤに関する教育的でわかりやすいコンテンツを提供して、ブランドや型式などによる違いを解説し、消費者が最も賢い買い方ができるようにしている。さらに、近くのタイヤ取り付け業者やその費用も調べられるため、請求書を見てびっくりすることがない。

Plaidの創業者でCEOのZach Perret(ザック・ペレット)氏は最近のExtra Crunch Live(未訳記事)で、すべての企業がフィンテック企業だと語ったが、Tire Agentはその考えに同意するだろう。

同社はタイヤ購入のための金融プラットフォームであるPayPairを立ち上げ、消費者のクレジットスコアが少々低くても、提携している多様な金融企業のいずれかからタイヤを買うための融資を受けられるようにしている。

またTire AgentはAllStateと協力して、取り付け保証といった消費者のための保証を提供しており、彼らのタイヤへの投資を保護している。

「Tire Agentの最大の課題は、多くの人が昔ながらのタイヤ屋さんへ行く習慣を変えることであり、またもっとブランドのアピールに慣れてもらうことだ。Tire Agentには、1つ1つのタイヤに関する私たちが作ったコンテンツがあり、それらを読んでもらえる。タイヤについて何も知らなかった人でも、きちんとした知識に基づいた購入ができるようになる」とTire Agentの創業者でCEOのJared Kugel(ジャレッド・クーゲル)氏は語っている。

Tire Agentにはタイヤの流通業者の500あまりの流通倉庫や、50のタイヤブランド、20のホイールブランドとのネットワークあり、米国で15000もの提携したタイヤ取り付けセンターがある。

具体的な数字は明かしていないが、クーゲル氏によると2019年前半から2020年前半にかけて売上は300%近く成長しているという。

今回のラウンドで、Tire Agentの総調達額は600万ドル(約6億3000万円)になる。

画像クレジット:Tire Agent

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

家族経営の小規模配車事業者のデジタル化を助けるSwoopにとって新型コロナ流行はチャンスにもなる

運転手付きの集団輸送という業態は主に企業の外出や特別のイベント、結婚式などでも利用されるが、とても断片化された業界で、何百もの小さな事業者がアナログなシステムで顧客の予約を受けている。しかし新型コロナウイルス(COVID-19)が流行する現在では旅行や観光が減り、企業は社員に在宅勤務を求めているため、これらの事業者は困窮している。

ロサンゼルスの運送業予約サービスであるSwoopは、新しいSaaSプラットホームにより、小規模でローカルな事業者を新型コロナの時代に適応させようとしている。最近資金を調達した同社は、総年商400億ドル(約4兆2450億円)というこの業界を狙い、SaaSプロダクトに磨きをかけようとしている。

このたびSwoopが調達したのは320万ドル(約3億4000万円)のシード資金で、ラウンドはSignia Venture PartnersとSouth Park Commonsがリードし、それは、元UberのCPOであるManik Gupta(マニック・グプタ)氏、Facebook(フェイスブック)でLibraを作ったチームのKevin Weil(
ケビン・ウェイル)氏、元Uberの役員であるKim Fennel(キム・フェンネル)氏、元Andreessen Horowitzと137 VenturesのパートナーであるElizabeth Weil(エリザベス・ウェイル)氏といった面々が参加した。

SwoopのCEOで共同創業者のAmir Ghorbani(アミール・ゴルバニ)氏は、声明で「事業者たちが、ビジネスの多くの部分を紙とペンで行なっていることに心を惹かれた」と述べた。ゴルバニ氏は、小規模事業者たちの制約を身近で目撃している。というのも高校生と大学生のときに彼は、親のリムジン事業を手伝ったからだ。その体験により彼は、解決策を模索するようになった。

「これらの小規模な家族経営を助けることが、大きな商機であることに気づいた。そこはまだデジタル化されていない業界であり、マーケットシェアが1%以上の事業者はどこにもいない」とゴルバニ氏はいう。

ゴルバニ氏は最初に、AirbnbやGoogle(グーグル)、Nikeのような企業が利用する集団輸送の予約プラットフォームを構築することから始めた。この予約システムを通して、自動車を運用する事業者のためのビジネス管理ソフトウェアを構築する機会を得た。

SwoopのSaaSプラットフォームを利用すると事業者は乗車の予約と配車、車両の追跡、顧客とのコミュニケーションなどができる。また、決済やその他の帳簿仕事を集中管理もできる。このツールの利用で帳簿仕事も楽にスムーズに行うことが可能になり、車両の利用率を上げられる。それは現状4.9%だ。また、企業などから予約が入ると、それを見込み客として事業者に渡すこともできる。当面は地元の輸送企業が対象で、Uberが追っている公共交通は狙わない。

新型コロナウイルスで人びとが集団で遠出をしなくなったため、ローカルな交通事業者も困っている。Swoopは、同社プラットフォームの機能多様化でそんな事業者の生き残りを助けたい、という。例えば、ただ家にあるの車両を、人間だけでなく貨物輸送にも利用するのだ。また、企業の集団遠出に使われていた大型バンなら、食品の卸しやパッケージ配送企業が使えるだろう。あるいは、在宅で仕事を行えない工場労働者のためのシャトルサービスをAmazonなどを窓口として運用することもできる。

Swoopによると、新型コロナウイルスは一種のアクセラレーターのように機能して、事業者たちが自分のビジネスを再評価し、新しい売上源の生成とコストの削減に向かわざるをえないようにするという。

画像クレジット:Swoop

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メルセデス・ベンツの2021年型Sクラスは大型タッチスクリーン搭載でさらにデジタル化

Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)が米国時間7月6日に、次期2021年型Sクラスの予告画像とビデオを公開した。これまでのモデルに見られる物理的なノブやトグルボタンが少なく、デジタル化をさらに打ち出した洗練されたインテリアを強調している。

それらの予告画像、ビデオには、Teslaが自動車業界で流行らせた大型タッチスクリーンが登場する。

しかし、2021年型Sクラスでデビューするはずのメルセデス・ベンツの次世代インフォテインメントシステム「MBUX」に関する情報は乏しい。同社の予告画像や以前に公開されたビデオ写真のリーク(Carscoops記事)によると、大きな縦長のタッチスクリーンがその新しいMBUXシステムの主役のようだ。スクリーンサイズやその機能はまだわからないが、気候制御機能は中央のそのタッチスクリーンにあるようだ。

画像クレジット:Screenshot / Mercedes

そのシステムとSクラスに関する詳細な情報は、数日後に発表される。メルセデス・ベンツが次世代MBUXシステムを披露するのは東部夏時間7月8日午前5時半で、2021年型Sクラスのデジタル化について紹介する一連の詳細情報の一部が公開される。その他のビデオは7月29日と8月12日の公開だ。Sクラスの世界初お目見えは2020年9月の予定となっている。

第1世代となるメルセデス・ベンツのユーザー体験システム(Mercedes-Benz User Experience、MBUX)は2018年1月にテクノロジーのトレードショーCESで発表され、同社のAクラスハッチバックに搭載された。それは従来、最新技術を同社の最高級モデルに搭載してきた同社の出発点であり、Sクラスは一般的に最新かつ最高のテクノロジーを搭載する最初のモデルとなる。2021年型Sクラスに搭載される最新MBUXで、その戦略に回帰しているようだ。

画像クレジット:Screenshot/Mercedes

ダイムラーの取締役であるMarkus Schäfer(マーカス・シェーファー)氏のビデオによると、次世代のMBUXは引き続き、音声を強調するようだ。またビデオによるとメルセデス2021型Sクラスもヘッドアップディスプレイが搭載されるという。

画像クレジット:Mercedes-Benz

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Audiが米市場にレベル2の自動化運転システムを研究、販売するためのオフィスをシリコンバレーに開設

Audiは高度な運転者補助システムを米国市場に適合させ、開発していくために、シリコンバレーにオフィスを開設した。

Audi Automated Driving Development(A2D2)と名付けられたR&Dオフィス はサンノゼにあり、まず約60名の社員が勤務する。同社によると、A2D2には「新しいソフトウェアを迅速に開発し、近所にあるスタートアップと協力して生産性の高いアプリケーションを開発する柔軟性がある」という。

この新しいR&Dオフィスは、Society of Automobile Engineers(米国自動車技術者協会、SAE)が定義する自動運転車のレベル2システムの開発にフォーカスする。レベル2システムは、2つの主要機能(ステアリングと加減速)が自動化されるが、常に人間のドライバーがいるというものだ。SAEの定義には5つのレベルがあり、レベル4は一定の条件下で運転のすべての要素を自動車自体が扱い、人間は介入しない。Argo AIやAurora、Cruise、Waymoなどはこのレベルに取り組んでいる。一般的にはるかに遠い目標だと考えられているレベル5では、あらゆる環境と条件下で運転のすべてを自動車自体が行う。

レベル2へのフォーカスは重要な決定だ。Audiはレベル3の自動化システムであるTraffic Jam Pilotを開発し、2017年にデビューする新世代車のA8に搭載するはずだった。しかし何度も延期を繰り返し、2020年5月にAudiはレベル3の自動化運転システムの実用化を諦めた。Traffic Jam Pilotは理論的には人間ドライバーが注視していなくても車両自体が自ら運転できるレベルだが、結局それが商用化されることはなかった。

同社は5月にTechCrunchに対して、法的フレームワークがないので明確なメーカー責任の定義ができない、と語っている。さらに厄介なことに、A8の世代は終わろうとしていた。Audiは、フレームワークの進捗の約束もないままで、A8のための自動運転車機能に資金を注ぎ込み続けるという事態に直面してしまった。

そこでAudiは方向を変え、実際に乗用車に実装できる高度な運転補助システムに資本と関心を向けることにした。同社によるとA2D2は、北米の道路と運転行動に向けたADASハードウェアおよびソフトウェアの開発に特化する最初のR&Dオフィスになる。

Audi of AmericaのADAS担当ディレクターであるFrank Grosshauser(フランク・グロシャウザー)氏は「北米地区の運転者補助技術は急速に進歩しているため、自ら最新のブレイクスルーの一部になり、最先端のスタートアップたちと協働して、優秀な人材を引きつけることが重要だ」と述べている。

Audiのスポークスパーソンはメールに「A2D2のオフィスは、当面の間、ここ米国における今後の前進のために極めて重要な存在であり、しかも運転補助だけでなく、ありとあらゆるセンサーシステムとそれらの組み合わせ、それによる運転体験と安全性の向上および近未来における顧客の利用のためにも重要なのだ」と記している。

A2D2のオフィスは、複数のAudi Q7開発車にデータ収集用のルーフ搭載型センサーキットを提供している。それらのデータにより、2023年に導入予定のクラウドベースの自動化運転手補助ファンクションが開発される。A2D2の開発車はQRコードでウェブページにリンクし、そこでは人びとがAudiの進歩とアップデートを手に入れることができる。

Audiは現在、Volkswagen Groupが新たに作った部門であるCar.Softwareとともに、自動化運転技術の研究開発を行なっている。今やVolkswagen Groupのすべてのブランドが、自動化運転技術の開発をこの新部門に集中させている。

画像クレジット:Audi

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中国のBYDが「電気自動車のCPU」とも呼ばれるIGBTの生産で120億円相当を調達

米国の投資家であるWarren Buffett(ウォーレン・バフィット)氏が投資している中国の自動車大手BYD(比亜迪)は、電気自動車の生産で中国を自給自足にさせようと急いでいる。米国時間6月15日、同社は投資公告書面で半導体部門のBYD Semiconductorが8億元(約120億円)のシリーズA+を確保したことを発表した(BYDリリース)。

BYD Semiconductorの中核的製品である絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor、IGBT)は、EVの電力管理システムにシリコンコンポーネントで、その開発競争が問題となっている。この電子スイッチは電力損失の低減しと信頼性向上させるため業界の専門家たちは「電気自動車のCPU」と呼んでいる(蔚来記事)。EVの部品の中でバッテリーに次いで2番目に高価な部品で、市場調査によると総コストの7〜10%を占めている(CCF-GAIR2020記事)。

BYDはドイツの半導体大手であるInfineon Technologies AGと激しく争っており、2019年時点で中国の電気自動車で使用されるIGBTの58%がInfineonの製品だった。この年のBYDのシェアは、Citic Securitiesの記事によると18%だった

IGBTの生産には明るい未来があり、現在ブームになっているEVだけでなく、エアコンや冷蔵庫、高速列車など、その他の高エネルギー用途でも広く利用されている。IGBTの世界市場は2020年で100億元(約1520億円)近いと推計されている。同じくCiticの記事によると、2025年にはその4倍の400億元(約6070億円)になる。

この特大サイズの投資のわずか2カ月前には、深圳で上場しているBYDがそのチップ部門を分離し、独立の企業として上場した。投資家たちからの応募超過のため、この新子会社は19億元(約290億円)のシリーズAの直後に新たにA+のラウンドを調達した。

2回のラウンドの結果、親会社のBYDがBYD Semiconductor株の72.3%を所有することになり、同社の時価総額は102億元(約1550億円)となった。

IGBTを独自に開発できる唯一の中国企業である同社は、多方面から有力な投資家を集めている(CHINA SECURITIESリリース)。A+ラウンドにおける同社の投資家はSequoia Chinaを筆頭にシリーズAに参加した国営のCICC Capital、韓国の複合企業SK Group、スマートフォンメーカーのXiaomi(シャオミ)、Lenovo Group、ARM、中国最大の半導体ファウンドリSMIC、中国の自動車メーカーの共同投資となったSAICとBAICなどとなる。

BYDが電子部品の製造を始めたのは1995年で、主に自動車と再生可能エネルギーの分野に拡張してきた。本社は深圳にあり、同市の電動バスとタクシーのすべてに電力を提供している。同社はまた、電気自動車に対する政府補助の衰退にともない、海外市場への拡張も目指している。

画像クレジット:BYD’s new design center

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フォード向け自動運転技術開発のArgo AI、フォルクスワーゲンの投資を受け欧州進出へ

米国時間6月2日、Volkswagen Group(フォルクスワーゲン・グループ、VWグループ)はFord(フォード)の自動運転車向けにバーチャルドライバーシステムや高精細の地図を研究開発していた米国ピッツバーグのArgo AIに対し、26億ドル(約2800億円)の戦略的投資を完了する。Argo AIは2017年にステルスを脱し、フォードから10億ドル(約1080億円)の支援を受けている。

この投資によってArgo AIは、フォードとVWグループという2つの顧客を持つグローバル企業になり、米国とヨーロッパで操業することになる。もちろん、一挙に従業員数が増える。VWグループが2017年に自動運転車の技術開発のために立ち上げた子会社であるAutonomous Intelligent Driving(AID)(Fortune記事)はArgo AIに吸収され、AIDのミュンヘンオフィスはArgoのヨーロッパ本社になる。

投資の完了により正規に操業を開始するこの統合された本社は、Argo AIの従業員数を1000名あまりに増員する。同社のオフィスは、ミシガン州デトロイトとカリフォルニア州パロアルト、およびニュージャージー州クランビュリーにある。また、テキサス州オースチンとフロリダ州マイアミとワシントンD.C.には地図制作と試験用に、公道を走る自動運転車の車隊がある。

Argo AIはフォードが製造する自動運転車向けに、バーチャルドライバーシステムと高精度の地図を開発しており、今回の投資でそのミッションがVWグループにも拡張されるわけだ。今回の投資の条件として、Argo AIの自動運転車技術の開発費用はフォードとVWグループが分担することになる。

Ford Autonomous VehicleのCEOを務めるJohn Lawler(ジョン・ローラー)氏はブログの記事(Medium記事)で「安全でスケーラブルで信頼性のある自動運転サービスを構築することは、ささやかな仕事ではない。また安上がりな仕事でもない」と語っている、

2年前にフォードは「2023年には自動運転車事業を構築するために新たに作ったLLC(リミティッド・ライアビリティ・カンパニー、有限責任会社)に40億ドル(約4310億円)を支出する」と発表した。そのLCCであるFord Autonomous Vehiclesは、フォードの自動運転システムの統合、自動運転車の研究と先進的なエンジニアリング、AV輸送サービスネットワークの開発、ユーザー体験、ビジネス戦略、事業開発チームなどで構成される。

同氏は「『費用の分担』によって自動運転車へのフォードの全体的な支出が減るわけではない」と強調している。Ford Autonomous Vehicleによると、むしろ費用はTaaS(トランスポーテーション・アズ・ア・サービス)のソフトウェア開発と、その最終的な自動運転サービスを担う車隊の編成や運用に回される。投資の分有にもかかわらず、フォードとVWグループの2社は自動運転車のサービスでは連携しない。

フォードのモビリティーパートナーシップ担当副社長でもあるローラー氏は、「米国の自動車メーカーは、独自の自動運転サービスの構築においても独立性と激しい競争を維持するだろう」と述べている。Argo AIの取締役会の構成は、VWグループから2名、フォードから2名、同社から3名となる。

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

新型コロナで8月に延期されていたニューヨーク国際オートショーが中止

ニューヨーク国際オートショーの主催団体は、8月に延期していたイベントの開催を2020年は見送ることを決めた。新型コロナウイルス(COVID-19)のために正式に中止する、と米国時間5月22日に発表した。

次回の開催は2021年4月2〜11日で、報道機関向け発表日は3月31日〜4月1日だ。

広域ニューヨーク自動車ディーラー連盟が主催するニューヨーク国際オートショーは、ニューヨーク市のJacob K. Javits Convention Center(ジェイコブ・ジャビッツ・コンベンションセンター)で4月10日に始まる予定だったが、新型コロナが欧州と北米に広がったことを受け、8月下旬に延期された。

ショーが例年開催されてきたJacob K. Javits Convention Centerは新型コロナ用野戦病院となった。患者は受けれ入れていない。しかし主催者によると、まだ病院として機能しており、先が見通せないために待機状態となっている。

同連盟の会長、Mark Schienberg(マーク・シェンベルク)氏は、ショーの構成を準備するには自動車メーカーや展示会のパートナーには「かなりの計画」が必要とされる、と記した。

「新型コロナで見通しが立たないため、2020年のショー開催の模索を続けるのは賢明ではないと判断し、その代わりさらにすばらしい2021年のショーに向けて準備する」と述べた。

「自動車販売業者の代表として、このコロナ危機が過ぎ去るときにニューヨーク地域、そして米国全体でかなりの新車需要が遅れて出てくると確信している」とシェンベルク氏は付け加えた。「このショーが消費者を誘導するプロセスでいかに重要かも理解している」。

関連記事:ニューヨークオートショーが新型コロナ懸念で8月に開催延期

画像クレジット:SOPA Images / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

注文したポルシェ911の納車までを最新アプリで追跡可能に

Porsche(ポルシェ)は、顧客の細かな要求に応えるためにデジタルサービスの充実に多くのリソースを投入している。子会社のPorsche Digital(ポルシェ・デジタル)による最新の成果として、911スポーツカーを注文した米国の顧客に、生産拠点からディーラーまでの輸送状況を追跡できるアプリが登場した。

画像クレジット:Porsche

このアプリは、My Porsche(マイ・ポルシェ)のウェブポータルと統合されていて、ドイツでの生産完了、出荷、大西洋の横断、米国への入港、ディーラーへの到着など、全部で14のイベントについて最新情報を顧客に提供する。このデジタルサービスは、Porsche Track Your Dream(ポルシェ・トラック・ユア・ドリーム)と呼ばれ、それぞれのイベントについての詳しい情報も表示する。また、納車までのカウントダウンとして、残りの距離と日数も知らせてくれる。

このポルシェの追跡機能は、今のところ顧客数が少ないニッチな製品といえる。対応しているのが911のみだからだ。ポルシェ911の2019年1年間の販売台数は、米国で9265台に留まっている。しかし同社は将来、全電動式Taycanなど、他の車についてもサポートを追加する計画だ。

アプリは、ポルシェとしてデジタル世界で勝負をかけるための広範囲な戦略の一環として開発されたもの。2020年5月初め、Porsche Cars North Americaは、Porsche Finder(ポルシェ・ファインダー)と呼ばれるオンラインプラットフォームを立ち上げ、顧客がディーラーのネットワーク全体から中古車を検索できるようにした。このプラットフォームを使えば、顧客はモデルと年式を指定して車を検索できる。また価格、装備、パッケージさらには内装や車の色で、フィルタリングすることも可能だ。

この4月にポルシェは、レトロな外観ながらBluetooth、DAB+、Apple CarPlayなどの最新の接続機能を備えたコンパネのヘッドユニットも、何種類か旧車用に発表している。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

テスラは延長された在宅命令を無視して工場を再開させる計画だった

米国時間5月8日の金曜日にアラメダ郡保健担当官のErica Pan(エリカ・パン)博士は、Tesla(テスラ)はカリフォルニア州フリーモントの工場を再開するための許可をまだ与えられていないと、ビデオストリーミングで開催されたタウンホールミーティングで語った。

郡の延長された在宅命令に抗してテスラは、金曜日には工場を再開する計画を立てていた。

テスラはTechCrunchが確認できた5月7日の木曜日に従業員宛に送られた内部メールの中で、アラメダ郡にあるフリーモント工場の「限られた操業」を再開する計画であると記していた。テスラの決定は、アラメダ郡の在宅命令と直接対立するものだ。

パン博士によればアラメダ州の保健当局と郡当局はテスラと協力して、再開のための安全計画を見直しているという。「私たちは彼らに待つようにお願いしている」と彼女は付け加えた。

テスラはコメントのリクエストに応じていない。

従業員には、CEOのElon Musk(イーロン・マスク)氏からのメールと、会社の人事部長であるValerie Workman(バレリー・ワークマン)氏からのメールの2通が届いていて、どちらも工場が早ければ金曜日に再開することを示していた。再開の決定は、製造業は操業を再開できると木曜日に語ったカリフォルニア州知事のGavin Newsom(ガビン・ニューサム)氏による新しいガイドラインに基いたものだった。ただしニューサム知事のガイダンスには、地方自治体はより制限的なルールを維持できるという警告も含まれていた。

アラメダ郡は、他のいくつかのベイエリアの郡や市とともに、2020年5月末まで続く改訂版在宅命令を発令した。これらの改訂された命令は、いくつかの制限を緩和している。ただし、製造業への命令は解除されなかった。

以下は、あるテスラの従業員からTechCrunchに送信された電子メールのスクリーンショットだ。

テスラの内部メール(5月7日)

画像クレジット:Kirsten Korosec

2020年5月8日より、フリーモント工場で限定的な作業を再開します。
具体的な開始日と時間の詳細については、上司または人事部からEメールまたは電話で連絡があります。また、ネバダ州とニューヨーク州にある当社のギガファクトリーも、それぞれの州の認可を受けて限定的な操業を開始しました。同様にセールス、サービス、配送、エネルギー事業も州ごとに徐々に再開しています。

パン博士ならびにベイエリア周辺のその他の郡の保健当局は、制限を緩めることによる影響がないことを確信できるまで、テスラのような企業が待ってくれることを希望している。また企業がベストプラクティスに従っていることを確認するために、ビジネスの再開を計画するための適切な時間をとれていることを確認したいと考えている。

「私たちは郡内の各施設に、地域の健康秩序が守られていることを伝え、最初の制限解除を行った後に何が起こるかを確認するために、もう1週間ほど待つことを本当に求めているところです」とパン博士は語った。

アラメダ郡保健局は、テスラに対して「経済とコミュニティのさまざまなセクターの安全な再開を段階的に進めるために、成り立たなければならいすべての条件」を通知したことをTechCrunchに伝えている。

郡の命令に記載されている制限基準を満たしていないビジネスは、再開することができない。

「テスラはこれらの基準を満たしていないため、再開するべきではないことを通知されています」と郡保健局の広報担当者はメールで述べている。「私たちは、テスラの再開計画に関する積極的な取り組みを歓迎しています。再開の基準に適合すれば、彼らは従業員とコミュニティ全体を保護する方法とともに再開することができます」。

新型コロナウイルス 関連アップデート

画像クレジット: Mason Trinca for The Washington Post / Getty Images<

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(翻訳:sako)

フォルクスワーゲンが全電動ID.3ハッチバックを6月に販売開始

Volkswagen(フォルクスワーゲン)は、全電動ハッチバックID.3の正式版を2020年6月から一般顧客向けに販売する計画だ。まずは予約分から正式注文を受け付ける。

画像クレジット:Volkswagen

ID.3 1stと呼ばれる初代の正式版を予約した顧客は、6月17日以降に車の注文ができるようになる。フォルクスワーゲンの取締役であるJürgen Stackmann(ユルゲン・スタックマン)氏がツイッターで明らかにした。フォルクスワーゲンは、最初のエディションに対して、3万7000台を超える予約を受け付けていた。ただし実際の台数は3万に制限されるはずだ。スタックマン氏によると、右ハンドル車の注文は7月に開始されるという。

同社は2020年4月に新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックのために中止されていたドイツのツヴィッカウ工場でのID.3の生産を再開すると発表していた。今回の発表はそれに続くものだ。ID.3 1stの生産は4月23日に再開されたものの、当初は生産能力が低下し、サイクルタイムも長くなっていた。

ID.3は、同社の新しい全電動車であるIDブランドにおける最初のモデルであり、2025年までに毎年100万台の電気自動車を販売するという野心的な計画の開始を飾るものとなる。ID.3自体はヨーロッパでのみの販売となるが、IDブランドのその他のモデルは北米でも販売される。

このID.3ハッチバックは4ドアの5人乗りで、VWゴルフと全長が同じだ。ただしID.3の方がオーバーハングが短いため、ホイールベースはゴルフより大きく、室内空間は広くなっている。同車のスペシャルエディションの価格はドイツで4万ユーロ(約460万円)以下になると、同社は以前に明らかにしていた。

フォルクスワーゲンは、まずこのID.3のスペシャルエディションの注文分から納車を開始する予定だ。顧客は、1000ユーロ(約11万5000円)の手付金を支払って、スペシャルエディションを予約注文していた。同車によると、ID.3 1stには初年度で最大2000kWhまでの無料充電が付属するという。これは同車の充電アプリであるWeChargeに接続され、全ヨーロッパをカバーする急速充電ネットワーク、IONITYを利用可能なすべての公共充電スタンドで有効となる。

フォルクスワーゲンはID.3に3種類のグレード、Pure、Pro、Pro Sを用意する計画としている。

ID.3 Pureは、45kWhのバッテリーパックを装備したエントリーレベルのモデルで、WLTP規格では概算で260マイル(約418km)の連続走行が可能。このモデルは、ドイツ市場では3万ユーロ(約346万円)以下の価格となり、18インチのスチールホイール、自動照明コントロール付きのLEDヘッドライト、LEDテールライトクラスターを標準装備する。

ID.3 ProはPureよりもバッテリーが大きく、その分走行距離が長い。またよりパワフルで、充電時間も短い。ドイツでは3万5000ユーロ(約403万円)以下から始まる価格帯となる。最上位モデルのPro Sは、19インチのAndoyaアロイホイールや「Play&Pause」デザインのペダルなど、スポーティな装備を身にまとっている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

Uberがドライバーと乗客のマスク着用を義務化へ

Uber(ウーバー)はドライバーと乗客にマスクの着用を義務付けようとしている。新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックに苦闘するライドシェアリングビジネス復旧に向けての取り組みだ。

CNNが最初に報じたニュースによると、米国を含む一部の地域でドライバーと乗客のマスク着用を義務付ける新たなポリシーを経営陣が承認した。TechCrunchは米国時間5月4日に、Uberが一部の市場向けにポリシーを制定したことを確認した。

しかしUberはまだ、ある大きな課題に直面している。それはドライバーを保護するために必要なマスクその他の用具を十分確保することだ。同社によると、主要メーカーは医療従事者をはじめとする救急作業者を優先しているため、複数の注文が遅延あるいはキャンセルされているという。

Uberがどうやってこのポリシーを強制するかもわかっていない。

「国の経済が再開するにあたり、Uberは安全を最優先し慎重に進めていく」とUberの広報担当者がメールによる声明で語った。「現在当社は、ドライバーに対して可能な限り家に留まるよう求める一方、不可欠な利用に従事するドライバーのために保護用品を配送している。同時に我々は復旧の次期フェーズに向けての準備も進めている。そこには我々全員が果たすべき役割がある。最終方針が決まり次第ユーザーに伝える予定だが、それまでも全乗客およびドライバーには、Uberを利用する際マスクやフェイスシールドを使うことを強く推奨する」。

Uberはユーザーに対しても家に留まるようアプリ内メッセージやテレビCMなどを通じて訴えている。アプリは今も利用可能であり、ユーザーは食料品の買い物や薬局など不可欠な外出に利用している。Uberは乗客とドライバーにマスクなどの顔面保護具の着用を強く勧めているが、まだ強制はしていない。

ドライバーの保護

新型コロナパンデミックがヨーロッパと北米を急速に襲うにつれ、Uberドライバーたちは自分たちが最前線にいることに気づき始めた。医療従事者など感染者と接触した可能性のある救急要員を乗せることも多い。

2020年4月にUberは、全世界のアクティブなドライバーと配達員にマスクを購入、配布すると発表した。しかし、新型コロナは世界中でマスクや消毒薬の供給を圧迫した。Uberやその他のライドシェアリングのドライバーが、マスク入手の問題を報告している

4月第1週、Uberは約50万枚のマスクを入手しドライバーへの配布を開始したと語った。当初同社は、ニューヨーク市、ロサンゼルスなど新型コロナ感染多発地域のアクティブなドライバーを対象とした。ロサンゼルスのEric Garcetti(エリック・エリック・ガーセッティ)市長は、企業が不可欠な任務につく労働者に個人防護具を提供することを義務付ける労働者保護命令に署名している。さらにUberは、ドライバーにマスク着用を義務付けているサンフランシスコ、ワシントンDCおよびニュージャージー州の各地域にも優先的に配布すると語った。

必要な用具をさらに入手でき次第、アクティブなドライバー全員に行き渡るようにするつもりだとUberはいう。同社の最終目標は、地域の規則に関わらず全国にマスクを提供することだ。

Uberは今週までに、米国内でマスク140万枚の発送あるいは発送準備を終えている。さらに同社は、4月初めから消毒薬をシカゴ、ロサンゼルス、ニューヨーク、シアトルおよびワシントンDCのドライバーに配布している。

画像クレジット:Thomas Trutschel / Contributor / Getty Images

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

フォードはRivianとの協業によるリンカーンの電動車開発をキャンセル

Ford(フォード)の高級ブランドであるLincoln(リンカーン)は、Rivianのスケートボード型プラットフォームをベースにしたまったく新しい電気自動車の開発計画をキャンセルした。

画像クレジット:Lincoln

Crain’s Detroit Businessによると、米国時間4月28日に各ディーラーに通知されたという。

Rivianとフォードは、TechCrunchに宛てた声明で、これは現在の状況を鑑みた両社合意による決定であると述べている。つまり、新型コロナウイルスのパンデミックが主な原因であることを暗に示している。また両社は将来、共同で車を開発する計画だとしている。

「現在の状況を考慮し、リンカーンとRivianは、Rivianのスケートボード型プラットフォームをベースにした全電動車の開発にこれ以上踏み込まないことを決定しました」と、リンカーンの広報担当者はその声明で述べている。「リンカーンとRivian両社の電動化に関する戦略的なコミットメントは変更されていません。リンカーンの今後の計画には、Quiet FlightのDNAを受け継いだ全電動車も含まれることになるでしょう」。

この決定は、フォードがRivianに5億ドル(約532億8000万円)を出資した1年後になされたもの。Rivianはミシガン州を拠点とするEVのスタートアップで、全電動ピックアップトラックとSUVを開発している。当時フォードは、Rivianと共同で電気自動車を共同開発する計画も発表していた。

2020年の初めまでは車がどのようなものになるのか、またどのブランドのものになるのか、といったことも明らかにされていなかった。フォードは1月に、リンカーンとRivianが共同開発している全電動車が、SUVになるであろうことを発表した。このバッテリーで動作するリンカーンの電気自動車は、Rivianのフレキシブルなスケートボード型プラットフォームをベースに開発されることになると、その際に同社は明らかにした。

フォードはTechCrunchに「開発サイクルを進めていく中で、現在の状況を考えると、リンカーン独自の完全な電気自動車を開発する取り組みに集中するほうがよいと判断するに至りました」と語った。

フォードは、Rivianとは依然として強固なパートナーシップを保っていると付け加えた。

「当社の戦略的コミットメントは変更されておらず、Rivianのスケートボード型プラットフォームを利用した別の車の開発に、引き続きRivianと協力しながら取り組んでいます」と、フォードは述べたが、その車がどのようなものになるかについては言及していない。

リンカーンは、これまでに2車種のプラグインハイブリッド車を生産している。2019年11月のロサンゼルスモーターショーで発表したAviatorとCorsair Grand Touringだ。同社はまだ全電動車を製造したことはない。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

テスラ車は最新のソフトウェアで赤信号や一時停止の標識を認識して止まる

適合する装備が施されたテスラ車は、ソフトウェアアップデートによって、信号機と一時停止の標識を認識して対応できるようになった。このアップデートは、先週末からオーナーに向けた配信が開始されている。

画像クレジット:Tesla

最初のうち、今回のソフトウェアアップデートは、ごく一部のテスラのオーナーにしか行き渡っていなかった。その際にも、それを手に入れた人が、新機能のビデオを投稿していた。現在では、テスラはソフトウェアのアップデート(2020.12.6)を、より多くのオーナーに向けて配信している。

この機能は、現在市場に出回っているすべてのテスラ車で利用できるわけではない。車両には最新の「Hardware 3」パッケージと、同社が「完全自動運転」と称して販売している「オートパイロット」オプションをフル装備している必要がある。

「Traffic Light」と「Stop Sign Control」と呼ばれる機能により、車は信号機と一時停止の標識を認識して対応できるようになる。

誤解のないようにいっておくと、テスラの車は完全な自動運転車ではないので、これらの機能には限界がある。この機能は、適合した装備のテスラ車で「交通認識クルーズコントロール」あるいは「Autosteer」を有効にしている場合、車を減速して停止させるものだ。ソフトウェアのリリースノートによると緑、黄色の点滅、すべて消灯している場合を含み、信号機を検出するととりあえず減速するという。

車が交差点に近づくと、減速するつもりであることが通知される。その後、車は実際に減速し始め、中央のタッチスクリーンのドライブモニターに表示されている赤い線に合わせて停止する。

DragTimesは、この機能のベータ版をテストした、以下のようなビデオを共有している。

オーナーはオートパイロットのノブをいったん引くか、自らアクセルペダルを踏んで、停止線を通過する必要がある。テスラによればこの機能は当初、安全を重視したものとして設計してあるという。オーナーは、車がしょちゅう減速したり、交差点で曲がって行こうとしない場面に遭遇することになる。「そのうち多くの車の動きから学習して、この機能もより自然に動作するものとなるでしょう」と、リリースノートには書かれている。

またリリースノートは「他のオートパイロットの機能と同様、ドライバーは常に注意を怠らずブレーキなど、すぐに緊急の行動が取れるよう準備している必要があります。この機能では、あらゆる信号機や標識を認識して止まるとは限りません」と警告している。

今回のソフトウェアのアップデートによって、車内のタッチスクリーンの表示も改善されている。ストップライト、一時停止標識、あらかじめ選択した道路上のマーキングなどといったオブジェクトもディスプレイに表示されるようになった。一時停止の標識やストップライトの表示は、注意深いドライバーの代わりになるものではなく、それによって車を止めることはない、とテスラはリリースノートで述べている。

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(翻訳:Fumihiko Shibata)

テスラのライバルPolestarが2020夏発売する初EVの米国価格は約640万円

Volvo(ボルボ)のスピンアウト電気自動車ブランドPolestar(ポールスター)は、同社初の電気自動車(EV)の米国でのベース価格が当初考えていたよりも低い5万9900ドル(約640万円)になると明らかにした。

高パフォーマンスの電動ファーストバック車Polestar 2は、3年前に再スタートを切った同ブランドから最初に発表されたEVだ。かつてVolvo Carsの高パフォーマンスブランドだったPolestarは2017年にパフォーマンスEVブランドとして立ち位置を変えた。目的は、エキサイティングで楽しい運転となる電気自動車を作ることだ。このニッチな分野はTeslaが最初に切り開いて以来、同社が独占している。

Polestarの車は低めの価格や税制上の優遇措置、顧客がオンラインで購入できることなどから、米国マーケットへの参入を成功させる上で有利な立場にある、とPolestar USAの責任者Gregor Hembrough(グレゴール・ヘンブロー)氏は述べている。カリフォルニアやニューヨークなどを含むいくつかの重要なマーケットでも、米国での販売価格はインセンティグが適用される額を下回っている。

PolestarはPolestar 2についてここ数カ月間、情報を小出しにしてきた。そのうちの1つが欧州での価格で5万8800ユーロ(約680万円)〜となる。同社は4月23日に、顧客に提供するさまざまなオプションの価格も明らかにしており、パフォーマンスパックが5000ドル(約54万円)、ナパ革インテリアへのアップグレードが4000ドル(約43万円)、20インチのアロイホイールが1200ドル(約13万円)だ。

Polestar 2はTesla(テスラ)のModel 3の競合相手になると見込まれる。この2つの車両の価格は7500ドル(約80万円)の税額控除を受けられる米国のインセンティブが考慮されなければ同様ではない。Polestar 2はインセンティブの対象だ。一方、Teslaは既に20万台販売済みのためこれ以上連邦税のインセンティブを受けることはできない。

インセンティブなしでみるとPolestar 2のベース価格は、Model 3パフォーマンスバージョンの5万6990ドル(約610万円)〜を上回る。

Polestarは2020年夏にも発売を開始する見込みだが、それまではどのようにModel 3に対抗するのかわからない。

Polestarは、ファーストバック車のテックと高パフォーマンスのスペックで消費者を引きつける狙いだ。最大出力408馬力、最大トルク487ポンドフィートそして欧州WLTP基準で航続距離292マイル(約470km)を生み出す78kWhのバッテリーを搭載する。EPA基準での航続距離はまだ発表していない。

Polestar 2のインテリア。 Google(グーグル)のAndroid  Automotiveオペレーティングシステムを搭載する。

Polestar 2のインフォテイメントシステムはAndroid OSで作動し、その結果、GoogleアシスタントやGoogleマップ、GoogleプレイストアなどのGoogleサービスが搭載されている。Android Autoと勘違いしないで欲しい。こちらはOS上で提供されるインターフェースで、Android OSはLinuxで動くオープンソースのモバイルオペレーティングシステムを模倣したものとなる。しかしスマホやタブレットを動かす代わりに、Googleは車で使用できるように手を加えている。

Volvo Car Groupと中国のZhejiang Geely Holding(浙江吉利控股集団)が共同所有するPolestarは、新型コロナウイルス(COVID-19)による外出禁止命令が解除されたら、Polestar Spaceというショールームをオープンさせる計画だ。最初のショールームは米国西海岸とニューヨークで2020年夏にお目見えする、と同社は話している。Polestar 2は50州で購入またはリースできるようになる見込みだ。

画像クレジット:Screenshot/Polestar

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(翻訳:Mizoguchi

ポルシェが完全電気自動車タイカンのさらなる廉価版を準備中

ポルシェは現在、完全電気自動車Taycan(タイカン)スポーツセダンの3種類のバリエーションを生産している。その基本価格は10万5000ドル(約1100万円)強から、18万5000ドル(約2000万円)までの範囲である。

Car Magazineに掲載されたポルシェR&Dの責任者Michael Steiner(マイケル・シュタイナー)氏に対するインタビューによれば、現在ポルシェは、より安い後輪駆動バージョンを導入する準備をしているようだ。シュタイナー氏によるとTaycan Turbo S 、Taycan TurboそしてTaycan 4Sのラインに加わるこの新しいバージョンは、より小型のバッテリーを搭載し、全輪駆動を必要としない中国のような市場で販売されるということだ。

ポルシェは、このTaycanの謎めく4番目のバリエーションについて、TechCrunchに対しては具体的な詳細を提供しなかった。メーカーは、将来の製品については語らないとした上で「電気化の取り組みは3種類のTaycanだけに止まるものではありません」とだけ付け加えた。

ポルシェは何年にもわたる準備期間と10億ドル(約1080億円)以上の初期投資を投入し、2019年9月に最初の完全電気自動車2種を投入した。それらはTaycan Turbo SとTaycan Turboで、それぞれ18万5000ドル(約2000万円)と15万900ドル(約1600万円)に設定された。

そしてそのわずか7週間後には、完全電気自動車の3番目のバージョンであるTaycan 4Sを発表した。

4Sを含むすべてのTaycanは、同じシャーシとサスペンション、永久磁石同期モーターその他の同じ特徴を備えている。4Sはハイエンドバージョンよりも軽く安価で、少し遅いバージョンだ。

標準の4Sはこれまでのところ最も安いTaycanで、納車代金を含めた基本価格は10万5250ドル(約1100万円)だ。標準の4Sには、79.2kWhのバッテリーパックと、482馬力(360 kW)を発揮する一対の電気モーターが搭載されている。発進制御を有効にすると、馬力は562に跳ね上がる。

また4Sには、ベース価格に6580ドル(約71万円)を加えたパフォーマンスバッテリープラスバージョンもあり、それは93.4kWhのバッテリーとデュアル電気モーターを搭載し、最大563馬力(420kW)を発揮することができる。どちらの4Sモデルも最高速度は時速155マイル(時速約249km)で、時速0マイルから時速60マイル(時速約97km)まで3.8秒で到達する。

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(翻訳:sako)

GMがカーシェアリング事業から撤退、Mavenを終了

GM(ゼネラル・モーターズ)のカーシェアリング実験は終了する。同社は米国時間4月21日、2016年に立ち上げたカーシェアリングサービスMaven(メイブン)を終了することを明らかにした。

Mavenは新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックのためにサービスを一時停止していた。同社は21日、事業やカーシェアリング産業、新型コロナウイルスによる現況を精査した結果、サービスを終了することを決めたとのメールを顧客に送った。このニュースは最初にThe Vergeが報じている。

新型コロナウイルスが「シェアリング」モビリティ部門をノックダウンするずいぶん前から、Mavenは何カ月も不調だった。2019年にMavenは、展開していた北米17都市の約半分でサービスを停止し、規模を縮小した。そしてデトロイト、ロサンゼルス、ワシントンD.C、トロントでサービスを継続した。しかしMavenが提供する消費者向けカーシェアリングとピア・ツー・ピアサービスの2つのプログラムの提供はワシントンD.Cでも停止となり、ギグワーカーに貸し出すプログラムだけが継続された。

GMはTechCrunchに対して、Mavenを終了させる作業を開始したことを認めた。GMの広報担当によると、すべての資産とリソースはGMのグローバルイノベーション組織に引き継がれるという。

同社は、2020年夏までにMaven事業を清算するとしている。Mavenは既に新型コロナウイルスにより消費者向けカーシェアリングとピア・ツー・ピアサービスを一時停止している。これとは別のギグワーカーに貸し出すプログラムは「かなり限定されて事業終了まで継続される」とGMの広報担当は話した。

「我々は自社カーシェアリング事業の運営から極めて価値のある知見を得た」とGMのグローバルイノベーション担当副社長のPamela Fletcher(パメラ・フレッチャー)氏は電子メールで述べている。「Mavenから学習し構築したものはためになり、GMの他の事業の成長を加速させる」

以下が21日朝にMaven顧客に送られた電子メールのスクリーンショットだ。

我々は先月、マーケットの状況や地元当局の指導、我々の会員や従業員の安全を鑑みてサービスを一時停止した。

事業、業界、そして新型コロナウイルスによる現況を詳細に分析した結果、事業を終了させるという困難だが必要な決断をするに至った。

Mavenカーシェアリングは間もなく利用できなくなる。

Mavenコミュニティの一部でいてくれことに感謝する。あなたがメンバーでよかった。

画像クレジット:スクリーンショット / Maven電子メール

同社にはカーシェアリング事業に再参入する計画はない。「我々はMavenから得たすばらしい知見を手元に残し、カーシェアリングの技術を新GM車両サービスの展開や他の新サービス模索に生かす」と同社はTechCrunchに語っている。

MavenはGMブランドの下でGMの既存テストプログラムのいくつかを持ち寄って拡大させることが意図されていた。立ち上げ当初、Mavenには3つのカーシェアリングサービスがあった。アプリを通じてGM車両を時間単位で借りられる都市部を対象にしたサービス、それからシカゴとニューヨークでのアパートメント居住者を対象にしたサービスだ。

Mavenはスマートフォンアプリを開発し、立ち上げた。このアプリは顧客の車両検索・予約、ドア開錠、遠隔からのスタートや車内温度調整に使用された。

GMそして同社会長兼CEOのMary Barra(メアリー・バーラ)氏にとって、アプリの立ち上げは重要なものだった。バーラ氏はGMの企業文化やオペレーションを変える彼女の計画を加速させるために、エンジンスイッチ技術面でのスキャンダル後、委託の勉強会を活用した。何十人もの幹部たちがリーダー変革プログラムに参加した。Mavenはそのときにスピンアウトされた成果の1つだ。

イニシアチブと投資が2016年に発表され、GMの関心が型にはまらない輸送事業に向かっていることが明らかになった。型にはまらない輸送事業とは、消費者への車やトラック、SUVの生産、販売、ローンという主幹事業に隣接したものだった。

しかしMavenは決して1つの事業モデルに落ち着くことはなかった。カーシェアリングサービスは都市に参入しては撤退し、特定のプログラムを提供したりといったことを続けた。例えば、同社は2017年にロサンゼルスとサンフランシスコで、顧客が1回の予約で1カ月間GMブランドの車両を借りることができるMaven Reserveを立ち上げた。また、ライドシェアや配達アプリドライバーの増大する需要を取り込もうとMaven Gigもスタートさせた。

その後Mavenは2018年夏にシカゴ、デトロイト、アナーバーで、個人が所有するGMブランドの車両をMavenカーシェアリングプラットフォームを通じて貸し出せるサービスを開始した。ピア・ツー・ピアのカーレンタルサービスはTuroやGetaroundと似たようなやり方で運営されるようになっていた。

サービス終了に向けた動きは、2019年1月にCEOのJulia Steyn(ジュリア・ステイン)氏が社を去った後に始まっていたようだ。その数カ月後にサービス規模を縮小し、新型コロナウイルスパンデミックが事業にさらなるプレッシャーをかける前には、既にいくつかの都市でのみの運営だった。

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(翻訳:Mizoguchi

Uber Eatsユーザーによるアプリ内でのレストラン支援寄付が3.2億円を達成

Uber Eatsの顧客は、新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミック対応としてアプリ内に設けられた新機能を使ってこれまでに300万ドル(約3億2000万円)をレストランに直接寄付した。

このマイルストーンは、顧客による寄付に連動させていたUber Eatsのキャンペーンの最後を飾るものだ。Uber Eatsは顧客の寄付と同額の300万ドルを全米レストラン協会のレストラン従業員支援基金(RERF)に贈る。同社はこの前にもRERFへ200万ドル(約2億2000万円)寄付している。

キャンペーンは終了した。しかしレストランへの寄付機能は続く。この機能は最初にニューヨークで始まり、現在は20カ国で展開されている。

Uber Eatsのレストランプロダクト管理チームを率いるTherese Lim(テレーズ・リム)氏によると、レストランを支援する機能は、7日間にわたって奮闘したエンジニアチームによって開発された。

「『この機能を作るべきだから、君達、今すぐ取り掛かってくれ』と言った幹部は誰もいなかった」とリム氏は話した。新型コロナウイルス拡大を受けて、これまで展開していた店内での飲食提供を取りやることを余儀なくされたレストランを目の当たりにして始まった草の根的な取り組みだとも付け加えた。Uber Eatsユーザーは、どうやったらレストランを支援できるか、LinkedInや電子メール、その他の手段を使ってレストラン従業員に連絡を取り始めていた。

「新型コロナでレストランが深刻な影響を受けているというのが目に見えるようになっていた」とリム氏は語った。「各州が、屋内退避や外出禁止の命令を出すと一層明白になった」。

チームは新機能に関して、2つの懸念を持っていた。ユーザーが配達員にあげたチップの一部を横取りしたくなかったし、顧客がレストランへの注文を少なくするようなことにもしたくなかった。

この機能で配達員へのチップが影響を受けないことを確かめるため、チームは4月1日にニューヨーク市内の狭いエリアで機能提供をスタートさせた。4月3日にはニューヨーク市全体に広げ、その翌週には全米に拡大した。この支援機能は今では20カ国のUber Eatsで提供されている。

「我々はレストランを傷つけるようなことは導入したくなかった。ユーザーがいらいらしたり結果を不満に思ったり、あるいは注文を取り止めたりといったことにつながり得る摩擦を生み出してないことを確認するのは大事なことだった」。

しかしこの機能が導入されてからのデータで、懸念は杞憂に終わったことが示された。顧客はチップを増やしただけでなく、頻繁にUber Eatsを利用するユーザーになった。

Uberによると、レストランに寄付したユーザーは、寄付しなかった人より30〜50%多いチップを配達員にわたしている。しかもレストランに寄付した米国内のUber Eats顧客の約15%は繰り返し寄付している。

データではまた、早い夕食タイム、午後6時ごろが最も寄付が多い時間帯であることも示された。午後5時〜11時の夕食時の寄付が全体の60%を占めているとのことだ。

インターナショナルな料理の注文がより多くの寄付につながっていることもわかった。中でも、フランス、エチオピア、アルゼンチン、タイの料理を提供するレストランへの寄付が多い。

そして、一部の州は他の州よりも寛大で、少なくとも1回は寄付をしたアクティブUber Eatsユーザーの割合が多かったトップ5の州はワシントン、バーモント、モンタナ、コネチカット、サウスカロライナだった。

新型コロナウイルス 関連アップデート

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(翻訳:Mizoguchi

Voyageがカリフォルニアの公道上での自動運転タクシーサービスの認可を取得

Voyage は、これまでカリフォルニア州サンノゼにある退職者コミュニティの私道内に限られていた同社の自動運転サービスを、規制のハードルをクリアすることによって州の他の地域の公道に拡大できるようになった。

California Public Utilities Commission(CPUC、カリフォルニア州公共事業委員会)は、米国時間4月20日にVoyageに対して、州の公道上で自動運転車を使って乗客を移送する許可を与えた。同州のAutonomous Vehicle Passenger Service(自動運転車乗客サービス)パイロットプログラムの一部であるこの許可により、Voyageは従来の自動運転車テストを超えて拡大することを目指す新しい成長企業グループに加わることになる。Aurora、AutoX、Cruise、Pony.ai、ZooxそしてWaymoはすべて、CPUCから「運転手同乗」自動運転車乗客サービスパイロットプログラムに参加する許可を得ている

許可証はまた、Voyageへより広い商業化への道を拓く。

同社はこれまで、カリフォルニア州サンノゼで4000人以上の住民が暮らすコミュニティーであるThe Villagesの中で、常に運転席に運転手が同乗する形で、6台の自動運転車を運行してきた(こうした活動は、新型コロナウィルス感染症パンデミックによって促された州全体の屋内避難命令の下で一時的に停止されていた)。Voyageはまた、フロリダ州の中央部にある、広さ40平方マイル、人口12万5000人の退職者の街でも運行を行う。

このコミュニティは私道で構成されているため、VoyageはCPUCの許可を必要としていなかったが、CEOのOliver Cameron(オリバー・キャメロン)氏は、技術的な問題には関係なく州の規則を遵守したいと述べていた。Voyageはまた、The Villagesの住民たちをコミュニティ外の目的地まで輸送するという、より大きな野望にも動機付けられていた。

「私たちは人びとを、The Villageの外にあるすべての場所、病院や食料品店といった場所に連れていきたいのです」とVoyageのキャメロン氏は月曜日のインタビューでTechCrunchに対して語った。

Voyageの戦略は、顧客からの特定の需要があり、周囲の環境がよりシンプルな退職者コミュニティから始めるというものだった。Voyageがサービスを提供している集団の平均年齢は70歳だ。今回の目標は、顧客ベースを変更することではない。そうではなく、キャメロン氏は会社の現在の運用デザイン領域を拡大して、Voyageにより大きな運行範囲を提供したいと考えている。

最終的な目標は、キャメロン氏がパワーユーザーと呼ぶVoyageのコア顧客である人びとが、近所の家に夕食に行ったり、ショッピングや医者に行ったり、空港に行ったりと、あらゆることにサービスを利用できるようになることだ。

CPUCは、2018年5月に自動運転車で乗客を移送するための2つのパイロットプログラムを設定した。1つ目は「Drivered Autonomous Vehicle Passenger Service program」(運転手同乗自動運転車乗客サービスパイロットプログラム)と呼ばれ、企業は特定のルールに従う限り、自動運転車を使用して配車サービスを運営できる。企業は乗車に対する料金を請求することはできず、人間の安全運転手が運転席に座っていなければならず、特定のデータを四半期ごとに報告しなければならない。

2番目のCPUCパイロットプログラムは、同乗運転手なしの乗客サービスを許可するものだ。ただし、その許可を取得している会社はまだない。

今回の許可の下では、Voyageは乗車料金を請求できない。ただし、ちょっとした法的な抜け道の余地はある。Voyageは、The Villages内の乗車に対しては課金をすることができる。実際、新型コロナウイルス(COVID-19)によるパンデミック関連のシャットダウンの前には、同社は配車サービスに対する料金を請求し始めていた。

The Villagesの外での乗車は無料でなければならないが、車両がコミュニティーから出るまでの走行距離や時間に対して、会社が請求できるかどうかは不明だ。

Voyageはこれをさらに推し進めることを望んでいる。同社はまたリムジン、バス、およびその他のサードパーティのチャーターサービスの運行に必要な、従来のトランスポーテーションチャーター許可も申請している。キャメロン氏によれば、同社はまず、CPUCの運転手同乗自動運転車両認可の厳しい申請プロセスを経なければならなかったと言う。

CPUCのプログラムをカリフォルニア州のDepartment of Motor Vehicles(DMV、自動車管理局)と混同してはならない。DMVは公道で自動運転車をテストするための規制を行い許可を発行している部局だ。ただしこちらのテストは常に安全運転手の同乗の下で行われる必要がある。DMVによって発行された自動運転車両テスト許可を保持している企業は65社存在する。CPUCプログラムへの参加を希望する企業は、まずDMVのテスト許可が必要だ。

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(翻訳:sako)

テスラが中国マーケット向けロングレンジ後輪駆動式Model 3の生産を開始

Tesla(テスラ)は今、上海工場で電気自動車Model 3のロングレンジ後輪駆動(RWD)バージョンを生産し、販売している。同社は中国政府から1カ月前に許可を得ていた。

この動きはマイルストーンではないかもしれないが、同社が現在、米国で同バージョンを生産していないことを考えると特筆すべきことだろう。また、中国ではModel 3ベーシックバージョンの方を多く販売するという当初の計画からのシフトともなる。

Teslaは、上海工場で初めて生産された標準レンジプラスのバージョンとロングレンジRWDバージョンを紹介している中国のウェブサイトをアップデートした。この変更についてはBloombergが最初に報じた。ロングレンジRWDバージョンのインセンティブ適用後の価格は36万6550元(約560万円)からで、納車は6月に始まる見込みだ。

標準レンジプラスのモデルは、自治体の助成が適用される前だと32万3800元(約500万円)からとなっている。

ウェブサイトによると、標準レンジプラスのModel 3はフル充電で276マイル(約444km)走行できる。ロングレンジRWDのModel 3の航続距離は415マイル(約668km)だ。これらの距離は、欧州が数年前にWLTPに代わって採用した新欧州ドライビングサイクルに基づいている。実際の航続距離はもっと少ないだろう。

画像クレジット: Tesla / スクリーンショット

Teslaは、2019年末に上海工場での標準レンジプラスModel 3のRWDバージョンの生産をスタートさせた。初の納車は1月初めに始まった。同社は中国のポートフォリオへのロングレンジRWDのModel 3追加について、3月に産業大臣から許可を得ていた。

今後TeslaはModel Yも上海工場で生産する計画だ。

画像クレジット: Qilai Shen/Bloomberg via Getty Images / Getty Images

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(翻訳:Mizoguchi

騙されない機械学習を米軍とインテルが共同開発へ

機械学習のモデルに対する騙し攻撃を防ぐ、サイバー防衛技術の改良を目指している米軍の研究開発機関DARPAは、チップメーカーのIntel(インテル)をその研究のリーダーとして選んだ。

人工知能技術の一種である機械学習(Machine Learning)は、新しいデータや経験を「学習」するたびに賢くなっていく。現在のところ最も一般的な用途は物の認識で、写真を見てそれが何か、誰かなどを当てる。目の不自由な人の視覚能力を助けたり、あるいは自動運転車が路上の物や状態を識別するのに利用している。

しかし、まれにある騙し攻撃は、機械学習のアルゴリズムに干渉する。例えば、自動運転車に普通の安全な物のようだけど実は違うという物を見せて、大きな事故を起こさせることもありえる。

数週間前にMcAfee(マカフィー)の研究者がTesla(テスラ車)を騙し、速度制限標識にわずか5cmのテープを貼っただけで、時速80kmという違反速度まで加速させることができた。その研究は、自動車などのデバイスの機械学習アルゴリズムを騙すMcAfee社の初期的な研究例の1つだった。

そこでDARPAは、その対策に乗り出した。同研究機関は今年の初めに、GARD(Guaranteeing AI Robustness against Deception、騙しに対して強いAIを保証する)と名付けたプログラムを発表した。機械学習に対する現在の防犯技術は、既定のルールを利用するものが多いが、DARPAが望むのは、ルールがあらかじめないような、さまざまな種類の犯行に対応できる幅広い防衛システムだ。

インテルは米国時間4月9日、同社はジョージア工科大学と共にその4年計画の事業の中心的契約企業になると発表した。

IntelのGARDチームを率いる主席エンジニアを務めるJason Martin(ジェイソン・マーティン)氏によると、同社とジョージア工科大が共同して「物を認識する能力を強化して、AIと機械学習の、敵対的な攻撃への対応を学習できる能力を高める」という。

インテルによると、プログラムの最初の段階はオブジェクト検出技術の強化にフォーカスし、空間(場所)とか時間、意味(セマンティクス)などが整合した物を正しく見つけるようにする。対象は静止画と動画の両方だ。

またDARPAによると、GARDは生物学などさまざまな異なる設定で使えるようにする。

DARPAのInformation Innovation Officeでプログラムマネージャーを務めているHava Siegelmann(ハバ・シーゲルマン)博士は「我々が作り出そうとしている幅広いシナリオに基づく防衛は、たとえば免疫系にもある。そこでは、攻撃を見つけ、それに勝ち、将来の遭遇においてより有効な反撃を作り出すためにその攻撃を記憶する」と語る。

「我々は機械学習を、確実に安全で、騙されることのありえないシステムにする必要がある」と同博士と語る。

関連記事: セキュリティにおけるAIへの要求(未訳)

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa