新プライバシー機能搭載のChromiumベースのEdgeブラウザが1月15日に公開

Microsoft(マイクロソフト)は米国時間11月4日、ChromiumベースのEdgeブラウザが1月15日に一般公開され、Insiderプログラム向けのベータ版となるWindowsとmacOSのリリースがダウンロード可能になったと発表した(新しいアイコンも採用されている)。

新しいEdgeブラウザの開発は急速に進み、最新のビルドは非常に安定している。さらに同社はCollectionsのような特徴的な機能をより実験的なビルドに組み込み始めている。

今回のリリースでマイクロソフトは、新しいプライバシー機能も発表した。注目すべき機能は、おそらく新しいInPrivateというブラウジングモードで、Bingと組み合わせることで、ユーザーのオンライン検索履歴と身元のプライバシーを守る。InPrivateはその名のとおり、ウィンドウを閉じたときにローカルマシン上のブラウズセッションに関する情報を削除する。そしてBingで検索すると、その検索履歴や個人を特定できるデータも保存されず、関連付けもされなくなる。

Edgeではデフォルト設定にて、トラッキング防止も有効になる。マイクロソフトのModern Life、Search&Devices Groupのコーポレートバイスプレジデントを務めるYusuf Mehdi(ユスフ・メディ)氏は、本日の発表前のブリーフィングにて、「ウェブ上で難しいことの1つは、プライバシーとデータ保護を両立させる方法で、ユーザーはウェブをパーソナライズしたい場合もある」と述べた。「現在の問題は誰もそれを本当に成功させていないことだ。企業の中には、非常に厳格なプライバシー管理を目指して革新的な取り組みを行っているところもある。問題は、彼らがウェブを壊すことだ。一方で他の企業は『心配しないでほしい。すべての機能を顧客に提供する』と表明するが、バックグラウンドではデータが追跡されている」。もちろんメディ氏は、マイクロソフトのアプローチが優れており、よりバランスが取れていると考えている。

[原文へ]

(翻訳:塚本直樹Twitter

Firefox v66は自動再生のオーディオやビデオ、時間差広告を自動ブロック

Mozillaは米国時間3月19日、Firefoxブラウザーのバージョン66をリリースした。いつものアップデートとバグフィックスに加えて、今回はオンラインの迷惑行為を減らすという明確なテーマがある。

今回のアップデートでは、自動再生されるオーディオやビデオを自動的にブロックできるようになった。それらは、今のWebの疫病だ。ただブロックするだけでなく、もうすこしお利口で、ビデオがオーディオをミュートして再生されていることがわかったら、その再生を放置する。ニュースサイトのようにキャスターがでっかい声でがなりたてるようなサイトなら音声ミュートして静かにする。

Firefoxがブロックしたビデオを見たいときは、プレイボタンをクリックすればよい。常に自動再生ビデオOK、ミュートされない音声もOKのサイトを、ホワイトリスト(無害者のリスト)に入れることもできる。

最近のもうひとつの大迷惑は、テキストやそのほかのコンテンツがロードされてページを見られる状態になったあとに表示される広告だ。広告がテキストの位置を勝手に変えたり、画像のロードが遅くなるのもかったるい。Firefoxが今回導入したスクロール・アンカー機能を使えば、ロードの遅い広告のロード中にページのあちこちへ飛び回る〜飛ばされる必要がなくなる。

このバージョンのそのほかのアップデートとしては、複数のタブの中を検索する機能を新設、プライベートモードのときの検索を改良、分かりやすいセキュリティ警告メッセージ、Windows HelloのWeb認証のサポート、などがある。またエクステンションの設定を各エクステンションごとにではなく、単一のファイルにまとめて、そのぶんページのロードを速くした。

ニューバージョンの完全なリリースノートはここにある。

[原文へ]

(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

Firefoxも自動再生ビデオをデフォルトで無音化

Webのビデオやオーディオの自動再生よりもひどいものは、世の中にたくさんある。なんといっても、世界はひどい場所だ。でも、Webを閲覧してると突然大音量でビデオの再生が始まるのはまったく興ざめだ。GoogleのChromeブラウザーとMicrosoft Edgeには、この迷惑行為を無効にするツールがあるが、MozillaのFirefoxブラウザーも、3月ニューバージョンでそれが提供される。

たとえば、新しいサイトを訪ねても、デフォルトでは、“play”ボタンをクリックしなければオーディオやビデオの(オーディオの)再生は始まらない。無音のビデオは再生されるが、これも迷惑だし帯域を食う。でも音がなければ、仕事の邪魔にはならないだろう。

Mozillaの技術者Chris Pearceによると、この新しい機能はFirefox 66から搭載される。ただし、サイトによっては、“自動再生有効”をユーザーが指定できる。自動再生のビデオやオーディオをブロックしたときには、FirefoxのURLバーに下図のようなアイコンがポップアップするから、それをクリックすれば“自動再生on”にできる。

ただし、ユーザーがカメラやマイクロフォンへのアクセスを許しているサイトでは、自動再生が行われる。それはビデオ会議のサイトだったりすることが多いから、ビデオ再生onの方が合理的だ。

これは確かに、Firefoxのユーザーにとっては朗報だ。でもビデオの自動再生をやってるサイトを作ったデベロッパーは、悔い改めてやり方を変えた方が良いね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Firefoxの実験部門Test Pilotから価格追跡とリンクをメールでさっと送れる実験プロジェクトがローンチ

Firefoxのさまざまな新しいアイデアを実験しR&Dしている部門Test Pilotが今日(米国時間11/12)、二つの新しいプロジェクトを発表した。それらは、オンラインストアのアイテムの価格を追跡するPrice Wiseと、友だちなどにリンクを簡単にメールで送れるEmail Tabsだ。

Price Wiseはその名のとおりのサービスで、Best BuyやeBay, Amazon, Walmart, Home Depotなどにおける価格の変化をFirefoxを使いながら調べられる。そういうエクステンションは前からいろいろあるが、今回のはひもつきでないことが、すばらしい。Mozillaによると、すべての処理がどっかのサーバーではなくユーザーのマシン上で行われ、サードパーティのツールは使わない。またアフィリエイトなどを通じてMozillaが収益を得ることもない。

ちょっとおもしろそうなのは、Price Wiseが機械学習を使っていることだ。Mozillaのスポークスパーソンは曰く、“機械学習は個々のエクステンションの中にあるのではなく、今後いろんな仕事をプライバシーを犠牲にせずにやらせるために、汎用ツールのような形でエクステンションの外にある”。

一方Email TabsはPrice Wiseと違って新しいコンセプトだ。家族や友だちなどとリンクの共有をメールでやってる人は今でも多いが、そのためのコピペという作業はあまりエレガントではない。そこでEmail Tabsのボタンを押すと、共有したいタブと、そのリンクと一緒に送りたいわずかなコンテンツを指定して送信できる。つまり、リンクだけでも送れるし、ページのスクリーンショットやテキストの全文コピーなども送れる。

そのために使うメールアプリケーションは目下Gmailだけだが、すべての情報をクリップボードへコピーしてどこかへペーストしてもよい。

これら二つの実験的プロジェクトは、Test Pilotにサインアップして誰でも利用できる。

Firefox Email Tabs

Mozillaはさらに今日、実験から本番に昇格した三つのプロジェクトを発表した。まず、最大1GBまでのファイルを暗号化してシェアできるSendは、年内にアップデートして再ローンチする。そしてFirefoxのルックスをカスタマイズできるColorは、エクステンションとして独立する。そしてさらに、二つのブラウザーウィンドウを一つのFirefoxウィンドウの中に横並びにできるSide Viewも、独立のエクステンションになる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Chromeにモバイルの会員登録詐欺(キャリア課金!)を防ぐ警告機能が登場

Googleが今日(米国時間11/8)、近くChromeブラウザーにモバイルの会員登録詐欺を防ぐ機能を設ける、と発表した。それは、ユーザーに電話番号を入力するよう求め、それに応じると勝手に月額の会費が発生し、それがキャリアへの毎月の支払額に自動的に含まれてしまう。12月のChrome 71より、そのサイトが、モバイルの会員登録であることを明示しない場合、警告をポップアップする。

ユーザーに会員登録をさせようとするサイトが一律にこの仕組みに引っかからないようにするために、Googleはデベロッパーのためのベストプラクティスを今日公開した。それによると一般的にデベロッパーは、課金情報をユーザーの目につきやすい場所・形で表示しなければならない。具体的な金額と料金体系も、表示すること。

その情報がない場合、Chromeはフルページの目立つ警告を表示する。それがユーザーにとって問題のないサイトなら、先へ進めばよい。Googleは警告表示をする前にSearch Consoleで詐欺の可能性をWebマスターに通知するが、もちろんそれが擬陽性である場合もある。

この新しい機能はモバイルとデスクトップの両方で提供され、AndroidのWebView(アプリ内Webブラウザー)にも表示される。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Firefoxが近くデフォルトでトラッカー(ユーザー情報の収集)をすべてブロックする

Mozillaが今日(米国時間8/30)、そのFirefoxブラウザーがデフォルトでは自動的にすべてのクロスサイトトラッキングをブロックする、と発表した

この戦略には、3つの部分がある。まず、今ナイトリーリリースでテストしているバージョン63では、Firefoxはすべての遅いロードのトラッカー(広告に多い)をブロックする。遅いとは、ロードに5秒以上かかる、という意味だ。次にFirefox 65では、サードパーティのトラッカーからのすべてのクッキーとすべてのストレージアクセスを取り去る。そしてさらに今後は、暗号通貨の採掘をするスクリプトと、ユーザーの個人識別情報を取るトラッカーをブロックする。ただしこれらはいずれも、最初のテストの結果次第で提供が遅れることもある。

MozillaのNick Nguyenが、こう書いている: “物理的な世界では、いろんな店の何百人もの店員が店から店へとユーザーをつけ回して、見た物や買った物をスパイしたりしないだろう。でもWebでは、ユーザーがそんなことを予想しなくても、どこへ行ってもつけ回されている。それに対して、ユーザーがプライバシーのレベルを設定できるブラウザーは、まだ多くない”。

これらの新しい機能を今すぐ試したい人は、安定に達していないFirefox Nightlyリリースをインストールすればよい。それのプライバシー設定には、トラッカーをブロックする“Content Blocking”という項目がある。それを有効にすると、説明のメッセージと、‘厳しい設定にすると閲覧できなくなるサイトもある’、という警告が出る。

なお、この、トラッキングを防ぐプライバシー設定は、Firefox for iOSにはすでにある。

というか、AppleのSafariブラウザーには、すでに昨年からこのようなプライバシー機能がある。ただし、Appleが機械学習を使っているのに対してFirefoxは、従来的なブロックリストを使っている。もちろん、ねらいは同じだが。

このブロック機能は、ユーザーの選択権を奪わない。サイトが事前にユーザーに、データ収集の可否を尋ねて、ユーザーがOKしたら、そのサイトのトラッカーはブロックされない。Nguyenは書いている: “2004年にFirefoxがポップアップ広告をブロックしたときも、広告主にはユーザーに尋ねるオプションを与えた。2018年には、それと同じ考え方でユーザーに可否決定の権利を与えたい”。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Google、Chrome拡張機能のサードパーティーサイトでのインストールを中止へ

本日(米国時間6/12)Googleは、Chrome Web Storeの主要なポリシー変更を発表した。ユーザーをだましてChrome拡張機能をインストールさせようとするサイトからユーザーを守ることが目的だ。これまでWeb Storeでアプリを公開しているデベロッパーは、自分のウェブサイトからも拡張機能をインストールさせることができた。しかし、インライン・インストールと呼ばれるこの方法を、をだまし広告と抱き合わせてインストールさせようとするデベロッパーが頻出するようになった。これは2011年にこの機能を導入したGoogleの意図とは明らかに異なる体験であり、このほど中止することになった。

今日以降、インライン・インストールは新たに公開される拡張機能では利用できない。標準的方法を使ってインストールを呼びかけるデベロッパーのサイトを訪れたユーザーは,Chrome Web Storeにリダイレクトされてインストールを完了する。

そして2018年9月12日には、既存の拡張機能についてもインライン・インストールは利用不可となり、ユーザーは同じようにストアにリダイレクトされる。12月に公開されるChrome 71からは、インライン・インストールのためのAPIが廃止される。

「過去数年間この問題に取り組んできたなかで、Chrome Web Storeで拡張機能の横に書かれている情報は、ユーザーが拡張機能をインストールするかどうかを決めるうえで重要な役割を担っていることがわかった」と拡張機能プラットフォームのプロダクトマネージャー、James Wagnerが今日のブログに書いた。「Chrome Web Store経由でインストールされた拡張機能は、インライン・インストールされたものと比べて・アンインストールされたり苦情が来ることが著しく少ない」

Wagnerが指摘するように、インライン・インストールは長年の問題だった。2015年には、ユーザーをだましてニセ広告やエラーメッセージをクリックさせて拡張機能をインストールさせるサイトが大きな問題になった。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Firefoxの実験プロジェクトに二つのタブを横並びに表示できる機能が登場、テーマエディターも

最近のアップデートで性能をアップしたMozillaのFirefoxは、GoogleのChromeなどと並んでブラウザーのシェア競争の最前線に復帰した。そのFirefoxの最大の特長がたぶん、つねに何かの実験に挑戦していることだ。近年、Mozillaはそれらの実験の多くをそのTest Pilotプログラムで取り上げ、そして今日は、そのプロジェクトから二つの新しい機能をローンチした。それらは、Firefox ColorとSide Viewだ。

Firefox Colorはその名のとおりの機能で、基本的にはテーマエディターだ。ユーザーがブラウザーの色を指定したり、背景のテクスチャを選んだりできる。

とくにすごい機能でもないが、Firefoxは前からカスタマイズには熱心で、これもユーザーによるブラウザーのカスタマイズ能力をさらに充実させる。ぼくの場合は、Firefoxのテーマにいろいろ凝った挙句に結局デフォルトに戻る、というパターンだったが、そうでない人はFirefox Colorを十分楽しめるだろう。

でも、もうひとつの実験Side Viewは、なかなかすごいし、役に立つ。最近の、画面が横長のモニタを使ってる人ならとくに便利だろうと思うが、二つのタブの画面をブラウザーをもうひとつ開かずに、一つのブラウザー画面に横並びに表示できるのだ。新しくできた[Side View]ボタンをクリックして、オープンしたい第二のタブを選ぶ、それだけだ。最初に開いていたタブをもっと自由にドラッグできるとさらに便利だが、今後の進化に期待しよう。

Test Pilotで試した実験のすべてが今後のFirefoxに実装されるわけではないけど、最近ではブラウザーのスクリーンショットコンテナアクティビティストリームなどがFirefoxに本番実装された。今回の二つのうち、Side Viewはぜひ採用してほしいね。

二つの実験はここで試せる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

デスクトップのChromeはユーザーの閲覧行動から学んで自動再生ビデオを無音にする

Webで最大に疎(うと)ましいものといえば、大音量の自動再生ビデオだ。Chromeやそのほかのブラウザーはここ数年、こいつと戦ってきたが、対策の多くはユーザーのアクションを必要とした。そこでChromeは、モバイルへの導入に続いてデスクトップでも、自動再生をブロックするサイトをブラウザー自身が判断できる機能を実装した。それは、ユーザーのそれまでの行動〔や設定〕から、嫌われてるサイトを見抜くのだ。

Googleによると、自動再生のほとんどが6秒以内に、停止されたり、無音にされたり、あるいはタブを閉じられたりしている。タブを閉じるのは6秒よりもっと早いと思うが、Googleとしては、“聴きたい/視たい意思”を確認するために6秒待った、ということだろう。

今後Googleは、ユーザーの閲覧行動から学習して、無音にしたいサイトを知る。GoogleにログインしていないユーザーやChromeを使い始めたばかりのユーザーの場合は、上述の6秒テストで判明した迷惑サイト上位1000を、自動的に無音にする。

Googleによると、このシステムはユーザーによって訓練されると、迷惑な自動再生サイトの約半数をブロックする。でも、完全なシステムは存在しないから、判定を間違えることもある。そんなときは手作業で無音を解消しなければならない。

モバイルでは、やり方がやや違う。ユーザーがホーム画面に載せていたサイトは、そのまま受け入れる。お気に入りのサイトをホーム画面に登録している人は、そんなに多くないと思うけど、だとするとモバイル上では自動再生の完全禁止になってしまう〔閲覧履歴によるパーソナルな判定をしないから〕。

なお、この機能はオーディオに対してのみである。Chromeによって無音化された自動再生ビデオは、ユーザーがそのページや動画を消さないかぎり、再生を続ける。それに、ユーザーがそのサイトのどこかをタップしたりクリックしたりすると自動再生がまた動き出す。この水漏れ穴は、ぜひふさいでほしいね。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Googleの簡易作曲システムSong Makerで曲作りを簡単に楽しく

GoogleがChrome Music Labに、新しい楽器Song Makerを加えた。その名のとおり、Song Makerは曲を作る。それは基本的には使いやすいシーケンサーで、ユーザーはブラウザーの中でメロディーを作る。ただしそれには、Music LabのMelody Makerツールのような自動化の機能はない。

それは本格的な作曲ソフトFL Studioではないが、楽しいし、ピアノやストリングス、木管楽器、シンセ、マリンバなどの中から楽器を選べる。小さなリズムセクションもあるから、曲にドラムスをつけられる。このほか、コンピューターにMidiキーボードをつけて楽器を演奏したり、歌を音符に翻訳してくれるレコーディングの機能もある。

Googleによると、Song MakerはMusic in Our Schools Monthのコンサートでローンチする。それはNational Association for Music Education(全米音楽教育協会)が企画した行事だ。

あなたの名曲ができたら、Song Makerがパーマリンクをくれるので、簡単に世界中と共有できる。この機会に、Music Labのそのほかの楽器も見てみよう。ぼくがとくに気に入っているのは、絵を音楽に翻訳するKandinskyだ。

Sound Makerを卒業したら、ブラウザーから使えるもっと複雑なシーケンサーがいろいろあるから、それらも試してみよう。代表的なのは、SoundationSampulatorAcid Machineなどだ。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Samsungがデータ節約型モバイルブラウザーOpera Maxを閉鎖の瀬戸際で救う

Opera Maxは、Samsungがこのモバイルブラウザーを買収したため、消滅を免れた。

このブラウザーは、初期のいわゆるデータフレンドリーなモバイルブラウザーのひとつで、のちにプライバシーのための設定が加わった。たとえばそれは、安全でないWi-Fi接続に対する防御やVPNだ。人気は高く、50万以上インストールされたが、しかしそれでも、中国企業のコンソーシアムに買収されたOperaは昨年、その閉鎖を発表した

当時の発表声明はこうだった: “Operaはこのたび、Opera Maxの開発中止を決定した。このプロダクトの価値命題は弊社のブラウザープロダクトと大きく異なり、Operaにとって別のフォーカスを表していた。したがってこれからの弊社は、弊社のブラウザーと、今後のそのほかのサービスに注力していく”。

そこにSamsungが登場し、今日(米国時間2/23)、同社がそのサービスを拾い上げ、名前を“Samsung Max”にする、と発表した。— VentureBeatの特ダネ記事だ。

Samsung Max for Androidのスクリーンショット

Opera Maxのユーザーはアップデートにより、Samsungのバージョンに移行する。そのほかのユーザーはAndroidのアプリを入手したり、Galaxy Appsのストアへ行けばよい。ただし残念なことに、Androidアプリとは言っても前のOpera Maxと違って、Samsungのスマートフォンでしか使えない。

またAmazonは、新興市場向けにはデバイスへのプリロードを計画している。それらは、アルゼンチン、ブラジル、インドネシア、メキシコ、ナイジェリア、南アフリカ、タイ、そしてベトナムの市場だ。

Samsung R&D Institute IndiaのVP Seounghoon Ohは、声明の中でこう述べている: “Samsungで私たちは、すべてのデバイスで、全体的なデータ節約とプライバシー保護にコミットしてきた。そのために今回私たちは、弊社のミッドレンジのデバイスに独自のユニークなサービスとしてSamsung Maxを導入し、スマートフォン市場でSamusungのデバイスを優位に立たせようとしている”。

SamsungがOpera Maxの買収にいくら払ったのかは、明らかでない(買収なのかも)。しかし閉鎖に追い込まれていた製品だから、高い買い物ではなかっただろう。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa

Microsoft、EdgeブラウザーのiOS版とAndroid版を提供へ

Microsoftのモバイル版Windows 10は、公式には今も開発中とされているが、この会社が独自のモバイルエコシステムの構築を断念したことは公然の秘密だ。残された選択肢は一つだけ。負けを認めて自社アプリケーションをAndroidやiOSに提供することだ。ここ数年同社がやってきたことはまさにそれで、今日(米国時間10/5)Microsoftは、近くEdgeブラウザー(悪評高かったInternet Explorerの後継)がiOSとAndroidに登場すると発表した。あわせて、Android版のランチャー、Arrowを終了し、Microsoft Launcherの名称で再出発させる。

Microsoftは、モバイルのOSやハードウェア分野から基本的に撤退しているが、デスクトップでの地位を確保するためにも、ライバルプラットフォームで存在感を示す必要がある。EdgeおよびMicrosoft Launcherは、いずれもMicrosoft Graphの拡大を後押しするものであり、この戦略の重要な位置を占めるアプリだ。GraphはMicrosoftのクロスプラットフォームシステムで、ユーザーの作業環境や文書をデバイス横断で同期する。同社はこれが将来のWindowsの鍵を握ると考えている。

それを踏まえると、新バージョンのEdgeが、ユーザーのパソコンとモバイル端末の接続を容易にし、ブラウザーのセッションその他の機能を簡単に同期できると約束しているのも当然だ

ただし、現在iOSおよびAndroid版のEgdeはまだプレビュー版で、入手希望者はここから登録できる。Androidバージョンは近くGoogle Playストアでベータ版が公開され、iOS版は近い将来Testflight経由で配布される予定だ。

MicrosoftがこのEdgeプラットフォームに、独自のレンダリングエンジンを使っていないことは注目に値する。代わりにiOSではWebKitを、AndroidではBlinkエンジンを使用している(AndroidのWebViewコントロールではない)。つまり、AndroidではMicrosoftが独自のBlinkエンジンをアプリと共に提供することを意味している ―― これは、予想されていたことではなかった。

ランチャーはかなりよくできていて、毎日使うであろうGoogleアプリ(カレンダー、Gmail等々)がうまく統合されている。Microsoft版のGoogle Feed(Android端末のホーム画面一番左)もかなり便利で、Googlleが単なるニュースフィードとして使っているのに対して、カレンダーその他の情報を中央に配置して使いやすくしている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Firefoxにもう一度チャンスを与えるべきときが来た…v57はMozillaの最高の自信作

あなたもぼくみたいな人なら、デフォルトのブラウザーを何年も前にChromeに替えて、それきりだろう。そしてその前にはきっと、Firefoxや、あの悪名高きInternet Explorerを使っていただろう。当時のChromeの強みは、そのスピードと単純性だった…対照的にFirefoxは、アップデートを重ねるたびに遅くて鈍重になっていた。でも、時代は変わった。今は、Firefoxにもう一回チャンスを与えるべきときだ。

今週の初めに、Firefoxを支える非営利団体Mozillaが、Firefox 57の最初のベータをローンチした。重要なニュースとは思えないかもしれないが、実はバージョン57は近年ではいちばん重要なFirefoxのリリースだ。それは、ユーザーには見えない部分の多くの可動部品を何年もかけてチューンナップしてきた成果であり、それによりGmailの受信トレイやYouTubeまたの名‘猫のフォーラム’が、一瞬でさっと表示されるようになった。Mozillaは今回のリリースの重要性を強調するために、このバージョンを“Firefox Quantum”と呼んでいる。

誰もが知ってるようにMozillaは、さまざまな実を結ばないプロジェクトに大量の時間と労力を浪費してきた。モバイルのOSも作ったし、IoTサービスや、ブラウザー内蔵のビデオチャットなども作った。内部的なもめごともあったし、その回復には時間がかかった。でも、こんなことを長々と取り上げても意味がない。重要なのは、Mozillaがやっと自分のツボを見つけて、再び集中できるようになったことだ。そしてその効果が、現れ始めている。

最近の数年間Mozillaの技術者たちは二つのプロジェクト〔エンジンとインタフェイス〕に心血を注ぎ、そしてついに、その成果が見えてきた。それには予想外に、というか必然的に、長い時間を要したが、このQuantumリリースによってMozillaは再び、インストールする価値のあるブラウザーを提供しようとしている。

Quantumに見られるアップデートの多くは、Mozillaの実験的なブラウザーエンジンServoに由来している。Servoは独立のプロジェクトとしてはリリースされず、あくまでも未来のFirefoxを育てる培養器だった。そのエンジンは、Mozillaがまさにこのようなユースケースのために作ったプログラミング言語Rustで書かれている。〔Rust参考記事

そのためFirefox Quantumは、マルチコアのCPUをフルに利用でき、それはとくにCSSエンジンで威力を発揮する。そもそもWebページの表示が速いことはほぼイコール、CSSのレンダリングが高速であることだ。またそれによってメモリの使用量も少なくなり、スピードアップに貢献している。実際にメモリの使用量がChromeよりも少ない場合が、多いそうだ。

このリリースで、インタフェイスも新しくなった。たとえば、角の丸いタブはなくなった。新しいインタフェイスは、スピードと単純性を重視している。これまでのバージョンと同じく、インタフェイスのカスタマイズは可能だが、今度のインタフェイスは高密度の画面でも見栄えが良く、タッチスクリーンのあるラップトップでも反応が良い。

Pocketのサポートは継続するから、ぼくのようなPocketのヘビーユーザーにはありがたいが、そうでない人もいるだろう。またブラウザー画面をスクリーンショットする機能や、もっぱらテキストだけを読みたい人のために、レイアウトが簡素化されるリーディングモードもある。

ぼくはこのバージョンのナイトリーリリースを今日まで数週間使って、毎朝毎晩、Firefoxの前のバージョンとの違いを体験的に確認している。そして、これだけ速くて軽ければ、安定版が出たらChromeに替えて再びデフォルトのブラウザーにしてもよい、と感じている。

もちろん、不満もある。たとえば、TweetDeckのスクロールバーが醜い。LastPassのFirefox 57 beta対応バージョンがない(Mozillaのせいではないが、不満は不満)。

Firefox QuantumはChromeよりも大幅に良いか? それはない。でも、再び互角になった。ブラウザーの選択には個人の好みもあるが、ぼくは非企業という点が気に入っている。これまでは、Firefoxの遅さを前に、企業製のChromeを捨てる気にはなれなかった。でも今や両者は横並びだから、その比較は成り立たない。しかも、Mozillaがもたもたしている間(かん)に、VivaldiBrave(Mozillaを追われた元CEO Brendan Eichの作)などのコンペティターが出現したし、Operaもまだ健在だ。多くの選択肢の中での、比較ができる。

Firefox 57の公式リリースは11月14日の予定だ。それまでは、ベータデベロッパーリリースで、新しい機能をすべて体験できる。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Chromeブラウザーのアクティブなインストール数は20億とGoogleが発表

2016-11-10_1036

Google主催のChrome Dev Summitが今日(米国時間11/10)行われている。このイベントからはニュースがそれほどないが、今日のキーノートでChromeのエンジニアリング担当VP Darin Fisherが挙げた数字はすごい。今、デスクトップとモバイルを合わせて、Chromeのアクティブなインストール数は20億に達している。

Googleがこの数字を共有するのは、これが初めてだ。しかし今日も、最新のユーザー数の発表はなかった。4月の時点で共有されていたアクティブユーザー数は10億で、この数字はまだアップデートされていない。6か月前に比べると多いのは当然だが、Googleは今回、ユーザー数よりも、ブラウザーのインストール数を発表したのだ。

Fisherは曰く、“今日は、Chromeブラウザーが世界中にたくさんあることを強調したかった。みなさん〔デベロッパー〕にとって重要なのは、Webの最新スタンダード、その最新のすばらしい機能を実装したブラウザーが、世界中にすでにたくさん存在していることだ”。

Googleが好んで言うように、今ではユーザー数10億以上のプロダクトが7つある…Gmail, Android, Chrome, Maps, 検索, Youtube, そしてGoogle Playストアだ。

O92A6343

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Operaのブラウザーデータをシンクするサービスからユーザーデータが漏洩、詳細を調査中

screenshot-2016-08-27-13-24-19

Operaは最近、そのブラウザー事業を中国のコンソーシアムに売ることに合意したが、今週はそのサービスの一つが、サーバーをハッカーに侵入されたため、ユーザーのパスワードをリセットした。

同社によると、犯人はOpera Syncへのアクセスを獲得した。これはユーザーがブラウザーのデータや設定を複数のプラットホーム間でシンク(同期化)できるためのサービスだ。現在まだ調査中だが、初期的な結論としては、犯行によりパスワードとログイン名などのユーザーデータが漏洩したようだ。

Operaはその幅広いプロダクト全体で3億5000万のユーザーを抱えているが、その中でSyncサービスのユーザーはごく少数だ。先月の時点でアクティブユーザーが170万だったが、もっと多くのノンアクティブの登録ユーザーも、Operaにパスワード等のデータを提供している。同社はすべてのパスワードをリセットし、Syncの全登録ユーザーにメールで詳細を伝えた。

またブログ記事では次のように説明している: “パスワードはすべて(同期化のためには)暗号化され、(認証のためには)ソルトされハッシュされて保存されていたが、それでもわれわれはOpera Syncのすべてのアカウントのパスワードを、念のためリセットした”。

Dropboxが、パスワードを2012年以降変えていないアカウントのパスワードをリセットすると発表したその翌日に、Operaがやられたというニュースが飛び込んできた。Dropboxの決定は、2012年に起きたLinkedInに対する大規模なハックへの懸念が契機だ。そのときは、1億1700万のアカウントの認証情報がネット上にポストされた。

Operaの事件はそれとは無関係なようだし、ハック攻撃の対象はたった一つのサービスに限定されているようだ。しかし調査がすべて終われば、詳しい実態がさらに明らかになるだろう。

攻撃の噂は1か月前からあった。そのころはOperaが、そのブラウザー事業とプライバシーアプリと中国の合弁事業を、中国のコンソーシアムに6億ドルで売る、と発表した直後だった。そのコンソーシアムのトップQihoo 360は、ウィルス対策の企業だ。最初の合意ではOpera全体を12億ドルで売るとなっていたが、株主たちの承認が期日内に得られなかったため、新たな合意案が作られた。

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

macOS上のSafariがFlashにとどめを刺す…インストールされていてもデフォルトで無効

flash-crosses

Adobe Flashは死ぬ必要がある。そしてどうやら2016年は、Flashの最後の年のようだ。macOS Sierra以降Appleは、ユーザーがたまたまインストールしていた場合でも、Flashプラグインをデフォルトでは無効にする。それには多くのアドバンテージがある。

まず、Flashには数えきれないほど多くの悪用の履歴がある。つい昨日(きのう)も、誰かがまた悪用を見つけ、Adobeは大慌てでそれに対応した。

第二に、Flashは電池を殺す。どうやらそのプラグインは、今日のコンピューター向けに最適化されていないのではないか。Flashを動かすたびに、電池寿命が失われる。

第三に、Flashはもう誰も要らない。多くのWebサイトがビデオをHTML5や現代的な技術で再生する。YouTubeは? HTML5だ。Soundcloudは? HTML5だ。本誌TechCrunchのビデオは? HTML5だ。

目立つ例外もある。たとえば、FacebookのライブストリームとPeriscopeのビデオはまだFlashを必要とする。でも、彼らがFlashを捨てるのは時間の問題だろうな。

そして最後に、今ではみんながFlashを嫌いだ。SafariはmacOS SierraでFlashを無効にする。どうしてもFlash(やQuicktime, Silverlightなど陳腐化しているプラグイン)が必要なWebサイトをあなたが開いたら、Safariは、このプラグインを本当に動かしてよいのか、確認する。ChromeもQ4 2016に同じことをする。Microsoft Edgeは、重要でないFlashコンテンツをポーズする。Adobe自身も、たぶんFlashを捨てたがっている。

もう、定めの日が壁に貼りだされている。人より一歩進んでいるあなたは、とっくにFlashをアンインストールしただろう。ChromeにFlashがあるのは、悪用対策を素早く展開するためだ。メインのブラウザーとしてSafariやOperaを使い、Flashが必要なときだけChromeを使う手もある。

sheet

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Operaの省電力モードが安定版リリースに昇格

opera-powersaver-baner-630

数週間前、OperaはWindowsとOS X用のブラウザーで、ノートパソコンのバッテリーを長持ちさせるための新機能を 発表した。これまでこの機能はOperaのベータリリースチャンネルのみで入手できたが、今日(米国時間6/8)から安定バージョンに格上げされた。同社によると、この新機能は(Operaの内蔵広告ブロッカーと協力して)バッテリー寿命をChrome使用時より最大50%延ばすという。

opera-powersaver-baner-630-2

私はOperaのベータ版をMacBook Airでここ数週間使っているが、Chromeと比べてOperaの方が明らかにバッテリーの持ちが良いと感じている。ただし50%ではないと思う。公平のために言うと、Operaはこの数字をWindows 10ノートで測定したと言っているので、システムによって異なるかもしれない。

Operaはどうやってこれを実現したのか?会社の説明によると、このモードが有効な時はバックグラウンドタブの活動を制限し、Java Scriptタイマーのスケジューリングを変えることによってCPUを目覚めさせる頻度を下げ、フレームレートを秒間30フレームに下げ、ヒデオ再生パラメータを調整してハードウェア加速されたコーデックを強制的に使用する。

_Embargo___Opera_adds_“power_saving_mode”_to_Opera_for_computer_-_frederic_techcrunch_com_-_AOL_Enterprise_Mail

なお、OperaはOS XでのSafariに対するベンチマークは一切公表していないが、Appleも同様の技法でバッテリー寿命を延ばしているので、おそらく違いはさほど目立つものではなかったと考えれば納得できる。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Operaのブラウザー内蔵VPNサービスがやっとデベロッパーバージョンに登場、一般提供は今年後半

operavpn4

Operaが昨年の3月に、仮想非公開ネットワーク(virtual private network, VPN)サービスSurfEasyを買収したのは、もちろん、それを同社のブラウザーや、もしかしてデータ節約アプリOpera Maxに組み込むためだった。結局それには1年以上かかり、今日(米国時間4/20)やっとOperaはブラウザーのデベロッパーバージョンの初期的リリースで、SurfEasyの組み込みバージョンをローンチした。

ブラウザー内蔵のVPNにより、暗号化されていないブラウザーセッションが一般公開のWi-Fiネットワーク上に露呈することが防がれ、また職場や国(中国など)によっては、ファイヤーウォールをバイパスできる。また、ユーザーには仮想のIPアドレスが割り当てられるので、ユーザーの位置を調べることが困難になる。

SurfEasyの完全なバージョンとは違ってこの内蔵サービスはブラウザーセッションだけを保護し、ユーザーのコンピュータを起点とするそのほかのトラフィックは保護されない。

2016-04-20_1537

OperaのSVP Krystian Kolondraが、今日の発表声明でこう言っている: “必要とあれば誰にでも、オンラインのプライバシーを秘匿する権利がある。無料で無制限のVPNをブラウザーに直接加えると、未知のサードパーティのプロバイダなどからアプリケーションやエクステンションを導入する必要がなくなる”。

今のところ、ユーザーが選べる仮想ロケーションは、合衆国とカナダとドイツの三つだ。しかし同社によると、この機能が今年の後半あたりに、ブラウザーのデベロッパーバージョンではなく通常バージョンに載せられるようになれば、ロケーションはもっと増やす。

現状では、この機能はブラウザーの設定メニューにも登場しない。試してみたい人は、Operaのデベロッパーバージョンをインストールしたら”Privacy & Security”タブを探し、それをトグルするとVPN機能がonになる。通常バージョンではOpera Turboみたいに、ワンクリックでonにできることを、期待したい。

Operavpn1

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Microsoft Edgeブラウザーがエクステンションをサポート、その初のプレビューを公開

MicrosoftのWebブラウザーの長年の弱点のひとつが、エクステンションだった。しかし今日的な新しいブラウザーEdgeを提供しようとしている同社では今日(米国時間3/17)から、Windows Insiderプログラムにサインアップしたユーザーが、エクステンションをサポートしたEdgeの最初のプレビューリリースを試用できる。

もちろんこれは、それほど意外ではない。Microsoftが発表するEdgeの公開ロードマップには、つねにエクステンションが載っていたが、その機能がいつ実装されるのかが、はっきりしなかった。

extensions_crop

Microsoftは、遅くなった理由を、エクステンションがブラウザーのセキュリティを破らないようにするため、と言っている。

EdgeのゼネラルマネージャーDrew DeBruyneが今日のリリースノートにこう書いている: “前にもみなさまと共有しましたように、弊社の最高のプライオリティは、Microsoft Edgeを確実に、われわれの作りうるもっとも安全で、信頼性があり、最速のブラウザーにすることです。過去20年間の経験がわれわれに教えたのは、低品質な、ときには悪意すらあるアドオンが、ブラウザーのセキュリティと信頼性とパフォーマンスの問題の、大きな原因であることです。このことを念頭に置いて私たちは、顧客がその正しい動作に確信を持ってエクステンションをブラウザーに加えられるような、Microsoft Edgeの構築に専念してきました”。

今のところ、Edgeの実動エクステンションは3つしかない: Microsoft Translator, Reddit Enhancement Suite, そしてMouse Gesturesだ。もうすぐ、AdBlock, Adblock Plus, Amazon, LastPass, Evernoteなども提供される。

当面、エクステンションのインストールはマニュアル(手作業)で行うが、将来的にはWindows Storeから直接インストールできるようになる。

Microsoftは、同社がW3CのBrowser Extension Community Groupに参加していることを強調している。このグループのねらいは、ブラウザーエクステンションのための標準APIを作り、デベロッパーたちの、‘ひとつ書けばそれがどのブラウザーでも動く’状態を作り出すことだ。

今回のアップデートで、(主なブラウザーには前からあった)タブのピン止め(固定タブ)がサポートされ、またコピー&ペースト機能の改良が行われた。

edge-pinned-tabs

[原文へ]
(翻訳:iwatani(a.k.a. hiwa))

Opera、デスクトップ版ブラウザーに広告ブロッカーを内蔵

adblocktest

このところモバイルでの広告ブロックの話題がよく聞かれるが、デスクトップでは古くからの現象である。しかし、これまでのデスクトップ用広告ブロッカーはすべてプラグインだった。今日(米国時間3/9)Operaがこれを変えるべく、同社のデスクトップブラウザーの最新デベロッパーリリースに広告ブロッカーを標準装備した。

Operaによると、広告をブロックすることで読み込み時間は最大90%速くなる(ただし私の経験から言うと、結果はそこまで劇的ではない)。サードパーティーのプラグインではなく、広告ブロッカーを内蔵させることでさらに高速化を実現できたと同社は言っている。Operaによると、サードパーティーによるソリューションと比べて、さらに40%速く読み込まれるという。

adblock-infographic

Operaは自らもオンライン広告会社を所有しているので、この行動がちょっとした驚きであることは間違いない。現在中国企業のコンソーシアムに買収される過程にある同社は、これはユーザーのウェブサーフィン体験を改善するために行っていることだと言っている。

「広告はインターネットの燃料であり、ユーザーのために数多くのサービスを無料にすることができる」とエンジニアリング担当SVPおよびパソコン用Opera責任者のKrystian Kolondraは言う。「しかし、われわれの最新調査によると、殆どのウェブページが、肥大化した広告と重いトラッキングのために著しく速度を落としている。われわれはこれを受け入れられない ― ウェブはユーザーである私たち全員にとてもっと良い場所であってほしい」。

blockads-2

私はOperaの広告ブロッカー内蔵の早期バージョンをテストしているが、当然ながらこの機能をオンにしてサーフィンすると速くなる(私の使ったリリースは標準でこの機能がオフになっていた)。ただ、サードパーティー製プラグインと比べて、日常的利用で効果の違いを認識できるかどうかは私にはわからない。

サードパーティー製ブロッカーと同じく、Operaは広告が表示されてもよいサイトを各自のホワイトリストに追加できる(例えば、TechCrunchはすばらしいサイトなので、必ずホワイトリストに入れるべきだ)。

またOperaは、広告ブロッカーがオン/オフの時の読み込み時間を比較できるちょっと変わった機能も提供している。さらに、よく働いていることを見せるために、ブロックした広告の数を常時表示すカウンターもついている。

[原文へ]

(翻訳:Nob Takahashi / facebook