GMが配送業者向け新事業部起ち上げ、商用EVバンと電動アシスト付きパレット発表

GMはFedEx(フェデックス)をはじめとする法人顧客に、電気自動車とコネクテッド製品のエコシステムを提供する新事業部を立ち上げた。これは同社が電気自動車メーカーの主導的な企業となるために、270億ドル(約2兆8000億円)を投資する野心の最新の取り組みだ。

「BrightDrop(ブライトドロップ)」と呼ばれる新事業は、バーチャルで開催されたCES 2021の期間中、米国時間1月12日に正式発表が行われた。まずは航続距離250マイル(約400km)の「EV600」と呼ばれる電動バンと、「EP1」と名づけられたポッド型電動パレットの2つの主要製品からスタートする。

BrightDropは他の製品も念頭に置いており、複数台のEP1電動パレットを輸送できる中距離車両や、緊急配送用車両などのコンセプトも開発中ということが、12日に発表された。

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だが、この取り組みは車両のみにとどまらない。GMは商用車市場にEVのエコシステムを提供するためのソフトウェアツール群も開発している。また、販売とサービスをサポートするためのディーラーネットワークを構築し、商用車の顧客が充電インフラを設置するのを支援する計画だ。

GMによると、ウェブサイトやモバイルアプリからアクセスできるクラウドベースのソフトウェアプラットフォームは、ユーザーに最適な配送ルートやその他のフリート管理機能など、業務改善に役立つ情報を提供するという。電動バンとパレットには、位置監視、遠隔からのバッテリー状態チェック、リモート解錠 / 施錠など、より便利に顧客が車両を監視・管理するために設計された様々なコネクテッド機能が搭載される予定だ。

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BrightDropはこれまでOnStar Insurance(オンスター・インシュアランス)、OnStar Guardian(オンスター・ガーディアン)、GM Defense(GMディフェンス)の起ち上げにつながったGMの社内組織であるGlobal Innovation(グローバルイノベーション)からスピンアウトした最新の「スタートアップ」だ。BrightDropのCEO兼社長には、Redpoint Ventures(レッドポイント・ベンチャーズ)のアントレプレナーインレジデンスだったTravis Katz(トラビス・カッツ)氏が就任した。

BrightDropのアイデアは、GMのグローバル・イノベーションのチームが、電子商取引の成長と新型コロナウイルスの感染拡大によって悪化したオンライン配送に対する消費者の需要を評価していたことに端を発する。

「最初の1マイル(約1.6km)から文字通り最後の5フィート(約1.5m)まで、配送と物流における需要と課題について知れば知るほど、電動化、モビリティアプリケーション、テレマティクス、車両管理などの分野におけるGMの専門知識を活用し、企業がよりスマートで持続可能な方法で商品やサービスを移動できるようにする機会であることが分かってきました」と、GMのグローバイノベーション担当副社長のPam Fletcher(パム・フレッチャー)氏は、発表前のメディア向け説明会で語った。

GMの予測によれば、この機会はかなり大規模なものだ。2025年までに、米国における小荷物配達、食品配達、リバースロジスティクスの市場機会は、合計で8500億ドル(約88兆円)以上になるとGMは見積もっている。世界経済フォーラムによると、都市部でのラストマイル配送の需要は2030年までに78%増加し、世界の上位100都市で配送車両の36%増加につながると予想されている。この需要増加によって、配達による二酸化炭素排出量は30%以上増加すると予想されている。

EP1

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同事業部の第一弾製品は「EP1」と呼ばれる近距離の荷物搬送を目的に開発された電動アシスト付きパレットだ。このパレットは、たとえば倉庫から配送用バンまで商品を何度も往復輸送するために使うことができるだろう。2021年初頭に発売 が予定されている。

EP1には電気ハブモーターが内蔵されており、最高時速3マイル(時速約4.8km)までの移動が可能。ポッドの速度は、これを押すオペレーターの歩く速さに応じて調整される。

GMによると、EP1は狭い空間で操作することを想定して設計されており、約23立方フィート(約650リットル)のカーゴスペースを持ち、最大200ポンド(約91kg)の荷を積むことができる。ポッドの内部には調節可能な棚板とロック可能なドアが備わり、輸送中の積み荷にリモートでアクセスできるようになっている。

FedExは先日、EP1の試験的プログラムを完了した。GM によると、FedEx Express(フェデックス・エクスプレス)の宅配業者はEP1を導入したことで、1日あたり25%増の荷物を安全に取り扱うことができたとのこと。

BrightDropとFedEx Expressは、今四半期中にも米国の主要都市で試験的な運用を実施する予定だ。

EV600

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この電動宅配バンは、GMのEV戦略の中核となる「Ultium(アルティウム)」アーキテクチャをベースに設計・製造された車両。2021年末よりFedExに最初の納車が始まる予定だ。BrightDropでは、2022年初頭より受注を開始し、より多くの顧客にEV600を提供できるようになると予想している。

EV600は、一度の満充電で250マイル(約400km)ほどの距離を走行可能になる見込みだ。120kWのDC急速充電器を使えば、1時間の充電で最大170マイル(約274km)の距離を走行できるとGMはいう。

内部に備わる荷室の容量は600立体フィート(約1万6990リットル)以上と広大で、荷物を安全に保つためのセキュリティシステムが付属する。運転席には対角13.4インチのフルカラーインフォテインメントスクリーンや、フロントのスライド式ポケットドアを装備。ワイドなキャビンはウォークスルーが可能で、荷室との間には自動で大きく開くドアが備わる。

この商用電動バンには、前後のパークアシストや自動緊急ブレーキ、車線逸脱警報など、GMの乗用車に見られる多くの運転支援技術が標準装備されている。さらに前方衝突警報、先行車との車間距離表示機能、歩行者検知ブレーキ、自動ハイビーム切り替え機能、高精細な後方視界カメラなども標準で装備される。

顧客がさらなる安全機能を求めるのであれば、後方の横方向から迫る車両を検知して自動的にブレーキを作動させるリアクロストラフィックブレーキ、ブラインドスポットを監視して危険があれば自動で操舵を補助するブラインドゾーンステアリングアシスト、後退時の自動ブレーキ、車両の周囲を映し出すHDサラウンドビジョン、後方歩行者検知警報、カメラに加えてレーダーも併用することで全速度域で作動するエンハンスドオートマチックエマージェンシーブレーキなどもオプションで装着可能だ。


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タグ:GMFedExロジスティクスCES 2021電気自動車

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(翻訳:TechCrunch Japan)

CES 2021の人気カテゴリーは「ホームフィットネス」

2021年初めて、すべてがバーチャルになったCESでは、当然のようにジムもバーチャルだ。過去12カ月で私たちのフィットネスの日課のほとんどが、完全に変わってしまった。私についていうなら、Apple Watchのウォーキングの歩数に2020年3月と4月に大きな谷がある。

フィットネスのスタートアップにとっては、予期せざる追い風だ。2020年6月にLululemonはMirrorを5億ドル(約518億円)で買収する計画を発表し、同社と競合するTonalは年商が7倍になった。12月にApple(アップル)はFitness+をスタートし、そのオンデマンドサービスで世界中のPelotonたちと張り合うつもりだ。

ゲームなどと同様に、フィットネスにもストリーミングサービスの時代が始まったと思わざるをえない。もちろん大きな業界だし、始まった以上は「ノーマル」に戻るとは考えられないが、映画などと違って、ユーザーが同時に複数のサービス登録することは想像しづらい。

これまでのところ、CES 2021においてこの市場に参入してきた最大のビッグネームはおそらくSamsung(サムスン)だろう。このエレクトロニクス大手は、Smart Trainerを発表した。同社がこれまで次々と出してきたフィットネスアプリの一員だ。このシステムはSamsungのSmartTV専用で、ウェブカメラでエクササイズを追跡する。少なくともこの分野において、加速度計と心拍計だけをフィードバックに利用するApple Watchのフィットネストラッキングよりも機能が充実しているようだ。SamsungのSmart Trainerは、AppleのFitness+と同様にトレーナーがエクササイズを指導する。その中にはセレブのJillian Michaels(ジリアン・マイケルズ)氏のワークアウトもある。

フィットネスビデオにおけるもう1つのメジャークラスが、今週デビューしたUltrahumanだ。同社は最近、800万ドル(約8億3000万円)のラウンドを完了した。Fitness+と同じく、同社のバイオトラッキングもApple Watchを利用し、心拍や燃焼カロリーなどを表示する。Ultrahumanによると同社サービスは「上級クラス」のフィットネスだという。

UltrahumanはクロスフィットのチャンピオンKara Saunders(カラ・サンダース)氏や、フィットネスのセレブAmanda Cerny(アマンダ・チェルニー)氏、コーチのJohannes Bartl(ヨハネス・バルトル)氏、アスリートでコーチのKris Gethin(クリス・ゲシン)氏、MindSizeのCEOであるChristian Straka(クリスチャン・ストラカ)氏といったら人気のアスリートやセレブたちと提携している。アプリはiOSとAndroidの両方があり、Apple Watchと統合してメディテーションやワークアウトの効果を測定し改善できる。CalmやHeadspaceなどのセレブ重視のサービスと違いUltrahumanは、テクノロジープラットフォームとして体験の改善と長期的な結果を狙っている。

これらのサービスは、MirrorやPelotonそれにNordicTrackの新製品などと違って、大げさなエクササイズ器具を使わず、誰でも気軽に始められるようになっている(ただしSamsungのサービスは高価な大型テレビが必要)。多くの人がもっとジムに気軽に行くようになれば、このようなサービスへの需要は減るだろが、業界へのある程度の刺激になることは確かだ。

とはいうものの、ホームフィットネスで十分という時代になれば再びジムに行く人は減るだろう。

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カテゴリー:ヘルステック
タグ:フィットネスSamsungUltrahumanCES 2021

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

キャデラックが贅沢な空の旅を提供する1人乗り電動垂直離着陸ドローンのコンセプト公開

GMは米国時間1月12日、Cadillac(キャデラック)ブランドの電動垂直離着陸ドローンのコンセプトを公開した。これは(もし市販化が実現すればの話だが)オーナーが1人だけ贅沢な気分で空中をクルージングするために設計されたものだ。

バーチャルで開催されたCES 2021年で、GMが基調講演を行った際に、自律走行車と一緒に公開されたこの1人乗りのeVTOLは、同社初の空中モビリティに向けた試みだ。これは単なるコンセプトであり、実際の製品になる可能性は低い。しかしこれらのコンセプトは、企業がデザインや製品の方向性を示すものであり、電気自動車や自律走行車に関しては、GMがその技術に投資する意思があることを証明している。

「我々は電気駆動技術と自動運転技術の進歩によって、個人の空の旅が可能になる世界に備えています」と、GMのグローバルデザインを統括するMichael Simcoe(マイケル・シムコー)氏は、そのプレゼンテーションの中で語った。「これは、時間が最も重要であり、利便性が何より優先される瞬間のためにデザインされたコンセプトです」。

画像クレジット:Cadillac

キャデラックのeVTOLコンセプトは、搭載する電気モーターが90kWhの出力を発生し、4つのローターを駆動させ、乗員を屋上から目的地へと運ぶことができる。また、空と空および空と地上間の通信機能も装備している。

シムコー氏によれば、同社はさらに多くのコンセプトを計画しており、その中には「オーナーと特別な人のために設計された豪華な2人乗りの機体で、落ち着いてリラックスしながら、より親密な旅のために演出された多感覚に訴える体験を楽しめる」ものも含まれるという。

このコンセプトは、シムコー氏が説明するように自動運転とキャデラックのラグジュアリー性が「そう遠くない将来に」どのようなものになるのかを世界に示すものだ。

もちろん、これらのコンセプトは、GMがいかに交通機関の未来に本気で取り組んでいるかを伝えるためのものでもあり、その中心は電動化、自動運転技術、コネクテッドカーサービスだと考えられている。

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タグ:GMCadillaceVTOLコンセプトモデルCES 2021自動運転

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ソニーがプロトタイプEVセダン「VISION-S」の技術紹介や走行シーン動画を公開

2020年のCESで最大のサプライズの1つとなったSony(ソニー)の「VISION-S(ヴィジョン・エス)」プロトタイプセダンは、ショーが終了した後も消え失せることはなかった。

米国時間1月11日に開幕したCES 2021で、ソニーが公開した一連の新しい動画の中に、再びVISION-Sの姿を見ることができた。そのうち2本の動画には、VISION-Sがオーストリアの私設コースと公道を走行している様子が映し出されている。だが、3本目の長いビデオ(記事の最後に掲載)では、ソニーがこのプロトタイプをどのようにして設計・開発したのか、そしてそのパートナーやボディの下に隠れたいくつかの技術について、より多く光が当てられている。

画像クレジット:Sony(スクリーンショット)

重要なことは、VISION-Sのプロトタイプがソニーにとっては単なる出発点に過ぎないということだと、このプロジェクトのパートナーの1つ、自動車製造受託会社であるMagna Steyr(マグナ・シュタイヤー)のFrank Stein(フランク・スタイン)社長は語る。約9分におよぶこのビデオの中でインタビューに応じているスタイン氏は、ソニーとMagna Steyrのパートナーシップが今後も継続することを示唆しており、このプロトタイプが一過性のものではないかという憶測を払拭させるような発言をしている。

ソニーのウェブサイトに、詳細な情報と一緒に掲載されているこの動画は、同社とその多くのパートナーが1年の間にこのクルマの開発をさらに進めてきたことを示している。

動画に登場するソニー執行役員の川西泉氏によると、ソニーは360度の認識を可能にするために、車両に搭載されているセンサーの数を40個に増やし、そのセンシング能力をどこまで高められるかの実験を行ったという。また、そのコネクテッドビークルの安全・安心を検証するシステムも作成してきたと、同氏は述べている。

下の写真で見られるダッシュボード全幅にわたる長さのディスプレイには、中央部分に5つのタイルが配置されており、それぞれカメラ、設定、ナビゲーション、音楽、ビデオというラベルが付けられている。

画像クレジット:Sony/screenshot

動画を見ると音声アシスタント、ジェスチャーコントロール、ビデオゲームなどのエンターテインメント、車両のソフトウェアをワイヤレスでアップデートする機能、5G接続、車内カメラを使ったドライバーモニタリングシステムなど、他にもいくつかの機能が追加あるいは開発されていることがわかる。特に、ソニーのウェブサイトで詳しく説明されているカメラが興味深い。

車内に装備されたToFカメラは、乗員の状態を認識・確認するために使われる。後部座席に寝ている乗員を検知すると、自動的にエアコンを制御し、その座席の周囲を最適な温度に調整するという。このシステムは日常的に使用することで進化を続け、運転者の好みの温度や音楽、走行ルートなどを学習する。実際の走行データを活用し、車内をより快適な空間にしていくと、ソニーは述べている。

このビデオには、Bosch(ボッシュ)やContinental(コンチネンタル)、ハンガリーの自動運転スタートアップ企業であるAIMotive(エーアイモーティブ)、ソフトウェア会社のElektrobit Automotive(エレクトロビット・オートモーティブ)、フランスの自動車部品サプライヤーであるValeo(ヴァレオ)、通信大手のVodafone(ボーダフォン)、ドイツの自動車部品メーカーであるZF Group(ZFグループ)など、VISION-Sに関わるパートナーがずらりと登場する。他にも地図作成会社のHERE(ヒア)、NVIDIA(エヌビディア)、BlackBerry(ブラックベリー) / QNX、Qualcomm(クアルコム)などの企業がパートナーとして参加しており、いつかソニーが開発したクルマを一般消費者が購入できる日が来ることは、まず間違いないだろうと思えてくる。

「(ソニーのビジョンの1つとして)『人に寄り添う』ということをテーマに掲げているので、そのための1つのツールとして、モビリティは存在するだろうと思います」と、ソニーのAIロボティクスビジネス担当執行役員の川西氏は動画の中で語っている。

関連記事:なんとソニーが自動車「Vision-Sセダン」を発表

カテゴリー:モビリティ
タグ:Sony電気自動車、VISION-S、CES 2021

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(翻訳:TechCrunch Japan)

LGのスマートテレビでクラウドゲームGoogle StadiaとNVIDIA GeForce Nowが利用可能に

LGはCESのプレスカンファレンスで、2021年に向けたテレビのラインナップを説明することに大部分を費やした。同社のテレビにはより大型で、より薄型で、より明るい製品が期待できるようだ。ここでそれら新型モデルの仕様を書き連ねるつもりはない。しかし、特筆すべき新機能はいくつかある。

LGは自社のテレビにAndroid TVをOSとして使っていない。代わりにwebOSと呼ばれる独自のオペレーティングシステムを採用しており、アプリ開発者はLGのスマートテレビ向けに専用バージョンのアプリをリリースしなければならない。そしてLGは今回、Google Stadia(グーグル ステイディア)とNVIDIA GeForce Now(エヌビディア・ジーフォース・ナウ)が同社の2021年モデルのテレビで利用可能になることを発表した。

GoogleのクラウドゲームサービスであるStadiaは、2021年後半に利用可能になる。ただし、全世界でというわけではなく一部の国のみだ。Stadiaが利用可能な国に住んでいれば、Chromecastのプラグを抜いてStadiaにアクセスできるようになる。

Stadiaは、クラウド上で動作するゲーム機のようなものだ。最寄りのデータセンターでゲームを購入して実行すると、その映像が自宅のテレビに直接ストリーミングされる。ゲームパッドの操作はサーバーを介してプレイ中のゲームに反映される。

NVIDIAのクラウドゲーミングサービスであるGeForce Nowは、2021年中に利用可能になる予定だ。こちらのサービスはSteam(スチーム)、Epic Games(エピック・ゲームズ)、GOG、Ubisoft Connect(ユービーアイソフト・コネクト)のライブラリを利用できるという点が少々異なる。

これまでNVIDIAは、NVIDIA Shield TVにGeForce Nowアプリを搭載した自社のセットトップボックスを優先してきたが、最近ではこのAndroid向けアプリがより多くのデバイスをサポートするようにアップデートされている。さらにwebOSをサポートすれば、Android TV以外へもますます拡大していきそうだ。

LGは2021年、webOSを新しいインターフェースにアップデートすることも発表した。画面下部にあったオーバーレイメニューは、フルスクリーンメニューに変更される。これによって、ユーザーは好みのアプリを見つけたり、ライブTVにアクセスしたり、いくつかのおすすめコンテンツを受け取ることができるようになる。そして広告にも使われるだろう。

ゲームをプレイしている時は、最も関連性の高い設定にアクセスするための新しいゲームメニューが表示される。たとえば現在プレイ中のゲームの種類(FPS、レースゲームなど)に応じて、このメニューからテレビのプロファイルを切り替えることができるようになるのだ。普通はゲームのジャンルに関わらず、できるだけ遅延を減らしたいと思うはずで、個人的にこの機能はあまり意味がないように思えるが。G-SYNCやFreeSyncに対応した機種を使用しているなら、これらの機能をオンにすることも可能だ。

有機ELテレビの新製品には、旧型プロセッサを搭載するエントリーラインの「A1」シリーズ、可変リフレッシュレートや低遅延などで現代のゲーム機にも対応した「C1」シリーズ、そしてラインナップの最上位モデルとして3種類のサイズ(77インチ、65インチ、55インチ)が用意された「G1」シリーズがある。

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タグ:LGスマートテレビGoogle StadiaNVIDIAGeForce NowクラウドゲームCES 2021

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(翻訳:TechCrunch Japan)

自動運転技術のMobileyeが数カ月以内に東京など世界4都市にテスト地域を拡大

Intel(インテル)の子会社Mobileye(モービルアイ)は自動運転車両プログラムを拡大する。数カ月以内に少なくともさらに4都市でテスト車両を走らせる計画で、この4都市はデトロイト、パリ、上海、東京だ。

Mobileyeの最高経営責任者兼社長、Amnon Shashua(アムノン・シャシュア)氏は米国時間1月11日、バーチャルで開催されているテックトレードショー2021 CESで当局から許可がおりればニューヨーク市の公道でもテストを開始すると述べた。

現在開発中で2025年にマーケット投入予定の新しいLiDAR SoC(System on Chip)プロダクトについての詳細とともに明らかになったテストプログラム拡大は、自動運転車両テクノロジーの商業化を目指すMobileyeの野心を表している。

テストを展開する国や都市の選択は2つの要素に基づいている。Intelの上級主席エンジニアでMobileyeの自動運転車両スタンダード担当副社長Jack Weast(ジャック・ウィースト)氏によると、顧客と規制環境だ。

「米国ではメジャーなOEMはデトロイトにあり、だからこそ我々はシリコンバレーではなくデトロイトでクルマを走らせるのです」とウィースト氏はインタビューで語った。そしてパリにはPeugeot(プジョー)とRenault(ルノー)、日本にはトヨタと日産がいると付け加えた。「都市の選択は、顧客が直接テクノロジーを体験できる機会を持てるよう、顧客の近くに車両を展開することと大いに関係がありました。というのも、当社が完全な自動運転システムを供給するとしてもOEM顧客は当社の今後の事業において重要な部分であり続けると考えているからです」。

同社によると、テスト車両はすでにデトロイトの路上を走っている。Mobileyeは最初のテスト車両を2018年にエルサレムで走らせ、その後2020年にミュンヘンでも展開した。

同社は、自動運転車両テクノロジーの開発と展開においてすべての自動運転スタックを組み合わせた3つの戦略を持っている。テクノロジーはカメラをベースとした冗長センシングサブシステム、レーダー、LiDARの技術を組み合わせたもの、そしてREMマッピングシステム、ルールベースのResponsibility-Sensitive Safety (責任感知型安全論、RSS)ドライビング規約だ。MobileyeのREMマッピングシステムは、ADASと自動運転システムをサポートするのに使われるHDマップを作成する技術を搭載した100万台近くの車両を利用することでデータをクラウドソースする。シャシュア氏はMobileyeのテクノロジーが毎日800万キロメートル近くを追跡することで世界の地図を作成でき、これまでに10億キロメートル完了したと話した。

この戦略により、2025年までに商業ロボタクシーサービスを立ち上げて展開し、また消費者の乗用車にこのテクノロジーをもたらすことができるとも述べた。

Mobileyeは衝突回避に役立つコンピュータービジョンセンサーシステムのデベロッパーとして、自動車業界のニッチな分野を長らく支配してきた。2018年に同社はサプライヤーとしてだけでなくロボタクシー事業の展開にもフォーカスを拡大した。そして現在、同社はコンピュータビジョンテクノロジーに現在Intelと共同開発しているLiDAR SoCで増強することで、自動運転車両テクノロジーを乗用車にもたらそうとしている。

Mobileyeはすでにロボタクシー向けのLiDAR供給でLuminar(ルミナール)と提携している。しかしMobileyeはLiDAR SoCについて、2025年までに乗用車向けに提供できるようになると踏み込んで述べた。自社開発のLiDAR SoCのマーケット投入の準備が整ったらLuminarとの提携を打ち切るとはシャシュア氏もウィースト氏も言わなかった。

Mobileyeはカメラベースのテクノロジーで知られているため、Intelが専門とするシリコンフォトニクスファブを活用するLiDARは注目に値する。しかもカメラ第一のアプローチを捨てたわけではない。テクノロジー上、そしてビジネス上の最良のアプローチはカメラ第一のシステムを開発し、LiDARとレーダーを冗長性のためのアドオンとして使うことだとMobileyeは確信している、とシャシュア氏は説明した。

「カメラサブシステムを持っているということがポイントです。カメラベースなので、コンシューマーが手にできる価格水準です。なので横展開が可能な考え方となります。この横展開の考え方は、レベル4がユビキタスなものになるまで、真に持続可能な解決法です」と同氏は述べた。

カメラ第一のアプローチが後にどのように受け入れられるか、その例として同氏はGeely Autoとの高度ドライバーアシスタンスシステムのための長期的で大量の契約を挙げた。LiDARとレーダーは、マーケットが整えばさらに高度なオートメーション能力をサポートするために追加される。

関連記事:センサー開発のLuminarがIntel子会社Mobileyeと契約、2022年の無人タクシー実現に向けLiDARを供給
インテル子会社のMobileyeが中国最大手の民間自動車メーカーの吉利汽車集団と運転支援契約を締結

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タグ:Mobileye自動運転東京CES 2021

画像クレジット:Screenshot/Mobileye

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(翻訳:Mizoguchi

VuzixがマイクロLEDディスプレイを使った「普通のメガネ」のような新型スマートグラスを発表、2021年夏発売予定

米国時間1月11日に開幕したCES 2021では、スマートグラスが大きなトレンドになりそうだ。筆者は昨日、レノボから発表された企業向けARグラスについて書いたが、その間にも他のいくつかの会社が、様々なレベルの「スマートさ」を謳っている。

Vuzix(ビュージックス)の最新モデルは発売がまた数カ月先だが、これまで今回のショーで見てきた中では最も有望なモデルの1つになりそうだ。同社は企業に焦点を当てたソリューションで最もよく知られている。結局のところ、それはつまりすべてお金のあるところということになる。少なくとも、一般消費者向けカテゴリーで誰かが本当に重大なブレークスルーを提供するまで、スマートグラスは企業向け製品が主流になりそうだ。

Vuzixのこの製品はおそらく、そんなブレークスルーにはならないだろうが(私の推測では、もっと大手の家電メーカーの製品に期待するべきだろう)、拡張現実(AR)を見栄えの良いフォームファクターに落とし込んだ製品という点では、正しい方向へ歩んでいるように思われる。普通の眼鏡のように見えるARグラスというのが、ここでは鍵になるだろう。明らかに普通の眼鏡とは異なる要素があるものの、これまで我々が見てきたものに比べれば、この次世代グラスは一般的な眼鏡にかなり近づいている。

これは、マイクロLED技術の商業化を目指す中国企業のJade Bird Display(ジェイド・バード・ディスプレイ)社との提携によるところが大きい。Jade Birdの説明には次のように書かれている。

JBDは、アクティブマトリクス無機マイクロLEDディスプレイのチップとパネルを提供しています。波長帯は紫外線から可視光線そして赤外線まで。ピクセルピッチは400dpiから10,000dpiまで、様々な解像度をご用意しています。高い輝度、高い外部量子効率、高い信頼性を備えたこれらのパネルはAR、VR、HUD、プロジェクター、武器の照準器、3D印刷、顕微鏡などに最適です。

Vuzixの説明によると、モノクロの立体映像を投影するモジュールは、鉛筆の消しゴム程度の大きさだという。また、このスマートグラスはWi-FiやオプションのLTE搭載など、様々な仕様が用意されるとのこと。ステレオスピーカーとノイズキャンセリングマイクは全モデルに標準装備される。

価格は不明だが、Vuzixによると2021年夏には発売される予定だという。

関連記事:レノボが企業向けARグラス「ThinkReality A3」を発表、2021年半ば発売予定

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タグ:VuzixスマートグラスARCES 2021

画像クレジット:Vuzix

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(翻訳:TechCrunch Japan)

BMWが次世代「iDrive」のインフォテインメントシステムを先行公開

BMWは米国時間1月11日、CES 2021で「iDrive(アイドライブ)」システムの未来を我々に初めて垣間見せてくれた。iDriveは、2001年に登場した4代目「7シリーズ」で初めて採用されたBMWのインフォテインメントシステム。今回の発表では、その20年におよぶ歴史を振り返るなど、主として過去に焦点を当てているが、近々発売される「iX」の巨大なディスプレイで正式デビューする新システムについても、これまでよりもう少し詳しい情報と画像が明らかにされた。

ひと目でわかるのは、リフレッシュされてカラフルになったディスプレイのデザインだ。BMWが用意した資料を見ると、全体としては馴染みがあるレイアウトを踏襲しているため、現在BMWに乗っているドライバーは慣れるまでそれほど長い時間を要することはないだろう。

BMWは最近のアップデートで独自のパーソナル音声アシスタントジェスチャーコントロールを導入しているものの、センターコンソールに備わるiDriveのノブがなくなるわけではない。とはいえ、デザインの変更もいくらか施されているようだ。しかし、明らかにBMWは、今すぐ物理的な操作装置をなくすつもりはない。

画像クレジット:BMW

このアップデートの背後にある全体的な哲学は「モビリティ体験をより安全に、より快適に、より便利に、より多彩に」するために、コネクテッドカーの可能性をより活用できるシステムを提供することだと、BMWは述べている。

ここで論点となるのは、今やクルマは、無数のセンサーとコネクティビティのおかげで、ドライバーよりもはるかに多くの情報にアクセスできるようになったということだ。それが新しいiDriveのデザインに影響を与えているとBMWはいうが、まだ詳細を発表する段階には至っていないらしい。しかし、BMWが公開した資料を見る限りでは、全体的なレイアウトはどことなく見覚えがあるものなので、BMWの現行モデルに乗っている人であれば、すぐに使い方を習得できるだろう。

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「次世代のBMW iDriveは、急速に増大しているBMWとドライバーの関係を新たなレベルに引き上げます」と、同社はこの日の発表で述べている。「この新しいシステムは、アナログ技術とデジタル技術の間を巧妙につなぐ架け橋となります。そしてこれは、車内で利用可能な機能の数とその複雑さがますます増加する中、新たなパラダイムシフトの到来を告げるものです」。

関連記事:BMWが次世代電気自動車のフラグシップ「BMW iX」を発表

カテゴリー:モビリティ
タグ:BMWCES 2021

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(翻訳:TechCrunch Japan)

ノイキャンで騒がしい環境でも話者の言葉を聞きやすくするNooplのiPhone用アクセサリー

NooplはCES初日に登場したハードウェアスタートアップの中でも特に興味深い企業の1つのようだ。サクラメントに拠点を置く同社は、周囲の雑音を消し去ってくれるアクセサリーを開発した。

この小さなアクセサリーはLightningプラグ(現在はiOSのみ対応)がついており、iPhoneの底部に接続する。小さなドングルには3つのマイクとバックグラウンドノイズを低減させるオーディオ信号プロセッサーを搭載されている。

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デバイスをiPhoneに挿入するとNooplのアプリが立ち上がり、AirPds Proとの接続をセットアップする。ヘッドトラッキングを利用して装着したユーザーが向いている方向を特定し、その方向によりクリアなサウンドを提供するように設計されている。

NooplはSteven Verdooner(スティーヴン・ヴェルドーナー)氏とKevin Snow(ケビン・スノウ)氏が創業し、シドニーのNational Acoustic Laboratories(NAL)の技術を利用している。

「製品のアイデアは、ヴェルドーナーが父親と一緒に騒がしいレストランにいて、父親の高価な補聴器を『レストランモード』にしてもお互いの話が聴き取れない経験から生まれました。この問題は何百万もの人が抱えているはずだ、と考えたヴェルドーナーは、NALと提携し、優れた科学者や技術者たちとともにNooplを開発しました。2020年には聴覚業界での豊富な経験を持つTim Trine(ティム・トライン)氏を社長兼CEOとして招き、拡張性の高いテクノロジープラットフォームの構築、製品の商業化、企業の成長を実現しました」とプレスリリースでは述べられている。

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このデバイスは現在、Nooplのサイトで予約可能だ。価格は199ドル(約2万800円)となっている。

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タグ:NooplノイズキャンセリングCES 2021

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(翻訳:iwatani、a.k.a. hiwa

古いデバイスに新しい役割を与えるサムスンのアップサイクルプログラム

毎年の更新サイクルの世界では、すぐに捨ててしまう古いテクノロジーをどうするかという大きな疑問が常につきまとっている。レアアースや、時には有害物質も含まれるこれらのデバイスを廃棄したり、リサイクルしたりする方法はいくつかある。「アップサイクル」という概念も、古いテクノロジーに新たな命を吹き込むという意味で、さらに人気の選択肢となっている。つまり3年前のスマートフォンは最新で最高というわけではないかもしれないが、だからといって必ずしも価値がないというわけではない。

米国時間1月11日朝のCESの開幕記者会見で、Samsung(サムスン)は新しいGalaxy Upcycling at Homeプログラムの概要を説明した。今のところこのプログラムは概要しか判明していないが、今週、米国時間1月15日に行われるイベント「Galaxy Unpacked 2021」で、さらに詳しい情報が得られるだろう。「新しいプログラムは、古いGalaxyスマートフォンのライフサイクルを再考し、便利なIoTツールとしてデバイスを再利用する方法について、消費者に選択肢を提供します」と同社は述べている。

例としてベビーモニター、リモートから照明をつけるためのペットケアセンサー、そしてSamsung Knoxを使った「デジタル・セーフ・ホーム」などがある。サムスンがこの分野で何を用意しているのかを見るのは、興味深い。そしてデバイスが計画的に陳腐化した後でも、使い道があるあるのも確かだ。

パズルのもう1つのピースは、サムスンが近年導入した家庭用品に変換できるデバイスを使ったより楽しい取り組みの1つだ。同社は米国時間1月11日朝、QLED、UHD TVとオーディオプロジェクトのすべてにパッケージを採用すると発表した。

サムスンは次のように述べている。

環境意識への継続的な取り組みの一環として、サムスンは持続可能性を中核とした製品やソリューションを開発している。たとえば部分的に再生プラスチックで作られた新しい太陽電池リモコンは、太陽光や室内照明で充電することができ、バッテリーの無駄を削減する。

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カテゴリー: EnviroTech
タグ:SamsungCES 2021アップサイクル

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

中国のUBTechが紫外線消毒ロボットを発表、新型コロナ蔓延を受けて

UBTechはおそらく名の知れていない中国のロボット会社だが、大規模な資金調達を行っている。米国でこのブランドを知っている人は、STEMや数年前のスターウォーズのStorm Trooperロボット(未訳記事)などのロボット玩具のためだろう(私自身、その時にこの会社を知った)。しかし同社は約9億4000万ドル(約980億円)の資金を得ており、製品の拡大という点では問題はなさそうだ。

UBTechは米国時間1月11日、開催中のCESで、消毒ロボット「UV-C」を発表した。2020年の(そして今年も続く)新型コロナウイルス騒動を考慮すれば、その必要性は明らかである。なお同社はUV消毒ロボットを導入する最初の会社ではなく、2020年に独自のソリューションを展開するLGが先駆けている。

LGと同様に、UBTechもすでにこの技術の試験運用を開始している。デラウェア州の教育省では、いくつかの場所にロボットを配備している。UBTechはAdibotのローリングタイプと固定タイプを含む数種類のモデルを生産しており、購入は今週から可能で、リースプランは1日15ドル(約1560円)からとなっている。

UBTechが指摘しているように、新型コロナウイルスの大流行時ではこのような機能の必要性が最優先されてるが、これは特定のウイルスに限った話ではない。疫学者たちは、このウイルスの蔓延が、私たちが生きている間の最後のものにはならないだろうと警告している。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:UBTech新型コロナウイルスCES 2021

画像クレジット:UBTech

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

仏Pollen Roboticsの人型ロボットReachyがVRを活用し遠隔操作可能に

Pollen Roboticsは2020年のCESで人型ロボット「Reachy」のショーを行い、注目を集めた。フランスのスタートアップである同社は、2021年のショーで披露したそのロボットでいくつかの重要なアップデートを行っている。

今回最大のニュースは、バーチャルリアリティ(VR)技術を使用して遠隔操作機能を追加したことだ。VRヘッドセットを使用すると、遠隔操作者はロボットの2つの顔カメラを通して動画を見ることができる。そしてVRコントローラを使ってロボットの腕を操作し、つまんだり移動させたりといった細かな作業を行う。この機能は、ロボットにタスクを実行させるためのトレーニングにも使用できる。

Pollen RoboticsのReachyはオープンソースのロボティクスプラットフォームとして注目されている。1万7000ドル(約177万円)のロボットは、独自技術のプロトタイプの作成など、ロボット工学の研究に適している可能性がある。2020年のイベントで証明されたように、これはソフトバンクのPepperと同様の、楽しいプレゼンテーションロボットとしても機能する。しかし、すぐに製造業で活躍できるわけではない。

画像クレジット:Brian Heater

ロボットのソフトウェアはオープンソースで人気の高いロボットOSのROS 2をベースに構築されており、搭載されているコンピュータやカメラは、2020年に初めて公開されたロボットからいずれもアップグレードされている。

カテゴリー:ロボティクス
タグ:Pollen RoboticsReachyCES 2021

画像クレジット:Pollen Robotics

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

マイクロソフトのビジネス向け最新Surface7+はリモートワークにフォーカス、米では本日より予約開始

米国時間1月11日から本格的に始まるCESでは、リモートワークに特化した製品が数多く登場するだろう。2020年はスマートフォンの売上が低迷していたにもかかわらず、PCの売上が大幅に伸びた。オフィスからバーチャルワークへの移行など多くの変化があったが、今ではハードウェアメーカーの努力が実を結び始めている。

新しいSurface Pro 7+は、間違いなくその要件を満たしているようだ。キーボードケース付きの2in1製品を主要なプロダクティビティデバイスとして推奨することにはまだ躊躇があるが、人々はその方向へさらに進もうとしているようだ。

画像クレジット:Microsoft

主な特長としては、オプションのLTE通信および第11世代インテルCoreプロセッサによる高速処理(Microsoftによれば最大2.1倍のパフォーマンス)を実現している。これに、最大32GBのRAMと1TBのストレージが組み合わされる。ビデオ会議用の1080pウェブカメラとクアッドマイクも搭載されている。

外部ポートは1個のフルサイズのUSB-Aと、厄介なSurfaceコネクタが用意されている。残念ながら、USB-Cポートは1個しかない。フル充電での駆動時間は最大15時間だが、これは特筆するほどではない。

Wi-Fiバージョンは899ドル(約9万4000円)で、LTEバージョンは1149ドル(約12万円)からとなる。予約は本日から開始され、出荷は来週を予定している。また、すでに発表されているホワイトボード型PCであるSurface Hub 2S 85が、ついに2021年2月から「一部の市場」で発売される。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:MicrosoftSurfaceCES 2021リモートワーク

画像クレジット:Microsoft

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

レノボが企業向けARグラス「ThinkReality A3」を発表、2021年半ば発売予定

Lenovo(レノボ)は、企業向けのAR(拡張現実)分野への注力を続けている。米国時間1月11日のCESの開幕を前に。同社はEpson(エプソン)やMicrosoft(マイクロソフト)が先行する製品に続く、エンタープライズ向けのARグラスであるThinkReality A3のローンチが近いことを明かした。

ThinkReality A3は2021年半ばのいずれかの時期にリリースされる予定だ。なお、価格は発表されていない。ヘッドセットの解像度は1080pで、Qualcomm(クアルコム)のSnapdragon XR1チップを搭載している。一対の魚眼カメラはモーショントラッキングに対応し、800万画素のRGBカメラがリモート用途のための動画を撮影する。

画像クレジット:Lenovo

ThinkReality A3はUSB-C経由でPCまたは少数のMotorola(レノボが所有する)のスマートフォンに接続できるように設計されている。このARグラスは前モデルのThinkReality A6に続いて、より伝統的なフォームファクターを提供している。

「工場から研究室、そして忙しい小売店からホスピタリティの現場まで、Think Realityプラットフォームのアプリケーションは遠隔支援、ガイド付きワークフロー、3Dビジュアライゼーションを実現します」とレノボは述べている。「今日、産業労働者は軽量かつ柔軟性と拡張性に優れたスマートグラスを使用し、生産性と安全性を向上させながら日々の作業のミスを減らすことができるようになりました」。

レノボがARの当面の将来はエンタープライズ分野にあると考えていることは明らかだ。同社はヘッドセット「Star Wars Jedi Challenges」 などの消費者向け製品を市場に投入してきたが、少なくともこれは1回限りの試みのようだ。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:Lenovoスマートグラス拡張現実CES 2021

画像クレジット:Lenovo

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter

メルセデス・ベンツが高級EVセダンEQSの湾曲56インチ「ハイパースクリーン」発表

3年前、Mercedes-Benz(メルセデス・ベンツ)は、従来の自動車業界を躍進させるインフォテインメントシステム「MBUX(メルセデスベンツ・ユーザー・エクスペリエンス)」を発表した。

このシステムは鮮明なグラフィック、直感的なUIと音声アシスタントを備えており、スマートフォンの使用感に近く、ピクセル化された画面や、現代のインフォテインメントシステムの多くに見られる乱雑なデザインからようやく脱却したものだった。

メルセデスは米国時間1月7日、MBUXの次のイテレーションである56インチの湾曲したスクリーンを発表した。MBUX Hyperscreen(MBUXハイパースクリーン)は、メルセデスの電気自動車ブランドEQのフラッグシップセダンである2022年モデルのMercedes EQS(メルセデスEQS)にオプション設定される。オンライン開催のCES展示会に先駆けて発表されたハイパースクリーンは、8CPUコア、24GB RAM、46.4GB/秒のRAMメモリ帯域幅を備えており、1台の多機能カメラと光センサーを利用して、画面の明るさを周囲の照明条件に適合させることができるという。

これらの技術はすべて、最大7人まで個別に対応できる直感的なインフォテインメントシステムを提供することを目的としている。メルセデス・ベンツのCTOであるSajjad Khan(サジャド・カーン)氏によると、ハイパースクリーンの背後にあるソフトウェアにより、システムは継続的に顧客をよりよく知っていくことができ、車の乗員がどこかをクリックしたり、スクロールしたりする必要がないように設計されているという。

「MBUXハイパースクリーンは、クルマの脳と神経系の両方です」とカーンは声明で述べている。

Mercedes-Benz EQSのMBUXハイパースクリーン(画像クレジット:Mercedes-Benz)

湾曲したスクリーンは、ガラスのハウジングの下に複数の個別のディスプレイが配置されているが、カバープレートは、反射を低減し、清掃を容易にするために傷に強いケイ酸アルミニウムの2層コーティングで保護されている。メルセデスはまた、万が一の衝突に備えて、スクリーンの破損ポイントをあらかじめ設定して設計したとのこと。

湾曲したスクリーンの両側には、スクリーンに組み込まれた2つの物理的な通気口がある。

画面の見た目や大きさはさておき、際立つのはUIや操作方法だ(といっても、明確にしておくとまだ本当にテストしたわけではないが)。メルセデスは充電、エンターテインメント、電話、ナビゲーション、ソーシャルメディア、コネクティビティさらにはマッサージ(タイプミスではない)に関する情報をスクリーンのフロントに配置することを選択した 。これは、メニューをスクロールしたり、これらのオプションを見つけるために音声アシスタントを使用する必要がないことを意味している。

ドライバーのパターンを学習したシステムのソフトウェアがユーザーを促すので、サブメニューに入っていく必要がなくなる。ナビゲーションマップは常に中央に表示されており、そのすぐ下には電話やエンターテイメントのためのコントロール、または状況に応じた機能が配置される。

メルセデスは7日の発表中に、システムのソフトウェアと、そのスマートな機能を強調した。たとえばドライバーがいつも特定の曜日に帰宅途中に特定の人に電話をかけている場合、システムはその行動を予測し始める。タイミングを合わせ、その相手の名刺が連絡先とともに出てきて、保存されていればその人の写真も表示される。その日の夕方に他の誰かがEQSを運転していた場合は、このような提案は行われない。

Mercedes-Benz EQSのMBUXハイパースクリーン(画像クレジット:Mercedes-Benz)

ドライバーはシステムのより深いレベルで設定を変更したり、他の機能にアクセスしたりすることができる。助手席の乗員は「co-driver display」(コドライバー・ディスプレイ)と呼ばれる専用の画面セクションを持ち、ドライブ中に画面を操作することができる。一部の市場では、Bluetoothヘッドフォンを使用して移動中にビデオを視聴することも可能だ。カメラに制御されるインテリジェントロックコンセプトにより、ドライバーが助手席のディスプレイを見て気が散るのを防ぐことができるという。

カテゴリー:モビリティ
タグ:Mercedes-BenzCES 2021

画像クレジット:Mercedes-Benz

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(翻訳:Nakazato)

ホログラフィックディスプレイのEnvisicsがパナソニックと提携、車内AR技術実現を加速

Envisics(エンヴィシクス)の創業者兼CEOであるJamieson Christmas(ジェイミソン・クリスマス)博士は、ホログラフィック技術を使って車内体験に「革命を起こす」ために3年前にスタートアップを立ち上げた。そしてこの度、その使命を達成するためのパートナーを得た。

英国を拠点とするホログラフィック技術のスタートアップである同社は、米国時間1月8日、Panasonic Automotive Systems of America(PASA)と、自動車・トラック・SUV向けの新世代ヘッドアップディスプレイ(Head-Up Display、HUD)を共同開発し、商品化することで合意に達したと発表した。PASAはPanasonic Corporation of North America(パナソニック ノースアメリカ株式会社、PNA)の一部門であり、Tier1(ティア1)自動車サプライヤーだ。ヘッドアップディスプレイは車両のダッシュに組み込まれたユニットで、フロントガラスに映像を投影し、ナビゲーションやその他の警告をドライバーに提供する。「パナソニックHUD」と呼ばれるHUDは、Envisics社のホログラフィック技術を採用することになる。

今回の契約は、2021年にオンライン開催されるCES展示会に先立ち発表されたもので、Envisics社の5000万ドル(約52億円)のシリーズB資金調達ラウンドと、その技術がキャデラックの電気自動車Lyriqに搭載されるというニュースに続く。この資金調達ラウンドでは韓国のHyundai Mobis(現代モービス)、米国のGeneral Motors Ventures(ジェネラル・モーターズ・ベンチャーズ)、中国のSAIC Ventures(上海汽車集団のベンチャー部門)、米国Van Tuyl Companies(バン・タイル・カンパニー)からの投資を含め、Envisicsの評価額は2億5000万ドル(約260億円)以上となった。

Envisicsの技術の基盤は、15年以上前にクリスマス博士が、光の速度を電子的に操作することにより、ケンブリッジ大学で博士号を取得した際に開発されたものだ。このプロセスにより画像を立体的に見せることができると、博士は最近のインタビューで説明している。同社は250件以上の特許を取得しており、さらに160件を申請中だという。

クリスマス博士は、同社はもっぱらホログラフィーの自動車アプリケーションに焦点を当てていること、そしてその第一世代はすでに15万台以上のJaguar Land Rover(ジャガー・ランドローバー)車に搭載されていることを付け加えて語った。

クリスマス博士は、今回の契約は、パナソニックの光学設計の専門知識と、Tier1サプライヤーとしてのグローバルなリーチをEnvisicsの技術と組み合わせることで、ホログラフィを広く普及させることを目的としていると述べた。両社によると、Envisics社の技術を用いた自動車の量産は2023年を予定しているという。

「これは当社の事業計画の一環でした。シリーズBの資金調達ラウンドは、事業を拡大し、市場への参入に向けて前進できるようにすることを目的としていましたから」とクリスマス博士は語る。「その一環として、市場に製品を提供するために協力できるティア1とのパートナーシップを約束していました」。

「これはそれらの契約の最初のものです」と彼は付け加え、Envisicsがさらに大きな目標を持っていることを示唆した。

クリスマス博士によると、それが意味するものは、高解像度で広色域のヘッドアップディスプレイであり、現実に重ね合わせて表示できる大きな画像であるという。この技術は、同時に複数の距離の情報を投影することもできる。

「これにより、非常に興味深いアプリケーションへの道が開きます」とクリスマス博士はいう。”短期的には、ナビゲーションや車線の強調表示、安全アプリケーションなど、比較的単純な拡張現実アプリケーションになるでしょう。しかし、自律運転のようなものに目を向けると、エンターテインメントやビデオ会議のような他の可能性の領域が開けてきます」。

彼は、暗い道に拡張された情報を重ね合わせて、道がどこに向かっているのか、どんな障害物がそこにあるかもしれないのかを明確にするような暗視アプリケーションにも利用できると付け加えた。

関連記事:車載ホログラフィック・ディスプレイ開発の英国Envsicsが約53億円調達、Jaguarランドローバーへの搭載目指す

カテゴリー:モビリティ
タグ:Envisics資金調達ヘッドアップディスプレイ / HUDARCES 2021ホログラム

画像クレジット:Envisics

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(翻訳:Nakazato)

サムスンが「低価格のプレミアムChromebook」という矛盾した存在を具現化

CES 2021の開幕まであと少し。今年最大の家電ショーは新型コロナウイルスの影響により、オンラインで開催されることになっているが、そのためすでにいくつかのメーカーはショーの正式開幕前に、独自に新製品の発表を行っている。

Samsung(サムスン)が発表したGalaxy Chromebook 2(ギャラクシー・クロームブック2)は、ほぼ間違いなく、今回のショーで登場する新製品で最も注目度の高いものの1つだろう。

この新型2 in 1機は、初代の発表からほぼ1年ぶりの登場となった。先代の魅力的な部分は多くが受け継がれているように見えるが、注目すべきは大幅に改善されたその価格だ。Chrome OSを搭載するこのポータブル機は、先代が999ドル(約10万400円)だったのに対し、今回ははるかにリーズナブルな549ドル(約5万7100円)からとなっている。

画像クレジット:Samsung

ただし注意してほしいのは、この価格で買えるモデルは第10世代のIntel Celeron(インテル・セレロン)プロセッサを搭載していることだ。Core i3がほしければ、699ドル(約7万2600円)からとなる。少々高くなるものの、日常的に使えるマシンを求めるユーザーなら、こちらを検討した方がよいだろう。それでも初代よりずっと安価だ。とはいえ、2020年型モデルがCore i5以上を搭載していたことは留意すべきだろう。つまり、価格の引き下げによってプロセッサも若干ダウングレードしたといえるわけだ。

バッテリー駆動時間は初代の抱える問題の1つだったが、この点に関しては新型はまだ未知数だ。Chromebook 2では、初代の4K AMOLEDに代わり、新たにQLEDディスプレイを採用(Chromebookでは世界初とサムスンは主張する)。これによって駆動時間が改善された可能性はある。

第一世代と第二世代の間で施された変更は、各メーカーがいまだにはっきりと「プレミアムChromebook」には何が必要かを掴んでいないということが明確に現われている。結局のところ、このフレーズが「矛盾」しおていたのは、決して昔の話ではないのだ。

サムスンのコンピューティング部門のGMであるShoneel Kolhatkar(ショニール・コルハトカー)氏は、これについて一般的な思考プロセスを、プレス発表の中で非常に上手くまとめている。

多くの子供たちは学校でChromebookを使って育ってきましたが、社会人になるとニーズが変化し、直観的なGoogle体験を向上させるプレミアムでパワフルなハードウェアを求めます。私たちはこのようなユーザーを念頭に置いてGalaxy Chromebook 2を設計しました。Galaxy Chromebookで人気の高かった特長(素晴らしいビジュアル、優れたスペック、豪華なデザインとカラー)を取り入れ、より多くのお客様にご提供します。

ある意味、サムスンはGoogle(グーグル)がPixelbook(ピクセルブック)からPixelbook Go(ピクセルブック・ゴー)に至ったのと同じような道筋を辿っている。そして今のところ、Googleがこの分野では非常におとなしくしているため、サムスンにとって市場にはかなりのスペースが残っている。

Galaxy Chromebook 2は、13.3インチのディスプレイと、4GBまたは8GBのRAM、64GBまたは128GBのストレージを搭載し、今四半期後半に発売される予定。カラーはグレーの他に、お好みなら「Fiesta Red(フィエスタレッド)」を選ぶこともできる。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:SamsungChromebookCES 2021

画像クレジット:Samsung

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(翻訳:TechCrunch Japan)

CES 2021に先駆けてShowShoppersと台湾貿易センターが厳選した台湾エクセレンス受賞製品7点を紹介

台湾はFoxconn(フォックスコン)、Pegatron(ペガトロン)、TSMC、Acer(エイサー)、ASUS(エイスース)などが本社を構えるテック産業の原動力として知られている。しかし、名の通った大手企業の印象が強い台湾のテック業界ながら、そこは躍進するスタートップシーンの拠点でもある。CESの公式開幕に先立ち、台湾の貿易を促進する非営利団体対外貿易発展協会(TAIRA)とShowShoppers(ショーショッパーズ)は、台湾エクセレンス賞の受賞スタートアップの製品を紹介した。受賞したのは7社だが、その他11社も紹介された。それらの企業はフィットネス、医療、工業用モニターなど幅広い分野をカバーしている。

さらに多くのスタートアップが、来週開催されるCESのTaiwan Tech Arena(台湾科技新創基地)が主催する台湾パビリオンに出展される予定だ。

7つの台湾エクセレンス受賞製品

Advantech WISE-2410振動センサー(画像クレジット:Advantech)

AdvantechのLoRaWANソリューションは、遠近幅広い距離の機器を制御できるようデザインされており、洪水、病院の救急患者、運送インフラの監視など、多様なセンサーアレイに利用されている。同社の最新2機種のうちの1つは、最大500基のセンサーが接続でき、3G / LTEまたは有線のEthernetでクラウドにデータを送信できるWISE-6610。もう1つは、モーターを搭載した機器の振動を感知して潜在的問題点を特定し、故障を引き起す前に工場管理者がメンテナンスのスケジュールを組めるようにしてくれるWISE-2410がある。結果として修理のために機械を止めるという高コストな対応を回避できる。

画像クレジット:CyberLink

CyberLink(サイバーリンク)はセキュリティ、スマートリテール、アンケートなどのAIoTアプリに使われる、機械学習を用いたFaceMe Facial Recognition Engine(フェイスミー顔認証エンジン)を開発した企業。新型コロナウイルスのパンデミックが続く中で発表されたCyberLinkの新製品FaceMe Heaith(フェイスミー・ヘルス)は、マスクをしていても顔認証が可能で、またマスクをしていない人や熱のある人に警告を出すことがでる。病院、空港、店舗、工場などの感染対策を支援するためのものだ。

画像クレジット:Dyaco

Dyaco(ダイアコ)の運動器具製品ラインSOLE Fitness(ソール・フィットネス)に、新しくSOLE CC81 Cardio Climber(カーディオ・クライマー)が加わった。ステッパーとクライマーをかけ合わせたマシンだ。SOLE CC81は、関節の負担を抑えつつ有酸素運動ができるよう人間工学に基づきデザインされている。

画像クレジット:Green Jacket Sports

Green Jacket Sports(グリーン・ジャケット・スポーツ)は、Golface(ゴルフェース)スマートシステムを披露した。ゴルフコース管理者のためのコースの監視や運用データのリアルタイム収集を行うもので、ゴルファーがプレイしている最中でも使える。その他このスマートシステムは、航空動画を追加したり、リアルタイムでスコアを付ける機能もある。

画像クレジット:Maktar

Maktar(マクター)は、スマートフォン用のバックアップ機器Qubii(キュービー)のメーカー。小さなサイコロ型の装置で、充電中にスマホの中の写真などをバックアップする。インターネットもWi-Fiも使わない。microSDカードをQubiiに差し込み、スマホを通常の充電用ケーブルでコンセントや充電器に挿し込むだけ。充電するごとに、Qubiiは写真、動画、連絡先情報のバックアップを取る。また、同社の特許技術であるSDカードのロック機能によりデータが保護される。

画像クレジット:MiTAC Digital Technology

MiTAC Digital Technology(マイタック・デジタル・テクノロジー)のMio(ミオ)シリーズ車載カメラは、駐車場などの暗い場所でも鮮明な動画が撮影できる。最新型のMiVue(ミービュー) 798は、Sony(ソニー)のローライトセンサーSTARVIS(スタービス)と全ガラスレンズを採用し、最大2.8Kのワイドレンジ動画が撮影できる。また MiVue 798にはWi-Fi接続機能が内蔵されているため、MiVue Proアプリを使って動画のバックアップやシェアも行える。その他、GPSトラッキング、車間距離と制限速度の警告、車線の逸脱、運転車の疲労、前方衝突を警告する運転支援機能もある。

画像クレジット:Winmate

Winmate(ウィメイト)は、車両点検用のM133WK Ultra Rugged(ウルトラ・ラゲッド)タブレットPCを公開する。第8世代Intel(インテル)Core i5-i5-8265U Whiskey Lake(ウイスキーレイク)プロセッサを搭載。省電力で高い性能を発揮するM133WKの1920 × 1080ピクセルPCAPタッチパネルは、強い日光の下でも画像がよく見える。

TAITRAとShowStoppersが紹介するその他のスタートアップ11社

ATrack(エイトラック)のAK11 Fleet Hub(フリート・ハブ)は、さまざまな分野でフリートをリアルタイム管理できる4G LTEデバイス。

ELECLEAN(エレクリーン)360は「世界初のナノ触媒電気化学テクノロジー」と同社が称する技術を用い、水を過酸化水素水と水酸ラジカルに変換して洗浄と殺菌を行う。

InWIN Development(インウィン・デベロップメント)は、SR Pro CPU冷却器を発表する。特許技術のツインタービンポンプを並列に配置して水の流れを最適的化し、熱管理能力を高める。さらにPCを急速冷却するための高風量AJF 120ファンも搭載している。

Innolux(インノラックス)は、テレビ、モニター、ノートパソコン、工業、医療、モバイルなど数多くの分野で利用される液晶パネルを幅広く製造している。

Planet Technology(プラネット・テクノロジー)は、PLANET Powerful Enterprise VPN Cybersecurity(パワフル・エンタープライズVPNサイバーセキュリティ)と呼ばれる「新型コロナ後の時代」に向けた安全性の高いネットワークとファイヤーウォール・ソリューションを開発している。

Rice Air(ライス・エアー)は、フィルターを使わないナノテクノロジーを利用した個人向け空気清浄器LUFT Cube(ラフト・キューブ)を作っている。

Systems & Technology Corp(Systech、システック)のフリート管理プラットフォームは、インテリジェントなテレマティクスを利用して、車両がどこにいるかを管理者に知らせ、フリート管理を効率化する。

Tokuyu Biotech(トクヨ・バイオテック)は、アプリやセンサー技術に接続できるスマートな小型マッサージチェアや医療関連機器を製造している。

Winnoz(ウィノーズ)は、真空アシストによって指先から採血ができるポータブルな血液採取装置Haiim(ハイム)のメーカー。

WiseChip(ワイズチップ)は、タッチ機能付きの透明有機ELディスプレイを開発している。家電品、自動車、交通機関(乗客向け情報表示システムなど)、ウェアラブル機器の操作パネルに使われている。

Yztek(耀主科技:ヤオズジシュ)のE+ Autoff(イージャ・オートフ)は、コンロの消し忘れに対処するIoT機器。自動的に火を消してくれる他、調理時間の設定や省エネ機能もある。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:CES 2021台湾

画像クレジット:Cavan Images / Getty Images

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(翻訳:金井哲夫)

レノボの最新オールインワンデスクトップは縦横回転モニター付き

縦横回転ディスプレイ付き一体型パソコンを世に出すのはLenovo(レノボ)に任せておこう。それがこの会社のやり方だ。必ずしも必要不可欠でも実用的でもないが、決しておもしろくないわけではない。この手のかなり安定した製品カテゴリーでの、少々風変わりなことをチャレンジは大賛成だ。それに、このコンバーチブルや2in1の世界で、大きくて重たいオールインワンは抵抗を続けていた。

まずは、なぜ?から始めよう。

私が思うに、世の中には縦型ディスプレイをほしがる理由が片手にあまる程度にはある。たとえばニュースフィードを永久にスクロールし続けているジャーナリスト。とはいえ、正直なところ27インチ縦型4KモニターでTwitter(ツイッター)を見ているところを想像すると冷や汗が出る。以前のSamsung(サムスン)の回転式テレビと同じく、この形状ならコンテンツを携帯端末と同じ縦型モードで見ることができる。

そして(老舗シャツブランドの)SERO(セロ)と同じく、そんな機能が必要だと判断するユーザーがたくさんいるとは到底考えられない。私なら年に1度か2度使うだろうか。大掃除の時もちょっとうれしいかもしれない。もちろん、新しい画面の使い方を選べることが、あなたのワークフローに役立つ可能性は常に存在する。

おそらく。

まあ、このオールインワンの見た目は悪くない。この4Kスクリーンは確かなカラー機能を備えている、とLenovoは述べている。

Yoga AIO 7の他に類を見ない4Kビジュアルは、これまで画面で見たことのない正真正銘の色を、99%のAdobe RGB色域と超現実的なDCI-03 99%色空間によって再現します。また、DC調光の採用、フリッカーフリー、TUV Rheinland(テュフ・ラインランド)で2種類の認定を受けたブルーライト低減機能、およびディスプレイ設定を行うオンスクリーンディスプレイを備えています

モバイル端末の画面を直接デスクトップに映し出すことが可能で、これが回転式モニターの最も多い使い方かもしれない。RAMは16または32 GB、SSDは256 GB~1 TBの間で選べる。1または2TBのハードディスクも搭載している。

現在中国で販売中で、2021年2月から他の地域でも1599ドル(約16万6000円)で登場する。北米がその中に入るかどうかはわかっていない。

カテゴリー:ハードウェア
タグ:LenovoCES 2021ディスプレイ

画像クレジット:Lenovo

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(翻訳:Nob Takahashi / facebook

Looking Glassが2D画像を3Dにするホログラフィック技術のためのソフトを開発

2020年12月にLooking Glass Factoryは、より一般的なユーザー向けの最初の製品であるPortraitを発表した。このデバイスは、同社の印象的なホログラフィックイメージング技術を利用したより身近なフォームファクター、つまりデジタルフォトフレームとして登場した。

もちろんこのようなテクノロジーの最大の課題の1つは、常にコンテンツだ。349ドル(約3万6000円)の製品を購入した人は、実際にどのようにして3D画像を作成して使用するのだろうか?その問題に対する解決策を用意すべく、Looking Glassは米国時間1月6日にHoloPlay Studioを発表した。これは、2D画像を3Dに変換するために作られた同社独自のソフトウェアだ。

「今日ではあらゆる種類の非常にリアルなホログラフィック画像を作成し、これまで以上に多くの人々が楽しむことができるようになりました。そして、私たちがホログラムを通してイメージを創造し、伝え、体験する世界に一歩近づくことができます」と、Shawn Frayne(ショーン・フレイン)CEOはリリース文で述べている。

ソフトの使い方は簡単だ。ユーザーは画像をアップロードするだけでよい。変換の結果は、多くの要因によって異なる可能性がある。この種のソフトウェアは長年待ち望まれていたが、ここ数年の結果は期待外れだった。

このテクノロジーは今春のどこかの時点で、Looking Glassのサイトで利用できるようになる。その後、新しいPortraitに同梱される。支援者は20回のコンバージョンを無料で利用でき、20ドル(約2060円)支払えば100枚の画像を変換できる。

関連記事:Looking Glassの次期製品はホログラフィック・デジタルフォトフレーム、写真はiPhoneで撮影

カテゴリー:ソフトウェア
タグ:Looking Glass Factoryホログラム

画像クレジット:Looking Glass

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(翻訳:塚本直樹 / Twitter