国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達

国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達

IoT型胎児モニターおよびクラウド周産期遠隔医療プラットフォームにより安心・安全な妊娠・出産環境の実現を目指すメロディ・インターナショナルは4月30日、第三者割当増資による1億5000万円の資金調達を発表した。引受先は、京都大学イノベーションキャピタル(京都iCAP)を無限責任組合員とするイノベーション京都2021投資事業有限責任組合(KYOTO-iCAP2号ファンド)。

2015年設立のメロディ・インターナショナルは、周産期医療の胎児モニタリングで利用される、国内初のIoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」を開発する香川大学発スタートアップ。

分娩監視装置は、超音波ドップラー技術により胎児心拍を測定する際に妊婦健診・分娩監視で利用されるものの、既存製品は装置が大きく据置型であるため、測定できる場所が限られているという。

また日本では産科施設の減少が進み、定期健診などの通院が妊婦にとって負担となっている。高齢出産の増加もあり、出産のハイリスク化も進んでいる状況でもある。さらに最近では、コロナ禍により妊婦の感染対策が求められている。

そこでメロディ・インターナショナルは、いつでも・どこでも遠隔で胎児モニタリングできるように小型・IoT化したモバイル型装置を開発し、2019年に医療機器として発売した。先に挙げた課題に対して周産期における遠隔医療が解決策のひとつとなっており、同社製品が安心安全な出産の実現に役立つことが期待されているという。

国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達
iCTGは、胎児の心拍と妊婦さんのお腹の張りを、病院や自宅などで測定できるデバイス。iCTGを妊婦のお腹にセンサーをあて計測すると、Bluetooth接続でスマートフォンやタブレットのアプリケーション内に結果が表示され、医師が診断に活用できる。

国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達

また周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」(メロディ・アイ)は、妊婦さんが計測した結果をかかりつけ医師に送信でき、遠隔で医師から受診推奨などアドバイスを得られるコミュニケーションプラットフォーム。妊婦さんと医師との連携だけでなく、クリニックからNICUのある中核病院へのデータ連携も行える。

国内初のIoT型胎児モニターを製造販売する香川大学発「メロディ・インターナショナル」が1.5億円調達

京都iCAPは、iCTGおよびMelody iの将来性を高く評価し新規投資を実行したとしている。また同投資は、京都大学以外の国立大学発ベンチャーも支援可能となったKYOTO-iCAP 2号ファンドによる、京都大学以外の国立大学発ベンチャー企業への初めての投資案件という。

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タグ:IoT(用語)遠隔医療(用語)香川大学(組織)資金調達(用語)出産妊娠(用語)メロディ・インターナショナル日本(国・地域)

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

IoT胎児モニターを開発し国内外で展開しているメロディ・インターナショナルは4月26日、Microsoft Azureの東南アジアリージョンにおいて周産期遠隔医療プラットフォーム「Melody i」を開設し、第1弾としてタイ・チェンマイにおいてオンプレミス利用していたMelody iをクラウドに移行して運用を開始した。これを皮切り海外での導入を進め、今後中東のドバイなど、複数リージョンでの運用も開始する予定。

IoT型胎児モニター「分娩監視装置iCTG」は、胎児の⼼拍数と妊婦のお腹の張りを、病院や⾃宅などで測定できるデバイス(2018年5⽉にクラス2医療機器認証を取得)。妊婦のお腹にセンサーをあて計測すると、Bluetooth接続でスマートフォンやタブレットのアプリケーション内に結果が表⽰され、医師が診断に活⽤できる。防滴性能を有しており、ケーブルレスのため、清浄や消毒が容易という。また、医療従事者が直接接触しなくともその指導の下で、妊婦が自分自身で装着して、計測データはリモートで確認可能。

Melody iは、妊婦が計測した結果を医師に送信でき、遠隔で医師から受診推奨などアドバイスを得られるコミュニケーションプラットフォーム。妊婦と医師との連携(DtoP)だけでなく、医療機関から医療機関(DtoD)のデータ連携も可能という。

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

iCTGとMelodyiの活⽤により、遠隔で胎児の健康状態をモニターしつつ分娩のタイミングなどを予測可能となり、国内外の妊婦がより安⼼・安全に出産できる環境の提供につながるとしている。

東南アジアで「Melody i」サービスの提供開始

メロディ・インターナショナルによると、タイ、カンボジアやミャンマーなどですでに導入済みのiCTGについては、これまでAzureの日本国内リージョン上やチェンマイ大学のオンプレミス周産期サーバー上で運用していたという。今回、よりシームレスでフレキシブルなサービスを提供するため、Azureの東南アジアリージョンでの運用を開始した。

チェンマイ大学に設置しているオンプレミスサーバーは、オンラインでのサポートに限界があることと、タイの民間病院や周辺国の医療データ等を保存できないため、日本のサーバーを利用する場合が多くあったという。しかし、医療データは国によって運用基準が設けられている場合もあり、日本国内のサーバーを使ったサービスの提供が難しい場合もある。

そこでこれら課題をクリアするために、Azureの東南アジアリージョンにおいてもMelody iサービスを開始した。今回のクラウドサーバー運用開始、また2021年1月のタイFDAライセンス取得とあわせて、今後タイを中心として周辺国の医療機関への導入を加速する。

第1弾として、チェンマイ大学のオンプレミスサーバーで運用していた妊婦さんと胎児の医療データを、クラウド運用に移行。これにより、地域での導入コスト・維持費を抑えるとともに、よりきめ細かなサービスやメンテナンスが可能となるとしている。

チェンマイ地区では、25ある公立病院すべてにiCTGが導入されており、産婦人科医が常駐しない16の医療機関から、産婦人科医のいる病院とデータを共有することで、1次医療機関から3次医療機関をつなぐネットワークを構築しているそうだ。データの共有には、メールとSNS(LINE)と連携した、チェンマイ独自のシステムで、世界で最も進んだICTリファラルネットワークとなっているとした。

IoT胎児モニターのメロディ・インターナショナルが東南アジアで周産期遠隔医療サーバーのクラウド運用開始

現在iCTGとMelody iは、国内で約70の医療機関、海外では7カ国約90の医療機関に導入されているという。

現在利用しているAzureは、医療機関の情報システムにおいてクラウドサービスを利用するために満たすべきセキュリティ要件を示した厚生労働省・総務省・経済産業省の3省庁ガイドラインをクリアしており、国内で培った医療データの運用ノウハウは海外でも活用するとしている。

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カテゴリー:フェムテック
タグ:IoT(用語)ウェアラブルデバイス(用語)遠隔医療(用語)出産妊娠(用語)Microsoft Azure(製品・サービス)メロディ・インターナショナル

スマホ不要のタクシー手配「タクシーダッシュボタン」と電脳交通のクラウド型配車システムが連携開始

スマホ不要のタクシー手配「タクシーダッシュボタン」と電脳交通のクラウド型配車システムが連携開始電脳交通モバイル・コマース・ソリューション(MCS)は、誰でも簡単にタクシーの配車依頼ができる手配環境を目指し、電脳交通が開発・提供するクラウド型タクシー配車システム「電脳交通」と、MCSが開発・提供する配車注文支援用のIoT機器「タクシーダッシュボタン」のシステム連携を発表した。タクシー利用者は、同機器のボタン操作だけでタクシーの配車依頼が可能となるとともに、タクシー事業者側は低コストで円滑な配車業務が行えるようになる。

現在、電話での配車リクエストには、聞き間違いによるトラブルや、配車受付を行うオペレーターの空き時間のコストという課題があり、解決策のひとつとしてタクシーダッシュボタンが活用されているそうだ。同機器は「ボタンひとつでタクシーが呼べる」など高齢者でも使いやすい設計となっており、個人利用に加えて、接客中に操作ができると店舗や病院・薬局などで導入が進んいるという。

スマホ不要のタクシー手配「タクシーダッシュボタン」と電脳交通のクラウド型配車システムが連携開始

今回の連携により、タクシー事業者がタクシーダッシュボタンと電脳交通の配車システムを導入すると、同機器からの配車リクエストが電脳交通の配車システム上にダイレクトに取り込まれ、オペレーターや自動配車機能によるシステム上での配車指示が可能となる。タクシー事業者は、コスト負担と業務負荷を最小限に押さえた形で、近隣の生活者・施設向けに「ボタンひとつでタクシーが呼べる」サービスを提供できるようになる。これにより、タクシーの活用場面が広がるとともに利便性も向上し、利用者数増加や地域交通の安定化・活性化の支援につながるとしている。

スマホ不要のタクシー手配「タクシーダッシュボタン」と電脳交通のクラウド型配車システムが連携開始

今後は両社による導入促進に向けたサポート連携や、タクシーダッシュボタン経由での完全自動配車を目指したシステムの強化を通じ、利用者・事業者双方のタクシー配車コストが低減された「ボタンひとつでタクシー配車完了」という世界の実現および、新しい地域交通サービスの提供に取り組むとしている。

電脳交通は、導入後も最新機能を使い続けられるタクシー事業者向けのクラウド型システム。タクシー事業者の意見をもとにした年100回を超えるシステムアップデートと導入前後の手厚いサポートにより、最新の配車システムを低コストで安心して利用することが可能。2021年4月時点で32都道府県の事業者が導入しているという。

近年、アプリ配車の広まりによりタクシーの配車注文方法が大きく変わり、タクシー利用者また事業者の双方に効率的な配車受付が可能となったものの、依頼回数が多い高齢者においては、いまだに電話注文による割合が大きく占めているという。その背景としては、スマートフォンなどへのデジタル機器への抵抗感や、アプリのインストール・アップデートなどでITリテラシーが必要な点が挙げられ、電話注文への手軽さから離れられない状況もあるとしている。

MCSは、アプリ配車と同等の注文依頼が可能で、高齢者にとっても簡単に操作できるIoT機器としてタクシーダッシュボタンの設計・開発・製造を行っており、事業者・利用者に提供しているという。

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カテゴリー:モビリティ
タグ:IoT(用語)電脳交通(企業)配車サービス / ライドシェア(用語)モバイル・コマース・ソリューション(企業)日本(国・地域)

個人向け銀行ローンマッチングのクラウドローンが自動車遠隔制御IoT活用のFinTechサービスGMSと業務提携

個人向け銀行ローンマッチングのクラウドローンが自動車遠隔制御IoT活用のFinTechサービスGMSと業務提携

個人向け銀行ローンマッチングプラットフォーム「クラウドローン」を提供するクラウドローンは4月26日、自動車の遠隔起動制御を可能にするIoTデバイス「MCCS」を提供するGlobal Mobility Service(GMS)との業務提携開始を発表した。

同取り組みを通じ、これまで支払い能力はあるにもかかわらず、従来のローン審査には通らなかった起業直後の個人事業者や、非正規労働者、シングルマザーなどのクラウドローン利用者にも、IoT技術を活用し幅広くマイカーローンが組める機会を提供できるようになった(すべての者の審査通過を保証するものではない)。

2020年1月にリリースした「クラウドローン」は、利用者が事前に約3分の診断登録を行い、提携銀行から直接融資の提案を受け取れるというサービス。手軽にローンが比較できる点で、1年4カ月で利用者は1万3000人、マイカーローンも4000件超の依頼があるという。

2021年4月現在、すでに16行の銀行からローンの提案が行われているものの、ユーザーの年収・職種や現時点での借入状況から、十分な価値提供ができないケースがあったそうだ。

今回の提携で、サポートできる融資対象者を拡げられることが、国内事例ではまだ数少ない金融包摂を実現することとなるという。同社がビジョンとして掲げる「経済的に物事を選択する自由を提供すること」へ貴重な一歩になると考えているとした。

個人向け銀行ローンマッチングのクラウドローンが自動車遠隔制御IoT活用のFinTechサービスGMSと業務提携

現在、日本国内における自動車ローン不通過数は年間200万人とされ、融資審査では、年収だけでなく比較的収入が不安定とされる職種の場合ネガティブに判断されることがあるという。

このため、仕事や日常生活に車を必要とする方でも、ローンが組めないことで調達を諦めるか、維持費が高コストとなるリースなどの方法を検討しなければならなかった。

一般的には、銀行のマイカーローンは、不動産とは違い車に担保を設定できないため、滞納リスクを考慮すると融資審査については保守的な側面があるという。

そこでGMSは、2020年3月より国内の銀行と包括業務提携を実施。IoT技術を活用し延滞など契約条項に違反があった場合には、遠隔操作による車両エンジン起動停止を行い、車両回収や売却を行う仕組みを開始した。

車の利用制限を貸し手側に持たせることで、融資資金の回収を行いやすくすることで、ローンの利用の対象者を大幅に拡げることを実現した。

2013年11月設立のGMSは、「真面目に働く人が正しく評価される仕組みを創造する」をビジョンに掲げ、世界の貧困・低所得層約17億人の信用創造を行う金融包摂型FinTechスタートアップ。

自動車の遠隔起動制御技術を搭載した IoTデバイス「MCCS」で収集した車両データ(走行状況、速度等)と金融機関と連携して取得した金融データ(支払い状況など)をモビリティサービスプラットフォーム「MSPF」上で分析することで、ドライバーの信用力を可視化し、従来の与信審査には通過できなかった方へ、ローンやリースなどの金融サービスを活用する機会を創出する。

同社は、日本国内およびASEAN諸国(フィリピン/カンボジア/インドネシア)において低所得層の就業機会を創出する社会解決型のビジネスモデルが評価され、2020年10月時点で累計約56億円の資金調達を実施している。

貧困などの問題を解決する中に経済合理性を創出したビジネスモデルにより、豊かな社会の実現に向けて、国際社会に貢献するとしている。

クラウドローンは、「経済的に物事を選択する自由と、融資において情報格差のない社会をつくる」をビジョンに掲げ、2020年1月より日本初の銀行提案型ローンマッチングプラットフォーム「クラウドローン」を提供開始。サービス提供開始後、約1年4カ月で登録されたローン案件は2万件を突破した。

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カテゴリー:フィンテック
タグ:IoT(用語)金融包摂 / ファイナンシャル・インクルージョン(用語)クラウドローン(企業・サービス)Global Mobility Service(企業)日本(国・地域)

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

スマートルアーは4月23日、魚がルアーを認識し食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し、アプリを通じて釣り人に提供するIoTルアー「smartLure Model Zero」を開発したと発表した。釣り人は従来見ることのできなかった水中の情報を基に、釣果を高める手がかりを得られるとしている。

またクラウドファンディングサイトKickstarter上において、日本・米国向けに日本時間4月26日正午より予約販売を行う予定。

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

smartLure Model Zeroは、一般的なルアー同様に泳がせるだけで、着水の瞬間から離水するまでの間、魚の生息環境である水中の温度や明るさ、ルアーの動き、水深トレースをデータ化するセンサーモジュールを搭載。これらデータは、ユーザーが要求したタイミングでアプリに転送され、アプリ上で位置情報・日時情報・気象条件・月齢や潮汐など魚の行動など釣果に影響する情報と統合されるという。

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

smartLure Model Zeroの内部構造

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

smartLure Model Zeroに搭載するセンサーモジュールの試作品(手前側)と、これまでにスマートルアーが開発してきたセンサーモジュール

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

開発中のアプリのデザインラフイメージ

スマートルアーは、魚がルアーに食いつくまでの過程のデータを世界中の釣り人から収集してビッグデータ化し、環境条件のほか、ルアーのタイプやカラー、動きと釣果との関連性など釣りの秘密を解き明かすことを目指しているとした。

魚が食いつくまでのルアーの動きや水中環境をデータ化し「釣りの秘密」を探るIoTルアーが登場

魚が釣れた時のデータをグラフ化したもの(一部画像を加工している)

また、将来同社IoTルアーが普及した場合には、身近にありながら見過ごされてきた水辺環境の変化や、魚の生息数の把握につながるデータが得られるという。これらデータは、自然状態での魚の行動を知る強力な手がかりになる可能性があり、魚類研究者からも強い関心が寄せられているそうだ。

釣りは自然環境に依存した営みであり、スマートルアーは、IoTルアーを通じて得られた知見を、水圏の環境保全や、魚の生息数の管理などにつなげていきたいと考えているという。

Kickstarterでの日米同時予約販売については、世界最大の釣り市場である米国で釣果データを確保し、釣果情報をいち早く、大量に集めて、プラットフォーマーとしての成功につなげる狙いがあるという。

今後は、量産に向けたセンサーモジュールの再設計や耐久性の試験、認証の取得やアプリ・サーバーの開発と並行して、ユーザーテストを進める。センサーモジュールの量産には数千万円の投資を伴うODM(Original Design Manufacturing)契約が必須なため、スマートルアーではクラウドファンディングとは別に投資家を募り、資金調達を行う予定としている。

スマートルアーは、代表取締役の岡村雄樹氏が冬の札幌で「4か月間、1匹も魚が釣れない」という悲しい釣り体験をしたことをきっかけに2017年3月に設立したスタートアップ。

「魚はどのように世界を見ているのか」「釣りを科学的に捉えたらどのようなことがわかるのか」という疑問が出発点という。

釣りは、先進諸国だけでも市場規模7兆円というレジャーであり、世界の釣り人が共通して直面する課題をテクノロジーで解決することを目指しているとした。

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カテゴリー:IoT
タグ:IoT(用語)スマートルアー(企業)釣り / フィッシング(用語)日本(国・地域)

IoTデバイスのセキュリティインフラ提供のThistle Technologiesが2.7億円のシード資金調達

モノのインターネット(IoT)は、セキュリティ上の問題を抱えている。この10年で、センサーからウェブカメラ、スマートホーム機器に至る、インターネットに接続された新しい機器が次々と登場してきた。その多くが大量生産品でありながら、一方ではほぼ何のセキュリティも考慮されてこなかった。さらに悪いことに、多くの機器メーカーはセキュリティ上の欠陥を修正する努力をせず、パッチを提供するためのソフトウェアアップデートの仕組みの提供も完全に放棄している。

こうしたことから、安全性に欠け、パッチも当てられないまま問題を起こす機器が広まり、一度故障したり避けられないハッキング被害を受けた際には、廃棄されてしまうことになる。

このような状況の中で、セキュリティ技術のベテランであるWindow Snyder(ウィンドウ・スナイダー)氏は、もっと良い方法があるはずだと考えている。彼女の新しいスタートアップであるThistle Technologies(シスル・テクノロジー)は、True Venturesから250万ドル(約2億7000万円)のシードファンディングを受けた。同社の目的は、IoTメーカーが確実かつ安全にソフトウェアアップデートをデバイスに配信できるようにすることを支援することだ。

スナイダー氏がThistleを創業したのは2020年のことだが、動物に食べられないように鋭いトゲを持っている植物(Thistle、アザミ)にちなんでその名が決められた。スナイダー氏が「それはディフェンスメカニズムなのです」とTechCrunchに語ったように、その名はディフェンステクノロジー企業にふさわしいネーミングだ。このスタートアップの目的は、人手やリソースのないデバイスメーカーたちが、それぞれのデバイスのソフトウェアにアップデートメカニズムを組み込み、セキュリティアップデートを受信したり、セキュリティ脅威に対する防御を強化したりできるようにすることだ。

「私たちは、個別の企業がそうしたセキュリティ対応作業を自身で行わなくても良くなるような手段を開発しているのです。メーカー企業は、とにかく顧客向けの機能の構築に時間を費やしたいものですから」とスナイダー氏はいう。Thistleを創業する前、スナイダー氏はApple(アップル)、Intel(インテル)、Microsoft(マイクロソフト)でサイバーセキュリティの上級職を務め、Mozilla(モジラ)、Square(スクエア)、Fastly(ファストリー)ではチーフセキュリティオフィサーを務めた。

Thistleは、IoTが最もセキュリティを必要としているタイミングで登場した。ボットネットの運用者は、デフォルトのパスワードが脆弱な機器をインターネット上でスキャンし、そのインターネット接続を乗っ取ることで、その先の被害者に大量のインターネットトラフィックを浴びせかけ、ウェブサイトやネットワーク全体をオフラインにすることで知られている。2016年には、Mirai(ミライ)ボットネットが、インターネットインフラ大手のDyn(ディン)に対して仕かけた記録的な分散型サービス妨害攻撃(DDoS攻撃)によって、Shopify(ショッピファイ)、SoundCloud(サウンドクラウド)、Spotify(スポティファイ)、Twitter(ツイッター)などの大手ウェブサイトが数時間にわたってアクセス不能になった。Miraiは、攻撃開始の時点で、数千台のIoT機器をそのネットワークの中に取り込んでいた。

また、被害者のネットワークに足を踏み入れて、内部から攻撃を仕かけたり、マルウェアを仕込んだりするための手段として、IoTデバイスを標的にするような悪質なハッカーもいる。

機器メーカーが、こうしたセキュリティ問題を自分たちの中でほとんど解決してこなかったため、議員たちは、怠惰なメーカーたちが引き起こす重大な間違いを阻止するための立法化を検討している。たとえばデフォルトのパスワード(多くの場合変更不可能)を使用したり、セキュリティアップデートを配信する手段を持たない機器を販売するといったことの禁止だ。

カリフォルニア州は2018年にIoTセキュリティ法を成立させてこのための道を開き、英国はその直後の2019年に同様の立法を行った。なお米国には、IoTの基本的なセキュリティ基準を定めた連邦法は存在していない。

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スナイダー氏は、こうしたIoTサイバーセキュリティ法の導入を推進することが、個別にセキュリティエンジニアを雇わなくても「人々がコンプライアンスを遵守できる簡単な方法」になると述べている。遠隔アップデートの仕組みがあれば、修正プログラムや新機能の提供が可能になるため、IoTデバイスを(おそらく数年単位で)より長く利用することができるようになるだろう。

スナイダー氏は「ソフトウェアを使って、そうした機器の耐障害性を高め、新機能を提供し続けることのできるインフラストラクチャーを構築することは、機器メーカーにとって大きなチャンスとなります。そのセキュリティニーズをサポートするために、私はセキュリティインフラストラクチャーの会社を創業したのです」と語る。

スナイダー氏は、今回のシード資金を使って、デバイスやバックエンドのエンジニアやプロダクトマネージャーを採用し、デバイスメーカーとの新たなパートナーシップの構築に注力するという。

Thistleのシードラウンドに投資した、True Venturesの共同創業者であるPhil Black(フィル・ブラック)氏は、同社のことを「セキュリティ技術における、抜け目のない自然な次のステップだ」と評している。また彼は「ウィンドウ(・スナイダー)さんは、私たちが創業者に求める資質をたくさん持っています。彼女は対象分野の深い専門知識を持っていますし、セキュリティコミュニティでとても尊敬されています。なによりこの業界を進化させたいという強い情熱を持っているのです」と付け加えた。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:Thistle Technologies資金調達IoT

画像クレジット:Jorge Sanz / SOPA Images/ Getty Images

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(文:Zack Whittaker、翻訳:sako)

英国のIoT向け「セキュリティー・バイ・デザイン」法がスマホも対象に

英国の消費者向けデバイスのセキュリティ向上を目的として計画されている「security by design(セキュリティ・バイ・デザイン)」法の対象に、スマートフォンも入ることになった。政府が英国時間4月20日に発表した。

発表は、モノのインターネット(IoT)が長年引きずっている最もゆるいセキュリティ慣行に取り組む法制計画に関する質問への回答の中で行われた。

政府はIoTデバイス製造メーカー向けのセキュリティ実務指針を2018年に導入した。しかし、この度の法案は、そこに一連の法的拘束要件を追加することを意図している。

法案の草稿は閣僚らによって2019年に公開された。政府が焦点を当てたウェブカメラや赤ちゃんモニターなどのIoTデバイスは、最もひどいデバイスセキュリティ慣行としばしば結び付けられてきた。

今回の計画では、事実上すべてのスマートデバイスが、法的拘束力のあるセキュリティ要件の対象となり、政府が参照した消費者グループ 「Which?」の調査によると、3分の1の人々が携帯電話を4年以上使っており、メーカーの中にはセキュリティアップデートを2年以上実施していないところもある。

この法案は、スマートフォンやデバイスのメーカー、たとえばApple(アップル)やSamsung(サムスン)に対し、ソフトウェアアップデートを受けられる期間を、販売時点で消費者に通知することを義務づけている。

さらに、メーカーが容易に推測できてセキュリティの意味をなさない共通デフォルトパスワード(「password」や「admin」)を工場設定で埋め込むことを禁止する。

すでにカリフォルニア州では、そのようなパスワードを禁止する法案が2018年に通過し、2020年法制化された。

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来たるべき英国法の下で、メーカーは誰もが簡単に脆弱性を報告できる公開連絡窓口を提供することも義務づけられる。

政府は同法案を議会日程が許す限り迅速に提出すると語った。

デジタルインフラストラクチャー担当大臣のMatt Warman(マット・ワーマン)氏は声明で次のように語った。「私たちの携帯電話やスマートデバイスはデータを盗もうと狙っているハッカーにとって宝の山ですが、未だに多くの人達がセキュリティシステムに穴のある古いソフトウェアを使っています」。

「私たちは法を改訂し、買おうとしている製品がいつまで必要なセキュリティアップデートのサポートを受けられるのかを購入者が知り、簡単に推測できるデフォルトパスワードを禁止することでデバイスへの侵入を困難にします」。

「この改訂は、世界中のテクノロジー団体の支援を受けており、オンライン犯罪者の行動を打ち砕き、パンデミックから安全を取り戻すという私たちの使命を後押しするものです」。

デジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)広報官は、ノートパソコン、デスクトップパソコン、および携帯通信機能を持たないタブレットや、中古品は本法案の対象外であることを確認した。ただし、その意図は対象範囲を柔軟にし、今後デバイスを襲うかもしれない新たな脅威に追随することにあると付け加えた。

カテゴリー:セキュリティ
タグ:イギリススマートフォンIoT

画像クレジット:Karl Tapales / Getty Images

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(文:Natasha Lomas、翻訳:Nob Takahashi / facebook

IoTで「生活を便利に」「業務を改善」するブログ記事募集、ソラコムがラズパイとSORACOM活用コンテスト開催

IoTで「生活を便利に」「業務を改善」するブログ記事募集、ソラコムがラズパイとSORACOM活用コンテスト開催

ソラコムは4月19日、Raspberry Pi(ラズパイ)とIoTプラットフォーム「SORACOM」(ソラコム)を使い、「生活を便利に」「業務を改善」するブログ記事を募集する「ラズパイコンテスト 〜IoTで業務改善、ライフハックを始めよう〜」の開催を発表した。応募期間は4月19日~5月13日。優秀作品には、ソラコムおよび協賛企業から賞品が授与される。

「ラズパイコンテスト〜IoTで業務改善、ライフハックを始めよう〜」概要

  • 応募期間:4月19日〜5月31日
  • ​結果発表:6月下旬、ソラコム公式ブログで発表
  • 募集対象:企業、個人、グループ
  • 参加条件:Raspberry Piと、SORACOM IoT SIMまたはSORACOMサービスを利用すること、実際に動く物を作ること、コンテスト期間中に新規に執筆した記事であること
  • 募集内容:「Raspberry Pi」とIoTプラットフォーム「SORACOM」を利用した、「生活を便利に」「業務を改善」するIoTの仕組み、その手順について記載されたブログ記事
  • 評価ポイント:新規性(課題に対する解決アプローチの新しさ)、実現性(構成図や手順書がわかりやすく記載されていること)、完成度(作品が洗練されている度合)、ストーリー性(作品の背景と、解決方法に対する共感度)
  • 賞品:優秀作品には、ソラコムおよび協賛企業から賞品を授与。優秀賞(ソラコム賞)は「Fitbit Charge4 GPS搭載フィットネストラッカー」(1名)。メカトラックス賞はRaspberry Pi用電源管理・死活監視モジュール「slee-Pi3」(1名)。日本ラズベリーパイユーザーズグループ賞(ラズベリーパイ財団賞)はRaspberryPiほか詰め合わせ(1名。学生のみ)ほか
  • 主催:ソラコム
  • 協賛:メカトラックス、ケイエスワイ、日本ラズベリーパイユーザーズグループ
  • コンテスト詳細および応募フォームhttps://www.lp.soracom.jp/202104-soracom-raspberry-pi-contest

ソラコムのSORACOMは、リーズナブルなIoT通信とスムーズにIoTを始められるオプションサービスを提供するプラットフォーム。ソラコムは誰でも気軽に先進技術を活用できる「IoTの民主化」を掲げ、IoT活用を始めるハードルを下げるとともに、ソラコムおよびソラコムユーザーによる情報の発信と共有を推進してきた。

同社デバイス通販サイト「SORACOM IoTストア」では、SORACOMと組み合わせて使いやすいRaspberry Piや、Arduinoなどのマイコンボードと組み合わせて使える通信デバイスを1台から提供。また無料のIoT手順書「IoT DIYレシピ」では、IoTを初めて学ぶ方も試しやすい37個のレシピを公開している(2021年4月現在、随時拡充。このうちラズパイを利用したレシピは5種類公開)。

IoTで「生活を便利に」「業務を改善」するブログ記事募集、ソラコムがラズパイとSORACOM活用コンテスト開催

なおコンテストのFAQでは、初めてRaspberrry PiとSORACOMを購入する方向けに、Raspberry Pi・SORACOM・3G USBドングル・ウェブカメラをまとめたキット「IoT 体験キット 〜簡易監視カメラ〜」、Raspberry Pi・SORACOM・3G USBドングル・超音波センサーのキット「IoT 体験キット 〜距離測定センサー〜」を紹介している。

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窓型スマートディスプレイのアトモフが「スター・ウォーズ」の風景を楽しめる新モデル

窓型スマートディスプレイのアトモフが「スター・ウォーズ」の風景を楽しめる新モデルの先行予約を2月26日開始

窓型スマートディスプレイ「Atmoph Window 2」を開発するアトモフ(Atmoph)は2月19日、ウォルト ・ディズニー・ジャパン(ディズニー)とルーカスフィルム監修の下、新モデル「Atmoph Window 2 | Star Wars」を発表した。初回生産1000台は限定特別パッケージ版として、2月26日から先行予約を開始する。価格は税抜5万2800円で、出荷予定は2021年4月下旬。また限定特別パッケージには、シリーズ1本目の風景に登場する「スター・デストロイヤー」と「デス・スター」をあしらっている。

窓型スマートディスプレイのアトモフが「スター・ウォーズ」の風景を楽しめる新モデルの先行予約を2月26日開始

窓型スマートディスプレイのアトモフが「スター・ウォーズ」の風景を楽しめる新モデルの先行予約を2月26日開始

Atmoph Window 2は、アトモフが独⾃に4K/6K撮影した世界各地1000カ所以上の風景とリアルなサウンドを楽しめる、27インチ窓型スマートディスプレイ。Wi-Fi(11ac)、Bluetooth 4.0を利用可能で、3Wフルレンジスピーカー×2を搭載。Googleカレンダー連携や、スマートスピーカーからの音声操作などIFTTT連携機能も採用している。Basicタイプのサイズは638×372×57mm。

窓型スマートディスプレイのアトモフが「スター・ウォーズ」の風景を楽しめる新モデルの先行予約を2月26日開始

  • ディスプレイ:27インチ(1920×1080ドット、ノングレア)
  • サイズ:638×372×57mm
  • サウンド:3Wフルレンジスピーカー×2、10W振動スピーカー
  • 重量:4.5kg
  • Wi-Fi:802.11 ac/b/g/n(5GHz/2.4GHz)
  • Bluetooth:4.0
  • 「スター・ウォーズ」風景:3本(1本はインストール済み、残りの2本は追加リリース後に本体にダウンロード)
  • Atmoph オリジナル風景:3本(すべてインストール済み)

Atmoph Window 2 | Star Warsでは、「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」時代を元にCG制作した宇宙の景色をはじめ、砂漠の惑星、緑の惑星の日常風景も眺められる予定。ディズニーとルーカスフィルム監修の下にAtmophが宇宙の日常風景をCGとして制作しており、映画では見ることができないオリジナル映像になっているという。映画のワンシーンの静止画から、本作以外の時間軸での日常風景を一から再現したそうだ。

世界中にファンが多く、CGとVFXも世界最高の本作の世界観を表現するため、宇宙船のディティールやライティング、飛行の仕方、そして命を吹き込むサウンドまでこだわり、作品の世界を緻密に描いたとしている。

窓型スマートディスプレイのアトモフが「スター・ウォーズ」の風景を楽しめる新モデルの先行予約を2月26日開始

製品に含まれる「スター・ウォーズ」作品(計3本)の風景内容

  • 「デス・スター」と衛星「ジェダ」(本体にインストール済み)。「ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー」を元にした、スター・ウォーズの宇宙の日常風景。惑星「ナジェダ」の衛星である「ジェダ」と、離れて向き合う「デス・スター」。宇宙空間を飛び交う帝国軍の様々な宇宙船を、「スター・デストロイヤー」からの視点で楽しめる
  • 残りの2本のうち、1本は5月追加予定、もう1本は5月発表予定。リリース後、製品本体にダウンロードされる

「スター・ウォーズ」の風景は4本目以降が計画されており、Atmoph Window 2 | Star Warsモデルでのみ購入可能としている。

なお、3台のAtmoph Window 2を並べると、パノラマ風景として楽しめる。

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カテゴリー:ハードウェア
タグ:IoT(用語)アトモフ(企業)STAR WARS / スター・ウォーズ(作品)スマートディスプレイ(用語)日本(国・地域)

ソニーのスマートウォッチ「wena 3」がMAMORIO対応、置き忘れ防止通知・位置確認が可能に

ソニーは、スマートウォッチ「wena 3」向けに最新ソフトウェア「バージョン 1.61JP」の配信を始めました。

今回のアップデートで最大のトピックといえるのは、「wena 3」がMAMORIOに対応すること。万が一「wena 3」を紛失した場合、MAMORIOアプリから「wena 3」の位置確認ができるだけでなく、置き忘れを防ぐ通知機能や、MAMORIO社の遺失物発見システム「クラウドトラッキング(特許取得済)」、全国700路線以上の鉄道・バス事業者及び商業施設に設置されている「MAMORIO Spot」などの各種機能を利用して探せるようになります。

このほか、今回のアップデートでは日付表示が実際と異なる場合がある事象や、iOS端末との接続性についても改善するとのことです。

ちなみに「wena 3」とは、タッチ対応有機ELディスプレイやFeliCaなどを搭載した時計バンドで、普通の腕時計に取り付けることにより、どんな腕時計でもスマートウォッチのように使えるようになるという製品。基本的には腕につけているものなので頻繁に紛失するとは考えにくいですが、取り外した際にうっかり紛失してしまった……なんて場合にはMAMORIOアプリが役立ちそうですね。

MAMORIOによると、今回のアップデートは MAMORIO Inside(あらゆるものがもともとMAMORIOの機能を持って生まれてくる)の取り組みの一つとのこと。今後はMAMORIOのIDを他のBluetooth製品に付与していくことで、より見つかりやすく、失くしにくい世界の実現を目指したいとしています。

Engadget日本版より転載)

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タグ:IoT(用語)wenaガジェット(用語)スマートウォッチ(製品・サービス)Sony / ソニー(企業)トラッカー(用語)MAMORIO日本(国・地域)

「クルマのインターネット」とは?ドライバーのためのIoTについて考える

現在では何十億台ものデバイスがIoT(モノのインターネット)に接続されているが、研究者は今後10年間で驚異的な成長を遂げると予測している

IoTの中で、最もエキサイティングでチャレンジング、そして利益を生む可能性のある分野の1つが自動車だ。クルマはほとんどの人にとって日常生活の主要な構成要素であり、「スマートカー」は人々の時間とお金を節約する多くのことができるようになる可能性がある。

一方で、「クルマのインターネット(IoC)」は、広告ノイズの増加やセキュリティ上の脅威といったディストピア的な未来像も想像させる。インターネットと一体化されたクルマには、どのようなことが予想されるか(良いことも悪いことも)、そして未来のクルマを正しい方向に走らせるために、消費者は自分自身をどのように教育できるか、少し考えてみる価値がある。

コネクテッドカーの可能性と問題

たとえばもしあなたのクルマが、エンジンにトラブルの兆候が表れたら、オーナーが知らないうちに自動的に整備士に連絡が入ると想像してほしい。連絡を受けた整備士は、エンジンから送られてきたデータリポートを読み取り、必要な部品を前もって注文できると想像してほしい。それらのデータが集計されると、自動車会社には大量リコールの必要性を警告できると想像してほしい。道路が渋滞する時、あなたが乗っているクルマは周囲のクルマと通信し、クルマ同士が協力してルートを選ぶことで、渋滞が緩和されるとしたら、どうだろう?もし、あなたのクルマが駐車場やドライブスルーで自動的に支払いをすることができたら?

クルマを所有している人なら、誰もが上に挙げたような問題をよくご存じだろう。これらの摩擦を解消する新しいシステムの展望は、歓迎すべき開発となるに違いない。

しかし、スマートカーから新たに得られるこれらのデータを、セキュリティとプライバシーを確実に守りながら、適切に処理するためにはどうすればいいだろう?各自動車会社は早急に自社製品をオンライン化しようと動き出しており、クルマのインターネットを実現するため、まずは巨大テクノロジー企業の力を借りることになりそうだ。このことは、自分のデータを覗き見されたり売られたりすることに嫌気がさしている消費者にとって、懸念材料になるかもしれない。大手テック企業は、本質的に悪ではないが、その基本的なビジネスモデルの構造では、消費者のプライバシーとセキュリティの保護は最優先事項にはなっていない。

「クルマのインターネット」がより暗い方向に進むことを、想像するのは難しくない。フロントガラスには位置情報を元に更新される広告が表示され、中央のサーバーに保存さた個人の走行履歴や運転の癖は、無数の脆弱性を悪用するハッカーの脅威に常にさらされるなどなど。新たな問題に気を病むことなく、我々の生活を便利に快適にするためには、どのようにクルマをオンライン化すればよいのだろうか?

データセキュリティをIoCの基本とする

当然ながら、巨大テック企業は喜んでドライバーにコネクティビティを提供したがるだろう。だが、それは巨大テック企業のサーバーに個人データを渡すという代償と引き換えになる可能性が高い。これには例のごとく、2つの大きな問題がつきまとう。1つ目は、データの一元化がハッカーの標的になるということだ。どんなに強固なセキュリティシステムであっても、ハッカーは一度突破すればすべての情報にアクセスできることを理解している。第2の問題は、すべてのデータの価値が、そのオーナーにとって無視できないほど、金儲けの道具に利用されるということだ。匿名化を約束するとは言いながらも、データは常に売られてしまうものだ。

IoTは、我々の生活の中にIT統合の新たなレイヤーを形成する。これは少なくともインターネットそれ自体と同じくらい、我々の生活を変えることになるだろう。スマートフォンの普及によって進化を遂げたモバイルインターネットでさえ、これまでインターネットには基本的に画面やキーボード、マウスといった粗野なインターフェイスが使われてきた。IoTは、どこでどのようなインターフェイスを使うかということに、新たなレベルの洗練をもたらす。だが、それは我々の物理的な現実に対する新たなレベルの侵入を意味する。クルマの場合、この新たな発展によって起こりうる問題を我々が警戒するのは当然のことだ。しかし、その必要はない。

分散型台帳技術(DLT)は、接続されたデバイスの基盤にデータのセキュリティとプライバシーを構築するため、クルマのインターネットに向けた道筋を示すと考えられる。DLTはどんなモデルにも、データはコンピュータとサーバーの分散化されたネットワーク上で運ばれるという基本的な概念が含まれている。また、データは永久に保存され、データの新しいエントリーは数学的な検証の対象となる。DLTは大量のデータを扱う方法として、中央集中管理型とは根本的にまったく異なる。DLTは攻撃に対して非常に強いことが証明されており、これらのネットワーク上に分散するデータを収集して売ることはほぼ不可能だ。

仕事に適したツールを選ぶ

現在すでにインターネットに接続されたクルマは何百万台も公道を走っているが、そのほとんどは音楽ストリーミングや天気情報のような素朴なサービスを提供するだけのものだ。だが、今後はさらなる進化にともない、コネクティビティの利用分野は大幅に拡がることが予想される。公道を走る一般的なクルマには、最大で200個ほどのセンサーが搭載され、それぞれが1種類のデータを分刻みで記録する。その総量はあっという間に膨大なものになり、緊急時には高速なデータ処理の必要性が明らかになるだろう。

たとえば高速道路を中程度の交通量で走行しているとしよう。数百メートル先で誰かのタイヤがパンクすると、その情報はすぐに周囲の車両に伝わり、それらのドライバーに急ブレーキの必要性をあらかじめ警告することができる。DLTソリューションには、これらすべての新しい情報パケットを、瞬時にネットワークに取り込み、搬送するために、非常に敏捷な検証プロセスが必要になる。

さらに計算が複雑になるため、今日ではほとんどすべてのDLT が、ネットワークに新たなデータ処理の要求が入る度に料金を請求している。

実際に、この料金は多くの計算モデルの構造に不可欠なものとなっている。しかしこれは、毎日何十億もの「トランザクション」が発生する都市交通のようなシステムでは、明らかにうまく機能しそうもない。分散型データネットワークは、このような大規模なユースケースのシナリオを扱うように設計されていなかったというのが実情だ。たとえばブロックチェーンは、ネットワーク内の検閲耐性において非常に洗練されており、これは特定の金融分野のユースケースにおいて価値があることが証明されている。

しかし、クルマのエアコンが出力を報告するたびに小額のお金を請求するようなDLTは、そのような用途には使えない。高いレベルのセキュリティとリアルタイムの接続性を実現するDLTには、無料で使えることも求められるだろう。

「クルマのインターネット」をバックアップするネットワークには、セキュリティ、スピードそして無課金による採用しやすさという3つが重要なポイントとなる。DLTが最も安全なオプションであることは明らかだが、それに加えて、スケーラビリティと無課金で利用できる構造が提供できなければならない。

駐車場を利用した際に自動で料金の支払いができるという一例は、陳腐な便利さのように思えるかもしれないが、実際には、このような小さなトランザクションを最初から適切に実装することができれば、クルマの交通データ環境における複雑さと膨大さを解決するために我々が越えるハードルは、安全で消費者に優しいIoT全般の実現に、大きな役割を果たすだろう。

完全に接続された物理環境を考えると、それに取って代わるものとして、拡張性が高く料金のかからないDLTが実現すれば、率直に言って最高だ。

【Japan編集部】著者のMathew Yarger(マシュー・ヤーガー)氏は、IOTA Foundationのモビリティおよび自動車部門の責任者。分散型台帳技術をベースにしたイノベーションによるデータ利用の戦略とソリューションを開発している。

カテゴリー:モビリティ
タグ:IoT自動車

画像クレジット:Viaframe / Getty Images

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(文:Mathew Yarger、翻訳:Hirokazu Kusakabe)

ウミトロンが水中にいる魚のサイズを自動測定するシステム「UMITRON LENS」を発表

ウミトロンが水中にいる魚のサイズを自動測定するシステム「UMITRON LENS」を発表

水産養殖業が抱える課題の解決を目指すウミトロンは12月10日、新サービスにあたるスマート魚体測定システム「UMITRON LENS」の開発を発表した。UMITRON LENSはAIおよびIoT技術を活用し、ポータブルの撮影用カメラとスマートフォンアプリでの操作によって、水中にいる魚のサイズを自動で測定し、クラウドにおいてデータ管理が可能な水産養殖向けスマート魚体測定システムとなっている。

魚の成長サイズは、水産養殖における重要な経営指標となっているものの、手作業での計測は労務の負荷が高く、計測中に魚を傷つけることで資産価値が落ちるといった課題があるという。そのためこれまでは、十分な魚の数・頻度で計測することが困難だった。

UMITRON LENSは、小型ステレオカメラとAIを活用し、水中の魚のサイズを自動計測。また、通信機能によってクラウドとデータ連携することで、魚の成長確認を容易にし、労働の省力化や収益性の向上、経営安定性に貢献する。

UMITRON LENSをブリの生け簀にて使用する様子(大分県臼杵市)

UMITRON LENSをブリの生け簀にて使用する様子(大分県臼杵市)

UMITRON LENSスマートフォンアプリサンプル画像

UMITRON LENSスマートフォンアプリサンプル画像

同システムは、2018年より大分県で開発を実施。実際の生産現場における計測作業のユーザビリティーや、生育管理に役立つデータや推定精度への改善を続けてきたという。

従来は、ユーザービリティーを高めるために小型ステレオカメラ活用をする場合、測定精度の低さが課題となっていたが、独自の解析アルゴリズムを開発し、高い測定精度を実現した。

ブリ(左)とマダイ(右)の解析イメージ

ブリ(左)とマダイ(右)の解析イメージ

また同事業(プロジェクト名:IoT/AI技術を活用した水産養殖管理サービスの事業化)は、2020年6月に経済産業省 関東経済産業局より「異分野連携新事業分野開拓計画」に認定。大分県のブリ養殖事業者「重宝水産」と愛媛県のマダイ養殖事業者「赤坂水産」と連携し、新サービスの開発と市場開拓を進めている。

ウミトロンは、成長を続ける水産養殖にテクノロジーを用いることで、将来人類が直面する食料問題と環境問題の解決に取り組むスタートアップ企業。

シンガポールと日本に拠点を持ち、IoT、衛星リモートセンシング、機械学習をはじめとした技術を用い、持続可能な水産養殖のコンピュータモデルを開発している。同社は、世界中の養殖ノウハウを集積したコンピューターモデルを開発・提供することで、より安全で、人と自然に優しい「持続可能な水産養殖を地球に実装する」ことを目指している。

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カテゴリー:IoT
タグ:IoT(用語)ウミトロン(企業)食品(用語)水産養殖日本(国・地域)

洋菓子大手ユーハイムがバウムクーヘン専用AIオーブン開発、「職人のためのフードテック」掲げる

洋菓子大手ユーハイムがバウムクーヘン専用AIオーブン開発、「職人のためのフードテック」掲げる

洋菓子メーカー大手「ユーハイム」は11月30日、画像センサーを搭載し職人の技術を機械学習する、バウムクーヘン専用AIオーブン「THEO」(テオ)の開発を発表した。2021年3月4日に名古屋で開業する食の未来をテーマにした複合施設「バウムハウス」(BAUM HAUS)への実装に向け、年明けより実証実験を開始する。

ユーハイムは2020年3月、菓子製造工程に添加物を使わないため、材料メーカーと共に、加工材料から添加物の排除を実践する「純正自然宣言」を発表。純正自然の菓子作りを進めつつ生産性を高めるには、添加物のなかった頃の職人の技術の復活・継承、新たな職人の育成が欠かせないという。時間と手間を要するそれら過程のブレイクスルーとして、技術革新が相次ぐIoTやAIの技術を活用したと明らかにした。

ユーハイムが開発したTHEOは、職人が焼く生地の焼き具合を各層ごとに画像センサーで解析することで、その技術をAIに機械学習させデータ化。無人で職人と同等レベルのバウムクーヘンを焼き上げることができるとしている。

ユーハイムは、THEOをアバターインと共同開発することで、今後、菓子店間の遠隔操作や、消費者によるアバターを通じた焼成体験などの実証実験を行なう。これにより、従来の流通体系とは違うスタイルの販売ネットワークづくり、職人の技術継承、地位向上などを模索していく。

また、2021年3月開業のバウムハウスにおいてTHEOを実装したショップをオープンし、THEOで焼き上げたバウムクーヘンの販売も行う予定。国内外のフードテック系スタートアップ企業をサポートする会員組織「フードテックイノベーションセンター」(FIC)とも連係し、他社のフードテック機器との共同開発や、実証実験にも参加していく予定という。

洋菓子大手ユーハイムがバウムクーヘン専用AIオーブン開発、「職人のためのフードテック」掲げる

FICでは、会員となったスタートアップ企業のフードテック機器や新たなサービスの営業や販売を請負い、ユーハイムが得意とするお菓子や飲食のBtoB市場において展開。

FIC本部を神戸本社に設置し、洋菓子の街・神戸からフードテック機器を発信。FICに参加するメンターや大手企業からのサポートを受け、ユーハイムが用意するフードトラックにフードテック機器を載せて街の洋菓子店などに出向き、試験販売やフードテック機器のデモンストレーションを行うなどの取り組みを始めていく。

2021年には日本におけるバウムクーヘン生誕102年を迎え、ユーハイムは今まで以上に「純正自然」の菓子作りに邁進するために、「化学(添加物)の時代から、工学(IoTやAI)の時代へ」の変化を見据えて、「職人のためのフードテック」を掲げていくとしている。

カテゴリー:フードテック
タグ:IoT(用語)機械学習(用語)食品(用語)バウムハウスユーハイム日本(国・地域)

探し物トラッカー「Tile」のコンビニ限定商品「Tile Mate Book」最新版が発売

探し物トラッカー「Tile」のコンビニ限定商品「Tile Mate Book」最新版が発売

Tileは11月26日、探し物トラッカー「Tile」(Android版iOS版)のコンビニ限定商品「Tile Mate Book」最新版として、「Tile Mate Book vol.2」を発売した。特別価格税込1980円。ローソン約5000店舗の雑誌コーナー、ローソン店頭に設置してある全国のLoppiで購入できる。

コンビニ限定Tile Mate Bookは、初心者向けに分かりやすく設定方法を説明したブックレットを付け特別価格で提供するシリーズ。Tile Mate Book vol. 2では、電池交換可能な人気ベーシックモデル「Mate」(メイト)を同梱している。店頭の商品が完売しても、また雑誌コーナーでの取り扱いがない店舗でも、マルチメディア端末Loppiからのオンライン注文が可能。

探し物トラッカー「Tile」のコンビニ限定商品「Tile Mate Book」最新版が発売

Tileは、鍵や財布など大切なものに取り付けて、落とし物や失くし物を見つけることができる探し物トラッカー。Tile本体からは音で、スマートフォンでは地図上で場所を確認できる。家庭内からアウトドアまで様々な用途で活用できるよう、アクセサリー感覚で使えるタイプやカード型タイプ、防水・防塵タイプなど幅広いラインアップを用意している。

探し物トラッカー「Tile」のコンビニ限定商品「Tile Mate Book」最新版が発売

日本市場では、2020年2月から有料のサブスクリプションサービス「Tile Premium」を開始。Tileと離れると通知が届く「スマートアラート」機能や、過去30日間の「ロケーション履歴」を追跡できるサービスを提供している。

また、常時「Tile」のBluetooth電波を拾う「Tile アクセスポイント」も拡大中。駅など落とし物・忘れ物が発生しやすい場所を中心に拡充を進め、東急線全線88駅(こどもの国線、世田谷線の一部の駅除く)、また全国約3万台の「JapanTaxiタブレット」が「動くTileアクセスポイント」として稼働するなど、様々な企業とのパートナーシップを推進している。

なお、「Tile」のクラウドベースの探し物プラットフォームは、195の国や地域で大切な物を探す手伝いをしており、世界中に広がる「Tile」コミュニティーは1日に最大600万個の大切な物を見つけ、持ち主に知らせているという。

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カテゴリー:IoT
タグ:IoT(用語)Tile日本(国・地域)

AI・IoT・ロボット技術で睡眠の質に合わせ変形するベッド開発のAx Robotixが約1億円を調達

AI・IoT・ロボット技術で睡眠の質に合わせ変形するベッド開発のAx Robotixが約1億円を調達

世界初の変形し成長するベッド「Bexx」を開発するAx Robotixは11月24日、第三者割当増資による約1億円の資金調達を発表した。引受先はライフタイムベンチャーズ、インキュベイトファンド。今回の資金調達により、2021年末にローンチするロボットベッド「Bexx」に必要な開発メンバーの採用を強化する。

一般に、ベッド(マットレス)は購入後劣化していき、高機能化することはない。これに対してAx Robotixは、ベッドをロボット化(自在に変形可能)することで、使うほどユーザーの日々の睡眠の質、体調・体重増減などのデータを学習し最適化されていくサービスを提供する。横寝・仰向け寝、入眠時・熟睡時それぞれに最適と判断した形状に変形し、睡眠の質を従来の常識以上に引き上げるという。

同社は、「もっと精力的に働きたいのにコンディションの良し悪しに振り回されて悔しい思いをしている人」を救いたいとの思いから、睡眠の質を計測するIotセンサーと専用アプリを利用し、常に最適な形状を取り続け、毎日の睡眠の質を観測・向上させるソリューションを提供するとしている。これにより、人類の進歩を牽引するために寝る人すべてのパフォーマンスをさらに一段引き上げ、社会の発展に貢献していく。

AI・IoT・ロボット技術で睡眠の質に合わせ変形するベッド開発のAx Robotixが約1億円を調達

2019年4月創業のAx Robotixは、「快眠のその先へ」をコンセプトに、人類の進歩を加速させるロボットベッドを開発するエンジニア集団。開発中のベッド「Bexx」は、新機軸の変形構造とビッグデータを活用した睡眠ケアで、ひとりひとりの理想の睡眠を実現するまったく新しいタイプの寝具という。疲労回復のさらに先、人間の活力を呼び起こす眠りを目指している。

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水田向けスマート農業サービス「paditch」開発・運営を手がける笑農和が1億円を調達

水田向けスマート農業サービス「paditch」開発・運営を手がける富山県拠点の笑農和が1億円を調達

富山県を拠点にスマート水田サービス「paditch」(パディッチ)開発・運営を手がける「笑農和」(エノワ)は11月11日、シリーズAラウンドにおいて、第三者割当増資による1億円の資金調達を発表した。引受先は、Monozukuri Ventures、三井住友海上キャピタル、スカイランドベンチャーズなど。累計資金調達額は1.7億円となった。

paditchは、水稲農家向けの水位調整サービス。今回の資金調達により、従来サービス「paditch gate02+」のデータを活用した栽培営農指導の強化や、遠隔で田んぼダム化可能な排水バルブ「paditch drain 01」の開発を行う。農家に寄り添い、現場の声を吸収しながら水管理を中心に稲の収量・品質アップに貢献するとともに、アグリテック業界の底上げと市場拡大を推進する。

水田向けスマート農業サービス「paditch」開発・運営を手がける富山県拠点の笑農和が1億円を調達

paditchは、農作業工程でもっとも時間と労力を要する水管理工程を遠隔操作・自動制御化した製品。スマートフォンのボタンひとつで水門や給水栓の開閉を一括で行える上、水位・水温に合わせた自動開閉、タイマー設定による自動開閉が可能。paditch導入により水管理の労力が80%削減したとの第三者機関である農研機構の実証結果も得られているという。

2020年11月時点で全国490ヵ所に導入されており、水管理の時間と労力の削減に加え、稲の収量・品質の向上にも貢献しているとした。

また、豪雨時や、夏場の高温時にリスクを冒して水門・給水栓の調整をしにいく必要がないため、農作業事故の防止にもつながっている。

農業は、高齢化に伴う離農・担い手不足・耕作放棄地の増加・異常気象などの問題が山積している。笑農和はこれら課題の解決に向けIT・IoT・AI・ロボットなどのテクノロジーを活用することで、富山発の次世代農業(スマート水田)の構築を目指すアグリテック系スタートアップ。

スマート農業を普及させることで、農作業の超省力化、1農家における耕地面積の拡大と収量増加による収入の増加、水路への転落防止などに貢献し、農業を支える。また、若い世代の人が農業を職業として選択する未来の創造にも挑んでいる。

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タグ: IoT(用語)笑農和資金調達(用語)農業(用語)日本

灯油タンクの自動発注配送管理クラウド「GoNOW」を手がけるゼロスペックが約2.3億円を調達

灯油タンクの自動発注配送管理クラウド「GoNOW」を手がけるゼロスペックが約2.3億円を調達

ゼロスペックは11月11日、PreAラウンドにおいて、第三者割当増資として総額約2.3億円の資金調達を発表した。引受先はENEOS、三信電気。

ゼロスペックは、灯油タンクの自動在庫&配送発注管理クラウドサービス「GoNOW」を2020年9月に正式リリース。GoNOW利用顧客が前年同期比約300%増のペースで推移していることから、さらなるサービス顧客拡大に向けシステム「GoNOW」機能追加・UI&UX改善・安全&安定性強化などに利用する。

  • システム開発:「GoNOW」システム機能強化&追加を加速させるための人材採用
  • 人工知能技術開発:サービス&顧客満足度(CS)向上に向けての取り組み
  • 販売先拡大:15都道府県(北海道30市町村)で導入、拡大に向けての販促費
  • 新規事業用の開発費用

GoNOWは、IoTスマートセンサーを一般家庭など顧客の灯油ホームタンクに設置し、タンク内の残量を在庫情報として取得。在庫情報をクラウドサービスにおいてモニタリングすることで、最適な配送タイミングを把握し、効率的な配送を可能とする。灯油タンクの自動発注配送管理クラウド「GoNOW」を手がけるゼロスペックが約2.3億円を調達

IoTスマートセンサーは、ホームタンクの蓋との一体型を採用。タンク内の液面レベルを検知し、無線で在庫量データをクラウド環境に蓄積する。センサー本体および通信にかかるコストの低減、電池の長時間持続などに強みがあるという(特許取得済み)。

またクラウド側では、在庫量に関する情報を蓄積し、対応の緊急性などの制約条件に基づき最適な配送タイミングを把握できるモニタリングシステムを展開する。灯油タンクの自動発注配送管理クラウド「GoNOW」を手がけるゼロスペックが約2.3億円を調達

ゼロスペックは、2018年度から北海道および東北エリアで実証実験を実施し、配送にかかる走行距離や時間の削減効果などの有用性を確認。最適な配送の実現により、顧客にタイムリーに灯油を配送するとともに、灯油配送事業者が直面している人手不足および配送経費の削減といった課題の解決が期待される。灯油タンクの自動発注配送管理クラウド「GoNOW」を手がけるゼロスペックが約2.3億円を調達

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タグ: IoT(用語)GoNOW資金調達(用語)ゼロスペック日本

窓型スマートディスプレイのアトモフが1.5億円を追加調達、CG制作や世界展開を加速

窓型スマートディスプレイのアトモフが1.5億円を追加調達、CG制作や世界展開を加速

窓型スマートディスプレイ「Atmoph Window 2」を製造・開発するアトモフは11月6日、シリーズB2ラウンドとして、出資と融資により合計1.5億円の資金調達を完了した。引受先は、既存投資家のMonozukuri Venturesに加えて、中信ベンチャーキャピタル、また今回初めて個人投資家として、笠原健治氏(ミクシィ創業者)、柄沢聡太郎氏(Almoha LLC Co-Founder CEO)、濱崎健吾氏(米Indiegogo)が加わった。

調達した資金は、開発・製造体制の強化に加え、CG制作の本格化、世界展開加速(現在海外販売比率は約15%)のためのマーケティング強化に利用する。

Atmoph Window 2は、世界各地1000カ所以上の風景とリアルなサウンドを楽しめる、27インチ窓型スマートディスプレイ。Wi-Fi(11ac)、Bluetooth 4.0を利用可能で、3Wフルレンジスピーカー×2を搭載。Googleカレンダー連携や、スマートスピーカーからの音声操作などIFTTT連携機能も採用している。Basicタイプのサイズは638×372×57mm。3台をつなげることで、パノラマ表示も可能だ。

アトモフは2019年春、クラウドファンディング(Indiegogo、Makuake)にて合計1億円を達成し、2020年4月からAtmoph Window 2の出荷を開始。在宅ワーク環境改善ニーズに押され、Atmoph Window 2の販売は年初比で400%増と好評という。

また、9月3日から10月29日に実施した、カリモク製の環境に優しい虫食い木材モデルのMakuakeクラウドファンディングでは約1750万円を達成。9月30日に発表した「Atmoph Window 2 | Disney」では、ディズニー実写映画の1シーンの静止画から、10分の風景映像をCGで生み出すことに初めて成功し、初回生産400台の予約注文も残りわずかとしている。

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カテゴリー: ハードウェア
タグ: アトモフIoT(用語)資金調達(用語)スマートディスプレイディスプレイ(用語)日本

牛向けウェアラブルデバイス「Farmnote Color」が乳用牛・繁殖牛向け分娩検知機能を追加

牛向けウェアラブルデバイス「Farmnote Color」が乳用牛・繁殖牛向け分娩検知機能を追加

酪農・畜産向けIoTソリューション提供のファームノートは11月4日、AI活用の牛向けウェアラブルデバイス「Farmnote Color」の新機能として、乳用牛および肉用繁殖牛向けの分娩検知機能を発表した。2021年初頭に提供を開始する。

Farmnote Colorは、同社提唱の「Internet of Animals」を実現する牛向けウェアラブルデバイス。牛への負担が少なく手間が少ない首への装着型センサーデバイスとなっており、リアルタイムに牛の活動情報を収集する。AIを活用し反芻・活動・休憩データから発情や疾病兆候を検知し、酪農・畜産生産者の生産性向上に貢献する。

牛の生態や畜産現場を理解した獣医師社員が製品開発を担当しており、国内頭数シェア約11%、43万頭の保有データを新機能開発や精度向上に活用しているという。牛向けウェアラブルデバイス「Farmnote Color」が乳用牛・繁殖牛向け分娩検知機能を追加

牛向けウェアラブルデバイス「Farmnote Color」が乳用牛・繁殖牛向け分娩検知機能を追加新たな分娩検知機能では、分娩の兆候を検知し、生産者のスマートフォンやタブレットにプッシュ通知を行う。牛の繁殖においてセンサー1台で発情から分娩まで管理でき、DXの推進や省力化、さらなる生産性の改善が期待できるという。なお分娩ごとのデバイス着脱は不要で、つなぎ牛舎でも利用可能。

牛の分娩は酪農・畜産生産者にとって、経営の要となる子牛が誕生する重要な出来事という。生産者にとっては分娩予定日の前後から昼夜を問わず対象牛の観察が必要となり、年100頭程度の分娩が発生する牧場規模の場合、ファームノートは年間で約500時間の見回り労務とコストがかかっていると指摘。

1頭当たりの分娩見回りに要する時間を1時間/日、平均5日間と仮定。年間100頭分娩がある場合、1時間✕5日間✕100頭=500時間と試算している。

これは酪農・畜産生産者に肉体的・精神的な負担を強いるもので、Farmnote Colorでも分娩兆候の検知を期待する声があったという。今回の機能開発により、分娩当日に兆候の通知が届くことから約80%の見回り労務削減が期待されるとしている。

この約80%の労務削減については、Farmnote Color導入により分娩見回り労務を分娩当日のみとした場合、年間の分娩見回り労務は1時間✕1日✕100頭=100時間として、先に挙げた500時間に対し試算している。

2013年11月設立のファームノートは、「世界の農業の頭脳を創る」を経営理念に、農業とインターネットを融合させることで産業構造を変え、生産性と競争力の高い農業の実現を目指す企業。クラウド牛群管理システム「Farmnote Cloud」(Android版iOS版)やFarmnote Colorなどを開発・提供している。

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カテゴリー: IoT
タグ: ファームノートFarmnote ColorIoT(用語)ウェアラブル(用語)農業(用語)日本

吉野家とIdeinがAIオープンイノベーションプログラム「⽜丼テック」の募集開始

吉野家とIdeinがAIオープンイノベーションプログラム「⽜丼テック」の募集開始吉野家Idein(イデイン)は11月4日、新しい吉野家の形を共創するためのオープンイノベーションプログラム「⽜丼テック」を共同開催し、共創パートナーを同日より募集する。応募締切は2020年12月4日。

「牛丼テック」概要

  • 対象者: 個⼈・法⼈・分野・業種を問わず、「テーマ1: 顧客満足度向上」「テーマ2: サービス品質改善」の加速といった⽬的にかなうソリューションを提供できるすべての⽅
  • 選考基準: 「⽜丼テック」プログラムの⽬的に対する適性、提案ソリューションの実現可能性など
  • 応募費⽤: 無料。最終審査を経て共創パートナーとして採択され、協働に至った際に開発などで発生する費用などについては、別途協議の上契約などを締結することを想定
  • 応募⽅法: 牛丼テック応募フォームより応募
  • 募集開始: 2020年11月4日
  • 応募締切: 2020年12月4日

牛丼テック説明会(オンライン)

  • 説明会参加申し込み期限: 11月19日15時
  • 説明会開催日時: 11月20日13時~14時
  • 説明会参加申し込み: 牛丼テック説明会申込フォームより応募(牛丼テック応募フォームとは別URLである点に注意)

共創パートナーにもたらされる機会

  • PoC(実証実験)実施: 吉野家の実店舗でのPoC機会を提供。本事例は共創パートナーの実績として広報活動などに活用可能
  • ビックデータ活用: 吉野家の店舗でセンシングしたビックデータを、共創パートナーの分析ソリューション・コンサルティングに活用可能
  • 本導入検討: プログラムの結果を踏まえ、主催企業における実運用に向けた協議の機会を提供
  • 牛丼券(365日分): 共創パートナーのソリューションが導入された実店舗において、当該ソリューションによる店舗競争力向上を顧客目線かつ長期時系列で実感できる
  • 社名入り特製吉野家どんぶり(上位3社): 共創パートナーの社名が入ったどんぶり(各社1個)。採用ソリューションによって改善されたテイクアウトのオペレーションを実感し、自宅で特製どんぶりを使用した吉野家牛丼を完全に再現できる

現在吉野家とIdeinは、吉野家店舗の顧客満⾜度向上及びサービス品質改善を実現するための店舗センシングプロジェクトで協働している。

Idein開発のActcastは、Actcastは、エッジデバイス上で画像解析AIなどを実⾏して実世界の情報を取得し、ウェブと連携するIoTシステムを構築・運⽤するためのプラットフォームサービス(PaaS)。AI/IoTシステムの開発・導⼊・活⽤には多くの要素があり、Actcastでは様々なパートナー企業が有する場や技術、リソースのエコシステムを通じて最適な組み合わせを実現可能という。

吉野家とIdeinがAIオープンイノベーションプログラム「⽜丼テック」の募集開始

吉野家とIdeinがAIオープンイノベーションプログラム「⽜丼テック」の募集開始

同プログラムでは、応募した共創パートナーのソリューションとActcastを組み合わせることで、店舗センシングプロジェクトが掲げる以下テーマへの取組を加速させることを⽬的としている。

吉野家とIdeinがAIオープンイノベーションプログラム「⽜丼テック」の募集開始

  • テーマ1: 「顧客満足度向上」。レジ前の人数カウント、サイネージのインプレッション把握、サイネージのコンバージョン把握など
  • テーマ2: 「サービス品質改善」。返却口の状況把握、箸の残量測定、キッチンの温度、トイレの清掃回数検知、ダスターの一検知、店舗の清掃状況(モップ動作など)の検知など

同プログラムにおける参加者との共創イメージ

同プログラムにおける参加者との共創イメージ

(1)共創パートナーによるアプリケーション開発、(2)実店舗でのセンシング、(3)データをエッジ処理、プライバシー保護に配慮してデータ収集、(4)収集データを活用した付加価値情報の創造、(5)店舗運営に活用し顧客足度の向上とサービス品質改善を実現

想定される共創パートナーの主な属性

  • AIアルゴリズム開発者: 今回の取り組みではActcastプラットフォームを利用することから、参加者はアイデアと機械学習モデルの作成に専念でき、それを実店舗でのPoCを実施できるだけでなく、将来的なビジネスのスケールを目指すことが可能。上記の共創イメージにおける(1)に該当
  • BIツール提供者: 吉野家の実店舗で収集された生きたデータを分析し、店舗競争力の強化に資する付加価値情報を創造する機会が提供され、将来的なビジネス機会となりえる。上記の共創イメージにおける(4)に該当

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カテゴリー: 人工知能・AI
タグ: IoT(用語)Idein吉野家日本